JP2018204830A - 温水供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の真空式温水機を備えた温水供給システムにおいて、システム効率が良くなるように台数制御を行う。【解決手段】 温水を貯湯するための貯湯タンクと、貯湯タンクに接続された複数の真空式温水機と、複数の真空式温水機の各々を制御可能に構成された制御器とを備える温水供給システムであって、制御器は、貯湯タンクの昇温期間中において、複数の真空式温水機を同一の運転負荷で運転するステップと、同一の運転負荷で運転している状態で複数の真空式温水機の運転効率を判定および比較するステップと、運転効率の比較結果に基づいて複数の真空式温水機の優先順位を決定するステップとを実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、温水供給システムに関し、特に、台数制御が可能な複数の真空式温水機を備える温水供給システムに関する。
従来、熱媒水を用い、熱交換器を介して水を加温するように構成された真空式温水機が知られている(例えば特許文献1)。真空式温水機では、蒸気室が大気圧以下に減圧された状態で、バーナなどの燃焼装置によって加熱された熱媒水が100℃以下の温度で沸騰して蒸気となる。生じた蒸気は、熱交換器の表面で凝縮する過程において熱交換器内の水に熱を与えてこれを加温する。
熱交換器表面において凝縮した熱媒水は、水滴となって再び減圧蒸気室内に溜まる。このため、真空式温水機では、熱媒水の補給が原理的に不要であり、空焚きが生じるおそれがないので安全性が良好である。
さらに、真空式温水機は、内部が真空のため、膨張・爆発・破損のおそれが少なく、労働安全衛生法による「ボイラー及び圧力容器安全規則」の適用を受けないことから、取扱作業者が限定されずに利便性が高いというメリットも有する。
近年、例えば数台〜十数台程度の複数の真空式温水機を用いて、貯湯タンクに温水を供給することが行われている。複数の真空式温水機を用いれば、1台の真空式温水機を用いる場合に比べて、幅広い負荷の大きさに対応しやすいという利点が得られる。複数の真空式温水機を備える場合には、高負荷運転に対応した大容量の真空式温水機が不要となるので、それぞれの真空式温水機を比較的小容量に設計することができる。したがって、燃焼発停が生じることによるパージロスを抑えることができ、熱効率を向上させることができる。
複数の真空式温水機を用いる温水供給システムは、例えば、鉄道(上越新幹線)における散水消雪設備において採用されている。真空式温水機は、従来用いられていた水中加熱器に比べて、簡単な定期点検のみで運転可能であり、故障の発生率も低いので、メンテナンス費用を抑えてランニングコストを削減できるという利点を有している。
特開2015−183914号公報 特開2010−48533号公報 特開2012−179565号公報 特開2008−298365号公報 特開平6−249536号公報
複数の真空式温水機を用いる場合に、負荷(必要熱量)に応じて必要な台数だけを稼働させる台数制御を行うことができる。台数制御方式として、例えば本出願人は、真空式温水機の温水出口に設けた温度センサによる検出温度と、設定温度との差に基づいて、真空式温水機の稼働台数を決定する方式を採用している。あるいは、必ず稼働させる真空式温水機を1台設定しておき、この真空式温水機の燃焼時間が長いときには負荷が大きいと判断して、稼働台数を増加させる方式を採用している。
台数制御を行うとき、負荷が高いときには、稼働する真空式温水機の台数を増加させる一方で、低負荷時には何台かを停止させて最小台数で対応することが一般的であった。このような最小台数で対応する方式では、運転する真空式温水機のそれぞれで運転負荷が比較的高い状態に保たれる。
ただし、上記のように最小台数で負荷に対応することは、最近では、最も効率が良い制御ではなくなってきている。その背景には、真空式温水機の高機能化によって、比較的低い運転負荷、例えば、定格の20%程度の燃焼量であっても良好な燃焼効率が得られるようになったことがある。真空式温水機では、高ターンダウン化(安定燃焼可能な最低燃焼量(定格に対する比)の低下)、バーナの比例制御、送風機のインバータ制御などの改良が進められている。
このような状況で、複数の真空式温水機の台数制御をさらに効率的に行うという要請があり、例えば、本出願人は、合計燃焼時間の少ない真空式温水機を優先的に稼働させることにより、真空式温水機の燃焼時間を均一化させる台数制御を行っている。このような方式によれば、使用される真空式温水機に偏りがなくなり、長期間の運用においても高効率を維持しやすい。ただし、このように合計燃焼時間に基づいて運転の優先順位を決定する場合、熱効率の最適化がなされるかについては不明なところもある。
一方、台数制御は、複数の蒸気ボイラを備えるシステムで多く行われている。蒸気ボイラにおいては、取扱いに資格や免許が必要な大型の水管ボイラや炉筒煙管ボイラの代わりに、取扱いに資格や免許が必要ない小型貫流蒸気ボイラを複数台設置することが普及しており、これに伴って、種々の態様の台数制御方式が提案されている。
