JP2018200145A - 制御装置、空気調和機及び制御方法 - Google Patents

制御装置、空気調和機及び制御方法 Download PDF

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一樹 高橋
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央幸 木全
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洋悟 高須
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創 佐藤
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Abstract

【課題】圧縮機の起動直後における冷凍機油の高希釈化を抑制する制御方法を提供する。
【解決手段】冷媒回路の制御装置は、圧縮機から吐出される冷媒(冷凍機油)を圧縮機へと戻すための戻し管で計測された第1温度と、圧縮機のハウジング下部における第2温度とを取得し、第1温度と第2温度とに基づいて、流量制御弁及び膨張弁の開度を制御する。制御装置は、圧縮機の起動時には流量制御弁と膨張弁とを閉状態とし、その後、第1温度が第2温度より高くなると、流量制御弁を開状態とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、制御装置、空気調和機及び制御方法に関する。
空調機等向け圧縮機において、冷媒が冷凍機油に溶け込んで冷凍機油の希釈率が高くなることがある。冷凍機油の希釈率が高くなると、冷凍機油の粘度が低下し、潤滑作用の働きが低下することが知られている。特許文献1には、オイルセパレータと圧縮機を接続する油戻し管に設けられた流量制御弁の下流側の冷媒の温度と、圧縮機の吸入側の冷媒の温度の差に基づいて流量制御弁の開度を制御し、冷凍機油への冷媒の溶け込み量を抑制する方法が記載されている。
特開2012−241958号公報
ところで、空調機の圧縮機が停止している間は、特に冷凍機油の希釈率が高くなり、圧縮機の起動直後は、高希釈状態での運転となるため、圧縮機の摺動部に異常な摩耗が生じ、信頼性が低下する可能性がある。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる制御装置、空気調和機及び制御方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、前記圧縮機から吐出される冷媒または前記冷媒に含まれる冷凍機油を前記圧縮機へと戻す戻し管と、前記戻し管に設けられた流量制御弁と、を備える冷媒回路において、前記戻し管を通過する前記冷媒又は前記冷凍機油の温度である第1温度と、前記圧縮機のハウジング下部における第2温度と、を取得する温度情報取得部と、前記第1温度と前記第2温度とに基づいて、前記流量制御弁と前記膨張弁の開度を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記圧縮機の起動時に前記流量制御弁と前記膨張弁とを閉状態とし、その後、前記第1温度が第2温度より高くなると、前記流量制御弁を開状態とする、制御装置である。
本発明の第2の態様における前記制御部は、前記第2温度が所定の温度に達すると前記膨張弁を負荷に応じた所定の開度とする。
本発明の第3の態様における前記制御部は、前記第1温度が第2温度より高くなると、前記膨張弁の開度を、負荷に応じた所定の開度となるまで、徐々に増大させる。
本発明の第4の態様における前記温度情報取得部は、さらに前記膨張弁の下流側での冷媒の温度である第3温度を取得し、前記制御部は、前記第2温度と前記第3温度との差が所定の範囲内の場合に、前記第1温度と前記第2温度に基づく、前記流量制御弁と前記膨張弁の開度制御を行う。
本発明の第5の態様における前記制御部は、前記第2温度が所定の温度に達すると前記流量制御弁を閉状態とする。
