JP2018193590A - 介在物形態制御鋼とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】REM添加鋼においてノズル閉塞防止とMnS介在物生成抑制を両立する条件とその製造方法を提示する。【解決手段】質量%で、Al:0.005%以上0.5%以下、O:0.0013%以上0.005%以下、Ca:0.0005%以上0.0045%以下を含有し、かつ、La,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上を合計濃度が0.0005%以上0.0035%以下含有する鋼であって、非金属介在物中のAl2O3、CaOおよびLa,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上からなる酸化物R−Oの3元質量濃度換算で所定範囲内にある介在物A群の個数NAと介在物B群の個数NBが(3)式の関係を満足することを特徴とすることで、清浄度を高位に維持したままMnSの生成を抑制できる。0.6≦NB/(NA+NB)≦0.75 …(3)【選択図】図2

Description

本発明は造船材、ラインパイプ、建設用鋼材、自動車用鋼等に用いられる高清浄鋼とその精錬方法に関し、詳しくは、非金属介在物の組成を精密に制御することにより、MnSの生成とノズル閉塞を抑止する生産性と機能に優れた介在物形態制御鋼とその製造方法に関する。
耐食性向上、靭性向上、加工性向上、耐ラメラティア性向上などを目的に、従来から鋼中の非金属介在物(以下、介在物)の低減や無害化を図る技術が多数開発されてきた。特に鋼中のSとMnが鋳造凝固過程で反応して生成するMnSは各種欠陥の起点となりやすいため、その低減技術が多数開発されている。
MnS生成抑止の主な方法としては鋼中にCaやLa,Ce,NdといったREMを添加し、鋼中SをCaSやLaSといった硫化物として固定することでMnとSとの反応を抑制する技術が広く用いられている。例えば、特許文献1、2、3では鋼中REM濃度とCa濃度とを適正範囲とすることで溶接部靭性に優れた耐サワー鋼管用鋼が示されている。
一方、CaやREMによって生ずる介在物は連続鋳造時の浸漬ノズルを閉塞させる場合があることから、ノズル閉塞回避技術も多数提案されている。例えば、特許文献4では二次精錬にて溶鋼を適正組成に制御した後にCaとREMからなる添加材を添加することでノズル閉塞を抑制する方法が示されている。
特開2016−125137号公報 特開2005−240051号公報 特開2014−218707号公報 特開2012−233220号公報
以上のようにCaとREMを用いてMnS生成の抑止と連続鋳造時のノズル閉塞防止を両立させる技術が多数提案されてきた。
しかし、既往技術では両者の両立を十分に達成することが困難であった。一般にMnSの生成を抑制するにはよりSと親和力の強いREMの濃度を増加させ介在物中REM酸化物濃度を増加させることが有利とされ、一方のノズル閉塞を防止するにはCa濃度を増加させ介在物中Ca酸化物濃度を増加させることが有利と考えられている。つまり、MnS生成抑止とノズル閉塞防止とでは適正な介在物は異なることになる。
ところが、既往技術にあるようにREMとCaを溶鋼に添加し、溶鋼成分のみに着目して精錬を行うと、介在物はREM−Ca−O−S系のREMとCaの酸硫化物からなる複合酸硫化物一種類のみが生成する場合が多い。特に生産性を重視してREMとCaとの添加間隔を短くしたり同時に添加したりすると介在物はほぼ一種類となる。このように介在物が一種類の場合には複合酸硫化物中のCaOがノズル閉塞防止に寄与し、同じ複合酸硫化物介在物中のREM酸化物がMnS生成を抑制に寄与することになる。結果、CaOとREM酸化物は同一介在物中に存在するため、CaO単体時に比較して介在物とノズル耐火物との反応生成物の融点が上昇してノズル閉塞防止効果が低下し、さらにREM酸化物単体時に比較して活量が低下するためSとの反応が抑制されるためMnS生成抑制効果も低下してしまう。
