JP2018206316A - プラント運転監視システム及びプラント運転監視方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】保存したトレンドデータから、2つのトレンドデータを抽出して、その2つのトレンドデータを比較するトレンドグラフを表示するための画面を生成する。このとき、2つのトレンドデータを抽出する際に、それぞれのトレンドデータの先頭時刻又は基準時刻を、それぞれのトレンドデータに付加されたイベントデータに基づいて設定し、その先頭時刻又は基準時刻の表示位置を一致させた表示形態のトレンドグラフを生成するようにした。
【選択図】図4
Description
このように、従来から提案されている技術では、比較対象のトレンドデータの候補をある程度絞ることができても、依然として操作員による表示範囲や先頭時刻の調整が必要であり、操作員の負担が大きいという問題があった。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならは、制御対象のプラントのアラーム情報、状態変化情報、及びプラント操作情報の少なくとも1つのイベントを時系列に保存するイベント履歴データベースと、プラントを監視して取得したプラントデータを時系列化したトレンドデータを保存するトレンドデータベースと、イベント履歴データベースから、トレンドデータベースに保存したトレンドデータと関連あるイベントデータを抽出して、抽出したイベントデータをトレンドデータに付加するトレンドデータ生成部と、トレンドデータベースに保存されるトレンドデータから、2つのトレンドデータを抽出して、その2つのトレンドデータを比較するトレンドグラフを表示するための画面生成部とを備える。
そして、画面生成部は、2つのトレンドデータを抽出する際に、それぞれのトレンドデータの先頭時刻又は基準時刻を、それぞれのトレンドデータに付加されたイベントデータに基づいて設定し、その先頭時刻又は基準時刻の表示位置を一致させた表示形態のトレンドグラフを生成することを特徴とする。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
[1.システム全体の構成]
図1は、本例のプラント運転監視システムの全体構成を示す図である。
図1において、プラント1は、例えば上下水場、食品工場、化学工場、発電所などの産業用の設備である。
このプラント1から、プラント入力部11により運転状況などのデータが取得される。ここで、プラント入力部11で取得されるデータは、例えばプラント1に設置されたセンサで測定される温度、流量などの計測値である。以下の説明では、プラント入力部11で取得されるデータを「プラントデータ」と称する。このプラントデータは、プラントデータベース12に記憶される。プラントデータベース12には、最新のプラントデータが記憶される。
プラント入力部11で取得されるイベントデータは、イベント履歴データベース13に記憶される。このとき、プラント1で発生したアラーム情報及びプラント1の状態変化情報に、それぞれの情報で示されるイベントが発生した時刻が付加されて、時系列の配列とされたイベント履歴が、新たなデータベースとしてイベント履歴データベース13に保存される。このようにしてイベント履歴についてのデータベースの作成処理が行われる。
プラント1が稼動している間、プラントデータベース12及びイベント履歴データベース13には最新のデータが供給され、プラントデータベース12及びイベント履歴データベース13には、最新のデータが蓄積される。
上記、同一設備の判別方法について説明する。トレンドデータ生成部14は、プラント構成情報格納部15からプラント1の構成情報を取得する。そして、トレンドデータ生成部14は、生成するトレンドデータに、このトレンドデータがプラント1のいずれの構成要素(設備)のデータであるかを示す設備番号を付加する。トレンドデータのタグ番号を、プラント構成情報の所属タグ番号から索引することにより、このトレンドデータがどの設備に関連するデータであるか判別することができる。設備番号が同じであれば、同一設備のトレンドデータである。
また、表示部19に入力されるプラント操作に関する情報は、プラント出力部20に供給される。プラント出力部20は、プラント1にプラント操作の情報を供給し、その情報で示される操作を実行する。なお、このプラント操作に関する情報は、イベント履歴データベース13にも供給され、イベント履歴データベース13に保存される。
図2は、図1に示すプラント運転監視システムを実現するコンピュータ装置900のハードウェア構成例を示す。
