JP2018510986A - 耐環境性コアを備えるマット構築物 - Google Patents

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Abstract

強度および剛性をマットに提供する非木製コアを有し、シート、複数の細長部材、フレーム、コンパートメント、またはそれらの組合せの構造と、木材または加工木材で通常は構成される細長部材で構成される、コアと関連付けられた少なくとも1つの外側層とを含むマットである。このコアおよび少なくとも1つの外側層は、一体であるか、または互いに連結され、コアの上記構造は、1つまたは複数の耐環境性材料で構成されて、最終的に木材を劣化させる雨、雪、またはその他の天候条件に遭遇したときに寿命の延長をもたらす。このマットは、コアを永久的に変形させることなく、少なくとも500から800psi、またはさらに1000psiもの荷重に耐えることができる荷重負担能力を有する。マットの側面には、マットの輸送または設置による損傷からマットの側面を保護するために、バンパが設けられることが好ましい。

Description

本発明は、地盤保全特性の低い領域に道路および機器支持表面を構築するための再使用可能システムに関する。さらに詳細には、本発明は、相互接続して道路および/または機器支持表面を形成することができる耐久性マットのシステムに関する。さらに詳細には、本発明は、迅速かつ容易に重なり合わないように位置決めして道路および/または機器支持表面を形成することができ、その後は容易に除去して、再び必要となるまで格納しておくことができるマットの再使用可能システムに関する。
この用途のマットは、当技術分野では一般に既知であり、米国テキサス州ボーモントにあるQuality Mat社から入手することができる。遠隔の不安定な環境では、安定した道路が(またはいかなる道路も)存在しないことが多いので、所望の経路に沿って厚板、ボード、またはマットを並べることによって、仮設道路を組み立てる。マットは、様々な建設プロジェクト、ならびに環境浄化または被災地浄化プロジェクトでの使用のための仮設構造を提供する。これらのマットは、比較的水平で安定した表面を提供することにより、トラックおよびその他の機器が、そのままでは不安定な、軟弱な、または湿った地面、あるいは損傷を受けた領域の上を移動し、その上に機器を格納し、野営場を設置することを可能にする。
従来の木製マットは、妥当なコストで有用なサービスを提供するが、通常はホワイトオーク製の木製コアは、湿気によって時間とともに劣化して、木材を徐々に腐敗および劣化させる可能性がある。マットの上側層および下側層で使用される他の材料のうちのいくつかとは異なり、基本的に完全に新しいマットを作製しなければコアを交換することができないので、これにより、マットは廃棄されることになる。
また、通常は幅4フィート(121.94cm)で、長さが最大で40フィート(1219.4cm)になる8×8インチ(20.32×20.32cm)から12×12インチ(30.48×30.48cm)の梁を利用する従来のクレーンマットは、オーク製の、好ましくはホワイトオーク製の梁を利用する。これは、この材料が、妥当なコストで十分な寿命で許容可能な性能をマットに与えるからである。このようなマットも、米国テキサス州ボーモントにあるQuality Mat社から入手することができる。坑木マットまたはクレーンマットと呼ばれることが多いこれらのマットは、通常は、設計要件を満たすように成形され、設計要件を満たす長さに切断された、無垢材を利用する。しかし、天候条件およびその他の環境要因により、このような大きなサイズの長い梁を作製するために伐採可能な木の入手可能性は低下しているので、多数のマットを作製するだけの量を得ることが困難になっている。
したがって、含まれる必要がある木製の梁の量を節約するための代替物が、クレーンマット構築物では必要とされている。また、代替物と考えることができる材料は、過酷な屋外の条件に耐えることができ、かつ重い機器を支持することができるために必要な物理的特性を有している必要がある。もちろん、木材から作製することができるマットより何倍も高価なマットではコスト効率が悪いので、コストも代替材料の選択を決定する際の要因である。
したがって、より長い寿命を提供するために、また天然資源を保護するために、これらのタイプのマット構築物の改良が必要とされており、これらの必要は、本発明の産業マットによって満足される。
本発明は、強度および剛性をマットに提供するコア構造を含むマットを提供する。このコア構造は、シート、複数の細長部材、フレーム、複数のコンパートメント、またはそれらの組合せを含む1つまたは複数の構成要素として提供される。コア構造のこれらの構成要素は、耐環境性非木製材料で構成される。このマットは、また、コア構造に直接的に、または他の構成要素を介して間接的に取り付けられる少なくとも1つの外側層も含み、前記少なくとも1つの外側層は、コア構造の長さおよび幅に実質的に対応する長さおよび幅を有し、マットの上面もしくは下面、またはマットの上面および下面の両方を形成する。前記少なくとも1つの外側層は、複数の細長部材を含み、前記少なくとも1つの細長部材は、木材、加工木材、熱可塑性材料、熱硬化性プラスチック材料、またはエラストマ材料で構成され、少なくとも1つの外側層の細長部材の材料は、コアの構造構成要素の材料と異なる。したがって、前記少なくとも1つの外側層の構成要素は、耐摩擦性、耐摩耗性、および耐乱用性をマットに提供し、コア構築物に取外し可能に取り付けられて、前記少なくとも1つの外側層の構成要素が損傷したときに交換可能であるようになっている一方で、コア構造は、保護されて劣化せず、再使用して前記少なくとも1つの外側層の構成要素が交換されたマットを形成することができるようになっている。
コア構造の構造構成要素の耐環境性材料は、処理木材、金属、エラストマ材料、熱可塑性材料、熱硬化性材料、またはそれらの組合せから選択することができる。コア構造は、マットの必須の構成要素であり、耐環境性材料は劣化または損耗することなく雨および雪の条件に繰り返しさらされることに耐えることができるので、最初にも、またマットがしばらく使用された後にも、マットに十分な強度および剛性を提供するように設計される。
1つの外側層が、マットの上面を形成し、別の外側層が、マットの下面を形成する。任意選択で、シート、複数の細長部材、またはそれらの組合せの形態の1つまたは複数の構成要素を含む追加の層が、前記少なくとも1つの外側層をコア構造に取り付けるために存在することができる。好ましくは、前記少なくとも1つの外側層は、コア構造に直接的またはボルト留めによって間接的に取外し可能に取り付けられる。前記少なくとも1つの外側層の構成要素は、通常は、約1.6Mpsiの弾性率を有する。
好ましい構成では、コア構造の構造構成要素は、熱可塑性材料または熱硬化性プラスチック材料の細長部材、および熱可塑性材料または熱硬化性プラスチック材料の中実または開口付きの板またはシート(すなわち孔もしくは穴の無作為な、または整然としたセットを含む板またはシート)を含み、2つの外側層が設けられ、1つの外側層が、木材または加工木材の複数の細長部材を含み、マットの上面を形成し、別の外側層が、マットの下面を形成し、細長部材、中実または開口付きの板またはシート構造あるいはグリッドまたは格子の形態の、熱可塑性材料、熱硬化性プラスチック材料、またはエラストマ材料を含み、後者の2つが、開口付きの板またはシート構造の特定の実施形態である。
本発明の別の実施形態は、木製構成要素を有する産業マットの寿命を延ばす方法に関する。この方法は、強度および剛性をマットに提供するコア構造を有するように産業マットを構成するステップであり、コア構造が、シート、複数の細長部材、フレーム、複数のコンパートメント、またはそれらの組合せを含む1つまたは複数の構造構成要素として提供され、コア構造の構成要素が耐環境性非木製材料で構成されるステップと、コア構造に直接的に、または他の構成要素を介して間接的に取り付けられる少なくとも1つの取外し可能な外側層であり、マットの上面もしくは下面、またはマットの上面および下面の両方を形成する少なくとも1つの外側層を設けるステップであり、前記少なくとも1つの取外し可能な外側層が、木材、加工木材、熱可塑性材料、熱硬化性プラスチック材料、またはエラストマ材料で構成された細長部材を含んで、耐摩擦性、耐摩耗性、および耐乱用性をマットに提供し、前記少なくとも1つの外側層の細長部材の材料が、コア構造の構造構成要素の材料と異なるステップとを含む。この方法は、次いで、使用中に損傷または損耗した前記少なくとも1つの外側層の細長部材を、損傷または損耗した細長部材のうちの1つまたは複数を取り除くことによって交換する一方で、保護されており劣化していないコア構造は再使用して、前記少なくとも1つの外側層の細長部材またはその他の構成要素が交換された再生したマットを形成することによって、マットを再生するステップを含む。
この方法では、前記少なくとも1つの外側層の構成要素は、ボルト留め構成によってマットに取り付けることができ、ボルト留め構成を緩めることによって取り外すことができるようになっている。次に、同じボルト留め構成を使用して、交換構成要素をコア構造に取り付ける。
さらに、マットは、マットの輸送または設置による損傷からコア構造を保護するためにコア構造の長手方向側面上に設けられた、木材またはプラスチック材料で構成された梁またはバンパ部材を備えることができ、この梁またはバンパ部材は、任意選択でコア構造の端部にも備えられる。梁またはバンパ部材はまた、コア構造に取外し可能に取り付けることができるように構成して、損傷したときに交換して、梁またはバンパ部材が交換された再生マットを形成することができるようになっている。
本発明のマットは、通常は、十分な荷重負担能力を提供するように設計される。完全に支持されたマット(適当に整地された地表面に適切に設置されたマット)は、マットの性質の劣化、またはマットの永久的な変形を起こすことなく、直径12インチ(30.48cm)の表面当たり10トンの荷重に耐えなければならない。支持構造は、支持構造の個々の構築にもよるが、適切に整地された地表面に適切に設置されたときには、約500から800psiの間から1000psiもの圧縮抵抗を有する。これにより、大型車両または機器がマットの上を移動する、またはマットの上に配置されたときに圧縮抵抗が得られ、コア構造を永久的に変形させることが回避される。
コア構造は、金属、熱可塑性材料、または熱硬化性材料で構成された複数の細長管状部材のうちのいずれかとすることができ、各管状部材は、同じ材料であることも、異なる材料であることもあり、中空であることも、中実であることもあり、あるいは独立した部材であることも、連結されて一体構成要素を形成していることもある。熱可塑性材料、熱硬化性材料、エラストマ材料、またはポリオレフィン材料が、シート状、あるいは中実またはハニカム構造で存在することができる。ハニカム構造は、閉止または開放セルを有することができる。ハニカム構造のセルは、任意選択で、マットの重量を増大させるため、ならびに液体の吸収を制御、排除、または実現するために充填材を備えることができる。必要な場合には、コア構造の開放セルが充填材を備えるときには、セル内に充填材を保持するのを助けるために上側シートおよび下側シートを含めることができる。
本発明の別の実施形態は、上面および底面を有するクレーンマットであって、上面、側面、および底面を有する第1および第2の側梁と、第1の側梁と第2の側梁の間に位置して第1の側梁と第2の側梁とを接続する非木製支持構造と、側梁を支持構造に取り付ける複数の連結ロッドであり、梁および支持構造の側面を通り抜ける連結ロッドと、支持構造の上側部分に取り付けられる第1の複数の細長部材とを含む。支持構造は、上側部分、下側部分、および側方部分を有し、側梁の高さより小さい高さを有し、幅および長さを有し、複数の横材によって互いに連結される第1および第2の長手方向部材を有する。
マットの上面は、実質的に平坦であり、梁、または第1の複数の細長部材、あるいはその両方の上面によって形成される。マットは、支持構造の下側部分に取り付けられる第2の複数の細長部材を含むことができる。マットの底面は、実質的に平坦にすることができ、梁、または第2の複数の細長部材、あるいはその両方の底面によって形成される。
連結ロッドは、通常は、側梁および支持コアを通り抜けるボルトを含む。好ましくは、梁および長手方向部材は、マットの組立てのためにボルトをその中に通すのを容易にする管状スリーブを含む。第1および第2の複数の細長部材は、通常は同じ厚さを有し、各連結ロッドは、根角ボルトおよびナットの構成を含むことが好ましく、ボルトは、支持構造の側梁および長手方向部材の中央領域でスリーブを通過して、ナットによって適所に固定される。
梁は、一般に、約1×6インチ(2.54×15.24cm)と約24×24インチ(60.96×60.96cm)の間、または約6×6インチ(15.24×15.24cm)と約16×16インチ(40.64×40.64cm)の間の幅および高さの寸法を有し、第1および第2の長手方向部材は、約10から約30インチ(25.4から76.2cm)だけ離間した横材によって互いに連結され、連結ロッドは、約3から約6フィート(91.44から182.88cm)だけ離間し、マットは、約4から約8フィート(121.92から243.84cm)の間の幅、および約4から約60フィート(121.92から1828.8cm)の間の長さを有する。
好ましい実施形態では、側梁は、中実の切断木材、加工材木、または熱硬化性プラスチックで構成することができ、第1および第2の長手方向部材は、側梁に接触する平坦な板、I型梁、または長方形もしくはC字形の梁として構成される。横材は、平坦な板、およびI型梁またはC字形梁として構成することができ、複数の細長部材は、中実の切断木材、加工材木、または熱硬化性プラスチックで構成されたボードである。細長部材は、支持構造にボルト留めされる。
支持構造の第1および第2の長手方向部材および複数の横材は、通常はフレームを形成し、マットは、4から8フィート(121.92から243.84cm)の幅を有し、支持構造は、1つの側梁の幅の約2から8倍の幅を有し、マットは、1つの側梁の幅の約4から12倍の幅を有する。
側梁は、一般に、同じ寸法を有し、それらの上面を支持構造より約1.5から3インチ(3.81から7.62cm)上方に位置付け、それらの下面を支持構造より約1.5から3インチ(3.81から7.62cm)下方に位置付けるように支持構造に取り付けられ、第1および第2の複数の細長部材は、約1.5から3インチ(3.81から7.62cm)の厚さを有して、マットの実質的に平坦な上面および下面を提供する。
連結される隣接するマットのインタロック構造を提供するために、マットの第1の側梁は、マットの高さの約2分の1を提供するようなサイズとされて、第1の側梁は、支持構造の上側部分に取り付けられる。別法として、またはこれに加えて、第2の側梁は、マットの高さの2分の1を提供するようなサイズとすることができ、支持構造の第2の側の下側位置に取り付けられる。これらのマットのうちの特定のものを安定させるために、第1の梁と同じ寸法の追加の第1の梁を設けて、第1のマットの第1の側梁の下方に配置し、第2の梁と同じ寸法の追加の第2の側梁を設けて、別のマットの第2の側梁の上に配置して、連結した構造の実質的に平坦な上面および下面を提供し、連結した構造の最外側を安定させる。
本発明のさらに別の実施形態は、マットであって、長手方向側面および端部側面を有するフレームまたはラダー構造の形態の支持構造を含み、支持構造が、そのマットを形成する他の構成要素を支持する、またはそのマットを形成する他の構成要素の取付けを可能にするように構成されているマットに関する。このマットは、支持構造の上方または下方、あるいは上方および下方の両方に取り付けられて、マットの上面または下面、あるいは上面および下面の両方を形成する細長部材の追加の層を含む。このマットは、少なくともフレームまたはラダー構造の長手方向側面に取外し可能に取り付けられて、マットの輸送または設置中に側方の衝突による損傷から保護するバンパ部材も含む。バンパは、プラスチック材料またはエラストマ材料で構成され、支持構造の側面を超えて延びる外側表面を提供し、衝突および衝撃を吸収して支持構造を保護するのに十分な圧縮を有する形状を有する。バンパ部材は、損傷したときに交換することができるように取外し可能であり、支持構造と、細長部材の上側層および下側層は、再使用することができるようになっている。さらに、細長部材の上側層および下側層も、必要なときに交換することもでき、耐環境性支持構造は再使用することができる。
支持構造の長手方向側面は、外側に向く開いた空洞を有するI型梁を含むことができ、バンパは、このI型梁に取り付けられて、I型梁の空洞に嵌合する。あるいは、支持構造の長手方向側面は、平坦な外側表面を有する梁を含むことができ、バンパは、バンパを梁の平坦な外側表面に接して適所に保持する追加の部材またはリップによって長手方向側面に隣接して位置決めされる。その他のバンパの実施形態も、本明細書では開示される。
