JP2018181408A - X線管装置 - Google Patents

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【課題】軽量化が可能なX線管装置を提供する。【解決手段】電子ビームを放出する陰極31と、電子ビームが衝突することによりX線を放出する陽極と、陰極31及び陽極を収容し内部が真空状態である外囲器と、を具備したX線管1と、X線管1を収容し内部が冷却媒体CLで満たされたハウジング101と、ハウジング101によって囲まれた中空部HLと、中空部HLにおいて冷却媒体CLと外気とを分離する伸縮自在の分離部材105と、を備え、外囲器は、陽極及び陰極31を包囲する円筒形状の第1部分(金属外囲器)11と、第1部分11よりも小さな直径を有する円筒形状の第2部分(絶縁部材)12Cとを備え、第2部分12Cの中心軸は、第1部分11の中心軸に対してずれており、中空部HLは、第2部分12Cとハウジング101との間に配置される、X線管装置100。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線管装置に関する。
X線管は、陰極から放出された熱電子が陽極ターゲットに衝突することで、X線を発生する。X線管では、陽極ターゲットの周囲に飛び散る反跳電子等により、四方八方にX線が放射されて、X線放射窓以外から漏えいX線が放射され得る。X線管装置において、漏えいX線は、X線画像の撮像等にほとんど寄与しない。このため、X線が外部へ漏えいしないように遮蔽することが重要である。例えば、漏えいX線は、ハウジングの内周部、特に陰極側に位置する内周部全体に鉛等のX線を遮蔽するX線遮蔽部材を設けることにより遮蔽される。しかしながら、ハウジングの内周部にX線遮蔽部材を設けることで、X線管装置の重量が増加してしまう。
一方で、X線管装置内の冷却媒体の熱膨張を吸収するために、陰極側、あるいは陽極側の端部に、円盤状の空間を設けることが知られている。しかしながら、このような空間を設けることで、X線管装置の全長が長くなり、X線管装置の重量の増加をもたらす。
特開2015−60624号公報
本実施形態の目的は、軽量化が可能なX線管装置を提供することにある。
本実施形態によれば、
電子ビームを放出する陰極と、前記電子ビームが衝突することによりX線を放出する陽極と、前記陰極及び前記陽極を収容し内部が真空状態である外囲器と、を具備したX線管と、X線管を収容し内部が冷却媒体で満たされたハウジングと、前記ハウジングによって囲まれた中空部と、前記中空部において前記冷却媒体と外気とを分離する伸縮自在の分離部材と、を備え、前記外囲器は、前記陽極及び前記陰極を包囲する円筒形状の第1部分と、前記第1部分よりも小さな直径を有する円筒形状の第2部分とを備え、前記第2部分の中心軸は、前記第1部分の中心軸に対してずれており、前記中空部は、前記第2部分と前記ハウジングとの間に配置される、X線管装置が提供される。
図1は、第1実施形態に係るX線管装置100の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、本実施形態に係るX線管1の一例を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示したA−B線に沿った位置におけるインシュレータ50を示す図である。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
図1は、第1実施形態に係るX線管装置100の一例を模式的に示す断面図である。図中の第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していても良い。ここでは、第1方向X及び第3方向Zによって規定されるX−Z平面におけるX線管装置100の断面図を示している。第3方向Zにおいて、矢印の方向を前側(前方)、あるいは、上側(上方)と称し、矢印の反対方向を後側(後方)、あるいは、下側(下方)と称する。
X線管装置100は、X線管1と、ハウジング101と、陰極用のリセプタクル102F、陽極用のリセプタクル102Bと、絶縁部材110と、ステータコイル120とを備えている。
