JP2018207280A - コンテンツ提供システム、マルチメディア配信装置、端末装置及びプログラム - Google Patents

コンテンツ提供システム、マルチメディア配信装置、端末装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】その目的は、配信されるコンテンツを、受信したデバイスが有する再生機能に合わせて変換されたコンテンツを再生できるコンテンツ配信システムを提供する。【解決手段】本発明のコンテンツ配信システムは、コンテンツのマルチメディア要素及びコンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、コンテンツに付加して配信するマルチメディア配信装置と、再生可能及び取得可能なマルチメディア要素を示すデバイス構造化データが付与された端末装置と、コンテンツの種別毎に、マルチメディア要素と、情報要素と、情報要素を構成する前記情報と、端末装置がマルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとが定義された共通知識データベースとを有し、端末装置がデバイス構造化データに対応して、コンテンツを再生する際、共通知識データベースを参照し、コンテンツの種別に対応するルールに従って当該コンテンツの再生の処理を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、コンテンツ提供システム、マルチメディア配信装置、端末装置及びプログラムに関する。
従来、テレビジョン放送における放送番組は、テレビジョン受信機で受信され、テレビジョン受信機の画面において鑑賞して楽しむコンテンツであった。
しかし、インターネットの発展に伴い、スマートフォン、タブレットコンピュータなどの新しいインターネット端末に加え、インターネットに接続できるテレビジョン受信機も登場している。このため、様々な端末においてVOD(Video On Demand)などのサービスを通じて放送番組のコンテンツが鑑賞できる。
また、一方において、IoT(Internet of Things)と呼ばれる概念のインターネットの利用形態の分野が注目を集めている。このIoTは、従来において個別に存在しており、相互に関係することが無かった家電製品などの機器を、ネット接続機能の導入や搭載した安価なワンボードマイコンの通信機能により、インターネット/クラウドを介して接続させ、相互に情報交換を行うことで関係を確立する技術分野である。この技術分野におけるインターネットに接続されるスマート家電と呼ばれる家電の登場により、家電の利用形態も異なってくる。例えば、電球のような小さな機器や、冷蔵庫のような大きな機器が、インターネットへの接続機能を備え、相互に関係を有することが予想される。
この結果、Wi−Fiネットワーク(無線LAN(Local Area Network))と接続できる機能を有する電球は、その操作をユーザがスマートフォンから制御を行うことが可能となる。例えば、スマートフォンの有するインターフェースにより、ネットワークを介して、電球を単にオン/オフの制御だけでなく、より複雑な機能を電球に備えさせ、その機能を動作させることが可能となる。例えば、スマートフォンにメールが着信した際、スマートフォンがインターフェースを介して電球を点滅させ、スマートフォンを手元に置いていない利用者に対して、メールの着信をその利用者に通知することなどが実現できる。
そして、コンテンツを配信する分野においても、IoTを利用したコンテンツを配信する新しいサービスが提供されている。
例えば、配信されたコンテンツをテレビジョン受信機以外のデバイス、例えば家電製品で処理し、利用者に配信されたコンテンツを提示する技術もある。例えば、多数の調理レシピのコンテンツが冷蔵庫に対して配信される環境下において、自身の内部に貯蔵された食材に応じて、配信されるコンテンツを取捨選択する(フィルタリング)機能を有する冷蔵庫が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、配信されるコンテンツのフォーマットを、コンテンツ受信側の機能に合わせたフォーマットに変換する技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。例えば、特許文献2においては、受信側装置のコンテンツ再生の機能に対応させて、マルチメディア配信サーバから配信されるコンテンツのフォーマットを受信側装置が再生できるフォーマットに変換するトランスコードサーバが用いられている。これにより、再生可能でない異なるフォーマットで配信されたコンテンツでも、受信側装置の再生可能なフォーマットに変換されることにより、受信側装置がコンテンツを再生することができる。
上述したように、配信されるコンテンツのフィルタリングや、コンテンツのフォーマット変換などの技術により、IoTのサービスの適応範囲の拡大が期待されている。
特開2011−039846号公報 特開2004−102339号公報
しかしながら、上述したVODの技術は、映像をコンテンツとして他のデバイスに送信して、この他のデバイスにより再生することを想定した構成である。このため、この他のデバイスには、送信されたコンテンツである映像を再生する必要があるため、ディスプレイなどの映像の表示機能が求められる。このため、VODで送信されるコンテンツに対して、テレビジョン受信機ではなく、ラジオを再生するデバイスとして用いることは、コンテンツを配信するメディアが異なるため不可能である。このように、コンテンツを単に配信側から配信し、配信されたコンテンツを受信側で再生するというサービスの枠組みだけでは、配信されるコンテンツを再生できるデバイスの種類が限られてしまう。
また、特許文献1の技術は、料理のレシピに限ったコンテンツであり、事前に予め設定されたメディア及びフォーマットのデータ形式に沿って、コンテンツを処理して再生する構成である。このため、特許文献1は、上述したVODの技術と同様に、再生できるデバイスが設定されたメディア及びフォーマットのデータ形式である必要があり、配信されるコンテンツを再生できるデバイスの種類が限られてしまう。さらに、配信されるコンテンツが料理レシピであることから、再生して利用価値があるデバイスが限られてしまう。