従って、MnS生成抑止とノズル閉塞防止を両立するには複数種類の介在物を独立して生成させることが必要であるが、既往技術ではこのような考え方が取り入られておらず、結果、困難であった。
本発明は、上記課題に鑑み、ノズル閉塞と有害介在物であるMnSを徹底的に低減した鋼とその製造方法を提供することにある。
本発明者は上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の介在物を2種類生成させ、さらにその存在比率を適正とすることでMnS抑制とノズル閉塞防止が同時に著しく向上することを見出した。
本発明は以上の知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下の通りである。
[1]質量%で、C:0.002%以上0.4%以下、Mn:0.1%以上2%以下、Si:0.001%以上1%以下、S:0.001%以上0.005%以下、Al:0.005%以上0.50%以下、O:0.0013%以上0.005%以下、Ca:0.0005%以上0.0045%以下を含有し、かつ、La,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上を合計濃度が0.0005%以上0.0035%以下含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼であって、
鋼中の非金属介在物組成について、Ca化合物を酸化物換算でCaOとし、La,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上からなる化合物を酸化物換算でR−Oとし、各非金属介在物中のAl23、CaOおよびR−Oの3成分含有量(質量%)合計を100%としたときの換算含有量をそれぞれ(%Al23)、(%CaO)、(%R−O)と表し、当該換算含有量が(1)式で定義される介在物A群の単位面積当たり個数NAと、当該換算含有量が(2)式で定義される介在物B群の単位面積当たり個数NBが、(3)式の関係を満足することを特徴とする介在物形態制御鋼。
介在物A群:10%≦(%Al23)≦30%かつ50%≦(%R−O) …(1)
介在物B群:30%≦(%CaO)≦50%かつ(%R−O)≦30% …(2)
0.6≦NB/(NA+NB)≦0.75 …(3)
[2]さらに質量%で、Cu≦1%、Ni≦10%、Ti≦0.7%、Nb≦0.5%、V≦0.5%、Cr≦1.5%、Mo≦1%の1種以上を含有することを特徴とする[1]に記載の介在物形態制御鋼。
[3]真空脱ガス精錬設備を用いて、CaとLa,Ce,Nd以外の成分を調整した溶鋼にCaOを主体とするフラックスを溶鋼に吹き付けもしくは吹き込みを行った後に、La、Ce、Ndからなる群から選ばれる一種または二種以上の金属もしくは合金を添加し、さらにこの後にCaまたはCa合金を添加することを特徴とする[1]又は[2]に記載の介在物形態制御鋼の製造方法。
本発明により、ノズル閉塞を起こすことなくMnSを含まない高機能鋼を効率よく、しかも安定的に製造することができる。
非金属介在物中のAl23、CaOおよびLa,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上からなる酸化物R−Oの3元状態図における介在物A群と介在物B群の組成範囲を示す図である。 介在物個数比率NB/(NA+NB)とMnS個数指数ならびにノズル閉塞指数との関係を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の処理対象となるFe以外の鋼成分を以下の理由により特定した。なお、本明細書において、鋼組成における「%」は特にことわりがない場合は「質量%」を意味する。
C:Cは減圧下で脱酸元素として作用する他に、S,Nの活量に影響する。このため、Cが0.002%未満では低酸素化効果が不安定となり、0.4%を超えて高くなるとSの活量が大きく変化し、反応機構が変化してしまう。そこで、Cは0.002%以上0.4%以下とした。
