JP2018206129A - 車線変更支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両が走行中の車線を規定する一対の区画線の一方のみを車線認識手段が認識している場合に車線変更支援制御を実行可能でありながら、車線変更支援制御によって車両が道路の車線数が減少する部位を通るときに、走行中の車線からこの車線に隣接する車線に隣接する車線まで一気に車線変更することを防止できる車線変更支援装置を提供すること。
【解決手段】 車線変更支援制御手段が、車線認識手段が元車線の一方側の区画線を認識せず且つ他方側の区画線を認識したときに、元車線を走行中の自車両が前記一方側から元車線に対して隣接する目標車線へ車線変更するように車線変更支援制御を実行することが禁止される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、車線変更を行うための操舵操作を支援する車線変更支援制御を実行可能な車線変更支援装置に関する。
特許文献1は、車両が車線変更を行うときに操舵ハンドルの操舵操作を支援する車線変更支援制御を実行可能な車線変更支援装置を開示している。
この車線変更支援装置は、車線変更支援装置を搭載した車両(以下、「自車両」と称する)を、自車両が現在走行中の車線(以下、元車線と称する)から元車線に隣接し且つ自車両のドライバーが移動することを希望する車線である目標車線へ車線変更するための目標軌道を規定する目標軌道関数を演算可能である。なお、元車線から見たときの目標車線の方向は、自車両に設けられた操作手段によって設定可能である。換言すると、車線変更支援制御による自車両の車線移動方向は操作手段によって設定可能である。
この種の目標軌道関数は、例えば、元車線の車線幅方向の中心部を元車線と平行に延びる車線中心ラインを基準とし且つ時間に対応する自車両の目標横位置を算出する関数である。即ち、目標軌道関数を演算するためには、車線変更支援装置は元車線の車線中心ラインの位置を認識する必要がある。
そのために車線変更支援装置は、元車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の区画線(白線)を、例えばカメラが取得した撮影データを利用して認識する。さらに車線変更支援装置は、左右の区画線の間の車線幅方向の中央位置を元車線の車線中心ラインが通る位置であると認識する。
さらに車線変更支援装置は、演算した目標軌道関数によって規定された目標軌道に沿って自車両が走行するように、自車両の操舵輪の舵角を制御する。
車線変更支援装置はこのような要領で車線変更支援制御を実行する。
特開2016−126360号公報 特開2002−163642号公報
自車両に搭載されたカメラは、元車線の一対の区画線を常に認識できるとは限らない。即ち、一時的にカメラが一方の区画線のみを認識し且つ他方の区画線を認識しないことがある。
しかしながら、カメラが他方の区画線を認識しなくなるまでに既に車線変更支援装置が元車線の車線幅を認識していることがある。また、例えば自車両に搭載されたカーナビゲーションシステムの地図データの情報から、車線変更支援装置が元車線の車線幅を認識可能な場合がある。
そしてカメラが一方の区画線のみを認識した場合においても、車線変更支援装置は元車線の車線幅を認識していれば、元車線の一方の区画線の位置と車線幅とに基づいて元車線の車線中心ラインの位置を認識(演算)可能である。
従って、車線変更支援装置は、カメラが元車線の一対の区画線のうちの一方の区画線のみを認識している場合も車線変更支援制御を実行可能である。
しかしながら、車線変更支援装置がこのような車線変更支援制御を実行する場合は、以下の問題が発生するおそれがある。
図6に示す道路は3つの車線(車線1、車線2、車線3)を有している。車両はこの道路上を矢印A方向に走行する。
さらに車線1上の位置X1に位置する自車両の前方において車線1が湾曲しながら車線2と合流している。換言すると、位置X1に位置する自車両の前方において道路の車線数が「3」から「2」へ減少している。
さらに車線1の車線2との合流部(湾曲部)において、車線1の左側の区画線は実線で描かれている。一方、この道路には、車線1の車線2との合流部の右側縁部を規定する区画線は描かれていない。
ここで、位置X1に位置する自車両が車線変更支援制御を実行している場合を想定する。
なお、前記操作手段によって、元車線から見たときの目標車線の方向は右側に設定されている。即ち、位置X1に位置する自車両のドライバーは、車線変更支援制御によって自車両が車線1から車線2へ車線変更することを予想している。換言すると、ドライバーは、車線変更支援制御によって自車両が車線1から右側の車線2へ車線変更することを予想している。
しかしながら車線1の合流部上の位置X2まで移動した自車両のカメラが合流部の左側の区画線を認識したときに、車線変更支援制御が、既に取得している車線1の車線幅情報及び車線1の合流部の左側の区画線の位置情報に基づいて、合流部に車線1の車線中心ラインPCLがあるものと誤認識するおそれがある。換言すると、車線変更支援制御が、車線1を合流部よりも前方の位置まで延びる車線であると誤認識するおそれがある。
そのため、仮に位置X2に位置する自車両Cの車線変更支援制御がこのように誤認識すると、位置X2に位置する自車両Cが矢印Mが示す目標軌道に沿って車線3へ車線変更するおそれがある。即ち、自車両のドライバーは、車線変更支援制御によって自車両が車線1から車線2へ車線変更することを予想していたにも拘わらず、自車両が車線1から車線3へ一気に車線変更してしまうおそれがある。この場合、自車両のドライバーが違和感を覚えるおそれがある。
