JP2018183576A - ミシン及び縫製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】縫製対象物の表面が変位しても縫製対象物の目標位置にステッチを形成すること。
【解決手段】ミシンは、ミシン針の直下の縫製位置を含む所定面内において縫製対象物を保持して移動可能な保持部材と、保持部材を移動させるアクチュエータと、縫製対象物を撮影可能な撮像装置と、第1縫製処理において参照される第1縫製データ及び第1縫製処理の次に実施される第2縫製処理において参照される第2縫製データを取得する縫製データ取得部と、縫製対象物に設けられている特徴パターンの初期位置を示す初期位置データを取得する初期位置データ取得部と、撮像装置によって撮影された縫製対象物の画像データに基づいて特徴パターンの現状位置を示す現状位置データを取得する現状位置データ取得部と、初期位置データと現状位置データとに基づいて特徴パターンの変位量を算出する変位量算出部と、第2縫製処理において、変位量に基づいてアクチュエータを制御する制御信号を出力する制御部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシン及び縫製方法に関する。
縫製対象物の意匠性を高めるために、縫製対象物にステッチが形成される場合がある。特許文献1及び特許文献2には、車両用シートに使用される表皮材にステッチを形成する技術が開示されている。
特開2013−162957号公報 特開2016−141297号公報
車両用シートに使用される表皮材は、厚みがあり弾力性を有する。厚みがあり弾力性を有する縫製対象物にステッチが形成されると、縫製対象物が縮んで縫製対象物の表面が変位する可能性がある。例えばステッチが形成される目標位置が予め決められている縫製データに基づいて第1のステッチが形成された後に第2のステッチを形成する場合、第1のステッチの形成により縫製対象物の表面が変位すると、第2のステッチを縫製対象物の目標位置に形成することが困難となる可能性がある。
本発明の態様は、縫製対象物の表面が変位しても縫製対象物の目標位置にステッチを形成することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、ミシン針の直下の縫製位置を含む所定面内において縫製対象物を保持して移動可能な保持部材と、前記保持部材を移動させるアクチュエータと、前記縫製対象物を撮影可能な撮像装置と、第1縫製処理において参照される第1縫製データ及び前記第1縫製処理の次に実施される第2縫製処理において参照される第2縫製データを取得する縫製データ取得部と、前記縫製対象物に設けられている特徴パターンの初期位置を示す初期位置データを取得する初期位置データ取得部と、前記撮像装置によって撮影された前記縫製対象物の画像データに基づいて前記特徴パターンの現状位置を示す現状位置データを取得する現状位置データ取得部と、前記初期位置データと前記現状位置データとに基づいて前記特徴パターンの変位量を算出する変位量算出部と、前記第2縫製処理において、前記変位量に基づいて前記アクチュエータを制御する制御信号を出力する制御部と、を備えるミシンが提供される。
本発明の第2の態様に従えば、第1縫製処理において参照される第1縫製データ及び前記第1縫製処理の次に実施される第2縫製処理において参照される第2縫製データを取得することと、縫製対象物に設けられている特徴パターンの初期位置を示す初期位置データを取得することと、前記縫製対象物の画像データに基づいて前記特徴パターンの現状位置を示す現状位置データを取得することと、前記初期位置データと前記現状位置データとに基づいて前記特徴パターンの変位量を算出することと、前記第2縫製処理において、前記変位量に基づいてミシン針と前記縫製対象物とを所定面内において相対移動させて前記縫製対象物にステッチを形成することと、を含む縫製方法が提供される。
本発明の態様によれば、縫製対象物の表面が変位しても縫製対象物の目標位置にステッチを形成することができる。
図1は、第1実施形態に係るミシンの一例を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係るミシンの一部を示す斜視図である。 図3は、第1実施形態に係る縫製対象物の一例を示す断面図である。 図4は、第1実施形態に係る縫製対象物の一例を示す平面図である。 図5は、第1実施形態に係る縫製対象物の一例を示す断面図である。 図6は、第1実施形態に係る制御装置の一例を示す機能ブロック図である。 図7は、第1実施形態に係る縫製対象物の特徴パターンの一例を示す図である。 図8は、第1実施形態に係る縫製対象物の特徴パターンの一例を示す図である。 図9は、第1実施形態に係る縫製対象物の特徴パターンの一例を示す図である。 図10は、第1実施形態に係る縫製対象物の特徴パターンの一例を示す図である。 図11は、第1実施形態に係る変位量の算出方法を説明するための図である。 図12は、第1実施形態に係る変位量の算出方法を説明するための図である。 図13は、第1実施形態に係る変位量の算出方法を説明するための図である。 図14は、第1実施形態に係る変位量の算出方法を説明するための図である。 図15は、第1実施形態に係る変位量の算出方法を説明するための図である。 図16は、第1実施形態に係る縫製方法の一例を示すフローチャートである。 図17は、第1実施形態に係る縫製方法の一例を説明するための模式図である。 図18は、第1実施形態に係る縫製方法の一例を説明するための模式図である。 図19は、第1実施形態に係る縫製方法の一例を説明するための模式図である。 図20は、第1実施形態に係る縫製方法の一例を説明するための模式図である。 図21は、第1実施形態に係る縫製方法の一例を説明するための模式図である。 図22は、第2実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するための模式図である。 図23は、第2実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するための模式図である。 図24は、第2実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するための模式図である。 図25は、第3実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するための模式図である。 図26は、第3実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するためのフローチャートである。 図27は、第4実施形態に係る保持部材及び保持部材に保持されている縫製対象物を模式的に示す平面図である。 図28は、第4実施形態に係る基準マークの一例を示す図である。 図29は、第4実施形態に係る基準マークの一例を示す図である。 図30は、第4実施形態に係る基準マークの一例を示す図である。 図31は、第4実施形態に係る保持部材及び保持部材に保持されている縫製対象物を模式的に示す平面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
本実施形態においては、ミシン1についてローカル座標系が規定される。以下の説明においては、ミシン1について規定されるローカル座標系を適宜、ミシン座標系、と称する。ミシン座標系は、XYZ直交座標系により規定される。本実施形態においては、ミシン座標系に基づいて各部の位置関係について説明する。所定面内のX軸と平行な方向をX軸方向とする。X軸と直交する所定面内のY軸と平行な方向をY軸方向とする。所定面と直交するZ軸と平行な方向をZ軸方向とする。また、X軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθX方向とする。Y軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθY方向とする。Z軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθZ方向とする。また、本実施形態においては、X軸及びY軸を含む平面を適宜、XY平面、と称する。X軸及びZ軸を含む平面を適宜、XZ平面、と称する。Y軸及びZ軸を含む平面を適宜、YZ平面、と称する。XY平面は、所定面と平行である。XY平面とXZ平面とYZ平面とは直交する。また、本実施形態においては、XY平面と水平面とが平行であることとする。Z軸方向は上下方向である。+Z方向は上方向であり−Z方向は下方向である。なお、XY平面が水平面に対して傾斜していてもよい。
第1実施形態.
[ミシン]
図1は、本実施形態に係るミシン1の一例を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係るミシン1の一部を示す斜視図である。本実施形態において、ミシン1は、電子サイクルミシンである。
図1及び図2に示すように、ミシン1は、ミシン本体10と、作業者によって操作される操作装置20と、縫製対象物Sを撮影可能な撮像装置30と、ミシン1を制御する制御装置40とを備える。ミシン本体10は、テーブル2の上面に搭載される。
(ミシン本体)
ミシン本体10は、ミシンフレーム11と、ミシンフレーム11に支持される針棒12と、ミシンフレーム11に支持される針板13と、支持部材14を介してミシンフレーム11に支持される保持部材15と、針棒12を移動させる動力を発生するアクチュエータ16と、保持部材15を移動させる動力を発生するアクチュエータ17と、保持部材15の少なくとも一部を移動させる動力を発生するアクチュエータ18とを有する。
ミシンフレーム11は、Y軸方向に延在する水平アーム11Aと、水平アーム11Aよりも下方に設けられるベッド11Bと、水平アーム11Aの+Y側の端部とベッド11Bとを繋ぐ垂直アーム11Cと、水平アーム11Aの−Y側に設けられるヘッド11Dとを有する。
針棒12は、ミシン針3を保持する。針棒12は、ミシン針3とZ軸とが平行になるようにミシン針3を保持する。針棒12は、Z軸方向に移動可能にヘッド11Dに支持される。
針板13は、縫製対象物Sを支持する。針板13は、保持部材15を支持する。針板13は、ベッド11Bに支持される。針板13は、保持部材15よりも下方に配置される。
保持部材15は、縫製対象物Sを保持する。保持部材15は、ミシン針3の直下の縫製位置Psを含むXY平面内において縫製対象物Sを保持して移動可能である。保持部材15は、支持部材14を介して水平アーム11Aに支持される。
保持部材15は、押え部材15Aと下板15Bとを有する。押え部材15Aは、枠状の部材であり、Z軸方向に移動可能である。下板15Bは、押え部材15Aの下方に配置される。保持部材15は、押え部材15Aと下板15Bとで縫製対象物Sを挟むことによって縫製対象物Sを保持する。
押え部材15Aが+Z方向に移動することにより、押え部材15Aと下板15Bとが離れる。これにより、作業者は、押え部材15Aと下板15Bとの間に縫製対象物Sを配置することができる。押え部材15Aと下板15Bとの間に縫製対象物Sが配置された状態で押え部材15Aが−Z方向に移動することにより、縫製対象物Sは押え部材15Aと下板15Bとで挟まれる。これにより、縫製対象物Sは保持部材15に保持される。また、押え部材15Aが+Z方向に移動することにより、保持部材15による縫製対象物Sの保持が解除される。
アクチュエータ16は、針棒12をZ軸方向に移動させる動力を発生する。アクチュエータ16は、パルスモータを含む。アクチュエータ16は、水平アーム11Aに設けられる。
水平アーム11Aの内部には、Y軸方向に延在する水平アームシャフトが設けられる。アクチュエータ16は、水平アームシャフトの+Y側の端部に連結される。水平アームシャフトの−Y側の端部は、ヘッド11Dの内部に設けられている動力伝達機構を介して針棒12に連結される。アクチュエータ16の作動により、水平アームシャフトが回転する。アクチュエータ16で発生した動力は、水平アームシャフト及び動力伝達機構を介して針棒12に伝達される。これにより、針棒12に保持されているミシン針3は、Z軸方向に往復するように移動する。
垂直アーム11Cの内部には、Z軸方向に延在するタイミングベルトが設けられる。また、ベッド11Bの内部には、Y軸方向に延在するベッドシャフトが設けられる。水平アームシャフト及びベッドシャフトのそれぞれにプーリが設けられる。タイミングベルトは、水平アームシャフトに設けられているプーリ及びベッドシャフトに設けられているプーリのそれぞれに架けられる。水平アームシャフトとベッドシャフトとは、タイミングベルトを含む動力伝達機構を介して連結される。
ベッド11Bの内部に釜が設けられる。ボビンケースに入れられたボビンが釜に収容される。アクチュエータ16の作動により、水平アームシャフト及びベッドシャフトのそれぞれが回転する。アクチュエータ16で発生した動力は、水平アームシャフト、タイミングベルト、及びベッドシャフトを介して釜に伝達される。これにより、釜は、針棒12のZ軸方向の往復移動と同期して回転する。
アクチュエータ17は、保持部材15をXY平面内で移動させる動力を発生する。アクチュエータ17は、パルスモータを含む。アクチュエータ17は、保持部材15をX軸方向に移動させる動力を発生するX軸モータ17Xと、保持部材15をY軸方向に移動させる動力を発生するY軸モータ17Yを含む。アクチュエータ17は、ベッド11Bの内部に設けられる。
アクチュエータ17で発生した動力は、支持部材14を介して保持部材15に伝達される。これにより、保持部材15は、ミシン針3と針板13との間においてX軸方向及びY軸方向のそれぞれに移動可能である。アクチュエータ17の作動により、保持部材15は、ミシン針3の直下の縫製位置Psを含むXY平面内において縫製対象物Sを保持して移動可能である。
アクチュエータ18は、保持部材15の押え部材15AをZ軸方向に移動させる動力を発生する。アクチュエータ18は、パルスモータを含む。押え部材15Aが+Z方向に移動することにより、押え部材15Aと下板15Bとが離れる。押え部材15Aが−Z方向に移動することにより、押え部材15Aと下板15Bとで縫製対象物Sが挟まれる。