Mn:Mnも脱酸元素であり、各種鋼材特性を改善することから、必須元素である。0.1%未満では脱酸が不安定になり、2%を超えて高くなるとSの活量を低下させ、脱硫を困難とする。従って、Mn濃度は0.1%以上2%以下とした。
Si:SiもMn同様脱酸安定に欠くことのできない元素であるが、0.001%未満では脱酸が不安定となり、1%を超えて高くなると介在物中のSiO2濃度が高くなり、本発明が意図する介在物組成への制御が困難となる。よって、Siは0.001%以上1%以下とする。
Al:Alは最も強い脱酸力を有する元素であるため、この脱酸効果を得るには0.005%以上が必要である。一方、0.50%を超えて高くなると介在物中CaO濃度の制御が困難となる場合があるため0.50%以下が必要である。
S:Sは除去対象元素であるが、0.005%を超えて高くなると、界面張力が変化し、本発明が意図する介在物制御によるノズル閉塞防止効果が低下する。一方、0.001%未満では脱硫剤使用量が大幅に増加するため、コストが増加する。そこで、本発明では0.001%以上0.005%以下の溶鋼を処理対象とした。
O:Si,AlおよびMnが上記の濃度範囲にあると、O濃度が0.005%を超えて高い場合には、大量に介在物が溶鋼中に存在することとなる。よって、O濃度は0.005%以下とした。また、O濃度が0.0013%未満の場合は介在物量が少なくノズル閉塞が起こりにくいこと、Sを捕捉しMnS生成を抑制する酸化物介在物が少なくなりすぎMnS生成抑制が不安定となること、O濃度を0.0013%未満とするには処理コストが大幅に増加すること、から本発明の対象外とした。本発明において、OはT.Oを意味する。
Ca:Caは脱酸や脱硫に有効な元素であると同時に介在物形態制御にも有効である。Ca濃度が0.0005%未満ではREMに対して脱酸力が不足する。Ca濃度が0.0045%を超えて高くなるとCaS介在物の生成が活発となり、CaSによるノズル閉塞が発生する場合がある。よって、本発明ではCaを0.0005%以上0.0045%以下とした。
その他に強度や耐食性の確保を目的にCu≦1%、Ni≦10%、Ti≦0.7%、Nb≦0.5%、V≦0.5%、Cr≦1.5%、Mo≦1%の1種以上の成分を必要に応じて添加してもよい。
次に、La,Ce,Ndについて説明する。本発明では、La,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上について以下「REM」という。
La、Ce,Nd:これらREMは本発明の目的とする清浄鋼を得るための介在物の構成元素であり、1種または2種以上を添加する。これらの濃度が合計で0.0005%未満では介在物中にREM化合物を形成させることができない。一方、0.0035%を超えて高くなるとSの活量を低減してしまい、Sと介在物との反応速度が低下することが予測される。よって、本発明ではLa,Ce,Ndの合計濃度を0.0005%以上0.0035%以下とした。
次に、鋼中の非金属介在物組成について説明する。非金属介在物のうち、Ca化合物(Ca酸硫化物)を酸化物換算でCaOとし、La,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上からなる化合物(酸硫化物)を酸化物換算でR−Oとする。非金属介在物中のAl23、CaOおよびR−Oの3成分含有量(質量%)合計を100%としたときの換算含有量をそれぞれ(%Al23)、(%CaO)、(%R−O)と表す。そして、当該換算含有量が(1)式で定義される介在物を介在物A群、当該換算含有量が(2)式で定義される介在物を介在物B群と定義する。さらに、介在物A群の単位面積当たり個数をNA、介在物B群の単位面積当たり個数をNBとする。このように介在物群を定義した上で、本発明においては、介在物A群の単位面積当たり個数NAと介在物B群の単位面積当たり個数NBが(3)式の関係を満たすことを特徴とする。なお、Al23、CaOおよびR−Oの3元質量濃度換算とするため、(1)式の残部はCaOであり、(2)式の残部はAl23である。また、(%Al23)+(%CaO)+(%R−O)=100(質量%)である。