本発明は前記課題に対処するためになされた。即ち、本発明の目的の一つは、車両が走行中の車線を規定する一対の区画線の一方のみを車線認識手段が認識している場合に車線変更支援制御を実行可能でありながら、車両が道路の車線数が減少する部位を通るときに、走行中の車線からこの車線に隣接する車線に隣接する車線まで一気に車線変更することを防止できる車線変更支援装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の車線変更支援装置の特徴は、
自車両(C)が走行中の車線である元車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の区画線(WL)を認識可能であり、且つ、少なくとも一方の前記区画線を認識したときに前記元車線に対する前記自車両の車線幅方向の相対位置を認識可能な車線認識手段(12)と、
前記車線認識手段が認識した前記相対位置が所定の目標軌道に沿って変化するように、前記元車線を走行している前記自車両を左側と右側の一方側から前記元車線に対して隣接する目標車線へ車線変更させる車線変更支援制御を実行可能な車線変更支援制御手段(10、20)と、
を備え、
前記車線変更支援制御手段が、
前記車線認識手段が前記元車線の前記一方側の前記区画線を認識せず且つ他方側の前記区画線を認識したときに、前記元車線を走行中の前記自車両が前記一方側から前記元車線に対して隣接する前記目標車線へ車線変更するように前記車線変更支援制御を実行することが禁止されるように構成されたことにある。
区画線は、例えば白線である。
但し、区画線が、白線とは異なる線を含んでもよい。
本発明の車線認識手段は、自車両が走行中の車線である元車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の区画線を認識可能である。さらに車線認識手段は、少なくとも一方の区画線を認識したときに元車線に対する自車両の車線幅方向の相対位置を認識可能である。
さらに車線変更支援制御手段は、車線認識手段が認識した相対位置が所定の目標軌道に沿って変化するように、元車線を走行している自車両を左側と右側の一方側から元車線に対して隣接する目標車線へ車線変更させる車線変更支援制御を実行可能である。
即ち、車線認識手段が車両が走行中の車線の一方の区画線のみを認識している場合に、車線変更支援制御手段が車線変更支援制御を実行可能である。
但し、車線変更支援制御手段は、車線認識手段が元車線の前記一方側の区画線を認識せず且つ他方側の区画線を認識したときに、元車線を走行中の自車両が前記一方側から元車線に対して隣接する目標車線へ車線変更するように車線変更支援制御を実行することが禁止される。
例えば、元車線の左側の区画線のみを車線認識手段が認識している場合は、車線変更支援制御手段は、元車線を走行中の自車両を、この元車線の右隣の目標車線へ車線変更させることが禁止される。
そのため、例えば、図6の車線1の位置X2に位置する自車両が、車線変更支援制御によって車線1(元車線の合流部)から車線3へ車線変更することが禁止される。即ち、車線変更支援制御によって自車両が車線1から車線3へ一気に車線変更させられるおそれがない。
前記説明においては、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態に対応する発明の構成に対し、その実施形態で用いた名称及び/又は符号を括弧書きで添えている。しかしながら、本発明の各構成要素は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
本発明の実施形態に係る車線変更支援装置の概略構成図である。 ウインカーレバーの作動を説明するための図である。 実施形態に係る操舵支援制御ルーチンを表すフローチャートである。 自車両の目標軌道を表す図である。 自車両が道路の車線数が減少する部位を車線維持支援制御及び車線変更支援制御を実行しながら走行する様子を示す図である。 比較例の自車両が道路の車線数が減少する部位を車線変更支援制御を実行しながら走行する様子を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る操舵支援装置について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施形態に係る操舵支援装置は、車両C(以下において、他の車両と区別するために、「自車両C」と称呼される場合がある。)に適用される。図1に示すように自車両Cは、運転支援ECU10、電動パワーステアリングECU20、メータECU30、ステアリングECU40、エンジンECU50、ブレーキECU60、および、ナビゲーションECU70を備えている。
これらのECUは、マイクロコンピュータを主要部として備える電気制御装置(Electric Control Unit)であり、CAN(Controller Area Network)100を介して相互に情報を送信可能及び受信可能に接続されている。本明細書において、マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ及びインターフェースI/F等を含む。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。これらのECUは、幾つか又は全部が一つのECUに統合されてもよい。
また、CAN100には、車両状態を検出する複数種類の車両状態センサ80、および、運転操作状態を検出する複数種類の運転操作状態センサ90が接続されている。車両状態センサ80は、例えば、車両の走行速度を検出する車速センサ、車両の前後方向の加速度を検出する前後Gセンサ、車両の横方向の加速度を検出する横Gセンサ、および、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサなどである。
