JP2018204574A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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裕貴 河田
真宏 重永
Masahiro Shigenaga
真宏 重永
一 片岡
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一 片岡
幸宏 ▲高▼橋
幸宏 ▲高▼橋
Yukihiro Takahashi
典嗣 加藤
Noritsugu Kato
典嗣 加藤
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Abstract

【課題】噴霧特性の経時変化を抑制可能とする燃料噴射弁を提供する。【解決手段】有底筒状を成して、底部141の内壁142の外周側に形成された弁座144、および弁座の内周側で内壁側から底部の外壁143側に貫通形成された噴孔146を有する弁ボディ140と、弁ボディ内で、弁ボディの筒軸線CL方向に摺動して弁座に対して着座、あるいは離座すると共に、離座したときに弁座側から噴孔内に燃料を流通させるニードル弁150と、を備える燃料噴射弁において、出口開口146b側において噴孔軸線HCLから対向壁面146dまでの距離Ro1は、筒軸線CL側の半円形状の半径RCo1よりも大きく設定されると共に、対向壁面146dは、入口開口146a側から出口開口146b側に向けて少なくとも一部がテーパ状に形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に関するものである。
従来の燃料噴射弁として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1の燃料噴射弁(燃料噴射装置)は、燃料が噴射される先端側に設けられた弁ボディとニードル弁とを備えている。
弁ボディは、有底筒状を成しており、底部の内壁の外周側に弁座が設けられ、また、底部の中心側には、周方向に複数配置されて、底部の内壁側から外壁側に貫通形成された噴孔が設けられている。噴孔は、断面形状が円形状を成す孔となっており、入口側(弁ボディの内壁側)から出口側(弁ボディの外壁側)に向けて拡径されたテーパ状になっている。そして、噴孔の軸線は、弁ボディの筒軸線に対して傾斜している。また、噴孔の入口は、弁座を延長した仮想平面上に位置するように設けられている。
ニードル弁は、針状の部材であって、弁ボディの内側で筒軸線方向に往復移動可能に設けられており、先端部に形成された弁シートが、弁座に着座または離座することで、噴孔の開閉を行うようになっている。
噴孔の入口は、上記のように弁座を延長した仮想平面上に位置するように設けられていることから、弁座を通過した燃料は、直接、噴孔内に流入することができるようになっている。つまり、弁座を通過した燃料は、運動エネルギを維持したまま、主に、噴孔内において弁ボディの筒軸線側となる壁面に沿うようにスムーズに流入して、主流を形成するようになっている。
また、噴孔は、上記のように円形状を基にし、テーパ状に形成されているので、噴孔の軸線近傍から弁ボディにおける径外方向に位置する噴孔の壁面近傍にかけて気相が大きく形成されるようになっている。したがって、筒軸線側となる壁面を流通する燃料(主流)の液膜を薄くすることができ、噴孔から噴射される燃料の高微粒化が可能となっている。
特開2015−52327号公報
しかしながら、上記特許文献1の燃料噴射弁においては、ニードル弁が着座されたとき、噴孔内の筒軸側壁面に残る燃料は、出口部において、弁ボディにおける径外方向に向けて旋回するように移動して、燃料による濡れ状態が形成されてしまう。そして、この燃料が高温環境下において不完全燃料を起こすと、いわゆる炭化されたデポジットとなって堆積してしまう。よって、噴孔の出口側開口状態(開口面積)が変化してしまい、基本的な燃料の噴霧特性が経時変化(噴霧量低下)してしまうという問題があった。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、噴霧特性の経時変化を抑制可能とする燃料噴射弁を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
本発明では、有底筒状を成して、底部(141)の内壁(142)の外周側に形成された弁座(144)、および弁座の内周側で内壁側から底部の外壁(143)側に貫通形成された噴孔(146)を有する弁ボディ(140)と、
弁ボディ内で、弁ボディの筒軸線(CL)方向に摺動して弁座に対して着座、あるいは離座すると共に、離座したときに弁座側から噴孔内に燃料を流通させるニードル弁(150)と、を備える燃料噴射弁において、