介在物A群:10%≦(%Al23)≦30%かつ50%≦(%R−O) …(1)
介在物B群:30%≦(%CaO)≦50%かつ(%R−O)≦30% …(2)
0.6≦NB/(NA+NB)≦0.75 …(3)
以下、鋼中の介在物組成についてこのように規定した理由を説明する。
鋼中のCa濃度とREM濃度とを制御するのみではノズル閉塞防止とMnS生成抑制の両立が困難である理由は前述したとおりであるが、これらを両立させるにはそれぞれの目的に応じた複数の介在物を共存させることが必要であり、さらに、それら複数の介在物の存在比を適正化する必要があると考えた。従って、必要な介在物の種類とその存在比を明らかにする必要があった。
そこで、REMとCaの添加量と添加順序、添加間隔を変化させることで様々な介在物を含有させた鋼をRHと連続鋳造機を用いて製造し、ノズル閉塞とMnS個数に与える影響を調査した。ノズル閉塞性は連続鋳造時のノズル内付着物厚で、MnS個数は連続鋳造機で得られた鋳片を観察することで評価した。また、MnS以外の介在物は同じく得られた鋳片内の介在物をSEMとEPMAを用いて組成と個数を分析した。ノズル内付着物厚は、300tの溶鋼を1チャージ連続鋳造した後の浸漬ノズルを縦断面で切断してノズル内の付着物の付着厚さを調査して、最大厚さをノズル内付着物厚と定義した。MnSならびにMnS以外の介在物の個数と組成は鋳片から20mm×20mm×10mmのサンプルを4個切り出し、20mm×20mmの面をSEM−EPMAで観察し、1μm以上の介在物の個数と組成を分析することで定量した。鋳片からのサンプル採取位置は鋳片幅をW、鋳辺厚をtとすると、幅方向1/2W,1/4W,3/4Wの各位置から1/2t位置からサンプルを採取し、3個のサンプルでの個数計測値の和をその鋳片の介在物個数と定義した。
MnS以外の介在物はREM−Ca−Al−O−S系であり、その組成分布範囲は非常に狭いものから広範なもの、あるいは2種類以上の介在物が独立して存在するものなど様々であったが、ノズル閉塞防止とMnS抑制に関与する介在物種類と組成範囲の特定ならびに特定された介在物組成の存在比とMnS個数ならびにノズル閉塞性の関係を鋭意検討した。その結果、ノズル閉塞とMnS生成に強く影響する介在物は、(1)式で示される介在物A群と(2)で示される介在物B群であり、かつ介在物A群と介在物B群それぞれの単位面積当たり個数NA、NBの関係が、(3)式の関係を満足することでノズル閉塞防止とMnS生成抑制が両立できることを見出した。
介在物A群と介在物B群以外の介在物を生成させた場合はノズル閉塞防止とMnS生成抑制のいずれか一方にしか作用しなかったか、いずれにも作用しなかった。介在物A群と介在物B群を(%R−O)−(%CaO)−(%Al23)の3元図に投影すると、図1に示すように、介在物A群と介在物B群の組成範囲は離れた領域あることから、MnSとノズル閉塞にそれぞれ異なる影響を示したと考えられる。鋼中の全介在物個数(MnSを除く)に占める、介在物A群と介在物B群合計の個数の比率が、60%以上であれば、本発明の効果を発揮することができる。
次に介在物A群と介在物B群の存在比について説明する。実験結果を図2に示す。横軸は(1)式と(2)式で定義されるA群とB群それぞれの単位面積当たり個数NA、NBの合計個数に占めるB群の個数(NB)割合を示し、縦軸はMnS個数指数またはノズル閉塞指数を示す。MnS個数はNB/(NB+NA)=1すなわちA群とB群の介在物との比較では全ての介在物がB群であったときのMnS個数を1、ノズル閉塞指数はNB/(NB+NA)=0すなわち全ての介在物がA群であったときのノズル内付着物厚さを1として指数化してノズル閉塞指数として示した。
図2から介在物B群の比率が増加するとノズル閉塞指数が低下し、(3)式で与えられる値が0.6を超えて大きくなるとノズル閉塞指数が0となることが解る。介在物B群は比較的高いCaO濃度を有した介在物であるため、ノズル耐火物と接触すると低融点酸化物相を形成してノズルに付着しなくなるためである。次に、MnS個数指数に着目すると(3)式で与えられる値が0.75を超えて大きくなるとMnS個数が急激に増加することが解る。これは、REM酸化物濃度が高く鋼中Sの補足能力が高いA群の介在物が減少してしまうためと考えられる。
