JP2018189792A - 画像形成装置および定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通紙モードによらず、定着装置における消耗品としての発熱体の寿命を正確に判定できる画像形成装置および定着装置を提供する。【解決手段】記録材に形成された画像をニップ部にて加熱するエンドレスベルトと、エンドレスベルトとの間でニップ部を形成するとともにエンドレスベルトを回転駆動する駆動回転体と、エンドレスベルトをその内面から駆動回転体に向けて押圧するとともにエンドレスベルトを加熱するヒータと、エンドレスベルトの温度を検出する第1のセンサと、第1のセンサの出力に応じてヒータへの通電を制御する制御部と、ヒータへの通電時間を所定時間毎に積算する積算部と、積算部による積算値に応じてヒータの寿命を判定する判定部と、ヒータの温度を検出する第2のセンサと、第2のセンサにより検出された所定時間当たりの温度変化量に応じて積算すべき時間を補正する補正部と、を有する。【選択図】図9
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等、記録材上の未定着トナー像を加熱定着する定着装置を備える画像形成装置、およびこれに用いられる定着装置に関するものである。
電子写真プロセス方式を採用する画像形成装置は、主に感光ドラムユニットや現像装置、転写装置、定着装置等から構成されている。これらのユニットや装置は画像形成装置の機種によっては消耗品として設計されている。この場合、常に安定して高品位なプリント画像をユーザーに提供するためには、これら消耗品の寿命を適切に設定し、ユーザーに対して寿命予告及び消耗品の交換を促すことが重要である。
ところで、定着装置の場合、寿命を超えて使用し続けると定着装置内の各部品の劣化によって画質不良や定着不良などが発生する。特に、オンデマンド定着器に代表される、低熱容量の定着フィルム、加熱源としてヒータを使用している場合、立ち上げ時間を短縮するため、毎回ジョブごとにヒータに大電力を投入しているので、ヒータが劣化し、ヒータの抵抗値が耐久により変動してしまう。そして、ヒータの抵抗値が変動することにより、立ち上げ時間が遅くなったり、定着不良が発生してしまうことがある。
上記現象を未然に防ぐには、定着装置の正確な寿命予告が必要である。本体で使用されている定着装置の劣化・寿命を検知する方法としては、記録材の通紙枚数や通紙時間をモニターする方法が一般的で容易である。この方法では、所定の通紙枚数若しくは通紙時間を超えた時点で、寿命予告や定着装置交換等のメッセージが画像形成装置本体や接続しているPC側に示される。
しかしながら、定着温度やジョブレングス及びスループット間隔が異なる複数の通紙モードを有する画像形成装置においては、通紙モードによって定着装置が受ける熱的ダメージが異なる。そのため、通紙モードによって定着装置の寿命枚数が異なる場合がある。実際の市場において使用される通紙モードの種類とその使用比率はユーザーによって異なるため、定着装置の寿命枚数は大きくばらついてしまう。
このような場合、寿命枚数を最も厳しい通紙条件での最短寿命枚数に設定することができるが、全てのユーザーがこのような厳しい条件で使用することは稀である。そして、このような方法では、普通に使用しているユーザーに対して非常に早い寿命予告を促す場合があるため、定着装置を寿命寸前まで有効に使用することができないという問題があった。
そのため、定着ヒータ等の加熱手段への通電時間や投入電力をモニタし、その総量があらかじめ規定した値に達したら寿命到達とする構成が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1においても、上述したように通紙モードにより寿命が異なるため、寿命が正確に予測されるように、更なる改善が求められていた。
本発明の目的は、通紙モードによらず、定着装置における消耗品としての発熱体の寿命を正確に判定できる画像形成装置および定着装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、記録材に画像を形成する画像形成部と、記録材に形成された画像をニップ部にて加熱するエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトとの間で前記ニップ部を形成するとともに前記エンドレスベルトを回転駆動する駆動回転体と、 前記エンドレスベルトをその内面から前記駆動回転体に向けて押圧するとともに前記エンドレスベルトを加熱するヒータと、前記エンドレスベルトの温度を検出する第1のセンサと、前記第1のセンサの出力に応じて前記ヒータへの通電を制御する制御部と、前記ヒータへの通電時間を所定時間毎に積算する積算部と、前記積算部による積算値に応じて前記ヒータの寿命を判定する判定部と、前記ヒータの温度を検出する第2のセンサと、前記第2のセンサにより検出された前記所定時間当たりの温度変化量に応じて積算すべき時間を補正する補正部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る定着装置は、記録材に形成された画像をニップ部にて加熱するエンドレスベルトと、前記エンドレスベルトとの間で前記ニップ部を形成するとともに前記エンドレスベルトを回転駆動する駆動回転体と、 前記エンドレスベルトをその内面から前記駆動回転体に向けて押圧するとともに前記エンドレスベルトを加熱するヒータと、前記エンドレスベルトの温度を検出する第1のセンサと、前記第1のセンサの出力に応じて前記ヒータへの通電を制御する制御部と、前記ヒータへの通電時間を所定時間毎に積算する積算部と、前記積算部による積算値に応じて前記ヒータの寿命を判定する判定部と、前記ヒータの温度を検出する第2のセンサと、前記第2のセンサにより検出された前記所定時間当たりの温度変化量に応じて積算すべき時間を補正する補正部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る別の画像形成装置および定着装置は、画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、前記ニップ部を加熱するための発熱体と、前記発熱体の温度情報を検知し単位時間当たりの昇温量を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前記単位時間当たりの昇温量毎に、前記発熱体に関する通電時間と、前記単位時間当たりの昇温量毎に対応した重み付け係数と、を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された、前記単位時間当たりの昇温量毎の前記通電時間と、対応した前記重み付け係数と、の積の総和に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る別の画像形成装置および定着装置は、画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、前記ニップ部を加熱するための発熱体と、前記第1の定着部材または前記第2の定着部材を駆動させて定着動作を行う場合における前記発熱体への通電立上げ回数を取得する取得手段と、前記取得手段の出力に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る別の画像形成装置および定着装置は、画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、前記ニップ部を加熱するための発熱体と、前記第1及び第2の定着部材を駆動させない状態における前記発熱体への通電立上げ回数を取得する取得手段と、前記取得手段の出力に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、通紙モードによらず、定着装置における消耗品としての発熱体の寿命を正確に判定できる。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置の一例であるカラー電子写真プリンタの断面図であり、シートの搬送方向に沿った断面図である。本実施形態では、カラー電子写真プリンタを単に「プリンタ」という。
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置の一例であるカラー電子写真プリンタの断面図であり、シートの搬送方向に沿った断面図である。本実施形態では、カラー電子写真プリンタを単に「プリンタ」という。
