JP2018206244A - 衝突回避支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーダ装置によって検出された代表点の、対象車両の表面上における位置を推定することができる衝突回避支援装置を提供する。【解決手段】本発明は、車両に搭載され、対象車両との衝突回避を支援する衝突回避支援装置(1)であって、自車両(A)に対する、対象車両(B)の代表点の位置を検出するように構成されたレーダ装置(4)と、自車両に対する対象車両の移動速度の方向を示す速度ベクトル(V)を検出するように構成された速度ベクトル検出装置(6)と、この速度ベクトル検出装置によって検出された速度ベクトルに基づいて、レーダ装置によって検出された代表点の、対象車両の表面上における位置を推定する代表点位置推定装置(14)と、を有することを特徴としている。【選択図】図1

Description

本発明は、衝突回避支援装置に関し、特に、車両に搭載され、対象車両との衝突回避を支援する衝突回避支援装置に関する。
自己の運転している自車両と、周辺を走行している周辺車両との衝突を回避するための装置が種々提案されている。国際公開第2010/073297号(特許文献1)には、衝突判定装置が記載されている。この衝突判定装置においては、自車両に搭載されたレーダセンサにより、自車両の周辺を走行している対象車両の代表点の位置を検出している。さらに、対象車両の代表点の経時的な移動に基づいて対象車両の走行軌跡を予測し、この対象車両の走行軌跡に基づいて自車両との衝突の可能性を推定している。
国際公開第2010/073297号
しかしながら、レーダ装置(レーダセンサ)により検出される対象車両の代表点は、その対象車両の表面上の常に同一の点を指示するものではない。即ち、レーダ装置は、マイクロ波や超音波を射出し、対象車両の表面から反射された反射波を検知することにより、対象車両の代表点の位置を検出するように構成されている。ところが、レーダ装置が対象車両の代表点として特定する点の位置は対象車両の表面上の常に同一の点ではなく、自車両と対象車両の位置や速度の状況に応じて変化することが知られている。例えば、レーダ装置は、対象車両前端の中央の位置を対象車両の代表点として検出している場合や、対象車両前端の右端又は左端の点を代表点として検出している場合がある。このため、例えば、レーダ装置が検出している対象車両の代表点が常に対象車両前端の中央にあると仮定して、対象車両が通る軌跡を推定したとすれば、衝突の可能性を正確に判断することができなくなるという問題がある。
従って、本発明は、レーダ装置によって検出された代表点の、対象車両の表面上における位置を推定することができる衝突回避支援装置を得ることを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、車両に搭載され、対象車両との衝突回避を支援する衝突回避支援装置であって、自車両に対する、対象車両の代表点の位置を検出するように構成されたレーダ装置と、自車両に対する対象車両の移動速度の方向を示す速度ベクトルを検出するように構成された速度ベクトル検出装置と、この速度ベクトル検出装置によって検出された速度ベクトルに基づいて、レーダ装置によって検出された代表点の、対象車両の表面上における位置を推定する代表点位置推定装置と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、レーダ装置が、自車両に対する、対象車両の代表点の位置を検出し、速度ベクトル検出装置が自車両に対する、対象車両の速度ベクトルを検出する。本発明の衝突回避支援装置によれば、代表点位置推定装置により、速度ベクトルに基づいて、レーダ装置によって検出された代表点の、対象車両の表面上における位置を推定することができる。
本発明において、好ましくは、代表点位置推定装置は、速度ベクトル検出装置によって検出された速度ベクトルの延長線が、レーダ装置が指向する方向に対して概ね平行な場合において、対象車両の代表点が、対象車両の近接端の車幅方向中央に位置すると推定するように構成されている。
このように構成された本発明によれば、代表点位置推定装置は、速度ベクトルの延長線上にレーダ装置が位置する場合において、対象車両の代表点が、対象車両の近接端の車幅方向中央に位置すると推定するので、簡単な演算で代表点の位置を推定することができる。
本発明において、好ましくは、代表点位置推定装置は、速度ベクトル検出装置によって検出された速度ベクトルの延長線と、レーダ装置が指向する方向が交差している場合において、対象車両の代表点が、対象車両の近接端の車幅方向中央からオフセットしていると推定するように構成されている。
このように構成された本発明によれば、代表点位置推定装置は、速度ベクトル検出装置によって検出された速度ベクトルの延長線と、レーダ装置が指向する方向が交差している場合において、対象車両の代表点が、対象車両の近接端の車幅方向中央からオフセットしていると推定するので、簡単な演算で代表点の位置を推定することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、自車両と対象車両との衝突可能性を推定する衝突判定装置と、を有し、この衝突判定装置は、代表点位置推定装置によって推定された対象車両の表面上の代表点の位置によって、対象車両が通る軌跡を推定し、自車両との衝突可能性を推定するように構成されている。