また、特許文献2の技術は、コンテンツのフォーマットを変換し、フォーマットの異なる再生機能を有するデバイスでも再生可能であるが、動画のデータ形式をフォーマット変換するものである。このため、特許文献2は、フォーマット変換前及びフォーマット変換後の各々のコンテンツを再生するため、ディスプレイなどの画像の表示機能が求められ、特許文献1と同様に配信されるコンテンツを再生できるデバイスの種類が限られてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、不特定多数のデバイスに配信されるコンテンツを、受信したデバイスがデバイス自身の機能に合わせて再生処理が行えるコンテンツ配信システム、マルチメディア配信装置、端末装置及びプログラムを提供する。
[1]この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるコンテンツ配信システムは、マルチメディアのコンテンツを構成するマルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して配信するマルチメディア配信装置(例えば、実施形態におけるマルチメディア配信サーバ1)と、自身が再生可能な前記マルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが設定された端末装置(例えば、実施形態におけるユーザデバイス2、2_1、2_2、2_n)と、前記コンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記端末装置がマルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを有し、前記端末装置が前記デバイス構造化データに対応して、コンテンツを再生する際、前記共通知識データベースを参照し、前記コンテンツの種別に対応する前記ルールに従って当該コンテンツの再生の処理を行うことを特徴とする。
[2]本発明の一態様によるコンテンツ配信システムは、前記端末装置が、前記ルールにおける処理内容を解析するルール解析部と、前記ルールの前記処理内容に従い、前記コンテンツにおける自身の再生可能な前記マルチメディア要素のコンテンツを再生するコンテンツ再生制御部とを備えることを特徴とする。
[3]本発明の一態様によるコンテンツ配信システムは、前記端末装置が、前記ルールに従った処理を行う際、前記マルチメディア要素の情報要素の前記情報を、自身が再生可能なマルチメディア要素に変換するマルチメディア要素変換部をさらに備えることを特徴とする。
[4]本発明の一態様によるマルチメディア配信装置は、自身の有する機能において再生可能なマルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与された端末装置と、マルチメディアのコンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記マルチメディア要素を用いて、端末装置が配信されたマルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを備えるコンテンツ配信システムで用いられるマルチメディア配信装置であって、マルチメディアのコンテンツを構成する前記マルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して不特定多数の前記端末装置に対して配信することを特徴とする。
[5]本発明の一態様による端末装置は、マルチメディアのコンテンツを構成するマルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して配信するマルチメディア配信装置と、前記コンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記マルチメディア要素を用いて前記マルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを備えるコンテンツ配信システムで用いられる端末装置であって、自身の有する機能において再生可能な前記マルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与されており、コンテンツを再生する際、前記共通知識データベースを参照し、前記コンテンツの種別に対応する前記ルールに従って当該コンテンツの再生の処理を行うことを特徴とする。
[6]本発明の一態様によるプログラムは、自身の有する機能において再生可能なマルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与された端末装置と、マルチメディアのコンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記マルチメディア要素を用いて、端末装置が配信されたマルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを備えるコンテンツ配信システムで用いられるマルチメディア配信装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記コンピュータを、マルチメディアのコンテンツを構成する前記マルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して前記端末装置に対して配信する手段として機能させるためのプログラムである。
[7]本発明の一態様によるプログラムは、マルチメディアのコンテンツを構成するマルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して配信するマルチメディア配信装置と、前記コンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記マルチメディア要素を用いて前記マルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを備えるコンテンツ配信システムで用いられる端末装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記コンピュータを、自身の有する機能において再生可能な前記マルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与されており、コンテンツを再生する際、前記共通知識データベースを参照し、前記コンテンツの種別に対応する前記ルールに従って当該コンテンツの再生の処理を行う手段として機能させるためのプログラムである。