以上から、A群とB群の介在物を鋼中に生成させ、さらにA群とB群の介在物個数が(3)式を満足させることでMnS生成抑止とノズル閉塞防止が同時に格段に向上することが解る。
次に、(1)〜(3)式を満足する介在物に制御するための、本発明の介在物形態制御鋼の製造方法について説明する。以下に示すプロセスA、またはプロセスBの製造方法を適用することにより、本発明の介在物形態制御鋼とすることができる。プロセスA、プロセスBのいずれも、鋼中の全介在物個数に占める、介在物A群と介在物B群合計の個数の比率を、60%以上とすることができる。
第1に、プロセスAについて説明する。例えば、二次精錬において、CaとLa,Ce,Nd以外の成分を調整した上で、溶鋼にREMを二回以上に分割して添加した後、溶鋼を10分間以上保持した後にCaを0.01〜0.15kg/(溶鋼トン・分)の低速で添加する方法がある。REMを分割添加するのは介在物をA群に制御するためである。REMを一括で大量に添加するとA群のAl23濃度が低下しすぎてしまう場合がある。また、溶鋼を保持し、かつ、Caを低速添加するのはA群の介在物を保持したままB群の介在物を生成させるためである。保持時間が短すぎると溶鋼中REMが残留しているためCaによる脱酸が効かなくなり介在物中CaO濃度の高いB群の生成が困難になる。また、Caを高速で添加すると一次的に溶鋼中Ca濃度が高くなり、先行して生成させたA群の一部がCaに還元され、A群の組成域から外れ高CaO濃度側へ変化してしまう。
以上のような方法で(1)〜(3)式を満足する介在物に制御可能である。
次に、プロセスAよりも効率的な方法として、以下にプロセスBについて説明する。真空脱ガス精錬設備を用いて生石灰を主体とするフラックスを溶鋼に吹き付けもしくは吹き込みを行った後に、La、Ce、Ndからなる群から選ばれる一種または二種以上の金属もしくは合金を添加し、さらにこの後にCaまたはCa合金を添加する方法を新たに考案した。主な作用機構は以下の通りである。
前述したようにプロセスAでは、A群の介在物をゆっくり生成させ、その後保持することでA群とB群の干渉を避け、さらにCaをゆっくり添加することでB群の介在物を安定的に生成させることが必要である。この方法はA群の介在物は溶鋼中REMで、B群の介在物は溶鋼中Caでそれぞれ制御する方法であるため、REMとCaの相互作用による相互干渉を軽減するため低速添加と保持が必要となる。しかし、A群とB群の介在物の両方に影響する酸化物をさらに共存させることで溶鋼中REMと溶鋼中Caの相互作用を緩和し、低速添加と保持が不要になると考えた。CaO共存下でAl含有溶鋼にREMを添加するとREM−Al−Ca−O平衡により介在物が規定される。一方、AlとREMを含有した溶鋼にCaを添加した場合もREM−Al−Ca−O平衡により介在物が規定される。また、CaOは熱力学的にも安定であるため、REMやAlによる変化はわずかである。つまり、CaOを溶鋼に添加しておけば介在物を規定する平衡反応が同一となるため、低速添加や保持を行う必要がなくなる。
本発明を転炉、RHならびに連続鋳造機を用いて実施する形態を説明する。転炉処理終了後に溶鋼を取鍋へ出鋼する。出鋼時にSi,Mn等の合金を加えても良いし、生石灰等の造滓剤を添加しても良い。また、出鋼時にスラグ中低級酸化物を低減することを目的にスラグ改質剤やAlを用いても良い。このとき、取鍋内のスラグ量は10kg/ton以上となることが望ましい。これは、スラグ量が少ないと溶鋼表面の被覆効果が小さくなり、大気からの再酸化ならびに吸窒を受けやすくなるためである。また、スラグ組成はスラグ中FeOとMnOの合計が10質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは7質量%以下である。スラグ中FeO,MnO濃度が高いと酸素ポテンシャルが不安定かつ変動しやすくなるためA群とB群とに正確に制御することが困難になる場合がある。出鋼時のスラグ改質剤やAlの添加量を調整することにより、取鍋内スラグのスラグ量とスラグ組成を上記好ましい範囲とすることができる。