例えば、特許文献2には、予め高効率燃焼位置が設定されているボイラを含むボイラシステムにおいて、高効率燃焼位置での燃焼を優先的に行うようにして台数制御を行うことが開示されている。特許文献3には、複数台設置されたボイラがすべて同じ効率で動作するものとして、給水温度を測定して効率のよい燃焼量を設定する制御が開示されている。また、特許文献4には、効率が高い給湯器を優先的に作動させてシステム全体の給湯能力低下を回避するシステムが開示され、特許文献5には、複数台設置した吸収冷凍機において、温水の出入口温度差を検出して、運転順位を決定する制御が記載されている。
しかしながら、上記特許文献2〜5は、いずれも真空式温水機の台数制御について開示するものではない。また、特許文献4に記載の給湯システムでは、給湯器のそれぞれに高価な流量計を取り付けており、製造コストが大幅に増加するという問題もある。
真空式温水機は大容量の貯湯タンクに接続されて用いられることも多く、各真空式温水機から供給される温水が直接的に使用されない場合もあったことから、従来は簡易的な台数制御でも十分なことが多かった。このため、特に貯湯タンクに接続された複数の真空式温水機の台数制御方式については、さほど提案されていなかったのが実情である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数の真空式温水機を備える温水供給システムにおいて、比較的簡便な手法により、より向上した効率で温水を供給することができる台数制御方式を提供することをその目的とする。
本発明の実施形態による温水供給システムは、温水を貯湯するための貯湯タンクと、前記貯湯タンクに接続された複数の真空式温水機と、前記複数の真空式温水機の各々を制御可能に構成された制御器とを備え、前記制御器は、前記貯湯タンクの昇温期間中において、前記複数の真空式温水機を同一の運転負荷で運転するステップと、前記同一の運転負荷で運転している状態で記複数の真空式温水機の運転効率を判定および比較するステップと、前記運転効率の比較結果に基づいて、前記複数の真空式温水機の優先順位を決定するステップとを実行する。
ある実施形態において、前記貯湯タンクの昇温期間は、測定された貯湯タンク内の水の温度を設定温度まで上昇させるために、前記複数の真空式温水機から前記貯湯タンクに加熱水を供給し始めてから前記貯湯タンク内の水の温度が設定温度になるまでの期間である。
ある実施形態において、前記制御器は、前記同一の運転負荷で複数の真空式温水機を運転したときに、前記貯湯タンク内の水の温度が前記設定温度まで上昇するまでに必要となる時間が、予め設定された最低時間以上となるように前記運転負荷を決定するステップをさらに実行する。
ある実施形態において、前記制御器は、少なくとも、前記貯湯タンク内の水の温度と、前記設定温度と、前記複数の真空式温水機の台数と、前記貯湯タンク内の水量とに基づいて前記運転負荷を決定する。
ある実施形態において、前記貯湯タンクは、第1の位置にタンク温度センサを備えており、前記貯湯タンク内の水量として、前記第1の位置に応じて決定される実質必要加熱水量が用いられる。
ある実施形態において、前記複数の真空式温水機の各々は、燃焼装置と、前記燃焼装置により加熱する熱媒水を収容するための減圧蒸気室と、前記減圧蒸気室に設けられた熱交換器と、前記燃焼装置から排出されるガスの温度を測定する排ガス温度センサとを備えており、前記制御器は、前記運転効率を比較するステップにおいて、前記複数の真空式温水機の各々に設けられた前記排ガス温度センサの出力に基づいて運転効率を比較する。
ある実施形態において、前記複数の真空式温水機の各々は、前記熱媒水の温度を測定する熱媒水温度センサをさらに備えており、前記排ガス温度センサの出力が実質的に同じである場合、前記熱媒水の温度に基づいて運転効率を比較する。
ある実施形態において、前記制御器は、前記決定された優先順位が高い順に、前記複数の真空式温水機のうちの単数または複数の真空式温水機を、必要台数分選択して運転する。
本発明の実施形態にかかる温水供給システムによれば、適切に台数制御を行い、効率的に温水を供給することができる。
本発明の実施形態による温水供給システムを示す模式図である。 実施形態による温水供給システムが備える真空式温水機を示す模式図である。 本発明の実施形態による温水供給システムにおいて行われる効率判定フロー(前半)を示す図である。 本発明の実施形態による温水供給システムにおいて行われる効率判定フロー(後半)を示す図である。 真空式温水機において熱媒水温度を上昇させるフロー(暖機運転および定格運転)に対応する各種データを示す表である。 真空式温水機からの温水の供給を受けて貯湯タンクの水温が上昇する過程で行う同一運転負荷による効率判断フローに対応する各種データを示す表である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の温水供給システム100を示す。温水供給システム100は、温水を貯湯するための貯湯タンク4と、貯湯タンク4に接続された複数の真空式温水機1と、複数の真空式温水機1の各々を制御可能に構成された制御器5とを備えている。また、真空式温水機1のそれぞれには、制御器5に接続された真空式温水機制御器2が設けられている。真空式温水機制御器2は、制御器5と協働して、または、単独で、真空式温水機1の動作を制御することができる。
