JP2018201749A - 制御装置、断層像撮影システム、制御方法、及びプログラム - Google Patents

制御装置、断層像撮影システム、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract


【課題】OCT装置において適切な合焦条件にて断層像を取得する。
【解決手段】 断層像を取得する断層像取得手段を制御する制御装置において、被検体において合焦領域を設定する設定手段と、正面像撮影手段により取得された被検体の正面像の一部の領域に対して設定された、正面像の撮影領域よりも狭い合焦領域に対する正面像撮影手段の第1の合焦条件を取得する条件取得手段と、断層像撮影手段に、取得された第1の合焦条件に応じた第2の合焦条件で断層像を撮影させる制御手段と、を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、眼科診療等に用いられる光断層撮影装置を制御する制御装置、断層像撮影システム、該光断層撮影装置の制御方法、及び該制御方法を実行するためのプログラムに関するものである。
現在、光学機器を用いた眼科用機器として、様々なものが使用されている。例えば、眼を観察する光学機器として、前眼部撮影機、眼底カメラ、走査型レーザ検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)、等様々な機器が使用されている。中でも、多波長光波干渉を利用した光コヒーレンストモグラフィ(OCT:Optical Coherence Tomography)による光断層撮影装置(以下OCT装置)は、試料の断層像を高解像度に得ることができる。
OCT装置によると、低コヒーレント光である測定光をサンプルに照射し、サンプルからの後方散乱光を干渉系又は干渉光学系を用いて測定し、サンプルの深さ方向の情報を得る。そして、この低コヒーレント光の波長幅を広くすることで、高解像度の断層像を得ることができる。また、OCT装置は、該測定光をサンプル上にスキャンすることで、スキャン方向と深さ方向とからなる2次元の断層像を得ることができる。そのため、被検眼の眼底における網膜の断層像が取得でき、網膜の眼科診断等において広く利用されている。
一方、眼科機器としてのOCT装置は、装置と被検眼のアライメント調整のために、眼底観察や前眼観察等を行うための光学系が併せて搭載されるのが一般的である。このようなOCT装置として、眼底観察用のSLO光学系のフォーカスレンズの合焦位置に基づいて、断層画像取得用のOCT光学系の合焦位置を決定する眼科装置が、特許文献1に開示されている。
特開2014−45906号公報
特許文献1に記載された装置においては、眼底観察用のSLO光学系のフォーカスレンズの合焦操作に連動させてOCT光学系のフォーカス位置を決定している。そして、SLO光学系のフォーカスレンズの合焦位置は、SLO光学系で被検眼の眼底全体を照明光で走査し、得られた画像に基づいて得ている。
ここで、近年のOCT装置を用いた眼科診断等では、例えば血管の情報を得るため等の理由により、眼底上の極一部の狭い領域の断層像の取得が求められる場合がでてきている。これに対して、特許文献1に開示される技術では、SLO光学系を用いた眼底観察は全体として湾曲している被検眼の眼底全域に対して行われるため、該SLO光学系の合焦位置もこの眼底全域を対象としたものとなる。即ち、光軸方向におけるある程度の範囲を対象として合焦状態を得ているため、得られる合焦位置は、湾曲や凹凸といった眼底形状の影響をそれほど考慮しないものとなっている。これに対して、眼底の一部領域に対して断層像を取得する場合、目的とする断層情報が得られるように可能であれば厳密な合焦状態が得られるよう、光軸方向において極一部の狭い領域を対象として合焦することが望まれる。従って、一部領域を対象とするOCT光学系の合焦位置を求めようとして眼底全体を対象として合焦判断したSLO光学系の合焦位置を参照する場合、この要求される合焦範囲の違いを考慮することを要する。
本発明は以上の状況に鑑みたものであって、OCT装置において適切な合焦条件にて断層像を取得することができるように該OCT装置を制御する制御装置、OCTシステム、制御方法及び該制御方法を実行するプログラムを提供する。
本発明の一態様に係る光断層撮影装置の制御装置は、
被検体において合焦領域を設定する設定手段と、
正面像撮影手段により取得された前記被検体の正面像の一部の領域に設定された、前記正面像の撮影領域よりも狭い前記合焦領域に対する前記正面像撮影手段の第1の合焦条件を取得する条件取得手段と、
断層像撮影手段に、前記取得された第1の合焦条件に応じた第2の合焦条件で断層像を撮影させる制御手段と、を備える
本発明によれば、OCT装置において適切な合焦条件にて断層像を取得することができる。
本発明の実施例1に係る光断層撮影システムの構成を示すブロック図である。 図1に示した光断層撮影システムにおけるOCTユニットの光学構成を示す図である。 図1に示した光断層撮影システムにおける制御装置の構成を示すブロック図である。 実施例1において、制御装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1において、制御装置によりモニタに表示される操作画面を例示する図である。 実施例2において、制御装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2において、主記憶装置に格納された前回のOCT撮影範囲に関する情報の保持様式の例を示す図である。 実施例3において、制御装置によりモニタに表示される操作画面を例示する図である。 実施例3において、制御装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例4に係る光断層撮影システムの構成を示すブロック図である。 実施例4において、制御装置によりモニタに表示される操作画面を例示する図である。 実施例4において、制御装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例5において、制御装置によりモニタに表示される操作画面を例示する図である。
以下、本発明を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明される寸法、材料、形状、及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
[実施例1]
以下の実施例では、本発明を適用した制御装置及び光断層撮影装置(OCT装置)を備えた光断層撮影システム(OCTシステム)について説明する。図1に本実施例に係るOCTシステム全体のブロック図を、図2にOCTユニットの光学構成を示す模式図を、図3に制御装置のブロック図を、図4に制御装置が実行する制御処理のフローチャートを示す。また、図5には、OCT断層像撮影においてユーザが被検眼眼底のOCT撮影範囲を指定する際に制御装置によってモニタに表示されるGUI画面の例を示す。
本実施例1に係る光断層撮影システム1は、被検体を被検者の眼部(以下被検眼)とする光断層撮影装置10と、該光断層撮影装置10を制御し且つこれより得た各情報に対して撮影制御処理を実行する制御装置20とを有する。本実施例における光断層撮影装置10は、被検眼の眼底の断層像を撮影する(断層情報を取得する)光断層撮影部(OCT撮影部)と、被検眼の前眼部を撮影する前眼部撮影部と、被検眼の眼底を撮影して眼底平面像を得るSLO撮影部と、を有する。該光断層撮影装置10は、XYZの3方向に移動可能な不図示のステージにより支持されている。なお、図1において、被検眼108の眼軸方向をZ軸方向と、図の紙面に垂直で被検眼108の眼底像に水平な方向をX軸方向と、該Z軸及びX軸に垂直な方向をY軸方向と定義する。
