JP2018183420A - 内視鏡画像観察支援システム - Google Patents

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Ryo OGUMA
諒 小熊
良一 細谷
Ryoichi Hosoya
良一 細谷
卓志 永田
Takushi Nagata
卓志 永田
功 舘下
Isao Tateshita
功 舘下
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Abstract

【課題】読影者による画像観察を効率的に実施させるための技術を提供する。
【解決手段】再生済画像記録部66は、再生処理部48により再生表示された内視鏡画像に関する情報を記録する。表示画像決定部44は、操作受付部42が表示画像の変更操作を受け付けると、再生済画像記録部66に記録された情報を参照して、表示する内視鏡画像を決定する。画像表示部46は、表示画像決定部44により決定された表示画像を表示する。操作受付部42が変更操作を受け付けたときに表示されている内視鏡画像が、既に再生された画像範囲であることを示す始点画像および終点画像で特定される再生済範囲に含まれている場合、表示画像決定部44は、始点画像または終点画像を、表示する内視鏡画像として決定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、カプセル内視鏡により撮影された内視鏡画像の観察を支援するシステムに関する。
特許文献1は、時系列に沿って被検体内を撮像した画像群内の画像を表示する画像表示領域と、画像群内の各画像の時間的な位置を示すタイムバーと、画像表示領域内に現に表示される現表示画像のタイムバー上の時間的な位置を示すスライダとを備えた画像表示装置を開示する。
特許文献2は、カプセル内視鏡で撮影された複数の画像から基準画像と判定対象画像を選択し、基準画像と判定対象画像の間の変形情報に基づいて基準画像による判定対象画像の被覆率を算出し、被覆率に基づいて判定対象画像の削除可否の判定を行う画像処理技術を開示する。
特開2008−36028号公報 特開2013−183874号公報
カプセル内視鏡検査では数万枚の画像が撮影される。読影者は、再生表示される内視鏡画像を観察して異常所見を含む画像を抽出するが、画像数が膨大であるために読影にかかる負担は大きい。そのため読影者による画像観察を効率よく実施させるための技術の開発が望まれている。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、読影者による画像観察を効率的に実施させるための技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の内視鏡画像観察支援システムは、カプセル内視鏡により撮影された内視鏡画像の観察を支援する観察支援システムであって、再生モードで内視鏡画像を再生表示する再生処理部と、再生処理部により再生表示された内視鏡画像に関する情報を記録する再生済画像記録部と、ユーザから表示画像の変更操作を受け付ける操作受付部と、操作受付部が変更操作を受け付けると、再生済画像記録部に記録された情報を参照して、表示する内視鏡画像を決定する表示画像決定部と、表示画像決定部により決定された表示画像を表示する画像表示部と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、読影者による画像観察を効率的に実施させるための支援技術を提供できる。
実施例にかかるカプセル内視鏡の画像観察支援システムの概要を説明するための図である。 管理サーバおよび記録装置の構成を示す図である。 内視鏡画像の読影画面の例を示す図である。 内視鏡画像のオーバービュー画面の例を示す図である。 画像の時間位置を説明するための図である。 内視鏡画像の読影画面の例を示す図である。 再生済範囲の例を示す図である。
図1は、実施例にかかるカプセル内視鏡の画像観察支援システムの概要を説明するための図である。内視鏡画像観察支援システム1は、読影者によるカプセル内視鏡画像の観察を支援する。通常の内視鏡を使用した検査では、医師が患者体内に挿入した内視鏡により撮影される画像をディスプレイでリアルタイムに観察して診断を行うが、カプセル内視鏡検査は、読影者がカプセル内視鏡により過去に撮影された大量の画像をまとめて観察する点で、通常の内視鏡検査と異なる。
カプセル内視鏡検査において、患者は腹部にアンテナ(図示せず)を貼り付けられ、受信装置4をベルトで腰に付けた状態で、超小型カメラを内蔵したカプセル内視鏡3を口から飲み込む。カプセル内視鏡3は消化管を通過しながら静止画像を周期的に撮影して、撮影画像に、画像IDおよび撮影時刻情報を付加した画像ファイルをアンテナ経由で受信装置4に送信する。
受信装置4には、記録媒体5が内蔵されており、受信装置4は受信した画像ファイルを記録媒体5に記録する。カプセル内視鏡3が0.5秒ごとに体内を撮影する場合、約8時間で体内の撮影を終了すると、約6万枚の内視鏡画像ファイルが記録媒体5に記録される。
画像IDは画像を識別するための情報であり、撮影順を示すシリアルな番号を付加された情報であってよい。たとえば最初に撮影された内視鏡画像の画像IDには「1」が付加され、2番目に撮影された内視鏡画像の画像IDには「2」が付加されてよい。このように画像IDを生成することで、画像IDに含まれるシリアル番号が撮影順を表現するとともに、画像IDの重複を回避できる。なお画像IDおよび撮影時刻情報は、受信装置4が撮影画像を受信したときに、受信装置4により撮影画像に付加されてもよい。いずれにしてもカプセル内視鏡3で撮影された画像は、画像IDおよび撮影時刻情報を対応付けられて記録媒体5に記録される。