このように構成された本発明によれば、対象車両の表面上の代表点の位置を使用して、衝突判定装置が、対象車両が通る軌跡を推定するので、より正確に自車両と対象車両の衝突可能性を推定することができ、運転者に衝突可能性の不要な警報等を与えるのを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、対象車両の車幅及び/又は車両長を推定する車格推定装置を有し、レーダ装置は、電磁波又は音波を射出し、その反射波に基づいて対象車両の代表点の位置を検出するように構成され、車格推定装置は、反射波の強度に基づいて対象車両の車格を推定する。
このように構成された本発明によれば、車格推定装置は、レーダ装置が射出した電磁波又は音波の反射波の強度に基づいて対象車両の車格を推定するので、車格を推定するための特別な装置を設けることなく、対象車両の車格を推定することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、衝突判定装置が、自車両が対象車両と衝突する可能性があると判断すると、この判定結果を外部に出力する出力装置を有し、衝突判定装置は、自車両と対象車両が衝突するまでの予測時間である衝突予測時間を推定するように構成され、出力装置は、衝突判定装置によって推定された衝突予測時間に応じて自車両に備えられた運転支援装置に信号を送り、これを作動させる。
このように構成された本発明によれば、衝突予測時間に応じて自車両に備えられた運転支援装置が作動されるので、運転者は容易に衝突を回避することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、衝突判定装置が、自車両が対象車両と衝突する可能性があると判断すると、この判定結果を外部に出力する出力装置を有し、衝突判定装置は、自車両と対象車両が衝突するまでの予測時間である衝突予測時間を推定するように構成され、出力装置は、衝突判定装置によって推定された衝突予測時間が所定の第1予測時間以下である場合には、自車両に備えられた表示装置に信号を送り、衝突の可能性があることを運転者に視覚的に報知する。
このように構成された本発明によれば、衝突予測時間が所定の第1予測時間以下である場合には、衝突の可能性があることが運転者に視覚的に報知されるので、運転者は衝突を回避する運転行動をとることができ、容易に衝突を回避することができる。
本発明において、好ましくは、出力装置は、衝突判定装置によって推定された衝突予測時間が所定の第2予測時間以下である場合には、自車両に備えられた発音装置に信号を送り、衝突の可能性があることを運転者に聴覚的に報知する。
このように構成された本発明によれば、所定の第2予測時間以下である場合には、衝突の可能性があることが運転者に聴覚的に報知されるので、衝突の危険が差し迫っている場合には、より確実に衝突の危険を運転者に報知することができ、運転者は、より容易に衝突を回避する運転行動をとることができる。
本発明において、好ましくは、さらに、衝突判定装置が、自車両が対象車両と衝突する可能性があると判断すると、この判定結果を外部に出力する出力装置を有し、衝突判定装置は、自車両と対象車両が衝突するまでの予測時間である衝突予測時間を推定するように構成され、出力装置は、衝突判定装置によって推定された衝突予測時間が所定の第3予測時間以下である場合には、自車両に備えられたブレーキアクチュエータに信号を送り、自車両を停止させる。
このように構成された本発明によれば、衝突予測時間が所定の第3予測時間以下である場合には、自車両が停止されるので、運転者が実際に衝突回避行動を開始するまでの遅れ時間なく自車両に制動をかけることができ、より確実に衝突を回避することができる。
本発明の衝突回避支援装置によれば、レーダ装置によって検出された代表点の、対象車両の表面上における位置を推定することができる。
本発明の実施形態による衝突回避支援装置全体を示すブロック図である。 検出された代表点と、推定される対象車両の軌跡の関係を説明する図である。 対象車両の表面上における代表点の位置推定を説明する図である。 本発明の実施形態の衝突回避支援装置において、プロセッサユニット内で実行される処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の衝突回避支援装置において、プロセッサユニット内で実行される処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の衝突回避支援装置による衝突判定の一例を示す図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態による衝突回避支援装置全体を示すブロック図である。図2は、検出された代表点と、推定される対象車両の軌跡の関係を説明する図である。
図1に示すように、本発明の実施形態の衝突回避支援装置1は、プロセッサユニット2と、対象車両の代表点の位置を検出するレーダ装置4と、対象車両の移動速度の方向を検出する速度ベクトル検出装置6と、を有する。さらに、プロセッサユニット2は、車両に搭載された表示装置であるディスプレイ8、車両に搭載された発音装置であるスピーカ9、及び車両に搭載されたブレーキアクチュエータ10に信号を送り、これらを作動させるように構成されている。本実施形態において、これらのディスプレイ8、スピーカ9、及びブレーキアクチュエータ10は、運転者に注意を促し、警告を発し、或いは車両走行の安全を確保する運転支援装置として機能する。また、プロセッサユニット2には、車両に搭載されたステアリングセンサ11、及び車速センサ12による検出信号が入力されるように構成されている。
プロセッサユニット2は、CPU、メモリ、インターフェイス回路、及びこれらを作動させるプログラム(以上、図示せず)から構成されている。これらの作用により、プロセッサユニット2は、対象車両の表面上における代表点の位置を推定する代表点位置推定装置14、対象車両の車格を推定する車格推定装置16、自車両と対象車両の衝突を推定する衝突判定装置18、及びプロセッサユニット2に接続された装置に制御信号を送る出力装置20として機能する。
