JP2018190849A - 発光装置 - Google Patents

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Kyotaro Koike
恭太郎 小池
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Abstract

【課題】複数の発光領域を有する発光素子が複数配列して成る発光装置において、各発光領域の間隙の暗さを一様にすることにある。【解決手段】当該発光装置は、マウント基板、および、該マウント基板上に載置される複数の発光素子、を備える発光装置であって、前記発光素子各々は、支持基板と、前記支持基板上に配置され、相互に離隔する複数の発光領域を有するLEDアレイと、前記LEDアレイの上方に配置され、凹状の全体的断面形状を有する透光部材と、を含む。【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の発光領域を有する発光装置に関する。
GaN(ガリウム・窒素)等の窒化物半導体を用いた半導体発光素子は、紫外光ないし青色光を発光することができる。このような半導体発光素子は、たとえば、p型GaN層,GaN系活性層およびn型GaN層を有する光半導体積層と、当該光半導体積層に電流を流すための電極と、を含む(たとえば特許文献1)。
また、青色光を発光する半導体発光素子を、黄色光を放出することができる蛍光体材料と組み合わせれば、白色光を合成することができる。半導体発光素子と蛍光体材料を含む波長変換フィルムとを組み合わせた発光装置は、たとえば、ADB(アダプティブ・ドライビング・ビーム)やAFS(アダプティブ・フロントライティング・システム)などと呼ばれる、リアルタイムに配光形状を制御する技術を利用した車両用灯具(ヘッドライト)に応用される。
特開2009−267423号公報
本発明の主な目的は、複数の発光領域を有する発光素子が複数配列して成る発光装置において、各発光領域の間隙の暗さを一様に近づけることにある。
本発明の主な観点によれば、マウント基板、および、該マウント基板上に載置される複数の発光素子、を備える発光装置であって、前記発光素子各々は、支持基板と、前記支持基板上に配置され、相互に離隔する複数の発光領域を有するLEDアレイと、前記LEDアレイの上方に配置され、凹状の全体的断面形状を有する透光部材と、を含む、発光装置、が提供される。
複数の発光領域を有する発光装置において、発光領域間の暗さを一様に近づけることができる。
図1Aは、実施例による発光素子の断面図であり、図1Bおよび図1Cは、その表面状態および輝度分布を示すグラフである。 実施例による発光装置の平面図、および、実施例および参考例による発光装置の輝度分布を示すグラフである。 図3A〜図3Cは、製造段階における、実施例による発光装置(特に支持基板)の断面図である。 および、 図4A〜図4Hは、製造段階における、実施例による発光装置(特に光半導体積層)の断面図である。 および、 図5A〜図5Dは、製造段階における、実施例による発光装置(特に半導体発光素子アレイ)の断面図である。 図6Aおよび図6Bは、製造段階における、実施例による発光装置の断面図である。 図7Aおよび図7Bは、製造段階における、実施例による発光装置の断面図である。 図8A〜図8Cは、実施例による発光素子の変形例を示す断面図である。
図1Aに、実施例による発光素子の断面図を示す。図中に示す各構成部材の相対的なサイズや位置関係は、実際のものとは異なっている。
実施例による発光素子100は、主に、半導体発光素子アレイ(LEDアレイ)40と、波長変換層50と、透明樹脂層51から構成される。発光素子100は、たとえば700μm(横)×4500μm(縦)の矩形状の平面形状を有する。LEDアレイ40は、たとえばシリコン基板を用いた支持基板10と、その上に配置される電極層(配線層)20および光半導体積層30(発光領域Rl)と、を含む。