X線管装置100において、ハウジング101の内側とX線管1の外側との間に形成される空間には、冷却媒体CLが充填されている。冷却媒体CLとしては、絶縁油又は水系冷却液を用いることができる。
例えば、X線管装置100は、この冷却媒体CLをハウジング101とホース(図示せず)で接続された循環冷却システム(図示せず)によって循環させて冷却するように構成されている。この場合、ハウジング101は、冷却媒体CLの導入口及び排出口を備えている。循環冷却システムは、例えば、ハウジング101内の冷却媒体CLを冷却するとともに循環させる冷却器を備え、この冷却器はハウジング101の導入口及び排出口に連結されている。冷却器は、循環ポンプ及び熱交換器を有している。循環ポンプは、ハウジング101側から取り入れた冷却媒体CLを熱交換器に吐出し、冷却媒体CLの流れをハウジング101内に作り出す。熱交換器は、ハウジング101及び循環ポンプ間に連結され、冷却媒体CLの熱を外部へ放出する。
ハウジング101は、例えばアルミニウムを用いた鋳物で形成されている。ハウジング101は、第3方向Zに沿って延出した円筒形状に形成されている。ハウジング101は、X線放射窓101Wを備えている。リセプタクル102F及び102Bは、それぞれ、有底の円筒形状に形成されている。リセプタクル102F及び102Bは、それぞれ、ハウジング101に接合されている。リセプタクル102F及び102Bは、それぞれ、ハウジング101の外側に開口部が位置し、ハウジング101の内側に底部が位置している。図示した例では、リセプタクル102Fは、ハウジング101の前方に位置し、リセプタクル102Bは、ハウジング101の後方に位置している。
リセプタクル102F及び102Bに挿入されるプラグ(図示せず)は、非面圧式であり、着脱可能に形成されている。リセプタクル102Bは、電圧供給端子TBを有している。電圧供給端子TBは、絶縁被覆配線を介して後述する陽極側の端子部28と接続されている。リセプタクル102Fは、電圧供給端子TFを有している。電圧供給端子TFは、絶縁被覆配線を介して後述する陰極側の端子部32と接続されている。
絶縁部材110は、後述するX線管1の後方の周囲を包囲している。ステータコイル120は、絶縁部材110の外側に設けられている。
図2は、本実施形態に係るX線管1の一例を模式的に示す断面図である。
X線管1は、外囲器10と、陽極構体20と、陽極構体20に対向する電子放出部30と、外囲器10の外周部に設けられたX線遮蔽部材40とを備えている。X線管1は、例えば、中性点接地の回転陽極型X線管である。外囲器10は、金属外囲器11と、絶縁部材12Aと、絶縁部材12Cと、蓋部13とを備えている。外囲器10は、内部が真空状態に維持されている。外囲器10は、真空状態に維持された内部に陽極構体20と電子放出部30とを収容している。
外囲器10において、金属外囲器11は、陽極構体20のうちの陽極ターゲット(陽極)21、及び、電子放出部30のうちの陰極31などの周囲を包囲する第1部分に相当する。金属外囲器11は、例えば、第3方向Zに沿って延出した略円筒形状に形成されている。金属外囲器11は、第1方向Xに沿って直径D1を有している。金属外囲器11は、X線放射窓11Wを備えている。X線放射窓11Wは、例えば、ベリリウム(Be)で形成されている。金属外囲器11は、後方において絶縁部材12Aと接合され、前方において絶縁部材12Cと接合されている。
絶縁部材12Aは、例えば、第3方向Zに沿って延出した円筒形状に形成され、後端部を蓋部13で塞がれている。絶縁部材12Aは、陽極構体20のうち、回転円筒24、固定軸25、軸受26、ロータ27などの周囲を包囲している。
絶縁部材12Cは、例えば、第3方向Zに沿って延出した有底の円筒形状に形成されている。絶縁部材12Cは、その開口部側が金属外囲器11と接合されている。絶縁部材12Cは、直径D1より小さな直径D2を有する第2部分に相当する。絶縁部材12Cは、電子放出部30のうち、端子部32、支持部材33などの周囲を包囲している。
