JP2018202960A - 吸気冷却システム - Google Patents

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洋平 森本
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和吉 近藤
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Abstract

【課題】冷却能力の余力を有効活用することができる吸気冷却システムを提供する。【解決手段】吸気冷却システム10は、冷凍部14、熱回収部13および冷却部15を備える。冷凍部14は冷熱源を生成する。熱回収部13は冷凍部14を駆動する。冷却部15は、冷凍部14が生成した冷熱源を用いて内燃機関11の吸気を冷却可能であり、また、冷熱源を用いて車両の冷房用冷媒を冷却可能である。このように冷却部15が吸気以外の冷房用冷媒を冷却することで、冷却能力の余力を有効活用することができる。また、内燃機関11の低負荷時に吸気冷却が実施されない場合に冷房用冷媒を冷却するので、冷房装置41の消費エネルギを低減することができる。そのため実用燃費が向上する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の内燃機関に用いられる吸気冷却システムに関する。
従来、冷熱源を生成し、その冷熱源を用いて内燃機関の吸気を冷却する冷凍機が知られている。吸気を冷却すると充填効率が向上し、熱効率が向上する。例えば特許文献1には、内燃機関の冷却水から回収した熱エネルギを用いて駆動する吸収式冷凍機が開示されている。
特許2001−193563号公報
ところで、内燃機関の低負荷時には吸気の冷却による熱効率向上が困難であるため、吸気を冷却しても燃費向上につながらない。また、吸気を冷却した後の冷熱源が依然として十分に低温である場合がある。これらの場合における冷却能力の余力を有効活用することが望まれている。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷却能力の余力を有効活用することができる吸気冷却システムを提供することである。
本発明の吸気冷却システムは、冷凍部(14、42、100、110、125、148)、エネルギ回収部(13、81、120、140、152、160、170)および冷却部(15、95、137、232、241、251、261、271)を備える。冷凍部は冷熱源を生成する。エネルギ回収部は、冷凍部を駆動するためのエネルギを回収する。冷却部は、冷凍部が生成した冷熱源を用いて内燃機関(11、61、150)の吸気を冷却可能であり、また、冷熱源を用いて車両の冷房用冷媒または車室空気を冷却可能である。
このように冷却部が吸気以外の冷房用冷媒または車室空気を冷却することで、冷却能力の余力を有効活用することができる。例えば、内燃機関の低負荷時に吸気冷却が実施されない場合に冷房用冷媒または車室空気を冷却することが考えられる。また、吸気冷却を実施するとともに、吸気を冷却した後の冷熱源が依然として十分に低温である場合に冷房用冷媒または車室空気も冷却することが考えられる。これによれば、冷房装置の消費エネルギを低減することができ、あるいは、冷房装置の冷凍部を吸気冷却システムのものと共通化することができる。そのため実用燃費が向上する。
第1実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 図1の内燃機関の断面図であって、内燃機関に設けられた熱伝達抑制部を示す図である。 図2の熱伝達抑制部の材料および燃焼室形成部の内部の材料に関して、比熱と熱伝導率との関係を説明する図である。 図2の熱伝達抑制部および燃焼室形成部の内部に関して、内燃機関のクランク角度と温度との関係を示す図である。 図1の制御装置が用いるマップであって、エンジントルクとエンジン回転数と各冷却領域との関係を示すマップである。 図1の第1実施形態、および、冷凍部のみを備える第1の比較形態に関して、吸気の温度と内燃機関の熱効率との関係を示す図である。 第2実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 図7の制御装置が用いるマップであって、排気温度と排気酸素濃度と触媒劣化領域との関係を示すマップである。 第3実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第4実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第5実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第6実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第7実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第8実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第9実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第10実施形態の吸気冷却システムの熱伝達抑制部を説明する図であって、内燃機関の断面図である。 第11実施形態の吸気冷却システムの熱伝達抑制部を説明する図であって、内燃機関の断面拡大図である。 第12実施形態の吸気冷却システムの熱伝達抑制部を説明するための内燃機関の断面拡大図であって、熱伝達抑制部としてのインジェクタによる燃料噴霧を示す図である。 図18の燃料噴霧が燃焼しているときの気筒内の状態を示す図である。 図18の第12実施形態に対する比較形態の内燃機関の断面拡大図であって、インジェクタによる燃料噴霧を示す図である。 第13実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第14実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第15実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第16実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。 第17実施形態の吸気冷却システムを概念的に示す図である。