図2に示すように、ミシン本体10は、ミシン針3の周囲に配置される中押え部材19を有する。中押え部材19は、ミシン針3の周囲の縫製対象物Sを押える。中押え部材19は、Z軸方向に移動可能にヘッド11Dに支持される。ヘッド11Dの内部には、中押え部材19をZ軸方向に移動させる動力を発生する中押えモータが設けられる。中押えモータの作動により、中押え部材19は、針棒12と同期してZ軸方向に移動する。中押え部材19により、ミシン針3の移動による縫製対象物Sの浮き上がりが抑制される。
(操作装置)
操作装置20は、作業者に操作される。操作装置20が操作されることにより、ミシン1が作動する。本実施形態において、操作装置20は、操作パネル21と操作ペダル22とを含む。
操作パネル21は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electroluminescence Display)のようなフラットパネルディスプレイを含む表示装置と、作業者に操作されることにより入力データを生成する入力装置とを有する。本実施形態において、入力装置は、表示装置の表示画面に設けられているタッチセンサを含む。すなわち、本実施形態において、操作パネル21は、入力装置の機能を有するタッチパネルを含む。操作パネル21は、テーブル2の上面に搭載される。操作ペダル22は、テーブル2の下方に配置される。作業者は、足で操作ペダル22を操作する。作業者により操作パネル21及び操作ペダル22の少なくとも一方が操作されることにより、ミシン1は作動する。
(撮像装置)
撮像装置30は、保持部材15に保持されている縫製対象物Sを撮影する。撮像装置30は、光学系と、光学系を介して入射する光を受光するイメージセンサとを有する。イメージセンサは、CCD(Couple Charged Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを含む。
撮像装置30は、針板13及び保持部材15よりも上方に配置される。保持部材15は、撮像装置30の撮影位置Pfを含むXY平面内において縫製対象物Sを保持して移動可能である。撮影位置Pfは、撮像装置30の光学系の光軸AXの位置を含む。撮像装置30に撮影領域FAが規定される。撮影領域FAは、撮像装置30の光学系の視野領域を含む。撮影領域FAは、撮影位置Pfを含む。撮像装置30は、撮影領域FAに配置された縫製対象物Sの少なくとも一部の画像データを取得する。
保持部材15の押え部材15Aは、枠状である。撮像装置30は、押え部材15Aの内側に配置されている縫製対象物Sの少なくとも一部を上方から撮影する。
撮像装置30の位置は、固定される。撮像装置30とミシンフレーム11との相対位置は、固定される。XY平面内における撮像装置30の光学系の光軸AXとミシン針3との相対位置は、固定される。XY平面内における撮像装置30の光学系の光軸AXとミシン針3との相対位置を示す相対位置データは、ミシン1の設計データから導出可能な既知データである。
なお、撮像装置30の取付誤差に起因して、撮像装置30の実際の位置と設計データにおける位置とに差異が生じる場合、撮像装置30の取付後において、XY平面内におけるミシン針3の位置を計測し、計測されたミシン針3の位置を撮像装置30に向かって既知データ分だけ移動し、XY平面内における撮像装置30の実際の位置と移動後のミシン針3の位置との差分を計測することにより、その差分の計測結果に基づいて、撮像装置30の光学系の光軸AXとミシン針3との正確な相対位置を算出することができる。
[縫製対象物]
図3は、本実施形態に係る縫製対象物Sの一例を示す断面図である。図4は、本実施形態に係る縫製対象物Sの一例を示す平面図である。図3及び図4は、縫製処理が実施される前の縫製対象物Sを示す。本実施形態において、縫製対象物Sは、車両用シートに使用される表皮材である。
図3に示すように、縫製対象物Sは、表材4と、パッド材5と、裏材6とを有する。表材4に孔7が形成される。
表材4の表面は、車両用シートに搭乗者が着座したときに搭乗者と接触する着座面である。表材4は、織布、不織布、及び皮革の少なくとも一つを含む。パッド材5は、弾力性を有する。パッド材5は、例えばウレタン樹脂を含む。裏材6は、織布、不織布、及び皮革の少なくとも1つを含む。
図4に示すように、孔7は、表材4に複数設けられる。孔7は、規定パターンDPで設けられる。本実施形態において、規定パターンDPは、複数の基準パターンDPhを含む。1つの基準パターンDPhは、複数の孔7によって形成される。本実施形態においては、複数の孔7により基準パターンDPhが形成される。本実施形態においては、1つの基準パターンDPhが17個の孔7で形成される。
図4に示すように、基準パターンDPhは、間隔をあけて表材4に設けられる。基準パターンDPhは、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに等間隔で設けられる。X軸方向に隣り合う基準パターンDPhの間に、Y軸方向の位置が異なる基準パターンDPhが配置される。隣り合う基準パターンDPhの間に孔7は形成されない。以下の説明においては、表材4の表面のうち基準パターンDPhの間の孔7が形成されない領域を適宜、ステッチ形成領域MA、と称する。
ミシン針3に上糸が供給される。釜のボビンには下糸が巻かれている。ミシン1は、ミシン針3を釜の回転と協働してZ軸方向に往復させた状態で、縫製対象物Sを保持した保持部材15をXY平面内において移動させる。これにより、縫製対象物SにステッチGPが形成される。
本実施形態において、ステッチGPは、縫製対象物Sのステッチ形成領域MAに形成される。孔7が規定パターンDPで設けられ、ステッチGPがステッチ形成領域MAに形成されることにより、縫製対象物Sの意匠性が高められる。
[縫製データ]
ミシン1は、縫製データに基づいて、縫製対象物Sを保持した保持部材15をXY平面内において移動させる。縫製データは、縫製対象物Sに形成されるステッチGPの目標パターンRP及び保持部材15の移動条件を含む。
目標パターンRPは、縫製対象物Sに形成されるステッチGPの目標形状又は目標模様を含む。目標パターンRPは、ミシン座標系において規定される。
保持部材15の移動条件は、ミシン座標系において規定される保持部材15の移動軌跡を含む。保持部材15の移動軌跡は、XY平面内における保持部材15の移動軌跡を含む。保持部材15の移動条件は、目標パターンRPに基づいて定められる。
保持部材15が縫製対象物Sを保持した状態で縫製データに基づいて縫製位置Psを含むXY平面内において移動することにより、縫製対象物SにステッチGPが形成される。
縫製データは、縫製対象物Sの表面に規定されるステッチGPの目標位置を含む。以下の説明においては、縫製対象物Sの表面に規定されるステッチGPの目標位置を適宜、ステッチ形成目標位置、と称する。ステッチ形成目標位置は、ミシン座標系において規定される。
ステッチ形成目標位置は、ステッチ形成領域MAに規定される。ミシン1は、ステッチGPがステッチ形成目標位置に形成されるように、縫製データに基づいて縫製処理を実施する。
縫製データは、複数のステッチGPのそれぞれを形成するための複数の縫製データを含む。本実施形態において、縫製データは、第1ステッチGP1を形成するための第1縫製データ、第2ステッチGP2を形成するための第2縫製データ、第3ステッチGP3を形成するための第3縫製データ、第4ステッチGP4を形成するための第4縫製データ、第5ステッチGP5を形成するための第5縫製データ、第6ステッチGP6を形成するための第6縫製データ、第7ステッチGP7を形成するための第7縫製データ、第8ステッチGP8を形成するための第8縫製データ、第9ステッチGP9を形成するための第9縫製データ、及び第10ステッチGP10を形成するための第10縫製データを含む。
図4に示すように、目標パターンRPは、第1目標パターンRP1、第2目標パターンRP2、第3目標パターンRP3、第4目標パターンRP4、第5目標パターンRP5、第6目標パターンRP6、第7目標パターンRP7、第8目標パターンRP8、第9目標パターンRP9、及び第10目標パターンRP10を含む。本実施形態において、複数の目標パターンRP(RP1,RP2,RP3,RP4,RP5,RP6,RP7,RP8,RP9,RP10)は、Y軸方向に規定される。ミシン座標系において、複数の目標パターンRPのそれぞれは離れている。1つの目標パターンRPは、ライン状に規定される。本実施形態において、1つの目標パターンRPは、X軸方向に延在しY軸方向にジグザグ状(zigzag)に規定される。ステッチ形成目標位置は、目標パターンRPに対応して、ステッチ形成領域MAにおいてX軸方向に延在しY軸方向にジグザグ状に規定される。
第1縫製データは、第1縫製処理において縫製対象物Sに形成される第1ステッチGP1の第1目標パターンRP1を含む。また、第1縫製データは、第1縫製処理におけるXY平面内における保持部材15の移動条件を含む。
第2縫製データは、第2縫製処理において縫製対象物Sに形成される第2ステッチGP2の第2目標パターンRP2を含む。また、第2縫製データは、第2縫製処理におけるXY平面内における保持部材15の移動条件を含む。
同様に、第3縫製データから第10縫製データのそれぞれは、第3縫製処理から第10縫製処理のそれぞれにおいて縫製対象物Sに形成される第3ステッチGP3から第10ステッチGP10のそれぞれの第3目標パターンRP3から第10目標パターンRP10のそれぞれを含む。また、第3縫製データから第10縫製データのそれぞれは、第3縫製処理から第10縫製処理のそれぞれにおけるXY平面内における保持部材15の移動条件を含む。
第1縫製データは、第1縫製処理において参照される。第2縫製データは、第2縫製処理において参照される。同様に、第3縫製データから第10縫製データのそれぞれは、第3縫製処理から第10縫製処理のそれぞれにおいて参照される。
第1縫製処理は、第1目標パターンRP1に基づいて縫製対象物Sに第1ステッチGP1を形成する処理を含む。第1縫製処理は、縫製対象物Sが保持部材15に保持された後に縫製対象物Sに最初にステッチGPを形成する処理である。
第2縫製処理は、第2目標パターンRP2に基づいて縫製対象物Sに第2ステッチGP2を形成する処理を含む。第2縫製処理は、第1縫製処理の次に実施される。
同様に、第3縫製処理から第10縫製処理のそれぞれは、第3目標パターンRP3から第10目標パターンRP10のそれぞれに基づいて縫製対象物Sに第3ステッチGP3から第10ステッチGP10のそれぞれを形成する処理を含む。第3縫製処理から第10縫製処理は、順次実施される。
[ステッチの形成による縫製対象物の表面の変位]
図5は、本実施形態に係る縫製対象物Sの一例を示す断面図である。図5は、縫製処理が実施された後の縫製対象物Sを示す。縫製対象物Sは、厚みがあり弾力性を有する。厚みがあり弾力性を有する縫製対象物SにステッチGPが形成されることにより、図5に示すように、縫製対象物Sが縮む可能性が高い。縫製対象物Sが縮むと、縫製対象物Sの表面が変位する可能性がある。縫製対象物Sの表面が変位すると、縫製対象物Sの表面に規定されているステッチ形成目標位置がXY平面内において変位する可能性が高い。ステッチ形成目標位置がXY平面内において変位した場合、目標パターンRPに従って保持部材15を移動させると、ステッチGPをステッチ形成目標位置に形成することが困難となる。
また、縫製処理が開始されてからの初期の期間においては、ステッチ形成目標位置の変位は小さい可能性が高い。しかし、縫製処理が進行して縫製対象物Sの表面の変位が累積した場合、ステッチ形成目標位置の変位量が大きい可能性が高い。すなわち、縫製処理が進行するほど、ステッチ形成目標位置の変位量が大きくなり、ステッチGPをステッチ形成目標位置に形成することが困難となる可能性が高い。
本実施形態においては、ステッチGPの形成により縫製対象物Sが縮んで縫製対象物Sの表面が変位しても、次のステッチGPがステッチ形成目標位置に形成されるように、制御装置40は、撮像装置30で撮影された縫製対象物Sの画像データに基づいて、保持部材15を移動させるアクチュエータ17を制御する。
[制御装置]
図6は、本実施形態に係る制御装置40の一例を示す機能ブロック図である。制御装置40は、ミシン1を制御する制御信号を出力する。制御装置40は、コンピュータシステムを含む。制御装置40は、入出力インターフェース装置50と、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含む記憶装置60と、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサを含む演算処理装置70とを有する。
図6に示すように、制御装置40には、ミシン針3をZ軸方向に移動させるアクチュエータ16と、保持部材15をXY平面内において移動させるアクチュエータ17と、保持部材15の押え部材15AをZ軸方向に移動させるアクチュエータ18と、操作装置20と、撮像装置30とが接続される。
また、本実施形態において、ミシン1は、アクチュエータ16の駆動量を検出する駆動量センサ31と、アクチュエータ17の駆動量を検出する駆動量センサ32とを有する。
駆動量センサ31は、アクチュエータ16であるパルスモータの回転量を検出するエンコーダを含む。駆動量センサ31の検出データは、制御装置40に出力される。制御装置40は、駆動量センサ31の検出データに基づいて、アクチュエータ16を制御する。制御装置40は、駆動量センサ31の検出データに基づいて、例えばアクチュエータ16の作動タイミングを決定する。
駆動量センサ32は、X軸モータ17Xの回転量を検出するX軸センサ32Xと、Y軸モータ17Yの回転量を検出するY軸センサ32Yとを含む。X軸センサ32Xは、X軸モータ17Xの回転量を検出するエンコーダを含む。Y軸センサ32Yは、Y軸モータ17Yの回転量を検出するエンコーダを含む。駆動量センサ32の検出データは、制御装置40に出力される。制御装置40は、駆動量センサ32の検出データに基づいて、アクチュエータ17を制御する。制御装置40は、駆動量センサ32の検出データに基づいて、保持部材15が目標位置に移動するようにアクチュエータ17をフィードバック制御する。
駆動量センサ32は、XY平面内における保持部材15の位置を検出する位置センサとして機能する。アクチュエータ17の駆動量と保持部材15の移動量とは1対1で対応する。制御装置40は、駆動量センサ32の検出データに基づいて、XY平面内における保持部材15の位置を算出する。