噴孔の内壁側となる入口開口(146a)は円形状を成し、噴孔の外壁側となる出口開口(146b)の筒軸線側が、入口開口と同等あるいは拡径された円形状に基づく半円形状を成しており、
入口開口の円形状の中心および出口開口の半円形状の中心同士を結ぶ噴孔軸線(HCL)と筒軸線とを含む仮想平面(P)上で、噴孔内の壁面のうち、筒軸線側となる筒軸線側壁面(146c)に対向する壁面を対向壁面(146d)としたとき、
出口開口側において噴孔軸線から対向壁面までの距離(Ro1)は、半円形状の半径(RCo1)よりも大きく設定されると共に、対向壁面は、入口開口側から出口開口側に向けて少なくとも一部がテーパ状に形成されたことを特徴としている。
この発明によれば、噴孔(146)の入口開口(146a)は円形状を成し、出口開口(146b)の筒軸線(CL)側が入口開口(146a)と同等あるいは拡径された円形状に基づく半円形状を成している。よって、ニードル弁(150)が離座しているとき、燃料は、弁座(144)側から噴孔(146)内に流入し、噴孔(146)内の筒軸線側壁面(146c)に沿って主流を形成することができ、燃料の流れを阻害させないものとすることができる。
一方、ニードル弁(150)が着座すると、噴孔(146)内に残った燃料は、出口開口(146b)側において、対向壁面(146d)側に回り込むように流れて、出口開口(146b)の周囲に濡れ状態となって付着しようとする。しかしながら、出口開口(146b)側において、噴孔軸線(HCL)から対向壁面(146d)までの距離(Ro1)は、出口開口(146b)の半円形状の半径寸法(RCo1)よりも大きく設定されるようにしているので、燃料が出口開口(146b)の対向壁面(146d)側に到達する量を低減することができる。よって、対向壁面(146d)側において、濡れた状態によって付着した燃料が不完全燃料によって炭化し、デポジットとなって堆積することを抑制することができ、噴霧特性の経時変化を抑制することができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における燃料噴射弁の全体構成を示す断面図である。 図1におけるII部(噴孔)を示す拡大図である。 図2におけるIII方向から見た入口開口、および出口開口を示す矢視図である。 図3におけるIV−IV部(噴孔)を示す断面図である。 開弁時の燃料の流れ(主流)を示す説明図である。 本発明の燃料噴射時における燃料の液膜位置を示す説明図である。 従来技術の燃料噴射時における燃料の液膜位置を示す説明図である。 本発明の閉弁後の液相燃料の状態を示す説明図である。 従来技術の閉弁後の液相燃料の状態を示す説明図である。 第2実施形態における噴孔を示す断面図である。 図10におけるXI方向から見た出口開口を示す矢視図である。 その他の実施形態における出口開口の形状を示す説明図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態における燃料噴射弁100を図1〜図6、図8に示す。燃料噴射弁100は、例えば、直噴式のガソリンエンジンに適用され、エンジンヘッドに装着される。燃料噴射弁100は、高圧ポンプによって加圧された燃料を、後述するニードル弁150を開く(開弁する)ことによって、エンジンのシリンダ内に直接的に噴射するようになっている。
図1に示すように、燃料噴射弁100は、固定コア110、ノズルホルダ120、駆動部130、弁ボディ140、およびニードル弁150等を備えている。以下、燃料噴射弁100の方向として、固定コア110が延びる方向を軸方向Z(図1における上下方向)と称し、軸方向Zの一方を開弁方向Z1(図1における上方、反噴孔側)と称し、軸方向Zの他方を閉弁方向Z2(図1における下方、噴孔側)と称する。
固定コア110は、磁性材から形成されたハウジングを成す筒状の部材であり、内部は燃料が流通する中心孔部111となっている。固定コア110の開弁方向Z1側の端部は、高圧化された燃料が流入する燃料入口111aとなっている。また、中心孔部111内の燃料入口111aの近傍には、燃料に含まれる異物を補足する燃料フィルタ112が設けられている。更に、中心孔部111の燃料フィルタ112よりも閉弁方向Z2側となる中間位置には、筒状のアジャスティングパイプ113が圧入等によって固定されている。
ノズルホルダ120は、磁性材から形成された筒状の部材であり、後述する非磁性部133を介して、固定コア110の閉弁方向Z2側の端部側に設けられている。ノズルホルダ120の内部は、燃料が流通する燃料通路121となっている。燃料通路121の開弁方向Z1側には、後述する第2スプリング136の閉弁方向Z2側の端部を位置規制するための段部122が設けられている。