レーダ装置4は、本実施形態の衝突回避支援装置1が搭載された自車両からマイクロ波を射出し、自車両の周辺を走行している対象車両によって反射された反射波を検出することにより、対象車両の代表点の位置を検出する装置である。具体的には、レーダ装置4は、マイクロ波を射出した後、その反射波が戻るまでの時間に基づいて対象車両の代表点までの距離を検出し、反射波が戻った方向から対象車両が位置する方向を検出する。従って、レーダ装置4は、自車両と対象車両の間の相対的な位置を検出するものである。
なお、本実施形態においては、レーダ装置4は、車両の四隅に設けられているが、車両の形態や、検知すべき対象車両の方向等に応じて任意の個数のレーダ装置4を搭載することができる。また、本実施形態においてはレーダ装置4として、マイクロ波を使用したレーダ装置を用いているが、マイクロ波以外の電磁波を使用したレーダ装置や、音波(超音波)を使用したソナーをレーダ装置として使用することができる。
速度ベクトル検出装置6は、自車両に対する対象車両の移動速度の方向である速度ベクトルを検出するように構成された検出装置である。なお、本実施形態においては、レーダ装置4から射出されたマイクロ波の反射波に発生しているドップラー効果に基づいて、対象車両の速度ベクトルを検出している。従って、本実施形態においては、レーダ装置4と速度ベクトル検出装置6は完全に独立した装置ではなく、レーダ装置4の一部が速度ベクトル検出装置6と兼用にされている。なお、レーダ装置4に対して完全に独立した速度ベクトル検出装置6を別に設けることもでき、又、レーダ装置4とは検出原理の異なる速度ベクトル検出装置6を設けることもできる。
ディスプレイ8は、運転席の運転者から視認可能な位置に、自車両の車室内に配置された表示装置である。本実施形態において、衝突判定装置18が、自車両が対象車両と衝突する可能性があると判断すると、出力装置20からディスプレイ8に信号が送られ、衝突の可能性がある旨をディスプレイ8に表示して、運転者に視覚的に報知する。また、ディスプレイ8は、自車両に備えられたカーナビゲーションシステムの表示装置と兼用にするのが良く、衝突する可能性があることを表示する専用のディスプレイとすることもできる。
スピーカ9は、運転席の運転者に聴覚的に情報を伝達するように、自車両の車室内に配置された発音装置である。本実施形態において、衝突判定装置18が、自車両が対象車両と衝突する可能性があると判断すると、出力装置20からスピーカ9に信号が送られ、衝突の可能性がある旨を音声及び/又は警告音により運転者に聴覚的に報知する。また、スピーカ9は、自車両に備えられたカーナビゲーションシステムの発音装置と兼用にするのが良く、衝突する可能性があることを報知する専用のスピーカとすることもできる。
ブレーキアクチュエータ10は、本実施形態の衝突回避支援装置1が搭載された自車両のブレーキ装置(図示せず)を作動させるためのアクチュエータである。本実施形態において、衝突判定装置18が、自車両が対象車両と衝突する可能性があると判断すると、出力装置20からブレーキアクチュエータ10に信号が送られて、ブレーキ装置(図示せず)が作動される。これにより、自車両に制動力が付与され、車両が安全に停止される。
ステアリングセンサ11は、本実施形態の衝突回避支援装置1が搭載された自車両のステアリング角を検出するためのセンサである。ステアリングセンサ11によって検出されたステアリング角に基づいて、自車両の操蛇角を求めることができ、これに基づいて自車両が走行する軌跡の曲率半径を計算することができる。
車速センサ12は、本実施形態の衝突回避支援装置1が搭載された自車両の車速を検出するためのセンサである。本実施形態において、車速センサ12は、自車両の駆動輪の回転速度に基づいて、自車両の車速を検出している。
代表点位置推定装置14は、プロセッサユニット2に内蔵されたCPU、メモリ、及びプログラム等により実現される装置であって、速度ベクトル検出装置6によって検出された速度ベクトルに基づいて、レーダ装置4によって検出された代表点の、対象車両の表面上における位置を推定するように構成されている。対象車両の表面上における代表点の位置の推定については後述する。
車格推定装置16は、プロセッサユニット2に内蔵されたCPU、メモリ、及びプログラム等により実現される装置であって、レーダ装置4が射出したマイクロ波の反射波の強度に基づいて対象車両の車格を推定するように構成されている。即ち、レーダ装置4が射出したマイクロ波が大型の車両によって反射された場合にはマイクロ波が広い面積で反射されるので、検出される反射波の強度が大きくなり、小型の車両の場合には反射波の強度が小さくなる。この性質を利用して、対象車両の車格を推定することができる。
さらに、車格推定装置16には典型的な車幅及び車両長を有する複数種類の車格が設定されており、車格推定装置16は、反射波の強度に基づいて、設定されている車格の何れに該当するかを推定する。なお、本実施形態においては、レーダ装置4が射出したマイクロ波の反射波を利用して対象車両の車格を推定しているが、レーダ装置4とは別個に車格推定装置16を設けることもできる。例えば、ビデオカメラにより撮像した画像に画像解析を施すことにより、対象車両の車格を推定するように車格推定装置16を構成することもできる。
衝突判定装置18は、プロセッサユニット2に内蔵されたCPU、メモリ、及びプログラム等により実現される装置であって、代表点位置推定装置14によって推定された対象車両の表面上の代表点の位置、及び車格推定装置16によって推定された車格を使用して、対象車両が通る軌跡を推定し、自車両との衝突可能性を推定するように構成されている。