X軸センサ32Xは、X軸モータ17Xの回転量を検出することにより、ミシン座標系における原点からの保持部材15のX軸方向の移動量を検出可能である。Y軸センサ32Yは、Y軸モータ17Yの回転量を検出することにより、ミシン座標系における原点からの保持部材15のY軸方向の移動量を検出可能である。XY平面内における原点からの保持部材15の移動量が検出されることにより、制御装置40は、検出された保持部材15の移動量に基づいて、XY平面内における保持部材15の位置を算出することができる。
(記憶装置)
記憶装置60は、縫製データ記憶部61と、プログラム記憶部62とを有する。
縫製データ記憶部61は、縫製データを記憶する。上述のように、縫製データは、縫製対象物Sに形成されるステッチGPの目標パターンRP及び保持部材15の移動条件を含む。
プログラム記憶部62は、ミシン1を制御するためのコンピュータプログラムを記憶する。縫製データ記憶部61に記憶されている縫製データがプログラム記憶部62に記憶されているコンピュータプログラムに入力される。コンピュータプログラムは、演算処理装置70に読み込まれる。演算処理装置70は、プログラム記憶部62に記憶されているコンピュータプログラムに従ってミシン1を制御する。
(演算処理装置)
演算処理装置70は、縫製データ取得部71と、初期位置データ取得部72と、現状位置データ取得部73と、変位量算出部74と、補正データ生成部75と、制御部76とを有する。
縫製データ取得部71は、縫製データ記憶部61から縫製データを取得する。上述のように、本実施形態において、縫製データは、第1縫製データから第10縫製データを含む。縫製データ取得部71は、第1縫製処理において参照される第1縫製データ及び第1縫製処理の次に実施される第2縫製処理において参照される第2縫製データを縫製データ記憶部61から取得する。同様に、縫製データ取得部71は、第3縫製処理から第10縫製処理のそれぞれにおいて参照される第3縫製データから第10縫製データのそれぞれを縫製データ記憶部61から取得する。
初期位置データ取得部72は、縫製対象物Sに設けられている特徴パターンUPの初期位置を示す初期位置データを取得する。特徴パターンUPの初期位置データは、ミシン座標系における特徴パターンUPの初期位置を示す。
特徴パターンUPの初期位置データは、CAD(Computer Aided Design)データのような縫製対象物Sの設計データから導出可能な既知データである。特徴パターンUPの初期位置データは、縫製データ記憶部61に記憶されている。初期位置データ取得部72は、縫製データ記憶部61から特徴パターンUPの初期位置データを取得する。
特徴パターンUPの初期位置は、縫製処理が実施される前の特徴パターンUPの位置を含む。初期位置データ取得部72は、縫製対象物Sの設計データに基づかずに、縫製処理が開始される前の縫製対象物Sの特徴パターンUPの画像データに基づいて、特徴パターンUPの初期位置を取得することができる。
現状位置データ取得部73は、撮像装置30によって撮影された縫製対象物Sの画像データに基づいて、縫製対象物Sに設けられている特徴パターンUPの現状位置を示す現状位置データを取得する。特徴パターンUPの現状位置データは、ミシン座標系における特徴パターンUPの現状位置を示す。
本実施形態において、縫製対象物Sの特徴パターンUPは、規定パターンDPの一部である。特徴パターンUPは、画像処理方法の一種であるパターンマッチング法により特定可能なパターンである。現状位置データ取得部73は、撮像装置30で撮影された画像データをパターンマッチング法により画像処理して、ミシン座標系における特徴パターンUPの現状位置データを算出する。
制御装置40は、アクチュエータ17を制御して、保持部材15に保持されている縫製対象物Sの特徴パターンUPを撮像装置30の撮影領域FAに移動させる。撮像装置30は、撮影領域FAに配置されている特徴パターンUPを撮影する。特徴パターンUPの画像データは、現状位置データ取得部73に取得される。現状位置データ取得部73は、特徴パターンUPの画像データをパターンマッチング法により画像処理して、特定パターンUPを特定する。特徴パターンUPが撮像装置30の撮影領域FAに配置されているときのミシン座標系における保持部材15の位置は、駆動量センサ32によって検出される。上述のように、駆動量センサ32は、XY平面内における保持部材15の位置を検出する位置センサとして機能する。駆動量センサ32の検出データは、現状位置データ取得部73に取得される。現状位置データ取得部73は、特徴パターンUPが撮影領域FAに配置されているときの駆動量センサ32の検出データに基づいて、撮像領域FAに配置されている特徴パターンUPのXY平面内における現状位置を示す現状位置データを取得することができる。
撮像装置30は、少なくとも縫製処理が実施された後に縫製対象物Sの特徴パターンUPを撮影する。現状位置データ取得部73は、縫製処理が実施された後に撮像装置30によって撮影された縫製対象物Sの画像データに基づいて、特徴パターンUPの現状位置データを取得する。
図7、図8、図9、及び図10のそれぞれは、本実施形態に係る縫製対象物Sの特徴パターンUPの一例を示す図である。本実施形態において、特徴パターンUPは、基準パターンDPhの一部である。図7に示すように、特徴パターンUPは、基準パターンDPhの2つの鋭角な角部K1及び角部K2の少なくとも一方を含むパターンでもよい。図8に示すように、特徴パターンUPは、基準パターンDPhの2つの鈍角な角部K3及び角部K4の少なくとも一方を含むパターンでもよい。図9に示すように、特徴パターンUPは、基準パターンDPhの2つの鈍角な角部K3及び角部K4の両方を含むパターンでもよい。図10に示すように、特徴パターンUPは、隣り合う基準パターンDPhの一方の基準パターンDPhの角部K1と他方の基準パターンDPhの角部K2とを含むパターンでもよい。
変位量算出部74は、初期位置データ取得部72で取得された特徴パターンUPの初期位置データと、現状位置データ取得部73で取得された特徴パターンUPの現状位置データとに基づいて、特徴パターンUPの変位量を算出する。
特徴パターンUPの初期位置は、縫製処理が実施される前のミシン座標系における特徴パターンUPの位置を含む。特徴パターンUPの現状位置は、縫製処理が実施された後のミシン座標系における特徴パターンUPの位置を含む。変位量算出部74は、縫製処理が実施されることにより変位した特徴パターンUPの変位量を算出する。
上述のように、縫製処理が実施されることにより縫製対象物Sが縮んで縫製対象物Sの表面が変位する可能性がある。縫製対象物Sの表面が変位すると、XY平面内における特徴パターンUPの位置も変位する。変位量算出部74は、縫製処理が実施される前の特徴パターンUPの初期位置データと、縫製処理が実施された後の特徴パターンUPの現状位置データとに基づいて、特徴パターンUPの変位量を算出する。
補正データ生成部75は、変位量算出部74で算出された特徴パターンUPの変位量に基づいて、縫製データを補正して補正データを生成する。縫製データの目標パターンRPは、縫製対象物Sが縮んでいないことを前提として生成され、縫製データ記憶部61に記憶されている。縫製処理が実施されることにより、縫製対象物Sが縮んで縫製対象物Sの表面が変位すると、縫製対象物Sの表面に規定されているステッチ形成目標位置がXY平面内において変位する。ステッチ形成目標位置がXY平面内において変位した場合、縫製データに基づいて保持部材15を移動させると、ステッチGPをステッチ形成目標位置に形成することが困難となる。補正データ生成部75は、特徴パターンUPが変位したとき、特徴パターンUPの変位量に基づいて、ステッチ形成目標位置にステッチGPが形成されるように、縫製データを補正する。
補正データ生成部75は、ステッチGPの目標パターンRPと縫製対象物Sが縮む前の特徴パターンUPとのミシン座標系における相対位置と、縫製処理により縫製対象物Sに実際に形成されるステッチGPと縫製対象物Sが縮んだ後の特徴パターンUPとのミシン座標系における相対位置とが一致するように、補正データを生成する。補正データに基づいて縫製処理が実施されることにより、縫製対象物Sの表面が変位しても、ステッチ形成目標位置にステッチGPが形成される。
制御部76は、変位量算出部74で算出された変位量に基づいて、アクチュエータ17を制御する制御信号を出力する。本実施形態において、制御部76は、補正データ生成部75において変位量に基づいて生成された補正データに基づいて、保持部材15を移動させるアクチュエータ17を制御する制御信号を出力する。
[変位量の算出方法]
図11、図12、図13、図14、及び図15は、本実施形態に係る変位量の算出方法を説明するための図である。以下、第1縫製処理が実施された後の変位量の算出方法について説明する。また、以下、X軸方向に配置される2つの特徴パターンUPa(UPa0,UPa1)及び特徴パターンUPb(UPb0,UPb1)のそれぞれにおける変位量の算出方法について説明する。
図11は、第1縫製処理が実施される前の特徴パターンUPa0及び特徴パターンUPb0を示す図である。図12及び図13のそれぞれは、第1縫製処理が実施された後の特徴パターンUPa1及び特徴パターンUPb1を示す図である。特徴パターンUPa0、特徴パターンUPb0、特徴パターンUPa1、及び特徴パターンUPb1のそれぞれの画像データは、撮像装置30によって撮影される。
なお、図11、図12、及び図13に示す特徴パターンUPは、図9を参照して説明した特徴パターンUPである。中心位置Ca0は、特徴パターンUPa0の中心位置であり、中心位置Cb0は、特徴パターンUPb0の中心位置である。
図11に示すように、第1縫製処理が実施される前においては、特徴パターンUPa0及び特徴パターンUPb0は変位しない。すなわち、第1縫製処理が実施される前においては、縫製データ記憶部61に記憶されている特徴パターンUPa0の初期位置と特徴パターンUPa0の現状位置とは一致する。縫製データ記憶部61に記憶されている特徴パターンUPb0の初期位置と特徴パターンUPb0の現状位置とは一致する。
図12に示すように、第1縫製データに基づいて第1縫製処理が実施され、第1ステッチGP1が形成されることにより、縫製対象物Sの少なくとも一部が縮む。これにより、特徴パターンUPa0は、XY平面内において特徴パターンUPa1に変位する。中心位置Ca0は、XY平面内において中心位置Ca1に変位する。図12において、特徴パターンUPa0は、第1縫製処理が実施される前の初期位置を示す。特徴パターンUPa1は、第1縫製処理が実施された後の現状位置を示す。
図13に示すように、第1縫製データに基づいて第1縫製処理が実施され、第1ステッチGP1が形成されることにより、縫製対象物Sの少なくとも一部が縮む。これにより、特徴パターンUPb0は、XY平面内において特徴パターンUPb1に変位する。中心位置Cb0は、XY平面内において中心位置Cb1に変位する。図13において、特徴パターンUPb0は、第1縫製処理が実施される前の初期位置を示す。特徴パターンUPb1は、第1縫製処理が実施された後の現状位置を示す。
図14及び図15は、本実施形態に係る特徴パターンUPの変位量の算出方法の一例を模式的に示す図である。特徴パターンUPの変位は、シフト、スケール、及びローテーションを含む。
本実施形態においては、特徴パターンUPaの変位量が算出された後、特徴パターンUPbの変位量が算出される。図14は、特徴パターンUPaの変位量の算出方法の一例を模式的に示す図である。図15は、特徴パターンUPbの変位量の算出方法の一例を模式的に示す図である。
図14に示すように、特徴パターンUPaの変位量を算出するとき、縫製対象物Sに固定点P0が設定される。固定点P0は、ミシン座標系における位置が既知の点に設定される。固定点P0は、例えば第1縫製処理が実施されても変位しない点又は変位が十分に抑制される点に設定される。本実施形態においては、固定点P0が第1ステッチGP1の一部に設定される。
第1縫製処理が実施されることにより、特徴パターンUPa0の中心位置Ca0が中心位置Ca1に変位する。変位量算出部74は、中心位置Ca0から中心位置Ca1までのベクトルに基づいて、中心位置Caにおけるシフトを算出する。また、変位量算出部74は、固定点P0から中心位置Ca0までの第1ベクトル及び固定点P0から中心位置Ca1までの第2ベクトルを算出する。変位量算出部74は、第1ベクトルの長さと第2ベクトルの長さとの比に基づいて、中心位置Caにおけるスケールを算出する。また、変位量算出部74は、固定点P0を基準とする第1ベクトルと第2ベクトルとがなす角度に基づいて、中心位置Caにおけるローテーションを算出する。
以上、特徴パターンUPaのうち中心位置Caにおけるシフト、スケール、及びローテーションの算出方法について説明した。変位量算出部74は、特徴パターンUPaの複数の位置Pnのそれぞれについても同様の処理を実施する。図14は、複数の位置Pnのうち位置Piにおけるシフト、スケール、及びローテーションが算出される状態を模式的に示す。これにより、特徴パターンUPaの複数の位置のそれぞれについて、シフト、スケール、及びローテーションが算出される。このように、変位量算出部74は、第1縫製処理が実施された後のミシン座標系における特徴パターンUPaの変位量及び変位方向を算出することができる。
図15に示すように、特徴パターンUPbの変位量を算出するとき、縫製対象物Sに固定点P0が設定される。上述のように、固定点P0は、ミシン座標系における位置が既知の点に設定される。本実施形態においては、図14を参照して説明した処理により位置が算出された位置Pnが固定点P0に設定される。
第1縫製処理が実施されることにより、特徴パターンUPb0の中心位置Cb0が中心位置Cb1に変位する。変位量算出部74は、中心位置Cb0から中心位置Cb1までのベクトルに基づいて、中心位置Cbにおけるシフトを算出する。また、変位量算出部74は、固定点P0から中心位置Cb0までの第3ベクトル及び固定点P0から中心位置Cb1までの第4ベクトルを算出する。変位量算出部74は、第3ベクトルの長さと第4ベクトルの長さとの比に基づいて、中心位置Cbにおけるスケールを算出する。また、変位量算出部74は、固定点P0を基準とする第3ベクトルと第4ベクトルとがなす角度に基づいて、中心位置Cbにおけるローテーションを算出する。