別の好ましい実施形態では、支持構造は、鋼で構成される、あるいは中空の、充填された中空の、または中実の、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック材料の長方形管部材で構成され、細長部材は、木材、加工木材、あるいは熱可塑性材料または熱硬化性プラスチック材料で構成される。また、支持構造の開放領域には、より大きな重量、圧縮強度、または丈夫さをマットに与える木製ボードであり、その木製ボードのコアが支持構造の孔の中に嵌合するように構成され、マットの内部で動かないように互いにボルト留めされた木製ボード、支持構造の開放領域内に位置するリサイクルしたゴムタイヤ材料、砂、またはその他の微粒子状もしくは固体の充填材であり、その微粒子状充填材が、支持構造の上部および底部に固定されたメッシュ、スクリーン、またはシートによって支持構造内の適所に保持される充填材、あるいは支持構造の開放領域内に位置する発泡体または押出成形高分子材料、のうちの1つまたは組合せを備えることができる。
マットを輸送または設置による損傷から保護するために、マットは、少なくともコア構造の長手方向側面上に保護部材を含み、マットの輸送または設置による損傷からコア構造を保護することができる。これらの保護部材は、木材またはプラスチック材料で構成された梁またはバンパとすることができ、コア構造の前端部および後端部にも設けることができる。
保護部材が設けられるときには、好ましい実施形態は、コアマットを支持し、コアマットの周りの周囲部を形成するように構成されたフレームと、コアの上面および下面を保護する上側層および下側層とを含むことができる。このフレームは、鋼製のI型梁を含み、バンパは、I型梁の外側空洞で受けられるので有利である。あるいは、箱形フレームは、ガラス繊維強化プラスチックの長方形管部材で構成され、バンパは、各箱形フレーム部材の外側に載る。バンパはマットの上面および底面の上へ伸びることができる。あるいは、バンパは、マットの上側層および下側層に関連付けられたリップ部材によって適所に保持される。望ましい場合には、リップ部材は、マットの上側層および下側層と一体化することもできる。
バンパは、一般に、マットへの取付けに対応するように、上側および下側のプロフィルが細く、中央のプロフィルが広くなるように構成され、上側層および下側層は、プラスチックまたはエラストマ材料で構成される。望ましい場合には、箱形フレーム部材を、例えば成形した固体、発泡体、またはペレット材料などのインサートで充填することもできる。簡潔にするために、箱形フレーム構造は、外側に隣接して位置決めされた木製構造によって保護される。コアは、成形した固体または発泡体材料であってもよいし、あるいはオーク製であってもよい。
支持構造が鋼製部材を含むときにマットの吊り上げおよび移動を行うために、鋼製部材に直接接続されたD字型のリング、O字型のリング、チェーン、またはケーブルを含む吊り上げ要素が設けられて、マットの頭上への吊り上げを可能にする。マットの耐環境性を向上させるために、支持構造の鋼製部材は、コーティングまたは塗装することができる。
最後に、マットは、そのマットを、在庫システムで、または賃貸して使用されるときに、監視することを可能にする無線周波数識別(RFID)タグ、細長部材に埋め込まれて、夜間、または悪い気象条件のために暗い昼間にマットの使用を助けるために光を供給する照明要素、あるいはマットの構成を識別する、特定の顧客もしくはエンドユーザ用のマットを識別する、またはマットが賃貸もしくはリースされていることを示す色コーディング、のうちの1つまたは複数を含むことができる。
添付の図面は、本発明の追加の詳細を提供する。
ガラス繊維強化ポリエステル梁のコア構造および外側木製ボード層を含む、本発明のマットの1実施形態を示す展開図である。 図1のマットで使用される強化ポリエステル梁を示す側面図である。 図1の組立て状態のマットを示す図である。 コアの開放セル型ハニカム構造を説明するための、本発明のマットの別の実施形態を示す斜視図である。 コア構造用の開放セル型六角ハニカム構造、および微粒子状充填材をセル内に保持するための追加のシート部材の存在を示す、本発明のマットの別の実施形態を示す斜視図である。 鋼製I型梁フレームと、木製外皮と、発泡体コア構造と、マットの全ての側面上のバンパとを含むマットを示す展開図である。 鋼製I型梁フレームと、高分子製外皮と、発泡体コアと、マットの全ての側面上のバンパとを含むマットを示す展開図である。 ガラス繊維強化管区画フレームと、高分子製外皮と、外皮とインタロックする発泡体コア構造と、マットの全ての側面上のバンパとを含むマットを示す展開図である。 ガラス繊維強化管区画フレームと、高分子製外皮と、外皮とインタロックする発泡体コア構造と、マットの全ての側面上のバンパとを含むマットを示す展開図である。 ガラス繊維強化管区画フレームと、木製ボードと、積層オークコア構造と、管セクションを保護する外側オーク縁部構築物とを含むマットを示す展開図である。 金属製フレームと、上側および下側の木製ボードと、木製バンパとを含むマットを示す展開図である。 本発明によるマットの別の実施形態を示す斜視図である。 本明細書で提示される様々な構成要素を示す、図12のマットの展開図である。 図12のマットの支持構造を示す斜視図である。 本発明によるマットのさらに別の実施形態を示す斜視図である。 図15のマットの支持構造を示す部分断面図である。 図12のマットの特定の周辺構成要素を示す図である。 本発明によるクレーンまたはパイプラインマットを示す斜視図である。 図18のクレーンまたはパイプラインマットを示す展開図である。 鋼製フレームおよび木製ブロックコアを有するインタロック型マットを示す展開図である。 コーナの一部分を除去して溶接したフレームおよびコア構造を示す、図20のマットを構築した状態を示す図である。 ガラス繊維強化熱硬化性材料の格子を有するインタロック型マットを示す展開図である。 図22のマットを組み立てた状態を示す図である。
ここで、本発明は、耐環境性材料で構成されたコア構造を備えることによってより良好な耐環境性を有する改良されたマットを提供する。「耐環境性材料」という用語は、このようなマットに一般に使用されるホワイトオークなど従来の木材料と比較して、水、湿気、またはその他の環境条件によって劣化しない材料を意味している。この用語は、本明細書に開示する熱可塑性材料および熱硬化性材料の他に、エラストマ、さらには鋼、アルミニウム、またはステンレス鋼などの金属も含む。鋼は、湿気または水に触れると錆びるが、これは、材料の物理的性質に影響を及ぼさず、単にその表面の外観を損なうだけの表面現象であるので、材料の劣化とはみなさない。これを避けるために、鋼製構成要素は、コーティングまたは塗装して、より良好な外観と、さらなる耐環境性を提供することができる。特定の条件下では、処理木材は、非処理木材よりもよく腐敗および劣化に耐えることができるので、腐敗に対する耐性が向上していることから耐環境性材料とみなされることになる。
本発明は、耐環境性コアをそれぞれ有し、マットの上面および/または底面に木製、プラスチック製、またはエラストマ製のボードなどの交換可能な細長部材を含む、いくつかの異なるマットを提供する。これらの部材は、摩耗または損傷したときに交換することができる一方で、耐環境性コアは、再使用することができ、新たな細長部材を備え付けることができる。コアは、通常は、鋼製構成要素、熱可塑性部材、熱可塑性ユニット、および熱硬化性格子で構成される。
本発明の新規の改良された産業マットは、従来のマットに優る追加の利点を提供する。1つには、木製ではない支持構造を使用することにより、マットを構築するための長尺の梁を形成するために伐採されるところであった木材資源を保護する。現在では、せいぜい木製の側梁のみを支持構造とともに使用して、マットの残りの幅を形成する。好ましい構成では、支持構造を側梁と同じ高さにせず、他のより薄い細長部材を支持構造の上部および底部に適用して、マットの上面および下面を実質的に一様にすることができるようにする。これらの部材は、木製であるが、長さは短く、断面は細くてよい。
マットの木製部材は、ホワイトオーク、レッドオーク、ブナ、ヒッコリー、ペカン、アッシュ、またはそれらの組合せなど硬材で構成することが好ましい。また、本明細書に記載する加工木材を、代わりに使用することもできる。処理松材は、低コストで入手しやすい木材であるので、これを充填材として使用してもよい。
他の実施形態では、一般に引抜き成形品の形態をしたガラス繊維強化熱硬化性樹脂を側梁および細長部材に使用することにより、マットのコア構造において、基本的にはいかなる木材も構造構成要素として使用されないようにする。これにより、木材資源がさらに保護される。本明細書で述べるように、木材またはその他の材料を、必要な場合または望ましい場合にはコア構造の充填材として使用して、普通ならスクラップとして廃棄する必要がある材料をリサイクルすることができる。これは、それらの構成要素が、マットに強度を与えるためではなく重量を与えるためにのみ使用されているからである。
「ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック材料」または「ガラス繊維強化プラスチック」という用語は、一般にガラス繊維、あるいは炭素繊維、アラミド繊維、玄武岩繊維またはその他の繊維材料などその他のタイプの繊維状補強材料で強化された熱硬化性材料を意味している。熱硬化性材料は、通常は、ポリエステル、エポキシ、ビニルエステル、またはフェノールホルムアルデヒド樹脂である。当業者なら、これらの材料、およびこの定義を満たすのに適した等価な材料をよく知っている。
非木製の支持構造を使用することにより、側梁または細長部材が、使用により、また過酷な環境条件にさらされることにより損傷または劣化した場合に、この構成要素を再使用することが可能になる。より頑健で耐環境性の高い材料で構成されることにより、連結ロッドを切り離してマットを分解し、損傷した側梁または細長部材を除去し、次いで新たな構成要素を構造に追加して新たなマットを形成することができる。実際に、これにより木製の梁または細長部材の需要は、50%から100%も低下する。
本発明の理解を助けるために、以下、本明細書で使用される特定の用語を定義する。
「産業マット」という用語は、少なくとも約4フィート(121.92cm)の幅および約4フィート(121.92cm)から40フィート(1219.2cm)の範囲の長さを有する、少なくとも約1×6インチ(2.54×15.24cm)から24×24インチ(60.96×60.96cm)のサイズの正方形または長方形の断面および約4フィート(121.92cm)から40フィート(1219.2cm)以上もの長さを有する細長い部材、梁、またはその他の構成要素を組み込んだ比較的大型のマットをカバーするものとして意図されている。明細書全体を通じて記載されているのは、好ましい寸法である。記載されているように、市販されているこのタイプの従来および現在のマットは、主に木の一枚材で構築される。
支持構造を説明する「非木製」という用語は、その通常の意味で使用されている。この構造の構成要素は、一般に木製ではなく、その代わりに金属、熱硬化性プラスチック、あるいは水、雪、もしくは氷の湿気などの環境要因、木材を腐敗させる恐れがある微生物、またはそれらに類する木材に影響を及ぼす外部要因による劣化に耐性があるその他の材料で構成される。
「実質的に」という用語は、その通常の意味で使用され、寸法が厳密または正確ではないことを示している。当業者なら、側梁のサイズおよびマットが提供するように期待されるサービスの種類に基づいて、どの程度の許容誤差であれば平坦であるとみなされる表面を形成するために許容できるかを容易に決定することができる。梁と細長部材とがマットの上面および底面に沿って互いに面一でなければならないという要件はない。通常は、「実質的に」という用語は、梁および細長部材の上面が数インチ(cm)も変動してもよいことを意味するが、より好ましい実施形態では、そのばらつきは1インチ(2.54cm)未満である。
さらに、本明細書に記載される全ての寸法は近似値であり、±10%から場合によっては±25%も変動する可能性がある。いくつかの状況では、「約」という用語を使用して、この許容誤差を示す。また、範囲を述べる前に「約」という用語を使用するときには、この用語は、その範囲の記載する各値に適用可能であるものと理解される。熟練と、これらのマットを構築する際に踏む技術的手順とにより、これらの許容誤差は、可能な限り、または産業的に現実的である限り、最小限に抑えられることが多い。
本発明は、マット構造に置いて様々な構成要素を使用することを企図している。通常は、木製ボードの細長部材が使用されているが、本明細書で使用される「細長部材」という用語は、木製ボードを含む、またはその他の形で長方形の断面と、好ましくはマットの全長となる長さとを有する構成の構造を意味している。しかしながら、より短い長さのこれらの構造を、典型的には他の構成要素にボルト留めしてマットを形成するようにして、使用することができる。これらの細長部材は、通常は中実であるが、中空の管状構成要素であってもよく、それらは任意選択で発泡体または粒子など他の材料で充填される。このような細長部材のサイズは、厚さが約1から4インチ(2.54から10.16cm)、幅が約6から12インチ(15.24から30.48cm)で、長さは通常はマットの長さである。望ましい場合には、これより短いボードを使用することができ、マットが20フィート(609.6cm)より長いときには、より短いボードが使用されることが多いが、可能であれば、ボードの全長がマットの全長であることが好ましい。12から16フィート(365.76から487.68cm)の長さが一般的である。中実部材では、好ましい寸法は、厚さが2インチ(5.08cm)、幅が8インチ(20.32cm)で、長さはマットの長さと同じである(例えば、12、14、または16フィート(365.76,426.72,または487.68cm)であることが多いが、望ましい場合にはそれ以上であることもある)。
他の実施形態では、構造化ユニットの形態の構成要素を利用する。これは、中実である、あるいは重量を低減するための、またはボルト留めもしくは永久的ないしはその他の非永久的な手段による構成要素の連結を容易にするための孔を提供するためのセルもしくはその他の孔を含むシートもしくは板または層とすることができる。通常は、このようなユニットのサイズは、厚さが約1から4インチ(2.54から10.16cm)、幅が約4から12インチ(10.16から30.48cm)で、長さは通常はマットの長さである。また、大きなマットでは、マットのサイズの一部分(例えば1/3または1/2)となるユニットなど、複数のユニットを使用することもできる。好ましい寸法は、厚さが約2から4インチ(5.08から10.16cm)、幅が8フィート(243.84cm)で、長さはマットの長さと同じである(例えば、12、14、または16フィート(487.68cm)であることが多いが、望ましい場合にはそれ以上であることもある)。
通常は、ボルト留めは、マットの外側層の構成要素が損傷または劣化した場合に、マットの耐環境性コアを再使用することができるようにしながら、それらの構成要素を取り外して、他の構成要素と交換することを可能にするので、用いられる。特定のマットでは、使用される構成要素の一部または全てを、溶接または接着剤によって永久的に連結することができる。
本発明のマットのコア構造には、幅広い範囲の熱可塑性材料または高分子材料を使用することができる。これらの材料であれば、マットの所望のサイズおよび厚さに成形または鋳造される。有用な材料としては、以下が挙げられる。
アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)
アクリル樹脂(PMA)
セルロイド
酢酸セルロース
環状オレフィン共重合体(COC)
エチレン酢酸ビニル(EVA)
エチレンビニルアルコール(EBOH)
フッ素樹脂(PTFE、ならびにFEP、PFA、CTFE、ECTFE、ETFE)
イオノマー
Kydex、アクリル樹脂/PVC合金の商標
液晶ポリマー(LCP)
ポリアセタール(POMまたはアセタール)
ポリアクリル酸(アクリル樹脂)
ポリアクリロニトリル(PANまたはアクリロニトリル)
ポリアミド(PAまたはナイロン)
ポリアミドイミド(PAI)
ポリアリールエーテルケトン(PAEKまたはケトン)
ポリブタジエン(PBD)
ポリブチレン(PB)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)
ポリカプロラクトン(PCI)
ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)
ポリエチレンテレフタレート(PET)
ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PC(PC)T)