図1に示すプリンタは、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色の画像形成部10を備えている。感光ドラム11は、帯電器12によってあらかじめ帯電される。その後、感光ドラム11は、レーザスキャナ13によって、潜像を形成されている。潜像は、現像器14によってトナー像になる。感光ドラム11のトナー像は、一次転写ブレード17によって、像担持体である例えば中間転写ベルト31に順次転写される。転写後、感光ドラム11に残ったトナーは、クリーナ15によって除去される。この結果、感光ドラム11の表面は、清浄になり、次の画像形成に備える。
一方、シートPは、給紙カセット20、又はマルチ給紙トレイ25から、1枚ずつ送り出されて、レジストローラ対23に送り込まれる。レジストローラ対23は、シートPを一旦受け止めて、シートが斜行している場合、真っ直ぐに直す。そして、レジストローラ対23は、中間転写ベルト31上のトナー像と同期を取って、シートを中間転写ベルト31と二次転写ローラ35との間に送り込む。
中間転写ベルト上のカラーのトナー像は、転写体である例えば二次転写ローラ35によって、シートPに転写される。その後、シートのトナー像は、シートが定着器40によって、加熱加圧されることでシートに定着される。
(定着装置)
次に、本実施形態に係る定着装置について説明する。なお、本明細書において、定着部材に関して長手方向とは、記録材(記録紙)の搬送方向および記録材の厚さ方向に直交する方向である。本実施形態では、定着装置40として、概略構成図(図2)で示されるように、トナー画像Tを担持した記録材Pを挟持搬送するニップ部をフィルムとローラで形成する。そして、ニップ部が発熱体で加熱されるように、ヒータでフィルムを加熱するフィルム加熱方式の加熱装置(テンションレスタイプ)を用いた。
次に、本実施形態に係る定着装置について説明する。なお、本明細書において、定着部材に関して長手方向とは、記録材(記録紙)の搬送方向および記録材の厚さ方向に直交する方向である。本実施形態では、定着装置40として、概略構成図(図2)で示されるように、トナー画像Tを担持した記録材Pを挟持搬送するニップ部をフィルムとローラで形成する。そして、ニップ部が発熱体で加熱されるように、ヒータでフィルムを加熱するフィルム加熱方式の加熱装置(テンションレスタイプ)を用いた。
本実施形態では、このような加熱装置を用いたが、ニップ部をローラ対やフィルム対で形成するローラ対方式やフィルム対方式の加熱装置でも実施可能である。
図2で、43は発熱体としてのとしてのセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)である。このヒータ43は、紙面(図2)に垂直方向を長手方向とする細長薄板状のセラミック基板と、この基板面に具備させた通電発熱抵抗体層と、を基本構成として備える。そして、発熱抵抗体層に対する通電により全体に急峻な立ち上がり特性で昇温する低熱容量のヒータである。また、記録材の長手方向の幅サイズに応じて、通電領域を切り替える構成となっている。
41は、熱を伝達する加熱部材としての円筒状(エンドレス)の耐熱性の定着フィルム(第1の定着部材)であり、高温に発熱するヒータ43を支持(保持)する支持部材(保持部材)であるヒータホルダー46にルーズに外嵌させてある。本実施形態における定着フィルム41は、図3に示すとおりであり、表層、弾性層、基層、内面層の4層複合構造を有する。
表層41aは、厚さ100μm以下、好ましくは10〜70μmのフッ素樹脂材料を使用できる。フッ素樹脂層としては、例えばPTFE、FEP、PFAなどが挙げられる。本実施形態では、厚さ10μmのPFAチューブを用いた。
基材金属層41bは、クイックスタート性を向上させるために、厚さとして100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性材料を使用できる。例えば、SUS、ニッケルなどの金属フィルムを使用できる。本実施形態では、厚さが30μm、直径が25mmの円筒状ニッケル金属フィルムを用いた。
弾性層41cは、表層41aと基層41bに挟まれている。また、熱容量を小さくしてクイックスタート製を向上させるために、熱伝導性を高める為のフィラーを添加した。本実施形態では、ゴム硬度10度(JIS−A)、熱伝導率1.3W/m・K、厚さ200μmのシリコーンゴムを用いた。
内面層41dは、ポリイミド樹脂のような高耐久性、高耐熱性を持つ樹脂が適している。本実施形態では、芳香族テトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、芳香族ジアミンとの略等モルを有機極性溶媒中で反応させて得られるポリイミド前駆体溶液を用いた。この溶液を前記基材金属層41bの内面に塗工、乾燥、加熱し、脱水閉環反応により形成したポリイミド樹脂層を内面層41dとする。
具体的には、本実施形態ではポリイミド前駆体溶液として、3,3‘,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンからなるポリイミド前駆体のN−メチル−2−ピロリドン溶液を用いた。そして、厚み15μmのポリイミド樹脂を形成し、これを内面層41dとしている。
図2で、44は加圧部材としての耐熱性弾性加圧ローラ(第2の定着部材)であり、芯金と、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴム、あるいはシリコーンゴムの発泡体からなる弾性層からなり、芯金の両端部を回転自由に軸受け支持させて配設してある。この加圧ローラ44の上側に、上記の定着フィルム41・ヒータ43を、ヒータ43側に対して加圧ローラ44に並行に配置し、不図示の押付部材で押圧させる。これにより、定着フィルム41を介してヒータ43の下面と加圧ローラ44の上面にローラ弾性層の弾性に抗して圧接させて加熱部としての所定幅の定着ニップ部(ニップ部)Nを形成させてある。
図4に示したように、加圧ローラ44は、制御部から回転指令が出された駆動手段(モータ)Mにより、伝達手段Gを介して、矢印の反時計方向に所定の回転周速度にて回転駆動される。この加圧ローラ44の回転駆動による加圧ローラ44と定着フィルム41との、定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力により、円筒状の定着フィルム41に回転力が作用する。そして、定着フィルム41が、ヒータ43の下向き面に密着して、摺動しながら矢印の時計方向に従動回転可能な状態になる。ヒータ43の支持部材は、円筒状の定着フィルム41の回転ガイド部材でもある。
加圧ローラ44が回転駆動され、それに伴って円筒状の定着フィルム41が従動回転状態になり、またヒータ43に通電がなされて該ヒータが迅速に昇温して所定の温度に立ち上がり温調された状態を考える。この状態において、定着ニップ部Nの定着フィルム41と加圧ローラ44との間に未定着トナー像Tを担持した記録材Pが導入される。そして、定着ニップ部Nにおいて記録材Pのトナー像担持側面が定着フィルム41の外面に密着して、記録材Pが定着フィルム41と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。
この挟持搬送過程において、ヒータ43で加熱された定着フィルム41の熱により記録材Pが加熱され、記録材P上の未定着トナー像Tが記録材P上に加熱・加圧されて溶融定着される。定着ニップ部Nを通過した記録材Pは、定着フィルム41の面から曲率分離して排出搬送されていく。
45aはヒータ裏の接触式温度計(サーミスタ)であり、ヒータ43の温度を計測している。図4に示したように、ヒータ裏のサーミスタは、回転軸方向(長手方向)に、3個所配置してある。中央部のサーミスタ45a1は長手方向の中央部に配置され、端部のサーミスタ45a2、45a3は、長手方向の中央部から±150[mm]の位置に配置してある。
45bはフィルム裏の接触式温度計(サーミスタ)であり、ヒータ43によって加熱された定着フィルム41の内面の温度を計測している。そして、その温度検出結果を制御部に渡す構成となっている。
図4に示したように、フィルム裏のサーミスタは、長手方向に3か所配置してある。中央部のサーミスタ45b1は長手方向の中央部に配置され、端部のサーミスタ45b2、45b3は、長手方向の中央部から±150[mm]の位置に配置してある。