以上、特徴パターンUPbのうち中心位置Cbにおけるシフト、スケール、及びローテーションの算出方法について説明した。変位量算出部74は、特徴パターンUPbの複数の位置Qnのそれぞれについても同様の処理を実施する。図15は、複数の位置Qnのうち位置Qiにおけるシフト、スケール、及びローテーションが算出される状態を模式的に示す。これにより、特徴パターンUPbの複数の位置のそれぞれについて、シフト、スケール、及びローテーションが算出される。このように、変位量算出部74は、第1縫製処理が実施された後のミシン座標系における特徴パターンUPbの変位量及び変位方向を算出することができる。
なお、ここでは、X軸方向に配置される2つの特徴パターンUPa及び特徴パターンUPbのそれぞれにおける変位量の算出方法について説明した。X軸方向に3つ以上の特徴パターンUPが配置される場合、図14を参照して説明したように、固定点P0が設定され、その固定点P0を基準として第1の特徴パターンUPの変位量が算出される。第1の特徴パターンUPの隣の第2の特徴パターンUPの変位量を算出する場合、図15を参照して説明したように、第1の特徴パターンUPにおいてミシン座標系における位置が既知となった任意の位置が固定点P0に設定され、その固定点P0を基準として第2の特徴パターンUPの変位量が算出される。第2の特徴パターンUPの隣の第3の特徴パターンUPの変位量を算出する場合、第2の特徴パターンUPにおいてミシン座標系における位置が既知となった任意の位置が固定点P0に設定され、その固定点P0を基準として第3の特徴パターンUPの変位量が算出される。以下、同様の手順で、X軸方向に配置される複数の特徴パターンUPのそれぞれについて変位量が算出される。
[縫製方法]
本実施形態に係る縫製方法について説明する。図16は、本実施形態に係る縫製方法の一例を示すフローチャートである。図17、図18、図19、図20、及び図21のそれぞれは、本実施形態に係る縫製方法の一例を説明するための模式図である。
ステッチGPが形成される前の縫製対象物Sが保持部材15に設置される。保持部材15は、縫製対象物Sを保持する(ステップS10)。保持部材15は、ミシン座標系における原点に配置される。
縫製データ取得部71は、第1縫製処理において参照される第1縫製データを縫製データ記憶部61から取得する(ステップS20)。
第1縫製処理は、縫製対象物Sが保持部材15に保持された後に縫製対象物Sに最初にステッチGPを形成する処理である。第1縫製データは、第1縫製処理において参照される第1目標パターンRP1を含む。
制御装置40は、第1縫製処理が実施される前に、縫製対象物Sに設けられている複数の特徴パターンUPのうち少なくとも2つの特徴パターンUPの画像データを撮像装置30で取得する(ステップS30)。
図17は、第1縫製処理が実施される前において保持部材15に保持されている縫製対象物Sを模式的に示す図である。図17に示すように、第1目標パターンRP1を含む第1縫製データが取得された後、制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに第1特徴パターンUP1が配置されるように保持部材15を移動させる。撮像装置30の撮影領域FAに第1特徴パターンUP1が配置された後、撮像装置30は、第1特徴パターンUP1の画像データを取得する。第1特徴パターンUP1の画像データが取得された後、制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに第2特徴パターンUP2が配置されるように保持部材15を移動させる。撮像装置30の撮影領域FAに第2特徴パターンUP2が配置された後、撮像装置30は、第2特徴パターンUP2の画像データを取得する。
第1特徴パターンUP1及び第2特徴パターンUP2は、第1縫製処理に係る特徴パターンである。第1縫製処理に係る特徴パターンUPとは、ミシン座標系において第1縫製処理により第1ステッチGP1が形成されるステッチ形成目標位置に最も近い特徴パターンUPである。換言すれば、第1縫製処理に係る特徴パターンUPとは、ミシン座標系における第1目標パターンRP1に最も近い特徴パターンUPをいう。
第1特徴パターンUP1及び第2特徴パターンUP2のそれぞれは、ジグザグ状に規定されている第1目標パターンRP1の頂点の近傍に設けられる。本実施形態において、第1特徴パターンUP1は、縫製対象物Sの+X側の端部の近傍に設けられる。第2特徴パターンUP2は、縫製対象物Sの−X側の端部の近傍に設けられる。
補正データ生成部75は、第1縫製処理が実施される前に撮像装置30によって撮像された少なくとも2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の画像データに基づいて、第1縫製データを補正して第1補正データを生成する(ステップS40)。
2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の画像データが現状位置データ取得部73に取得される。現状位置データ取得部73は、第1特徴パターンUP1の画像データをパターンマッチング法により画像処理し、第1特徴パターンUP1が撮像装置30の撮影領域FAに配置されているときの保持部材15の位置データに基づいて、ミシン座標系における第1特徴パターンUP1の現状位置データを取得する。また、現状位置データ取得部73は、第2特徴パターンUP2の画像データをパターンマッチング法により画像処理し、第2特徴パターンUP2が撮像装置30の撮影領域FAに配置されているときの保持部材15の位置データに基づいて、ミシン座標系における第2特徴パターンUP2の現状位置データを取得する。
補正データ生成部75は、現状位置データ取得部73において取得された第1特徴パターンUP1の現状位置データ及び第2特徴パターンUP2の現状位置データに基づいて、第1縫製データを補正して第1補正データを生成する。
第1ステッチGP1が形成される前の縫製対象物Sは、作業者によって針板13に設置された後、保持部材15に保持される。また、縫製対象物Sの裁断誤差に起因して、縫製対象物Sのエッジと特徴パターンUPとの相対位置が縫製対象物S毎に異なる可能性が高い。すなわち、保持部材15がミシン座標系の原点に配置されたとしても、作業者による縫製対象物Sの設置誤差又は裁断誤差等に起因して、ミシン座標系における特徴パターンUPの初期位置が縫製対象物S毎に異なる可能性が高い。一方、縫製データ記憶部61に記憶されている第1目標パターンRP1のミシン座標系における位置は予め定められている。そのため、縫製データ取得部71で取得された第1目標パターンRP1に従って第1縫製処理が実施されると、縫製対象物Sの表面においてステッチ形成目標位置とは異なる位置にステッチGPが形成されてしまう可能性がある。
本実施形態においては、第1縫製処理が実施される前に、保持部材15に保持されている縫製対象物Sの少なくとも2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の画像データが取得され、その画像データに基づいて、2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)のXY平面内における現状位置データが取得される。また、縫製対象物Sの特徴パターンUPとステッチ形成目標位置との相対位置を示すステッチ形成目標位置データは、縫製対象物Sの設計データから導出可能な既知データであり縫製データ記憶部61に記憶されている。したがって、補正データ生成部75は、ミシン座標系において特定された2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の現状位置データと、縫製データ記憶部61に記憶されているステッチ形成目標位置データとに基づいて、ミシン座標系におけるステッチ形成目標位置を特定することができる。
補正データ生成部75は、ミシン座標系において特定されたステッチ形成目標位置に基づいて、ステッチ形成目標位置に第1ステッチGP1が形成されるように第1目標パターンRP1を補正して、第1補正パターンHP1を示す第1補正データを算出する。
換言すれば、補正データ生成部75は、第1目標パターンRP1と第1縫製処理が実施される前の特徴パターンUPとの相対位置と、第1縫製処理の実施により縫製対象物Sに形成される第1ステッチGP1と第1縫製処理が実施された後の特徴パターンUPとの相対位置とが一致するように、第1補正データを生成する。
また、本実施形態においては、初期位置データ取得部72は、第1縫製処理が実施される前に撮像装置30によって撮影された縫製対象物Sの画像データに基づいて、ミシン座標系における特徴パターンUPの初期位置データを取得する(ステップS50)。
縫製対象物Sにおける複数の特定パターンUPの相対位置を示す相対位置データは、縫製対象物Sの設計データから導出可能な既知データであり縫製データ記憶部61に記憶されている。したがって、少なくとも2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の位置が撮像装置30を使って検出されることにより、補正データ生成部75は、ミシン座標系において特定された2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の現状位置データと、縫製データ記憶部61に記憶されている複数の特徴パターンUPの相対位置データとに基づいて、ミシン座標系における縫製対象物Sの複数の特徴パターンUPそれぞれの初期位置データを算出することができる。ミシン座標系における複数の特徴パターンUPそれぞれの初期位置データは、縫製データ記憶部61に記憶される。
第1補正データが生成された後、制御装置40は、第1縫製処理を開始する(ステップS60)。制御部76は、第1縫製処理において、第1補正データに基づいて、アクチュエータ17を制御する制御信号を出力する。
図18は、第1縫製処理が実施された縫製対象物Sを模式的に示す図である。第1縫製処理を実施するとき、制御部76は、第1縫製処理の開始位置SP1に保持部材15を移動する。開始位置SP1は、第1ステッチGP1が形成されるステッチ形成領域MAの−X側の端部が縫製位置Psに配置される位置である。本実施形態においては、開始位置SP1及び第2特徴パターンUP2のそれぞれが縫製対象物Sの−X側の端部に位置する。そのため、第2特徴パターンUP2の画像データの取得が終了してから開始位置SP1に配置されるまでに保持部材15が移動する移動距離は短くて済む。
制御部76は、ステッチ形成領域MAの−X側の端部から第1ステッチGP1が形成されるように、保持部材15の移動を制御する。保持部材15が第1縫製処理の終了位置EP1に移動することにより、第1縫製処理が終了する。終了位置EP1は、第1ステッチGP1が形成されるステッチ形成領域MAの+X側の端部が縫製位置Psに配置される位置である。
図18に示すように、第1補正パターンHP1に基づいて第1縫製処理が実施されることにより、縫製対象物Sのステッチ形成目標位置に沿って第1ステッチGP1が形成される。
第1縫製処理が終了した後、カウンタnが「2」にセットされる(ステップS70)。
縫製データ取得部71は、第2縫製処理において参照される第2縫製データを縫製データ記憶部61から取得する(ステップS80)。
第2縫製処理は、第1縫製処理の次に実施されるステッチGPを形成する処理である。第2縫製データは、第2縫製処理において参照される第2目標パターンRP2を含む。
初期位置データ取得部72は、ステップS50において取得した複数の特徴パターンUPの初期位置データのうち、第2縫製処理に係る縫製対象物Sの特徴パターンUPの初期位置データを縫製データ記憶部61から取得する(ステップS90)。
第2縫製処理に係る特徴パターンUPとは、ミシン座標系において第2縫製処理により第2ステッチGP2が形成されるステッチ形成目標位置に最も近い特徴パターンUPである。換言すれば、第2縫製処理に係る特徴パターンUPとは、ミシン座標系における第2目標パターンRP2に最も近い特徴パターンUPをいう。
第2目標パターンRP2を含む第2縫製データ及び第2縫製処理に係る特徴パターンUPの初期位置データが取得された後、制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに第2縫製処理に係る複数の特徴パターンUPが順次配置されるように、アクチュエータ17を制御する。すなわち、制御装置40は、保持部材15をX軸方向にステップ移動して、保持部材15に保持されている縫製対象物Sの複数の特徴パターンUPの画像データを順次取得する(ステップS100)。
図19は、第2縫製処理が実施される前において保持部材15に保持されている縫製対象物Sを模式的に示す図である。第1縫製処理が終了した後、制御部76は、撮像装置30の撮影領域FAに第2縫製処理に係る特徴パターンUPが配置されるように、第1縫製処理の終了位置から保持部材15を移動させる。図19に示すように、本実施形態において、第2縫製処理に係る特徴パターンUPは、第3特徴パターンUP3、第4特徴パターンUP4、第5特徴パターンUP5、第6特徴パターンUP6、第7特徴パターンUP7、第8特徴パターンUP8、及び第9特徴パターンUP9を含む。
第2縫製処理に係る複数の特徴パターンUP(UP3,UP4,UP5,UP6,UP7,UP8,UP9)は、X軸方向に配置される。第2縫製処理に係る複数の特徴パターンUP(UP3,UP4,UP5,UP6,UP7,UP8,UP9)のうち第3特徴パターンUP3が最も+X側に配置され、第9特徴パターンUP9が最も−X側に配置される。
第1縫製処理が終了した後、制御部76は、撮像装置30の撮影領域FAに第3特徴パターンUP3が配置されるように、第1縫製処理の終了位置EP1から保持部材15を移動させる。本実施形態においては、終了位置EP1及び第3特徴パターンUP3のそれぞれが縫製対象物Sの+X側の端部に位置する。そのため、第1縫製処理が終了してから撮像装置30の撮影領域FAに第3特徴パターンUP3が配置されるまでに保持部材15が移動する移動距離は短くて済む。