本発明の第6の態様は、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、前記圧縮機から吐出される冷媒または前記冷媒に含まれる冷凍機油を前記圧縮機へと戻す戻し管と、前記戻し管に設けられた流量制御弁と、を備える冷媒回路において、前記圧縮機のハウジング下部における第2温度と、前記膨張弁の下流側での冷媒の温度である第3温度とを取得する温度情報取得部と、前記第2温度と前記第3温度とに基づいて、前記流量制御弁と前記膨張弁の開度を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記圧縮機の起動時から前記第2温度と前記第3温度との差が所定の範囲内の場合、前記膨張弁を閉状態とし、前記流量制御弁を開状態とする制御を行う、制御装置である。
本発明の第7の態様は、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、オイルセパレータ及びホットガスバイパスのうち少なくとも一方と、上記の何れかに記載の制御装置とを備える空気調和機である。
本発明の第8の態様は、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、前記圧縮機から吐出される冷媒または前記冷媒に含まれる冷凍機油を前記圧縮機へと戻す戻し管と、前記戻し管に設けられた流量制御弁と、を備える冷媒回路において、前記戻し管を通過する前記冷媒又は前記冷凍機油の温度である第1温度と、前記圧縮機のハウジング下部における第2温度と、を取得し、前記圧縮機の起動時には、前記流量制御弁と前記膨張弁とを閉状態にし、前記圧縮機の起動後に、前記第1温度が、前記第2温度より高くなると前記流量制御弁を開状態とする、制御方法である。
本発明によれば、圧縮機の起動直後における冷凍機油の高希釈状態を緩和させ、圧縮機の信頼性を確保することができる。
本発明の第1実施形態〜第3実施形態における冷媒回路の一例を示す概略図である。 本発明の第1実施形態における冷凍機油の希釈率を低下する制御の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態における冷凍機油の希釈率を低下する制御が特に有効な場合について説明する図である。 本発明の第2実施形態における冷凍機油の希釈率を低下する制御の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態における冷凍機油の希釈率を低下する制御の一例を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態による冷凍機油の希釈率低下制御について図1〜図3を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態〜第3実施形態における冷媒回路の一例を示す概略図である。
冷媒回路1は、例えば、空気調和機に用いられる。図1に示すように冷媒回路1は、圧縮機10、オイルセパレータ11、電磁弁12、油戻し管13、凝縮器14、膨張弁15、蒸発器16、圧縮機10と凝縮器14と膨張弁15と蒸発器16とを接続する配管17(ガス管17a,液管17b)、制御装置20を含んで構成される。図1に示す冷媒回路1は、基本的な構成を模式的に示したものであって、さらに他の構成要素が含まれていてもよい。また、オイルセパレータ11の代わりに、あるいはオイルセパレータ11に加えて、冷媒回路1には、ホットガスバイパス(図示せず)が設けられていてもよい。ホットガスバイパスは、圧縮機10の吐出側から低圧側へ高温の冷媒が通過する経路である。ホットガスバイパスには、冷媒の流量を制御する弁が設けられる。
圧縮機10は、冷媒を圧縮し、圧縮した高圧冷媒を配管17に供給する。オイルセパレータ11は、圧縮機10の吐出側に設けられ、圧縮機10が吐出した冷凍機油が混在した冷媒から、冷凍機油を分離する。オイルセパレータ11は、分離された冷凍機油を貯留する。油戻し管13の一端はオイルセパレータ11に、油戻し管13の反対側の端部は、圧縮機10に接続されている。油戻し管13には、電磁弁12が設けられており、電磁弁12の開度を調節することにより、オイルセパレータ11から圧縮機10に戻る冷凍機油の量を調整することができる。電磁弁12の開度は、制御装置20によって調整される。
