JP2018188915A - 凍結防止液循環装置 - Google Patents

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康成 中島
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貴弘 相原
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Abstract

【課題】ロードヒーティングと対比してもエネルギー効率が良く、様々な天候下にあっても最適な流量及びタイミングを特定することで凍結防止液の濃度を良好に維持することで環境負荷を低く抑えつつ路面の積雪を防止することが可能な凍結防止液循環装置の提供をすること。【解決手段】凍結防止剤原液を貯留する第一のタンクと、凍結防止液を貯留する第二のタンクと、前記第一のタンクから前記第二のタンクに凍結防止剤原液を移送する第一のポンプと、供給された凍結防止液を回収する回収部と、前記回収部から前記第二のタンクに前記回収された凍結防止液を移送する第二のポンプとを備え、第二のタンクから対象領域への凍結防止液の供給のオン/オフを切り替えるための弁及び回収部に対象領域を経てきた凍結防止液の流入の許容/停止を切り替えるための弁を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、特に寒冷地域において路面の融雪及び積雪防止を目的とした凍結防止液循環装置に関する。
冬季の温度低下及び降雪による路面凍結は、交通渋滞やスリップによる交通事故の原因となる。歩道においても転倒により思わぬ怪我をしてしまうこともある。とりわけ日本国内で言えば北海道や山間部、豪雪地帯においては長期間に亘って低温・積雪が続くことから、頻繁な除雪作業が必要となってしまう。
こうしたことから、対策として従来から以下のような装置が施されている。
(1)消雪パイプ(「消雪管」「融雪管」ともいう。):道路に埋め込んだパイプから路上に設置したノズルを通して路面へ地下水を散布することで除雪及び融雪を行い、路面凍結を防止する装置である。
(2)ロードヒーティング:車道や歩道の舗装内に埋設した電熱線類や温水パイプ等により路面を加熱する装置である。
しかしそれぞれの装置は従来から課題が指摘されていた。すなわち、(1)消雪パイプは地下水の汲み上げを行うことから地盤沈下を誘発することが弊害として指摘されていた他、水はけの悪い箇所では道路の冠水が生じるといった問題があった。また北海道や山間部などの気温がより低くなる地域においては消雪水自体が凍ってしまうため適用が難しいという問題があった。(2)については運用のランニングコストの問題、及び車道や歩道の舗装内に埋設するための施工の手間及び費用の問題、更には解放空間における発熱によるエネルギー非効率の問題があった。
ところで、ランニングコストを抑制しつつ安全に融雪するシステムとして特許文献1記載の散水融雪システムが提案されている。この文献によれば、不凍液が溜められているタンクから水が溜められているタンク内へ秤量し混合され、濃度管理された不凍液が圧送ポンプにより屋根に送られ散水し融雪され、散水された液は雨樋により回収され循環する散水融雪システムが開示されている。
特開2007−278054
しかし特許文献1記載の発明では、降水状態や積雪、凍結状態を検知することなくシステムの運転/停止を手動で行う必要がある。そのため循環させる不凍液の濃度を維持するために多量の不凍液原料が必要となる他、融雪水の混合により循環させる不凍液の分量自体が膨張し続けることとなる。いずれかのタイミングでオーバーフローが生じる際に高濃度の塩化物が外部環境に流出することとなり、不凍液原料のコスト及び環境負荷が大きい。またそもそも降雪状態を管理していないことから積雪防止に資さないという問題がある。
