JP2018204847A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の蒸発器に対して必要とされる冷媒量が少量であっても個別に精度よく供給することができ、製造コストの上昇を招きにくい膨張弁を具備する冷蔵庫を提供する。
【解決手段】前記冷媒流量調整弁が、容器と、前記容器内へ冷媒を流入させる流入口と、前記各蒸発器にそれぞれ接続され、前記容器内の冷媒を各蒸発器へ流出させる複数の流出口と、前記容器内において各流出口に対して設けられ、各蒸発器へ流す冷媒量を調整する複数の弁機構と、を備え、前記弁機構が、前記流出口と連通するように形成された孔、及び、前記孔を塞ぐ複数の蓋体の組からなる1つ又は複数の開閉弁と、前記蓋体を前記孔に対して接離させるように駆動する駆動部と、前記駆動部に駆動力を与える動力部と、前記動力部に給電する給電部と、前記給電部を冷媒から保護する保護部を備える冷蔵庫。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数の蒸発器を有する冷蔵庫に関するものである。
空気調和装置や冷蔵庫に代表される冷凍サイクル装置において、凝縮器と蒸発器との間に設けられ、高温高圧の液冷媒を断熱膨張させるための絞り機構としてキャピラリ−チューブや電子膨張弁が用いられている。
従来、冷凍サイクル装置において用いられている電子膨張弁としては、特許文献1に示されるような冷媒の流出口と連通する孔にニードルが差し込まれて蓋をする構造を備えたニードルバルブが用いられている。このものは、ニードルが孔に対して移動することに伴い、冷媒が流れることが可能となる開口面積が変化する。ニードルの孔に対する位置は例えばソレノイドによって制御でき、空気調和装置のように冷媒の流量が大きい用途では冷凍効率のよい流量を蒸発器に対して供給することができる。
しかしながら、冷蔵庫に使用される冷媒量は極端に少なく、上述した電子膨張弁を用いた場合の機構上および制御上の分解能では冷蔵庫の蒸発器に供給されるべき少量の冷媒流量を実現することは難しい。すなわち、従来の電子膨張弁では、孔が針状の蓋体であるニードルにより完全に塞がっている状態から僅かに空いた状態に変化しただけでも必要とされる冷媒流量よりも多い冷媒が流れてしまい、流量調整弁ではなく単なる開閉弁となってしまう。
また、少量用電磁弁としては特許文献2に示されるようなロール式のバルブもある。しかしながら、この方式は全体の構造が上述したニードルバルブよりも大きくなり、ロールの回転は1軸であるため、複数の蒸発器に対して個別に最適な冷媒の流量を実現することはできない。
さらには、いずれの電子膨張弁においても、駆動部であるコイルと動作部である蓋体に繋がる受け側のコイルは、外殻をなすケースで隔てられており、駆動部により発生した動力は非接触で動作部へ伝わる。このような構造では、複数の動作部を実現するには複数の駆動部を持つ必要が生じるため、電子膨張弁自体を冷蔵庫において求められている程度に小型化することが困難であるし、複数のソレノイドによる構成は製造コストの上昇につながってしまう。
実登3145048号公報 特開2004−269281号公報
そこで、本発明は上述したような問題を鑑みてなされたものであり、複数の蒸発器に対して必要とされる冷媒量が少量であっても個別に精度よく供給することができ、製造コストの上昇を招きにくい膨張弁を具備する冷蔵庫を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る冷蔵庫は、複数の蒸発器と、各蒸発器に流入する冷媒の流量を調整する冷媒流量調整弁と、を具備する冷蔵庫であって、前記冷媒流量調整弁が、容器と、前記容器内へ冷媒を流入させる流入口と、前記各蒸発器にそれぞれ接続され、前記容器内の冷媒を各蒸発器へ流出させる複数の流出口と、前記容器内において各流出口に対して設けられ、各蒸発器へ流す冷媒量を調整する複数の弁機構と、を備え、前記弁機構が、前記流出口と連通するように形成された孔、及び、前記孔を塞ぐ複数の蓋体の組からなる1つ又は複数の開閉弁と、前記蓋体を前記孔に対して接離させるように駆動する駆動部と、前記駆動部に駆動力を与える動力部と、前記動力部に給電する給電部と、前記給電部を冷媒から保護する保護部を備えたことを特徴とする。
