以下に、本願に係る提供装置、提供方法、提供プログラム、算出装置およびモデルを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法、提供プログラム、算出装置およびモデルが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.提供装置としての情報提供装置〕
まず、図1を用いて、情報提供装置10が実行する提供処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報提供装置が実行する提供処理の一例を示す図である。図1では、情報提供装置10によって、利用者U1、U2(以下、「利用者U」と総称する場合がある。)のタクシーの利用に関するスコアを算出し、タクシーの配車を行う配車業者TX1、TX2(以下、「配車業者TX」と総称する場合がある。)に対して、スコア順に利用者Uの情報を並べたユーザーリストを提供する提供処理の一例について説明する。
図1に示す情報提供装置10は、提供処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。また、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の要求を受付けると、対応する経路を検索し、経路検索結果を利用者Uに対して提供する検索処理を実行する機能を有する。
例えば、情報提供装置10は、利用者Uから出発地および目的地の情報を受付けると、出発地から目的地まで移動する際に利用する列車やバスの路線、駅やバス停、乗車する列車やバスの出発時刻や到着時刻、乗車時間等を検索する。そして、情報提供装置10は、経路検索結果を利用者Uに提供する。例えば、情報提供装置10は、出発地から電車に乗車する駅までの地図、乗車すべき電車の情報、降車すべき駅の情報、降車した駅から目的地までの地図、所要時間等、出発地から目的地まで移動するための各種情報を経路検索結果として利用者Uに提供する。なお、このような経路検索の機能については、路線検索やナビゲーションシステム等、利用者Uを任意の出発地から任意の目的地まで案内するための任意の技術が採用可能であるものとし、以下の説明を省略する。
なお、情報提供装置10は、後述する配信処理を実行する機能を有していてもよい。また、情報提供装置10は、配信処理を実行する配信サーバ、検索処理を実行する検索サーバおよび、提供処理を実行する提供サーバが協調して動作することにより、実現されてもよい。
端末装置101、102(以下、「端末装置100」と総称する場合がある。)は、利用者Uにより利用されるPC(Personal Computer)やスマートフォン等の情報処理端末である。例えば、端末装置100は、情報提供装置10等、任意のサーバから配信される任意のコンテンツを表示する機能を有する。また、端末装置100は、例えば、利用者Uから経路検索の要求と共に、目的地の指定を受付けると、GPS(Global Positioning System)等の位置測位システムを用いて、現在位置を特定する。そして、端末装置100は、特定した現在位置を出発地とし、利用者が指定された目的地までの経路検索を情報提供装置10に要求する。そして、端末装置100は、情報提供装置10から経路検索の経路検索結果を受付けると、受付けた経路検索結果を表示する。
配車業者サーバ201、202(以下、「配車業者サーバ200」と総称する場合がある。)は、配車業者TXが使用する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、配車業者サーバ200は、配車業者が管理するタクシーに設置された無線装置や情報処理端末等に対し、タクシーの配車を要求した利用者の位置や利用者の情報等を配信することで、タクシーの配車を実現する。
気象情報サーバ300は、各種の天候情報を提供するサーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、気象情報サーバ300は、情報提供装置10等に対し、処理対象となる地域における現在の天気や気温等を示す気象情報を提供する機能を有する。なお、気象情報サーバ300は、過去の天気や気温等を示す気象情報を提供する機能を有していてもよく、将来の天気や気温、すなわち、天気予報に関する気象情報を提供する機能を有していてもよい。
〔1−1.提供処理について〕
ここで、従来技術では、タクシーに設置された車載センサ情報に基づいて、乗客が存在する可能性が高い領域を推定しているに過ぎないため、タクシーに乗車した利用者の数が少ない地域にタクシーに乗車したい利用者が存在する場合に、効率的な配車を実現することができない。そこで、情報提供装置10は、以下の提供処理を実行する。まず、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索に関連する関連情報に基づいて、利用者Uによるタクシーの利用に関する利用スコアを算出する。そして、情報提供装置10は、タクシーの配車を行う配車業者TXに対し、算出された利用スコアに基づいて利用者Uの情報を提供する。例えば、情報提供装置10は、利用スコアの順に利用者Uを順位づけしたリストを提供する。
例えば、情報提供装置10は、各利用者Uによる経路検索の結果に、タクシーを利用すると推定されるタクシー利用経路が含まれるか否かを判定する。例えば、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果に、電車が存在しない経路であって、距離が所定の閾値を超える経路が含まれる場合は、かかる経路をタクシー利用経路と推定する。また、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索において利用者Uがそのタクシー利用経路を訪れる日時や、その日時におけるタクシー利用経路の天候(例えば、雨であるか晴れであるか)等を要素とし、利用者Uがタクシー利用経路をタクシーで移動する可能性、すなわち、タクシーの利用可能性を示唆する利用スコアを算出する。
なお、情報提供装置10は、タクシー利用経路の出発地が配車業者TXの営業領域内であるか否か等に基づいて、利用者Uが配車業者TXのタクシーを利用する可能性を示唆する利用スコアを算出してよい。また、情報提供装置10は、タクシー利用経路の距離やタクシーを利用した場合の料金等、配車業者TXの利益を示唆する利用スコアを算出してもよい。すなわち、情報提供装置10は、利用者Uを獲得するために配車業者TXがタクシーの配車を行うか否かの指標となりえる利用スコアを算出するのであれば、任意の要素に基づいて、利用スコアの算出を行ってよい。
このような利用スコアが高い順に利用者Uを並べたユーザーリストは、配車業者TXにとって、タクシーの配車を行うために有用な情報となる。例えば、各利用者Uと、各利用者Uによる経路検索の結果に含まれるタクシー利用経路の情報(例えば、タクシー利用経路の始点)が含まれるユーザーリストが提供された場合、配車業者TXは、タクシーを利用する可能性が高い利用者や利益が高い利用者がいつどこに訪れるかを判断することができる。この結果、配車業者TXは、例えば、タクシーを利用する可能性が高い利用者が、タクシーに乗車した利用者の数が少ない地域に訪れる場合にも、前もってタクシーを配車させることができるので、より効率的なタクシーの配車を実現することができる。
〔1−2.利用スコアの算出要素について〕
ここで、情報提供装置10は、任意の情報を利用スコア算出の要素として採用することができる。例えば、情報提供装置10は、利用スコアの算出に利用可能な各種の情報を示す要素や要素同士の組み合わせのそれぞれに対し、所定の係数を設定した回帰モデルを生成し、生成した回帰モデルを用いて、利用スコアの算出を行う。
例えば、利用者Uによる経路検索の結果に、電車やバス等の定時運行される移動手段がない経路、所定の距離を超える徒歩経路等、電車の待ち時間が所定の閾値を超える経路等が存在する場合には、利用者Uがタクシーを利用する可能性が高い。そこで、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果を要素とする。
より具体的には、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果に利用者Uがタクシーを利用すると推定される経路、すなわち、タクシー利用経路が含まれているか否かを推定する。例えば、情報提供装置10は、所定の距離(例えば、1キロメートル)を超える経路であって徒歩で移動する経路が含まれる場合は、かかる経路をタクシー利用経路と推定する。なお、例えば、情報提供装置10は、A駅からB駅へと至り、B駅で乗り換えを行った後でC駅へと至る経路が含まれており、かつ、B駅での乗換えに所定の待ち時間(例えば、1時間)を要する場合には、B駅からC駅までの区間をタクシー利用経路と推定してもよい。
そして、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果にタクシー利用経路が含まれているか否かを要素とする。例えば、情報提供装置10は、タクシー利用経路が含まれている場合には、利用スコアが上昇し、タクシー利用経路が含まれていない場合には、利用スコアが低下するように、タクシー利用経路の在比を示す要素の値を設定する。
また、例えば、利用者Uがタクシー利用経路に至った際に、タクシー利用経路の天候が雨である場合や、気温が所定の閾値を超える若しくは下回る場合は、タクシーを利用する可能性が高くなるとも考えられる。そこで、情報提供装置10は、タクシー利用経路における天候を要素の一つとして、利用スコアの算出を行ってもよい。
