JP2018204867A - 設備機器試運転システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の空調機に対する試運転を効率的に実行することが可能な設備機器試運転システムを提供する。【解決手段】複数の空調機21−1〜21−nと、複数の空調機21−1〜21−nから、各空調機21−1〜21−nのアドレス、機種情報、およびグループ情報を含む構成情報を取得してサーバ4に送信し、サーバ4で生成された試運転シーケンスを用いて各空調機21−1〜21−nの試運転を行う通信端末3と、構成情報を用いて、異なるグループの空調機21−1〜21−nについては並行して試運転を行う試運転シーケンスを生成するサーバ4と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、設備機器の試運転を実行する設備機器試運転システムに関する。
従来、空調機の試運転を実施するシステムがある。特許文献1には、空調機の試運転を実施し、試運転で異常の無かった空調機についてリモートコントローラからの制御を可能にし、試運転作業の品質向上を実現する技術が開示されている。
特開2011−141081号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、複数の空調機がある場合、各空調機に対して個別に試運転を実施する必要がある。そのため、空調機の数が多くなるほど時間および手間がかかる、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の空調機に対する試運転を効率的に実行することが可能な設備機器試運転システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る設備機器試運転システムは、複数の空調機と、複数の空調機から、各空調機のアドレス、機種情報、およびグループ情報を含む構成情報を取得してサーバに送信し、サーバで生成された試運転シーケンスを用いて各空調機の試運転を行う通信端末と、構成情報を用いて、異なるグループの空調機については並行して試運転を行う試運転シーケンスを生成するサーバと、を備える。
本発明によれば、設備機器試運転システムは、複数の空調機に対する試運転を効率的に実行することができる、という効果を奏する。
設備機器試運転システムの構成例を示すブロック図 設備機器試運転システムにおいて通信端末が空調機から構成情報を収集するまでの動作を示すフローチャート 設備機器試運転システムにおいて空調機が構成情報を送信する動作を示すフローチャート 設備機器試運転システムにおいて通信端末が空調機の試運転を行う動作を示すフローチャート 設備機器試運転システムにおいてサーバが試運転シーケンスを生成する処理の例を示す図 設備機器試運転システムにおいて空調機が試運転を行って試運転データを送信する動作を示すフローチャート 設備機器試運転システムにおいてサーバが試運転結果を生成して通信端末で表示する動作を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態に係る設備機器試運転システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態に係る設備機器試運転システム1の構成例を示すブロック図である。設備機器試運転システム1は、空調システム2a,2bと、通信端末3と、サーバ4と、を備える。空調システム2a,2bと、通信端末3とは、空調ネットワークを介して接続している。通信端末3と、サーバ4とは、広域ネットワーク5を介して接続している。広域ネットワーク5は、例えば、インターネットであるが、これに限定されるものではない。空調システム2a,2bは、同様の構成であり、区別しない場合は空調システム2と称する。図1に示す設備機器試運転システム1では、空調システム2が2つ、通信端末3が1つ、サーバ4が1つとなっているが一例であり、空調システム2が3つ以上、通信端末3およびサーバ4が2つ以上あってもよい。
空調システム2は、設備機器である空調機21−1,21−2,…,21−nを備える。nは2以上の整数である。空調機21−1,21−2,…,21−nを区別しない場合、空調機21と称する。空調機21は、室外機、室内機、またはリモートコントローラ(以下、リモコンとする)のいずれかである。空調システム2は、例えば、1つの室外機に複数の室内機が接続され、各室内機に対応した複数のリモコンを備えるシステム構成があるが、これに限定されるものではない。なお、空調システム2a,2bで異なるグループを形成しているものとする。すなわち、空調システム2aの空調機21と、空調システム2bの空調機21とは、異なるグループに属する空調機21とする。ユーザによって操作された際、同じグループに属する空調機21は連携して動作する。
