JP2018189580A - カメラ校正装置及びカメラ校正プログラム - Google Patents

カメラ校正装置及びカメラ校正プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮影現場において短時間かつ簡便に高精度なカメラ校正を可能とするカメラ校正装置を提供する。【解決手段】カメラ校正装置1は、複数のカメラCを初期位置に配置してズーム及び姿勢を変えながら複数の校正パターンをそれぞれ撮影したときの初期カメラモデルパラメータを算出する初期カメラ校正手段20と、初期カメラモデルパラメータを用いて、カメラCを撮影位置に配置してズーム及び姿勢を変えながら複数の校正パターンをそれぞれ撮影したときの設置カメラモデルパラメータを算出する設置カメラ校正手段30と、設置カメラモデルパラメータをカメラパラメータに変換するカメラパラメータ算出手段40とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、カメラ校正装置及びカメラ校正プログラムに関する。
近年、コンピュータにより実世界を知覚・理解するコンピュータビジョンの研究が盛んである。コンピュータビジョンにおける重要なテーマの1つにカメラ校正がある。ここで言うカメラ校正とは、カメラパラメータを推定する処理である。カメラ校正により、実写画像へのCG合成をはじめとした様々な画像処理が可能となる。さらに、カメラ校正がされた複数のカメラを用いることで、画像からの3次元形状復元なども可能となる。また、撮影装置として汎用性の高いパン・チルト・ズームカメラは、放送番組の映像制作やセキュリティなど様々な分野で使用されている。
ここで、放送をはじめとする撮影現場において、カメラ校正に求められる頑健性、実時間性、精度等の要件は、以下のとおりである。
頑健性とは、現場でカメラの設置作業が完了すれば、確実にカメラ校正(カメラパラメータの取得)が可能なことである。
実時間性とは、カメラの使用時に実時間でカメラパラメータの取得が可能なことである。
精度とは、推定されたカメラパラメータを用いて画像処理を行っても問題のない精度のことである。
従来のカメラ校正の手法は、強校正と弱校正の2つに大別することができる(非特許文献1,2)。非特許文献1に記載の強校正(Zhangの手法)は、既知の特徴点を平面上に配置した校正パターンを使用する。そして、強校正では、カメラで既知の校正パターンを撮影し、その撮影した特徴点の情報からカメラ校正を行う。
この強校正は、安定してカメラ校正ができるが、校正パターンが必要なため運用性が低い。また、強校正は、カメラ校正が完了したら、カメラの姿勢やズームを変化させることはできない。もしカメラの姿勢やズームを変化させた場合、再度、校正パターンを使用してカメラ校正をする必要がある。そのため、強校正は、パン・チルト・ズームカメラには不向きである。
非特許文献2に記載の弱校正では、カメラで撮影した画像中の自然特徴点の情報からカメラ校正を行う。この弱校正は、校正パターンが不要なため運用性は高いが、画像中の特徴点が少ない(画像中にテクスチャが少ない)場合、カメラ校正の精度が低下するか、失敗することがある。つまり、弱校正は、頑健性(処理の安定性)に課題がある。
このように、これら2つの従来手法では、撮影現場の要望を満たすことができない。
ところで、パン・チルト・ズームカメラを対象としたカメラ校正として、非特許文献3に記載の技術が提案されている。この従来技術は、先ほどの分類の中では校正パターンを使用するという意味で強校正的な手法となるが、強校正の制約が少ない。また、この従来技術は、頑健性と実時間性に優れている。
Z. Zhang,"A flexible new technique for camera calibration", IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, 22(11):1330-1334 Noah Snavely, et al., "Photo tourism: exploring photo collections in 3D", ACM transactions on graphics (TOG), Vol. 25, No. 3, ACM, 2006 大久保英彦 他, "バーチャルスタジオ用高倍率ズームレンズのキャリブレーション手法", 電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 108.226(2008),61-66.
しかし、非特許文献3に記載の技術は、単体のカメラを対象としており、複数のカメラに適用した際には精度向上の余地がある。ここで、パン・チルト・ズームカメラの利点は、パン・チルトにより広い範囲を撮影でき、ズームにより被写体を高解像度に撮影できることである。従って、パン・チルト・ズームカメラには、広範囲において高い精度のカメラ校正が求められている。
さらに、校正パターンの撮影などの準備に時間を要するが、撮影現場ではカメラ校正を短時間かつ簡便に行えることが好ましい。
そこで、本発明は、撮影現場において短時間かつ簡便に高精度なカメラ校正を可能とするカメラ校正装置及びカメラ校正プログラムを提供する。
前記した課題に鑑みて、本発明に係るカメラ校正装置は、複数のカメラを初期位置に配置してズーム及び姿勢を変えながら複数の校正パターンをそれぞれ撮影したときの第1カメラモデルパラメータを算出する第1カメラ校正手段と、第1カメラモデルパラメータを用いて、複数のカメラを撮影位置に設置してズーム及び姿勢を変えながら複数の校正パターンをそれぞれ撮影したときの第2カメラモデルパラメータを算出する第2カメラ校正手段とを備える構成とした。
かかるカメラ校正装置によれば、第1カメラ校正手段は、初期位置で校正パターンを撮影した撮影画像と撮影画像を撮影したときのカメラのズーム値及び姿勢を表すセンサ値との組が第1校正用データとして入力され、入力された第1校正用データを用いた強校正により、複数の校正パターンのうち予め設定した1つの基準校正パターン及び予め設定した基準ズーム値におけるカメラパラメータを算出する第1準備処理手段と、第1準備処理手段が算出したカメラパラメータを用いて、基準校正パターン及び基準ズーム値における第1カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出する第1基準推定手段と、第1カメラモデルパラメータ及び第1校正用データを用いて、基準校正パターンと異なる対象校正パターンの特徴点群の位置を算出し、基準校正パターンと対象校正パターンとの特徴点群の位置関係から対象校正パターンについての位置及び姿勢を算出する第1校正パターン拡張手段と、第1カメラモデルパラメータと第1校正用データと第1校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢とを用いて、基準ズーム値と異なる対象ズーム値における第1カメラモデルパラメータを投影行列により算出する第1ズーム拡張手段と、第1カメラモデルパラメータと第1校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢とを非線形最適化する第1最適化手段と、予め設定した第1終了条件を満たしているか否かを判定し、第1終了条件を満たしていない場合、第1校正パターン拡張手段、第1ズーム拡張手段及び第1最適化手段に繰り返し処理を指令する第1終了判定手段と、を備える。
このように、第1カメラ校正手段は、撮影現場での本番撮影前に複数の校正パターンを用いて第1カメラモデルパラメータを予め算出しておく。このとき、第1カメラ校正手段は、第1カメラモデルパラメータの非線形最適化を繰り返すことで、高精度な第1カメラモデルパラメータを算出できる。
また、カメラ校正装置によれば、第2カメラ校正手段は、撮影位置で校正パターンを撮影した撮影画像と撮影画像を撮影したときのカメラのズーム値及び姿勢を表すセンサ値との組が第2校正用データとして入力され、入力された第2校正用データを用いた強校正により、撮影位置でのカメラパラメータを算出する第2準備処理手段と、第2準備処理手段が算出したカメラパラメータを用いて、第2カメラモデルパラメータとして、撮影位置にカメラを移設したときの姿勢変化を表す外部パラメータを剛体変換行列により算出する第2基準推定手段と、第2カメラモデルパラメータ及び第2校正用データを用いて、基準校正パターンと異なる対象校正パターンの特徴点群の位置を算出し、基準校正パターンと対象校正パターンとの特徴点群の位置関係から対象校正パターンについての位置及び姿勢を算出する第2校正パターン拡張手段と、第2カメラモデルパラメータと第2校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢とを非線形最適化する第2最適化手段と、予め設定した第2終了条件を満たしているか否かを判定し、第2終了条件を満たしていない場合、第2校正パターン拡張手段及び第2最適化手段に繰り返し処理を指令する第2終了判定手段と、を備える。
このように、第2カメラ校正手段は、撮影現場での本番撮影時、初期位置から撮影位置にカメラを移設したときの姿勢変化を表す外部パラメータのみを、第2カメラモデルパラメータとして短時間で算出する。このとき、第2カメラ校正手段は、第2カメラモデルパラメータの非線形最適化を繰り返すことで、高精度な第2カメラモデルパラメータを算出できる。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