光半導体積層30は、少なくとも、p型半導体層、発光性を有する活性層、および、n型半導体層が積層する構造を有する。光半導体積層30は、たとえば、青色光を放出するGaN系半導体材料から構成される。光半導体積層30の厚みは、たとえば約5μm程度である。
また、光半導体積層30は、複数の発光領域Rlに分割されている。発光領域Rlは、たとえば、素子の横方向に2つ、縦方向に6つ、マトリクス状に配列する。各発光領域Rlの平面形状は、たとえば300μm×450μmの矩形状である。また、発光領域Rlの間隔(光半導体積層30に設けられた分割溝の幅)は、たとえば約85μm程度である。
電極層(配線層)20は、光半導体積層30(各発光領域Rl)のp型半導体層に電気的に接続するp側電極(アノード電極)、n型半導体層に電気的に接続するn側電極(カソード電極)、および、それらの電極を相互に絶縁する絶縁部材、を含む。各種電極は、光半導体積層30の発光領域Rl各々に接続されており、発光領域Rlは、それぞれ電気的に独立している。なお、各種電極は、光半導体積層30の発光領域Rlを、電気的に直列ないし並列に接続するように形成されていてもよい。
波長変換層50は、母材樹脂に蛍光体材料が添加された構成を有し、LED素子40(特に光半導体積層30)を覆うように配置される。たとえば、シリコーン樹脂からなる透光性樹脂部材中に、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)からなる蛍光体粒子が分散する構成である。
YAG粒子は、青色光(ないし紫外光)を吸収して、黄色光を放出する。光半導体積層30から出射される青色光と、波長変換層50(それに含有される蛍光体粒子)から放出される黄色光と、により、白色光が合成される。
波長変換層50は、光半導体積層30の直上に位置する主要部分と、光半導体積層30からはみ出し、支持基板10側に垂れ下がる周縁部分と、を有する。周縁部分は、電極層20の表面に接触しており、光半導体積層30の側面には接触していない。
波長変換層50は、全体にわたって、ほぼ均一な厚み(たとえば20μm)を有する。つまり、波長変換層50において、主要部分の厚みT1、および、周縁部分の厚みT2、はほぼ等しい。特に、周縁部分の、主要部分により近い部分の厚みは、主要部分の厚みT1と概ね同じである。ここで、厚みがほぼ等しいとは、厚みT2が、厚みT1の±15%の範囲内に収まっていることをいう。波長変換層50の厚みを全体的に均一にすることで、出射光(白色光)の色味を均一にする(色ムラを抑制する)ことができる。
光半導体積層30の各発光領域Rlの間隙には、波長変換層50を構成する樹脂部材が入り込んでいる。このような樹脂部材の入り込みにより、波長変換層50は、光半導体積層30から剥離し難くなっている。
透明樹脂層51は、たとえばシリコーン樹脂やフッ素樹脂などから構成され、凹状の全体的断面形状を有する。また、透明樹脂層51の表面は、曲面形状となっている。具体的に言えば、中央から外側に向かって徐々に厚くなり、周縁近傍で最も厚くなり、さらに周縁に向かって徐々に薄くなる断面形状を有する。透明樹脂層51は、波長変換層50を保護するとともに、光学レンズ、特に凹レンズ(平凹レンズないし凹メニスカスレンズ)のような光学的機能を果たす。
透明樹脂層51の中央部分(薄い部分)は、たとえば3μm程度の厚みである。また、透明樹脂層51の最も厚い部分は、たとえば10μm程度の厚みである。透明樹脂層51の最も厚い部分は、発光領域Rlよりも外側に配置されていることが好ましい。ただし、発光領域Rlと重なる位置に配置されていてもかまわない。なお、透明樹脂層51の中央部分(薄い部分ないし最も凹んでいる部分)は、発光領域Rlの間隙に位置していることが好ましい。
図1Bに、透明樹脂層の表面形状を例示する。グラフの横軸は、発光素子の横方向(発光領域が2つ配列する方向)についての位置を示し、縦軸は、透明樹脂層の表面高さを示す。グラフから、透明樹脂層51の表面は、全体的に、凹状に湾曲していることがわかる。