例えば、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果から、タクシー利用経路の始点に、利用者Uが到着する日時を推定する。また、情報提供装置10は、推定した日時におけるタクシー利用経路の始点の気象情報を、気象情報サーバ300から取得する。そして、情報提供装置10は、取得した気象情報が示す天候や温度等を要素とする。例えば、情報提供装置10は、天候が雨である場合や、気温が所定の閾値を超える若しくは下回る場合に、利用スコアの値が上昇するように、気象情報を示す要素の値を設定する。なお、情報提供装置10は、タクシー利用経路以外にも、利用者Uの経路検索の結果に含まれる各経路における天候を要素の一つとして採用してもよい。
また、タクシー利用経路の始点が配車業者TXの事業範囲内ではない場合は、配車を行っても利用者を乗車させることができない。また、タクシー利用経路の終点が配車業者TXの事業範囲内ではない場合は、利用者Uの送迎後に新たな利用者を獲得することができない。また、タクシー利用経路の距離が長ければ長い程、利用料金が上昇するため、よりタクシーを配車しておく動機づけとなりえる。また、利用者Uがタクシー利用経路を訪れる時間帯が夜間である場合は、タクシーを利用する可能性が上昇するとともに、深夜割増料金が発生する可能性がある。
そこで、情報提供装置10は、タクシー利用経路の始点、終点、タクシー利用経路の距離、若しくは当該タクシー利用経路を利用者が訪れると推定される日時の少なくともいずれか1つを、要素とする。例えば、情報提供装置10は、タクシー利用経路の始点および終点が配車業者TXの業務範囲内である場合は、利用スコアの値が上昇するように要素の値を設定する。また、例えば、情報提供装置10は、タクシー利用経路に利用者Uが訪れる時間が所定の深夜帯(例えば、午後11から朝8時までの間)である場合は、利用スコアの値が上昇するように、要素の値を設定する。
そして、情報提供装置10は、上述した各要素の値に、それぞれ個別の係数を積算し、積算した値の和を利用スコアとして算出する。例えば、情報提供装置10は、配車業者TXが各要素をどれくらい重視するかに基づいて各要素に対応する係数の値を設定した回帰モデルを生成する。そして、情報提供装置10は、係数の値を設定した回帰モデルに各要素の値を入力することで、利用者Uに対する利用スコアの値を算出し、算出した利用スコアの値が高い方から順に利用者Uの情報を並べたユーザーリストULを生成する。そして、情報提供装置10は、生成したユーザーリストULを配車業者TXに対して提供する。
〔1−3.利用者情報を用いた利用スコアの算出について〕
ここで、利用者Uがタクシーをあまり利用しない場合には、利用者Uによる経路検索の結果にタクシー利用経路が含まれていたとしても、利用者Uがタクシーを利用する可能性が低いと考えられる。そこで、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果と、利用者Uの属性情報とに基づいて、利用スコアの算出を行ってもよい。
例えば、情報提供装置10は、利用者Uが利用する端末装置100の操作履歴から、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性等といった利用者Uの属性情報の推定を行う。なお、このような推定は、各種任意の推定技術が採用可能である。そして、情報提供装置10は、推定した属性を要素とする。
また、利用者Uがタクシーを頻繁に利用している場合には、経路検索結果に含まれるタクシー利用経路をタクシーで移動する可能性が高いと推定される。そこで、情報提供装置10は、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴に基づいて、利用スコアの算出を行ってもよい。より具体的には、情報提供装置10は、過去における利用者Uのタクシーの利用態様と、利用者Uによる経路検索に含まれるタクシー利用経路に関する情報(例えば、距離、推定される利用時間帯、天候等)との共通性に基づいて、利用スコアの算出を行ってもよい。
例えば、情報提供装置10は、利用者Uが利用する端末装置100から位置情報の履歴を取得するとともに、配車業者TXから、各タクシーに乗客が乗車した乗車日時、乗車地、降車地、移動距離、料金等といったタクシーの利用態様を収集する。そして、情報提供装置10は、端末装置100から取得した位置情報の履歴と、タクシーの利用態様とのマッチングを行うことで、各利用者Uのタクシーの利用態様を推定する。そして、情報提供装置10は、利用者Uが過去にタクシーを利用した頻度、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の移動距離、移動料金等を利用スコア算出の要素としてもよい。
また、情報提供装置10は、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の時間帯を特定するとともに、利用者Uによる経路検索の結果に含まれるタクシー利用経路に利用者Uが訪れると推定される時間帯を特定する。そして、情報提供装置10は、特定した時間帯の共通性に基づく値を利用スコア算出の要素としてもよい。例えば、情報提供装置10は、タクシー利用経路に利用者Uが訪れると推定される時間帯が、利用者Uがよくタクシーを利用する時間帯と共通する場合は、利用スコアの値が高くなるように、要素の値を設定してもよい。
また、情報提供装置10は、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の天候に基づいて、利用スコアの算出を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが過去にタクシーをよく利用した際の天気や温度と、利用者Uが訪れる際のタクシー利用経路の天気や温度とが共通する場合は、利用スコアの値が高くなるように、要素の値を設定してもよい。
〔1−4.利用スコアの算出の一例〕
ここで、情報提供装置10は、配車業者が決め打ちで設定した係数を用いて、上述した各種の要素から利用スコアの値を算出してもよく、また、各種任意の学習手法により学習が行われたモデルを用いて、利用スコアの値を算出してもよい。
例えば、情報提供装置10は、以下の式(1)で示される回帰モデルを配車業者ごとに準備する。ここで、Yは、利用スコアの値を示す。また、Xiは、上述した各要素を示す値を示す。また、aiは、Xiに対する係数の値を示す。ここで、Xiの値は、上述した各種要素のうち、いずれか1つの要素を示す値であってもよく、複数の要素の組み合わせを示す値であってもよい。例えば、Xiの値は、タクシー利用経路の距離とタクシー利用経路の天候との組を示す値であってもよい。
また、情報提供装置10は、学習データとして、上述した各要素の組み合わせを生成し、生成した学習データを配車業者TXに提示する。例えば、情報提供装置10は、タクシー利用経路の始点、終点、距離、利用者Uが訪れる時間帯、天候、利用者Uによるタクシー利用の履歴等の組み合わせをタクシーの利用態様とし、各タクシーの利用態様を学習データとして配車業者TXに提供する。
そして、情報提供装置10は、配車業者TXが重視する利用態様の指定を受付ける。そして、情報提供装置10は、指定された学習データを式(1)に入力した際に算出される利用スコアの値が、配車業者TXによって指定されなかった学習データを式(1)に入力した際に算出される利用スコアの値よりも高くなるように、各係数の値を設定する。すなわち、情報提供装置10は、配車業者TXがより重要視するタクシーの利用態様の特徴を重みとして学習した利用スコア算出モデルを生成する。
そして、情報提供装置10は、各配車業者TXごとに生成した利用スコア算出モデルを用いて、各利用者Uの利用スコアを算出し、算出した利用スコアの値が高い方から順に利用者Uの情報を並べたユーザーリストを生成する。
なお、情報提供装置10は、上述した利用スコア算出モデルを配車業者TXごとに生成してもよく、例えば、同一の地域でタクシーの配車を行う複数の配車業者TXごとに生成してもよい。
〔1−5.ユーザーリストについて〕
ここで、情報提供装置10は、配車業者TXが効率的なタクシーの配車に利用することができるのであれば、任意の情報を含むユーザーリストULを生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、各利用者Uの現在位置、利用スコアの値、タクシー利用経路の始点や終点、タクシー利用経路に利用者Uが訪れると推定される日時(以下、「利用推定日時」)等、利用者Uに関する各種の情報や、利用者Uの経路検索の結果に含まれるタクシー利用経路に関する情報を含むユーザーリストULを生成してもよい。また、情報提供装置10は、利用スコアの値が所定の閾値を超えた利用者Uの情報を含むユーザーリストULを、配車業者TXに対して配信してもよい。
また、利用者Uのうち、利用スコアが所定の閾値を超える利用者Uの情報は、各配車業者TXが共通して所望する情報であると推定される。そこで、情報提供装置10は、算出された利用スコアが所定の閾値を超える利用者UのユーザーリストULを生成し、生成したユーザーリストULに対する各配車業者TXからの入札を受付けてもよい。例えば、情報提供装置10は、入札額が最も高い配車業者に対してのみ、利用スコアが所定の閾値を超える利用者Uの情報を提供してもよい。
〔1−6.提供処理の一例について〕
次に、図1を用いて、情報提供装置10が実行する提供処理の一例について説明する。まず、情報提供装置10は、利用者Uの端末装置100から、経路検索の実行要求である経路検索要求を受付ける(ステップS1)。例えば、情報提供装置10は、出発地、目的地、出発日時または到着日時等、経路検索に必要な情報と共に、経路検索要求を受付ける。このような場合、情報提供装置10は、経路検索を行い(ステップS2)、経路検索の結果を端末装置100に対して提供する(ステップS3)。