本実施形態において、複数の真空式温水機1は、貯湯タンク4に対して並列に接続されており、各真空式温水機1の入口(給水側)と出口(出水側)とはともに配管などを介して貯湯タンク4に連通している。この構成において、流路の途中に介在する循環ポンプ3を作動させることによって、貯湯タンク4内の水を、各真空式温水機1を通して循環させることができる。各真空式温水機1は、循環する水を途中で加熱するように配置されており、本実施形態では、タンク下部から引き出された水を加熱して、タンク上部に温水を戻すように構成されている。
ただし、他の実施態様において、各真空式温水機1の給水側は他の貯水タンク(水供給源)に接続され、出水側のみが貯湯タンク4に接続されていてもよい。この場合にも、複数の真空式温水機1によって加熱した水を貯湯タンク4に供給することができるので、所望温度の温水を貯湯タンク4に蓄えることができる。水温の調整は、真空式温水機1の運転負荷を制御する以外にも、真空式温水機1を通過する水の流量を調節することによっても可能である。
なお、本明細書において、「貯湯タンク」は、真空式温水機によって加熱された水を蓄えることができる種々の貯水構造を広く意味しており、例えば、貯水槽として設けられたものであってもよいことは言うまでもない。
貯湯タンク4には、第1タンク温度センサ6および第2タンク温度センサ7が設けられている。第1タンク温度センサ6は、タンク中央部(第1の位置)に設けられており、第2タンク温度センサ7は、タンク上部(第2の位置)に設けられている。第1タンク温度センサ6および第2タンク温度センサ7は、貯湯タンク4内の温水の温度を測定することができ、接続された制御器5は、第1タンク温度センサ6および第2タンク温度センサ7の出力に基づいて各真空式温水機1の動作を制御することができる。なお、本実施形態では、2つのタンク温度センサ6、7を用いているが、他の態様において、1つのタンク温度センサ、あるいは、異なる位置に設けられた3つ以上のタンク温度センサを用いてもよい。
また、貯湯タンク4には、水供給源からの給水路17と、負荷への供給路18と、負荷からの戻り流路19とが接続されている。負荷は、例えば、鉄道線路の近傍に設けられた散水設備であり、図示しないポンプを用いて貯湯タンク4から負荷に温水を供給することができる。また、負荷からの戻り流路19には、戻り温度センサ9が設けられている。負荷側に十分な温度および量の温水が供給されたかどうかは、戻り温度センサ9の出力によって判断することができる。
図2は、本実施形態で用いられる各真空式温水機1の例示的な構成を示す。真空式温水機1は、缶体20と、缶体20の下部に取り付けられた燃焼装置22とを備え、缶体20内の減圧蒸気室24に収容された熱媒水23を、燃焼装置22によって加熱することができるように構成されている。
熱媒水23は、燃焼装置22の燃焼室(火炉)21の外側全体を覆うようにして缶体20内に貯留されており、また、燃焼室21の先に配置された複数の水管27の内部にも熱媒水23が充填されている。熱媒水23の温度は、缶体壁面に取り付けられた熱媒水温度センサ15によって測定することができる。
燃焼装置22としては公知の種々のものが用いられてよいが、例えば、図2に示すように、電磁弁等を含む複数の燃料供給路が設けられたガスバーナであってよい。他の態様において、燃焼装置22は、複数位置燃焼式の油焚バーナ(油圧噴霧式燃焼装置)であってもよい。燃焼装置22では、エアダンパ22bが設けられた送風機22aによって風量調整された燃焼空気が供給され、燃料と混合されて燃焼が行われる。
燃焼装置22において、燃焼後の排ガスは、水管27の先に設けられた煙室および煙道(排気筒28)を通って外界へと排出される。排気筒28には、排ガスの温度を測定する排ガス温度センサ10が設けられており、安全装置として機能し、燃焼装置22を含む缶体20の異常(煤詰りの発生など)の検出を、排ガス温度に基づいて行うことができる。また、後述するように、本実施形態の温水供給システム100において、排ガス温度センサ10の出力は、真空式温水機1の効率判定のためにも用いられる。
減圧蒸気室24の上部には、自動抽気装置11が設けられており、減圧蒸気室24の内部を排気することにより減圧することができる。本実施形態の自動抽気装置11は、減圧蒸気室24に連通する空気溜タンク14と、空気溜タンク14に接続された抽気ポンプ12と、空気溜タンク14内の温度を測定するための温度センサ13とを備えている。
以上に説明した構成において、自動抽気装置11を用いて抽気することにより減圧蒸気室24の圧力を大気圧以下に低下させた状態で、燃焼装置22により熱媒水23を100℃以下の温度で直ちに沸騰させることができ、そのときの圧力に応じた温度の蒸気が発生する。このとき、熱媒水23の温度は、燃焼装置22の出力を調整することによって、例えば75℃〜85℃の設定温度に制御される。