圧縮機10が吐出した冷媒は、オイルセパレータ11を経由して、凝縮器14へ供給される。凝縮器14は冷媒の熱を放熱する。凝縮器14を通過した冷媒は液化し、膨張弁15によって低圧化され、液管17bを通過して蒸発器16へと供給される。蒸発器16にて気化した冷媒は、ガス管17aを通過して、圧縮機10へ吸入される。膨張弁15の開度は、制御装置20によって調整される。
油戻し管13には、温度センサ31が設けられる。温度センサ31は、圧縮機10へ戻される冷凍機油(または冷媒)の温度T1(第1温度)を計測する。圧縮機10のハウジングの下部には温度センサ32が設けられる。温度センサ32は、圧縮機10のハウジング下部での冷媒温度の温度T2(第2温度)を計測する。膨張弁15の下流側には、温度センサ33が設けられる。温度センサ33は、膨張弁15の下流側(蒸発器16の上流側)での冷媒の温度T3(第3温度)を計測する。
なお、ホットガスバイパスが設けられている場合、ホットガスバイパスには、温度センサ(図示せず)が設けられ、この温度センサは、圧縮機10へ戻される冷媒の温度T1´(第1温度)を計測する。
制御装置20は、例えばマイコン等のコンピュータである。制御装置20は、温度センサ31〜33、電磁弁12、膨張弁15と接続されている。制御装置20は、温度情報取得部21と、制御部22と、を備えている。温度情報取得部21は、温度センサ31〜33が計測した各位置での冷媒等の温度を取得する。制御部22は、温度情報取得部21が取得した温度に基づいて、電磁弁12、膨張弁15の開度を調整する。圧縮機10の停止中は、冷媒が冷凍機油に溶け込むため、冷凍機油の希釈率が高く、粘度の低下により潤滑作用が低下する。冷凍機油の潤滑作用が低下すると、特に圧縮機10の起動直後において、例えば、焼き付きや圧縮機10の摺動部での摩耗が促進される等の不具合が生じる。本実施形態の制御装置20(制御部22)は、圧縮機10起動直後の冷凍機油の希釈率を低下する制御を行う。なお、制御装置20は、冷凍機油の希釈率低下の制御以外にも種々の制御を行うが、本明細書では他の制御に関する機能の説明を省略する。
次に図2を用いて第1実施形態の希釈率の低下制御について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態における冷凍機油の希釈率を低下する制御の一例を示すフローチャートである。
前提として、圧縮機10は停止しており、制御装置20の温度情報取得部21は、所定の時間間隔で温度センサ31、32から、各センサが計測した温度情報を取得する。また、圧縮機10停止時の温度T1と温度T2は同程度の温度で、圧縮機10の起動後の温度T1および温度T2の推移は、起動後しばらくは、温度T1と温度T2の温度差は、同程度であるが、その後、温度T1は徐々に上昇し、温度T1と温度T2の温度差が大きくなっていく。一方、温度T2は、徐々に低下し、ある温度に至る。
まず、圧縮機10の起動前において制御部22が、膨張弁15及び電磁弁12を閉状態に制御する(ステップS11)。ここで閉状態とは、厳密に弁開度が0%(全閉)の状態だけでなく、全閉状態との開度の差が所定の範囲内に収まる微開の状態にあることを意味する。この微開の状態における開度は、例えば、各弁を完全に閉じることによる不具合が生じないように定められた所定の開度である。膨張弁15及び電磁弁12の閉状態における開度は、それぞれの弁について個別に設定されている。
次に制御部22は、圧縮機10が起動したかどうかを判定する(ステップS12)。圧縮機10が起動していない場合(ステップS12;No)、起動まで待機する。圧縮機10が起動した場合(ステップS12;Yes)、制御部22は、温度情報取得部21が取得した温度T1と温度T2を比較する(ステップS13)。比較の結果、温度T1から温度T2を減じた値が所定の閾値より小さい場合(ステップS14;No)、ステップS13の比較を繰り返す。このときの膨張弁15及び電磁弁12は閉状態のままである。
圧縮機10の停止中に冷凍機油に溶け込んだ冷媒は、温度を上昇させることにより分離することできる。その為には、例えば、圧縮機10の吐出した高温の冷媒等(冷媒、冷媒に溶け込んだ冷凍機油、それらが混在したもの何れでも良い)を油戻し管13を介して、圧縮機10に戻し、冷媒が混在した冷凍機油の温度を上昇させることが有効である。