空調機21は、空調ネットワーク通信部22と、記憶部23と、試運転制御部24と、を備える。空調ネットワーク通信部22は、他の空調機21、および通信端末3と通信を行う。記憶部23は、自機すなわち空調機21の構成情報を記憶している。構成情報には、空調機21のアドレス、機種情報、およびグループ情報が含まれる。アドレスとは、接続されている空調システム2において各空調機21に対して割り振られたアドレスを示す値または文字列である。機種情報とは、空調機21の機種、具体的には前述のように室外機、室内機、またはリモコンを示す値または文字列である。グループ情報とは、空調機21が属するグループを示す値または文字列である。試運転制御部24は、通信端末3からのコマンドによって試運転を実行する際に機種毎に設定された動作を行い、試運転データを取得する。試運転データには、例えば、空調機21が室内機の場合、センサ値として温度センサによって検出された温度などがある。また、試運転データには、例えば、空調機21が室外機の場合、センサ値として温度センサによって検出された温度、冷媒圧力センサで検出された冷媒の圧力などがあり、アクチュエータ値として膨張弁などの弁開度、ファンなどのモータ回転数などがある。また、試運転データには、例えば、各機種共通で、冷房中、暖房中などの運転状態を示す数値または文字列がある。なお、空調機21は、本実施の形態で必要な構成のみを示しており、一般的な構成については記載を省略している。
通信端末3は、入力部31と、シーケンス実行部32と、記憶部33と、空調ネットワーク通信部34と、データ圧縮伸長部35と、表示部36と、広域ネットワーク通信部37と、を備える。入力部31は、ユーザからの操作を受け付ける。シーケンス実行部32は、ユーザからの操作に応じて、記憶部33に記憶されている構成情報収集シーケンスを実行し、各空調機21から構成情報を取得する。また、シーケンス実行部32は、サーバ4で生成された試運転シーケンスを実行し、試運転を行って各空調機21から試運転データを取得する。記憶部33は、構成情報収集シーケンスを記憶している。記憶部33は、構成情報収集シーケンスとして、空調ネットワークのプロトコルに則って空調機21の運転開始、運転停止、機種に応じて各種データを取得するための各種コマンドの情報、各種コマンドを送信する宛先となる宛先アドレスの情報、および、各種コマンドを送信する際にあるコマンドを送信してから次のコマンドを送信するまでの送信間隔などを示す送信タイミングの情報を記憶している。空調ネットワーク通信部34は、空調機21と通信を行う。データ圧縮伸長部35は、サーバ4に送信するデータを圧縮し、サーバ4から受信したデータを伸長する。具体的に、データ圧縮伸長部35は、サーバ4に送信する構成情報を圧縮し、サーバ4に送信する試運転データを圧縮する。また、データ圧縮伸長部35は、サーバ4から受信した試運転シーケンスを伸長し、サーバ4から受信した試運転結果を伸長する。表示部36は、空調機21から取得した構成情報、サーバ4から取得した試運転結果などを表示する。広域ネットワーク通信部37は、広域ネットワーク5を介して、サーバ4と通信を行う。
サーバ4は、広域ネットワーク通信部41と、データ圧縮伸長部42と、記憶部43と、試運転シーケンス生成部44と、試運転データ解析部45と、を備える。広域ネットワーク通信部41は、広域ネットワーク5を介して、通信端末3と通信を行う。データ圧縮伸長部42は、通信端末3に送信するデータを圧縮し、通信端末3から受信したデータを伸長する。具体的に、データ圧縮伸長部42は、通信端末3に送信する試運転シーケンスを圧縮し、通信端末3に送信する試運転結果を圧縮する。また、データ圧縮伸長部42は、通信端末3から受信した構成情報を伸長し、通信端末3から受信した試運転データを伸長する。記憶部43は、通信端末3から受信され、データ圧縮伸長部42で伸長された構成情報および試運転データを記憶する。試運転シーケンス生成部44は、記憶部43に記憶されている構成情報を用いて、通信端末3が空調機21に対して試運転を実行する際に使用される試運転シーケンスを生成する。試運転データ解析部45は、記憶部43に記憶されている試運転データを用いて、各空調機21の運転状態を判定し、判定内容および異常が検出された場合の異常要因の候補を含む判定結果である試運転結果を生成する。