以下、複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
[第1実施形態]
第1実施形態の吸気冷却システムを図1に示す。吸気冷却システム10は、車両の内燃機関11の吸気(すなわち、燃焼室12内に吸入されるガス)を冷却するシステムであり、熱回収部13、冷凍部14および冷却部15を備えている。
<熱回収部>
熱回収部13は、冷凍部14を駆動するためのエネルギを回収するエネルギ回収部であり、温熱源から熱(すなわち熱エネルギ)を回収する。具体的には、熱回収部13は、排気通路16に設けられている熱交換器であり、内燃機関11の排気と温水との間で熱交換を行う。排気が温熱源となる。排気から熱を吸収した温水は、温水配管17を通じて冷凍部14に供給される。
<冷凍部>
冷凍部14は、熱回収部13が回収した熱(すなわち温水の熱)を用いて冷熱源を生成する吸着式冷凍機である。吸着式冷凍機は、シリカゲル等の多孔質材が水蒸気等のガスを吸着する現象を利用した冷凍機である。
冷凍部14の蒸発器21は、液体の冷媒を蒸発させる際に周囲から熱を吸収するとき、周囲にある冷却配管221およびその中の水を冷やす。このとき得られる冷水が冷熱源となる。冷水は、冷却配管221、222を通じて冷却部15に供給される。
吸着器23は、蒸発器21で発生した冷媒蒸気を冷却しながら吸着材24に吸着させる。この吸着器23は、所定のタイミングで脱着器25に切り替えられる。脱着器25は、温水配管17の温水の熱が加えられて吸着材24から冷媒蒸気を脱着させる。凝縮器26は、脱着された冷媒蒸気を冷却して液体冷媒とし、蒸発器21に供給する。熱回収部13は、駆動源となる温水を供給することで冷凍部14を駆動する。
<冷却部>
冷却部15は、冷凍部14が生成した冷熱源である冷水を用いて内燃機関11の吸気を冷却可能である。具体的には、冷却部15は、吸入通路27のうち、内燃機関11の吸入ポート直上のインテークマニホールド28に設けられている熱交換器29を有している。熱交換器29は、冷水と吸気との間で熱交換を行う。吸気を冷却した後の冷水は、冷却配管223、224を通じて冷凍部14に戻される。
<熱伝達抑制部>
吸気冷却システム10は、熱伝達抑制部31をさらに備えている。熱伝達抑制部31は、内燃機関11の燃焼室12内のガスから燃焼室形成部(燃焼室12を形成する部分)の内部への熱伝達を抑制する。
具体的には図2に示すように、熱伝達抑制部31は、燃焼室形成部としてのシリンダ32、シリンダヘッド33およびピストン34に設けられた断熱膜311、312、313である。断熱膜311は、燃焼室12に面するシリンダ32の内壁面35を有する。断熱膜312は、燃焼室12に面するシリンダヘッド33の下壁面36を有する。断熱膜313は、燃焼室12に面するピストン34の頂壁面37を有する。
断熱膜311、312、313は、熱伝達率および比熱がシリンダ32、シリンダヘッド33およびピストン34の内部と比べて小さい材料からなる(図3参照)。本実施形態では、シリンダ32、シリンダヘッド33およびピストン34はアルミニウム合金からなる。一方、断熱膜311、312、313は、例えばアルミナなどのセラミックからなる。
このような熱伝達抑制部31を備えることで、燃焼室12に面する燃焼室形成部の壁面35、36、37の温度は、燃焼室形成部の内部の温度と比べて高くなる(図4参照)。熱伝達抑制部31は、壁面35、36、37の温度を上昇させる手段となる。
<冷却部のさらなる特徴>
次に、冷却部15のさらなる特徴について説明する。
図1に示すように、内燃機関11は、冷房装置41を備えている。冷房装置41の冷凍部42は、図示しない電動モータに連結されているコンプレッサ43を含む電気式の蒸発圧縮冷凍機である。蒸発圧縮冷凍機は、蒸発圧縮冷凍サイクルを利用したものである。具体的には、冷凍部42は、気体の冷房用冷媒をコンプレッサ43で圧縮して昇温したあとコンデンサ44で放熱凝縮して液体とし、液体の冷房用冷媒を膨張弁45で減圧膨張させて一部を蒸発させ、残りをエバポレータ46で蒸発気化させる。エバポレータ46は車室空気と触れる位置に設けられる。エバポレータ46で冷房用冷媒を蒸発させる際に周囲の車室空気が冷やされる。
冷却部15は、冷凍部14が生成した冷熱源である冷水を用いて冷房用冷媒を冷却可能である。具体的には、冷却部15は、熱交換器48および制御装置51を有している。
熱交換器48は、冷房用冷媒が通る冷媒通路47のうち、コンプレッサ43の下流であってコンデンサ44の上流に設けられており、冷水と冷房用冷媒との間で熱交換を行う。熱交換器48には、冷却配管221、225を通じて冷水が供給される。冷房用冷媒を冷却した後の冷水は、冷却配管226、224を通じて冷凍部14に戻される。
冷却配管225は、冷却配管221と冷却配管222との接続箇所に接続している。つまり、冷凍部14から熱交換器29、48へ向かう往路において、冷却配管221から冷却配管222および冷却配管225に分岐するようになっている。
冷却配管226は、冷却配管223と冷却配管224との接続箇所に接続している。つまり、熱交換器29、48から冷凍部14へ戻る復路において、冷却配管223および冷却配管226から冷却配管226に集合するようになっている。
冷却配管221と冷却配管222との接続箇所には切替弁52が設けられている。切替弁52は、冷却配管221が冷却配管222だけに連通する状態と、冷却配管221が冷却配管225だけに連通する状態とを切り替える。
