JP2018181272A - 運転支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】道路標識の情報を適切に取捨選択することで利便性を向上させた運転支援装置を提供する。【解決手段】前方カメラ5の撮影画像に基づき、自車両の前方に配置された道路標識の内容とその対象車両を認識する認識部2と、道路標識が認識された時点における車高,車幅,被牽引車の有無など、自車両の車両形態を判定する判定部3と、車両形態が、認識部で認識された道路標識の対象車両に該当する場合に、道路標識の内容を乗員に報知する報知部4とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、道路標識の内容を乗員に報知する運転支援装置に関する。
従来、自車両が走行している道路に設置された道路標識や路面標示の内容を乗員に通知することで、運転操作を支援する運転支援装置が開発されている(特許文献1参照)。例えば、自車両前方のカメラ画像に基づいて道路標識を特定し、走行道路の制限速度を認識してその情報をディスプレイに表示する技術が知られている。また、車速が制限速度を超えている場合に、自車両を自動的に減速させる技術も知られている。
特開2005-128790号公報
ところで、道路標識には特定種類の車両(大型車両や牽引車両など)を規制対象としたものが存在する。また、規制対象となる車両の種類が、補助標識と呼ばれる小型の標識で特定される場合もある。例えば日本においては、大型車両を対象とした速度制限標識や優先道路標示が存在する。また海外では、ボートやキャンピングカーなどの牽引車両を対象とした道路標識が使用される地域もある。一方、自車両が道路標識の対象車両でなければ、その標識の内容を乗員が知る必要はない。既存の運転支援装置では、自車両が規制対象でない場合であっても道路標識の内容が乗員に通知されるため、乗員にとって煩わしく感じられることがあり、利便性の面で改善の余地がある。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、道路標識の情報を適切に取捨選択することで利便性を向上させた運転支援装置を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)開示の運転支援装置は、自車両の前方に配置された道路標識の対象車両を認識する認識部と、前記道路標識が認識された時点における前記自車両の車両形態を判定する判定部と、前記車両形態が前記対象車両に該当する場合に、前記道路標識の内容を乗員に報知する報知部とを備える。
(2)前記車両形態が、前記自車両に牽引されている被牽引車の有無であることが好ましい。
(3)前記判定部が、アクセル開度及び車速の関係に基づき、前記被牽引車の存在を判定することが好ましい。
(4)前記判定部が、所定の車速に対するアクセル開度の比が所定値以上である場合に前記被牽引車が存在すると判定し、前記比が前記所定値未満である場合に前記被牽引車が存在しないと判定することが好ましい。
(5)前記自車両の前方を撮影する前方カメラを備え、前記認識部が、前記前方カメラの撮影画像に基づき前記道路標識の前記対象車両を認識することが好ましい。
(6)前記自車両の後方を撮影する後方カメラを備え、前記判定部が、前記後方カメラで撮影された画像に基づき、前記自車両に牽引されている被牽引車の車幅及び車高を判定することが好ましい。
道路標識が認識された時点における自車両の車両形態を判定し、その車両形態が道路標識の対象車両に該当するか否かを判断することで、自車両とは無関係な標識の情報を遮断することができる。これにより、乗員に与えられる煩わしさを軽減することができ、運転支援装置の利便性を向上させることができる。
運転支援装置が適用された車両の側面図である。 運転支援装置のブロック構成図である。 車室内を示す模式図である。 (A),(B)は牽引の有無を判定するためのグラフである。 車両形態を判定するためのフローチャートである。 道路標識を表示するためのフローチャートである。 道路標識の表示内容を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して実施形態としての運転支援装置1について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.装置構成]
図1に示す車両10には、道路標識(路面標示を含む)の情報を乗員に提供する運転支援システムが搭載される。この運転支援システムは、道路の最高速度や通行可能な車両の種類に関する情報などを乗員に報知,警告する機能と、必要に応じて車体姿勢,車速,加速度,減速度などを自動的に制御する機能とを併せ持つ。車両10の後端部には、ボートトレーラーやキャンピングトレーラーなどの被牽引車11を車両10の後方に連結して牽引するための牽引装置12が装備される。これにより、被牽引車11は牽引装置12を介して車両10に着脱可能とされる。
車両10には、自車両の前方を撮影する前方カメラ5と、自車両の後方を撮影する後方カメラ6とが設けられる。これらのカメラ5,6は、自車両の周囲に関する情報を画像として取得する撮像装置(ビデオカメラ)である。本実施形態の運転支援システムにおいて、前方カメラ5の撮影画像は、自車両の前方に配置された道路標識を把握するために用いられる。また、後方カメラ6の撮影画像は、被牽引車11の車高,車幅,姿勢などを把握するために用いられる。なお、後方カメラ6に代えて、レーザーレーダー,ミリ波レーダー,超音波センサなどを使用することも可能である。
