JP2018194383A - 状態判定システム及び学習システム - Google Patents
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Abstract
【課題】移動体の位置を含む情報に基づいてより精度の高い分析を行うことである。【解決手段】移動体に対し設けられた無線信号受信部と、前記無線信号受信部が、予め定められた複数の位置にそれぞれ設置された複数の無線信号送信機から送信される無線信号を受信した際の受信強度を示す情報である受信強度情報を、他の通信装置に送信する受信強度情報出力部と、前記移動体の位置と、前記移動体の向きと、前記位置に前記移動体が前記向きで存在している場合に得られる前記受信強度情報と、に基づいて学習処理を行う事によって得られる学習結果情報を記憶する学習結果記憶部と、前記受信強度情報出力部によって出力される前記受信強度情報と、前記学習結果記憶部に記憶される前記学習結果情報と、に基づいて前記移動体の位置及び向きを判定する判定部と、を備える状態判定システムである。【選択図】図5
Description
本発明は、移動体の位置及び向きを判定する技術に関する。
従来から人の位置を判定する技術が提案されている(例えば特許文献1参照。)。人の位置の判定結果を蓄積し、様々な分析が行われている。これらの分析をより効果的なものとするためには、より精度の高い位置判定の技術が必要となる。
精度の高い位置判定技術の一つとして、人体に無線受信機を装着し、複数の無線通信機から発信される無線信号の受信パターンに基づいて位置を判定する技術がある。
精度の高い位置判定技術の一つとして、人体に無線受信機を装着し、複数の無線通信機から発信される無線信号の受信パターンに基づいて位置を判定する技術がある。
しかしながら、位置が判定されたのみでは、その後の分析を十分な精度で行うことができない場合があった。このような問題は、人の位置に基づいて分析を行う技術に限定されず、移動体の位置に基づいて分析を行う技術全般に共通する問題である。
上記事情に鑑み、本発明は、移動体の位置を含む情報に基づいてより精度の高い分析を行うことを可能とする技術の提供することを目的としている。
上記事情に鑑み、本発明は、移動体の位置を含む情報に基づいてより精度の高い分析を行うことを可能とする技術の提供することを目的としている。
本発明の一態様は、移動体に対し設けられた無線信号受信部と、前記無線信号受信部が、予め定められた複数の位置にそれぞれ設置された複数の無線信号送信機から送信される無線信号を受信した際の受信強度を示す情報である受信強度情報を、他の通信装置に送信する受信強度情報出力部と、前記移動体の位置と、前記移動体の向きと、前記位置に前記移動体が前記向きで存在している場合に得られる前記受信強度情報と、に基づいて学習処理を行う事によって得られる学習結果情報を記憶する学習結果記憶部と、前記受信強度情報出力部によって出力される前記受信強度情報と、前記学習結果記憶部に記憶される前記学習結果情報と、に基づいて前記移動体の位置及び向きを判定する判定部と、を備える状態判定システムである。
本発明の一態様は、上記の状態判定システムであって、前記学習結果情報が得られる際に前記移動体に対し設けられた前記無線信号受信部の台数と、前記判定部によって前記位置及び向きが判定される際に前記移動体に対し設けられた前記無線信号受信部の台数と、が異なる。
本発明の一態様は、上記の状態判定システムであって、前記学習結果情報が得られる際に前記移動体に対し設けられた前記無線信号受信部の台数は複数台であり、前記判定部によって前記位置及び向きが判定される際に前記移動体に対し設けられた前記無線信号受信部の台数は1台である。
本発明の一態様は、移動体に対し設けられた無線信号受信部と、前記無線信号受信部が、予め定められた複数の位置にそれぞれ設置された複数の無線信号送信機から送信される無線信号を受信した際の受信強度を示す情報である受信強度情報を、他の通信装置に送信する受信強度情報出力部と、前記移動体の位置及び向きを示す状態情報を取得する状態情報取得部と、前記受信強度情報出力部によって出力される前記受信強度情報と、前記状態情報取得部によって取得される前記状態情報と、に基づいて学習処理を行うことによって、前記受信強度情報が得られた場合に前記状態情報を判定するために用いられる学習結果情報を取得する学習部と、を備える学習システムである。
本発明により、移動体の位置を含む情報に基づいてより精度の高い分析を行うことが可能となる。