ここで、情報提供装置10は、経路検索結果にタクシー利用経路が含まれる場合は、経路検索結果に基づいて、タクシー利用経路に利用者Uが訪れる日時を推定し、推定した日時におけるタクシー利用経路の天候を示す気象情報を気象情報サーバ300から収集する(ステップS4)。そして、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索に含まれるタクシー利用経路の情報と、タクシー利用経路の天候と、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴とに基づいて、利用者Uの利用スコアを算出する(ステップS5)。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの属性情報や利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴、タクシー利用経路の始点や終点、タクシー利用経路の距離、タクシー利用経路の天候、利用者Uが訪れる日時等を要素として、上述した式(1)に示すモデルを用いて、利用者Uの利用スコアを算出する。
また、情報提供装置10は、各利用者Uの利用スコアを算出し、算出したスコアの値に応じたユーザーリストULを生成する(ステップS6)。例えば、情報提供装置10は、算出したスコアの値が高い方から順に所定の数の利用者Uの情報を並べたユーザーリストULを生成する。図1に示す例では、情報提供装置10は、利用者Uを識別するための利用者ID(Identifier)、利用者Uが利用する端末装置100から取得した現在位置、利用スコア、タクシー利用経路、利用推定日時等を含むユーザーリストULを生成する。そして、情報提供装置10は、ユーザーリストULを配車業者TXへと提供する(ステップS7)。この結果、配車業者TXは、タクシーの利用スコアが高い利用者U、すなわち、タクシーをより利用すると推定する利用者Uがいつ、どこでタクシーに乗車するかを推定することができるので、より効率的なタクシーの配車を実現することができる。
〔2.配信装置としての情報提供装置について〕
続いて、図2を用いて、情報提供装置10が実行する配信処理の一例について説明する。図2は、実施形態に係る情報提供装置が実行する配信処理の一例を示す図である。図2では、情報提供装置10によって、利用者Uが経路検索をした際に、タクシー利用経路が経路検索結果に含まれる場合は、配車業者TXに対してタクシーの配車を予約するためのコンテンツやタクシーを広告するコンテンツ等、タクシーの配車に関する情報(以下、「配車情報」と記載する)を利用者Uに対して配信する配信処理の一例について記載した。
例えば、利用者Uによる経路検索の結果に、タクシー利用経路が含まれる場合、利用者Uがタクシーを利用する確率が高いと考えられる。このような利用者Uに対して、配車情報を配信した場合には、利用者Uがタクシーを事前に予約する可能性が高くなる。この結果、タクシーを利用する可能性が高い利用者が、タクシーに乗車した利用者の数が少ない地域に訪れる場合にも、予約されたタクシーを配車させることができるので、より効率的なタクシーの配車を実現することができる。
そこで、情報提供装置10は、以下の配信処理を実行する。まず、情報提供装置10は、経路検索を行った利用者がタクシーを利用すると推定される場合は、タクシーの配車に関する配車情報であって、経路検索に関連する所定の要素に基づく入札が行われた配車情報の中から、配信対象となる配車情報を選択する。そして、情報提供装置10は、選択された配車情報を配信する。
例えば、情報提供装置10は、経路検索結果中にタクシー利用経路が含まれる場合は、予約コンテンツを表示するための表示領域を検索領域中に設定する。そして、情報提供装置10は、配車情報を表示領域中に表示するための入札(例えば、リアルタイムビッティング)を、各配車業者TXから受付ける。そして、情報提供装置10は、入札額が最も高額だった配車業者TXに対して配車予約を行うための配車情報を配信対象として選択し、選択した予約コンテンツと、経路検索結果とを利用者Uに対して配信する。この結果、情報提供装置10は、利用者Uに対してタクシーの配車を事前予約させることができるので、タクシーの効率的な配車を実現できる。
〔2−1.配車情報について〕
ここで、情報提供装置10は、利用者Uにタクシーの利用を促す情報であれば、任意の情報を配車情報として配信してよい。例えば、情報提供装置10は、配車業者TXの広告コンテンツ、タクシーの配車を要求する要求コンテンツ、要求コンテンツへのリンクが設定された広告等、タクシーの配車に関連する情報であれば、任意の情報を配車情報として配信してよい。
また、情報提供装置10は、所定の配車業者TXにタクシーの配車を要求する要求コンテンツそのものではなく、要求コンテンツのURL(Uniform Resource Locator)等を配信してもよい。例えば、情報提供装置10は、経路検索結果にタクシー利用経路が含まれる場合は、タクシーの利用を提案する所定の提案情報を表示領域に配置した経路検索結果を配信する。そして、情報提供装置10は、利用者Uが提案情報を選択した場合は、各配車業者TXから入札を受付け、入札額が最も高い配車業者TXにタクシーの配車を要求する要求コンテンツのURLを端末装置100に送信し、リダイレクトさせる。このように、情報提供装置10は、タクシーの利用を提案する提案情報であって、経路検索の結果と共に表示される提案情報が選択された場合に、入札に基づいて選択した配車情報を配信してもよい。この結果、端末装置100は、入札額が最も高い配車業者TXに対し、タクシーの配車を予約することができる。
〔2−2.入札スコアについて〕
ここで、情報提供装置10は、配車業者TXから入札を受ける際、経路検索に関する情報や利用者Uに関する情報を配車業者TXに提供してもよい。このような場合、配車業者TXは、自社にとって有用な利用者Uに対し、より多くの入札額を設定することで、配車情報の閲覧機会を増加させ、利用者Uの獲得を行うことができる。
ここで、各配車業者TXは、上述した利用スコアと同様に、経路検索に関する情報や利用者Uに関する情報を要素とする回帰モデルを用いて、入札額の決定に用いるスコア(以下、「入札スコア」と記載する。)を算出し、算出したスコアの値に基づく入札額で入札を行ってもよい。すなわち、各配車業者TXは、タクシーの利用態様の履歴がどのような利用者を重視するか、どのようなタクシー利用経路が経路検索結果に含まれる利用者Uを重視するか、利用態様の履歴とタクシー利用経路に関する情報との共通性のうち、どのような共通性を重視するかといった要素および要素の組み合わせの特徴を学習した回帰モデルを用いて、利用スコアと同様の手法により入札スコアの算出を行う。
なお、配車業者TXは、例えば、利用スコア算出モデルと同じ係数等が設定されたモデルを、入札スコアの算出を行う入札スコア算出モデルとして採用してもよい。また、配車業者TXは、利用スコア算出モデルと同様の学習手法により係数が設定された入札スコア算出モデルを用いてもよい。
例えば、配車業者TXは、経路検索の結果に含まれる経路のうち、タクシー利用経路に関連する所定の要素に基づいて、入札スコアの値を算出してもよい。例えば、配車業者TXは、タクシー利用経路の始点、終点、距離、若しくは利用推定日時を要素として、入札スコアの値を算出してもよい。例えば、配車業者TXは、タクシー利用経路が営業領域内である場合、距離がより長い場合、利用推定日時が深夜帯である場合等に、入札スコアの値が高くなるように設計された入札スコア算出モデルを用いて、入札スコアの値を算出してもよい。
また、配車業者TXは、タクシー利用経路における天候に基づいて、入札スコアの値を算出してもよい。また、配車業者TXは、利用推定日時におけるタクシー利用経路の天候に基づいて、入札スコアの値を算出してもよい。例えば、配車業者TXは、タクシー利用経路の天候が雨である場合や、気温が所定の閾値を超える若しくは下回る場合に入札スコアの値が高くなるように設計された入札スコア算出モデルを用いて、入札スコアの値を算出してもよい。
また、配車業者TXは、経路検索を行った利用者Uの各種属性に基づいて、入札スコアの値を算出してもよい。例えば、配車業者TXは、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴に基づいて、入札スコアの値を算出してもよい。より具体的な例を挙げると、配車業者TXは、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の移動距離の平均がより長い場合や移動料金の平均がより高い場合に入札スコアの値が高くなるように設計された入札スコア算出モデルを用いて、入札スコアの値を算出してもよい。
また、配車業者TXは、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の天候に基づいて、入札スコアの値を算出してもよい。例えば、配車業者TXは、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の天候と、利用推定日時におけるタクシー利用経路の天候とが共通する場合に入札スコアの値が高くなるように設計された入札スコア算出モデルを用いて、入札スコアの値を算出してもよい。また、配車業者TXは、利用者Uがタクシーを利用する頻度が所定の閾値を超える場合や、タクシー利用経路に関する情報とタクシーの利用態様の履歴とに共通性が存在する場合に、入札スコアの値が高くなるように設計された入札スコア算出モデルを用いて、入札スコアの値を算出してもよい。
