JP2018194396A - シンチレータアレイ、並びにそれを用いた放射線検出器、並びに放射線検査装置、およびシンチレータアレイの製造方法 - Google Patents

シンチレータアレイ、並びにそれを用いた放射線検出器、並びに放射線検査装置、およびシンチレータアレイの製造方法 Download PDF

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【課題】希土類オキシ硫化物セラミックスよりも短残光で高い光出力を有しそのばらつきが少なく、高精細な解像度を有し、かつカドミウムような有害物質を含まないシンチレータアレイ、並びにそれを用いた放射線検出器並びに放射線検査装置、および前記シンチレータアレイの製造方法を提供する。【解決手段】ガーネット構造酸化物の多結晶体からなる縦1.0mm以下×横1.0mm以下×深さ2.5mm以下の複数のシンチレータ素子を厚さが80μm以下の反射層を介して一体化したシンチレータアレイであり、多結晶体の平均結晶粒径が2μm以上50μm以下であり、ばらつきが小さいことを特徴とするシンチレータアレイ、並びにそれを用いた放射線検出器並びに放射線検査装置、および前記シンチレータアレイの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、シンチレータアレイ、並びにそれを用いた放射線検出器並びに放
射線検査装置、およびシンチレータアレイの製造方法に関する。
医療診断や工業用検査などの分野においてはX線断層写真撮影装置(X線CT装置)な
どの放射線検査装置を用いた検査が行われている。このX線CT装置は扇状のファンビー
ムX線を照射するX線管(X線源)と多数のX線検出素子を併設したX線検出器とを、被
検体の断層面を中央として対向配置して構成されている。このようなX線CT装置におい
てはX線検出器に向けてX線管からファンビームX線を照射し、1回照射を行う毎に断層
面に対して例えば角度を1度ずつ変えてゆくことによってX線吸収データを収集した後、
このデータをコンピュータで解析することによって断層面の個々の位置のX線吸収率を算
出し、その吸収率に応じた画像を構成するものである。
X線CT装置のX線検出器では、X線の刺激により発光して可視光線等を放射する固体
シンチレータを使用したシンチレータアレイが用いられている。固体シンチレータとは、
シンチレータ材料からなる多結晶セラミックスシンチレータもしくは単結晶シンチレータ
のことであり、シンチレータアレイとはこの固体シンチレータを加工して複数のシンチレ
ータ素子を作製し、反射層を介してこれらシンチレータ素子を一体化したものである。こ
のシンチレータアレイとフォトダイオードとを組み合わせた検出器の開発が進められてい
る。このシンチレータアレイを用いた検出器では、検出素子を小型化し、チャンネル数を
増やすことが容易であることから、高解像度のX線CT装置を得ることが可能となる。
従来、X線などの放射線検出器に用いられる固体シンチレータとしては、例えばタング
ステン酸カドミウム(CdWO)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化セシウム(C
sI)等の単結晶体、特開昭59−45022号公報(特許文献1)に示される塩化弗化
バリウム:ユーロピウム(BaFCl:Eu)、ランタンオキシ臭化物:テルビウム(L
aOBr:Tb)、ヨウ化セシウム:タリウム(CsI:Tl)、タングステン酸カルシ
ウム(CaWO)およびタングステン酸カドミウム(CdWO)の多結晶セラミック
ス、特開昭59−27283号公報(特許文献2)に示される立方晶系希土類酸化物セラ
ミックス、特開昭58−204088号公報(特許文献3)に示されるガドリニウムオキ
シ硫化物:プラセオジウム(GdS:Pr)セラミックス等が知られている。
(Gd1−xPrS、(Gd1−x−yPrCeS等の式で
表される希土類オキシ硫化物セラミックスをシンチレータ材料として使用した固体シンチ
レータは、X線吸収係数が大きく、発光の残光時間が短いことからX線検出器用シンチレ
ータとして望ましい。
さらに、特許第5498908号(特許文献4)に示されたようなガーネット構造酸化物
の多結晶体からなる固体シンチレータも開示されている。ガーネット構造酸化物の多結晶
体からなる固体シンチレータは、前記の希土類オキシ硫化物セラミックスをシンチレータ
材料として使用した固体シンチレータよりも同等以上の光出力で、発光の残光時間がより
短い(残光の減衰がより早い)。
しかし、これら固体シンチレータは、組成を制御することにより、光出力(発光強度)の
向上は見られるものの、X線CT装置では患者へのさらなる低被ばく線量が望まれており
、このためにはさらなる光出力の高強度化(高感度化)によるX線照射量の削減、および
高速スキャンによる照射時間の削減のための短残光(残光の減衰が早い)特性が要求され
ている。さらに、X線CT装置の画像は、微細組織などの撮影画像の画質のさらなる高解
像度化や心臓などの動く臓器の動画撮影のための高精細高画質化も要求されている。
また、昨今、注目されているテロ防止として空港での手荷物検査装置などのセキュリテ
ィ分野で、最も多く使われている固体シンチレータはタングステン酸カドミウム(CdW
)単結晶であるが、カドミウム(Cd)は有害性物質であり、環境面での問題が残る
前記のガーネット構造酸化物の多結晶体からなる固体シンチレータは、ガーネット構造酸
化物粉末を適当な形状に成形し、これを焼結することにより作製されている。得られた前
記のガーネット構造酸化物の多結晶体からなる固体シンチレータの焼結体から、矩形棒状
あるいは平板状のシンチレータプレートが切り出され、さらにこのシンチレータプレート
は複数の直方体のシンチレータ素子にスライスされる。前記のシンチレータアレイを用い
た検出素子は、例えば前記の複数のシンチレータ素子を約80μmの幅の反射層を介して
集積したシンチレータアレイにより構成される。
最近のX線CT装置においては、高解像度化のための多チャンネル化に伴い、検出素子の