患者からアンテナと受信装置4が回収されると、受信装置4のデータ端子が、管理サーバ10に接続したデータ読出装置に接続され、データ読出装置が、記録媒体5に記録された約6万枚の内視鏡画像ファイルを読み出し、管理サーバ10に送信する。データ読出装置は、管理サーバ10にUSBケーブルなどで接続される外部装置であってよい。なお記録媒体5は、受信装置4に着脱可能なメモリカードであってもよく、記録媒体5が受信装置4から取り外されてデータ読出装置に装着され、内視鏡画像ファイルを読み出されてもよい。記録媒体5は、管理サーバ10に設けられたデータ読出用スロットに装着されて内視鏡画像ファイルを読み出されてもよい。
管理サーバ10は、記録媒体5から読み出された内視鏡画像に所定の画像処理を施して、記録装置12に記録する。記録装置12は、HDD(ハードディスクドライブ)で構成されてよく、またフラッシュメモリで構成されてもよい。記録媒体5に記録された内視鏡画像は、無圧縮のRAW(生の)画像であるか、または可逆圧縮のみを施したRAW画像であるため、データサイズは非常に大きい。そこで管理サーバ10は、RAW画像である内視鏡画像に所定の非可逆圧縮処理を施し、データサイズを低減して記録装置12に記録する。なお実施例では管理サーバ10が内視鏡RAW画像の画像処理を担当するが、他の機器、たとえば端末装置20が内視鏡RAW画像に画像処理を施して、記録装置12に記録してもよい。なお記録装置12は、端末装置20に設けられてもよい。
複数の端末装置20はLAN(ローカルエリアネットワーク)などのネットワーク2によって管理サーバ10に接続される。端末装置20はたとえば医師や技師(以下、単に「ユーザ」と呼ぶこともある)に割り当てられたパーソナルコンピュータなどであって、画面出力可能に表示装置22に接続されるが、端末装置20は表示装置と一体となったラップトップコンピュータであってもよく、また携帯型タブレットであってもよい。端末装置20は管理サーバ10にアクセスして、記録装置12に記録された内視鏡画像を表示装置22に表示する。
管理サーバ10は、内視鏡RAW画像を圧縮する際に、解析アプリケーションを実行して内視鏡画像を解析する機能をもつ。解析アプリケーションによる画像解析は、一つのカプセル内視鏡検査において撮影された全ての内視鏡RAW画像に対して実施され、画像解析の結果は、圧縮した内視鏡画像に付加情報として付加される。
カプセル内視鏡検査の目的の一つは、消化管における出血点を探すことにある。管理サーバ10は、記録媒体5から内視鏡RAW画像を取得すると、解析アプリケーションを実行して画像処理することで、出血状態を撮影した可能性のある内視鏡RAW画像を特定する。たとえば管理サーバ10は、内視鏡画像の赤みが所定の閾値を超える場合に、出血状態を撮影した可能性のある画像であることを判定し、その内視鏡RAW画像を圧縮する際に、赤み画像であることを示すフラグ情報を付加する。
また消化管内におけるカプセル内視鏡3の移動速度には差があり、移動速度の遅い箇所では、撮影される内視鏡画像の変化も小さい。そのため読影者が、ほぼ変化のない複数の画像を含む全ての画像を等しく観察することは、効率的でなく、負担が大きい。そこで解析アプリケーションは、時間的に連続して撮影された内視鏡RAW画像を比較して、変化が小さい画像(類似画像)を特定する処理を行う。以下、この処理を「画像要約処理」と呼ぶ。
画像要約処理では、基準画像を設定し、基準画像に類似しているか否かを判定する対象となる判定対象画像に占める基準画像の被覆領域の割合を被覆率として算出する。判定対象画像は、基準画像よりも後に撮影された画像である。解析アプリケーションは、被覆率が閾値以上である場合に、判定対象画像を基準画像の類似画像として判定する。管理サーバ10は、基準画像である内視鏡RAW画像を圧縮する際に、基準画像であることを示すフラグ情報を付加し、類似画像である内視鏡RAW画像を圧縮する際に、類似画像であることを示すフラグ情報を付加する。
管理サーバ10ないしは端末装置20において実行される再生アプリケーションは、画像要約処理により付加されたフラグ情報を参照して、内視鏡画像の再生時間を短縮する再生モードを有しており、読影者が、この再生モードを選択することで、観察時間の短縮化を実現できる。
実施例の再生アプリケーションは、4つの再生モードを有して構成される。
(第1再生モード)
第1再生モードは、端末装置20に接続されたユーザインタフェースの操作を利用した手動再生モードである。第1再生モードでは、ユーザがマウスのホイールを回転させることで、内視鏡画像を1枚ずつコマ送り表示させることができる。そのため第1再生モードは、病変を撮影した複数枚の画像のなかで最も鮮明に病変を撮影した画像を特定する際に利用される。ユーザがホイールを奥向きに回転させると、内視鏡画像は順方向(撮影時刻の古い画像から新しい画像に向かう方向)に連続再生表示され、ユーザがホイールを手前向きに回転させると、内視鏡画像は逆方向(撮影時刻の新しい画像から古い画像に向かう方向)に連続再生表示される。
(第2再生モード)
第2再生モードは、設定された再生速度で内視鏡画像を順方向または逆方向に連続再生表示する自動再生モードである。第2再生モードは、通常の内視鏡画像観察に利用される。
(第3再生モード)
第3再生モードは、画像要約処理により特定された基準画像を設定された再生速度で順方向または逆方向に連続再生表示しつつ、類似画像を、設定された再生速度よりも高速で順方向または逆方向に連続再生表示する自動再生モードである。第3再生モードは、基準画像に対して変化の小さい類似画像を高速再生することで、第2再生モードと比べて観察時間の短縮を実現する。