このようなものであれば、前記容器内に複数の前記弁機構が設けられているので、複数の蒸発器に対して個別の冷媒量を供給できる。また、前記開閉弁は前記孔を前記蓋体が塞ぐ構造となっているので、ニードルバルブのような構造と比較して小型化がしやすい。このため、孔に対する蓋体の位置を微小に変更することが可能となり、冷蔵庫の蒸発器に必要とされている少量の冷媒量やその変化に応じて冷媒を供給できるようになる。さらに前記保護部により給電部が保護されているので、前記弁機構が冷媒の流通する前記容器内に収容される構造であっても冷媒が給電部に接触することを防ぐことができる。このため、冷媒が可燃性のものであったとしても、給電部から供給される電気により引火するのを防ぐことができる。
例えば冷蔵庫の冷凍室と冷蔵室では冷凍負荷が異なっている場合にそれぞれの冷凍負荷に併せて各蒸発器に任意の冷媒量を供給し、効率よく冷却できるようにするには、複数の前記弁機構が個別に制御可能に構成されていればよい。
各蒸発器に対して供給される冷媒の量を細かく制御できるようにするには、前記開閉弁が、前記蓋体が前記孔に対して全閉、全開、全閉と全開との間である状態のいずれかを取れるように構成されていればよい。
必要とされる冷媒量の変化が小さい場合でもその変化に応じて前記弁機構により供給される冷媒量を追従させることができ、前記開閉弁自体が精密な開度調整がなされなくてもよいようにするには、前記弁機構が、複数の前記蓋体の閉又は開の組み合わせによって前記流出口から前記蒸発器へと流入する冷媒量を制御するように構成されていればよい。
複数の前記弁機構が、それぞれ前記開閉弁の個数が前記流出口に接続されている前記蒸発器に応じて異なっていれば、例えば冷凍負荷が冷蔵室より大きい冷凍室を冷やすための蒸発器に対してより多めの冷媒が分配されるようにでき、冷凍効率を向上させることができる。
複数の前記開閉弁における開閉状態の組み合わせを変更して、供給される冷媒量を微細に制御できるようにするには、前記弁機構において、前記孔の大きさがそれぞれ異なっていればよい。
前記弁機構が微細な構造であったとしても、前記開閉弁の開閉動作を実現できるようにするには、前記駆動部が、前記蓋体に接続された支持部材であり、当該支持部材の熱変形により前記蓋体が前記孔に対して接離するように構成されていればよい。
前記弁機構がMEMSデバイスとして構成されていれば、前記孔を微細に加工して冷蔵庫の蒸発器に必要とされる冷媒量での流量制御を実現できる。
例えば圧縮機等が動作することにより冷媒中に含まれてしまう微小な金属片や潤滑油が微細に加工された前記孔を塞いでしまって冷媒流量の変化が起きにくくなってしまうのを防げるようにするには、前記容器内において前記流入口と複数の前記弁構造の間に冷媒中に含まれる異物を除去する異物除去構造が形成されていればよい。
また、前記弁機構において冷媒中に含まれる異物を除去する異物除去構造が形成されていれば、前記容器が特別な構造を有していなくても前記弁機構自体が動作不良を起こすのを防ぐことができる。
前記容器内を流通する冷媒の状態を把握できるようにして、より冷凍サイクルとして適切な冷媒の流量制御を実現できるようにするには、前記弁機構の近傍に冷媒の状態をセンシングするセンサが設けられていればよい。
また前記センサがMEMSデバイスとして構成されて前記弁機構内に組み込まれているものであれば、別途センサを設ける必要がなく、センサを設けることにより装置自体が大型化してしまうのを防ぐことができる。
前記弁機構自体を微細に構成して、蒸発器において必要とされる冷媒の流量の微小な変化に追従できるようにするための具体的な構成としては、前記駆動部がバイメタルで形成されており、その温度によって前記蓋体と前記孔との間の開閉状態が変化するように構成されたものが挙げられる。