また、配車業者TXは、利用スコアに基づいて、入札スコアを算出してもよい。例えば、配車業者TXは、利用スコアの値そのものを入札スコア算出のための要素としてもよい。また、配車業者TXは、ユーザーリストULにおける利用者Uの順位の値を、入札スコア算出のための要素としてもよい。例えば、配車業者TXは、利用スコアの値がより高い場合や、利用者Uの順位がより上位の順位である場合に入札スコアの値が高くなるように設計された入札スコア算出モデルを用いて、入札スコアの値を算出してもよい。
上述したように、配車業者TXは、配車業者TXごとに生成される入札スコア算出モデルであって、経路検索の結果に関連する所定の要素、または、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴に関連する所定の要素の少なくともいずれか一方に基づいて、配車業者TXのタクシーの利用に関するスコアを算出する入札スコア算出モデルが算出した入札スコアを取得する。そして、配車業者TXは、入札スコアの値に基づく入札額を情報提供装置10へと送信する。この結果、情報提供装置10は、上述した各種要素に基づく入札スコアの値に基づく入札が行われた配車情報の中から、配信対象となる配車情報を選択することとなる。
〔2−3.入札スコア算出モデルについて〕
ここで、入札スコア算出モデルは、利用スコア算出モデルと同様に、上述した式(1)により示される回帰モデル等により実現可能である。また、入札スコア算出モデルは、利用スコア算出モデルと同一であってもよく、異なるモデルであってもよい。
また、上述した入札スコアに基づく入札は、各配車業者TXが使用する配車業者サーバ200が情報提供装置10に入札額を通知することで行われてもよい。例えば、情報提供装置10は、経路検索を行った利用者Uの情報や経路検索の結果等を配車業者サーバ200に配信する。このような場合、配車業者サーバ200は、上述した入札スコア算出モデルに、経路検索を行った利用者Uの情報や経路検索の結果等を入力することで入札スコアを算出し、算出した入札スコアに基づく入札額を情報提供装置10へと送信してもよい。
また、例えば、情報提供装置10は、各配車業者TXごとに上述した入札スコア算出モデルを保持する。そして、情報提供装置10は、保持した入札スコア算出モデルを用いて、各配車業者TXの入札スコアを算出し、算出した入札スコアに基づく入札額が最も高い配車業者TXの配車情報を配信してもよい。
〔2−4.配信処理の一例について〕
次に、図2を用いて、情報提供装置10が実行する配信処理の一例について説明する。まず、情報提供装置10は、利用者Uの端末装置100から、経路検索の実行要求である経路検索要求を受付ける(ステップS1)。例えば、情報提供装置10は、出発地、目的地、出発日時または到着日時等、経路検索に必要な情報と共に、経路検索要求を受付ける。このような場合、情報提供装置10は、経路検索を行う(ステップS2)。
ここで、情報提供装置10は、経路検索結果にタクシー利用経路が含まれる場合は、経路検索結果に基づいて、タクシー利用経路に利用者Uが訪れる日時を推定し、推定した日時におけるタクシー利用経路の天候を示す気象情報を気象情報サーバ300から収集する(ステップS3)。そして、情報提供装置10は、経路検索結果に含まれるタクシー利用経路と、タクシー利用経路の天候と、利用者のタクシー利用態様を通知する(ステップS4)。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの属性情報や利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴、タクシー利用経路の始点や終点、タクシー利用経路の距離、タクシー利用経路の天候、利用者Uが訪れる日時等を各配車業者TXの配車業者サーバ200へと通知する。
このような場合、配車業者サーバ200は、通知された情報に基づいて、利用者のタクシー利用に関する入札スコアを算出し、算出した入札スコアに基づいた入札額を決定する(ステップS5)。例えば、配車業者サーバ200は、上述した入札スコア算出モデルに各種情報を入力することで、入札スコアを算出し、算出した入札スコアに基づく入札額を算出する。例えば、配車業者サーバ200は、タクシー利用経路の出発地を示す値に係数aを積算した値、タクシー利用経路の距離を示す値に係数bを積算した値、タクシー利用経路の天候を示す値に係数cを積算した値、利用者Uの過去のタクシーの利用態様を示す値に係数dを積算した値等を合計することで、入札スコアの算出を行う。
さらに、配車業者サーバ200は、タクシー利用経路の天候と利用者Uの過去のタクシーの利用態様との組合せを示す値に係数eを積算した値や、利用者Uの過去のタクシーの利用態様と利用者Uの過去のタクシーの利用態様との組合せを示す値に係数fを積算した値等をさらに合計する。すなわち、配車業者サーバ200は、複数の要素の組み合わせを新たな要素とする入札スコア算出モデルを用いて、入札スコアを算出する。
そして、配車業者サーバ200は、算出した入札額を情報提供装置10に送信することで、配車情報を表示するための入札を行う(ステップS6)。一方、情報提供装置10は、各配車業者サーバ200から入札額を受付けると、入札額に基づいて、配信対象となる配車情報を選択する(ステップS7)。そして、情報提供装置10は、経路検索結果と、選択した配車情報とを端末装置100へと配信する(ステップS8)。
この結果、端末装置100は、経路検索の結果と共に、選択された配車情報を表示することとなる。例えば、図2に示す例では、端末装置100は、「A駅」から「B駅」へと至り、「B駅」から「Cホテル」へと至る経路を含む経路検索結果C10を表示する。ここで、図2に示す例では、経路検索結果C10には、「B駅」から「Cホテル」へと至る経路C11が含まれている。そこで、端末装置100は、例えば、「タクシーならOO無線」等といった広告とともに、タクシーの配車を予約するコンテンツへのリンクが設定された配車情報C12を表示する。そして、例えば、端末装置100は、利用者Uが配車情報C12をタップした場合は、タクシーの配車を予約する配車要求を対応する配車業者TXへと送信する(ステップS9)。
このように、情報提供装置10は、利用者Uの経路検索結果にタクシー利用経路が含まれる場合は、タクシーの利用を促したり、タクシーの配車を予約したりするための配車情報を経路検索結果とともに表示させる。この結果、情報提供装置10は、利用者Uにタクシーの利用を促すだけではなく、例えば、あまりタクシーの利用者がいない地域に利用者Uが訪れる場合にも、あらかじめタクシーの配車を行わせておくことができる。
〔3.情報提供装置が有する機能構成の一例について〕
以下、上記した提供処理および配信処理を実現する情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。図3は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。図3に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100との間で情報の送受信を行う。
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、モデルデータベース31、利用者データベース32、利用履歴データベース33、配車情報データベース34、および経路情報データベース35を記憶する。
以下、図4〜図7を用いて、記憶部30が記憶する各データベースに格納される情報の一例について説明する。モデルデータベース31は、各配車事業者の利用スコア算出モデルおよび入札スコア算出モデルを保持する。例えば、図4は、実施形態に係るモデルデータベースに登録される情報の一例を示す図である。図4に示すように、モデルデータベース31には、「配車業者ID(Identifier)」、「モデルID」、「モデル種別」および「モデルデータ」といった項目を有する情報が登録される。
ここで、「配車業者ID」とは、配車業者を示す識別子である。また、「モデルID」とは、モデルの識別子である。また、「モデル種別」とは、対応付けられた「モデルID」が示すモデルが利用スコア算出モデルであるか、入札スコア算出モデルであるかを示す情報である。また、「モデルデータ」とは、対応付けられた「モデルID」が示すモデルを構成する各種パラメータ等のデータである。
例えば、図4に示す例では、モデルデータベース31には、配車業者ID「配車業者#1」に対し、モデルID「モデル#1−1」、モデル種別「利用スコア算出モデル」、およびモデルデータ「モデルデータ#1−1」が対応付けて登録されている。このような情報は、配車業者ID「配車業者#1」が示す配車業者TX用のモデルとして、モデルID「モデル#1−1」が示すモデルが、利用スコア算出モデルであり、そのモデルの各種パラメータ等がモデルデータ「モデルデータ#1−1」である旨を示す。
なお、図4に示す例では、「配車業者#1」、「モデル#1−1」、「モデルデータ#1」等といった概念的な値を記載したが、実際には、モデルデータベース31には、配車業者TXやモデルやドメインを識別する文字列、モデルを構築するための各種パラメータ等のデータが登録されることとなる。
ここで、利用スコア算出モデルは、利用者Uによる経路検索に関する情報が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、利用者Uの情報の提供に用いられるスコアの値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させるためのモデルである。
また、入札スコア算出モデルは、利用者Uによる経路検索に関する情報が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、タクシーの配車に関する配車情報の中から利用者Uに配信される配車情報を選択するために用いられる値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させるためのモデルである。