上記のとおり、圧縮機10の起動後しばらくの間は、圧縮機10ハウジング下部の温度T2と、オイルセパレータ11から戻される冷凍機油の温度T1に差は生じない。従って、この間は、電磁弁12の開度は閉状態とする。また、膨張弁15の開度を閉状態とすることで、冷媒の循環量を抑制し、圧縮機10の負荷を抑え、冷凍機油の潤滑作用が低下した状態での稼働を抑制することができる。
圧縮機10の起動後しばらくして、温度T1から温度T2を減じた値が所定の閾値以上となった場合(温度T1が温度T2より所定の値以上大きくなった場合)(ステップS14;Yes)、制御部22は、電磁弁12を開状態にする(ステップS15)。ここで開状態とは、例えば、全開に近い状態である。これにより、より高い温度の冷凍機油を、圧縮機10に戻すことができ、冷凍機油に溶け込んだ冷媒を気化することにより冷凍機油の希釈率を低下させ、冷凍機油の潤滑作用を回復させることができる。
次に制御部22は、温度T2が、冷凍機油に溶け込んだ冷媒が十分に少なくなる閾値Taに達したかどうかを判定する(ステップS16)。温度T2が閾値Taより低い場合(ステップS16;No)、ステップS15で設定した開度を維持する。温度T2が閾値Taに達した場合(ステップS16;Yes)、制御部22は、電磁弁12を閉状態とし、膨張弁15を開状態に制御する(ステップS17)。ここで、膨張弁15を開状態とは、例えば、負荷に応じた効率的な冷凍サイクルの運転状態において設定される開度である。また、電磁弁12の閉状態とは、厳密に全閉した状態だけでなく微開の状態を含む。電磁弁12を閉状態にするのは、ステップS15の電磁弁12の制御により、ある程度の冷凍機油が圧縮機10に戻されていることや、圧縮機10の吐出側温度が十分に上昇し、冷媒への冷凍機油の溶け込み量も比較的少なくなっており、なるべく多くの冷媒を循環させて冷凍サイクルの効率を上げることが好ましいことによる。しかし、圧縮機10から吐出される冷凍機油が、全く無くなるわけではないので、電磁弁12の開度は微開とすることが好ましい。また、温度T2が閾値Taに達した後の電磁弁12の開度については、オイルセパレータ11から圧縮機10へ戻す冷凍機油量を調整する他の制御法により決定してもよい。また、膨張弁15について、ステップS17で開状態にするのではなく、ステップS14にて温度T1が温度T2より大きくなると、膨張弁15の開度を徐々に増大させ、負荷に応じた開度となるまで開くように制御してもよい。
以上説明したように、本実施形態の膨張弁15及び電磁弁12の開度調整による冷凍機油の希釈率低下制御によれば、冷凍機油への冷媒の溶け込み量を低減し、圧縮機10の起動直後の粘性低下を抑え、圧縮機10の信頼性の低下を防ぐことができる。また、膨張弁15及び電磁弁12の開度制御を連動させることで、より効果的に圧縮機10の起動直後の冷凍機油の希釈率を低下させ、圧縮機10に生じる不具合の発生を防止することができる。例えば、膨張弁15を閉状態とすることで、優先的に高温の冷媒や冷凍機油を圧縮機10へ戻し、圧縮機10の負荷を低減しつつ、希釈率低下制御の効率を高めることができる。
本実施形態の冷凍機油の希釈率の低下制御は、どのような冷媒および冷凍機油の組み合わせに対しても有効であるが、特に以下の場合に有効である。
1.高希釈率域での温度依存性が大きい冷媒と冷凍機油の組み合わせ
2.低圧冷媒
次に図3を用いて、上記の2つの点について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態における冷凍機油の希釈率を低下する制御が特に有効な場合について説明する図である。
図3は、冷凍機油の希釈率と過熱度との関係を示している。図3の縦軸は希釈率、横軸は過熱度である。また、グラフ301は、高希釈率域での温度依存性が大きい冷媒と冷凍機油の組み合わせにおける希釈率と過熱度との関係を示す。グラフ302は、一般的な冷媒と冷凍機油の組み合わせにおける希釈率と過熱度との関係を示す。