また、透明樹脂層の表面高さは、たとえば横方向に2つ並んだ発光領域の間隙に対応する位置(300μm付近)で最も低く、素子の外側(周縁)に向かって徐々に高くなっていく。そして、周縁近傍(570〜580μm付近)で最も高くなり、さらに周縁(650μm付近)に向かって徐々に低くなる。透明樹脂層表面の高低差は、たとえば7μm〜8μm程度である。
ここで、比較のため、参考例による発光素子を導入する。参考例による発光素子は、実施例による発光素子100において、透明樹脂層51を取り除いた構造を有する。つまり、LEDアレイ40および波長変換層50のみから構成される。
図1Cに、発光素子の輝度分布を例示する。グラフの横軸は、発光素子の横方向(発光領域が2つ配列する方向)についての位置を示し、縦軸は、輝度(発光強度)を示す。透明樹脂層が設けられた実施例による発光素子の輝度分布をDeで示し、透明樹脂層が設けられていない参考例による発光素子の輝度分布をDrで示す。
輝度が比較的大きくなる2つの領域Rm(点線で囲む領域)が、光半導体積層(発光領域)が形成された領域に対応し、領域Rmの間隙の、輝度が落ち込む領域Rv(点線で囲む領域)が、発光領域の間隙(光半導体積層の分割溝)に対応する。なお、領域Rmの外側の領域が、発光素子(発光領域)の外側の領域に対応する。
領域Rmおよびそれらの間隙領域Rvでは、実施例および参考例ともに、同じような輝度分布を有している。一方で、領域Rmの外側の領域では、実施例による輝度分布のほうが、参考例による輝度分布よりも側方に広がっており、全体として幅広な分布となっている。実施例におけるこのような出射光の側方への広がりは、凹状の全体的断面形状を有する透明樹脂層による効果と考えられる。
図2の上段に、実施例による発光装置の平面図を示す。実施例による発光装置101は、マウント基板上に、発光素子100(図1A参照)が横方向に並列して複数マウントされた構成である。複数の発光素子100は、たとえば10μm程度の間隔を空けて配列される。なお、図中において、光半導体積層30の各発光領域Rlは、破線によって示されている。
ここで、比較のため、参考例による発光装置を導入する。参考例による発光装置は、マウント基板上に、参考例による発光素子が複数マウントされた構成である。参考例による発光素子は、上述したように、実施例による発光素子100において、透明樹脂層51を取り除いた構造を有し、LEDアレイ40および波長変換層50のみから構成される(図1A参照)。
図2の中段および下段に、実施例および参考例による発光装置の輝度分布を概略的に示す。グラフの横軸は、発光素子が配列する方向についての位置を示し、縦軸は、輝度(発光強度)を示す。
輝度が比較的大きくなる領域Rmが、光半導体積層の発光領域に対応し、輝度が落ち込む領域Rvが、発光領域の間隙(光半導体積層の分割溝)に対応する。また、領域Rvよりもさらに輝度が落ち込む領域Rbが、発光素子の間隙に対応する。実施例における領域Rb,Rvの輝度差Bd(中段)は、参考例による領域Rb,Rvの輝度差Bd(下段)よりも小さい。
素子間にまたがる発光領域Rlの間隔は、通常、素子内における発光領域Rlの間隔よりも広く、また、支持基板10の厚さ分深い。このため、通常は、参考例(図2の下段)のように、素子間に対応する領域Rbの輝度(暗さ)のほうが、発光領域間(光半導体積層の分割溝)に対応する領域Rvの輝度(暗さ)よりも著しく低くなる(暗くなる)。
一方、実施例(図2の中段)では、発光素子に凹状の全体的断面形状を有する透明樹脂層が設けられているため、個々の素子において輝度分布がより側方に広がる(図1C参照)。これにより、素子間に対応する領域Rbにおいて輝度の落ち込みが抑制され、素子間に対応する領域Rbの輝度(暗さ)が、発光領域間(光半導体積層の分割溝)に対応する領域Rvの輝度(暗さ)と同程度に近づく。
複数の発光領域が配列する発光装置を車両用灯具(ADBやAFS等)などに用いる場合、各発光領域の間隙の輝度(暗さ)は、一様であることが好ましい。実施例による発光装置を用いれば、素子間にまたがる発光領域の間隙か、または、素子内における発光領域の間隙か、にかかわらず、発光領域の間隙をいずれも同じような輝度(暗さ)に近づけることができる。