冷却配管223と冷却配管224との接続箇所には切替弁53が設けられている。切替弁53は、冷却配管224が冷却配管223だけに連通する状態と、冷却配管224が冷却配管226だけに連通する状態とを切り替える。
制御装置51は、負荷判定部54、冷房要求判定部55および冷却対象制御部56を有している。負荷判定部54は、内燃機関11の負荷が所定負荷以下であるか否かを判定する。具体的には、負荷判定部54は、図5に示すマップから、図示しないセンサから得られた現在のエンジントルクおよびエンジン回転数に基づき、現在の状態が冷媒冷却領域(すなわち、負荷が所定負荷以下である状態に対応する領域)に属するか、吸気冷却領域(すなわち、負荷が所定負荷よりも大きい状態に対応する領域)に属するかを判定する。以降、特に記載しないが、内燃機関11の負荷判定には図5のマップまたはそれと同等のものが用いられる。
冷房要求判定部55は、図示しない冷房設定スイッチまたは冷房用制御装置等からの信号に基づき、車室の冷房要求があるか否かを判定する。
冷却対象制御部56は、内燃機関の負荷が所定負荷よりも大きい場合、冷水を用いて吸気を冷却する。具体的には、切替弁52を制御して冷却配管221と冷却配管222とを連通させるとともに、切替弁53を制御して冷却配管223と冷却配管224とを連通させる。このとき熱交換器29に供給される冷水と吸気との間の熱交換によって吸気が冷却される。
また、冷却対象制御部56は、内燃機関の負荷が所定負荷以下であり且つ車室の冷房要求がある場合、冷水を用いて冷房用冷媒を冷却する。具体的には、切替弁52を制御して冷却配管221と冷却配管225とを連通させるとともに、切替弁53を制御して冷却配管226と冷却配管224とを連通させる。このとき熱交換器48に供給される冷水と冷房用冷媒との間の熱交換によって冷房用冷媒が冷却される。
このように冷却対象制御部56は、内燃機関11の運転条件等に応じて、吸気を冷却する状態と冷房用冷媒を冷却する状態とを切り替える。吸気を冷却する状態とは、冷却配管221、222を通じて熱交換器29に冷水を供給しつつ、冷却に用いたあとの冷水を、冷却配管223、224を通じて冷凍部14に戻す状態である。また、冷房用冷媒を冷却する状態とは、冷却配管221、225を通じて熱交換器48に冷水を供給しつつ、冷却に用いたあとの冷水を、冷却配管226、224を通じて冷凍部14に戻す状態である。
<効果>
以上説明したように、第1実施形態では、吸気冷却システム10は、冷凍部14、熱回収部13および冷却部15を備える。冷凍部14は冷熱源を生成する。熱回収部13は、冷凍部14を駆動するためのエネルギを回収する。冷却部15は、冷凍部14が生成した冷熱源を用いて内燃機関11の吸気を冷却可能であり、また、冷熱源を用いて車両の冷房用冷媒を冷却可能である。
このように冷却部15が吸気以外の冷房用冷媒を冷却することで、冷却能力の余力を有効活用することができる。また、内燃機関11の低負荷時に吸気冷却が実施されない場合に冷房用冷媒を冷却するので、冷房装置41の消費エネルギを低減することができる。そのため実用燃費が向上する。
また、第1実施形態では、冷却部15は、冷熱源である冷水と冷房用冷媒との間の熱交換によって冷房用冷媒を冷却する。このようにして冷却能力の余力を使って冷房用冷媒を冷却することができる。
また、第1実施形態では、冷却部15は、内燃機関11の負荷が所定負荷以下であるか否かを判定する負荷判定部54と、車室の冷房要求があるか否かを判定する冷房要求判定部55と、内燃機関11の負荷が所定負荷以下であり且つ車室の冷房要求がある場合、冷熱源を用いて冷房用冷媒を冷却する冷却対象制御部56とを有している。これにより、内燃機関11の低負荷時に冷却能力の余力があるとき、その余力を使って冷房用冷媒を冷却することができる。
また、第1実施形態では、冷却対象制御部56は、吸気を冷却する状態と冷房用冷媒を冷却する状態とを切り替える。これにより、内燃機関11の低負荷時等に吸気冷却が実施されない場合に冷房用冷媒を冷却することができる。
また、第1実施形態では、吸気冷却システム10は熱伝達抑制部31を備えている。熱伝達抑制部31は、燃焼室12内のガスから燃焼室形成部(すなわちシリンダ32、シリンダヘッド33およびピストン34)の内部への熱伝達を抑制する。このように冷凍部14が生成した冷熱源で吸気を冷却すると充填効率が向上し、熱効率が向上する。また、熱伝達抑制部31が燃焼室形成部の内部への熱伝達を抑制すると、内燃機関11の低負荷時に冷却度合いが高い状態であっても筒内温度が低下しすぎないので、燃焼悪化や失火が抑えられる。そのため、運転条件の変化に伴う熱効率低下が抑制される。
ここで、冷凍部14と熱伝達抑制部31とを両方備えることの利点について説明する。
例えば冷凍部14に相当する構成のみを備える第1の比較形態では、吸気が冷却され充填効率が向上する結果、所定の運転条件において図6に破線で示すように所定温度T1までは熱効率が向上する。しかし、吸気を冷却しすぎて所定温度T1以下になると燃焼悪化あるいは失火が発生し、熱効率が低下する。
また、熱伝達抑制部31に相当する構成のみを備える第2の比較形態では、冷却損失が減少する一方、筒内温度の上昇に伴って充填効率が低下し、またNOxが増加する。
これに対し、第1実施形態では、熱伝達抑制部31を設けることで増加する排気熱を用いて熱回収部13が冷凍部14を駆動する結果、冷熱源の出力向上または温度低下が得られ、冷却部15の冷却能力が向上する。そのため、熱伝達抑制部31が設けられていることと相まって、図6に実線で示すように吸気の温度を所定温度T1以下に下げても燃焼悪化や失火が抑えられる。したがって、上述した比較形態以上の吸気を燃焼室12に導入することができるとともにNOx増加を抑制することができるというような相乗効果が得られる。
