JP2018188517A - アクリル樹脂系の表示素子用封止剤組成物 - Google Patents

アクリル樹脂系の表示素子用封止剤組成物 Download PDF

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琢磨 武田
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Takeshi Kumano
岳 熊野
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Abstract

【課題】液晶表示素子および有機EL表示素子において、それらの素子内への水分の侵入を抑制できる封止剤の提供。【解決手段】化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物及び/又は化学式(II)で示される(メタ)アクリル化合物を含有する表示素子用の封止剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル化合物を含有する表示素子用の封止剤組成物に関する。
ディスプレイ用の電子デバイスとして、液晶表示素子が知られている。液晶表示素子は、一対の基板間に液晶が挟持された構成を有するが、基板間の液晶が水分の影響を受けると、表示不良が発生する惧れがある。
一方、同様な表示素子として、近年、活発に開発が進められている有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示素子がある。有機EL表示素子は、陽極/有機発光層/陰極からなる積層構造を有するデバイスであり、強い発光が得られる素子であるが、有機発光層が水分の影響を受け易いと云う難点を有している。
この有機EL表示素子についても、駆動時間の長期化に伴って、素子内に侵入した水分の影響を受け、非発光部(ダークスポット)の形成や、輝度、発光効率等の特性の低下が懸念される。
これらの表示素子については、外部から素子内への水分の侵入を抑えた密封状態での使用が求められる。この為、素子を密封し、外部より侵入する水分から液晶や有機発光層を保護する封止剤として、樹脂材料(樹脂組成物)が使用されている。
例えば、液晶表示素子においては、表示部周辺の基板間に、樹脂材料から形成されたシール材(樹脂組成物の硬化物)が配置されている。また、有機EL表示素子においては、有機発光層の周辺に有機発光層を保護するように、同じくシール材が配置されている。
しかしながら、従来のシール材では、素子内への水分の侵入を抑制する機能が、未だ十分とは云えず、更なる耐湿性が求められている。
なお、本出願人は、本発明の実施において使用する化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物(段落0010参照)が、光硬化性樹脂および熱硬化性樹脂の原料や改質剤(架橋剤)として有用である点を見出し、それらへの利用について提案している(特許文献1、2参照)。
また、同化学式(II)で示される(メタ)アクリル化合物(段落0011参照)についても、特願2016−139657において、前述と同様の提案を行っている。
特開2015−057375号公報 特開2017−043571号公報
本発明は、前記の事情に鑑みて成されたものであり、液晶表示素子および有機EL表示素子において、それらの素子内への水分の侵入を抑制できる封止剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物及び/又は化学式(II)で示される(メタ)アクリル化合物を含有する樹脂組成物を、表示素子用の封止剤として使用することにより、所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
Figure 2018188517
(式中、nは0から2の整数を表し、Rは同一または異なって水素原子またはメチル基を表す。)
Figure 2018188517
(式中、Rは前記と同様である。)
即ち第1の発明は、前記の化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物及び/又は、同化学式(II)で示される(メタ)アクリル化合物を、含有することを特徴する表示素子用の封止剤組成物である。
第2の発明は、表示素子が、液晶表示素子または有機EL表示素子であることを特徴とする第1の発明の表示素子用の封止剤組成物である。
本発明によれば、優れた耐湿性を有する表示素子を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明および本発明の説明においては、アクリル樹脂や、アクリル化合物、アクリレート化合物等の呼称に関し、通例に従って、例えば「アクリル」と「メタクリル」の両者を総称して「(メタ)アクリル」と云い、「アクリロイル」と「メタクリロイル」の両者を総称して「(メタ)アクリロイル」と云い、「アクリレート」と「メタクリレート」の両者を総称して「(メタ)アクリレート」と云うことがある。
また、アクリル化合物等に限らず、物質の名称の後ろに「化合物」や「類」を付けない場合であっても、通例に従って、「化合物」や「類」を付けた場合と同様の一般名を表すことがある。
本発明の実施において使用する、前記の化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物としては、
1,3,4,6−テトラキス(アクリロイルオキシメチル)グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス(2−アクリロイルオキシエチル)グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス(3−アクリロイルオキシプロピル)グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス(メタクリロイルオキシメチル)グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリルおよび1,3,4,6−テトラキス(3−メタクリロイルオキシプロピル)グリコールウリルを好ましく挙げることができる。
なお、これらの(メタ)アクリル化合物を組み合わせて使用してもよい。
また、本発明の実施において使用する、前記の化学式(II)で示される(メタ)アクリル化合物としては、
3,4−ビス−アクリロイルオキシ−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−アクリロイルオキシ−シクロヘキシルメチルエステルおよび
3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(メタクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステルを好ましく挙げることができる。