図1は、状態判定が行われる領域の具体例として、作物栽培場100の概略を示す図である。以下の説明では、状態(位置及び向き)の判定対象となる移動体は、作物栽培場100で作業を行う人(作業者50)である。図1は、作物栽培場100を上方から見下ろした俯瞰図である。作物栽培場100では、水平面の領域が複数のサブ領域10に分割される。図1の具体例では、作物栽培場100の水平面の領域は、36個のサブ領域10に分割されている。各サブ領域10には、そのサブ領域10を一意に示す識別情報(以下「領域識別情報」という。)が割り当てられる。図1の具体例では、A01〜F06までの3文字の文字列が各サブ領域10の領域識別情報である。
作物栽培場100には、複数の栽培ガーター20が設置されている。図1の具体例では、A列(サブ領域A01〜A06)の左端周辺、A列とB列(サブ領域B01〜B06)との境界周辺など、各列の左右の端周辺に栽培ガーター20が設置されている。作物栽培場100では、作業者50は同じサブ領域10に位置していたとしても、右を向いている場合と左を向いている場合とで異なる栽培ガーター20に対して作業を行うことになる。本発明は、このように移動体(作業者50)がたとえ同じ場所に位置していたとしても向きによって異なる作業が行われるような施設において本発明が適用されることが有効である。
作物栽培場100には、複数の無線信号送信機30が予め定められた位置に設置されている。無線信号送信機30は、自装置に予め割り当てられた識別情報(以下「送信機識別情報」という。)を含む所定の無線信号(ビーコン)を繰り返し送信する。
作物栽培場100には、1又は複数の通信機40が設置されている。通信機40は、他の装置からデータを受信すると、受信されたデータを他の装置へ中継する。
図2は、作物栽培場100を水平方向から見た図である。作物栽培場100には、所定の間隔で栽培ガーター20が設置されている。各栽培ガーター20は、複数のワイヤー21によって梁22からつり下げられている。一部のワイヤー21には、無線信号送信機30が取り付けられている。例えば、各ワイヤー21は所定の間隔Y1で設けられてもよい。例えば、無線信号送信機30は、所定の間隔(Y1×2)で設けられてもよい。無線信号送信機30は、例えば固定部と結束バンドとを用いてワイヤー21に取り付けられてもよい。
図3は、作物栽培場100の一部の領域を切り出した概略図である。図3では、作業者50がB05のサブ領域10に位置している。このとき、作業者50が装着している無線信号受信機60には、周囲の無線信号送信機30(例えば無線信号送信機30−1、30−2、30−3及び30−4)から送信された無線信号が受信される。無線信号受信機60は、周囲の無線信号送信機30から送信された各無線信号の受信強度を示す受信強度情報を、トランスミッター61(受信強度出力部)を介して通信機40へ出力する。受信強度情報は、受信された無線信号に含まれる送信機識別情報と、受信された無線信号の受信強度と、を示す。図3の例では、無線強度情報には、無線信号送信機30−1、30−2、30−3及び30−4の各装置から送信された無線信号に関する送信機識別情報と受信強度とが含まれる。無線信号受信機60は、自装置(無線信号受信機60)の識別情報(以下「受信機識別情報」という。)と受信強度情報とを出力する。
図4は、作業者50に対する無線信号受信機60の設置例を示す図である。図4(A)は、作業者50を上方から見下ろした俯瞰図である。図4(B)は、作業者50を右側から見た図である。図4(A)から明らかなように、無線信号受信機60は、作業者50の体に対し、水平面上で異なる位置に複数設けられる。例えば、図4(A)及び図4(B)から明らかなように、無線信号受信機60は、作業者50の腰付近の高さにおいて、前方、右方、後方、左方それぞれに1台ずつ(60−1、60−2、60−3及び60−4)が設けられてもよい。各無線信号受信機60は、受信された無線信号の送信機識別情報と受信強度と自装置の受信機識別情報とをトランスミッター61に送信する。無線信号受信機60とトランスミッター61との間で行われる通信は、例えばBluetooth(登録商標)等の無線通信であってもよい。トランスミッター61は、受信された受信強度情報と、受信機識別情報と、無線信号受信機60が取り付けられている作業者50を示す識別情報(以下「作業者識別情報」という。)と、を通信機40へ送信する。なお、トランスミッター61は、各無線信号受信機60に内蔵されてもよい。この場合、各無線信号受信機60は、通信機40に対し受信強度情報と受信機識別情報と作業者識別情報とを送信する。