図示した例では、絶縁部材12Cは、金属外囲器11に対してオフセンターの位置関係にある。すなわち、絶縁部材12Cは第3方向Zに沿った中心軸CAを有し、金属外囲器11は第3方向Zに沿った中心軸TAを有している。中心軸CAは、中心軸TAに対してずれている。一例では、中心軸CAは、中心軸TAを挟んで、陰極31とは反対側に位置している。また、中心軸CA、中心軸TA、及び、陰極31は、第1方向Xに沿った同一直線上に位置している。なお、金属外囲器11の中心軸TAは、X線管1の管軸に一致している。
陽極構体20は、陽極ターゲット(陽極)21と、支持柱22と、ナット23と、回転円筒24と、固定軸25と、軸受26と、ロータ27とを備えている。陽極構体20において、陽極ターゲット21、支持柱22、回転円筒24、及び固定軸25は、外囲器10(金属外囲器11及び絶縁部材12A)と同軸上に配置される。図示した例では、陽極ターゲット21、支持柱22、回転円筒24、及び固定軸25のそれぞれの中心軸は、中心軸TA上に位置している。
陽極ターゲット21は、例えば、傘状の略円板形状に形成され、X線を放射する陽極ターゲット層21aと、陽極ターゲット層21aを支持するターゲット基体21bとを備えている。陽極ターゲット層21aは、例えば、タングステンで形成されている。陽極ターゲット層21aは、電子放出部30に対向する側に傘状に形成されている。ターゲット基体21bは、例えば、モリブデン合金で形成されている。陽極ターゲット21は、陽極ターゲット層21a上に電子ビームが衝突することで、制動輻射の原理によって、電子ビームが衝突した陽極ターゲット層21a上の焦点FCPから陽極ターゲット層21aの表面21sの全方位にX線を放射する。表面21sは、第1方向X及び第2方向Yによって規定されるX−Y平面に対して所定の角度で傾斜している。
支持柱22は、前方の先端に先端部22dを備えている。先端部22dには、陽極ターゲット21がナット23で固定されている。支持柱22の後方には、回転円筒24が接合されている。回転円筒24は、円筒形状の金属部材である。回転円筒24は、第3方向Zに沿って延出し、固定軸25との間に設けられた軸受26で支持され、固定軸25の周りで回転可能に設けられている。固定軸25は、第3方向Zに延出する略円柱形状に形成されている。固定軸25は、前方部分が回転円筒24の内側に配置され、後方部分が蓋部13に固定されている。固定軸25の後方の端部は、外囲器10を貫通して、外囲器10の外部に延出している。固定軸25の後端部には、端子部28が電気的に接続されている。端子部28は、図1に図示した絶縁部材110に固定され、リセプタクル102Bの電圧供給端子TBに配線等で電気的に接続されている。軸受26は、回転円筒24と固定軸25との間に設けられている。ロータ27は、回転円筒24の外周部に接合され、絶縁部材12A及び絶縁部材110を介して図1に図示したステータコイル120に対向している。ロータ27は、ステータコイル120に電流が供給させることで磁気回路を形成する。回転円筒24は、ロータ27及びステータコイル120で形成された磁気回路により軸受26を介して固定軸25の周りで回転する。同時に、回転円筒24に接合された支持柱22及び支持柱22に固定された陽極ターゲット21も、回転円筒24の回転に従って回転する。なお、上記した陽極構体20は、一例であり、他の構成であってもよい。
電子放出部30は、陰極31と、端子部32と、支持部材33と、支持部材34と、を備えている。電子放出部30は、陽極構体20から所定の距離で離間している。
陰極31は、電子(電子ビーム)を放出するフィラメント(電子発生源)31fを備えている。図示した例では、陰極31は、陽極ターゲット層21aの表面21sに対向している。例えば、陰極31のフィラメント31fから放射された電子eは、陽極ターゲット21及び陰極31の間に印加された高電圧で加速され、陽極ターゲット21の表面21s上に衝突する。
端子部32は、絶縁部材12Cによって支持されている。端子部32の一端は、絶縁部材12Cを貫通して、外囲器10の外側に延出し、リセプタクル102Fの電圧供給端子TFに配線等で電気的に接続されている。端子部32の他端は、外囲器の内側に位置し、陰極31に配線等で電気的に接続されている。端子部32と陰極31とを電気的に接続する配線は、支持部材33及び34の内部を通っている。