本実施形態では、定着フィルム41、加圧ローラ44の直径は30[mm]に設定している。そして、定着フィルム41と加圧ローラ44を総圧30[kgf]の加圧力で両者を当接させることによって、ニップ幅を約8[mm]としている。
本画像形成装置のプロセススピードは、250[mm/s]、A4サイズ普通紙の生産性はモノクロカラ―ともに60ppmである。
本定着装置は、長手方向の中央部のフィルム裏のサーミスタ45b1(図4)が所定温度となるように、ヒータ43の投入電力を調整している。長手方向の中央部のフィルム裏サーミスタ45b1の温調は、画像形成装置を設置している環境、通紙する紙種により変化させている。
例えば、画像形成装置を設定している環境が23[℃]、かつ普通紙1(81g紙以下)を通紙するときは、長手方向の中央部のフィルム裏のサーミスタ45b1が170[℃]になるように設定している。そして、画像形成装置を設定している環境が23[℃]、かつ普通紙2(105g紙以下)を通紙するときは、長手方向の中央部のフィルム裏のサーミスタ45b1が180[℃]になるように設定している。
ここで、定着フィルム41の内面と、ヒータ43との摺動抵抗を低減させるため、定着フィルム41の内面とヒータ43との間にグリスが塗布されている。定着部材を回転させない状態でヒータ43に通電し、グリスを温めて、グリスの粘度を低下させてから、定着部材を回転させることにより、ヒータと定着部材間の摺動抵抗が低減でき、定着部材の劣化を抑えることができる。
(ヒータ)
次に、図5を用いて、本実施形態における発熱体としてのヒータ43について詳細に説明する。ヒータ43は、基板431と、基板431上に形成される発熱層432と、発熱層432を覆う絶縁コート層433から成る。基板431はヒータ43の寸法や形状を決定する部材であり、材料としては耐熱性、熱伝導性、電気絶縁性に優れたアルミナ、窒化アルミ等のセラミック材料が用いられる。本実施形態では長手方向の長さが400mm、短手方向の長さが8.0mm、厚さが約1mmのアルミナを用いている。ヒータ43の熱伝導率は、20[W/m*K]である。
次に、図5を用いて、本実施形態における発熱体としてのヒータ43について詳細に説明する。ヒータ43は、基板431と、基板431上に形成される発熱層432と、発熱層432を覆う絶縁コート層433から成る。基板431はヒータ43の寸法や形状を決定する部材であり、材料としては耐熱性、熱伝導性、電気絶縁性に優れたアルミナ、窒化アルミ等のセラミック材料が用いられる。本実施形態では長手方向の長さが400mm、短手方向の長さが8.0mm、厚さが約1mmのアルミナを用いている。ヒータ43の熱伝導率は、20[W/m*K]である。
基板431上には、スクリーン印刷法によって、発熱層432と導体パターンが形成される。導体パターンは、電源から発熱層432に電流を流すためのパターンである。本実施形態では、導体パターンとしては低抵抗率材料である銀ペースト、若しくは銀に少量のパラジウムを混合した合金のペーストを用いている。また、発熱層432の材料はペーストであり、所望の抵抗値になるように、銀(432A)の中に、432Bのようなパラジウム、432Cのようなガラス繊維など銀−パラジウム合金のペーストで構成されている。
発熱層432と導体パターンは耐熱性ガラスから成る絶縁コート層(433)が被覆され、リークやショートが生じないように電気的に保護される。そして、基板431の長手方向の端側には、電源と電気的に接続される電極が設けられる(不図示)。発熱層432の総抵抗は約10Ωであり、印加電圧100Vで電力1000[W]まで出すことができる。
本実施形態の定着装置である低熱容量定着器は、定着器をスタンバイ温度状態で待機していない。スタンバイ温度状態とは、いつ紙が来ても定着不良が発生しないように、定着器を常に一定温度で温調するモードである。スタンバイのデメリットは、常に一定温度で温調しているので、消費電力が多くなる弊害がある。これに対し、本定着器の制御は、ジョブを受け付けるとヒータに通電し、通紙終了後にはヒータの電力をOFF(ヒータへの通電を解除)するので、消費電力が少ないメリットがある。
しかし、定着器が冷えた状態から、通紙可能な温度にまで定着器を温めるので、プリント開始するまでに時間がかかるデメリットがある。そのため、立ち上げ時はヒータに最大電力を投入し、立ち上げ時間を短縮する制御を行っている。ここで、ヒータに最大電力を投入(通電)する回数が多くなると、すなわち、室温状態から高温状態まで急激な温度変化があると、ヒータの抵抗値が上昇してしまう課題がある。
その原因として、発熱体の材料はペーストであり、銀、パラジウム、ガラス、粘度調整剤などの線膨脹係数が異なる材料から成り立っている。そのため、急激な温度変化があると、例えば銀とガラスの間で膨張量が大きく異なり、銀−ガラス間で微小クラックが入り、電流が流れる実質面積が減少してしまう。そのため、抵抗値が上昇してしまう。
本実施形態の定着装置では、上述したように、発熱体は、ジョブ毎の通電により非加熱状態から加熱状態へスタンバイ温度状態を介さずに移行し、ジョブ終了により通電が解除されて非加熱状態に復帰する動作を繰り返す。そして、各ジョブにおける投入電力は一般に異なる。図6において、投入電力違いで、室温から高温まで温度を変化させるヒートサイクル試験を繰り返したときの抵抗値変化量をグラフに示す。横軸は、室温から高温までのヒートサイクル試験を繰り返した回数、縦軸は、抵抗値変化量、系列は、電力違いである。
投入電力を大きくすると、室温から高温までに到達する時間が短くなる。つまり、単位時間当たりの温度変化量(単位時間当たりの昇温量)が大きくなる。図6より、単位時間当たりの温度変化量が大きく、ヒートサイクルの回数が大きいほどヒータの抵抗値が上昇して行くことがわかる。つまり、画像形成装置の使い方により、定着器における消耗品としてのヒータの寿命が異なる。
そこで、本実施形態では、ヒータの昇温量毎(単位時間当たりの温度変化量)に、ヒータの通電時間を計測し、ヒータの昇温量毎に係数を設定し、前記通電時間と、前記係数との積を足しあわせた総和が、ある所定値を超えるとヒータの寿命と判断する。このようにして、判定手段(判定部)の判定結果として発熱体であるヒータの交換を促す表示(通知)を行える。
本実施形態のヒータの昇温量区分を、表1に示す。
表1に示したように、ヒータの単位時間当たりの昇温量の区分は、0〜50℃]以下、50[℃]より高いから100[℃]以下、100[℃]より高いの、3つの区分とした。単位時間当たりの昇温量をリアルタイム(例えば0.1秒毎)に取得し、その区分ごとにヒータの通電時間T1〜T3を計測し記憶する。すなわち、ヒータ裏サーミスタで計測した温度を制御部に送信し、制御部で単位時間当たりの昇温量を計算する。そして、制御部のメモリ(ROM)領域に、単位時間当たりの昇温量毎に、通電時間を格納することができるメモリ領域を確保し、その領域に上記通電時間を格納する。
単位時間当たりの昇温量の区分数は、表1に示した3つに限られるものではなく、区分数を増やしてもよい。区分数を増やすことにより、寿命判定の精度が向上する。但し、区分数を増やす場合、画像形成装置における演算領域が増えるため、画像形成装置のメモリを増やすなどの対応が必要となる。
また、単位時間当たりの昇温量に関し、本実施形態では、ヒータ裏の温度を検知して算出(取得)しているが、フィルム裏の温度を検知して算出(取得)してもよい。
画像形成装置の使われ方に依存せず、定着器における消耗品である発熱体としてのヒータの寿命を正確に判定(予測)するため、本実施形態では以下に示すLIFE式を定義する。このLIFE式を基に、警告表示を行うなどすることにより、サービスマンが定着器(ヒータ)の寿命を正確かつ容易に認識できる。
T:通電時間
C:係数(重み付け係数)
i:昇温量区分
A:規格化定数(本実施形態では、24000)
C:係数(重み付け係数)
i:昇温量区分
A:規格化定数(本実施形態では、24000)
各区分における昇温量毎の係数(重み付け係数)は、或る1つの条件下で耐久し、ヒータ抵抗値の初期の値に対する耐久後変化量が4[%]を超えた通電時間を基に決定した。単位時間当たりの昇温量が大きくなると、係数(重み付け係数)は大きくなる。
ヒータの寿命に関連して、ヒータの抵抗値が大きくなると、最大投入できる電力が低下し、最大トナー載り量時の連続通紙において、定着不良が発生する場合がある。