RHへ取鍋を移送後、直ちに処理を開始する。RHでの処理は、脱水素等の真空脱ガス、溶鋼温度調整、成分調整、等の必要な処理を行った後、本発明を実施する。
第1に、プロセスAについて説明する。
初めに溶鋼にREMを添加する。REM添加量は目標濃度に応じて決定すればよいが、より精度よく本発明で規定する介在物を得るために、添加は2回以上に分割することが望ましい。ただし、4回以上に分割しても効果は飽和する。なお、添加するREMは金属Ceなどの金属、ミッシュメタルなどの合金などいかなる形態でも良い。
続いて溶鋼にCaを添加するが、より精度よく本発明で規定する介在物を得るために、REM添加後から10分以上溶鋼を環流した後にCaを添加することが望ましい。還流中に必要に応じてREM、S、Ca以外の合金成分の調整を行ってもよいが、酸化性ガスを用いた溶鋼温度調整は避ける必要がある。これは溶鋼温度調整中に酸素活量が大きく変動し、REM添加で生成させたA群の介在物が大きく変化してしまうためである。
Caは金属Ca、CaSi合金などいかなる形態で添加してもよい。また、添加方法は溶鋼への吹き込みやワイヤー添加などいかなる方法でも良い。また、Ca添加はRHで行ってもよいし、RH処理を終了し別の処理位置で大気圧下取鍋精錬装置で行ってもよい。
ただし、より精度よく本発明で規定する介在物を得るためにCa添加速度をCa純分で0.01kg/(溶鋼トン・分)以上0.15kg/(溶鋼トン・分)以下とすることが望ましく、さらに好ましくは0.05kg/(溶鋼トン・分)以下である。0.01kg/(溶鋼トン・分)未満では添加速度に対しCa蒸発速度が速いため溶鋼中Ca活量を十分増加させることができず、B群への制御精度が低下する。0.15kg/(溶鋼トン・分)を超えて早いと溶鋼中Ca活量が高くなりすぎ、予め生成させておいたA群の介在物がB群側へ変化してしまう場合がある。
Ca添加終了後は均一混合を図るため溶鋼を3分間程度環流もしくは撹拌を行い、連続鋳造機へ取鍋を移送し、速やかに鋳造する。
第2に、請求項3記載の精錬方法(プロセスB)について説明する。RHへ取鍋を移送後、直ちに処理を開始する。RHでの処理は、脱水素等の真空脱ガス、溶鋼温度調整、成分調整、等の必要な処理を行った後、本発明を実施する。初めにCaOを60%以上含有するフラックスをRHにて添加する。フラックスはCaOの他、CaOにMgO、Al23、CaF2などの酸化物などを混合あるいはプリメルトしてもよい。
添加の方法は真空槽内溶鋼表面に上吹きランスを介して吹き付ける方法や取鍋内溶鋼にインジェクションランスを浸漬させて溶鋼に吹き込む方法などいかなる方法でも良い。その後、REM添加を行った後にCaを添加するが、特にREM添加を分割する必要はなく、さらにREM添加後に溶鋼を10分間保持する必要もない。これは、CaOが介在物を規定する平衡反応を制御しているため短時間で溶鋼−介在物間反応が平衡に近付くためである。
溶銑300tを上底吹き転炉に装入し、溶鉄中C含有率が0.03〜0.2%になるまで粗脱炭吹錬を行い、終点温度を1630〜1650℃として粗脱炭溶鋼を取鍋に出鋼し、出鋼時に各種脱酸剤および合金を添加して取鍋内溶鋼成分を調整した。さらに、出鋼時に生石灰を添加し、スラグ中CaO/Al23質量比を1.2〜1.5、スラグ中FeOとMnOとの合計濃度を8%以下に調整した。
その後、取鍋をRHへ移送し、速やかにRH処理を開始した。RHでは初めに温度調整を行い、引き続きNi,Nb,Cuなどの溶鋼成分調整(合金添加)を行った。
その後、3種類の方法で精錬を行った。
プロセスAではREMを2分割添加した後に環流を10min行い、RH処理を終了して取鍋精錬装置でCaSi合金(35%Ca−65%Si)を内包したCaSiワイヤを溶鋼にCa純分で0.05kg/(溶鋼トン・分)で添加した。
プロセスBではRH真空槽内に設置した上吹きランスからCaOパウダーを0.7kg/(溶鋼トン・分)の速度で1.2kg/溶鋼トン上吹きした後、REMを一括添加し、3分間還流した後にCaSi合金を取鍋内溶鋼にCa純分で0.15kg/(溶鋼トン・分)で添加した。
