JP2018511696A - 水素吸蔵合金 - Google Patents
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Abstract
a)少なくとも1つの主相、b)吸蔵性二次相、およびc)触媒二次相を有する水素吸蔵合金であって、ここで触媒二次相の存在度の、吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は≧3であるか、またはa)少なくとも1つの主相、b)吸蔵性二次相0〜13.3質量%、およびc)触媒二次相を有する水素吸蔵合金であって、ここで前記合金は、1種以上の希土類元素を0.05原子%〜0.98原子%含有するか、または前記合金は例えば、i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、およびii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、Sn、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素を含有し、ここでii)の、i)に対する原子比率は、1.80〜1.98であり、この水素吸蔵合金は、低温で改善された電気化学的特性を示す。
Description
本発明は、改善された電気化学特性を有する水素吸蔵合金に関する。この合金は例えば、改質されたABxタイプ合金であり、ここでxは約0.5〜約5である。
水素を吸収および排出可能な合金は、水素吸蔵媒体として、および/または固体水素吸蔵媒体、金属水素化物電池、燃料電池、金属水素化物空気電池システムなどのための電極材料として、用いることができる。このような材料は、金属水素化物(MH)材料として、公知である。
例えば電池内におけるアノード活物質として用いられる、ABxMH合金の電気化学的特性を改善するための努力が続けられている。ニッケル金属水素化物(NiMH)電池はグリーンテクノロジーであり、低温(例えば<25℃)での放電容量を必要とする適用を除くあらゆる適用において、毒性のあるニッケルカドミウム(NiCd)電池に置き換えられている。ABx金属水素化物合金の低温電気化学特性のさらなる改善は、消費者市場からNiCd電池を完全に無くすことを可能にするだろう。
意外なことに、特定の金属水素化物合金は、改善された電気化学特性、例えば改善された低温電気化学特性を示すことが判明した。
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相
を有する水素吸蔵合金が開示され、ここで触媒二次相の存在度の、吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は、≧3である。
b)吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相
を有する水素吸蔵合金が開示され、ここで触媒二次相の存在度の、吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は、≧3である。
また、
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相
を有する水素吸蔵合金が開示され、ここでこの合金は、1種以上の希土類元素を0.05原子%〜0.98原子%含有する。
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相
を有する水素吸蔵合金が開示され、ここでこの合金は、1種以上の希土類元素を0.05原子%〜0.98原子%含有する。
また、
AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して少なくとも10%の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能の改善、および/または
≦60Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗、および/または
≦30秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能、
を示す水素吸蔵合金が開示される。
AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して少なくとも10%の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能の改善、および/または
≦60Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗、および/または
≦30秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能、
を示す水素吸蔵合金が開示される。
また、
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有する水素吸蔵合金が開示され、
ここでこの合金は、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98である。
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有する水素吸蔵合金が開示され、
ここでこの合金は、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98である。
本発明による水素吸蔵合金は、改善された電気化学的特性を有し、例えば改善された低温電気化学的特性を有する。
詳細な開示
本発明による合金は例えば、改質されたABxタイプの金属水素化物(MH)であり、ここでは一般的にAが水素化物形成要素であり、Bが水素化物を弱く形成する要素、または水素化物を形成しない形成要素である。Aは一般的に、4個以下の価電子を有する比較的大きな金属原子であり、Bは一般的に、5個以下の価電子を有する比較的小さな金属原子である。適切なABx合金は、xが約0.5〜約5であるものを含む。本発明による合金は、水素を可逆的に吸収(充電)および排出(放電)できる。例えば、本発明による合金は、周囲条件(25℃および1気圧)で水素を可逆的に吸収および排出することができる。
本発明による合金は例えば、改質されたABxタイプの金属水素化物(MH)であり、ここでは一般的にAが水素化物形成要素であり、Bが水素化物を弱く形成する要素、または水素化物を形成しない形成要素である。Aは一般的に、4個以下の価電子を有する比較的大きな金属原子であり、Bは一般的に、5個以下の価電子を有する比較的小さな金属原子である。適切なABx合金は、xが約0.5〜約5であるものを含む。本発明による合金は、水素を可逆的に吸収(充電)および排出(放電)できる。例えば、本発明による合金は、周囲条件(25℃および1気圧)で水素を可逆的に吸収および排出することができる。
ABxタイプの合金は例えば、以下の分類のものである(単なる例):AB(HfNi、TiFe、TiNi)、AB2(ZrMn2、TiFe2)、A2B(Hf2Fe、Mg2Ni)、AB3(NdCo3、GdFe3)、A2B7(Pr2Ni7、Ce2Co7)、およびAB5(LaNi5、CeNi5)。
本発明による合金は例えば、ABxタイプに基づく合金(1つの要素A、および1つの要素Bが選択される)を、1種以上の改質元素で改質することによって得られる。改質はまた、金属とその原子比の賢明な選択、および凝固の間の加工パラメータの制御、後凝固プロセス、アニール、水素吸蔵合金の加工または処理を含む。アニールは、真空中、部分真空中、または不活性ガス環境中で行うことができ、これに自然な、または強制循環式の空気、または迅速な冷却が続く。改質はまた、活性化技術、例えばエッチング、予備酸化、無電解および電気めっきおよび被覆を含む。エッチング工程は、1種以上の元素もしくは酸化物もしくは水酸化物もしくは相を選択的にまたは優先的に、水素吸蔵合金の界面領域においてエッチングするための、塩基性および/または酸性のエッチングプロセスを含むことができる。
使用前に、金属または金属合金電極を通常活性化し、このプロセスで、界面領域にある元々の表面酸化物が除去または低減される。活性化のプロセスは、エッチング、電気的なホーミング、下処理、または表面酸化物を変えるための他の適切な方法によって達成できる。活性化は、電極合金粉末に、完成した電極に、またはその間のあらゆる時点で適用することができる。
本発明による合金は、上記技術の組み合わせを用いることによって得られる。本発明により改質すべき合金は、「ベース合金」である。
適切な改質元素は、希土類金属、Si、AlおよびVを含む。希土類元素は、Sc、Y、Laおよびランタニドである。ミッシュメタル(Mm)は、「1種以上の希土類元素」に含まれる。希土類元素は例えば、Laである。
金属水素化物ベース合金は、Ti、VおよびMnを含有する合金(Ti−V−Mn合金)、ならびにTi、VおよびFeを含有する合金を含む。例えば、Tiを約31〜約46原子パーセント、Vを約5〜約33原子パーセント、ならびにMnおよび/またはFeを約36〜約53原子パーセント含有する合金の水素化物である。適切な合金は例えば、米国特許第4111689号明細書(U.S. Pat. No. 4,111,689)に教示されている。
金属水素化物ベース合金は、式ABxの合金を含み、ここでAは、Tiを約50〜100原子パーセント未満含有し、残分はZrおよび/またはHfであり、Bは、Niを約30〜100原子パーセント未満含有し、残分はCr、V、Nb、Ta、Mo、Fe、Co、Mn、Cuおよび希土類から選択される1種以上の元素であり、xは、約1〜約3である。これらの合金は例えば、米国特許第4160014号明細書(U.S. Pat. No. 4,160,014)に教示されている。
金属水素化物ベース合金は、以下の合金を含む:式(TiV2-xNix)1-yMyの合金、ここでxは、約0.2〜約1.0であり、MはAlおよび/またはZrであり、式Ti2-xZrxV4-yNiy の合金、ここでxは、0〜約1.5であり、yは、約0.6〜約3.5であり、および式Ti1-xCrxV2-yNiyの合金、ここでxは、0〜約0.75であり、yは約0.2〜約1.0である。これらのベース合金は例えば、米国特許第4551400号明細書(U.S. Pat. No. 4,551,400)に開示されている。
金属水素化物ベース合金は例えば、Mg、Ti、V、Zr、Nb、La、Si、Ca、ScおよびYから成る群から選択される1種以上の元素と、Cu、Mn、Fe、Ni、Al、Mo、W、Ti、ReおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素とを含有する。例えば、MHベース合金は、Ti、MgおよびVから選択される1種以上の元素を含有することができ、Niを含有することができる。MHベース合金は有利には、TiおよびNiを、例えば約1:4から約4:1の原子範囲で含有する。MHベース合金は有利には、MgおよびNiを、例えば約1:2から約2:1の原子範囲で含有する。適切なベース合金は例えば、米国特許第4623597号明細書(U.S. Pat. No. 4,623,597)に開示されている。
ベース合金は、式(Ti2-xZrxV4-yNiy)1-zCrzのものを含み、ここでxは、0〜約1.5であり、yは、約0.6〜約3.5であり、zは≦0.2である。これらのベース合金は例えば、米国特許第4728586号明細書(U.S. Pat. No. 4,728,586)に教示されている。
金属水素化物ベース合金は例えば、V、Ti、ZrおよびNiを含有するか(Ti−V−Zr−Ni合金)、またはV、Ti、Zr、NiおよびCrを含有する。MHベース合金は例えば、Ti、VおよびNi、ならびにCr、ZrおよびAlから選択される1種以上の元素を含有する。MHベース合金は例えば、V22Ti16Zr16Ni39Cr7、(V22Ti16Zr16N39Cr7)95Al5、(V22Ti16Zr16N39Cr7)95Mn5、(V22Ti16Zr16N39Cr7)95Mo5、(V22Ti16Zr16N39Cr7)95Cu5、(V22Ti16Zr16N39Cr7)95W5、(V22Ti16Zr16N39Cr7)95Fe5、(V22Ti16Zr16N39Cr7)95Co5、V22Ti16Zr16N32Cr7Co7、V20.6Ti15Zr15N30Cr6.6Co6.6Mn3.6Al2.7およびV22Ti16Zr16N27.8Cr7Co5.9Mn3.1Al2.2合金を含む。MHベース合金は例えば、式(Vy’-yNiyTix’-xZrxCrz)aMbの合金を含み、ここでy’は約3.6〜約4.4であり、yは約0.6〜約3.5であり、x’は約1.8〜約2.2であり、xは0〜約1.5であり、zは0〜約1.44であり、aは約70〜約100であり、bは0〜約30であり、Mは、Al、Mn、Mo、Cu、W、FeおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素である。これらの値は、原子パーセント(at%)である。適切なMHベース合金は例えば、米国特許第5096667号明細書(U.S. Pat. No. 5,096,667)に教示されている。
ベース合金は、式(金属合金)aCobMncFedSneのものを含み、ここで(金属合金)は、Tiを約0.1〜約60原子%、Zrを約0.1〜約40原子%、Vを0〜約60原子%、Niを約0.1〜約57原子%、およびCrを0〜約56原子%含み、bは0〜約7.5原子%であり、cは約13〜約17原子%であり、dは0〜約3.5原子%であり、eは0〜約1.5原子%であり、ここでa+b+c+d+e=100原子%である。適切なMHベース合金は例えば、米国特許第5536591号明細書(U.S. Pat. No. 5,536,591)に開示されている。
金属水素化物ベース合金は、LaNi5タイプの合金、TiおよびNiを含有する合金、ならびにMgおよびNiを含有する合金を含む。TiおよびNi含有合金はさらに、Zr、V、Cr、Co、Mn、Al、Fe、Mo、LaまたはMm(ミッシュメタル)を1種以上、含有することができる。MgおよびNi含有合金はさらに、Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Mm、Pd、PtおよびCaから選択される元素を1種以上、含有することができる。適切なベース合金は例えば、米国特許第5554456号明細書(U.S. Pat. No. 5,554,456)に教示されている。
金属水素化物ベース合金は例えば、LaNi5またはTiNiに基づく合金である。MHベース合金は例えば、Ti、VおよびZrから成る群から選択される水素化物形成元素1種以上と、Ni、Cr、Co、Mn、Mo、Nb、Fe、Al、Mg、Cu、Sn、Ag、ZnおよびPdから成る群から選択される1種以上の元素とを含む。MHベース合金は例えば、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、SmおよびMmから成る群から選択される水素化物形成元素1種以上と、Ni、Cr、Co、Mn、Fe、Cu、Sn、Al、Si、B、Mo、V、Nb、Ta、Zn、Zr、Ti、HfおよびWから成る群から選択される1種以上の元素とを含有する。MHベース合金は、Al、B、C、Si、P、S、Bi、InおよびSbから成る群から選択される1種以上の元素を含有することができる。