運転操作状態センサ90は、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量センサ、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量センサ、ブレーキペダルの操作の有無を検出するブレーキスイッチ、操舵角を検出する操舵角センサ、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ、および、変速機のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサなどである。
車両状態センサ80、および、運転操作状態センサ90によって検出された情報(センサ情報と呼ぶ)は、CAN100に送信される。各ECUにおいては、CAN100に送信されたセンサ情報を、適宜、利用することができる。
運転支援ECU10は、ドライバーの運転支援を行う中枢となる制御装置であって、車線変更支援制御、車線維持支援制御、および、追従車間距離制御を実施する。運転支援ECU10には、図1に示すように、周辺センサ11が接続されている。
周辺センサ11は、レーダ送受信部と信号処理部(図示略)とを備えており、レーダ送受信部が、ミリ波帯の電波(以下、「ミリ波」と称呼する。)を放射し、放射範囲内に存在する立体物(例えば、他車両、歩行者、自転車、建造物など)によって反射されたミリ波(即ち、反射波)を受信する。信号処理部は、送信したミリ波と受信した反射波との位相差、反射波の減衰レベル及びミリ波を送信してから反射波を受信するまでの時間等に基づいて、自車両Cと立体物との距離、自車両Cと立体物との相対速度、自車両Cに対する立体物の相対位置(方向)等を表す情報(以下、周辺情報と呼ぶ)を所定時間の経過毎に取得して運転支援ECU10に供給する。この周辺情報によって、自車両Cと立体物との距離における前後方向成分と横方向成分、および、自車両Cと立体物との相対速度における前後方向成分と横方向成分とを検出することができる。
周辺センサ11は、本実施形態においては、レーダセンサであるが、それに代えて、例えば、クリアランスソナー、ライダーセンサなど、他のセンサを採用することもできる。
また、運転支援ECU10には、カメラセンサ12が接続されている。カメラセンサ12は、カメラ部、および、カメラ部によって撮影して得られた画像データを解析して道路の区画線の一種である白線WLを認識するレーン認識部を備えている。カメラセンサ12(カメラ部)は、自車両Cの前方の風景を撮影する。カメラセンサ12(レーン認識部)は、認識した白線WLに関する情報を所定の演算周期にて繰り返し運転支援ECU10に供給する。
カメラセンサ12は、一対の白線WLによって区画される領域を表す車線(図5参照)を認識するとともに、白線WLと自車両Cとの位置関係に基づいて、車線に対する自車両Cの相対的な位置関係を検出できるようになっている。ここで、自車両Cの位置とは、自車両Cの重心位置である。また、自車両Cの横位置とは、自車両Cの重心位置の車線幅方向における位置を表し、自車両Cの横速度は、自車両Cの重心位置の車線幅方向における速度を表し、自車両Cの横加速度は、自車両Cの重心位置の車線幅方向における加速度を表す。これらは、カメラセンサ12によって検出される白線WLと自車両Cとの相対位置関係によって求められる。
カメラセンサ12は、図5に示すように、自車両Cの走行している車線における左右の白線WLの幅方向の中心位置となる車線中心ラインCL(一点鎖線)を設定する。この車線中心ラインCLは、後述する車線維持支援制御における目標走行ラインとして利用される。また、カメラセンサ12は、車線中心ラインCLのカーブの曲率Cuを演算する。
カメラセンサ12は、自車両Cが走行している車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の白線WLを共に(同時に)認識したときは、認識した一対の白線WLの間の車線幅方向の中央位置を、この車線の車線中心ラインCLが通る位置であると認識する。
またカメラセンサ12は自車両Cが走行している車線の一対の白線WLを常に認識できるとは限らない。即ち、一時的にカメラセンサ12が一方の白線WLのみを認識し且つ他方の白線WLを認識しないことがある。
しかしながら、後述するように、ナビゲーションECU70に接続された地図データベース72に記憶されている地図情報には、道路(各車線)の車線幅に関する情報が含まれている。従って、このような状況になっても、カメラセンサ12は、地図データベース72の情報に基づいてこの車線の車線幅を認識できる。また、このような状況になる前にカメラセンサ12がこの車線の一対の白線WLを既に少なくとも1回同時に認識していた場合は、取得済みの一対の白線WLの位置情報に基づいてカメラセンサ12はこの車線の車線幅を認識できる。
そしてカメラセンサ12は、この車線の車線幅に関する情報と、一方の白線WLの位置に関する情報とに基づいて、この車線の車線中心ラインCLの位置を認識(演算)することが可能である。
なお、図5に示す道路は複数の車線1、2、3を有している。この場合は、自車両Cのカメラセンサ12が車線1の左右の白線WLを認識することにより車線1の車線幅を認識したとき、カメラセンサ12は車線2及び車線3の車線幅も車線1の車線幅と同一であると認識する。但し、地図データベース72に記憶された情報が、車線1の車線幅と車線2、3の車線幅とが異なることを示す場合は、カメラセンサ12は、車線2、3の車線幅は地図データベース72に記憶された情報が示す車線幅であると認識する。
