JP2018202742A - 複合シート及び複合シートを用いた鮮度保持用包装材 - Google Patents

複合シート及び複合シートを用いた鮮度保持用包装材 Download PDF

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Toru Watanabe
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Abstract

【課題】低コストで製造でき、内部への酸素の侵入を防止しつつ内容物から発生した二酸化炭素等の気体を効率よく脱気することができ、発生した気体の内圧により破裂することがない鮮度保持用包装材を構成することができる複合シート等の提供。
【解決手段】外側フィルム2と、複数の貫通孔10を有する内側フィルム4と、外側フィルムと内側フィルムとを接合するストライプ状の接合部6とを備え、隣接する接合部間に設けられた非接合部8が通気路を形成し、通気路と通気路に整列し連通する貫通孔とによって排気路が形成される複合シート1において、貫通孔が、通気路に略平行な方向の長さWL、および通気路に略平行な方向に直交する方向の幅WWを有し、非接合部が幅Bを、接合部が幅Aを有し、下記式が充足されている複合シート。0.25mm≦B≦7mm、0.2≦WL/WW≦2.0、2・B+A≦WW≦2・B+2・A
【選択図】図1

Description

本発明は、複合シート及び複合シートを用いた鮮度保持用包装材に関し、詳細には、呼吸や発酵により保存中に二酸化炭素等の気体を発生する食品や生花の鮮度低下を抑制し、これら食品等の長期保存を可能にする鮮度保持用包装材を構成するのに適した複合シート、およびこのような複合シートを用いた鮮度保持用包装材に関する。
保存中に呼吸や発酵によって二酸化炭素、水蒸気等の気体を発生する食品を、鮮度を保持しつつ保存するための鮮度保持用包装材(袋体、容器等)の必要性が広く認識されている。また、これら食品と同様に、保存中に二酸化炭素、水蒸気等の気体を発生させる切花等を、長期間保存することができる鮮度保持用包装材への要求も大きい。
上記要求に応じるためには、鮮度保持用包装材内で発生した二酸化炭素や水蒸気の外部への適切な排出と、外部から鮮度保持用包装材内への酸素の侵入の防止という二つの機能が必要とされる。
内部で発生した二酸化炭素や水蒸気が鮮度保持用包装材の外に適切に排出されないと、鮮度保持用包装材の内圧が上昇し、鮮度保持用包装材が破損するおそれがある。一方、鮮度保持用包装材内への酸素の侵入を防止しないと、侵入した酸素により鮮度保持用包装材の内容物が酸化し内容物の鮮度が低下するためである。
このような要求を満たす技術として、貫通孔を有する内側フィルムと外側フィルムとをストライプ状に配置された接合部によって接合した複合シートを用いた袋体が知られている(特許文献1参照)。
この袋体では、袋体を構成する複合シートの隣接する接合部間に設けられた非接合部が通気路とされている。そして、この通気路と、通気路に連通する貫通孔とによって、袋体外部に連通する排気路が形成されている。
特許第5770356号公報
特許文献1に記載されている袋体は、内部への酸素の侵入を防止しつつ、内容物から発生した二酸化炭素等の気体を、排気路によって効率よく脱気(袋外に排出)することができるので、発生した気体による内圧により、袋体が破裂することがない。このため、袋体の内容物である食品の鮮度低下を抑制して、長期間保存することが可能になる。
しかしながら、上記袋体では、内側フィルムに貫通孔が形成されているため、貫通孔が形成されていない袋体に比べ、内側フィルムの強度が低くなる。このため、強度が要求される場合には、外側フィルムを厚くする必要があり、このような場合には、コストが増加するという問題があった。
一方、この袋体では、上述したように、隣接する接合部間の非接合部が通気路とされ、通気路と、通気路に連通する貫通孔とによって、袋体外部に連通する排気路が形成されている。このため、脱気の効率を高めようとすると、内側フィルムにより多くの貫通孔を形成し、通気路と連通する貫通孔の数を増やす必要があった。