ベース合金は、(MgxNi1-x)aMbの合金を含み、ここでMは、Ni、Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Mm、Pd、PtおよびCaから成る群から選択される1種以上の元素であり、bは、0〜約30原子%であり、a+bは100原子パーセントであり、xは約0.25〜約0.75である。
ベース合金はまた、式ZrModNieの合金の水素化物を含み、ここでdは約0.1〜約1.2であり、eは約1.1〜約2.5である。
ベース合金は、式ZrMnwVxMyNizの合金を含み、ここでMは、FeまたはCoであり、wは約0.4〜約0.8原子%であり、xは約0.1〜約0.3原子%であり、yは0〜約0.2原子%であり、zは約1〜約1.5原子%であり、w+x+y+zは約2〜約2.4原子%である。
MHベース合金は、式LaNi5の合金を約0.1〜約25原子パーセント含み、ここでLaまたはNiは、周期表のIa族、II族、III族、IV族およびVa族(ランタニドは除く)から選択される1種以上の金属によって置換されている。
MHベース合金は、式TiV2-xNixのものを含み、ここでxは、約0.2〜約0.6である。
MHベース合金はまた、式TiaZrbNicCrdMxの合金を含み、ここでMは、Al、Si、V、Mn、Fe、Co、Cu、Nb、AgおよびPdから成る群から選択される1種以上の元素であり、aは約0.1〜約1.4であり、bは約0.1〜約1.3であり、cは約0.25〜約1.95であり、dは約0.1〜約1.4であり、xは0〜約0.2であり、a+b+c+d=約3である。
MHベース合金は、式Ti1-xZrxMn2-y-zCryVzの合金を含み、ここでxは、約0.05〜約0.4であり、yは0〜約1.0であり、zは0〜約0.4である。
MHベース合金はまた、式LnM5の合金も含み、ここでLnは1種以上のランタニドであり、MはNiおよび/またはCoである。
ベース合金は例えば、周期表のII族、IV族およびV族から選択される1種以上の元素、ならびにNi、Cu、Ag、FeおよびCr−Ni鋼から成る群から選択される1種以上の金属を約40〜約75質量パーセント、含有する。
MHベース合金はまた、主組織(main texture)Mm−Ni系を含有することもできる。改質に適したベース合金は、米国特許第5840440号明細書(U.S. Pat. No. 5,840,440)に教示されている。
金属水素化物ベース合金は例えば、V、Ti、Zr、Ni、CrおよびMnを含有する。MHベース合金は例えば、V、Ti、Zr、Ni、Cr、MnおよびAl;V、Ti、Zr、Ni、Cr、MnおよびSn;V、Ti、Zr、Ni、Cr、MnおよびCo;V、Ti、Zr、Ni、Cr、Mn、Al、SnおよびCoを含有するか、またはV、Ti、Zr、Ni、Cr、Mn、Al、Sn、CoおよびFeを含有する。MHベース合金は、式(金属合金)aCobFecAldSneの合金を含み、ここで(金属合金)は、Tiを約0.1〜約60原子%、Zrを約0.1〜約40原子%、Vを0〜約60原子%、Niを約0.1〜約57原子%、Mnを約5〜約22原子%、およびCrを0〜56原子%含有し、bは約0.1〜約10原子%であり、cは0約3.5原子%であり、dは約0.1〜10原子%であり、eは約0.1〜約3原子%であり、a+b+c+d+e=100原子%である。適切なMHベース合金は例えば、米国特許第6270719号明細書(U.S. Pat. No. 6,270,719)に教示されている。
金属水素化物ベース合金は、AB、AB2、AB5およびA2Bタイプの合金から成る群から選択される1種以上の合金を含み、ここでAおよびBは遷移金属、希土類金属またはこれらの組み合わせであってよく、ここで成分Aは一般的に、成分Bよりも水素化物を形成する傾向が強い。AB水素吸蔵ベース合金において、Aは例えばTi、ZrおよびVから成る群から選択される1種以上の元素を含み、Bは、Ni、V、Cr、Co、Mn、Mo、Nb、Al、Mg、Ag、ZnおよびPdから成る群から選択される1種以上の元素を含む。ABベース合金は、ZrNi、ZrCo、TiNi、TiCoおよびこれらの改質形態を含む。A2Bタイプのベース合金は、Mg2NiおよびOvshinsky則によるその改質形態を含み、ここでMgおよびNiのいずれかまたは双方は、完全にまたは部分的に、多軌道改質体によって置き換えられている。AB2タイプのベース合金はラーベス相化合物であり、AがZrおよびTiから成る群から選択される1種以上の元素を含有し、BがNi、V、Cr、Mn、Co、Mo、TaおよびNbから成る群から選択される1種以上の元素を含有する合金を含む。AB2タイプのベース合金は、Ovshinsky則により改質された合金を含む。AB5金属水素化物ベース合金は、Aがランタニドから成る群から選択される1種以上の元素を含有し、Bが1種以上の遷移金属を含有するものを含む。これに含まれるのはLaNi5、およびNiが、Mn、Co、Al、Cr、Ag、Pd、Rh、Sb、VおよびPtから成る群から選択される1種以上の元素によって部分的に置き換えられおり、かつ/またはLaが、Ce、Pr、Nd、他の希土類およびMmから成る群から選択される1種以上の元素によって部分的に置き換えられているLaNi5である。また、Ovshinsky則により改質されたAB5タイプのベース合金も含まれる。このようなベース合金は例えば、米国特許第6830725号明細書(U.S. Pat. No. 6,830,725)に教示されている。
ベース合金は、TiMn2タイプの合金を含む。金属水素化物ベース合金は例えば、Zr、Ti、V、CrおよびMnを含有し、ここでZrは約2〜約5原子%であり、Tiは約26〜約33原子%であり、Vは約7〜約13原子%であり、Crは約8〜約20原子%であり、Mnは約36〜約42原子%である。これらの合金はさらに、Ni、FeおよびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含むことができ、例えばNiを約1〜約6原子%、Feを約2〜約6原子%、およびAlを約0.1〜約2原子%、含むことができる。これらのベース合金はまた、Mmを約1原子%まで含有することができる。改質に適した合金は、以下のものを含む:Zr3.63Ti29.8V8.82Cr9.85Mn39.5Ni2.0Fe5.0Al1.0Mm0.4;Zr3.6Ti29.0V8.9Cr10.1Mn40.1Ni2.0Fe5.1Al1.2;Zr3.6Ti28.3V8.8Cr10.0Mn40.7Ni1.9Fe5.1Al1.6、およびZr1Ti33V12.54Cr15Mn36Fe2.25Al0.21。適切なベース合金は例えば、米国特許第6536487号明細書(U.S. Pat. No. 6,536,487)に教示されている。
金属水素化物ベース合金は、式LaaR1-a-bMgbNic-d-eのA5B19タイプの構造を40原子%以上、含有することができ、ここで0≦a≦0.5原子%、0.1≦b≦0.2原子%、3.7≦c≦3.9原子%、0.1≦d≦0.3、および0≦d≦0.2である。適切なベース合金は例えば、米国特許第7829220号明細書(U.S. Pat. No. 7,829,220)に教示されている。
本発明の合金は、少なくともNiおよび希土類を含有する水素吸蔵合金粒子の形態であり得る。この粒子は、表面層および内部を有することができ、ここで表面層は、内部より多いニッケル含分を有し、約10nm〜約50nmの大きさを有するニッケル粒子が、表面層内に存在する。金属水素化物ベース合金は、式Ln1-xMgxNia-b-cAlbZcの合金であってよく、ここでLnは、1種以上の希土類元素であり、Zは、Zr、V、Bn、Ta、Cr、Mo、Mn、Fe、Co、Ga、Zn、Sn、In、Cu、Si、PおよびBのうち1種以上であり、0.05≦x≦0.3原子%、2.8≦a≦3.9原子%、0.05≦b≦0.25原子%、および0.01≦c≦0.25である。適切なベース合金は例えば、米国特許第8053114号明細書(U.S. Pat. No. 8,053,114)に教示されている。
本発明の合金は、少なくともA2B7タイプの構造およびA5B19タイプの構造を有する多相を有する結晶構造と、バルクよりも多いニッケル含分を有する表面層とを有することができる。金属水素化物ベース合金は、式Ln1-xMgxNiy-a-bAlaMbの合金を有することができ、ここでLnは、Yを含む1種以上の希土類であり、Mは、Co、MnおよびZnのうち1種以上であり、ここで0.1≦x≦0.2原子%、3.5≦y≦3.9原子%、0.1≦a≦0.3原子%、および0≦b≦0.2である。適切なベース合金は例えば、米国特許第8124281号明細書(U.S. Pat. No. 8,124,281)に開示されている。
金属水素化物ベース合金は、式Ln1-xMgx(Ni1-yTy)zのものであってよく、ここでLnは、ランタニド元素、Ca、Sr、Sc、Y、Ti、ZrおよびHfから選択される1種以上の元素であり、Tは、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Mn、Fe、Co、Al、Ga、Zn、Sn、In、Cu、Si、PおよびBから選択される1種以上の元素であり、ここで0<x≦1原子%、0≦y≦0.5原子%および2.5≦z≦4.5原子%である。適切なベース合金は例えば、米国特許第8257862号明細書(U.S. Pat. No. 8,257,862)に教示されている。
本発明の合金は、米国特許第8409753号明細書(U.S. Pat. No. 8,409,753)に教示されたように、La、Nd、Mg、NiおよびAl;La、Nd、Mg、Ni、AlおよびCo;La、Pr、Nd、Mg、NiおよびAl、またはLa、Ce、Pr、Nd、Ni、Al、CoおよびMnを含有することができる。
金属水素化物合金は、式TiAZrB-XYXVCNiDMEのものであってよく、式中、A、B、CおよびDはそれぞれ、0よりも大きく、50原子%以下であり、Xは、0より大きく、4原子%以下であり、Mは、Co、Cr、Sn、AlおよびMnから選択される1種以上の金属であり、Eは、0〜30原子%である。適切なベース合金は例えば、米国特許出願公開第2013/0277607号明細書(U.S. Pub. No. 2013/0277607)に教示されている。
本発明の合金は、改質されたA2B7タイプの水素吸蔵合金を含有する。例えばMHベース合金は、AxBy合金であってよく、ここでAは少なくとも1種の希土類元素を含み、かつMgも含み、Bは少なくともNiを含み、X対Yの原子比は、約1:2から約1:5、例えば約1:3から約1:4である。MHベース合金はさらに、B、Co、Cu、Fe、CrおよびMnから成る群から選択される1種以上の元素を含有することができる。Niの、さらなる元素に対する原子比は、約50:1から約200:1であり得る。希土類は、La、Ce、Nd、PrおよびMmを含む。希土類の、Mgに対する原子比は、約5:1から約6:1の範囲にあり得る。元素Bはさらに、Alを含むことができ、ここでNiの、Alに対する原子比は、約30:1から約40:1であり得る。
金属水素化物ベース合金は、ABxの高容量水素吸蔵合金を含み、ここでxは約0.5〜約5であり、これは≧400mAh/g、≧425mAh/g、≧450mAh/g、または≧475mAh/gの放電容量を有する。
金属水素化物ベース合金は、マグネシウム(Mg)を含有する高容量MH合金を含み、例えば、MgおよびNiを含有するAB、AB2またはA2Bタイプの合金を含む。例えば、MHベース合金は、MgNi、MgNi2およびMg2Niを含む。このようなMgおよびNi含有合金はさらに、希土類元素および遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有することができる。例えば、MgおよびNiを含有する合金はさらに、Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Mm、Pd、Pt、Nb、ScおよびCaから成る群から選択される元素を1種以上、含有することができる。
MHベース合金は例えば、MgおよびNi、ならびに任意でCo、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Mm、Pd、Pt、Nb、ScおよびCaから成る群から選択される元素を1種以上、含有する。
Mmとは、「ミッシュメタル」である。 ミッシュメタルとは、希土類元素の混合物である。Mmは例えば、La、NdおよびPrを含有する混合物、例えばCe、La、NdおよびPrを含有する混合物である。
例えば、MHベース合金は、以下のものを含む:MgNi、Mg0.8Ti0.2Ni、Mg0.7Ti0.3Ni、Mg0.9Ti0.1Ni、Mg0.8Zr0.2Ni、Mg0.7Ti0.225La0.075Ni、Mg0.8Al0.2Ni、Mg0.9Ti0.1Ni、Mg0.9Ti0.1NiAl0.05、Mg0.08Pd0.2Ni、Mg0.09Ti0.1NiAl0.05、Mg0.09Ti0.1NiAl0.05Pd0.1、Mg50Ni45Pd5、Mg0.85Ti0.15Ni1.0、Mg0.95Ti0.15Ni0.9、Mg2Ni、Mg2.0Ni0.6Co0.4、Mg2Ni0.6Mn0.4、Mg2Ni0.7Cu0.3、Mg0.8La0.2Ni、Mg2.0Co0.1Ni、Mg2.1Cr0.1Ni、Mg2.0Nb0.1Ni、Mg2.0Ti0.1Ni、Mg2.0V0.1Ni、Mg1.3Al0.7Ni、Mg1.5Ti0.5Ni、Mg1.5Ti0.3Zr0.1Al0.1Ni、Mg1.75Al0.25Ni、および(MgAl)2Ni、Mg1.70Al0.3Ni。
例えば、MHベース合金は、約1:2から約2:1の原子比でのMgおよびNiの合金を含み、この合金はさらに、Co、Mn、Al、Fe、Cu、Mo、W、Cr、V、Ti、Zr、Sn、Th、Si、Zn、Li、Cd、Na、Pb、La、Ce、Pr、Nd、Mm、Pd、Pt、Nb、ScおよびCaから成る群から選択される元素を1種以上、含有する。さらなる元素または複数の元素は、全合金を基準として、約0.1〜約30原子%(at%)、もしくは約0.25〜約15原子%、または約0.5、約1、約2、約3、約4、もしくは約5原子%〜約15原子%、存在し得る。Mgの、Niに対する原子比は例えば、約1:1である。よってMgおよびNiはともに、全合金を基準として約70原子%〜約99.9原子%、存在し得る。Mg−NiMHベース合金は、さらなる元素不含であってよく、この場合、MgおよびNiが合わせて100原子%存在する。