(第4再生モード)
第4再生モードは、画像要約処理により特定された類似画像の表示を省略して、設定された再生速度で基準画像のみを順方向または逆方向に再生表示する自動再生モードである。第4再生モードは、類似画像の表示を省略することで、第3再生モードと比べて観察時間の短縮を実現する。なお第4再生モードに対して、裏モードである第4裏再生モードが設定されてよい。第4裏再生モードは、基準画像の表示を省略して、設定された再生速度で類似画像のみを順方向または逆方向に再生表示する自動再生モードである。第4裏再生モードは、第4再生モードでの観察後に、観察漏れのないことを確認するために利用される。
第1〜第3再生モードは、時間的に連続する内視鏡画像を順番に再生表示する連続再生モードであり、第4再生モード(第4裏再生モード)は、時間的に連続する内視鏡画像を間引いて再生表示する間引き再生モードである。再生アプリケーションは、ユーザにより選択された再生モードに応じて、内視鏡画像の再生処理を実施する。再生アプリケーションは、管理サーバ10で実行されてもよく、また端末装置20で実行されてもよい。
端末装置20には、キーボードやマウスなどのユーザインタフェースが接続されている。端末装置20は、管理サーバ10と協働して、読影者による読影作業を支援する機能をもつ。端末装置20は、表示装置22に内視鏡画像の読影画面を表示させ、ユーザは読影画面において再生表示される内視鏡画像を観察して、病変等を撮影した内視鏡画像をキャプチャする。
図2は、管理サーバ10および記録装置12の構成を示す。管理サーバ10は、RAW画像取得部30、画像処理部32、画面生成部40、操作受付部42、表示画像決定部44、画像表示部46、再生処理部48および記録内容管理部50を備える。画像処理部32は、赤み判定部34、画像要約処理部36および圧縮処理部38を有する。管理サーバ10の各機能は、解析アプリケーション、再生アプリケーションなど、各種アプリケーションを実行することによって実現されてよい。なお実施例では、管理サーバ10が各種アプリケーションを実行するが、端末装置20が各種アプリケーションを実行してもよい。
記録装置12は、内視鏡画像記録部60、検査情報記録部62、観察内容記録部64および再生済画像記録部66を備える。内視鏡画像記録部60は、画像処理部32により画像処理を施された内視鏡画像を記録する。検査情報記録部62は、内視鏡検査に関する情報を記録する。観察内容記録部64は、内視鏡画像の観察内容、たとえばユーザがキャプチャした画像や入力した所見情報などを記録する。再生済画像記録部66は、ユーザによる読影時に再生処理部48により再生表示された内視鏡画像に関する情報を記録する。
管理サーバ10の構成はハードウエア的には、任意のプロセッサ、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
RAW画像取得部30は、データ読出装置から送信される約6万枚の内視鏡RAW画像を取得し、記録装置12に一時記憶する。画像処理部32は、すべての内視鏡RAW画像に対して、以下に示す画像処理を実施する。
<赤み画像の特定>
赤み判定部34は、赤みを帯びた内視鏡RAW画像を画像解析により探索し、赤みが所定の閾値より強い画像を特定する。赤み判定部34は、特定した赤み画像の画像IDを、圧縮処理部38に提供する。
<画像要約処理>
画像要約処理部36は、全ての内視鏡画像を、基準画像と、基準画像に類似する類似画像とに分類する画像要約処理を実施する。まず画像要約処理部36は、最初に撮影された画像を基準画像として設定する。画像要約処理部36は、基準画像の次に撮影された判定対象画像が基準画像に類似しているか否かの類似判定を実施する。画像要約処理部36は、判定対象画像において、基準画像を変形した変形画像が含まれる被覆領域を求め、判定対象画像に占める被覆領域の割合を被覆率として算出する。
画像要約処理部36は、被覆率が閾値以上である場合に、判定対象画像を基準画像の類似画像として判定する。画像要約処理部36は、類似画像と判定した画像の次に撮影された画像を判定対象画像として、基準画像に類似しているか否かの類似判定を実施する。カプセル内視鏡3の移動速度が遅ければ、基準画像の後に撮影された数十枚の画像が類似画像として判定されることもある。
一方で、画像要約処理部36は、被覆率が閾値未満である場合に、判定対象画像を非類似画像として判定する。画像要約処理部36は、非類似画像と判定した画像を、新たな基準画像として設定し、次に撮影された画像を判定対象画像として、類似判定を実施する。画像要約処理部36は、この画像要約処理を、約6万枚の全ての画像に対して実施し、基準画像と類似画像とに分類する。
基準画像と類似画像の枚数比は、閾値の設定によって調整される。閾値を大きくすれば、基準画像が多くなり、また閾値を小さくすれば、基準画像が少なくなる。第4再生モードでは、基準画像のみを再生表示するため、閾値の設定は、病変の見落とし等を抑制するために重要であるが、これまでの実績により、約6万枚の内視鏡画像のうち、約2万枚を基準画像として抽出するような閾値を設定することで、基準画像のみの読影により病変画像の見落としを防げることが分かってきている。画像要約処理部36は、分類した基準画像の画像IDおよび類似画像の画像IDを、それぞれ圧縮処理部38に提供する。
<内視鏡RAW画像の圧縮処理>