このように、袋体に高い脱気効率が要求される場合には、内側フィルムに設けられる貫通孔の数を多くする必要があるが、さらに高い強度が要求されると、多くの貫通孔によって低下した内側フィルムの強度を補うべく、外側フィルムの厚さをより厚くする必要があった。このため、より高い強度が要求されるような場合には、外側フィルムのコストがさらに増加するという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、低コストで製造でき、内部への酸素の侵入を防止しつつ内容物から発生した二酸化炭素等の気体を効率よく脱気(外部に排出)することができ、発生した気体の内圧により破裂することがない鮮度保持用包装材を構成することができる複合シート、およびこのような複合シートで構成された鮮度保持用包装材を提供することを目的とする。
本発明の他の好ましい態様によれば、
外側フィルムと、複数の貫通孔を有する内側フィルムと、前記外側フィルムと内側フィルムとを接合するストライプ状の接合部とを備え、隣接する接合部間に設けられた非接合部が通気路を形成し、前記通気路と該通気路に整列し連通する貫通孔とによって排気路が形成される複合シートにおいて、
前記貫通孔が、前記通気路に略平行な方向の長さ(長さ)WL、および前記通気路に略平行な方向に直交する方向の長さ(幅)WWを有し、
前記非接合部が幅Bを、前記接合部が幅Aを有し、
下記式(1)から式(3)
0.25mm≦B≦7mm ・・・ 式(1)
0.2≦WL/WW≦2.0 ・・・ 式(2)
2・B+A≦WW≦2・B+2・A ・・・ 式(3)
が充足されている、
ことを特徴とする複合シートが提供される。
このような構成によれば、内側フィルムに形成された全ての貫通孔が、少なくとも一部において、非接合部によって構成された通気路と流体連通する。このため、内側フィルムに形成された貫通孔の全てを、排気路を構成するために利用できる。従って、内側フィルムに形成される貫通孔の総数を、必要最小限に抑制でき、内側フィルムの強度が確保される。その結果、外側フィルムの厚さを厚くする必要がなくなり、複合シートおよび複合シートで形成した鮮度保持用包装材のコストが抑制される。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記内側フィルムと外側フィルムの少なくとも一方が酸素バリアフィルムである。
本発明の他の態様によれば、
上記複合シートを用いて形成された鮮度保持用包装材であって、
前記鮮度保持用包装材が、前記非接合部によって形成された通気路と該通気路に連通する前記貫通孔とによって構成され、鮮度保持用包装材の内部と外部を連通する排気路を備え、
前記排気路の長さLが、下記式(4)
10≦L/B≦200 ・・・ 式(4)
を充足している、
ことを特徴とする鮮度保持用包装材が提供される。
このような構成によれば、内部からの二酸化炭素等の排出(脱気)が円滑に行われ、且つ、外部からの酸素等の侵入が阻止される鮮度保持用包装材を低コストで提供することが可能となる。
このような構成を有する本願発明によれば、低コストで製造でき、内部への酸素の侵入を防止しつつ内容物から発生した二酸化炭素等の気体を効率よく脱気(外部に排出)することができ、発生した気体の内圧により破裂することがない鮮度保持用包装材を構成することができる複合シート、およびこのような複合シートで構成された鮮度保持用包装材が提供される。
本発明の好ましい実施態様の複合シートの一部分を示す模式的な平面図である。 図1のII−II線に沿った模式的な断面図である。 図1のIII−III線に沿った模式的な断面図である。 本発明の好ましい実施態様の袋体の構成を示す図面である。 本発明の好ましい実施態様の容器の構成を示す図面である。 排気路の長さLを説明するための図面である。
以下、図面に沿って、本発明の好ましい実施形態を説明する。図1ないし図3は、本発明の好ましい実施態様の複合シート1を示す図面である。
図1は複合シート1の一部分を示す模式的な平面図である。図2は、図1のII−II線に沿った模式的な断面図であり、図3は、図1のIII−III線に沿った模式的な断面図である。
図1ないし図3に示されているように、複合シート1は、外側フィルム2と内側フィルム4とによる積層構造を有している。本実施態様の複合シート1では、外側フィルム2と内側フィルム4とは、内側フィルム2と外側フィルム4の間にストライプ状に配置された接着剤層6によって接合されている。
