JP2018502766A - 2つの層で構成されたカーカス補強材を有するタイヤ - Google Patents
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Abstract
本発明は、補強要素の少なくとも2つの層(2,6)で構成されたロードインデックスが118以上のタイヤに関する。第1の層(2)は、ビードワイヤの周りに折り返され、第2の層(6)は、一方のビードから他方のビードに延び、この端は、ビードワイヤの軸方向最も外側の箇所の軸方向外側に位置する。本発明によれば、カーカス補強材層(2,6)の各々は、2900daN/dmを超える単位幅当たりの破断力を有し、10%未満の伸び率の場合に測定された第2のカーカス補強材層の単位幅当たりの最小強度は、厳密に言えば、10%未満の伸び率の場合に測定された第1のカーカス補強材層の単位幅当たりの最小強度の20%に等しい値を超え、カーカス補強材の第1の層の補強要素は、300テックスを超える糸番手を有し、2つのカーカス補強材層の補強要素は、750テックス未満の糸番手を有し、第2のカーカス補強材層の補強層の伸び率は、20daNの力を受けた場合に8%を超え、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスMt,Mjは、次の関係式、すなわちMt/Mj>1を満たす。
Description
本発明は、補強要素の2つの層で作られている半径方向カーカス補強材を備えたタイヤに関する。
本発明はこの種の用途には限定されないが、特に軽重量運搬車両、例えばローリまたはバン(軽トラック)型の車両に取り付けられるようになったタイヤに関して本発明を説明する。
一般に、軽トラック型のタイヤでは、カーカス補強材は、各側部がビードゾーン内に繋留され、この上には半径方向にクラウン補強材が載っている。
カーカス補強材は、通常、繊維(テキスタイル)補強要素で構成された2つの層で作られている。有利には、クラウン補強材の2つの層がビードワイヤ周りに巻き上げられると、これら層の各々の巻き上げ部の端は、ポリマーコンパウンド内に乱れ領域を作ることが知られている補強要素の層の端が互いに密接しすぎるようになるのを回避するために半径方向にオフセットしている。
クラウン補強材は、互いに重ね合わされた少なくとも2つの層で構成され、これら2つの層は、各層内で互いに平行でありかつ1つの層と次の層との間でクロス掛けされるとともに円周方向と10°〜45°の角度をなす糸(細線)またはコードで形成されている。また、ワーキング補強材を形成するワーキング層は、保護層と呼ばれていて、有利には伸長性であって金属で作られていて弾性と称される補強要素で作られた少なくとも1つの層で覆われるのが良い。この少なくとも1つの層は、円周方向と45°〜90°の角度をなす低伸長性の金属糸またはコードの層を更に含むのが良く、三角形構造形成(triangulation)層と呼ばれるこの層は、カーカス補強材とワーキング層と呼ばれる第1のクラウン層との間に半径方向に配置され、ワーキング層は、互いに平行であって絶対値で表して多くとも45°に等しい角度をなして位置した糸またはコードで作られている。三角形構造形成層は、少なくともワーキング層と一緒になって三角形構造形成補強材を形成し、この三角形構造形成補強材は、これが受ける種々の応力下で僅かな変形を示し、三角形構造形成層は、タイヤのクラウン領域の補強要素全てが受ける横方向圧縮力に反作用する本質的な役割を有する。
コードは、かかるコードが破断力の10%に等しい引張り力を受けたときに、多くとも0.2%に等しい相対伸び率を示す場合に非伸長性であると言われる。
コードは、かかるコードが破断荷重に等しい引張り力を受けたときに、最大接線モジュラスが150GPa未満の状態で少なくとも3%に等しい相対伸び率を示す場合に弾性であると呼ばれる。
円周方向補強要素は、円周方向と約0°±2.5°の角度をなす補強要素である。
タイヤの円周方向または長手方向は、タイヤの周囲に対応しかつタイヤの走行方向により定められる方向である。
タイヤの横方向または軸方向は、タイヤの回転軸線に平行である。
タイヤの半径方向は、タイヤの回転軸線と交差しかつこれに垂直な方向である。
タイヤの回転軸線は、通常の使用中におけるタイヤの回転中心となる軸線である。
半径方向平面または子午面は、タイヤの回転軸線を含む平面である。
円周方向中間平面または赤道面は、タイヤの回転軸線に垂直でありかつタイヤを2つの半部に分割する平面である。
国際公開第97/27070号パンフレットは、軽トラック型の車両用のタイヤの一例を記載しており、このタイヤのカーカス補強材は、2つの層で作られ、各層は、ビードの各々内でビードワイヤ周りに巻き上げられている。巻き上げ部の端の半径方向オフセットを可能にするため、カーカス補強材の層の各々に対応した半完成品は、互いに異なる寸法を有している。より多くの半完成品を有することが必要であることに加えて、かかるタイヤの製造では、カーカス補強材の2つの互いに異なる層の層状化を可能にする複雑な装置が必要である。