図5は、状態判定システム200のシステム構成例を示す図である。状態判定システム200は、複数の無線信号受信機60(例えば60−1、60−2、60−3及び60−4)、通信機40、学習装置70、判定装置80及びユーザ端末90を備える。無線信号受信機60及び通信機40については既に説明したため、さらなる説明は省略する。
図6は、学習装置70の機能構成を示す概略ブロック図である。学習装置70は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備える。学習装置70は、学習プログラムを実行することによって、状態情報取得部702、ログ管理部703及び学習部705を備える装置として機能する。また、学習装置70は、通信部701及びログ記憶部704をさらに備える。なお、状態情報取得部702、ログ管理部703及び学習部705の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。学習プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。学習プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
通信部701は、通信インタフェースを用いて構成される。通信部701は、例えばインターネットなどのネットワークを介して他の装置とデータ通信する。本実施形態では、通信部701は、通信機40から送信される受信強度情報、受信機識別情報、作業者識別情報を受信する。
状態情報取得部702は、通信部701を介して受信される受信強度情報が得られた際の作業者50の状態を示す状態情報を取得する。状態情報は、位置情報及び向き情報を含む。位置情報は、作業者50の位置を示す情報である。位置情報は、例えば作業者50の緯度及び経度を示す情報であってもよいし、作業者50が位置しているサブ領域10の領域識別情報であってもよい。向き情報は、作業者50の体の向きを示す情報である。向き情報は、例えば作業者50が向いている方位(例えば東西南北)を示す情報であってもよいし、予め定められた方向軸(例えば図1における上方向が“上”など)に応じた情報であってもよい。状態情報取得部702は、どのような方法によって状態情報を取得してもよい。例えば、他の装置から送信される状態情報を通信部701を介して受信することによって状態情報を取得してもよい。このような構成の具体例として、作業者50がスマートフォン等の通信装置を操作することによって自身の状態(位置及び向き)を示す状態情報を送信し、状態情報取得部702が通信部701を介してこの状態情報を受信する構成がある。また、作業者50に代えて複数の無線信号受信機60が取り付けられた自走装置(例えばラジコンカー)が用いられる場合には、自走装置が自装置の状態を示す状態情報を送信する構成であってもよい。この場合、自走装置は、例えばカメラを備え、各サブ領域10の各方向に応じて床面に表示された状態情報を示すバーコード等の情報を撮像することによって状態情報を取得し、取得された状態情報を学習装置70へ送信してもよい。状態情報取得部702は、例えば既に学習装置70において記録されたログ情報に対し、管理者などのユーザーが後付けで状態情報を付与することによって状態情報を取得しても良い。
ログ管理部703は、通信部701を介して受信される受信強度情報及び受信機識別情報と、状態情報取得部702によって取得された状態情報と、を対応付けてログ記憶部704に対し記録する。
ログ記憶部704は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。ログ記憶部704は、ログ管理部703によって記録される受信強度情報及び受信機識別情報と、状態情報取得部702によって取得される状態情報と、を対応付けて記憶する。図7は、ログ記憶部704が記憶する情報の具体例を示す図である。ログ記憶部704は、複数の教師レコード71を記憶する。教師レコード71は、ある位置において4つの無線信号受信機60によって取得された受信強度情報を記憶する。図7に示されるように、教師レコード71は、状態情報、複数の受信機識別情報、複数の受信強度情報(受信強度情報1〜4)を有する。状態情報は、各受信強度情報が取得された際の作業者50の位置及び向きを示す情報である。受信機識別情報は、受信強度情報が取得された無線信号受信機60の識別情報である。複数の受信強度情報は、受信機識別情報毎に記録される。各受信強度情報は、その受信機識別情報が示す無線信号受信機60によって、その状態情報が示す位置及び向きで取得された複数の無線信号の受信強度情報である。図7の例では、一つの受信機識別情報毎に4つの受信強度情報が記録される。4つの受信強度情報は、例えば受信強度が大きいものから順に4つが選択されてもよい。この選択は、学習装置70のログ管理部703によって行われてもよいし、無線信号受信機60によって行われてもよいし、トランスミッター61によって行われてもよいし、他の装置によって行われてもよい。