ここで、利用スコア算出モデルや入札スコア算出モデル(以下、「各モデル」と総称する。)が上述した式(1)で示す回帰モデルで実現される場合、各モデルが含む第1要素とは、X1やX2等といった入力データ(Xi)と対応し、第1要素の重みとは、Xiに対応する係数aiに対応する。ここで、回帰モデルは、入力層と出力層とを有する単純パーセプトロンと見做すことができるが、各モデルを単純パーセプトロンと見做した場合、第1要素は、入力層が有するいずれかのノードに対応し、第2要素は、出力層が有するノードと見做すことができる。
なお、各モデルがDNN(Deep Neural Network)等、1つまたは複数の中間層を有するニューラルネットワークで実現される場合、各モデルが含む第1要素とは、入力層または中間層が有するいずれかのノードと見做すことができ、第2要素とは、第1要素と対応するノードから値が伝達されるノード、すなわち、次段のノードと対応し、第1要素の重みとは、第1要素と対応するノードから第2要素と対応するノードに伝達される値に対して考慮される重み、すなわち、接続係数である。
情報提供装置10は、上述した回帰モデルやニューラルネットワーク等、任意の構造を有するモデルを用いて、利用スコアや入札スコアの算出を行う。より具体的には、情報提供装置10は、経路検索に関する情報(すなわち、上述した利用スコアの算出に用いられる各要素)が入力された場合に、タクシーの利用に関する利用スコア(すなわち、タクシーを利用する確度や、配車業者TXにとってどれくらい重要な利用者Uであるかを示唆するスコア)を出力するように係数が設定された利用スコア算出モデルを用いて、各利用者Uの利用スコアを算出する。
また、情報提供装置10は、経路検索に関する情報が入力された場合に、配車業者TXの配車情報の配信に対する入札額を示す入札スコア(すなわち、タクシーを利用する確度や、配車業者TXにとってどれくらい重要な利用者Uであるかを示唆するスコア)を出力するように係数が設定された入札スコア算出モデルを用いて、各利用者Uの入札スコアを算出する。換言すると、情報提供装置10は、経路検索に関する情報と、利用者Uがタクシーを利用する確度や配車業者TXにとっての重要性との間の特徴を学習した利用スコア算出モデルや利用スコア算出モデルを用いて、利用者Uの利用スコアや入札スコアを算出する。
利用者データベース32は、利用者Uに対する各種の情報を保持する。例えば、図5は、実施形態に係る利用者データベースに登録される情報の一例を示す図である。図5に示すように、利用者データベース32には、「利用者ID」、「属性情報」、「位置履歴」、「検索履歴」、および「操作ログ」といった項目を有する情報が登録される。
ここで、「利用者ID」とは、利用者Uを示す識別子である。また、「属性情報」とは、対応付けられた「利用者ID」が示す利用者Uの各種属性を示す情報である。また、「位置履歴」とは、対応付けられた「利用者ID」が示す利用者Uが使用する端末装置100の位置の履歴を示す情報である。また、「検索履歴」とは、対応付けられた「利用者ID」が示す利用者Uが、端末装置100を介して実行した経路検索の内容および結果の履歴を示す情報である。また、「操作ログ」とは、対応付けられた「利用者ID」が示す利用者Uによる端末装置100の操作履歴である。
例えば、図5に示す例では、利用者データベース32には、利用者ID「利用者#1」、属性情報「属性情報#1」、位置履歴「位置履歴#1」、検索履歴「検索履歴#1」、および操作ログ「操作ログ#1」が対応付けて登録されている。このような情報は、利用者ID「利用者#1」が示す利用者Uの属性情報が「属性情報#1」であり、利用者Uが使用する端末装置100の位置履歴が「位置履歴#1」であり、経路検索の履歴が「検索履歴#1」であり、端末装置100の操作履歴が「操作ログ#1」である旨を示す。
なお、図5に示す例では、「属性情報#1」、「位置履歴#1」、「検索履歴#1」、「操作ログ#1」等といった概念的な値を記載したが、実際には、利用者データベース32には、利用者Uの属性、位置の履歴、経路検索の履歴、操作の履歴等を示す各種文字列等のデータが登録されることとなる。
利用履歴データベース33は、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴を保持する。例えば、図6は、実施形態に係る利用履歴データベースに登録される情報の一例を示す図である。図6に示すように、利用履歴データベース33には、「利用者ID」、「利用日時」、「出発地」、「到着地」、「距離」、「料金」、「支払方法」等といった項目を有する情報が登録される。
ここで、「利用日時」とは、対応付けられた利用者IDが示す利用者がタクシーを利用した、もしくは、利用したと推定される推定利用日時を示す情報である。また、「出発地」とは、タクシーに乗車した位置を示す情報である。また、「到着地」とは、タクシーを降車した位置を示す情報である。また、「距離」は、乗車位置から降車位置までの走行距離を示す情報である。また、「料金」とは、タクシーの利用料金を示す情報である。また、「支払方法」とは、利用者Uがどのような支払方法で利用料金を支払ったかを示す情報である。
例えば、図6に示す例では、利用履歴データベース33には、利用者ID「利用者#1」、利用日時「利用日時#1−1」、出発地「出発地#1−1」、到着地「到着地#1−1」、距離「距離#1−1」、料金「料金#1−1」、支払方法「支払方法#1−1」が対応付けて登録されている。このような情報は、利用者ID「利用者#1」が示す利用者が、利用日時「利用日時#1−1」が示す日時にタクシーを利用しており、出発地が「出発地#1−1」であり、到着地が「到着地#1−1」であった旨を示す。また、このような情報は、利用者ID「利用者#1」が示す利用者がタクシーを利用した際の走行距離が「距離#1−1」であり、料金が「料金#1−1」であり、支払方法が「支払方法#1−1」であった旨を示す。
なお、図6に示す例では、「利用日時#1−1」、「出発地#1−1」、「到着地#1−1」、「距離#1−1」、「料金#1−1」、支払方法「支払方法#1−1」等といった概念的な値を記載したが、実際には、利用履歴データベース33には、日時を示す数値や文字列、出発地および到着地の地名や座標、距離や料金を示す数値、支払方法を示す文字列等が登録されることとなる。
配車情報データベース34は、配車情報を保持する。例えば、図7は、実施形態に係る配車情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。図7に示すように、配車情報データベース34には、「配車情報ID」、「配車業者ID」、および「配車情報データ」等といった項目を有する情報が登録される。
ここで、「配車情報ID」とは、配車情報を示す識別子である。また、「配車情報データ」とは、配車情報のデータであり、例えば、表示領域に表示されるコンテンツやリンク先のURLを示す情報である。例えば、図7に示す例では、配車情報データベース34には、配車情報ID「配車情報#1」、配車業者ID「配車業者#1」、および配車情報データ「配車情報データ#1」が対応付けて登録されている。このような情報は、配車情報ID「配車情報#1」が示す配車情報が、配車業者ID「配車業者#1」が示す配車業者TXのタクシーの配車に関する配車情報であり、その内容が配車情報データ「配車情報データ#1」である旨を示す。
なお、図7に示す例では、「配車情報#1」、「配車情報データ#1」等といった概念的な値を記載したが、実際には、配車情報データベース34には、配車情報を識別するための文字列、配信対象となる静止画像、動画像、テキスト等の各種コンテンツデータが登録されることとなる。
経路情報データベース35は、経路検索に用いる各種の情報が登録される。例えば、経路情報データベース35には、一般道路や高速道路等の車道等、車両が通行可能な経路、歩行可能な経路、駅や列車の路線、バス停やバスの路線、列車やバスの発車時刻および到着時刻等、経路検索に用いる各種の情報が登録されている。より具体的には、経路情報データベース35には、ある地点からある地点までの経路を示すデータであって、グラフ構造を構成するデータ、すなわち、ポリラインの集合を含むデータや、経路検索において出力される地図データ、音声データ等が格納されている。なお、経路情報データベース35に登録されるデータは、公知の案内処理に用いられる各種のデータが採用可能であるものとする。
図3に戻り、説明を続ける。制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
また、制御部40は、記憶部30に記憶される利用スコア算出モデルに従った情報処理により、利用スコア算出モデルの入力層に入力された利用者Uによる経路検索に関する情報に対し、利用スコア算出モデルが有する係数(すなわち、利用スコア算出モデルが学習した特徴に対応する係数)に基づく演算を行い、利用スコア算出モデルの出力層から、利用者Uがタクシーを利用する確度や配車業者TXにとってどれくらい重要な利用者Uであるかを定量的に示す値、すなわち、利用スコアを出力する。
図3に示すように、制御部40は、収集部41、利用態様推定部42、算出部43、提供部44、検索部45、選択部46、配信部47、および生成部48を有する。収集部41は、利用スコアや入札スコアの要素となる各種の情報を収集する。例えば、収集部41は、利用者Uが使用する端末装置100を介して、端末装置100の位置情報や操作ログを収集する。また、収集部41は、利用者Uが実行した経路検索の内容や経路検索結果等を検索履歴として収集する。また、収集部41は、利用者Uの各種属性を推定する推定サーバ(図示は、省略)から、利用者Uの属性情報を収集する。そして、収集部41は、収集した各種の情報を利用者データベース32に登録する。