欧州特許第1,792,752号明細書は、軽トラック型の車両用のタイヤを記載しており、このタイヤのカーカス補強材は、2つの層で作られ、これら層のうちの1つだけがビードの各々内でビードワイヤ周りに巻き上げられている。第2の層は、ビード領域内の第1の層の巻き上げ部の各々を覆う。かかる設計では、巻き上げ部の端の相互近接性に関して問題は生じないが、カーカス補強材の軸方向最も外側の層の保持は、ある特定の形式のデューティでは、特に支持される荷重に鑑みて、取り扱いに注意を要する。
国際公開第97/27070号パンフレットは、軽トラック型の車両用のタイヤを記載しており、このタイヤのカーカス補強材は、2つの層を短い第3の層と関連させて構成され、この短い第3の層は、全てのものをビードワイヤに固定しているが、このためには、互いに異なるサイズの半完成層および比較的複雑な製造プロセスが必要である。
本発明の目的は、通常のタイヤと比較して軽量であると同時に、特に耐久性の面で満足のゆくタイヤ性能を提供する軽トラック型の車両用のタイヤまたは変形例として過積載(オーバーロード)の面で特に過酷な走行条件下で使用できる軽トラック型の車両用のタイヤを提供することにある。
この目的は、本発明によれば、半径方向カーカス補強材を備えるとともに118以上のロードインデックスを有する軽トラック型車両用のタイヤであって、タイヤは、それ自体半径方向にトレッドで覆われたクラウン補強材を有し、トレッドは、2つのサイドウォールによって、ビードワイヤを有する2つのビードに連結され、カーカス補強材は、繊維補強要素の2つの層である第1の層および第2の層で構成され、カーカス補強材の第1の層は、ビードの各々内でビードワイヤの周りに巻き上げられ、カーカス補強材の第1の層の端は、各ビード内のビードワイヤの半径方向最も外側の箇所の半径方向外側に位置し、カーカス補強材の第2の層は、ビードの各々内のビードワイヤ周りに巻き上げ部を形成することなく一方のビードから他方のビードに延びており、第2の層の端は、各ビード内のビードワイヤの軸方向最も外側の箇所の軸方向外側に位置し、タイヤは、各サイドウォールの外面の軸方向内側に位置しかつカーカス補強材の第1の層の巻き上げ部の軸方向外側に位置した状態で各サイドウォール内に設けられるとともに10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスがMjのゴムコンパウンドで作られた第1の充填要素を有し、各ビードは、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスがMtのゴムコンパウンドで作られていてビードワイヤのコアの半径方向外側に向かって延長部をなしている第2の充填要素を有し、カーカス補強材の2つ層の各々は、2900daN/dmを超える単位幅当たりの破断力を有し、伸び率が10%未満の場合に測定されたカーカス補強材の第2の層の単位幅当たりの最小強度は、厳密に言えば、伸び率が10%未満の場合に測定されたカーカス補強材の第1の層の単位幅当たりの最小強度の20%に等しい値を超え、カーカス補強材の第1の層の補強要素は、300テックスを超える糸番手を有し、カーカス補強材の2つの層の補強要素は、750テックス未満の糸番手を有し、カーカス補強材の第2の層の補強要素の伸び率は、20daNの力を受けた場合に8%を超え、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラス値Mt,Mjは、次の関係式、すなわちMt/Mj≧1を満たすことを特徴とするタイヤによって達成される。
本発明との関連で言えば、半径方向カーカス補強材は、カーカス補強材の層の補強要素が半径方向平面と10°以下の角度をなす平面内に位置していることを意味しており、これら2つの平面は、回転軸線に垂直な軸線に沿って互いに交差している。
補強要素の層の単位幅当たりの破断力および補強要素の層の単位幅当たりの強度は、補強要素に対して行われた測定結果およびこれ自体単位幅当たりの補強要素の数で定められる層中の補強要素の密度から求められる。
密度測定は、幅10cmの布の非変形試験片上に存在する糸の本数を目で見て数えることによって行われる。数えた糸の本数は、直接的には、本数/dmで表された布密度値である。測定は、ビードワイヤの半径方向外側に位置するタイヤのビード領域で行われる。