また、第1実施形態では、冷凍部14は、熱回収部13が温熱源から回収した熱を用いる吸着式冷凍機である。したがって、温熱源が比較的低温であっても冷凍部14を駆動することが可能である。
また、第1実施形態では、温熱源は内燃機関11の排気である。したがって、熱回収部13が比較的多くの熱を回収することができる。
また、第1実施形態では、熱伝達抑制部31は、燃焼室12に面する燃焼室形成部の壁面35、36、37の温度を上昇させる手段である。これにより燃焼室形成部の内部への熱伝達を抑制することができる。
また、第1実施形態では、熱伝達抑制部31は、熱伝達率および比熱の少なくとも一方が燃焼室形成部の内部と比べて小さい材料からなり、燃焼室12に面する燃焼室形成部の壁面35、36、37を有する断熱膜311、312、313である。したがって、エネルギを消費することなく燃焼室形成部の内部への熱伝達を抑制することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、図7に示すように内燃機関61は、排気通路62に設けられたタービン63と吸入通路64に設けられたコンプレッサ65とからなる過給器66を備えている。コンプレッサ65で圧縮された新気は、チャージクーラ67およびインテークマニホールド68を通って燃焼室12に吸入される。
排気通路62と吸入通路64との間にはEGR通路71が設けられている。EGR通路71は、排気通路62から排気の一部を吸入通路64に戻して再度循環させる排気再循環(Exhaust Gas Recirculation)を行う。EGR通路71のガス(以下、EGRガス)は、EGRクーラ72およびEGR弁73を経て吸入通路64に戻される。
吸入通路64は、EGR通路71との合流箇所の下流側において互いに並行する第1吸入通路74および第2吸入通路75を有している。第1吸入通路74および第2吸入通路75は、インテークマニホールド68が有する通路である。第1吸入通路74と第2吸入通路75との分岐箇所には切替弁76が設けられている。切替弁76は、吸気が通る通路を第1吸入通路74と第2吸入通路75との間で切り替える。
<熱回収部>
熱回収部81は、第1熱交換器82、第2熱交換器83および制御装置84を有している。
第1熱交換器82は、排気通路62における排気処理触媒85の上流側に設けられている。第2熱交換器83は、排気通路62における排気処理触媒85の下流側に設けられている。第1熱交換器82につながる第1供給元配管86は、脱着器25につながる供給先配管87に接続されている。第2熱交換器83につながる第2供給元配管88は、同様に供給先配管87に接続されている。供給先配管87が第1供給元配管86および第2供給元配管88と接続する2箇所には切替弁89、91が設けられている。切替弁89、91は、供給先配管87が連通する配管を第1供給元配管86と第2供給元配管88との間で切り替える。
制御装置84は、熱劣化判定部92および回収元制御部93を有している。熱劣化判定部92は、排気通路62における排気処理触媒85の上流側の排気温度に基づき、排気が排気処理触媒85を熱劣化させる状態であるか否かを判定する。具体的には、熱劣化判定部92は、図8に示すマップから、図示しないセンサから得られた現在の排気温度および排気酸素濃度に基づき、現在の状態が熱劣化領域(すなわち、排気が排気処理触媒85を熱劣化させる状態に対応する領域)に属するか否かを判定する。
回収元制御部93は、熱劣化判定部92での判定が肯定された場合、第1熱交換器82から熱が回収されるように(すなわち、供給先配管87が第1供給元配管86と連通するように)切替弁89、91を制御する。また、回収元制御部93は、熱劣化判定部92での判定が否定された場合、第2熱交換器83から熱が回収されるように(すなわち、供給先配管87が第2供給元配管88と連通するように)切替弁89、91を制御する。
<冷却部>
冷却部95は、第1実施形態と同じである熱交換器48に加えて、熱交換器96および制御装置97を有している。
熱交換器96は、吸入通路64におけるEGR通路71との合流箇所の下流側であって、第1吸入通路74に設けられている。そのため冷却部95が冷却する吸気は、新気とEGRガスとが混合したガスである。
制御装置97は、第1実施形態と同じである負荷判定部54、冷房要求判定部55および冷却対象制御部56に加えて、通路制御部99を有している。通路制御部99は、内燃機関61の負荷が所定負荷以下である場合、切替弁76を制御して吸気を第2吸入通路75に導く。また、通路制御部99は、内燃機関61の負荷が所定負荷よりも大きい場合、切替弁76を制御して吸気を第1吸入通路74に導く。
<効果>
以上説明したように、第2実施形態では、熱回収部81は、排気処理触媒85の上流側に設けられる第1熱交換器82と、排気処理触媒85の下流側に設けられる第2熱交換器83と、排気処理触媒85の上流側の排気温度に基づき、排気が排気処理触媒85を熱劣化させる状態であるか否かを判定する熱劣化判定部92と、排気が排気処理触媒85を熱劣化させる状態である場合、第1熱交換器82から熱を回収する回収元制御部93とを有する。
そのため、排気が比較的高温であるとき排気熱が第1熱交換器82で回収されて排気温度が低下するので、排気処理触媒85の熱劣化を抑制することができる。また、熱回収部81が回収する熱量が増加する。
また、第2実施形態では、回収元制御部93は、排気が排気処理触媒85を熱劣化させる状態ではない場合、第2熱交換器83から熱を回収する。そのため、排気処理触媒85の過度の温度低下が抑制され、排気浄化性能が維持される。
このように排気の状態に応じて熱回収元を選択することで、排気処理触媒85の熱劣化抑制と排気浄化性能の確保とを両立することができる。
また、第2実施形態では、冷却部95が冷却する吸気は、新気とEGRガスとが混合したガスである。そのため、吸気の冷却効率を向上させることができる。