利用態様推定部42は、利用者Uの過去におけるタクシーの利用態様の履歴を推定する。例えば、利用態様推定部42は、配車業者サーバ200から、タクシーの利用履歴を収集する。また、利用態様推定部42は、利用者Uの位置情報の履歴と、タクシーの利用履歴とのマッチングを行い、各利用者Uによるタクシーの利用履歴を推定する。
例えば、利用態様推定部42は、第1の日時における利用者Uの位置とある利用履歴の乗車位置とが一致し、かつ、第2の日時における利用者Uの位置とその利用履歴の降車位置とが一致した場合は、その利用履歴が、その利用者Uによるタクシーの利用履歴であると推定する。そして、利用態様推定部42は、その利用者Uの利用者IDと、利用履歴の内容とを対応付けて利用履歴データベース33に登録する。
算出部43は、利用者Uによる経路検索に関連する関連情報に基づいて、利用者Uによるタクシーの利用に関する利用スコアを算出する。例えば、算出部43は、利用者Uによる経路検索の結果に基づいて、利用スコアを算出する。
例えば、算出部43は、モデルデータベース31に登録された利用スコア算出モデルを読み出す。そして、算出部43は、利用スコア算出モデルに利用者データベース32や利用履歴データベース33に登録された各種の情報を要素として入力することで、利用者Uの利用スコアを算出する。
例えば、算出部43は、利用者Uによる経路検索の結果に、タクシーを利用するタクシー利用経路が含まれているか否か基づいて、利用スコアを算出してもよい。また、例えば、算出部43は、タクシー利用経路における天候に基づいて、利用スコアを算出してもよい。また、算出部43は、タクシー利用経路の始点、終点、タクシー利用経路の距離、若しくはタクシー利用経路を利用者Uが訪れると推定される利用推定日時の少なくともいずれか1つに基づいて、利用スコアを算出してもよい。
また、算出部43は、利用者Uによる経路検索の結果と、利用者Uの属性情報とに基づいて、利用スコアを算出してもよい。また、算出部43は、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴に基づいて、利用スコアを算出してもよい。より詳細な例を挙げると、算出部43は、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の移動距離または移動料金にに基づいて、利用スコアを算出してもよい。また、算出部43は、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の天候に基づいて、利用スコアを算出してもよい。
また、算出部43は、利用者Uによる経路検索の結果と、経路検索の結果に含まれる経路における天候とに基づいて、利用スコアを算出してもよい。例えば、算出部43は、利用者Uによる経路検索の結果に含まれる経路のうち、タクシー利用経路における天候とに基づいて、利用スコアを算出してもよい。
提供部44は、タクシーの配車を行う配車業者TXに対し、算出部43により算出された利用スコアに基づいて、利用者Uの情報を提供する。例えば、提供部44は、算出部43により算出された各利用者Uの利用スコアの値が高い方から順に、所定の数の利用者Uを並べたランキングを生成する。また、提供部44は、ランキングに含まれる各利用者Uが使用する端末装置100から現在位置を取得する。また、提供部44は、各利用者Uによる経路検索の履歴を参照し、タクシー利用経路およびタクシー利用経路に訪れる利用推定日時を取得する。そして、提供部44は、利用者Uを識別する情報と、取得した各種の情報と、利用者Uの利用スコアとを利用者スコア順に並べたユーザーリストULを生成し、生成したユーザーリストULを配車業者TXに配信する。
なお、提供部44は、配車業者TXごとに異なる利用スコア算出モデルを用いてもよく、同一の利用スコア算出モデルを用いてもよい。また、提供部44は、算出部43により算出されたスコアが所定の閾値を超える利用者Uの情報に対する入札を受付け、配車業者TXのうち、入札額が最も高い配車業者TXに対して配信してもよい。例えば、提供部44は、ランキングのうち上位10名のリストについては、配信業者TXには配信せず、配信業者TXからの入札を受付ける。そして、提供部44は、入札額が最も高い配信業者TXにのみ、ランキングのうち上位10名のリストを配信してもよい。
検索部45は、経路検索を実行する。例えば、検索部45は、端末装置100から経路検索要求を受付けた場合は、経路情報データベース35に登録された情報を用いて、経路検索を実行し、経路検索結果を生成する。ここで、検索部45は、経路検索の結果にタクシー利用経路が含まれる場合は、配信情報を配置するための表示領域が設定された経路検索結果を生成するとともに、選択部46に配信情報の選択を依頼する。そして、検索部45は、経路検索結果を端末装置100へと送信する。また、検索部45は、経路検索要求に含まれる各種の情報や、経路検索結果等を、検索履歴として利用者データベース32に登録する。
選択部46は、経路検索を行った利用者がタクシーを利用すると推定される場合は、タクシーの配車に関する情報であって、経路検索に関連する所定の要素に基づく入札が行われた配車情報の中から、配信対象となる配車情報を選択する。例えば、選択部46は、検索部45から配信情報の選択を依頼された場合、すなわち、経路検索の結果にタクシー利用経路が含まれる場合は、利用者がタクシーを利用すると推定する。
そして、選択部46は、各配車業者サーバ200に対し、経路検索を行った利用者Uの属性情報、利用者Uのタクシーの利用履歴、経路検索の内容、タクシー利用経路の天候等、入札スコアの算出に用いられる各種の要素を送信し、配信情報の配信に対する入札を各配車業者TXから受付ける。そして、選択部46は、最も入札額が高額であって配車事業者の配車情報を配車情報データベース34から読出し、読み出した配車情報を、経路検索の要求元となる端末装置100へと送信し、経路検索結果に含まれる表示領域に表示するよう制御する。
なお、選択部46は、各配車業者TXの配車業者サーバ200が上述した入札スコア算出モデルを用いて算出した入札スコアの値に基づく入札を受付けることとなる。例えば、各配車業者サーバ200は、生成部48が後述する処理によって生成した入札スコア算出モデルを取得する。そして、配車業者サーバ200は、情報提供装置10から配信される情報であって、入札スコアの算出に用いられる各種の要素に基づいて、入札スコアを算出し、算出した入札スコアに基づく入札額を情報提供装置10に提示することとなる。この結果、選択部46は、上述した各種の要素に基づく入札が行われた配車情報の中から、配信対象となる配車情報を選択する。
例えば、選択部46は、経路検索の結果に含まれる経路のうちタクシー利用経路に関連する所定の要素に基づく入札が行われた配車情報の中から、配信対象となる配車情報を選択してもよい。例えば、選択部46は、タクシー利用経路の始点、終点、距離、若しくは利用推定日時の少なくともいずれか1つに基づく入札を受付けてもよい。また、選択部46は、タクシー利用経路の天候に基づく入札を受付けてもよい。
また、選択部46は、経路検索を行った利用者Uの属性に基づく入札を受付けてもよい。例えば、選択部46は、経路検索を行った利用者Uによるタクシーの利用に関するスコア、すなわち、利用スコアに基づく入札を受付けてもよい。また、選択部46は、ユーザーリストULにおける利用者Uの順位に基づく入札を受けつけてもよい。また、選択部46は、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴に基づく入札を受付けてもよい。例えば、選択部46は、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の移動距離または移動料金に基づく入札を受付けてもよい。また、例えば、選択部46は、利用者Uが過去にタクシーを利用した際の天候に基づく入札を受付けてもよい。
また、選択部46は、配車業者TXごとに生成される入札スコア算出モデルによって算出されたスコア、すなわち、経路検索の結果に関連する所定の要素、または、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴に関連する所定の要素の少なくともいずれか一方に基づいて、対応する配車業者TXのタクシーの利用に関するスコアを算出するモデルが算出したスコアに基づく入札を受付けてもよい。
なお、上述した説明では、選択部46は、配車業者サーバ200が入札スコア算出モデルを用いて算出した入札スコアに基づく入札額を受付けた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、選択部46は、モデルデータベース31に登録された各配車業者TXの入札スコア算出モデルを用いて、各配車業者TXの入札スコアを算出し、算出した入札スコアの値に基づく入札額を用いて、配信対象となる配車情報を選択してもよい。
このように、情報提供装置10が入札スコアの算出を実行する場合、制御部40は、記憶部30に記憶される入札スコア算出モデルに従った情報処理により、入札スコア算出モデルの入力層に入力された利用者Uによる経路検索に関する情報に対し、入札スコア算出モデルが有する係数(すなわち、利用スコア算出モデルが学習した特徴に対応する係数)に基づく演算を行い、入札スコア算出モデルの出力層から、利用者Uがタクシーを利用する確度や配車業者TXにとってどれくらい重要な利用者Uであるかを定量的に示す値であって、入札額の元となる値、すなわち、入札スコアを出力する。