駆動部130は、ニードル弁150を軸方向Zに沿って往復移動させるものであって、固定コア110、電磁コイル131、磁性プレート132、非磁性部133、可動コア134、第1スプリング135、および第2スプリング136等を有している。
電磁コイル131は、固定コア110の閉弁方向Z2側の端部の外周部に設けられている。また、磁性プレート132は磁性材から形成された筒状の部材であり、電磁コイル131を覆い、固定コア110とノズルホルダ120とを跨ぐように設けられている。
非磁性部133は、非磁性材から形成された扁平筒状の部材であり、固定コア110および可動コア134の外周側で、且つ、固定コア110とノズルホルダ120との間に介在されている。非磁性部133は、固定コア110とノズルホルダ120との磁気的な短絡を防止するようになっている。
可動コア134は、磁性材から筒状に形成された部材であり、固定コア110の閉弁方向Z2側であって、ノズルホルダ120の内周側に軸方向Zへ往復移動可能に設置されている。可動コア134の径方向の中央部には、軸方向Zに貫通する中心孔部が形成されている。可動コア134の中心孔部には、後述するニードル弁150の開弁方向Z1側の端部が可動コア134に対して移動可能に挿通されている。
上記の固定コア110、磁性プレート132、ノズルホルダ120、および可動コア134は、磁気回路を形成して、コネクタ131aに設けられた端子部131bから電磁コイル131に通電されると、磁気回路に磁束が流れて、可動コア134が固定コア110側に吸引されるようになっている。
第1スプリング135は、例えば、コイルバネを用いた弾性部材であり、固定コア110の中心孔部111において、アジャスティングパイプ113と可動コア134、具体的には、可動コア134に接続されたニードル弁150の端部(ストッパ部154)との間に設けられている。第1スプリング135は、ニードル弁150および可動コア134を、閉弁方向Z2へ押し付けるようになっている。
第2スプリング136は、例えば、コイルバネを用いた弾性部材であり、ノズルホルダ120の段部122と、可動コア134との間に設けられている。第2スプリング136は、可動コア134を、開弁方向Z1側、即ち固定コア110側へ押し付けるようになっている。
可動コア134には、第1スプリング135によってニードル弁150を介して閉弁方向Z2への閉弁力f1が加わり、また、第2スプリング136によって開弁方向Z1への開弁力f2が加わるようになっている。第1スプリング135による閉弁力f1は、第2スプリング136による開弁力f2よりも大きく設定されている。
弁ボディ140は、図1〜図4に示すように、有底筒状に形成され、筒部がノズルホルダ120の閉弁方向Z2側の端部内周面に、例えば、圧入あるいは溶接等により固定されている。有底筒状を成す弁ボディ140の底部141には、弁座144、凹部145、および噴孔146等が形成されている。尚、底部141において、弁ボディ140の内側となる面は、内壁142となっており、弁ボディ140の外側となる面は、外壁143となっている。また、弁ボディ140の筒軸線は、CLとなっている(以下、筒軸線CL)。この筒軸線CLは、燃料噴射弁100の中心軸である。
弁座144は、底部141の内壁142の外周側にリング状に形成され、外周側から内周側(筒軸線CL側)に向けて、閉弁方向Z2側へ傾斜する面となっている。弁座144は、後述するニードル弁150の弁シート153が着座、あるいは離座する面となっている。
凹部145は、内壁142において、弁座144の内周側で、弁座144の面よりも閉弁方向Z2側へ凹む面として形成されている。凹部145の領域内は、弁座144の内周側で筒軸線CL側に向けて、閉弁方向Z2側へ傾斜する傾斜面145aと、更に傾斜面145aの中心側で筒軸線CLに直交する平面145bとを有している。
尚、弁ボディ140の外壁143において、上記の凹部145に対応する領域は、閉弁方向Z2側に突出するように形成されており、球面状を成している。
噴孔146は、弁座144の内周側、つまり凹部145の傾斜面145aの領域内で、内壁142側から外壁143側に貫通形成され、燃料がエンジンのシリンダ内に向けて噴射される孔となっている。噴孔146は、弁ボディ140の筒軸線CLを中心として周方向に複数(例えば、6つ)設けられている。複数の噴孔146のそれぞれの形状は、筒軸線CLに対して点対称となるように形成されている。噴孔146の内壁142側の開口は、入口開口146aとなっており、また、噴孔146の外壁143側の開口は、出口開口146bとなっている。