複数の開閉弁を動作させるための給電構造を簡素化しつつ、可燃性の冷媒が通電箇所と接触して引火するのを防ぐことができるようにするには、前記給電部と複数の前記駆動部との間に設けられ、前記給電部が、前記容器に設けられ、外部の電力供給源と接続される接続端子と、前記容器の内部において前記接続端子と前記動力部との間を中継する中継回路とを備え、前記保護部が、前記動力部、前記中継回路を含む通電箇所を保護するように構成されていればよい。
このように本発明に係る冷蔵庫であれば、冷媒流量調整弁自体を小型に構成して複数の蒸発器に対して個別に微小な冷媒量を供給することができる。したがって、従来のように蒸発器への冷媒供給が実質的に大雑把なオンオフ制御になってしまっていた場合と比較してより精密な冷媒の流量制御を実現できる。このため、従来よりも冷凍効率を高めることが可能となる。また、前記容器内に前記給電部が収容されていても前記保護部によって冷媒との接触を防ぐことができるので、例えば可燃性の冷媒を用いる場合であっても引火等の問題が発生するのを防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る冷蔵庫の冷凍サイクルを示す模式図。 同実施形態における冷媒流量調整弁の外観を示す模式的斜視図。 同実施形態における冷媒流量調整弁の内部構造を示す模式的斜視図。 同実施形態における冷媒流量調整弁の内部構造を示す模式図。 同実施形態における弁機構、及び、開閉弁との関係を示す模式的概念図。 同実施形態における開閉弁を駆動させる駆動部、動力部、給電部を示す模式図。 同実施形態における開閉弁の開閉動作について示す模式図。 同実施形態における給電部の構造を示す模式図。 同実施形態における弁構造へのセンサの取り付けについて示す模式図。 同実施形態における異物除去構造について示す模式図。 同実施形態における開閉弁の開放段階と通過冷媒量との間の関係を示す模式的グラフ。 同実施形態における開閉弁の開閉動作と蒸発器における冷媒量の変化との間の時間遅れについて示す模式的グラフ。 同実施形態において開閉弁の開閉時間を適正な時間に調整した場合の蒸発器における冷媒量の追従効果について示す模式的グラフ。
本発明の一実施形態に係る冷蔵庫100に各図を参照しながら説明する。
本実施形態の冷蔵庫100は、図1の模式図に示すように圧縮機1、凝縮器2、冷媒流量調整弁3、2つの並列な第1蒸発器4及び第2蒸発器4がこの順番で一巡する冷媒回路を形成する冷凍サイクルである。この冷蔵庫100では例えば発火性を有する冷媒を用いており、凝縮器2で液化された冷媒は前記冷媒流量調整弁3により前記第1蒸発器4及び前記第2蒸発器4に必要とされる冷媒流量が分配される。前記第1蒸発器4及び第2蒸発器4は例えばそれぞれ冷凍室、冷蔵室を冷やすためのものであり、それぞれの冷凍負荷が異なっている。
次に前記冷媒流量調整弁3の詳細について説明する。
前記冷媒流量調整弁3は、冷凍サイクルにおいて絞り機構として作用するものであり、図2に示されるように概略半球状の中空の外殻部と、前記外殻部の底面から外部へと延びる複数の管状部材53であり、冷凍サイクルの他の機器と接続される接続手段とを備えている。前記外殻部は底面に複数の開口を有しており、それぞれの開口に対して接続手段が接続してある。すなわち、前記接続手段の1つの管状部材53は前記凝縮器2から液体の冷媒が流入する入口となる流入口IPに接続してある。また、他の複数の管状部材53は前記蒸発器4へ冷媒を供給するための出口となる流出口OPに接続してある。各管状部材53は冷媒回路として内部圧力に耐えられるように例えば溶接等によって確実に接続される。