また、カメラセンサ12は、自車両Cが走行している車線に限らずこの車線に隣接する車線も含めて、検出した白線WLの種類(実線、破線)、隣り合う左右の白線WL間の距離(車線幅)、白線WLの形状など、白線WLに関する情報についても、所定の演算周期にて運転支援ECU10に供給する。白線WLが実線の場合は、車両がその白線WLを跨いで車線変更することは禁止されている。一方、白線WLが破線(一定の間隔で断続的に形成されている白線)の場合は、車両がその白線WLを跨いで車線変更することは許可されている。
運転支援ECU10は、周辺センサ11から供給された周辺情報、カメラセンサ12の白線認識に基づいて得られた車線に関する情報、車両状態センサ80にて検出された車両状態、および、運転操作状態センサ90にて検出された運転操作状態等に基づいて、車線変更支援制御、車線維持支援制御、および、追従車間距離制御を実施する。
運転支援ECU10には、ドライバーによって操作される設定操作器14が接続されている。設定操作器14は、車線変更支援制御、車線維持支援制御、および、追従車間距離制御のそれぞれについて実施するか否かについての設定等を行うための操作器である。運転支援ECU10は、設定操作器14の設定信号を入力して、各制御の実施の有無を決定する。この場合、追従車間距離制御の実施が選択されていない場合は、車線変更支援制御および車線維持支援制御についても実施されないように自動設定される。また、車線維持支援制御の実施が選択されていない場合は、車線変更支援制御についても実施されないように自動設定される。
また、設定操作器14は、上記制御を実施するにあたって、ドライバーの好みを表すパラメータ等を入力する機能も備えている。
電動パワーステアリングECU20は、電動パワーステアリング装置の制御装置である。以下、電動パワーステアリングECU20をEPS・ECU(Electric Power Steering ECU)20と呼ぶ。EPS・ECU20は、モータドライバ21に接続されている。モータドライバ21は、転舵用モータ22に接続されている。転舵用モータ22は、図示しない車両の「操舵ハンドル、操舵ハンドルに連結されたステアリングシャフト及び操舵用ギア機構等を含むステアリング機構」に組み込まれている。EPS・ECU20は、ステアリングシャフトに設けられた操舵トルクセンサによって、ドライバーが操舵ハンドル(図示略)に入力した操舵トルクを検出し、この操舵トルクに基づいて、モータドライバ21の通電を制御して、転舵用モータ22を駆動する。このアシストモータの駆動によってステアリング機構に操舵トルクが付与されて、ドライバーの操舵操作をアシストする。
また、EPS・ECU20は、CAN100を介して運転支援ECU10から操舵指令を受信した場合には、操舵指令で特定される制御量で転舵用モータ22を駆動して操舵トルクを発生させる。この操舵トルクは、上述したドライバーの操舵操作(ハンドル操作)を軽くするために付与される操舵アシストトルクとは異なり、ドライバーの操舵操作を必要とせずに、運転支援ECU10からの操舵指令によってステアリング機構に付与されるトルクを表す。
尚、EPS・ECU20は、運転支援ECU10から操舵指令を受信している場合であっても、ドライバーのハンドル操作による操舵トルクが検出されている場合には、その操舵トルクが閾値よりも大きい場合には、ドライバーのハンドル操舵を優先して、そのハンドル操作を軽くする操舵アシストトルクを発生させる。
メータECU30は、表示器31、および、左右のウインカー32(ウインカーランプを意味する。ターンランプと呼ばれることもある)に接続されている。表示器31は、例えば、運転席の正面に設けられたマルチインフォーメーションディスプレイであって、車速等のメータ類の計測値の表示に加えて、各種の情報を表示する。例えば、メータECU30は、運転支援ECU10から運転支援状態に応じた表示指令を受信すると、その表示指令で指定された画面を表示器31に表示させる。尚、表示器31としては、マルチインフォーメーションディスプレイに代えて、あるいは、加えて、ヘッドアップディスプレイ(図示略)を採用することもできる。ヘッドアップディスプレイを採用する場合には、ヘッドアップディスプレイの表示を制御する専用のECUを設けるとよい。
また、メータECU30は、ウインカー駆動回路(図示略)を備えており、CAN100を介してウインカー点滅指令を受信した場合には、ウインカー点滅指令で指定された方向(右、左)のウインカー32を点滅させる。また、メータECU30は、ウインカー32を点滅させている間、ウインカー32が点滅状態であることを表すウインカー点滅情報をCAN100に送信する。従って、他のECUにおいては、ウインカー32の点滅状態を把握することができる。
ステアリングECU40は、ウインカーレバー41に接続されている。ウインカーレバー41は、ウインカー32を作動(点滅)させるための操作器であり、ステアリングコラムに設けられている。ウインカーレバー41は、右回り操作方向、および、左回り操作方向のそれぞれについて、支軸O周りに2段の操作ストロークにて揺動可能に設けられる。