本発明に係るカメラ校正装置は、初期位置でカメラモデルパラメータを予め算出しておくので、本番撮影時、初期位置から撮影位置にカメラを移設したときの姿勢変化を表す外部パラメータのみを算出するだけなので、短時間かつ簡便なカメラ校正が可能となる。そして、カメラ校正装置は、非線形最適化を繰り返すことで高精度なカメラモデルパラメータを求めることができ、高精度なカメラ校正が可能となる。
本発明の実施形態に係るカメラ校正装置の構成を示すブロック図である。 図1のカメラの外観図である。 (a)及び(b)は図1のカメラ校正装置で用いる校正パターンの説明図である。 実施形態におけるカメラモデルの説明図である。 実施形態におけるカメラと校正パターンの系全体のモデル化の説明図である。 (a)は大きな校正パターンをワイド端で撮影したときの校正用データの一例であり、(b)は小さな校正パターンをテレ端で撮影したときの校正用データの一例である。 実施形態における校正パターン・ズーム値テーブルの説明図である。 実施形態における剛体変換行列を解く手法の説明図である。 実施形態における初期カメラ校正のフローチャートである。 実施形態における初期カメラ校正の説明図である。 実施形態における設置カメラ校正のフローチャートである。 実施形態における設置カメラ校正の説明図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施形態において、同一の手段及び同一の処理には同一の符号を付し、説明を省略した。
本実施形態では、カメラ校正装置の概略、カメラのモデル化、カメラ校正のアルゴリズム、カメラ校正装置の構成、カメラ校正装置の動作の順で説明する。
[カメラ校正装置の概略]
図1〜図3を参照し、カメラ校正装置1の概略について説明する。
カメラ校正装置1は、複数のカメラCを初期位置(例えば、実験室や準備室)に配置してズーム及び姿勢を変えながら複数の校正パターンP(図3)をそれぞれ撮影したときの初期カメラモデルパラメータ(第1カメラモデルパラメータ)を算出する。
次に、カメラ校正装置1は、初期カメラモデルパラメータを用いて、カメラCを撮影位置(例えば、撮影スタジオ)に設置してズーム及び姿勢を変えながら複数の校正パターンPをそれぞれ撮影したときの設置カメラモデルパラメータ(第2カメラモデルパラメータ)を算出する。
そして、カメラ校正装置1は、設置カメラモデルパラメータ及びカメラCのセンサ値から一般的なカメラパラメータを算出し、図示を省略したCG合成装置などにカメラパラメータを出力する。
なお、カメラ校正装置1の構成は、後記する。
カメラCは、図2に示すように、一般的なパン・チルト・ズームカメラである。つまり、カメラCは、パン及びチルト可能な雲台Caにマウントされており、パン及びチルトの角度をセンサ(不図示)により取得可能である。
また、カメラCは、ズームレンズCbを搭載し、ズーム値をセンサにより取得可能である。ここで、センサが取得したパン値、チルト値及びズーム値をセンサ値と呼び、カメラCが撮影した撮影画像とセンサ値との時間的整合が取れていることとする。
なお、初期位置から撮影位置に移設するカメラCは、同一個体であることとする。また、初期位置から撮影位置にカメラCを同一台数移設することとするが、撮影位置に移設するカメラCの台数を少なくしてもよい。
校正パターンPは、特徴点を平面上に配置したカメラ校正用のパターンのことである。例えば、校正パターンPとしては、図3に示すように、市松模様が描かれたパターンをあげることができる。
ここで、ズームレンズCb、特に高倍率のズームレンズCbを用いる場合、ワイド端(最大広角)とテレ端(最大望遠)で画角が大きく変化する。このため、1つのサイズの校正パターンPのみを用いる場合、校正パターンPの配置をよほど工夫しない限り、校正パターンPの全体を撮影できない。そこで、カメラ校正装置1では、図3(a)の大きな校正パターンPや図3(b)の小さな校正パターンPなど、様々なサイズの校正パターンPを使用することが好ましい。
[カメラのモデル化]
図4,図5を参照し、本実施形態におけるカメラのモデル化を説明する。
以下、集合の要素数を、|・|で表す。
カメラ番号i(i=1,2,…,I)とするカメラCをCとする。つまり、カメラ番号iは、各カメラCを一意に識別する番号である。Iは、カメラCの総数を表す。何れか1つのズーム値nでカメラモデルパラメータが推定済みのカメラ番号iを表す集合をIとする。
校正パターン番号j(j=1,2,…,J)とする校正パターンPをPとする。つまり、校正パターン番号jは、各校正パターンPを一意に識別する番号である。Jは、校正パターンPの総数を表す。位置・姿勢が推定済みの校正パターン番号jを表す集合をJとする。
カメラCのズーム設定番号をk(k=1,2,…,K)とする。つまり、ズーム設定番号kは、カメラCの各ズーム値nに対応する番号である。カメラCのズーム設定番号kにおいて、ズーム依存パラメータが推定済みのズーム設定番号kを表す集合をK とする。
カメラCの姿勢番号をlとする。つまり、姿勢番号lは、カメラCの各姿勢(パン値、チルト値)に対応する番号である。カメラCにおいて、ズーム設定番号kで校正パターンPを撮影した全ての姿勢番号lを表す集合をLijkとする。
特徴点番号をmとする。特徴点番号mは、校正パターンPの各特徴点を一意に識別する番号である。校正パターンPの全ての特徴点番号mを表す集合をMとする。
<カメラモデル>
図4に示すように、カメラCのモデル化を行う。このカメラモデルは、雲台CaにズームレンズCbを搭載したカメラCをマウントしたモデルである。このカメラCをモデル化することで、推定すべきパラメータを定義できる。そして、そのパラメータが推定できれば、関数化もしくはルックアップテーブル化することで、センサ値からカメラパラメータが算出できる。
内部パラメータは、焦点距離や画像中心などのカメラCとレンズに関する特性を表す。本実施形態においては、ピンホールカメラモデルを想定し、レンズ歪も内部パラメータとして扱う。ズームレンズCbにおいては、ズームレンズCbの設定(ズームとフォーカスの設定)により内部パラメータが変化する。しかし、ここではフォーカスは考慮せず、ズームのみ考える。ズーム設定番号kを変化させるとズーム値nが変化し、それに伴い内部パラメータも変化する。このとき、内部パラメータκは、焦点距離f、アスペクト比a、画像中心C,C、レンズ歪κ,κ,κ,κのそれぞれが、ズーム値nを変数としたパラメータとなり、以下の式(1)で表される。
Figure 2018189580
また、レンズ歪を除き、内部パラメータΚ(n)を行列表記すると、以下の式(2)のようになる。この内部パラメータΚ(n)を内部パラメータ行列と呼ぶ。
Figure 2018189580
一般的に、外部パラメータは、基準となる座標系とカメラCの座標系との位置・姿勢の関係を表す。この関係は、並進ベクトルt=[t,t,tと回転角度θ=[θ,θ,θにより表現でき、座標変換と等しい。つまり、外部パラメータμは、以下の式(3)で表される。
Figure 2018189580
以降、座標変換のパラメータも外部パラメータと呼ぶ。ここで、ある座標系Σから別の座標系Σに座標変換する場合、外部パラメータをμと表記する。この外部パラメータμを剛体変換行列で表現すると、以下の式(4)となる。
Figure 2018189580
ここで、は回転角度θから求まる回転行列であり、tは並進ベクトルである。ベクトルにおける左上の添え字は座標系を表し、剛体変換行列と回転行列の右下及び左上の添え字は変換前後の座標系を表す。つまり、外部パラメータμと剛体変換行列は等価である。一般的な外部パラメータは、世界座標系Σとカメラ座標系Σとの位置・姿勢の関係を表すので、カメラ校正で求めるべき外部パラメータは、外部パラメータμ、又は、剛体変換行列である。
以上を踏まえ、パン・チルト・ズームカメラのモデル化を考える。図4に示すように、雲台Caにおいて、パン・チルト軸は1点で直交していると仮定し、この点を回転中心と呼ぶ。回転中心においてパン・チルト角が共に0である場合の座標系を雲台座標系ΣCPと呼ぶ。このとき、世界座標系Σから雲台座標系ΣCPへの外部パラメータは、CPμとなる。
回転中心においてパン・チルトをした後の座標系をパン・チルト座標系ΣPTとすると、雲台座標系ΣCPからパン・チルト座標系ΣPTへの外部パラメータは、PTμCPとなる。このとき、パン・チルト軸は直交しているため、雲台座標系ΣCPとパン・チルト座標系ΣPTの間の並進ベクトルは0となり、回転要素はパン・チルトのみである。カメラCの光学中心を原点とした座標系をカメラ座標系Σとする。パン・チルト座標系ΣPTからカメラ座標系Σへの外部パラメータは、μPTとなる。ここで、カメラ座標系Σの位置がズーム設定により変化するため、外部パラメータμPTは、ズーム値nに依存するパラメータμPT(n)となる。外部パラメータのどの要素がズーム値nに依存するかはカメラモデルの設計次第だが、本実施形態では、以下の式(5)のように定義する。
Figure 2018189580
この式(5)では、並進ベクトルの光軸方向であるZ軸成分t のみをズーム値nに依存するパラメータと定義している。以上より、パン・チルト・ズームカメラにおいて世界座標系Σからカメラ座標系Σへの外部パラメータμ(n)は、以下の式(6)で算出できる。この外部パラメータμ(n)は、剛体変換行列(n)のベクトル表現である。
Figure 2018189580
カメラパラメータが定義されたので、世界座標系Σにおける3次元空間中の1点の撮影画像への投影を考える。ここでは、レンズ歪については考慮しない。透視投影行列Pは、内部パラメータ行列Κと剛体変換行列を用いて、以下の式(7)で表される。
Figure 2018189580
空間中に点Qがあり、世界座標系Σにおける座標をX=[X,Y,Z]とする。この点Qを透視投影行列Pにより撮影画像上に投影した場合、投影される画像座標u=[u,v]は、以下の式(8)で表される。この式(8)では、スケール係数をsとし、3次元座標Xの同次座標系をベクトルX~=[X,Y,Z,1]とし、画像座標uの同次座標系をu~=[u,v,1]とする。