繊維糸またはコードに関する限り、機械的性質は、事前状態調節を受けた繊維について測定される。「事前状態調節(prior conditioning)」という用語は、繊維が測定に先立って欧州規格NF・EN・ISO・139(20±2℃の温度、65±4%の相対湿度)に準拠した標準雰囲気内で少なくとも48時間にわたって貯蔵されることを意味している。伸長の際の機械的性質(破壊時破断力、荷重下伸び率)は、INSTRONまたはZWICK製の較正済み静止引張り試験機を用いて特定の測定方法に従って測定される。糸は、400mmのジョー相互間の初期長さにわたって200mm/分の公称速度まで張力を受ける。試験結果を表す仕方は、試験対象の糸で決まり、試験結果は、単一の個々の値か5つの個々の値の平均かのいずれかである。最小強度測定値は、2%の範囲で0〜10%の伸び率曲線の最小勾配によって求められる。
繊維補強要素の機械的性質が新品タイヤについて測定される。
本発明に従ってこのように特定されるタイヤを軽トラック型の車両に取り付けることができかつ過積載の面で非常に過酷な走行条件下での走行時に一層通常のタイヤの耐久性の面での性能と比較して満足のゆく耐久性の面での性能を備えた通常のタイヤよりも軽量である。さらに、本発明のタイヤによって満足のゆく耐久性の面での性能を備えた重量物を運搬できるタイヤを設計することが可能である。
好ましくは、本発明によれば、中間平面で見て、補強要素の単一の層が、半径方向外側に向かう境界がカーカス補強材の第1の層の巻き上げ部の端を通る軸方向によって定められるとともに半径方向内側に向かう境界がタイヤを受け入れるようになったリムフランジに当接するタイヤのゾーンの曲率中心Oを通りかつ軸方向と45°の角度をなす直線とカーカス補強材の第1の層の巻き上げ部の交点を通る軸方向によって定められたゾーン内において、タイヤの外面とカーカス補強材の第1の層の巻き上げ部との間の軸方向力に存在する。
カーカス補強材層を形成するためには、このカーカス補強材層を構成する半完成要素の端を相互に溶接することが通例である。また、この溶接部を補強するために2つの端相互間のオーバーラップを形成することが通例である。本発明との関連で言えば、オーバーラップの領域は、この層について2つの厚みが存在している場合であっても、全く単一で唯一の層を形成する。
本発明に従ってカーカスの構成材料として作られた繊維補強要素の2つの層の使用により、特に耐久性の面での性能であるかかるタイヤの設計上の基準を満たしながら、タイヤの材料および構造に鑑みて、通常のタイヤよりも軽量のタイヤを提案することが可能である。具体的に説明すると、本発明者は、特に、本発明によって提案されている技術に従ってタイヤのカーカス補強材を形成するための構成材料としての繊維補強要素の2つの層の選択により通常のタイヤの構造よりも可撓性の高いタイヤ構造が得られ、かくして、より軽量であるビードを作ることができるということを実証することができた。具体的に説明すると、かかるタイヤが満足のゆく耐久性を有することができるようにするため、タイヤの下方領域を補剛することが通例であるが、その結果、通常、タイヤをかなり重くする比較的大きなビード厚さが生じる。
さらに、通常、金属カーカス補強材を有する通常のタイヤは、耐久性の面での性能が高度の過積載の状態での使用時に著しく損なわれる。これは、かかる過積載により生じる撓みによってカーカス補強材の金属構造の損傷が生じるからである。繊維カーカス補強材層の可撓性のある構造によってかかる使用の際の耐久性の面での良好な性能の実現が促進される。
さらに、本発明のタイヤは、ビードワイヤ周りに巻き上げられたカーカス補強材のちょうど1つの層を有し、これにより、リムフランジに当接するビードの領域において互いに近接する数個の層の端が存在しないために耐久性の面での結果が向上する。
カーカス補強材層の各々について2900daN/dmを超える単位幅当たりの破断力の値は、特に、タイヤにインフレーション圧力に耐えるその能力を与える。
伸び率が10%未満であるとした場合に測定されるカーカス補強材の層相互間の単位幅当たりの最小剛性の条件はまた、カーカス補強材の層相互間の吸収荷重の分布をカーカス補強材の第1の層がビード領域内の周りのゴムコンパウンドの過剰の剪断に寄与せず、かくして耐久性の面で性能を減ずることがないということを意味している。
有利には、伸び率が10%未満である場合に測定されるカーカス補強材の第2の層の単位幅当たりの最小強度は、伸び率が10%未満である場合に測定されるカーカス補強材の第1の層の単位幅当たりの最小強度の100%に等しい値以下であり、それにより耐久性の面での性能が一段と最適化される。
20daNの力を受けて8%を超える伸び率を示すカーカス補強材の第2の層の補強要素を選択すると、特にタイヤに大きな変形による撓みを及ぼす相当な過積載下での使用時に、特に、タイヤが駆動されているときに補強要素が圧縮に良好に耐えることができるので、耐久性の面での性能が一段と高まる。
カーカス補強材の2つの層について750テックス未満の糸番手を有する補強要素を選択すると、通常のタイヤと比較した場合のタイヤの軽量化の寄与が得られると同時に、特に耐久性の面で満足のゆくタイヤ性能が保証される。