次に、図7を用いて通電時間の計測方法を説明する。図7において、図2に示した定着装置のヒータに、ヒータ裏のサーミスタの温度が室温(23[℃])から高温(250[℃])になるまで600[W]印加する。そして、その後、電力印加を停止し、ヒータ裏のサーミスタの温度が室温になるまで待ち、その後再びヒータに600[W]印加する。これを繰り返した試験を、図7は示している。
図7(a)において、横軸は時間であり、縦軸はヒータ裏のサーミスタの温度である。また、図7(b)は通電状態を示す図であり、横軸は時間、縦軸は通電状態である。ヒータの通電時間Tは、ヒータがON(ヒータに通電)している時間を積算して算出している。すなわち、通電時間Tは以下の式で表わされる。
T=T1’+T2’+・・・・
ここで、単位時間当たりの昇温量は、絶対値で定義している。つまり、ヒータ電力印加時に、温度が下降した場合も、該当する区分における単位時間当たりの昇温量毎の通電時間格納領域に通電時間を格納し、積算している。
T=T1’+T2’+・・・・
ここで、単位時間当たりの昇温量は、絶対値で定義している。つまり、ヒータ電力印加時に、温度が下降した場合も、該当する区分における単位時間当たりの昇温量毎の通電時間格納領域に通電時間を格納し、積算している。
図7では、単位時間当たりの昇温傾きは60[℃]であるので、表1に示したT2の単位時間当たりの昇温量が50〜100[℃/s]の通電時間格納領域に通電時間を格納する。
各区分における昇温量毎の係数(重み付け係数)を決定するための、ヒータ抵抗値の初期の値に対する耐久後変化量の計測方法に関しては、以下の方法を採用している。すなわち、所定タイミングで(例えば通電時間50h毎に)耐久を停止し、室温まで冷却し、ヒータ抵抗値をテスターで計測する。ここで、ヒータ抵抗値の初期の値に対する耐久後変化量が4[%]を超えた通電時間が、以下の通りであるとする。
0〜50[℃]耐久… Ta[min]
50〜100[℃]耐久 …Tb[min]
100〜[℃]耐久 …Tc[min]
ここで、各区分における昇温量毎の係数(重み付け係数)は、0〜50[℃]の時のヒータ通電時間を基準とするため、50〜100[℃]で耐久した時の係数はTa/Tb、100[℃]〜で耐久した時の係数はTa/Tcで算出した。そして、各耐久に関しては、ヒータに投入する電力を変更して、単位時間当たりの昇温量を調整し、昇温量ごとの通電時間を計測した。本実施形態において、ヒータ抵抗値が上記で決めた値となるヒータ通電時間については、Taが400[h]、Tbが200[h]、Tcが50[h]であった。これより、係数(重み付け係数)をc1が1、c2が2、c3が8と設定した。
0〜50[℃]耐久… Ta[min]
50〜100[℃]耐久 …Tb[min]
100〜[℃]耐久 …Tc[min]
ここで、各区分における昇温量毎の係数(重み付け係数)は、0〜50[℃]の時のヒータ通電時間を基準とするため、50〜100[℃]で耐久した時の係数はTa/Tb、100[℃]〜で耐久した時の係数はTa/Tcで算出した。そして、各耐久に関しては、ヒータに投入する電力を変更して、単位時間当たりの昇温量を調整し、昇温量ごとの通電時間を計測した。本実施形態において、ヒータ抵抗値が上記で決めた値となるヒータ通電時間については、Taが400[h]、Tbが200[h]、Tcが50[h]であった。これより、係数(重み付け係数)をc1が1、c2が2、c3が8と設定した。
上述したLIFE式における規格化定数Aについては、Taを基に決め、400[h]のときにLIFE100[%]となる(寿命がきて交換が必要と判定できる)ように設定した。
次に、本実施形態のブロック回路図を図8に示す。図8は、本実施形態の定着装置40を含む画像形成装置の制御系を示したものである。画像形成装置全体の制御は、制御部100が行っており、これに液晶タッチパネルやボタン等によって構成される操作部101、PCからプリントするときのプリントジョブ情報を制御部に伝達するドライバ102が接続される。画像形成装置は、操作部101、ドライバ102からの使用者の諸条件の入力によって、動作を開始する。
通紙する記録材(記録紙、用紙)のサイズ、坪量などの情報は、操作部101、ドライバ102から制御部100に情報が送信される。また、定着装置40のヒータ裏の温度情報は、サーミスタ103から制御部100に情報が送信される。制御部100は、上記の情報を基に、所定の温度に温調できるように、ヒータ制御手段104を操作している。また、取得部としての制御部100は、サーミスタ103からの情報を基に、単位時間当たりの昇温量を計算(取得)している。そして、タイマー106は、上記通電時間を計測するための手段である。
制御部100は、上記単位時間当たりの昇温量毎に、通電時間を格納することができるメモリ領域(ROM)を確保しており、その領域に通電時間を格納している。そして、制御部100は、上記の情報を基に、LIFE式より定着器(ヒータ)の寿命計算を行っている。
次に、本実施形態の制御フローを図9に示す。まず、制御部100はヒータに通電中か否かを判断する(Step100)。ヒータに通電中の場合、サーミスタ温度情報が、制御部100に通知され、制御部は単位時間当たりの昇温量を計算する(Step101)。昇温量の計算結果により、昇温量区分に応じた通電時間格納領域に通電時間を格納していく。Step102において、通電時間を格納するテーブルを決定し、Step103で、実際に通電時間を格納する。
そして、各昇温量毎の通電時間と、係数(重み付け係数)との積(T×c)を算出し、各昇温量毎の総和(ΣL*c)を取り、LIFE式の値を計算する(Step104)。LIFE式の値が、100[%]に到達した場合(Step105)、定着装置の寿命予告を促す(Step106)。このように、制御部は、以上説明したフローで処理を行う。
定着装置の寿命予告としては、画像形成装置本体のディスプレイに定着装置交換メッセージを表示したり、又はコントローラを介して接続しているPC側に定着装置交換メッセージを表示するのが効果的である。
従来の寿命判定手段である通紙枚数カウンタ、単純なヒータ通電時間では、ユーザーの使用状況により、ヒータの抵抗値が許容範囲を超える時間(寿命がきたと判定されるとき)が異なる。ヒータの抵抗値が大きくなると、最大投入できる電力が小さくなり、最大トナー載り量の画像(べた画像)を連続通紙したときに、定着不良が発生する場合がある。
しかし、本実施形態を適用することにより、LIFE式の値が100[%]に近づくときに、ヒータの抵抗値が許容範囲の上限に近づくこととなり、交換目安が立て易くなった。例えば、1カ月毎にLIFEが10[%]進むユーザーがいた場合、現在のLIFE式の値が80[%]のとき、2カ月後に定着器の交換をすればよいとなり、サービス出動計画も立て易くなる。さらに、現在のLIFE式の値が80[%]のとき、残寿命を20[%]と表示することにより、ユーザは交換の目安を確認することができる。
上述した実施形態では、長手方向の中央部位置に設けられるサーミスタでヒータの温度検知をしロジックを作成したが、長手方向の端部位置に設けられるサーミスタでロジックを作成してもよい。また、長手方向の中央部位置のサーミスタと、長手方向の端部位置のサーミスタとで、複数のロジックを作成し、どちらか大きい方の値を採用しても良い。
本実施形態により、正確に定着器(ヒータ)の寿命検知(寿命判定)を行うことができ、適切なタイミングでユーザーに定着器(ヒータ)の交換を促すことができる。本実施形態を適用することにより、ヒータ抵抗値が装置本体で直接計測できない場合に、ヒータ抵抗値を正確に予測することができる。
ヒータ抵抗値を装置本体で計測するためには、電圧検知手段、電流検知手段の両方が必要となり、装置本体のコストアップに繋がるが、本実施形態ではこのような問題を生じない。
このようにして、本実施形態では、通紙モードや通紙状態に拘らず、定着装置の寿命を正確に予測して適切な時期にその交換をユーザーに促すことができる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置の構成は第1の実施の形態と同一であるので、その説明は省略し、定着装置においても第1の実施形態と同様の部分は省略する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置の構成は第1の実施の形態と同一であるので、その説明は省略し、定着装置においても第1の実施形態と同様の部分は省略する。