Figure 2018189580
前記した投影モデルは、レンズ歪のない理想的なレンズの場合なので、レンズ歪を考慮した場合の点Qの投影について述べる。世界座標系Σでの点Qの座標Xは、外部パラメータμによりカメラ座標系Σに変換され、以下の式(9)のように3次元座標Xで表される。
Figure 2018189580
ここで、3次元座標Xの左上の添え字は、座標系を表す。このとき、正規化画像座標x=[x,y]は、以下の式(10)で表される。この式(10)では、ベクトルX=[X,Y,Z]としている。従って、レンズ歪がある場合の正規化画像座標x=[x,yは、以下の式(11)で表される。
Figure 2018189580
Figure 2018189580
ここで、rは正規化画像の中心からの距離であり、r=x +y である。このレンズ歪を考慮した正規化画像座標xに内部パラメータをかけると、以下の式(12)のようにレンズ歪を考慮した画像座標u=[u,vが求められる。
Figure 2018189580
推定すべきパラメータは、以上の内部パラメータと外部パラメータとなる。しかし、高倍率のズームレンズCbにおいて、全てのズーム値nについてパラメータを推定するのが困難である。そこでズーム値n=N,N,…,Nのように離散的にいくつかサンプリングし、パラメータを推定する。つまり、1台のカメラCあたりで推定すべきパラメータは、以下の式(13)で表される。
Figure 2018189580
このパラメータをカメラモデルパラメータφと呼ぶ。カメラCのカメラモデルパラメータをφと表記する。このカメラモデルパラメータφは、ズーム値nに依存すパラメータとズーム値nに依存しないパラメータとに分けられる。内部パラメータκ及び外部パラメータμPTの並進ベクトルのZ軸成分t は、ズーム値nに依存するのでズーム依存パラメータと呼ぶ。一方、外部パラメータμPTの並進ベクトルのZ軸成分t 以外、及び、外部パラメータCPμは、ズーム値nに依存しないためズーム非依存パラメータと呼ぶ。このカメラモデルパラメータを推定できると、センサ値からカメラパラメータが算出できる。
ズーム依存パラメータについては、ズーム値nで離散的にサンプリングされ、推定されたパラメータからその間の値を補完することで、全てのズーム値nにおけるルックアップテーブルを作成する。この離散的なカメラモデルパラメータにズーム依存パラメータで補完がされた後のパラメータもカメラモデルパラメータと呼ぶ。
また、あるズーム値nのカメラモデルパラメータという場合、あるズーム値nにおけるズーム依存パラメータとズーム非依存パラメータの両方を指す。
<系全体のモデル化>
図5に示すように、カメラCと校正パターンPの座標系を合わせた系全体のモデル化を行う。カメラCは、前記カメラモデルで述べたカメラ座標系Σを有する。また、校正パターンPは、校正パターン座標系Σを有する。本実施形態においては、複数の校正パターンPを用いるので、それぞれの校正パターンPがそれぞれの校正パターン座標系ΣPjを有する。また、校正パターンPは任意に配置可能であり、世界座標系Σと校正パターン座標系Σとの位置・姿勢の関係は、未知でよい。この世界座標系Σと校正パターン座標系Σとの位置・姿勢の関係の推定は、カメラモデルパラメータの推定と同時に行う。
なお、カメラCが校正パターンPを撮影し、特徴点を抽出できるように校正パターンPを配置することが好ましい。例えば、撮影スペースの制限により、一部のカメラCが撮影できない校正パターンPがあってもよいが、その分校正用データが減るため、精度に影響を及ぼす可能性がある。
世界座標系Σと校正パターン座標系Σとの位置・姿勢の関係は、座標変換で表されるので、カメラモデルにおける外部パラメータと同様に扱うことができる。例えば、世界座標系Σと校正パターン座標系Σとの位置・姿勢の関係は、μとなる。この表記を簡単にするため、以下の式(14)で表す。
Figure 2018189580
例えば、世界座標系Σから校正パターン座標系ΣPjへの外部パラメータは、Pjμとなる。つまり、世界座標系Σと校正パターン座標系Σとの位置・姿勢の関係は、νとする。
最終的に、推定すべきパラメータηは、カメラCのカメラモデルパラメータφと、校正パターンPの外部パラメータνになる。全てのカメラC、全ての校正パターンPにおいて考えた場合、パラメータηは、以下の式(15)で表される。
Figure 2018189580
空間の基準となる世界座標系Σは、任意に設定できる。本実施形態では、世界座標系Σは、校正パターンPの中から任意に1つの基準校正パターンを選択し、その校正パターンPの校正パターン座標系Σとしている。こうすることで、パラメータηのパラメータ数を、姿勢を表す3つ、位置を表す3つ、合計6つ減らすことができる。以後、世界座標系Σを基準校正パターンの校正パターン座標系Σに設定したこととする。
[カメラ校正のアルゴリズム]
以下、カメラ校正のアルゴリズムについて説明する。
カメラ校正装置1は、特徴点が既知の校正パターンを撮影した校正用データを用いてカメラ校正を行う。このカメラ校正装置1は、校正パターンを使うという点では強校正に分類されるが、従来技術のような強校正の制約が少ない。つまり、カメラ校正装置1は、使用前に校正パターンを用いて予め初期カメラモデルパラメータを推定することで、撮影現場での校正パターンの撮影回数を抑えつつ設置カメラモデルパラメータを算出できる。そして、カメラ校正装置1は、算出した設置カメラモデルパラメータとセンサ値からカメラパラメータを算出できる。なお、本番使用時、校正パターンPは不要である。
<校正用データ及び校正パターン・ズーム値テーブル>
最初に校正用データ及び校正パターン・ズーム値テーブルについて説明し、次にカメラ校正のアルゴリズムについて説明する。
校正用データとは、カメラモデルパラメータの推定のために特徴点が既知の校正パターンPを撮影した画像と、その撮影画像を撮影したときのカメラCのセンサ値との組のことである。つまり、校正用データは、1つの撮影画像と1つのセンサ値との組で1つのデータを構成する。
本実施形態では、あるズーム値nにおいて、ある校正パターンPが撮影画像の中で様々な位置となるように姿勢(パン・チルト)を変化させて複数回撮影する。この変化させた回数を姿勢数と呼ぶ。つまり、それぞれのカメラCにおいて、撮影する校正パターンPを変化させ、ズーム値nを変化させ、姿勢(パン・チルト)を変化させて撮影する。このとき、撮影画像と、センサで取得した撮影画像を撮影した瞬間のセンサ値(パン値、チルト値、ズーム値)とをセットにして記録する。
例えば、図6(a)に示すように、カメラCは、ズームのワイド端で姿勢を変えながら、大きな校正パターンPを撮影する。この例では、校正用データは、画角内で校正パターンPの位置が異なる撮影画像と、その撮影画像を撮影したときのセンサ値との5組となる。
また、例えば、図6(b)に示すように、ズームのテレ端で姿勢を変えながら、小さな校正パターンPを撮影する。この例では、校正用データは、画角内で校正パターンPの位置が異なる撮影画像と、その撮影画像を撮影したときのセンサ値との5組となる。
ここで、各カメラCが校正パターンPを適切に撮影することが好ましい。つまり、各カメラCは、校正パターンPの全体が撮影画像内に収まり、撮影画像から校正パターンPの特徴点が抽出できるように撮影することが好ましい。もしそうでない場合、校正パターンPの特徴点を正しく抽出できず、校正用データとして使用できない。
なお、図6では、センサ値(Pan、Tilt、Zoom)の数値を省略している。また、図3に示すように、校正パターンPが校正パターンPよりサイズが大きいが、図6(a)では広角で撮影しているので校正パターンPを小さく図示した一方、図6(b)では望遠で撮影しているので、校正パターンPを大きく図示した。
また、図6では、ワイド端、テレ端の校正用データのみを図示したが、ワイド端からテレ端までの間のズーム値nについての校正用データも用いることとする。また、図6では、ある1台のカメラCについての校正用データのみを図示したが、各カメラCに対応した校正用データを用いることとする。
以上のように、ズーム値nを変えながら異なる姿勢で様々なサイズの校正パターンPを撮影した校正用データがカメラC毎に存在する。従って、これら校正用データを校正パターン・ズーム値テーブルtblとして表現することができる。図7に示すように、校正パターン・ズーム値テーブルtblは、横軸を校正パターンP〜P、縦軸をズーム値N〜Nとした校正用データのテーブルである。図7では、カメラC〜Cそれぞれの校正パターン・ズーム値テーブルtbl〜tblを図示した。
なお、校正パターン・ズーム値テーブルtblでは、校正用データがある箇所をドットで図示し、校正用データが無い箇所を白枠で図示した。
<カメラ校正>
以下、校正パターン・ズーム値テーブルを用いて、カメラモデルパラメータを推定する手法を考える。本実施形態において、精度よくカメラモデルパラメータを推定するためには、校正用データが多いほうが好ましい。つまり、校正パターンPの数、ズーム値nのサンプル数及びカメラCの姿勢数は、多くした方が好ましい。一方、撮影現場において、校正用データを大量に撮影することは時間・手間の両面で難しい。つまり、このカメラ校正において、「精度」と「時間・手間」は、トレードオフの関係となる。本実施形態では、これらを両立するため初期カメラ校正及び設置カメラ校正という2段階での校正を考える。
初期カメラ校正は、初期位置において、大量の校正用データを使い、カメラモデルパラメータに含まれる全パラメータを精度よく推定することを目的とする。つまり、初期カメラ校正は、精度をできるだけ高めるために、時間・手間を十分にかけて行う。この初期カメラ校正は、事前に行うので、時間・手間がかかっても問題はない。