被検眼108の前であって測定光の光軸(眼軸)に関して対称となる位置に一対の前眼部照明用LED120が配置される。該前眼部照明用LED120より後方における測定光の光軸上には、第1のビームスプリッタ116、接眼レンズ(対物レンズ)107、及び第2のビームスプリッタ106が配置される。上述した前眼部撮影部、SLO撮影部、及びOCT撮影部は、対象とする光の波長に応じてこれらビームスプリッタにより光路分岐される。以下、各部の構成等について説明する。
<前眼部撮影部>
初めに、図1を参照して、前眼部撮影部について説明する。該前眼部撮影部は、被検眼108と光断層撮影装置10とのアライメントに用いるための被検眼108の前眼部の画像を撮影する。前眼部は前眼部照明用LED120により照明され、該前眼部からの反射光は、第1のビームスプリッタ116の反射方向に反射される。該第1のビームスプリッタ116の反射方向には、イメージスプリットプリズム118、前眼部フォーカスレンズ117、及び前眼部カメラ119がこの順で配置される。
第1のビームスプリッタ116で反射された前眼部反射光は、イメージスプリットプリズム118によりスプリット像とされ、前眼部フォーカスレンズ117により前眼部カメラ119に結像される。前眼部カメラ119に結像された前眼部の像はCPU301(図3参照)に入力、保存される。そして、前眼部のスプリット像を参照してZ軸方向のアライメントが、前眼部像の瞳孔中心と光軸とのズレ量を参照してX及びY軸方向のアライメントが行われる。
<SLO撮影部>
次に、眼底観察のための装置であるSLO撮影部(走査型レーザ検眼部)の説明を行う。SLO撮影部は、第2のビームスプリッタ106の透過方向に配置される。SLO撮影部は、該第2のビームスプリッタ106より順に配置される、SLOスキャナ、SLOフォーカスレンズ109、穴あきミラー103、コリメータレンズ102及びレーザ光源101を有する。SLOフォーカスレンズ109は、後述するSLOフォーカスドライバ318(図3参照)により、不図示の駆動系を介して図中矢印にて示す光軸方向に移動される。また、穴あきミラー103の反射方向にはアバランシェ・フォトダイオード(以下APD)110が配置される。
レーザ光源101は、半導体レーザやSLD光源(Super Luminescent Diode)を好適に用いることができる。また、眼底観察として被検者の眩しさの軽減と分解能維持のために、700nm〜1000nmの近赤外の波長域のレーザ光が好適に用いられる。本実施例においては、波長780nmのレーザ光を射出する半導体レーザを用いるが、制御電圧によりレーザ光の光量を変化させることもできる。
レーザ光源101から出射されたレーザ光はコリメータレンズ102により平行ビームになり、穴あきミラー103の中央に設けられた穴を通り、SLOフォーカスレンズ109を経てSLOスキャナに導かれる。該SLOスキャナは、平行ビームをX方向に走査するSLO−Xスキャナ104とY方向に走査するSLO−Yスキャナ105とを有する。SLOスキャナを経た平行ビームは、更に第2のビームスプリッタ106を透過し、接眼レンズ(対物レンズ)107を通り、第1のビームスプリッタ116を透過して被検眼108に入射する。
被検眼108に入射した平行ビームは、被検眼108の眼底に点状のビームとして照射される。その際、SLOフォーカスレンズ109を光軸方向の適切な位置に移動させることにより、該ビームの眼底への合焦が行われる。この合焦されたビームが、被検眼108の眼底で反射あるいは散乱され、同一光路をたどり、穴あきミラー103まで戻る。この反射あるいは散乱された光は、穴あきミラー103によって反射され、APD110に受光される。APD110からは、眼底のビームの照射点の反射散乱強度に比例した信号が得られる。更に、該ビームをSLO−Xスキャナ104とSLO−Yスキャナ105とを動作させて眼底上でラスタースキャンを行うことにより、眼底の2次元像を得ることができる。
<OCTユニット>
光断層撮影装置10は、OCTフォーカスレンズ121、走査部、接眼部、及びOCTユニットからなるOCT撮影部を有する。走査部は、OCTにおける測定光を走査し、接眼部は測定光を被検眼108に導く。OCTユニットは、測定光を生成すると共に被検眼からの戻り光から干渉光を得て、該干渉光から干渉信号を得る。ここでは、OCTユニット111について図2を用いて説明する。
OCTユニット111は、低コヒーレンス光を参照光と測定光に分割し、被検眼108を経由した測定光(戻り光)と参照物体を経由した参照光とを重畳させて干渉光を生成し、これを分光して干渉信号を出力する。該干渉信号はCPU301に入力され、該CPU301はこの干渉信号を解析して眼底の断層像や3次元画像を形成する。
より詳細には、OCTユニット111は、低コヒーレンス光源201、光カプラ203、参照光学系、分光ユニット、及びこれらの間で光を伝え合う光ファイバを有する。低コヒーレンス光源201は低コヒーレンス光を出力する広帯域光源により構成され、広帯域光源として本実施例においては、SLD(Super Luminescent Diode)を用いている。低コヒーレンス光は、近赤外領域の波長の光を含み、かつ、数十マイクロメートル程度のコヒーレンス長を有する光であり、たとえば約800nm〜900nmの範囲に含まれる波長を有する。なお、低コヒーレンス光源201には、他にAES(Amplified Spontaneous Emission)光源、チタンサファイアレーザ等の超短パルスレーザ光源、等の低コヒーレンス光を射出可能な光源が使用可能である。
低コヒーレンス光源201から出力された低コヒーレンス光は、光ファイバ202を通じて光カプラ203に導かれる。光ファイバ202は、通常シングルモードファイバで構成される。光カプラ203は、低コヒーレンス光を参照光と測定光とに分割する。光カプラ203により生成された参照光は、光ファイバ204により参照光学系に導光される。
光ファイバ204により参照光学系に射出された参照光は、コリメータレンズ205により平行光束とされた後に、参照光と戻り光との分散の特性を合わせるための分散補償手段としてのガラスブロック206を経由する。その後参照ミラー207により反射される。反射された参照光は同じ光路を通り、光ファイバ204に入射される。参照ミラー207は参照光の進行方向に移動可能となっており、移動することで参照光の光路長を調節できる。被検眼108の眼軸長や接眼レンズ(対物レンズ)107と被検眼108の距離などにより測定光が経る光路長(測定光路長)は変わるが、該参照ミラー207の位置調整により、参照光と測定光の光路長を合わせることが可能となっている。参照光と測定光の光路長が一致することにより、これら光を合成すると眼底の深さ方向の組織に応じた干渉が得られる。
一方、光カプラ203により生成された測定光は光ファイバ208により、上述したOCTフォーカスレンズ121、走査部及び接眼部に導かれる。OCTフォーカスレンズ121は、後述するOCTフォーカスドライバ319により、不図示の駆動系を介して図中矢印にて示される光軸方向に移動される。走査部は図1に示すOCTスキャナからなり、接眼部は接眼レンズ107等からなる。これら走査部及び接眼部を介して被検眼108に導かれた測定光は、被検眼の網膜で反射、散乱された後、戻り光となって光ファイバ208に再入力される。該光ファイバ208を経て光カプラ203に導入された戻り光は、参照光と合波されて干渉光とされ、光ファイバ209を通り、分光ユニットに導かれる。光ファイバ209により分光ユニットに射出された干渉光はコリメータレンズ210により平行光となった後、回折格子211で波長毎に分光される。分光後の各波長の光は、分光用フォーカスレンズ212により1次元センサ213上に結像される。1次元センサ213には、CCDセンサ、CMOSセンサ等を用いることができる。これにより、1次元センサ213からは、干渉光を分光した干渉信号を得ることができる。
<OCTフォーカスレンズ、走査部及び接眼部>