出力装置20は、衝突判定装置18が、自車両が対象車両と衝突する可能性があると判断すると、この判定結果を、ディスプレイ8、スピーカ9、ブレーキアクチュエータ10等、衝突回避支援装置1の外部に出力するインターフェイス回路(図示せず)から構成されている。
次に、図2を参照して、本発明の実施形態による衝突回避支援装置1の作用を概略的に説明する。
図2は、停車している自車両Aの後方を、対象車両がB1→B2→B3のように概ね円形の軌跡を描いて走行している場合を示す例である。このような状況において、自車両Aの右側後方に設けられているレーダ装置4は、自車両Aの対象を走行している対象車両の代表点の位置を、所定の時間間隔で繰り返し検出する。
本件発明者の研究によれば、マイクロ波式のレーダ装置4は、自車両Aの対象を走行する対象車両の表面上の、概ね最も近い点を対象車両の代表点として検出していることが明らかになった。図2に示す例においては、対象車両がB1の位置を走行している状態においては、レーダ装置4のマイクロ波の射出点Eから最も近い点P1を対象車両の代表点として検出している。即ち、対象車両がB1に位置する状態では、レーダ装置4は、対象車両の前端の左端の点P1を対象車両の代表点として検出している。
次に、対象車両が図2のB2の位置まで接近した状態においては、対象車両の走行方向が変化し、対象車両の速度ベクトルの延長線上にレーダ装置4の射出点Eが位置する。このように、射出点Eと対象車両を結ぶ線が、対象車両の車幅方向の軸線と直角に交わる状態においては、対象車両前端の車幅方向の概ね中央が射出点Eから最も近い点となり、レーダ装置4はこの点P2を対象車両の代表点として検出する。
さらに、対象車両が図2のB3の位置まで接近した状態においては、レーダ装置4の射出点Eから最も近い点P3を対象車両の代表点として検出している。即ち、対象車両がB3に位置する状態では、レーダ装置4は、対象車両の前端の右端の点P3を対象車両の代表点として検出している。このように、レーダ装置4が対象車両の代表点として検出する点は、対象車両の表面上の常に同一の点ではなく、対象車両の表面上で移動している。図2に示す例においては、レーダ装置4は、対象車両がB1に位置する状態では対象車両前端の左端の点P1を対象車両の代表点として検出し、B2に位置する状態では前端の車幅方向中央の点P2を代表点として検出し、B3に位置する状態では前端の右端の点P3を代表点として検出している。
従来の衝突判定装置では、レーダセンサ等によって検出された対象車両の代表点が、対象車両の表面上を図2においてP1→P2→P3のように移動することが考慮されておらず、表面上に固定された点として走行経路が推定されていた。例えば、対象車両の代表点が対象車両前端の車幅方向中央に固定されていると仮定して走行経路が推定された場合には、図2においてB1→B2→B3のように走行した対象車両が、図2に想像線で示す位置を夫々走行したものとして推定される。このため従来の衝突判定装置で推定される走行経路は、実際の走行経路から大きく外れたものとなってしまい、衝突の可能性を正確に判定することができない。例えば、図2に示す例においても、従来の衝突判定装置では、B3に位置する対象車両が想像線に示す位置にあるものと推定されてしまい、対象車両が実際よりも自車両に近い位置を走行しているものとして判定されてしまう。
これに対して、本発明の実施形態の衝突回避支援装置1においては、プロセッサユニット2に内蔵された代表点位置推定装置14が、レーダ装置4によって検出された代表点の、対象車両の表面上における位置を推定する。これにより、検出される代表点の、対象車両の表面上での移動が考慮され、より正確な対象車両の走行軌跡を推定することが可能になる。
次に、図3を参照して、代表点位置推定装置14による代表点の、対象車両の表面上における位置の推定を説明する。
図3は、対象車両の表面上における代表点の位置推定を説明する図であり、図3(a)は代表点が対象車両近接端の左端にあると推定される場合の一例を示し、(b)は代表点が対象車両近接端の車幅方向中央にあると推定される場合の一例を示し、(c)は代表点が対象車両近接端の右端にあると推定される場合の一例を示している。
図3(a)に示すように、自車両Aに備えられたレーダ装置4は、その射出点Eから射出されたマイクロ波の反射波に基づいて、射出点Eに対する対象車両Bの代表点P1の位置を検出する。具体的には、レーダ装置4は、射出点Eと代表点P1の間の距離、及び射出点Eと代表点P1を結ぶ直線の角度を検出する。一方、速度ベクトル検出装置6は、レーダ装置4から射出されたマイクロ波の反射波に基づいて、自車両Aに対する対象車両Bの代表点P1の移動速度である速度ベクトルV1を検出する。この速度ベクトルV1は、対象車両Bの代表点P1を基点とする自車両Aと対象車両Bの相対速度ベクトルである。
次に、プロセッサユニット2に内蔵された代表点位置推定装置14は、速度ベクトルV1が射出点Eと代表点P1を結ぶ線分の右側にあるか、左側にあるかを判定する。図3(a)に示すように、速度ベクトルV1が射出点Eと代表点P1を結ぶ線分の(対象車両Bから見て)右側にある場合には、代表点位置推定装置14は、代表点P1が対象車両Bの近接端の左端に位置すると判定する。なお、本明細書において、「対象車両Bの近接端」とは、自車両Aに最も近い対象車両Bの短辺を意味し、図3(a)の例においては、対象車両Bの前端が「近接端」に相当する。逆に図3(a)において、対象車両Bが前後に逆方向に向いている場合には、対象車両Bの後端が「近接端」に相当する。
一方、プロセッサユニット2に内蔵された車格推定装置16は、レーダ装置4から射出されたマイクロ波の反射波の強度に基づいて、対象車両Bの車格を推定する。具体的には、車格推定装置16には、複数種類の車格が設定されており、設定された各車格について典型的な車両の車幅及び車両長が記憶されている。車格推定装置16は、マイクロ波の反射波の強度に基づいて、設定されている車格のうちのどの車格に最も近いかを判定し、最も近いと判断された車格について記憶されている車両の車幅と車両長を対象車両Bの車幅及び車両長であると推定する。