つづいて、設備機器試運転システム1において、通信端末3が、空調機21に対して試運転を実行し、空調機21の試運転結果を得るまでの動作について説明する。図2は、本実施の形態に係る設備機器試運転システム1において通信端末3が空調機21から構成情報を収集するまでの動作を示すフローチャートである。まず、通信端末3において、入力部31が、ユーザから構成情報収集の指示を受け付ける(ステップS1)。シーケンス実行部32は、記憶部33から構成情報収集シーケンスを読み出し、構成情報収集シーケンスを実行する(ステップS2)。
シーケンス実行部32は、空調ネットワーク通信部34を介して、宛先アドレスで示される空調機21に対して、構成情報の収集を指示するコマンドを、送信タイミングの情報に基づいて送信する。複数の空調機21に対するコマンドのうち送信していないコマンドがある場合(ステップS3:No)、シーケンス実行部32は、規定された送信タイミングまで待機する(ステップS4:No)。規定された送信タイミングになった場合(ステップS4:Yes)、シーケンス実行部32は、空調ネットワーク通信部34を介して、構成情報の収集を指示するコマンドを宛先アドレス宛すなわち宛先アドレスで示される空調機21に送信する(ステップS5)。シーケンス実行部32は、空調ネットワーク通信部34を介して、宛先アドレスで示される空調機21から、構成情報の収集を指示するコマンドの応答として、構成情報を受信する(ステップS6)。以降、通信端末3は、複数の空調機21に対するコマンドを全て送信するまで、ステップS3:NoからステップS6までの動作を繰り返し実行する。
複数の空調機21に対するコマンドを全て送信した場合(ステップS3:Yes)、データ圧縮伸長部35は、シーケンス実行部32で受信された全ての構成情報を圧縮する(ステップS7)。なお、データ圧縮伸長部35は、構成情報の内容を表示部36に表示してもよい。広域ネットワーク通信部37は、データ圧縮伸長部35で圧縮された構成情報を、広域ネットワーク5を介して、サーバ4に送信する(ステップS8)。
サーバ4では、広域ネットワーク通信部41が、広域ネットワーク5を介して通信端末3から、圧縮された構成情報を受信する(ステップS9)。データ圧縮伸長部42は、広域ネットワーク通信部41で受信された、圧縮された構成情報を伸長し、記憶部43に記憶させる(ステップS10)。なお、広域ネットワーク5で使用可能な通信帯域に対して通信端末3で収集された構成情報のデータサイズが小さい場合、通信端末3での構成情報の圧縮処理、およびサーバ4での構成情報の伸長処理を省略してもよい。
図2のステップS5およびステップS6における空調機21の動作について説明する。図3は、本実施の形態に係る設備機器試運転システム1において空調機21が構成情報を送信する動作を示すフローチャートである。空調機21において、空調ネットワーク通信部22は、通信端末3から構成情報の収集を指示するコマンドを受信すると(ステップS21)、記憶部23から構成情報を読み出す(ステップS22)。空調ネットワーク通信部22は、構成情報の収集を指示するコマンドに対する応答として、読み出した構成情報を通信端末3に送信する(ステップS23)。
図4は、本実施の形態に係る設備機器試運転システム1において通信端末3が空調機21の試運転を行う動作を示すフローチャートである。まず、通信端末3において、入力部31が、ユーザから試運転開始の指示を受け付ける(ステップS31)。シーケンス実行部32は、データ圧縮伸長部35を介して、試運転開始の指示を受け付けたことを広域ネットワーク通信部37に通知する。広域ネットワーク通信部37は、広域ネットワーク5を介して、試運転シーケンスの生成をサーバ4に依頼する(ステップS32)。
サーバ4において、広域ネットワーク通信部41は、広域ネットワーク5を介して試運転シーケンスの生成の依頼を受けると、試運転シーケンス生成部44に対して、試運転シーケンスの生成を指示する。試運転シーケンス生成部44は、記憶部43に記憶されている構成情報、および規定されたアルゴリズムを用いて、試運転シーケンスを生成する(ステップS33)。