以下、実施例による発光装置の製造方法について説明する。なお、LEDアレイ40(支持基板10,電極層20および光半導体積層30)および波長変換層50は、以下に説明する構造に限らず、基本的には、どのような構造であってもかまわない。
実施例による発光装置は、たとえば、支持基板を準備する工程(図3)と、成長基板上に光半導体積層を作製する工程(図4)と、支持基板と光半導体積層とを貼り合せて、成長基板を除去する工程(図5)と、光半導体積層を覆って波長変換層を配置する工程(図6)と、波長変換層上に透明樹脂層を形成する工程(図7)と、を有する。以下、各工程の詳細について説明する。
図3A〜図3Cは、支持基板10を準備し、支持基板10上に電極層(配線層)20(図1A参照)の一部を形成する様子を示す断面図である。
図3Aに示すように、支持基板10として、たとえばシリコン基板を準備する。その後、シリコン基板10に熱酸化処理を施し、表面にSiOからなる絶縁層11を形成する。
支持基板10は、熱膨張係数がサファイア(7.5×10−6/K)やGaN(5.6×10−6/K)に近く、熱伝導率が高い材料で形成されていることが好ましい。例えば、Si、RlN、Mo、W、CuW等を用いることができる。絶縁層11の膜厚は、絶縁性を確保する目的を達成できる厚さであればよい。
次に、絶縁層11上に、支持基板10側のp配線電極となるpチャネル層21を形成する。たとえば電子ビーム蒸着法により、Ti(膜厚300Å)/Au(膜厚10000Å)/Ti(膜厚300Å)の金属多層膜を成膜する。最上層をTiとするのは、後に形成する絶縁層22との密着性を保持するためである。その後、リフトオフ法などにより、金属多層膜を所望の平面形状にパターニングする。
図3Bに示すように、スパッタ法などを用いてSiOからなる絶縁膜22を成膜する。電気的絶縁性と密着性・強度を確保するために、絶縁膜22の膜厚は、1000Å〜6000Å程度であることが好ましい。絶縁膜22は、Siなど、ほかの絶縁部材により構成されていてもよい。続けて、絶縁膜22の、pチャネル層21が形成された位置に、pコンタクトホール22pを形成する。絶縁膜22は、たとえばCF系ガスを用いたドライエッチングにより除去することができる。
図3Cに示すように、導電層23を形成する。具体的には、たとえば電子ビーム蒸着法により、Ti(膜厚6000Å)/Pt(膜厚5000Å)/Au(膜厚5000Å)の金属多層膜を成膜する。続いて、たとえば抵抗加熱蒸着法により、膜厚1μmのAuSn(Sn:20wt%)を堆積する。
その後、導電層23を、相互に離間する複数の領域23a〜23cにパターニングする。導電領域23a,23cが支持基板10側のn配線電極(nチャネル層)に対応し、導電領域23bがpチャネル層21に接続するpコンタクト部に対応する。pコンタクト部は、支持基板10側のp配線電極の一部とみなすことができる。
pチャネル層21,絶縁膜22および導電層23(nチャネル層およびpコンタクト部)は、電極層20(図1A)の一部を構成する。以上により、電極層20の一部が形成される支持基板10が準備される。
図4A〜図4Hは、光半導体積層30を形成し、光半導体積層30上に電極層20(図1A参照)の一部を形成する様子を示す断面図である。
図4Aに示すように、成長基板12上に、GaN系半導体材料を含む光半導体積層30を形成する。
具体的には、成長基板12として、サファイア基板を準備する。成長基板12は、GaNのエピタキシャル成長が可能な格子定数を有する単結晶基板であり、後工程においてレーザーリフトオフによる基板剥離を可能にするよう、GaNの吸収端波長である362nmの光に対して透明なものから選択される。サファイア以外に、スピネル、SiC、ZnO等を用いることができる。
成長基板12を、MOCVD(有機金属気相成長法)装置に投入し、成長基板12上に、GaNバッファ層及びアンドープのGaN層を成長する。続いて、Si等をドープした膜厚5μm程度のn型GaN層を成長する。続いて、n型GaN層上に、発光層(活性層)を成長する。発光層として、例えば、InGaN層を井戸層、GaN層を障壁層とした多重量子井戸構造を形成することができる。続いて、発光層上に、Mg等をドープした膜厚0.5μm程度のp型GaN層を成長する。