学習部705は、ログ記憶部704に記録されている情報に基づいて学習処理を行う。具体的には、学習部705は、受信強度情報と、その受信強度情報が得られた際の作業者50の位置及び向きを示す状態情報と、の組み合わせを教師データとして用いることによって機械学習処理を行う。図7の例を用いれば、学習部705は複数の教師レコード71を教師データとして用いることによって機械学習処理を行う。学習部705には、教師付き学習によって識別器を生成又は更新するための機械学習技術が適用されてもよい。機械学習技術の具体例として、SVM(Support Vector Machine)やDL(Deep Learning)がある。学習部705は、複数の教師データに基づいて機械学習処理を行うことによって、識別器を表すパラメータ等のデータ(学習結果情報)を取得する。このような学習結果情報は、新たに受信強度情報が得られた場合に作業者50の状態情報を判定するために用いられる。
学習結果記憶部706は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。学習結果記憶部706は、学習部705において得られた学習結果情報を記憶する。
図8は、判定装置80の機能構成を示す概略ブロック図である。判定装置80は、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備える。判定装置80は、判定プログラムを実行することによって、状態情報判定部803及び出力情報生成部805を備える装置として機能する。また、判定装置80は、通信部801、移動可否情報記憶部802及び状態情報記憶部804をさらに備える。なお、状態情報判定部803及び出力情報生成部805の機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。判定プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。判定プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
通信部801は、通信インタフェースを用いて構成される。通信部801は、例えばインターネットなどのネットワークを介して他の装置とデータ通信する。本実施形態では、通信部801は、通信機40から送信される受信強度情報、受信機識別情報、作業者識別情報を受信する。また、通信部801は、学習装置70において記憶されている学習結果情報を受信する。また、通信部801は、出力情報生成部805によって生成された出力情報をユーザ端末90に送信する。
移動可否情報記憶部802は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。移動可否情報記憶部802は、移動可否情報を記憶する。移動可否情報は、あるサブ領域10から他のサブ領域10へ移動できるか否かを示す情報である。例えば、図1の例では、サブ領域A06からサブ領域B06には栽培ガーター20を回避して移動することが可能である。一方、サブ領域A04からサブ領域B04には、互いに領域自体は接しているものの、栽培ガーター20が存在するために移動することができない。そのため、移動可否情報記憶部802は、例えばサブ領域A06とサブ領域B06との組み合わせについては、移動可能であると記憶してもよい。移動可否情報記憶部802は、例えばサブ領域A04とサブ領域B04との組み合わせについては、移動不可能であると記憶してもよい。
状態情報判定部803は、通信機40から送信される受信強度情報と、学習装置70において記憶されている学習結果情報と、に基づいて、受信された受信強度情報の送信元となる作業者50の現在の状態(位置及び向き)を判定する。例えば、状態情報判定部803は、受信強度情報を、受信機識別情報、日時情報、作業者識別情報と対応付けてログレコード81として取得してもよい。例えば、状態情報判定部803は、サブ領域10の識別情報と向きを示す値とを判定結果として取得してもよい。例えば、状態情報判定部803は、緯度及び経度の値と向きを示す値とを判定結果として取得してもよい。