入口開口146aは、円形状となっている。入口開口146aの半径は、RCi1(以下、半径RCi1)となっている。また、出口開口146bの筒軸線CL側は、入口開口146aに対して所定量拡径された円形状に基づく半円形状となっている。出口開口146bの半円形状の半径はRCo1(以下、半径RCo1)となっている。尚、出口開口146bの半円形状の半径RCo1は、拡径量をゼロとして、入口開口146aの半径RCi1と同一に設定してもよい。
ここで、半径RCi1は、入口開口146aの弁座144側となる実質的な開口位置を通り、後述する噴孔軸線HCLと直交する入口側仮想平面Pi上の半径として定義されている。また、半径RCo1は、出口開口146bの筒軸線CL側となる実質的な開口位置を通り、後述する噴孔軸線HCLと直交する出口側仮想平面Po上の半径として定義されている。
入口開口146a(入口側仮想平面Pi)の円形状の中心、および出口開口146b(出口側仮想平面Po)の半円形状の中心同士を結ぶ軸線が、噴孔軸線HCLとなっている。そして、筒軸線CLと噴孔軸線HCLとを含む平面を仮想平面Pとしている。仮想平面P上において、噴孔軸線HCLは、筒軸線CLに対して、閉弁方向Z2に向けて離れていくように傾斜している。
仮想平面P上における噴孔146内の壁面のうち、筒軸線CL側の壁面は、筒軸線側壁面146cとなっている。また、仮想平面P上における噴孔146内の壁面のうち、筒軸線側壁面146cと対向する側の壁面は、対向壁面146dとなっている。
本実施形態では、出口開口146bにおいて、噴孔軸線HCLから対向壁面146dまでの距離Ro1は、上記の半径RCo1よりも大きくなるように設定されている。そして、対向壁面146dの全体は、入口開口146a側から出口開口146b側に向けてテーパ状に形成されている。このテーパ状の対向壁面146dは、直線状に形成されている。そして、噴孔軸線HCLに沿う方向から見たときの出口開口146bの形状は、図3に示すように、卵形となっている。
尚、対向壁面146dがテーパ状であることから、噴孔軸線HCLから、出口開口146bの対向壁面146d側となる実質的な開口位置までの距離は、Ro11となっている。当然のことながら、半径RCo1<Ro1<Ro11である。
また、図2に示すように、弁座144の面を筒軸線CL側に延長した仮想延長平面Psは、凹部145を設けることで、噴孔146の筒軸線側壁面146cに直接的に交差するように形成されている。
尚、図4に示すように、噴孔軸線HCLを通り、仮想平面Pに直交する第2仮想平面P2においては、噴孔146の入口開口146aの実質的な半径はRCi2、出口開口146bの実質的な半径はRCo2となっている。
ニードル弁150は、軸方向Zへ延びる細長の弁部材であって、開弁方向Z1側の端部が可動コア134の中心孔部に挿通されて接続されており、ノズルホルダ120、および弁ボディ140の内周側で可動コア134と共に、軸方向Z(筒軸線CL方向)に往復移動(摺動)可能に収容されている。
ニードル弁150は、軸方向Zに往復移動することによって弁ボディ140の噴孔146を開閉して、噴孔146からの燃料の噴射を断続するようになっている。ニードル弁150は、弁ボディ140と概ね同軸上に配置されている。ニードル弁150は、内部通路151、連通孔152、弁シート153、およびストッパ部154等を有している。
内部通路151は、ニードル弁150の内部に設けられた通路であり、開弁方向Z1側の端面から内部に向けてニードル弁150の長手方向の途中部位まで穴あけ加工によって形成されている。つまり、内部通路151は、開弁方向Z1側で開口し、閉弁方向Z2側で閉塞されている。
連通孔152は、内部通路151の閉塞側となる途中部位において、内部通路151に対して交差する方向(本例では直交する方向)に壁部を貫通する円形の孔として形成されている。連通孔152は、内部通路151の周方向に複数形成されている。この内部通路151と連通孔152とによって、固定コア110の中心孔部111とノズルホルダ120の内部となる燃料通路121とが連通するようになっている。
弁シート153は、ニードル弁150の閉弁方向Z2側の端部の外周側に弁ボディ140の弁座144に沿うように面取りされて形成されている。弁シート153は、弁座144に対して着座、あるいは離座が可能となっている。
ストッパ部154は、ニードル弁150の開弁方向Z1側の端部に径外方向に向けて全周に亘って鍔状に(フランジ状に)突出するように設けられている。ストッパ部154は、可動コア134に対して、閉弁方向Z2側へのニードル弁150の変位を規制するようになっている。つまり、可動コア134が開弁方向Z1側に移動すると、ニードル弁150は、可動コア134と共に開弁方向Z1側に移動するようになっている。また、ニードル弁150が閉弁方向Z2側に移動すると、可動コア134は、ニードル弁150と共に閉弁方向Z2側に移動するようになっている。