図5は、本実施の形態に係る設備機器試運転システム1においてサーバ4が試運転シーケンスを生成する処理の例を示す図である。試運転シーケンス生成部44は、記憶部43に記憶されている構成情報が図5(a)に示す内容の場合、規定されたアルゴリズムとして、図5(b)に示すように、異なるグループに属する空調機21については並行して試運転を行う内容の試運転シーケンスを生成する。図5(b)に示す試運転シーケンスは、グループ1に属する空調機21およびグループ2に属する空調機21について同時に試運転を行うシーケンスを示している。図5(b)の例では、まずグループ1,2に属する室外機を5分間同時に運転し、その後にグループ1,2に属する室内機についてグループ内で順番に5分間ずつ同時に運転させる内容のシーケンスになっている。図5(b)に示す送信タイミングは、通信端末3が試運転を開始したタイミングを「00:00」とし、試運転を開始してからの経過時間を「05:00」などで示している。設備機器試運転システム1では、異なるグループに属する空調機21については並行して試運転を行うことで、効率的に試運転を実行することができる。試運転シーケンス生成部44は、グループが3つ以上になる場合も同様に、異なるグループに属する空調機21については並行して試運転を行う内容の試運転シーケンスを生成する。
図4の説明に戻る。データ圧縮伸長部42は、試運転シーケンス生成部44で生成された試運転シーケンスを圧縮する(ステップS34)。広域ネットワーク通信部41は、データ圧縮伸長部42で圧縮された試運転シーケンスを、広域ネットワーク5を介して、通信端末3に送信する(ステップS35)。
通信端末3において、広域ネットワーク通信部37は、広域ネットワーク5を介してサーバ4から、圧縮された試運転シーケンスを受信する(ステップS36)。データ圧縮伸長部35は、広域ネットワーク通信部37で受信された、圧縮された試運転シーケンスを伸長し(ステップS37)、シーケンス実行部32に出力する。なお、広域ネットワーク5で使用可能な通信帯域に対して試運転シーケンスのデータサイズが小さい場合、サーバ4での試運転シーケンスの圧縮処理、および通信端末3での試運転シーケンスの伸長処理を省略してもよい。シーケンス実行部32は、データ圧縮伸長部35から試運転シーケンスを取得し、試運転シーケンスを実行する(ステップS38)。
シーケンス実行部32は、空調ネットワーク通信部34を介して、試運転シーケンスに従って、宛先アドレスで示される空調機21に対して、指示されたコマンドを送信タイミングの情報に基づいて送信する。シーケンス実行部32は、試運転シーケンスに従ってコマンドを送信することによって、グループの異なる複数の空調機21に対してコマンドを送信することになる。試運転シーケンスに示される空調機21に対するコマンドのうち送信していないコマンドがある場合(ステップS39:No)、シーケンス実行部32は、規定された送信タイミングまで待機する(ステップS40:No)。規定された送信タイミングになった場合(ステップS40:Yes)、シーケンス実行部32は、空調ネットワーク通信部34を介して、試運転シーケンスで指示されたコマンドを宛先アドレス宛すなわち宛先アドレスで示される空調機21に送信する(ステップS41)。シーケンス実行部32は、空調ネットワーク通信部34を介して、宛先アドレスで示される空調機21から、送信したコマンドの応答として、試運転データを受信する(ステップS42)。以降、通信端末3は、試運転シーケンスに示される複数の空調機21に対するコマンドを全て送信するまで、ステップS39:NoからステップS42までの動作を繰り返し実行する。
試運転シーケンスに示される複数の空調機21に対するコマンドを全て送信した場合(ステップS39:Yes)、データ圧縮伸長部35は、シーケンス実行部32で受信された全ての試運転データを圧縮する(ステップS43)。なお、データ圧縮伸長部35は、試運転データの内容を表示部36に表示してもよい。広域ネットワーク通信部37は、データ圧縮伸長部35で圧縮された試運転データを、広域ネットワーク5を介して、サーバ4に送信する(ステップS44)。
サーバ4では、広域ネットワーク通信部41が、広域ネットワーク5を介して通信端末3から、圧縮された試運転データを受信する(ステップS45)。データ圧縮伸長部42は、広域ネットワーク通信部41で受信された、圧縮された試運転データを伸長し、記憶部43に記憶させる(ステップS46)。なお、広域ネットワーク5で使用可能な通信帯域に対して試運転データのデータサイズが小さい場合、通信端末3での試運転データの圧縮処理、およびサーバ4での試運転データの伸長処理を省略してもよい。