小型化などが求められている。さらには、微細な組織の撮影のために、検出素子のシンチ
レータ素子当たりのサイズを従来の1/2以下と微細化した検出器も開発されている。
このような検出素子の小型化、シンチレータ素子の微細化などに伴って、焼結工程により
得た前記の固体シンチレータの焼結体から例えば幅20mm以上、長さ30mm以上、厚
み0.5mm以上というような大きさのシンチレータプレートを切り出し、このシンチレ
ータプレートからX線が入射する面に相当する面の面積が縦1mm以下、横1mm以下、
さらには縦0.5mm以下、横0.5mm以下の直方体の複数の微細なシンチレータ素子
を作成する必要が生じている。
そして、これらの微細シンチレータ素子を集積するシンチレータアレイでは、反射層の幅
も80μm以下と従来の約100μmより狭くなってきている。しかしながら、前記のガ
ーネット構造酸化物の多結晶体からなる固体シンチレータは、前記の希土類オキシ硫化物
セラミックスをシンチレータ材料として使用した固体シンチレータよりも硬度が高く(例
えば、ビッカース硬度で希土類オキシ硫化物セラミックスは約500Hvに対して、ガー
ネット構造酸化物は、約1300Hvと約2.5倍の硬度である)、前記の希土類オキシ
硫化物セラミックスをシンチレータ材料として使用した固体シンチレータよりも微細加工
が難しい。
従来の前記固体シンチレータの焼結体は、多結晶体であり、その結晶粒の分布については
、特段の注意は払われていなかった。しかし、シンチレータ素子は、固体シンチレータの
大きな焼結体であるインゴットから切り出して製造している。インゴット内に粗大粒と微
小な結晶粒との混在領域が存在していると個々のシンチレータ素子の光出力低下になり易
く、その結果、前記の複数のシンチレータ素子を反射層を介して集積したシンチレータア
レイの光出力バラツキにつながっていた。
例えば結晶粒の分布が粗大な結晶粒(粗大粒)と微小な結晶粒とが混在する状態あるいは平
均結晶粒径のばらつきが大きい状態では、前記のようにシンチレータ素子を微細化しても
、シンチレータ素子内およびシンチレータ素子間の結晶粒の平均結晶粒径が一定でないた
め、前記のシンチレータアレイの光出力や光の透過度などの特性のバラツキが大きくなり
やすい。特に、前記シンチレータ素子のサイズがX線が入射する面に相当する面の面積で
縦1mm以下、横1mm以下、さらには縦0.5mm以下、横0.5mm以下のように小
型化、微細化になると、従来のように粗大粒と微小な結晶粒との混在領域が存在した場合
、微小な結晶粒の多いシンチレータ素子と粗大な結晶粒の多いシンチレータ素子とが一つ
のシンチレータアレイ内に混在することとなり、このためシンチレータアレイとして光出
力や光の透過度などの特性のバラツキを大きくしてしまうことが分かった。平均結晶粒径
のばらつきが大きい場合も同様に、光出力や光の透過度などの特性のバラツキを大きくし
てしまうことが分かった。特に、前記の複数のシンチレータ素子を反射層を介して縦横に
2次元的に並べるシンチレータアレイでは部分的にシンチレータ素子の光出力が低下する
と、シンチレータアレイとしての感度バラツキが大きくなるといった問題が生じていた。
さらに、ガーネット構造酸化物は、前記の通り硬度が高いため、粗大粒と微小な結晶粒
との混在領域が存在していると、特に粗大粒が存在する部分では加工が難しく、したがっ
て微細な加工をすることが困難であった。
特開昭59−45022号公報 特開昭59−27283号公報 特開昭58−204088号公報 特許第5498908号公報
本発明の実施形態は以上の課題に鑑みてなされたものであり、特性面で高い光出力を有
し短残光であり、さらに微細組織の撮影に最適な高精細な解像度を有し、かつ有害物質を
含まないシンチレータアレイ、並びにそれを用いた放射線検出器並びに放射線検査装置、
および前記シンチレータアレイの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態であるシンチレータアレイは、
下記一般式で表わされるシンチレータ材料であるガーネット構造酸化物の多結晶体からな
る固体シンチレータから作成した複数のシンチレータ素子を反射層を介して一体化したシ
ンチレータアレイであり、
前記シンチレータ素子の1個の寸法が、縦1.0mm以下×横1.0mm以下×深さ2.
5mm以下であり、
前記シンチレータ素子間の反射層の厚さが80μm以下であり、
前記ガーネット構造酸化物の多結晶体の平均結晶粒径は、2μm以上50μm以下であり
、前記多結晶体の平均結晶粒径のばらつきは、平均結晶粒径の最大値と最小値の差が5μ
m以下である、
ことを特徴とするシンチレータアレイである。
一般式:(Gd1−α−β−γTbαLuβCeγ(Al1−xGa
0≦α≦0.55
0<β≦0.55
0.0001≦γ≦0.1
α+β+γ<1
0<x<1
4.8≦a≦5.2
11.6≦b≦12.4
さらに、0≦α≦0.48、0.001≦β≦0.49、0.01≦x≦0.8であるこ
とが好ましい。また、Ba含有量が10〜400質量ppmであることが好ましい。F含
有量が300ppm質量以下(ゼロ含む)であることが好ましい。
前記ガーネット構造酸化物の多結晶体からなる固体シンチレータをXRD分析したとき、
ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをIとしたとき、I
/I比が0.01以下(ゼロ含む)であることが好ましい。
また、X線で励起したとき、530〜560nmに最強の発光ピークを具備することが好
ましい。
さらに、前記シンチレータアレイに入射したX線による光出力のばらつきとして、光出力
の最大値と最小値の差が5%以下であることが好ましい。
また、680nmの発光ピークを有する光の透過度が50%以上であることが好ましい。
また、前記シンチレータアレイに入射したX線による光出力が最強に発光させたときを
100%として、光出力の残光の減衰が5%になるまでの時間が、4ms以下であること