外側フィルム2を構成する材料としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン、塩化ビニルなどがあげられる。
また、外側フィルム2を構成する材料として、酸素バリアフィルムを用いることもできる。酸素バリアフィルムの例としては、ビニルアルコールまたは塩化ビニリデンを構成成分として含むポリマーからなるフィルム、シリカ、アルミナ、アルミニウムのいずれかを蒸着したポリマーフィルムなどがあげられる。
さらに、外側フィルム2の材料として、アルミニウム等の金属箔を用いることもできる。
外側フィルム2としては、上記材料のフィルムを単層で用いても、2枚以上積層して用いてもよい。
積層フィルムの例としてはポリエステル/ポリエチレン、ポリエステル/バリアフィルム、ポリエステル/金属箔、ポリエステル/ポリエチレン/ポリエチレン、ポリエステル/バリアフィルム/ポリエチレン、ポリエステル/金属箔/ポリエチレン、バリアフィルム/ポリエチレン、金属箔/ポリエチレンなどがある。上記では右端の素材が複合シートの裏面となる。
外側フィルム2の厚さは、10μm以上400μm以下が好ましい。厚さが10μm未満の場合、強度が不充分になる場合があり、400μmを超えるとコスト面で不利になる場合がある。
内側フィルム4を構成する材料としては、ポリエチレン、ポリプ ロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、塩化ビニル、紙などが挙げられる。
また、内側フィルム4を構成する材料として、酸素バリアフィルムを用いることもできる。酸素バリアフィルムの例としては、ビニルアルコールまたは塩化ビニリデンを構成成分として含むポリマーからなるフィルム、シリカ、アルミナ、アルミニウムのいずれかを蒸着したポリマーフィルムなどがある。
さらに、内側フィルム4の材料として、アルミニウム等の金属箔を用いることもできる。
内側フィルム4としては、上記材料のフィルムを単層で用いても、2枚以上積層して用いてもよい。
積層フィルムの例としては、ポリエチレン/バリアシート、ポリエチレン/金属シート、ポリエチレン/紙、ポリエチレン/ポリエステル、バリアシート/ポリエチレン、バリアシート/ポリエステル、金属シート/ポリエチレン、金属シート/ポリエステル、ポリエチレン/バリアシート/ポリエチレン、ポリエチレン/金属シート/ポリエチレン、ポリエチレン/紙/ポリエチレン、ポリエチレン/バリアシート/ポリエステル、ポリエチレン/金属シート/ポリエステル、ポリエチレン/紙/ポリエステルなどの積層フィルムがある。上記では右端の素材が複合シートの裏面となる。
内側フィルム4の厚さは、10μm以上400μm以下が好ましい。厚さが10μm未満の場合、強度が不充分になる場合があり、400μmを超えるとコスト面で不利になる場合がある。
本実施態様の複合シート1では、外側シート2と内側シート4は、ストライプ状に配置された接合部6によって部分的に接合されている。本複合シート1では、各接合部6は、同一幅を有し、一定間隔で、複合シート1の全面にわたって複合シート1の一端から他端に延びるように配置されている。
本実施態様の複合シート1では、ストライプ状に配置された接合部6は接着材層6である。隣接する接合部6間の非接合部8によって、複合シート1全長にわたって複合シート1の一側縁から他側縁まで平行に延びる複数の細長い空間部(通気路)8が形成されている。この通気路8は、複合シート1の側縁においてシート外に開放(開口)している。
本実施態様の複合シート1では、非接合部(通気路)8の幅Bは、下記式(1)を充足するように設定されている。
0.2mm≦B≦7mm・・・式(1)
本実施態様の複合シート1では、非接合部(通気路)8の幅Bは、0.2mm以上7mm以下であり、0.25mm以上2mm以下がより好ましく、0.3mm以上1mm以下が更に好ましい。
また、接合部6の幅Aは、0.25mm以上35mm以下が好ましく、0.3mm以上15mm以下がより好ましい。