次に、OCTフォーカスレンズ121、OCT走査部、及び接眼部について図1を用いて説明する。OCTユニット111から生成された測定光はコリメータレンズ112により平行光とされ、OCTフォーカスレンズ121を経てOCT−Xスキャナ113及びOCT−Yスキャナ114を通る。これらスキャナを経た測定光は次にミラー115及び第2のビームスプリッタ106で反射され、接眼レンズ(対物レンズ)107を通り、被検眼108に入射する。ここで、OCTフォーカスレンズ121を光軸方向の適切な位置に移動させることにより、該測定光の眼底への合焦が行われる。被検眼108に入射した測定光は、SLO撮影部におけるレーザ光と同様に、眼底で反射散乱され、同一光路をたどり、OCTユニット111まで戻る。これらスキャナを用いて測定光で眼底上を2次元走査することにより、眼底より3次元の断層情報(3次元画像)を取得することができる。
<制御部>
次に、光断層撮影装置10を制御する制御装置20について、図3を用いて説明する。当該制御装置20が備える中央演算装置(CPU301)は、モニタ21、入力装置22、主記憶装置(RAM303)、記憶装置(ROM304)、及びハードディスク305に接続される。モニタ21は、CPU301の表示制御の指示に応じて、眼底の2次元画像、OCT撮影部により得た断層像、患者情報等の各種データ、アライメント用の各種画像、及びGUI等を表示する。入力装置22には、マウス、キーボード、GUI等が用いられる。記憶装置(ROM304)は、図4に示すフローチャートに記載された処理を実行させるためのプログラムを記憶している。また、入力装置22は、例えばユーザが光断層撮影装置10による被検眼108眼底の撮影範囲を指定するために使用される。
CPU301は、また、1次元センサインターフェイス306、APDインターフェイス307、及びD/Aコンバータ314に接続されている。1次元センサインターフェイス306は、OCT撮影部の出力である1次元センサ213のデータを受ける。APDインターフェイス307は、SLO撮影部の出力であるAPD110のデータを受ける。D/Aコンバータ314は、レーザ光源101が射出するレーザ光の強度をコントロールする電圧を作る。
CPU301は、更に光断層撮影装置10の各種構成を制御するために、SLO制御回路308、OCT制御回路311、及びステージ駆動制御回路321にも接続される。これにより、制御装置20は光断層撮影装置10の各種部材の位置又は設定を調整する。具体的には、制御装置20は調整を指示するコマンドを制御パラメータと共に光断層撮影装置10に対して送信することで、該光断層撮影装置10における各種光学部材の位置又は設定が調整される。
より詳細には、SLO制御回路308は、SLOスキャナドライバ(X)309及びSLOスキャナドライバ(Y)310により、対応するSLO−Xスキャナ104及びSLO−Yスキャナ105を制御する。具体的には、CPU301からの指令により、各々のスキャナのスキャン中心位置、スキャン幅、及びスキャンレートを制御する。同時に、CPU301は、SLO制御回路308から、走査するビームのスキャン位置を知ることができる。また、SLO制御回路308は、SLOフォーカスドライバ318によりSLOフォーカスレンズ109の光軸上の位置を移動させ、走査するビームの眼底への合焦を行う。
OCT制御回路311は、OCTスキャナドライバ(X)312及びOCTスキャナドライバ(Y)313により、対応するOCT−Xスキャナ113及びOCT−Yスキャナ114を制御する。具体的には、CPU301からの指令により、各々のスキャナのスキャン中心位置、スキャン幅、及びスキャンレートを制御する。同時に、CPU301は、OCT制御回路311から、測定光のスキャン位置を知ることができる。また、OCT制御回路311は、OCTフォーカスドライバ319によりOCTフォーカスレンズ121の光軸上の位置を移動させ、測定光の眼底への合焦を行う。更に、OCT制御回路311は、参照ミラードライバ320により、不図示の駆動系を介して参照ミラー207を光軸方向に移動させ、参照光の光路長の調整を行う。
ステージ駆動制御回路321は、ステージ駆動ドライバ(X)315、ステージ駆動ドライバ(Y)316、及びステージ駆動ドライバ(Z)317を制御する。これらドライバは、光断層撮影装置10をX、Y、及びZ軸方向に移動可能に支持するこれら各方向に対応した不図示の駆動系を動作させることができる。なお、光断層撮影装置10を移動可能に支持するステージは更に不図示の基台上に配置されており、該ステージは基台に対してステージ上の光断層撮影装置10を相対的に移動させる。このステージの動作により、光断層撮影装置10と被検眼108とのアライメントが行われる。
CPU301は、プログラム格納ROM(ROM304)に格納したプログラムを用いて後述する図4に記載のフローチャートが示す制御処理を実行することにより、光断層撮影装置10を制御し、被検眼108の好適な断層像を取得する。その際、CPU301は先述のプログラムを実行することにより、ユーザによる入力装置22の操作に応じて、OCTによる撮影範囲を設定する。CPU301、又は上述した回路、ドライバ等は、被検査物である被検眼108の眼底と光断層撮影装置10との相対位置の調整であるアライメントの制御、並びにSLO撮影部及びOCT撮影部の合焦処理を実施する。
<アライメント調整>
以上に述べた光断層撮影装置10において実施されるアライメント調整について述べる。該アライメント調整では、前眼部カメラ119により取得した前眼部の画像から瞳を検出し、瞳の中心が画像の中心に来るようにステージ駆動制御回路321によってステージをX及びY軸方向に駆動する。また、イメージスプリットプリズム118によって例えば上下が分離された前眼部の画像を参照し、上下の画像のズレを修正するようにステージ駆動制御回路321によりステージをZ軸方向に駆動する。以上のステージの駆動により、光断層撮影装置10の被検眼108に対するアライメントを調整することができる。
<SLOによる眼底観察、OCT撮影位置の確認、及び焦点調整>
次に、SLO撮影部による眼底像撮影のための処理、及び該眼底像を用いたOCT撮影位置の確認とOCT撮影のための焦点調整について述べる。
SLO撮影部を用いた眼底観察に際し、CPU301は、D/Aコンバータ314に既定の値を入力しレーザ光源101によりレーザ光の射出を行わせる。またCPU301は、SLO制御回路308に対してSLOスキャナドライバ(X)309の既定Xスキャン中心位置、スキャンスピード、X軸方向のスキャン幅を設定する。同時に、SLO制御回路308に対してSLOスキャナドライバ(Y)310の既定Yスキャン中心位置、スキャンスピード、Y軸方向のスキャン幅も設定する。このことによりSLO撮影部による網膜上のビームによるスキャン領域が設定される。該ビームの走査により、APD110からは網膜の該ビームの反射及び散乱の強度に比例した信号が出力される。
CPU301は、SLO制御回路308から得られるスキャナ位置情報に基づいて眼底上での該ビームの走査位置が得られる。得られた走査位置にAPD110より得た信号強度を重ねることで、網膜像を得ることができる。得られた網膜像は、表示制御手段であるCPU301によりモニタ21に2次元平面像として表示される。ユーザはこの2次元平面像により、OCTにより3次元断層情報を取得する位置或いは範囲(以下OCT撮影範囲)を確認することができる。また、該2次元平面像のコントラストを最大にするようにSLOフォーカスレンズ109の光軸上の位置を制御することで、SLO撮影部の眼底に対するフォーカス合わせをすることができる。
この時、SLOスキャナによるビームのX軸方向のスキャン幅及びY軸方向のスキャン幅は、ユーザによる入力装置22の操作で指定されたOCT撮影範囲に合致させる。この状態で、得られる網膜像のコントラストを最大にするようにSLOフォーカスドライバ318を介してSLOフォーカスレンズ109の光軸上位置を制御することで、所望のOCT撮影範囲にSLO撮影部のフォーカスを合わせることができる。