金属水素化物合金は、約1:2から約2:1の原子比でMgおよびNiを含有することができ、ここでMgおよびNiは合わせて、全合金を基準として≧70原子%の水準で存在する。
金属水素化物ベース合金は、Mgを≧20原子%、含有することができる。
金属水素化物ベース合金は、約1:2から約2:1の原子比でMgおよびNiを含有することができ、さらにCoおよび/またはMnを含有することができる。本発明の合金は、改質されたMg52Ni39Co6Mn3、または改質されたMg52Ni39Co3Mn6を含む。
金属水素化物ベース合金は、Mgを≧90質量%、およびさらなる元素を1種以上、含有することができる。1種以上のさらなる元素は、Ni、Mm、Al、YおよびSiから成る群から選択することができる。これらの合金は例えば、Niを約0.5〜約2.5質量%、およびMmを約1.0〜約4.0質量%、含有することができる。これらの合金はまた、Alを約3〜約7質量%、および/またはYを約0.1〜約1.5質量%、および/またはSiを約0.3〜約1.5質量%、含有することができる。
適切な高性能MHベース合金は例えば、米国特許第5506069号明細書(U.S. Pat. No. 5,506,069)、米国特許第5616432号明細書(U.S. Pat. No. 5,616,432)および米国特許第6193929号明細書(U.S. Pat. No. 6,193,929)に開示されている。
本発明の合金は例えば、5分間300℃で、水素を少なくとも6質量%吸蔵することができ、かつ/または水素完全吸蔵能力の少なくとも80%を吸蔵できるか、または2分間300℃で、水素を少なくとも6.5質量%含有することができ、かつ/または水素完全吸蔵能力の少なくとも80%を吸蔵できるか、または1.5分間300℃で、水素を少なくとも6.9質量%含有することができ、かつ/または水素完全吸蔵能力の少なくとも80%を吸蔵できる。
金属水素化物ベース合金は、式TiaZrb-xYxVcNidMeの合金を含み、ここでa、b、cおよびdはそれぞれ、0よりも大きく、50原子%以下であり、xは0より大きく、4原子%以下であり、MはCo、Cr、Sn、AlおよびMnから成る群から選択される1種以上の金属であり、eは0〜約30原子%である。これらの合金は例えば、米国特許出願公開第2013/0277607号明細書(U.S. Pub. No. 2013/0277607)に開示されている。
本発明による合金は例えば、不活性雰囲気下でのアーク溶融または誘導溶融によって、溶融キャスト、急速凝固、機械的な合金化、スパッタリングもしくはガス噴霧、または上記参考文献で教示された他の方法によって、製造することができる。
特に言及しなければ、合金または相内における元素の量は、合金または相の全体を基準とした原子パーセント(at%)である。
特に言及しなければ、各相の量は、全合金を基準として質量%(wt%)で報告する。
低温電気化学特性は、低温、例えば−40℃での表面触媒性能としても規定することができる。表面触媒性能は、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積(R・C)として規定される。RおよびCの値は、ACインピーダンス測定のCole-Coleプロットの曲線当てはめから算出される。
あるいは低温電気化学特性は、−40℃での電荷移動抵抗(R)によって規定することができる。
低温は、例えば<25℃、≦10℃、≦0℃、≦−10℃、≦−20℃、または≦−30℃で規定される。
電荷移動抵抗(R)は、Ω・gで測定される。二重層容量(C)は、ファラド/g(F/g)で測定される。
ACインピーダンス測定は、SOLARTRON 1250という周波数特性分析機を用いて、振幅10mVのサイン波および10mHz〜10kHzの周波数範囲で行う。測定に先立ち電極を、C/10の速度でSOLARTRON 1470 Cell Test galvanostatを用いて1つの完全な充電/放電サイクルにかけ、それから100%の充電状態(SOC)に充電し、引き続き80%(SOC)に放電し、最後に−40℃に冷却する。さらに2回のサイクルを室温で行い、−40℃ACインピーダンス測定を繰り返す。
ABx合金の化学量論を調整することによって、2つの異なる二次相の比率を有利に最適化できることが判明した。本発明による合金は例えば、低水準の希土類元素で改質され、かつB/A比率が2.0未満であるように設計されたAB2タイプの合金である。
本発明による合金の−40℃での表面触媒性能は、比較用のAB2合金、例えばAB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して例えば少なくとも10%、改善される。
−40℃での表面触媒性能は例えば、比較用AB2合金、例えばTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、または少なくとも40%、改善される。測定のための詳細は、実施例で述べる。AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0は、本実施例で製造する。
−40℃での表面触媒性能は例えば、≦30、≦25、≦20、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒である。
合金について−40℃での表面触媒性能は例えば、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である。
−40℃での電荷移動抵抗(R)は例えば、≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦28、≦26、≦24、≦22、≦20、≦18、≦16または≦15Ω・gである。
−40℃での電荷移動抵抗(R)は例えば、約10〜約20、約13〜約28、約14〜約26、約15〜約25、または約15〜約24Ω・gである。
合金は、少なくとも1つの主相と、少なくとも1つの二次相とを有する。少なくとも1つの主相、吸蔵性二次相および触媒二次相はそれぞれ、化学組成および/または物理的な構造が異なる。物理的な構造は、結晶性構造および非結晶性構造である。相の存在度は、X線回折(XRD)によって特定できる。相の組成は、エネルギー分散型分光器(EDS)を備えた走査電子顕微鏡(SEM)によって特定することができる。
1つの主相または複数の主相の合計は、各二次相よりも高い質量存在度で存在する。1つの主相または複数の主相は一般的に、ABx相、例えばAB、AB2、AB3、A2B7またはAB5相である。
各相の構造が異なっているのが有利である。すなわち、各相は、結晶性構造および非結晶性(非晶質)構造から成る群から選択される構造を有し、ここでそれぞれは異なっている。
本発明による水素吸蔵合金は例えば、改質されたABxタイプ合金であり、ここでxは約0.5〜約5である。
本発明による合金は例えば、改質されたAB2タイプ合金であり、ここでii)の、i)に対する原子比率は約1.80〜約2.20である。ii)の、i)に対する原子比率は有利には、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93であり得る。
ii)の、i)に対する本発明による原子比率は例えば、約1.80、約1.81、約1.82、約1.83、約1.84、約1.85、約1.86、約1.87、約1.88、約1.89、約1.90、約1.91、約1.92、約1.93、約1.94、約1.95、約1.97、約1.98または約1.99である。
本発明による改質されたAB2タイプ合金は例えば、C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相を有する。C14相の質量存在度は例えば、約70〜約95、例えば約80〜約90、約83〜88である。C15相の存在度は例えば、合金を基準として質量で約2〜約20、例えば約3〜約15、または約3〜13である。
本発明による合金は例えば、C14もしくはC15ラーベス主相を含有するか、またはC14およびC15ラーベス主相を有し、ここで触媒二次相および吸蔵性二次相は、非ラーベス相である。
触媒二次相の質量存在度は例えば、約1〜約40、例えば約3〜約20である。触媒二次相の存在度は、合金を基準として質量で約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10であり得る。
吸蔵性二次相の質量存在度は例えば、0〜約13.3であり、例えば>0かつ≦13.3、例えば約0.1〜約13.3、例えば約0.1〜約10、約0.1〜約7、または約0.1〜約5である。第一の二次相の存在度は、合金を基準として質量で約0.5、約0.8、約1.1、約1.4、約1.7、約2.0、または約2.3、およびその間の水準であり得る。
合金は有利には、全合金を基準として、TiおよびNiを含有する触媒二次相を約2質量%〜約10質量%、約3質量%〜約9質量%、または約3質量%〜約8質量%、ならびにYおよびNiを含有する吸蔵性二次相を0〜約2質量%、約0.01質量%〜約1.5質量%、または約0.05質量%〜約1.3質量%、含有する。
一般的に、一連の類似の組成の合金において、触媒二次相の存在度の、吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が増加するにつれて、低温電気化学特性は向上する。触媒二次相の存在度の、吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は有利には、≧3または≧4、例えば≧5、≧6、≧7である。これは、吸蔵性二次相および触媒二次相の両方が存在する場合である。
触媒二次相の、吸蔵性二次相に対する質量比率は有利には、約3〜約10、約3〜約9、3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である。
触媒二次相は有利には、TiNi(B2)結晶構造を有する。すなわち、触媒二次相の結晶構造は有利には、X線回折(XRD)により特定されるような公知のTiNi(B2)結晶構造である。公知のTiNi(B2)結晶構造を有するために、触媒二次相は、Tiおよび/またはNiを含有する必要はない。
触媒二次相は、Tiおよび/またはNiを含有することができる。
触媒二次相は例えば、Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素を含有し、Niも含有する。触媒二次相は例えば、TiおよびNiを含有するか、またはTi、ZrおよびNiを含有する。
触媒二次相は例えば、Tiを約13〜約45原子%、Tiを約15〜約30原子%、またはTiを約15〜約25原子%、含有する。
触媒二次相は例えば、Zrを約5〜約30原子%、Zrを約15〜約28原子%、またはZrを約20〜約26原子%、含有する。
触媒二次相は例えば、Niを約38〜約60原子%、Niを約40〜約55原子%、またはNiを約45〜約50原子%、含有する。
TiおよびNiを上記水準で含有する本発明による触媒二次相の結晶構造は、公知のTiNi(B2)結晶構造であるが、これらはTiNi相に可溶性のその他の金属、例えばZrをかなりの量、含有することができる。
触媒二次相は例えば、Niを約45〜約49原子%、Tiを約17〜約22原子%、およびZrを約20〜約24原子%含有し、ここで(Ti+Zr)は約41〜約43原子%である。触媒二次相に共に存在する場合、Zrの原子%は、Tiの原子%以上であることが有利である。例えば、触媒二次相に共に存在する場合、Zrの原子%は、Tiの原子%より大きい。
吸蔵性二次相は例えば、触媒二次相の構造とは異なる構造を有する。
吸蔵性二次相は例えば、1種以上の希土類元素を含有する。吸蔵性二次相は例えば、Niを含有するか、1種以上の希土類元素およびNiを含有するか、1種以上の希土類元素、NiおよびSnを含有するか、YおよびNiを含有するか、またはY、NiおよびSnを含有する。
吸蔵性二次相は例えば、1種以上の希土類元素を、約15〜約55原子%、約20〜約50原子%、約25〜約45原子%、または約30〜約40原子%、含有する。吸蔵性二次相は例えば、1種以上の希土類元素を、約30〜約50原子%、または約30〜約40原子%、含有する。希土類元素は例えば、Yである。
吸蔵性二次相は例えば、Niを約15〜約50原子%、Niを約20〜約40原子%、またはNiを約20〜約30原子%、含有する。
吸蔵性二次相は例えば、Snを約15〜約32原子%、Snを約18〜約30原子%、またはSnを約20〜約29原子%、含有する。
吸蔵性二次相は例えば、Yを約32〜約38原子%、Niを約21〜約27原子%、おおびSnを約20〜約28原子%、含有する。
理論に縛られるわけではないが、二次吸蔵相は、主(吸蔵)相と同様に水素を可逆的に貯蔵および放出することができ、その一方で二次触媒相である「触媒相」は、この可逆的反応において主相および/または吸蔵相を補助するために働くと考えられる。
異なる相が、共に相乗効果的に働いていると思われる。これは、比較的弱い金属水素結合を有するものが触媒として働く一方、もう一方が水素吸蔵相として働くということであり得る。触媒相からの簡便化に伴い、1つまたは複数の吸蔵相における水素を、より容易に除去することができる。
二次吸蔵相は任意であり、少なくとも触媒二次相を有する本発明による改質された合金はまた、優れた電気化学特性を示す。例えば改質が、低水準の特定の元素の添加によって行われる場合、これらの元素は、検知可能な付加的な吸蔵相を形成するというよりはむしろ、主相中に固溶体で存在し得る。
本発明による「改質」は、触媒相の形成を促進させる。
各相について本明細書で論じている原子パーセント(at%)は、相を基準とする。
合金について本明細書で論じている原子パーセント(at%)は、合金の合計を基準とする。
希土類元素は、Sc、Y、Laおよびランタニドである。ミッシュメタル(Mm)は、「1種以上の希土類元素」という用語に含まれる。希土類元素は例えば、Yである。
本発明による合金は例えば、1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%〜約10.0原子%、または1種以上の希土類元素を約0.1原子%〜約7.0原子%、約0.2原子%〜約5.0原子%、または約0.2原子%〜約2.0原子%、含有する。
本発明による合金は有利には、1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%、約0.1原子%、約0.15原子%、約0.20原子%、約0.25原子%、約0.30原子%、約0.35原子%、約0.40原子%、約0.45原子%、約0.50原子%、約0.55原子%、約0.60原子%、約0.65原子%、約0.70原子%、約0.75原子%、約0.80原子%、約0.85原子%、約0.90原子%、約0.95原子%、または約0.98原子%、およびその間の水準で含有することができる。