以上により、光半導体積層30が形成される。
次に、光半導体積層30(p型GaN層)上に、コンタクト電極として透明導電膜24を形成する。具体的には、電子ビーム蒸着法やスパッタリング法などにより、膜厚16nmのインジウム錫酸化物(ITO)層を堆積し、リフトオフ法により所望の平面形状にパターニングする。透明導電膜24には、ITOのほかに、酸化亜鉛(ZnO)等を用いることもできる。
図4Bに示すように、光半導体積層30において、各発光領域Rl(図1A)の端部に対応する領域に保護膜25を形成する。保護膜25は、たとえば膜厚316nmのSiOにより形成される。
図4Cに示すように、透明導電膜24上に、光反射性を有するp側電極層26aを形成する。具体的には、電子ビーム蒸着法により、Ni,Pt,Ti,Pd等を添加した、膜厚300nmのAg層を堆積し、リフトオフ法により、透明導電膜24上に当該Ag層を残す。残されたAg層が、p側電極層26aに対応する。p側電極層26aは、反射電極として機能させるため、Ag,Pt,Ni,Rl,Pd及びこれらの合金を用いることが好ましい。
次に、p側電極層26aを覆うキャップ層26bを形成する。キャップ層26bには、高い光反射性およびマイグレーション耐性を備え、また、p側電極層26aのマイグレーションを抑制することができる材料、たとえばAg,Rh,Rl等を含む合金を用いる。成膜方法としては、電子ビーム蒸着やスパッタ法など、既存の成膜手法およびそれらを組み合わせて用いることができる。パターニングには、リフトオフ法を用いることが望ましい。
図4Dに示すように、光半導体積層30の一部に、p型GaN層および発光層を貫通し、n型GaN層を露出するビア30vを形成する。光半導体積層30の一部は、たとえば、Clプラズマを用いたドライエッチングにより除去することができる。ビア30vの深さ(エッチング深さ)は、たとえば1μm程度である。
図4Eに示すように、SiOからなる層間絶縁層27を成膜する。電気的絶縁性と密着性・強度を確保するために、層間絶縁層27の膜厚は、1000Å〜6000Å程度であることが好ましい。絶縁層27は、Siなど、ほかの絶縁部材により構成されていてもよい。
図4Fに示すように、層間絶縁層27の、キャップ層26bが形成された位置に、pコンタクトホール27pを形成する。絶縁層27は、たとえばCF系ガスを用いたドライエッチングにより除去することができる。同様に、層間絶縁層27の、ビア30vの底に対応する位置に、nコンタクトホール27nを形成する。
図4Gに示すように、nコンタクトホール27nを通って、n型GaN層に接続するn側電極層28を形成する。n側電極層28は、たとえば、光半導体積層30側から、Ti(膜厚10Å)/Ag(膜厚1200Å)/Ti(膜厚100Å)/Pt(膜厚500Å)/Au(膜厚5000Å)が積層された金属多層膜からなる。
図4Hに示すように、導電層29を形成する。たとえば電子ビーム蒸着法により、Ti(膜厚500Å)/Pt(膜厚1000Å)/Au(膜厚13000Å)の金属多層膜を成膜する。その後、リフトオフ法などにより、金属多層膜(導電層29)を、相互に離間する複数の領域29a〜29cにパターニングする。導電領域29a,29cがn側電極層28と電気的に接続し、導電領域29bがp側電極層26aと電気的に接続する。導電層29は、n側電極層28のマイグレーションを抑制する。
透明導電膜24,p側電極層26a,キャップ層26bおよび導電層29の領域29bは、光半導体積層30のp側電極(アノード電極)とみなすことができる。また、n側電極層28および導電層29の領域29a,29cは、光半導体積層30のn側電極(カソード電極)とみなすことができる。透明導電膜24から導電層29までの積層構造体は、電極層20(図1A)の一部を構成する。
図5A〜図5Dは、主に、支持基板および光半導体積層を貼り合せ、成長基板を光半導体積層から剥離する様子を示す断面図である。