本実施形態のウインカーレバー41は、ドライバーが車線変更支援制御を要求する操作器としても兼用されている。ウインカーレバー41は、図2に示すように、支軸Oを中心として左回り操作方向、および、右回り操作方向のそれぞれについて、中立位置PNから第1角度θW1回動した位置である第1ストローク位置P1L(P1R)と、中立位置PNから第2角度θW2(>θW1)回動した位置である第2ストローク位置P2L(P2R)とに選択的に操作可能に構成される。ウインカーレバー41は、第1ストローク位置P1L(P1R)では、ドライバーのレバー操作力が解除されると中立位置PNに戻り、第2ストローク位置P2L(P2R)では、レバー操作力が解除されても、ロック機構によりその状態が保持される。また、ウインカーレバー41は、第2ストローク位置P2L(P2R)に保持されている状態で、操舵ハンドルが逆回転して中立位置に戻された場合、あるいは、ドライバーがウインカーレバー41を中立位置方向に戻し操作した場合に、ロック機構によるロックが解除されて中立位置PNに戻される。
ウインカーレバー41は、第1ストローク位置P1L(P1R)に倒されている場合にのみオンする第1スイッチ411L(411R)と、第2ストローク位置P2L(P2R)に倒されている場合にのみオンする第2スイッチ412L(412R)とを備えている。
ステアリングECU40は、第1スイッチ411L(411R)、および、第2スイッチ412L(412R)の状態に基づいて、ウインカーレバー41の操作状態を検出し、ウインカーレバー41が、第1ストローク位置P1L(P1R)に倒されている状態、および、第2ストローク位置P2L(P2R)に倒されている状態のそれぞれにおいて、その操作方向(左右)を表す情報を含めたウインカー点滅指令をメータECU30に対して送信する。
また、ステアリングECU40は、ウインカーレバー41が、第1ストローク位置P1L(P1R)に、予め設定された設定時間(車線変更要求確定時間:例えば、1秒)以上継続して保持されたことを検出した場合、運転支援ECU10に対して、その操作方向(左右)を表す情報を含めた車線変更支援要求信号を出力する。従って、ドライバーは、運転中に、車線変更支援を受けたい場合には、ウインカーレバー41を、車線変更方向の第1ストローク位置P1L(P1R)に倒して、設定時間以上保持すればよい。こうした操作を車線変更支援要求操作と呼ぶ。
尚、本実施形態においては、ドライバーが車線変更支援を要求する操作器としてウインカーレバー41を兼用しているが、それに代えて、専用の車線変更支援要求操作器を操舵ハンドル等に設けてもよい。
エンジンECU50は、エンジンアクチュエータ51に接続されている。エンジンアクチュエータ51は内燃機関52の運転状態を変更するためのアクチュエータである。本実施形態において、内燃機関52はガソリン燃料噴射・火花点火式・多気筒エンジンであり、吸入空気量を調整するためのスロットル弁を備えている。エンジンアクチュエータ51は、少なくとも、スロットル弁の開度を変更するスロットル弁アクチュエータを含む。エンジンECU50は、エンジンアクチュエータ51を駆動することによって、内燃機関52が発生するトルクを変更することができる。内燃機関52が発生するトルクは図示しない変速機を介して図示しない駆動輪に伝達されるようになっている。従って、エンジンECU50は、エンジンアクチュエータ51を制御することによって、自車両Cの駆動力を制御し加速状態(加速度)を変更することができる。
ブレーキECU60は、ブレーキアクチュエータ61に接続されている。ブレーキアクチュエータ61は、ブレーキペダルの踏力によって作動油を加圧する図示しないマスタシリンダと、左右前後輪に設けられる摩擦ブレーキ機構62との間の油圧回路に設けられる。摩擦ブレーキ機構62は、車輪に固定されるブレーキディスク62aと、車体に固定されるブレーキキャリパ62bとを備える。ブレーキアクチュエータ61は、ブレーキECU60からの指示に応じてブレーキキャリパ62bに内蔵されたホイールシリンダに供給する油圧を調整し、その油圧によりホイールシリンダを作動させることによりブレーキパッドをブレーキディスク62aに押し付けて摩擦制動力を発生させる。従って、ブレーキECU60は、ブレーキアクチュエータ61を制御することによって、自車両Cの制動力を制御することができる。
ナビゲーションECU70には、自車両Cの現在位置を検出するためのGPS信号を受信するGPS受信機71、地図情報等を記憶した地図データベース72、および、タッチパネル(タッチパネル式ディスプレイ)73が接続されている。ナビゲーションECU70は、GPS信号に基づいて現時点の自車両Cの位置を特定するとともに、自車両Cの位置及び地図データベース72に記憶されている地図情報等に基づいて各種の演算処理を行い、タッチパネル73を用いて経路案内を行う。
地図データベース72に記憶されている地図情報には、道路情報が含まれている。道路情報には、その道路の位置および形状を示すパラメータ(例えば、道路の曲率半径又は曲率、道路の車線幅、車線数、各車線の中央ラインの位置など)が含まれている。また、道路情報には、自動車専用道路であるか否かを区別することができる道路種別情報等も含まれている。
<運転支援ECU10の行う制御処理>
次に、運転支援ECU10の行う制御処理について説明する。運転支援ECU10は、車線維持支援制御および追従車間距離制御の両方が実施されている状況において、車線変更支援要求が受け付けられた場合に、車線変更支援制御を実施する。そこで、先ず、車線維持支援制御および追従車間距離制御について簡単に説明する。
<車線維持支援制御(LTA)>
車線維持支援制御は、自車両Cの位置が「その自車両Cが走行している車線」内の目標走行ライン付近に維持されるように、操舵トルクをステアリング機構に付与してドライバーの操舵操作を支援する制御である。本実施形態においては、目標走行ラインは、車線中心ラインCLであるが、車線中心ラインCLから所定距離だけ車線幅方向にオフセットさせたラインを採用することもできる。