図に示すようにグラフ301の場合、同じ温度差ΔTであっても希釈率の低下は、高希釈率域Aにおいて過熱度がΔTだけ上昇したときの方が、低希釈率域Bにおいて過熱度がΔTだけ上昇したときよりも大きい。また、高希釈率域Aにおける希釈率の低下は、一般的な冷媒の場合(グラフ302)と比較してより急激である。つまり、高希釈率域Aでの温度依存性が大きい冷媒と冷凍機油の場合であって、圧縮機10の冷凍機油に比較的大量の冷媒が溶け込んでいる状態(冷凍機油が高希釈率の状態)では、圧縮機10から吐出された高温の冷凍機油を油戻し管13を介して圧縮機10に戻し、冷媒が溶け込んだ冷凍機油の温度を多少でも上昇することができれば、冷凍機油の希釈率を急激に低下させることができる。従って、上記したように「1.高希釈率域での温度依存性が大きい冷媒と冷凍機油の組み合わせ」の場合、本実施形態の制御がより有効である。
また、低圧冷媒は、他の冷媒に比べ、同じ圧力でも高温となる。すると、本実施形態の制御によって、より高温の冷媒を圧縮機10に戻すことができる為、より効果的に冷凍機油の温度を上昇させ、冷凍機油の希釈率を低下させることができる(特にホットガスバイパスを用いる場合)。
<第2実施形態>
第2実施形態では、膨張弁15の下流側の温度T3と圧縮機10のハウジング下部の温度T2を用いて冷凍機油の希釈率低下制御を行う。図3で説明した過熱度は、圧縮機10の吸入側の冷媒温度から冷媒の飽和温度を減算した値である。圧縮機10の吸入側の冷媒温度はハウジング下部の温度T2、冷媒の飽和温度は膨張弁15の下流側の温度T3(蒸発器16の上流側の温度)とおおよそ等しいものとして置き換えて考えることができる。第2実施形態では、温度T2−温度T3で計算した過熱度に注目して、膨張弁15と電磁弁12の開度を制御する。図3で例示したように、冷媒の性質に依らず(高希釈率域での温度依存性が大きい冷媒であれ、一般的な冷媒であれ)、過熱度が低い状態の方が、冷凍機油の希釈率が高い。この性質を利用し、本実施形態では、過熱度が小さい状態のときに高温の冷媒等を油戻し管13(または図示しないホットガスバイパス)を経由して圧縮機10に戻し、冷凍機油の温度を上昇させて、希釈率を低下させる。
以下、本発明の第2実施形態による冷凍機油の希釈率低下制御について図4を用いて説明する。第2実施形態に係る構成のうち、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して説明する。
図4は、本発明の第1実施形態における冷凍機油の希釈率を低下する制御の一例を示すフローチャートである。
前提として、制御装置20の温度情報取得部21は、所定の時間間隔で温度センサ32、33から、各センサが計測した温度情報を取得する。また、圧縮機10停止時の温度T2と温度T3は同程度の温度で、圧縮機10の起動後の温度T2および温度T3の推移は、起動後しばらくは、温度T2と温度T3の温度差は、ある範囲内に収まっているが、その後、温度T3は徐々に下降し、温度T2と温度T3の温度差が大きくなり、温度T2、温度T3の各々は、ある温度に至る。
制御部22は、圧縮機10が起動したかどうかを判定する(ステップS21)。圧縮機10が起動していない場合(ステップS21;No)、起動まで待機する。圧縮機10が起動した場合(ステップS21;Yes)、制御部22は、温度情報取得部21が取得した温度T2と温度T3を比較する(ステップS22)。圧縮機10の起動直後、温度T2と温度T3の温度差は所定の範囲内である。温度T2−温度T3が所定の閾値Tb以下の場合(ステップS23;Yes)、制御部22は、電磁弁12を開状態とし、膨張弁15を閉状態とする(ステップS24)。所定の閾値Tbは、例えば、圧縮機10の吐出側温度が十分に上昇し、冷媒への冷凍機油の溶け込み量が少なくなるときの温度T2と温度T3の温度差により設定されてもよい。また、図3で説明したように温度T2−温度T3が閾値Tb以下の場合、冷媒が溶け込んだ冷凍機油を上昇させることで、比較的効果的に冷凍機油の希釈率を低下させることができる。従ってこのような状況では、制御部22は、電磁弁12を例えば全開に近い開度で開いて、高温の冷凍機油等を圧縮機10へ戻すように制御する。一方、膨張弁15については、第1実施形態で説明したように閉状態とする制御を行う。なお、上記のように閉状態には、完全な全閉状態ではなく、負荷に基づく運転状態での開度より小さく設定された所定の開度以下の微開状態が含まれる。
