JP2018201439A - 焙煎器 - Google Patents

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則雄 安井
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Abstract

【課題】少量の食品の高品質な焙煎が家庭や小規模店舗において安定して行えるようにして、焙煎に関わる新たな需要を喚起する。
【解決手段】被焙煎物Xを収容する内容器12と、内容器12の周面12aと底面12bとの間に熱が対流する対流空間を隔てて備えられる外容器14を備える。内容器12は、厚み方向に貫通する複数の貫通穴21を有するとともに、被焙煎物Xとの間で接触抵抗を生じさせる凹凸22を有する網体で構成し、外容器14に対して着脱可能とする。また、外容器14の底面に、底を抜く開口部43を形成して、開口部43に特性の異なる着脱可能な複数種類の底板部材45を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、食品、たとえばコーヒー豆や玄米、大麦、茶葉、落花生、アーモンドなどを焙煎するための焙煎器に関し、より詳しくは、10Kgや5Kgといった多量ではなく例えば数十gから200g程度の少量の食品の焙煎に適した焙煎器に関する。
少量の食品を焙煎可能で、家庭や小規模店舗で使用できる焙煎器として、下記特許文献1に開示されたものがある。
この焙煎器は、片手鍋状の金属製外容器の内側に、隙間をあけて金属製内容器を備えた構成である。金属製内容器は金属製外容器に対して3本の結合ビスで固定されている。特許文献1には、隙間を有する二重構造であるので、熱緩衝を防いで、食品を均一に低温焙煎できると記載されている。
しかし、金属製内容器と金属製外容器は相互に固定され一体であるので、一つの焙煎器の構造上の特性は常に一定である。食品を均一に低温焙煎できるとしても、焙煎の出来具合は、あくまでも火力調節や焙煎器の振り方に大きく影響される。食品の種類や、一度に焙煎する食品の量の違いを考慮すると、焙煎の出来具合は多様である。つまり焙煎は、焙煎を行う者の腕による部分が多いので、よほど技術を磨かないと質の良い安定した焙煎品質は得にくい。
このように満足できる焙煎がなかなかできないためか、コーヒー豆を一度は家庭で焙煎しても、興味が薄れてしまったりして、自家焙煎はなかなか普及しなかった。
特開2005−58200号公報
この発明は、少量の食品の高品質な焙煎が家庭や小規模店舗において安定して行えるようにして、焙煎に関わる新たな需要を喚起することを主な目的とする。
そのための手段は、被焙煎物を収容する内容器と、前記内容器の周面と底面との間に熱が対流する対流空間を隔てて備えられる外容器を有し、前記内容器が前記外容器に対して着脱可能である、焙煎器である。
この構成では、外容器の内側に対流空間を介して存在する内容器で被焙煎物が焙煎されるので、局所的に焦げたりすることのない均一な焙煎が可能である。また、内容器が着脱可能であるので、被焙煎物の種類や量などに応じて性状や構造の異なる内容器と交換することによって、焙煎器が持つ特性を変更して、質の良い安定した焙煎を行いやすくすることができる。
この発明の態様として、前記内容器の少なくとも底面に厚み方向に貫通する複数の貫通穴を有する焙煎器とすることができる。貫通穴は網目やパンチ穴などで構成される。
この構成では、貫通穴が放射による熱伝導を促す。また貫通穴が被焙煎物に接触抵抗を生じさせることも可能であり、この場合には良好な撹拌に資する。
この発明の態様として、前記内容器の少なくとも底面に前記被焙煎物との間で接触抵抗を生じさせる凹凸を有する焙煎器であってもよい。凹凸は網体の表面の凹凸やパンチング穴とその周囲の部分からなる凹凸などで構成される。
この構成では、凹凸が被焙煎物に接触抵抗を生じさせて、焙煎器を振ったときに被焙煎物の撹拌を促す。
この発明の態様として、前記内容器の少なくとも底面が網体で構成されているとよい。
この構成では、貫通穴や凹凸は、網体を構成する線材と目合いで構成され、簡素であるとともに、貫通穴や凹凸を全体に均一にすることも容易であって、この場合には均一な焙煎に資する。
この発明の態様として、前記外容器の底面に、底を抜く開口部が形成されるとともに、前記開口部に着脱可能な底板部材を備えた焙煎器であってもよい。