本発明は、不特定多数のデバイスに配信されるコンテンツを、受信したデバイスがデバイス自身の機能に合わせて再生処理が行えるコンテンツ配信システム、マルチメディア配信装置、端末装置及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態によるコンテンツ配信システムの構成例を示す図である。 同実施形態によるコンテンツ構造化データの構成例を示す概略図である。 同実施形態によるデバイス構造化データの構成例を示す概略図である。 同実施形態による共通知識データベース3におけるコンテンツの定義情報及びコンテンツに付与されたルールの各々の対応を説明する図である。 同実施形態による共通知識データベース3におけるコンテンツクラスに対応して設定されたルールの記述例を示す図である。 同実施形態におけるコンテンツ配信システムのマルチメディア配信サーバ1の構成例を示す図である。 同実施形態におけるコンテンツ配信システムのユーザデバイス2の構成例を示す図である。 同実施形態によるコンテンツ配信システムの動作例を示すフローチャートであって、マルチメディア配信サーバ側の処理手順を示す。 同実施形態によるコンテンツ配信システムの動作例を示すフローチャートであって、ユーザデバイス側の処理手順を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態によるコンテンツ配信システムの構成例を示す図である。図1において、本実施形態におけるコンテンツ配信システムは、マルチメディア配信サーバ1と、ユーザデバイス2_1、2_2、…、2_nと、共通知識データベース3などの各々がネットワーク100を介して接続されている。ネットワーク100は、有線あるいは無線の情報通信網であり、インターネットなどから構成されている。
マルチメディア配信サーバ1は、放送局などのコンテンツプロバイダーが保有するサーバであり、ネットワーク100により、あるいはアンテナ1_Aを介したデジタル放送(BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送、地上デジタル放送)により、マルチメディアコンテンツ(以下、単にコンテンツとする)を配信している。
また、マルチメディア配信サーバ1は、配信するコンテンツの各々に対し、コンテンツを構成する個々の要素を示すマルチメディア要素及びコンテンツの内容を示すコンテンツ種別それぞれを含むコンテンツ構造化データを、コンテンツメタデータとしてコンテンツに付加して配信する。ここで、マルチメディア配信サーバ1は、コンテンツとともにコンテンツ構造化データを配信する構成、またはコンテンツ構造化データをコンテンツより先に、あるいは後に配信する構成のいずれの構成を用いても良い。
また、マルチメディア配信サーバ1は、コンテンツとこのコンテンツに対応するコンテンツ構造化データの各々を、ネットワーク100あるいはアンテナ1_Aのいずれから配信しても良い。例えば、コンテンツをアンテナ1_Aから放送により配信し、このコンテンツの配信に同期させ、コンテンツ構造化データをネットワーク100を介して送信する構成としても良い。
また、本実施形態におけるコンテンツは、受信する端末としてのユーザデバイスのテレビジョン受信機、ラジオ受信機、家電機器などの種類を特定して配信されるものではなく、全ての種類の端末に対して共通に1つのみ配信される。
図2は、本実施形態におけるコンテンツ構造化データの例を示す概略図である。コンテンツ構造化データは、コンテンツに対応付けて配信されるデータであり、コンテンツの内容を定義するデータである。コンテンツ構造化データは、コンテンツ提示言語(Content Presentation Language,CPL)で記述される。図示するように、コンテンツ構造化データは、コンテンツ要素(content element,CE)の情報とコンテンツクラス(content class,CC)の情報とを含む。図示する例では、コンテンツ要素が、テキスト、画像、映像、音声、データを含むことを表している。また、このデータは、位置Pにおける震度が5であることを表す情報や、位置Pにおける避難所が「××体育館」であることを表す情報を含んでいる。また、図示する例では、コンテンツクラスが「緊急災害情報」であることを表している。コンテンツクラスは、コンテンツの種別を表す情報であり、「緊急災害情報」以外に、例えば、「スポーツの試合映像」、「最新ニュース」などといったクラスを表す場合がある。
図1に戻り、ユーザデバイス2_1、2_2、…、2_nの各々は、テレビジョン受信機、ラジオ受信機、白物家電(冷蔵庫、洗濯機など)などであり、自身の有する機能において再生可能なマルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与されている。以下、ユーザデバイス2_1、2_2、…、2_nの各々を、総称してユーザデバイス2と示す場合もある。
図3は、本実施形態におけるデバイス構造化データの例を示す概略図である。デバイス構造化データは、コンテンツを受信するデバイスが有する機能を定義するデータである。デバイス構造化データは、そのユーザデバイス2が再生可能なマルチメディア要素と、取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを表す。デバイス構造化データは、機能記述言語(Function Description Language,FDL)で記述される。より具体的には、デバイス構造化データは、再生可能コンテンツ要素(playable element,PE)の情報と、利用可能(取得可能)コンテンツ(usable content,UC)の情報とを含む。再生可能コンテンツ要素は、そのデバイスが再生することのできるコンテンツ要素の種別を示す。例えば、再生可能コンテンツ要素として、テキスト、画像、映像、音声、データなどといった要素を定義することができる。図示する例では、再生可能コンテンツ要素として、音声が定義されている。利用可能コンテンツは、そのデバイスが取得可能なデータの種別を示す。利用可能コンテンツとして、例えば、GPS位置情報、音声情報、高度情報、温度情報、画像情報などが定義可能である。図示する例では、利用可能コンテンツとしてGPS位置情報が定義されている。デバイス構造化データ、ユーザデバイス2の記憶部に記憶しておく構成としても良いし、予め設定されたURLに対してアクセスして参照するように構成しても良い。