また、本実施態様の複合シート1では、非接合部(通気路)8の幅Bと接合部6の幅Aとは、A/Bが0.8/1から5/1を充足する範囲に設定されているのが好ましく、1/1から3/1の範囲に設定されているのがより好ましい。
A/Bを、0.8/1から5/1の範囲とすることで、複合シート1の強度と、包装材等を構成した際に必要とされる二酸化炭素等の脱気性とを両立させることが可能になる。
本実施態様の複合シート1では、外側フィルム2と内側フィルム4の接合方法に特に制限はない。
しかしながら、簡便性の観点からラミネート法が好ましい。ラミネート法として、接着剤を用いずに内側フィルムと外側フィルムを直接、接合するサーマルラミネート法、接着剤を用いるドライラミネート法やウェットラミネート法などを用いることができる。
接着剤を用いない方法(サーマルラミネート法)は低密度ポリエチレンなどの熱融着可能なフィルムを2枚用いて、これを部分的に接合してストライプ状の接合部を形成する方法である。
具体的には、熱融着に用いるラミネートロールに、非接着部分に対応した溝部を形成する方法が挙げられる。このラミネートロールを用いて2枚のフィルムを熱融着することによりストライプ状の接合部を形成することができる。
接着剤を用いる方法(ドライラミネート法やウェットラミネート法)として、ストライプ状に接着剤を塗布したフィルムと2枚目のフィルムを接合することによりストライプ状の接合部を形成する方法が挙げられる。接着剤としてはポリエステル系、ポリエーテル系やエチレン−酢酸ビニル共重合体系などの公知の接着剤が用いられる。
具体的には、印刷などの公知の方法が挙げられる。接着剤は、接着剤は内側フィルムと外側フィルムのいずれに塗布してもよい。また、接着剤は塗布後、必要に応じて乾燥させてもよい。接着剤層6の厚さ(乾燥厚さ)は1〜15μm程度が好ましい。接着剤を塗布した後、このフィルムと2枚目のフィルムを重ねて、ラミネートロールを用いて全面を加熱する。接着剤を塗布した部分がストライプ状の接合部6となる。
本実施形態の複合シート1では、内側フィルム4の全面に複数の貫通孔10を設けられている。貫通孔10の形状に制限はないが、円形、長円形、正方形、長方形などが好ましい。特に長円形と長方形であることが、二酸化炭素の脱気性と複合シートの製造のしやすさの観点から好ましい。
このように貫通孔10は、複合シート1の内側フィルム4の全面にわたって複数、設けられている。また、上述のように、外側フィルム2と内側フィルム4の間には、非接合部8によって通気路8が形成されている。この結果、外側開口端が通気路8に向かって開口する貫通孔10と該貫通孔10と連通する通気路8とにより、複合シート1の内側から複合シート1の縁部まで延びる空間(排気路)が構成されることなる。
なお、貫通孔10の形成方法には、特に制限はなく、例えば炭酸ガスレーザー等を用いて形成することができる。
本実施形態の複合シート1では、内側フィルム4に形成された複数の貫通孔10は、ほぼ同一形状を有し、且つ同一の向きに配置されている。本実施態様の複合シート1では、内側フィルム4の貫通孔10は、非接合部(通気路)8の延びる方向に沿った長さ(長さ)WLが、0.2mm以上且つ68mm以下であり、非接合部(通気路)8の延びる方向に直交する方向の長さ(幅)WWが0.8mm以上且つ34mm以下である。
また、貫通孔10のWLは、WWに比べて小さく設定されているのが好ましく、さらに、WLは、Bより大きく設定されているのが好ましい。
WW/WLの値は0.2以上2.0以下であるが、0.2以上1.4以下が好ましく、0.2以上1.0以下がより好ましい。
貫通孔等の寸法の例としては、以下の寸法が挙げられる。
非接着部の幅B 接着部の幅A 貫通孔のWWの値 貫通孔のWLの値
0.25mm 0.75mm 1.5mm 2.0mm
0.25mm 0.75mm 1.8mm 0.4mm
1.0mm 2.0mm 4.6mm 4.5mm
1.0mm 2.0mm 5.5mm 2.5mm
5.0mm 5.0mm 18.0mm 6.0mm
5.0mm 5.0mm 18.0mm 4.0mm
また、本実施態様の複合シート1では、貫通孔10の長さ(WL)と幅(WW)とは、下記式(2)を充足するように、設定されている。
0.2≦WL/WW≦2.0・・・式(2)