この構成では、外容器とは別の部材で構成される底板部材を、加熱されたときの発熱状態などの作用が外容器とは異なる材料で構成することによって、所望の焙煎特性を有する焙煎器とすることが可能である。また、必要に応じて底板部材を着脱することによって、焙煎器の焙煎特性を変更することも可能である。
このように別体の底板部材を備える場合には、前記底板部材として、性状および構造の少なくともいずれか一方が異なる複数の底板部材を備えるとよい。
この構成では、被焙煎物の種類や量などに応じて性状や構造の異なる底板部材と交換することによって、焙煎器が持つ特性を変更して、質の良い安定した焙煎を行いやすくすることができる。
この発明の態様として、上面に、線状の弾性体からなる提げ手が備えられた焙煎器としてもよい。
この構成では、提げ手を持って提げられた焙煎器は、提げ手のもつ弾発性によって、外容器と内容器をあらゆる方向に移動可能にし、焙煎器を振る際の負担を軽減して被焙煎物の良好な撹拌を可能にする。
この発明の態様として、前記内容器の底面に、棒状の温度計がその先端部を貫通させて保持された焙煎器としてもよい。
この発明では、温度計の感温部と内容器に入れられた被焙煎物の位置を一致させることが可能であり、被焙煎物の温度を適切に計測でき、良好な焙煎に資する。
別の手段は、内容器を外容器の中に取り付けて、前記内容器の周面と底面の外側であって前記外容器に囲まれる部分に、熱が対流する対流空間を形成したのち、前記内容器に収容された被焙煎物を、前記外容器を加熱することによって加熱して前記被焙煎物の焙煎を行う焙煎方法である。
この構成では、被焙煎物の種類や量などに応じて性状や構造の異なる内容器を取り付けることによって焙煎器が持つ特性を設定し、質の良い安定した焙煎を行いやすくする。しかも、外容器の内側に対流空間を介して存在する内容器で被焙煎物が焙煎されるので、局所的に焦げたりすることのない均一な焙煎が可能である。
この発明によれば、少量の食品の高品質な焙煎が家庭や小規模店舗でも安定して行えるようにすることができる。
焙煎器の要部の縦断面図。 焙煎器の分解斜視図。 温度計の保持高さを調整する手段を示す断面図。 焙煎器の斜視図。 焙煎器の平面図。 他の例に係る底板部材を示す断面図。 他の例に係る底板部材の断面図。 他の例に係る底板部材の断面図。 他の例に係る焙煎器の断面図。 他の例に係る焙煎器の断面図。 他の例に係る焙煎器の断面図。 他の例に係る焙煎器の断面図。 他の例に係る焙煎器の片側断面図。 他の例に係る焙煎器の片側断面図。 他の例に係る焙煎器の底板部材部分を示す断面図。
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、焙煎器11の要部の縦断面を示す。この図に見られるように焙煎器11は、被焙煎物Xを収容する内容器12と、内容器12の周面12aと底面12bとの間に熱が対流する対流空間13を隔てて備えられる外容器14を有している。図示した被焙煎物Xは、一例としてのコーヒー豆Xaをあらわしている。
外容器14は図示しない熱源にかけられる部材であり、熱源としては、ガスコンロや電磁調理器などの調理用加熱器のほか、屋外バーベキュー用のガスコンロや炭火などがある。この焙煎器11では、火にかけられる外容器14が対流空間13を介して内容器12を取り囲むことによって、被焙煎物Xを収容した内容器12に直接に火があたることを阻止し、被焙煎物Xが直接に加熱されることによる焦げの発生を防止する。
内容器12は、有底円筒状であって、少なくとも底面12bに厚み方向に貫通する複数の貫通穴21を有している。また、内容器12の少なくとも底面12bに被焙煎物Xとの間で接触抵抗を生じさせる凹凸22を有している。接触抵抗を生じさせる凹凸22とは、主に大きさに基づいて接触抵抗を生じさせるものであるとよい。具体的には、内容器12の全体が網体で構成されている。
つまり、網体の網目が前述の貫通穴21であり、網体を構成する線材12cがなす表面の凹凸が前述の凹凸22である。網目(貫通穴21)の大きさは、被焙煎物Xよりも小さく、皮(被焙煎物Xがコーヒー豆Xaの場合はチャフ)の細片などの不要物は通す大きさであるとともに、凹凸22の大きさは内容器12と被焙煎物Xが相対移動するときに両者間に接触抵抗を生じさせる大きさになるように、被焙煎物Xの大きさや形状と、線材12cの太さと目合いの大きさに応じて適宜設定する。
内容器12は網体のほか、パンチングメタルなどを用いて構成することもできる。網目などからなる貫通穴21の大きさは全体に均等に形成されるが、部分的に変更してもよい。また内容器12は、横断面円形の円筒状であるほか、横断面多角形状の角筒状であってもよい。