図9は、状態情報判定部803によって取得されるログレコード81の具体例を示す図である。図9に示されるように、ログレコード81は、日時情報、複数の受信機識別情報、複数の受信強度情報(受信強度情報1〜4)を有する。日時情報は、各受信強度情報が取得された日時を示す情報である。作業者識別情報は、各受信強度情報が取得された無線信号受信機60を装着している作業者50の識別情報である。受信機識別情報は、受信強度情報が取得された無線信号受信機60の識別情報である。複数の受信強度情報は、受信機識別情報毎に記録される。各受信強度情報は、その受信機識別情報が示す無線信号受信機60によって、その日時情報が示す日時で取得された複数の無線信号の受信強度情報である。図9の例では、一つの受信機識別情報毎に4つの受信強度情報が記録される。4つの受信強度情報は、例えば受信強度が大きいものから順に4つが選択されてもよい。この選択は、判定装置80の状態情報判定部803によって行われてもよいし、無線信号受信機60によって行われてもよいし、トランスミッター61によって行われてもよいし、他の装置によって行われてもよい。
状態情報判定部803は、取得された位置情報が示すサブ領域10と、同じ作業者50が直前に位置していたサブ領域10との組み合わせが、移動可否情報記憶部802において移動不可能であると記憶されていないか判定する。もし、移動不可能であると記憶されている組み合わせである場合、状態情報判定部803は、新たに判定結果として取得された位置情報を破棄し、位置の判定結果を、直前に位置していたサブ領域10に補正する。移動不可能であると記憶されている場所へ直接移動することは困難であるため、移動不可能であると記憶されている組み合わせである場合には新たに得られた判定結果が誤っている可能性が高いためである。このように補正が行われることによって、判定結果の精度を高めることが可能となる。また、状態情報判定部803は、所定の回数連続して移動不可能な同一のサブ領域10が位置の判定結果として得られた場合、連続して得られた判定結果を正しい位置の判定結果として出力してもよい。状態情報判定部803は、判定結果を状態情報記憶部804に記録する。
状態情報記憶部804は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。状態情報記憶部804は、状態情報判定部803による判定結果を記憶する。例えば、状態情報記憶部804は、判定結果である状態情報と、日時情報と、作業者識別情報とを対応付けて記憶する。状態情報記憶部804が記憶する情報に基づいて、どの作業者50がどの時刻にどの位置においてどちらを向いて作業していたかがわかる。
出力情報生成部805は、状態情報記憶部804に記録された情報に基づいて、出力情報を生成する。出力情報生成部805は、生成された出力情報をユーザ端末90に送信する。
図10〜13は、出力情報の具体例を示す図である。図10は、ヒートマップの具体例を示す図である。出力情報生成部805は、図10に示されるようなヒートマップを示す情報を出力情報として生成してもよい。図10に示されるヒートマップは、処理対象の作業者50が滞在していた時間をサブ領域10及び向きの組み合わせ毎に異なる表示態様で示す。図11は、ヒートマップの具体例の拡大図である。図11には、1つのサブ領域10を示すサブ領域画像11が示されている。サブ領域画像11は、左領域101、中央領域102及び右領域103を有する。左領域101は、処理対象の作業者50がそのサブ領域画像11が示すサブ領域10において左を向いて滞在していた時間を示す。中央領域102は、処理対象の作業者50がそのサブ領域画像11が示すサブ領域10において左右のどちらも向かずに滞在していた時間を示す。左右のどちらも向かずに滞在していた時間とは、例えば上方向(サブ領域A05からサブ領域A06へ向かう方向)や、下方向(サブ領域A06からサブ領域A05へ向かう方向)を向いて滞在していた時間である。右領域103は、処理対象の作業者50がそのサブ領域画像11が示すサブ領域10において右を向いて滞在していた時間を示す。例えば、色の違い(色相の違い、濃淡の違いなど)によって滞在時間の長短がグラフィカルに表現されてもよい。例えば、より濃い色は滞在時間がより長かったことを示す。例えば、より淡い色は滞在時間がより短かったことを示す。