次に、上記構成に基づく燃料噴射弁100の作動、および作用効果について、図5〜図9を加えて説明する。
(1)開弁時の作動
まず、電磁コイル131への通電が停止されていると、磁気吸引力の発生はなく、第1スプリング135による閉弁力f1が第2スプリング136による開弁力f2よりも大きく設定されていることから、第1スプリング135に接するニードル弁150は、可動コア134と共に閉弁方向Z2(噴孔146側)へ移動する。その結果、ニードル弁150の弁シート153は弁座144に着座している(閉弁状態)。
上記のような閉弁状態から電磁コイル131に通電すると、電磁コイル131に発生した磁界により、固定コア110、磁性プレート132、ノズルホルダ120、および可動コア134によって形成された磁気回路に磁束が流れる。これにより、固定コア110と可動コア134との間には磁気吸引力が発生する。固定コア110と可動コア134との間に発生する磁気吸引力と、第2スプリング136の開弁力f2との和が第1スプリング135の閉弁力f1よりも大きくなると、可動コア134は開弁方向Z1へ移動する。このとき、ニードル弁150の開弁方向Z1側の端部が、ストッパ部154によって可動コア134に接続されていることから、ニードル弁150は、可動コア134と共に開弁方向Z1へ移動する。その結果、ニードル弁150の弁シート153は、弁座144から離れ、噴孔146が開かれることになる。
燃料入口111aから燃料噴射弁100の内部(中心孔部111)へ流入した燃料は、燃料フィルタ112、アジャスティングパイプ113の内周側、第1スプリング135、ニードル弁150の内部通路151、連通孔152、ノズルホルダ120の燃料通路121、弁ボディ140の内周側を順次流れる。そして、この燃料は、弁座144側から噴孔146内へ流入する。
本実施形態の噴孔146においては、入口開口146aは円形状を成し、出口開口146bの筒軸線CL側が入口開口146aと同等あるいは拡径された円形状に基づく半円形状を成している。また、弁座144の面を筒軸線CL側に延長した仮想延長平面Psは、筒軸線側壁面146cに直接的に交差するように形成されている。
よって、ニードル弁150が離座しているとき、燃料は、弁座144側から噴孔146内に滑らかに流入し、図5、図6に示すように、噴孔146内の筒軸線側壁面146cに沿って主流(液膜位置)を形成することができ、燃料の流れを阻害させないものとすることができる。そして、燃料は、噴孔146からエンジンのシリンダ内に噴射される。本実施形態の主流の形態は、図7に示すように、従来技術における出口開口が円形状の場合の噴孔1460の主流と同等であることを確認した。
尚、図6、図7の燃料の主流を示す領域内のドット表示の密度の高い領域は液相燃料量が相対的に多く、逆に、密度の低い領域は相対的に液相燃料量が少ないことを示している。
(2)閉弁時の作動
上記のような開弁状態から電磁コイル131への通電を停止すると、固定コア110と可動コア134との間の磁気吸引力は消滅する。これにより、第1スプリング135の閉弁力f1が第2スプリング136の開弁力f2に打ち勝って、ニードル弁150は、可動コア134と共に閉弁方向Z2へ移動する。そして、ニードル弁150の弁シート153は再び弁座144に着座し、噴孔146が閉じられて、燃料の噴射は停止される。
ここで、ニードル弁150が着座すると、図8に示すように、噴孔146内に残った燃料は、出口開口146b側において、対向壁面146d側に回り込むように流れて、出口開口146bの周囲に濡れ状態となって付着しようとする。しかしながら、本実施形態においては、出口開口146b側において、噴孔軸線HCLから対向壁面146dまでの距離Ro1は、出口開口146bの半円形状の半径RCo1よりも大きく設定されるようにしているので、図9に示す従来技術に対して、燃料が出口開口146bの対向壁面146d側に到達する量を低減することができる。よって、対向壁面146d側において、濡れた状態によって付着した燃料が不完全燃料によって炭化し、デポジットとなって堆積することを抑制することができ、噴霧特性の経時変化を抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の噴孔146Aを図10、図11に示す。第2実施形態の噴孔146Aは、上記第1実施形態の噴孔146に対して、対向壁面146dの形状を変更したものである。
図10に示すように、本実施形態の対向壁面146dは、全体形状として、入口開口146aから出口開口146b側に向かう中間位置までは、入口開口146aと同等あるいは拡径された円形状に基づく壁面となっている。そして、中間位置から出口開口146b側に向けて上記第1実施形態と同様にテーパ状に形成されている。