そこで本発明は、ロードヒーティングと対比してもエネルギー効率が良く、様々な天候下にあっても最適な流量及びタイミングを特定することで凍結防止液の濃度を良好に維持することで環境負荷を低く抑えつつ路面の積雪を防止することが可能な凍結防止液循環装置の提供をすることを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る凍結防止液循環装置は以下のような特徴を有する。すなわち、濃度調整された凍結防止液を対象領域に供給することで当該対象領域の積雪を防止する凍結防止液循環装置であって、凍結防止剤原液を貯留する第一のタンクと、凍結防止液を貯留する第二のタンクと、前記第一のタンクから前記第二のタンクに凍結防止剤原液を移送する第一のポンプと、供給された凍結防止液を回収する回収部と、前記回収部から前記第二のタンクに前記回収された凍結防止液を移送する第二のポンプとを備え、第二のタンクから対象領域への凍結防止液の供給のオン/オフを切り替えるための弁(第一の弁)、及び回収部に対象領域を経てきた凍結防止液の流入の許容/停止を切り替えるための弁(第二の弁)を備えるように構成する他、第二のタンクには凍結防止液の濃度を測定する濃度測定装置が備えられており、その測定装置によって測定された濃度が所定濃度以下である場合に第一のポンプを稼働させて凍結防止剤原液を移送し、循環する凍結防止液濃度を上昇させるように構成されている。また凍結防止液の分量管理として、第二のタンク内に貯留された凍結防止液の分量を測定する第一の分量測定装置、回収部に貯留された凍結防止液の分量を測定する第二の分量測定装置が備えられ、第二のタンク内の凍結防止液の分量が所定量以下でありかつ回収部の凍結防止液の分量が所定量以上である場合に第二のポンプが稼働して回収部から第二のタンクに凍結防止液が移送されるよう構成されている。
また、更に降水状態を感知する降水センサを備え、降水状態が降雪である場合前記第一の弁をオン、前記第二の弁を流入許容とし、降水状態が降雪から降水不感知になった場合前記第一の弁を所定時間経過後オフ、前記第二の弁を更に所定時間経過後に流入停止とし、降水状態が降雨である場合、前記第一の弁をオフ、前記第二の弁を流入停止とするように構成してもよい。
なお降水センサの構成として、外気温を検知する温度センサと前記対象領域の映像から降水の有無を検知する映像モニタを組み合わせることができる。
また、回収部に内部に貯留された凍結防止液の濃度を測定する第二の濃度測定装置を備え、当該測定装置により測定された濃度が所定濃度以下でありかつ第二の分量測定装置により測定された分量が所定量以上である場合には第二の弁を流入停止とすることを特徴とすることもできる。
本発明に係る凍結防止液循環装置によれば、循環する凍結防止液の濃度及び分量を、路面積雪を防止するにあたって適切な濃度及び分量とすることができる。すなわち循環装置の下流に位置する回収部に留置されている凍結防止液は少なくとも一度対象領域である路面を経ているため、融雪水の混合により濃度が低下している可能性もあるところ、第二のタンク内の貯留量が所定以下にならなければ循環回収されないため供給される凍結防止液の濃度の低下機会の発生を遅らせることができる。かつ循環回収により濃度が低下すればそれに応じて第一のタンクから凍結防止剤原液が移送され、対象領域に供給される凍結防止液の濃度は一定に保たれる。
また降水状態に応じて回収部への回収の可否を切り替えることにより無用な濃度低下を防止することができる。すなわち、降水センサにより降水状態を感知し、降雪状態、すなわち積雪防止のために本循環装置を稼働させる必要がある場合には凍結防止液の供給を行いつつ回収も行うことで積雪を防止する一方、降雪から降水不感知になった場合には供給側の弁(第一の弁)を感知後所定時間のタイムラグを経てオンからオフに切り替え、更に所定時間のタイムラグを経て回収側の弁(第二の弁)も流入停止とする。こうしたタイムラグにより、対象領域を流れる凍結防止液が回収部に到達するまでの流動体は一定程度の濃度を維持していることから引き続き循環内に残すことができる一方、その後生じた流動体、多くは温度変化等による融雪水と想定される、が回収されず外部環境に排出されることにより循環させる凍結防止液の無用な濃度低下を防止することができる。更に外気温の上昇等により降雨となった場合、対象領域に凍結防止液を無用に供給せず、また循環内に雨水が流入することにより凍結防止液濃度の低下を防ぐことができる。