これらの(メタ)アクリル化合物についても、組み合わせて使用してよく、化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物と組み合わせて使用してもよい。
前記の化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物については、前記の特許文献1あるは特許文献2に記載の合成方法に準拠して、合成することができる。
また、前記の化学式(II)で示される(メタ)アクリル化合物については、従来より知られている、エポキシ化合物とカルボン酸または酸無水物との反応を適用した合成方法により合成することができる(例えば、特公昭44−31472号公報、特開昭58−134049号公報参照)。
具体的には、前駆体となる化学式(III)で示される3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートと、化学式(IV)で示される(メタ)アクリル酸無水物を反応させることにより合成することができる(反応スキーム(A)参照)。
Figure 2018188517
(各式中、Rは前記と同様である。)
本発明の表示素子用の封止剤組成物(以下、単に、本発明の封止剤組成物と云うことがある)を重合(硬化)させると硬化物(封止物)が得られるが、この重合時に、化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物および化学式(II)で示される(メタ)アクリル化合物(以下、両者を合わせて、本発明の実施に係る(メタ)アクリル化合物と云うことがある)とは別に、他の硬化性化合物を共存させることができる。
このような手法により、硬化物として、本発明の実施に係る(メタ)アクリル化合物と、他の硬化性化合物との共重合物、あるいは、他の硬化性化合物により変性された重合物や、本発明の実施に係る(メタ)アクリル化合物の重合物と、他の硬化性化合物の重合物との混合物(ポリマーアロイ)等を得ることができる。
なお、硬化性化合物とは、重合性モノマーと、該重合性モノマーに由来する低重合度の重合性オリゴマー(半硬化物)の両者を指す。
この重合性モノマーとしては、例えば、
(1)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー、
(2)水酸基含有モノマー、
(3)カルボキシル基含有モノマー、
(4)アミノ基含有モノマー、
(5)アセトアセチル基含有モノマー、
(6)イソシアネート基含有モノマー、
(7)グリシジル基含有モノマー、
(8)1つの芳香環を含有するモノマー、
(9)アルコキシ基およびオキシアルキレン基を含有するモノマー、
(10)アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー、
(11)(メタ)アクリルアミド系モノマー、
(12)単官能性化合物、
(13)多官能性不飽和化合物等が挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマーの例としては、
メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、
iso−ブチル(メタ)アクリレート、
tert−ブチル(メタ)アクリレート、
n−プロピル(メタ)アクリレート、
n−ヘキシル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
n−オクチル(メタ)アクリレート、
イソデシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、
セチル(メタ)アクリレート、
ステアリル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、
イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(2)水酸基含有モノマーの例としては
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、
6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、
8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;
カプロラクトン変性 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー;
ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマー;
その他、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
ヒドロキシエチルアクリルアミド等の1級水酸基含有モノマー;
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有モノマー;
2,2−ジメチル−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の3級水酸基含有モノマー等が挙げられる。
(3)カルボキシル基含有モノマーの例としては、
(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸等が挙げられる。
(4)アミノ基含有モノマーの例としては、
tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(5)アセトアセチル基含有モノマーの例としては、
2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート、
アリルアセトアセテート等が挙げられる。
(6)イソシアネート基含有モノマーの例としては、
2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートや
それらのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
(7)グリシジル基含有モノマーの例としては、
(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アクリル酸アリルグリシジル等の他、
エチレングリコールジグリシジルエーテル−エポキシ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジグリシジルエーテル−エポキシジ(メタ)アクリレート、
フェノールグリシジルエーテル−エポキシ(メタ)アクリレート、
レゾルシンジグリシジルエーテル−エポキシ(メタ)アクリレート、
