JP2018192663A - 冊子用ファイル及びその製造方法 - Google Patents
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一方、紙や書類をファイルする簡易的な冊子用ファイルが各種事務処理等において多用されている。この冊子用ファイルは、長方形からなる一方の長辺側において折畳み線を介して連設され、長辺側と短辺側が係止されるものもある。そして、長辺と短辺に設けられた拡幅部(重ね合わせ部)にファイルする書類や紙を挿入して、書類をファイルさせて保存したり、本やノートのカバーとしても使用される。
特許文献1は、A列又はB列の定形サイズ用紙1をその長手方向に二分するように、用紙中央に沿ってミシン目2が形成されている。用紙中央に形成されたミシン目2に沿って簡単且つ的確に裁断することができ、これにより例えばA3サイズの用紙1から2枚のA4サイズの用紙3,4を得ることができる。A4サイズの原稿10,11を複写する場合、このA3サイズの用紙1を用い、複写機の原稿設定部に2枚の原稿を並置して複写することにより、2枚分の原稿内容が複写される。
特許文献2は、定型コピー用紙の一辺に拡幅用紙領域12を付加してなる拡幅型のコピー用紙10を用い、該拡幅型のコピー用紙10のうち定型コピー用紙領域11を空白にすると共に拡幅用紙領域12に広告20を表示してある。
そして、製品としては、正確にA4サイズやB5サイズなどの規格サイズの大きさの冊子用ファイルとして製造する必要があるが、従来そのような正確な製品として製造することはできなかった。すなわち、複写・印刷が紙の加工サイズや拡幅部(重ね合わせ部)や切取り線(ミシン目)等の施し方によって位置がずれてしまって、正確な複写・印刷ができないなどの問題を有していた。
本発明によれば、市販の複写機等で複写・印刷した冊子用ファイルを容易に製造することができる。そして、A3等ののび領域まで印刷・複写の行き届いた冊子用ファイルが組立可能になる。
本発明によれば、A3のびやB4のびなどの拡幅部を利用して前記係止用の凸部や係止溝が形成されるので、本来のA3サイズやB5サイズの領域に前記係止用の凸部や係止溝を形成せずに、本来の領域の複写・印刷に影響を与えることがない。
本発明によれば、A3のびやB4のびなどの拡幅部を利用して名刺やカードを挟み込む前記係止溝が形成されるので、本来のA3サイズやB5サイズの領域に前記係止溝を形成せずに、本来の領域の複写・印刷に影響を与えることがない。
本発明によれば、A3のびやB4のびなどの拡幅部を利用して表紙側を挟み込む前記係止溝が形成されるので、本来のA3サイズやB5サイズの領域に前記係止溝を形成せずに、本来の領域の複写・印刷に影響を与えることがない。
本発明によれば、A4のびなどの拡張領域を利用してA4フルサイズ等のA4規格の冊子用ファイルを組み立てるが、少なくともA4フルサイズの規格大きさ部分には印刷用コーティング剤が塗布されていることにより、その規格サイズ部分の色調が冴える印刷等が可能になる。また、前記拡幅部にのみ切取り線や折畳み線が形成されているので、A4所定サイズの大きさの領域における複写・印刷が切取り線や折畳み線によって影響を受けることがない。
本発明によれば、前記切取り部、係止凸部や係止溝を複写・印刷方向の前方側にすることにより、市販の複写機にかけると、切取り線やミシン目に沿って切り取りやすくなる。
本発明としては、市販の複写機により印刷するに際して、前記一方の隣接するX辺とY辺の一方に係止用凸部が設けられており、前記X辺とY辺の他方に対応する係止溝が形成されており、これら係止用凸部と係止溝の位置を印刷方向の後方側にすることを特徴とする。また、前記長辺側のY辺に拡幅部の他に切取り部が形成され、前記長辺側のY辺に拡幅部の他に切取り部が形成され、この切取り部は末広がりの外側に広がる広い角度でミシン目として鎖状の連結間隔が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、前記切取り部、係止凸部や係止溝を複写・印刷方向の後方側にすることにより、市販の複写機を使用しても、折畳み線や切取り線(ミシン目等)等に起因する紙詰まりを防止するために有効である。
本発明によれば、前記拡幅部にのみ切取り線や折畳み線が形成されているので、A4所定サイズの大きさの領域における複写・印刷が切取り線や折畳み線によって影響を受けることがない。
また、前記拡幅部にのみ切取り線や折畳み線が形成されているので、A4所定サイズの大きさの領域における複写・印刷が切取り線や折畳み線によって影響を受けることがない。
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す平面図であり、図2と図3は、冊子用ファイルを組立状態の斜視図である。本実施の形態では、紙製の冊子用ファイルの例で説明するが、プラスチック製などの合成樹脂製のファイル(クリアファイル)にも適用が可能である。また、段ボール、厚紙、薄紙、合成紙、合成樹脂シート等にも適用可能である。