本発明の好ましい一実施形態によれば、カーカス補強材の第1の層の補強要素は、400テックスを超える糸番手を有する。
本発明の有利な代替的形態によれば、カーカス補強材の第1の層の補強要素は、カーカス補強材の第2の層の補強要素とは異なっている。
MtおよびMjというモジュラス値によって満たされる関係式Mt/Mj≧1の選択は、タイヤの耐久性という性能を高めるのに更に寄与する。
本発明の有利な一実施形態によれば、カーカス補強材の第2の層は、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスがMc2のゴムコンパウンドで作られた2つのスキム層相互間の補強要素で構成され、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラス値Mc2,Mjは、次の関係式、すなわち0.6≦Mc2/Mj≦4を満たし、好ましくは次の関係式、すなわちMc2/Mj<4を満たす。
ゴムコンパウンドに関し、モジュラスの測定は、規格AFNOR-NFT-46002(1988年9月)に準拠して実施され、公称割線モジュラス(または見掛けの応力、単位はMPa)は、10%伸び率(規格AFNOR-NFT-40101(1979年12月)に準拠して標準温度および湿度条件)で第2の伸びの際(即ち、許容サイクル後)に行われる。
繊維補強要素の機械的性質は、新品のタイヤについて測定される。
カーカス補強材の第2の層および第1の充填層のスキム層の剛性相互のかかる関係は、特にゴムコンパウンド相互間の剪断効果を制限することによって良好なタイヤの耐久性という性能を高める。
特に、タイヤが例えば荷重の面で特に過酷である走行条件を受ける場合、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラス値Mc2,Mjは、次の関係式、すなわち1≦Mc2/Mjを満たす。
また、有利には、本発明によれば、タイヤの耐久性という性能を向上させるため、カーカス補強材の2つの層は、カーカス補強材の第1の層についてはMc1で示され、カーカス補強材の第2の層についてはMc2で示された10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスを有するゴムコンパウンドで作られた2つのスキム層相互間の補強要素で構成され、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラス値Mc1,Mc2は、次の関係式、すなわちMc2/Mc1≦4.6を満たす。
特にタイヤが例えば道路の面で特に過酷である走行条件を受ける場合、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラス値Mc1,Mc2は、次の関係式、すなわち1≦Mc2/Mc1を満たす。
本発明の好ましい一実施形態によれば、子午面で見て、タイヤは、カーカス補強材の第1の層とその全長にわたって芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層を各ビード内に有し、この少なくとも一部は、ビードワイヤの半径方向内側に位置し、補強要素の層の端は、ビードワイヤの幾何学的中心の半径方向外側に位置し、カーカス補強材の第1の層は、ビードワイヤと芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層との間に介在して設けられている。
芳香族ポリアミドで作られた補強要素のかかる層は、長時間にわたる走行中、ビードの付近に、特にビードワイヤの下で温度の相当な上昇を生じるカーカス補強材の第1の層を保つことができ、その補強要素は、締め付け現象を示す。具体的に説明すると、芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層は、先ず最初に、カーカス補強材の第1の層のための熱的保護手段をなし、更に、芳香族ポリアミドで作られている補強要素が温度の影響を受けず、しかもこれらの剛性が高いので、かかる芳香族ポリアミドで作られている補強要素の層は、カーカス補強材の第1の層の補強要素を締め付け現象から保護する。
芳香族ポリアミドで作られている補強要素の層はまた、特に長時間にわたる走行中、タイヤの耐久性という性能を高める。さらにまた、過積載状態の走行時におけるタイヤの劣化の恐れ、特にカーカス補強材の第1の層のローリングオフ(rolling-off)の恐れをさらに制限することが望ましい。
また、実施形態の一代替形態では、任意の子午面で見て、タイヤは、ビードワイヤおよびビードワイヤと直接接触したゴムコンパウンドの塊を包囲した保持補強材を各ビード内に有する。有利には、保持補強材は、実質的に半径方向に差し向けられた芳香族ポリアミド繊維で作られている補強要素の層である。かかる保持補強材は、例えば、欧州特許第2370275号明細書に記載されている。