以下、車線維持支援制御をLTA(レーントレーシングアシスト)と呼ぶ。LTAは周知であり、例えば、特開2008−195402号公報、特開2009−190464号公報、特開2010−6279号公報、及び、特許第4349210号明細書、等にその制御内容が開示されている。
運転支援ECU10は、設定操作器14の操作によってLTAが要求され且つ所定のLTA開始条件が成立している場合にLTAを実行する。運転支援ECU10がLTAを実行するためには、カメラセンサ12が車線の車線中心ラインCLを認識する必要がある。そのため、LTA開始条件には少なくとも、「カメラセンサ12(レーン認識部)が車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の白線WLの一方のみ及び車線幅を認識していること、又は、一対の白線WLの両方をカメラセンサ12が同時に認識していること」という要件が含まれる。
<追従車間距離制御(ACC)>
追従車間距離制御は、周辺情報に基づいて自車両Cの前方を走行している先行車が存在すると判定した場合には、その先行車と自車両Cとの車間距離を所定の距離に維持しながら自車両Cを先行車に追従させ、先行車が存在しない場合には自車両Cを設定車速にて定速走行させる制御である。この制御は、運転支援ECU10が、エンジンECU50又は/及びブレーキECU60を介して、エンジンアクチュエータ51又は/及びブレーキアクチュエータ61を制御することにより実行される。以下、追従車間距離制御をACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)と呼ぶ。ACCは周知であり、例えば、特開2014−148293号公報、特開2006−315491号公報、特許第4172434号明細書、及び、特許第4929777号明細書等にその制御内容が開示されている。
運転支援ECU10は、設定操作器14の操作によってACCが要求されている場合にACCを実行する。
<車線変更支援制御(LCA)>
車線変更支援制御は、周辺センサ11が取得した周辺情報を利用することにより自車両Cの周囲を監視して安全に車線変更が可能であると判定された後に、自車両Cの周囲を監視しつつ、自車両Cが現在走行している車線から隣接する車線に移動するように操舵トルクをステアリング機構に付与して、ドライバーの操舵操作(車線変更操作)を支援する制御である。従って、車線変更支援制御によれば、ドライバーの操舵操作(ハンドル操作)を必要とせずに、自車両Cの走行する車線を変更することができる。以下、車線変更支援制御をLCA(レーン・チェンジ・アシスト)と呼ぶ。
LCAは、LTAと同様に自車両Cの車線に対する横位置の制御であり、LTAおよびACCの実施中に車線変更支援要求が受け付けられた場合に、LTAに代わって実施される。以下、LTAとLCAとをあわせて操舵支援制御と総称し、操舵支援制御の状態を操舵支援制御状態と呼ぶ。
尚、操舵支援装置は、ドライバーの操舵操作を支援するものであるため、操舵支援制御(LTA,LCA)を実施する場合、ドライバーのハンドル操作が優先されるように、制御用の操舵力を発生させる。従って、ドライバーは、操舵支援制御中においても、自身のハンドル操作で自車両Cを意図した方向に進めることができる。
図3は、運転支援ECU10の実施する操舵支援制御ルーチンを表す。操舵支援制御ルーチンは、LTAを実施許可条件が成立している場合に実施される。LTA実施許可条件は、設定操作器14によってLTAの実施が選択されていること、ACCが実施されていること、LTA開始条件が成立していること、などである。
運転支援ECU10は、操舵支援制御ルーチンを開始すると、ステップS11において、操舵支援制御状態をLTA・ON状態に設定する。LTA・ON状態とは、LTAが実施される制御状態を表す。
続いて、運転支援ECU10は、ステップS12において、LCA開始条件が成立したか否かについて判定する。
LCA開始条件は、例えば、以下の条件が全て成立した場合に成立する。
1.車線変更支援要求操作が検出されること。
2.設定操作器14によってLCAの実施が選択されていること。
3.ウインカー操作方向の白線WL(自車両Cが現在走行している車線である元車線と目標車線との境界となる白線WL)が破線であること。
4.周辺監視のLCA実施可否判定結果が可であること(周辺センサ11により得られた周辺情報よって、車線変更に障害となる障害物(他車両等)が検出されていなく、安全に車線変更ができると判定されていること)。
5.道路が自動車専用道路であること(ナビゲーションECU70から取得した道路種別情報が自動車専用道路を表していること)。
6.自車両Cの車速がLCAの許可されるLCA許可車速範囲に入っていること。
7.カメラセンサ12(レーン認識部)が元車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の白線WLの左側と右側の一方の白線WLのみを認識し且つ運転支援ECU10が元車線の車線幅に関する情報を取得している場合に車線変更支援要求操作による自車両Cの車線変更方向と自車両Cから見た当該一方の白線WLの方向とが互いに同一であること、又は、一対の白線WLの両方をカメラセンサ12が同時に認識していること。なお、例えば、地図データベース72の地図情報に道路(各車線)の車線幅に関する情報が含まれている場合、又は、運転支援ECU10のメモリ(ROM)に道路の車線幅に関する情報が固定値(例えば3.5m)として記録されている場合には、カメラセンサ12が一方の白線WLのみを認識している場合においても、運転支援ECU10は元車線の車線幅に関する情報を取得できる。