が好ましい。前記多結晶体からなる固体シンチレータの相対密度が99.5%以上である
ことが好ましい。
このような固体シンチレータから作製したシンチレータ素子を反射層を介して一体化し
たシンチレータアレイは、放射線検出器並びにそれを用いた放射線検査装置に好適である
本発明の実施形態によれば、ガーネット構造酸化物の組成や不純物、平均結晶粒径の分
布などを制御し、微細加工を可能にすることにより、高い光出力でそのばらつきを低減し
た固体シンチレータを使用した複数の微細なシンチレータ素子を含むシンチレータアレイ
を提供することができる。また、カドミウムのような有毒物質を使わないので環境負荷も
低減できる。このようなシンチレータアレイを用いた放射線検出器並びに放射線検査装置
は、優れた特性を示す。
本発明の放射線検出器の一例を示す図。 本発明の放射線検査装置の一例を示す図。
本発明の実施形態であるシンチレータアレイは、下記一般式で表わされるガーネット構
造酸化物からなるシンチレータ材料を使用する。なお、シンチレータ材料とは、固体シン
チレータの原料となる蛍光体のことである。
一般式:(Gd1−α−β−γTbαLuβCeγ(Al1−xGa
0≦α≦0.55
0<β≦0.55
0.0001≦γ≦0.1
α+β+γ<1
0<x<1
4.8≦a≦5.2
11.6≦b≦12.4
ガーネット構造酸化物は、その基本構造がR12(R:希土類元素、A:Al、
Ga)で表される。なお、「O」は酸素である。
前記のR元素は希土類元素であり、上記一般式ではGd(ガドリニウム)、Tb(テル
ビウム)、Lu(ルテチウム)、Ce(セリウム)である。また、これ以外の希土類元素
は50質量ppm以下含有していてもよい。
Gd,Tb,Luは4配位のサイトを占める元素である。X線管ではX線管ターゲット
の電子線照射面が、タングステンまたはタングステン合金(Re−W合金)でできている
ことがほとんどである。タングステン(またはタングステン合金)からなる電子照射面に
電子線があたるとX線が発生する仕組みである。
Gdはタングステンから発生するX線の吸収係数が最も高いため、発光材料の構成元素
として好ましい。そのためGd量は、1−α−β−γ>0である。
Tbは発光にも寄与する元素である。Tb量を示すα値は、0≦α≦0.55である。
好ましくは0≦α≦0.48であり、この範囲であれば短残光特性が向上する。α値が0
.55を超えると、これ以上の効果が得られないだけでなく、他の成分の割合が減るので
光出力が低下する。
Luは異相の析出を抑える元素である。異相としては、ペロブスカイト相(R(AlG
a)Oで例えばGdAlO;Rは希土類元素)やモノクリニック相(例えば一般式R
(AlGa)で表され、具体例としてGdAl;Rは希土類元素)が挙
げられる。特にペロブスカイト相ができ易く、Luの存在は重要である。Lu量を示すβ
値は0<β≦0.55である。好ましくは0.001≦β≦0.49である。一方、β値
が0.55を超えると光出力が低下する。
また、Ceは発光させるための元素であり、その量を示すγ値は0.0001≦γ≦0
.1である。この範囲外では、光出力が弱くなる。
α+β+γ<1である。
Al(アルミニウム)およびGa(ガリウム)はガーネット構造を構成する必須の元素
である。これらは、いずれも単一元素でもガーネット構造を形成するが、Al単独では不
純物(例えばBa)が取り込まれ易く、一方Ga単独では光出力が弱くなると共にコスト
高になるおそれがある。従って、0<x<1である。好ましくは、0.01≦x≦0.8
であり、さらに好ましくは0.1≦x≦0.6である。
なお、Gd、Tb、Lu、Ce、Al、Gaの定量分析はアルカリ融解−ICP発光分
光法で行うものとする。また、酸素量の定量分析は不活性ガス融解−赤外線吸収法により
行うものとする。
また、本来ガーネット構造はR12(R:希土類元素、A:Al,Ga)で表
されるが、化学量論組成から外れても十分な特性は得られる。具体的には、原子比で希土
類元素Rの原子比3に対して、Aの原子比a、Oの原子比bは、4.8≦a≦5.2、1
1.6≦b≦12.4である。この比を超えると、異相、例えばペロブスカイト相などが
必要以上に析出する。なお、希土類元素量を求めるときは、Gd、Tb、Lu、Ceの原
子比の合計値を「3」とする。他の希土類元素成分が存在していたとしてもそれぞれ50
質量ppm以下と少量なのでカウントしなくてもよい。
また、Ba含有量が10〜400質量ppmであることが好ましい。また、F含有量が
300質量ppm以下(ゼロ含む)であることが好ましい。Baが400質量ppmを超
えると固体シンチレータの透明性や光出力のバラツキが生じやすい。同様に、Fが300
質量ppmを超えると固体シンチレータの透明性や光出力のバラツキが生じやすい。
BaはBaFとして液相を生じやすく、反応を活性化させる効果があり、異相を形成さ
せず均質なガーネット構造を形成するのに効果的である。一方、BaはAlと反応し易く
、あまり多いとガーネット構造を形成する前にBaとAlの反応が促進して異相が形成さ
れる原因となるおそれがある。そのため、Ba含有量は10質量ppm以上であり、好ま
しくは10〜200質量ppmである。また、Fはゼロ(検出限界以下)であることが好
ましい。なお、Ba含有量はアルカリ融解−ICP発光分光法で行うものとし、F含有量
は熱加水分解分離−イオンクロマトグラフ法で行うものとする。
ガーネット構造型酸化物からなるシンチレータ材料を製造する際、反応促進剤としてフ
ッ化バリウム(BaF)やフッ化アルミニウム(AlF)などのフラックスを使用す
ることが好ましい。特に、BaF2は本発明の実施形態である固体シンチレータ用のシン
チレータ材料の製造には有効である。一方でBa(バリウム)やF(フッ素)は、Alの
みのガーネット酸化物では粒成長しやすく、その過程で粒子内部に取り込まれやすい。ま
た、BaやFはAlと反応し易く、特にBaAlO化合物(主にx=3)を生成し易い
。本発明の実施形態ではAlとGaを併用しているのでシンチレータ材料に必要以上にB
aやFが取り込まれるのを防ぐことができる。