内容器12の上端縁には、外周方向に広がる鍔部12dが形成されている。鍔部12dの外周縁に備えた部材は外周縁を被覆するための金属板等からなる被覆材12eである。内容器12を外容器14に収容したときに、内容器12の鍔部12dが外容器14の上端に引っかかることによって、前述の対流空間13が確保されるように、外容器14の大きさや形状との関係で各部の大きさが設定される。この内容器12は、外容器14に対して着脱可能である。
外容器14は金属製であり、内部に収容空間を有する有底円筒状の本体部41と、上端の開口縁に形成されたフランジ42を備えている。フランジ42の内周側部分の上面に、内容器12の鍔部12dが載置されて引っ掛かる凹段部42aが形成されている。
そして、外容器14の本体部41の底面41aには、図2に示したように、底を抜く開口部43が形成されている。開口部43は平面視円形であり、その大きさは、底面41aより小さい適宜の大きさである。開口部43は本体部41の底面41aの大きさと同じであってもよいが、図示例においては、底面41aの大きさよりも若干小さめにしている。つまり、本体部41の底面41aには、円環状の外周縁部41bが存在する。
このような外容器14は、開口部43に着脱可能な底板部材45を備えている。底板部材45は、開口部43の大きさよりも大きく、本体部41の底面41aに収まる大きさの円板形状であり、外容器14を構成する材質とは無関係に適宜の材料で構成され得る。例えば熱伝導率が良い材料や多孔質の材料、遠赤外線を放出する材料、表面と裏面で構成を異にするなど、所望の焙煎を行うのに必要な性質や構造を有する底板部材45を構成する。底板部材45は外容器14と別体であるので、外容器14と一緒に製造する必要がない。このため、底板部材45の製造に制約は少ない。つまり、底板部材45の材料は多様な材料の中から選べるとともに、様々な構造に形成することもできる。底板部材45の材料としては、アルミや銅など各種金属のほか、例えば焼結金属や炭化ケイ素などの熱伝導率が高い材料を使用することができる。また、各種の多孔質素材や、天然石なども用いることができる。
このような底板部材45としては、性状および構造の少なくともいずれか一方が異なる複数のものを備える。前記の「構造」とは、厚さの違いも含む意味である。底板部材45の厚さで蓄熱量を設定できるほか、内容器12の下方の対流空間13の高さ、つまり底板部材45と内容器12の間の距離を設定できる。
底板部材45の外容器14に対する保持は、底板部材45の自重や外容器14との間に生じる接触抵抗などに依存してもよい。また底板部材45を嵌め込んで固定できるように大きさや構造を設定してもよい。図示例では、簡易な適宜に固定手段を備えた例を示す。
図1、図2に示した固定手段は、弾発性を有する略環状の固定リング46であり、底板部材45を外容器14の底、具体的には外周縁部41bの上に載置したのち、その上に上から押さえるように嵌めるものである。
焙煎器11は、前述の外容器14と内容器12のほかに、外容器14と内容器12を塞ぐ蓋体15を備える。蓋体15は、平面視円板状であり、内容器12の鍔部12dの上に載置される外周縁部15aを有している。この外周縁部15aよりも内周側の部分はドーム状に上方へ膨出形成され、一部に透視窓15bが形成されている。透視窓15bは適宜大、適宜形状の貫通穴で形成される。透視窓15bには、透光性を有するガラスなどの板材を備えてもよい。
蓋体15の上面の中央には、棒状の温度計16を保持するための保持穴15cが形成されている。この保持穴15cに対応して、前述の内容器12の底面12bの中央には、温度計16の先端部16aを貫通させて保持する先端保持穴23が形成されている。外容器14や蓋体15との高さと温度計16の長さは、図1に示したように温度計16を保持したときに、温度計16の上端の表示部16bが蓋体15の上に出て、温度計16の先端面が外容器14の内底面、つまり底板部材45に近接または当接し、先端部16aよりも上方にある感温部16cが、内容器12の底面12bの近傍に位置するように設定される。
温度計16の差し込み深さの調整が必要な場合には、図3に示したように、金属板の中央に温度計16の棒状部分を差し込み可能であるとともに適宜位置で位置固定可能とする高さ調整手段としての留め部材17と圧縮コイルばね18を用いて、蓋体15の上面と表示部16bとの間隔を調整するとよい。圧縮コイルばね18は、蓋体15の上面と温度計16の表示部16bの下面との間に介装されて、両者間の距離を離す方向に付勢し、留め部材17は、蓋体15の下面において、温度計16の棒状部分上での位置決めをする。