また、第2実施形態では、内燃機関61は、吸気の通路として、互いに並行する第1吸入通路74および第2吸入通路75を有している。冷却部95は、第1吸入通路74に設けられる熱交換器96を有する。そのため、吸気の冷却を選択的に実施することができる。
また、第2実施形態では、冷却部95は、内燃機関61の負荷が所定負荷以下であるか否かを判定する負荷判定部54と、内燃機関61の負荷が所定負荷以下である場合、吸気を第1吸入通路74ではなく第2吸入通路75に導く通路制御部99とを有する。そのため、低負荷での燃焼悪化を抑制することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、図9に示すように冷凍部100は、熱回収部81が回収した熱を用いる吸収式冷凍機である。吸収式冷凍機は、吸収液(吸収力の高い液体)が水等の冷媒を吸収する現象を利用した冷凍機である。
冷凍部100の蒸発器101は、液体の冷媒(水)を蒸発させる際に周囲から熱を吸収するとき、周囲にある冷却配管221およびその中の水を冷やす。このとき得られる冷水が冷熱源となる。冷水は、冷却配管221、222を通じて冷却部95に供給される。
吸収器102は、蒸発器101で発生した冷媒蒸気(水蒸気)を冷却しながら吸収液に吸収させる。再生器103は、吸収器102から供給された冷媒と吸収液との混合液を加熱することで、冷媒を蒸発させる。凝集器104は、冷媒蒸気を冷却して液体冷媒とし、蒸発器101に供給する。
<効果>
以上のように冷凍部100は吸収式冷凍機であってもよい。それでも第1実施形態と同様に、吸気の冷却による熱効率向上効果を得ることができる。また、吸収式冷凍機は高い冷凍効率を得ることができる。
[第4実施形態]
第4実施形態では、図10に示すように冷凍部110は、熱回収部81が回収した熱を用いる熱音響冷凍機である。熱音響冷凍機は、熱と音波との間で互いにエネルギをやりとりする作用を利用した冷凍機である。
冷凍部110の冷凍管111には熱交換器からなる第1スタック112および第2スタック113が設けられている。供給先配管87の温水の熱が第1スタック112の一端部114に与えられると、第1スタック112の他端部115側から音波が発生する。この音波が冷凍管111内を通じて第2スタック113の一端部116に伝播すると、当該第2スタック113の一端部116の温度が下がるとともに第2スタック113の他端部117の温度が上がる。この一端部116により冷却配管221およびその中の水が冷やされる。このとき得られる冷水が冷熱源となる。
<効果>
以上のように冷凍部110は熱音響冷凍機であってもよい。それでも第1実施形態と同様に、吸気の冷却による熱効率向上効果を得ることができる。また、熱音響冷凍機は高い冷凍効率を得ることができる。
[第5実施形態]
第5実施形態では、図11に示すようにエネルギ回収120は、ランキンサイクルを利用したものであり、第2実施形態における熱回収部81に加えて、ボイラ121、タービン122、復水器123およびポンプ124を有している。ボイラ121は、熱回収部81が回収した熱を用いて蒸気を発生させる。タービン122は、ボイラ121で発生した蒸気を用いて回転する。このタービン122の回転動力は、後述の冷凍部125の駆動源となる。復水器123は、タービン122を回したあとの蒸気を冷却して水にする。ポンプ124は、復水器123の水を加圧してボイラ121に供給する。
冷凍部125は、タービン122に連結されているコンプレッサ126を含むターボ式の蒸発圧縮冷凍機である。蒸発圧縮冷凍機は、蒸発圧縮冷凍サイクルを利用したものである。具体的には、冷凍部125は、気体の冷媒をコンプレッサ126で圧縮して昇温したあとコンデンサ127で放熱凝縮して液体とし、液体の冷媒を膨張弁128で減圧膨張させて一部を蒸発させ、残りをエバポレータ129で蒸発気化させる。膨張弁128で一部の冷媒を蒸発させる際に周囲の残りの冷媒が冷やされる。このとき得られる冷えた冷媒が冷熱源となる。
コンプレッサ126、コンデンサ127、膨張弁128およびエバポレータ129は、冷媒通路135に配置されている。冷却配管22は、冷媒通路135における膨張弁128の下流から分岐して熱交換器96を経由して再び冷媒通路135に合流するように設けられている。冷媒通路135と冷却配管22との分岐箇所には切替弁136が設けられている。冷凍部125が生成した冷熱源である冷媒は、冷却配管22を通じて冷却部137に供給される。
冷凍部125は、冷房装置の冷凍部も兼ねている。つまり、車室空気は、エバポレータ129で冷媒を蒸発させる際に冷やされるようになっている。
冷却部137は、冷熱源である冷媒を用いて吸気を冷却可能であるとともに、車室空気を冷却可能である。具体的には、冷却部137は、熱交換器96および制御装置138を有している。
制御装置138は、第2実施形態と同じである負荷判定部54、冷房要求判定部55および通路制御部99に加えて、冷却対象制御部139を有している。冷却対象制御部139は、内燃機関の負荷が所定負荷よりも大きい場合、冷媒を用いて吸気を冷却する。具体的には、切替弁136を制御して冷媒通路135と冷却配管22とを連通させる。また、冷却対象制御部139は、内燃機関の負荷が所定負荷以下であり且つ車室の冷房要求がある場合、冷媒を用いて車室空間を冷却する。具体的には、切替弁136を制御して冷媒通路135と冷却配管22との連通を遮断する。このように冷却対象制御部139は、内燃機関61の運転条件等に応じて、吸気および車室空気を冷却する状態と、車室空気を冷却する状態とを切り替える。
<効果>
以上のように冷凍部125はターボ式の蒸発圧縮冷凍機であってもよい。それでも第1実施形態と同様に、吸気の冷却による熱効率向上効果を得ることができる。また、蒸発圧縮冷凍機は高い冷凍効率を得ることができる。また、冷凍部125を冷房装置の冷凍部と共用すること可能であり、これにより車両搭載性が良好となる。