また、本発明の実施形態であるシンチレータアレイを構成する固体シンチレータをXR
D分析したとき、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト相の最強ピークをI
としたとき、I/I比が0.01以下(ゼロ含む)であることが好ましい。0.0
1を超えると異相の割合が大きいことから光の散乱が発生し、シンチレータとしての光出
力が低下する。XRD分析(X線回折分析)は、ターゲットCu、電圧40kV、電流値
40mA、スキャンスピード1.0°/minで行うものとする。XRD分析したときの
ガーネット相の最強ピーク高さIとペロブスカイト相の最強ピーク高さIの比(I
/I)が0.01以下(ゼロ含む)ということは、異相であるペロブスカイト相が非常
に少ないことを示している。また、これ以外のすべての異相(モノクリニック相など)に
ついても同様にガーネット相との最強ピーク比を比較すると、0.01以下、好ましくは
ゼロ(検出限界以下)である。つまり、ガーネット相以外の相、つまりは異相が無いこと
が好ましい。異相が無いことまたはほとんど無いことにより、光出力や透明性(光の透過
度)が向上する。
また、本発明の実施形態であるシンチレータアレイを構成する固体シンチレータをX線
で励起したとき、530〜560nmに最強の発光ピークを具備することが好ましい。こ
の発光ピークはTbのシャープな発光スペクトルであり、Tbが発光に寄与していること
が分かる。本発明の実施形態である固体シンチレータはTbのシャープな発光スペクトル
とCeのブロードな発光スペクトルの両方を使うことにより、高光出力(高い発光強度)
かつ短残光(残光の減衰が早い)の固体シンチレータを提供することができる。また、こ
の範囲に発光ピークを有するということは、ガーネット構造酸化物として異相がなく、安
定した結晶構造を有することを示すことである。また、この範囲に発光ピークが存在する
ことにより、シンチレータアレイとして放射線検出器を構成したときに光電変換素子であ
るフォトダイオードとのマッチング性がよく、検出器の感度が上がる。
本発明の実施形態であるシンチレータアレイは、前記一般式で表わされるシンチレータ
材料であるガーネット構造酸化物の多結晶体からなる固体シンチレータからなる複数のシ
ンチレータ素子を反射層を介して一体化したシンチレータアレイであり、前記シンチレー
タ素子の1個の寸法が、縦1.0mm以下×横1.0mm以下×深さ2.5mm以下であ
り、前記シンチレータ素子間の反射層の厚さが80μm以下であることを特徴とする。
さらに、前記の固体シンチレータの多結晶体の平均結晶粒径は、2μm以上50μm以
下であり、前記多結晶体の平均結晶粒径のばらつきは、平均結晶粒径の最大値と最小値の
差が5μm以下である。平均結晶粒径が2μm未満のように結晶粒径が小さいと粒界の割
合が増えて光の透過度が低下する。一方、50μmを超えて大きいと多結晶体の強度が低
下しクラックなどの欠陥が発生するおそれがある。さらには、平均結晶粒径は5〜20μ
mが好ましい。平均結晶粒径の最大値と最小値の差が5μmを越えて大きい場合は、光出
力のばらつきが大きくなってしまい、解像度を上げられない。
平均結晶粒径の測定方法は、単位面積200μm×200μmの拡大写真として倍率20
00倍以上のSEM写真(二次電子像)を用いて線インターセプト法により測定する。つ
まり、200μmの直線(線幅0.5mm以下)を引き、その直線上に存在する粒子数を
カウントする。そして、「200μm/直線200μm上に存在する粒子数」の式により
平均の結晶粒径を求める。この作業を3回行った結果の平均値を「平均結晶粒径」とする
。なお、拡大写真として単位面積200μm×200μmとしたが、粒界が判別し難いと
きは「単位面積50μm×50μm」×4を一つの単位面積として、この作業を3回(単
位面積50μm×50μmを計12枚)行う方法としてもよい。
多結晶体の相対密度は99.5%以上であることが好ましい。より好ましくは99.9
%以上100%以下である。相対密度の測定方法は、アルキメデス法による実測値を、格
子定数から求めた理論値で割ったもので、(実測値/理論値)×100(%)で求められ
る。
光出力のばらつきは、光出力の最大値と最小値の差が5%以下であることが好ましい。光
出力の最大値と最小値の差が5%を越えて大きい場合は、光出力のばらつきが大きいため
、シンチレータアレイとしての光出力が低下し解像度を上げられない。
680nmの発光ピークを有する光の透過度が50%以上であることが好ましい。本発
明の実施形態である固体シンチレータは波長680nmでは発光しない。そのため、透過
度を測定するには有効な波長である。透過度が50%以上であるということは、透明性が
高いことを意味している。平均結晶粒径を制御することおよび相対密度を制御することに
より、透過度を60%以上にすることができる。これは透過度を低下させる気孔がほとん
どないためである。本発明の実施形態である固体シンチレータは緻密な多結晶体とするこ
とができるので粒界が透過度低下の要因となり難いためである。なお、透過度の測定には
厚さ1mmの固体シンチレータを用いるものとする。
前記シンチレータアレイに入射したX線による光出力が、最強に発光させたときを10
0%として、残光の減衰が5%になるまでの時間が4ms以下であることが好ましい。本
発明の実施形態である固体シンチレータは、TbとCeを併用している。このため、高い
光出力と残光の減衰が早い(短残光)固体シンチレータを提供することができる。残光の
減衰とは、光出力の最大値を100%としたとき、スイッチオフ後その最大値が5%にな
るまでの時間を示す。残光の減衰が5%になるまでの時間が4ms以下であるということ
は光の減衰時間が短時間であることを意味するものである。短時間で減衰できると放射線
検査装置のスイッチのオンオフを短時間でできるので高速スキャンのような効率的な測定
ができる。
本発明の実施形態おけるシンチレータ素子のサイズは、縦1.0mm以下、横1.0m