代表点位置推定装置14は、車格推定装置16によって推定された対象車両Bの車幅及び車両長を使用して、対象車両Bが、近接端の左端に代表点P1を有する図3(a)の想像線で示す領域を占めるように位置しているものと推定する。
次に、図3(b)に示す状態においては、レーダ装置4は、自車両Aの射出点Eと対象車両Bの代表点P2の間の距離、及び射出点Eと代表点P2を結ぶ直線の角度を検出する。一方、速度ベクトル検出装置6は、自車両Aに対する対象車両Bの代表点P2の移動速度である速度ベクトルV2を検出する。
さらに、代表点位置推定装置14は、射出点Eと代表点P2を結ぶ線分と、速度ベクトルV2の関係を判定する。図3(b)に示す例においては、レーダ装置4が指向する方向に対して、速度ベクトルV2の方向が概ね平行になっており、これにより射出点Eと代表点P2を結ぶ線分と速度ベクトルV2の方向が概ね一致しているので、代表点位置推定装置14は、代表点P2が対象車両Bの近接端の車幅方向中央に位置すると判定する。なお、本明細書においては、レーダ装置4の向き、又はレーダ装置4から射出されるマイクロ波の向きが、速度ベクトルV2と概ね平行(±5度の角度範囲)である場合に、「レーダ装置4が指向する方向に対して、速度ベクトルV2の方向が概ね平行」と判断される。
また、代表点位置推定装置14は、車格推定装置16によって推定された対象車両Bの車幅及び車両長を使用して、近接端の中央に代表点P2を有する図3(b)の想像線で示す領域を占めるように対象車両Bが位置しているものと推定する。
次に、図3(c)に示す状態においては、レーダ装置4は、自車両Aの射出点Eと対象車両Bの代表点P3の間の距離、及び射出点Eと代表点P3を結ぶ直線の角度を検出する。速度ベクトル検出装置6は、自車両Aに対する対象車両Bの代表点P3の移動速度である速度ベクトルV3を検出する。図3(c)に示す例では、速度ベクトルV3は射出点Eと代表点P3を結ぶ線分の左側にあるので、代表点位置推定装置14は、代表点P3が対象車両Bの近接端の右端に位置すると判定する。さらに、代表点位置推定装置14は、車格推定装置16によって推定された対象車両Bの車幅及び車両長を使用して、近接端の右端に代表点P3を有する図3(c)の想像線で示す領域を占めるように対象車両Bが位置しているものと推定する。
次に、図4A、図4B及び図5を参照して、本発明の実施形態による衝突回避支援装置1の作用を説明する。
図4A、図4Bは本発明の実施形態の衝突回避支援装置1において、プロセッサユニット2内で実行される処理を示すフローチャートである。図5は本発明の実施形態の衝突回避支援装置1による衝突判定の一例を示す図である。なお、図4A、図4Bに示すフローチャートによる処理は、プロセッサユニット2において自車両の走行中、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
まず、図4AのステップS1においては、レーダ装置4からプロセッサユニット2に情報が入力される。即ち、レーダ装置4は、射出点Eと代表点Pの間の距離、及び射出点Eと代表点Pを結ぶ直線の角度を検出し、検出信号がプロセッサユニット2に入力される。
次に、ステップS2においては、速度ベクトル検出装置6からプロセッサユニット2に情報が入力される。即ち、速度ベクトル検出装置6は、自車両Aに対する対象車両Bの代表点Pの移動速度である速度ベクトルVを検出する。また、ステップS2において、車格推定装置16は、レーダ装置4によって検出された反射波の強度に基づいて、対象車両Bの車格を推定し、対象車両Bの車幅及び車両長の推定値を決定する。
次いで、ステップS3においては、対象車両Bの速度ベクトルVが、レーダ装置4の射出点Eと代表点Pを結ぶ線分に対しどちら側の領域にあるかが判断される。速度ベクトルVの延長線とレーダ装置4が指向する方向が交差し、速度ベクトルVが、射出点Eと代表点Pを結ぶ線分に対し第1の領域にある場合(図3(a)の場合)にはステップS4に進み、それ以外の場合にはステップS5に進む。
ステップS4においては、代表点位置推定装置14により、代表点Pは対象車両Bの近接端の車幅方向中央からオフセットし、近接端の左端にあると推定される。換言すれば、対象車両Bの近接端の中央は、ステップS2において推定された車幅の1/2だけ代表点Pよりも右側に位置するものと推定される。
一方、ステップS5においては、レーダ装置4が指向する方向に対して、速度ベクトルV2の方向が概ね平行であるか否かが判断され、概ね平行である場合(図3(b)の場合)にはステップS6に進み、それ以外の場合にはステップS7に進む。
次いで、ステップS6においては、代表点位置推定装置14により、代表点Pは対象車両Bの近接端の車幅方向の中央にあると推定される。換言すれば、対象車両Bの近接端の中央と代表点Pが一致しているものと推定される。
一方、ステップS7は、対象車両Bの速度ベクトルVと、射出点Eと代表点Pを結ぶ線分の関係がステップS3にも、S5にも該当しない場合に実行されるので、速度ベクトルVの延長線とレーダ装置4が指向する方向が交差し、速度ベクトルVが上記線分に対し第2の領域(図3(c)の状態)にあるとき実行される。ステップS7においては、代表点位置推定装置14により、代表点Pは対象車両Bの近接端の車幅方向中央からオフセットし、近接端の右端にあると推定される。換言すれば、対象車両Bの近接端の中央は、ステップS2において推定された車幅の1/2だけ代表点Pよりも左側に位置するものと推定される。