さらに、本実施態様の複合シート1では、貫通孔10の幅(WW)は、接合部6の幅A、および非接合部8(通気路)の幅Bとの関係において、以下の式(3)を充足するように設定されている。
2・B+A≦WW≦2・B+2・A・・・式(3)
幅WWを、この値とすることで、複合シート1で包装材を構成したときの二酸化炭素の脱気性と複合シートの製造のしやすさとを両立できる。
さらにまた、本実施態様の複合シート1では、内側フィルム4の総面積に対する貫通孔10の断面積の総和の割合は、0.05〜15%、より好ましくは0.15〜5%の範囲に設定されている。
内側フィルム4の総面積に対する貫通孔10の断面積の総和が1%未満の場合、二酸化炭素の脱気性が不充分になる場合がある。一方、この値が35%を超えると、複合シートの強度が不充分になる場合がある。
このような構成を有する複合シート1では、貫通孔10の幅(通気路8の延びる方向に直交する方向の長さ)WWが、2・B+A以上2・B+2・A以下(式3)なので、各貫通孔10は、必然的に、いずれかの通気路8と部分的に連通することなる。
この結果、貫通孔10は、内側フィルム4のいずれの位置に配置されても、必ず、通気路8と連通するため、内側フィルム4の加工時に、貫通孔10の配置場所に配慮する必要がなく、製造が容易になる。
また、貫通孔10のWLの値がWWの値に比べて小さく設定されている複合シートの強度が低下することがない。また、WLが2・B+Aより大きいので、貫通孔がどのような位置に配置されても常に通気路8と連通することになる。
次に、複合シート1を使用して構成する本発明の実施態様の鮮度保持用包装材について説明する。
上記複合シート1を用いて、保存中に二酸化炭素を発生する食品や生花の鮮度低下を抑制し、長期間保存することが可能な鮮度保持用包装材を形成することができる。鮮度保持用包装材としては袋体や容器を挙げることができる。
袋体としては、全体を複合シート1で構成した袋体20(図4)が挙げられる。この袋体は、長方形状に切断した複合シート1の両側端同士をヒートシール部22で溶着し、さらに、上部及び下部もヒートシール部24、26で封止した構成を有している。したがって、袋体20は、全体が、複合シート1で構成されている。
また、2枚あるいは3枚以上の複合シート1を用いて構成した袋体でもよい。
さらに、容器30の例としては、上端が開口した、プラスチック、ガラス、金属等の容器本体32に、本実施態様の複合シート1の蓋部34を設けた容器30(図8)を挙げることができる。容器本体の一部に複合シート1を用いたものでもよい。
袋体20および容器30の蓋部34は、複合シート1の非接合部8によって形成された通気路8と該通気路8と連通する貫通孔10とによって構成され、袋体20または容器30の内部と外部を連通する排気路を備えている。即ち、袋体20および容器30の内部空間は、通気路8と該通気路8と連通する貫通孔10とによって構成された排気路によって、袋体20および容器30の外部空間と連通していることなる。
そして、本実施態様の袋体20および容器30では、この排気路の長さLが、以下の式(4)を満たしている。
10≦L/B≦200 ・・・ 式(4)
ここで排気通路の長さLとは、袋体20または容器30の内部から袋体20または容器30の外部に至る排気経路の内の最短部分の長さを指す。
この点について、袋体20を例に説明する。図6は、1枚の複合シート1で構成された袋体20(図4)の模式的な断面図である。
袋体20を構成する複合シート1には、一端がヒートシール部22の縁部で外部に向かって開口する通気路8が形成されている。そして、袋体20の内部において、通気路8に対し、複数の貫通孔10、10’、10”が連通している。図示の例では、これら貫通孔10のうちの最も開口端に近い位置で通気路8に連通している貫通孔10から通気路8の開口端までの長さが排気通路の長さLとされる。
排気路の長さLは、10mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましい。
1つの袋体20または容器30に、複数の排気路が設けられるが、複数の複数の排気路毎に排気路の長さLを算出し、その平均値を、その袋体20または容器30の排気路の長さLとする。
排気路の長さLと、通気路の幅Bの比L/Bは、10以上200以下が好ましく、20以上100以下であることが、より好ましい。