上述のような構成をとることで循環する凍結防止液の必要以上の濃度低下を防止することができるが、それでもなお循環装置を稼働させることにより融雪水による経時的な濃度低下は生じる。そこで回収部への流入を停止する条件として回収部内に貯留されている凍結防止液の濃度が所定以下でありかつ貯留分量が所定量以上、との条件を設けることにより、循環する凍結防止液の無用な濃度低下を回避しつつ、高濃度塩化物の排出による外部環境への負荷を低減させることができる。
[用語の定義]
なお本発明において
(1)「対象領域」としては道路路面やブロックを敷設した道路路面を想定しておりその舗装ないし敷設の材料及びその性質は問わない。凍結防止液を適切に循環させるため、上流となる供給始点から下流となる回収部に向かって傾斜が設けられていることが望ましい。
(2)「積雪」とは地面に雪が積もることを言うが、本発明の目的との関係から防止する対象となる積雪としては路面上に残存することで凍結する可能性のあるものが広く含まれる。
(3)「凍結防止剤」としては塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、尿素等、路面、気候、環境に応じて許容されるものを適宜採用することができる。
(4)凍結防止液の対象領域への供給は、電磁弁の開閉により制御される。電磁弁が「開(=オン)」となることで第一のタンクから凍結防止液が水頭圧により管を通じて流れ出し、対象領域の上部に配置された供給始点から対象領域に流れ出す。
(5)「濃度測定装置」として種々の測定機器を採用可能であるが、典型的には電気伝導率計を用いることができる。また「分量測定装置」としても種々の測定機器を採用可能であるが、典型的にはタンク内に水位検出用の電極を複数備えることで、多段階に分量検知することができる。
(6)直接的に降雪/降雨の有無を感知できることが望ましいが、もとより「降水」と呼ばれる現象は多様に分類されるものであり一義的な感知が難しい。そこで本発明においてはその目的との関係から、外気温を検知する温度センサと対象エリア内を連続的に鉛直方向に移動する物体の検知をもって降水として検知する映像モニタとの2種類のパラメータ検知をもって降水状態を感知することができる。
(7)また「回収部」の構成としては、対象領域を通ってきた液体を領域端部で受ける溝部を介して流入する第一の枡(泥溜枡)、第一の枡から横溢する液体の受け皿となる第二の枡の複数の枡を組み合わせることができる。「第二の弁」は「第一の枡」の手前に設置することにより回収部への流入可否をコントロールすることができる。複数の枡を組み合わせることにより、流入する液体に含まれる異物(砂、泥、ごみ、枯葉等の固形物)を第一の枡において沈殿させ、液体部分のみを循環経路に維持することができる。もっとも十分な容量のある枡であれば異物の沈殿、清澄な液体の供給の両方の機能を単一の枡に持たせても良い。
本発明の一の実施例に係る凍結防止液循環装置の構成を示すブロック図である。 凍結防止液の濃度と凍結温度との相関性を示すグラフである。 凍結防止液の濃度と導電率との関係を示すグラフである。 原液移送ポンプ(第一のポンプ)の稼働/停止の動きを示すフローである。 回収液循環ポンプ(第二のポンプ)の稼働/停止の動きを示すフローである。 降水センサによる降水/降雪判定を便宜的に示す図である。 降水状態の判定と供給弁(第一の弁)、三方弁(第二の弁)の制御関係を示すマトリクスである。 本発明の他の実施例に係る凍結防止液循環装置の構成を示すブロック図である。 降雪判定と三方弁(第二の弁)の制御相関性を示すマトリクスである。
以下、本発明の具体的な実施形態を、図示しつつ説明する。
[1]装置全体の構造/構成説明
図1は、本実施例に係る凍結防止液循環装置1を構成する要素を示したシステム概要図である。実線の矢印はパイプ等を通じた液体(凍結防止液及びその原液、或いは融雪水を含んだ循環液、並びに外部環境に排出される希釈された液)の流れを示す。また白抜き矢印は供給された凍結防止液の流れる向きを表す。点線の矢印は検知されるデータの伝達及び稼働/停止の信号の伝達を表す。凍結防止液循環装置1は、降雪時における路盤Rの積雪を防止するべく、原液タンク(第一のタンク)10、貯留タンク(第二のタンク)20、原液移送ポンプ(第一のポンプ)30、供給弁(第一の弁)40を路盤Rの上流に備える。また三方弁(第二の弁)50、回収部60、回収液循環ポンプ(第二のポンプ)70を路盤Rの下流に備える。ここで「上流」「下流」とは、凍結防止液を路盤Rに供給した場合に液体を供給、回収する両端をそれぞれ指している。路盤Rを対象領域として凍結防止液の供給制御を行うことで積雪を防止する。また凍結防止液循環装置1は降水センサ80を備えており、路盤R及びその上部空間における天候状況を監視する。制御盤90は各測定装置及びセンサからの入力情報に基づいて各ポンプ及び弁の稼働/停止及び開閉の制御を行う。