次に、ステップS8においては、プロセッサユニット2の衝突判定装置18により、直近の過去における対象車両Bの中心位置C(近接端の車幅方向の中央の位置)の軌跡に基づいて、対象車両Bの走行経路が推定される。具体的には、本実施形態においては、図4A、図4Bに示すフローチャートが、直近の過去に3回実行された際に推定された対象車両Bの中心位置Cの軌跡に基づいて、対象車両Bの走行経路である旋回円が算出される。
図5に示す例においては、自車両Aに対し、対象車両がB1の位置を走行していた際に、その代表点P1が検出され、代表点位置推定装置14により対象車両B1の中心位置C1が推定(ステップS3→S4に対応)されている。次に図4A、図4Bに示すフローチャートが実行された際には、対象車両がB2の位置まで移動しており、その際、代表点P2が検出され、代表点位置推定装置14により対象車両B2の中心位置C2が推定(ステップS3→S4に対応)されている。さらに、今回図4A、図4Bのフローチャートが実行された際には、対象車両がB3の位置まで移動しており、その際、代表点P3が検出され、代表点位置推定装置14により対象車両B3の中心位置C3が推定(ステップS5→S6に対応)されている。
ステップS8においては、図5に示すように、代表点位置推定装置14により推定された中心位置C1、C2及びC3に基づいて、対象車両Bの旋回円DBが衝突判定装置18により推定される。即ち、3つの中心位置C1、C2、C3を通る円(円弧)DBが決定される。なお、直線は半径無限大の円弧の一部と考えることができるので、対象車両Bが直線走行している場合でも、旋回円によって、その軌跡を近似することができる。また、直近の過去の、3点以上の中心位置を求めておき、これらの中心位置に最も良く適合する円を最小2乗近似により求め、これを旋回円DBとすることもできる。
次に、ステップS9においては、ステアリングセンサ11からプロセッサユニット2に入力されたステア角に基づいて、衝突判定装置18により自車両Aの走行経路が推定される。具体的には、ステアリングセンサ11から入力されたステア角に基づいて、自車両Aの蛇角が計算され、この蛇角が維持された場合における自車両Aの旋回円DAが計算される。
なお、ステップS8及びS9において推定される走行経路(旋回円DB、DA)は、対象車両Bや自車両Aにおいて操舵が行われると、旋回半径が変化するため、一般に、図4A、図4Bのフローチャートが実行される毎に変化し、更新される。
さらに、ステップS10においては、衝突判定装置18により、ステップS8において計算された対象車両Bの旋回円DBと、ステップS9において計算された自車両Aの旋回円DAが交わっているか否かが判断される。対象車両Bの旋回円DBと自車両Aの旋回円DAが交わっていない場合には衝突の恐れがないため、図4A、図4Bのフローチャートの1回の処理を終了する。一方、対象車両Bの旋回円DBと自車両Aの旋回円DAが交わっている場合には、ステップS11以下の処理が実行される。図5に示す例においては、旋回円DBと旋回円DAは、2つの交点F1、F2において交わっている。
なお、図5においては、簡単のため、旋回円DB及び旋回円DAのみが記載されているが、実際には、対象車両B及び自車両Aの車幅及び車両長が夫々考慮され、そのような大きさを有する各車両が描く軌跡が接触しているか否かが衝突判定装置18により判断される。このように、衝突判定装置18は、代表点位置推定装置14によって推定された対象車両Bの表面上の代表点の位置、及び車格推定装置16によって推定された車格を使用して、対象車両Bが通る軌跡を推定し、自車両Aとの衝突可能性を推定する。
次に、ステップS11においては、交点F1に自車両Aと対象車両Bが存在している時間帯が重なっているか否かが判断される。即ち、旋回円DBと旋回円DAが交差しているとしても、対象車両Bが通り過ぎた後で自車両Aがその地点を通過する場合、又はその逆の場合には衝突は発生しない。衝突判定装置18は、自車両A及び対象車両Bが現在の車速を維持しながら旋回円DA及び旋回円DBを夫々走行した場合において、交点F1を通過する時間帯がオーバーラップしているか否かを判断する。なお、この場合においても、実際には、対象車両B及び自車両Aの車幅及び車両長が夫々考慮され、交点F1で衝突が発生するか否かが判断される。ステップS11において、交点F1で衝突が発生すると推定された場合にはステップS12に進み、衝突が発生しないと推定された場合にはステップS13に進む。
ステップS12においては、交点F1において衝突が発生するまでの衝突予測時間TTC(Time to Collision)が、衝突判定装置18により計算される。この衝突予測時間TTCは、対象車両B及び自車両Aが現在の速度を維持して、予想された経路を走行した場合において、衝突が発生するまでの予測時間である。なお、交点F1における衝突予測時間TTCも、対象車両Bや自車両Aの速度の変更や、走行経路の変更等により変化するので、一般に、図4A、図4Bのフローチャートが実行される毎に変化し、更新される。
次いで、ステップS13においては、ステップS11と同様に、交点F2に自車両Aと対象車両Bが存在している時間帯が重なっているか否かが判断される。この場合においても、各車両の車幅及び車両長が夫々考慮され、交点F2で衝突が発生するか否かが判断される。ステップS13において、交点F2で衝突が発生すると推定された場合にはステップS14に進み、衝突が発生しないと推定された場合にはステップS15に進む。
ステップS14においては、ステップS12と同様に、交点F2において衝突が発生するまでの衝突予測時間TTCが、衝突判定装置18により計算される。