また、第5実施形態では、冷却部137が吸気以外の車室空気を冷却することで、冷却能力の余力を有効活用することができる。また、冷却対象制御部139は、内燃機関61の負荷が所定負荷以下であり且つ車室の冷房要求がある場合、冷熱源を用いて車室空気を冷却する。これにより、内燃機関61の低負荷時に冷却能力の余力があるとき、その余力を使って車室空気を冷却することができる。
[第6実施形態]
第6実施形態では、図12に示すエネルギ回収部140は、タービン発電機141および電動モータ142を備えている。タービン発電機141は、過給器66のタービン63を迂回する迂回排気通路143において、ウェイストゲートバルブ144の下流側に設けられているタービン145と、タービン145で回転させられる発電機146とを有している。タービン発電機141が発電した電力はバッテリ147に蓄電される。電動モータ142は、バッテリ147の電力を用いて回転作動する。
冷凍部148は、電動モータ142に連結されているコンプレッサ149を含む電気式の蒸発圧縮冷凍機である。電動モータ142がコンプレッサ149を駆動すること以外、冷凍部148の構成は、第5実施形態における冷凍部125の構成と同様である。
<効果>
以上のように冷凍部125は電気式の蒸発圧縮冷凍機であってもよい。それでも第1実施形態と同様に、吸気の冷却による熱効率向上効果を得ることができる。また、蒸発圧縮冷凍機は高い冷凍効率を得ることができる。また、冷凍部148を冷房装置の冷凍部と共用すること可能であり、これにより車両搭載性が良好となる。
[第7実施形態]
第7実施形態では、図13に示すように内燃機関150は過給器66を備えている。コンプレッサ65で圧縮された新気は、チャージクーラ67およびインテークマニホールド151を通って燃焼室12に吸収される。
冷却部15は、インテークマニホールド151に設けられた熱交換器であり、冷凍部14が生成した冷熱源を用いて吸気を冷却する。
エネルギ回収部としての熱回収部152は、温熱源から熱を回収するものであり、吸入通路64におけるチャージクーラ67とコンプレッサ65との間に設けられた熱交換器である。温熱源は、内燃機関150の過給後の吸気である。
<効果>
以上のように温熱源が過給後の吸気であってもよい。それでも第1実施形態と同様に、吸気の冷却による熱効率向上効果を得ることができる。また、吸気は、熱回収部152が熱を回収したあとに冷却部15により冷却される。そのため吸気の冷却性能が一層向上する。
[第8実施形態]
第8実施形態では、図14に示すようにエネルギ回収部としての熱回収部160は、温熱源から熱を回収するものであり、内燃機関11を冷却するための冷却装置から構成されている。具体的には、熱回収部160は、内燃機関11の冷却部の入口および出口につながっている冷却配管161を含む。温熱源は、内燃機関11の本体(シリンダ32等)である。
<効果>
以上のように温熱源が内燃機関11の本体であってもよい。それでも第1実施形態と同様に、吸気の冷却による熱効率向上効果を得ることができる。また、内燃機関11の本体の温度変動は比較的小さいので、熱回収部160が安定的に熱を回収することができる。
[第9実施形態]
第9実施形態では、図15に示すように内燃機関11が搭載された車両は、別の動力源としてモータ171を備えている。
エネルギ回収部としての熱回収部170は、温熱源から熱を回収するものであり、モータ171および関連部品(すなわちインバータ172および電池173)を冷却するための冷却装置から構成されている。具体的には、熱回収部170は、モータ171、インバータ172および電池173を通る冷却配管174を含む。温熱源は、モータ171、インバータ172および電池173である。
<効果>
以上のように温熱源がモータ171、インバータ172および電池173等であってもよい。それでも第1実施形態と同様に、吸気の冷却による熱効率向上効果を得ることができる。また、このようなシステムは電動化車両に好適である。
[第10実施形態]
第10実施形態では、図16に示すように熱伝達抑制部180は、燃焼室形成部としてのシリンダ32およびピストン34に設けられている電熱ヒータ181、182から構成されている。電熱ヒータ181は、燃焼室12に面するシリンダ32の内壁面35の温度を上昇させる手段となる。電熱ヒータ182は、燃焼室12に面するピストン34の頂壁面37の温度を上昇させる手段となる。
<効果>
このように熱伝達抑制部180を電熱ヒータ181、182から構成してもよい。それでも第1実施形態と同様に、燃焼悪化や失火が抑えられ、熱効率低下を抑制することができる。また、比較的容易に熱伝達抑制部を設けることができる。
[第11実施形態]
第11実施形態では、図17に示すように熱伝達抑制部190は、燃焼室形成部としてのシリンダ32近傍に設けられている誘導加熱器である。誘導加熱器は、燃焼室12に面するシリンダ32の壁部に渦電流を発生させるものであり、内壁面35の温度を上昇させる手段となる。
<効果>
このように熱伝達抑制部190を誘導加熱器から構成してもよい。それでも第1実施形態と同様に、燃焼悪化や失火が抑えられ、熱効率低下を抑制することができる。また、熱伝達抑制部を設けるにあたり、エンジンブロックやピストンの設計変更を極力抑えることができる。
[第12実施形態]
第12実施形態では、図18に示すように熱伝達抑制部130は、燃料噴霧131を燃焼室12の中央部に集中させるように燃料を噴射するインジェクタである。図20に示す比較形態のインジェクタ132による燃料噴霧133と比べて、図18に示す燃料噴霧131は燃焼室12の中央部寄りとなる。これにより、図19に示すように発火後の高温の燃焼ガスとピストン34との間に、ピストン34内部への熱伝達を抑制するガス断熱層134が形成される。
<効果>