本発明による合金は例えば、Ti、Zr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有する。本発明による合金は、Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有することができる。本発明による合金は、Ti、Cr、V、Niおよび1種以上の希土類元素を含有することができる。
本発明による合金は例えば、Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、MnおよびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有する。合金は例えば、Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Co、および1種以上の希土類元素を含有する。本発明による合金は例えば、Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する。
本発明による合金は例えば、Tiを約0.1〜約60%、Zrを約0.1〜約40%、0<V<60%、Crを0〜約56%、Mnを約5〜約22%、Niを約0.1〜約57%、Snを約0.1〜約3%、Alを約0.1〜約10%、Coを約0.1〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.1〜約10%含有し、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい。
Tiを約5〜約15%、Zrを約18〜約29%、Vを約3.0〜約13%、Crを約1〜約10%、Mnを約6〜約18%、Niを約29〜約41%、Snを約0.1〜約1%、Alを約0.1〜0.7%、Coを約2〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約5%を含有する合金も開示され、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい。
合金は有利には、Tiを約11%〜約13%、Zrを約21〜約23%、Vを約9〜約11%、Crを約6〜約9%、Mnを約6〜約8%、Niを約31〜約34%、Snを約0.2〜約0.4%、Alを約0.3〜約0.6%、Coを約2〜約8%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約2.0%含有し、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい。
本発明による合金は、例えば25℃、0℃、−20℃、および/または−40℃で、水素を可逆的に吸収および排出できる。
本発明の主題はまた、本発明による水素吸蔵合金を含有する電極を有する、金属水素化物電池、アルカリ燃料電池、または金属水素化物空気電池である。
本発明のさらなる主題は、水素を可逆的に貯蔵および放出可能な少なくとも1つのアノード、可逆的酸化が可能な少なくとも1つのカソード、前記アノードおよび前記カソードが内部に配置されるケーシング、カソードとアノードを分離するセパレータ、ならびにアノードとカソードの両方と接触する電解質を有する金属水素化物電池であり、ここでアノードは、本発明による水素吸蔵合金を含有する。
本発明による電池は、ある極性のもとで大量の水素を貯蔵可能であり、その逆の極性のもとでは、所望の量の水素を放出することができる。
本発明の主題はまた、少なくとも1つの水素電極、少なくとも1つの酸素電極、および少なくとも1つのガス拡散材料を有するアルカリ燃料電池であり、ここで水素電極は、本発明による水素吸蔵合金を含有する。
本発明の主題はまた、少なくとも1つの空気透過性カソード、少なくとも1つのアノード、少なくとも1つの空気取り入れ部、ならびにアノードおよびカソードの両方と接触する電解質を有する金属水素化物空気電池であり、ここでアノードは、本発明による水素吸蔵合金を含有する。
実施形態の要素について言及する「1つの(a、またはan)という用語は、「1つ」、または「1つ以上」を意味することがある。
「約」という用語は例えば、通常の測定手順および取り扱い手順により、これらの手順における不注意によるミスによって、製造元、製造者、または使用する成分の純度における差違によって、使用する方法における差違などによって起こり得る変異を言う。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から得られる組成物について、様々な平衡条件により異なる量を含む。「約」という用語があろうと無かろうと、実施形態および請求項は、言及された量の等量を含む。
本明細書における全ての数値は、明示されているかどうかに拘わらず、「約」という用語で修飾されている。「約」という用語は一般的に、当業者が、言及された値に等しい(すなわち、同じ機能および/または結果を有する)と考える数の範囲を言う。多くの場合、「約」という用語は、最も近い重要な数字に丸められた数を含むことができる。
「約」という用語によって修飾された値はもちろん、特定の値を含む。例えば、「約5.0」は、5.0を含まなければならない。
「実質的に〜から成る」という用語は、さらなる成分、工程、および/または部材が、特許請求された組成物、方法、または構造の基本的で新規な特性を大きく変更しない限り、組成物、方法、または構造が、さらなる成分、工程、および/または部材を含有することができることを意味する。
ここで論じられた米国特許、米国特許出願公開、および米国特許出願は、それぞれ参照によって、本明細書に組み込まれるものとする。
以下、本発明の幾つかの実施形態を示す。
E1:
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有する水素吸蔵合金、例えば改善された低温電気化学特性を有する水素吸蔵合金であって、
ここで前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、またはここで前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は、約3〜約10、約3〜約9、3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8であり、
ここで1つの主相または複数の主相は合計で、各二次相の質量存在度よりも高く、ここで1つの主相または複数の主相は例えば、ABx相、例えばAB、AB2、AB3、A2B7またはAB5相であり、
例えばここで、二次触媒相は、主相および/または吸蔵相において可逆的な電気化学的な水素の貯蔵/放出反応を触媒する水素吸蔵合金。
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有する水素吸蔵合金、例えば改善された低温電気化学特性を有する水素吸蔵合金であって、
ここで前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、またはここで前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は、約3〜約10、約3〜約9、3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8であり、
ここで1つの主相または複数の主相は合計で、各二次相の質量存在度よりも高く、ここで1つの主相または複数の主相は例えば、ABx相、例えばAB、AB2、AB3、A2B7またはAB5相であり、
例えばここで、二次触媒相は、主相および/または吸蔵相において可逆的な電気化学的な水素の貯蔵/放出反応を触媒する水素吸蔵合金。
E2:
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約2.20である、実施形態1記載の合金。
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約2.20である、実施形態1記載の合金。
E3:ii)の、i)に対する原子比率が、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93、または約1.80、約1.81、約1.82、約1.83、約1.84、約1.85、約1.86、約1.87、約1.88、約1.89、約1.90、約1.91、約1.92、約1.93、約1.94、約1.95、約1.97、約1.98または約1.99である、実施形態2記載の合金。
E4:C14およびC15ラーベス主相を有する、実施形態1から3までのいずれか記載の合金であって、C14相の質量存在度が、約70〜約95、約80〜約90、または約83〜88であり、C15相の存在度が、合金を基準として質量で、約2〜約20、約3〜約15、または約3〜13である合金。
E5:前記触媒二次相が、TiNi(B2)結晶構造を有する、実施形態1から4までのいずれか記載の合金。
E6:前記触媒二次相が、Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素を含有し、かつNiも含有する、実施形態1から5までのいずれか記載の合金。
E7:前記触媒二次相が、Tiを約13〜約45原子%、Tiを約15〜約30原子%、またはTiを約15〜約25原子%、Zrを約5〜約30原子%、Zrを約15〜約28原子%、またはZrを約20〜約26原子%、およびNiを約38〜約60原子%、Niを約40〜約55原子%、またはNiを約45〜約50原子%含有する、実施形態1から6までのいずれか記載の合金。
E8:前記触媒二次相の存在度が、≧3かつ≦40質量%であるか、または前記触媒二次相の質量存在度が、合金を基準として質量で、約1〜約40、約3〜約20、または約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10である、実施形態1から7までのいずれか記載の合金。
E9:前記吸蔵性二次相が、1種以上の希土類元素を含有するか、Niを含有するか、1種以上の希土類元素およびNiを含有するか、1種以上の希土類元素、NiおよびSnを含有するか、YおよびNiを含有するか、またはY、NiおよびSnを含有する、実施形態1から8までのいずれか記載の合金。
E10:前記吸蔵性二次相が、1種以上の希土類元素を約15〜約55原子%、約20〜約50原子%、約25〜約45原子%、または約30〜約40原子%含有するか、または前記吸蔵性二次相は、1種以上の希土類元素を約30〜約50原子%、または約30〜約40原子%含有し、かつ前記吸蔵性二次相は、Niを約15〜約50原子%、Niを約20〜約40原子%、またはNiを約20〜約30原子%含有する、実施形態1から9までのいずれか記載の合金。
E11:前記吸蔵性二次相が、Snを約15〜約32原子%、Snを約18〜約30原子%、またはSnを約20〜約29原子%含有する、実施形態1から10までのいずれか記載の合金。
E12:前記吸蔵性二次相が、Yを約32〜約38原子%、Niを約21〜約27原子%、かつSnを約20〜約25原子%含有する、実施形態1から11までのいずれか記載の合金。
E13:前記吸蔵性二次相の存在度が、≦13.3質量%であるか、または合金を基準として質量で、約0.1〜約13.3、約0.1〜約12、約0.1〜約11、約0.1〜約10、約0.1〜約7、または約0.1〜約5、または約0.5、約0.8、約1.1、約1.4、約1.7、約2.0、または約2.3、およびその間の水準である、実施形態1から12までのいずれか記載の合金。
E14:全合金を基準として、TiおよびNiを含有する触媒二次相を約2質量%〜約10質量%、約3質量%〜約9質量%、または約3質量%〜約8質量%、ならびにYおよびNiを含有する吸蔵性二次相を0〜約2質量%、約0.01質量%〜約1.5質量%、または約0.05質量%〜約1.3質量%含有する、実施形態1から13までのいずれか記載の合金。
E15:前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧4であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である、実施形態1から14までのいずれか記載の合金。
E16:Ti、Zr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
実施形態1から15までのいずれか記載の合金。
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
実施形態1から15までのいずれか記載の合金。
E17:Tiを約0.1〜約60%、Zrを約0.1〜約40%、Vを0〜約60%、Crを0〜約56%、Mnを約5〜約22%、Niを約0.1〜約57%、Snを0.1〜約3%、Alを約0.1〜約10%、Coを約0.1〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.1〜約10%含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、または
Tiを約5〜約15%、Zrを約18〜約29%、Vを約3.0〜約13%、Crを約1〜約10%、Mnを約6〜約18%、Niを約29〜約41%、Snを約0.1〜約1%、Alを約0.1〜0.7%、Coを約2〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約5%を含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、または
Tiを約11%〜約13%、Zrを約21〜約23%、Vを約9〜約11%、Crを約6〜約9%、Mnを約6〜約8%、Niを約31〜約34%、Snを約0.2〜約0.4%、Alを約0.3〜約0.6%、Coを約2〜約8%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約2.0%含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、
実施形態1から16までのいずれか記載の合金。
Tiを約5〜約15%、Zrを約18〜約29%、Vを約3.0〜約13%、Crを約1〜約10%、Mnを約6〜約18%、Niを約29〜約41%、Snを約0.1〜約1%、Alを約0.1〜0.7%、Coを約2〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約5%を含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、または
Tiを約11%〜約13%、Zrを約21〜約23%、Vを約9〜約11%、Crを約6〜約9%、Mnを約6〜約8%、Niを約31〜約34%、Snを約0.2〜約0.4%、Alを約0.3〜約0.6%、Coを約2〜約8%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約2.0%含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、