ステップS15においては、ステップS12において計算された衝突予測時間TTCと、ステップS14において計算された衝突予測時間TTCが比較され、短い方の衝突予測時間TTCが採用される。即ち、衝突回避支援においては、近い将来に予想される衝突を回避することが喫緊の課題であり、ステップS16以下では、これを回避するための処理が実行される。
ステップS16においては、今現在の自車両Aの状態でブレーキアクチュエータ10に制御信号を送った場合において、自車両Aが停止するまでに要する時間よりも所定時間長い時間に制動時間TBが設定される。この制動時間TBは、一般に、自車両Aの現在の車速が速い場合には長くなり、車速が遅い場合には短くなるが、処理を簡略化するために一定の時間に設定しておくこともできる。本実施形態においては、第3予測時間である制動時間TBを約0.8秒に設定している。
ステップS17においては、ステップS15において採用された衝突予測時間TTCと制動時間TBが比較され、衝突予測時間TTCが制動時間TB以下である場合にはステップS18に進み、衝突予測時間TTCが制動時間TBよりも長い場合にはステップS21に進む。
ステップS21においては、ステップS15において採用された衝突予測時間TTCと、第2予測時間が比較され、衝突予測時間TTCが第2予測時間以下である場合にはステップS22に進み、衝突予測時間TTCが第2予測時間よりも長い場合にはステップS23に進む。なお、本実施形態においては、第2予測時間は、第3予測時間よりも長い約2秒に設定されている。
さらに、ステップS23においては、ステップS15において採用された衝突予測時間TTCと、第1予測時間が比較され、衝突予測時間TTCが第1予測時間以下である場合にはステップS24に進み、衝突予測時間TTCが第1予測時間よりも長い場合には、図4A、図4Bのフローチャートの1回の処理を終了する。なお、本実施形態においては、第1予測時間は、第2予測時間よりも長い約4秒に設定されている。
即ち、衝突が予想されるまでの時間が、第1予測時間である約4秒よりも長い場合には、衝突が予想される時間までに対象車両Bが走行経路を変更したり、運転者が自車両Aの走行経路を変更したり、制動を行う可能性が高いので、衝突回避支援装置1は何ら出力を行わない。このような状況で衝突回避支援装置1が警告、警報等を発すると、運転者に不要な不安を与えたり、誤報により運転者に不快感を与える場合があるので好ましくない。
一方、ステップS23において衝突予測時間TTCが第1予測時間(約4秒)以下であった場合には、ステップS24において、プロセッサユニット2の出力装置20は、ディスプレイ8に信号を送り、対象車両Bが近くに存在する旨をディスプレイ8に表示して、運転者に対し情報提供する。これにより、運転者に対し、衝突の可能性があることを視覚的に報知して注意喚起することができ、衝突の発生を確実に回避させることができる。
また、ステップS21において衝突予測時間TTCが、第1予測時間よりも短い第2予測時間(約2秒)以下であった場合には、ステップS22において、プロセッサユニット2の出力装置20は、スピーカ9に信号を送って警告音を発すると共に、ディスプレイ8に信号を送って対象車両Bとの衝突可能性がある旨をディスプレイ8に表示する。このようにして、運転者に対して警報を発し、衝突の可能性があることを聴覚的に報知することで、運転者に衝突回避行動を促すことができ、衝突の発生を回避させることができる。
さらに、ステップS17において衝突予測時間TTCが、第2予測時間よりも短い第3予測時間である制動時間TB(約0.8秒)以下であった場合には、衝突回避支援装置1は自車両Aのブレーキを作動させる。即ち、ステップS18において、プロセッサユニット2の出力装置20は、ブレーキアクチュエータ10に信号を送り、自車両Aのブレーキ装置(図示せず)を作動させる。即ち、衝突予測時間TTCが制動時間TB以下である場合には、警告音等による運転者への報知では、衝突回避行動が間に合わない可能性があるため、自動的にブレーキ装置(図示せず)を作動させ、確実に衝突を回避する。
次いで、ステップS19において、自車両Aがブレーキ装置(図示せず)の作動により停車したか否かが判断される。自車両Aが停車した場合にはステップS20に進み、停車していない場合には図4A、図4Bのフローチャートの1回の処理を終了する。
ステップS20においては、プロセッサユニット2の出力装置20は、ディスプレイ8に信号を送り、衝突回避支援装置1が自動ブレーキにより自車両Aを停止させた旨を表示し、自動ブレーキの作動を運転者に報知する。
本発明の実施形態の衝突回避支援装置1によれば、代表点位置推定装置14により、速度ベクトルVに基づいて、レーダ装置14によって検出された代表点Pの、対象車両Bの表面上における位置を推定することができる(図3、図4AのステップS3→S4、S5→S6、S7)。
また、本実施形態の衝突回避支援装置1によれば、代表点位置推定装置14は、速度ベクトルVの延長線上にレーダ装置4が位置する場合(図3(b))において、対象車両Bの代表点Pが、対象車両Bの近接端の車幅方向中央に位置すると推定する(図4AのステップS5→S6)ので、簡単な演算で代表点Pの位置を推定することができる。
さらに、本実施形態の衝突回避支援装置1によれば、対象車両Bの表面上の代表点Pの位置及び車格を使用して(図4AのステップS10)、衝突判定装置18が、対象車両Bが通る軌跡(図5のDB)を推定するので、より正確に自車両Aと対象車両Bの衝突可能性を推定することができ、運転者に衝突可能性の不要な警報等を与えるのを抑制することができる。
また、本実施形態の衝突回避支援装置1によれば、車格推定装置16は、レーダ装置4が射出した電磁波(マイクロ波)の反射波の強度に基づいて対象車両Bの車格を推定するので、車格を推定するための特別な装置を設けることなく、対象車両Bの車格を推定することができる。