このように熱伝達抑制部130を、燃料噴霧131を燃焼室12の中央部に集中させるインジェクタから構成してもよい。それでも第1実施形態と同様に、燃焼悪化や失火が抑えられ、熱効率低下を抑制することができる。また、熱伝達抑制部を設けるにあたり、エンジンブロックやピストンを変更することなく、インジェクタを交換するだけでよい。既存システムからの変更を極力小さくすることができる。
[第13実施形態]
第13実施形態では、図21に示すように、冷却配管223から分岐して冷却配管225に合流する冷却配管227が設けられている。冷却配管223から冷却配管227が分岐する分岐箇所には切替弁231が設けられている。切替弁231は、冷水が冷却配管223から切替弁53を経由して冷却配管224に流れる状態と、冷水が冷却配管223から冷却配管227を経由して冷却配管225に流れる状態とを切り替える。
冷却部232は、冷熱源である冷水を用いて吸気を冷却可能であり、また、冷房用冷媒を冷却可能である。具体的には、冷却部232は、熱交換器96、熱交換器48および制御装置233を有している。
制御装置233は、第2実施形態と同じである負荷判定部54、冷房要求判定部55および通路制御部99に加えて、冷却対象制御部234を有している。冷却対象制御部234は、内燃機関の負荷が所定負荷よりも大きく且つ車室の冷房要求がない場合、冷水を用いて吸気を冷却する。具体的には、切替弁52を制御して冷却配管221と冷却配管222とを連通させ、切替弁231を制御して冷却配管223と冷却配管227との連通を遮断し、切替弁53を制御して冷却配管223と冷却配管224とを連通させる。このとき熱交換器96に供給される冷水と吸気との間の熱交換によって吸気が冷却される。
また、冷却対象制御部56は、内燃機関の負荷が所定負荷以下であり且つ車室の冷房要求がある場合、冷水を用いて冷房用冷媒を冷却する。具体的には、切替弁52を制御して冷却配管221と冷却配管225とを連通させるとともに、切替弁53を制御して冷却配管226と冷却配管224とを連通させる。このとき熱交換器48に供給される冷水と冷房用冷媒との間の熱交換によって冷房用冷媒が冷却される。
また、冷却対象制御部56は、内燃機関の負荷が所定負荷よりも大きく且つ車室の冷房要求がある場合、冷水を用いて吸気を冷却するとともに、吸気を冷却した後の冷水を用いて冷房用冷媒を冷却する。具体的には、切替弁52を制御して冷却配管221と冷却配管222とを連通させ、切替弁231を制御して冷却配管223と冷却配管227とを連通させ、切替弁53を制御して冷却配管226と冷却配管224とを連通させる。このとき熱交換器96に供給される冷水と吸気との間の熱交換によって吸気が冷却されつつ、熱交換器48に供給される冷水と冷房用冷媒との間の熱交換によって冷房用冷媒が冷却される。
このように冷却対象制御部234は、内燃機関11の運転条件等に応じて、吸気を冷却する状態と、冷房用冷媒を冷却する状態と、吸気および冷房用冷媒の両方を冷却する状態とを切り替える。
<効果>
以上説明したように、第13実施形態によれば、冷却部232が吸気以外の冷房用冷媒を冷却することで、冷却能力の余力を有効活用することができる。また、吸気冷却を実施するとともに、吸気を冷却した後の冷熱源を用いて冷房用冷媒を冷却するので、冷房装置41の消費エネルギを低減することができる。そのため実用燃費が向上する。
また、第13実施形態では、冷却部232は、冷熱源である冷水と車室空気との間の熱交換によって車室空気を冷却する。このようにして冷却能力の余力を使って車室空気を冷却することができる。
[第14実施形態]
第14実施形態では、図22に示すように、冷却部241は熱交換器242を有している。熱交換器242は、第13実施形態における熱交換器48に代えて設けられるものであって、蒸発圧縮冷凍サイクルを利用する冷房装置41のコンデンサ44の下流で冷房用冷媒と熱交換する。
<効果>
以上のように、冷却部241が冷房装置41のコンデンサ44の下流で冷房用冷媒と熱交換することで、冷房効率を向上させることができる。
[第15実施形態]
第15実施形態では、図23に示すように冷却部251は、冷熱源である冷水を用いて吸気を冷却可能であり、また、車室空気を冷却可能である。具体的には、冷却部251は、熱交換器96、熱交換器252および制御装置233を有している。熱交換器252は、冷房装置253を構成しており、冷水と車室空気との間の熱交換によって車室空気を冷却する。
<効果>
以上のように、冷却部251が冷水と車室空気との間の熱交換によって車室空気を冷却してもよい。
[第16実施形態]
第16実施形態では、図24に示すように冷却部261は、冷熱源である冷媒を用いて吸気を冷却可能であり、また、車室空気を冷却可能である。具体的には、冷却部261は、熱交換器96、熱交換器262および制御装置138を有している。熱交換器262は、冷却配管263と冷却配管264との間に設けられている。冷却配管263は、冷媒通路135から分岐する配管であり、冷凍部125が生成した冷熱源である冷媒が流れる。冷却配管264は、熱交換器96から延びる配管であり、冷水が流れる。熱交換器262は、冷媒と冷水との間で熱交換する。
<効果>
以上のように、冷却部261は、冷熱源を用いて冷水を介して吸気を冷却してもよい。
[第17実施形態]
第17実施形態では、図25に示すように冷却部271は、冷熱源である冷媒を用いて吸気を冷却可能であり、また、車室空気を冷却可能である。具体的には、冷却部271は、熱交換器96、蓄冷材272および制御装置138を有している。蓄冷材272は、熱交換器96と冷却配管22との間に設けられており、冷媒の冷熱を蓄冷する。冷却部271は、蓄冷材272を介して吸気と冷媒との間の熱交換を行う。
<効果>
以上のように、冷却部271は、蓄冷材272を介して吸気と冷媒との間の熱交換を行うように構成してもよい。
[他の実施形態]
他の実施形態では、冷熱源は、水に限らず、オイル等の他の液体であってもよい。
他の実施形態では、温熱源と熱交換するものは、水に限らず、オイル等の他の液体であってもよい。