赤み判定部34および画像要約処理部36による画像解析処理は、圧縮処理部38による内視鏡RAW画像の圧縮処理の際に実施される。圧縮処理部38は、内視鏡RAW画像に非可逆の圧縮処理を施して、画像IDおよび撮影時刻情報を付加した画像ファイルを生成し、内視鏡画像記録部60に記録する。たとえば圧縮処理部38は、JPEGなどの画像フォーマットで内視鏡RAW画像を圧縮してよい。
圧縮処理部38は、圧縮した画像ファイルに、赤み判定部34および画像要約処理部36から提供された解析結果を示す情報を付加する。具体的に圧縮処理部38は、赤み判定部34から提供される画像IDをもつ圧縮画像に、赤み画像であることを示す情報を付加する。この情報は、フラグ情報として付加されてよい。また圧縮処理部38は、画像要約処理部36による画像要約処理の結果をもとに、基準画像に、基準画像であることを示すフラグ情報を付加し、類似画像に、類似画像であることを示すフラグ情報を付加する。基準画像であるか類似画像であるかは表裏の関係にあるため、フラグ値1が基準画像を、フラグ値0が類似画像を表現してもよい。
実施例では、赤み判定部34および画像要約処理部36が、圧縮処理部38による内視鏡RAW画像の圧縮処理の前に、内視鏡RAW画像に対してそれぞれ画像処理を実施している。変形例では、赤み判定部34および画像要約処理部36が、圧縮画像に対して、それぞれ画像解析を実施して、解析結果を示す情報が圧縮画像に付加されてよい。内視鏡画像記録部60には、画像処理部32により画像処理された画像ファイルが記録され、ユーザは、内視鏡画像記録部60に記録された画像ファイルを用いて、内視鏡画像の観察を実施する。
以下、読影時に表示装置22に表示される画面について説明する。
ユーザである医師Bは、端末装置20にユーザIDおよびパスワードを入力してログインする。ユーザがログインすると、管理サーバ10が検査情報記録部62に記録された検査情報を端末装置20に提供し、表示装置22には、カプセル内視鏡検査の一覧が表示される。検査一覧画面には、患者ID、患者氏名、検査ID、検査日時などの検査情報が表示され、ユーザは、読影レポート作成の対象となる検査を選択する。検査一覧から患者IDが「1111」、患者氏名「A」、検査IDが「0001」の検査が選択されると、画面生成部40は、ユーザが内視鏡画像を読影するための読影画面を生成して、表示装置22に表示させる。
図3は、内視鏡画像の読影画面の例を示す。読影画面中央上部には、内視鏡画像を再生表示するための再生領域100が設けられる。読影画面は、画面左上隅にある再生モード選択ボタン102aが選択された状態で、表示装置22に表示される。なおオーバービューモード選択ボタン102bが選択されると、画面生成部40は、図4に示すオーバービュー画面を生成して、表示装置22に表示させる。
再生枚数切替ボタン108は、再生領域100に表示する画像枚数を切り替えるための操作ボタンである。図3には、1枚表示が選択されている例を示しているが、ユーザは再生枚数切替ボタン108を操作することで、2枚表示または4枚表示を選択できる。
再生モード選択領域130には、再生モードを選択するための操作ボタンが配置される。第2再生モード選択ボタン110は、第2再生モードを選択するための操作ボタンである。第3再生モード選択ボタン112は、第3再生モードを選択するための操作ボタンである。第4再生モード選択ボタン114は、基準画像のみを再生表示する第4再生モードを選択するための操作ボタンである。第4裏再生モード選択ボタン116は、類似画像のみを再生表示する第4裏再生モードを選択するための操作ボタンである。第4再生モードでは、類似画像の再生表示が省略されるため、ユーザは、第4再生モードを選択して読影した場合には、第4裏再生モードでも読影して、全ての内視鏡画像を観察することが推奨される。
ユーザは、第2再生モード選択ボタン110、第3再生モード選択ボタン112、第4再生モード選択ボタン114および第4裏再生モード選択ボタン116のいずれかを選択して、再生モードを設定する。なおデフォルトの状態では、第2再生モード選択ボタン110が選択されている。再生領域100の下方に設けられた再生ボタン表示領域104には再生ボタン104aと逆再生ボタン104bとが表示され、再生ボタン104aが選択されると、再生領域100において内視鏡画像が順方向(撮影時刻の古い画像から新しい画像に向かう方向)に再生表示され、逆再生ボタン104bが選択されると、再生領域100において内視鏡画像が逆方向(撮影時刻の新しい画像から古い画像に向かう方向)に再生表示される。再生速度調節部106は、再生速度(1枚の内視鏡画像の表示時間)を調節するためのスライダを備える。
再生処理部48は、再生モード選択領域130において選択された再生モード、および再生速度調節部106により設定された再生速度にしたがって、再生領域100に内視鏡画像を再生表示する。再生ボタン104aまたは逆再生ボタン104bが選択されると、再生処理部48は再生表示を開始するが、選択された再生ボタン104aまたは逆再生ボタン104bの場所には、代わりに一時停止ボタンが表示される。内視鏡画像の再生表示中に、ユーザが一時停止ボタンを操作すると、再生処理部48は、内視鏡画像の再生表示を一時停止する。この状態でユーザがマウスホイールを操作すると、再生処理部48が、マウスホイールの回転に応じて、第1再生モードで内視鏡画像をコマ送り表示する。
ユーザは再生領域100に表示された画像にマウスポインタを合わせてマウスの左ボタンをダブルクリックすると、その画像がキャプチャされてキャプチャ画像表示領域128に表示される。キャプチャ画像表示領域128に表示されるキャプチャ画像は、後に読影レポートに添付する画像の選択肢となる。この例では、5枚のキャプチャ画像128a〜128eが選択されている様子が示される。