ヒータ抵抗値が変動する原因は、発熱体の急激な温度変化であり、急激な温度変化を生ずるのはヒータに最大電力を投入するヒータ立上げ時である。本実施形態では、ヒータの立上げ回数(通電立上げ回数)のみで、以下の式に基づきヒータ寿命を判定する。
ヒータLIFE = N/K1*100
N:ヒータの立ち上げ回数
K1:係数
本実施形態では、係数K1を10万としたが、これは。係数K1が10万のとき、ヒータ抵抗値が、初期の値と比べ、4[%]変動したためである。
N:ヒータの立ち上げ回数
K1:係数
本実施形態では、係数K1を10万としたが、これは。係数K1が10万のとき、ヒータ抵抗値が、初期の値と比べ、4[%]変動したためである。
《第3の実施形態》
次に、本発明の第3の実施形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置の構成は、第1の実施の形態と同一であるので、その説明は省略し、定着装置においても第1の実施形態と同様の部分は省略する。
次に、本発明の第3の実施形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置の構成は、第1の実施の形態と同一であるので、その説明は省略し、定着装置においても第1の実施形態と同様の部分は省略する。
第2の実施形態でも説明したが、ヒータ抵抗値が変動する原因は、発熱体の急激な温度変化である。ニップ部を形成する第1及び第2の定着部材を回転させない状態(すなわち、第1の定着部材としての定着フィルムが回転していない状態)で、ヒータに電力を印加すると、ヒータの熱が、フィルムに奪われないので、単位時間当たりの昇温量が大きくなる。そのため、本実施形態では、加圧ローラまたは定着フィルムを駆動しないで、ヒータに電力を印加する回数(立上げ回数、通電立上げ回数)をカウントし、それを基に定着器(ヒータ)の寿命を判定する。
ヒータLIFE = M/K2 * 100
M:ヒータの停止加熱回数
K2:係数
本実施形態では、係数K2を10万としたが、これは。係数K2が10万のとき、ヒータ抵抗値が、初期の値と比べ、4[%]変動したためである。
M:ヒータの停止加熱回数
K2:係数
本実施形態では、係数K2を10万としたが、これは。係数K2が10万のとき、ヒータ抵抗値が、初期の値と比べ、4[%]変動したためである。
本実施形態は、定着動作前にヒータと定着フィルムの間に設けられたグリスを温める場合に有効で、定着動作前にヒータの寿命判定を行うことができる。
《第4の実施形態》
次に、本発明の第4の実施形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置の構成は、第1の実施の形態と同一であるので、その説明は省略する。本実施形態に係る定着装置は、発熱体として上述した実施形態におけるヒータの替りに、発熱する定着フィルムを用いる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置の構成は、第1の実施の形態と同一であるので、その説明は省略する。本実施形態に係る定着装置は、発熱体として上述した実施形態におけるヒータの替りに、発熱する定着フィルムを用いる。
本実施形態に係る定着装置について、図10を用いて説明する。1000は発熱層を備えた円筒状の定着フィルムである。44は、定着フィルム1000との間で定着ニップ部(ニップ部)を形成する加圧ローラである。
定着フィルム1000を回動可能に支持するニップ部形成部材(ヒータホルダー46に相当)が定着フィルム1000長手方向の端部で定着フランジに接続され、定着フィルム1000の内部にはステー(不図示)が配置される。このステーは、上記ニップ部形成部材を介して定着フィルム1000を加圧ローラ44方向へ加圧付勢している。そして、上記ニップ部形成部材が定着フィルム1000を介して加圧ローラ44と接触することにより定着ニップ部(ニップ部)を形成している。
本実施形態に於ける加圧力は、長手方向における一端側が156.8N、総加圧力が2倍の313.6N(32kgf)である。本定着装置のニップ部の幅(記録材搬送方向の長さ)Nは、8mm〜9mmの範囲内にある。定着フィルムの長手方向の発熱領域、及び加圧ローラの長手方向のゴム面長は、320mmであり、定着フィルム、加圧ローラの径は、φ24mmである。
上述したステーは、高い圧力を掛けられても撓みにくい材質であることが望ましく、本実施形態においてはSUS304を用いている。また、上述したニップ部形成部材は、耐熱性樹脂等の断熱性部材であり、省エネルギーの観点から、ステーへの熱伝導の少ない材料を用いるのが望ましく、例えば、耐熱ガラスや、ポリカーボネート、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂が用いられる。本実施形態では住友化学(株)製のスミカスーパーE5204Lを用いた。
図10で、加圧ローラ44は、芯金の両端部が装置フレームの奥側と手前側の側板間に回転可能に軸受保持されて、配置されている。また、温度検知手段としてのサーミスタ45は、定着フィルム1000の外面の温度を検知する機能を担っている。そして、サーミスタ45は、A/Dコンバータ120を介して、制御手段として制御部100(CPU)に接続される。この制御部100は、サーミスタからの出力を所定の周期(例えば0.1秒毎)でサンプリングしており、得られた温度情報を発熱体である定着フィルムへの通電制御に反映させる。
つまり、制御部100は、サーミスタ45の出力を基に、発熱体である定着フィルムへの通電制御内容を決定し、電源部79から給電部1050を介して定着フィルム1000の発熱層へ供給する通電を制御する。尚、本実施形態の定着装置での上記制御は、記録材Pにトナー像を定着するための温度を鑑みて、サーミスタ45の検知温度が一定となるように制御する。
図10で、制御部100は、モータMの回転制御を所定の条件で行っている。モータMが回転することにより、加圧ローラギアを介して、加圧ローラ44が回転する構成となっている。定着フィルム1000は、加圧ローラ44によって従動し所定の速度で回転する。定着フィルム1000の内面にはグリスが塗布され、上述したニップ部形成部材と定着フィルム1000内面との摩擦に起因して発生する、定着フィルム1000内面の磨耗を低減する。
図10で、給電電極部1050は、電源供給部79と電気的に接続される給電部材81と接触する。給電部材81は、ステンレスの板ばね形状のアームの上に、銀とパラジウムからできた合金部材を配置したものであり、給電部材81を給電電極部1050に押圧することで電気的接続も良好に維持される。そして、定着フィルム1000の内面に設置されたサーミスタ45の検知温度に応じて、制御部100が電源供給部79により通電制御する。
(回転発熱体)
次に、回転発熱体である定着フィルム1000の構成について、図11を用いて詳細に説明する。図11は、定着フィルムの長手方向の層構成模式図であり、矢印A方向(長手方向および記録材搬送方向に直交するZ方向)が内周側である。本実施形態における定着フィルム1000は、内周側から外周側へ順に、基層1010、発熱層1020、離型層1040の3層複合構造を備える。また、長手方向の端部には、給電電極部1050が設けられている。
次に、回転発熱体である定着フィルム1000の構成について、図11を用いて詳細に説明する。図11は、定着フィルムの長手方向の層構成模式図であり、矢印A方向(長手方向および記録材搬送方向に直交するZ方向)が内周側である。本実施形態における定着フィルム1000は、内周側から外周側へ順に、基層1010、発熱層1020、離型層1040の3層複合構造を備える。また、長手方向の端部には、給電電極部1050が設けられている。
基層1010は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、厚さとして100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性材料が使用できる。例えば、ポリイミド、ポリイミドアミド、PEEK、PTFE、PFA、FEP等の樹脂ベルト、が使用できる。本実施形態では、厚さが30μm、直径が25mmの円筒状ポリイミドベルトを用いた。
また、離型層1040は厚さ20μmのPFAチューブを用いた。離型層1040は、シリコーン樹脂から成る接着剤により発熱層1020と接着されている。また、離型層としてはPFAコートを用いても良く、必要な厚さ、機械的及び電気的強度に応じてPFAチューブとPFAコートを使い分けることが出来る。