また、減圧蒸気室24には、缶体20の側壁から延びる熱交換器26が設けられている。熱交換器26は、減圧蒸気室24内を水平方向に往復する断面略U字型の流路を有しており、図1に示した貯湯タンク4から給水された水が熱交換器26の入口を通って流入し、減圧蒸気室24の内側を流れた後、熱交換器26の出口を通って貯湯タンク4に戻される。熱交換器26内を流れる水は、熱媒水23の蒸気が、熱交換器26の表面で凝縮するときに伝達する熱によって加温される。加温された水は、真空式温水機1の出口から貯湯タンク4に戻され、貯湯タンク4には温水が蓄えられる。
なお、熱交換器26は、図2に示す例では1つだけ設けられているが、2つ以上が設けられていてもよい。複数の熱交換器26は、垂直方向に並べて配置されてもよいし、特許文献1に記載されているように、水平方向に並べて別個の減圧蒸気室に対して配置されていてもよい。
再び図1を参照する。貯湯タンク4には、複数の真空式温水機1によって加熱された水が貯湯されるが、本実施形態において、制御器5は、真空式温水機1の台数制御を行い、負荷の大きさ(すなわち必要熱量)などに応じて決定される必要台数分の真空式温水機1だけを運転する。もちろん、負荷が大きい場合などには、全ての真空式温水機1を運転することもある。
運転台数は、種々の方法により決定することができる。例えば、上述したように、各真空式温水機1に設けた温度センサ(図示せず)により検出した出口温度と設定温度(目標温度)との差に基づいて、あるいは、貯湯タンク4内の水温と設定温度との差に基づいて運転台数を決定することができる。また、優先的に稼働する1台の真空式温水機の燃焼時間により負荷状況を判断し、必要に応じて運転台数を増やすように制御するようにすることもできる。
また、散水消雪設備などに用いる場合、戻り水(スプリンクラーから放出された後、返送水として集められた水)を貯留する貯水槽に設けられた温度センサの出力に基づいて貯湯温度および運転台数を決定してもよいし、測定された気象データ(気温、風速、降雪強度など)に基づいて貯湯温度および運転台数を決定してもよい。
そして、本実施形態における台数制御方式においては、貯湯タンク4の昇温期間中に、真空式温水機1のそれぞれについて効率判定を同時に行う。また、効率判定の結果に基づいて運転の優先順位を決定し、優先順位の高い順、すなわち運転効率の良い順に、必要台数分の真空式温水機1を選択して運転する。なお、図1には示していないが、各真空式温水機1の流路には開閉弁が設けられており、運転することが決定した真空式温水機1に対応する開閉弁のみを開放することによって、貯湯タンク4へ加熱水を効率的に供給することができる。また、循環ポンプ3を各真空式温水機1に設けるとともに、運転する真空式温水機に設けられた循環ポンプを駆動することで貯湯タンク4へ加熱水を供給するようにしてもよい。
より具体的には、制御器5は、貯湯タンク4の昇温期間中において複数の真空式温水機の全てを同一の運転負荷で運転するステップと、同一の運転負荷で運転している状態で真空式温水機の運転効率を判定および比較するステップと、運転効率の比較結果に基づいて運転の優先順位を決定するステップとを実行する。
このように、貯湯タンク4の昇温期間中に同一運転負荷を行うことにより効率判定を行うが、複数の真空式温水機1は共通の貯湯タンク4に接続されており、貯湯タンク4内の水量は比較的多いので、貯湯タンク内の水温が所望の設定温度に達するまでには比較的長い時間かかることが多い。
そこで、本実施形態では、貯湯タンク4の昇温期間を利用して、接続された全ての真空式温水機で、効率判定のための同一運転負荷での運転を行うようにしている。これにより、別途に効率判定期間を設けることなく、貯湯タンク4内の水温上昇が望まれる任意の機会に、真空式温水機1の効率判定を実施し得る。
また、このような貯湯タンク4の昇温期間においては、共通に接続された貯湯タンク4内の水温が目標温度に達するまでは、真空式温水機のそれぞれで運転負荷を任意に設定しても実質的な問題は生じない。このため、上記のように全台同一運転負荷での運転を行うことに支障がなく、運転条件が真空式温水機ごとに異なる状態で効率判定を行う場合に比べて、より精度の高い効率判定を為し得る。
なお、制御器5は、例えば複数の真空式温水機1の外部に設けられた台数制御盤の態様で設けられるが、これに限られず、真空式温水機1のいずれか(マスタ)に内蔵されたものであってもよい。制御器5は、例えば、プロセッサ(CPUなど)、ROMやRAMなどのメモリ(記憶装置)、A/Dコンバータ等が基板上に設けられた構成や、マイクロコントローラの態様で設けられていてよく、後述する台数制御(または効率判定)を実行するためのコンピュータプログラムを含んでいてよい。制御器5は、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせによって実現され得る。
制御器5は、コンピュータ等の外部装置と情報を交換するためのインターフェイスを備えていてよく、これにより、外部装置からROMへのプログラム及びデータの書込みなどを行うことができる。また、制御器5の構成要素の一部(CPUなど)は別の場所に配置され、有線または無線で相互接続されていてもよい。