一方、設置カメラ校正は、撮影位置(撮影現場)において、少ない校正用データを使い、カメラモデルパラメータに含まれる一部パラメータを推定することを目的とする。すなわち、カメラモデルパラメータのうち、初期位置から撮影現場にカメラを移設しても変化しないものは、初期カメラ校正の結果を用いる。設置カメラ校正では、推定すべきパラメータを必要最低限とし、精度がなるべく低下しないようにしつつ、時間・手間をなるべくかけないようにする。
まず、初期カメラ校正を中心に説明し、設置カメラ校正については初期カメラ校正と異なる点のみを説明する。
<<初期カメラ校正>>
一般的に、校正パターンPを用いたカメラ校正は、線形計算による初期値推定と、初期値の非線形最適化(再投影誤差最小化)との2段階で行われる。ここで、特徴的なのは、初期値推定と非線形最適化を繰り返し行う点にある。最適化を行って解を真値に近い値に収束させるためには、真値に近い初期値(よい初期値)が必要となる。つまり、線形計算において、よい初期値を推定することが非常に重要になる。しかし、よい初期値を校正用データから算出することが難しい。特に、高倍率なズームレンズCbのテレ端側では、撮影している校正パターンPに対して、カメラCの姿勢を変えても、校正パターンPの映り方が殆ど変化しない。このため、異なる姿勢で撮影しても視差が殆ど生まれないため、非特許文献1に記載の強校正を適用するのが難しい。そこで、カメラ校正装置1では、ある1つの校正パターンP、ある1つのズーム値nから段階的に校正パターンP、カメラC、ズーム値nを増やし、初期値推定と非線形最適化を繰り返し、最終的に全ての校正パターンP、カメラC、ズーム値nについてのカメラモデルパラメータを推定する。
カメラ校正装置1は、初期カメラ校正において、準備処理、基準推定処理、校正パターン拡張処理、カメラ拡張処理及びズーム拡張処理を行う(図9参照)。
まず、カメラ校正装置1は、準備処理として、撮影画像から校正パターンPの特徴点抽出などを行う。次に、カメラ校正装置1は、基準推定処理として、予め設定した1つの基準校正パターンと、1つのズーム値n(基準ズーム値)とで、カメラC毎にカメラモデルパラメータ(基準ズーム値でのズーム依存パラメータとズーム非依存パラメータ)を推定する。
以降、カメラ校正装置1は、校正パターン拡張処理、カメラ拡張処理、ズーム拡張処理を繰り返す。このとき、推定状況に応じて使用する校正用データを増やしつつ、カメラモデルパラメータと校正パターンPの位置・姿勢の推定を進めていく。そして、全てのパラメータの推定が完了したら推定終了となる。
なお、校正パターンPの位置・姿勢とは、世界座標系Σと校正パターン座標系Σとの位置・姿勢の関係のことである。
<<設置カメラ校正>>
以下、設置カメラ校正について、初期カメラ校正と異なる点のみを説明する。
設置カメラ校正は、ズーム拡張処理を行わない以外、初期カメラ校正と同様の処理となる(図11)。
設置カメラ校正では、初期カメラ校正からカメラCを移設した時に変化するパラメータのみを推定する。つまり、設置カメラ校正では、カメラCを移設した後の世界座標系をΣW´とすると、各カメラCで世界座標系ΣW´から雲台座標系ΣCPへのCPμW´のみを推定する。よって、設置カメラ校正で推定すべきパラメータφ´は、以下の式(16)で表される。また、カメラCのカメラモデルパラメータをφ´と表記する。
Figure 2018189580
他のカメラモデルパラメータ(内部パラメータと外部パラメータμPT)については、初期カメラ校正で求めたカメラモデルパラメータを使用する。従って、設置カメラ校正において推定すべきパラメータη´は、カメラCの外部パラメータCPμW´と、校正パターンPの位置・姿勢となる。全てのカメラC、全ての校正パターンPにおいて考えた場合、パラメータη´は、以下の式(17)で表される。
Figure 2018189580
ここで、設置カメラ校正では、時間・手間の削減のため、初期カメラ初期より校正用データを少なくすることが好ましい。初期カメラ校正では、推定精度のために大量の校正用データを使用している。このため、校正用データの撮影にかなりの時間・手間が必要となる。そこで、設置カメラ校正では、初期カメラ校正よりも校正パターンPの数、ズーム値nのサンプル数、姿勢数を減らすとよい。ズーム値nは最低としてはある1つのズーム値nのみでよいが、ズームレンジ全体で幾つかのズーム設定を設けてもよい。
[カメラ校正装置の構成]
図1に戻り、カメラ校正装置1の構成について説明する。
図1に示すように、カメラ校正装置1は、校正用データ記憶手段11と、カメラモデルパラメータ記憶手段13と、設定値記憶手段15と、初期カメラ校正手段(第1カメラ校正手段)20と、設置カメラ校正手段(第2カメラ校正手段)30と、カメラパラメータ算出手段40とを備える。
校正用データ記憶手段11は、前記した校正用データを記憶するHDD(Hard Disk Drive)、メモリ等の記憶装置である。本実施形態では、校正用データ記憶手段11は、初期位置の校正用データ(第1校正用データ)と、その校正用データをテーブル化した初期校正パターン・ズーム値テーブルを記憶する。さらに、校正用データ記憶手段11は、撮影位置の校正用データ(第2校正用データ)と、その校正用データをテーブル化した設置校正パターン・ズーム値テーブルを記憶する。
なお、初期校正パターン・ズーム値テーブル及び設置校正パターン・ズーム値テーブルの何れも、図7と同様のテーブル構造を有する。
カメラモデルパラメータ記憶手段13は、初期カメラモデルパラメータと、設置カメラモデルパラメータとを記憶するHDD、メモリ等の記憶装置である。
設定値記憶手段15は、校正パターンPに関する設定値情報を予め記憶するHDD、メモリ等の記憶装置である。ここでは、設定値記憶手段15には、カメラ校正装置1の利用者により、校正パターンPのサイズ、特徴点数、校正パターンPに含まれる各特徴点の位置等が設定値情報として予め設定(記憶)される。
<初期カメラ校正手段>
初期カメラ校正手段20は、前記した初期カメラ校正を行うものであり、準備処理手段(第1準備処理手段)21と、基準推定手段(第1基準推定手段)22と、校正パターン拡張手段(第1校正パターン拡張手段)23と、カメラ拡張手段(第1カメラ拡張手段)24と、ズーム拡張手段(第1ズーム拡張手段)25と、最適化手段(第1最適化手段)26と、終了判定手段(第1終了判定手段)27と、パラメータ補完手段(補間手段)28とを備える。
準備処理手段21は、第1校正用データを用いた強校正により、複数の校正パターンPのうち予め設定した1つの基準校正パターン及び予め設定した基準ズーム値におけるカメラパラメータを算出するものである。つまり、準備処理手段21は、校正用データ記憶手段11の初期校正パターン・ズーム値テーブルを参照し、撮影画像からの特徴点抽出、及び、既存のカメラ校正(強校正)を行う。
ここで、準備処理手段21は、校正用データの全ての撮影画像から校正パターンPの特徴点を抽出する。もし、特徴点を抽出ができない撮影画像があった場合、以後、その撮影画像を参照しない。
既知の強校正としては、例えば、Zhangの手法を利用できる(非特許文献1参照)。この強校正は、基準校正パターン及び基準ズーム値における全撮影画像と、カメラ拡張処理を実施する撮影画像とを対象として実施する。つまり、各カメラCにおいて、対象となる校正パターンP及びズーム値nについてのカメラパラメータが求まる。このカメラパラメータは、以後の処理において、初期値として使用する。
基準ズーム値は、画角が広く、大きくパン・チルトしてカメラ姿勢を大きく変えられるので、ワイド側に設定する方が好ましい。これにより、ワイド側で大きな視差が発生するので、精度の高いカメラパラメータが算出できる可能性が高くなる。
その後、準備処理手段21は、算出したカメラパラメータを基準推定手段22に出力する。本実施形態では、準備処理手段21は、繰り返し処理を行わないこととするが、後記する終了判定手段27から処理終了指令が入力された場合に処理を終了する。
なお、このカメラパラメータとは、一般的なカメラパラメータ(内部パラメータ及び外部パラメータ)のことであり、式(13)のカメラモデルパラメータとは区別される。
基準推定手段22は、準備処理手段21から入力されたカメラパラメータを用いて、基準校正パターン及び基準ズーム値における初期カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出するものである。つまり、基準推定手段22は、準備処理手段21の処理結果を用いて、初期校正パターン・ズーム値テーブルの基準校正パターン及び基準ズーム値における初期カメラモデルパラメータを推定する。
準備処理手段21により、基準ズーム値における全てのカメラCの内部パラメータと、複数の姿勢における外部パラメータ(世界座標系Σからカメラ座標系Σへの外部パラメータμ)が既知となっている。従って、基準推定手段22は、剛体変換行列を解く手法を適用することで、外部パラメータμを、世界座標系Σから雲台座標系ΣCPへの外部パラメータCPμと、パン・チルト座標系ΣPTからカメラ座標系Σへの外部パラメータμPTとに分解する。
例えば、剛体変換行列を解く手法としては、以下の参考文献1に記載のAX=YBを解く手法をあげることができる。図8に示すように、世界座標系Σからカメラ座標系Σへの外部パラメータμを既知の行列A、雲台座標系ΣCPからパン・チルト座標系ΣPTへの外部パラメータPTμCPを既知の行列Bとする。また、世界座標系Σから雲台座標系ΣCPへの外部パラメータCPμを未知の行列X−1、パン・チルト座標系ΣPTからカメラ座標系Σへの外部パラメータμPTを未知の行列Yとする。ここで、行列A,B,X,Yの何れも剛体変換行列であることとする。そして、参考文献1に記載の手法によれば、AX=YBをA=YBX−1と変形できるので、行列A,Bが複数ペア存在すれば、行列X,Yを求めることができる。