ポリカーボネート
ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)
ポリケトン(PK)
ポリエチレン(PE)
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
ポリエーテルケトンケトン(PEKK)
ポリエーテルイミド(PEI)
ポリエーテルスルホン(PES)
塩素化ポリエチレン(PEC)
ポリイミド(PI)
ポリ乳酸(PLA)
ポリメチルペンテン(PMP)
ポリフェニレンオキシド(PPO)
ポリフェニレンサルファイド(PPS)
ポリフタラミド(PPA)
ポリプロピレン(PP)
ポリスチレン(PS)
ポリスルホン(PSU)
ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)
ポリウレタン(PU)
ポリスルホン(PSU)
ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)
ポリ塩化ビニル(PVC)
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)
スチレンアクリロニトリル(SAN)
また、コア構造を形成する細長部材またはシートとして繊維板を利用することもできる。繊維板材料は、使用済みの絨毯およびプラスチック包装などからリサイクルされるプラスチック材料または高分子材料で構成される。繊維板は、本発明のマットのコア材料として使用するのに望ましいサイズで準備することができる。プラスチック含有物によって耐環境性であることに加えて、これらの繊維板は、プラスチック材料または高分子材料を含有する使用済み材料のリサイクルを可能にすることにより、環境に優しい。
コア構造は、エラストマ材料で構成することもできる。エラストマは、通常は熱硬化性であるが(加硫を必要とする)、熱可塑性であることもある。代表的なエラストマとしては、以下が挙げられる。
硫黄加硫によって硬化させることができる不飽和ゴム。これらは、強度および硬度の観点から好ましい。不飽和ゴムは、
天然ポリイソプレン:天然ゴムcis−1、4ポリイソプレンおよびガタパーチャtrans−1、4ポリイソプレン、
合成ポリイソプレン、
ポリブタジエン、
クロロプレンゴム、すなわちポリクロロプレン、
ハロゲン化ブチルゴム(クロロブチルゴム、ブロモブチルゴム)を含むブチルゴム(すなわちイソブチレンおよびイソプレンの共重合体)、
スチレンブタジエンゴム(スチレンおよびブタジエンの共重合体)、ならびに
ニトリルゴム(ブタジエンおよびアクリロニトリルの共重合体)を含む。
飽和(すなわち加硫不能な)ゴム。飽和ゴムは、
エチレンプロピレンゴム(EPM)、
エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、
エピクロロヒドリンゴム、
ポリアクリル酸ゴム、
シリコーンゴム、
フルオロシリコーンゴム、
フルオロエラストマー
パーフルオロエラストマー、
ボリエーテルブロックアミド、および
クロロスルホン化ポリエチレンを含む。
本明細書に開示するエラストマ材料、熱可塑性材料、または熱硬化性材料は、重量および硬度を増大させるために従来の充填材を備えることもできる。それらの材料は、伸びを低減し、剛性を高めるために、微粒子、ガラスなどの繊維、繊維または金属のスクリーンまたはスクリムによって補強することもできる。また、マット全体がエラストマ材料、熱可塑性材料、または熱硬化性材料で構成されるときには、マット全体を一体の構成要素として構成することもできる。
高分子またはエラストマのコア構造は、必要な重量および剛性を有している限りは、平坦なシートとして構成することができる。これらの変数は、特定の高分子を選択することによって、またはコアに特定の構成を与えることによって、制御することができる。例えば、コア構造は、ハニカム構造または開放セル構造で構成することができる。
「ハニカム構造」という用語は、重量を低減するために使用することができる、または他の材料で充填することができる、孔または開放セルを有する構造を指している。セルの形状は、六角形、正方形、長方形、または別の多角形にすることができ、あるいは丸形にすることもできる。セルは、所望の通りに互いに隣接していても離間していてもよく、水平方向に延びていても垂直方向に延びていてもよい。
この構造により、マットの重量を増大させることができ、また、コア構造のハニカム構造のセルを、砂、泥、砂利、プラスチック、セラミック、ガラスまたはその他の材料の粒子、様々な発泡材料、あるいは地上車両のタイヤまたはその他のリサイクル可能な材料の粒子などのリサイクル材料など様々な材料のうちの1つまたは複数で充填することにより、液体吸収に対する耐性を改善することができる。環境に優しい、すなわち「グリーン」なマットを提供するために、リサイクル材料でコア構造を充填することが好ましい。
プラスチック製コア構造は、垂直方向に二分した2つの区画、すなわち上側区画と下側区画として提供することもできる。上側区画は、その下側表面上に突起または凹凸のある領域を備えた設計にし、下側区画は、上側区画に向く表面上に相補的な凹部または凹凸のある領域を備える設計にして、突起と凹部が係合することにより、または凹凸のある領域同士が係合することにより、上側区画と下側区画を連結することができるようにすることができる。
あるいは、コア構造は、金属フレームまたはラダー構造で構成することができる。通常は、鋼、ステンレス鋼、またはアルミニウムを使用し、フレームまたは構造は、ボルト留め、リベット留めまたは溶接することができる。金属フレームまたは構造は、鋼製である場合には、亜鉛メッキ、塗装、あるいはその他の方法で粉末または液体のコーティング材料をその上に堆積させて湿気が鋼に接触するのを防止することによって、さらに保護することができる。例えば、鋼製であるときには、コア構造全体を塗料あるいは熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂でコーティングすることができる。
金属フレームまたはラダー構造は、そのままで使用することもできるし、あるいは任意のフレーム孔に充填材を供給してマットの重量を修正することを可能にするネット、メッシュまたはその他の材料を備えた構成にすることもできる。重量を追加することが望ましい場合には、より重い充填材を使用することができる。マットの重量をそれほど増やすことなくフレームの内部区画を充填するためには、低密度の粒子または発泡体のプラスチックまたはゴム充填材を使用することができる。
好ましい実施形態における組立て状態のマットは、ここのマットのタイプによって様々である可能性がある。2段または3段の積層マットは、通常は、約8フィート(243.84cm)の幅および約12、14または16フィート(365.76,426.72,または487.68cm)の長さを有するマットで、約2×8インチ(5.08×20.32cmcm)の細長部材を含む。一般的な産業マットであれば、通常は、約6インチ(15.24cm)の厚さを有し、この厚さは、厚さ2インチ(5.08cm)または4インチ(10.16cm)のコア構築物と、厚さ2インチ(5.08cm)の上側層と、厚さ2インチ(5.08cm)の下側層とで構成される。3層マットでは、各層は、厚さ2インチ(5.08cm)となるが、2層マットでは、コアの厚さが4インチ(10.16cm)となり、上側の外側層の厚さが2インチ(5.08cm)となる。クレーンまたは坑木マットでは、幅が約4から8フィート(121.92から243.84cm)となり、梁が6×6インチ(15.24×15.24cm)、8×8インチ(20.32×20.32cm)、10×10インチ(25.4×25.4cm)、または12×12インチ(30.48×30.48cm)の代表的な幅および高さの寸法を有しており、約20フィート(609.6cm)から40フィート(1219.2cm)の間の長さを有することになる。コア構造は、本明細書に開示する任意の耐環境性材料で、所望の形状および構成で構成することができる。上部構成要素、底部構成要素、およびコア構造構成要素の数は、特定の適用業務または最終的な用途におけるマットの最終的な寸法によって規定される。また、好ましい実施形態は、上部ボードと、中央ボードと、底部ボードの間に、約1.5インチ(3.81cm)未満の間隔を含むことになる。
コア構造は、様々な耐環境性材料で構成することができる。例えば、熱可塑性材料または熱硬化性材料のシートまたは板のコア構造は、さらなる補強のため、あるいはシートまたは板のセルまたは孔内に充填材を維持するために、薄い金属シートを備えることができる。シートまたはその他の構造の形態の熱可塑性材料の層の上に、鋼シートを用いて、コア構造を剛化することができる。
耐環境性材料で構成されたコア構造は、水またはその他の液体がコアに入った場合に、様々な気象条件にさらされることによる劣化を防止する。コア構造の好ましい具体的な耐環境性材料としては、以下が挙げられる。
エポキシ、メラミンホルムアルデヒド(MF)、フェノールホルムアルデヒド(PF)、ポリエステル、ポリウレタン(PU)、ポリイミド(PI)、シリコーン(SI)、またはユリアホルムアルデヒド(UF)などの様々な熱硬化性材料。これらの材料は、繊維または充填材(炭素、ガラス、金属など)で補強することができる。
熱可塑性材料(本明細書の上記で述べた様々なプラスチックのうちのいずれか)、および特に米国特許第6380309号明細書に開示されるHDPE、PET、およびSBR。
米国特許第8061929号明細書に開示される、充填されたセルと成形またはその他の方法で構築された上側および下側の板表面とを備えるハニカム構造。
米国特許第6511257号明細書に開示される、熱可塑性樹脂、ポリオレフィン、または加硫ゴムの開放面充填セル構造。
米国特許第5888612号明細書に開示される熱可塑性樹脂の成形シート。
水に接触したときに錆びるのを防止するのを助けるためにコーティング、塗装、または亜鉛メッキされたアルミニウムまたはステンレス鋼あるいは鋼の金属構造またはフレーム。
米国特許第4629358号明細書に開示される補強プラスチック組成材料。
コア構造の縁部は、米国特許出願第2014/0193196号明細書に開示されるように、あるいは木製積層体または合成積層体で保護して、コア構造の縁部の機械的損傷を回避することができる。さらに、本明細書に記載する木材またはプラスチック材料のバンパ構造を使用することもできる。
特定の開放セルコア構造では、シートまたはその他のセル閉止材料による補強を使用して、充填材をセルまたは孔内に保持しながら、コア構造のスチフネスおよび強度を向上させることができる。
また、金属板をコアとして使用することもできる。金属板は、重量を低減するために孔または開口を含むことができる。熱硬化性プラスチックの板を代わりに使用することもでき、熱硬化性プラスチックの板は、中実であってもよいし、孔を有していてもよい。これらの板は、厚さを2から4インチ(5.08から10.16cm)とすることができる。2×2インチ(5.08×5.08cm)または3×3インチ(7.62×7.62cm)の孔を有するガラス繊維強化熱硬化性プラスチック格子が好ましい。
マットの重量を低減するために、コア構造は、ハニカム構造またはラス構造で構成する、あるいは複数の孔を有する構成にすることができる。開度の高い構造では、重量を所望レベルに維持するために、金属より軽い材料で上述のようにセルまたは孔を充填することができる。孔を上側シートおよび/または下側シートで覆って、充填材をその中に保持することができる。金属製のコア構造が必要な強度および剛性をマットに与えている限り、シートには任意の材料を使用することができる。通常は、シートは、合板、プラスチック、金属、または複合材料とすることができ、中実であってもメッシュ形態であってもよい。シートは、好ましくはリベット留め、ボルト留め、または接着剤によってマットに取り付けることができる。シートおよびコア構造は、構造全体をボルト留めまたはリベット留めによって一体に保持して、外側層の間に挟むことによって適所に維持することができる。必要なら、ボルトまたはその他の固定具のための穴を、金属板またはシートに穿孔して、固定具をそこに通すことができるようにして組立てを容易にすることもできる。
一般に、積層マットのマット構築物は、本明細書に開示するコアのうちの1つと、細長部材または梁による上側または下側層とを含む。上側層および下側層では、梁の厚さは、約1.75インチ(4.45cm)になるが、1.5インチ(3.81cm)から3インチ(7.62cm)の間とすることができる。長さは、所望の通りとなるが、12、14、または16フィート(365.76,426.72,または487.68cm)であることが好ましい。梁の幅は、コア上の位置に応じて様々である。すなわち、上部層ボードおよび底部層ボードの幅は、約8インチ(20.32cm)(シングル幅)または16インチ(40.64cm)(ダブル幅)となる。「約」は、7.5から8.5インチ(19.05から21.59cm)または15から17インチ(38.1から43.18cm)など、それらがわずかに小さいこともあることを意味している。マットの代表的な厚さは、少なくとも約4インチ(10.16cm)であり、好ましくは約6インチ(15.24cm)であり、中央層が約1から4インチ(2.54から10.16cm)の厚さを形成し、上側層および下側層が約1から3インチ(7.62cm)の厚さを形成している。もちろん、これらの寸法は、マットの所期の特定の最終用途に応じて変化する可能性がある。また、梁は、任意の特定の厚さ、幅、および長さに製造することができるが、本明細書に開示する好ましい寸法は、当業界で使用されているホワイトオークまたはその他の材料製の従来のマットの寸法に近い寸法である。
最も好ましい実施形態の1つでは、マットは、耐環境性材料のコア構造と、コア構造の上方に位置決めされる外側の上側層と、コアの下方に位置決めされる外側の下側層とを含み、各外側層は、1.6Mpsiの弾性率をそれぞれ有する複数の細長部材を含む。上述したように、コア構造は、コア構造を損傷させる、または永久的に変形させることなく少なくとも600から800psi以上の荷重に耐えることができる荷重負担能力を提供する材料で構成される。
コア構造は、特定の設置状態およびスチフネスを得るために望ましい、または必要とされるのに応じて、1層または2層の外側層を含むことができる。コア構造の構成要素は、互いに連結されてコアの所望のサイズを形成する、複数の区画またはそれより小さい部分で構成することができる。一例として、HDPEの熱可塑性コア構造では、複数の区画を溶接して、所望のサイズを形成することができ、例えば、4つのHDPEの4×8フィート(121.92×243.84cm)の区画で、8×16フィート(243.84×487.68cm)のマットのコア構造を形成することができる。同様に、8つの4×4フィート(121.92×121.92cm)の区画を溶接によって連結して、同じ8×16フィート(243.84×487.68cm)のマットを形成することもできる。同じことは、木製、金属製、またはエラストマ製の構成要素にも当てはまり、これらは、接着剤によって、または適用可能である場合には溶接によって、機械的に連結することができる。コア構造は、溶接または機械的インタロックによって、あるいは固定具または接着剤によって互いに連結することができる、上側半区画および下側半区画で構成することもできる。
追加の層または構成要素をコア構造またはマットに追加することもできるが、最も好ましい構築物は、本明細書で述べるように、コア構造の上方および下方に外側層を含む。外側層は、それぞれの内容全体を参照により明示的に本明細書に組み込む米国特許第4462712号明細書(3層)および第5822944号明細書(2層)に開示されるようにホワイトオークで構成することが好ましい。これらのマットは、一般に、水をマットから排出するための水路を1つまたは複数の外側層上に備えた設計である。これは、細長部材の間隔によって、またはマットの最外層上に設けられたシートまたはその他の幅広表面に溝を設けることによって、実現される。これらの溝は、一般に長方形であり、通常は、約1.25インチ(3.175cm)の幅および約1インチ(2.54cm)の深さを有する。もちろん、水分をマットから除去するための経路を形成するという同じ目的が達成される限り、長方形ではなくU字型で、同様のサイズを有する水路を使用することも適切である。
また、対称に形成したマットが好ましいが、1つの表面上の層または段の数が別の表面上の層または段の数と異なるコア構造を提供することもできる。例えば、コアの上面では細長部材またはシート部材などの構成要素が2層または2段になっており、下側層ではこれらの構成要素が1層または1段のみになっていてもよい。また、1つの外側層の構成要素に使用される材料は、必ずしも他の外側層に使用される材料と同じでなくてもよい。したがって、マットの設計者は、特定の設置状態または必要に合わせて特定のマットを調整するためのマット構築の幅広い可能性を有する。