さらに、本実施形態の衝突回避支援装置1によれば、衝突予測時間TTCが所定の第1予測時間以下である場合(図4BのS23→S24)には、衝突の可能性があることがディスプレイ8によって運転者に視覚的に報知されるので、運転者は衝突を回避する運転行動をとることができ、容易に衝突を回避することができる。
また、本実施形態の衝突回避支援装置1によれば、衝突予測時間TTCが第1予測時間よりも短い所定の第2予測時間以下である場合(図4BのS21→S22)には、衝突の可能性があることがスピーカ9によって運転者に聴覚的に報知されるので、衝突の危険が差し迫っている場合には、より確実に衝突の危険を運転者に報知することができ、運転者は、より容易に衝突を回避する運転行動をとることができる。
さらに、本実施形態の衝突回避支援装置1によれば、衝突予測時間TTCが所定の第3予測時間以下である場合(図4BのS17→S18)には、自車両Aが停止されるので、運転者が実際に衝突回避行動を開始するまでの遅れ時間なく自車両Aに制動をかける(図4BのS18)ことができ、より確実に衝突を回避することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。
1 衝突回避支援装置
2 プロセッサユニット
4 レーダ装置
6 速度ベクトル検出装置
8 ディスプレイ(表示装置)
9 スピーカ(発音装置)
10 ブレーキアクチュエータ
11 ステアリングセンサ
12 車速センサ
14 代表点位置推定装置
16 車格推定装置
18 衝突判定装置
20 出力装置

Claims (9)

  1. 車両に搭載され、対象車両との衝突回避を支援する衝突回避支援装置であって、
    自車両に対する、対象車両の代表点の位置を検出するように構成されたレーダ装置と、
    上記自車両に対する上記対象車両の移動速度の方向を示す速度ベクトルを検出するように構成された速度ベクトル検出装置と、
    この速度ベクトル検出装置によって検出された速度ベクトルに基づいて、上記レーダ装置によって検出された代表点の、上記対象車両の表面上における位置を推定する代表点位置推定装置と、
    を有することを特徴とする衝突回避支援装置。
  2. 上記代表点位置推定装置は、上記速度ベクトル検出装置によって検出された速度ベクトルの延長線が、上記レーダ装置が指向する方向に対して概ね平行な場合において、上記対象車両の代表点が、上記対象車両の近接端の車幅方向中央に位置すると推定するように構成されている請求項1記載の衝突回避支援装置。
  3. 上記代表点位置推定装置は、上記速度ベクトル検出装置によって検出された速度ベクトルの延長線と、上記レーダ装置が指向する方向が交差している場合において、上記対象車両の代表点が、上記対象車両の近接端の車幅方向中央からオフセットしていると推定するように構成されている請求項1又は2に記載の衝突回避支援装置。
  4. さらに、上記自車両と上記対象車両との衝突可能性を推定する衝突判定装置を有し、この衝突判定装置は、上記代表点位置推定装置によって推定された上記対象車両の表面上の代表点の位置によって、上記対象車両が通る軌跡を推定し、上記自車両との衝突可能性を推定するように構成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の衝突回避支援装置。
  5. さらに、上記対象車両の車幅及び/又は車両長を推定する車格推定装置を有し、上記レーダ装置は、電磁波又は音波を射出し、その反射波に基づいて上記対象車両の代表点の位置を検出するように構成され、上記車格推定装置は、上記反射波の強度に基づいて上記対象車両の車格を推定する請求項1乃至4の何れか1項に記載の衝突回避支援装置。
  6. さらに、上記衝突判定装置が、上記自車両が上記対象車両と衝突する可能性があると判断すると、この判定結果を外部に出力する出力装置を有し、上記衝突判定装置は、上記自車両と上記対象車両が衝突するまでの予測時間である衝突予測時間を推定するように構成され、上記出力装置は、上記衝突判定装置によって推定された上記衝突予測時間に応じて上記自車両に備えられた運転支援装置に信号を送り、これを作動させる請求項4又は5に記載の衝突回避支援装置。
  7. さらに、上記衝突判定装置が、上記自車両が上記対象車両と衝突する可能性があると判断すると、この判定結果を外部に出力する出力装置を有し、上記衝突判定装置は、上記自車両と上記対象車両が衝突するまでの予測時間である衝突予測時間を推定するように構成され、上記出力装置は、上記衝突判定装置によって推定された上記衝突予測時間が所定の第1予測時間以下である場合には、上記自車両に備えられた表示装置に信号を送り、衝突の可能性があることを運転者に視覚的に報知する請求項4乃至6の何れか1項に記載の衝突回避支援装置。
  8. 上記出力装置は、上記衝突判定装置によって推定された上記衝突予測時間が所定の第2予測時間以下である場合には、上記自車両に備えられた発音装置に信号を送り、衝突の可能性があることを運転者に聴覚的に報知する請求項4乃至7の何れか1項に記載の衝突回避支援装置。
  9. さらに、上記衝突判定装置が、上記自車両が上記対象車両と衝突する可能性があると判断すると、この判定結果を外部に出力する出力装置を有し、上記衝突判定装置は、上記自車両と上記対象車両が衝突するまでの予測時間である衝突予測時間を推定するように構成され、上記出力装置は、上記衝突判定装置によって推定された上記衝突予測時間が所定の第3予測時間以下である場合には、上記自車両に備えられたブレーキアクチュエータに信号を送り、上記自車両を停止させる請求項4乃至8の何れか1項に記載の衝突回避支援装置。
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