配信部47は、選択部46により選択された配車情報を配信する、例えば、配信部47は、選択部46が選択した配車情報を、経路検索の結果とともに表示する情報として配信する。
なお、配信部47は、入札額が最も高かった配車業者TXにタクシーの配車を要求する要求コンテンツのURL等を配信してもよい。例えば、配信部47は、利用者Uに対してタクシーの利用を提案する提案情報を配信する。そして、配信部47は、利用者が提案情報を選択した場合は、入札額が最も高かった配車業者TXにタクシーの配車を要求する要求コンテンツのURLを配信してもよい。
生成部48は、利用スコア算出モデルや入札スコア算出モデルを生成し、生成した各モデルを記憶部30に格納する。例えば、生成部48は、利用スコア算出モデルや入札スコア算出モデルとして用いられる回帰モデルを設定する。より具体的には、生成部48は、回帰モデルに入力される要素の設定を行うとともに、各要素の組み合わせを生成し、生成した組み合わせを配車業者TXに提示する。また、生成部48は、配車業者TXがより有要旨する要素の組み合わせ(すなわち、利用者Uとタクシー利用経路との組合せや、利用者Uがタクシーを利用する可能性が高いと配車業者TXが考えるシチュエーション)の指定を受付ける。
そして、生成部48は、配車業者TXが指定した要素の組み合わせを入力した際に、利用スコアや入札スコアの値が上昇し、他の要素の組み合わせを入力した際に、利用スコアや入札スコアの値が下降するように、各要素に対する係数を設定する。すなわち、生成部48は、配車業者TXが重要視する要素の組み合わせの特徴を学習する。
なお、生成部48は、いかなる学習アルゴリズムを用いて各モデルを生成してもよい。例えば、生成部48は、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン(support vector machine)、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いて各モデルを生成する。一例として、生成部48がニューラルネットワークを用いて利用スコア算出モデルを生成する場合、利用スコア算出モデルは、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
〔4.提案情報の配信の一例について〕
次に、図8を用いて、提案情報を配信する処理の一例について説明する。図8は、実施形態に係る情報提供装置が提案情報を配信する処理の一例を示す図である。例えば、情報提供装置10は、経路検索結果とともに、タクシーの利用を提案する提案情報とを配信する(ステップS1)。このような場合、端末装置100は、例えば、経路検索結果C10とともに、「今すぐタクシーを予約!」等といったタクシーの利用を提案する提案情報C13を表示する。そして、端末装置100は、利用者Uが提案情報C13を選択した場合は、配車情報の取得要求を情報提供装置10に送信する(ステップS2)。
このような場合、情報提供装置10は、各配車業者TXから入札を受付け、入札額に応じて配信対象となる配車情報を選択する(ステップS3)。そして、情報提供装置10は、選択した配車情報にアクセスするためのURLを端末装置100に送信する。この結果、情報提供装置10は、受信したURLにアクセスすることで、タクシーの予約を行うための配車予約ページC20を配車情報として表示する。
なお、端末装置100は、経路検索結果の内容に基づいて、配車予約ページの各項目を自動入力してもよい。例えば、端末装置100は、配車予約ページC20にタクシーの乗車地、目的地、タクシーの配車日時である利用予定時間を入力する項目が存在する場合は、経路検索結果から、タクシー利用経路の始点、終点、およびタクシー利用経路に利用者が訪れる日時を特定する。そして、端末装置100は、タクシー利用経路の始点を乗車地とし、タクシー利用経路の終点を目的地とし、利用者Uがタクシー利用経路の始点へと至る日時を利用予定時間として自動入力してもよい。
〔5.情報提供装置が実行する処理の流れの一例〕
続いて、図9、図10を用いて、情報提供装置10が実行する提供処理および配信処理の流れの一例を説明する。図9は、実施形態に係る情報提供装置が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、図10は、実施形態に係る情報提供装置が実行する配信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、図9を用いて、提供処理の流れの一例を説明する。まず、情報提供装置10は、ユーザーリストの生成タイミングであるか否かを判定する(ステップS101)。例えば、情報提供装置10は、配車業者TXからユーザーリストの配信要求を受付けた場合は、ユーザリストの生成タイミングであると判定し(ステップS101:Yes)、各利用者Uの属性、検索履歴、タクシーの利用態様等を特定する(ステップS102)。
続いて、情報提供装置10は、利用スコア算出モデルを用いて、タクシーの利用に関する利用スコアを算出する(ステップS103)。そして、情報提供装置10は、利用スコアの値が高い順に利用者を並べたユーザーリストを生成し(ステップS104)、生成したユーザーリストを配車業者TXに提供し(ステップS105)、処理を終了する。一方、情報提供装置10は、ユーザーリストの生成タイミングではない場合は(ステップS101:No)、生成タイミングまで待機する。
続いて、図10を用いて、情報提供装置10が実行する配信処理の流れの一例を説明する。まず、情報提供装置10は、経路検索要求を利用者Uから受付けたか否かを判定し(ステップS201)、受付けていない場合は(ステップS201:No)、受付けるまで待機する。一方、情報提供装置10は、経路検索要求を受付けた場合は(ステップS201:Yes)、経路検索を実行する(ステップS202)。
また、情報提供装置10は、経路検索結果にタクシー利用経路が含まれていうか否かを判定し(ステップS203)、含まれると判定した場合は(ステップS203:Yes)、配車情報を配信するための入札を受付ける(ステップS204)。例えば、情報提供装置10は、入札スコア算出モデルに要素として入力される各種の情報を配車業者TXに提供し、入札額を受付ける。そして、情報提供装置10は、入札額が最も多い配車業者TXの配車情報を配信対象として選択し(ステップS205)、選択した配車情報と経路検索結果とを配信して(ステップS206)、処理を終了する。一方、情報提供装置10は、タクシー利用経路が含まれない場合は(ステップS203:No)、経路検索結果のみを配信し(ステップS207)、処理を終了する。
〔6.変形例〕
上記では、情報提供装置10による提供処理や配信処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、情報提供装置10が実行する提供処理や配信処理のバリエーションについて説明する。
〔6−1.タクシーの利用について〕
上述した情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果にタクシー利用経路が含まれる場合は、利用者Uがタクシーを利用すると推定し、上述した配信処理を実行した。また、情報提供装置10は、利用者Uの過去のタクシー利用態様と、タクシー利用経路との共通性に基づいて、タクシーを利用する確度を示す利用スコアや入札スコアを算出した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
例えば、情報提供装置10は、SNS(Social Networking Service)等の解析を行い、利用者Uがタクシーを頻繁に利用していると推定される場合は、各スコアの値が上昇するように、各モデルの設定を行ってもよい。また、情報提供装置10は、ランドマークとなる施設等の有無、終電の有無、終電後の利用者Uの行動パターン等に基づいて、利用者Uがタクシーを利用する確度を推定してもよい。また、情報提供装置10は、タクシー利用経路のみならず、タクシー利用経路と前後する経路の状態(例えば、天候など)に応じて、スコアの算出を行ってもよい。すなわち、情報提供装置10は、任意のコンテキストから利用者Uがタクシーを利用すると推定可能な場合に、配信処理を実行してもよく、各スコアの値が上昇するように各モデルの設定を行ってもよい。
また、情報提供装置10は、各配車業者TXに対する評価に基づいて、各スコアの値を算出すように各モデルの設定を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、各配車業者TXが優良タクシーを配車している場合は、スコアの値がより高くなるように各モデルの設定を行ってもよい。また、情報提供装置10は、各配車業者TXに対する各種レビュー、評価値、ドライバーに関する言及を含むSNSの投稿等に基づいて、スコアの値を算出するように各モデルの設定を行ってもよい。
〔6−2.報酬について〕
また、情報提供装置10は、配車情報を配信し、その後、利用者Uがタクシーの配車を要求した場合、すなわち、タクシーの配車に関する所定のコンバージョンが生じた場合は、配車業者TXからの報酬を受付けてもよい。
〔6−3.入札について〕
ここで、情報提供装置10は、入札以外の形式で配信対象となる配車情報を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uを目的地まで乗車させる際の利用料金を各配車業者TXから受付け、利用料金の額が最も少ない配車業者TXの配車情報と、その配車業者TXが提示した利用料金とを利用者Uに配信してもよい。すなわち、情報提供装置10は、配車情報の配車に対し、タクシーの利用に伴う利用料金の逆オークションを受付けてもよい。