支持部材33は、絶縁部材12Cによって支持され、且つ支持部材34を支持している。支持部材33は、例えば、第3方向Zに沿って延出した円筒形状に形成されている。支持部材33の中心軸は、中心軸CAに一致する。図示した例では、支持部材33は、その一端部が絶縁部材12Cに接合され、その他端部が支持部材34に接合されている。
支持部材(遮蔽体)34は、X線を遮蔽する部材、又はX線の透過率が低い部材を有する。例えば、支持部材34は、その全体が、モリブデン、ニオブ、ジルコニウム等の内の少なくとも1つの金属部材、又はこれらの少なくとも1つを主成分とする合金で形成されている。なお、支持部材34は、ベース部材及び遮蔽部材を備えた構成であってもよく、この場合、少なくとも遮蔽部材が上記したX線遮蔽部材あるいはX線低透過率部材によって形成される。支持部材34は、陰極31を支持し、且つ陽極ターゲット21に対向している。支持部材34は、空間絶縁距離で金属外囲器11から離間している。空間絶縁距離は、空間で絶縁を達成する距離である。例えば、支持部材34は、第1方向X、あるいは、X−Y平面に亘って延出している。
X線遮蔽部材40は、X線を遮蔽する部材、又はX線の透過率が低い部材によって形成されている。例えば、X線遮蔽部材40は、ビスマス及び鉛等の内の少なくとも1つの金属部材、これらの少なくとも1つを主成分とする合金、タングステンを分散させた樹脂、あるいは、その他の金属のシールド材等で形成されている。X線遮蔽部材40は、外囲器10のX線放射窓11W以外の部分から放射される漏えいX線を遮蔽する。例えば、X線遮蔽部材40は、支持部材34が配置されていない間隙部分や、陽極ターゲット21と支持部材34との間隙部分から漏えいするX線を遮蔽する。X線遮蔽部材40は、例えば、電子放出部30側の金属外囲器11の外面を覆っている。なお、X線遮蔽部材40は、絶縁部材12Cの外面まで延出していてもよいし、X線放射窓11Wの直前の位置まで延出していてもよい。X線遮蔽部材40は、外囲器10の外面の全周囲を覆っていてもよいし、部分的に覆っていてもよい。
再び、図1に戻って説明する。
上記の通り、X線管1において、絶縁部材12Cは、金属外囲器11に対してオフセンターの位置関係にある。これにより、ハウジング101の内部に空間を創設することができる。本実施形態では、この空間には、中空部HLが設けられている。中空部HLは、ハウジング101によって囲まれており、図示した例では、中空部HLは、絶縁部材12Cとハウジング101との間に配置されている。また、絶縁部材12Cは、陰極31とは反対側に位置しており、中空部HLは、陰極31の直上に創設された空間に位置している。また他の観点では、絶縁部材12C及び中空部HLは、第1方向Xに並び、中空部HLは、絶縁部材12CよりもX線放射窓11Wに近接する側に位置している。さらに他の観点では、陰極用のリセプタクル102F、絶縁部材12C、及び、中空部HLは、この順に第1方向Xに並び、絶縁部材12Cは、中空部HLよりもリセプタクル102Fに近接する側に位置している。
インシュレータ50は、絶縁部材12Cと中空部HLとをそれぞれ分離して囲むように配置されている。すなわち、インシュレータ50は、部分51及び部分52を備えている。部分51は、例えば、有底の円筒形状に形成され、その開口部が下方あるいは金属外囲器11と対向する側を向き、絶縁部材12Cを包囲している。部分51の内面は、絶縁部材12Cの外面から離間している。部分51と絶縁部材12Cとの間には、冷却媒体CLが介在している。部分52は、例えば、有底の円筒形状に形成され、その開口部が上方を向き、中空部HLを包囲している。このようなインシュレータ50は、絶縁性及び耐熱性を有する材料によって形成され、一例では、ポリカーボンなどの樹脂材料によって形成されている。
X線遮蔽部材40は、上記の通り、金属外囲器11のうち、陰極31側の外面を覆っている。特に、X線遮蔽部材40は、金属外囲器11のうち、X線放射窓11Wよりも中空部HLに近接する側の外面を覆っている。別の観点では、X線遮蔽部材40は、陰極31と中空部HLとの間に介在している。