共通知識データベース3は、クラス定義及びルールの各々の情報が示され、ユーザデバイス2_1から2_nの各々がネットワーク100を介してアクセス可能である。クラス定義は、コンテンツクラス、マルチメディア要素クラス、情報要素及び値スキーマの各々を含んで、コンテンツのコンテンツクラス情報に対応して設定されている。ここで、コンテンツクラスは、コンテンツクラス情報に対応し、コンテンツの種別を示している。マルチメディア要素クラスは、マルチメディア要素情報に対応し、各コンテンツを構成するマルチメディア要素の種別を示している。情報要素は、コンテンツが各マルチメディア要素により通知する情報の種別を示している。値スキーマは、情報要素が通知するデータの組み合わせであるデータセットを示している。共通知識データベース3において、コンテンツの種別毎に、定義情報として上述したコンテンツクラス、マルチメディア要素クラス、情報要素及び値スキーマの各々の対応関係が示されている。つまり、共通知識データベース3は、コンテンツの種別毎に、マルチメディア要素と、そのマルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、その情報要素を構成する情報と、ユーザデバイス2がマルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係を記憶するものである。
ユーザデバイス2は、前記のデバイス構造化データに対応して、コンテンツを再生する際には上記の共通知識データベース3を参照し、コンテンツの種別に対応するルールに従ってそのコンテンツの再生処理を行う。
図4は、共通知識データベース3におけるコンテンツの定義情報及びコンテンツに付与されたルールの各々の対応を説明する図である。なお、図4(A)は、コンテンツクラスの定義を示す。また、図4(B)は、ルールを示す。
図4において、コンテンツクラスとして、「緊急災害情報」、「スポーツ試合結果」の各々の種別のコンテンツが一例として示されている。このコンテンツクラスは、コンテンツ構造化データ(コンテンツ提示情報)のコンテンツクラス情報と対応した定義であり、コンテンツの種別の情報を示している。
コンテンツクラス「緊急災害情報」において、コンテンツを構成するマルチメディア要素クラスの定義として、マルチメディア要素が、「映像」、「データ」の各々であることが示されている。マルチメディア要素クラス「映像」において、コンテンツを構成するマルチメディア要素の定義として、情報要素が、「被写体」、「映像URL」の各々であることが示されている。このマルチメディア要素クラスは、コンテンツ提示情報のマルチメディア要素情報と、デバイス機能情報の再生可能マルチメディア要素情報との各々と同様に、マルチメディア要素により通知する情報の定義を示している。
情報要素「被写体」において、この情報要素を構成する値スキーマの定義として、値スキーマが、被写体の名称である「被写体名」であることが示されている。例えば、「被写体」がある放送局のアナウンサーである場合、アナウンサーの名前が示されることが定義されている。また、情報要素「映像URL」において、情報要素の値スキーマの定義として、値スキーマが、映像にアクセスするための「URL(Uniform Resource Locator)」のデータであることが示されている。
マルチメディア要素クラス「データ」において、マルチメディア要素における情報要素の定義として、マルチメディア要素によるコンテンツが、「震度情報」、「避難場所情報」の各々であることが示されている。
情報要素「震度情報」において、情報要素を構成する値スキーマの定義として、値スキーマが、「場所」を表す文字列と「震度」などの数値のセットであることが示されている。情報要素「避難場所情報」において、情報要素の定義として、値スキーマが、「避難場所情報」をアクセスするためのURLのデータであることが示されている。
コンテンツクラス「スポーツ試合結果」において、コンテンツクラスの定義として、コンテンツを構成するマルチメディア要素クラスが、「映像」、「データ」の各々であることを示している。
マルチメディア要素クラス「映像」において、マルチメディア要素における情報要素の定義として、マルチメディア要素によるコンテンツが、「被写体」、「映像URL」の各々であることが示されている。情報要素「被写体」において、情報要素を構成する値スキーマの定義として、値スキーマが被写体の名称である「被写体名」であることが示されている。例えば、「被写体」がある野球チームの投手である場合、投手の名前が示されることが定義されている。
また、情報要素「映像URL」において、情報要素を構成する値スキーマの定義として、値スキーマが、映像をアクセスするための「URL」のデータであることが示されている。マルチメディア要素クラス「データ」において、情報要素を構成する値スキーマの定義として、値スキーマが「得点」であることが示されている。情報要素「得点」において、情報要素を構成する値スキーマの定義として、値スキーマが「チーム」を表す文字列と「得点」などの数値のセットであることが示されている。
図4(B)は、共通知識データベース3に記憶されているルールを示している。ルールには、特定のコンテンツクラスに関連付けられたルールと、すべてのコンテンツクラスに共通のルールとがある。図示する例では、ルール1とルール2は、すべてのコンテンツクラスに共通のルールである。また、ルール3とルール4は、コンテンツクラス「緊急災害情報」に関連付けられたルールである。また、ルール5とルール6は、コンテンツクラス「スポーツ試合結果」に関連付けられたルールである。
上述したように、共通知識データベース3に記載されている定義情報は、コンテンツを配信する放送局などのコンテンツプロバイダー及びユーザデバイス2を提供するデバイスメーカーがコンテンツ提示情報やデバイス機能情報を生成する際の共通語として公開される情報である。この共通知識データベース3の定義情報に基づき、コンテンツプロバイダー及びデバイスメーカーの各々は、ルールに対応したコンテンツの生成、コンテンツの再生それぞれの処理を、同じ解釈に基づいて連携させて行うことができる。
図1においては、ユーザデバイス2がネットワーク100を介して共通知識データベース3を参照する構成としたが、ユーザデバイス2に共通知識データベース3における定義情報が予め書き込まれて記憶されている構成としても良い。
図5は、共通知識データベース3におけるコンテンツクラスに対応して設定されたルールの記述例を示す図である。
図5の記述例においては、図4におけるコンテンツクラス「緊急災害情報」の種別のコンテンツに付与されたルールを示している。図5(a)が第1ルールを示し、図5(b)が第2ルールを示している。図5(a)及び図5(b)の各々のルールは、[結論部]←[条件部J1],[条件部J2],・・・・・・の形式で記述されている。つまり、ルール内の各条件部に示される条件の全てが満たされた場合に、ルールの結論部の処理を実行する形態で記述されている。