更に、定着フィルム1000の長手方向の両端部には、給電電極部1050が全周に渡って形成されており、給電電極部1050は発熱層1020の両端と電気的に接続されている。給電電極部1050は、銀・パラジウムを含んだ導電特性を有する材料を用いている。
次に発熱層1020について、図12を使って説明する。図12は定着フィルム1000を上面から、離型層1040を省略した状態で、発熱層1020を図示したものである。図12において、X方向は、定着フィルム1000の長手方向、Y方向は、定着フィルム1000の周方向を示している。給電電極部1050が定着フィルムの端部に全周に亘って形成されているので、X方向に電流が流れている。本実施形態では、発熱層1020の厚さとして200μm以下、好ましくは100μm以下10μm以上のものを使用している。
発熱層1020は、ポリイミド樹脂などの絶縁樹脂内に導電性フィラー2000を均一に分散させることによって所定の電気抵抗率に設定されている。導電性フィラーの一例として、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンマイクロコイル、黒鉛繊維、黒鉛フレーク、黒鉛チップ、銀粒子、アルミニウム粒子、ニッケル粒子を使用している。そして、抵抗調整、発熱体の強度アップのため、ガラスファイバー繊維を組み込んでいる。
このような発熱層1020の総抵抗値は、10.0Ωである。従って、電圧が100Vの交流電源を通電する際に発生する電力は1000Wである。尚、この抵抗値は定着装置として必要な発熱量によって適宜決定すればよく、導電性フィラーの混合比率により適宜調整することができる。
上述したように、発熱層1020は、PIベースの樹脂に、導電性フィラー、ガラス繊維などを含めた複合材料でできている。そのため、第1の実施形態で説明したような、各材料間で線膨脹係数が異なり、微小クラックが発生し、ヒータ抵抗値が初期の値に比べ変動することが発生する。
そこで、本実施形態においても、第1の実施形態で示したような単位時間当たりの昇温量ごとに通電時間を計測し、LIFE式を基に定着器(発熱体としての定着フィルム)の寿命を算出(取得)し判定している。そして、算出ロジックは第1の実施形態と同様であるため、省略する。
なお、本実施形態において、定着器(発熱体としての定着フィルム)の寿命を判定するのに、第2の実施形態あるいは第3の実施形態における寿命判定を用いることもできる。
《第5の実施形態》
次に、本発明の第5の実施形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置の構成は第1の実施形態と同一であるので、その説明は省略する。本実施形態では、発熱体として定着フィルム(フィルム)の内面に沿うように曲面状に弾性変形可能な面状のヒータを用いる。
次に、本発明の第5の実施形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置の構成は第1の実施形態と同一であるので、その説明は省略する。本実施形態では、発熱体として定着フィルム(フィルム)の内面に沿うように曲面状に弾性変形可能な面状のヒータを用いる。
図13は、本実施形態の定着ユニット40の構成を示す断面図である。定着ユニット40は、発熱体としてのヒータ43’と、ヒータ43’により加熱されることでトナー像を定着する定着部材の一例としてのフィルム41と、フィルム41に対向するように配置された加圧部材の一例としての加圧ロール44を備える。
また、定着ユニット40は、フィルム41を介して加圧ロール44から押圧される押圧パッド46とを備えている。更に、定着ユニット40は、押圧パッド46等の構成部材を支持するフレーム(不図示)と、定着フィルム41の内周面と接触してフィルム41の温度を測定する温度センサ45とを備えている。
(ヒータユニット)
本実施形態において、ヒータユニットは、発熱体としてのヒータ43’と、ヒータ43’の形状をアーチ状に規定するとともにヒータ43’を支持し、ヒータ43’にて発生した熱を拡散させる熱拡散部材としての熱拡散板50と、を備える。更にヒータユニットは、ヒータユニットを定着フィルム41に押圧するための押圧部材52を備える。
本実施形態において、ヒータユニットは、発熱体としてのヒータ43’と、ヒータ43’の形状をアーチ状に規定するとともにヒータ43’を支持し、ヒータ43’にて発生した熱を拡散させる熱拡散部材としての熱拡散板50と、を備える。更にヒータユニットは、ヒータユニットを定着フィルム41に押圧するための押圧部材52を備える。
熱拡散板50は、伝熱性に優れるとともに、耐熱性に優れた材料からなることが必要である。本実施形態では、熱拡散板50として、例えば厚さ0.3mmのステンレス板が用いられる。なお、熱拡散板50として使用されるステンレス材料としては、例えばSUS430等が挙げられる。
本実施形態では、ヒータ43’は、フィルム41の内周面に接触することでフィルム41を加熱する発熱体として機能する。図14は、本実施形態のヒータ43’の構造を示す図である。図14(a)は、ヒータ43’を示した斜視図であり、図14(b)は、図14(a)に示したヒータ43’の断面図である。ヒータ43’は、いわゆるフィルムヒータであり、可撓性を有する。そして、実際の使用形態として熱拡散板50に挟まれた状態では、図13に示すようにフィルム41の内面に沿った円弧形状に曲げられる。
なお、説明を分かり易くするため、図14(a)〜(b)では、円弧状に曲げられる前の平面状のヒータ43’について図示している。
本実施形態のヒータ43’は、発熱層432が絶縁層433に挟みこまれた構造を採る。発熱層432は、本実施形態では、配線が予め定められたパターンを描く発熱部の一例として機能する。発熱層432は、導電性の材料からなり、通電することにより発熱する。本実施形態では、発熱層432は、厚さ30μmのステンレス箔に導電性フィラー43’2B、ガラス繊維432Cなどを添加している構造としている。
発熱層432に用いるステンレス箔としては、例えばSUS430やSUS304等が挙げられる。なお、発熱層432としては、ステンレス箔以外にも、例えば銅やアルミニウム、ニッケルなどの通電により発熱する抵抗加熱体であれば用いることができる。そして、ステンレス箔に添加物を添加することにより総抵抗値が10[Ω]になるように、調整し、電圧100[v]印加で、電力1000[w]を出力することができる。そして、発熱層432は、予め定められたパターンを描くことで、より均一に発熱を行うようにしている。
絶縁層433は、発熱層432を絶縁するとともに、発熱層432に折り曲がり等が生じないように保護するための層である。本実施形態では、絶縁層433は、絶縁層433aと絶縁層433bの二層構造を採る。そして、絶縁層433aと絶縁層433bとで発熱層432を挟み込み、熱圧着を行うことで絶縁層433内部に発熱層432が内包される構造としている。よって、絶縁層433aと絶縁層433bとは、この場合、接着し一体化している。
絶縁層433は、絶縁性を有するとともに、耐熱性に優れた材料からなることが必要である。本実施形態では、絶縁層433aとして、例えば、厚さ25μm〜50μmの熱硬化性ポリイミドが使用される。そして、絶縁層433bとして、例えば、厚さ25μm〜50μmの熱可塑性ポリイミドが使用される。
本実施形態でも、発熱体の抵抗値を所定の値にするため、発熱体材料に添加物を添加している。そのため、第1の実施形態で説明したような、各材料の線膨脹係数の違いから、急激な温度変化により、材料間でひずみが発生し、発熱体の抵抗値が、耐久により変動することがある。そのため、本実施形態においても、第1の実施形態で説明したような単位時間当たりの昇温量毎における通電時間と重み付け係数との積の総和より、定着器(ヒータ)の寿命を判定可能である。寿命の算出ロジックは、第1の実施形態と同様なので説明は省略する。
なお、本実施形態において、定着器(ヒータ)の寿命を判定するのに、第2の実施形態あるいは第3の実施形態における寿命判定を用いることもできる。