m以下、深さ2.5mm以下の直方体が挙げられる。このような直方体としても、前述の
光出力、透過度、残光の減衰などで優れた特性を示す。前記のシンチレータアレイは、前
記の複数のシンチレータ素子を素子間の反射層の厚さが80μm以下となるよう一体化し
たものである。
次に放射線検出器を説明する。図1に放射線検出器の一例を示した。図中、1はシンチ
レータ素子、2は反射層、3はシンチレータアレイ、4は光電変換素子、5は放射線検出
器、である。シンチレータ素子1は反射層2を介して2次元的に並べられる。一体化した
ものはシンチレータアレイ3となる。シンチレータアレイ3の下に光電変換素子4を一体
化して放射線検出器5となる。光電変換素子4はフォトダイオードが使われている。また
、シンチレータアレイ1に光電変換素子4からの電気信号配線(図示しない)やコリメー
タ(図示しない)を付けて放射線検出器5となる。
また、図2に放射線検査装置の一例を示した。図2は放射線検査装置の一例であるX線
CT装置の概略図である。図中、5は放射線検出器、6はX線CT装置、7は被検体、8
はX線管、9はコンピュータ、10はモニタ、11は被検体画像、である。X線管8から
照射されたX線は被検体7を透過して、複数個並べられた放射線検出器5に到達する。放
射線検出器5ではシンチレータ素子1で透過したX線に応じた発光を示し、それを光電変
換素子4にて電気信号に変換される。変換された電気信号をコンピュータ9にて再構成し
、モニタ10に被検体画像11を映し出すことができる。また、X線CT装置6では、被
検体7の周囲をX線管8を動かしながら角度を変えて測定することにより、被検体画像1
1を立体的に映し出すことができる。
本発明の放射線検出器は、透明度が高く、異相が極めて少なく、さらに粒界や気孔を制
御した固体シンチレータを使っているので光出力が高く、短残光の放射線検出器を提供す
ることができる。そのため、それを用いた放射線検査装置は、高速スキャン撮影ができる
ので被験体のX線の被ばく量を低減できると共に感度を向上させることができる。なお、
図2ではX線CT装置を例示したが、本発明の放射線検査装置はX線CT装置に限定され
るものではなく、荷物検査装置などの人体以外の検査装置にも有効である。
次に、本発明の実施形態のシンチレータアレイに使用されるシンチレータ材料および固
体シンチレータの製造方法について説明する。その製造方法は特に限定されるものではな
いが、効率よく得るための方法として次の方法が挙げられる。
まず、原料となる酸化ガドリニウム(Gd)粉末、酸化テルビウム(Tb
)粉末、酸化ルテチウム(Lu)粉末、酸化セリウム(CeO)粉末、酸化アル
ミニウム(Al)粉末を目的とする組成範囲になるように混合して、混合原料粉末
を調製する。原料粉末は、効率よくガーネット構造酸化物とするには前記のように原料粉
末が酸化物粉末であることが好ましい。
次に、混合原料粉末に反応促進剤としてフッ化バリウム(BaF)などのフラックス
を混合する。フラックスはフッ化バリウムであることが好ましい。フッ化バリウムは、異
相の少ないガーネット構造酸化物を得やすく、さらに緻密化にも有効なフラックスである
。反応促進剤を混合した原料混合粉末は造粒してもよい。また、フラックスの添加量は原
料粉末の合計を100質量部としたとき、2〜6質量部が好ましい。2質量部未満ではフ
ラックスの添加の効果が小さく、6質量部を超えるとフラックスが多すぎて異相が形成さ
れ易い。
反応促進剤を混合した後、1200〜1800℃で焼成する。1200℃未満では反応
が不十分となるおそれがあり、1800℃を超えると温度が高すぎてフッ化バリウムが気
化し易く異相が形成され易い。また、焼成雰囲気は、Arガスなどの不活性雰囲気が好ま
しい。また、場合によっては真空中(10−2Pa以下)または還元性雰囲気で行っても
よい。また、焼成時間は1〜8時間が好ましい。
焼成後は、ガーネット構造酸化物粉末となっている。しかしながら、焼成後のガーネッ
ト構造酸化物粉末は、反応促進剤が多く残存している。例えば、反応促進剤としてBaF
を使った場合、焼成後のガーネット構造酸化物粉末には、Ba(バリウム)とF(フッ
素)が多く残存している。そのため、焼成後のガーネット構造型酸化物粉末を洗浄して残
存する反応促進剤を洗い流すことが重要である。洗浄を効率的に行うために焼成後のガー
ネット構造酸化物粉末を、必要に応じ、粉砕、篩分けして平均粒径を0.5〜20μmに
することも効果的である。
洗浄工程は、純水(イオン交換樹脂にて不純物を除去した水)と酸洗浄とを組み合わせ
た洗浄を行うことが好ましい。酸洗浄は希塩酸が好ましい。希塩酸で洗浄後、純水で洗浄
を行う、この作業を数回繰り返すことによって、残存する反応促進剤を除去することがで
きる。また、洗浄後の純水がpH6以上になるまで行うものとする。例えば、反応促進剤
としてBaFを使った場合、残存する元素はBaとFになる。このとき、洗浄容器の容
積の5〜30vol%の割合でガーネット構造酸化物粉末を入れて希塩酸または純水を追
加して洗浄する。一定時間攪拌後、希塩酸または純水を捨てる。この作業を数回繰り返す

Fは水と反応し易い元素であるから、比較的除去し易く300質量ppm以下になる。ま
た、洗浄工程を5回以上行えばF量はゼロ(検出限界以下)にできる。一方、BaはAl
に取り込まれ易い元素であるため、ゼロ(検出限界以下)にするには、かなりの回数洗浄
が必要である。また、Ba含有量が10ppm未満となると、一度取り込まれたBaが除
去されることになるので小さな気孔や欠陥となり透明性を低下させる原因となる。洗浄工
程は5回以上10回以下が好ましい。洗浄後のガーネット構造酸化物粉末を乾燥して、シ
ンチレータ材料(蛍光体粉末)となる。
本発明の実施形態のシンチレータアレイの製造方法は、 前記のシンチレータ材料(蛍光
体粉末)であるガーネット構造酸化物の粉末粒子同士が焼結して結晶粒となる焼結法で固
体シンチレータである焼結体を製造し、
前記固体シンチレータである焼結体から複数のシンチレータ素子を加工する時に前記固体