図5(a)において、条件部J1は、「EmgEarthquakeInfo(c)」であり、コンテンツcが緊急地震情報であるかの条件を示している。つまり、条件部J1は、コンテンツが特定の種別の情報であるか否かを表す条件である。条件部J2、J3は、それぞれ、「hasElement(c,e1) , IntensityInfo(e1)」であり、コンテンツcが震度情報e1を含んでいるかの条件を示している。つまり、条件部J2は、コンテンツが特定の要素を有するか否かを表す条件である。また、条件部J3は、その要素が特定の情報(ここでは、震度情報)であるか否かを表す条件である。条件部J4は、「intensity(e1, p) >= 5」であり、現在位置pの震度情報e1が「5」以上であるかの条件を示している。つまり、条件部J4は、コンテンツの要素と、位置情報とから求められる特定の数値(ここでは、震度)に関する条件を有する。条件部J5、J6は、それぞれ、「hasElement(c,e2) , ShelterInfo(e2)」であり、コンテンツcが避難所情報e2を含んでいるかの条件を示している。つまり、条件部J5は、条件部J2と同様に、コンテンツが特定の要素を有するか否かを表す条件である。また、条件部J6は、コンテンツの要素が特定の情報(ここでは、避難所の情報)であるか否かを表す条件である。そして、結論部は、「display(d, nearShelterInfo(e2, p))」であり、条件部J1から条件部J6のすべての条件を満足した場合に実行する処理を示している。この第1ルールの結論部は、条件部J1から条件部J6までのすべての条件を満たした場合、コンテンツで提示されている避難所情報e2のなかで現在位置pの最も近くにある避難所をディスプレイdに表示する処理を示している。
図5(b)において、条件部J1、J2は、それぞれ、「display(d, e1), ¬hasPreviewFunction(d, contentType(e1)) 」であり、震度情報のテキストコンテンツe1をデバイスdに表示するが、デバイスdがテキストコンテンツe1を再生する機能を有していないという条件を示している。なお、「¬」は、真偽値の否定を取る演算子である。つまり、条件部J1は、デバイスdがコンテンツ要素e1を表示する指示があるか否かを表す条件である。また、条件部J2は、デバイスが特定のコンテンツタイプを再生する機能を有しているか否かを表す条件である。条件部J3は、「hasPreviewFunction(d, contentType(e2)) 」であり、デバイスdが音声コンテンツe2を再生する機能を有しているという条件を示している。つまり、条件部J3は、デバイスが特定のコンテンツタイプを再生する機能を有しているか否かを表す条件である。条件部J4は、「canTranslate(contentType(e1), contentType(e2))」であり、テキストコンテンツe1を音声コンテンツe2に変換することができるという条件を示している。つまり、条件部J4は、特定のコンテンツタイプを、別の特定のコンテンツタイプに変換(翻訳)可能であるか否かを表す条件である。結論部は、「translate(e1, e2), display(d, e2) 」であり、条件部J1から条件部J4までのすべての条件を満足した場合に実行する処理を示している。この第2ルールの結論部は、条件部J1から条件部J4までのすべての条件を満たした場合、テキストコンテンツe1を音声コンテンツe2に変換し、変換した音声コンテンツe2を再生する。
図5においては、ルールがコンテンツクラスに対応して設けられている例を示しているが、コンテンツクラスとは独立して、すなわち全てのコンテンツに対して共通なルールとして設定される場合も存在する。この場合、コンテンツクラスによらず、いずれかのコンテンツが配信された際、ルール解析部24は、配信されたコンテンツに対応して、設定されているルールの解析処理を実行する。つまり、ルール解析部24は、ルールにおける処理内容を解析する。
また、ユーザデバイス2が備えるコンテンツ再生制御部29は、上記のルールの処理内容に従い、当該ユーザデバイス2自身の再生可能なマルチメディア要素の情報要素を再生する。
また、ユーザデバイス2は、上記のルールに従った処理を行う際、マルチメディア要素の情報要素の情報を、当該ユーザデバイス2自身の再生可能なマルチメディア要素に変換する処理を行う。
図6は、本実施形態におけるコンテンツ配信システムのマルチメディア配信サーバ1の構成例を示す図である。図6において、マルチメディア配信サーバ1は、コンテンツ生成部11、構造化データ付与部12、コンテンツ配信部13及び記憶部14の各々を備えている。
コンテンツ生成部11は、記憶部14あるいは外部装置から供給される複数の異なるマルチメディア要素から、コンテンツを生成する。
構造化データ付与部12は、配信するコンテンツ毎に、コンテンツ提示言語により記述された、コンテンツの種別を示すコンテンツクラス情報と、コンテンツに含まれるマルチメディア要素を示すマルチメディア要素情報とを含むコンテンツ提示情報を生成する。
コンテンツ配信部13は、コンテンツを送信する際、このコンテンツに対応するコンテンツ提示情報を、ネットワーク100(図1参照)を介して、あるいはアンテナ1_A(図1参照)を介した放送により、不特定多数のユーザデバイス2(図1参照)に対して配信する。
図7は、本実施形態におけるコンテンツ配信システムのユーザデバイス2の構成例を示す図である。図7において、ユーザデバイス2は、デバイス制御部21、受信部22、定義情報取得部23、ルール解析部24、データ取得部25、マルチメディア要素変換部26、出力制御部27、記憶部28、及びコンテンツ再生制御部29の各々を備えている。
デバイス制御部21は、上述したルールに記述された処理を行うため、ユーザデバイス2内における各部の制御を行う。
受信部22は、マルチメディア配信サーバ1から配信されたコンテンツ及びコンテンツ提示情報の各々を、ネットワーク100を介して、あるいはアンテナ(不図示)を介して、コンテンツ及びコンテンツ提示情報の各々を受信する。
定義情報取得部23は、コンテンツ提示情報からコンテンツクラス情報を抽出する。そして、定義情報取得部23は、ネットワーク100を介して共通知識データベース3を参照し、抽出したコンテンツクラス情報に対応するコンテンツクラスに対して定義された定義情報、及びコンテンツクラスに対して付与されたルールを取得する。定義情報としては、各コンテンツクラスが有するマルチメディア要素クラス、情報要素及び値スキーマなどである。定義情報取得部23は、コンテンツクラスに対応して取得した定義情報、ルールなどをルール解析部24に対して出力する。