図4のステップS41およびステップS42における空調機21の動作について説明する。図6は、本実施の形態に係る設備機器試運転システム1において空調機21が試運転を行って試運転データを送信する動作を示すフローチャートである。空調機21において、空調ネットワーク通信部22は、通信端末3から試運転を指示するコマンドを受信すると(ステップS51)、受信したコマンドを試運転制御部24に出力する。試運転制御部24は、取得したコマンドに基づいて空調機21の試運転を実行し(ステップS52)、試運転データを取得する(ステップS53)。試運転データは、室外機、室内機などによって内容が異なる。試運転制御部24は、自機すなわち空調機21が室内機の場合、試運転を行って、試運転データとして、温度センサからセンサ値すなわち温度を取得する。また、試運転制御部24は、自機すなわち空調機21が室外機の場合、試運転を行って、試運転データとして、温度センサからセンサ値すなわち温度を取得し、冷媒圧力センサからセンサ値すなわち冷媒の圧力を取得し、さらに膨張弁の弁開度、ファンのモータ回転数などのアクチュエータ値を取得する。試運転制御部24は、取得した試運転データを空調ネットワーク通信部22に出力する。空調ネットワーク通信部22は、試運転のコマンドに対する応答として、試運転制御部24から取得した試運転データを通信端末3に送信する(ステップS54)。
図7は、本実施の形態に係る設備機器試運転システム1においてサーバ4が試運転結果を生成して通信端末3で表示する動作を示すフローチャートである。サーバ4において、試運転データ解析部45は、記憶部43から試運転データを読み出し、試運転データで示される各空調機21の状態を判定し、各空調機21の状態を示す試運転結果を生成する(ステップS61)。試運転データ解析部45は、例えば、冷房中、暖房中など、各空調機21の運転状態に応じて、センサ値およびアクチュエータ値の各項目に対して、正常すなわち異常が無い状態のときの正常値の情報を予め保持しておく。正常値については、項目によって上限値のみ、下限値のみ、上限値および下限値のパターンが考えられる。試運転データ解析部45は、空調機21から取得した試運転データのセンサ値およびアクチュエータ値と正常値とを比較して、センサ値およびアクチュエータ値が全て正常値の範囲内の場合、空調機21の状態は良好で異常は無いと判定する。試運転データ解析部45は、空調機21から取得した試運転データのセンサ値およびアクチュエータ値と正常値とを比較して、センサ値およびアクチュエータ値のうち1つ以上で正常値から外れるものがあった場合、空調機21に異常が有ると判定する。試運転データ解析部45は、異常無しの場合は異常無しを示す試運転結果を生成する。また、試運転データ解析部45は、異常有りの場合は異常有りを示し、かつ異常の要因候補の情報を示す試運転結果を生成する。異常の要因候補には、正常値から外れた実際のセンサ値またはアクチュエータ値を含めてもよい。試運転データ解析部45は、全ての空調機21について試運転結果を生成する。データ圧縮伸長部42は、試運転データ解析部45で生成された試運転結果を圧縮する(ステップS62)。広域ネットワーク通信部41は、データ圧縮伸長部42で圧縮された試運転結果を、広域ネットワーク5を介して、通信端末3に送信する(ステップS63)。
通信端末3において、広域ネットワーク通信部37は、広域ネットワーク5を介してサーバ4から、圧縮された試運転結果を受信する(ステップS64)。データ圧縮伸長部35は、広域ネットワーク通信部37で受信された、圧縮された試運転結果を伸長し、表示部36に表示する(ステップS65)。これにより、ユーザは、通信端末3の表示部36を確認することによって、各空調機21の状態を把握することができる。なお、広域ネットワーク5で使用可能な通信帯域に対して試運転結果のデータサイズが小さい場合、サーバ4での試運転結果の圧縮処理、および通信端末3での試運転結果の伸長処理を省略してもよい。
設備機器試運転システム1では、通信端末3が、図2のフローチャートではユーザから構成情報収集の指示を受け付け、図4のフローチャートではユーザから試運転開始の指示を受け付けてから各処理を行っていたが、一例であり、通信端末3が1つの指示を受け付けてから全ての処理を開始してもよい。設備機器試運転システム1は、例えば、通信端末3でユーザから試運転開始の指示を受け付けると、まず、構成情報を収集し、構成情報の収集後、試運転開始の処理を行ってもよい。また、サーバ4は、試運転データを取得する毎に試運転結果を生成する処理を行うようにしてもよい。
ここで、設備機器試運転システム1を構成する各機器のハードウェア構成について説明する。空調機21において、空調ネットワーク通信部22はインタフェース回路である。記憶部23はメモリである。試運転制御部24は処置回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)およびメモリであってもよい。
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