また、OCT撮影部のOCTフォーカスレンズ121とSLO撮影部のSLOフォーカスレンズ109とは別の光学系に配置されている。本実施例では、これらフォーカスレンズの駆動を連動するようにし、各々のフォーカスの位置と駆動量との関係をテーブル情報としてハードディスク305に格納してある。このテーブル情報を用いてSLOフォーカスドライバ318と連動させてOCTフォーカスドライバ319を駆動させることで、SLO撮影部のフォーカスを合わせることでOCT撮影部のフォーカスも同時に合わせることができる。
<ユーザ操作>
図5にOCT断層像の撮影時にモニタ21に表示される操作画面の例を示す。該操作画面上には、SLO正面像取得ボタン501、SLO網膜表面像502、及び撮影開始ボタン505が表示される。また、SLO網膜表面像502中には、領域表示枠503及びカーソル504が重畳表示される。SLO正面像取得ボタン501は、SLO撮影部による網膜の正面像を取得するための処理を開始するボタンである。SLO正面像取得ボタン501を押下することで、SLO制御回路308に既定のスキャン中心位置、及びX及びY軸方向のスキャン幅が設定され、ビームによる網膜上のスキャン、及びSLOフォーカスレンズ109の焦点合わせが行われる。具体的には、マウスによってカーソルのポインタを該ボタンに合わせ、クリック操作をすることにより、当該ボタンの押下げ操作がCPU301により受け入れられる。以上の処理後、規定のXY領域より取得された輝度情報を用いてCPU301が生成したSLO網膜表面像502が、モニタ21上に表示される。
表示されたSLO網膜表面像502上には、入力装置22を用いて設定された眼底上のOCT撮影範囲を示す領域表示枠503が併せて表示される。また、該領域表示枠503に付随して、該領域表示枠503の大きさ、縦横比等を変更してOCT撮影範囲を変更するためのカーソル504も表示される。ユーザは、入力装置22を用いてカーソル504を用いて領域表示枠503の表示位置、及び大きさ等を変更できる。CPU301はこの表示位置に対応させて、OCT制御回路311に対してOCTスキャナドライバ(X)312及びOCTスキャナドライバ(Y)313に設定値を与える。その後、撮影開始ボタン505を押下することで、CPU301はOCTフォーカスドライバ319を介して指定したOCT撮影範囲に対する測定光のフォーカス調整を行い、当該撮影範囲での網膜の断層像を撮影する。
以上の指定した撮影範囲の3次元断層情報の取得処理について図4のフローチャートを参照してより詳細に説明する。まず、操作画面上のSLO正面像取得ボタン501が押下されると、OCT撮影部による断層像の撮影処理が開始される。当該処理が開始されると、CPU301により、ステップS401においてSLO正面像の取得処理が実行される。なお、本実施例では、ステップS401の処理の実行前に、予め前眼部像を用いて被検眼108と光断層撮影装置10とのアライメントは終了している。SLO正面像取得処理では、網膜上で既定のスキャン中心位置、及びX、Y軸方向のスキャン幅の範囲に対してビームによるスキャンが行なわれ、SLO網膜表面像が取得される。該SLO網膜表面像については、コントラスト等により合焦状態が確認され、フォーカス調整‐SLO網膜表面像の取得‐コントラスト評価が繰り返される。合焦状態にてSLO網膜表面像が得られたと確認されるとその画像がSLO網膜表面像502としてモニタ21に表示される。
SLO網膜表面像502がモニタ21の操作画面上に表示されると、フローはステップS402に進み、カーソル504を用いてOCT撮影範囲の調整或いは設定が行われる。具体的には、OCT撮影範囲の調整は、ユーザが入力装置22を使用して、カーソル504を移動させることで行う。カーソル504の移動等の操作が一旦停止するとフローはステップS403に進み、CPU301は撮影開始ボタン505が押下されたか否かを判断する。撮影開始ボタン505が押下されていないと判断された場合、フローはステップS402に戻り、以降の処理を繰り返す。ステップS403において、撮影開始ボタン505が押下されたと判断されると、フローはステップS404に進む。
ステップS404では、CPU301により、領域表示枠503によりSLO網膜表面像502上に調整或いは設定されたOCT撮影範囲を対象とするSLOフォーカスレンズ109の合焦処理が行われる。本実施例では、該OCT撮影領域でのSLO正面像のコントラストが最大となるように、SLOフォーカスドライバ318を介してSLOフォーカスレンズ109を光軸上で移動させる。このSLOフォーカスレンズ109の移動‐SLO網膜表面像の取得‐コントラスト評価は、合焦状態が得られるまで繰り返される。合焦状態が得られると、フローはステップS405に進む。
ステップS405では、CPU301は、SLOフォーカスレンズ109の光軸上の位置を元にOCTフォーカスレンズ121を光軸上で移動させる。SLOフォーカスレンズ109の駆動量及び光軸上の位置とOCTフォーカスレンズ121の駆動量及び光軸上の位置とは、上述したように互いに関連付けられたテーブル情報として予めハードディスク305に格納してある。CPU301はこのテーブル情報を用いて、OCTフォーカスドライバ319を介してOCTフォーカスレンズ121を駆動する。OCTフォーカスレンズ121の駆動終了後、フローはステップS406に進む。
ステップS406では、CPU301は、OCT撮影部による指定されたOCT撮影領域の網膜断層像(3次元断層情報)の撮影処理を行う。当該撮影処理では、OCT撮影領域での測定光の走査、該OCT撮影領域からの戻り光と参照光との干渉光の生成、該干渉光からの干渉信号のサンプリング、該干渉信号からの3次元輝度情報の生成、該輝度情報からの3次元断層像の生成の処理が行われる。なお、ここでは省略しているが、当該処理において参照光の光路長を調整する処理も併せて行ってもよい。
以上の処理(或いは工程)を実行することにより、OCT撮影範囲に合わせた光軸方向に狭い合焦範囲でのSLOフォーカスレンズ109の合焦情報が取得できる。そして、このSLOフォーカスレンズ109の合焦情報を用いてOCTのフォーカス位置を調整することにより、OCT撮影範囲に適切なOCTフォーカスレンズ121の位置で網膜断層像の撮影を行うことができる。
なお、以上に述べた前眼撮影部、SLO撮影部及びOCT撮影部と、これらに対して光路を分岐させるビームスプリッタとの配置の関係は、例示であって本発明の適用対象となる構成に限定されない。例えば、第1のビームスプリッタ116の反射方向にSLO撮影部及びOCT撮影部を配置し、透過方向に前眼部撮影部を配置してもよく、第2のビームスプリッタ106の反射方向にSLO撮影部を配置し、透過方向にOCT撮影部を配置してもよい。即ち、装置構成時に筐体内に許容されるスペース等に応じて、光学部材や各撮影部の配置は適宜変更可能である。またスキャナもX軸方向及びY軸方向各々に対応するスキャナに限定されず、2方向に対応可能なスキャナ等を用いてもよい。
以上に述べたように、本実施例に係る制御装置20は、設定手段と、条件取得手段と、制御手段とを備える。設定手段は、カーソル504に例示される入力装置22より入力された指示に基づいて合焦領域を設定する。条件取得手段はSLO制御回路308に例示され、制御手段はOCT制御回路311に例示される。設定手段の一例として、本実施例ではCPU301が当該処理を実行する。また、上述した制御装置20は、これら各手段によって図4に示したフローチャートの各工程を行う制御方法を実行する。ここで、該設定手段として、CPU301は、被検眼108の眼底においてカーソル504を用いて領域表示枠503により指定される領域を合焦領域として設定する。SLO制御回路308は、正面像撮影手段であるSLO撮影部により、眼底の正面像を撮影する。そして、正面像である網膜表面像の初期の撮影領域の中に設定された合焦領域である領域表示枠503に対する第1の合焦条件を取得する。その際、眼底正面像を撮影するSLO撮影部の撮影領域の中に設定された合焦領域は、該撮影領域よりも狭い。OCT制御回路311は、断層像撮影部を制御して、取得された第1の合焦条件に応じたOCT制御部の第2の合焦条件で断層像を撮影させる。なお、合焦領域を設定する眼底正面像は、SLO撮影部により正面像を撮影する際の最初の撮影領域に対して、合焦した状態で取得されていることが好ましい。