また、X線遮蔽部材41は、インシュレータ50を介して絶縁部材12Cを囲んでいる。すなわち、X線遮蔽部材41は、インシュレータ50の部分51の外面を覆っている。X線遮蔽部材41は、X線遮蔽部材40と同様の材料によって形成可能である。X線遮蔽部材40及び41は、一体的に形成されていてもよい。
X線遮蔽部材42は、ハウジング101の内周部の一部に設置されている。X線遮蔽部材42は、略円筒状に形成されている。X線遮蔽部材42の一端部は、ステータコイル120の付近に位置している。X線遮蔽部材42の他端部は、X線放射窓101Wの付近に位置し、X線遮蔽部材40に隣接している。但し、X線遮蔽部材42は、ハウジング101の内周部のうち、X線遮蔽部材40よりも上方、つまり、中空部HLの周囲、インシュレータ50の周囲、あるいは、リセプタクル102Fの付近には設置されていない。このようなX線遮蔽部材は、X線遮蔽部材40と同様の材料によって形成可能である。
蓋部103は、ハウジング101の内周とほぼ同径の円盤形状に形成されている。蓋部103は、ハウジング101の前方に位置する開口部101Aに固定されている。蓋部103は、中空部HLと対向する位置に開口部103Aを有している。なお、蓋部103のX線管1と対向する内面は、冷却媒体CLと直接接触し、この内面にはX線遮蔽部材が設置されていない。
蓋部104は、蓋部103よりも前方に位置している。蓋部104は、開口部103Aに形成された段差部に固定されている。蓋部104は、中空部HLと対向する位置に開口部104Aを有している。開口部104Aは、外気(X線管装置100の外部の雰囲気)が出入りする通気孔である。
分離部材105は、伸縮自在のゴムベローズ(ゴム膜)である。分離部材105は、中空部HLに位置している。あるいは、分離部材105は、インシュレータ50の部分52によって囲まれた内側に位置している。分離部材105の周縁部(シール部)は、Oリング状に形成され、蓋部103と蓋部104との間に保持されている。本実施形態において、分離部材105は、中空部HLにおいて冷却媒体CLと外気とを分離するように設けられる。分離部材105は、インシュレータ50の部分52との間の空間で冷却媒体CLと接触し、蓋部104との間の空間で外気と接触する。このような分離部材105は、冷却媒体CLが絶縁油である場合には、耐油性を有する材料によって形成されることが望ましく、一例では、ニトリルブタジエンゴムなどのゴム材料によって形成されている。
図3は、図1に示したA−B線に沿った位置におけるインシュレータ50を示す図である。なお、ここでは、説明に必要な主要部の、X−Y平面における平面形状を図示している。
ここで、再度、主要部の位置関係について説明する。金属外囲器(第1部分)11は円形であり、絶縁部材(第2部分)12Cも円形である。金属外囲器11の中心軸TAと絶縁部材12Cの中心軸CAとは一致せず、中心軸CA及び中心軸TAのそれぞれの位置は、第1方向Xにずれている。インシュレータ50の部分51は、絶縁部材12Cの周囲を囲み、部分51と絶縁部材12Cとの間には、冷却媒体が循環可能な環状の隙間が形成されている。X線遮蔽部材41は、部分51の全周を囲んでいる。インシュレータ50の部分52は、分離部材105の周囲を囲み、部分52と分離部材105との間には、冷却媒体が循環可能な環状の隙間が形成されている。分離部材105で囲まれた内側は、外気が出入り可能な空間である。
以上説明したように、本実施形態によれば、外囲器10において、絶縁部材12Cの中心軸CAは、金属外囲器11の中心軸TAに対してずれており、これにより、絶縁部材12Cとハウジング101との間に、中空部HLが配置される空間を創設することができる。中空部HLには、冷却媒体CLと外気とを分離する分離部材105が配置され、冷却媒体CLの熱膨張を吸収する。このような分離部材105を配置するための空間がハウジング101の前方あるいは後方の端部を塞ぐように配置された比較例に対して、本実施形態によれば、X線管装置100の第3方向Zに沿った全長を短縮することができ、X線管装置100を軽量化することが可能となる。