参考文献1:Hanqi Zhuang, et al. “Simultaneous robot/world and tool/flange calibration by solving homogeneous transformation equations of the form AX=YB”, IEEE Transactions on Robotics and Automation, Vol.10, No.4, 1994, p.549 - 554
以上のように、基準推定手段22は、基準校正パターン及び基準ズーム値における初期カメラモデルパラメータの初期値を推定する。そして、基準推定手段22は、この初期値を後記する最適化手段26に出力することで、最適化手段26でパラメータ調整(非線形最適化)を行う。その後、基準推定手段22は、最適化手段26で非線形最適化された初期カメラモデルパラメータを、校正パターン拡張手段23に出力する。
本実施形態では、基準推定手段22は、繰り返し処理を行わないこととするが、終了判定手段27から処理終了指令が入力された場合に処理を終了する。
校正パターン拡張手段23は、基準推定手段22から入力された初期カメラモデルパラメータ及び校正用データを用いて、基準校正パターンと異なる対象校正パターンの特徴点群の位置を算出し、基準校正パターンと対象校正パターンとの特徴点群の位置関係から対象校正パターンについての位置及び姿勢を算出するものである。
つまり、校正パターン拡張手段23は、初期校正パターン・ズーム値テーブルで位置・姿勢が未知の校正パターンPにおいて、校正パターンPの位置・姿勢を推定する。このとき、校正パターン拡張手段23は、対象校正パターンで全ての特徴点の3次元位置を算出し、基準校正パターンと対象校正パターンとで特徴点の3次元位置を比較し、対象校正パターンの位置・姿勢を求める。この対象校正パターンの位置・姿勢は、世界座標系Σが基準校正パターンの校正パターン座標系Σに設定されていることから、世界座標系Σと対象校正パターンの校正パターン座標系Σとの位置・姿勢の関係を表すことになる。
具体的には、校正パターン拡張手段23は、既知の初期カメラモデルパラメータと対象校正パターンを撮影した撮影画像の特徴点の画像座標とを用いて、世界座標系Σでの特徴点の3次元位置を算出する。基準推定処理は完了しているため、最低でも1つのズーム値nでのズーム非依存パラメータとズーム依存パラメータは既知である。従って、前記した式(7)の透視投影行列Pを算出できる。また、対象校正パターンの画像座標も既知だが、この画像座標にはレンズ歪が加わっている。そこで、内部パラメータを用いて、レンズ歪を除去した画像座標uを算出する。未知のスケール係数sと3次元位置Xを用いると、前記した式(8)となる。この式(8)を初期カメラモデルパラメータが既知となっている全てのカメラC、ズーム値n、姿勢について適用すると、以下の式(18)で表される。なお、Dは、式が成立する数を表し、以下の式(19)で表される。
Figure 2018189580
Figure 2018189580
この式(18)は、特異値分解により解くことができ、3次元位置Xを算出できる。この計算を対象校正パターンの全ての特徴点において行うことで、対象校正パターンの全ての特徴点の3次元位置が既知となる。
次に、校正パターン拡張手段23は、算出した対象校正パターンと基準校正パターンとの特徴点群に参考文献2に記載の外部パラメータ推定手法を適用することで、外部パラメータを算出できる。そして、校正パターン拡張手段23は、以上の処理を未知の対象校正パターンについて、繰り返していく。
参考文献2に記載の手法は、対応が既知の点集合から位置及び姿勢の推定を行うものである。
参考文献2:玉木徹. “姿勢推定と回転行列”, 電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 109.202 (2009): p.59-64
なお、撮影画像に含まれる校正パターンPのサイズや特徴点の数が異なる場合、正確な外部パラメータを算出できない。このため、校正パターン拡張手段23は、設定値記憶手段15の設定値情報を参照し、校正パターンPが同一サイズ、同一特徴点数となるように正規化することが好ましい。
以上のように、校正パターン拡張手段23は、終了判定手段27から処理繰返指令が入力された場合、対象校正パターンについての位置及び姿勢を推定する。そして、校正パターン拡張手段23は、この初期値を後記する最適化手段26に出力することで、最適化手段26でパラメータ調整(非線形最適化)を行う。その後、校正パターン拡張手段23は、最適化手段26で非線形最適化された初期カメラモデルパラメータを、カメラ拡張手段24に出力する。
また、校正パターン拡張手段23は、終了判定手段27から処理終了指令が入力された場合、繰り返し処理を終了する。
カメラ拡張手段24は、校正パターン拡張手段23から入力された初期カメラモデルパラメータと校正パターン拡張手段23が推定した校正パターンPについての位置及び姿勢を用いて、基準校正パターンを撮影できなかったカメラCについての初期カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出するものである。
つまり、カメラ拡張手段24は、基準校正パターンを撮影できていないカメラCを初期カメラモデルパラメータに加える処理を行う。カメラCの配置や基準校正パターンの選択によっては、基準校正パターンを撮影できないカメラCが存在する。その場合、基準推定では、初期カメラモデルパラメータが推定できていない。従って、カメラ拡張手段24は、校正パターン拡張及びズーム拡張の処理結果と、初期校正パターン・ズーム値テーブルとから、カメラCが加えられる状況かを判定し、加えられる状況になったらカメラCを追加する。このカメラCが加えられる状況とは、対象となるカメラCが、位置・姿勢が既知の校正パターンPを何れかのズーム値nで撮影している場合である。他の点、カメラ拡張手段24は、基準推定手段22と同様のため、これ以上の説明を省略する。
ズーム拡張手段25は、カメラ拡張手段24から入力された初期カメラモデルパラメータ、校正パターンPについての位置・姿勢、及び、初期校正パターン・ズーム値テーブルを用いて、基準ズーム値と異なる対象ズーム値における初期カメラモデルパラメータを投影行列により算出するものである。
つまり、ズーム拡張手段25は、基準推定処理又はカメラ拡張処理により、何れかのズーム値nにおける初期カメラモデルパラメータが推定できているカメラCを対象として、未推定のズーム依存パラメータの推定を行う。あるズーム値nにおいて、ズーム依存パラメータは、[f,a,c,c,κ,κ,κ,κ,t である。レンズ歪を除くと、ズーム依存パラメータは、[f,a,c,c,t ]である。そこで、線形解法により、レンズ歪を除いたズーム依存パラメータを算出する。式(7)及び式(8)により、世界座標系Σの3次元位置Xへの投影式は、式(20)及び式(21)で表される。
Figure 2018189580
Figure 2018189580
この式(20)で外部パラメータのみを求めるものを、以下の式(22)とする。そして、式(22)に3次元位置X=[X,Y,Z,1]を乗算し、以下の式(23)のようにα,β,γを定義する。
Figure 2018189580
Figure 2018189580
この式(23)を、カメラCi、ズーム設定番号kにおいて、全ての既知の校正パターンPの特徴点とそれを撮影している全ての姿勢数について考えると、以下の式(24)となる。つまり、ズーム拡張手段25は、投影行列として、式(24)を用いる。ここで、Eik,Fikは、以下の式(25)及び式(26)で定義される。
Figure 2018189580
Figure 2018189580
Figure 2018189580
式(24)では、右辺が既知であるが、左辺の行列内のc,cが未知である。そこで、このc,cには、撮影画像の中心位置を手動で設定しておき、その値を代入する。これにより、式(24)の左辺の行列も既知として扱うことができるので、[f,af,c,c,t が求められる。つまり、レンズ歪を除いたズーム依存パラメータが推定された。このズーム依存パラメータを初期値として、非線形最適化によりレンズ歪を含めたズーム依存パラメータを推定する。
以上のように、ズーム拡張手段25は、終了判定手段27から処理繰返指令が入力された場合、レンズ歪を除いたズーム依存パラメータを推定する。そして、ズーム拡張手段25は、この初期値を後記する最適化手段26に出力することで、非線形最適化によりレンズ歪を含めたズーム依存パラメータを推定する。その後、ズーム拡張手段25は、最適化手段26で非線形最適化された初期カメラモデルパラメータを、カメラモデルパラメータ記憶手段13に書き込む。
また、ズーム拡張手段25は、終了判定手段27から処理終了指令が入力された場合、繰り返し処理を終了する。
最適化手段26は、基準推定手段22、カメラ拡張手段24及びズーム拡張手段25のそれぞれが算出した初期カメラモデルパラメータと校正パターン拡張手段23が算出した校正パターンPについての位置及び姿勢を非線形最適化するものである。
具体的には、最適化手段26は、非線形最適化として、撮影画像から抽出された特徴点群の観測画像座標と、式(15)のパラメータで推定される特徴点群の予測画像座標との誤差を最小化する再投影誤差最小化を行う。非線形最適化に必要な初期値として、基準推定手段22、校正パターン拡張手段23、カメラ拡張手段24及びズーム拡張手段25が算出した初期カメラモデルパラメータを用いる。