例えば、条件「4.」は、自車両Cと目標車線を走行する他車両との相対速度に基いて、車線変更後における両者の車間距離が適正に確保されると推定される場合に成立する。
尚、LCA開始条件は、条件「7.」を含む限り、こうした条件に限るものでは無く、任意に設定することができる。
運転支援ECU10は、LCA開始条件が成立しない場合には、その処理をステップS11に戻してLTAの実施を継続させる。
LTAが実施されている最中に、LCA開始条件が成立すると(ステップS12:Yes)、運転支援ECU10は、ステップS13において、LTAに代えてLCAを実施する。そして運転支援ECU10は、メータECU30に対して、LCA実施表示指令を送信する。
例えば、条件「1.」乃至「6.」が満たされ、且つ、図5の車線3を走行している自車両Cのカメラセンサ12(レーン認識部)が車線3の右側の白線WLを認識せず左側の白線WLのみを認識し且つ車線3の車線幅を認識している場合に車線変更支援要求操作による自車両Cの車線変更方向が左側の場合に、運転支援ECU10はステップS12でYesと判定する。
運転支援ECU10は、ステップS13において周知の方法により自車両Cの目標軌道を表す目標軌道関数を演算する。この目標軌道関数は、元車線の車線中心ラインCLを基準とする自車両Cの目標横位置(車線幅方向位置)を、時間に基づいて算出する関数である。
目標軌道関数が演算されると、運転支援ECU10は、続くステップS14において、目標軌道関数に基づいて操舵制御を行う。
即ち、運転支援ECU10は、目標軌道関数に現在時刻を代入して得た値を利用して、現在時刻における操舵輪の目標舵角を演算する。このとき、運転支援ECU10は、例えば、目標軌道関数に現在時刻を代入して得た自車両Cの横位置とカメラセンサ12によって得られた現在時刻における実際の横位置との誤差を小さくするように目標舵角を演算する。即ち、運転支援ECU10が目標舵角を求めるために利用する演算式には、フィードバック項が含まれる。なお、このフィードバック項は、横位置の誤差の他に、自車両の横速度及び横加速度の誤差を小さくするものであってもよい。
そして、運転支援ECU10は、この目標舵角に関する情報をEPS・ECU20に送信する。すると、EPS・ECU20が、現在時刻において操舵輪が目標舵角で回転するように転舵用モータ22を駆動制御する。その結果、自車両Cが目標軌道に沿って車線変更を実行する。
さらに、ステップS14の処理を終えた運転支援ECU10は、ステップS15において、所定のLCA中断条件が成立しているか否かについて判定する。本実施形態のLCA中断条件は、LCA開始条件の上記「7.」が満たされなくなったときに成立する。即ち、カメラセンサ12(レーン認識部)が元車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の白線WLの左側と右側の一方の白線WLのみを認識し且つ運転支援ECU10が元車線の車線幅に関する情報を取得している場合に車線変更支援要求操作による自車両Cの車線変更方向と車両Cから見た当該一方の白線WLの方向とが互いに異なるとき、又は、一対の白線WLの両方をカメラセンサ12が同時に認識しなくなったとき、にLCA中断条件が成立する。
運転支援ECU10は、ステップS15においてYesと判定すると、LCAを中断し且つステップS11へ戻って操舵支援制御状態をLTA・ON状態に設定する。即ち、運転支援ECU10はLTAを再開する。
ステップS15でNoと判定した運転支援ECU10は、ステップS16においてLCA完了条件が成立したか否かについて判定する。本実施形態のLCA完了条件は、自車両Cの横位置がステップS13で演算した目標軌道(目標軌道関数)が表す最終目標横位置と一致したとき(自車両Cの横速度がゼロになったとき)に成立する。運転支援ECU10は、LCA完了条件が成立していない場合は、その処理をステップS14に戻して、ステップS14及びステップS15の処理を所定の演算周期で繰り返し実施する。なお、目標軌道が表す最終目標横位置は、目標車線の車線中心ラインCL上の位置である。
一方、ステップS16においてLCA完了条件が成立したと判定した場合、運転支援ECU10はステップS17において、操舵支援制御状態をLTA・ON状態に設定する。つまり、LCAを終了して、LTAを再開する。これにより、自車両Cが目標車線における車線中心ラインCLに沿って走行するように操舵制御が行われる。運転支援ECU10は、ステップS17において操舵支援制御状態をLTA・ON状態に設定すると、その処理をステップS11に戻して、上述した操舵支援制御ルーチンをそのまま継続させる。
尚、運転支援ECU10は、LCAを開始してから本操舵支援制御ルーチンを終了するまでの期間において、メータECU30に対して、ウインカー操作方向のウインカー32の点滅指令を送信する。ウインカー32は、LCAが開始される前から、ウインカーレバー41の第1ストローク位置P1L(P1R)への操作に伴ってステアリングECU40から送信される点滅指令によって点滅する。メータECU30は、ステアリングECU40から送信される点滅指令が停止されても、運転支援ECU10から点滅指令が送信されている間、ウインカー32の点滅を継続させる。
以上説明した本実施形態の車線変更支援装置によれば、図3のフローチャートのステップS12及びステップS15において、カメラセンサ12が元車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の白線WLの左側と右側の一方の白線WLのみを認識し且つ元車線の車線幅を認識している場合に、車線変更支援要求操作による自車両Cの車線変更方向と車両Cから見た当該一方の白線WLの方向とが互いに異なるときに、LCA制御が実行されない(中断される)。そのため、以下に説明する作用効果を発揮可能である。