次に図面を参照すると、図1は、コア構造115を包囲するために使用される上側外側層105および下側外側層110を含むマット100を示す図である。コア構造は、複数の補強ポリエステル梁125を含み、外側層は、シングル幅の木製ボード130を含む。補強ポリエステル梁125は、上側および下側の外側層のボードに対して直交して配向される。図2に示すように、補強ポリエステル梁125は、管の内部に沿って延びる2つの内壁支持体120を有する長方形の管の形態をしている。
ボード125は、ボード125をコア構造115の補強ポリエステル梁125に釘打ちする、ねじ止めする、ボルト留めする、またはリベット留めすることによって、コア構造115に取り付ける。ボルト留めを使用するときには、ボルトは、補強ポリエステル梁125を通って上側ボードから下側ボードに延びることができる。釘、ねじまたはボルトの頭およびナットは、ボード130の上面より下、かつボード130の底面より下に凹ませて、マット100の比較的平滑な上面および下面をもたらす。
あるいは、ボードは、接着剤またはその他のしっかりした取付けを実現する手段によりコア構造115に取り付けることもできる。例えば、コア構造が熱硬化性材料で構成されるときには、シートまたはボードを、一体構成要素として同じ材料で構成することもできる。金属製のコアでは、穴を穿孔して、ボルトをその中に通すことができるようにすることができる。
図1および図3に示すように、11枚のボードを使用する。下側外側層の第3、第6、および第9のボード(それぞれ135、140、145)をずらして、マットのインタロック機構を形成する。特定のボードをずらして隣接するマットとのインタロックを実現することが好ましいが、これは必ずしも必要であるわけではなく、インタロックは、望ましいが任意選択の機構と考えることができる。インタロックは、マットを地面に固定することを回避するため、または隣接するマット同士を接続する際に使用されるその他のさらに複雑な構成要素を含むことを回避するために好ましいことが多い。
マットの対向する側にインタロッキングを示しているが、マットは、上部層または底部層を使用し、それらの層の構成要素を適当に構成して、任意の方向に互いにインタロックすることができる。
吊り上げ要素150が、上側外側層の第3および第9のボード上に設けられる。これらの吊り上げ要素150は、D字型のリングとして構成され、これらのリングは、ボードの凹部170内に取り付けられて、マット100の使用中に吊り上げ要素150が平坦なままであることができるようになっている。2つの吊り上げ要素が示してあるが、当業者なら、任意の特定のサイズのマットを吊り上げるためにいくつの要素が必要であるか決定することができる。望ましい場合には、マットの取扱いおよび輸送の融通性を高めるために、下側外側層110に取り付けられたボード上にも吊り上げ要素を設けることができる。吊り上げ要素は、吊り上げ要素またはボードが損傷した場合にそれらを容易に取り外して交換することができるように、外皮部分に取り付けられたボードに設けられる。
シングル幅のボードを設けることにより、上側および下側の成形品が、水をマットから排出するための水路175を外皮の上面に有することができる。
図3は、組立て後のマット100の最終的な形状および構成を示す図である。
図4は、下側外側層130と、複数のセル260を有するコア構造215とを含む本発明による第2のマット200を示す図である。構成要素の一部は図1から図3に示すものと同じであるので、同じ参照番号を使用して、図4のマットの同じ構成要素を示す。コア構造215は、熱可塑性樹脂または金属で構成することができ、セルは、本明細書で開示するように、開いたままにしておくことも、充填することもできる。コア構造は、正方形または長方形の孔を有する格子の形態をしたガラス繊維強化熱硬化性材料とすることもできる。コア構造の孔またはセルは、発泡材料またはその他の材料で充填することができ、この材料は、セル260を充填するように膨張し、そこに付着した状態で留まる。この状況では、充填材をコア構造215内に保持するためのカバー部材は不要である。この状況、またはセルが微粒子状物質で充填される状況では、上述の上側層および下側層130をコア構造215に取り付けて、微粒子状材料をセル260内に保持する助けとすることができる。
図5は、下側外側層130と、上側外側層330と、複数のセル360を有するコア構造315とを含む、本発明による第3のマット300を示す図である。構成要素の一部は図1から図4に示すものと同じであるので、同じ参照番号を使用して、図5のマットの同じ構成要素を示す。コア構造315は、熱可塑性材料または金属で構成することができ、セル360は、より大きな孔を提供するために6角形であり、本明細書で開示するように、開いたままにしておくことも、微粒子状材料で充填することもできる。特に、セルは、発泡材料、微粒子状材料、または例えばリサイクルした自動車のタイヤから得られるゴム屑など、その他の非接着性材料で充填することができる。このような微粒子の場合には、コア構造の上方、下方、または上方および下方の両方の1つまたは複数のシート部材によってセル360を覆って、非接着性の充填材をセル内に保持することができる。シート部材は、木製ボード、合板、プラスチックシート、あるいは例えば鋼またはアルミニウムなどの金属シートなどで構成することができる。シート部材が充填材をセル内に保持するためだけに設けられるときには、それらは比較的薄くすることができ、例えば、1/8から1/2インチ(0.3175から1.27cm)で十分であるが、望ましい場合には、さらに厚くして、マットの重量を増すことができる。コア構造およびシート部材は、この場合、他の実施形態と同様に外側層が取り付けられたコア構造として使用することができる。
あるいは、シート部材が不要であるときには、下側層130および上側層330は、図5に示すように充填材をセル360内に保持する木製ボードとすることができる。この実施形態では、コア構造315がプラスチック材料から成型されるときには、ボードが配置される場所の間の領域を、開いたセルではなく中実のプラスチックで構成して、微粒子状材料がボード間の間隔からセルの外に出ないようにする。これらのボードは、マットの所要の重量に応じて、1.6インチ(4.064cm)以上の厚さを有することになる。充填材も、マットの重量になる。
もちろん、コア構造315ならびに下側層130および上側層330の材料が十分な重量を提供する場合には、セルを充填する必要はなく、追加のシート部材は不要である。追加のシート部材は、セルを接着性の充填材で充填する場合にも不要である。上側外側層および/または下側外側層のボード130は、セルに通したボルトによって取り付けることができる。望ましい場合には、また好ましくは、上側外側層330は、最終的なマット構造が図3と同様の外観を有するように設けられる。
本発明の別の実施形態は、図5の実施形態の変形形態である。コア構造は、平坦な上面および下面を備えて構成される、セルを有するプラスチック材料で構成される。これらの表面は、セルを充填する場合にはシート部材を支持し、セルを充填しない場合には、代わりに下側層および上側層を支持する。したがって、これらのセルは、緩衝装置として作用して、マットに弾性圧縮性を提供する。
本発明の好ましい実施形態では、マットは、輸送中および設置中にマットの側面を損傷から保護するバンパを含む。これらのバンパは、一般に、マットを倉庫からトラックへ、さらには作業現場へ移動させるときにマットの側面およびコア構造を損傷から保護する材料のレール、ロッド、または梁として構成される。マットは比較的重く、約2000ポンド(907.2kg)あるので、マットは、フロントエンドローダまたはクレーンなどの重機によって移動され、通常は適所まで引きずられる、または適所に落とされる。バンパは、このような移動および操作によるマットの側縁部の損傷に対する保護も提供し、移動機器の歯または爪の食い込みに対してもある程度の耐性を提供する。1実施形態では、バンパは、プラスチックまたはエラストマなど、耐久性があり頑丈な弾性材料で構成され、特に、10から50のショアD硬度を有するHDPEまたはゴム材料が好ましい。バンパは、マットに脱着可能に取り付けるための所望の1つまたは複数の形状に成形または押出成形することが好ましい。
図6は、通常は厚さ8インチ(20.32cm)×幅4フィート(121.92cm)×長さ18フィート(548.64cm)の寸法を有するクレーン/パイプラインマットとして構成されたマット400を示す図である。これらは、主に、掘削リグおよびそれに類する適用業務に使用され、これらのマットは仮設道路のマットよりはるかに頑健かつ頑丈であるようになっている。十分な強度を実現するために、マットの周囲部を形成する鋼製ラダーフレーム405を含むことが好ましい。フレーム405は、他のマット構成要素を支持するための剛性および強度をフレームに提供するいくつかの横材を含む。接続を行うことができるようにし、またマットの総重量を中実の鋼で構成したものと比較して低減するために、孔が形成される。コア構造410は、ラダーフレーム405内にあり、上側および下側の木製外皮415、420を設けて、コア構造405を保護する。マットのコア構造410は、HDPEまたはそれに類する高分子から成形されることが好ましい中実または発泡のコア構造である。高分子製のコア構造を使用することと、セルの幾何学的形状/形状とは、マットが圧縮および圧密に対する必要な強度を提供できるように十分な内部支持を提供しながら、マットの総重量を低減する助けとなる。木製外皮415、420は、このマットの上を移動する、またはこのマットによって支持される機器または車両に十分な耐久性を提供する。また、このマットは、使用中に水またはその他の液体を通過させる孔を有する。このコア構造は耐環境性材料で構成されるので、マットのコア構造構成要素の周りに気密シールを設ける必要はない。
図6に示すように、バンパ425は、マットの側面を保護する押出成形または成形されたレールまたはロッドとして構成される。一般に、マットの周囲部を形成するI型梁の開いた領域内で受けられる単一のバンパ構造が設けられる。バンパは、I型梁の開いた空洞内に適合するが、その領域を完全には満たさない形状を有し、これにより、バンパは圧縮されて衝撃を吸収することができる。望ましい場合には、バンパをI型梁にボルト留めまたはリベット留めする、あるいは接着剤によって接合して、適所に保持されるようにすることができる。
図示のように、マット400の拡大図のバンパは、中心の大きな管430Aと、その中心管の上下に位置する小さな管430Bおよび430Cとを有する、「+」字型のトライチューブ(tri-tube)構造430を有する。これらの管は、図示の形状に押出成形することもできるし、あるいは分離した管を作製し、その後にそれらを溶接もしくは接着剤接合によって、または機械的固定具によって連結することもできる。ただし、この形状は重要ではなく、望ましい場合には、丸形または多角形である、あるいは様々な形状の組合せであるその他の形状を、バンパに使用することもできる。特定の材料では、バンパは、I型梁の開いた側面空洞の全体を充填してもよいし、あるいは、バンパがI型梁の内壁に接触し、マットの周囲部に向かって延びて、衝撃または衝撃力を吸収することができるようになっていれば、部分的にしか充填しなくてもよい。
本明細書に開示する他の実施形態では、バンパは、木製であってもよい。木は、油田におけるマットの適用業務で役に立ってきた歴史を有する、有用な比較的低コストの材料である。
バンパは、マットの全ての側面に位置することが好ましい。バンパを接着剤またはボルト留めを使用せずにI型梁内の適所に保持するために、マットの上側層および下側層は、上側および下側の木製外皮に釘打ちされてバンパを適所に保持してバンパがI型梁から外れるのを防止する追加の部材を備えることができる。バンパは、マットの側面の保護を提供し、コア構造の構成要素が損傷するのを防止する。
図7は、やはりマットの周囲部を形成する鋼製ラダーフレーム505を含む別のクレーン/パイプラインマット500を示す図である。同様の発泡体コア構造510が、ラダーフレーム505内にある。ただし、上側および下側の木製外皮の代わりに、図7のマット500は、コア構造510を保護するための上側真空成形高分子外皮515および下側真空成形高分子外皮520を含む。これらの外皮は、最大で0.06インチ(0.1524cm)以上の厚さに形成することができる。これらの外皮は、バンパの上側部分および下側部分と係合してそれらをI型梁内の適所に保持するリップ530を含むことが好ましい。この場合も、バンパは、中心の管より小さな断面を有する上側管および下側管を備える図6に示すような複数の連結管として成形される。上側管および下側管は、中央管の端部より凹んでいてリップ530がバンパを適所に維持できるようにしながら、I型梁の内面と完全接触して係合するように成形することもできる。バンパがI型梁内に嵌合して、衝撃および衝撃力を吸収することができる外面を形成することができるならば、バンパのその他の形状も許容可能である。図示の構成では、管は、ある程度つぶれてこのような力を吸収することができる。
上側外皮515および下側外皮520のリップ部分は、それらの層に取り付けられる別個の構成要素であってもよいし、それらの層の一体部分として成形または形成してもよい。一般に、上側外皮515および下側外皮520は、成形プラスチックまたはエラストマ材料で構成されるが、これは、これらの材料が耐環境性を提供し、耐久性および頑丈性をマットに与えるからである。また、コア構造510は、2つの半部分、すなわち上側外皮に取り付けられる上側半部分および下側外皮に取り付けられる下側半部分として準備することもできる。これらの半部分は、突起または凹凸領域を備えた設計にして、突起と凹部の係合、または凹凸領域同士の係合によって互いに連結できるようにすることができる。これにより、設置時間が短縮され、コア構造および外皮がインタロックして圧縮力に対する最良の耐性を提供することも保証される。
図6および図7の実施形態では、鋼製フレームを、犠牲金属で塗装またはコーティングして(すなわち亜鉛メッキまたはリン酸処理して)、向上した耐環境性をマットに与えることができる。鋼の錆はマットの運用に有害ではないが、美的に良好な外観を与えるものではないので、塗装およびコーティングによって錆を最小限に抑えることにより、それを補償するようにする。ステンレス鋼も使用することができるが、この材料は、より高価である。アルミニウムも使用することができるが、その軽量の構成では、マットの強度が一部失われる。金属製ラダーフレームは、その強度および加工の容易さに加えて、吊り上げ要素をフレーム505に直接取り付けて、マットの吊り上げおよび操作を容易にするより頑健な接続を実現できるように構成することができるので、有利である。
図6と同様に、図7のマットは、鋼製フレーム内に成形した発泡体または構造発泡体のコア構造を組み込むことによって総重量が低減されている。上側層および下側層が木で構成されるか、あるいはプラスチックまたはエラストマ材料で構成されるかに関わらず、構造全体をボルト留めまたはリベット留めして、最終的なマットを形成する。
耐環境性も向上させながらマットの重量をさらに低減するために、鋼製フレームの代わりに、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)の箱形フレームを使用することができる。これは、図8では、FRP製箱形フレーム605を有するマット600内に示してある。箱形フレーム605は、長方形または正方形の管状構造で構成することができる。望ましい場合には、FRP製箱形フレーム605は、図6および図7に示すようにラダーフレームとして構成することができる。FRP製フレームは、より少ない重量と、コアに浸透する可能性がある他の液体の湿気に対する良好な耐久性および耐性とを提供する。さらなる圧縮抵抗をフレーム605に与えるために、管の開いた中心部分を、発泡体、リサイクルしたゴムタイヤ材料、またはその他の充填材610で充填することができる。ポリウレタン発泡体を、この目的に使用することもできる。充填材は、望ましい場合には、マットの重量を増大させるように選択することもできる。
FRP材料のプラスチックは、本明細書で述べるタイプの熱硬化性プラスチックのうちのいずれか1つとなるが、熱硬化性ポリエステルおよびエポキシが好ましい。
図8は、ポケット617を上側高分子外皮615および下側高分子外皮620に係合させることによって成形発泡体コア構造612が適所にロックされる、本発明の別の機構も示している。
箱形フレームを使用するときには、バンパ625は、フレーム605に当接する平坦な表面を備えた構成である。バンパ625は、バンパの中央部分より細い上側部分および外側部分を備えた構成になっており、外皮615および620が、バンパ625と係合してバンパ625を箱形フレーム605に押し付けて適所に保持するリップ630を含むことができる。これらのリップは、図7に示すリップと基本的には同じである。FRP製箱形フレームは図6および図7の鋼製ラダーほどの強度がないので、バンパがFRP製箱形フレームを損傷から保護する。引出し成形は軽量であるが強い構築物を生じるので、FRP製梁は、引出し成形プロセスで作製することができる