(変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。すなわち、第1乃至第3の実施形態における三者の判定手段(定着装置における消耗品としての発熱体の寿命に関する判定手段)のうち、少なくとも二者を有し、寿命が早く来る方の寿命として判定することも可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。すなわち、第1乃至第3の実施形態における三者の判定手段(定着装置における消耗品としての発熱体の寿命に関する判定手段)のうち、少なくとも二者を有し、寿命が早く来る方の寿命として判定することも可能である。
(変形例1)
上述した第1の実施形態では、発熱体の温度情報を検知し単位時間当たりの昇温量を取得する取得手段(100)を備える。また、取得手段で取得された単位時間当たりの昇温量毎に、発熱体に関する通電時間と、単位時間当たりの昇温量毎に対応した重み付け係数と、を記憶する記憶手段(100)を備える。また、記憶手段に記憶された、単位時間当たりの昇温量毎の通電時間と、対応した重み付け係数と、の積の総和に基づいて、発熱体の寿命を判定する判定手段(100)を備えるものであった。この第1の実施形態については、以下のように表現することもできる。
上述した第1の実施形態では、発熱体の温度情報を検知し単位時間当たりの昇温量を取得する取得手段(100)を備える。また、取得手段で取得された単位時間当たりの昇温量毎に、発熱体に関する通電時間と、単位時間当たりの昇温量毎に対応した重み付け係数と、を記憶する記憶手段(100)を備える。また、記憶手段に記憶された、単位時間当たりの昇温量毎の通電時間と、対応した重み付け係数と、の積の総和に基づいて、発熱体の寿命を判定する判定手段(100)を備えるものであった。この第1の実施形態については、以下のように表現することもできる。
第1の定着部材としてのエンドレスベルトをその内面から第2の定着部材としての駆動回転体に向けて押圧するとともにエンドレスベルトを加熱する発熱体としてのヒータを備える。また、エンドレスベルトの温度を検出する第1のセンサ(45b)を備える。また、第1のセンサの出力に応じてヒータへの通電を制御する制御部(100)を備える。
そして、ヒータへの通電時間を所定時間毎に積算する積算部(100)と、積算部による積算値に応じてヒータの寿命を判定する判定部(100)を備える。更に、ヒータの温度を検出する第2のセンサ(45a)と、第2のセンサにより検出された所定時間当たりの温度変化量に応じて積算すべき時間を補正する補正部(100)を備える。
(変形例2)
上述した第4の実施形態では、発熱層を備える定着フィルムが通電により発熱する発熱層を備えるものであったが、定着フィルムが励磁コイルにより発熱されるものであっても良い。この場合、単位時間当たりの昇温量毎に、発熱体(定着フィルム)に関する通電時間(励磁コイルへの通電時間)と、単位時間当たりの昇温量毎に対応した重み付け係数と、を記憶手段が記憶する。そして、記憶手段に記憶された、単位時間当たりの昇温量毎の通電時間と、対応した前記重み付け係数と、の積の総和に基づいて、判定手段としての制御部100において発熱体(定着フィルム)の寿命を判定可能である。
上述した第4の実施形態では、発熱層を備える定着フィルムが通電により発熱する発熱層を備えるものであったが、定着フィルムが励磁コイルにより発熱されるものであっても良い。この場合、単位時間当たりの昇温量毎に、発熱体(定着フィルム)に関する通電時間(励磁コイルへの通電時間)と、単位時間当たりの昇温量毎に対応した重み付け係数と、を記憶手段が記憶する。そして、記憶手段に記憶された、単位時間当たりの昇温量毎の通電時間と、対応した前記重み付け係数と、の積の総和に基づいて、判定手段としての制御部100において発熱体(定着フィルム)の寿命を判定可能である。
(変形例3)
上述した実施形態では、回転体および加圧体としての加圧用回転体が定着回転体を加圧する場合を示した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、加圧体としてでなく対向体としての回転体が定着回転体から加圧される場合にも同様に適用できる。
上述した実施形態では、回転体および加圧体としての加圧用回転体が定着回転体を加圧する場合を示した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、加圧体としてでなく対向体としての回転体が定着回転体から加圧される場合にも同様に適用できる。
(変形例4)
上述した実施形態では、記録材として記録紙を説明したが、本発明における記録材は紙に限定されるものではない。一般に、記録材とは、画像形成装置によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。なお、上述した実施形態では、便宜上、記録材(シート)Pの扱いを通紙、給紙などの用語を用いて説明したが、これによって本発明における記録材が紙に限定されるものではない。
上述した実施形態では、記録材として記録紙を説明したが、本発明における記録材は紙に限定されるものではない。一般に、記録材とは、画像形成装置によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。なお、上述した実施形態では、便宜上、記録材(シート)Pの扱いを通紙、給紙などの用語を用いて説明したが、これによって本発明における記録材が紙に限定されるものではない。
(変形例5)
上述した実施形態では、未定着トナー像をシートに定着する定着装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、シートに仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も定着装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。
上述した実施形態では、未定着トナー像をシートに定着する定着装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、シートに仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も定着装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。
41・・定着フィルム、43、43’・・ヒータ、44・・加圧ローラ、100・・制御部、1000・・定着フィルム(発熱層あり)
Claims (18)
- 記録材に画像を形成する画像形成部と、
記録材に形成された画像をニップ部にて加熱するエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトとの間で前記ニップ部を形成するとともに前記エンドレスベルトを回転駆動する駆動回転体と、
前記エンドレスベルトをその内面から前記駆動回転体に向けて押圧するとともに前記エンドレスベルトを加熱するヒータと、
前記エンドレスベルトの温度を検出する第1のセンサと、
前記第1のセンサの出力に応じて前記ヒータへの通電を制御する制御部と、
前記ヒータへの通電時間を所定時間毎に積算する積算部と、
前記積算部による積算値に応じて前記ヒータの寿命を判定する判定部と、
前記ヒータの温度を検出する第2のセンサと、
前記第2のセンサにより検出された前記所定時間当たりの温度変化量に応じて積算すべき時間を補正する補正部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 記録材に画像を形成する画像形成部と、
前記画像を担持した前記記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、
前記ニップ部を加熱するための発熱体と、
前記発熱体の温度情報を検知し単位時間当たりの昇温量を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された前記単位時間当たりの昇温量毎に、前記発熱体に関する通電時間と、前記単位時間当たりの昇温量毎に対応した重み付け係数と、を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された、前記単位時間当たりの昇温量毎の前記通電時間と、対応した前記重み付け係数と、の積の総和に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 記録材に画像を形成する画像形成部と、
前記画像を担持した前記記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、