シンチレータである焼結体に前記焼結体の降伏応力以上の応力がかからない機械加工でシ
ンチレータ素子の1個の寸法が、縦1.0mm以下×横1.0mm以下×深さ2.5mm
以下となる形状に加工し、
前記シンチレータ素子間の反射層の厚さが80μm以下となるよう反射層を形成すること
を特徴とするシンチレータアレイの製造方法である。
前記で得られたシンチレータ材料(蛍光体粉末)を成形、焼結して固体シンチレータであ
る焼結体を製造する。
焼結方法は、ホットプレス法、HIP法(熱間静水圧プレス法)、真空焼結法、SPS(
放電プラズマ焼結)法、ミリ波加熱による焼結法などが挙げられる。また、焼結温度は1
400〜1700℃、焼結時間は1〜10時間が好ましい。
また、付加する圧力は20MPa以上であることが好ましい。焼結雰囲気は、Arなどの
不活性雰囲気中または真空中(10−2Pa以下)であることが好ましい。焼結後の焼結
体は多結晶体となる。すなわち固体シンチレータは、多結晶体の焼結体である。なお、成
形工程は、金型プレス、ラバープレス、CIP(冷間静水圧プレス)法などにより行うこ
とが好ましい。
また、ガーネット構造酸化物粉末の平均粒径を0.5〜20μmにしておけば、得られ
る多結晶体である焼結体の固体シンチレータの平均結晶粒径は2〜50μmに調整し易い

前記焼結体は、加圧しながら前記のガーネット構造酸化物の粉末内部を発熱させて焼結す
る焼結法により製造されることが好ましい。また、焼結法がSPS(放電プラズマ焼結)
法であることがさらに好ましい。また、焼結法がミリ波加熱による焼結法であることも好
ましい。
次に、得られた多結晶体である焼結体の固体シンチレータのサイズが、そのままシンチ
レータ素子として使える場合は、そのまま使ってもよいが、サイズが大きいときは必要な
サイズに機械加工で所定の形状寸法に加工されて使うことも可能である。言い換えれば、
大きなサイズの板状多結晶体を製造した後、機械加工で個々のシンチレータ素子にしても
よい。機械加工の工程は、マルチワイヤソー、ダイサーなどの切断加工が含まれる。その
際、前記焼結体に前記多結晶体である焼結体の固体シンチレータの降伏応力以上の応力が
かからない機械加工で加工することが望ましい。そのために、所定のチップ形状に加工す
るダイサーのブレード刃などを固体シンチレータの割れやクラックやチッピングや剥離な
どの欠陥が生じにくい切断刃として、刃厚を薄くしたり、刃のボンド剤の材質を超硬合金
製あるいはサーメット製などの剛性の高い材質にしたり、ダイサーの駆動時に超音波振動
を発生させて切断したりすることによって、加工による前記の欠陥の発生を抑制すること
ができる。特に、刃の厚さが60μm以下の切断刃を使用して切断加工することが好まし
い。さらに好ましくは、40μm以下の切断刃である。刃の厚さが60μmを超えると、
切断加工時に焼結体に前記多結晶体である焼結体の固体シンチレータの降伏応力以上の応
力がかかり易くなり、前記の欠陥が発生し易い。また、ダイサーの駆動時に超音波振動を
発生させて切断することによって、加工時の切粉による目詰まりを削減したり、潤滑冷却
液の流動性を改善するため、切断加工時に焼結体に前記多結晶体である焼結体の固体シン
チレータの降伏応力以上の応力がかかりにくく、加工時の応力負荷を低減できる。 さら
に、ダイサーによる切断加工時の切断刃の回転数および送り速度などの条件を適正化する
ことによって、切断箇所の切断曲りおよび切断箇所の溝幅のばらつきを大幅に改善するこ
とができる。ひいては、これらの切断加工で作成したシンチレータ素子を反射層を介して
集積したシンチレータアレイのピッチズレや反射層幅のばらつきを低減することができる
。適正なダイサーによる切断条件としては、例えば回転数10000rpmで送り速度1
.0mm/sで加工するのが好ましい。
また、得られた多結晶体である焼結体の固体シンチレータを熱処理する熱処理工程を行
うことが好ましい。焼結工程後や切り出し工程後の歪取りや結晶粒径の均質化を目的とし
て1000〜1400℃、2〜6時間の熱処理を行うことが好ましい。また、必要に応じ
、表面研磨加工を施すものとする。
前記シンチレータアレイの製造方法において、反射層は、粘度200〜1000cpsの
エポキシ樹脂などの透明樹脂に反射粒子を混合し、予め並べられたシンチレータ素子間に
減圧下で含浸させることが好ましい。反射粒子は酸化チタンを含み、かつAl、Z
rO、SiOのいずれか1種類の無機物質とで構成されることが好ましい。
(実施例1〜6、比較例1〜4)
以下に本発明の実施例について説明する。
実施例1〜6、比較例1について、原料粉末として、酸化ガドリニウム(GdO3)粉
末、酸化テルビウム(Tb)粉末、酸化ルテチウム(Lu)粉末、酸化セリ
ウム(CeO)粉末、酸化アルミニウム(Al)粉末を用意し、表1に示す組成
となるよう、BaFフラックスと混合した。BaFフラックスの添加量は、原料粉末
の合計量を100質量部としたとき、4〜5質量部とした。
その後、Ar雰囲気中で1400℃×3時間焼成することにより、表1に示す組成のガ
ーネット構造酸化物からなるシンチレータ材料(蛍光体粉末)を得た。これを粉砕、篩分
けして平均粒径5〜15μmの粉末にした。この粉末を希塩酸と純水を交互に使って洗浄
した。洗浄工程は、洗浄容器の20vol%になるように蛍光体粉末を入れて、攪拌洗浄
を行った。洗浄工程後、乾燥することにより実施例1〜6および比較例1に組成を示すシ
ンチレータ材料(蛍光体粉末)とした。また、いずれも最後の純水の洗浄後はpH6以上
であった。
実施例1〜6および比較例1に組成を示すシンチレータ材料に関しては、Ba含有量、
F含有量を調べた。
次に、XRD分析により、ガーネット相の最強ピークをIG、ペロブスカイト相の最強ピ
ークをIPとしたときの(IP/IG比)を調べた。また、X線で励起させたときの、最
強の発光ピークの波長を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 2018194396
表から分かる通り、実施例1〜6および比較例1に組成を示すシンチレータ材料(蛍光体