なお、本実施形態においては、第1縫製処理の後、第2縫製処理に係る特徴パターンUPを撮影領域FAに配置させるために保持部材15を移動させるとき、制御部76は、ステップS50において縫製データ記憶部61に記憶された第3特徴パターンUP3の初期位置データに基づいて保持部材15を移動させる。第1縫製処理の後においては、縫製対象物Sの縮み量はまだ小さく、第3特徴パターンUP3の変位量も小さい。そのため、第3特徴パターンUP3の初期位置データに基づいて保持部材15を移動させても、撮影領域FAに第3特徴パターンUP3を迅速に配置させることができる。
撮像装置30の撮影領域FAに第3特徴パターンUP3が配置された後、撮像装置30は、第3特徴パターンUP3の画像データを取得する。第3特徴パターンUP3の画像データが取得された後、制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに第4特徴パターンUP4が配置されるように、アクチュエータ17を制御する。アクチュエータ17は、保持部材15を+X方向にステップ移動させる。撮像装置30の撮影領域FAに第4特徴パターンUP4が配置された後、撮像装置30は、第4特徴パターンUP4の画像データを取得する。同様に、制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに第5特徴パターンUP5、第6特徴パターンUP6、第7特徴パターンUP7、第8特徴パターンUP8、及び第9特徴パターンUP9が順次配置されるように、アクチュエータ17を制御して、保持部材15をX軸方向にステップ移動させる。撮像装置30は、第5特徴パターンUP5の画像データ、第6特徴パターンUP6の画像データ、第7特徴パターンUP7の画像データ、第8特徴パターンUP8の画像データ、及び第9特徴パターンUP9の画像データを順次取得する。
現状位置データ取得部73は、第1縫製処理の後に撮像装置30によって撮影された縫製対象物Sの複数の特徴パターンUP(UP3,UP4,UP5,UP6,UP7,UP8,UP9)それぞれの画像データに基づいて、それら複数の特徴パターンUPそれぞれの現状位置データを取得する(ステップS110)。
すなわち、現状位置データ取得部73は、第1縫製処理の終了時点と第2縫製処理の開始時点との期間において撮影された特徴パターンUPの画像データに基づいて、特徴パターンUPの現状位置データを取得する。
変位量算出部74は、ステップS90で取得した特徴パターンUPの初期位置データと、ステップS110で取得した特徴パターンUPの現状位置データとに基づいて、特徴パターンUPの変位量を算出する(ステップS120)。上述のように、特徴パターンUPの変位量は、シフト、スケール、及びローテーションを含む。
補正データ生成部75は、ステップS120で算出された変位量に基づいて、ステップS80で取得された第2縫製データを補正して第2補正データHP2を生成する(ステップS130)。
第1ステッチGP1が形成された後の縫製対象物Sは、第1ステッチGP1が形成される前の縫製対象物Sに比べて、縮んでいる可能性が高い。その結果、ミシン座標系において規定される縫製対象物Sのステッチ形成目標位置が変位している可能性が高い。一方、縫製データ記憶部61に記憶されている第2目標パターンRP2のミシン座標系における位置は予め定められている。そのため、縫製データ取得部71で取得された第2目標パターンRP2に従って第2縫製処理が実施されると、縫製対象物Sの表面においてステッチ形成目標位置とは異なる位置に第2ステッチGP2が形成される可能性がある。
本実施形態においては、第2縫製処理が実施される前に、保持部材15に保持されている縫製対象物Sの複数の特徴パターンUPのうち、少なくとも第2縫製処理に係る特徴パターンUPの現状位置が撮像装置30を使って検出される。変位量算出部74は、第2縫製処理に係る特徴パターンUPの初期位置と現状位置とに基づいて、初期位置から現状位置までの特徴パターンUPの変位量を算出する。補正データ生成部75は、変位量に基づいて、ミシン座標系におけるステッチ形成目標位置に第2ステッチGP2が形成されるように、第2目標パターンRP2を補正して第2補正パターンHP2を示す第2補正データを算出する。
換言すれば、補正データ生成部75は、第2目標パターンRP2と第1縫製処理が実施される前の特徴パターンUPとの相対位置と、第2縫製処理の実施により縫製対象物Sに形成される第2ステッチGP2と第2縫製処理が実施された後の特徴パターンUPとの相対位置とが一致するように、第2補正データを生成する。
第2補正データが生成された後、制御装置40は、第2縫製処理を開始する(ステップS140)。制御部76は、第2縫製処理において、第2補正データに基づいて、アクチュエータ17を制御する制御信号を出力する。第2縫製処理において、保持部材15は、第2補正データに基づいて、縫製位置Psを含むXY面内において縫製対象物Sを保持して移動する。これにより、縫製対象物Sに第2ステッチGP2が形成される。
図20は、第2縫製処理が実施された縫製対象物Sを模式的に示す図である。第2縫製処理を実施するとき、制御部76は、第2縫製処理の開始位置SP2に保持部材15を移動させる。本実施形態においては、開始位置SP2及び第9特徴パターンUP9のそれぞれが縫製対象物Sの−X側の端部に位置する。そのため、第9特徴パターンUP9の画像データの取得が終了してから開始位置SP2に配置されるまでに保持部材15が移動する移動距離は短くて済む。
制御部76は、ステッチ形成領域MAの−X側の端部から第2ステッチGP2が形成されるように、保持部材15の移動を制御する。保持部材15が第2縫製処理の終了位置EP2に移動することにより、第2縫製処理が終了する。終了位置EP2は、第2ステッチGP2が形成されるステッチ形成領域MAの+X側の端部が縫製位置Psに配置される位置である。
図20に示すように、第2補正パターンHP2に基づいて第2縫製処理が実施されることにより、縫製対象物Sのステッチ形成目標位置に沿って第2ステッチGP2が形成される。
第2縫製処理が終了した後、縫製処理を終了するか否か判定される(ステップS150)。
ステップS150において、縫製処理を終了しないと判定されたとき(ステップS150:No)、カウンタnがインクリメントされる(ステップS160)。カウンタnがインクリメントされた後、ステップS80の処理が開始される。
縫製データ取得部71は、第3縫製処理において参照される第3縫製データを縫製データ記憶部61から取得する(ステップS80)。
第3縫製処理は、第2縫製処理の次に実施される縫製処理である。第3縫製データは、第3縫製処理において参照される第3目標パターンRP3を含む。
初期位置データ取得部72は、ステップS50において取得した複数の特徴パターンUPの初期位置データのうち、第3縫製処理に係る特徴パターンUPの初期位置データを縫製データ記憶部61から取得する(ステップS90)。
第3目標パターンRP3を示す第3縫製データ及び第3縫製処理に係る特徴パターンUPの初期位置データが取得された後、制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに第3縫製処理に係る複数の特徴パターンUPが順次配置されるように、アクチュエータ17を制御する。すなわち、制御装置40は、保持部材15をX軸方向にステップ移動して、保持部材15に保持されている縫製対象物Sの複数の特徴パターンUPの画像データを順次取得する(ステップS100)。
図20は、第3縫製処理が実施される前において保持部材15に保持されている縫製対象物Sを模式的に示す図である。第2縫製処理が終了した後、制御部76は、撮像装置30の撮影領域FAに第3縫製処理に係る特徴パターンUPが配置されるように、第2縫製処理の終了位置EP2から保持部材15を移動させる。図20に示すように、本実施形態において、第3縫製処理に係る特徴パターンUPは、第10特徴パターンUP10、第11特徴パターンUP11、第12特徴パターンUP12、第13特徴パターンUP13、第14特徴パターンUP14、第15特徴パターンUP15、及び第16特徴パターンUP16を含む。
第3縫製処理に係る複数の特徴パターンUP(UP10,UP11,UP12,UP13,UP14,UP15、UP16)は、X軸方向に配置される。第3縫製処理に係る複数の特徴パターンUP(UP10,UP11,UP12,UP13,UP14,UP15、UP16)のうち第10特徴パターンUP10が最も+X側に配置され、第16特徴パターンUP16が最も−X側に配置される。
第2縫製処理が終了した後、制御部76は、撮像装置30の撮影領域FAに第10特徴パターンUP10が配置されるように、第2縫製処理の終了位置EP2から保持部材15を移動させる。本実施形態においては、終了位置EP2及び第10特徴パターンUP10のそれぞれが縫製対象物Sの+X側の端部に位置する。そのため、第2縫製処理が終了してから撮像装置30の撮影領域FAに第10特徴パターンUP10が配置されるまでに保持部材15が移動する移動距離は短くて済む。
本実施形態においては、第2縫製処理が終了した後、第3縫製処理に係る特徴パターンUPを撮影領域FAに配置させるために保持部材15を移動させるとき、制御部76は、ステップS50において縫製データ記憶部61に記憶された第10特徴パターンUP10の初期位置データと、ステップS120で算出された第2縫製処理に係る特徴パターンUP(例えば第10特徴パターンUP10に最も近い第3特徴パターンUP3)の変位量とに基づいて、撮像装置10の撮影領域FAに第10特徴パターンUP10が配置されるように、第2縫製処理の終了位置EP2からの保持部材15の移動条件を設定する。第2縫製処理の後においては、縫製対象物Sの縮み量が大きく、第10特徴パターンUP10の変位量が大きい可能性が高い。そのため、第10特徴パターンUP10の初期位置データに基づいて保持部材15を移動させると、撮影領域FAに第10特徴パターンUP10を迅速に配置することが困難となる可能性がある。
本実施形態において、撮像装置30は、第2縫製処理の終了時点と第2縫製処理の次に実施される第3縫製処理の開始時点との期間において縫製対象物Sを撮影する。撮像装置30による縫製対象物Sの撮影において、第3縫製処理に係る特徴パターンUPを撮影領域FAに配置するために保持部材15を移動させるとき、制御部76は、第2縫製処理に係る特徴パターンUPの変位量に基づいて、第3縫製処理に係る特徴パターンUPの位置を予測する。制御部76は、予測した特徴パターンUPの位置に基づいて、撮像装置30の撮影領域FAに第3縫製処理に係る特徴パターンUP(第10特徴パターンUP10)が配置されるように、第2縫製処理の終了位置EP2から保持部材15を移動させる。これにより、第10特徴パターンUP10が変位していても、撮影領域FAに第10特徴パターンUP10を迅速に配置させることができる。
撮像装置30の撮影領域FAに第10の特徴パターンUP10が配置された後、撮像装置30は、第10特徴パターンUP10の画像データを取得する。第10特徴パターンUP10の画像データが取得された後、制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに第11特徴パターンUP11が配置されるように、アクチュエータ17を制御する。撮像装置30の撮影領域FAに第11特徴パターンUP11が配置された後、撮像装置30は、第11特徴パターンUP11の画像データを取得する。同様に、制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに第12特徴パターンUP12、第13特徴パターンUP13、第14特徴パターンUP14、第15特徴パターンUP15、及び第16特徴パターンUP16が順次配置されるように、アクチュエータ17を制御して、保持部材15をX軸方向にステップ移動させる。撮像装置30は、第12特徴パターンUP12の画像データ、第13特徴パターンUP13の画像データ、第14特徴パターンUP14の画像データ、第15特徴パターンUP15の画像データ、及び第16特徴パターンUP16の画像データを順次取得する。
現状位置データ取得部73は、第2縫製処理の後に撮像装置30によって撮影された縫製対象物Sの複数の特徴パターンUP(UP10,UP11,UP12,UP13,UP14,UP15,UP16)それぞれの画像データに基づいて、それら複数の特徴パターンUPそれぞれの現状位置データを取得する(ステップS110)。
変位量算出部74は、ステップS90で取得した特徴パターンUPの初期位置データと、ステップS110で取得した特徴パターンUPの現状位置データとに基づいて、特徴パターンUPの変位量を算出する(ステップS120)。
補正データ生成部75は、ステップS120で算出された変位量に基づいて、ステップS80で取得された第3縫製データを補正して第3補正データHP3を生成する(ステップS130)。
第2ステッチGP2が形成された後の縫製対象物Sは、第2ステッチGP2が形成される前の縫製対象物Sに比べて、縮んでいる可能性が高い。その結果、ミシン座標系におけるステッチ形成目標位置が変位している可能性が高い。一方、縫製データ記憶部61に記憶されている第3目標パターンRP3のミシン座標系における位置は予め定められている。そのため、縫製データ取得部71で取得された第3目標パターンRP3に従って第3縫製処理が実施されると、縫製対象物Sの表面においてステッチ形成目標位置とは異なる位置に第3ステッチGP3が形成される可能性がある。
本実施形態においては、第3縫製処理が実施される前に、保持部材15に保持されている縫製対象物Sの複数の特徴パターンUPのうち、少なくとも第3縫製処理に係る特徴パターンUPの現状位置が撮像装置30を使って検出される。変位量算出部74は、第3縫製処理に係る特徴パターンUPの初期位置と現状位置とに基づいて、初期位置から現状位置までの特徴パターンUPの変位量を算出する。補正データ生成部75は、変位量に基づいて、ミシン座標系におけるステッチ形成目標位置に第3ステッチGP3が形成されるように、第3目標パターンRP3を補正して第3補正パターンHP3を示す第3補正データを算出する。
換言すれば、補正データ生成部75は、第3目標パターンRP3と第1縫製処理が実施される前の特徴パターンUPとの相対位置と、第3縫製処理の実施により縫製対象物Sに形成される第3ステッチGP3と第3縫製処理が実施された後の特徴パターンUPとの相対位置とが一致するように、第3補正データを生成する。