ビードワイヤおよびビードワイヤと直接的な接触状態にあるコンパウンドの塊を包囲しているかかる保持層はまた、タイヤが非常に大きな積載量および/または高いインフレーション圧力を受けているときに特にカーカス補強材の第1の層がビードワイヤによって凹む現象を制限することによってタイヤの耐久性の面での性能を高める。
有利には、本発明によれば、ビードワイヤは、六角形形状の丸形ワイヤパックビードワイヤTPFR型のものである。
本発明の有利な1つの代替的な形態ではまた、重量物を積載して走行しているとき、カーカス補強材の第1の層は、2本のビードワイヤとビードの各々内の巻き上げ部との間に主要部を形成し、任意の子午面で見て、各ビード内において、カーカス補強材の第1の層の巻き上げ部は、少なくとも15mmの長さLにわたって0.5〜3.2mmの距離dだけ主要部から離れている。
本発明の実施形態のこの代替的形態によれば、カーカス補強材の第1の層の巻き上げ部は、カーカス補強材の第1の層の主要部にしっかりと押し付けられる。したがって、カーカス補強材の第2の層は、カーカス補強材の第1の層の主要部に近づけられ、かくして、リムフランジに当接するタイヤの領域から遠ざけられ、したがって、かかる第2の層は、走行中、大きな圧縮状態の荷重を受ける度合いが小さくなる。かくして、耐久性の面での性能が向上する。さらに、この種の設計は、特に過積載および/または高いインフレーション圧力の場合における過剰積載時にカーカス補強材の第1の層がローリングオフする恐れを抑制するのに有効である。
本発明の好ましい実施形態によれば、タイヤを受け入れるようになったリムフランジに当接するタイヤのゾーンの曲率中心Oおよび芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層の軸方向外端を通る方向は、軸方向と0〜45°の角度αをなす。
この場合もまた好ましくは、本発明によれば、タイヤを受け入れるようになったリムフランジに当接するタイヤのゾーンの曲率中心Oおよび芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層の軸方向内端を通る方向は、軸方向と0〜20°の角度βをなす。
芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層の端のかかる位置決めは、耐久性の面でのタイヤの性能を更に高める。
これまた好ましくは、本発明によれば、そしてこの場合もまた耐久性の面での性能の向上を目的として、任意の子午面で見て、各ビード内において、カーカス補強材の第2の層の端は、ビードワイヤの幾何学的中心の軸方向外側に位置し、ビードワイヤの幾何学的中心およびカーカス補強材の第2の層の端を通る方向は、軸方向と50°未満の角度θをなす。
本発明の有利な代替的形態では、カーカス補強材の第2の層の端と芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層の軸方向最も外側の端との間の距離は、5mmを超える。また、有利には、カーカス補強材の第2の層と芳香族ポリアミドで作られている補強要素の層とのオーバーラップは、少なくとも5mmである。
本発明の別の詳細および別の有利な特徴は、図1〜図4を参照して行われる本発明の幾つかの例示の実施形態についての説明から以下において明らかになろう。
図を理解しやすくするため、図は、縮尺通りには描かれていない。
図1は、サイズ7.50R16の軽トラック型のタイヤのビード1の概略縦断面図である。タイヤのこのビード1のところには、端5を有する巻き上げ部4を形成するようビードワイヤ3の周りに巻かれたカーカス補強材の第1の層2の一部が設けられている。また、カーカス補強材の第2の層6の一部が示されており、この第2の層の端7は、ビードワイヤ3の幾何学的中心8の軸方向外側に位置している。
ビードワイヤの幾何学的中心およびカーカス補強材の第2の層の端を通る方向9と軸方向Aのなす角度θは、30°に等しく、したがって50°未満である。
カーカス補強材の層2,6は、カーカス補強材の第1の層についてはMc1で示され、カーカス補強材の第2の層についてはMc2で示された10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスを有するゴムコンパウンドで作られた2つのスキム層相互間の補強要素で構成されている。
カーカス補強材の第1の層2の10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスMc1は、3.3MPaに等しい。
カーカス補強材の第2の層6の10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスMc2は、12.5MPaに等しい。
比Mc2/Mc1は、3.8に等しく、したがって4.6をゆうに下回る。