画面生成部40は、一端を撮影開始時刻、他端を撮影終了時刻とするマーク表示領域120を再生領域100の下方に表示する。実施例においてマーク表示領域120は、左端を撮影開始時刻、右端を撮影終了時刻とするタイムバーとして表示され、スライダ122は、再生領域100に表示されている内視鏡画像の時間的な位置を示す。スライダ122により表現される時間位置は、時間表示領域124に撮影開始時刻からの相対的な時間情報としても表示される。ユーザがマーク表示領域120の任意の箇所にマウスポインタをあててマウスの左ボタンをクリックすると、その時間位置における内視鏡画像が再生領域100に表示される。またユーザがスライダ122をドラッグしてマーク表示領域120内の任意の位置でドロップしても、その時間位置における内視鏡画像が再生領域100に表示される。
赤色画像表示ボタン126は、マーク表示領域120において、赤み画像の撮影時刻に赤色マークを表示させるためのボタンである。赤色画像表示ボタン126が操作されると、画面生成部40は、赤み画像の撮影時刻に、赤色マークを表示する。マーク表示領域120に赤色マークが表示されることで、ユーザは、出血を撮影した可能性の高い画像の存在を認識できる。
拡大表示ボタン118は、再生領域100を拡大するためのボタンである。拡大表示ボタン118が操作されると、キャプチャ画像表示領域128は非表示とされて、その分だけ再生領域100が拡大される。
なおユーザはマーク表示領域120に、部位の開始位置を示すためのマークを付加できる。ユーザは、再生領域100で再生表示される内視鏡画像を観察しながら、新たな部位画像が再生されるとマーキングボタン(図示せず)を操作して、各部位の開始位置をマーク表示領域120上にマーキングする。このマーキング処理を行うことで、内視鏡画像を見直す際に、部位の開始位置を容易に知ることができる。また医師Bとは異なるユーザが内視鏡画像を観察する際にも、マーキング処理を行われていることで、円滑な画像観察を行えるようになる。マーキングは、胃、十二指腸、空腸、大腸の入口を撮影した画像に対して行われることが一般的である。
画面左上隅にあるオーバービューモード選択ボタン102bが選択されると、画面生成部40は、オーバービュー画面を生成して、表示装置22に表示させる。オーバービュー画面では、画像要約処理により特定された複数の基準画像から抽出された画像が表示される。
図4は、内視鏡画像のオーバービュー画面の例を示す。画像表示領域132には、複数の基準画像から抽出された画像が格子状に並べて表示される。たとえば約6万枚の内視鏡画像から約2万枚の基準画像が特定されているとき、画面生成部40は、約2万枚の基準画像を所定の間隔で抽出した画像を、オーバービュー画面に表示する。抽出する枚数は、2千枚を上限として、ユーザにより自由に設定されてよい。基準画像の枚数をN枚、オーバービュー画面に含める画像枚数をM枚とすると、画面生成部40は、時系列に並べた基準画像を(N/M)枚ごとに1枚の画像を抽出する。たとえばN=2万枚、M=2千枚であるとき、画面生成部40は、撮影時刻順に基準画像を10枚ごとに1枚を抽出し、オーバービュー画面に配列する。抽出画像は、画像表示領域132において格子状に配列され、ユーザはページ送りボタン140a、140bを操作して、画像を切り替えることができる。
オーバービュー画面に表示される内視鏡画像は基準画像であり、互いに非類似のものに限定されるため、ユーザは、検査全体の概要を効率よく把握できる。またオーバービュー画面は検査全体を俯瞰的に示すため、各部位の開始位置の特定、つまりマーキング処理を行う際に使い勝手がよい。オーバービュー画面では、ユーザが一つの画像を選択して所定の操作を行うと、その画像に時間的に前後する複数枚の静止画像が表示される機能が設定されている。そのためユーザは、各部位の入口近傍の画像を選択して、その前後画像を表示させることで、各部位の開始位置を示す画像を特定して、効率よくマーキング処理を行うことができる。ユーザは、まず図4に示すオーバービュー画面でマーキング処理を行ってから、図3に示す読影画面で画像観察を行ってもよい。
図3に示す読影画面に戻る。ユーザは読影に際し、第2〜第4再生モードのいずれかを選択して、再生ボタン104aを操作する。ここではユーザが第2再生モード選択ボタン110を選択して、内視鏡画像を等速再生させるものとする。操作受付部42が、再生ボタン104aの操作を受け付けると、再生処理部48が、設定された再生モードで内視鏡画像を再生領域100に再生表示する。
ユーザは気になる画像を見つけると、しばらく再生表示を継続させてから、一時停止ボタンを操作する。このとき操作受付部42が一時停止ボタンの操作を受け付け、再生処理部48が再生表示を一時停止する。それからユーザは、画像を確認するために、逆再生ボタン104bを操作し、またはマウスホイールを手前に回転させる。操作受付部42が逆再生ボタン104bの操作またはマウスホイールの回転操作を受け付けると、再生処理部48が内視鏡画像を逆再生表示する。
図5(a)は、ユーザが、1:00:00の時間位置にある画像から3:00:00の時間位置にある画像まで順方向に再生表示させた状態を示す。時間位置は、撮影開始時刻に対する相対的な時間で特定される位置を意味し、ここでは撮影開始位置を0:00:00と設定しているため、1:00:00の時間位置にある画像は、撮影開始から1時間後に撮影された画像であることを示す。