図5に示す道路は3つの車線(車線1、車線2、車線3)を有している。車両はこの道路上を矢印A方向に走行する。
さらに車線1上の位置X1に位置する自車両Cの前方において車線1が湾曲しながら車線2と合流している。換言すると、位置X1に位置する自車両Cの前方において道路の車線数が「3」から「2」へ減少している。
さらに車線1の車線2との合流部(湾曲部)において、車線1の左側の白線WLは実線で描かれている。一方、この道路には、車線1の車線2との合流部の右側縁部を規定する白線WLは描かれていない。即ち、自車両Cのカメラセンサ12は、合流部においては左側の白線WLのみを認識可能である。
ここで、位置X1に位置する自車両CがLTA及びLCAを実行中であり、且つ、ドライバーがウインカーレバー41を第1ストローク位置P1Rに設定時間(車線変更要求確定時間)以上継続して保持した場合を想定する。
位置X1に位置する自車両Cのドライバーは、LCAによって自車両Cが元車線である車線1から目標車線である車線2へ車線変更することを予想している。換言すると、ドライバーは、LCAによって自車両Cが車線1から右側の車線2へ車線変更することを予想している。
しかしながらLTAによって車線1の合流部上の位置X2まで移動した自車両Cのカメラセンサ12が合流部の左側の白線WLを認識したときに、カメラセンサ12が車線1の車線幅情報及び車線1の合流部の左側の白線WLの位置情報に基づいて、合流部に車線1の車線中心ラインPCLがあるものと誤認識するおそれがある。換言すると、カメラセンサ12が、車線1を合流部よりも前方の位置まで延びる車線であると誤認識するおそれがある。
そのため、仮に位置X2に位置する自車両Cのカメラセンサ12が車線1をこのように誤認識し且つ自車両Cが位置X2においてLCAを開始すると、LCAによって位置X2に位置する自車両Cが矢印PMが示す目標軌道に沿って車線3へ車線変更するおそれがある。即ち、自車両CのドライバーはLCAによって車線1(元車線)から車線2(目標車線)へ車線変更することを予想していたにも拘わらず、自車両Cが車線1から車線3へ一気に車線変更してしまうおそれがある。この場合、自車両Cのドライバーが違和感を覚えるおそれがある。
しかし本実施形態ではこの場合に、車線1の合流部の左側の白線WLのみをカメラセンサ12が認識している。その一方で、ウインカーレバー41の回転方向によって規定される自車両Cの車線1からの車線変更方向が「右側」である。即ち、カメラセンサ12が元車線である車線1の一対の白線WLの左側と右側の一方の白線WL(左側の白線WL)のみを認識し且つカメラセンサ12が車線1(及び車線2、3)の車線幅を認識している場合に、車線変更支援要求操作による自車両Cの車線変更方向(右側)と車両Cから見た当該一方の白線WLの方向(左側)とが互いに異なる。そのため、運転支援ECU10が、ステップS12でNo、及び/又は、ステップS15でYesと判定する。
従って、本実施形態では位置X2に位置する自車両CはLCAを実行しない。そのため、自車両Cが矢印PMが示す目標軌道に沿って車線1(位置X2)から車線3まで一気に車線変更するおそれはない。
一方、例えば、自車両CがLTAによって車線2上の位置X3まで移動した場合を想定する。位置X3に位置する自車両Cのカメラセンサ12が車線2の右側の白線WLのみを認識し且つ車線2の車線幅を認識している場合に、車線変更支援要求操作による自車両Cの車線変更方向が右側のときに、LCAによって自車両Cが車線2(位置X3)から矢印Mが示す目標軌道に沿って車線3上の位置X4まで車線変更する。
以上、本実施形態に係る車線変更支援装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、操舵支援制御状態がLTA・ON状態(LTAが実施されている状態)であることがLCAを実施するための前提となっているが、必ずしも、そのような前提は必要としない。また。ACCが実施されている状態であるという前提もなくてもよい。また、本実施形態においては、LCAは、自車両Cが走行する道路が自動車専用道路であることを条件として実施されるが、必ずしも、そうした条件を設ける必要はない。
10…運転支援ECU、11…周辺センサ、12…カメラセンサ、20…EPS・ECU、21…モータドライバ、22…転舵用モータ、40…ステアリングECU、41…ウインカーレバー、80…車両状態センサ、90…運転操作状態センサ、CL…車線中心ライン、WL…白線(区画線)。

Claims (1)

  1. 自車両が走行中の車線である元車線の左右両側縁部をそれぞれ規定する一対の区画線を認識可能であり、且つ、少なくとも一方の前記区画線を認識したときに前記元車線に対する前記自車両の車線幅方向の相対位置を認識可能な車線認識手段と、
    前記車線認識手段が認識した前記相対位置が所定の目標軌道に沿って変化するように、前記元車線を走行している前記自車両を左側と右側の一方側から前記元車線に対して隣接する目標車線へ車線変更させる車線変更支援制御を実行可能な車線変更支援制御手段と、
    を備え、
    前記車線変更支援制御手段が、
    前記車線認識手段が前記元車線の前記一方側の前記区画線を認識せず且つ他方側の前記区画線を認識したときに、前記元車線を走行中の前記自車両が前記一方側から前記元車線に対して隣接する前記目標車線へ車線変更するように前記車線変更支援制御を実行することが禁止されるように構成された、
    車線変更支援装置。
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