圧縮機10の起動後しばらくして温度T2−温度T3が所定の閾値Tbを上回った場合(ステップS23;No)、制御部22は、電磁弁12を閉状態とし、膨張弁15を開状態に制御する(ステップS25)。ここで、膨張弁15の開状態とは、例えば、負荷に応じた運転状態において設定される開度である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様、圧縮機10の起動直後における冷凍機油への冷媒の溶け込み量を低減し、冷凍機油の希釈率を低下させ、圧縮機10の信頼性の低下を防ぐことができる。
<第3実施形態>
第1実施形態と第2実施形態は、組み合わせて使用することができる。以下、第1実施形態と第2実施形態を組み合わせた本発明の第3実施形態による冷凍機油の希釈率低下制御について図5を用いて説明する。第3実施形態に係る構成のうち、第1、第2実施形態と同様の構成には同じ符号を付して説明する。
図5は、本発明の第3実施形態における冷凍機油の希釈率を低下する制御の一例を示すフローチャートである。
前提として、圧縮機10は停止しており、制御装置20の温度情報取得部21は、所定の時間間隔で温度センサ31〜33から、各センサが計測した温度情報を取得する。他の前提については第1、第2実施形態で説明したものと同様である。
まず、圧縮機10の起動前において制御部22が、膨張弁15及び電磁弁12を閉状態(微開)に制御する(ステップS31)。次に制御部22は、圧縮機10が起動したかどうかを判定する(ステップS32)。圧縮機10が起動していない場合(ステップS32;No)、起動まで待機する。圧縮機10が起動した場合(ステップS32;Yes)、制御部22は、温度情報取得部21が取得した温度T2と温度T3を比較する(ステップS33)。温度T2−温度T3が所定の閾値Tb以下の場合(ステップS34;Yes)、制御部22は、第1実施形態と同様にして膨張弁15、電磁弁12の開度を制御する。具体的には、制御部22は、温度T1と温度T2を比較する(ステップS35)。温度T1が温度T2を上回った場合(ステップS36;Yes)、制御部22は、電磁弁12を開状態にする(ステップS37)。次に制御部22は、温度T2が、閾値Taに達したかどうかを判定する(ステップS38)。温度T2が閾値Taより低い場合、ステップS37で設定した開度を維持する。温度T2が閾値Taに達した場合(ステップS38;Yes)、制御部22は、電磁弁12を閉状態(必要に応じた開度)とし、膨張弁15を開状態(負荷に応じた開度)に制御する(ステップS39)。
また、温度T2−温度T3が所定の閾値Tb以下の場合(ステップS34;No)、制御部22は、電磁弁12を閉状態とし、膨張弁15を開状態に制御する(ステップS39)。ここで、膨張弁15の開状態とは、例えば、負荷に応じた運転状態において設定される開度である。また、電磁弁12の閉状態とは、完全な閉状態ではなく、圧縮機10の冷凍機油を一定量以上に保つための微開状態であってもよい。
本実施形態によれば、より効果的に圧縮機10の起動直後における冷凍機油の希釈率を低下させ、圧縮機10の信頼性の低下を防ぐことができる。なお、ステップS37のタイミングで、負荷に応じた開度となるまで膨張弁15の開度を徐々に増大するように制御してもよい。
なお、第1実施形態〜第3実施形態では、オイルセパレータ11および油戻し管13を用いる場合を例に説明したが、油戻し管13は、圧縮機10の吐出側から圧縮機10へ冷媒を戻すホットガスバイパスであってもよい。この場合、ホットガスバイパスに電磁弁12´(図示せず)と温度センサ31´(図示せず)を設け、この温度センサ31´が計測した温度T1´に基づいて、電磁弁12´に対して上記の電磁弁12と同様の制御を行う。また、冷媒回路1は、油戻し管13とホットガスバイパスの両方を備えた構成であっても良い。この場合、圧縮機10の起動直後に膨張弁15は閉状態とし、油戻し管13とホットガスバイパスのうち少なくとも一方の電磁弁(電磁弁12と電磁弁12´のうち少なくとも一方)の開度を調整して高温の冷媒(冷凍機油)を圧縮機10へ戻すように制御する。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。電磁弁12は流量制御弁の一例である。ホットガスバイパス、油戻し管13は、圧縮機から吐出される冷媒または冷媒に含まれる冷凍機油を圧縮機へと戻す戻し管の一例である。
1・・・冷媒回路
10・・・圧縮機
11・・・オイルセパレータ
12・・・電磁弁
13・・・油戻し管
14・・・凝縮器