制御装置20に含まれる表示制御手段の例示であるCPU301は、表示手段の例示であるモニタ21にSLO網膜表面像502を表示させる。この場合、表示制御手段は、モニタ21に対し、領域表示枠503によって表示される合焦領域若しくは撮影領域を表示されたSLO網膜表面像に重畳表示させる。合焦領域若しくは撮影領域は、表示された正面像の所定の領域を示す表示形態の例示である領域表示枠503により表示される。この、領域表示枠503は、カーソル504を用いて移動及び変形の少なくとも何れかを行うことにより合焦領域を変化させることが可能である。
なお、本実施例においては、設定された合焦領域は断層像を撮影する撮影範囲と同じ範囲である。しかし、後述するように、合焦領域と撮影範囲とが異なっていてもよい。また、本実施例では、正面像撮影手段の例示として、被検体上で走査されたレーザ光の反射・散乱光を用いて被検体表面(網膜表面)の画像を撮影するSLO撮影部を用いている。また、断層像撮影手段には、走査された測定光の被検体(眼底)からの戻り光と該戻り光に対応する参照光とを合波して得られた干渉光を用いて断層像を撮影するOCT撮影部を例示している。しかし、後述するように、正面像撮影手段の第1の合焦条件と断層像撮影手段の第2の合焦条件とが関連付けられており、第1の合焦条件に応じて第2の合焦条件での断層像の撮影が可能であれば、撮影手段の態様はこれら実施例の構成に限定されない。後述するように、正面像撮影手段として眼底カメラ等の眼底平面像が得られるものが適用可能であり、断層像の撮影が可能であれば断層像撮影手段としてOCT撮影部以外の構成を用いることも可能である。
[実施例2]
上述した実施例1では、撮影開始ボタン505の押下に応じて、SLOフォーカスレンズ109の合焦位置及びこれに連動したOCTフォーカスレンズ121の合焦位置を調整する処理を行っている。しかし、同一被検眼の隣接する複数の領域の断層像を撮影する等、複数の断層像を得る場合に対象となる複数の断層像撮影範囲で各々の位置に差異が無い場合もある。当該場合においては、SLOフォーカスレンズ109及びOCTフォーカスレンズ121の合焦位置が大きく変わることが無いことからこれらの再調整処理を省略し、処理時間の短縮を図るよう構成することも可能である。
以下では、図6及び図7を参照して、このようにOCT撮影範囲から、OCTフォーカスレンズ121の合焦位置の再調整の要否を判断する場合の処理について説明する。なお、本実施例において、上述した実施例1に記載された処理と同一の処理については、同一の符号(ステップ番号)を付与して、ここでの詳細な説明を省略する。
本実施例において、操作画面上のSLO正面像取得ボタン501が押下されると、OCT断層像撮影処理が開始され、CPU301により、ステップS401でSLO網膜表面像502の取得処理が実行される。SLO網膜表面像502がモニタ21に表示されると、ステップS402においてOCTの撮影範囲の調整或いは設定が行われ、続くステップS403で撮影開始ボタン505が押下されたか否かがCPU301により判断される。撮影開始ボタン505が押下されていないと判断された場合、ステップS402以降の処理が繰り返される。
ステップS403で撮影開始ボタン505が押下されたと判断されると、フローはステップS601に進む。該ステップS601では、CPU301により設定後のOCT撮影範囲と、前回撮影時のOCT撮影範囲とのSLO網膜表面像502上での表示位置の比較処理が行われる。比較処理で使用する前回撮影時の情報の一例について、図7に示す。当該情報には、前回撮影時のOCT撮影範囲のスキャン中心のX及びY座標702、及びフォーカス再調整が必要な撮影範囲間の閾値距離703が含まれる。それぞれの情報は、CPU301に接続されたRAM303に格納されている。なお、フォーカス再調整が必要な閾値距離703については、あらかじめ決まった値を設定しておくこととする、或いはユーザにより適宜設定可能としてもよい。
実際の比較処理では、前回のOCT撮影範囲の中心のX及びY座標702と、ステップS402で設定されたOCTの撮影範囲のスキャン中心のX及びY座標から、中心位置の距離を算出する。CPU301は、算出した距離が、合焦位置の再調整が必要な閾値距離703を超えるか否かでフォーカス再調整の要否を判断する(ステップS602)。ステップS602において、中心位置間の距離が閾値より小さくCPU301が再調整は不要と判断した場合には、フローはステップS406に進み、OCT撮影部による網膜断層像の撮影が行われる。続いてステップS407で撮影終了か否かを判断し、撮影終了ではない場合には、フローはステップS402に戻り、CPU301は以降の処理を続ける。ステップS602において、CPU301が再調整は必要と判断した場合、フローはステップS603に進む。
ステップS603では、CPU301は、前回撮影時のOCT撮影範囲のスキャン中心のX及びY座標702を現在のOCT撮影範囲の情報で更新する。続くステップS404では、CPU301は、現在のOCT撮影範囲のSLO網膜表面像のコントラストが最大となるようにSLOフォーカスレンズ109の光軸上の位置を制御する。SLOフォーカスレンズ109の合焦位置への移動に応じ、ステップS405で、CPU301はSLOフォーカスレンズ109の光軸上の位置を元にOCTフォーカスレンズ121を光軸上で移動させる。その後、CPU301はステップS406以降の処理を実施する。
本実施例では、CPU301は、断層像の取得を複数回行う際に断層像に対応して設定される合焦領域の間の距離が閾値を超えるか否かを判断する判断手段を更に構成する。そして、合焦領域の間の距離が閾値より小さいと判断された場合には、OCT制御回路は、OCT撮影部による網膜断層像の撮影に際し、上述したOCT撮影部の第2の合焦条件を変更しない。そして、合焦領域間の距離が閾値を超える場合には、上述した処理に従って第2の合焦条件を変更することとしている。
以上の処理を実施することにより、前回のOCT撮影範囲の中心と現在のOCT撮影範囲の中心が設定した距離以下の場合にはSLO撮影部の合焦位置の再調整処理は行われない。このため、撮影時に常にSLO撮影部の合焦位置の再調整処理に続いてOCT撮影部の合焦位置の再調整処理を行う場合に比較し、撮影時間の短縮が図れる。従って、上述した実施例1に対して、例えばユーザの利便性の向上も見込むことができる。
[実施例3]
OCTにより得た複数の断層像を重ね合わせて、時間変化の大きな部分を抽出することで網膜上の血流状態を可視化するOCT Angiography(以下OCTAと称す)という技術が知られている。OCTAを行うための撮影(以下OCTA撮影)では、一般的に、OCTによる断層像撮影時に比べて、狭い領域の画像を撮影する。このため、OCT断層像撮影とOCTA撮影の撮影範囲の違いを反映し、SLO撮影部と対応させるOCTフォーカス調整領域を、OCT断層像撮影とOCTA撮影とで切り替えるよう構成することも可能である。
以下では、図8及び図9を参照して、このようにOCT断層撮影とOCTA撮影とで、フォーカスの調整領域を変更する場合の処理について説明する。なお、本実施例において、上述した実施例1或いは2に記載された処理と同一の処理については、同一の符号(ステップ番号)を付与して、ここでの詳細な説明を省略する。