粉末)は、Ba含有量が10〜400質量ppm、F含有量が300質量ppm以下(ゼ
ロ含む)の範囲内であった。また、Luを添加しているので異相であるペロブスカイト相
が検出されなかった。なお、XRD分析の結果ではペロブスカイト相以外の異相も検出さ
れておらず、異相がない状態であることが分かった。
実施例1〜6、比較例1、2に組成を示すシンチレータ材料(蛍光体)粉末を使って、
固体シンチレータである焼結体を製造した。比較例3は組成CdWO、比較例4は組成
CsIの各シンチレータ材料を使用して固体シンチレータである結晶体を作製した。
焼結工程は、実施例1〜6は、1600℃×3時間、圧力50MPaにてHIP処理を行
った。比較例1は、1350℃×3時間、圧力50MPaにてHIP処理を行った。比較
例2は1375℃×3時間でHIP処理を行った。比較例3、比較例4はチョクラルスキ
ー法で製造した。得られた固体シンチレータから、実施例1〜3、比較例3〜4は60μ
m刃厚の切断刃(ブレード)(実施例1〜3はボンド剤材質がサーメットであり、比較例
3〜4はボンド剤材質がNiである)を使用し超音波振動を加えたダイサーにて縦1.0
mm×横1.0mm×深さ2.5mm(実施例1〜3)、縦1.0mm×横1.0mm×
深さ1.5mm(比較例3〜4)のシンチレータ素子に切り出し、実施例4〜6、比較例
2は40μm刃厚の切断刃(ブレード)(実施例4〜6はボンド剤材質がサーメットであ
り、比較例2はボンド剤材質がNiである)を使用し超音波振動を加えたダイサーにて縦
0.5mm×横0.5mm×深さ2.5mm(実施例4〜5)、縦0.5mm×横0.5
mm×深さ1.5mm(比較例2)のシンチレータ素子に切り出し、比較例1は80μm
刃厚の切断刃(ブレード)(比較例1はボンド剤材質がNiである)を使用したダイサー
にて縦1.0mm×横1.0mm×深さ2.5mmのシンチレータ素子に切り出した。そ
の後、全てのシンチレータ素子に1200℃×3時間の熱処理を施した。また、得られた
固体シンチレータのBa含有量、F含有量、(I/I比)、X線で励起したときの最
強発光ピーク(nm)はシンチレータ材料のときと同じであった。
得られた固体シンチレータである多結晶体に関して、相対密度(%)、多結晶体の平均
結晶粒径(μm)を測定した。相対密度は、(アルキメデス法により測定した実測値/格
子定数から求めた理論密度)×100(%)により求めた。
透過度は680nmの光を照射したとき、裏面に透過した光の強度の割合(%)で求めた

多結晶体の平均結晶粒径は単位面積200μm×200μmの拡大写真(3枚)を使って
線インターセプト法により求めた。前記多結晶体の平均結晶粒径のばらつきは、平均結晶
粒径の最大値と最小値の差として求めた。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2018194396
また、各固体シンチレータから切り出したシンチレータ素子を反射層を介して一体化し
て約20mm×約40mm×約2.5mmのシンチレータアレイとし、前記シンチレータ
アレイを使って放射線検出器を作製した。各固体シンチレータから機械加工したシンチレ
ータ素子を格子状に並べて反射層を介して一体化し、フォトダイオード上に配置して放射
線検出器を作成した。このような放射線検出器に、120KvpのX線を、軟X線を遮断
するために20mmのAlフィルタを通した後、シンチレータアレイ表面に照射し、各シ
ンチレータ素子でX線により発光した光によりフォトダイオードに流れる電流値を光出力
として求めた。このとき、比較例2のCdWO4 単結晶シンチレータの光出力を100(
%)としたときの比で示した。100(%)より高い数値は光出力が高いことを示すもの
である。
光出力ばらつきは、X線を全面に照射し受光素子サイズが50μm×50μmのフラットパネル
ディテクター(FPD)で各部の光出力を測定し、各部の光出力をシンチレータアレイ全
体の平均光出力に対する百分率として求め、この各光出力百分率の最大値と最小値との差
として求めた。光出力のばらつきは、小さいほうがばらつきは少ない。
さらに、実施例1〜6、比較例1〜4の組成の固体シンチレータからなるシンチレータア
レイを使用した放射線検出器を用いて、残光の減衰が5%になるまでの時間を調べた。測
定は、X線CT装置のX線源となるX線管(電子線照射面はRe−W合金)を使ってX線
を照射し、最強に発光させたときを100%とし、その光出力が5%にまで減衰するまで
の時間を測定した。
これらの結果を表3に示す。
Figure 2018194396
表3から分かる通り、実施例にかかるシンチレータアレイは優れた特性を示すことが分か
った。
以上のことから本発明の実施例に係るシンチレータアレイは、従来の希土類オキシ硫
化物セラミックスよりも高い光出力を有し短残光であり、さらに従来のガーネット構造酸
化物からなるシンチレータアレイよりも光出力のばらつきが少なく、従来のガーネット構
造酸化物からなるシンチレータアレイよりも微細組織の撮影に最適な高精細な解像度を有
し、かつタングステン酸カドミウム単結晶シンチレータのようにカドミウムのような有害
物質を含まないシンチレータ材料を使用した固体シンチレータからなる複数の微細シンチ
レータ素子を含むシンチレータアレイ、並びにそれを用いた放射線検出器並びに放射線検
査装置、および前記シンチレータアレイの製造方法を提供することができる。
1…シンチレータ素子、
2…反射層、
3…シンチレータアレイ、
4…光電変換素子、
5…放射線検出器、
6…X線CT装置、
7…被検体、
8…X線管、
9…コンピュータ、
10…モニタ、
11…被検体画像

Claims (20)

  1. 下記一般式で表わされるシンチレータ材料であるガーネット構造酸化物の多結晶体からな
    る固体シンチレータから作成した複数のシンチレータ素子を反射層を介して一体化したシ
    ンチレータアレイであり、
    前記シンチレータ素子の1個の寸法が、縦1.0mm以下×横1.0mm以下×深さ2.