処理回路がCPUおよびメモリで構成される場合、空調機21の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。処理回路では、メモリに記憶されたプログラムをCPUが読み出して実行することにより、各機能を実現する。ここで、CPUは、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、またはDSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。また、メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
空調機21の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
また、通信端末3において、入力部31はボタンなどのインタフェースである。記憶部33はメモリである。空調ネットワーク通信部34および広域ネットワーク通信部37はインタフェース回路である。表示部36はLCD(Liquid Crystal Display)などのモニタである。シーケンス実行部32およびデータ圧縮伸長部35は処理回路により実現される。通信端末3の処理回路は、空調機21の処理回路と同様、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するCPUおよびメモリであってもよい。
また、サーバ4において、広域ネットワーク通信部41はインタフェース回路である。記憶部43はメモリである。データ圧縮伸長部42、試運転シーケンス生成部44、および試運転データ解析部45は処理回路により実現される。サーバ4の処理回路は、空調機21の処理回路と同様、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するCPUおよびメモリであってもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、設備機器試運転システム1において、通信端末3は、複数の空調機21から構成情報を収集し、サーバ4は、構成情報を用いて、異なるグループの空調機21については並行して試運転を行う試運転シーケンスを生成することとした。これにより、通信端末3は、試運転シーケンスに従って空調機21に対して試運転を行うことにより、複数の空調機21に対する試運転を効率的に実行することができる。すなわち、本実施の形態において、通信端末3は、個別に空調機21の試運転を実行する場合と比較して、短い時間で空調機21の試運転を実行することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 設備機器試運転システム、2a,2b 空調システム、3 通信端末、4 サーバ、5 広域ネットワーク、21−1〜21−n 空調機、22,34 空調ネットワーク通信部、23,33,43 記憶部、24 試運転制御部、31 入力部、32 シーケンス実行部、35,42 データ圧縮伸長部、36 表示部、37,41 広域ネットワーク通信部、44 試運転シーケンス生成部、45 試運転データ解析部。

Claims (3)

  1. 複数の空調機と、
    前記複数の空調機から、各空調機のアドレス、機種情報、およびグループ情報を含む構成情報を取得してサーバに送信し、前記サーバで生成された試運転シーケンスを用いて各空調機の試運転を行う通信端末と、
    前記構成情報を用いて、異なるグループの空調機については並行して試運転を行う前記試運転シーケンスを生成する前記サーバと、
    を備える設備機器試運転システム。
  2. 前記通信端末は、試運転を行って各空調機から得られた試運転データを前記サーバに送信し、
    前記サーバは、前記試運転データを用いて各空調機の運転状態を判定し、判定結果である試運転結果を前記通信端末に送信する、
    請求項1に記載の設備機器試運転システム。
  3. 前記通信端末は、前記構成情報を圧縮して前記サーバに送信し、前記試運転データを圧縮して前記サーバに送信し、
    前記サーバは、受信した前記構成情報を伸長し、受信した前記試運転データを伸長し、
    また、
    前記サーバは、前記試運転シーケンスを圧縮して前記通信端末に送信し、前記試運転結果を圧縮して前記通信端末に送信し、
    前記通信端末は、受信した前記試運転シーケンスを伸長し、受信した前記試運転結果を伸長する、
    請求項2に記載の設備機器試運転システム。
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