以下、制御器5によって実行される、本実施形態における真空式温水機の台数制御方式のより具体的な態様について説明する。
図3および図4は、制御器5による台数制御手順の一部(効率判定フロー)を示すフローチャートである。図3はフローの前半を示し、図4は、フローの後半(図3に示したフローの続き)を示している。
また、図5は、各真空式温水機1の起動時などに行われる暖機運転および定格運転における例示的な各データを示している。図6は、起動した真空式温水機1から貯湯タンク4に温水を循環供給する過程の昇温時間中において、複数台の真空式温水機(ここでは3台)を同一運転負荷で運転させたときの例示的な各データを示している。
ここで、図5に示す「暖機運転」は、温水供給システム100の起動時などにおいて、燃焼装置22を50%などの適宜の運転負荷(I)で動作させることにより、真空式温水機内で熱媒水23の温度を第1の設定温度(暖機運転温度)(G)まで上昇させる過程を示す。また、図5に示す「定格運転」は、暖機運転の後に、100%(最大)の運転負荷(I)で燃焼装置22を動作させることにより、真空式温水機内で熱媒水23の温度を、第1の設定温度から第2の設定温度(定格運転温度)(G)まで上昇させる過程を示す。上記の「暖機運転」および「定格運転」は、いずれも、貯湯タンク4に水を循環させる前に行う、真空式温水機の準備運転動作である。
図5には、各真空式温水機1における例示的な定格出力(A)、熱効率(B)、燃料発熱量(C)、定格燃焼量(D)、熱媒水量(E)も示されている。図5からわかるように、熱媒水の測定温度(F)と設定温度(G)との差および熱媒水量(E)に基づいて必要熱量(H)が算出され、また、必要熱量(H)、燃料発熱量(C)、定格燃焼量(D)および運転負荷(I)によって暖機運転および定格運転での運転時間(J)、(K)が算出される。また、起動から熱媒水温度が設定値に達するまでの時間(準備運転時間)(L)が、運転時間(J)、(K)の合計として算出される。
また、図6には、運転する真空式温水機の台数(M)、後述する効率判定時の運転負荷(N)、起動時におけるタンク上部温度(O)、タンク中央部温度(P)、貯湯タンク内の温水の設定・目標温度(Q)、貯湯量(全量(R)および中央部温度(P)の測定位置に応じた実質必要加熱水量(S))、必要熱量(T)、昇温時間(U)が示されている。なお、図6の左欄と右欄とには、効率判定開始時における貯湯タンク内の水温が異なる2つの例が示されている。
図3を参照して、ステップS1で、効率判定フローが開始され、ステップS2〜ステップS7に示すように各真空式温水機1の準備運転が行われる。このとき、循環ポンプ3は動作しておらず、貯湯タンク4にはいずれの真空式温水機1からも加熱水の供給が行われない。
準備運転では、まず、各真空式温水機1において熱媒水温度センサ15を用いて起動時の熱媒水23の温度(F)を測定し(ステップS2)、測定温度(F)が予め設定された暖機運転温度(G)未満であるか否かが判定され(ステップS3)、測定温度(F)が暖機運転温度(G)未満のときには運転負荷50%で燃焼装置22を動作させる(ステップS4)。これにより、熱媒水23の温度を、例えば図5に示すように5℃から50℃へと上昇させることができ、その所要時間(J)は240秒となる。なお、ステップS3において、測定温度(F)が暖機運転温度(G)以上であると判断されたときは、暖機運転は不要であると判断して後述するステップS6へと進む。
次に、ステップS5で、熱媒水23の測定温度(F)が、暖機運転温度(G)以上と判定されるまでは、運転負荷50%での燃焼装置22の燃焼動作を継続させ、暖機運転温度(G)以上になった時には、運転負荷100%に切り替えて燃焼装置22を作動させてさらに熱媒水23を加熱する(ステップS6)。そして、ステップS7で、熱媒水23の測定温度(F)が、定格運転温度(G)以上と判別されるまで定格燃焼動作を行う。
その後、定格運転温度(G)に達したときには、準備運転が終了し、各真空式温水機1で、熱交換器26を用いて貯湯タンク4に温水を供給する準備ができたと判断する。この過程で、例えば図5に示すように、熱媒水23の温度は、50℃から70℃へと上昇し、その所要時間(K)は67秒である。図5に示す例では、熱媒水温度が設定値に達して準備運転が終了するまでの起動時からの時間(L)は、240秒+67秒=307秒であり、約5分で立ち上げ動作が完了することがわかる。
起動時の準備運転が終了した後、図4のステップS8〜S19示すように、真空式温水機1の効率判定フローが行われる。効率判定フローS8〜S19において、真空式温水機の同一負荷運転(ステップS11)は、循環ポンプ3を動作させて貯湯タンク4に温水を供給する期間(貯湯タンク4の昇温期間)において行われる。なお、貯湯タンク4の昇温期間とは、図6に示したように、測定された貯湯タンク4内の水の現在温度(O)、(P)を、設定温度(Q)まで上昇させるために、真空式温水機1から貯湯タンク4に加熱水を供給し始めてから、貯湯タンク内の水の温度が設定温度(Q)になるまでの期間である。
また、効率判定フローでは、効率判定対象である全ての真空式温水機1を同一の運転負荷で運転することによって各真空式温水機の運転効率を判定し、判定結果に基づいて真空式温水機の運転の優先順位を決定する。