図12は、作業者別作業時間のグラフを示す図である。出力情報生成部805は、図12に示されるような作業者別作業時間のグラフを示す情報を出力情報として生成してもよい。図12に示されるグラフは、例えば作業者識別情報によって表される作業者50毎に、作業に要した時間(以下「作業時間」という。)を横軸に表すグラフである。図13は、熟練度別作業時間のグラフを示す図である。出力情報生成部805は、図13に示されるような熟練度別作業時間のグラフを示す情報を出力情報として生成してもよい。図13に示されるグラフは、例えば作業者識別情報によって表される作業者50の熟練度毎に、作業時間を横軸に表すグラフである。各作業者50の熟練度は、不図示の記憶部に予め対応付けて記憶されている。
図12は、作業者別作業時間のグラフを示す図である。出力情報生成部805は、図12に示されるような作業者別作業時間のグラフを示す情報を出力情報として生成してもよい。図12に示されるグラフは、例えば作業者識別情報によって表される作業者50毎に、作業に要した時間(以下「作業時間」という。)を横軸に表すグラフである。図13は、熟練度別作業時間のグラフを示す図である。出力情報生成部805は、図13に示されるような熟練度別作業時間のグラフを示す情報を出力情報として生成してもよい。図13に示されるグラフは、例えば作業者識別情報によって表される作業者50の熟練度毎に、作業時間を横軸に表すグラフである。各作業者50の熟練度は、不図示の記憶部に予め対応付けて記憶されている。
ユーザ端末90は、通信可能な情報処理装置である。ユーザ端末90は、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット等の情報処理装置である。ユーザ端末90は、判定装置80から送信される出力情報を受信する。ユーザ端末90は、受信された出力情報を、表示装置に表示させる。
このように構成された状態判定システム200では、作業者50に設けられた無線信号受信機60における受信強度情報に基づいて作業者50の状態(位置及び向き)について機械学習が実行される。そして、機械学習により得られる学習結果と、新たに得られる受信強度情報に基づいて、作業者の位置及び向きが判定される。このように作業者50に関して位置のみならず向きについても情報が得られる。そのため、作業者50(移動体)に関してより精度の高い分析を行うことが可能となる。以下、この点について詳細に説明する。
人体は、水分を多く含むことなどが理由となり、無線信号を減衰させてしまう。そのため、例えば人体の前方に装着された無線信号受信機60−1に到達する無線信号のうち、作業者50の後方から届く無線信号については、人体において減衰してしまう。そのため、無線信号の受信強度が、無線信号送信機30と無線信号受信機60との間の距離に応じて本来決まるはずの値よりも低くなってしまう。このような現象は、水分を含まない物体によっても、遮蔽されることによって生じうる。すなわち、このような現象は作業者50に限らず位置の判定対象となる移動体において共通する現象である。このような原因により、作業者50(移動体)が同じ位置に存在したとしても、その向いている方向によって各無線信号受信機60による受信強度情報が異なってしまう。このような原理に着目し、本実施形態では無線信号受信機60によって得られる受信強度情報に基づいて位置のみならず向きについても機械学習を行い、その後に新たに得られた受信強度情報に基づいてその位置及び向きを判定する。そのため、位置のみならず向きについても精度よく判定することが可能となる。さらに、位置及び向きに基づいて作業者50の作業等についてより精度の高い解析を行うことが可能となる。例えば、あるサブ領域10に作業者50が滞在していたとして、その作業者50が右側の栽培ガーター20に対し作業を行っていたのか、左側の栽培ガーター20に対し作業を行っていたのか、栽培ガーター20への作業以外の行為を行っていたのか、について分析することが可能となる。
(変形例)
無線信号受信機60は、必ずしも作業者50の体に対し水平面上で異なる位置に複数設けられる必要は無い。例えば、無線信号受信機60は、作業者50の体に対し一つのみが設けられてもよい。このような場合であっても、作業者50に装着された1台の無線信号受信機60によって得られる受信強度情報に基づいて、作業者50の位置及び向きを判定することが可能である。
無線信号受信機60は、必ずしも作業者50の体に対し水平面上で異なる位置に複数設けられる必要は無い。例えば、無線信号受信機60は、作業者50の体に対し一つのみが設けられてもよい。このような場合であっても、作業者50に装着された1台の無線信号受信機60によって得られる受信強度情報に基づいて、作業者50の位置及び向きを判定することが可能である。