ルール解析部24は、コンテンツ提示情報とデバイス機能情報との各々の情報に基づいて、共通知識データベース3のコンテンツクラスに付与されたルールの解析を行う。ルール解析部24は、上記ルールに記載された条件がコンテンツ提示情報とデバイス機能情報との各々により満たされるか否かの判定を行い、この判定結果に対応してコンテンツの再生を行うことをデバイス制御部21に対して指示する。例えば、ルール解析部24は、条件において再生できるマルチメディア要素の記述があれば、ユーザデバイス2における再生可能マルチメディア要素情報を参照する。そして、再生するコンテンツのマルチメディア要素と一致しているか否かの判定を行う。
また、ルール解析部24は、条件において判定に用いる情報の記述があれば、取得可能マルチメディア要素を参照する。そして、ルール解析部24は、ユーザデバイス2が取得できる取得可能データが上記条件の判定に用いる情報と一致しているか否かの判定を行う。これにより、ルール解析部24は、ルールの条件が満たされるか否かの判定を行い、ルールにおける条件の全てが満たされた場合、ルールに設定されている結論部の処理の実行を、デバイス制御部21に対して指示する。
データ取得部25は、デバイス制御部21から供給される取得可能マルチメディア要素に対応した取得可能データの取得を指示する情報により、取得可能データの取得処理を行う。例えば、データ取得部25は、ユーザデバイス2の位置情報を取得可能データとして取得できる機能を有している場合、取得可能データとして位置情報を取得し、デバイス制御部21に対して出力する。このとき、ユーザデバイス2が位置情報の取得手段としてGPS(Global Positioning System)を備えている場合、取得可能データとしてユーザデバイス2の位置情報を取得し、またユーザデバイス2の位置情報が外部から読み込める環境にあれば、位置情報を読み込むことで、取得可能データとして取得する。
マルチメディア要素変換部26は、デバイス制御部21から供給されるマルチメディア要素のデータを、異なる種類のマルチメディア要素のデータに変換する要素変換の処理を行う。本実施形態において、マルチメディア要素変換部26は、ユーザデバイス2自身が再生できない種類のマルチメディア要素のデータを、自身が再生できる種類のマルチメディア要素のデータへ変換する要素変換の処理を行う。例えば、マルチメディア要素がテキストデータであるテキストコンテンツを、マルチメディア要素が音声データのコンテンツである音声コンテンツへと、マルチメディア要素変換部26は要素変換を行う。
出力制御部27は、マルチメディア要素変換部26が要素変換したマルチメディア要素のコンテンツを、出力部(不図示)から出力する。例えば、出力制御部27は、変換後のマルチメディア要素が音声であれば、スピーカである出力部からテキストの内容を音声で出力する。
記憶部28には、ユーザデバイス2の有する機能を定義した、再生可能マルチメディア要素情報及び取得可能マルチメディア要素を含むデバイス機能情報が、機能記述言語で記述され、予め書き込まれて記憶されている。再生可能マルチメディア要素情報には、ユーザデバイス2が有する再生機能が再生可能なマルチメディア要素が、予め書き込まれて記憶されている。取得可能マルチメディア要素には、ユーザデバイス2が取得可能な取得可能データが予め書き込まれて記憶されている。再生可能マルチメディア要素情報と取得可能マルチメディア要素のどちらも、ルールに従ってコンテンツを再生する際、ルールにおける条件の判定に用いることができる。
コンテンツ再生制御部29は、ルール解析部24によって解析されたルールの処理内容に従って、そのコンテンツの、自身が再生可能なマルチメディア要素を再生する。
図8および図9は、本実施形態によるコンテンツ配信システムの動作例を示すフローチャートである。図8は、配信サーバの動作手順を示すフローチャートである。また、図9は、コンテンツを受信するユーザデバイスの動作手順を示すフローチャートである。
これらのフローチャートを用いて、本実施形態によるコンテンツ配信システムにおけるコンテンツの配信と、ユーザデバイス2におけるコンテンツの再生の動作を説明する。以下、一例として、配信されるコンテンツのコンテンツクラスが「緊急災害情報」であり、ユーザデバイス2がカーステレオとして説明する。このため、再生可能マルチメディア要素情報は再生可能なマルチメディア要素が音声であり、取得可能マルチメディア要素は取得可能データがGPSより取得するユーザデバイス2の位置情報である。
まず、図8を用いて、配信サーバ側の動作を説明する。
ステップS11:コンテンツ生成部11は、配信すべきコンテンツの有無を判定する。コンテンツがある場合には、次のステップS12に進む。コンテンツがない場合には、このフローチャート全体の処理を終了する。
ステップS12:構造化データ付与部12は、コンテンツ生成部11が生成したコンテンツの種別及びマルチメディア要素の各々に基づき、コンテンツ提示言語によりコンテンツクラス情報と、マルチメディア要素情報(コンテンツ要素情報)のそれぞれを生成する。これらの情報をまとめてコンテンツ提示情報、あるいはコンテンツ構造化データと呼ぶ。そして、構造化データ付与部12は、コンテンツクラス情報及びマルチメディア要素情報を含むコンテンツ提示情報を記述する。ここで、コンテンツクラス情報は「緊急災害情報」であり、マルチメディア要素情報は「映像」、「音声」、「画像」、「テキスト」の各々である。
ステップS13:コンテンツ配信部13は、コンテンツ及びコンテンツ提示情報の配信を行う。
そして、ステップS13の処理が終了すると、ステップS11の処理に戻る。
次に、図9を用いて、ユーザデバイス側の動作を説明する。
ステップS21:受信部22は、コンテンツ配信部13が配信したコンテンツ及びコンテンツ提示情報の受信を試みる。そして、受信部22は、受信の有無を判定する。コンテンツ等の受信がある場合には、次のステップS22に進む。コンテンツ等の受信がない場合には、このフローチャート全体の処理を終了する。
ステップS22:受信部22は、受信したデータから、コンテンツおよびコンテンツ提示情報を取得する。
ステップS23:定義情報取得部23は、コンテンツ提示情報からコンテンツクラス情報及びマルチメディア要素情報を抽出する。
ステップS24:定義情報取得部23は、記憶部28に記憶されている共通知識データベース3のURLを読み出し、共通知識データベース3をアクセスする。そして、定義情報取得部23は、共通知識データベース3を参照して、コンテンツクラス情報及びマルチメディア要素情報に対応した定義情報を取得する。ここで、取得したコンテンツクラス情報は「緊急災害情報」を示し、マルチメディア要素情報は「映像」、「音声」、「画像」、「テキスト」、「データ」の各々である。