ここで、本実施形態では、効率判定を、排ガス温度センサ10を用いて測定した燃焼装置22の排ガス温度に基づいて行うようにするとともに、排ガス温度が安定する最低時間(以下、効率判定最低時間(V)と称することがある)を予め試験などにより求めておき、この効率判定最低時間を超えるように同一運転負荷での全体運転を行った後に効率判定を行うようにしている。これにより、効率判定の精度を向上させることができる。
また、上記の効率判定最低時間以上の時間で行う全体運転が、貯湯タンクの昇温期間内に行われるように、すなわち、貯湯タンク内の水温が設定温度に達するまでに行われるように、全体運転をするときの同一運転負荷を前もって調節するようにしている。より具体的には、貯湯タンクの現在温度と設定温度との差およびタンク内水量から必要熱量を割出し、この必要熱量を与えるのに真空温水機全体で要する時間(図6に示す昇温時間(U))が、効率判定最低時間(V)以上となるように、同一の運転負荷を大きくなりすぎないように選定している。
このようにして、制御器5は、効率判定フローにおいて、同一の運転負荷で複数の真空式温水機1を運転したときに、貯湯タンク内の水の現在温度が設定温度まで上昇するまでに必要となる時間(U)が、予め設定された効率判定最低時間(V)以上となるように同一運転負荷を決定するので、起動時などの貯湯タンクの昇温期間内に効率判定が行われ、効率判定用の期間を別途設ける必要がなく、容易に実行することができる。
以下、図4に示すステップS8〜S19を詳細に説明する。
真空式温水機1の準備運転が終了した後、ステップS8において、貯湯タンク4内の貯湯温度(O)、(P)を測定する。本実施形態では、図1に示した第1タンク温度センサ6と第2タンク温度センサ7を用いて、タンク中央部における中央部貯湯温度(P)と、タンク上部における上部貯湯温度(O)とを測定している。図6左欄に示すように、貯湯温度(O)、(P)は、例えば、起動時などでは低い温度(上部15℃、中央部5℃)であり、また、図6右欄に示すように継続運転中などにおける貯湯温度は比較的高い温度(上部50℃、中央部40℃)である。
次に、ステップS9において、効率判定対象となる真空温水機の全てを同一運転負荷(N)で運転したときに、貯湯タンク4内の貯湯温度(O)、(P)が設定温度(Q)まで上昇するのに要する昇温時間(U)が、機種ごとに定められた効率判定最低時間(V)以上となるように同一運転負荷(N)を決定する。同一運転負荷(N)は、(V)≦(U)を満足するものの中で最大のものであることが好ましい。これは、同一運転負荷(N)を最大値に設定することによって、できるだけ短時間のうちに貯湯温度(O)、(P)を設定温度(Q)まで上昇させることができるからである。
例えば、図6の左欄に示す例では、上部貯湯温度(O)と中央部貯湯温度(P)とはそれぞれ15℃と5℃であり、目標とする設定温度(Q)は50℃である。このとき、本実施形態では、必要熱量(T)を、設定温度(Q)と中央部貯湯温度(P)との差に、全貯湯量(R)の半分の量(S)を掛けたもの(=(Q−P)*S)として求めている。これは、温度成層型の貯湯タンク4内で、水温は、上部で高くなり底部で低くなるという温度勾配を有するので、水全体の温度を設定温度(Q)近くするためには、少なくとも、中央部での温度差(Q−P)に水の半分の量を掛けただけの熱量が必要であると推測できるからである。
なお、上記では半分の量(S)を用いているが、これは、中央部貯湯温度(P)の測定位置が、満水量の略半分の高さにあるためである。ただし、これに限られず、貯湯温度の測定位置に応じて、実質的に加熱が必要な水量(実質必要加熱水量と呼ぶことがある)を求めるようにしてもよい。例えば、満水位置に対する貯湯温度測定高さの比(例えば、上中部の場合は75%)に基づき、全体水量(R)にその比を乗じることなどによって、実質必要加熱水量(S)を求めることができる。また、より多くのタンク温度センサが設けられている場合には、必要熱量(T)を、複数のタンク温度センサの出力に基づいてより正確に割り出すことも可能である。
以上のようにして必要熱量(T)を、貯湯タンク内の水の現在温度(P)と、設定温度(Q)と、タンク内水量(S)とに基づいて求めるとともに、この必要熱量(T)を、効率判定最低時間(V)以上の昇温時間(U)をかけて与えることができるように、各真空式温水機1に共通の運転負荷(N)を決定する。
具体的には、図6に示すように、効率判定を行う全台数(M)、真空式温水機の定格出力(A)を用いて、U=60*T/(A*N*M)≧V(定格出力(A)が時間(h)当たりの熱量を示しており、昇温時間(U)は分(min)で表す場合)を満たすNの条件を求める。また、好適には、条件を満たすNの中での最大値を、同一運転負荷(N)として設定する。
ここで、図6に示す例では、予め試験により求められた効率判定最低時間(V)が5分であった。すなわち、一定の運転負荷で動作させて5分が経過した後には、排ガス温度が比較的安定することが確かめられており、このときには、排ガス温度測定による効率判定を良好に行うことができる。なお、効率判定最低時間(V)は、コンパクトな設計の真空温水機ほど短くなる傾向があることが分かっている。