実施形態1から16までのいずれか記載の合金。
E18:
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)吸蔵性二次相約0.1〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相約1〜約40質量%、
を有し、前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である、実施形態1から17までのいずれか記載の水素吸蔵合金。
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)吸蔵性二次相約0.1〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相約1〜約40質量%、
を有し、前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である、実施形態1から17までのいずれか記載の水素吸蔵合金。
E19:
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相約0.1〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有し、前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である、実施形態1から18までのいずれか記載の水素吸蔵合金。
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相約0.1〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有し、前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である、実施形態1から18までのいずれか記載の水素吸蔵合金。
E20:合金を基準として、
1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約0.98原子%含有するか、または
1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約10.0原子%含有するか、または
1種以上の希土類元素を約0.1原子%〜約7.0原子%、約0.2原子%〜約5.0原子%、または約0.2原子%〜約2.0原子%含有するか、または
前記合金は、1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%、約0.1原子%、約0.15原子%、約0.20原子%、約0.25原子%、約0.30原子%、約0.35原子%、約0.40原子%、約0.45原子%、約0.50原子%、約0.55原子%、約0.60原子%、約0.65原子%、約0.70原子%、約0.75原子%、約0.80原子%、約0.85原子%、約0.90原子%、約0.95原子%、または約0.98原子%、およびその間の水準で含有する、実施形態1から19までのいずれか記載の合金。
1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約0.98原子%含有するか、または
1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約10.0原子%含有するか、または
1種以上の希土類元素を約0.1原子%〜約7.0原子%、約0.2原子%〜約5.0原子%、または約0.2原子%〜約2.0原子%含有するか、または
前記合金は、1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%、約0.1原子%、約0.15原子%、約0.20原子%、約0.25原子%、約0.30原子%、約0.35原子%、約0.40原子%、約0.45原子%、約0.50原子%、約0.55原子%、約0.60原子%、約0.65原子%、約0.70原子%、約0.75原子%、約0.80原子%、約0.85原子%、約0.90原子%、約0.95原子%、または約0.98原子%、およびその間の水準で含有する、実施形態1から19までのいずれか記載の合金。
E21:Yを含有する、実施形態1から20までのいずれか記載の合金。
E22:AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、または少なくとも40%の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能の改善、および/または
≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦25、≦20、または≦15Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗、および/または
≦30、≦25、≦20、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能
を示すか、または−40℃での表面触媒性能が、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である、
実施形態1から21までのいずれか記載の合金。
≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦25、≦20、または≦15Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗、および/または
≦30、≦25、≦20、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能
を示すか、または−40℃での表面触媒性能が、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である、
実施形態1から21までのいずれか記載の合金。
以下、本発明のさらなる実施形態を示す。
E1:水素吸蔵合金、例えば改善された低温電気化学特性を有する水素吸蔵合金であって、少なくとも1つの主相および少なくとも1つの二次相、例えば
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で、吸蔵性二次相、例えば0〜約13.3質量%の吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有し、
ここで前記合金は、1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約0.98原子%含有するか、または
ここで前記合金は、合金を基準として、1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約10.0原子%、または約0.1原子%〜約7.0原子%、約0.2原子%〜約5.0原子%、または1種以上の希土類元素を約0.2原子%〜約2.0原子%、含有するか、または
ここで前記合金は、1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%、約0.1原子%、約0.15原子%、約0.20原子%、約0.25原子%、約0.30原子%、約0.35原子%、約0.40原子%、約0.45原子%、約0.50原子%、約0.55原子%、約0.60原子%、約0.65原子%、約0.70原子%、約0.75原子%、約0.80原子%、約0.85原子%、約0.90原子%、約0.95原子%、または約0.98原子%、およびその間の水準で含有する、
水素吸蔵合金。
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で、吸蔵性二次相、例えば0〜約13.3質量%の吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有し、
ここで前記合金は、1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約0.98原子%含有するか、または
ここで前記合金は、合金を基準として、1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約10.0原子%、または約0.1原子%〜約7.0原子%、約0.2原子%〜約5.0原子%、または1種以上の希土類元素を約0.2原子%〜約2.0原子%、含有するか、または
ここで前記合金は、1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%、約0.1原子%、約0.15原子%、約0.20原子%、約0.25原子%、約0.30原子%、約0.35原子%、約0.40原子%、約0.45原子%、約0.50原子%、約0.55原子%、約0.60原子%、約0.65原子%、約0.70原子%、約0.75原子%、約0.80原子%、約0.85原子%、約0.90原子%、約0.95原子%、または約0.98原子%、およびその間の水準で含有する、
水素吸蔵合金。
E2:
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率が、1.80〜2.20であるか、または約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93、または約1.80、約1.81、約1.82、約1.83、約1.84、約1.85、約1.86、約1.87、約1.88、約1.89、約1.90、約1.91、約1.92、約1.93、約1.94、約1.95、約1.97、約1.98または約1.99である、
実施形態1記載の合金。
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率が、1.80〜2.20であるか、または約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93、または約1.80、約1.81、約1.82、約1.83、約1.84、約1.85、約1.86、約1.87、約1.88、約1.89、約1.90、約1.91、約1.92、約1.93、約1.94、約1.95、約1.97、約1.98または約1.99である、
実施形態1記載の合金。
E3:ii)の、i)に対する原子比率が、約1.80〜約1.95である、実施形態2記載の合金。
E4:C14およびC15ラーベス主相を有する、実施形態1から3までのいずれか記載の合金であって、C14相の質量存在度が、約70〜約95、約80〜約90、または約83〜88であり、C15相の存在度が、合金を基準として質量で、約2〜約20、約3〜約15、または約3〜13である合金。
E5:TiNi(B2)結晶構造を有する触媒二次相を有する、実施形態1から4までのいずれか記載の合金。
E6:前記触媒二次相が、Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素を含有し、かつNiも含有する、実施形態1から5までのいずれか記載の合金。
E7:前記触媒二次相が、Tiを約13〜約45原子%、Tiを約15〜約30原子%、またはTiを約15〜約25原子%、Zrを約5〜約30原子%、Zrを約15〜約28原子%、またはZrを約20〜約26原子%、およびNiを約38〜約60原子%、Niを約40〜約55原子%、またはNiを約45〜約50原子%含有する、実施形態1から6までのいずれか記載の合金。
E8:前記触媒二次相の存在度が、≧3かつ≦40質量%であるか、または前記触媒二次相の質量存在度が、合金を基準として質量で、約1〜約40、約3〜約20、または約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10である、実施形態1から7までのいずれか記載の合金。
E9:前記吸蔵性二次相の存在度が、>0質量%であるか、または合金を基準として質量で、約0.1〜約12、約0.1〜約11、約0.1〜約10、約0.1〜約7、または約0.1〜約5、または約0.5、約0.8、約1.1、約1.4、約1.7、約2.0、または約2.3、およびその間の水準である、実施形態1から8までのいずれか記載の合金。
E10:1種以上の希土類元素を含有するか、Niを含有するか、1種以上の希土類元素およびNiを含有するか、1種以上の希土類元素、NiおよびSnを含有するか、YおよびNiを含有するか、またはY、NiおよびSnを含有する吸蔵性二次相を有する、実施形態1から9までのいずれか記載の合金。
E11:1種以上の希土類元素を約15〜約55原子%、約20〜約50原子%、約25〜約45原子%、または約30〜約40原子%含有する吸蔵性二次相を有するか、または前記吸蔵性二次相は、1種以上の希土類元素を約30〜約50原子%、または約30〜約40原子%含有し、かつ前記吸蔵性二次相は、Niを約15〜約50原子%、Niを約20〜約40原子%、またはNiを約20〜約30原子%含有する、実施形態1から10までのいずれか記載の合金。
E12:Snを約15〜約32原子%、Snを約18〜約30原子%、またはSnを約20〜約29原子%含有する吸蔵性二次相を有する、実施形態1から11までのいずれか記載の合金。
E13:Yを約32〜約38原子%、Niを約21〜約27原子%、およびSnを約20〜約25原子%含有する吸蔵性二次相を有する、実施形態1から12までのいずれか記載の合金。
E14:全合金を基準として、TiおよびNiを含有する触媒二次相を約2質量%〜約10質量%、約3質量%〜約9質量%、または約3質量%〜約8質量%、ならびにYおよびNiを含有する吸蔵性二次相を0〜約2質量%、約0.01質量%〜約1.5質量%、または約0.05質量%〜約1.3質量%含有する、実施形態1から13までのいずれか記載の合金。
E15:吸蔵性二次相を有する、実施形態1から14までのいずれか記載の合金であって、前記触媒二次相の、前記吸蔵性二次相に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の、前記吸蔵性二次相に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である、実施形態1から14までのいずれか記載の合金。
E16:Ti、Zr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
実施形態1から15までのいずれか記載の合金。
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
実施形態1から15までのいずれか記載の合金。
E17:Tiを約0.1〜約60%、Zrを約0.1〜約40%、Vを0〜約60%、Crを0〜約56%、Mnを約5〜約22%、Niを約0.1〜約57%、Snを0.1〜約3%、Alを約0.1〜約10%、Coを約0.1〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.1〜約10%含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、または