このような蓋体15による閉塞状態を保つとともに、焙煎器11を振るための構造として、図2、図4に示したように外容器14の上端のフランジ42に、把持部71が形成されている。把持部71は、熱硬化性樹脂などで略板状に形成されている。フランジ42に固定される部分は、フランジ42を上下に挟む嵌合部72を有し、この嵌合部72がボルトやリベットなどの締結具73で緊結されている。
把持部71の上面には、幅広のアリ溝状のスライド溝74が形成される。スライド溝74の上面74aとフランジ42の上面42bは面一である。
スライド溝74には、スライダ75が節度を持って摺動可能に着脱可能に保持される。スライダ75は板状であり、先端縁75aは蓋体15の外周縁部15aの内周縁の形状に合わせて平面視円弧状である。また、スライダ75の左右の両端面に、出没弾性変位可能な付勢部76を備えており、スライド溝74の左右両側の内面には、付勢部76が嵌合する凹部77が、スライダ75を前進させる位置と、後退させる位置とに形成されている。
スライダ75を後退させる位置は、スライダ75の先端を蓋体15の外周縁部15aと干渉しない位置にするものであり、スライダ75を前進させる位置は、スライダ75の先端部で蓋体15の外周縁部15aを押さえる位置である。なお、外容器14のフランジ42に形成される凹段部42aの段差は、内容器12の鍔部12dと、蓋体15の外周縁部15aを重ねて収められる深さ、つまりそれらの合計の厚さに対応する深さである。
スライダ75の上面にはハンドル78が形成されている。ハンドル78は、スライダ75の後端側の部分に立設され、左右2本の立設部78aとこれの上端を結ぶ横架部78bを有する形状である。ハンドル78は、その他の形状にすることができるのはもちろん、前述のような手で握りやすい形状にしなくてもよく、単にスライダ75をスライド操作可能にする引っ掛かり程度の構成であってもよい。
以上のように構成された焙煎器11は、内容器12を外容器14の中に取り付けて、内容器12の周面12aと底面12bの外側であって外容器14に囲まれる部分に、熱が対流する対流空間13を形成したのち、内容器12に収容された被焙煎物Xを、外容器14を加熱することによって加熱して被焙煎物Xの焙煎を行う焙煎方法に使用される。
具体的には、まず、焙煎する被焙煎物Xの種類や量、所望する焙煎状態などに応じて、必要な底板部材45を外容器14に取り付けるとともに、内容器12を外容器14の中に取り付けて、焙煎器11を組み立てる。つぎに、外容器14に収納し蓋体15で塞いだ状態の内容器12内に所定量の被焙煎物Xを投入する。被焙煎物Xの投入は、蓋体15の透視窓15bから行える。被焙煎物Xは、外容器14に組み付ける前の内容器12に対して予め投入しておいてもよい。
このあと、焙煎器11、つまり外容器14を適宜の熱源にかけて、所定の火力で加熱を行う。焙煎する被焙煎物Xの種類や量、所望する焙煎状態などによって必要であれば、底板部材45なしで加熱することも可能である。
加熱に際しては、図5に示したように、把持部71またはハンドル78を持って水平方向で左右に回転したり、前後左右など適宜の方向にゆすったりして、内部の被焙煎物Xを撹拌する。被焙煎物Xは内容器12の凹凸22によって接触抵抗を生じるので、相対移動が生じるような回転力などを加えることで容易に転動し、自然な撹拌がなされる。撹拌の態様や程度は適宜加減する。
被焙煎物Xがコーヒー豆Xaの場合には、加熱により1爆ぜ、2爆ぜと、焙煎が進む。このとき、底板部材45の性能に応じて温度の上がり方や放射熱の種類に特性を持たせた場合には、その特性を考慮しながら、温度計16の温度表示を参考に、被焙煎物Xの温度が所定温度で移行するように火力の調整も行う。
好みの焙煎状態で加熱を終了し、内容器12から被焙煎物Xを取り出す。内容器12は網体で構成されているので、よく振ったのちに内容器12を外容器14から取り出せば、必要な被焙煎物Xのみを取り出すことができる。
焙煎終了後は、焙煎器11を分解して洗浄するなどして清浄にする。内容器12はもちろん、各部材に分解可能であり、外容器14については底板部材45も外せるので、全体を容易に清浄することができる。