図8では、上側高分子外皮615および下側高分子外皮620は、コア構造612とインタロックしてより剛性の構造を形成する突起またはハニカムを備えた構成にすることができる。あるいは、発泡体コア構造612を省略して、引出し成形したFRP製箱形フレームの中心の孔に対して行うのと同様に、マットの開いた中心をリサイクルしたゴムタイヤ材料またはその他の粒子状充填材で充填することもできる。
あるいは、マットの側面の構造に嵌合するのではなく、バンパを「C」字型断面を備えた設計にして、バンパが引出し成形したFRP製箱形フレーム部材の上部、側部、および底部と接触できるようにすることもできる。バンパの上面および底面は、マットの上面および下面より上方で延びていてもよいし、あるいは上部および底部バンパ部分の厚さを上部層および底部層の厚さに対応する厚さにすることにより、それらの面と面一のままとなるように設計してもよい。あるいは、バンパは、FRP製箱形フレームにボルト留め、ねじ留め、スナップリベット留め、または接着剤で接着することができる。
図9は、図8と同じタイプのマットを示す図であるので、同じ参照番号を説明に使用する。図9のマット700における主な違いは、特定の実施形態では充填材が不要であることから、箱形フレーム605が充填されず、開放状態(710)である点である。図8および図9のバンパは、「T」字型であり、中央部分がマットの側面より突出して、FRP製フレームおよびコアの保護を提供している。
図10は、FRP製正方形チューブの箱形フレーム805を含むクレーン/パイプラインマット800の別の実施形態を示す図である。箱形フレーム805は、積層木製コア810を包囲する。木製コア810は、他の実施形態の発泡体コアより重いが、はるかに安価であり、マットの大きな重量または丈夫さが必要とされる特定の施設で使用することができる。オーク製コアボードは、箱形フレーム805の孔の中に嵌合するように構成され、互いにボルト留めされて、マットの内部で動かないようになっている。オーク製ボードは、マット800の上面815および底面820としても使用される。
FRP製フレーム805は、やはりオーク製ボードで構成される長方形木製構造825によって保護される。これらのボードが互いに連結されて、箱形フレーム805と幅および高さの寸法はほぼ同じサイズであるが、構造825が箱形フレーム805の外側に位置し、かつ/または隣接するように周囲長はより長い、正方形構造を形成する。木製構造825は、バンパとして作用して、荷積み中、輸送中、および設置中にFRP製箱形フレームを損傷から保護する。
箱形フレーム805にさらなる保護を提供するために、フレームの開いた領域に、発泡体または押出成形高分子の安定装置830を備え付けることができる。図8と同様に、開いた領域は、リサイクルしたゴムタイヤ材料、あるいはその他の粒子状または固体の充填材で充填することができる。安定装置830の1つの変形形態を図10に示すが、マットの設計者の望みに応じて、他の実施形態のバンパおよび中実の発泡体インサートも使用することができる。木製構造は、ほとんどの施設で安定装置の必要を解消する可能性が最も高い。
図11は、アルミニウム、ステンレス鋼、または鋼などの金属で構築されたフレーム905を含むマット900の別の実施形態を示す図である。フレーム905は、溶接されてマットの高強度コア構成要素となる正方形または長方形の管材で構成される。フレーム905は、図示のように開いた構造のままとすることもできるし、あるいはコア部材の間の領域910に、フレームの上部および底部に固定されるメッシュ、スクリーン、またはシートによって適所に保持される微粒子状充填材または発泡体を備え付けることもできる。また、望ましい場合には、管を、発泡体、ゴム粒子、または砂で充填して、マットに重量および強度を追加することもできる。望ましい場合には、充填材とともに、または充填材の代わりに、木製コアを使用することもできる。ただし、これらの領域は、いかなる充填材もない状態にしておくことが好ましい。
マット900は、その上で車両または支持機器を移動させるための平坦な表面を提供する、好ましくはオーク材の上部木製ボード920および底部木製ボード925を含む。これらのボードは、マットの上面および下面も形成し、コア構造905の保護も提供する。また、これらのボード920および925は、両者の間に間隔を有し、水を、マットの上面からコア構造を通し、マットの下面で外部に排出することができるようにしている。コア構造905は耐環境性材料で構成されるので、水と接触することによってコア構造が劣化する懸念はない。上部および底部の木製ボードは、釘またはボルトを使用してフレームの周りで互いに連結される。また、フレーム905の管状部材は、木製ボード920、925をフレーム905に取り付けるために使用されるボルトを収容するための貫通穴を備えることができる。
フレーム905は、フレーム905用の交換可能なバンパを形成する木製ボード915によっても保護される。木製ボード915は、管状部材の穴と係合するボルトによってフレームに取り付けることもでき、あるいは、上側ボード920または下側ボード925に取り付けることもできる。代替の接続部材として、フレーム905は、管状部材に溶接された、バンパ915あるいは上側ボード920または下側ボード925をそれらのボードの対応する位置にある穴を通過することによって受ける、スタッドまたはボルトを備えることもできる。これらのボードは、その後、適当なナットおよびワッシャによって、またはスタッドを打ち潰すことによって、フレームに固定することができる。これは、述べるように使用中に損傷する可能性があるボードの交換を可能にするマット900の単純でありながら頑健な構築を提供する。図9から図11の実施形態では、上部ボードは1.25インチ(3.175cm)×16インチ(40.64cm)幅とすることができるが、望ましい場合には、それより小さな区画同士を連結することもできる。箱形フレームは、マットの全厚が約6インチ(15.24cm)となるように、約5.5×5.5インチ(13.97×13.97cm)のサイズを有することが好ましい。
本発明による全てのマットは、それらがまずまず機能するように、適切に整地された地面に設置される。整地は、一様な平坦度(すなわち8×14フィート(243.84から426.72cm)の表面で±12インチ(30.48cm)以内)の一様な材料状で行わなければならない。マットを支持する基盤として整地するためには、直径4インチ(10.16cm)未満の破石または破岩が許容可能である。
本発明による全てのマットは、仮設道路、機器支持表面、プラットドーム、またはそれに類する適用業務としての好ましい実施態様の以下の製品仕様を満たすように設計される。本発明のマットは、それらが設置される地表面の汚染を引き起こさない。
好ましいマットの全体の寸法は、約幅8フィート(243.84cm)×厚さ6インチ(15.24cm)で、長さは12、14、または16フィート(487.68cm)である。インタロック機構により、マットの一端の3箇所でマットの長さが約1フィート(30.48cm)延びることになる。米国特許第4462712号明細書は、インタロック用のフィンガおよび凹部を含むマットを開示しており、これらは本発明でも使用することが好ましい。
これらのマットは、通常は、1.75×8インチ(4.445×20.32cm)の断面寸法を有する、個別の木製ボードまたは複合ボードからなる2つの外側層を含む。
上側外側層の個々のボードまたは構成要素の間の間隔は、水をマットから排出できるように、約1.25インチ(3.175cm)であると好ましい。この間隔は、外皮の上側部分でも保持される。特に大雨または大雪の条件にさらされる位置で使用されるときには、過剰な水を排出することによって、マットの滑り抵抗が向上する。個々のボードまたは構成要素の間の間隔は、マットの下側外側層でも施して、マットが地面と良好に噛み合うようにすることもできる。マットの底部の下側外側層に置ける間隔またはそれに類する溝は、マットを渡る通行があるときにマットが地面の上で動かないようにする。この間隔または溝は、マットの下側部分がエラストマまたは熱可塑性材料で構成されているときにはさらに重要であり、マットが地面と十分に噛み合い、地面の上での摺動または滑動を回避または軽減するようにする。
好ましいマットは、従来のホワイトオーク製マットの物理的性質と一致する、またはこれを超える物理的性質を有する。
このマットは、十分な荷重負担能力も提供しなければならない。完全に支持されたマット(十分に整地された地表面に適切に設置されたマット)は、マットの性質の劣化、またはマットのコア構造の永久的な変形を起こすことなく、直径12インチ(30.48cm)の表面当たり10トンの荷重に耐えなければならない。コア構造は、適用業務に応じて、約600から800psiの間の圧縮抵抗を有する。これにより、マットの上を通過する車両によってマットに印加されるねじり力に対する抵抗を減じることなく、圧縮に対する抵抗が得られる。一般に、コアは、大型の車両または機器がマットの上を移動するとき、またはマットの上に配置されるときに、ある程度の圧縮性を提供するように設計される。車両または機器がマットから取り除かれた後で、マットはその元の厚さを保持している。湿潤な環境では、このことが、ある程度の水のマットへの吸収を引き起こす可能性があり、これが、コア構造の構成要素が湿気に耐えるように設計されるもう1つの理由である。また、いくつかの実施形態では、マットは、マットに浸入する全ての水が後に出ていくことができるように、開口を備えた設計にすることができる。
好ましいクレーンまたは坑木マットのサイズは、約6×6インチ(15.24×15.24cm)、8×8インチ(20.32×20.32cm)、または12×12インチ(30.48cm×30.48cm)×幅8フィート(243.84cm)×長さ20から40フィート(609.6から1219.2cm)であるが、これらの大型マットとともに使用される関連するタイプのマットは、ランプマット(ramp mat)またはトランジションマット(transition mat)である。これらは両方とも、クレーンマットと同じタイプの構成を有するが、サイズが3×3インチ(7.62×7.62cm)または4×4インチ(10.16×10.16cm)に縮小され、様々な長さも10または20フィート(304.8または609.6フィート)以上縮小されている。これらのランプマットまたはトランジションマットは、クレーンマットの側面または端部のうちの1つまたは複数に沿って位置決めされて、それより大きなクレーンマットに重機がより容易に乗り入れることができるようにする「段差」として有効に作用する。
任意選択で、また好ましくは、マットの周縁部は、鋼製の軌道を用いて大型車両が側方からマット上に進入する、またはマット上から退出することによるマットのコア構造構築物の損傷を防止または軽減する追加の保護を備える。この縁部材料は、コア構造およびバンパを保護する助けとなり、必要なときに交換できるように容易に取外し可能であることが好ましい。
プラスチック材料をコアに使用するときには、それらの材料は比較的燃焼性になるように配合される。マットの燃焼性は、ASTM E84試験基準で測定したときにクラス2(B)火炎拡散として定義されるものとする。これらの材料の燃焼特性は、このような性質を付与することが既知である適当な従来の難燃性またはその他の添加剤を添加することによって向上させることができる。
コア構造は、静電気の散逸を可能にするように配合することもできる。この目的のために、コアに使用されるプラスチック材料に、カーボンブラック、金属粒子、またはその他の導電性充填剤を添加することができる。もちろん、金属製のコア構造は、添加剤がなくても導電性である。
外側層によって比較的保護されてはいるが、コアは、プラスチック材料で構成されるときには、必要に応じて、物理的特性または色の劣化を軽減するのに十分な量だけ、UV抑制剤を含むことができる。
マットの移動を容易にするために、個々のマットの吊り上げおよび取扱いを可能にする取付け点を設けることができる。吊り上げハードウェアは、マットの外側層の上面の2箇所から4箇所に、D形リング、O形リング、チェーン、またはケーブルを含むことが好ましい。吊り上げハードウェアの正確な位置決めおよび取付けは、マットのサイズおよび重量に基づいて設計され、輸送中および設置中にマットが損傷するのを回避するように意図される。
マットのコア構造は、中空であっても中空でなくてもよい。中空構成要素をコアに使用する場合には、それが孔を有する管であってもセルであっても、それらの孔は非吸収性充填剤で充填されることが好ましい。微粒子またはその他の形態の幅広い様々な異なるプラスチック、エラストマ、または発泡材料を、この目的のために使用することができる。中空部分は、そのままで使用してもよいし、必要に応じて重量を増大または減少させるために充填材を設けてもよい。ガラス、セラミック、または金属の粒子の充填材を含めて、マットに追加の重量または強度を与えることもできる。リサイクルしたゴムタイヤ材料またはその他の環境に優しい材料など、その他の材料を、代わりに使用することもできる。好ましくは、マットは、同程度のサイズのオーク製マット程度の重量を有する。
細長部材をコア構造構築物の上側層および下側層に使用するときには、細長部材は、マットに追加の重量を提供し、様々な方法で構成することができる。1つの方法は、従来のオーク製マットを複製し、11個の幅6インチ(15.24cm)(×長さ12、14、または16フィート(365.76,426.72,または487.68cm))のボードが上側層および下側層に設けられ、下側層の3つのボード(第3、第6、および第9)がインタロックのためにずれている、シングル幅構築物を形成することである。あるいは、4つの幅12インチ(30.48cm)(×長さ12または16フィート(365.76または487.68cm))のボードが上側層および下側層に設けられ、それぞれが6インチ(15.24cm)ボードによって分離されて、下側層の3つの6インチ(15.24cm)ボードがずれていてインタロックを実現する、ダブル幅構築物を使用することもできる。マットの特定の最終用途の必要に合わせて、その他の構成を使用することもできる。
望ましい場合には、ボードは、木材または加工製材(好ましくは±1/16インチ(0.15875cm)の許容誤差を有する)で構成することもできるし、あるいは金属または熱可塑性材料、エラストマ材料、もしくは熱硬化性材料の管で構成することもでき、引出し成形した熱硬化性管は、好ましい代替材料の一例である。本明細書に記載するサイズは重要ではなく、マットの所期の用途に応じて変化する可能性がある。上述の値は、代表的なマットを表すものである。
上側層、中央層、および下側層を、通常は互いに釘打ちおよび/またはボルト留めして、マットを形成する。この構造は、約1.6Mpsiの弾性率を有することが好ましいが、プラスチック製マットは、マットの柔軟性が大きいことが望ましいときには、これより小さな弾性率を有することもある。ほとんどの適用業務で、600から800psiのマット圧縮特性が適当である。
図12および図13は、実質的に平坦な上面および底面を有するマット1100の形態の本発明の第1の実施形態を示す図である。このマットの底面がこれらの図には示していないが、このマットは、どちらの面も機器または車両を受けるマットの上面として使用することができるように、両面が同じ構造に構成されることが好ましい。これにより、マットを特定の配向で配置する必要がなくなるので設置が容易になり、また、設置者は、より良好な状態にあるマットの表面をマットの上面として使用するように選択することができる。
マット1100は、上面、側面、および底面を有する第1および第2の側梁(1105、1110)を含み、これらの梁は、6×6インチ(15.24×15.24cm)および24×24インチ(60.96×60.96cm)の幅および高さの寸法を有し、少なくとも4フィート(121.92cm)であり、通常は10から60フィート(304.8から1828.8cm)の間の長さを有する。好ましくは、梁のこれらの長さは、20から40フィート(609.6から1219.2cm)の範囲であり、好ましくは、30から40フィート(914.4から1219.2cm)である。これは、これらの長さのマットは、それより長いマットと比較して輸送および移送が容易であるからである。側梁に通常用いられるその他の寸法は、8×8、10×10、12×12、14×14、および16×16であるが、当業者なら、望ましいようにその他の寸法を選択することもできる。