ここで、最適化手段26は、カメラ拡張手段24及びズーム拡張手段25のそれぞれが算出した初期カメラモデルパラメータと校正パターン拡張手段23が算出した校正パターンPについての位置及び姿勢については、その全てを設計変数として、以下の式(27)で表される最適化を行う。
Figure 2018189580
この式(27)では、uijklmは、カメラC、校正パターンP、ズーム設定番号k及び姿勢番号lijkについての特徴点の観測画像座標を表す。また、u^ijklmは、カメラC、校正パターンP、ズーム設定番号k及び姿勢番号lijkについての特徴点の予測画像座標を表す。
また、最適化手段26は、基準推定手段22が算出した初期カメラモデルパラメータについては、1台のカメラC、基準校正パターンP、基準ズーム値のズーム設定番号kを設計変数として、以下の式(28)で表される最適化を行う。
Figure 2018189580
その後、最適化手段26は、最適化した初期カメラモデルパラメータと校正パターンPについての位置及び姿勢とを、その入力元となる基準推定手段22、校正パターン拡張手段23、カメラ拡張手段24又はズーム拡張手段25に出力する。
さらに、最適化手段26は、終了判定手段27が処理終了を指令した場合、再度、ズーム拡張手段25から入力された初期カメラモデルパラメータと校正パターンPについての位置及び姿勢とを非線形最適化してもよい。この場合、最適化手段26は、式(27)を用いて、初期カメラモデルパラメータを非線形最適化することとする。
終了判定手段27は、初期カメラ校正終了条件(第1終了条件)を満たしているか否かを判定し、初期カメラ校正終了条件を満たしていない場合、校正パターン拡張手段23、カメラ拡張手段24及びズーム拡張手段25に繰り返し処理を指令するものである(処理繰返指令)。例えば、この初期カメラ校正終了条件は、全ての初期カメラモデルパラメータの推定を完了したという条件で予め設定できる。
一方、終了判定手段27は、初期カメラ校正終了条件を満たした場合、準備処理手段21、基準推定手段22、校正パターン拡張手段23、カメラ拡張手段24、ズーム拡張手段25及びパラメータ補完手段28に処理終了を指令する(処理終了指令)。
パラメータ補完手段28は、基準ズーム値及び対象ズーム値以外のズーム値nにおける初期カメラモデルパラメータを補完するものである。前記したように、ズーム依存パラメータは、基準ズーム値及び対象ズーム値についてのみ離散的に推定され、他のズーム値nでは推定されていない。そこで、パラメータ補完手段28は、終了判定手段27から処理終了指令が入力された場合、これら未推定のズーム依存パラメータを補完(例えば、内挿)する。
その後、パラメータ補完手段28は、補完した初期カメラモデルパラメータをカメラモデルパラメータ記憶手段13に書き込む。この初期カメラモデルパラメータは、設置カメラ校正手段30により参照される。
<設置カメラ校正手段>
設置カメラ校正手段30は、前記した設置カメラ校正を行うものであり、準備処理手段(第2準備処理手段)31と、基準推定手段(第2基準推定手段)32と、校正パターン拡張手段(第2校正パターン拡張手段)33と、カメラ拡張手段(第2カメラ拡張手段)34と、最適化手段(第2最適化手段)35と、終了判定手段(第2終了判定手段)36とを備える。
準備処理手段31は、校正用データ記憶手段11の設置校正パターン・ズーム値テーブル(第2校正用データ)を用いた強校正により、撮影位置でのカメラパラメータを算出するものである。
この準備処理手段31は、準備処理手段21と同様の処理を行うため、説明を省略する。
基準推定手段32は、準備処理手段31から入力されたカメラパラメータを用いて、設置カメラモデルパラメータとして、撮影位置にカメラCを移設したときの姿勢変化を表す外部パラメータを剛体変換行列により算出するものである。
つまり、基準推定手段32は、準備処理の結果を用いて、設置校正パターン・ズーム値テーブルの基準校正パターン及び基準ズーム値における設置カメラモデルパラメータを推定する。ここでは、初期カメラ校正と異なり、推定するのは、外部パラメータCPμW´のみである。
準備処理手段31により、基準ズーム値での複数の姿勢における外部パラメータ(世界座標系ΣW´からカメラ座標系Σへの外部パラメータ)μW´が既知である。任意のある1つの姿勢に初期カメラ校正の結果である外部パラメータμPTと、パン・チルト角から算出した外部パラメータPTμCPとを用いて、外部パラメータCPμW´を逆算できる。以上より、基準ズーム値における設置カメラモデルパラメータの初期値が推定できる。
その後、基準推定手段32は、初期カメラ校正と同様、この初期値を後記する最適化手段35に出力することで、最適化手段35でパラメータ調整(非線形最適化)を行う。
本実施形態では、基準推定手段32は、繰り返し処理を行わないこととするが、終了判定手段36から処理終了指令が入力された場合に処理を終了する。
校正パターン拡張手段33は、基準推定手段32から入力された設置カメラモデルパラメータ及び校正用データを用いて、対象校正パターンの特徴点群の位置を算出し、基準校正パターンと対象校正パターンとの特徴点群の位置関係から対象校正パターンについての位置及び姿勢を算出するものである。
この校正パターン拡張手段33は、校正パターン拡張手段23と同様の処理を行うため、説明を省略する。
カメラ拡張手段34は、校正パターン拡張手段33から入力された設置カメラモデルパラメータを用いて、基準校正パターンを撮影できなかったカメラCについての設置カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出するものである。
ここでは、初期カメラ校正と異なり、推定するのは、外部パラメータCPμW´のみをパラメータとして推定する。他の点、カメラ拡張手段34は、カメラ拡張手段24と同様と同様の処理を行うため、これ以上の説明を省略する。
最適化手段35は、基準推定手段32及びカメラ拡張手段34のそれぞれが算出した設置カメラモデルパラメータと校正パターン拡張手段33が算出した校正パターンPについての位置及び姿勢を非線形最適化するものである。
ここで、最適化手段35は、設計変数がパラメータηではなくパラメータη´となる点(つまり、式(27)及び式(28)のηがパラメータη´となる点)以外、最適化手段26と同様と同様の処理を行うため、これ以上の説明を省略する。
終了判定手段36は、設置カメラ校正終了条件(第2終了条件)を満たしているか否かを判定し、設置カメラ校正終了条件を満たしていない場合、校正パターン拡張手段33及びカメラ拡張手段34に繰り返し処理を指令するものである(処理繰返指令)。例えば、この設置カメラ校正終了条件は、全ての設置カメラモデルパラメータの推定を終了したという条件で予め設定できる。
一方、終了判定手段36は、設置カメラ校正終了条件を満たした場合、準備処理手段31、基準推定手段32、校正パターン拡張手段33及びカメラ拡張手段34に処理終了を指令する(処理終了指令)。
カメラパラメータ算出手段40は、カメラモデルパラメータ記憶手段13の設置カメラモデルパラメータと、本番撮影中のカメラCからのセンサ値とから、本番撮影中のカメラパラメータを算出するものである。つまり、カメラパラメータ算出手段40は、設置カメラモデルパラメータを、一般的なカメラパラメータに変換する。なお、カメラパラメータ算出手段40は、後記するように設置カメラモデルパラメータの代わりに、初期カメラモデルパラメータを利用することもできる。
カメラパラメータを算出するときのセンサ値をパン値p、チルト値t、ズーム値nとする。最終的に求めたいカメラパラメータは、内部パラメータκ(n)と、世界座標系Σからカメラ座標系Σへの外部パラメータμ(p,t,n)とである。つまり、内部パラメータκ(n)は、ズーム値nを変数として持つ。また、外部パラメータμ(p,t,n)は、パン値p、チルト値t及びズーム値nを変数として持つ。
ここで、設置カメラモデルパラメータの推定が完了しており、設置カメラモデルパラメータがカメラモデルパラメータ記憶手段13に記憶されている。従って、カメラパラメータ算出手段40は、設置カメラモデルパラメータのズーム依存パラメータから、式(1)で定義されるズーム値nの内部パラメータκ(n)を取得する
また、カメラパラメータ算出手段40は、剛体変換行列(p,t,n)を以下の式(29)により算出する。ここで、剛体変換行列CPPT(n)は、設置カメラモデルパラメータの推定が完了したときに既知となっている。また、剛体変換行列PTCP(p,t)は、パン値p及びチルト値tから算出できる。その後、カメラパラメータ算出手段40は、剛体変換行列(p,t,n)を外部パラメータμ(p,t,n)に変換する。
Figure 2018189580
[カメラ校正装置の動作:初期カメラ校正]
図9を参照し、カメラ校正装置1が初期カメラ校正を行うときの動作を説明する。
図9に示すように、準備処理手段21は、初期校正パターン・ズーム値テーブルを用いた強校正により、基準校正パターン及び基準ズーム値におけるカメラパラメータを算出する(ステップS1)。
基準推定手段22は、ステップS1で算出したカメラパラメータを用いて、基準校正パターン及び基準ズーム値における初期カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出する。そして、最適化手段26は、式(28)を用いて、基準推定手段22が算出した初期カメラモデルパラメータを初期値として、非線形最適化を行う(ステップS2)。
終了判定手段27は、全ての初期カメラモデルパラメータの推定を完了したか否かを判定する(ステップS3)。