前記外殻部は、図2に示されるように半球状のカバー51と円板状のケース52とから構成してあり、複数の部品からなるものである。後述する弁機構6を前記カバー51とケース52内に挟み込むように収容した上で、カバー51とケース52の嵌め合わされる外縁部を溶接等の接合手段により封止するようにしてある。なお、本実施形態ではケース52に流入口IP及び流出口OPが設けてあるが、カバー51に対して設けても良いし、カバー51とケース52のそれぞれに流入口IPあるいは流出口OPを設けるようにしてもよい。
図3及び図4に示されるように前記外殻部の内部底面に開口する流出口OPの上にはそれぞれ弁機構6が設けてある。この弁機構6は例えば基板上にMEMSにより形成されたものであり、各流出口OPを覆うように設けてある。図3では1つの流入口IPに対して3つの流出口OPがある場合の例を示してあり、3つの弁機構6がそれぞれ3つの流出口OPの上に配置してある。
1つの弁機構6について注目すると、図4に示すようにこの弁機構6は複数の開閉弁Vを備えており、例えば複数の開閉弁Vのうち開放されている個数や各開閉弁Vの開度によってその弁機構6が塞いでいる流出口OPから流出する冷媒の流量を調整できるようにしてある。
1つの開閉弁Vについて注目すると、図4乃至図7に示されるように前記開閉弁Vは、ケース52に形成されて前記流出口OPと連通するように形成された孔61、及び、前記孔61を塞ぐ複数の蓋体62の組からなるものである。また、開閉弁Vに付随する機構として図6に示されるように前記弁機構6は、前記蓋体62を熱変形により前記孔61に対して接離するように駆動する梁状の駆動部63と、前記駆動部63に熱を与え、熱変形による駆動力を与える動力部64と、前記動力部64に給電する給電部65と、前記給電部65を冷媒から保護する保護部とがある。
前記開閉弁Vを構成する孔61は、図7に示すように円形状の開口を有するものであり、その直径は蒸発器4において必要とされる冷媒量に応じて設定してある。従来の膨張弁では、例えば通電され冷却が開始されるような最大能力が必要となる運転状態に必要とされる最大量の冷媒を単位時間当たりに流せるようにΦ0.4mm程度の開口面積が孔61に設定されている。ところで、冷蔵庫100の蒸発器4において必要とされる冷媒量の変化は微小であるため、仮に本実施形態の弁機構6において開閉弁Vを1つだけ設けた構成にして孔61の径をΦ0.4mmに設定していると、必要となる冷媒量の制御分解能を実現するには前記蓋体62を数十μm単位で移動させる必要がある。本実施形態では上記のような微小な蓋体62の移動量の制御を実現しなくてもよく、より簡単な制御で必要となる冷媒の流量制御を実現するために1つの弁機構6に対して複数の開閉弁Vを設け、各開閉弁Vの孔61の直径をΦ0.4mmよりも小さくしてある。また、すべての開閉弁Vを全開にした場合にΦ0.4mm相当の開口面積が実現されるようにしてある。また、各開閉弁Vの開放個数を変化させることで前記流出口OPから流出冷媒の量を微小に変化させられるようにしてある。
前記開閉弁Vを構成する蓋体62は図6に示すように梁状部材である駆動部63の先端部分に接続されているものであり、前記駆動部63が図7に示すように反り上がることによって前記孔61から離れるようにしてある。前記駆動部63は例えば厚み方向に積層された複数種類の金属からなるバイメタルで形成してある。なお、バイメタルとしての金属材料の組み合わせについては特に制限はない。また、本実施形態では駆動部63は片持ち梁として形成してあるが、例えばぜんまいばね状に形成して蓋体62を持ち上げる構造を採用してもよい。
前記動力部64は図6に示すように前記駆動部63の上面に貼り付けられたシート状のヒータである。前記動力部64により前記駆動部63の上面が加熱されると厚み方向に対する金属種ごとの熱膨張率の違いと伝熱量の違いにより駆動部63の上面側の方が大きく熱膨張する。この結果、蓋体62の接続されている先端側が孔61に対して離間する方向に反り上がることになる。より具体的には、動力部64は梁形状の上面において概略U字状に形成してあり、梁形状の先端側において折り返すようにしてある。このようにして、前記蓋体62のある先端側が持ち上がるように構成することができる。図6において概略U字状に形成された膜がヒータであり、ヒータが設けられていない部分が蓋体62に相当する。なお、動力部64については前記駆動部63に対して貼り付けるものに限られず、駆動部63の近傍に設けても良いし、駆動部63に内蔵されるようにしても構わない。