プロセスCではREMを一括添加した後に3分間還流し、その後にCaSi合金を取鍋内溶鋼にCa純分で0.15kg/(溶鋼トン・分)で添加した。
なお、REMの添加量は0.02〜0.1kg/溶鋼トン、CaSi添加量は0.1〜0.4kg/溶鋼トンである。
各プロセス終了後に取鍋を連続鋳造機に移送し、鋳造した。1チャージ鋳造した後の浸漬ノズルから前述した方法でノズル内付着物厚を調査し、得られた鋳片から前述した方法で介在物調査を行い、ノズル閉塞性と介在物を評価した。処理後の溶鋼組成、介在物個数比(NB/(NA+NB))と製造結果を表1に示す。本発明範囲から外れる数値・項目に下線を付している。プロセスA、プロセスBのいずれも、鋼中の全介在物個数(MnSを除く)に占める、介在物A群と介在物B群合計の個数の比率は、62.5%以上であった。
MnS指数は試験番号12の結果を1として、閉塞指数は試験番号13の結果を1として、それぞれ規格化した。本発明請求項1を満足した試験番号1〜11はMnS生成と閉塞が抑制されている。それに対して、本発明請求項1を満足しなかった比較例12〜24ではMnS生成と閉塞のいずれか一方もしくは両方とも抑制できないことが解る。さらに、試験番号4,9,10,11は製造方法として本発明請求項3で規定したプロセスBを用いているが、さらにMnSとノズル閉塞が抑制されており、請求項3を満足することでさらに高い効果が得られることが解る。
Figure 2018193590

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.002%以上0.4%以下、Mn:0.1%以上2%以下、Si:0.001%以上1%以下、S:0.001%以上0.005%以下、Al:0.005%以上0.50%以下、O:0.0013%以上0.005%以下、Ca:0.0005%以上0.0045%以下を含有し、かつ、La,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上を合計濃度が0.0005%以上0.0035%以下含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼であって、
    鋼中の非金属介在物組成について、Ca化合物を酸化物換算でCaOとし、La,Ce,Ndのうちの1種又は2種以上からなる化合物を酸化物換算でR−Oとし、各非金属介在物中のAl23、CaOおよびR−Oの3成分含有量(質量%)合計を100%としたときの換算含有量をそれぞれ(%Al23)、(%CaO)、(%R−O)と表し、当該換算含有量が(1)式で定義される介在物A群の単位面積当たり個数NAと、当該換算含有量が(2)式で定義される介在物B群の単位面積当たり個数NBが、(3)式の関係を満足することを特徴とする介在物形態制御鋼。
    介在物A群:10%≦(%Al23)≦30%かつ50%≦(%R−O) …(1)
    介在物B群:30%≦(%CaO)≦50%かつ(%R−O)≦30% …(2)
    0.6≦NB/(NA+NB)≦0.75 …(3)
  2. さらに質量%で、Cu≦1%、Ni≦10%、Ti≦0.7%、Nb≦0.5%、V≦0.5%、Cr≦1.5%、Mo≦1%の1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の介在物形態制御鋼。
  3. 真空脱ガス精錬設備を用いて、CaとLa,Ce,Nd以外の成分を調整した溶鋼にCaOを主体とするフラックスを溶鋼に吹き付けもしくは吹き込みを行った後に、La、Ce、Ndからなる群から選ばれる一種または二種以上の金属もしくは合金を添加し、さらにこの後にCaまたはCa合金を添加することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の介在物形態制御鋼の製造方法。
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