図5(b)は、ユーザが3:00:00の時間位置で逆再生表示を開始し、2:15:00の時間位置にある画像まで逆方向に再生表示させた状態を示す。ユーザは、2:15:00の時間位置にある病変撮影画像をキャプチャする。キャプチャした画像は、キャプチャ画像表示領域128に表示される。ユーザは、画像をキャプチャした後、引き続き画像観察を行う。
図5(b)に示すように、2:15:00〜3:00:00の間の画像は観察済であるため、ユーザは3:00:00の時間位置から画像観察を行いたい。ユーザはマーク表示領域120におけるスライダ122を3:00:00の位置まで動かしてから再生表示を再開させればよいが、マーク表示領域120に3:00:00の位置までが観察済であることを示す情報が表示されていない場合には、実際にはどこまでスライダ122を動かせばよいか知ることができない。また仮に観察済であることを示す情報が表示されていたとしても、ちょうど3:00:00の位置となるようにスライダ122を手動で動かすことは、それほど容易ではない。
そこで実施例の管理サーバ10は、再生済の画像に関する情報を記憶しておき、簡単な操作で時間位置を変更できる仕組みを提供する。
図2に戻り、再生済画像記録部66は、再生処理部48により再生表示された内視鏡画像に関する情報を記録する。記録する情報は、内視鏡画像を特定できる情報であればよく、内視鏡画像の画像IDが代表的であるが、内視鏡画像の撮影時刻情報であってもよい。再生処理部48は、再生表示した画像の画像IDを再生済画像記録部66に提供し、再生済画像記録部66が、再生済画像の画像IDを記録して、始点画像および終点画像で特定される再生済範囲を管理する。再生済範囲は、既に再生された画像範囲であることを意味する。
図3において、順方向ジャンプボタン134aおよび逆方向ジャンプボタン134bは、再生領域100に表示されている画像を変更するためのボタンであり、表示画像の時間位置を所定位置までジャンプさせる機能をもつ。図5(b)に示すように表示画像の時間位置が2:15:00である場合、ユーザが順方向ジャンプボタン134aを操作すると、図5(c)に示すように、表示画像の時間位置は、再生済範囲の終点位置である3:00:00に変更され、再生領域100には、3:00:00の時間位置にある画像が表示される。一方で、ユーザが逆方向ジャンプボタン134bを操作すると、図5(d)に示すように、表示画像の時間位置は、再生済範囲の始点位置である1:00:00に変更され、再生領域100には、1:00:00の時間位置にある画像が表示される。以下、このジャンプ処理について説明する。
操作受付部42は、順方向ジャンプボタン134aまたは逆方向ジャンプボタン134bの操作を、表示画像の変更操作として受け付ける。操作受付部42が順方向ジャンプボタン134aまたは逆方向ジャンプボタン134bの操作を受け付けると、表示画像決定部44は、再生済画像記録部66に記録された情報を参照して、再生領域100に表示する内視鏡画像を決定する。このとき表示画像決定部44は、操作受付部42がジャンプボタン操作を受け付けたときに表示されている内視鏡画像にもとづいて、表示する内視鏡画像を決定する。
具体的に表示画像決定部44は、2:15:00の時間位置にある画像が、始点画像および終点画像で特定される再生済範囲に含まれているか否かを判定する。この例では、1:00:00〜3:00:00の時間位置にある画像の画像IDが、再生済画像の画像IDとして再生済画像記録部66に記録されている。そこで表示画像決定部44は、1:00:00の時間位置にある始点画像と、3:00:00の時間位置にある終点画像で特定される再生済範囲に、ジャンプボタン操作を受け付けたときに表示されている2:15:00の時間位置にある画像が含まれていることを判定する。
操作受付部42が順方向ジャンプボタン134aの操作を受け付けた場合、表示画像決定部44は、再生済範囲の終点画像である3:00:00の時間位置にある画像を表示画像として決定し、画像表示部46は、この終点画像を再生領域100に表示する(図5(c)参照)。また操作受付部42が逆方向ジャンプボタン134bの操作を受け付けた場合、表示画像決定部44は、再生済範囲の始点画像である1:00:00の時間位置にある画像を表示画像として決定し、画像表示部46は、この始点画像を再生領域100に表示する(図5(d)参照)。
このようにユーザが順方向ジャンプボタン134aまたは逆方向ジャンプボタン134bを操作すると、画像表示部46は、再生済範囲の終点画像または始点画像を即座に再生領域100に表示する。なおスライダ122は、終点画像または始点画像の時間位置に自動的に移動される。これによりユーザは、ジャンプ表示後の終点画像から順方向の再生表示を、またはジャンプ表示後の始点画像から逆方向の再生表示をただちに行うことができ、画像観察を効率よく進めることが可能となる。
順方向ジャンプボタン134aおよび逆方向ジャンプボタン134bの操作は、マウスを使用して行われる。ユーザがジャンプボタンにマウスポインタをあてたとき、ジャンプ先となる画像の時間位置が表示されるようにしてもよい。
図6は、内視鏡画像の読影画面の例を示す図である。ユーザが順方向ジャンプボタン134aにマウスポインタ142をあてると、画面生成部40は、ジャンプ先となる画像の時間位置を表示するジャンプ先時刻表示欄144を順方向ジャンプボタン134aの近傍に配置する。ジャンプ先時刻表示欄144は、マウスポインタ142がジャンプボタン上に配置されている間だけ表示され、マウスポインタ142がジャンプボタン上から外されると、非表示とされる。