コンピュータ装置900は、バスライン910にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)901、ROM(Read Only Memory)902、及びRAM(Random Access Memory)903を備える。さらに、コンピュータ装置900は、不揮発性ストレージ904、ネットワークインタフェース905、入力装置906、及び表示装置907を備える。
入力装置906は、キーボードやマウスなどで構成され、操作者の操作を受け付ける。表示装置907は、運転監視画面を表示する表示部19として機能する。
図3は、トレンドデータベース16に記憶されるトレンドデータ(図3A)と、イベント履歴データベース13に記憶されるイベントデータ(図3B)と、プラント構成情報格納部15に格納されるプラント構成情報(図3C)の例を示す。
イベントデータは、図3Bに示すように、イベント一貫番号、時刻、タグ番号、設備番号、イベント種別、及びメッセージを含む。なお、メッセージは、例えばイベントデータで示されるイベントについて補足するデータである。例えば、イベント種別がアラームであるとき、そのアラームの発生原因などを示すデータがメッセージで示される。
プラント構成情報は、図3Cに示すように、設備番号、設備名称、所属タグ番号1〜N(Nは任意の整数)を持つ。
図4は、表示部19に表示されるトレンドグラフの例を示す。ここでは1つのトレンドグラフを表示する例を示すが、後述する複数のトレンドグラフを表示する例では、この図4に示すトレンドグラフで示されるトレンドデータが、他のトレンドデータと比較される元のトレンドデータ(以下、「比較元トレンドデータ」という)になる。
そして、画面中の比較ボタン23の選択操作があると、画面生成部18は、比較すべきトレンドデータ(以下、「比較トレンドデータ」という)の選択画面を新たに生成し、その比較トレンドデータ選択画面を表示部19に表示する。
図5は、比較トレンドデータ選択画面の表示例を示す。
比較トレンドデータ選択画面は、保存トレンドデータ一覧表示領域31に運転監視システム内のトレンドデータ保存部17に保存されたトレントデータの一覧表が表示される。操作者は、一覧表から、保存トレンドデータ一覧表示領域31内の一覧表からいずれか1つの比較トレンドデータを選択し、実行ボタン33を選択する。これにより、比較元トレンドデータと比較トレンドデータを比較するためのトレンドグラフ比較画面表示に移る。
トレンドグラフ比較画面表示を行う際には、画面生成部18が、表示される2つのトレンドグラフの時間軸を合わせる処理を行う。
図6のフローチャートは、このトレンドグラフの時間軸を合わせる処理の例を示す。ここでは、比較元トレンドデータと比較トレンドデータを、それぞれトレンドデータA、トレンドデータBとして説明する。
その後、画面生成部18は、ステップS10で取り出したトレンドデータAのイベントデータと、ステップS11で取り出したトレンドデータBのイベントデータとを比較して、両データに共通のイベントデータを抽出する(ステップS12)。ここで、共通するイベントデータは、例えばイベントデータを構成するイベント種別とメッセージが一致するイベントデータである。
また、ステップS15での判断で、選択された表示形式が、二段表示である場合には、画面生成部18は、二段表示形態のトレンドグラフ比較画面を生成し、その二段表示形態のトレンドグラフ比較画面を表示部19に表示する(ステップS17)。
図7は、トレンドグラフ比較画面の表示例を示す。図7Aは、重ね合わせ表示形態のトレンドグラフ比較画面を示し、図7Bは、二段表示形態のトレンドグラフ比較画面を示す。
図7Aに示す重ね合わせ表示形態のトレンドグラフ比較画面の場合には、重ね合わせトレンドグラフ描画領域41に2つのトレンドグラフ(トレンドデータA,B)が重ね合わせて表示される。
この2つのトレンドグラフの表示区間の先頭時刻の設定については、図7Aに示す重ね合わせ表示形態と同じである。なお、二段表示形態のトレンドグラフ比較画面内には、重ね合わせ表示ボタン43が表示され、重ね合わせ表示ボタン43の選択操作で、重ね合わせ表示形態のトレンドグラフ比較画面に変化する。
図8は、トレンドデータA(比較元トレンドデータ)と、トレンドデータB(比較トレンドデータ)との変化率から、それぞれのデータをトレンドグラフ比較画面で表示する際の先頭時刻を設定する例を示す。