全ての初期カメラモデルパラメータの推定を完了していない場合(ステップS3でNo)、カメラ校正装置1は、ステップS4の処理に進む。
全ての初期カメラモデルパラメータの推定を完了した場合(ステップS3でYes)、カメラ校正装置1は、ステップS7の処理に進む。
校正パターン拡張手段23は、対象校正パターンの特徴点群の位置を算出し、基準校正パターンと対象校正パターンとの特徴点群の位置関係から対象校正パターンについての位置及び姿勢を算出する。そして、最適化手段26は、式(27)を用いて、校正パターン拡張手段23が算出した対象校正パターンの位置及び姿勢と初期カメラモデルパラメータが含まれる式(15)のパラメータを初期値として、非線形最適化を行う(ステップS4)。
カメラ拡張手段24は、基準校正パターンを撮影できなかったカメラCについての初期カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出する。そして、最適化手段26は、式(27)を用いて、カメラ拡張手段24が算出した初期カメラモデルパラメータと校正パターンPの位置及び姿勢が含まれる式(15)のパラメータを初期値として、非線形最適化を行う(ステップS5)。
ズーム拡張手段25は、基準ズーム値と異なる対象ズーム値における初期カメラモデルパラメータを投影行列により算出する。そして、最適化手段26は、式(27)を用いて、ズーム拡張手段25が算出した初期カメラモデルパラメータと校正パターンPの位置及び姿勢が含まれる式(15)のパラメータを初期値として、非線形最適化を行い、ステップS3の処理に戻る(ステップS6)。
最適化手段26は、ステップS6と同様の手順で再度、パラメータの非線形最適化を行う(ステップS7)。
パラメータ補完手段28は、ステップS7で最適化したパラメータを補完する(ステップS8)。
<初期校正パターン・ズーム値テーブルの使用例>
図10を参照し、初期校正パターン・ズーム値テーブルの使用について説明する。
図10には、初期カメラ校正での初期校正パターン・ズーム値テーブルtblの一例を図示した。図10では、校正パターン・ズーム値テーブルtblが、校正パターンP〜Pの5個、ズーム値N〜Nの5サンプルとなっている。また、基準校正パターンをPとし、基準ズーム値をNとする。また、校正パターン・ズーム値テーブルtblでは、ドットの箇所に校正用データが存在し(撮影できた姿勢数が1以上)、白塗の箇所に校正用データが存在しない(撮影できた姿勢数が0)を表す。
この具体例では、カメラ拡張処理を考えず、校正パターン拡張処理とズーム拡張処理のみを考えるこことする。
図10(a)では、校正用データが初期状態であり、まだ校正用データが使用されていない。
図10(b)では、基準推定処理が行われる。基準校正パターンP及び基準ズーム値Nで撮影した校正用データを用いて、基準ズーム値Nのカメラモデルパラメータ(ズーム非依存パラメータ及び基準ズーム値Nのズーム依存パラメータ)を推定する。なお、基準推定処理で用いた校正用データを黒塗で図示した。
図10(c)では、1回目の校正パターン拡張処理が行われる。図10(b)までに推定済みのパラメータと、太枠で図示した2つの校正用データ(右上方向のハッチングで図示)を用いて、校正パターンP,Pの外部パラメータを推定する。
図10(d)では、1回目のズーム拡張処理が行われる。図10(c)までに推定済みのパラメータと、太枠で図示した5つの校正用データ(左上方向のハッチングで図示)を用いて、ズーム値N,Nのズーム依存パラメータを推定する。
なお、図10(d)のズーム拡張処理でズーム値Nのズーム依存パラメータを求めるか又は求めないか、任意に設定できる。1つの校正パターンPの校正用データだけでズーム値Nのズーム非依存パラメータを推定した場合、精度が低くなることがある。このため、校正パターンの数がある一定以上の場合のみズーム拡張処理を行うことが好ましい。ここでは、校正用データが2つ以上のときにズーム拡張処理を行うこととした。
図10(e)では、2回目の校正パターン拡張処理が行われる。図10(d)までに推定済みのパラメータと、太枠で図示した2つの校正用データ(右上方向のハッチングで図示)を用いて、校正パターンPの外部パラメータを推定する。
図10(f)では、2回目のズーム拡張処理が行われる。図10(e)までに推定済みのパラメータと、太枠で図示した2つの校正用データ(左上方向のハッチングで図示)を用いて、ズーム値Nのズーム依存パラメータを推定する。
図10(g)では、3回目の校正パターン拡張処理が行われる。図10(f)までに推定済みのパラメータと、太枠で図示した1つの校正用データ(右上方向のハッチングで図示)を用いて、校正パターンPの外部パラメータを推定する。
図10(h)では、3回目のズーム拡張処理が行われる。図10(g)までに推定済みのパラメータと、太枠で図示した1つの校正用データ(左上方向のハッチングで図示)を用いて、ズーム値Nのズーム依存パラメータを推定する。
なお、1回目のズーム拡張処理と異なり、これ以上処理を繰り返しても推定済みのパラメータが増えないため、1つの校正用データだけでもズーム拡張処理が行われる。なお、非線形最適化を行う際、それまでに追加した全ての校正用データを使用する。
以上のようにして、全ての校正パターンP〜P及びズーム値N〜Nでカメラモデルパラメータが推定される。
[カメラ校正装置の動作:設置カメラ校正]
図11を参照し、カメラ校正装置1が設置カメラ校正を行うときの動作を説明する。
図11に示すように、準備処理手段31は、設置校正パターン・ズーム値テーブルを用いた強校正により、基準校正パターン及び基準ズーム値におけるカメラパラメータを算出する(ステップS10)。
基準推定手段32は、ステップS10で算出したカメラパラメータを用いて、基準校正パターン及び基準ズーム値における設置カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出する。そして、最適化手段35は、式(28)を用いて、基準推定手段32が算出した設置カメラモデルパラメータを初期値として、非線形最適化を行う(ステップS11)。
終了判定手段36は、全ての設置カメラモデルパラメータの推定を完了したか否かを判定する(ステップS12)。
全ての設置カメラモデルパラメータの推定を完了していない場合(ステップS12でNo)、カメラ校正装置1は、ステップS13の処理に進む。
全ての設置カメラモデルパラメータの推定を完了した場合(ステップS12でYes)、カメラ校正装置1は、ステップS15の処理に進む。
校正パターン拡張手段33は、対象校正パターンの特徴点群の位置を算出し、基準校正パターンと対象校正パターンとの特徴点群の位置関係から対象校正パターンについての位置及び姿勢を算出する。そして、最適化手段35は、式(27)を用いて、校正パターン拡張手段33が算出した対象校正パターンの位置及び姿勢と設置カメラモデルパラメータが含まれるパラメータを初期値として、非線形最適化を行う(ステップS13)。
カメラ拡張手段34は、基準校正パターンを撮影できなかったカメラCについての設置カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出する。そして、最適化手段35は、式(27)を用いて、カメラ拡張手段34が算出した設置カメラモデルパラメータと校正パターンPの位置及び姿勢が含まれるパラメータを初期値として、非線形最適化を行う(ステップS14)。
最適化手段35は、ステップS14と同様の手順で再度、パラメータの非線形最適化を行う(ステップS15)。
<設置校正パターン・ズーム値テーブルの使用例>
図12を参照し、設置校正パターン・ズーム値テーブルの使用例について説明する。
図12の例では、校正パターン・ズーム値テーブルが初期カメラ校正と同一であることとして説明するが、必ずしも同一である必要はない。また、前記したように、設置カメラ校正では、ズーム依存パラメータが既知のため、ズーム拡張処理が必要ない。
この具体例では、カメラ拡張処理を考えず、校正パターン拡張処理のみを考える。
図12(a)では、校正用データが初期状態であり、まだ校正用データが使用されていない。
図12(b)では、基準推定処理が行われる。基準校正パターンP及び基準ズーム値Nで撮影した校正用データと、初期カメラ校正の結果とを用いて、外部パラメータCPμW´のみを推定する。
なお、基準推定処理で用いた校正用データを黒塗で図示した。また、設置カメラ校正ではズーム拡張が不要なため、初期値を推定できれば非線形最適化において、他のズーム値nの校正用データも使用できる。この校正用データを左上方向のハッチングで図示した。
図12(c)では、1回目の校正パターン拡張が行われる。図12(b)までに推定済みのパラメータと、太枠で図示した5つ校正用データ(右上方向のハッチングで図示)を用いて、校正パターンP〜Pの位置及び姿勢を推定する。このとき、非線形最適化において、クロスのハッチングで図示した5つの校正用データも用いる。
図12(d)では、2回目の校正パターン拡張が行われる。図12(c)までに推定済みのパラメータと、太枠で図示した2つ校正用データ(右上方向のハッチングで図示)を用いて、校正パターンPの位置及び姿勢を推定する。このとき、非線形最適化において、クロスのハッチングで図示した1つの校正用データも用いる。
以上のようにして、全ての校正パターンP〜Pの位置及び姿勢及び外部パラメータCPμW´が推定される。
[作用・効果]
以上のように、カメラ校正装置1は、初期カメラモデルパラメータを予め算出しておくので、本番撮影時、初期位置から撮影位置にカメラを移設したときの姿勢変化を表す外部パラメータのみを算出するだけなので、短時間かつ簡便なカメラ校正が可能となる。