第3補正データが生成された後、制御装置40は、第3縫製処理を開始する(ステップS140)。制御部76は、第3縫製処理において、第3補正データに基づいて、アクチュエータ17を制御する制御信号を出力する。第3縫製処理において、保持部材15は、第3補正データに基づいて、縫製位置Psを含むXY面内において縫製対象物Sを保持して移動する。これにより、縫製対象物Sに第3ステッチGP3が形成される。
第3補正パターンHP3に基づいて第3縫製処理が実施されることにより、縫製対象物Sのステッチ形成目標位置に沿って第3ステッチGP3が形成される。
第3縫製処理が終了した後、縫製処理を終了するか否か判定される(ステップS150)。以下、ステップS150において、縫製処理を終了すると判定されるまで、上述のステップS80からステップS160の処理が繰り返される。
図21は、第10縫製処理が実施される前において保持部材15に保持されている縫製対象物Sを模式的に示す図である。第9縫製処理が終了した後、第10縫製処理に係る特徴パターンUPを撮影領域FAに配置するために保持部材15を移動させるとき、制御部76は、ステップS50において縫製データ記憶部61に記憶された第10縫製処理に係る特徴パターンUPの初期位置データと、ステップS120で算出された第9縫製処理に係る特徴パターンUPの変位量とに基づいて、撮像装置30の撮影領域FAに第10縫製処理に係る特徴パターンUPが配置されるように、第9縫製処理の終了位置EP9からの保持部材15の移動条件を設定する。第9縫製処理の後においては、縫製対象物Sの縮み量が大きく、第10縫製処理に係る特徴パターンUPの変位量が大きい可能性が高い。そのため、第10縫製処理に係る特徴パターンUPの初期位置データに基づいて保持部材15を移動させると、撮影領域FAに第10縫製処理に係る特徴パターンUPを迅速に配置することが困難となる可能性がある。
本実施形態において、撮像装置30は、第9縫製処理の終了時点と第9縫製処理の次に実施される第10縫製処理の開始時点との期間において縫製対象物Sを撮影する。撮像装置30による縫製対象物Sの撮影において、第10縫製処理に係る特徴パターンUPを撮影領域FAに配置するために保持部材15を移動させるとき、制御部76は、第9縫製処理に係る特徴パターンUPの変位量に基づいて、第10縫製処理に係る特徴パターンUPの位置を予測する。制御部76は、予測した特徴パターンUPの位置に基づいて、撮像装置30の撮影領域FAに第10縫製処理に係る特徴パターンUPが配置されるように、第9縫製処理の終了位置EP9から保持部材15を移動させる。これにより、第10縫製処理に係る特徴パターンUPが変位していても、撮影領域FAに第10縫製処理に係る特徴パターンUPを迅速に配置させることができる。
制御装置40は、保持部材15をX軸方向にステップ移動して、第10縫製処理に係る複数の特徴パターンUPの画像データを順次取得する。現状位置データ取得部73は、パターンマッチング法に基づいて特徴パターンUPの画像データを画像処理し、特徴パターンUPの現状位置データを取得する。
変位量算出部74は、初期位置データ取得部72で取得された第10縫製処理に係る特徴パターンUPの初期位置データと、現状位置データ取得部73で取得された第10縫製処理に係る特徴パターンUPの現状位置データとに基づいて、第10縫製処理に係る特徴パターンUPの変位量を算出する。補正データ生成部75は、変位量算出部74で算出された変位量に基づいて、第10目標パターンRP10を示す第10縫製データを補正して、第10補正パターンHP10を示す第10補正データを生成する。制御部76は、第10縫製処理において、第10補正データに基づいて、保持部材15を移動させる。これにより、縫製対象物Sのステッチ形成目標位置に沿って第10ステッチGP10が形成される。
第10ステッチGP10が形成され、ステップS150において、縫製処理を終了すると判定されたとき(ステップS150:Yes)、ステップ形成処理が終了する。
[効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、縫製対象物Sに設けられている特徴パターンUPの初期位置を示す初期位置データと、第(n)縫製処理が実施された後の特徴パターンUPの現状位置を示す現状位置データとのそれぞれが取得され、初期位置データと現状位置データとに基づいて、第(n)縫製処理に起因する特徴パターンUPの変位量が算出される。第(n+1)縫製処理においては、特徴パターンUPの変位量に基づいて、縫製対象物Sのステッチ形成目標位置にステッチGPが形成されるように、保持部材15を移動させるアクチュエータ17が制御される。これにより、第(n)縫製処理に起因して縫製対象物Sの表面が変位しても、縫製対象物Sのステッチ形成目標位置に第(n+1)ステッチGPnを形成することができる。
また、本実施形態においては、第(n)縫製処理が終了した後、第(n+1)縫製処理が開始される前に、撮像装置30の撮影領域FAに対して保持部材15がX軸方向にステップ移動して複数の特徴パターンUPの画像データが取得される。これにより、特徴パターンUPの現状位置データを精度良く取得することができる。
また、本実施形態においては、第(n+1)縫製処理において参照される第(n+1)縫製データが、変位量データに基づいて補正されて第(n+1)補正データが生成される。第(n+1)縫製処理においては、第(n+1)補正データに基づいて、保持部材15を移動させるアクチュエータ17が制御される。これにより、第(n+1)補正データに基づいて、縫製対象物Sのステッチ形成目標位置に第(n+1)ステッチGPnを形成することができる。
また、本実施形態においては、縫製対象物Sが保持部材15に保持された後に縫製対象物Sに最初にステッチGPを形成する第1縫製処理が開始される前において、少なくとも2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の画像データが取得され、ミシン座標系における少なくとも2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の位置データが取得される。少なくとも2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の位置データが取得されることにより、XY平面内における縫製対象物Sの位置が特定される。そのため、第1縫製処理が開始される前において、第1縫製処理において参照される第1縫製データを補正して第1補正データを生成することができる。
また、XY平面内における縫製対象物Sの位置が特定されることにより、第1縫製処理が開始される前に、複数の特徴パターンUPの相対位置データを含む縫製対象物Sの設計データに基づいて、ミシン座標系における複数の特徴パターンUPの初期位置を特定することができる。
また、縫製処理の進行に伴って、縫製対象物Sの縮み量が大きくなる。例えば第3縫製処理に係る特徴パターンUPの変位量が大きくなると、第2縫製処理が終了した後、第3縫製処理に係る特徴パターンUPを撮影領域FAに迅速に配置させることが困難となる。本実施形態によれば、撮影領域FAに第(n+1)縫製処理に係る特徴パターンUPを配置するために保持部材15を移動させるとき、制御部76は、第(n)縫製処理に係る特徴パターンUPの変位量に基づいて、第(n+1)縫製処理に係る特徴パターンUPの位置を予測して、撮像装置30の撮影領域FAに第(n+1)縫製処理に係る特徴パターンUPが配置されるように、第(n)縫製処理の終了位置EPnからの保持部材15の移動条件が調整される。これにより、第(n+1)縫製処理に係る特徴パターンUPの変位量が大きくても、第(n)縫製処理が終了した後、第(n+1)縫製処理に係る特徴パターンUPを撮影領域FAに迅速に配置させることができる。
なお、上述の実施形態においては、撮像装置30の光学系の光軸AXとXY平面とが直交するように撮像装置30が配置されることとした。撮像装置30の光学系の光軸AXがXY平面に対して傾斜するように撮像装置30が配置されてもよい。XY平面に対する光軸AXの角度が調整されることにより、XY平面内における撮影位置Pf及び撮像領域FAの位置を調整することができる。
例えば、光軸AXがXY平面に対して傾斜するように撮像装置30の向きが調整されることにより、上述のステップS140の第(n)縫製処理と並行して、ステップS100の画像データの取得を実施することができる。例えば第(n)縫製処理(ステップS140)において、第(n+1)縫製処理が実施される縫製対象物Sの第(n+1)縫製処理領域の画像データが取得されるように撮像装置30の向きが調整されてもよい。
第2実施形態.
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
上述の実施形態において説明したように、現状位置データ取得部73は、撮像装置30で撮影された画像データをパターンマッチング法により画像処理して、ミシン座標系における特徴パターンUPの現状位置データを算出する。
図22は、本実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するための模式図である。図22は、縫製処理が実施される前の縫製対象物Sを示す。上述の実施形態と同様、複数の孔7により特徴パターンUPが形成される。現状位置データ取得部73は、撮像装置30によって撮影された縫製対象物Sの画像データにおいて特徴パターンUPのテンプレートTPを走査して、縫製対象物Sの画像データとテンプレートTPとの相関値に基づいて、特徴パターンUPの現状位置データを取得する。図22に示す例において、現状位置データ取得部73は、特徴パターンUPの中心位置Ccを算出する。
図23は、本実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するための模式図である。図23は、縫製処理が実施された後の縫製対象物Sを示す。縫製処理が実施され、縫製対象物SにステッチGPが形成されることにより、縫製対象物Sの表面が変位する。図23に示すように、例えば縫製対象物Sにおける複数のステッチGPの形成順序などに起因して、テンプレートTPの内側にステッチGPの少なくとも一部が配置される場合がある。テンプレートTPの内側にステッチGPの少なくとも一部が配置されると、テンプレートTPの内側における縫製対象物Sの表面の変位は大きくなる。縫製対象物Sの表面の変位が大きい状態で、パターンマッチング法により特徴パターンUPをサーチしても、テンプレートTPと特徴パターンUPとが相関しない可能性が高くなる。その結果、現状位置データ取得部73は、特徴パターンUPの現状位置データを取得することが困難となる。
本実施形態において、現状位置データ取得部73は、テンプレートTPに基づいて特徴パターンUPの現状位置データを取得できない場合、テンプレートTPを複数の部分プレートに分割し、その部分プレートを用いて、特徴パターンUPの現状位置データを取得する。
図24は、本実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するための模式図である。テンプレートTPに基づいて特徴パターンUPの現状位置データを取得できない場合、図24に示すように、現状位置データ取得部73は、テンプレートTPから、テンプレートTPの第1部分を示す第1部分テンプレートTP1と、テンプレートTP2の第2部分を示す第2部分テンプレートTP2とを生成する。第1部分テンプレートTP1及び第2部分テンプレートTP2のそれぞれは、テンプレートTPから抽出されたテンプレートTPの一部分を示す部分テンプレートである。
現状位置データ取得部73は、テンプレートTPと特徴パターンUPとを大まかに位置合わせした後、テンプレートTPの中心Ctを基準として、第1部分テンプレートTP1及び第2部分テンプレートTP2のそれぞれを抽出する。図24に示す例において、第1部分テンプレートTP1は、テンプレートTPの中心Ctよりも+Y側の一部分の領域である。第2部分テンプレートTP2は、テンプレートTPの中心Ctよりも−Y側の一部分の領域である。
現状位置データ取得部73は、縫製対象物Sの画像データにおいて、第1部分テンプレートTP1及び第2部分テンプレートTP2のそれぞれを走査する。現状位置データ取得部73は、第1部分テンプレートTP1と第2部分テンプレートTP2とを別々に走査することができる。現状位置データ取得部73は、第1部分テンプレートTP1に基づいて、特徴パターンUPの第1部分UPd1の現状位置を示す第1現状位置データを算出する。また、現状位置データ取得部73は、第2部分テンプレートTP2に基づいて、特徴パターンUPの第2部分UPd2の現状位置を示す第2現状位置データを算出する。特徴パターンUPの第1部分UPd1の現状位置は、第1部分UPd1の中心位置Cd1である。特徴パターンUPの第2部分UPd2の現状位置は、第2部分UPd2の中心位置Cd2である。
現状位置データ取得部73は、特徴パターンUPの第1部分UPd1の第1現状位置データと、特徴パターンUPの第2部分UPd2の第2現状位置データとに基づいて、特徴パターンUPの現状位置Cdを示す現状位置データを取得する。現状位置Cdは、中心位置Cd1と中心位置Cd2との中点の位置である。現状位置Cdは、特徴パターンUP全体の中心位置Ccとみなすことができる。
以上説明したように、本実施形態においては、縫製処理に起因して縫製対象物Sの表面が変位し、テンプレートTPを用いるパターンマッチング法では特徴パターンUPの現状位置データを取得することが困難な状況になっても、テンプレートTPから第1部分テンプレートTP1及び第2部分テンプレートTP2を抽出し、第1部分テンプレートTP1及び第2部分テンプレートTP2に基づいてパターンマッチング法により画像処理を実施することにより、特徴パターンUPの現状位置Cdを算出することができる。
なお、本実施形態においては、テンプレートTPの中心Ctよりも+Y側の一部分を第1部分テンプレートTP1とし、テンプレートTPの中心Ctよりも−Y側の一部分を第2部分テンプレートTP2とした。テンプレートTPの中心Ctよりも+X側の一部分を第1部分テンプレートTP1とし、テンプレートTPの中心Ctよりも−X側の一部分を第2部分テンプレートTP2としてもよい。また、1つのテンプレートTPから3つ以上の任意の複数の部分テンプレートを抽出してもよい。すなわち、テンプレートTPから抽出される部分テンプレートの数及び位置は任意である。
第3実施形態.