Tiを約5〜約15%、Zrを約18〜約29%、Vを約3.0〜約13%、Crを約1〜約10%、Mnを約6〜約18%、Niを約29〜約41%、Snを約0.1〜約1%、Alを約0.1〜0.7%、Coを約2〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約5%を含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、または
Tiを約11%〜約13%、Zrを約21〜約23%、Vを約9〜約11%、Crを約6〜約9%、Mnを約6〜約8%、Niを約31〜約34%、Snを約0.2〜約0.4%、Alを約0.3〜約0.6%、Coを約2〜約8%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約2.0%含有し、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、
実施形態1から16までのいずれか記載の合金。
Tiを約5〜約15%、Zrを約18〜約29%、Vを約3.0〜約13%、Crを約1〜約10%、Mnを約6〜約18%、Niを約29〜約41%、Snを約0.1〜約1%、Alを約0.1〜0.7%、Coを約2〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約5%を含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、または
Tiを約11%〜約13%、Zrを約21〜約23%、Vを約9〜約11%、Crを約6〜約9%、Mnを約6〜約8%、Niを約31〜約34%、Snを約0.2〜約0.4%、Alを約0.3〜約0.6%、Coを約2〜約8%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約2.0%含有し、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、
実施形態1から16までのいずれか記載の合金。
E18:
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相、
を有する、実施形態1から17までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相、
を有する、実施形態1から17までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
E19:
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から18までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、Yを約0.05原子%〜約0.98原子%含有し、かつ
前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である水素吸蔵合金。
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から18までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、Yを約0.05原子%〜約0.98原子%含有し、かつ
前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である水素吸蔵合金。
E20:
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から19までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、Yを約0.05原子%〜約0.98原子%含有し、かつ
前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である水素吸蔵合金。
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から19までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、Yを約0.05原子%〜約0.98原子%含有し、かつ
前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である水素吸蔵合金。
E21:
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から20までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、およびYから成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から20までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、およびYから成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
E22:
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から21までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、およびYから成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から21までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、およびYから成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
E23:
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から22までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、Yを約0.05原子%〜約0.98原子%含有し、
前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8であり、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、およびYから成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有する、実施形態1から22までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、Yを約0.05原子%〜約0.98原子%含有し、
前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8であり、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、およびYから成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
E24:Yを含有する、実施形態1から23までのいずれか記載の合金。
E25:AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、または少なくとも40%の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能の改善、および/または
≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦25、≦20、または≦15Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗(R)、および/または
≦30、≦25、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能
を示すか、または−40℃での表面触媒性能が、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である、
実施形態1から24までのいずれか記載の水素吸蔵合金。
≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦25、≦20、または≦15Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗(R)、および/または
≦30、≦25、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能
を示すか、または−40℃での表面触媒性能が、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である、
実施形態1から24までのいずれか記載の水素吸蔵合金。
以下、本発明のさらなる実施形態を示す。
E1:水素吸蔵合金であって、
AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、または少なくとも40%の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能の改善、
≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦25、≦20、または≦15Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗(R)、および/または
≦30、≦25、≦20、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能
を示すか、または−40℃での表面触媒性能が、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である、
水素吸蔵合金。
AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、または少なくとも40%の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能の改善、
≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦25、≦20、または≦15Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗(R)、および/または
≦30、≦25、≦20、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能
を示すか、または−40℃での表面触媒性能が、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である、
水素吸蔵合金。
E2:少なくとも1つの主相および少なくとも1つの二次相、例えば
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で、吸蔵性二次相、例えば0〜約13.3質量%の吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有する、実施形態1記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、1種以上の希土類元素を0.05原子%〜0.98原子%含有するか、または
前記合金は、1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%〜約10.0原子%、または1種以上の希土類元素を約0.1原子%〜約7.0原子%、約0.2原子%〜約5.0原子%、または約0.2原子%〜約2.0原子%、含有するか、または
1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%、約0.1原子%、約0.15原子%、約0.20原子%、約0.25原子%、約0.30原子%、約0.35原子%、約0.40原子%、約0.45原子%、約0.50原子%、約0.55原子%、約0.60原子%、約0.65原子%、約0.70原子%、約0.75原子%、約0.80原子%、約0.85原子%、約0.90原子%、約0.95原子%、または約0.98原子%、およびその間の水準で含有する水素吸蔵合金。
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で、吸蔵性二次相、例えば0〜約13.3質量%の吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有する、実施形態1記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、1種以上の希土類元素を0.05原子%〜0.98原子%含有するか、または
前記合金は、1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%〜約10.0原子%、または1種以上の希土類元素を約0.1原子%〜約7.0原子%、約0.2原子%〜約5.0原子%、または約0.2原子%〜約2.0原子%、含有するか、または
1種以上の希土類元素を、合金を基準として約0.05原子%、約0.1原子%、約0.15原子%、約0.20原子%、約0.25原子%、約0.30原子%、約0.35原子%、約0.40原子%、約0.45原子%、約0.50原子%、約0.55原子%、約0.60原子%、約0.65原子%、約0.70原子%、約0.75原子%、約0.80原子%、約0.85原子%、約0.90原子%、約0.95原子%、または約0.98原子%、およびその間の水準で含有する水素吸蔵合金。
E3:
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相、
を有する、実施形態1または2記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約2.20、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相0〜約13.3質量%、および
c)触媒二次相、
を有する、実施形態1または2記載の水素吸蔵合金であって、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約2.20、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93である水素吸蔵合金。
E4:
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有する、実施形態1から3までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である水素吸蔵合金。
a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有する、実施形態1から3までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である水素吸蔵合金。