さらに、カメラ校正装置1は、初期カメラ校正及び設置カメラ校正で非線形最適化を繰り返すことで、高精度なカメラモデルパラメータを求めることができる。このカメラモデルパラメータを用いることで、高精度なカメラ校正が可能となる。
さらに、カメラ校正装置1は、初期カメラ校正を予め行った後、撮影位置で設置カメラ校正を行うので、撮影スタジオで校正パターンを撮影する回数が減少し、準備時間を短縮することができる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、本発明は前記した各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
前記した実施形態では、カメラ校正装置がカメラ拡張手段を備えることとして説明したが、カメラ拡張手段を備えずともよい。
前記した実施形態では、カメラ校正装置がパラメータ補完手段を備えることとして説明したが、パラメータ補完手段を備えずともよい。
前記した実施形態では、最適化手段が再度非線形最適化を行うこととして説明したが、これを行わずともよい。
前記した実施形態では、カメラパラメータ算出手段が設置カメラモデルパラメータからカメラパラメータを算出することとして説明したが、初期カメラモデルパラメータからカメラパラメータを算出してもよい。これにより、撮影時間に余裕がある場合、撮影現場で初期カメラ校正を実施し、そのカメラパラメータを利用することもできる。
前記した実施形態では、カメラ校正装置を独立したハードウェアとして説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、本発明は、コンピュータが備えるCPU、メモリ、ハードディスク等のハードウェア資源を、前記したカメラ校正装置として協調動作させるカメラ校正装置プログラムで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布してもよく、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。
1 カメラ校正装置
11 校正用データ記憶手段
13 カメラモデルパラメータ記憶手段
15 設定値記憶手段
20 初期カメラ校正手段(第1カメラ校正手段)
21 準備処理手段(第1準備処理手段)
22 基準推定手段(第1基準推定手段)
23 校正パターン拡張手段(第1校正パターン拡張手段)
24 カメラ拡張手段(第1カメラ拡張手段)
25 ズーム拡張手段(第1ズーム拡張手段)
26 最適化手段(第1最適化手段)
27 終了判定手段(第1終了判定手段)
28 パラメータ補完手段(補間手段)
30 設置カメラ校正手段(第2カメラ校正手段)
31 準備処理手段(第2準備処理手段)
33 基準推定手段(第2基準推定手段)
33 校正パターン拡張手段(第2校正パターン拡張手段)
34 カメラ拡張手段(第2カメラ拡張手段)
35 最適化手段(第2最適化手段)
36 終了判定手段(第2終了判定手段)
40 カメラパラメータ算出手段

Claims (6)

  1. 複数のカメラを初期位置に配置してズーム及び姿勢を変えながら複数の校正パターンをそれぞれ撮影したときの第1カメラモデルパラメータを算出する第1カメラ校正手段と、前記第1カメラモデルパラメータを用いて、前記複数のカメラを撮影位置に設置してズーム及び姿勢を変えながら複数の前記校正パターンをそれぞれ撮影したときの第2カメラモデルパラメータを算出する第2カメラ校正手段とを備えるカメラ校正装置であって、
    前記第1カメラ校正手段は、
    前記初期位置で前記校正パターンを撮影した撮影画像と当該撮影画像を撮影したときの前記カメラのズーム値及び姿勢を表すセンサ値との組が第1校正用データとして入力され、入力された前記第1校正用データを用いた強校正により、前記複数の校正パターンのうち予め設定した1つの基準校正パターン及び予め設定した基準ズーム値におけるカメラパラメータを算出する第1準備処理手段と、
    前記第1準備処理手段が算出したカメラパラメータを用いて、前記基準校正パターン及び前記基準ズーム値における第1カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出する第1基準推定手段と、
    前記第1カメラモデルパラメータ及び前記第1校正用データを用いて、前記基準校正パターンと異なる対象校正パターンの特徴点群の位置を算出し、前記基準校正パターンと前記対象校正パターンとの特徴点群の位置関係から前記対象校正パターンについての位置及び姿勢を算出する第1校正パターン拡張手段と、
    前記第1カメラモデルパラメータと前記第1校正用データと前記第1校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢とを用いて、前記基準ズーム値と異なる対象ズーム値における第1カメラモデルパラメータを投影行列により算出する第1ズーム拡張手段と、
    前記第1カメラモデルパラメータと前記第1校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢とを非線形最適化する第1最適化手段と、
    予め設定した第1終了条件を満たしているか否かを判定し、前記第1終了条件を満たしていない場合、前記第1校正パターン拡張手段及び前記第1ズーム拡張手段に繰り返し処理を指令する第1終了判定手段と、を備え、
    前記第2カメラ校正手段は、
    前記撮影位置で前記校正パターンを撮影した撮影画像と当該撮影画像を撮影したときの前記カメラのズーム値及び姿勢を表すセンサ値との組が第2校正用データとして入力され、入力された前記第2校正用データを用いた強校正により、前記撮影位置での前記カメラパラメータを算出する第2準備処理手段と、
    前記第2準備処理手段が算出したカメラパラメータを用いて、前記第2カメラモデルパラメータとして、前記撮影位置に前記カメラを移設したときの姿勢変化を表す外部パラメータを剛体変換行列により算出する第2基準推定手段と、
    前記第2カメラモデルパラメータ及び前記第2校正用データを用いて、前記基準校正パターンと異なる対象校正パターンの特徴点群の位置を算出し、前記基準校正パターンと前記対象校正パターンとの特徴点群の位置関係から前記対象校正パターンについての位置及び姿勢を算出する第2校正パターン拡張手段と、
    前記第2カメラモデルパラメータと前記第2校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢とを非線形最適化する第2最適化手段と、
    予め設定した第2終了条件を満たしているか否かを判定し、前記第2終了条件を満たしていない場合、前記第2校正パターン拡張手段及び前記第2最適化手段に繰り返し処理を指令する第2終了判定手段と、
    を備えることを特徴とするカメラ校正装置。
  2. 前記第1カメラ校正手段は、
    前記第1校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢を用いて、前記基準校正パターンを撮影できなかったカメラについての第1カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出する第1カメラ拡張手段、をさらに備え、
    前記第1ズーム拡張手段は、前記第1カメラ拡張手段が算出した第1カメラモデルパラメータ及び前記第1校正用データを用いて、前記対象ズーム値における第1カメラモデルパラメータを算出し、
    前記第2カメラ校正手段は、
    前記第2校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢を用いて、前記基準校正パターンを撮影できなかったカメラについての第2カメラモデルパラメータを剛体変換行列により算出する第2カメラ拡張手段、をさらに備え、
    前記第2最適化手段は、前記第2基準推定手段、前記第2校正パターン拡張手段及び前記第2カメラ拡張手段のそれぞれが算出した第2カメラモデルパラメータを非線形最適化することを特徴とする請求項1に記載のカメラ校正装置。
  3. 前記第1最適化手段は、前記第1終了判定手段が前記第1終了条件を満たしていると判定した場合、前記第1カメラモデルパラメータと前記第1校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢とを、再度、非線形最適化し、
    前記第2最適化手段は、前記第2終了判定手段が前記第2終了条件を満たしていると判定した場合、前記第2カメラモデルパラメータと前記第2校正パターン拡張手段が算出した対象校正パターンについての位置及び姿勢とを、再度、非線形最適化することを特徴とする請求項2に記載のカメラ校正装置。
  4. 前記第1カメラモデルパラメータ又は前記第2カメラモデルパラメータと前記センサ値とが入力され、入力された前記第1カメラモデルパラメータ又は前記第2カメラモデルパラメータと前記センサ値とから前記カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のカメラ校正装置。
  5. 前記基準ズーム値及び前記対象ズーム値以外のズーム値における第1カメラモデルパラメータを補完する補間手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のカメラ校正装置。
  6. コンピュータを、請求項1から請求項5の何れか一項に記載のカメラ校正装置として機能させるためのカメラ校正プログラム。
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