ビスフェノールAジグリシジルエーテル−エポキシジ(メタ)アクリレート、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドジグリシジルエーテル−エポキシ(メタ)アクリレート、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂−(メタ)アクリレート、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂−(メタ)アクリレート、
ビスフェノール(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF)型エポキシ樹脂−(メタ)アクリレート、
ビフェノール(例えば、3,3′,5,5′−テトラメチルビフェノール)型エポキシ樹脂−(メタ)アクリレート、
トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート−(メタ)アクリレート等のエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシ(メタ)アクリレート類、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等のグリシジル(メタ)アクリレート類が挙げられる。
(8)1つの芳香環を含有するモノマーの例としては、
フェニル(メタ)アクリレート、
ベンジル(メタ)アクリレート、
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、
スチレン、
α−メチルスチレン等が挙げられる。
(9)アルコキシ基およびオキシアルキレン基を含有するモノマーの例としては、
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、
2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、
3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、
2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、
ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(10)アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマーの例としては、
メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、
イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、
n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
(11)(メタ)アクリルアミド系モノマーの例としては、
(メタ)アクリロイルモルホリン、
ジメチル(メタ)アクリルアミド、
ジエチル(メタ)アクリルアミド、
(メタ)アクリルアミドN−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
(12)単官能性化合物の例としては、ビフェニル構造含有(メタ)アクリレート系化合物が挙げられ、より具体的には、
o−ビフェニル(メタ)アクリレート、
m−ビフェニル(メタ)アクリレート、
p−ビフェニル(メタ)アクリレート等のビフェニル(メタ)アクリレート;
o−ビフェニルオキシメチル(メタ)アクリレート、
m−ビフェニルオキシメチル(メタ)アクリレート、
p−ビフェニルオキシメチル(メタ)アクリレート、
o−ビフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、
m−ビフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、
p−ビフェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、
o−ビフェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、
m−ビフェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、
p−ビフェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート等のビフェニルオキシアルキル(メタ)アクリレート;
(o−ビフェニルオキシ)ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
(m−ビフェニルオキシ)ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
(p−ビフェニルオキシ)ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、
(o−ビフェニルオキシ)ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
(m−ビフェニルオキシ)ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
(p−ビフェニルオキシ)ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
(o−ビフェニルオキシ)ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
(m−ビフェニルオキシ)ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
(p−ビフェニルオキシ)ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
(o−ビフェニルオキシ)ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
(m−ビフェニルオキシ)ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
(p−ビフェニルオキシ)ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の
ビフェニルオキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。
(13)多官能性不飽和化合物の例としては、2官能モノマー、3官能以上のモノマーや、ウレタン(メタ)アクリレート類、前出のエポキシ(メタ)アクリレート類、ポリエステル(メタ)アクリレート類、ポリエーテル(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
そして、2官能モノマーの具体例としては、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、
プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、
グリセリンジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、
フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートジエステル等が挙げられる。
また、3官能以上のモノマーの具体例としては、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、
グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、
トリス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、
イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、
エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、
エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、
コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、これらの物質に加えて、
ジビニルベンゼン、ピペリレン、イソプレン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、クロロプレン、ブタジエン、メチルブタジエン、シクロペンタジエン、メチルペンタジエン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、アリルアルコール、アクリルクロライド、メチルビニルケトン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ジメチルアリルビニルケトン、2−クロルエチルビニルエーテル、トリアリルイソシアヌレートや、
N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、エチレングリコールジアリルカーボネート、トリメリット酸トリアリルエステル、
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、
トリブロモベンジル(メタ)アクリレート、
パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、
含硫黄(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリロキシプロピルトリス(メトキシ)シラン等も、重合性モノマーとして例示される。
更には、このような不飽和結合を有する不飽和化合物とは別に、エポキシ基(グリシジル基)を有するエポキシ化合物も挙げることができる。
エポキシ化合物の例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、2官能脂肪族エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、結晶性2官能エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリスフェノールエポキシ樹脂、ナフトールノボラックエポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
より具体的には、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロイソフタル酸ジグリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N−ジグリシジルアニリン−3−グリシジルエーテル、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリジルアミノメチレン)シクロヘキサン、3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、ブタンテトラカルボン酸テトラ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)修飾ε−カプロラクトン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等が挙げられる。
また、エポキシ化合物として市販されている工業薬品の例としては、
「HP4032」、「HP4032D」、「HP4032SS」(ナフタレン型エポキシ樹脂、DIC社製);
「jER828EL」、「jER1007」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学社製)、「jER807」(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、同社製)、「jER152」(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、同社製);
「ZX1059」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合品、新日鐵化学社製)、「YL7410」(2官能脂肪族エポキシ樹脂、同社製);
「HP−4700」、「HP−4710」(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、DIC社製)、「N−690」、「N−695」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、同社製)、「HP−7200」(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、同社製)、「EXA7311」、「EXA7311−G3」、「HP6000」(ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、同社製);
「EPPN−502H」(トリスフェノールエポキシ樹脂、日本化薬社製)、「NC7000L」(ナフトールノボラックエポキシ樹脂、同社製)、「NC3000」、「NC3000H」、「NC3000L」、「NC3100」(ビフェニル型エポキシ樹脂、同社製);
「ESN475」(ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、新日鐵化学社製)、「ESN485」(ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、同社製);
「YX4000H」、「YL6121」(ビフェニル型エポキシ樹脂、三菱化学社製)、「YX4000HK」(結晶性2官能ビキシレノール型エポキシ樹脂、同社製)等が挙げられる。