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
上述の実施形態においては、複数の孔7の集合体によって特徴パターンUPが形成され、特徴パターンUPをサーチするためのテンプレートTPは、複数の孔7の集合体を含むテンプレートであることとした。複数の孔7のそれぞれにテンプレートTPが規定され、テンプレートTPを用いて複数の孔7の少なくとも一部の位置が算出され、算出された孔7の位置に基づいて、特徴パターンUPの現状位置が取得されてもよい。
図25は、本実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するための模式図である。上述の実施形態と同様、特徴パターンUPは、縫製対象物Sに設けられている複数の孔7を含む。本実施形態においては、複数の孔7のそれぞれにテンプレートTPが規定される。複数のテンプレートTPのそれぞれは、1つの孔7のテンプレートを示す。本実施形態において、現状位置データ取得部73は、複数の孔7のそれぞれについて規定されたテンプレートTPに基づいて、複数の孔7の少なくとも一部の位置を算出し、算出した孔7の位置に基づいて、特徴パターンUPの現状位置を示す現状位置データを取得する。特徴パターンUPの現状位置は、特徴パターンUPの中心位置Ceである。
図26は、本実施形態に係る特徴パターンの現状位置データの取得方法を説明するためのフローチャートである。現状位置データ取得部73は、カウンタnを初期値である1に設定する(ステップS210)。
現状位置データ取得部73は、撮像装置30によって撮影された縫製対象物Sの画像データにおいてn個目の孔7についてテンプレートTPを規定範囲TRで走査して孔7をサーチし、孔7とテンプレートTPとの相関値を算出する(ステップS220)。
現状位置データ取得部73は、ステップS220で算出した相関値に基づいて、孔7とテンプレートTPとが一致したか否かを判定する(ステップS230)。すなわち、現状位置データ取得部73は、規定範囲TRで走査したテンプレートTPにより孔7が発見されたか否かを判定する。
ステップS230において、孔7とテンプレートTPとが一致したと判定した場合(ステップS230:Yes)、現状位置データ取得部73は、テンプレートTPと一致した孔7の数を示す一致数をインクリメントする(ステップS240)。
ステップS230において、孔7とテンプレートTPとが一致しないと判定した場合(ステップS230:No)、現状位置データ取得部73は、一致数をインクリメントしない。
現状位置データ取得部73は、画像データにおける全ての孔7のサーチが終了したか否かを判定する(ステップS250)。
ステップS250において、全ての孔7のサーチが終了していないと判定した場合(ステップS250:No)、現状位置データ取得部73は、カウンタnをインクリメントする(ステップS260)。現状位置データ取得部73は、全ての孔7のサーチが終了するまで、ステップS220からステップS260の処理を繰り返す。
ステップS250において、全ての孔7のサーチが終了したと判定した場合(ステップS250:Yes)、現状位置データ取得部73は、ステップS240でカウントした一致数と、画像データにおける全ての孔7の数を示す全孔数とに基づいて、特徴パターンUPとテンプレートTPとの相関値を導出する(ステップS270)。本実施形態において、現状位置データ取得部73は、「一致数/全孔数」の演算処理を実施して、その演算結果に基づいて相関値を導出する。
現状位置データ取得部73は、ステップS270で導出した相関値が予め決められている閾値以上か否かを判定する(ステップS280)。
ステップS280において、相関値が閾値以上であると判定した場合(ステップS280:Yes)、現状位置データ取得部73は、テンプレートTPに一致した孔7の位置に基づいて、特徴パターンUPの中心位置Ceを取得する(ステップS280)。
ステップS280において、相関値が閾値以上でないと判定した場合(ステップS280:No)、現状位置データ取得部73は、特徴パターンUPの中心位置Ceを取得せずに処理を終了する。
第4実施形態.
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
図16のステップS10等で説明したように、縫製対象物Sは、作業者によって針板13に設置された後、保持部材15に保持される。また、ステップS30等で説明したように、第1縫製処理が実施される前に、縫製対象物Sに設けられている特徴パターンUPの画像データが撮像装置30に取得される。上述のように、作業者による縫製対象物Sの設置誤差又は縫製対象物Sの裁断誤差等に起因して、ミシン座標系における特徴パターンUPの初期位置が縫製対象物S毎に異なる可能性が高い。
上述の実施形態においては、初期位置データ取得部72は、第1縫製処理が実施される前に撮像装置30によって撮影された、保持部材15に保持された縫製対象物Sに設けられている少なくとも2つの特徴パターンUP(UP1,UP2)の画像データに基づいて、XY平面内における縫製対象物Sの特徴パターンUPの初期位置データを取得することとした。
本実施形態においては、初期位置データ取得部72が、縫製対象物Sに設けられている基準マークBMの画像データ及び保持部材15に設けられている基準マークAMの画像データの少なくとも一方に基づいて、XY平面内における縫製対象物Sの特徴パターンUPの初期位置データを取得する例について説明する。
図27は、本実施形態に係る保持部材15及び保持部材15に保持されている縫製対象物Sを模式的に示す平面図である。図27に示すように、保持部材15の押え部材15Aに基準マークAMが設けられる。基準マークAMは、押え部材15Aの上面に複数設けられる。複数の基準マークAMは、離れている。基準マークAMは、撮像装置30に対向可能である。押え部材15Aは、枠状の部材であり、4つのコーナーを有する。本実施形態において、基準マークAMは、押え部材15Aの3つのコーナーのそれぞれに設けられる。ミシン座標系における基準マークAMの位置は、既知データである。制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに基準マークAMが配置されるように保持部材15を移動させることができる。
また、保持部材15に保持されている縫製対象物Sに基準マークBMが設けられる。基準マークBMは、縫製対象物Sに形成された孔でもよいし、縫製対象物Sの表面にプリントされたプリント物でもよい。基準マークBMは、縫製対象物Sの上面に複数設けられる。複数の基準マークBMは、離れている。基準マークBMは、撮像装置30に対向可能である。本実施形態において、基準マークBMは、押え部材15Aの3つのコーナーのそれぞれの近傍に配置される。縫製対象物Sは、基準マークBMが押え部材15Aのコーナーの近傍に配置されるように、作業者によって保持部材15に設置される。制御装置40は、撮像装置30の撮影領域FAに基準マークBMが配置されるように保持部材15を移動させることができる。
次に、XY平面内における縫製対象物Sの初期位置データを取得する処理について説明する。以下の説明においては、第1縫製処理が実施される前に撮像装置30によって撮影された縫製対象物Sの基準マークBMの画像データに基づいて、縫製対象物Sの特徴パターンUPの初期位置データが取得される例について説明する。
作業者は、縫製対象物Sを針板13に設置する。作業者は、縫製対象物Sに設けられている基準マークBMが押え部材15Aのコーナーの近傍に配置されるように、縫製対象物Sを針板13に設置する。縫製対象物Sが針板13に設置された後、縫製対象物Sは、保持部材15に保持される。縫製対象物Sが保持部材15に保持された後、制御装置40は、縫製対象物Sに設けられている複数の基準マークBMのうち第1の基準マークBM1が撮像装置30の撮影領域FAに配置されるように保持部材15を移動させる。
撮像装置30は、撮影領域FMに配置された第1の基準マークBM1を撮影する。初期位置データ取得部72は、撮像装置30が取得した第1の基準マークBM1の画像データに基づいて、ミシン座標系のXY平面内における第1の基準マークBM1の位置を算出する。
次に、制御装置40は、縫製対象物Sに設けられている複数の基準マークBMのうち第2の基準マークBM2が撮像装置30の撮影領域FAに配置されるように保持部材15を移動させる。
撮像装置30は、撮影領域FMに配置された第2の基準マークBM2を撮影する。初期位置データ取得部72は、撮像装置30が取得した第2の基準マークBM2の画像データに基づいて、ミシン座標系のXY平面内における第2の基準マークBM2の位置を算出する。
第1縫製処理が実施される前の基準マークBM(BM1,BM2)と特徴パターンUPとの相対位置を示す相対位置データは、縫製対象物Sの設計データから導出可能な既知データであり縫製データ記憶部61に記憶されている。初期位置データ取得部72は、第1の基準マークBM1の位置データ及び第2の基準マークBM2の位置データに基づいて、ミシン座標系におけるX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の縫製対象物Sの特徴パターンUPの初期位置を算出することができる。
また、第1縫製処理が実施される前の基準マークBM(BM1,BM2)と縫製対象物Sのステッチ形成目標位置との相対位置を示す相対位置データは、縫製対象物Sの設計データから導出可能な既知データであり縫製データ記憶部61に記憶されている。したがって、初期位置データ取得部72は、第1の基準マークBM1の位置データ及び第2の基準マークBM2の位置データに基づいて、ミシン座標系におけるX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向のステッチ形成目標位置を特定することができる。
なお、初期位置データ取得部72は、第2の基準マークBM2の位置データ及び第3の基準マークBM3の位置データに基づいて、ミシン座標系におけるX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の縫製対象物S(特徴パターンUP、ステッチ形成目標位置)の初期位置を算出してもよい。
初期位置データ取得部72は、第1縫製処理が実施される前に撮像装置30によって撮影された保持部材15に設けられている基準マークAMの画像データに基づいて、縫製対象物Sの初期位置データを取得してもよい。制御装置40は、保持部材15に設けられている複数の基準マークAMのうち第1の基準マークAM1が撮像装置30の撮影領域FAに配置されるように保持部材15を移動させ、第2の基準マークAM2が撮像装置30の撮影領域FMに配置されるように保持部材15を移動させる。また、制御装置40は、保持部材15に保持されている縫製対象物Sの少なくとも一つの特徴パターンDPが撮像装置30の撮影領域FAに配置されるように保持部材15を移動させる。これにより、撮像装置30は、第1の基準マークAM1、第2の基準マークAM2、及び縫製対象物Sの特徴パターンUPを撮影することができる。初期位置データ取得部72は、撮像装置30によって撮影された第1の基準マークAM1の画像データ、第2の基準マークAM2の画像データ、及び特徴パターンUPの画像データに基づいて、ミシン座標系における第1の基準マークAM1と第2の基準マークAM2と特徴パターンUPとの相対位置を算出することができる。また、ミシン座標系における基準マークAM(AM1,AM2)の位置は、既知データである。したがって、初期位置データ取得部72は、第1の基準マークAM1の位置データ及び第2の基準マークAM2の位置データに基づいて、ミシン座標系におけるX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の縫製対象物Sの特徴パターンUPの初期位置を算出することができる。
また、第1縫製処理が実施される前の特徴パターンUPと縫製対象物Sのステッチ形成目標位置との相対位置を示す相対位置データは、縫製対象物Sの設計データから導出可能な既知データであり縫製データ記憶部61に記憶されている。したがって、初期位置データ取得部72は、第1の基準マークAM1の位置データ及び第2の基準マークAM2の位置データに基づいて、ミシン座標系におけるX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向のステッチ形成目標位置を特定することができる。
なお、初期位置データ取得部72は、第2の基準マークAM2の位置データ及び第3の基準マークAM3の位置データに基づいて、ミシン座標系におけるX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の縫製対象物Sの特徴パターンUPの初期位置を算出してもよい。
なお、本実施形態において、複数の孔7の少なくとも一部が基準マークとして機能してもよい。
なお、基準マークBMは円形でなくてもよい。図28及び図29は、本実施形態に係る縫製対象物Sに設けられる基準マークBMの一例を示す図である。図28及び図29に示す基準マークBMのそれぞれは、XY平面内における方向を示すことができる方向性マークである。図28は、複数の角部によりXY平面内における方向を示すことができる基準マークBMを示す。図28は、基準マークBMが四角形である例を示す。なお、基準マークBMは、三角形でもよいし、五角形でもよいし、六角形以上の任意の多角形でもよい。図29は、複数のマークの配列によりXY平面内における方向を示すことができる基準マークBMを示す。図29は、基準マークBMが4つの円形マークの配列である例を示す。なお、保持部材15に設けられる基準マークAMが、図28及び図29に示す形態でもよい。
初期位置データ取得部72は、撮像装置30により取得された1つの基準マークBMの画像データに基づいて、ミシン座標系におけるX軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の縫製対象物Sの初期位置を算出することができる。