原液タンク10は、貯留タンク20とパイプでつながっている。原液タンク10には、凍結防止剤の原液が貯留されており、後述する条件成立時に原液移送ポンプ30が稼働し凍結防止剤の原液が貯留タンク20に移送され、循環する凍結防止液の濃度が上昇する。
貯留タンク20は前述の通り凍結防止剤の原液の移送を受けるべく原液タンク10とパイプでつながっている他、回収部60ともパイプでつながっている。後述する所定条件成立時に回収液循環ポンプ70が稼働することで回収部に貯留されている液体が貯留タンク20に移送される。貯留タンク20の内部には電気伝導率計22及びタンク内の水位を検知するための電極群24が備えられている。
供給弁40は貯留タンク20から路盤Rに凍結防止液の供給のオン/オフの切り替え手段として機能する。供給弁40は降水センサ80において降雪状態と検知されたとき、凍結防止液の供給をオンにする。その他所定条件下で凍結防止液の供給をオフにする。これにより適時に凍結防止液の路盤Rへの供給が行われる。なお路盤Rに略均一に凍結防止液を供給することができるよう、供給弁40から路盤Rに凍結防止液を供給する吹き出し口を複数設けることができる他、多孔の開口部を備えた供給部材から路盤Rに浸潤させるように供給することもできる。
三方弁50は、路盤Rを経た、主に凍結防止液及び融雪水の混合からなる液体を更に循環させるか否かの切り替え部として機能する。再利用可能な凍結防止液は循環させる一方、再利用が困難、或いは外部環境に排出しても過度の環境負荷とならない濃度の液体については循環させてしまうと全体量としての凍結防止剤原液の使用量が増え、経済性にも劣ることになることから一定以上濃度が薄くなった循環液は循環経路への流入を停止する。その制御フローは後述する。
[2]凍結防止液の濃度管理について(濃度測定方法、至適な濃度など)
ここで、凍結防止液の濃度と凍結温度の関係を、グラフを示しつつ説明する。図2Aは凍結防止液の濃度(重量%)と凍結温度(℃)との相関性を示したグラフである。本実施例において凍結防止液は30%塩化カルシウム溶液「ノースクリア」(北海道曹達株式会社製)を用いている。なお便宜上グラフの目盛りは30%溶液をベースとした希釈割合で表示している。塩化カルシウムの濃度と凍結温度とは正の相関を有しており、24重量%(グラフ上80wt%)の凍結温度が約−26℃となっている。
図2Bは凍結防止液の濃度(重量%)と導電率との関係を示したグラフである。このグラフからも明らかなように、濃度と導電率とは濃度が24重量%程度までは概ね正の相関性が認められる。従ってタンクに貯留された液体の導電率を計測することにより凍結防止液の濃度の特定が可能といえる。本実施例においては貯留タンク(第二のタンク)20に電気伝導率計22を備えることで貯留された凍結防止液の濃度を計測することができ、その結果に基づいて循環装置の駆動/停止を制御する。
[3]原液移送ポンプ(第一のポンプ)の稼働/停止フロー
次に図3のフローを参照しつつ、原液移送ポンプ(第一のポンプ)30の稼働/停止についてその条件を説明する。図1で図示し、また上述した通り、貯留タンク20には回収部60に回収された、一度路盤Rに供給された凍結防止液が還流してくる。路盤R上を通過することで融雪水や降水が混ざり濃度が低下した循環液が貯留タンク20に注がれることにより、貯留タンク20内の凍結防止液の濃度は徐々に低下する。電気伝導率計(第一の濃度測定装置)22においてターゲットとする凍結防止液濃度、例えば15%に相当する導電率16s/cm、を下回ったことを検知すると(ステップS301:Yes)、制御盤90から原液移送ポンプ30に稼働信号が発信され稼働開始する(ステップS302)。稼働時間はタイマ(図示しない)で監視されており、が所定時間(ここでは10秒)稼働し続け所定量の凍結防止剤原液が貯留タンク20に供給される。所定時間経過すると(ステップS303:Yes)、制御盤90から原液移送ポンプ30に停止信号が発信されポンプが停止する(ステップS304)。当該フローに基づいて定期的に又は常時貯留タンク20内の凍結防止液濃度が監視される。