本発明の実施においては、他の硬化性化合物として、前述の重合性モノマーと重合性オリゴマーを組み合わせて使用してよく、重合性モノマーとしては、先に例示した重合性モノマーを組み合わせて使用してよく(種類の異なる重合性モノマーを組み合わせて使用してよく)、重合性オリゴマーについても、種類の異なる重合性オリゴマーを組み合わせて使用してよい。
本発明の封止剤組成物中における、本発明の実施に係る(メタ)アクリレート化合物と、他の硬化性化合物の各々の含有量の比率(割合)については、当該他の硬化性化合物の含有量が、本発明の実施に係る(メタ)アクリレート化合物の含有量に対して、0〜1000倍量(重量比)の範囲における適宜の割合とすることが好ましく、0.01〜100倍量(重量比)の範囲における適宜の割合とすることがより好ましい。
本発明の実施においては、連鎖移動剤や硬化剤として、チオール化合物を使用することができる。例えば、エタンジチオール、プロパンジチオール、ヘキサメチレンジチオール、デカメチレンジチオール、トリレン−2,4−ジチオール等の脂肪族チオール;
ベンゼンジチオール、トルエンジチオール、キシレンジチオール等の芳香族チオール;
化学式(V)で示される1,4−ジチアン環含有ポリチオール化合物等の環状スルフィド化合物;
トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)エチル]イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)等のエステル結合含有ポリチオール化合物や、
ジグリコールジメルカプタン、トリグリコールジメルカプタン、テトラグリコールジメルカプタン、チオジグリコールジメルカプタン、チオトリグリコールジメルカプタン、チオテトラグリコールジメルカプタン、1,3,4,6−テトラキス(2−メルカプトエチル)グリコールウリル、1,3,4,6−(3−メルカプトプロピル)グリコールウリル等のチオール化合物が挙げられ、これらを組み合わせて使用してもよい。
Figure 2018188517
(式中、nは1〜5の整数を表す。)
前記の化学式(V)で示される1,4−ジチアン環含有チオール化合物としては、例えば、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトエチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトプロピル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトブチル−1,4−ジチアン等が挙げられる。
本発明の封止剤組成物を重合(硬化)させる方法として、光硬化または熱硬化させる方法が挙げられる。
光硬化させる方法としては、必要により光重合開始剤を併用して、活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。活性エネルギー線は、光、放射線、電磁波や電子線等を包含するが、代表的には、光、特に紫外線を表すものとする。
光重合開始剤は、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、光アニオン重合開始剤から選択することができ、それらを本発明の封止剤組成物中に含有させればよい。なお、光硬化においては、生産効率や硬化物の特性を高める為に、熱重合(熱硬化)の手段を併用してもよい。
光ラジカル重合開始剤としては、一般に使用されるものであれば特に制限無く使用可能であり、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン類;
ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン類;
ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;
イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン類や、その他、メチルフェニルグリオキシレート等が挙げられ、これらを組み合わせて使用してもよい。
なお、光ラジカル重合開始剤には、必要により、4−ジメチルアミノ安息香酸等の安息香酸類や3級アミン類等の公知の光重合促進剤を併用することができる。
光カチオン重合開始剤としては、一般に使用されるものであれば特に制限無く使用可能であり、オニウム塩類や有機金属錯体類等を例示することができる。
オニウム塩類としては、例えば、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩が挙げられ、有機金属錯体類としては、例えば、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体等が挙げられる。
光カチオン重合開始剤として市販されている工業薬品の例としては、ADEKA社製の「オプトマーSP−150(商品名)」、同「オプトマーSP−170(商品名)」や、ゼネラルエレクトロニクス社製の「UVE−1014(商品名)」、サートマー社製の「CD−1012(商品名)」、サンアプロ社製の「CPI−100P(商品名)」等が挙げられる。
光カチオン重合開始剤の対アニオンとしては、SbF6 -、AsF6 -、B(C654 -、PF6 -等が挙げられる。
光アニオン重合開始剤としては、一般に使用されるものであれば特に制限無く使用可能であり、オニウム塩類、カーバメート類等を例示することができる。
オニウム塩類としては、例えば、1,2−ジイソプロピル−3−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]グアニジウム 2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオナート、1,2−ジシクロヘキシル−4,4,5,5−テトラメチルビグアニジウム n−ブチルトリフェニルボレート等が挙げられ、
カーバメート類としては、例えば、2−ニトロフェニルメチルピペリジン−1−カルボキシレート、1−(アントラキノン−2−イル)エチルイミダゾールカルボキシレート、1−[3−(2−ヒドロキシフェニル)−2−プロペノイル]ピペリジン、9−アントラニルメチルジエチルカーバメート等が挙げられる。
また、本発明の封止剤組成物を光硬化させる際には、例えば、ピレン、ペリレン、アクリジンオレンジ、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、ペンゾフラビン等の増感剤を使用することができる。
本発明の封止剤組成物中における光重合開始剤の含有量は、0.001〜20重量%の割合であることが好ましく、0.01〜10重量%の割合であることがより好ましい。