なお、基準マークBMが円形でも、基準マークBMが撮影領域FAに配置されている状態で、保持部材15を規定方向に規定距離だけ移動させることより、初期位置データ取得部72は、撮像装置30によって取得された基準マークBMの画像データに基づいて、X軸方向、Y軸方向、及びθZ方向の縫製対象物Sの位置を算出することができる。
図30は、本実施形態に係る基準マークBMの一例を示す図である。例えば、第2の基準マークBM2と第3の基準マークBM3とを結ぶラインとY軸とが平行になるように(真っ直ぐに)縫製対象物Sが保持部材15に保持されている状態で、保持部材15をY軸と平行に規定距離だけ移動させたとき、図30(A)に示すように、撮像装置30によって取得される基準マークBMの画像データは、Y軸と平行に移動する。そのため、初期位置データ取得部72は、撮像装置30によって取得された基準マークBMの画像データが図30(A)に示すような画像データであるとき、縫製対象物Sは真っ直ぐに保持部材15に保持されていると判定することができる。
一方、第2の基準マークBM2と第3の基準マークBM3とを結ぶラインとY軸とが非平行になるように(傾斜して)縫製対象物Sが保持部材15に保持されている状態で、保持部材15をY軸と平行に規定距離だけ移動させたとき、図30(B)に示すように、撮像装置30によって取得される基準マークBMの画像データは、Y軸に対して傾斜する方向に移動する。そのため、初期位置データ取得部72は、撮像装置30によって取得された基準マークBMの画像データが図30(B)に示すような画像データであるとき、縫製対象物Sは傾斜して保持部材15に保持されていると判定することができる。
また、複数の基準マークBMのそれぞれが方向性マークである場合、制御装置40は、撮影領域FAに第1の基準マークBM1が配置されている状態から第2の基準マークBM2が配置される状態に効率良く変化するように保持部材15を移動させることができる。
図31は、本実施形態に係る保持部材15及び保持部材15に保持されている縫製対象物Sを模式的に示す平面図である。図31に示すように、縫製対象物Sが傾斜して保持部材15に保持されている場合、基準マークBMが方向性マークであることにより、制御装置40は、撮影領域FAに第1の基準マークBM1が配置されている状態から第2の基準マークBM2が配置される状態に効率良く変化するように保持部材15を移動させることができる。
図31に示すように、撮影領域FAに第1の基準マークBM1が配置され、第1の基準マークBM1の画像データが撮像装置30によって取得されると、制御装置40は、第1の基準マークBM1の画像データに基づいて、縫製対象物Sが傾斜して保持部材15に保持されていると判定することができる。また、制御装置40は、第1の基準マークBM1の画像データに基づいて、縫製対象物Sの傾斜角度を算出することができる。なお、縫製対象物Sの傾斜角度は、第1の基準マークBM1と第2の基準マークBM2とを結ぶラインとX軸とがなす角度でもよいし、第2の基準マークBM2と第3の基準マークBM3とを結ぶラインとY軸とがなす角度でもよい。したがって、制御装置40は、撮影領域FAに第1の基準マークBM1が配置されている状態から第2の基準マークBM2が配置される状態に変化するように保持部材15を移動させるとき、算出した縫製対象物Sの傾斜角度に基づいて、保持部材15をX軸に対して傾斜する方向に移動させることにより、撮影領域FAに第2の基準マークBM2を円滑に配置させることができる。
なお、撮影領域FAに第2の基準マークBM2が配置されている状態から第3の基準マークBM3が配置される状態になるように保持部材15を移動させる場合も同様である。
なお、上述の実施形態においては、ミシン1が電子サイクルミシンであり、XY平面内において保持部材15を移動させて、保持部材15に保持されている縫製対象物SにステッチGPを形成することとした。縫製対象物SにステッチGPを形成するために、ミシン針3がXY平面内において移動してもよいし、ミシン針3及び保持部材15の両方がXY平面内において移動してもよい。その場合、縫製データとしてXY平面内におけるミシン針3の移動条件が生成され、縫製データ記憶部61に記憶される。
なお、上述の実施形態において、撮像装置30により特徴パターンUPの画像データを取得する処理と、ステッチGPを形成する縫製処理の少なくとも一部とが並行して実施されてもよい。
1…ミシン、2…テーブル、3…ミシン針、4…表材、5…パッド材、6…裏材、7…孔、10…ミシン本体、11…ミシンフレーム、11A…水平アーム、11B…ベッド、11C…垂直アーム、11D…ヘッド、12…針棒、13…針板、14…支持部材、15…保持部材、15A…押え部材、15B…下板、16…アクチュエータ、17…アクチュエータ、17X…X軸モータ、17Y…Y軸モータ、18…アクチュエータ、19…中押え部材、20…操作装置、21…操作パネル、22…操作ペダル、30…撮像装置、31…駆動量センサ、32…駆動量センサ、32X…X軸センサ、32Y…Y軸センサ、40…制御装置、50…入出力インターフェース装置、60…記憶装置、61…縫製データ記憶部、62…プログラム記憶部、70…演算処理装置、71…縫製データ取得部、72…初期位置データ取得部、73…現状位置データ取得部、74…変位量算出部、75…補正データ生成部、76…制御部、AM…基準マーク、AX…光軸、BM…基準マーク、Ca…中心位置、Ca0…中心位置、Ca1…中心位置、Cb…中心位置、Cb0…中心位置、Cb1…中心位置、Cc…中心位置、Cd…現状位置、Cd1…中心位置、Cd2…中心位置、Ce…中心位置、Ct…中心、DP…規定パターン、DPh…基準パターン、FA…撮影領域、GP…ステッチ、GP1…第1ステッチ、GP2…第2ステッチ、GP3…第3ステッチ、GP4…第4ステッチ、GP5…第5ステッチ、GP6…第6ステッチ、GP7…第7ステッチ、GP8…第8ステッチ、GP9…第9ステッチ、GP10…第10ステッチ、K1…角部、K2…角部、K3…角部、K4…角部、MA…ステッチ形成領域、P0…固定点、Pf…撮影位置、Pn…位置、Ps…縫製位置、RP…目標パターン、RP1…第1目標パターン、RP2…第2目標パターン、RP3…第3目標パターン、RP4…第4目標パターン、RP5…第5目標パターン、RP6…第6目標パターン、RP7…第7目標パターン、RP8…第8目標パターン、RP9…第9目標パターン、RP10…第10目標パターン、TP…テンプレート、TP1…第1部分テンプレート、TP2…第2部分テンプレート、TR…規定範囲、UP…特徴パターン、UPa…特徴パターン、UPa0…特徴パターン、UPa1…特徴パターン、UPb…特徴パターン、UPb0…特徴パターン、UPb1…特徴パターン、UPd1…第1部分、UPd2…第2部分、UP1…第1特徴パターン、UP2…第2特徴パターン、UP3…第3特徴パターン、UP4…第4特徴パターン、UP5…第5特徴パターン、UP6…第6特徴パターン、UP7…第7特徴パターン、UP8…第8特徴パターン、UP9…第9特徴パターン、UP10…第10特徴パターン、UP11…第11特徴パターン、UP12…第12特徴パターン、UP13…第13特徴パターン、UP14…第14特徴パターン、UP15…第15特徴パターン、UP16…第16特徴パターン、S…縫製対象物。

Claims (14)

  1. ミシン針の直下の縫製位置を含む所定面内において縫製対象物を保持して移動可能な保持部材と、
    前記保持部材を移動させるアクチュエータと、
    前記縫製対象物を撮影可能な撮像装置と、
    第1縫製処理において参照される第1縫製データ及び前記第1縫製処理の次に実施される第2縫製処理において参照される第2縫製データを取得する縫製データ取得部と、
    前記縫製対象物に設けられている特徴パターンの初期位置を示す初期位置データを取得する初期位置データ取得部と、
    前記撮像装置によって撮影された前記縫製対象物の画像データに基づいて前記特徴パターンの現状位置を示す現状位置データを取得する現状位置データ取得部と、
    前記初期位置データと前記現状位置データとに基づいて前記特徴パターンの変位量を算出する変位量算出部と、
    前記第2縫製処理において、前記変位量に基づいて前記アクチュエータを制御する制御信号を出力する制御部と、
    を備えるミシン。
  2. 前記現状位置データ取得部は、前記第1縫製処理の終了時点と前記第2縫製処理の開始時点との期間において撮影された前記画像データに基づいて前記現状位置データを取得する、
    請求項1に記載のミシン。
  3. 前記変位量に基づいて前記第2縫製データを補正して第2補正データを生成する補正データ生成部を備え、
    前記制御部は、前記第2縫製処理において、前記第2補正データに基づいて前記制御信号を出力する、
    請求項1又は請求項2に記載のミシン。
  4. 前記第2縫製データは、前記第2縫製処理において前記縫製対象物に形成されるステッチの目標パターンを含み、
    前記補正データ生成部は、前記目標パターンと前記第1縫製処理が実施される前の前記特徴パターンとの相対位置と、前記第2縫製処理の実施により前記縫製対象物に形成される前記ステッチと前記第2縫製処理が実施された後の前記特徴パターンとの相対位置とが一致するように、前記第2補正データを生成する、
    請求項3に記載のミシン。
  5. 前記第1縫製処理は、前記縫製対象物が前記保持部材に保持された後に前記縫製対象物に最初にステッチを形成する処理であり、
    前記補正データ生成部は、前記第1縫製処理が実施される前に前記撮像装置によって撮像された少なくとも2つの前記特徴パターンの前記画像データに基づいて前記第1縫製データを補正して第1補正データを生成し、
    前記制御部は、前記第1縫製処理において、前記第1補正データに基づいて前記制御信号を出力する、
    請求項3又は請求項4に記載のミシン。
  6. 前記初期位置データ取得部は、前記第1縫製処理が実施される前に前記撮像装置によって撮影された前記縫製対象物の画像データに基づいて前記初期位置データを取得する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のミシン。
  7. 前記縫製対象物の画像データは、前記縫製対象物に設けられている基準マークの画像データを含み、
    前記初期位置データ取得部は、前記基準マークの画像データに基づいて前記初期位置データを取得する、
    請求項6に記載のミシン。
  8. 前記初期位置データ取得部は、前記第1縫製処理が実施される前に前記撮像装置によって撮影された前記保持部材に設けられている基準マークの画像データに基づいて前記初期位置データを取得する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のミシン。
  9. 前記現状位置データ取得部は、前記撮像装置によって撮影された前記縫製対象物の画像データにおいて前記特徴パターンのテンプレートを走査して、前記縫製対象物の画像データと前記テンプレートとの相関値に基づいて、前記現状位置データを取得する、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のミシン。
  10. 前記現状位置データ取得部は、
    前記テンプレートの第1部分を示す第1部分テンプレートと、前記テンプレートの第2部分を示す第2部分テンプレートとを生成し、
    前記第1部分テンプレート及び前記第2部分テンプレートのそれぞれに基づいて、前記特徴パターンの第1部分の現状位置を示す第1現状位置データと、前記特徴パターンの第2部分の現状位置を示す第2現状位置データとを算出し、
    前記第1現状位置データと前記第2現状位置データとに基づいて、前記現状位置データを取得する、
    請求項9に記載のミシン。
  11. 前記特徴パターンは、前記縫製対象物に設けられている複数の孔を含み、
    前記現状位置データ取得部は、複数の前記孔のそれぞれについて規定された前記テンプレートに基づいて、複数の孔の少なくとも一部の位置を算出し、算出した前記孔の位置に基づいて、前記現状位置データを取得する、
    請求項9に記載のミシン。
  12. 前記第1縫製データは、前記第1縫製処理における前記保持部材の移動条件を含み、
    前記第2縫製データは、前記第2縫製処理における前記保持部材の移動条件を含む、
    請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のミシン。
  13. 前記撮像装置は、前記第2縫製処理の終了時点と前記第2縫製処理の次に実施される第3縫製処理の開始時点との期間において前記縫製対象物を撮影し、
    前記制御部は、前記変位量に基づいて、前記撮像装置の撮影領域に前記特徴パターンが配置されるように、前記第2縫製処理の終了位置からの前記保持部材の移動条件を設定する、
    請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のミシン。
  14. 第1縫製処理において参照される第1縫製データ及び前記第1縫製処理の次に実施される第2縫製処理において参照される第2縫製データを取得することと、
    縫製対象物に設けられている特徴パターンの初期位置を示す初期位置データを取得することと、
    前記縫製対象物の画像データに基づいて前記特徴パターンの現状位置を示す現状位置データを取得することと、
    前記初期位置データと前記現状位置データとに基づいて前記特徴パターンの変位量を算出することと、
    前記第2縫製処理において、前記変位量に基づいてミシン針と前記縫製対象物とを所定面内において相対移動させて前記縫製対象物にステッチを形成することと、
    を含む縫製方法。
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