この図1はまた、サイドウォールの軸方向内側に位置しかつ10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスMjが7.8MPaに等しいゴムコンパウンドで作られているカーカス補強材の第1の層の巻き上げ部4の軸方向外側に位置する第1の充填要素10を示している。
比Mc2/Mjは、1.6に等しく、したがって確かに0.6〜4である。
ビード1は、ビードワイヤコアの半径方向外側に向かう延長部をなすとともに10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスMtが7.8MPaに等しいゴムコンパウンドで作られている第2の充填要素11を更に有する。第2の充填要素11は、任意の子午面で見て、実質的に三角形の断面を有する。
比Mt/Mjは、1に等しく、したがって確かに1以上である。
図2は、本発明のタイヤの実施形態の第2の代替的な形態としてのビード1の概略断面図である。この第2の代替的な形態は、芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層12が設けられている点で図1に示されている第1の代替的な形態とは異なっている。芳香族ポリアミドで作られた補強要素のこの層12は、その全長にわたってカーカス補強材の第1の層2と接触関係をなして配置され、その結果、層12の少なくとも一部は、ビードワイヤ3の半径方向内側に位置し、層12の端13,14は、ビードワイヤの幾何学的中心の半径方向外側に位置するようになっている。層12の位置決めは、カーカス補強材の第1の層2がビードワイヤ3と芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層12との間に介在して位置するように行われる。
タイヤを受け入れるようになったリムのフランジの曲率中心Oおよび芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層12の軸方向外端13を通る方向15と軸方向Aのなす角度αは、20°に等しい。したがって、角度αは、0〜45°である。
タイヤを受け入れるようになったリムのフランジの曲率中心Oおよび芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層12の軸方向内端14を通る方向16と軸方向Aのなす角度βは、10°に等しい。したがって、角度βは、0〜20°である。
図3は、本発明のタイヤの実施形態の第3の代替的な形態としてのビード1の概略断面図である。この第3の代替的な形態は、各ビード内においてビードワイヤ3およびビードワイヤと直接接触したゴムコンパウンドの塊18を包囲した保持補強材17が設けられている点で図2に示されている第2の代替的な形態とは異なっている。
図4は、本発明のタイヤの実施形態の第4の代替的な形態としてのビード1の概略断面図である。この第4の代替的な形態は、カーカス補強材の第1の層2の巻き上げ部4の一端5がビードワイヤから半径方向に更に遠ざかったところに位置する点で図3に示されている第3の代替的な形態とは異なっている。さらに、本発明のこの第4の代替的な形態によれば、カーカス補強材の第1の層2の巻き上げ部4は、カーカス補強材の第1の層2の主要部にしっかりと押し付けられている。このようにしっかりと押し付けた結果として、20mmに等しい距離Lにわたって多くとも1.9mmに等しい距離dが得られる。20mmのこの長さにわたって、距離dは、1.2mmと1.9mmとの間で変化する。
距離dは、巻き上げ部4およびカーカス補強材の第1の層2の主要部のスキム表面に垂直な方向に見て、カーカス補強材の第1の層2の主要部の補強要素の母線とカーカス補強材の第1の層2の巻き上げ部4の補強要素の母線との間で測定される。
カーカス補強材の第1の層2について番手334/2のPET(ポリエチレンテレフタレート)コードを用いるとともにカーカス補強材の第2の層6については番手210/3の芳香族ポリアミドのコードを用いてタイヤを製造した。
番手210/3の脂肪族ポリアミドで作られたコードの伸び率は、20daNの力を受けた状態で、9.6%に等しく、したがって8%を超える。
カーカス補強材の第1の層の単位幅当たりの破断力は、3280daN/dmに等しく、したがって2900daN/dmを超える。これは、80本の糸/dmに等しい補強要素の密度と41daNに等しい一方の補強要素の破断力の積によって定められる。
カーカス補強材の第2の層の単位幅当たりの破断力は、4028daN/dmに等しく、したがって2900daN/dmを超える。これは、75本の糸/dmに等しい補強要素の密度と53.7daNに等しい一方の補強要素の破断力の積によって定められる。