移動体(例えば作業者50)に対して設けられる無線信号受信機60の数は、学習処理が行われる場合と、状態判定が行われる場合とで異なってもよい。図14〜図16は、学習処理と状態判定とで無線信号受信機60の台数が異なっても方向を判定可能であることの原理を示す図である。図14では、学習処理が行われるタイミングにおいて、作業者50(移動体)に4台の無線信号受信機60が設けられていることを示す図である。図15は、図14の状態で各無線信号受信機60によって得られる受信強度情報の例を示す。図16は、状態判定が行われるタイミングにおいて、作業者50(移動体)に1台の無線信号受信機60のみが設けられた場合の、作業者50の向き毎に得られる受信強度情報を示す。図14〜図16に示されるように、たとえ学習処理が4台の無線信号受信機60によって実施され、状態判定が1台の無線信号受信機60によって実施されたとしても、作業者50(移動体)の向きを高い精度で判定することが可能となる。
学習装置70の状態情報取得部702及びログ管理部703は、通信部701の通信を介して各情報を取得するのではなく、USBメモリやCD−ROM等の可搬記録媒体に予め記録された情報を読み出すことによって取得してもよい。例えば、状態情報と受信機識別情報と受信強度情報とが対応付けられた情報が予め可搬記録媒体に記録されており、その情報を読み出すことによって状態情報取得部702及びログ管理部703がそれぞれ状態情報、受信強度情報を取得してもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
10…サブ領域, 20…栽培ガーター, 21…ワイヤー, 22…梁, 30…無線信号送信機, 40…通信機, 50…作業者, 60…無線信号受信機, 61…トランスミッター, 70…学習装置, 701…通信部, 702…状態情報取得部, 703…ログ管理部, 704…ログ記憶部, 705…学習部, 706…学習結果記憶部, 71…教師レコード, 80…判定装置, 801…通信部, 802…移動可否情報記憶部, 803…状態情報判定部, 804…状態情報記憶部, 805…出力情報生成部, 81…ログレコード, 90…ユーザ端末
Claims (4)
- 移動体に対し設けられた無線信号受信部と、
前記無線信号受信部が、予め定められた複数の位置にそれぞれ設置された複数の無線信号送信機から送信される無線信号を受信した際の受信強度を示す情報である受信強度情報を、他の通信装置に送信する受信強度情報出力部と、
前記移動体の位置と、前記移動体の向きと、前記位置に前記移動体が前記向きで存在している場合に得られる前記受信強度情報と、に基づいて学習処理を行う事によって得られる学習結果情報を記憶する学習結果記憶部と、
前記受信強度情報出力部によって出力される前記受信強度情報と、前記学習結果記憶部に記憶される前記学習結果情報と、に基づいて前記移動体の位置及び向きを判定する判定部と、
を備える状態判定システム。 - 前記学習結果情報が得られる際に前記移動体に対し設けられた前記無線信号受信部の台数と、前記判定部によって前記位置及び向きが判定される際に前記移動体に対し設けられた前記無線信号受信部の台数と、が異なる、請求項1に記載の状態判定システム。
- 前記学習結果情報が得られる際に前記移動体に対し設けられた前記無線信号受信部の台数は複数台であり、前記判定部によって前記位置及び向きが判定される際に前記移動体に対し設けられた前記無線信号受信部の台数は1台である、請求項2に記載の状態判定システム。
- 移動体に対し設けられた無線信号受信部と、
前記無線信号受信部が、予め定められた複数の位置にそれぞれ設置された複数の無線信号送信機から送信される無線信号を受信した際の受信強度を示す情報である受信強度情報を、他の通信装置に送信する受信強度情報出力部と、
前記移動体の位置及び向きを示す状態情報を取得する状態情報取得部と、
前記受信強度情報出力部によって出力される前記受信強度情報と、前記状態情報取得部によって取得される前記状態情報と、に基づいて学習処理を行うことによって、前記受信強度情報が得られた場合に前記状態情報を判定するために用いられる学習結果情報を取得する学習部と、
を備える学習システム。
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