図8にモニタ21に表示される操作画面の例を示す。該操作画面上には、上述したSLO正面像取得ボタン501、SLO網膜表面像502、及びOCT撮影開始ボタン801に加え、OCTA撮影開始ボタン802が表示される。また、表示されたSLO網膜表面像502上には、上述した領域表示枠503及びカーソル804に加え、OCTA撮像範囲を示す第2の領域表示枠803が併せて表示される。
領域表示枠503は入力装置22を用いて設定されたOCT撮影範囲を示し、第2の領域表示枠803は入力装置22を用いて設定されたOCTA撮影範囲を示している。本実施例におけるカーソル804は、OCT撮影範囲及びOCTA撮影範囲を変更するために用いられる。ユーザは、入力装置22を用いてカーソル804を領域表示枠503の境界をポインティングして移動させることで、OCT撮影範囲の移動及び変更を行う。そして、第2の領域表示枠803の境界をポインティングして移動させることで、OCTA撮影範囲の移動及び変更を行う。また、OCT撮影開始ボタン801を押下することでOCT撮影範囲に対するSLO撮影部及びこれに応じてOCT撮影部のフォーカス調整が実施され、OCT断層像の撮影が行われる。また、OCTA撮影開始ボタンを押下することでOCTA撮影範囲に対するSLO撮影部及びこれに応じたOCT撮影部のフォーカス調整が実施され、OCTA像の撮影が行われる。
以上の表示がされた状態でのOCT断層像撮影或いはOCTA撮影を行う処理について、図9のフローチャートを参照して説明する。操作画面上のSLO正面像取得ボタン501が押下されると、断層像の撮影処理が開始され、CPU301により、ステップS401でSLO正面像の取得処理が実行される。SLO網膜表面像502がモニタ21に表示されると、ステップS901においてOCT或いはOCTAの撮影範囲の調整或いは設定が行われる。上述したように、OCT或いはOCTAの撮影範囲の調整は、ユーザが入力装置22を使用して、カーソル504を用いて行う。
ステップS902では、CPU301はOCT撮影開始ボタン801が押下されたか否かを判断する。OCT撮影開始ボタン801が押下されていないと判断された場合、フローはステップS903へ進み、ここでCPU301によりOCTA撮影開始ボタン802が押下されたか否かの判断が行われる。ステップS903においてOCTA撮影開始ボタン802が押下されていないと判断された場合には、フローはステップS901に戻り以降の処理を繰り返す。
ステップS902においてOCT撮影開始ボタン801が押下されたと判断された場合、フローはステップS904に進む。ステップS904では、領域表示枠503内の画像に対してSLO網膜表面像のコントラストが最大となるようにSLOフォーカスレンズ109の光軸上の位置を制御する。即ち、実施例1におけるステップS404と同様に、SLO撮影部のOCT撮影領域に対する合焦操作が行われる。合焦操作終了後、次のステップS905で、ステップS405と同様に、CPU301によりSLOフォーカスレンズ109の光軸上位置を元にOCTフォーカスレンズ121を光軸上で移動させる。OCTフォーカスレンズ121が光軸上で停止した後、ステップS906で、ステップS406と同様に、OCT撮影部によるOCT撮影領域での網膜断層像の撮影が実行される。
ステップS903においてOCTA撮影開始ボタン802が押下されたと判断された場合、フローはステップS907に進む。ステップS907では、第2の領域表示枠803内の画像に対してSLO網膜表面像のコントラストが最大となるようにSLOフォーカスレンズ109の光軸上の位置を制御する。即ち、合焦処理の対象範囲を第2の領域表示枠803に変えて、SLO撮影部の合焦操作が行われる。合焦操作終了後、次のステップS908で、CPU301によりSLOフォーカスレンズ109の光軸上位置を元にOCTフォーカスレンズ121を光軸上で移動させる。OCTフォーカスレンズ121が光軸上で停止した後、ステップS909で、OCT撮影部によるOCTA撮影領域でのOCTA像の撮影が実行される。
以上の処理を実行することにより、OCT断層像撮影を行う場合とOCTA撮影を行う場合とで合焦対象とする領域を変更してSLOフォーカスレンズ109及びOCTフォーカスレンズ121の合焦位置を調整できる。これにより、撮影目的に応じてそれぞれに適切なOCTフォーカスレンズ121の合焦位置で網膜断層像の撮影を行うことができる。
なお、本実施例では、複数のOCT断層像撮影として、OCT断層像撮影とOCTA撮影を行う場合を例示したが、本発明の適用例は本実施例に限定されない。ここでは、撮影モードとしてOCT断層像撮影モードとOCTA撮影モードとの2つの撮影モードを使い分ける場合について例示したが、更なる撮影モードも選択対象に加えることも可能である。即ち、各撮影モードでのOCTの撮影範囲に対応する領域のSLO画像を用いて、SLOフォーカスレンズ109の合焦位置を制御し、併せてOCTフォーカスレンズ121を連動させて合焦位置の調整をすればよい。即ち、元のSLO網膜表面像502内の一部領域からの3次元断層情報を取得する撮影モードであれば、他の撮影モードを加えて更に多くのモードより選択する場合であっても好ましく適用することができる。
また、本実施例に示されるように、合焦領域は重畳表示されたSLO網膜表面像において複数の所定の領域として各々を領域表示枠503及び第2の領域表示枠803に例示される複数の表示形態として表示される。即ち、これら表示形態は、断層像を撮影する際の撮影モードに応じた形状で、表示された正面像上(SLO網膜表面像上)に表示される。また、その際、設定手段(CPU301)は、OCT断層像撮影とOCTA撮影のように、OCT撮影部により断層像を撮影する際の撮影モードに応じて複数の表示形態から一の表示形態を選択する。更に、該設定手段は、カーソル504の使用によって入力された指示により領域表示枠を設定する。これにより、撮影モードに応じて最適なSLO合焦領域を設定し、これに対応したOCT撮影部の合焦条件が得られる。
[実施例4]
上述した実施例1〜3では、眼底観察用としてSLO撮影部を用いている。しかし、SLO撮影部はレーザ走査機構を要する等、装置構成が複雑となる。このため、装置の簡略化のために、眼底観察に眼底カメラを用いた構成とすることも可能である。本実施例では、眼底観察用に眼底カメラを用いた場合について述べる。
以下に述べる実施例4では、図1に示した実施例1に係るOCTシステムに対して、OCT装置におけるSLO撮影部が眼底カメラとなっている部分について異なっている。ここでは、図10〜12を参照して、本実施例について説明する。図10は、本実施例に係るOCTシステム全体のブロック図である。図11は、OCT断層像撮影の際にユーザが被検眼眼底のOCT撮影範囲を指定する際に制御装置によってモニタに表示されるGUI画面の例である。また、図12は、制御装置が実行する制御処理のフローチャートを示す。なお、本実施例において、前述した実施例1で述べた諸構成及び処理と同一の構成及び処理については、同一の参照符号(及びステップ番号)を付与して、ここでの詳細な説明を省略する。また、以下では、実施例1との相違点について主に説明する。
実施例1におけるSLO撮影部は、図10に示される眼底撮影部に置き換えられている。また、ビームの走査が必要ないことから、スキャナも配置されていない。該眼底撮影部は、眼底観察用光源1001、レンズ1002、リング絞り1003、穴あきミラー1004、フォーカスレンズ1006、及び観察用赤外センサ1007を有する。眼底観察用光源1001は、眼底観察用光として赤外光を射出する。眼底観察用光源1001から出射された赤外光は、レンズ1002、リング状開口を有するリング絞り1003を通り、穴あきミラー1004で反射し、第2のビームスプリッタ106に至る。該第2のビームスプリッタ106を経た赤外光は接眼レンズ(対物レンズ)107を通り、被検眼108の眼底に照射される。該赤外光は、被検眼108の眼底で反射あるいは散乱され、同一光路をたどり、穴あきミラー1004を透過し、フォーカスレンズ1006を経由して、観察用赤外センサ1007に至る。該観察用赤外センサ1007により、被検眼108の眼底の2次元像を得ることができる。また、この2次元像のコントラストを最大にするようにフォーカスレンズ1006の光軸上の位置を制御することで、該眼底撮影部における合焦状態を得ることができる。