以上のように行われる焙煎では、焙煎器11の特性を被焙煎物Xの種類や量、所望する焙煎状態などに応じて適宜設定できるので、外容器14と内容器12の二重構造であることによる局所的な焦げ防止はもちろんのこと、多様な焙煎態様に応じて質の良い安定した焙煎を行うことが可能になる。
しかも、内容器12は網体で構成されており、複数の貫通穴21を有するので、放射による熱伝導が円滑である。また網体が被焙煎物Xとの間で接触抵抗を生じさせる凹凸22を有するので、前述のように容易で良好な撹拌が可能であり、このことと相まって、被焙煎物Xの均一な加熱ができる。そのうえ、内容器12は網体で構成しているので、構成が簡素であり、安価に製造できる。
撹拌しながらの焙煎に際して、棒状の温度計16を、その先端部16aを内容器12の底面12bに貫通させて保持したので、温度計16の感温部16cが内容器12内の被焙煎物Xの位置を一致させることができる。このため、被焙煎物Xの正確な温度を適切に計測できる。このことからも、前述のように良好な焙煎が可能である。
以上のことから、この焙煎器11を用いれば、少量の食品の高品質な焙煎が家庭や小規模店舗でも安定して行えるようにすることができる。
以下、その他の例を説明する。この説明において、前述の構成と同一の部位については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
図6〜図8は、底板部材45の他の例を示す断面図である。図6に示した底板部材45は、複数の貫通穴45aを有している。このように貫通穴45aを有する底板部材45を使用すると、熱源からの直接の放射による伝導と、対流による伝導を効果的に利用した焙煎を可能とする特性を有することになる。
図7に示した底板部材45は、網体からなるものである。このように網体で構成した場合も、底板部材45は複数の貫通穴45aを有し、熱源からの直接の放射による熱伝導を利用した焙煎を行うことができる。
図8に示した底板部材45も網体からなるものであり、特に遠赤外線放射セラミックス45bでコーティングしたものである。このように遠赤外線放射セラミックス45bを有すると、熱源からの直接の放射による熱伝導に加えて、遠赤外線を積極的に作用させて焙煎を行うことができる。これと同様のことは、網体を用いずに板体を用いても行える。
焙煎器11の特性を変更するためには、前述のように底板部材45を取り替え可能にするのみではなく、内容器12を交換可能にしても行える。図9から図11は内容器12の他の例を示す断面図である。
図9の内容器12は、底面12bのみを網体で構成した例である。内容器12の周面12aは金属板で構成し、熱の対流を良くするために複数の貫通穴12fを有している。このようにしても前述と同様に焙煎を行うことができる。
図10の内容器12は、底面12bを平らではなく、凹湾曲面で構成した例を示している。凹湾曲面は中央部分が最も低く形成されている。このような構成の内容器12では、自然にすると被焙煎物Xは中央に寄るので、中央から離れるように焙煎器11を水平方向に振ることによって、良好な撹拌ができるという特性を有する。比較的丸くて凹凸の少ない被焙煎物Xの焙煎に適する。
図11の内容器12も底面12bを凹湾曲面で構成した例を示している。この例の凹湾曲面は中央部分よりも外周側部分の一部が最も低く形成されている。このような構成の内容器12では、自然にすると被焙煎物Xは中央部から外れた一方に寄るので、焙煎器11を水平方向で回すように振ることによって、良好な撹拌ができるという特性を有する。比較的丸くて凹凸の少ない被焙煎物Xの焙煎に適する。また、熱源がガスコンロの場合には、加熱温度が最も高い部分に近い地に底面12bの最も低い位置が対応することになるので、急速に温度を上げる焙煎ができるという特性を有する。
これらのほか、内容器12を例えば遠赤外線を放射する材料で構成したり、そのような材料を付着させたりしてもよい。
これらに示したように、着脱可能な内容器12を被焙煎物Xの種類や量、所望する焙煎態様などに応じて性状や構造の異なる内容器12と交換することによって、焙煎器11が持つ特性を変更して、質の良い安定した焙煎を行いやすくすることができる。
図12は、蓋体15を網体で構成した焙煎器11を示す断面図である。このように蓋体15を網体で構成すると、蓋体15の一部を切り欠いたりしなくとも内部を視認することができる。