図5Aに示すように、支持基板10と光半導体積層30とを、導電層23,29が対向するように配置する。このとき、導電層23,29は、pチャネル層21に接続する領域23bの位置と、p側電極層26aに接続する領域29bの位置と、が一致するように配置される。
図5Bに示すように、支持基板10と光半導体積層30とを貼り合せて、3MPaで加圧しながら300℃に加熱した状態で10分間保持する。続いて、室温まで冷却して、導電層23,29を融着接合する。支持基板10側のpチャネル層21から光半導体積層30側の透明導電膜24までの積層構造体は、電極層20を構成する。
次に、レーザーリフトオフによる成長基板12の剥離を行う。例えばUVエキシマレーザ光をサファイア基板12の裏面側から照射し、光半導体積層30の一部(バッファ層)を加熱分解する。なお、成長基板10の剥離あるいは除去は、エッチング等の他の手法を用いてもよい。
以降、光半導体積層30から支持基板10までの積層構造体を、上下反転して示す。
図5Cに示すように、レーザーリフトオフにより、成長基板が除去され、光半導体積層30(n型GaN層)が露出する。レーザーリフトオフにより発生したGaを熱水などで除去し、その後塩酸で表面を処理する。この表面処理は、窒化物半導体をエッチングできるものであればよく、リン酸、硫酸、KOH、NaOHなどの酸やアルカリなどの薬剤も用いることができる。また、表面処理はArプラズマや塩素系プラズマを用いたドライエッチングや、研磨などで行ってもよい。さらに、n型GaN層の表面に、RIE等のドライエッチング装置を用いたCl、Ar処理またはCMP研磨装置を用いた平滑化処理を行い、レーザー痕やレーザーダメージ層を除去する。
図5Dに示すように、発光領域Rlに対応するフォトレジストマスクを用いて、塩素ガスを用いた反応性イオンエッチングにより、光半導体積層30を複数の発光領域Rlに分割する。その後、光半導体積層30の表面(n型GaN層)を、例えばKOH溶液等のアルカリ溶液に浸し、光半導体積層30(n型GaN層)の表面に結晶構造由来の凹凸構造(マイクロコーン)を形成する。これにより、光半導体積層30の光取り出し効率が向上する。
その後、支持基板10の裏面側を研削・研磨し、支持基板10を薄片化する。さらに、ダイシングやレーザースクライブなどにより、支持基板10を分割して、個々の半導体発光素子(LEDアレイ40)を切り出す。
以降、LEDアレイ40、特に電極層20を簡略化して示す。
図6Aおよび図6Bは、光半導体積層上に、波長変換層を形成する様子を示す断面図である。なお、個々に切り出されたLEDアレイ40は、多層配線基板などのマウント基板上に複数載置(マウント)される。図中には、マウント基板上に載置された、任意の1つのLEDアレイについて示す。
図6Aに示すように、光半導体積層30の平面サイズよりも大きい波長変換フィルム50、具体的には、735μm×3700μmの平面サイズである波長変換フィルム50を、光半導体積層30上に配置する。波長変換フィルム50の周縁部は、光半導体積層30から、たとえば、20μm〜40μm程度はみ出している。その後、波長変換フィルム50を、120分間、150℃で加熱して、光半導体積層30に固着させる。
図6Bに示すように、波長変換層50は、加熱により軟化し、その周縁部は、自重により垂れ下がって、電極層20に接する。電極層20と、光半導体積層30と、波長変換層50と、により、空洞が画定される。電極層20表面において、波長変換層50は、光半導体積層30と、たとえば15μm以上離れている。
また、加熱により、波長変換層50を構成する樹脂は、発光領域Rlの間隙に入り込む。これにより、波長変換層50は、光半導体積層30から剥離し難くなる。
図7Aおよび図7Bは、波長変換層50上に透明樹脂層51を形成する様子を示す断面図である。
図7Aに示すように、波長変換層50上に、たとえば液状樹脂(液状のシリコーン樹脂)51aを数滴滴下する。液状樹脂51aは、波長変換層50表面全面に一様に濡れ広がる。その後、液状樹脂51aを、10分間、150℃で加熱する。