前記ニップ部を加熱するための発熱体と、
前記第1の定着部材または前記第2の定着部材を駆動させて定着動作を行う場合における前記発熱体への通電立上げ回数を取得する取得手段と、
前記取得手段の出力に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 記録材に画像を形成する画像形成部と、
前記画像を担持した前記記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、
前記ニップ部を加熱するための発熱体と、
前記第1及び第2の定着部材を駆動させない状態における前記発熱体への通電立上げ回数を取得する取得手段と、
前記取得手段の出力に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 記録材に画像を形成する画像形成部と、
前記画像を担持した前記記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、
前記ニップ部を加熱するための発熱体と、
請求項2に記載の前記取得手段および前記記憶手段並びに前記判定部と、請求項3に記載の前記取得手段および前記判定部と、請求項4に記載の前記取得手段および前記判定部と、の三者のうち、少なくとも二者を有し、前記発熱体の寿命を寿命が早く来る方の寿命として判定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記発熱体は、ジョブ毎の通電により非加熱状態から加熱状態へスタンバイ温度状態を介さずに移行し、ジョブ終了により前記通電が解除されて前記非加熱状態に復帰することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記発熱体は、前記第1の定着部材の内面と接するヒータであることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記第1の定着部材は、発熱層を備えた定着フィルムを備え、
前記発熱体は、前記発熱層が発熱した前記定着フィルムであることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記判定部の判定結果を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記重み付け係数は、前記単位時間当たりの昇温量が大きいほど大きいことを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 記録材に形成された画像をニップ部にて加熱するエンドレスベルトと、
前記エンドレスベルトとの間で前記ニップ部を形成するとともに前記エンドレスベルトを回転駆動する駆動回転体と、
前記エンドレスベルトをその内面から前記駆動回転体に向けて押圧するとともに前記エンドレスベルトを加熱するヒータと、
前記エンドレスベルトの温度を検出する第1のセンサと、
前記第1のセンサの出力に応じて前記ヒータへの通電を制御する制御部と、
前記ヒータへの通電時間を所定時間毎に積算する積算部と、
前記積算部による積算値に応じて前記ヒータの寿命を判定する判定部と、
前記ヒータの温度を検出する第2のセンサと、
前記第2のセンサにより検出された前記所定時間当たりの温度変化量に応じて積算すべき時間を補正する補正部と、
を有することを特徴とする定着装置。 - 画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、
前記ニップ部を加熱するための発熱体と、
前記発熱体の温度情報を検知し単位時間当たりの昇温量を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得された前記単位時間当たりの昇温量毎に、前記発熱体に関する通電時間と、前記単位時間当たりの昇温量毎に対応した重み付け係数と、を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された、前記単位時間当たりの昇温量毎の前記通電時間と、対応した前記重み付け係数と、の積の総和に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、
を有することを特徴とする定着装置。 - 画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、
前記ニップ部を加熱するための発熱体と、
前記第1の定着部材または前記第2の定着部材を駆動させて定着動作を行う場合における前記発熱体への通電立上げ回数を取得する取得手段と、
前記取得手段の出力に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、
を有することを特徴とする定着装置。 - 画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、
前記ニップ部を加熱するための発熱体と、
前記第1及び第2の定着部材を駆動させない状態における前記発熱体への通電立上げ回数を取得する取得手段と、
前記取得手段の出力に基づいて、前記発熱体の寿命を判定する判定部と、
を有することを特徴とする定着装置。 - 画像を担持した前記記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第1及び第2の定着部材と、
前記ニップ部を加熱するための発熱体と、
請求項12に記載の前記取得手段および前記記憶手段並びに前記判定部と、請求項11に記載の前記取得手段および前記判定部と、請求項14に記載の前記取得手段および前記判定部と、の三者のうち、少なくとも二者を有し、前記発熱体の寿命を寿命が早く来る方の寿命として判定することを特徴とする定着装置。 - 前記発熱体は、ジョブ毎の通電により非加熱状態から加熱状態へスタンバイ温度状態を介さずに移行し、ジョブ終了により前記通電が解除されて前記非加熱状態に復帰することを特徴とする請求項12乃至15のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記判定部の判定結果を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記重み付け係数は、前記単位時間当たりの昇温量が大きいほど大きいことを特徴とする請求項12乃至17のいずれか1項に記載の定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017091684A JP2018189792A (ja) | 2017-05-02 | 2017-05-02 | 画像形成装置および定着装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017091684A JP2018189792A (ja) | 2017-05-02 | 2017-05-02 | 画像形成装置および定着装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2018189792A true JP2018189792A (ja) | 2018-11-29 |
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ID=64479593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017091684A Pending JP2018189792A (ja) | 2017-05-02 | 2017-05-02 | 画像形成装置および定着装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2018189792A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112782954A (zh) * | 2019-11-01 | 2021-05-11 | 东芝泰格有限公司 | 定影装置及图像形成装置 |
-
2017
- 2017-05-02 JP JP2017091684A patent/JP2018189792A/ja active Pending
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