また、情報提供装置10は、配車情報の配信に対して所定のコンバージョンが生じた場合は、タクシーの利用に関する所定の条件が満たされるまでの間、その配車情報を配信対象から除外してもよく、また、その配車情報の配信に関する入札の受付を取りやめてもよい。例えば、情報提供装置10は、配車情報を配信した後で、その配車情報と対応する配車業者TXのタクシーを利用者Uが予約した場合は、その利用者がタクシーの利用を終了するまで、あるいはその利用者が到着地に到着するまで、その配車情報を配信対象から除外してもよい。
また、例えば、情報提供装置10は、配車業者TXが所有するタクシーのうち、所定の台数のタクシーを利用者Uが利用している場合、若しくは、所定の台数のタクシーが予約済み(若しくは迎車の状態)である場合には、その配車業者TXの配車情報を配信対象から除外してもよい。なお、情報提供装置10は、タクシーの配車を実現することが可能であると推定される条件であれば、任意の条件を、タクシーの利用に関する所定の条件として採用してよい。
ここで、情報提供装置10は、配車情報の配信に関する入札時に、配車業者TXから、タクシー利用経路の指定を合わせて受付けてもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの経路検索結果にB駅からCホテルまでのタクシー利用経路が含まれる場合、B駅ではなく、B駅の周囲に設けられたタクシー乗り場からCホテルまでのタクシー利用経路の指定を、入札と共に配車事業者TXから受付けてもよい。
また、情報提供装置10は、タクシー利用経路の指定を配車業者TXから受付ける場合、配車業者TXに対しては、乗車位置に所定の幅を持たせた状態で通知を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの経路検索結果にB駅からCホテルまでのタクシー利用経路が含まれる場合、B駅を中心として半径数キロの範囲内の任意の位置をタクシー利用経路の出発地として通知してもよい。このような通知が行われた場合、配車業者サーバ200は、通知された範囲内の任意の位置からCホテルまでの経路について、タクシーの配車に関する入札を受付けることとなる。
また、情報提供装置10は、乗車位置のみならず、経路検索結果に含まれる始点から終点までの経路、および目的地に対して、所定の幅を持たせてもよい。例えば、情報提供装置10は、経路検索結果に含まれるタクシー利用経路を中心とした半径数キロの圏内を、入札対象となる移動領域として、配車業者サーバ200に通知してもよい。また、情報提供装置10は、このような移動領域のうち、経路検索結果に含まれる始点(例えば、B駅)から所定の範囲内に含まれる任意の位置を出発地とし、経路検索結果に含まれる終点(例えば、Cホテル)から所定の範囲内に含まれる任意の位置を到着地とするタクシー利用経路の指定およびこのようなタクシー利用経路に対する入札を配車業者TXから受付けてもよい。
〔6−4.タクシーについて〕
上述した例では、情報提供装置10は、経路検索に関連する関連情報に基づいて、利用者Uによるタクシーの利用に関する利用スコアを算出し、タクシーの配車を行う配車業者TXに対し、利用スコアに基づくユーザーリストを提供した。また、情報提供装置10は、タクシーの配車を行う配車業者の配車情報を配信した。しかしながら、実施形態は、これに限定するものではない。例えば、情報提供装置10は、タクシー以外にも、乗り合いタクシー、乗り合いバス、人力車、観光用の馬車等、利用者Uに対して提供される移動手段であれば、任意の移動手段を採用してよい。
例えば、情報提供装置10は、経路検索に関連する関連情報に基づき、利用者Uに対して提供される各種の移動手段を利用者Uが利用する利用スコアを算出する。より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、利用者Uが移動手段を利用すると推定される経路(すなわち、タクシー利用経路等。以下、「利用経路」と記載する場合がある。)に関する情報に基づいて、利用スコアを算出する。そして、情報提供装置10は、利用者Uに対して移動手段の提供を行う各種の提供業者に対して、利用スコアに基づくユーザーリストを提供すればよい。
また、例えば、情報提供装置10は、所定の移動手段を利用者Uが利用すると推定される場合に、その所定の移動手段の提供に関する情報であって、経路検索に関連する所定の要素に基づく入札が行われた情報(例えば、各移動手段の広告等。以下、「提供情報」と記載する)の中から、配信対象となる提供情報を選択してもよい。
〔6−5.装置構成〕
記憶部30に登録された各データベース31〜35は、外部のストレージサーバに保持されていてもよい。また、情報提供装置10は、配信処理を実行する配信サーバ、提供処理を実行する提供サーバ、および検索処理を実行する検索サーバとが連携して動作することにより、実現されてもよい。このような場合、提供サーバには、算出部43および提供部44が配置されていればよく、検索サーバには検索部45が配置されていればよく、配信サーバには、選択部46および配信部47が配置されていればよい。また、例えば、情報提供装置10は、利用スコアの算出を行うスコア算出サーバと、スコア算出サーバが算出した利用スコアに基づいて、ユーザリストを提供する提供サーバとが連携して動作することにより実現されてもよい。このような場合、スコア算出サーバには、算出部43が配置されていればよく、提供サーバには、提供部44が配置されていればよい。
〔6−6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔6−7.プログラム〕
また、上述した実施形態に係る情報提供装置10は、例えば図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図11は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムまたはデータ(例えば、利用スコア算出モデルや入札スコア算出モデル)を実行することにより、制御部40の機能を実現する。コンピュータ1000の演算装置1030は、これらのプログラムまたはデータ(例えば、利用スコア算出モデルや入札スコア算出モデル)を一次記憶装置1040から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔7.効果〕
上述したように、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索に関連する関連情報に基づいて、利用者Uによるタクシー等の移動手段の利用に関する利用スコアを算出する。そして、情報提供装置10は、タクシーの配車を行う配車業者TX等、移動手段を提供する提供業者に対し、利用スコアに基づいて、利用者Uの情報を提供する。このため、情報提供装置10は、経路検索から移動手段を利用する可能性が高い利用者Uの情報を提供することができるので、移動手段の提供を効率化することができる。
上述したように、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果に基づいて、利用スコアを算出する。例えば、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果に、利用経路が含まれているか否か基づいて、利用スコアを算出する。また、例えば、情報提供装置10は、利用経路における天候に基づいて、利用スコアを算出する。また、例えば、情報提供装置10は、利用経路の始点、終点、利用経路の距離、若しくは利用経路を利用者Uが訪れると推定される日時の少なくともいずれか1つに基づいて、利用スコアを算出する。このため、情報提供装置10は、経路検索の結果に基づいて、利用者Uが移動手段を利用する確度を示す利用スコアを算出するので、タクシー等の移動手段を利用する可能性がより高い利用者Uの情報を提供することができる。
また、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果と、その利用者Uの属性情報とに基づいて、利用スコアを算出する。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの属性情報として、利用者Uによるタクシーの利用態様の履歴に基づいて、利用スコアを算出する。また、情報提供装置10は、例えば、利用者Uが過去に移動手段を利用した際の移動距離または移動料金にに基づいて、利用スコアを算出する。また、例えば、情報提供装置10は、利用者Uが過去に移動手段を利用した際の天候に基づいて、利用スコアを算出する。また、例えば、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果と、その経路検索の結果に含まれる経路における天候とに基づいて、利用スコアを算出する。このため、情報提供装置10は、利用者Uが過去に移動手段を利用した際の状況と、利用経路との共通性に応じて利用スコアを算出するので、移動手段を利用する確度をより的確に示す利用スコアを算出できる。
また、情報提供装置10は、利用者Uによる経路検索の結果に含まれる経路のうち、移動手段を利用すると推定される経路における天候とに基づいて、利用スコアを算出する。このため、情報提供装置10は、タクシーを利用する確度をより的確に示す利用スコアを算出できる。
また、情報提供装置10は、利用スコアが所定の閾値を超える利用者Uの情報に対する入札を受付け、提供業者のうち、入札額が最も高い提供業者に対して配信する。このため、情報提供装置10は、移動手段を利用する可能性がより高い利用者Uの情報を、入札形式で提供することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、推定部は、推定手段や推定回路に読み替えることができる。