図7Bに示すように、加熱により、液状樹脂の溶媒が蒸発して、溶質(樹脂部材)が凝固・析出する、つまり液状樹脂が硬化する。これにより、樹脂層51が形成される。
波長変換層50表面全面に濡れ広がる液状樹脂(特にそれを構成する溶媒)は、その中央部よりも周縁部のほうが、表面積が大きく、蒸発速度も速い。このため、蒸発過程において、液状樹脂は蒸発速度が速い周縁部に誘引され、液状樹脂を構成する溶質の濃度はその中央部よりも周縁部のほうが濃くなっていく。溶媒が完全に蒸発したとき、残される溶質の総量、すなわち溶質からなる薄膜(樹脂層)の膜厚は、中央部よりも周縁部のほうが厚くなる。このようなメカニズムにより、樹脂層51の断面形状が全体として凹状になると考えられる。
以上により、実施例による発光素子100が完成し、同時に、発光素子100がマウント基板上に複数マウントされた発光装置101が完成する。
図8A〜図8Cは、実施例による発光素子の変形例を示す断面図である。
図8Aに示すように、透明樹脂層51は、製造条件などにより、その中央部分(発光領域Rlの間隙に対応する部分)に、微細な凹凸が形成されることがある。透明樹脂層51の中央部分には、このような凹凸が形成されていてもかまわない。また、凹凸がなく平坦であってもよい。
図8Bに示すように、波長変換層50は、光半導体積層30(発光領域Rl)を完全に埋め込むように設けてもよい。また、図8Cに示すように、透明樹脂層51も、波長変換層50(および光半導体積層30)を完全に埋め込むように設けてもかまわない。なお、このとき、波長変換層50の上方に位置し、凹状の全体的断面形状を有する部分を、透明樹脂層51の主要部51aと捉え、波長変換層50の側部に位置する部分を、透明樹脂層51の付加部(側面保護部)51bと捉えることができる。付加部51bは、波長変換層50への水分などの侵入を防ぐ。
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
10…支持基板、11…絶縁膜、12…成長基板、20…電極層、21…透明導電膜、22…絶縁膜、23…導電層、24…透明導電膜、25…絶縁層、26…p側電極層、27…層間絶縁膜、28…n側電極層、29…導電層、30…光半導体積層、40…半導体発光素子アレイ(LEDアレイ)、50…波長変換層、51…透光部材(透明樹脂層)、100…発光素子、101…発光装置。

Claims (6)

  1. マウント基板、および、該マウント基板上に載置される複数の発光素子、を備える発光装置であって、
    前記発光素子各々は、
    支持基板と、
    前記支持基板上に配置され、相互に離隔する複数の発光領域を有するLEDアレイと、
    前記LEDアレイの上方に配置され、凹状の全体的断面形状を有する透光部材と、
    を含む、発光装置。
  2. 前記透光部材は、中央から外側に向かって徐々に厚くなり、周縁の近傍において最も厚くなり、さらに周縁に向かって徐々に薄くなる断面形状を有する請求項1記載の発光装置。
  3. 前記発光素子各々は、さらに、前記LEDアレイと前記透光部材との間に配置され、前記LEDアレイから放出される光を吸収して、該光の波長とは異なる波長の光を放出する波長変換層と、を含む請求項1または2記載の発光装置。
  4. 前記波長変換層は、前記LEDアレイの直上に位置する第1の部分と、該LEDアレイからはみ出し、該LEDアレイの側部に接触せずに垂れ下がる第2の部分と、を有し、該第2の部分の厚みが該第1の部分の厚みの±15%の範囲内に収まる、請求項3記載の発光装置。
  5. 前記発光素子各々は、さらに、前記LEDアレイの側方に位置し、前記透光部材と一体的に形成される保護部材と、を含む請求項1〜4いずれか1項記載の発光装置。
  6. 前記透光部材の、最も凹んでいる部分は、前記発光領域の間隙に位置する請求項1〜5いずれか1項記載の発光装置。
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