図6の左欄で示す例(低水温時)には、貯湯タンク内の水温が低いこともあり、設定温度50℃まで上昇させるには、定格100%の運転負荷で3台全ての真空式温水機を運転しても昇温時間(U)が約14分かかる。したがって、昇温時間(U)が効率判定最低時間(V)の5分を上回るので、同一運転負荷(N)を100%に設定することができる。
一方、図6の右欄で示す例(高水温時)では、貯湯タンク内の水温が比較的高く、設定温度50℃に達するまでの必要熱量は比較的少ない。このため、定格100%の運転負荷で3台全ての真空式温水機を運転した場合には、昇温時間(U)が約3分となって効率判定最低時間(V)の5分を下回り、昇温期間中に安定した効率判定が行えないおそれがある。これに対して、上記の式U=60*T/(A*N*M)≧VによればN≦(3/5)が導出され、すなわち、図6の右欄で示す例では、60%の運転負荷が、効率判定最低時間(V)の5分を経過後(ここでは丁度5分)に設定温度50℃に達する最大運転負荷であることがわかる。したがって、図6の右欄で示す例では、同一運転負荷(N)を60%に設定する。
なお、図3および図4には、貯湯温度測定ステップS8および同一運転負荷決定ステップS9を、起動時の準備運転フロー(ステップS2〜ステップS7)の後に行う態様が示されているが、これに限られない。貯湯温度の変動が生じないと判断できるような状況では、ステップS8およびステップS9を、準備運転フローS2〜S7と同時に行うようにしてもよいし、準備運転フローS2〜S7よりも前に行ってもよい。また、ステップS8からの効率判定フローは、起動時に限られず、既に運転中の真空式温水機1に対しても適用可能なため、準備運転フローS2〜S7を必須とするものではない。
以上のようにして、効率判定最低時間(V)以上の昇温期間(U)が実現する同一運転負荷(N)を導出した後、ステップS10において、循環ポンプ3を作動させて、真空式温水機1から貯湯タンク4への温水の供給を開始する。このとき、ステップS11において、効率判定対象の全ての真空温水機1が、上記のようにして求めた同一の運転負荷(N)に設定され、これら全ての真空温水機1から貯湯タンク4へ加熱水の供給を行う。
そして、ステップS12において効率判定最低時間(V)が経過し、ステップS13において中央部貯湯温度(P)が設定温度(Q)以上に達するまで、全台同一運転負荷(N)での定常運転を行う。
その後、貯湯温度(P)が設定温度(Q)以上になった時には、ステップS14に示すように、全ての真空式温水機1において、排ガス温度センサ10(図2)を用いて排ガス温度の測定が行われる。そして、ステップS15に示すように、出力された排ガス温度を比較して、排ガス温度がより低いものを、運転効率がより良い真空式温水機と判定し、運転の優先順位を上位に設定する。これにより、効率判定フロー実施時における運転効率の良い順に、真空式温水機の優先順位を決定することができる。
ステップS14の排ガス温度測定は、同一運転負荷での全台定常運転を開始してから効率判定最低時間(V)が経過した後に行われるので排ガス温度が安定しており、また、同じ運転条件後に比較するので、ステップS15における効率判定を向上した精度で行うことができる。また、上述したように一般的な真空式温水機には異常検知の目的で排ガス温度センサが設けられていることが多いので、追加の設備を必要とせずに、比較的簡便な手法によって適切に運転優先順位を決定することができる。
上記のようにステップS15において排ガス温度に基づいて優先順位の割り付けを行うが、複数の真空式温水機1で排ガス温度が実質的に同じである(測定誤差範囲内である)ことが判明したとき(ステップS16のNO)には、ステップS17およびS18において付加的な効率判定を行い、該当する真空式温水機1における熱媒水温度をそれぞれの熱媒水温度センサ15(図2)によって測定するとともに、熱媒水温度が高いものを優先順位上位に設定するようにしてもよい。
例えば、3台の真空式温水機で、排ガス温度の測定値が、1号機=120℃、2号機=120℃、3号機=110℃であれば、3号機を台数制御の最上位に設定し、次に、熱媒水温度が1号機=80℃、2号機=85℃であれば、2号機を1号機よりも上位に設定する。
以上のようにして効率判定フローを行い、複数の真空式温水機の運転の優先順位を決定してフローが終了する(ステップS19)。なお、上記には、貯湯温度(P)が設定温度(Q)以上と判定されたステップS13の後に、排ガス温度測定による効率判定(ステップS14〜S18)を行う例を説明したが、ステップS12において効率判定最低時間(V)が経過した後であれば、貯湯温度(P)が設定温度(Q)に達する前の昇温期間中に効率判定を行ってもよい。
以上説明したように、本実施形態においては、貯湯タンク4の昇温期間中に、複数の真空温水機を同一の運転負荷で運転することにより効率を判定し、優先順位づけを行う。そして、必要とされる台数の真空式温水機を、優先順位の高い方から順に選択して駆動することによって、向上した効率で所望の温度および流量の温水を貯湯タンクに供給することができる。真空式温水機の台数は、例えば、3台〜100台程度であってよい。