通常は、梁が正方形の断面を有するように、側梁の幅および高さは同じ寸法とされる。あるいは、特定の設計では、幅を高さの寸法の約2倍にする、またはその逆にして、梁を長方形の断面にすることもできる。その他の代表的な寸法は、6×12、6×18、8×10、8×12、12×14、12×16、12×24、および18×24である。これらの長方形梁は、マットの所望の用途に応じて、長辺を高さとして支持構造に接続してもよいし、長辺を幅として支持構造に接続してもよい。一般に、マット構造をインタロックするためには、長辺を幅として使用することが好ましい。
支持構造1115は、第1の側梁1105と第2の側梁1110の間に位置し、これらを接続しており、この支持構造は、上側部分、下側部分、および側方部分を有し、側梁の高さより小さい高さを有し、幅および長さを有する。図14にさらに詳細に示すこの支持構造は、複数の横材1130によって互いに連結される第1および第2の長手方向部材(1120、1125)を含む。
支持構造1115は、鋼製構成要素で構成することができ、横材1130が長手方向部材1120、1125に溶接されて、支持構造のフレームを形成するラダー型構造を形成している。フレームの前端部および後端部には、追加の横材1135、1140を設けて、周囲長方形構造を形成することができる。この実施形態では、長手方向部材および追加の横材1135、1140の両方が、比較的平坦な板を有し、その板の片側から離れる方向に向けられた上側および下側フランジを備えた、C型梁であることが好ましい。長手方向部材のフランジの反対側の平坦な板の表面は、側梁1105、1110に向き、両者を密接してしっかりと接続することができるようになっている。C型梁のフランジは、細長部材(1145A、1145B、1150A、1150B)の接続点としても機能する。この目的のために、ボルト1155を、フランジまたは横材に取り付けることができる。横材1135、1140のフランジは、支持構造の内部にも向き、ラダーフレームの端部が比較的平滑な面を有するようになっている。
横材1130は、上部フランジと底部フランジの間でC型梁に取り付けて、所望の強度および剛性を提供する支持構図の垂直接続子を形成する。図13および図14に示すように、その結果得られる構造は、前部、後部、上部、および底部に離間した横材を備える、長方形の箱形フレームである。
支持構造の横材1130は、フレームのスチフネスおよび剛性に大きく寄与する。これらの部材は、通常は、小さなサイズ(高さおよび幅)の梁に使用される支持構造では、12から24インチ(30.48から60.96cm)離間している。さらに大きなサイズの梁では、マットを一体に保つのに十分な強度を提供するために、この間隔を10から16インチ(25.4から40.64cm)に縮小することができる。横材の間隔の決定は、いかなる特定のサイズのマットについても、一般に既知の技術ガイドラインおよび数式を用いて計算することができるので、本明細書では、さらに詳細な説明は不要である。横材は、通常は、それらが取り付けられる長手方向部材の高さの少なくとも半分の高さを有し、好ましくは、長手方向部材とほぼ同じ高さである。望ましい場合には、補強部材をこの構造に追加することもできる。1つのこのような構成では、追加の板、ロッド、梁、またはその他の構造構成要素を、長手方向部材の間で支持構造の上部部分および/または底部部分に追加することができる。これは、最大または最重の機器をマット上で支持するときに特に有利である。また、その他の構造部材を横材の間に設けることもできるが、ほとんどの状況では、これは不要である。追加の補強が必要である場合には、連結ロッドを長手方向部材を介して支持構造内に通すのを阻害または妨害しないようにこれらの部材を位置決めすることに注意を払わなければならない。
C型梁および横材は、横材を梁に溶接することによってこの構造を作製することができるように、通常は鋼などの金属で構成される。支持構造の金属フレームは溶接によって構築されることが好ましいが、望ましい場合には、支持構造全体のサイズおよび構成に応じて、その代わりに、フレーム構成要素をろう付け、リベット、またはボルト留めによって互いに連結することもできる。C型梁の代わりに、適当な厚さの平坦な板(すなわちフランジを備えない板)を使用することもできる。この構成では、横材は、支持構造をさらに強化するために、I型梁形状を有することができる。ただし、フランジが追加の剛性および支持を構造に提供し、設置中の横材の支持を提供するので、長手方向部材にはC型鋼製梁が好ましい。もちろん、その実施形態を使用するときには、さらに厚い平坦な板を長手方向部材に使用することによって、これを補償することができる。また、C型の長手方向部材を使用するときには、それぞれの部材のフランジが互いに接触するように適当に調節して、I型梁を横材に使用することもできる。
支持構造の構成要素が金属製であるときには、入手が容易で低コストな材料であるので、通常は鋼が使用される。ほとんどの適用業務では不要であるが、支持構造は、代わりに、ステンレス鋼、銅、青銅、またはその他の合金など、さらに耐食性の高い材料で構成することもできる。ただし、炭素鋼を使用するときには、構造を塗装またはコーティングして湿気に対する耐性がさらに高くなるようにすることによって耐食性を向上させることができる。また、鋼を亜鉛メッキする、または鋼に別の種類の保護コーティングを形成して、湿気と接触したときにより錆びにくくなるようにすることもできる。
特殊な適用業務では、アルミニウムまたはチタンも、支持構造に使用することができる。これらの材料は全て、一般には鋼よりコストがかかり、横剤を長手方向部材に溶接またはろう付けするのがより困難になるという問題を呈する可能性がある。代替の実施形態では、述べるように、リベットまたはボルト留めを使用して様々な長手方向部材および横剤を互いに接続して、支持構造のフレームを形成することができる。リベットまたはボルトのサイズならびに溶接およびろう付けのための寸法は、当業者なら必要に応じて定常試験を用いて容易に決定することができる。フレーム構造で使用される梁または部材の厚さについても同様である。
あるいは、支持構造は、通常はポリエステルまたはエポキシ樹脂である、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック材料樹脂で構成することもできる。この構造の構成要素は、長方形または正方形の管の形態で引出し成形することができ、この管は、この構築物に望まれる総重量および圧縮性に応じて、中空であっても、他の材料で充填してもよい。
ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック材料を使用して支持構造を形成するときには、箱形またはラダーフレームを所望の形状で準備し、横材および長手方向部材は、硬化する前に樹脂で連結することができる。また、ボルトまたはその他の機械的固定具を利用して、これらの構成要素を接続することもできる。
複数の連結ロッド1160を使用して、側梁を支持構造に取り付けるが、これらの連結ロッドは、梁の側面および支持構造を通過する。これらの連結ロッド1160は、通常は、組み立てたときに構成要素を一体に保持することになるナットを受けるねじ端部を含む大型の根角ボルトである。これらのロッドは、マットのサイズに応じて、約3から6フィート(91.44から182.88cm)離間している。図13は、ロッド1160が側梁1105を通り抜けて側部構造に向かう様子を示し、図14は、ロッド1160が支持構造内にあるときにどのように見えるかを示している。これらの根角ボルトは、通常は高張力鋼で構成される。また、いくつかの実施形態では、梁は、ボルトを支持コアに通すのを容易にするスリーブを含むことができる。スリーブは、支持コアを通って延び、望ましい場合には一方の側梁および反対側の側梁の一部の中まで延びる、フランジ付き中空管とすることができる。この管は、反対側の梁の内部で終端して、ボルトのねじ端部と係合するナットを妨害しないようになっている。スリーブは、図14に要素1165として示してある。
実質的に平坦な表面をマットに形成するために、上側および下側の細長部材(1145A、1145B、1150A、1150B)用の様々な細長部材が提供される。第1の複数の細長部材(1145A、1145B)は、支持構造1115の上側部分に取り付けられ、第2の複数の細長部材は、支持構造1115の下側部分に取り付けられる。したがって、マットの上面は、側梁1105、1110および第1の複数の細長部材1145A、1145Bの上面で形成され、マットの底面は、側梁1105、1110および第2の複数の細長部材1150A、1150Bの底面で形成される。マットの平坦な上面は、図12に最もよく示してある。
マットの上面および下面はある程度一様でなければならないので、支持構造と、上側および下側の細長部材とは、一般に、側梁の高さと同じ合計高さを有する。通常は、支持構造は、側梁に対して垂直方向にセンタリングされる。例えば、側梁は、12×12であり、支持構造は、8インチ(20.32cm)の高さを有し、梁が支持構造の上部の上方に2インチ(5.08cm)延び、支持構造の底部の下方に2インチ(5.08cm)延びるようになっている。これにより、支持構造の上部および底部に、厚さ2インチの細長部材を収容する余地が得られ、マットの上部および底部が実質的に一様な表面になる。このタイプの構築物は、細長部材に用いる必要がある様々な種類の厚さを最小限にし、どちらの面を上に向けて機器を受けることもできる対称なマットを提供するので、好ましい。他の実施形態では、上面の細長部材は、マットの上に位置する、またはマットの上で移動する機器または車両を支持するために設けられる一方で、底部では、泥またはその他の物質が支持構造に入るのを防止するためにより薄い部材を使用するという意図で、上部と底部とで厚さの異なる細長部材を使用することができる。この実施形態では、下面の支持構造で、細長部材ではなく平坦な板を設けることもできる。
支持構造の端部についても同様である。長手方向部材1120、1125は、側梁1105、1110の長さより、各端部で約1から24インチ(2.54から60.96cm)だけ、すなわち合計で2から48インチ(5.08から121.92cm)だけ短くすることができる。短縮した端部の長さは、望ましい場合には、側梁の幅に対応することもある。支持構造1115の短縮した端部と側梁の間の隙間は、バンパ部材1175、1180で充填することができ、この場合、マットは実質的に平坦な前端部および後端部を有することができる。これらのバンパ部材は、細長部材と同じ幅にして、細長部材と同じ材料を使用して、支持体の前部および後部のバンパ部材を提供できるようにすることができる。これにより対象構造が得られるが、望ましい場合には、異なる厚さのバンパ部材を使用することもできる。
それほど好ましくない実施形態であるが、長手方向部材1120、1125を側梁1105、1110と実質的に同じ長さにして、前部および後部の横材1135、1140が、側梁の端部とともに、マットの前端部表面および後端部表面を形成するようにすることもできる。
このマットは、十分な荷重負担能力も提供しなければならない。完全に支持されたマット(適当に整地された地表面に適切に設置されたマット)は、マットの性質の劣化、またはマットの永久的な変形を起こすことなく、直径12インチ(30.48cm)の表面当たり10トンの荷重に耐えなければならない。支持構造は、適用業務に応じて、適当に整地された地表面に適切に設置されたときには、約500から800psiの間から、場合によっては1000psiもの圧縮抵抗を有する。これにより、大型の車両または機器がマットの上を移動するとき、またはマットの上に配置されるときに、圧縮抵抗が得られる。
マットの側梁は、鋼製の軌道を用いて大型車両が側方からマット上に進入する、またはマット上から退出することによるマットの支持構造の損傷を防止または軽減する。これらの梁は、必要なときに交換することができるが、支持構造は再使用して新たなマットを作製することができる。
細長部材および側梁は、どのような種類の木材でも構成されることが好ましいが、通常はオークが好ましい。これらの部材は、加工木材または製材で構成することもできる。これは、その場合は、一本の無垢材の長さを得る必要がなく、長尺にすることが容易であるからである。さらに、層状ベニヤ積層体をこれらの部材または梁に使用することもできる。その材料のコストは、オークの場合の価格とほぼ同じとなるので、魅力的な選択肢となることが予想される。
加工製材(または加工木材)は、木材のストランド、粒子、繊維、またはベニヤもしくはボードを接着剤またはその他の固定方法で結合または固定して複合木材を形成することによって製造される、様々なデリバティブ木製品(derivative wood product)を含む。
これらの材料は、所要のサイズの一貫再現性、様々な木の種類を混合して最終製品に到達することができること、および一枚ボードから得られる性質を一般に凌駕する優れた性質といった、驚くべき利点を提供する。
本発明で使用することができる加工木材には、以下の3つのタイプがある。
パラレルストランドラミネート(parallel strand laminate)(PSL)。これは、連続プロセスで梁が作製されるので、任意の長さで最大で約12×12インチ(30.48×30.48cm)に製造することができる梁である。
レイヤードストランドラミネート(layered stand laminate)(LSL)。これは、約1から4インチ(2.54から10.16cm)の厚さ、約2インチ(5.08cm)から54インチ(137.16cm)の幅、約8から64フィート(243.84から1950.72cm)の長さで作製することができるビレットである。
レイヤードベニヤラミネート(layered veneer laminate)(LVL)。これも、任意の長さで、最大で約4平方フィート(3716.12平方センチメートル)に作製することができるビレットである。
あるいは、側梁および細長部材は、ガラス繊維強化ポリエステルまたはエポキシ樹脂など、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック材料で構成することもできる。これらの材料は、中実形態に引出し成形することもできるし、あるいは好ましくは長方形または正方形の管として引出し成形することもできる。望ましい場合には、中空管を、様々な材料のうちのいずれか1つで充填して、管の全体の強度または圧縮抵抗に寄与することもできる。通常は、クラムラバー、リサイクルしたタイヤ、またはその他のプラスチックもしくはエラストマ材料、砂、破岩、あるいはポリウレタンフォームを、支持構造に取り付ける前または後で管の内部に設けることができる。ポリウレタンフォームは、引出し成形品を支持構造に取り付けた後で液体形態で射出することができるので、この目的のために好ましい。より強い、または重い充填材の場合には、連結ロッドを最初に梁内に配置して、側梁を支持構造に連結するときに充填材がロッドの挿入を阻害しないようにすることができる。さらに、金属または引出し成形プラスチック製の管状スリーブを、梁内のロッドが挿入されることになる位置に設けて、充填材を梁内に配置した後も残る孔をロッドが有するようにすることができる。
これらのマットは比較的大きくて重いので、マットを所望の現場位置に移動、輸送、および設置するための備えを設ける必要がある。この目的のために、上面または下面またはその両方に穴を開けて、連結ロッドのうちの1本または複数本へのアクセスを提供する。これらの穴は、細長部材1145、1150の切除部分1185として形成される。このようにして、これらの穴は、クレーンのフックまたはその他の機械的取付け具がマットの吊り上げまたは操作を行う連結ロッドにアクセスすることを可能にする。便宜上、取付け孔1185は、マットの上面および下面の両方に設けて、どちらの面が地面に接触しても、機器が設置される表面として上に露出してもよいようにすることにより、設置を容易にする。
次に図15および図16を参照すると、隣接するマット同士のインタロックを可能にするような構成および寸法を有する側梁を有するマットの形態の本発明の代替の実施形態が示してある。直前の実施形態と同様の構成要素が使用される場合には、図15および図16でも同じ参照番号を使用し、この代替の実施形態の異なる特徴についてのみ説明する。
マット1200は、マットの厚さの2分の1にしかならない構成および寸法を有する側梁1205、1210を含む。マットの片側では、梁1205が支持コア1215の上側部分に取り付けられる。これは、梁1205の上面が支持構造1215の上面より高い位置で延びるように行われる。直前の実施形態と同様に、細長部材1145A、1145Bを支持構造1215の上部部分に設けて、側梁1205に隣接するマットの上面が比較的平坦になるようにすることができる。同様に、やはりマット全体の厚さの2分の1の厚さを有する側梁1210を、支持構造1215の下側端部に取り付ける。側梁1210の下面は、支持構造の下面より低い位置に延びて、細長部材1150A、1150Bを収容して梁1210に隣接するマットの底部に実質的に平坦な表面を形成することができるようになっている。