前記給電部65は、前記動力部64に対して給電するものであり、図示しない制御部の制御によって開放させる開閉弁Vに対応する駆動部63に電力を給電するものである。この給電部65により供給される電流量を変化させることで開閉弁Vの開度を調節するようにしてもよい。また給電部65は、図8(a)に示されるように前記容器5の外側にある電力供給源に接続される前記外殻部に設けられた接続端子651と、前記容器5内において前記接続端子651から電力が供給され、各動力部64に対して電力を分配する端子部652とを備えている。前記接続端子651は前記外殻部に対して絶縁させて設けてあり、その接続部分はハーメチックシールにより気密封止が施してある。このようにして冷媒回路の内外を隔離しつつ給電できるようにしてある。前記接続端子651と前記端子部652間、及び、前記端子部652と前記動力部64間を接続する電気配線については冷媒の流れとその冷媒に混じる異物等による物理的な負荷を受けないようにするために遮蔽物を設けてある。例えば遮蔽物は配線を金属部品で覆うものであってもよいし、電気配線を保護するためのコーティングであっても良い。加えて、電気配線が熱硬化樹脂等によって塗布後の処理によって被膜を形成するものであってもよい。
本実施形態では前記弁機構6において図3、図4等に示されるように前記弁機構6の駆動部63や給電部65についても前記容器5内において流入する液状の冷媒と接触することになる。前記保護部は給電部65だけでなく、給電部65に連なる配線や通電箇所を覆う樹脂であって、引火性の冷媒に対して通電箇所が直接接触するのを防ぐようにしてある。
さらに本実施形態の弁機構6は前記冷媒流量調整弁3の前記容器5内における冷媒の状態を検出するためのセンサSを備えている。本実施形態では、前記センサSは冷媒の温度、圧力、流量のいずれかあるいは複数の項目について測定するものである。図9(a)に示すようにセンサSは各開閉弁Vに1つずつ設けても良いし、図9(b)に示すように代表させて1つの開閉弁Vのみに設けても良い。加えて、前記蓋体62及び前記孔61の両方に前記センサSを組み込んでもよい。また、前記孔61において上流側あるいは図9(c)、図9(d)に示すように下流側の何れに設けても良い。より具体的には前記冷媒流量調整弁3において入口側の冷媒の状態を測定したい場合には、開閉弁Vの位置を基準として冷媒の流れにおける上流側に配置すればよい。また、前記冷媒流量調整弁3において出口側の冷媒の状態を測定したい場合には、開閉弁Vの位置を基準として冷媒の流れるにおける下流側に配置すればよい。
なお、前記センサSは冷媒の状態を測定するものであったが、例えば前記蓋体62の変位量を測定するセンサを前記容器5内に設けても良い。より具体的には、前記蓋体62の変位を測定するためにセンサSを設けても良い。前記蓋体62の変位は例えば光学測定により変位自体を測定するレーザ測距計を用いてもよい。加えてセンサSが発光部から発した光が弁機構6を照らし、その反射の変化を受光部により検出して前記蓋体62の変位を検出するようにしてもよい。前記発光部は大型のLEDとして複数の蓋体62を同時に照らし、受光部がそれぞれの弁体に反射した光を検知しても良い。このようにすれば、1つの発光部により複数の蓋体62の変位を同時に検出することも可能である。
また、前記駆動部63の歪みを歪みセンサで測定して変位量に換算するものであってもよいし、前記給電部65により前記動力部64に供給される電流量や電圧量をモニタリングしてその値から変位に換算されるようなものであってもよい。