E5:
実施形態1から4までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約2.20である合金。
実施形態1から4までのいずれか記載の水素吸蔵合金であって、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約2.20である合金。
E6:ii)の、i)に対する原子比率が、約1.80〜約1.99である、実施形態3から5までのいずれか記載の水素吸蔵合金。
E7:各相の構造が異なる、実施形態2から6までのいずれか記載の合金。
E8:C14もしくはC15ラーベス主相を有するか、またはC14およびC15ラーベス主相を有する、実施形態2から7までのいずれか記載の合金。
E9:C14およびC15ラーベス主相を有する、実施形態2から8までのいずれか記載の合金であって、C14相の質量存在度が、約70〜約95、約80〜約90、または約83〜88であり、C15相の存在度が、合金を基準として質量で、約2〜約20、約3〜約15、または約3〜13である合金。
E10:前記触媒二次相が、TiNi(B2)結晶構造を有する、実施形態2から9までのいずれかに記載の合金。
E11:前記触媒二次相が、Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素を含有し、かつNiも含有する、実施形態2から10までのいずれか記載の合金。
E12:前記触媒二次相が、TiおよびNiを含有するか、またはTi、ZrおよびNiを含有する、実施形態2から11までのいずれか記載の合金。
E13:前記触媒二次相が、Tiを約13〜約45原子%、Tiを約15〜約30原子%、またはTiを約15〜約25原子%含有する、実施形態2から12までのいずれか記載の合金。
E14:前記触媒二次相が、Zrを約5〜約30原子%、Zrを約15〜約28原子%、またはZrを約20〜約26原子%含有する、実施形態2から13までのいずれか記載の合金。
E15:前記触媒二次相が、Niを約38〜約60原子%、Niを約40〜約55原子%、またはNiを約45〜約50原子%含有する、実施形態2から14までのいずれか記載の合金。
E16:前記触媒二次相が、Niを約45〜49原子%、Tiを約17〜約22原子%、およびZrを約20〜約24原子%含有し、ここで(Ti+Zr)は、約41〜約43原子%である、実施形態2から15までのいずれか記載の合金。
E17:前記触媒二次相が、Niを約45〜49原子%、Tiを約17〜約22原子%、およびZrを約20〜約24原子%含有し、ここで(Ti+Zr)は、約41〜約43原子%であり、ここでZrの原子%は、Tiの原子%以上である、実施形態2から16までのいずれか記載の合金。
E18:前記触媒二次相の存在度が、≧3かつ≦40質量%であるか、または前記触媒二次相の質量存在度が、合金を基準として質量で、約1〜約40、約3〜約20、または約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10である、実施形態2から17までのいずれか記載の合金。
E19:前記吸蔵性二次相が1種以上の希土類金属を含有する、実施形態2から18までのいずれか記載の合金。
E20:前記吸蔵性二次相がNiを含有する、実施形態2から19までのいずれか記載の合金。
E21:前記吸蔵性二次相が、1種以上の希土類元素およびNiを含有するか、または1種以上の希土類元素、NiおよびSnを含有する、実施形態2から20までのいずれか記載の合金。
E22:前記吸蔵性二次相が、YおよびNiを含有するか、またはY、NiおよびSnを含有する、実施形態2から21までのいずれか記載の合金。
E23:前記吸蔵性二次相が、1種以上の希土類元素を約15〜約55原子%、約20〜約50原子%、約25〜約45原子%、または約30〜約40原子%含有するか、または前記吸蔵性二次相は、1種以上の希土類元素を約30〜約50原子%、または約30〜約40原子%含有する、実施形態2から22までのいずれか記載の合金。
E24:前記吸蔵性二次相が、Niを約15〜約50原子%、Niを約20〜約40原子%、またはNiを約20〜約30原子%含有する、実施形態2から23までのいずれか記載の合金。
E25:前記吸蔵性二次相が、Snを約15〜約32原子%、Snを約18〜約30原子%、またはSnを約20〜約29原子%含有する、実施形態2から24までのいずれか記載の合金。
E26:記吸蔵性二次相が、Yを約32〜約38原子%、Niを約21〜約27原子%、かつSnを約20〜約25原子%含有する、実施形態2から25までのいずれか記載の合金。
E27:前記吸蔵性二次相の存在度が、>0かつ≦13.3質量%であるか、または合金を基準として質量で、約0.1〜約10、約0.1〜約7、または約0.1〜約5、または約0.5、約0.8、約1.1、約1.4、約1.7、約2.0、または約2.3、およびその間の水準である、実施形態2から26までのいずれか記載の合金。
E28:合金を基準として、TiおよびNiを含有する触媒二次相を約2質量%〜約10質量%、約3質量%〜約9質量%、または約3質量%〜約8質量%、ならびにYおよびNiを含有する吸蔵性二次相を0〜約2質量%、約0.01質量%〜約1.5質量%、または約0.05質量%〜約1.3質量%含有する、実施形態1から27までのいずれか記載の合金。
E29:合金を基準として、1種以上の希土類元素を約0.05原子%〜約10.0原子%、または1種以上の希土類元素を約0.1原子%〜約7.0原子%、約0.2原子%〜約5.0原子%、または約0.2原子%〜約2.0原子%、含有する、実施形態1から28までのいずれか記載の合金。
E30:
Ti、Zr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
実施形態1から29までのいずれか記載の合金。
Ti、Zr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
実施形態1から29までのいずれか記載の合金。
E31:Yを含有する、実施形態1から30までのいずれか記載の合金。
E32:
Tiを約0.1〜約60%、Zrを約0.1〜約40%、0<V<60%、Crを0〜約56%、Mnを約5〜約22%、Niを約0.1〜約57%、Snを約0.1〜約3%、Alを約0.1〜約10%、Coを約0.1〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.1〜約10%含有するか、または
Tiを約5〜約15%、Zrを約18〜約29%、Vを約3.0〜約13%、Crを約1〜約10%、Mnを約6〜約18%、Niを約29〜約41%、Snを約0.1〜約1%、Alを約0.1〜約0.7%、Coを約2〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約5%含有するか、または
Tiを約11%〜約13%、Zrを約21〜約23%、Vを約9〜約11%、Crを約6〜約9%、Mnを約6〜約8%、Niを約31〜約34%、Snを約0.2〜約0.4%、Alを約0.3〜約0.6%、Coを約2〜約8%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約2.0%含有し、
ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、
実施形態1から31までのいずれか記載の合金。
Tiを約0.1〜約60%、Zrを約0.1〜約40%、0<V<60%、Crを0〜約56%、Mnを約5〜約22%、Niを約0.1〜約57%、Snを約0.1〜約3%、Alを約0.1〜約10%、Coを約0.1〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.1〜約10%含有するか、または
Tiを約5〜約15%、Zrを約18〜約29%、Vを約3.0〜約13%、Crを約1〜約10%、Mnを約6〜約18%、Niを約29〜約41%、Snを約0.1〜約1%、Alを約0.1〜約0.7%、Coを約2〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約5%含有するか、または
Tiを約11%〜約13%、Zrを約21〜約23%、Vを約9〜約11%、Crを約6〜約9%、Mnを約6〜約8%、Niを約31〜約34%、Snを約0.2〜約0.4%、Alを約0.3〜約0.6%、Coを約2〜約8%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約2.0%含有し、
ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、
実施形態1から31までのいずれか記載の合金。
以下、本発明のさらなる実施形態を示す。
E1:水素吸蔵合金、例えば改善された低温電気化学特性を有する水素吸蔵合金であって、少なくとも1つの主相および少なくとも1つの二次相、例えば
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で、吸蔵性二次相、例えば0〜約13.3質量%の吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有し、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率が、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93、または約1.80、約1.81、約1.82、約1.83、約1.84、約1.85、約1.86、約1.87、約1.88、約1.89、約1.90、約1.91、約1.92、約1.93、約1.94、約1.95、約1.97、または約1.98である水素吸蔵合金。
a)少なくとも1つの主相、
b)任意で、吸蔵性二次相、例えば0〜約13.3質量%の吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有し、
ここで前記合金は、
i)Aタイプ元素から成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Bタイプ元素および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素、
例えば
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率が、約1.80〜約1.98、約1.80〜約1.95、または約1.82〜約1.93、または約1.80、約1.81、約1.82、約1.83、約1.84、約1.85、約1.86、約1.87、約1.88、約1.89、約1.90、約1.91、約1.92、約1.93、約1.94、約1.95、約1.97、または約1.98である水素吸蔵合金。
E2:ii)の、i)に対する原子比率が、約1.80〜約1.95である、実施形態1記載の合金。
E3:C14およびC15ラーベス主相を有する、実施形態1記載の合金であって、C14相の質量存在度が、約70〜約95、約80〜約90、または約83〜88であり、C15相の存在度が、合金を基準として質量で、約2〜約20、約3〜約15、または約3〜13である合金。
E4:TiNi(B2)結晶構造を有する触媒二次相を有する、実施形態1から3までのいずれか記載の合金。
E5:前記触媒二次相が、Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素を含有し、かつNiも含有する、実施形態1から4までのいずれか記載の合金。
E6:触媒二次相が、Tiを約13〜約45原子%、Tiを約15〜約30原子%、またはTiを約15〜約25原子%、Zrを約5〜約30原子%、Zrを約15〜約28原子%、またはZrを約20〜約26原子%、およびNiを約38〜約60原子%、Niを約40〜約55原子%、またはNiを約45〜約50原子%含有する、実施形態1から5までのいずれか記載の合金。
E7:前記触媒二次相の存在度が、≧3かつ≦40質量%であるか、または前記触媒二次相の質量存在度が、合金を基準として質量で、約1〜約40、約3〜約20、または約4、約5、約6、約7、約8、約9、または約10である、実施形態1から6までのいずれか記載の合金。
E8:前記吸蔵性二次相の質量存在度が、>0かつ≦13.3であるか、または約0.1〜約13.3、約0.1〜約5であるか、または合金を基準として質量で、約0.5、約0.8、約1.1、約1.4、約1.7、約2.0、または約2.3、およびその間の水準である、実施形態1から7までのいずれか記載の合金。
E9:1種以上の希土類元素およびNiを含有するか、または1種以上の希土類元素、NiおよびSnを含有する吸蔵性二次相を有する、実施形態1から8までのいずれか記載の合金。
E10:1種以上の希土類元素を約15〜約55原子%、約20〜約50原子%、約25〜約45原子%、または約30〜約40原子%含有する吸蔵性二次相を有するか、または1種以上の希土類元素を約30〜約50原子%、または約30〜約40原子%含有し、かつNiを約15〜約50原子%、Niを約20〜約40原子%、またはNiを約20〜約30原子%含有する吸蔵性二次相を有する、実施形態1から9までのいずれか記載の合金。
E11:Snを約15〜約32原子%、Snを約18〜約30原子%、またはSnを約20〜約29原子%含有する吸蔵性二次相を有する、実施形態1から10までのいずれか記載の合金。
E12:Yを約32〜約38原子%、Niを約21〜約27原子%、およびSnを約20〜約28原子%含有する吸蔵性二次相を有する、実施形態1から11までのいずれか記載の合金。
E13:TiおよびNiを含有する触媒二次相を約2質量%〜約10質量%、ならびにYおよびNiを含有する吸蔵性二次相を約0.01〜約2質量%含有する、実施形態1から12までのいずれか記載の合金。
E14:前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率は、≧3、≧4、≧5、≧6、または≧7であるか、または約3〜約10、約3〜約9、約3〜約8、約4〜約10、4〜約9、または4〜約8である、実施形態1から13までのいずれか記載の合金。
E15:Ti、Zr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
実施形態1から14までのいずれか記載の合金。
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
実施形態1から14までのいずれか記載の合金。
E16:Tiを約0.1〜約60%、Zrを約0.1〜約40%、0<V<60%、Crを0〜約56%、Mnを約5〜約22%、Niを約0.1〜約57%、Snを0.1〜約3%、Alを約0.1〜約10%、Coを約0.1〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.1〜約10%含有する、ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、実施形態1から15までのいずれか記載の合金。