本実施例においてモニタ21に表示される操作画面の例を図11に示す。実施例1におけるSLO正面像取得ボタン501に換えて、同図においては眼底の2次元像を取得するための眼底像取得ボタン1101が配置される。該眼底像取得ボタン1101を押下することで、眼底観察用光源1001から赤外光が出射されると共に、観察用赤外センサ1007による眼底像観察が開始される。
図12のフローチャートに従い、本実施例における指定した撮影範囲の3次元断層情報の取得処理について説明する。まず、モニタ21の操作画面上の眼底像取得ボタン1101が押下されると、OCT断層像の撮影処理が開始され、CPU301により、ステップS1201において眼底の2次元像の取得処理が実行される。該2次元像の取得処理では、網膜表面像(2次元像)の取得‐コントラスト等を用いた合焦状態の確認‐フォーカスレンズ1006の光軸上位置の調整の操作が繰り返される。網膜表面像1102が合焦状態で得られると、操作画面上に該網膜表面像1102が表示され、フローはステップS402に進む。
ステップS402では、上述したように、カーソル504を用いたOCT撮影範囲の調整或いは設定が行われる。カーソル504の移動等の操作が一旦停止すると、フローはステップS403に進み、CPU301により撮影開始ボタン505が押下されたか否かが判断される。撮影開始ボタン505が押下されていないと判断された場合、フローはステップS402に戻り、以降の処理を繰り返す。ステップS403において、撮影開始ボタン505が押下されたと判断されると、フローはステップS1202に進む。
ステップS1202で、CPU301により、領域表示枠503により網膜表面像1102上に調整或いは設定されたOCT撮影範囲を対象とするフォーカスレンズ1006の合焦処理が行われる。本実施例では、該OCT撮影領域での2次元像のコントラストが最大になるようにフォーカスレンズ1006を光軸上で移動させる。このフォーカスレンズ1006の移動‐2次元像の取得‐コントラスト評価は、合焦状態が得られるまで繰り返される。合焦状態が得られると、フローはステップS1203に進む。
ステップS1203では、CPU301は、眼底撮影部(眼底カメラ)におけるフォーカスレンズ1006の光軸上の位置を元にOCTフォーカスレンズ121を光軸上で移動させる。フォーカスレンズ1006の駆動量及び光軸上の位置とOCTフォーカスレンズ121の駆動量及び光軸上の位置とは、実施例1の場合と同様に、互いに関連付けたテーブル情報として予めハードディスク305に格納してある。CPU301はこのテーブル情報を用いて、OCTフォーカスドライバ319を介してOCTフォーカスレンズ121を駆動する。OCTフォーカスレンズ121の駆動終了後、フローはステップS406に進む。
以上の処理を実行することにより、SLO観察光学系よりも簡易な赤外眼底カメラを用いた場合であっても、OCT撮影範囲に合わせて眼底カメラよりOCTフォーカスレンズ121の合焦情報が取得できる。そして、この合焦情報を用いてOCTフォーカスレンズ121の光軸上の位置を調整することにより、OCT撮影範囲に適切なOCTフォーカスレンズ121の位置で網膜断層像の撮影を行うことができる。
[実施例5]
上述した実施例1〜4では、網膜表面に対して合焦条件の調整を行う領域を、OCT撮影領域或いはOCTA撮影領域と同一としている。これら実施例において黄斑を含む領域をOCT撮影領域とする場合、通常は該OCT撮影領域の大部分を占める黄班以外の領域に合焦される。しかし、検査条件によっては、この黄斑に合焦させ且つその周辺の断層像を併せて得たいといった要望もある。本実施例では、このような注目領域に関して鮮明な断層像を取得したいといった要望に対応するため、OCT撮影領域内の特定位置或いは該OCT撮影領域とは異なる範囲に合焦調整用の小領域を設定している。
図13にOCT断層像の撮影時にモニタ21に表示される操作画面の例を示す。該操作画面上は、実施例1において図5に示した操作画面と比較して、領域表示枠503及びカーソル504に加え、フォーカス調整範囲1301がSLO網膜表面像502に重畳表示されている点において異なっている。本実施例では、カーソル504を用いてこのフォーカス調整範囲1301を移動等させることにより、OCT或いはOCTA撮影範囲とフォーカス調整範囲1301を、各々独立して設定可能としている。即ち、カーソル504により該フォーカス調整範囲1301をポインティングして独自に移動させることにより、SLO撮影部が該フォーカス調整範囲1301に対して合焦位置を得ている。
なお、本実施例では、合焦条件を取得する所定の領域としてフォーカス調整範囲を1か所として説明しているが、フォーカス調整範囲を複数設定してもよい。この場合、それぞれのフォーカス調整範囲対して(複数の所定の領域各々に対して)SLO撮影部等の合焦条件を求め、各フォーカス調整範囲より得られた合焦位置を平均化すればよい。これにより、OCT断層像等を生成する際に、注目領域に合焦された断層像を取得することが可能となる。また、このようなフォーカス調整範囲1301の大きさ等も変更可能とすれば、OCT或いはOCTA撮影時に注目領域或いは必要な範囲の断層像の鮮明度等を向上させることが可能となる。
[実施例6]
上述した実施例では、OCT或いはOCTA撮影範囲が矩形状の場合について説明した。しかし、OCTによる断層像の撮影では、黄斑を中心に放射状に測定光を走査して撮影を行う所謂ラジアルスキャン等、測定光による走査範囲が矩形にて示せない場合がある。このような場合、これら測定光が走査する領域が領域表示枠503を内包するように大きさ或いは形状を設定できればよい。具体的には、特定の点を中心として放射状に走査線が配置されるラジアルスキャンの場合、領域表示枠503の形状を円形とすることでこれら走査線を全て内包し且つ最小の大きさのOCT撮影領域を設定することができる。
即ち、領域表示枠503に例示される合焦領域の表示形態は、OCTにより断層像を撮影する際のスキャン様式等の撮影モードに応じた例えば円形、楕円形、長方形等の形状としてSLO網膜表面像上に重畳表示することが可能である。領域表示枠503の形状をこのように変形可能とすることにより、撮影を行わない領域の合焦状態の影響を受けることが無くなり、OCT撮影領域に対する合焦精度を向上させることが可能となる。
以上に述べたように、本発明によれば、観察可能な範囲内よりも狭い実際に断層像を撮影する撮影範囲に対応し合焦状態を調整している。これにより、OCT撮影における撮影範囲に適切な光軸上の位置までのフォーカスレンズの移動を容易にし、適切な合焦状態にて被検眼の網膜断層像の撮影を行うことができる。
なお、以上に述べた実施例では、まず眼底の平面像を取得、表示し、表示された眼底平面像上においてユーザがOCT撮影領域を決定することとしている。しかし、例えば経過観察の実行時のように、予めOCT撮影領域が眼底上で決まっている場合であれば、最初の眼底平面像を得る際の合焦操作を省略してもよい。この場合、例えばステップS401として示された撮影処理のステップはその内容を軽減し、単に眼底画像が表示されていればよい。