伸び率が10%未満の場合に測定されたカーカス補強材の層の単位幅当たりの最小剛性は、123daN/dm/%に等しい。これは、80本の糸/dmに等しい補強要素の密度と1.54daN/%に等しい一方の補強要素の最小剛性の積によって定められる。
伸び率が10%未満の場合に測定されたカーカス補強材の第2の層の単位幅当たりの最小剛性は、55daN/dm/%に等しい。これは、75本の糸/dmに等しい補強要素の密度と0.73daN/%に等しい一方の補強要素の最小剛性の積によって定められる。
伸び率が10%未満の場合に測定されたカーカス補強材の第2の層の単位幅当たりの最小剛性は、したがって、伸び率が10%未満の場合に測定されたカーカス補強材の第1の層の単位幅当たりの最小剛性の45%に等しい値に等しく、したがって、厳密に言えば、伸び率が10%未満の場合に測定されたカーカス補強材の第1の層の単位幅当たりの最小剛性の20%に等しい値を超える。
本発明にしたがって製造されたタイヤを用いて試験を実施するとともに基準タイヤと称するタイヤを用いて試験を実施した。
試験した本発明のタイヤは、図1の記載にしたがっている。
基準タイヤは、ビードワイヤ周りに巻き上げられたカーカス補強材の単一の層を有する同一サイズの標準タイヤであり、この単一の層は、図1に示されているカーカス補強材の第1の層2と同様であるが、12.18金属コードから成る。
タイヤの各々を公称荷重と公称荷重の1.9倍の荷重との間で変化する荷重を受けるとともに公称圧力の0.7倍と1.1倍の間で変化するインフレーション圧力で50〜110km/h速度(タイヤに関する推奨速度定格は、120km/hである)で直線走行させる試験器で耐久性試験を実施した。
走行距離のしきい値レベルがタイヤを十分に耐久性があるものとみなすことができるようにするために定められている。
試験したタイヤの全ては、設定されたしきい値を超えたのでこの試験を合格した。
したがって、本発明のタイヤにより、特に耐久性の面で満足のゆく性能が得られている。
基準タイヤの質量は、21.9kgである。
第1の系列(カーカス補強材の2つの層中のコードは、同一である)の本発明のタイヤの質量は、19.7kgに等しい。
第2の系列(カーカス補強材の2つの層中には互いに異なるコードが用いられている)に関する本発明のタイヤの質量は、19.7kgに等しい。
Claims (13)
- 半径方向カーカス補強材を備えたロードインデックスが118以上のタイヤであって、前記タイヤは、それ自体半径方向にトレッドで覆われたクラウン補強材を有し、前記トレッドは、2つのサイドウォールによって、ビードワイヤを有する2つのビードに連結され、前記カーカス補強材は、繊維補強要素の2つの層である第1の層および第2の層で構成され、前記カーカス補強材の第1の層は、前記ビードの各々内で前記ビードワイヤの周りに巻き上げられ、前記カーカス補強材の第1の層の端は、各ビード内の前記ビードワイヤの半径方向最も外側の箇所の半径方向外側に位置し、前記カーカス補強材の第2の層は、前記ビードの各々内の前記ビードワイヤ周りに巻き上げ部を形成することなく一方のビードから他方のビードに延びており、前記第2の層の端は、各ビード内の前記ビードワイヤの軸方向最も外側の箇所の軸方向外側に位置し、前記タイヤは、各サイドウォールの外面の軸方向内側に位置しかつ前記カーカス補強材の第1の層の巻き上げ部の軸方向外側に位置した状態で各サイドウォール内に設けられるとともに10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスがMjのゴムコンパウンドで作られた第1の充填要素を有し、各ビードは、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスがMtのゴムコンパウンドで作られていて前記ビードワイヤのコアの半径方向外側に向かって延長部をなしている第2の充填要素を有する、タイヤにおいて、前記カーカス補強材の2つ層の各々は、2900daN/dmを超える単位幅当たりの破断力を有し、伸び率が10%未満の場合に測定された前記カーカス補強材の第2の層の単位幅当たりの最小強度は、厳密に言えば、伸び率が10%未満の場合に測定された前記カーカス補強材の第1の層の単位幅当たりの最小強度の20%に等しい値を超え、前記カーカス補強材の第1の層の前記補強要素は、300テックスを超える糸番手を有し、前記カーカス補強材の2つの層の前記補強要素は、750テックス未満の糸番手を有し、前記カーカス補強材の第2の層の前記補強要素の伸び率は、20daNの力を受けた場合に8%を超え、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラス値Mt,Mjは、次の関係式、すなわちMt/Mj≧1を満たす、タイヤ。