一方、本発明の封止剤組成物を熱硬化させる方法として、熱重合開始剤を併用する方法が挙げられる。熱重合開始剤は、熱ラジカル重合開始剤、熱カチオン重合開始剤、熱アニオン重合開始剤から選択することができ、それらを本発明の封止剤組成物中に含有させればよい。
熱ラジカル重合開始剤としては、一般に使用されるものであれば特に制限無く使用可能であり、例えば、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシイソブチレート等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物が挙げられ、これらを組み合わせて使用してもよい。
熱カチオン重合開始剤としては、一般に使用されるものであれば特に制限無く使用可能であり、例えば、第四級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩等の各種オニウム塩類や、有機金属錯体類等が挙げられ、これらを組み合わせて使用してもよい。
工業薬品として市販されているオニウム塩類の例としては、ADEKA社製の「アデカオプトンCP−66(商品名)」、同「アデカオプトンCP−77(商品名)」、三新化学工業社製の「サンエイドSI−60L(商品名)」、同「サンエイドSI−80L(商品名)」、同「サンエイドSI−100L(商品名)」や、日本曹達社製の「CIシリーズ(商品名)」等が挙げられる。
また、有機金属錯体類としては、アルコキシシラン−アルミニウム錯体等が挙げられる。
熱アニオン重合開始剤としては、一般に使用されるものであれば特に制限無く使用可能であり、例えば、エポキシ硬化剤として知られるアミン化合物、チオール化合物、イミダゾール化合物等が挙げられ、これらを組み合わせて使用してもよい。
アミン化合物としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、1,3,4,6−テトラキス(3−アミノプロピル)グリコールウリル等が挙げられ、
イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等が挙げられる。
なお、チオール化合物については、連鎖移動剤や硬化剤として使用し得るチオール化合物と同様であり、前述のとおりである。
本発明の封止剤組成物中における熱重合開始剤の含有量は、0.001〜20重量%の割合であることが好ましく、0.01〜10重量%の割合であることがより好ましい。
本発明の封止剤組成物は、更に、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、
顔料(チタン白、シアニンブルー、ウォッチングレッド、ベンガラ、カーボンブラック、アニリンブラック、マンガンブルー、鉄黒、ウルトラマリンブルー、ハンザレッド、クロームイエロー、クロームグリーン等)、
無機充填剤(炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、マイカ、硫酸バリウム、リトポン、石コウ、ステアリン酸亜鉛、パーライト、石英、石英ガラス、溶融シリカ、球状シリカ等のシリカ粉等、球状アルミナ、破砕アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン等の酸化物類、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の窒化物類、炭化ケイ素等の炭化物類、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物類、銅、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル、チタン等の金属類や合金類、ダイヤモンド、カーボン等の炭素系材料等)、
熱可塑性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂(高密度、中密度、低密度の各種ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等の単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、スチレン系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール樹脂(フェノール化合物)、エポキシ樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリルゴム、ウレタンゴムなどの各種エラストマー樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン系グラフト共重合体やアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系グラフト共重合体などのグラフト共重合体等。但し、前述の他の硬化性化合物を除く)、
補強剤(ガラス繊維、炭素繊維等)、
垂れ止め剤(水添ヒマシ油、微粒子無水硅酸等)、
艶消し剤(微粉シリカ、パラフィンワックス等)、
研削剤(ステアリン酸亜鉛等)、
内部離型剤(ステアリン酸等の脂肪酸、ステアリン酸カルシウムの脂肪酸金属塩、ステアリン酸アマイド等の脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス等)、
界面活性剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調整用希釈剤(有機溶剤)、カップリング剤、香料、難燃化剤などの添加剤(改質剤)を、必要により、0.01〜50重量%の割合で含有してもよい。
本発明の封止剤組成物の調製方法に特に制限はなく、例えば、本発明の実施に係る(メタ)アクリレート化合物と、前述の他の硬化性化合物と、光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤と、添加剤を混合し、あるいは、粘度調整用希釈剤(有機溶剤)に、本発明の実施に係る(メタ)アクリレート化合物を溶解または分散させた溶液と、以下同様に、他の硬化性化合物と、光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤と、添加剤を混合することにより調製することができる。混合の手段としては、公知の方法を採用することができる。
本発明の封止剤組成物は、液晶、有機EL、プラズマ、電子ペーパー(e-ink)等の表示(ディスプレイ)装置に使用される表示素子の封止に好適に使用される。特に、液晶表示素子および有機EL表示素子の封止に好適に使用される。
本発明の実施に関連して、液晶表示素子の封止について説明する。
液晶表示素子は、電極を有する2枚の基板が平行に対向して設けられ、これら一対の基板間に液晶層が配設される。この基板間に液晶を供給する方法としては、真空注入法あるいは液晶滴下工法(ODF)が採用される。