さらに本実施形態の冷媒流量調整弁3は、図10に示すように前記容器5内において前記流入口IPと複数の前記弁構造の間に冷媒中に含まれる異物を除去する異物除去構造7が形成してある。冷媒回路中には微細な異物や圧縮機1に使用されている潤滑油が存在しており、前記異物除去構造7はこれらの異物が微細に形成されている孔61を塞ぎ、冷蔵庫100としての性能に悪影響を及ぼしてしまうことを防ぐために設けてある。本実施形態は図10(a)に示されるように前記冷媒流量調整弁3内において前記流入口IPに前記孔61の径と同等の網目を有するメッシュフィルタを設けるとともに、冷媒回路中に異物除去フィルタを配置してある。このようにして、開閉弁Vの孔61の目詰まりを防ぐようにしてある。なお、メッシュフィルタについては図10(b)に示すように弁機構6に設けても構わない。
また、異物除去構造7の別の実施形態としては、図10(c)に示すように流入口IPから流入する冷媒を半球状のカバー51の内面に沿って流れるようにした返し部を形成し、その流れがケース52に到達する部分に異物のみが貯まるようにしてもよい。加えて、図10(d)に示すように微細な異物を除去する手段として、微細な孔61を有する弁機構6とは別に、径が他のものよりも大きい孔61を有する異物排出用の弁機構6Aを設けておき、一定期間ごとに、あるいは前述のセンサSによる検知により異物排出用の弁機構6Aを適宜開放することで、他の弁機構6の周囲に留まった異物を通すことができる。これらのようにすれば孔61を微細に形成しても冷媒中に含まれる異物により詰まりが生じて所望の性能が発揮されない事態を回避することができる。
また本実施形態の冷蔵庫100は前記冷媒流量調整弁3における各開閉弁Vの開閉制御を司る制御部(図示しない)を備えている。この制御部は例えばCPU、メモリ、A/D・D/Aコンバータ、入出力手段を備えたいわゆるコンピュータにおいて前記メモリの所定領域に格納されている制御用プログラムが実行され、各種機器が協業することによりその機能が実現されるものである。
より具体的には前記制御部は、冷蔵庫100が設置された温度などの環境条件や冷蔵庫100の使用状況に応じて前記各弁機構6による冷媒の流れを制御するように構成してある。すなわち表1に示されるように冷蔵庫100が持つ全ての蒸発器4に同時に冷媒を流す場合である全開流し、少なくとも1つの蒸発器4には冷媒を流さず、その他の複数の蒸発器4には冷媒を流す場合である複数流し、ある特定の蒸発器4に対してのみ冷媒を流す場合である単体流し、全ての蒸発器4に冷媒を流さない場合である全閉のそれぞれの場合を前記制御部は実現する。より具体的には、制御部は各場合について冷媒を流したい蒸発器4に接続されている流出口OPに設けられている弁機構6の開閉弁Vを少なくとも1つ開放することで前述した各状態を実現する。
また、前記制御部は各場合において蒸発器4に流される冷媒の流量についても制御する。より具体的には、表2に示されるように単体流し、複数流しのそれぞれの状態において前記制御部は、各弁機構6について開閉弁Vの開放の個数を変更することで対象となる蒸発器4に供給される冷媒の流量を増減させる。
例えば表3に示されるように4つの均一な同形状の開閉弁Vにより構成された1組の弁機構6において、4つの弁体の開度が全開である状態で流れる冷媒量が100%とすると、表3に示されるように1つの弁体が全開である状態は25%となる。また、その1つの弁体の開度が全開と全閉の中間である場合は12.5%となり、1つの弁体が全開かつ、さらにもう一つの弁体の開度が全開と全閉の中間である場合は37.5%となり、全ての組み合わせると、図11に示されるように冷媒流量0〜100%の中で9段階の制御が可能となる弁機構6が構成されたことになる。加えて、開閉弁Vの開度変化の微細化や開閉弁Vの数量とその組み合わせによって、冷蔵庫100の実用上においてはほぼ無段階に近い変化を作り出すことも可能である。