- 中間平面で見て、補強要素の単一の層が、半径方向外側に向かう境界が前記カーカス補強材の第1の層の前記巻き上げ部の前記端を通る軸方向によって定められるとともに半径方向内側に向かう境界が前記タイヤを受け入れるようになったリムフランジに当接する前記タイヤの前記ゾーンの曲率中心Oを通りかつ軸方向と45°の角度をなす直線と前記カーカス補強材の第1の層の前記巻き上げ部の交点を通る軸方向によって定められたゾーン内において、前記タイヤの外面と前記カーカス補強材の第1の層の前記巻き上げ部との間の軸方向に存在する、請求項1記載のタイヤ。
- 前記カーカス補強材の第1の層の前記補強要素は、前記カーカス補強材の第2の層の前記補強要素とは異なっている、請求項1または2記載のタイヤ。
- 前記カーカス補強材の第2の層は、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスがMc2のゴムコンパウンドで作られた2つのスキム層相互間の補強要素で構成され、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラス値Mc2,Mjは、次の関係式、すなわち0.6≦Mc2/Mj≦4を満たし、好ましくは次の関係式、すなわちMc2/Mj<4を満たす、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記カーカス補強材の2つの層は、前記カーカス補強材の第1の層についてはMc1で示され、前記カーカス補強材の第2の層についてはMc2で示された10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラスを有するゴムコンパウンドで作られた2つのスキム層相互間の補強要素で構成され、10%伸び率における張力下の割線弾性モジュラス値Mc1,Mc2は、次の関係式、すなわちMc2/Mc1≦4.6を満たす、請求項1〜4のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 子午面で見て、前記タイヤは、前記カーカス補強材の第1の層とその全長にわたって芳香族ポリアミドで作られた補強要素の層を各ビード内に有し、この少なくとも一部は、前記ビードワイヤの半径方向内側に位置し、前記補強要素の層の端は、前記ビードワイヤの幾何学的中心の半径方向外側に位置し、前記カーカス補強材の第1の層は、前記ビードワイヤと芳香族ポリアミドで作られた前記補強要素の層との間に介在して設けられている、請求項1〜5のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 任意の子午面で見て、前記タイヤは、前記ビードワイヤおよび前記ビードワイヤと直接接触したゴムコンパウンドの塊を包囲した保持補強材を各ビード内に有する、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記カーカス補強材の第1の層は、2本の前記ビードワイヤと前記ビードの各々内の巻き上げ部との間に主要部を形成し、任意の子午面で見て、各ビード内において、前記カーカス補強材の第1の層の前記巻き上げ部は、少なくとも15mmの長さにわたって0.5〜3.2mmの距離dだけ前記主要部から離れている、請求項1〜7のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記タイヤを受け入れるようになった前記リムフランジに当接する前記タイヤの前記ゾーンの曲率中心Oおよび芳香族ポリアミドで作られた前記補強要素の層の軸方向外端を通る前記方向は、軸方向と0〜45°の角度αをなす、請求項6〜8のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記タイヤを受け入れるようになった前記リムフランジに当接する前記タイヤの前記ゾーンの曲率中心Oおよび芳香族ポリアミドで作られた前記補強要素の層の軸方向内端を通る前記方向は、軸方向と0〜20°の角度βをなす、請求項6〜9のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 任意の子午面で見て、各ビード内において、前記カーカス補強材の第2の層の前記端は、前記ビードワイヤの前記幾何学的中心の軸方向外側に位置し、前記ビードワイヤの前記幾何学的中心および前記カーカス補強材の第2の層の前記端を通る前記方向は、軸方向と50°未満の角度θをなす、請求項1〜10のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記カーカス補強材の第2の層の前記端と芳香族ポリアミドで作られた前記補強要素の層の軸方向最も外側の端との間の距離は、5mmを超える、請求項6〜11のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 軽トラック型車両のための請求項1〜12のうちいずれか一に記載のタイヤの使用。
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