    5mm以下であり、
    前記シンチレータ素子間の反射層の厚さが80μm以下であり、
    前記ガーネット構造酸化物の多結晶体の平均結晶粒径は、2μm以上50μm以下であり
    、前記多結晶体の平均結晶粒径のばらつきは、平均結晶粒径の最大値と最小値の差が5μ
    m以下である、
    ことを特徴とするシンチレータアレイ。
    一般式:(Gd1−α−β−γTbαLuβCeγ(Al1−xGa
    0≦α≦0.55
    0<β≦0.55
    0.0001≦γ≦0.1
    α+β+γ<1
    0<x<1
    4.8≦a≦5.2
    11.6≦b≦12.4
  2. 前記シンチレータアレイにおいて、前記シンチレータアレイに入射したX線による光出力
    が最強に発光させたときを100%として、光出力の残光の減衰が5%になるまでの時間
    が、4ms以下であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータアレイ。
  3. 前記シンチレータアレイにおいて、前記シンチレータアレイに入射したX線による光出力
    のX線入射面内のばらつきとして、光出力の最大値と最小値との差が5%以下であること
    を特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれか1項に記載のシンチレータアレイ。
  4. 前記シンチレータアレイにおいて、前記ガーネット構造酸化物のBa含有量が10〜40
    0質量ppmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシ
    ンチレータアレイ。
  5. 前記シンチレータアレイにおいて、前記ガーネット構造酸化物の一般式におけるα、βが
    0≦α≦0.48、0.001≦β≦0.49、0.01≦x≦0.8であることを特徴
    とする請求項1または請求項4のいずれか1項に記載のシンチレータアレイ。
  6. 前記シンチレータアレイにおいて、前記ガーネット構造酸化物の多結晶体からなる固体シ
    ンチレータをXRD分析したときに、ガーネット相の最強ピークをI、ペロブスカイト
    相の最強ピークをIと表したとき、I/I比が0.01以下(ゼロ含む)であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のシンチレータアレイ。
  7. 前記シンチレータアレイにおいて、前記ガーネット構造酸化物のF含有量が300質量p
    pm以下(ゼロ含む)であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に
    記載のシンチレータアレイ。
  8. 前記シンチレータアレイにおいて、X線で励起したとき、530〜560nmに最強の発
    光ピークを具備することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のシ
    ンチレータアレイ。
  9. 前記シンチレータアレイにおいて、680nmに発光ピークを有する光の透過度が50%
    以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のシンチレー
    タアレイ。
  10. 前記シンチレータアレイにおいて、前記ガーネット構造酸化物の多結晶体からなる固体シ
    ンチレータの相対密度が99.5%以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項9
    のいずれか1項に記載のシンチレータアレイ。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のシンチレータアレイを搭載したことを
    特徴とする放射線検出器。
  12. 請求項11記載の放射線検出器を搭載したことを特徴とする放射線検査装置。
  13. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のシンチレータアレイの製造方法におい
    て、
    前記のガーネット構造酸化物の粉末を焼結中に粉末粒子同士が焼結して結晶粒となる焼結
    法で焼結体として製造し、
    前記焼結体の加工時に前記焼結体に前記焼結体の降伏応力以上の応力がかからない機械加
    工で前記シンチレータ素子の1個の寸法が、縦1.0mm以下×横1.0mm以下×深さ
    2.5mm以下となる形状に加工し、
    前記シンチレータ素子間の反射層の厚さが80μm以下となるよう反射層を形成すること
    を特徴とするシンチレータアレイの製造方法。
  14. 前記焼結体は、加圧しながら前記のガーネット構造酸化物の粉末内部を発熱させて焼結す
    る焼結法により製造されることを特徴とする請求項13に記載のシンチレータアレイの製
    造方法。
  15. 前記シンチレータアレイの製造方法において、焼結法が放電プラズマ焼結法であることを
    特徴とする請求項13ないし請求項14いずれか1項に記載のシンチレータアレイの製造
    方法。
  16. 前記シンチレータアレイの製造方法において、前記焼結体を機械加工する時に、刃のボン
    ド材の材質が超硬合金製またはサーメット製のいずれか1種で構成される切断刃を使用し
    て切断加工することを含むことを特徴とする請求項13ないし請求項15のいずれか1項
    に記載のシンチレータアレイの製造方法。
  17. 前記シンチレータアレイの製造方法において、前記焼結体を機械加工する時に、刃の厚さ
    が60μm以下の切断刃を使用して切断加工することを含むことを特徴とする請求項13
    ないし請求項16のいずれか1項に記載のシンチレータアレイの製造方法。
  18. 前記シンチレータアレイの製造方法において、前記焼結体を機械加工する時に、刃の厚さ
    が40μm以下の切断刃を使用して切断加工することを含むことを特徴とする請求項13
    ないし請求項17のいずれか1項に記載のシンチレータアレイの製造方法。
  19. 前記シンチレータアレイの製造方法において、前記焼結体を機械加工する時に、前記切断
    刃を超音波振動させて切断加工することを含むことを特徴とする請求項13ないし請求項
    18のいずれか1項に記載のシンチレータアレイの製造方法。
  20. 前記シンチレータアレイの製造方法において、反射層として、粘度200〜1000cp
    sのエポキシ樹脂に反射粒子を混合し、予め並べられたシンチレータ素子間に減圧下で含
    浸させることを特徴とする請求項13ないし請求項19のいずれか1項に記載のシンチレ
    ータアレイの製造方法。
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