15・・・膨張弁
16・・・蒸発器
20・・・制御装置
22・・・制御部
21・・・温度情報取得部
31,32,33・・・温度センサ

Claims (8)

  1. 圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、前記圧縮機から吐出される冷媒または前記冷媒に含まれる冷凍機油を前記圧縮機へと戻す戻し管と、前記戻し管に設けられた流量制御弁と、を備える冷媒回路において、前記戻し管を通過する前記冷媒又は前記冷凍機油の温度である第1温度と、前記圧縮機のハウジング下部における第2温度と、を取得する温度情報取得部と、
    前記第1温度と前記第2温度とに基づいて、前記流量制御弁と前記膨張弁の開度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記圧縮機の起動時に前記流量制御弁と前記膨張弁とを閉状態とし、その後、前記第1温度が第2温度より高くなると、前記流量制御弁を開状態とする、
    制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第2温度が所定の温度に達すると前記膨張弁を負荷に応じた所定の開度とする、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記第1温度が第2温度より高くなると、前記膨張弁の開度を、負荷に応じた所定の開度となるまで、徐々に増大させる、
    請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記温度情報取得部は、さらに前記膨張弁の下流側での冷媒の温度である第3温度を取得し、
    前記制御部は、前記第2温度と前記第3温度との差が所定の範囲内の場合に、前記第1温度と前記第2温度に基づく、前記流量制御弁と前記膨張弁の開度制御を行う、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記第2温度が所定の温度に達すると前記流量制御弁を閉状態とする、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の制御装置。
  6. 圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、前記圧縮機から吐出される冷媒または前記冷媒に含まれる冷凍機油を前記圧縮機へと戻す戻し管と、前記戻し管に設けられた流量制御弁と、を備える冷媒回路において、前記圧縮機のハウジング下部における第2温度と、前記膨張弁の下流側での冷媒の温度である第3温度とを取得する温度情報取得部と、
    前記第2温度と前記第3温度とに基づいて、前記流量制御弁と前記膨張弁の開度を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記圧縮機の起動時から前記第2温度と前記第3温度との差が所定の範囲内の場合、前記膨張弁を閉状態とし、前記流量制御弁を開状態とする制御を行う、
    制御装置。
  7. 圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、オイルセパレータ及びホットガスバイパスのうち少なくとも一方と、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の制御装置とを備える空気調和機。
  8. 圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、前記圧縮機から吐出される冷媒または前記冷媒に含まれる冷凍機油を前記圧縮機へと戻す戻し管と、前記戻し管に設けられた流量制御弁と、を備える冷媒回路において、
    前記戻し管を通過する前記冷媒又は前記冷凍機油の温度である第1温度と、前記圧縮機のハウジング下部における第2温度と、を取得し、
    前記圧縮機の起動時には、前記流量制御弁と前記膨張弁とを閉状態にし、
    前記圧縮機の起動後に、前記第1温度が、前記第2温度より高くなると前記流量制御弁を開状態とする、
    制御方法。
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