[4]回収液循環ポンプ(第二のポンプ)の稼働/停止フロー
次に図4を参照しつつ、回収液循環ポンプ(第二のポンプ)70の稼働/停止についてその条件を説明する。図1で図示し、また上述した通り、貯留タンク20から路盤Rに供給された凍結防止液は路盤R上を通過することで融雪水や降水が混ざり濃度が低下した状態で回収部60に回収される。貯留タンク20及び回収部60にはそれぞれ、内部に溜まっている液の分量を測定するための電極群24、64が備えられている。各電極群は貯留タンク20及び回収部60のレベルメーターとして機能する。貯留タンク20の水位(レベル)が所定値以下であり、回収部60の水位(レベル)が所定値以上である場合(ステップS401、S402:Yes)、制御盤90からの信号に基づき回収液循環ポンプ(第二のポンプ)70が稼働し回収部60の循環液が貯留タンク20に供給される。供給により回収部60の水位(レベル)が所定値未満になると(ステップS404:Yes)回収液循環ポンプ(第二のポンプ)70は停止する(ステップS405)。
[5]降水センサの詳細説明(便宜的な降雪判定)
次に降水センサ80について説明する。降水センサ80は外気温センサ81、映像モニタ82を備える。外気温センサ81は測定エリアの気温を検知する。映像モニタ82は画面内を通過する垂直方向への通過物の有無を検知する。本発明に係る凍結防止液循環装置は積雪を防止することが目的である一方、降水の種類として降雨なのか降雪なのか、また外気温によって積雪のし易さが変わる。更には循環させる凍結防止液が薄まることを防止する観点からは路盤Rにおいて積雪ないし凍結をしない状況にあっては敢えて凍結防止液を供給しないように構成する方が、いたずらに循環する凍結防止液の希釈化を防止することができる。また主として監視すべきは積雪をする懸念があるか否か、であり、厳密に降水物が雨なのか雪なのか(すなわち降水物がどの程度の凍結状態にあるのか)について判断する必要は無い。
そこで降水センサ80では、図5に示すようなマトリクスにて便宜的に降水状態を判別する。すなわち、外気温が5℃未満でありかつ垂直通過物がある、と検知したときは「降雪」と判断する。外気温が5℃未満でありかつ垂直通過物が無い、と検知したときは「降水無し」と判断する。外気温が5℃以上でありかつ垂直通過物がある、と検知したときは「降雨」と判断する。外気温が5℃以上であり垂直通過物が無い、と検知したときは「降水無し」と判断する。この判断結果に基づいて後述の通り供給弁(第一の弁)40、及び三方弁(第二の弁)50の制御が行われる。
[6]降雪判定と供給弁(第一の弁)・三方弁(第二の弁)の制御マトリクス
図6は、降水状態の判定と供給弁(第一の弁)40、三方弁(第二の弁)50の制御関係を示したマトリクスである。「降雪」状態の場合、供給弁40はオンに制御され、凍結防止液が路盤Rに供給される。また三方弁50は許容状態に制御され、路盤Rを流れてきた液が回収部60に流入することを許容する。一方「降雨」状態の場合、供給弁40はオフに制御され、凍結防止液は無用に放出されることがない。また三方弁50も停止状態に制御され、雨水が回収部60に流入しない。
「降水無し」の状態の場合、その直前の状態が「降雪」かそれ以外かにより制御が変わる。すなわち、「降雪」以外の場合には供給弁40はオフに、三方弁50は停止にそれぞれ制御されるが、直前が「降雪」状態だった場合、供給弁40は所定時間(例えば5分)経過後オフに制御される。また三方弁50はそこから更にディレイした態様(例えば降水無しと検知してから6分)で停止に制御される。これは、降雪が止んだ直後に凍結防止液の供給を止めてしまうと路盤R上に雪が残ってしまい凍結の可能性があるためである。また三方弁50の停止制御を供給弁のオフ制御よりも遅らせることで、路盤Rに供給された凍結防止液を回収部60で回収し循環効率を高めることができる。
[7]第二の濃度測定装置と三方弁(第二の弁)の制御マトリクス
次に、三方弁50の制御に関する他の実施例につき以下に説明する。その他の構成は同様であり説明は省略する。また同様の構成については同一の記号を付す。