E17:Yを含有する、実施形態1から16までのいずれか記載の合金。
E18:AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、または少なくとも40%の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能の改善、
≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦25、≦20、または≦15Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗、および/または
≦30、≦25、≦20、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能、
を示すか、または−40℃での表面触媒性能が、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である、
水素吸蔵合金。
≦60、≦55、≦50、≦45、≦40、≦37、≦35、≦30、≦25、≦20、または≦15Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗、および/または
≦30、≦25、≦20、≦15、≦12、≦10.0、≦9.0、≦8.0、≦7.0、≦6.0、または≦5.0秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能、
を示すか、または−40℃での表面触媒性能が、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、または約5〜約7秒である、
水素吸蔵合金。
以下は、実施形態のさらなる一式である。
E1:先に言及した実施形態のいずれか(先の4セットの実施形態のいずれかの実施形態)記載の水素吸蔵合金を含有する、金属水素化物電池、固体水素吸蔵媒体、アルカリ燃料電池、または金属水素化物空気電池。
E2:水素を可逆的に貯蔵および放出可能な少なくとも1つのアノード、可逆的酸化が可能な少なくとも1つのカソード、アノードおよびカソードが内部に配置されるケーシング、カソードとアノードを分離するセパレータ、ならびにアノードとカソードの両方と接触する電解質を有する金属水素化物電池であって、ここでアノードは、先の4セットの実施形態のいずれかの実施形態に記載の水素吸蔵合金を含有する金属水素化物電池。
E3:少なくとも1つの水素電極、少なくとも1つの酸素電極、および少なくとも1つのガス拡散材料を有するアルカリ燃料電池であって、前記水素電極が、先の4セットの実施形態のいずれかの実施形態に記載の水素吸蔵合金を含有するアルカリ燃料電池。
E4:少なくとも1つの空気透過性カソード、少なくとも1つのアノード、少なくとも1つの空気取り入れ部、ならびにアノードおよびカソードの両方と接触する電解質を有する金属水素化物空気電池であって、ここで前記アノードが、先の4セットの実施形態のいずれかの実施形態に記載の水素吸蔵合金を含有する金属水素化物空気電池。
E5:金属水素化物電池、燃料電池、または金属水素化物空気電池における、先の4セットの実施形態のいずれかの実施形態に記載の合金の使用。
E6:水素吸蔵媒体としての、先の4セットの実施形態のいずれかの実施形態に記載の合金の使用。
例1:Yで改質されたTi−Zr−V−Cr−Mn−Ni−Sn−Al−Co合金
連続的なアルゴン流のもと、消耗品では無いタングステン電極および水冷式銅トレーを用いて、アーク溶融を行う。各回を実施する前に、チタンの犠牲片を、何回かの溶融/冷却サイクルに通し、系内における残留酸素濃度を低下させる。12gのインゴットをそれぞれ再度溶解させ、化学組成の均一性を保証するために、数回裏返す。各試料の化学組成は、誘導結合プラズマ(ICP)システムのVarian LIBERTY 100を用いて試験する。ACインピーダンス測定は、SOLARTRON 1250という周波数特性分析機を用いて、振幅10mVのサイン波および10mHz〜10kHzの周波数で行う。測定に先立ち電極を、C/10の速度でSOLARTRON 1470 Cell Test galvanostatを用いて1つの完全な充電/放電サイクルにかけ、それから100%の充電状態(SOC)に充電し、引き続き80%(SOC)に放電し、最後に−40℃に冷却する。さらに2回のサイクルを、室温および−40℃で行い、ACインピーダンス測定を繰り返す。
連続的なアルゴン流のもと、消耗品では無いタングステン電極および水冷式銅トレーを用いて、アーク溶融を行う。各回を実施する前に、チタンの犠牲片を、何回かの溶融/冷却サイクルに通し、系内における残留酸素濃度を低下させる。12gのインゴットをそれぞれ再度溶解させ、化学組成の均一性を保証するために、数回裏返す。各試料の化学組成は、誘導結合プラズマ(ICP)システムのVarian LIBERTY 100を用いて試験する。ACインピーダンス測定は、SOLARTRON 1250という周波数特性分析機を用いて、振幅10mVのサイン波および10mHz〜10kHzの周波数で行う。測定に先立ち電極を、C/10の速度でSOLARTRON 1470 Cell Test galvanostatを用いて1つの完全な充電/放電サイクルにかけ、それから100%の充電状態(SOC)に充電し、引き続き80%(SOC)に放電し、最後に−40℃に冷却する。さらに2回のサイクルを、室温および−40℃で行い、ACインピーダンス測定を繰り返す。
合金6〜10は、本発明によるものである。合金0〜5は、比較用である。比較例の合金は、K. Youngら、Journal of Alloys and Compounds, "Electrochemical Performance of AB2 Metal Hydride Alloys Measured at -40℃" (2013), Elsevier, 580 (2013) p.349-p.352で論じられている。
ii)/i)の比率は、(V−Cr−Mn−Ni−Sn−Al−Co−Y)/(Ti−Zr)の原子比率である。
溶融の間の蒸発によるMn損失は、Yを有する合金を製造するに際して、顕著である。この合金の製造は、インゴット均一性を達成するために、より多くの出力を必要とする。
RTは、室温である。Rは、電荷移動抵抗(Ω・g)である。Cは、二重層容量(ファラド/g)である。RおよびCの値は、ACインピーダンス測定のCole-Coleプロットから算出される。
Yで改質された合金6〜10は、Yで改質された合金1〜5に対して、また改質されていない合金(合金0)に対して、−40℃で大いに改善されたR・Cを有することが分かる。−40℃でより低いR・C値が望ましい。例えば、合金8について−40℃でのR・C改善は、合金2に対して81%である。
C14およびC15主相以外に、2つのさらなる相が、Philips X’PERT PROというX線回折装置(XRD)によって同定される。C14、C15、吸蔵性二次相YNi、および触媒二次TiNi相の存在度を、以下に示す(XRD、ソフトウェアのJADE 9により分析)。
「nd」という用語は、「検出不能」または「検出限界未満」を意味する。
エネルギー分散型分光器(EDS)を備える走査型電子顕微鏡(SEM)であるJEOL-JSM6320Fを、相分布および相応する組成を研究するために使用する。TiNi相の結晶構造は、一般的にTiよりもZrを多く含有するものの、XRDによるとTiNi(B2)結晶構造である。上記TiNi相は、(Zr+Ti)を41〜43原子%、Niを45〜49原子%、Tiを17〜22原子%、Zrを20〜24原子%含有する。上記YNi相は、Yを32〜38原子%、Niを21〜27原子%、Snを20〜28原子%含有する。
例2:Sc、La、またはミッシュメタルで改質されたTi−Zr−V−Cr−Mn−Ni−Sn−Al−Co合金
YをSc、Laまたはミッシュメタルで置き換えて、例1を繰り返す。
YをSc、Laまたはミッシュメタルで置き換えて、例1を繰り返す。
Claims (20)
- 水素吸蔵合金であって、
AB2合金であるTi12.0Zr21.5V10.0Cr7.5Mn8.1Ni32.2Sn0.3Al0.4Co8.0に対して少なくとも10%の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能の改善、
≦60Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗、および/または
≦30秒の、電荷移動抵抗(R)と二重層容量(C)との積として規定される−40℃での表面触媒性能、
を示す水素吸蔵合金。 - 少なくとも1つの主相、および少なくとも1つの二次相を有する水素吸蔵合金であって、ここで1つの主相または複数の主相は合計で、各二次相よりも高い質量存在度で存在し、ここで前記合金は、
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)V、Cr、Mn、Ni、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、その他の遷移金属および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有するか、または
i)Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素、および
ii)Ni、Cr、ならびにV、Mn、Sn、Al、Co、Cu、Mo、W、Fe、Si、および希土類元素から成る群から選択される1種以上の元素
を含有し、
ここでii)の、i)に対する原子比率は、約1.80〜約1.98である水素吸蔵合金。 - ≦30Ω・gの、−40℃での電荷移動抵抗、および/または
≦8.0秒の、−40℃での表面触媒性能
を示す、請求項1または2記載の合金。 - a)少なくとも1つの主相、
b)吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相
を有し、ここで前記触媒二次相の、前記吸蔵性二次相に対する質量比率が≧3である、請求項1または2記載の合金。 - a)少なくとも1つの主相、
b)任意で、吸蔵性二次相、および
c)触媒二次相、
を有し、ここで前記合金は、1種以上の希土類元素を0.05原子%〜0.98原子%含有し、かつ1つの主相または複数の主相は合計で、各二次相よりも高い質量存在度で存在する、請求項1または2記載の合金。 - C14もしくはC15ラーベス主相を有するか、またはC14およびC15ラーベス主相を有する、請求項4記載の合金。
- TiNi(B2)結晶構造を有する触媒二次相を有する、請求項4記載の合金。
- 前記触媒二次相が、Ti、Zr、NbおよびHfから成る群から選択される1種以上の元素を含有し、かつNiも含有する、請求項4記載の合金。
- 前記触媒二次相の存在度が、≧3かつ≦40質量%である、請求項4記載の合金。
- 前記吸蔵性二次相が1種以上の希土類元素、および/またはNiを含有する、請求項4記載の合金。
- 前記吸蔵性二次相が1種以上の希土類元素、NiおよびSnを含有する、請求項4記載の合金。
- >0かつ≦13.3質量%の存在度を有する吸蔵性二次相を有する、請求項4記載の合金。
- 前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が≧4である、請求項4記載の合金。
- TiおよびNiを含有する触媒二次相を約2質量%〜約10質量%、ならびにYおよびNiを含有する吸蔵性二次相を約0.01質量%〜約1.5質量%含有する、請求項4記載の合金。
- 1種以上の希土類元素を約0.1〜約10原子%含有する、請求項1または2記載の合金。
- Ti、Zr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、Ni、Mn、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Cr、V、Ni、および1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、Sn、Al、Cu、Mo、W、Fe、SiおよびCoから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、ならびにB、Al、Si、Sn、およびその他の遷移金属から成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、1種以上の希土類元素、ならびにCr、Mn、およびAlから成る群から選択される1種以上の元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、Coおよび1種以上の希土類元素を含有するか、または
Ti、Zr、V、Ni、Cr、Mn、Sn、Al、CoおよびYを含有する、
請求項1または2記載の合金。 - Tiを約0.1〜約60%、Zrを約0.1〜約40%、0<V<60%、Crを0〜約56%、Mnを約5〜約22%、Niを約0.1〜約57%、Snを約0.1〜約3%、Alを約0.1〜約10%、Coを約0.1〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.1〜約10%含有するか、または
Tiを約5〜約15%、Zrを約18〜約29%、Vを約3.0〜約13%、Crを約1〜約10%、Mnを約6〜約18%、Niを約29〜約41%、Snを約0.1〜約1%、Alを約0.1〜約0.7%、Coを約2〜約11%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約5%含有するか、または
Tiを約11%〜約13%、Zrを約21〜約23%、Vを約9〜約11%、Crを約6〜約9%、Mnを約6〜約8%、Niを約31〜約34%、Snを約0.2〜約0.4%、Alを約0.3〜約0.6%、Coを約2〜約8%、および1種以上の希土類元素を約0.2〜約2.0%含有し、
ここでパーセントは原子%であり、合計で100%に等しい、請求項1または2記載の合金。 - Yを含有する、請求項1または2記載の合金。
- a)C14もしくはC15ラーベス主相、またはC14およびC15ラーベス主相、
b)YおよびNiを含有する吸蔵性二次相約0.1〜約13.3質量%、および
c)TiおよびNiを含有する触媒二次相約1〜約40質量%、
を有し、ここで前記触媒二次相の存在度の、前記吸蔵性二次相の存在度に対する質量比率が、≧3である、請求項1または2記載の水素吸蔵合金。 - 請求項1または2記載の水素吸蔵合金を含有する、金属水素化物電池、固体水素吸蔵媒体、アルカリ燃料電池、または金属水素化物空気電池。
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