本実施の形態の冊子用ファイル1は、市販のコピー用紙よりも厚い厚紙を使用して、A3サイズよりも一回り用紙が用いられる。長方形状の用紙を二分するように、用紙中央に沿って折畳み線5sが形成されており、この線を介して折りたたむと、A4サイズ部分の表裏2a,2bが重ね合わされ、厚紙の外周には長辺側のY辺拡幅部4と短辺側のX辺拡幅部3が設けられており、紙や書類を挟み込む紙製のファイル1である。A3ノビの大きさは通常(329×483)であり、A3の大きさの297×420より大きく、B3(364×515)より小さいサイズである。なお、紙中央に沿って折畳み線5sは、折り畳み線としているが、この折り畳み線は必ずしも必要ではなく、冊子用ファイルを組み立てるときの過程で折り畳んでも良い。
また、長辺側のY辺に拡幅部4Bの他に切取り部4Aが形成されて、ミシン目4m,4m3により除去することができる。この切取り部4Aは末広がりの外側に広がる広い角度θ1でミシン目として鎖状の連結間隔が形成されている。そして、前記切取り部4Aは、内側から外側に広がる広い角度(鈍角)θ1で切り込み(ミシン目)が形成されている。その角度θ1は、120度から150度程度が好ましい。このような傾斜角度θ1であれば、複写機等にかけても紙詰まりが防止されるのみならず、紙の内側から外側に広がるように適度にミシン目が切り取られて切取りやすくなる。そして、この切取り部4m,4m3としては、その幅が5mm以上であり20mm以下であることが好ましく、前記ミシン目として鎖状の連結間隔が5mm以上であり20mm以下であることが好ましい。剥離防止と、複写機に掛けたときに、所定間隔で、鎖状の連結が切断されて、切り離される状態の両者の均衡から、これらの設定が好ましい。
また、前記短辺側のX辺3の切り欠き3m3の角度θ2は、できるだけ小さく、折畳み線5sに沿うような線が好ましい(図6(a))。つまり図6(b)に示すように、前記差し込みのための切り欠き3m3の傾斜角度θ3に示すように、θ2よりも小さくできるだけ切り欠き線5sに沿うような角度しθ3が好ましい。図6(c)は、欠き3m3を略コ字形状として、左右の端部は切り欠きとして、中央はミシン目絵として形成して、紙詰まりを生じないようにした例である。
名刺やカード入れ用のミシン目としては、20mm以下であれば、市販の複写機では紙詰まりの心配はない。ミシン目としては、点線,一点鎖線もしくは二点鎖線等、種々の形態のものが選ばれる。これらの点線等のピッチ間隔等は、必要に応じて適宜設定可能である。前記隣接するX辺とY辺の一方に係止用凸部が設けられており、前記X辺とY辺の他方に対応する係止溝と、差込み用の切り欠き5sが同時に形成される。
また、前記短辺側のX辺3には、差し込みのための切り欠き3m3が形成されている。差し込みのための切り欠き3m3は、表紙となる部分2aの端部を差込むための切り欠きである。紙の複写機に対する送り側に沿うような曲線として切取り線5sが形成されているので、紙詰まりが生じることを防止できる。すなわち、円弧状の線であるが、できるだけ送り手側のX辺に沿うように形成することで、複写機の紙詰まりが防止できる。また、名刺やカード9を差し込む切り欠き3m1,4m1等は、その長さが20mm以下であれば、その切り欠き長さが短いために、紙詰まりには影響がない。
なお、これらの切り欠き3m3、名刺やカード9を差し込む切り欠き3m1,4m1や前記係止用凸部3mt前記係止溝4mtは、同時に形成することが好ましい。切り欠きのバラツキを防止して、複写機に対する紙詰まりを防止するためである。
ここで、名刺やカード9を挟み込む切り欠き3m1,4m1等や折畳み線5sには、印刷を施さないことが好ましい。
前記長辺側のY辺拡幅部の他に切取り部4Bが形成され、この切取り部4Bは末広がりの外側に広がる広い角度θ1でミシン目として鎖状の連結間隔が形成されており、その角度θ1は40度から60度程度が好ましい。
なお、冊子用ファイル用の厚紙1には、離型紙を用いて貼り合わせるようにしても良い。離型紙は、前記X辺とY辺のみを貼り合わせ離型紙でも良い。この離型紙9は、ミシン目や折畳み線おいて接合された印刷用の冊子用ファイルが完成する。
本実施の形態は、折畳み線5sが所定幅で形成しており、厚さのある紙や書類でも挟めるようになっている。本のカバーやノートのカバーとして使用することができる。
また、前記Y辺の端部の係止用凸部3mtの部分が切り欠き線により、切除可能なコーナー部7として構成れている。したがって、係止用凸部3mtのために、複写機等にかけたときに紙詰まりが防止できる。さらに、前記切取り部4Bの位置には、外周側からの切り欠き5kが形成されており、この切り欠き5kにより切り取り部4Bに沿って切り取りし易くされている。