この構造により、1つのマットを最初に地面上に配置し、梁1205が梁1210の上に載るように隣接するマットを配置することができる。この配置を、必要な数のマットについて継続して、クレーンまたはその他の機器の望ましい作業基盤を実現することができる。
マット1200の上面は、梁1205の反対側の梁1210の上方に段差を有し、梁1210の反対側のマットの下面に隣には、梁1205の下方に開放空間または段差が残されている。これらの表面により、隣接するマット同士のインタロックが可能になるが、作業基盤の最外側では安定したマット表面が得られない。これを補償するために、作業基盤の一方の側の最外端部のマットを、一方の側はマットの全厚の梁1105で構成し、反対側は梁1210で構成して、マット1200のように構成された隣接するマット同士のインタロックを可能にする、修正したマットを提供することができる。同様に、作業基盤の反対側の最外端部のマットは、一方の側を梁1210の代わりに梁1110で構成し、反対側を梁1205で構成することができる。
あるいは、作業基盤全体の全範囲が不明であるときに、不十分な数の修正マットが入手できない場合には、最終的な作業基盤の最も外側のマットに、取り付けられた梁1205の下の空間に設けられた梁1205と同じサイズおよび寸法の安定化梁を設けて、マットの側部を安定させることができる。梁1210の上方に段差を有する最も外側のマットについても、同じことを行うことができる。梁1210と同じサイズの別個の安定化部材を設けて、マットの上面をそれらの位置で仕上げることができる。安定化部材は、望ましい場合には、マットの梁に取り付けることができる。
マット1200は、梁1205、1210を支持構造1215に接続する異なるシステムを必要とする。梁1205の支持構造1215への接続は、連結ロッド1260Aが支持構造の上側部分を通り抜けることを必要とするが、梁1210は、梁および支持構造1215の下側部分を通り抜ける連結ロッド1260Bによって支持構造に接続される。これは、スリーブ1265A、1265Bとともに連結ロッド1260A、1260Bの相対位置が示してある図16に最もよく示してある。本発明のマットには、いくつかの追加の機構を設けることもできる。
図17は、マット1200が、コア内に位置する無線周波数識別(RFID)タグ1275を含む本発明のさらに別の変形形態を示す図である。あるいは、このRFIDタグ1275を、外側層の孔またはくり抜きポケット内に埋め込んで、マットを在庫システムで監視する、または賃貸で使用されるときに監視することができるようにすることもできる。このタグは、各マットに一意識別シリアルナンバーを提供するので、使用中または賃貸中のマットを追跡して、使用位置を説明することができる。マットは、倉庫内にあるとき、配送のためにトラックに積み込まれるとき、作業現場に配送されるとき、または使用後に作業現場から収集されるときに、スキャンすることができる。RFIDタグは、能動型であっても受動型であってもよく、望ましい場合には、バーコードなどその他の追跡デバイスも同様に同じ目的に使用することができる。ただし、RFIDタグは、マットの外側層またはコア構造に埋め込んで、使用中に損傷しないように保護されることが好ましい。バーコードあるいはその他の表面実装タグまたは証印を使用するときには、それは、摩耗または乱用が生じにくいマットの表面部分に配置しなければならない。したがって、タグは、マット上の通行に直接さらされないように、マットの側面に貼付することができることが好ましい。タグは、摩擦によって外れないように、プレキシグラスフィルムで覆うこともできる。
積み込み/積み下ろしのため、ある位置から別の位置に移動させるため、または設置および修復のためにマットを操作するために、マットは、格納可能な吊り上げ要素を含むことができる。これは、上記で説明した吊り上げ要素とすることができ、これらの要素は、アクセスが容易なように、またマットの上を移動する物品のつまずきまたは損傷を防止する、あるいは吊り上げ要素自体の損傷を防止するために、使用中はマットの上面の凹部内に位置する。あるいは、米国特許公開第2008/0292397号明細書のものなど、さらに複雑な設計を使用することもできる。
夜間、または気象条件が悪く暗い日中のマットの使用を助けるために、マットは、国際公開第2006/048654号パンフレットに開示されるものなど、1つまたは複数の照明要素を含むこともできる。これらの照明要素は、外側層に埋め込まれることが好ましい。図17は、細長部材1245Aの下のコア構造中にLED照明器具1285が位置するものとして示している。この照明器具は、プレキシグラスの透明材料1295で覆われて、照明要素を使用中の損傷からより良好に保護できるようになっている。所望の照明輝度を実現するために、当業者なら、必要な数の照明要素を設けることができる、あるいはより大きなサイズの照明器具を含めることができる。
本発明の別の特徴は、マットの構築物で使用される個々の層を識別するために、色コーディングを使用することである。これは、特定の顧客またはエンドユーザ用のマットを識別するために使用することもできる。マットが賃貸またはリースされるときには、色コーディングを使用して、どのマットが、他者から提供されるマットと比較してリース会社に属するのかを識別することができる。色コーディングは、単色であってもよいし、あるいはマット内に存在する特定のコア構造あるいはマットの特定のエンドユーザまたは所有者を識別する「シグネチャ」を提供する特定のストライプ、パターン、ドット、またはその他の証印であってもよい。
図18および図19は、代表的な厚さが8から12インチ(20.32から30.48cm)であり、代表的な幅が約4フィート(121.92cm)であり、代表的な長さが12から20フィート(365.76から609.6cm)の間である、クレーン/パイプラインマット1300を示す図である。マット1300は、2つの側梁1305、1310と、鋼製箱形フレーム1320と、細長部材1315A、1315B、1315Cの上側層と、細長部材1325A、1325B、1325Cの下側層とを含む。コア構造は、側梁の幅に応じて、2から3フィート(60.96から91.44cm)の間の幅とすることができる。
鋼製フレーム1320は、前方吊り上げ要素1335と、2つの上側吊り上げ要素1340とを含む。望ましい場合には、後部吊り上げ要素および2つの下側吊り上げ要素(図示せず)を設けることもできる。これらの吊り上げ要素により、マットを適当な吊り上げ能力を有するクレーンによって頭上に吊り上げて、マットの積み込み、積み下ろし、および設置を容易にすることができる。吊り上げ要素は、所望の通りに構築することができる。ケーブルまたはチェーンを使用する場合には、これらのケーブルまたはチェーンのためにマットに開けられる任意の穴は、単にボードまたは構成要素の間の隙間に通すのではなく、マット全体に穿孔しなければならない。チェーンまたはケーブルは、少なくとも3つのドロップ鋳造クランプを有していなければならない。ケーブルは、29トン超の最小破壊強度を有する、新しい3/4インチ(1.905cm)の鋼製コア、エクストラインプルーブドプロー(extra improved plow)(EIPS)、ライトレギュラーレイワイヤロープ(right regular lay wire rope)とすることができる。チェーンは、約5400lbsの安全使用荷重限界を実現するために、3/8インチ(0.9525cm)のダブルクレビスリンクを備えた、5400lbsの使用荷重限界および16200lbsの最小破壊強度を有する3/8インチ(0.9525cm)の高テストチェーンとすべきである。
参照によりその内容の全てを明示的に本明細書に組み込む、2015年8月28日出願の米国特許出願第62/211664号明細書に記載されるものなど、その他の吊り上げ要素を使用することもできる。これらの吊り上げ要素は、適当なコア構造が存在する限りは、本明細書に開示するマットのいずれとともに使用することもできる。
マット1300の構成要素は、図19の展開図にさらに明快に示してある。鋼製フレーム1320は、2つの細長い側部構成要素と、前部構成要素と、後部構成要素と、2つの横材1345とを含む複数の構成要素を有するものとして示してあり、これらの構成要素は、全て、溶接またはボルト留めされて、フレーム1320を形成している。側梁ボルト留め部材1335も、箱形フレーム1320に溶接される。これらのボルト留め部材は、側梁1305、1310の孔を通過して側梁を鋼製箱形フレーム1320に固定するように構成される。これは、ボルト留め部材1335が側梁の穴を通過した後でボルト留め部材1335の端部にナットを締め付けることによって行われる。側梁の穴は、ボルトおよびナットが梁の側部を超えて延びないように凹んでいる。
吊り上げ要素1330、1340は、図19に最もよく示されるように、箱形フレーム1320またはその横材1345に溶接またはボルト留めされるD字型リングの形状であることが好ましい。上側層細長部材1315A、1315B、1315Cおよび下側層細長部材1325A、1325B、1325Cも、箱形フレーム1320にボルト留めされる。
箱形フレーム1320はその内部に開放領域を画定するので、これらの開放領域を、マットの丈夫さおよび重量に寄与する材料で充填するのが最良である。特に、他のマットの製造で生じたスクラップ片、あるいは木口または加工木材である木製部材1350の充填材を使用することができる。また、これらの充填材の目的は、単にマットの重量を増すことであり、摩耗や乱用にさらされることはないので、処理松材などより安価な木材料を使用することもできる。木材料の代わりに、コアの開放領域を、本明細書に開示する他の材料で充填することもできる。
図20および図21は、鋼製フレームコア1410を含むさらに別のマット1400を示す図である。このコアは、細長部材の上側層1405および下側層1415を有するインタロック型マットで使用される。これらの細長部材は、木材、加工木材、あるいは熱硬化性材料、エラストマ材料、ゴム材料、または熱硬化性プラスチック材料で構成することができる。プラスチック材料、およびエラストマ材料またはゴム材料は、単独で使用してもよいし、当技術分野で既知のように補強して、追加の強度、または摩擦もしくは摩耗抵抗を提供する、あるいはその他の形で物理的特性を改善してもよい。好ましくは、比較的低コストで摩擦および乱用に対する保護をマットに与えるので、木材が好ましい。図示のように、下側層の3つの細長部材1415A、1415B、1415Cは、本明細書の他の箇所に開示するように、その他の細長部材からずれて、隣接する同様の構成のマットとインタロックする構成を形成している。
鋼製フレーム1410は、4つの側部部材および2つの横材1420を含み、これらは、互いに溶接またはボルト留めして、フレームを形成することができる。箱形フレーム内の開放空間は、マットの丈夫さおよび重量に寄与する材料で充填することができる。特に、他のマットの製造で生じたスクラップ片、あるいは木口または加工木材である木製部材1450の充填材を使用することができる。また、これらの充填材の目的は、単にマットの重量を増すことであり、摩耗や乱用にさらされることはないので、処理松材などより安価な木材料を使用することもできる。木材料の代わりに、コアの開放領域を、本明細書の他の場所に開示する他の材料で充填することもできる。
鋼製フレームを損傷から保護するために、鋼製箱形フレームの全ての外側側面に沿って長方形バンパ構成1440を設ける。
他の実施形態と同様に、D字型吊り上げ要素1445を、鋼製フレームの横材1420に溶接することができる位置で、マットの上部および底部の様々な位置に設けることができる。これらにより、マットの吊り上げおよび輸送が可能になり、設置中に適当な位置に配置することが可能になる。
図22は、マット1500の耐環境性コアが、3インチ(7.62cm)の厚さおよび2×2インチ(5.08×5.08cm)の格子孔を有するガラス繊維強化ポリエステルまたはエポキシ格子1505である、本発明の好ましい実施形態を示す図である。図20から図21の同じ上側木製構造1510および下側木製構造1515をもこのマットに使用することができ、その全ての構成要素はボルト留めされる。本明細書で述べるように、この格子は、約2.5から4インチ(6.35から10.16cm)の範囲でこれより大きい厚さであっても小さい厚さであってもよく、1.5×1.5インチ(3.81×3.81cm)から3×3インチ(7.62×7.62cm)の間の孔を有することができる。格子は、マット全体と基本的に同じ長さおよび幅に作製することができる。すなわち、全く同じ寸法であってもよいし、あるいは各寸法を1インチ(2.54cm)または2インチ(5.05cm)短くして、格子がマットのより幅広の木製部分で保護されるようにしてもよい。個材として作製する代わりに、特定の状況では、いくつかのより小さな格子を作製して、それらの格子を2つ、3つ、4つ、または6つ隣接して配置して、マットの全長および全幅になるようにすることが好ましいこともある。これは、図では、互いに隣接して配置されたときにマットの上側層および下側層と同じ全体のサイズになる4つのより小さな格子として示してある。これらのより小さな区画を水平方向にマットの全幅にわたって配置することもできるし、あるいはこれらのより小さな区画は、合計したときにマットの全幅に及ぶ異なる幅であってもよい。
もちろん、本明細書に述べる厚さの中実のガラス繊維強化熱硬化性樹脂シートを、単独で、あるいは開口または孔を開けて、利用することもできる。図示のように、最大強度を実現するためにボルトが構築物全体を通り抜け、これらのボルトは、ボルトおよびナットがマットの上面および下面を超えて延びないように、凹んだ穴の中に配置される。
図22に対する代替の実施形態では、格子は、代わりに、マットの重量を低減させるための開口を備えた金属シートであってもよい。金属シートは、厚さ2インチ(5.08cm)とすることができ、マットの構成要素同士を連結するために使用されるボルトのための孔、ならびにシートの重量を低減するための追加の孔の両方を備える。孔は、無作為であっても一様であってもよく、円形孔の場合の直径は1から6インチ(2.54から15.24cm)の範囲とし、長方形または正方形の孔の場合は2×2から4×4インチ(5.08×5.08から10.16×10.16cm)の範囲とすることができる。望ましい場合には、金属格子または溶接ロッド構成を使用することもできる。金属シートは、マットと同じサイズで作製することもできるし、あるいは、格子と同様に、一体になったときにマット全体のサイズになる区画に分けて作製することもできる。
上記のことから、耐環境性コア構造を含む新規の有用なマットの多数の組合せおよび構成が存在することが分かる。特定の追加の具体的な実施形態は、マット構成要素の以下の組合せを含む。
(1)細長木製部材または積層木製部材の上部外側層、シートまたは成形構造の細長熱可塑性ボードまたは一体ユニットのコア構築物、ならびに細長木製部材または積層木製部材の下側外側層。熱可塑性ボードは、約2インチ(5.08cm)×8インチ(20.32cm)×8フィート(243.84cm)のHDPEボードであることが好ましいが、一体ユニットは、HDPEで構成され、8フィート(243.84cm)×長さ12、14、または16フィート(365.76、426.72、または487.68cm)および約2インチ(5.08cm)の厚さのサイズを有し、平坦な閉じたセルまたは開いたセルの幾何学的形状を有する。木製部材は、HDPEボードとほぼ同じサイズになる。
(2)細長木製部材または積層木製部材の上部外側層、シートまたは成形構造の細長熱可塑性一体ユニットのコア構築物、ならびに細長熱可塑性ボードの下側外側層。熱可塑性樹脂は、一体ユニットおよび/またはボードでHDPEであることが好ましいが、ボードは、補強されることもされないこともあるエラストマ材料で構成することもできる。一体ユニットのサイズは、8フィート(243.84cm)×長さ12、14、または16フィート(365.76、426.72、または487.68cm)および約2インチ(5.08cm)の厚さとし、平坦な閉じたセルまたは開いたセルの幾何学的形状を有し、細長部材は、約2インチ(5.08cm)×8インチ(20.32cm)×8フィート(243.84cm)となる。木製部材は、HDPEまたはエラストマのボードとほぼ同じサイズになる。
(3)細長木製部材または積層木製部材の上部外側層、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック材料の格子のコア構築物、ならびに細長木製部材または積層木製部材の下側外側層。木製部材は、約2インチ(5.08cm)×8インチ(20.32cm)×8フィート(243.84cm)のサイズを有することになる。格子は、厚さが2インチであり、2×2インチ(5.08×5.08cm)の孔を有し、マットに一致するサイズ、すなわち8フィート(243.84cm)×長さ12、14、または16フィート(365.76、426.72、または487.68cm)を有する、あるいはマットの一部分となるセグメントを使用することができる(例えば8フィート(243.84cm)幅のマットの3、4、または4.5フィート(91.44、121.92、または137.16cm)長の区画で、4つの区画をマットで使用する)。