この比を10以上とすることにより包装材を形成した場合に外部からの酸素の流入を充分阻止できるようになるので好ましい。またこの比を200以下とすることで、二酸化炭素の脱気を充分に行うことができるので好ましい。
次に本発明の鮮度保持用包装材(袋体)の実施例の説明をする。
まず、上記複合シート1と同様の複合シートを製造した。内側フィルムとして、厚さ20μmの低密度ポリエチレンシートを用いた。内側フィルムに設けた貫通孔は、幅WWを1.7mm、長さWLを0.5mmとした。また、貫通孔間の幅方向の間隔を1.7mm、長さ方向の間隔を100mmとした。
外側フィルムとして厚さ12μmのシリカ蒸着バリアフィルムを用いた。シリカ非蒸着面が袋体の外側面になるよう外側フィルムを配置した。
内側フィルムと外側フィルムとを、ポリウレタン系接着剤を用いて接合した。具体的には、接着剤を印刷方式で、外側フィルムのシリカ蒸着面に、長さ方向に幅1mmのストライプ状に塗布した。このとき、接着剤の塗布厚さは乾燥厚さが10μmとなるように設定した。ストライプ状の塗布部間の間隔は0.5mmであり、この値がBになる。
なお、ストライプ状の接合には、加熱ローラーを用い、加熱温度120℃で行った。
次いで、この複合シートを用いて袋体を形成した。図4に示された袋体20と同様に、ヒートシールによって袋体を形成した。排気路は、内側フィルムの貫通孔、非接合部を通り、トップシール部の複合シートの縁部に至って形成されている。
Lの値は袋体の上端部、下端部とも45mmであり、L/WWの比の値は90である。
本発明の前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
上記実施態様では、内側フィルムのみに貫通孔が形成されていたが、外側フィルムに貫通孔を形成しもよい。
外側フィルムに貫通孔を設けた場合、内側フィルムの貫通孔とフィルムの非接着部分と外側フィルムの貫通孔とを通して内側フィルムの非接合面側から外側フィルムの非接合面側まで連続するように排気路を構成することが可能になる。
貫通孔の形状、サイズ、形成方法は内側フィルムと同様である。
鮮度保持用包装材に、意匠性付与のため印刷層を設けてもよい。また、太陽光による内容物の劣化を防止するため、内側フィルムと外側フィルムの一方または両方に不透明なフィルムを用いてもよい。
1:複合シート
2:外側フィルム
4:内側フィルム
6:接合部(接着剤層)
8:非接合部(通気路)
10:貫通孔
20:袋体
22、24、26:ヒートシール部
30:容器
32:容器本体
34:蓋部

Claims (3)

  1. 外側フィルムと、複数の貫通孔を有する内側フィルムと、前記外側フィルムと内側フィルムとを接合するストライプ状の接合部とを備え、隣接する接合部間に設けられた非接合部が通気路を形成し、前記通気路と該通気路に整列し連通する貫通孔とによって排気路が形成される複合シートにおいて、
    前記貫通孔が、前記通気路に略平行な方向の長さ(長さ)WL、および前記通気路に略平行な方向に直交する方向の長さ(幅)WWを有し、
    前記非接合部が幅Bを、前記接合部が幅Aを有し、
    下記式(1)から式(3)
    0.25mm≦B≦7mm ・・・ 式(1)
    0.2≦WL/WW≦2.0 ・・・ 式(2)
    2・B+A≦WW≦2・B+2・A ・・・ 式(3)
    が充足されている、
    ことを特徴とする複合シート。
  2. 前記内側フィルムと外側フィルムの少なくとも一方が酸素バリアフィルムである、
    請求項1記載の複合シート。
  3. 請求項1または2に記載の複合シートを用いて形成された鮮度保持用包装材であって、
    前記鮮度保持用包装材が、前記非接合部によって形成された通気路と該通気路に連通する前記貫通孔とによって構成され、鮮度保持用包装材の内部と外部を連通する排気路を備え、
    前記排気路の長さLが、式(4)
    10≦L/B≦200 ・・・ 式(4)
    を充足している、
    ことを特徴とする鮮度保持用包装材。
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