なお、例えば4つの均一な開閉弁Vとともに、それらとは異なる径の孔61を有する補助開閉弁Va、Vbの合計6つの開閉弁Vにて構成された弁機構6としてもよい。均一な開閉弁Vの孔61よりも小さい孔61を持つ開閉弁Vaの割合を15%としたときに、補助開閉弁Vaの孔61よりも小さな孔61を持つ補助開閉弁Vbを5%として、均一な開閉弁Vのうち1つの弁体が全開である場合は25%であり、これに補助開閉弁Vaが全開であれば40%となる。さらには補助開閉弁Vbの弁体の開度が全開と全閉の中間である場合を足し合わせると42.5%となる。このように開閉弁Vの開度だけでなく、異径の孔61を有する開閉弁Vを組み合わせることで、より細かな制御が可能となる。
こうした制御をもとに、実際に必要となる開閉弁Vの数よりも多く開閉弁Vを設けておき、全ての開閉弁Vの開度を一定以下に収めることで、機械的な損耗を軽減することや、経年劣化や故障時に使用するなどの冗長性を持たせることができる。
さらに前記制御部は、前記センサSで取得される冷媒の状態、又は、冷蔵庫100内の温度センサSの値に基づいて各開閉弁Vの制御を行うように構成してある。より具体的には前記制御部は、蒸発器4に流れる冷媒流量自体の制御のほかに、開閉弁Vが開く速度を任意で設定できるようにしてあり、蒸発器4に所定の冷媒量が流れるようになるまでの時間を調整するようにしてある。前記制御部は前記開閉弁Vの開閉速度を冷媒回路中のセンサSや冷蔵庫100内のセンサSの測定結果がフィードバックされるまでの時間差に対応し、省エネ性の改善や、冷却の過不足といった問題への対応をとることができるようにしてある。
例えば1つの開閉弁Vの開度が最大の開度の半分であったとき、冷蔵庫100内の温度センサSの情報を受け、開閉弁Vの開度を瞬時にインパルス的に最大限に開いた場合、倍の量の冷媒が蒸発器4に流れる。しかしその後、センサSの情報の変化から想定よりも温度が変化しすぎてしまうと判断して元の開度に戻しても、図12に示されるように実際に蒸発器4に流れ込む冷媒量は、瞬時には減らすことができない。このように、センサSの示す情報と実際に蒸発器4と蒸発器4が冷却する空気の変化には時間差が発生する。これに対し、本実施形態の制御部では図13に示されるように各センサSの反応と冷凍回路内における反応に合わせ、開閉弁Vの開度が変化する時間を任意に変えることで、瞬時に冷媒量を変える必要がある場合は瞬時に、センサSの反応と合わせ込んで冷媒量を随時変化させる場合は、任意の速度で開閉弁Vの開度を変化させることが可能となる。
このように構成された本実施形態の冷蔵庫100であれば、前記容器5内に複数の弁機構6が形成してあり、各流出口OPに対してそれぞれ別々の冷媒量を微小に制御しながら供給することができるので、各流出口OPに接続されている各蒸発器4に必要とされる流量の冷媒をきめ細やかに供給することができる。また、本実施形態の弁機構6は孔61に対して蓋体62がかぶさる形で構成してあるので、従来のニードルバルブ等と比較してMEMS等によって径を小さくして微細化しやすく、冷媒流量の最小単位をより小さくすることが可能である。したがって、従来の電子膨張弁であれば冷蔵庫100において必要とされる冷媒量よりも大きくしか供給できず、大雑把なON/OFF制御になってしまっていたのに対して本実施形態の冷蔵庫100であれば、実際の冷媒状態や冷蔵庫100内の温度を反映させた冷媒流量のフィードバック制御を実現できる。このため、必要とされる量の冷媒を逐次各蒸発器4に供給できるので、省エネ性を向上させ、目標温度への追従速度を向上させることができる。
その他の実施形態について説明する。
弁機構の個数や開閉弁の個数については前記実施形態に示したものに限られず、冷蔵庫の蒸発器の個数や実現したい冷媒の流量制御分解能に合わせて適宜変更してもよい。また、蓋体を駆動するための駆動部、動力部、給電部の構成は前記実施形態に示したものに限られない。すなわちバイメタルの熱変形による動作だけでなく、例えばフィッシュボーン構造等のMEMS技術により実現可能な駆動部で構成しても構わない。