真空注入法においては、一部が切断された枠状の周辺シール部材を一方の基板の周囲に塗布し、当該一方の基板と他方の基板とを貼り合わせて液晶セルを形成し、次いで、周辺シール部材の切断部を液晶注入口として用い、真空くみ上げ方式により一対の基板間に液晶を注入する。液晶の注入後、本発明の封止剤組成物により液晶注入口を密封して封止する。
一方、液晶滴下工法においては、電極付き基板に、ディスペンス装置を用いて、本発明の封止剤組成物(シール剤)により表示素子枠を描画(シール部を形成)し、描画枠内へ液晶を滴下して、次いで、もう一方の電極付き基板を、真空下にて貼り合わせる。続いて、シール部に光照射し、仮硬化を行い、その後、加熱により、液晶のアニールとシール部の硬化を行うことにより、液晶表示素子が作製される。この工法においては、光硬化と熱硬化による2段階硬化を採用することで、硬化時間の短縮ができ、液晶表示素子の製造工程の短縮が可能となる。
次に、有機EL表示素子の封止について説明する。
有機EL表示素子は、一般に、基板側に設けられて発光させるための透明電極と、主に金属からなる対向電極(上部電極)を有し、基板と上部電極との間に発光層(以下、EL層と云う)を備えている。このEL層は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等の複数の薄膜から構成され、真空蒸着法等のドライプロセスや、スピンコート法等のウェットプロセスにより、形成(成膜)される。
次いで、対向電極が、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等の手段により形成(成膜)される。
このようにして得られる有機EL表示素子は、外気との接触を防ぐために封止(密封)されるが、通常、基板と封止板との間に密封されたパネルの形態とされる。即ち、基板と封止板との間に、本発明の封止剤組成物(シール剤)を充填し、硬化させることにより、有機EL表示素子が作製される。
本発明の表示素子用の封止剤組成物は、表示素子以外の封止用途、例えば、ダイオード、トランジスタ、IC等の半導体、これらを使用した電子部品、光磁気ディスク等の高密度記録媒体、太陽電池あるいは光導波路等のデバイスの封止(シール)や接着用途においても、その利用が期待される。
以下、本発明を実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において使用した、原料の(メタ)アクリル化合物および光重合開始剤は、以下のとおりである。
[(メタ)アクリル化合物]
・1,3,4,6−テトラキス(2−メタクリロイルオキシエチル)グリコールウリル:特許文献1に記載の合成方法に準拠して合成した。「A-1」と表記する。化学式(I-1)参照。
・3,4−ビス−(2−メチル−アクリロイルオキシ)−シクロヘキサンカルボン酸 3,4−ビス−(2−メチル−アクリロイルオキシ)−シクロヘキシルメチルエステル:参考例1に合成例を示した。「A-2」と表記する。化学式(II-1)参照。
・トリプロピレングリコールジアクリレート:新中村化学工業社製、商品名「APG−200」、「A-3」と表記する。化学式(VI)参照。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:新中村化学工業社製、商品名「A−DPH」、「A-4」と表記する。化学式(VII)参照。
Figure 2018188517
Figure 2018188517
Figure 2018188517
Figure 2018188517
[光重合開始剤]
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:BASF社製、商品名「イルガキュア184」、「B-1」と表記する。
〔参考例1〕
3′,4′−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート2.52g(10.0mmol)、メタクリル酸無水物3.70g(24.0mmol)、モノベンジルトリメチルアンモニウムクロライド0.93g(0.5mmol)および4−メトキシフェノール12.4mg(0.1mmol)を、100℃にて24時間反応させた。
続いて、反応液を濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/1(v/v))により精製処理し、4.54gの無色液体を得た(収率81.0%)。
また、実施例および比較例において行った評価試験は、以下のとおりである。
[評価試験(JIS K6850に準拠)]
ガラス製のプレートに封止剤組成物(樹脂組成物)を塗布して、2枚のプレートを張り合わせ、窒素雰囲気下、紫外線硬化(積算光量:3000mJ/cm)させて、引張りせん断接着強さを測定した。
〔実施例1〕
(メタ)アクリル化合物の「A-1」および「A-3」と、重合開始剤の「B-1」を、各々20重量部、80重量部、2重量部の割合で混合して、表示素子用の封止剤として使用し得る封止剤組成物(樹脂組成物)を調製した。
この封止剤組成物について、評価試験を行ったところ、得られた結果は表1に示したとおりであった。
〔実施例2、比較例1〜2〕
実施例1と同様にして、(メタ)アクリル化合物と重合開始剤を、表1に示した組成となるように混合して、表示素子用の封止剤組成物を調製し、評価試験を行った。
得られた試験結果は、表1に示したとおりであった。
Figure 2018188517
表1に示した試験結果によれば、本発明の封止剤組成物の硬化物は、従来のアクリル樹脂組成物の硬化物に比べて、2枚のガラスを強力に接着しているから、ガラス表面への密着性に優れているものと認められる。
一般に、ガラスの表面は親水性であり、水分子が多数吸着されている。本発明の封止剤組成物の硬化物は、このようなガラスの表面との密着性に優れているから、優れた耐湿性能を発揮することが期待される。
本発明の封止剤組成物を、液晶表示素子および有機EL表示素子の封止に使用した場合には、それらの表示素子中に、本発明の封止剤組成物の硬化物により、封止物(シール材)が形成されるので、優れた耐湿性能を有する液晶表示素子および有機EL表示素子を製造することができる。従って、本発明の産業上の利用可能性は多大である。

Claims (2)

  1. 化学式(I)で示される(メタ)アクリル化合物及び/又は化学式(II)で示される(メタ)アクリル化合物を、含有することを特徴する表示素子用の封止剤組成物。
    Figure 2018188517
    (式中、nは0〜2の整数を表し、Rは同一または異なって水素原子もしくはメチル基を表す。)
    Figure 2018188517
    (式中、Rは前記と同様である。)
  2. 表示素子が、液晶表示素子または有機EL表示素子であることを特徴とする請求項1記載の表示素子用の封止剤組成物。
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