また、上述した実施例では、制御装置20、モニタ21、入力装置22、及び記憶装置等が一体となったパーソナルコンピュータを制御装置とし、これとOCT装置とが有線にて接続される形態を例示している。しかし、OCTシステムの態様はこれに限定されず、制御装置とOCT装置とを一体としてもよく、制御装置側の構成を必要に応じて分離する、或いは必要に応じて部分的にOCT装置と一体化する等、構成を適宜変更してもよい。例えば、上述した光断層撮影装置10と制御装置20とを一体化して、OCTシステム(断層像撮影システム)とできる。また、個々の構成の接続は有線に限定されず、無線によって接続されてもよい。また、OCT装置と制御装置とは、LAN、WAN、インターネット等を介して接続されるサーバを介して接続されていてもよい。
また、上述した実施例では、OCT装置の干渉光学系としてマイケルソン干渉計の構成を用いているが、干渉光学系の構成はこれに限られない。例えば、OCT装置の干渉光学系はマッハツェンダー干渉計の構成を有していてもよい。更に、OCT装置内部に配置される光学系の構成は実施例で例示した構成に限られず、これら光学系に含まれる構成の一部をOCT装置内部の光学系に含まれる構成と別体の構成としてもよい。
また、上述した実施例では、OCT撮影部では、光源から射出された光を分割する手段として光カプラを使用したファイバ光学系を用いている。しかし、これら光学系に換えて、コリメータとビームスプリッタを使用した空間光学系を用いてもよい。更に、個々の撮影部に対して光を分岐させる光学部材としてビームスプリッタを用いているが、当該光学部材はこれに限られない。例えば、穴あきミラーや中空のミラーが蒸着されたプリズム等から構成されるミラーを用いて、波長ごとに光を分割してもよい。
また、上述した実施例では、OCT撮影部として、SLDを光源として用いたスペクトラルドメインOCT(SD−OCT)装置について述べたが、本発明によるOCT撮影部の構成はこれに限られない。例えば、出射光の波長を掃引することができる波長掃引光源を用いた波長掃引型OCT(SS−OCT)装置等の他の任意の種類のOCT装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した実施例では、被検体として被検眼について述べた。しかし、被検体は被検眼に限られず、例えば、皮膚や臓器等であってもよい。このとき、本発明は、眼科装置以外に、内視鏡等の医療機器に適用することができる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の1以上の機能を実現するソフトウェア(プログラム)、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)における1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出して実行する処理でも実現可能である。また、1つ以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述した実施例及びその変形された態様は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
1 光断層撮影システム
10 光断層撮影装置
20 制御装置
21 モニタ
22 入力装置
301 CPU
308 SLO制御回路
311 OCT制御回路

Claims (14)

  1. 被検体において合焦領域を設定する設定手段と、
    正面像撮影手段により取得された前記被検体の正面像の一部の領域に対して設定された、前記正面像の撮影領域よりも狭い前記合焦領域に対する前記正面像撮影手段の第1の合焦条件を取得する条件取得手段と、
    断層像撮影手段に、前記取得された第1の合焦条件に応じた第2の合焦条件で断層像を撮影させる制御手段と、を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 前記正面像を表示手段に表示させる表示制御手段を更に備え、
    前記表示制御手段は、前記表示手段に対し、前記設定手段により設定される前記合焦領域を前記表示された正面像に重畳表示させることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記合焦領域は前記表示された正面像の所定の領域を示す表示形態により表示され、前記設定手段は前記表示形態を移動及び変形の少なくとも何れかを行うことにより前記合焦領域を変化させることが可能であることを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記表示形態は前記断層像を撮影する際の撮影モードに応じた形状で前記表示された正面像上に表示されることを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記合焦領域は前記表示された正面像において複数の所定の領域各々を示す複数の表示形態として表示され、前記設定手段は、前記断層像撮影手段により断層像を撮影する際の撮影モードに応じて前記複数の表示形態から一の表示形態を選択することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  6. 前記断層像の取得を複数回行う際に前記断層像に対応して設定される前記合焦領域の間の距離が閾値を超えるか否かを判断する判断手段を更に備え、
    前記合焦領域の間の距離が閾値より小さいと判断された場合に、前記条件取得手段は前記第2の合焦条件を変更しないことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の制御装置。
  7. 設定された前記合焦領域は前記断層像を撮影する撮影範囲と同じ範囲であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の制御装置。
  8. 前記合焦領域は前記表示された正面像において複数の所定の領域各々を示す複数の表示形態として表示され、前記第1の合焦条件は前記複数の所定の領域各々に対して求められ、
    前記断層像撮影手段は、複数の前記第1の合焦条件を平均して得た合焦条件に応じた前記第2の合焦条件で前記断層像を撮影することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
  9. 前記条件取得手段は、前記撮影領域に合焦した状態で取得された正面像において設定された前記合焦領域に対する前記正面像撮影手段の前記第1の合焦条件を取得することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の制御装置。
  10. 前記正面像撮影手段は、前記被検体上で走査されたレーザ光の反射・散乱光を用いて前記被検体の表面の画像を撮影することを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の制御装置。
  11. 前記断層像撮影手段は、走査された測定光の前記被検体からの戻り光と前記戻り光に対応する参照光とを合波して得られた干渉光を用いて前記断層像を撮影することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の制御装置。
  12. 前記断層像撮影手段と、
    請求項1乃至11の何れか1項に記載の制御装置と、を備えることを特徴とする断層像撮影システム。
  13. 被検体において合焦領域を設定する工程と、
    正面像撮影手段により取得された前記被検体の正面像の一部の領域に対して設定された、前記正面像の撮影領域よりも狭い前記合焦領域に対する前記正面像撮影手段の第1の合焦条件を取得する工程と、
    断層像撮影手段に、前記取得された第1の合焦条件に応じた第2の合焦条件で断層像を撮影させる工程と、を備えることを特徴とする制御方法。
  14. 請求項13に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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