マットの外側層の代わりに耐環境性構成要素で代用することもできるが、一般には、木製構成要素で構成された少なくとも1つの外側層を有することが好ましい。細長部材に加えて、このような構成要素は、シート、板、グリッド、またはセル構造にすることができ、それらを1個または複数個配列して、マットの長さおよび幅の寸法を形成する。細長部材がマットと同じ長さを有することもでき、あるいは、より小さなセグメントを端と端が接するように使用して、マットの長さに一致する所望の長さを得ることもできる。
好ましい3層マットに加えて、本発明では、様々な2層マットも企図される。これは、熱可塑性、熱硬化性、エラストマ、または金属の構成要素の1つの層と、通常は木材または加工木材で構成される細長部材の外側層とを含むが、状況によっては、その代わりに、熱可塑性、熱硬化性、またはエラストマの構成要素を、通常は中実の構成要素として、あるいはその他の材料で充填する、または既知の強化もしくは剛化添加材で補強することができる中空の構成要素として、利用することもできる。
本発明は、1つまたは複数の外側層が構築物コア構造の摩擦および乱用に対する耐性を提供することができ、コア構造が、周囲の環境からの湿気、水、または特定の化学物質に対する耐性があるという点で、当技術分野に優る予想外の利点を提供する。これにより、コア構造が普通ならコアの木製構成要素に影響を及ぼすはずの腐敗またはその他の化学的劣化に対して耐性があるので、コア構造は、従来の木製構成要素を使用したときよりはるかに長い寿命をもつことができる。最後に、上側外側層または下側外側層の構成要素のいずれかが損傷する程度まで、それらを交換し、コアは全て再使用して新しいマットを構成できるようにすることができる。
したがって、要約すれば、本発明の各部の最適な寸法面の関係は、様々なサイズの変動および許容差を含み得、材料、形状、形態、機能、および用途は、当業者には容易に明らかかつ明白になると考えられ、図面に図示して本明細書で説明した関係の全ての等価な関係は、本明細書に添付される特許請求の範囲に包含されるものとして意図されている。
特に定義していない限り、本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者に一般的に理解されている意味と同じ意味を有する。また、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈から明らかにそうでないことが分かる場合を除き、そのものが複数である場合も含む。本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は、同じ意味を有する。
以上の詳細な説明は、本発明の原理の例示に過ぎないものと考えられる。さらに、多数の修正および変更は当技術分野の通常の技能を有するものには容易に明らかになるので、本発明を例証した厳密な構成に限定することは望ましくない。したがって、全ての適当な修正物および均等物は、本発明の範囲に含まれるものとして再分類することができる。
100 マット
115 コア構造
105 上側外側層
110 下側外側層
125 補強ポリエステル梁
130 木製ボード
120 内壁支持体
150 吊り上げ要素
170 凹部
175 水路
200 第2のマット
215 コア構造
260 セル
300 第3のマット
315 コア構造
330 上側外側層
360 セル
425 バンパ
530 リップ

Claims (21)

  1. マットであって、
    強度および剛性を前記マットに提供するコア構造であり、シート、複数の細長部材、フレーム、複数のコンパートメント、またはそれらの組合せを含む1つまたは複数の構成要素として提供され、その構造構成要素が耐環境性非木製材料で構成されるコア構造と、
    前記コア構造に直接的に、または他の構成要素を介して間接的に取り付けられ、前記コア構造の長さおよび幅に実質的に対応する長さおよび幅を有し、前記マットの上面もしくは下面、または前記マットの上面および下面の両方を形成する少なくとも1つの外側層であって、複数の細長部材を含み、前記外側層の前記細長部材が、木材、加工木材、熱可塑性材料、熱硬化性プラスチック材料、またはエラストマ材料で構成され、前記少なくとも1つの外側層の前記細長部材の前記材料が、前記コアの前記構造構成要素の材料と異なる、少なくとも1つの外側層とを備え、
    前記少なくとも1つの外側層の構成要素が、耐摩擦性、耐摩耗性、および耐乱用性を前記マットに提供し、前記コア構築物に取外し可能に取り付けられて、前記少なくとも1つの外側層の前記構成要素が損傷したときに交換可能であるようになっており、前記コア構造が、保護されて劣化せず、前記コア構造を再使用して前記少なくとも1つの外側層の構成要素が交換されたマットを形成することができるようになっている、マット。
  2. 前記コア構造の前記構造構成要素が、金属、エラストマ材料、熱可塑性材料、熱硬化性材料、またはそれらの組合せを含み、1つの外側層が前記マットの前記上面を形成し、別の外側層が前記マットの前記下面を形成し、任意選択で、前記少なくとも1つの外側層を前記コア構造に取り付けるために存在する、シートの形態の1つまたは複数の構成要素、複数の細長部材、またはそれらの組合せを含む追加の層を有する、請求項1に記載のマット。
  3. 前記コア構造の前記構造構成要素が、繊維板あるいは熱可塑性材料または熱硬化性プラスチック材料の細長部材、および繊維板あるいは熱可塑性材料または熱硬化性プラスチック材料の中実または開口付きの板またはシートを含み、1つの外側層が、前記マットの前記上面を形成し、木材または加工木材の複数の細長部材を含み、別の外側層が、前記マットの前記下面を形成し、細長部材、中実または開口付きの板またはシート構造あるいはグリッドまたは格子の形態の、熱可塑性材料、熱硬化性プラスチック材料、またはエラストマ材料を含む、請求項2に記載のマット。
  4. 前記少なくとも1つの外側層が、ボルト留めによって前記コア構造に直接的または間接的に取外し可能に取り付けられ、前記少なくとも1つの外側層の構成要素が、約1.6Mpsiの弾性率を有し、前記マットが、前記コア構造を永久的に変形させることなく少なくとも500から1000psiの荷重に耐えることができる荷重負担能力を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のマット。
  5. 前記コア構造が、約2.5から約4インチ(10.16cm)の厚さを有し、1.5インチ(3.81cm)×1.5インチ(3.81cm)から3インチ(7.62cm)×3インチ(7.62cm)の間の孔を有するガラス繊維強化熱硬化性プラスチック材料の格子、あるいは金属、熱可塑性材料、または熱硬化性材料で構成された複数の細長管状部材であり、それぞれが同じ材料もしくは異なる材料であり、中空もしくは中実であり、または独立した部材である、もしくは連結されて一体構成要素を形成する、複数の細長管状部材を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のマット。
  6. 前記コア構造が、シート状、または中実、穿孔、もしくはハニカム構造の熱可塑性材料、熱硬化性材料、エラストマ材料、またはポリオレフィン材料を含み、前記ハニカム構造が、閉止または開放セルを含み、前記ハニカム構造の前記セルが、任意選択で、前記マットの重量を増大させるため、ならびに液体の吸収を制御、排除、または実現するために充填材を備え、前記コア構造が、開放セル内に充填材を備えるときに、前記セル内に前記充填材を保持するのを助ける上側シートおよび下側シートを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のマット。
  7. 前記マットの輸送または設置による損傷から前記コア構造を保護するために前記コア構造の長手方向側面上に設けられた、木材またはプラスチック材料で構成された梁またはバンパをさらに含み、前記梁またはバンパが、任意選択で、前記コア構造の端部にも設けられる、請求項1から6のいずれか一項に記載のマット。
  8. 上面および底面を有するマットであって、
    上面、側面、および底面を有する第1および第2の側梁と、
    前記第1の側梁と前記第2の側梁の間に位置して前記第1の側梁と前記第2の側梁とを接続する非木製支持構造であり、上側部分、下側部分、および側方部分を有し、前記側梁の高さより小さい高さを有し、幅および長さを有し、複数の横材によって互いに連結される第1および第2の長手方向部材を含む、非木製支持構造と、
    前記側梁を前記支持構造に取り付ける複数の連結ロッドであり、前記梁および支持構造の側面を通り抜ける連結ロッドと、
    前記支持構造の前記上側部分に取り付けられる第1の複数の細長部材とを含み、
    前記マットの前記上面が、実質的に平坦であり、前記梁、または前記第1の複数の細長部材、あるいはその両方の上面によって形成される、マット。
  9. 前記支持構造の前記下側部分に取り付けられる第2の複数の細長部材をさらに含み、前記マットの前記底面が、実質的に平坦であり、前記梁、または前記第2の複数の細長部材、あるいはその両方の底面によって形成される、請求項8に記載のマット。
  10. 前記連結ロッドが、前記側梁および支持コアを通り抜けるボルトを含み、前記梁および前記長手方向部材が、前記マットの組立てのために前記ボルトをその中に通すのを容易にする管状スリーブを含む、請求項8または9に記載のマット。
  11. 前記梁が、約1×6インチ(2.54×15.24cm)と約24×24インチ(60.96×60.96cm)の間、または約6×6インチ(15.24×15.24cm)と約16×16インチ(40.64×40.64cm)の間の幅および高さの寸法を有し、前記第1および第2の長手方向部材が、約10から約30インチ(25.4から76.2cm)だけ離間した横材によって互いに連結され、前記連結ロッドが、約3から約6フィート(91.44から182.88cm)だけ離間し、前記マットが、約4から約8フィート(121.92から243.84cm)の間の幅、および約4から約60フィート(121.92から1828.8cm)の間の長さを有する、請求項8から10のいずれか一項に記載のマット。
  12. 前記側梁が、中実の切断木材、加工材木、または熱硬化性プラスチックで構成され、前記第1および第2の長手方向部材が、前記側梁に接触する平坦な板、I型梁、または長方形もしくはC字形の梁として構成され、前記横材が、平坦な板、およびI型梁またはC字形梁として構成され、前記複数の細長部材が、中実の切断木材、加工材木、または熱硬化性プラスチックで構成されたボードであり、前記細長部材が、前記支持構造にボルト留めされる、請求項8から11のいずれか一項に記載のマット。
  13. 前記第1の側梁が、前記マットの高さの約2分の1を提供するようなサイズとされて、前記第1の側梁が、前記支持構造の上側部分に取り付けられる、または前記第2の側梁が、前記マットの高さの2分の1を提供するようなサイズとされて、前記支持構造の第2の側面の下側位置に取り付けられる、あるいは前記第1および第2の梁の両方が本請求項で述べるようなサイズとされて、連結される隣接するマットのインタロック構造を形成するのを容易にする、請求項7から12のいずれか一項に記載のマット。
  14. マットであって、
    長手方向側面および端部側面を有し、前記マットを形成する他の構成要素を支持する、または前記マットを形成する他の構成要素の取付けを可能にするように構成された、フレームまたはラダー構造の形態の支持構造と、
    前記支持構造の上方または下方、あるいは上方および下方の両方に取り付けられて、前記マットの上面または下面、あるいは上面および下面の両方を形成する細長部材の追加の層と、
    少なくとも前記フレームまたはラダー構造の前記長手方向側面に取外し可能に取り付けられて、前記マットの輸送または設置中に側方の衝突による損傷から保護するバンパ部材とを含み、
    前記バンパが、プラスチック材料またはエラストマ材料で構成され、前記支持構造の前記側面を超えて延びる外側表面を提供し、衝突および衝撃を吸収して前記支持構造を保護するのに十分な圧縮を有する形状を有し、前記バンパが、損傷したときに交換することができるように取外し可能である、マット。
  15. 前記支持構造の前記長手方向側面が、外側に向く開いた空洞を有するI型梁を含むときに、前記バンパが、前記I型梁に取り付けられ、前記I型梁の空洞に嵌合する、あるいは、
    前記支持構造の前記長手方向側面が、平坦な外側表面を有する梁を含むときに、前記バンパが、前記バンパを前記梁の前記平坦な外側表面に接して適所に保持する追加の部材またはリップによって前記長手方向側面に隣接して位置決めされる、請求項14に記載のマット。
  16. 前記バンパが、前記支持構造の一方または両方の端部側面にも設けられる、請求項14または15に記載のマット。
  17. 前記支持構造が、金属で構成される、あるいは中空の、充填された中空の、または中実の、ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック材料の長方形管部材で構成され、前記細長部材が、木材、加工木材、あるいは熱可塑性材料または熱硬化性プラスチック材料で構成される、請求項14、15、または16に記載のマット。
  18. 前記支持構造の孔が、より大きな重量、圧縮強度、または丈夫さをマットに与える木製ボードであり、その木製ボードのコアが前記支持構造の孔の中に嵌合するように構成され、前記マットの内部で動かないように互いにボルト留めされた木製ボード、前記支持構造の開放領域内に位置するリサイクルしたゴムタイヤ材料、砂、またはその他の微粒子状もしくは固体の充填材であり、前記微粒子状充填材が、前記支持構造の上部および底部に固定されたメッシュ、スクリーン、またはシートによって前記支持構造内の適所に保持される充填材、あるいは前記支持構造の開放領域内に位置する発泡体または押出成形高分子材料、のうちの1つまたは組合せを含む、請求項1から17のいずれか一項に記載のマット。
  19. 前記支持構造が、鋼製部材を含み、前記マットが、前記鋼製部材に直接接続されて前記マットの頭上への吊り上げを可能にするD字型のリング、O字型のリング、チェーン、またはケーブルを含む吊り上げ要素をさらに含み、前記支持構造の前記鋼製部材が、任意選択でコーティングまたは塗装されて、前記マットの前記支持構造に追加の耐環境性を提供する、請求項1から18のいずれか一項に記載のマット。
  20. 前記マットを、在庫システムで、または賃貸して使用されるときに、監視することを可能にする無線周波数識別(RFID)タグ、
    前記細長部材に埋め込まれて、夜間、または悪い気象条件のために暗い昼間に前記マットの使用を助けるために光を供給する照明要素、あるいは
    前記マットの構成を識別する、特定の顧客もしくはエンドユーザ用のマットを識別する、または前記マットが賃貸もしくはリースされていることを示す、色コーディング、
    のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項1から19のいずれか一項に記載のマット。
  21. 木製構成要素を有する産業マットの寿命を延ばす方法であって、
    強度および剛性を前記マットに提供するコア構造を有するように前記産業マットを構成するステップであり、前記コア構造が、シート、複数の細長部材、フレーム、複数のコンパートメント、またはそれらの組合せを含む1つまたは複数の構成要素として提供され、前記コア構造の構造構成要素が耐環境性非木製材料で構成されるステップと、
    前記コア構造に直接的に、または他の構成要素を介して間接的に取り付けられる少なくとも1つの取外し可能な外側層であり、前記マットの上面もしくは下面、または前記マットの上面および下面の両方を形成する少なくとも1つの外側層を設けるステップであり、前記少なくとも1つの取外し可能な外側層が、木材、加工木材、熱可塑性材料、熱硬化性プラスチック材料、またはエラストマ材料で構成された細長部材を含んで、耐摩擦性、耐摩耗性、および耐乱用性を前記マットに提供し、前記少なくとも1つの外側層の前記細長部材の材料が、前記コアの前記構造構成要素の材料と異なるステップと、
    使用中に損傷または劣化した前記少なくとも1つの外側層の細長部材を、前記損傷または劣化した細長部材のうちの1つまたは複数を取り除くことによって交換する一方で、保護されており劣化していない前記コア構造は再使用して、前記少なくとも1つの外側層の細長部材またはその他の構成要素が交換された再生したマットを形成することによって、前記マットを再生するステップとを含む、方法。
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