ここでは、出口開口146bにおける噴孔軸線HCLから対向壁面146dまでの距離は、RCo1+SL1となるようにしている。尚、噴孔軸線HCLから、出口開口146bの対向壁面146d側となる実質的な開口位置までの距離は、RCo1+SL11となっている。当然のことながら、半径RCo1<(RCo1+SL1)<(RCo1+SL11)である。
そして、図11に示すように、噴孔軸線HCLに沿う方向から見たときの出口開口146bの形状は、半径RCo1の円形状に半径SL11の半円形状を足した形状となっている。
本実施形態においても、出口開口146bにおける噴孔軸線HCLから対向壁面146dまでの距離を半径RCo1より大きくすることで、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、噴孔軸線HCLに沿う方向から見た噴孔146、146Aの出口開口146bの形状を、卵形、あるいは半径RCo1の円形状に半径SL11の半円形状を足したものとしたが、これに限定されることなく、他にも図12に示すように、各種変形が可能である。
図12(a)に示す噴孔146Bの出口開口は、長円となるようにしたものである。図12(b)に示す噴孔146Cの出口開口は、対向壁面側が四角形状となるようにしたものである。また、図12(c)に示す噴孔146Dの出口開口は、上記第1実施形態の卵形に対して、対向壁面側をカットしたものである。いずれにおいても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記各実施形態では、噴孔146の数は、6つとしたが、これに限定されるものではない。
また、上記各実施形態では、弁ボディ140の外壁143の先端を球状にしたが、平面でもよい。
また、上記各実施形態では、燃料噴射弁100は、直噴式のガソリンエンジンに適用されるものとしていたが、直噴式のガソリンエンジンに限るものではなく、ポート噴射式のガソリンエンジン、またはディーゼルエンジンなどに適用してもよい。
100 燃料噴射弁
140 弁ボディ
141 底部
142 内壁
143 外壁
144 弁座
146 噴孔
146a 入口開口
146b 出口開口
146c 筒軸線側壁面
146d 対向壁面
150 ニードル弁
CL 筒軸線
HCL 噴孔軸線
P 仮想平面
Ps 仮想延長平面
Ro1 距離
RCo1 半径

Claims (4)

  1. 有底筒状を成して、底部(141)の内壁(142)の外周側に形成された弁座(144)、および前記弁座の内周側で前記内壁側から前記底部の外壁(143)側に貫通形成された噴孔(146)を有する弁ボディ(140)と、
    前記弁ボディ内で、前記弁ボディの筒軸線(CL)方向に摺動して前記弁座に対して着座、あるいは離座すると共に、離座したときに前記弁座側から前記噴孔内に燃料を流通させるニードル弁(150)と、を備える燃料噴射弁において、
    前記噴孔の前記内壁側となる入口開口(146a)は円形状を成し、前記噴孔の前記外壁側となる出口開口(146b)の前記筒軸線側が、前記入口開口と同等あるいは拡径された円形状に基づく半円形状を成しており、
    前記入口開口の前記円形状の中心および前記出口開口の前記半円形状の中心同士を結ぶ噴孔軸線(HCL)と前記筒軸線とを含む仮想平面(P)上で、前記噴孔内の壁面のうち、前記筒軸線側となる筒軸線側壁面(146c)に対向する壁面を対向壁面(146d)としたとき、
    前記出口開口側において前記噴孔軸線から前記対向壁面までの距離(Ro1)は、前記半円形状の半径(RCo1)よりも大きく設定されると共に、前記対向壁面は、前記入口開口側から前記出口開口側に向けて少なくとも一部がテーパ状に形成された燃料噴射弁。
  2. 前記対向壁面の全体は、前記入口開口側から前記出口開口側に向けて直線状を成して前記テーパ状に形成された請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記対向壁面の全体は、前記入口開口から前記出口開口側に向かう中間位置までは、前記入口開口と同等あるいは拡径された円形状に基づく壁面となっており、前記中間位置から前記出口開口側に向けて前記テーパ状に形成された請求項1に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記弁座の面を前記筒軸線側に延長した仮想延長平面(Ps)は、前記筒軸線側壁面に直接的に交差するように形成された請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
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