他の実施形態では、熱回収部は、熱交換器であって、内燃機関の排気通路における排気処理触媒の下流側にのみ設けられてもよい。
他の実施形態では、熱伝達抑制部としての断熱膜は、アルミナ以外のセラミックであってもよいし、セラミック以外の耐熱材料からなるものであってもよい。
他の実施形態では、熱伝達抑制部としての断熱膜は、シリンダ、シリンダヘッドおよびピストンのうち少なくとも1つに設けられてもよい。
他の実施形態では、熱伝達抑制部としてのガス断熱層は、例えば燃焼室形成部に設けられるガス供給孔などから供給されるガスにより形成されてもよい。要するに、ガス断熱層は、燃焼ガス等の高温ガスと燃焼室形成部との間に形成されていればよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10・・・吸気冷却システム
11、61、150・・・内燃機関
13、81、152、160、170・・・熱回収部(エネルギ回収部)
120、140・・・エネルギ回収部
14、42、100、110、125、148・・・冷凍部
15、95、137、232、241、251、261、271・・・冷却部

Claims (14)

  1. 車両の内燃機関(11、61、150)に用いられる吸気冷却システムであって、
    冷熱源を生成する冷凍部(14、42、100、110、125、148)と、
    前記冷凍部を駆動するためのエネルギを回収するエネルギ回収部(13、81、120、140、152、160、170)と、
    前記冷凍部が生成した冷熱源を用いて前記内燃機関の吸気を冷却可能であり、また、前記冷熱源を用いて前記車両の冷房用冷媒または車室空気を冷却可能である冷却部(15、95、137、232、241、251、261、271)と、
    を備える吸気冷却システム。
  2. 前記冷却部(15、95、232、241)は、前記冷熱源と前記冷房用冷媒との間の熱交換によって当該冷房用冷媒を冷却する請求項1に記載の吸気冷却システム。
  3. 前記冷却部(241)は、前記冷熱源と前記冷房用冷媒との間の熱交換を、蒸発圧縮冷凍サイクルを利用する冷房装置のコンデンサの下流で行う請求項2に記載の吸気冷却システム。
  4. 前記冷熱源は前記冷房用冷媒であり、
    前記冷却部(137、251、261、271)は、前記冷熱源と車室空気との間の熱交換によって車室空気を冷却する請求項1に記載の吸気冷却システム。
  5. 前記冷却部は、
    前記内燃機関の負荷が所定負荷以下であるか否かを判定する負荷判定部(54、98)と、
    車室の冷房要求があるか否かを判定する冷房要求判定部(55)と、
    前記内燃機関の負荷が前記所定負荷以下であり且つ車室の冷房要求がある場合、前記冷熱源を用いて前記冷房用冷媒または車室空気を冷却する冷却対象制御部(56、139、234)と、
    を有する請求項2〜4のいずれか一項に記載の吸気冷却システム。
  6. 前記冷却対象制御部(234)は、前記内燃機関の負荷が前記所定負荷よりも大きく且つ車室の冷房要求がある場合、前記冷熱源を用いて吸気を冷却するとともに、吸気を冷却した後の前記冷熱源を用いて前記冷房用冷媒または車室空気を冷却する冷却対象制御部と、
    を有する請求項5に記載の吸気冷却システム。
  7. 前記エネルギ回収部(120)は、温熱源から熱を回収する熱回収部(81)と、当該熱回収部が回収した熱を用いて蒸気を発生させるボイラ(121)と、当該ボイラで発生した蒸気を用いて回転するタービン(122)と、を含み、
    前記冷凍部(125)は、前記タービンに連結されているコンプレッサ(126)を含むターボ式の蒸発圧縮冷凍機である請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸気冷却システム。
  8. 前記エネルギ回収部(140)は、前記内燃機関の排気から電力を回収するタービン発電機(141)と、前記タービン発電機が発電した電力を用いて駆動する電動モータ(142)を含み、
    前記冷凍部(148)は、前記電動モータに連結されているコンプレッサ(149)を含む電気式の蒸発圧縮冷凍機である請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸気冷却システム。
  9. 前記温熱源は前記内燃機関の排気である請求項7に記載の吸気冷却システム。
  10. 前記内燃機関の燃焼室を形成する部分を燃焼室形成部とすると、
    前記燃焼室内のガスから前記燃焼室形成部の内部への熱伝達を抑制する熱伝達抑制部(31、130、180、190)をさらに備える請求項1〜9のいずれか一項に記載の吸気冷却システム。
  11. 前記熱伝達抑制部(31、130、180)は、前記燃焼室に面する前記燃焼室形成部の壁面(35、36、37)の温度を上昇させる手段である請求項10に記載の吸気冷却システム。
  12. 前記熱伝達抑制部(31)は、熱伝達率および比熱の少なくとも一方が前記燃焼室形成部の内部と比べて小さい材料からなり、前記燃焼室に面する前記燃焼室形成部の前記壁面を有する断熱膜である請求項11に記載の吸気冷却システム。
  13. 前記内燃機関(61)は、吸気の通路として、互いに並行する第1吸入通路(74)および第2吸入通路(75)を有しており、
    前記冷却部は、
    前記第1吸入通路および前記第2吸入通路の一方に設けられる熱交換器(96)と、
    前記内燃機関の負荷が前記所定負荷以下である場合、吸気を前記第1吸入通路および前記第2吸入通路の他方に導く通路制御部(99)と、
    を有する請求項5または6に記載の吸気冷却システム。
  14. 前記冷却部(271)は、蓄冷材(272)を介して吸気と前記冷熱源との間の熱交換を行う請求項1〜13のいずれか一項に記載の吸気冷却システム。
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