そして、A4サイズの領域(2a,2b)には、カラー印刷などの色調等を高めるための印刷用コーティング剤が塗布されている。印刷する原紙がインクの密着性が悪かったり、適正が無い原紙に対してコーティング剤を塗布することにより、原紙とインクの密着性(接着性)を高めることで印刷複写の際の色調を高めるものであり、アンカーコートとも呼ばれる。色のインク(ペンキ顔料)をPP樹脂に練りこむ方法と、PP(ポリプロピレン)で出来たファイル表面にアンカーコートで塗布する方法等がある。カラーが良く映えるものするためには、白の顔料やアンカーコートする。透明ファイル(合成樹脂シートで出来他製品)は、透明の顔料やアンカーコートすることになる。複写機・複合機で印刷・複写するときは、少なくともA4所定サイズの大きさ(2a,2b)の領域には上記アンカーコートを塗布する。そして、複写機・複合機にかけると、カラー印刷などの色調が冴える印刷が可能になる。すなわち、少なくともA4所定サイズの大きさの部分(フルのA4サイズ部分)には色鮮やかな複写・印刷が可能になる。前記拡幅部にのみ切取り線や折畳み線3m1,3m2,3m3が形成されているので、A4所定サイズの大きさ(2a,2b)の領域における複写・印刷が切取り線や折畳み線3m1,3m2,3m3によって影響を受けることがない。なお、A4所定サイズの大きさ(2a,2b)の領域以外の部分や全体にアンカーコートを塗布しても良い。
3 短辺側のX辺拡幅部、3m3 切込み線(ミシン目)、
3m1,3m2 名刺やカードを差込む切込み線、
4,4A, 長辺側のY辺拡幅部、
4B 切取り部、
4m1,4m2 名刺やカードを差込む切込み線、
4m,4m3 切り欠き部(切り欠き)、4m 末広がりのミシン目(切取り線)、
5s 折畳み線、
θ1 末広がりの紙の内側から外側に広がる広い角度、
θ2,θ3 切欠き・切取り線の角度(送り側に沿うような曲線)
Claims (10)
- A4サイズやB4サイズなどの紙の規格サイズよりも大きな長方形状の紙であって、A4サイズやB4サイズなどの紙の規格サイズに対応した箇所よりも外側に拡幅部が設けられているとともに、前記拡幅部にのみ切取り線又は折畳み線が形成されていることを特徴とする冊子用ファイル。
- A4サイズやB4サイズなどの紙の規格サイズよりも大きな長方形状の紙であって、長方形サイズの隣接する短辺側のX辺と長辺側のY辺の一方に係止用凸部が設けられており、前記X辺とY辺の他方に対応する係止溝が形成されており、これらを係止してコーナーにポケット部を形成して冊子用ファイルとして組み立てられることを特徴とする冊子用ファイル。
- 前記冊子用ファイルは、長方形サイズの隣接する短辺側のX辺と長辺側のY辺に各々対応する名刺やカードを挟み込むための係止溝が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の冊子用ファイル。
- 前記冊子用ファイルは、長方形サイズの隣接する短辺側のX辺と長辺側のY辺の一方に紙製ファイとしての組み立てたときに、表紙側を係止するための係止溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の冊子用ファイル。
- A4サイズやB4サイズなどの所定の規格サイズにはカラー印刷などの色調等を高めるための印刷用コーティング剤が塗布されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の冊子用ファイル。
- A4サイズやB4サイズなどの所定の規格サイズよりも大きな長方形状の紙であって、長方形サイズの外周に拡幅部を設けるとともに、前記拡幅部に切取り線や折畳み線を形成して、複写機・複合機により複写・印刷してから、前記拡幅部に沿って切り取ったり折畳むようにして所定サイズの冊子用ファイルとして組み立てることを特徴とする冊子用ファイルの製造方法。
- 前記長方形サイズの一方の隣接する短辺側のX辺と長辺側のY辺のみ拡幅されており、前記切取り線や折畳み線は、前記拡幅部のみに形成することを特徴とする請求項6記載の冊子用ファイルの製造方法。
- 市販の複写機により複写・印刷するに際して、前記長辺側のY辺に拡幅部の他に切取り部が設けられており、この切取り部を複写機・複合機による複写・印刷方向の前方側にすることを特徴とする請求項6記載の冊子用ファイルの製造方法。
- 市販の複写機により複写・印刷するに際して、前記一方の隣接するX辺とY辺の一方に係止用凸部が設けられており、前記X辺とY辺の他方に対応する係止溝が形成されており、これら係止用凸部と係止溝の位置を印刷方向の後方側にすることを特徴とする請求項6記載の冊子用ファイルの製造方法。
- A4サイズやB4サイズなどの所定の規格サイズには、カラー印刷などの色調等を高めるための印刷用コーティング剤が塗布され、複写機・複合機による複写・印刷することを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項記載の冊子用ファイル。
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