その他、本発明の趣旨に反しない限りにおいて様々な実施形態の組み合わせや変形を行っても構わない。
100・・・冷蔵庫
1 ・・・圧縮機
2 ・・・凝縮器
3 ・・・冷媒流量調整弁
4 ・・・蒸発器
5 ・・・容器
6 ・・・弁機構
61 ・・・孔
62 ・・・蓋体
63 ・・・駆動部
64 ・・・動力部
65 ・・・給電部
651・・・接続端子
652・・・中継回路

Claims (14)

  1. 複数の蒸発器と、各蒸発器に流入する冷媒の流量を調整する冷媒流量調整弁と、を具備する冷蔵庫であって、
    前記冷媒流量調整弁が、
    容器と、
    前記容器内へ冷媒を流入させる流入口と、
    前記各蒸発器にそれぞれ接続され、前記容器内の冷媒を各蒸発器へ流出させる複数の流出口と、
    前記容器内において各流出口に対して設けられ、各蒸発器へ流す冷媒量を調整する複数の弁機構と、を備え、
    前記弁機構が、
    前記流出口と連通するように形成された孔、及び、前記孔を塞ぐ複数の蓋体の組からなる1つ又は複数の開閉弁と、
    前記蓋体を前記孔に対して接離させるように駆動する駆動部と、
    前記駆動部に駆動力を与える動力部と、
    前記動力部に給電する給電部と、
    前記給電部を冷媒から保護する保護部を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 複数の前記弁機構が個別に制御可能に構成されている請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記開閉弁が、前記蓋体が前記孔に対して全閉、全開、全閉と全開との間である状態のいずれかを取れるように構成されている請求項1又は2記載の冷蔵庫。
  4. 前記弁機構が、複数の前記蓋体の閉又は開の組み合わせによって前記流出口から前記蒸発器へと流入する冷媒量を制御するように構成されている請求項1乃至3いずれかに記載の冷蔵庫。
  5. 複数の前記弁機構が、それぞれ前記開閉弁の個数が前記流出口に接続されている前記蒸発器に応じて異なっている請求項1乃至4いずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 前記弁機構において、前記孔の大きさがそれぞれ異なっている請求項1乃至5いずれかに記載の冷蔵庫。
  7. 前記駆動部が、前記蓋体に接続された支持部材であり、当該支持部材の熱変形により前記蓋体が前記孔に対して接離するように構成されている請求項1乃至6いずれかに記載の冷蔵庫。
  8. 前記弁機構がMEMSデバイスとして構成されている請求項1乃至7いずれかに記載の冷蔵庫。
  9. 前記容器内において前記流入口と複数の前記弁構造の間に冷媒中に含まれる異物を除去する異物除去構造が形成されている請求項1乃至8いずれかに記載の冷蔵庫。
  10. 前記弁機構において冷媒中に含まれる異物を除去する異物除去構造が形成されている請求項8記載の冷蔵庫。
  11. 前記弁機構の近傍に冷媒の状態をセンシングするセンサが設けられている請求項1乃至10いずれかに記載の冷蔵庫。
  12. 前記センサがMEMSデバイスとして構成された前記弁機構内に組み込まれている請求項11記載の冷蔵庫。
  13. 前記駆動部がバイメタルで形成されており、その温度によって前記蓋体と前記孔との間の開閉状態が変化するように構成されている請求項1乃至12いずれかに記載の冷蔵庫。
  14. 前記給電部が、前記容器に設けられ、外部の電力供給源と接続される接続端子と、前記容器の内部において前記接続端子と前記動力部との間を中継する中継回路とを備え、
    前記保護部が、前記動力部、前記中継回路を含む通電箇所を保護するように構成されている請求項1乃至13いずれかに記載の冷蔵庫。
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