定義情報取得部23は、コンテンツクラス情報が「緊急災害情報」のため、定義情報としてコンテンツクラス「緊急災害情報」に対応したマルチメディア要素クラスにおける「映像」及び「データ」を参照する。そして、定義情報取得部23は、マルチメディア要素クラス「映像」の情報要素として「被写体」及び「映像URL」を参照する。定義情報取得部23は、情報要素「被写体」の値スキーマと、情報要素「映像URL」の値スキーマとを参照する。
また、定義情報取得部23は、定義情報取得部23は、マルチメディア要素クラス「データ」の情報要素として「震度情報」及び「避難場所情報」を参照する。定義情報取得部23は、情報要素「震度情報」の値スキーマと、情報要素「避難場所情報」の値スキーマとを参照する。上述したように、定義情報取得部23は、コンテンツクラス情報の示す「緊急災害情報」に対応するコンテンツクラス「緊急災害情報」に設定されている定義情報を、共通知識データベース3から取得する。
ステップS25:デバイス制御部21は、デバイス構造化データを取得する。
ステップS26:ルール解析部24は、共通知識データベース3から、現在のコンテンツクラスに整合するルールを順次読み出して、条件が合致するルールが存在するか否かを判定する。条件が合致するルールが存在する場合、次のステップS27に進む。条件が合致するルールが存在しない場合には、ステップS21の処理に戻る。
ステップS27:本ステップに進んだ場合、ルール解析部24は、条件が合致したルールを適用する。つまり、ルール解析部24は、その条件の結論部の処理を実行する。
ここで、図5に示したルールの具体例を参照しながら、ルール解析部24の具体的な動作について説明する。
まず、図5(a)の第1ルールを参照する。第1ルールは、条件部J1からJ6までの6個の条件部を持っている。
条件部J1は、コンテンツクラスが緊急災害情報であるという条件を表す。コンテンツクラスが緊急災害情報であれば、ルール解析部24は、条件部J1を満たしていると判定する。その他の場合には、ルール解析部24は、条件部J1を満たしていないと判定する。
条件部J2は、コンテンツcがコンテンツ要素e1を有しているという条件を表す。コンテンツcがコンテンツ要素e1を有していれば、ルール解析部24は、条件部J2を満たしていると判定する。その他の場合には、ルール解析部24は、条件部J2を満たしていないと判定する。
条件部J3は、コンテンツ要素e1が震度情報であるという条件を表す。コンテンツ要素e1が震度情報であるならば、ルール解析部24は、条件部J3を満たしていると判定する。その他の場合には、ルール解析部24は、条件部J3を満たしていないと判定する。 条件部J4は、コンテンツ要素であるデータに関して、位置Pにおける震度が5以上であるという条件を表す。コンテンツ要素として抽出された震度の数値が5以上であれば、ルール解析部24は、条件部J4を満たしていると判定する。その他の場合には、ルール解析部24は、条件部J4を満たしていないと判定する。
条件部J5は、コンテンツcがコンテンツ要素e2を有しているという条件を表す。コンテンツcがコンテンツ要素e2を有していれば、ルール解析部24は、条件部J5を満たしていると判定する。その他の場合には、ルール解析部24は、条件部J5を満たしていないと判定する。
条件部J6は、コンテンツ要素e2が避難所情報であるという条件を表す。コンテンツ要素e2が避難所情報であるならば、ルール解析部24は、条件部J6を満たしていると判定する。その他の場合には、ルール解析部24は、条件部J6を満たしていないと判定する。
この例では、図5(a)のJ1からJ6すべての条件が満たされたため、結論部である「display(d, nearShelterInfo(e2, p))」を適用する。
次に、図5(b)の第2ルールを参照する。第2ルールは、条件部J1からJ4までの4個の条件部を持っている。
条件部J1は、「display(d,e1)」である。ここで、デバイスdはカーステレオであるが、ルール解析部24は、図5(a)のルールの結論部が適用されたことにより、この条件部J1が満たされていると判断する。
条件部J2は、デバイスdが受信したコンテンツの要素であるe1のコンテンツタイプを、デバイスdが提示する機能を有するものであるか否かを表す条件である。条件部J2において、述語「hasPreviewFunctions」に否定演算子が付いているため、要素e1のコンテンツタイプをデバイスdが提示する機能を持たない場合に、条件部J2が満たされると判定される。
条件部J3は、コンテンツの要素であるe2のコンテンツタイプを、デバイスdが提示する機能を有するものであるか否かを表す条件である。提示する機能を有する場合に、ルール解析部24は、条件部J3を満たしていると判定する。その他の場合には、ルール解析部24は、条件部J3を満たしていないと判定する。
条件部J4は、コンテンツ要素e1のコンテンツタイプを、コンテンツ要素e2のコンテンツタイプに変換(翻訳)可能であるか否かを表す条件である。その変換が可能である場合に、ルール解析部24は、条件部J4を満たしていると判定する。その他の場合には、ルール解析部24は、条件部J4を満たしていないと判定する。
以上、J1からJ4までの条件部が満たされたため、図5(b)の結論部が適用される。またこれ以上適用するルールがなくなったため、ステップS21の処理に戻る。
上述したように、本実施形態によれば、コンテンツを配信するコンテンツプロバイダーが、コンテンツとともにコンテンツ提示情報を配信することにより、ユーザデバイスが共通知識データベース3を参照し、コンテンツ提示情報に応じたルールの処理を、ユーザデバイス自身のデバイス機能情報の記述に応じて行うことにより、ユーザが状況に対応した情報を通知するコンテンツを、ユーザデバイスの機能に適合したマルチメディア要素により得ることができる。
また、本実施形態によれば、マルチメディア要素を変換するマルチメディア要素変換部26を備えているため、デバイス制御部21から供給される自身が再生できないマルチメディア要素のデータを、自身が再生できるマルチメディア要素のデータへ変換することができ、緊急情報などをユーザに対して提供することができ、ユーザデバイスの各々を新しいコンテンツ通知の手段として使用することができる。そして、コンテンツ再生制御部29は、自身が再生できるマルチメディア要素を再生するための制御を行う。