画面生成部40は、タイムバーであるマーク表示領域120において、再生済範囲と未再生範囲とを区別できるように、再生済画像の時間位置の表示態様と、未再生画像の時間位置の表示態様とを異ならせてよい。この例では画面生成部40が、1:00:00〜3:00:00の再生済範囲に、再生済マーク146を表示している。実施例において赤色画像表示ボタン126が操作されると、赤み画像の撮影時刻に赤色マークが表示されることを説明したが、再生済マーク146は、異なる色のマーク、たとえば青色マークであってもよい。なお再生済マーク146は一例であって、画面生成部40は、再生済画像の時間位置の表示態様と、未再生画像の時間位置の表示態様とを区別できるように異ならせればよい。両者を区別して表示することで、ユーザは、再生済範囲を容易に認識できるようになる。
図7は、再生済範囲の別の例を示す。この例では、1:00:00〜3:00:00の時間位置にある画像と、4:00:00〜6:00:00の時間位置にある画像の画像IDが、再生済画像の画像IDとして再生済画像記録部66に記録されている。ここで再生領域100には、3:30:00の時間位置にある画像が表示されているものとする。なお、この表示画像は、再生処理部48により再生モードで再生表示された画像ではなく、ユーザがスライダ122を3:30:00の時間位置まで動かしたことで表示された画像であるため、再生済画像として再生済画像記録部66に記録されていない。
操作受付部42が、順方向ジャンプボタン134aまたは逆方向ジャンプボタン134bの操作を、表示画像の変更操作として受け付けると、表示画像決定部44は、再生済画像記録部66に記録された情報を参照して、3:30:00の時間位置にある画像が、始点画像および終点画像で特定される再生済範囲に含まれているか否かを判定する。この例では、1:00:00〜3:00:00と、4:00:00〜6:00:00の時間位置にある画像の画像IDが、再生済画像の画像IDとして再生済画像記録部66に記録されている。そこで表示画像決定部44は、ジャンプボタン操作を受け付けたときに表示されている3:30:00の時間位置にある画像が再生済範囲に含まれていないことを判定する。このことは、操作受付部42がジャンプボタン操作を受け付けたときに表示されている内視鏡画像が、再生処理部48により再生モードで再生表示された内視鏡画像でないことを意味する。
操作受付部42が順方向ジャンプボタン134aの操作を受け付けた場合、表示画像決定部44は、表示されている内視鏡画像の順方向において近接する再生済範囲の始点画像を表示画像として決定し、画像表示部46が、この始点画像を再生領域100に表示する。この例では、4:00:00の時間位置にある画像である。また操作受付部42が逆方向ジャンプボタン134bの操作を受け付けた場合、表示画像決定部44は、表示されている内視鏡画像の逆方向において近接する再生済範囲の終点画像を表示画像として決定し、画像表示部46が、この終点画像を再生領域100に表示する。この例では、3:00:00の時間位置にある画像である。
このように操作受付部42がジャンプボタン操作を受け付けたときに表示されている内視鏡画像が、再生済範囲に含まれていなければ、表示画像決定部44は、表示されている内視鏡画像に近接する再生済範囲の終点画像または始点画像を、表示する内視鏡画像として決定する。図7に示す状態で、ユーザが、順方向ジャンプボタン134aを1回操作すると、画像表示部46は、4:00:00の時間位置にある画像を再生領域100に表示し、ユーザが順方向ジャンプボタン134aをもう1回操作すると、画像表示部46は、6:00:00の時間位置にある画像を再生領域100に表示する。これによりユーザは、再生済範囲の終点画像から画像観察を再開できるようになる。
なお操作受付部42が、再生済範囲の終点画像が表示されているときに順方向ジャンプボタン134aの操作を受け付けると、表示画像決定部44は、表示画像が終点画像であることを判定し、順方向に近接する再生済範囲の始点画像を表示画像として決定する。また操作受付部42が、再生済範囲の始点画像が表示されているときに逆方向ジャンプボタン134bの操作を受け付けると、表示画像決定部44は、表示画像が始点画像であることを判定し、逆方向に近接する再生済範囲の終点画像を表示画像として決定する。これによりユーザは、近接する再生済範囲の始点画像または終点画像を、即座に再生領域100に表示させることができる。
なお上記したように、再生モードには、時間的に連続する内視鏡画像を順番に再生表示する第1〜第3再生モードと、時間的に連続する内視鏡画像を間引いて再生表示する第4再生モードが存在する。間引き再生モードでは、画像Aから画像Bまで再生表示したとしても、画像Aから画像Bまでの間の画像が全て再生されているわけではない。そのため再生済画像記録部66は、連続再生モードにおいて再生表示された内視鏡画像に関する情報と、間引き再生モードにおいて再生表示された内視鏡画像に関する情報とを区別して記録する。つまり間引き再生モードで画像Aから画像Bまで再生表示されていれば、再生済画像記録部66は、間引き再生モードで画像Aから画像Bまでが再生済範囲であることを記録するが、連続再生モードで画像Aから画像Bまで再生表示されていなければ、再生済画像記録部66は、連続再生モードで画像Aから画像Bまでを再生済範囲とは記録しない。表示画像決定部44は、再生モードが連続再生モードか間引き再生モードであるかに応じて、再生済画像記録部66に記録された再生済範囲を参照して、ジャンプ表示先となる画像を決定する。