図13、図14は、把持部71の他の例を示す焙煎器11の片側断面図である。図13に示した焙煎器11は、外容器14の本体部41の外周面に、片手鍋と同様の棒状のハンドル71aを備えている。図14に示した焙煎器11は、上面に、つまり蓋体15の上面に、線状の弾性体からなる提げ手71bを備えている。この提げ手71bは金属製で線材間が密なコイルばねで構成されている。蓋体15に対しては、弾性体の長手方向の両端部を蓋体15の上面に適宜間隔をあけて並べて固定し、提げ手71bを全体として略逆U字にするとよい。
このほか、例えば弾性体の長手方向の一端のみを固定して、弾性体の他端に提げ手を持ちやすくするための環状部分(図示せず)などの適宜の部分を形成したりしてもよい。
把持部71が提げ手71bで構成されているため、蓋体15の被着状態の保持は、図2、図4に示したような把持部71を備える必要はなく、図14に示したように、保持環部材79を用いて保持するとよい。保持環部材79は、熱硬化性樹脂や耐熱性の熱可塑性樹脂、シリコンなどの適宜材料で構成され、縦断面形状が外容器14のフランジ42を包み込む形状である。そして、リング状をなす一部に枢着部(図示せず)を有し、この枢着部と対向する部位に係合構造79aを有している。係合構造79aは、係合突起79bと係合リング79cで構成される。このような保持環部材79のほか、例えばクリップ部材などの適宜の部材を用いて蓋体15を保持してもよい。
このような提げ手71bを有する焙煎器11では、提げ手71bが有する弾発性により、焙煎器11があらゆる方向に弾力的に移動可能であり、焙煎器11を振る際の負担を軽減できるとともに、被焙煎物Xの良好な撹拌が行える。
図15は、底板部材45の固定態様の他の例を示す断面図である。この例では、内容器12を外容器14に収納すると自動的に底板部材45を押さえつけて固定する固定手段を備えている。
固定手段は、具体的には、内容器12の周面12aの下端部に、下方に向けて突出するようにばね81で付勢された押圧ピン82を保持して構成している。図中、83は取り付け金具、84はEリングである。
このように構成すると、別体の固定手段をあえて備えずとも、底板部材45を強固に固定することができる。また、内容器12の上からの押圧を解除すると内容器12は押圧ピン82の付勢力で上昇するので、内容器12を外容器14から外す作業が容易になるという利点も有する。
11…焙煎器
12…内容器
12a…周面
12b…底面
13…対流空間
14…外容器
16…温度計
16a…先端部
21…貫通穴
22…凹凸
41a…底面
43…開口部
45…底板部材
71b…提げ手
X…被焙煎物

Claims (9)

  1. 被焙煎物を収容する内容器と、
    前記内容器の周面と底面との間に熱が対流する対流空間を隔てて備えられる外容器を有し、
    前記内容器が前記外容器に対して着脱可能である
    焙煎器。
  2. 前記内容器の少なくとも底面に厚み方向に貫通する複数の貫通穴を有する
    請求項1に記載の焙煎器。
  3. 前記内容器の少なくとも底面に前記被焙煎物との間で接触抵抗を生じさせる凹凸を有する
    請求項1または請求項2に記載の焙煎器。
  4. 前記内容器の少なくとも底面が網体で構成されている
    請求項2または請求項3に記載の焙煎器。
  5. 前記外容器の底面に、底を抜く開口部が形成されるとともに、
    前記開口部に着脱可能な底板部材を備えた
    請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の焙煎器。
  6. 前記底板部材として、性状および構造の少なくともいずれか一方が異なる複数の底板部材を備えた
    請求項5に記載の焙煎器。
  7. 上面に、線状の弾性体からなる提げ手が備えられた
    請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の焙煎器。
  8. 前記内容器の底面に、棒状の温度計がその先端部を貫通させて保持された
    請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の焙煎器。
  9. 内容器を外容器の中に取り付けて、前記内容器の周面と底面の外側であって前記外容器に囲まれる部分に、熱が対流する対流空間を形成したのち、
    前記内容器に収容された被焙煎物を、前記外容器を加熱することによって加熱して前記被焙煎物の焙煎を行う
    焙煎方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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