また、図6のマルチメディア配信サーバ1及び図7のユーザデバイス2の各々の機能を実現するためのそれぞれのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりマルチメディア配信や、マルチメディア再生に関する処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイルであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…マルチメディア配信サーバ
2…ユーザデバイス
11…コンテンツ生成部
12…構造化データ付与部
13…コンテンツ配信部
14,28…記憶部
21…デバイス制御部
22…受信部
23…定義情報取得部
24…ルール解析部
25…データ取得部
26…マルチメディア要素変換部
27…出力制御部
29…コンテンツ再生制御部

Claims (7)

  1. マルチメディアのコンテンツを構成するマルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して配信するマルチメディア配信装置と、
    自身が再生可能な前記マルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが設定された端末装置と、
    前記コンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記端末装置がマルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースと
    を有し、
    前記端末装置が前記デバイス構造化データに対応して、コンテンツを再生する際、前記共通知識データベースを参照し、前記コンテンツの種別に対応する前記ルールに従って当該コンテンツの再生の処理を行う
    ことを特徴とするコンテンツ配信システム。
  2. 前記端末装置が、
    前記ルールにおける処理内容を解析するルール解析部と、
    前記ルールの前記処理内容に従い、前記コンテンツにおける自身の再生可能な前記マルチメディア要素のコンテンツを再生するコンテンツ再生制御部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
  3. 前記端末装置が、
    前記ルールに従った処理を行う際、前記マルチメディア要素の情報要素の前記情報を、自身が再生可能なマルチメディア要素に変換するマルチメディア要素変換部を
    さらに備える
    ことを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ配信システム。
  4. 自身の有する機能において再生可能なマルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与された端末装置と、マルチメディアのコンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記マルチメディア要素を用いて、端末装置が配信されたマルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを備えるコンテンツ配信システムで用いられるマルチメディア配信装置であって、
    マルチメディアのコンテンツを構成する前記マルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して前記端末装置に対して配信する
    ことを特徴とするマルチメディア配信装置。
  5. マルチメディアのコンテンツを構成するマルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して配信するマルチメディア配信装置と、前記コンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記マルチメディア要素を用いて前記マルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを備えるコンテンツ配信システムで用いられる端末装置であって、
    自身の有する機能において再生可能な前記マルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与されており、コンテンツを再生する際、前記共通知識データベースを参照し、前記コンテンツの種別に対応する前記ルールに従って当該コンテンツの再生の処理を行う
    ことを特徴とする端末装置。
  6. 自身の有する機能において再生可能なマルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与された端末装置と、マルチメディアのコンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記マルチメディア要素を用いて、端末装置が配信されたマルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを備えるコンテンツ配信システムで用いられるマルチメディア配信装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    マルチメディアのコンテンツを構成する前記マルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して前記端末装置に対して配信する手段
    として機能させるためのプログラム。
  7. マルチメディアのコンテンツを構成するマルチメディア要素及び前記コンテンツの種別の各々を含むコンテンツ構造化データを、前記コンテンツに付加して配信するマルチメディア配信装置と、前記コンテンツの種別毎に、前記マルチメディア要素と、当該マルチメディア要素を構成する情報の種別を示す情報要素と、当該情報要素を構成する前記情報と、前記マルチメディア要素を用いて前記マルチメディアのコンテンツの再生を行うルールとの対応関係が定義された共通知識データベースとを備えるコンテンツ配信システムで用いられる端末装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    自身の有する機能において再生可能な前記マルチメディア要素と取得可能なマルチメディア要素である取得可能マルチメディア要素とを示すデバイス構造化データが付与されており、コンテンツを再生する際、前記共通知識データベースを参照し、前記コンテンツの種別に対応する前記ルールに従って当該コンテンツの再生の処理を行う手段
    として機能させるためのプログラム。
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