なお基準画像の抽出精度が向上し、第4再生モードを実質的に連続再生モードとみなせる場合には、再生済画像記録部66は、連続再生モードにおいて再生表示された内視鏡画像に関する情報と、間引き再生モードにおいて再生表示された内視鏡画像に関する情報とを区別せずに、一緒に記録してもよい。このとき再生済画像記録部66は、間引き再生モードにおいて再生表示された始点画像から終点画像までの範囲を、共通の再生済範囲として記録する。第4再生モードでは類似画像は再生表示されないが、始点画像から終点画像の間に存在する類似画像も再生済として扱うことで、順方向ジャンプボタン134aまたは逆方向ジャンプボタン134bの操作を、効率的な画像観察に役立てることが可能となる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
操作受付部42が、ユーザから再生済画像記録部66に記録された情報を削除する操作を受け付けると、記録内容管理部50は、再生済画像記録部66に記録された情報を削除してよい。たとえば複数のユーザのそれぞれが読影するような場合に、後から読影するユーザによって再生済画像記録部66に記録された情報が削除されてもよい。
1・・・内視鏡画像観察支援システム、3・・・カプセル内視鏡、10・・・管理サーバ、12・・・記録装置、20・・・端末装置、22・・・表示装置、32・・・画像処理部、34・・・赤み判定部、36・・・画像要約処理部、38・・・圧縮処理部、40・・・画面生成部、42・・・操作受付部、44・・・表示画像決定部、46・・・画像表示部、48・・・再生処理部、50・・・記録内容管理部、60・・・内視鏡画像記録部、62・・・検査情報記録部、64・・・観察内容記録部、66・・・再生済画像記録部、100・・・再生領域、134a・・・順方向ジャンプボタン、134b・・・逆方向ジャンプボタン。

Claims (8)

  1. カプセル内視鏡により撮影された内視鏡画像の観察を支援する観察支援システムであって、
    再生モードで内視鏡画像を再生表示する再生処理部と、
    前記再生処理部により再生表示された内視鏡画像に関する情報を記録する再生済画像記録部と、
    ユーザから表示画像の変更操作を受け付ける操作受付部と、
    前記操作受付部が変更操作を受け付けると、前記再生済画像記録部に記録された情報を参照して、表示する内視鏡画像を決定する表示画像決定部と、
    前記表示画像決定部により決定された表示画像を表示する画像表示部と、
    を備えることを特徴とする内視鏡画像観察支援システム。
  2. 前記表示画像決定部は、前記操作受付部が変更操作を受け付けたときに表示されている内視鏡画像にもとづいて、表示する内視鏡画像を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡画像観察支援システム。
  3. 前記操作受付部が変更操作を受け付けたときに表示されている内視鏡画像が、既に再生された画像範囲であることを示す始点画像および終点画像で特定される再生済範囲に含まれている場合、前記表示画像決定部は、始点画像または終点画像を、表示する内視鏡画像として決定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡画像観察支援システム。
  4. 前記操作受付部が変更操作を受け付けたときに表示されている内視鏡画像が、再生済範囲に含まれていない場合、前記表示画像決定部は、表示されている当該内視鏡画像に近接する再生済範囲の始点画像または終点画像を、表示する内視鏡画像として決定する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡画像観察支援システム。
  5. 前記再生処理部は、時間的に連続する内視鏡画像を順番に再生表示する連続再生モードと、時間的に連続する内視鏡画像を間引いて再生表示する間引き再生モードとを有し、
    前記再生済画像記録部は、連続再生モードにおいて再生表示された内視鏡画像に関する情報と、間引き再生モードにおいて再生表示された内視鏡画像に関する情報とを区別して記録する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡画像観察支援システム。
  6. 前記再生処理部は、時間的に連続する内視鏡画像を順番に再生表示する連続再生モードと、時間的に連続する内視鏡画像を間引いて再生表示する間引き再生モードとを有し、
    前記再生済画像記録部は、連続再生モードにおいて再生表示された内視鏡画像に関する情報と、間引き再生モードにおいて再生表示された内視鏡画像に関する情報とを一緒に記録するものであって、間引き再生モードにおいて再生表示された始点画像から終点画像までの範囲を再生済範囲とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡画像観察支援システム。
  7. 前記操作受付部が、ユーザから前記再生済画像記録部に記録された情報を削除する操作を受け付けると、前記再生済画像記録部に記録された情報を削除する記録内容管理部を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡画像観察支援システム。
  8. 一端を撮影開始時刻、他端を撮影終了時刻とするタイムバーを表示し、タイムバー中の再生済画像の時間位置の表示態様と、未再生画像の時間位置の表示態様とを異ならせる画面生成部を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡画像観察支援システム。
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