また、漏えいX線を遮蔽するためのX線遮蔽部材40は、金属外囲器11のうち、陰極31側の外面を覆うように配置されている。このため、ハウジング101の陰極側に位置する内周部には、X線遮蔽部材を配置する必要がない。このように、X線発生源により近い位置でX線を遮蔽することにより、漏えいX線量を法規格内に抑制しつつ、X線遮蔽材料の使用量を低減することができる。例えば、ハウジング101の内周部のうち、陰極側の全体をX線遮蔽部材で覆った比較例に対して、本実施形態によれば、大幅にX線遮蔽材料の使用量を低減することができる。したがって、X線管装置100を軽量化することが可能となる。
また、インシュレータ50は、絶縁部材12C及び中空部HLをそれぞれ個別に包囲し、また、X線遮蔽部材41は、インシュレータ50を介して絶縁部材12Cを囲むように配置されている。これにより、陰極31側の高電圧部分を絶縁しながら、漏えいX線を遮蔽することができる。
また、陰極31を支持する支持部材34は、X線遮蔽材料によって形成されている。支持部材34は、陽極ターゲット層21a上の焦点FCPに近い位置に設けられているため、X線発生源により近い位置でX線を遮蔽することができ、漏えいX線を低減することができるとともに、X線遮蔽材料の使用量さらに低減することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、軽量化が可能なX線管装置を提供することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのものに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
100…X線管装置 1…X線管 101…ハウジング CL…冷却媒体
10…外囲器 11…金属外囲器 12C…絶縁部材
20…陽極構体 21…陽極 30…電子放出部 31…陰極 34…支持部材
40、41、42…X線遮蔽部材
50…インシュレータ 51、52…部分
HL…中空部 105…分離部材

Claims (10)

  1. 電子ビームを放出する陰極と、前記電子ビームが衝突することによりX線を放出する陽極と、前記陰極及び前記陽極を収容し内部が真空状態である外囲器と、を具備したX線管と、
    X線管を収容し内部が冷却媒体で満たされたハウジングと、
    前記ハウジングによって囲まれた中空部と、
    前記中空部において前記冷却媒体と外気とを分離する伸縮自在の分離部材と、を備え、
    前記外囲器は、前記陽極及び前記陰極を包囲する円筒形状の第1部分と、前記第1部分よりも小さな直径を有する円筒形状の第2部分とを備え、
    前記第2部分の中心軸は、前記第1部分の中心軸に対してずれており、
    前記中空部は、前記第2部分と前記ハウジングとの間に配置される、X線管装置。
  2. 前記中空部は、前記陰極の直上に位置している、請求項1に記載のX線管装置。
  3. さらに、前記第1部分のうち、前記陰極側の外面を覆うX線遮蔽部材を備える、請求項2に記載のX線管装置。
  4. 前記第1部分は、X線放射窓を備え、
    前記中空部は、前記第2部分よりも前記X線放射窓に近接する側に位置している、請求項1に記載のX線管装置。
  5. さらに、前記第1部分のうち、前記X線放射窓よりも前記中空部に近接する側の外面を覆うX線遮蔽部材を備える、請求項4に記載のX線管装置。
  6. さらに、陰極用のリセプタクルを備え、
    前記第2部分は、前記中空部よりも前記リセプタクルに近接する側に位置している、請求項1に記載のX線管装置。
  7. さらに、前記第2部分及び前記中空部をそれぞれ個別に包囲するインシュレータを備えた、請求項1に記載のX線管装置。
  8. さらに、前記インシュレータを介して前記第2部分を囲むX線遮蔽部材を備える、請求項7に記載のX線管装置。
  9. 前記分離部材は、耐油性を有する材料によって形成されている、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のX線管装置。
  10. さらに、前記陰極を支持するとともに前記陽極と対向する支持部材を備え、前記支持部材は、X線遮蔽材料によって形成されている、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のX線管装置。
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