図7に示すように、回収部60に電気伝導率計(第二の濃度測定装置)62が更に設けられている。路盤Rを経てきた回収液の濃度を検知することができる。電気伝導率計の構成は第一の実施例と同様のものとすることができるが、これを回収部60にも取り付けることで融雪水等による循環液の薄まり度合をより早い段階で検知することができ、その結果に基づいて更なる循環効率の低下を防止することができる。
具体的な制御を、図8を踏まえつつ説明する。降水状態、回収部濃度、回収部分量により三方弁50の動きを制御する。降水状態が「降雪」で、回収部濃度が所定濃度以上の場合、回収部分量の多少にかかわらず三方弁を許容に制御する。一方降水状態が「降雪」で回収部濃度が低く、かつ回収部分量が多い場合には三方弁50における回収部60への流入を停止するよう制御する。回収部分量が少ない場合には流入を許容する。
このような制御とすることにより、低濃度の回収液を所定以上に増やすことがないため、循環させる液の無用な希釈化を防止することができる。
1 凍結防止液循環装置
10 原液タンク(第一のタンク)
20 貯留タンク(第二のタンク)
22 電気伝導率計(第一の濃度測定装置)
24 電極群(第一の分量測定装置)
30 原液移送ポンプ(第一のポンプ)
40 供給弁(第一の弁)
50 三方弁(第二の弁)
60 回収部
62 電気伝導率計(第二の濃度測定装置)
64 電極群(第二の分量測定装置)
70 回収液循環ポンプ(第二のポンプ)
80 降水センサ
90 制御盤
R 路盤

Claims (4)

  1. 濃度調整された凍結防止液を対象領域に供給することで当該対象領域の積雪を防止する凍結防止液循環装置であって、
    凍結防止剤原液を貯留する第一のタンクと、
    凍結防止液を貯留する第二のタンクと、
    前記第一のタンクから前記第二のタンクに凍結防止剤原液を移送する第一のポンプと、
    供給された凍結防止液を回収する回収部と、
    前記回収部から前記第二のタンクに前記回収された凍結防止液を移送する第二のポンプと、
    前記第二のタンクからの凍結防止液の供給のオン/オフを切り替える第一の弁と、
    前記回収部への凍結防止液の流入許容/停止を切り替える第二の弁とを備え、
    前記第二のタンクには内部に貯留された凍結防止液の濃度を測定する第一の濃度測定装置が備えられており、当該測定装置により測定された濃度が所定濃度以下である場合に前記第一のポンプが稼働して凍結防止剤原液を移送し、
    前記第二のタンクには内部に貯留された凍結防止液の分量を測定する第一の分量測定装置が備えられており、
    前記回収部には内部に貯留された凍結防止液の分量を測定する第二の分量測定装置が備えられており、
    前記第一の分量測定装置により測定された分量が所定量以下であり、かつ前記第二の分量測定装置により測定された分量が所定量以上である場合に前記第二のポンプが稼働して凍結防止液を移送することを特徴とする、凍結防止液循環装置。
  2. 降水状態を感知する降水センサを更に備え、
    1)降水状態が降雪である場合前記第一の弁をオン、前記第二の弁を流入許容とし、
    2)降水状態が降雪から降水不感知になった場合前記第一の弁を所定時間経過後オフ、前記第二の弁を更に所定時間経過後に流入停止とし、
    3)降水状態が降雨である場合、前記第一の弁をオフ、前記第二の弁を流入停止
    とすることを特徴とする、請求項1に記載の凍結防止液循環装置。
  3. 前記降水センサが、外気温を検知する温度センサと前記対象領域の映像から降水の有無を検知する映像モニタとを少なくとも含むことを特徴とする、請求項2に記載の凍結防止液循環装置。
  4. 前記回収部には内部に貯留された凍結防止液の濃度を測定する第二の濃度測定装置が備えられており、当該第二の濃度測定装置により測定された濃度が所定濃度以下でありかつ前記第二の分量測定装置により測定された分量が所定量以上である場合には前記第二の弁を流入停止とすることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一に記載の凍結防止液循環装置。
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