上記の本実施形態の効率判定は、従来の台数制御方式に追加して行うことができ、例えば、上述の本願出願人が採用していた合計運転時間に基づいて優先順位を決定する方式と組み合わせて実施することもできる。この場合、いずれかの一方の方式で優先順位が付けられた上位複数の真空式温水機について、さらに他方の方式で優先順位をつけるようにしてもよい。あるいは、一方の方式では判定がしづらく優先順位が付けにくいものを対象にして他方の方式で優先順位を付けるようにしてもよい。また、上記の実施形態では、排ガス温度に基づいて効率判定を行ったが、燃料流量計および排ガスO計を用いることによって、さらに高精度の効率比較を行い得る。
また、上記の効率判定は、任意の貯湯タンク昇温期間において実行することができる。例えば、起動時ではなく定常運転を行っている状況で、必要熱量が増加して貯湯タンクの水温の上昇が要求されたときには、貯湯タンクの昇温期間を利用して上述した効率判定フローを実施することができる。これにより、更新された運転の優先順位に基づいて、運転する真空式温水機を選定しなおすことができ、経年変化による運転効率の個体差が発生したときにも、効率の良いものを優先的に運転させることができる。
また、効率が異なる真空式温水機を複数台設置するときにも、上記実施形態の効率判定を適用することが可能である。例えば、故障した1台に代えて高効率タイプの真空式温水機が導入された場合、その高効率の真空式温水機を優先的に使用するとともに、他の同効率タイプの真空式温水機について上記の効率判定を適用して運転の優先順位を決定するようにしてもよい。
本発明の実施形態による温水供給システムは、例えば、鉄道の散水消雪設備などに好適に利用される。
1 真空式温水機
2 真空式温水機制御器
3 循環ポンプ
4 貯湯タンク
5 制御器
6 タンク温度センサ(中央部)
7 タンク温度センサ(上部)
10 排ガス温度センサ
11 抽気装置
15 熱媒水温度センサ
17 給水路
18 供給路
19 戻り流路
20 缶体
21 燃焼室
22 燃焼装置
22a 送風機
22b エアダンパ
23 熱媒水
24 減圧蒸気室
26 熱交換器
27 水管
28 排気筒
100 温水供給システム

Claims (8)

  1. 温水を貯湯するための貯湯タンクと、前記貯湯タンクに接続された複数の真空式温水機と、前記複数の真空式温水機の各々を制御可能に構成された制御器とを備える温水供給システムであって、
    前記制御器は、
    前記貯湯タンクの昇温期間中において、前記複数の真空式温水機を同一の運転負荷で運転するステップと、
    前記同一の運転負荷で運転している状態で記複数の真空式温水機の運転効率を判定および比較するステップと、
    前記運転効率の比較結果に基づいて、前記複数の真空式温水機の優先順位を決定するステップと
    を実行する、温水供給システム。
  2. 前記貯湯タンクの昇温期間は、測定された貯湯タンク内の水の温度を設定温度まで上昇させるために、前記複数の真空式温水機から前記貯湯タンクに加熱水を供給し始めてから前記貯湯タンク内の水の温度が設定温度になるまでの期間である、請求項1に記載の温水供給システム。
  3. 前記制御器は、前記同一の運転負荷で複数の真空式温水機を運転したときに、前記貯湯タンク内の水の温度が前記設定温度まで上昇するまでに必要となる時間が、予め設定された最低時間以上となるように前記運転負荷を決定するステップをさらに実行する、請求項2に記載の温水供給システム。
  4. 前記制御器は、少なくとも、前記貯湯タンク内の水の温度と、前記設定温度と、前記複数の真空式温水機の台数と、前記貯湯タンク内の水量とに基づいて前記運転負荷を決定する、請求項3に記載の温水供給システム。
  5. 前記貯湯タンクは、第1の位置にタンク温度センサを備えており、
    前記貯湯タンク内の水量として、前記第1の位置に基づいて決定される実質必要加熱水量が用いられる、請求項4に記載の温水供給システム。
  6. 前記複数の真空式温水機の各々は、燃焼装置と、前記燃焼装置により加熱する熱媒水を収容するための減圧蒸気室と、前記減圧蒸気室に設けられた熱交換器と、前記燃焼装置から排出されるガスの温度を測定する排ガス温度センサとを備えており、
    前記制御器は、前記運転効率を比較するステップにおいて、前記複数の真空式温水機の各々に設けられた前記排ガス温度センサの出力に基づいて運転効率を比較する、請求項1から5のいずれかに記載の温水供給システム。
  7. 前記複数の真空式温水機の各々は、前記熱媒水の温度を測定する熱媒水温度センサをさらに備えており、前記排ガス温度センサの出力が実質的に同じである場合、前記熱媒水の温度に基づいて、運転効率を比較する、請求項6に記載の温水供給システム。
  8. 前記制御器は、前記決定された優先順位が高い順に、前記複数の真空式温水機のうちの単数または複数の真空式温水機を、必要台数分選択して運転する、請求項1から7のいずれかに記載の温水供給システム。
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