例えば、トレンドデータAから抽出された最も古い時刻のイベントデータA1と、次に古い時刻のイベントデータA2の時刻との間の区間のトレンドデータ表示値の変化率d1(20%)を求める。そして、トレンドデータBから抽出された最も古い時刻のイベントデータB1と、次に古い時刻のイベントデータB2の時刻との間のトレンドデータ表示値の変化率d2(21%)を求める。ここでは、イベントデータA1とイベントデータB1が同じ種別のイベントデータであり、イベントデータA2とイベントデータB2とが同じ種別のイベントデータである。
また、比較元トレンドデータと比較トレンドデータから抽出した共通イベントのイベント間の変化率をチェックして、イベントの絞り込みを行うことで、イベントデータの絞り込みを適切に行うことができるようになる。すなわち、類似の傾向を持つトレンドデータを取り出すのに有効なイベントデータだけが候補として残り、2つのトレンドグラフを同時に表示する場合に、傾向が異なるイベントデータが選ばれることがなくなる。
なお、上述した実施の形態例では、2つのトレンドグラフを同時に表示する場合のそれぞれのトレンドグラフの先頭時刻を、イベントデータで合わせるようにした。これに対して、例えば表示されるトレンドグラフの中間位置などの、先頭位置以外の基準となる位置を、イベントデータで合わせるようにしてもよい。このようにすることで、イベントが発生する前からの変化を表示することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
Claims (6)
- 制御対象のプラントのアラーム情報、状態変化情報、及びプラント操作情報の少なくとも1つのイベントを時系列に保存するイベント履歴データベースと、
前記プラントを監視して取得したプラントデータを時系列化したトレンドデータを保存するトレンドデータベースと、
前記イベント履歴データベースから、前記トレンドデータベースに保存されるトレンドデータと関連あるイベントデータを抽出して、抽出したイベントデータをトレンドデータに付加するトレンドデータ生成部と、
前記トレンドデータベースに保存されるトレンドデータから、2つのトレンドデータを抽出し、その2つのトレンドデータを比較するトレンドグラフを表示するための画面生成部と、を備え、
前記画面生成部は、2つのトレンドデータを抽出する際に、それぞれのトレンドデータの先頭時刻又は基準時刻を、それぞれのトレンドデータに付加されたイベントデータに基づいて設定し、その先頭時刻又は基準時刻の表示位置を一致させた表示形態のトレンドグラフを生成する
プラント運転監視システム。 - イベント履歴データベースからイベントデータを抽出する際には、イベントが発生したプラントの設備がトレンドデータと同一設備のイベントデータとする
請求項1に記載のプラント運転監視システム。 - 前記画面生成部は、2つのトレンドデータに共通するイベントデータに絞り込んだ上で、先頭時刻又は基準時刻を選択する
請求項1に記載のプラント運転監視システム。 - さらに、抽出した2つのトレンドデータの、前記イベントデータの発生時刻で区切られる区間の変化率を求め、求めた変化率の差が予め定めた条件を満たさない場合は、当該イベントデータを除外して、先頭時刻又は基準時刻を決めるイベントデータの絞り込みを行う
請求項3に記載のプラント運転監視システム。 - 前記2つのトレンドデータのそれぞれの先頭時刻又は基準時刻をイベントデータに基づいて選択する際に、予め設定したイベント種別の優先順位に従って選択する
請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラント運転監視システム。 - 制御対象のプラントのアラーム情報、状態変化情報、及びプラント操作情報の少なくとも1つのイベントを時系列に保存するイベント履歴データベースの作成処理と、
前記プラントを監視して取得したプラントデータを時系列化したトレンドデータを保存するトレンドデータベースの作成処理と、
前記イベント履歴データベースから、前記トレンドデータベースに保存されるトレンドデータと関連あるイベントデータを抽出して、抽出したイベントデータをトレンドデータに付加するトレンドデータ生成処理と、
前記トレンドデータベースに保存されるトレンドデータから、2つのトレンドデータを抽出して、その2つのトレンドデータを比較するトレンドグラフを表示するための画面を生成すると共に、その画面生成時に2つのトレンドデータを抽出する際に、それぞれのトレンドデータの先頭時刻又は基準時刻を、それぞれのトレンドデータに付加されたイベントデータに基づいて設定し、その先頭時刻又は基準時刻の表示位置を一致させた表示形態のトレンドグラフを生成するトレンドグラフ表示処理と、を含む
プラント運転監視方法。
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