図2は運転支援装置1のブロック構成図である。運転支援装置1は、車両10に搭載される電子制御装置〔ECU(Electronic Control Unit)〕の一つであり、プロセッサとメモリとを搭載した電子デバイスである。プロセッサとは、例えばCPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit)などのマイクロプロセッサであり、メモリとは、例えばROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),不揮発メモリなどである。運転支援装置1で実施される制御の内容は、ファームウェアやアプリケーションプログラムとしてメモリに記録,保存されており、プログラムの実行時にはプログラムの内容がメモリ空間内に展開されて、プロセッサによって実行される。
運転支援装置1の入力側(図2中で左側)には前方カメラ5,後方カメラ6,車速センサ7,アクセル開度センサ8,カーナビゲーション装置9が接続され、出力側(図2中で右側)にはタッチパネルセンサー付きの出力装置13が接続される。前方カメラ5,後方カメラ6のそれぞれは、撮影画像の情報を運転支援装置1に伝達する。車速センサ7は車両10の車速(走行速度)を検出し、その情報を運転支援装置1に伝達する。アクセル開度センサ8はアクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)を検出し、その情報を運転支援装置1に伝達する。
カーナビゲーション装置9は、内蔵された地図データ上における自車両の現在位置を出力装置13に表示し、目的地までの走行経路を案内する機能を持つ。カーナビゲーション装置9内には、GPS(Global Positioning System)装置,地図データ記憶装置,TVチューナ装置,音響装置,光学ディスク再生装置などが内蔵される。これらの各装置に係る機能は、出力装置13に表示されるメニュー画面から随時選択可能とされる。車両10の現在位置に関する測位情報(緯度,経度,標高などの情報)は、GPS衛星から送信される測位信号や車両10の走行状態に関する情報(車速,加速度,方位など)に基づいて、カーナビゲーション装置9で常に検出,測定される。
出力装置13は、カメラ5,6で撮影された画像やカーナビゲーション装置9で検出された測位情報,車両10の周辺の地図情報,運転支援装置1で検出された道路標識の情報を表示する表示装置である。ディスプレイの表面にはタッチパネルセンサーが配設され、タップ操作やスワイプ操作による入力指示が可能とされる。また、ディスプレイの端辺近傍にはスピーカが内蔵され、音楽や音声による情報提供も可能とされる。図3に示す例では、出力装置13が車室内の前方に設けられ、情報の閲覧,視聴,操作がしやすいようになっている。
[2.制御構成]
運転支援装置1には、認識部2,判定部3,報知部4が設けられる。これらは、運転支援装置1の機能を便宜的に分類して示したものであり、個々の要素を独立したプログラムとして記述してもよいし、これらの機能を兼ね備えた複合プログラムとして記述してもよい。これらのプログラムは、メモリや補助記憶装置に記憶され、プロセッサによって実行される。あるいは、これらのプログラムが光ディスクや半導体メモリなどの記録媒体(リムーバブルメディア)に記録され、記録媒体ドライブを介してメモリ上に読み込まれた上で実行される。
認識部2は、自車両が走行している道路に設置された道路標識の情報を認識するものである。ここでは、例えば前方カメラ5の撮影画像に基づき、自車両の前方に配置された道路標識の内容とその対象車両とが認識される。なお、カーナビゲーション装置9に内蔵された地図データに道路標識の情報が含まれている場合には、それを参照して道路標識の情報を認識してもよい。また、無線通信により周辺情報を車両10に提供する交通情報システムが利用可能であれば、その周辺情報を参照して道路標識の情報を認識してもよい。
対象車両とは、道路標識や路面標示で表される規制の対象となる車両の種類を意味する。なお、道路標識には、大型車両や牽引車両を規制対象とした標識が存在する。また、規制対象が補助標識で特定される場合もある。認識部2はこのような標識,標示の内容を認識するとともに、対象車両を認識する。本実施形態の認識部2は、道路標識の対象車両が「牽引車両」であるか否かを認識する機能を持つ。
判定部3は、自車両の車両形態を判定するものである。ここで判定される車両形態とは、その時点(道路標識が認識された時点)における車両10に関する形状的な状態を意味する。本実施形態の車両形態は、例えば車高,車幅,被牽引車11の有無などによって決定されるものとする。一般に、車両10の車高や車幅といった基本的なスペックは変化するものではなく、車両形態は不変であるとみなされることが多い。しかしながら、車両10が被牽引車11を牽引しているときには、被牽引車11を含む自車両全体の車高,車幅が道路標識の規制対象となるため、事実上は車高,車幅が大きく変化する。そこで判定部3は、認識部2で認識された道路標識の対象車両と自車両との関係を適切に判断すべく、その時点における自車両の車両形態を判定する。
車両形態の判定は、少なくとも車両10のトリップ毎に実施する。判定部3は、車両10のメインスイッチやキースイッチがオン操作されるたびに、車高,車幅,被牽引車11の有無などを確認し、車両形態を判定する。判定された車両形態の情報は、メインスイッチやキースイッチがオフ操作されるまでの間は保持されるものとする。なお、車両10のメインスイッチやキースイッチがオンの状態で被牽引車11の着脱が実施される可能性がある場合には、車両10が停止するたびに車高,車幅,被牽引車11の有無などを確認し、頻繁に車両形態を判定してもよい。
具体的な車両形態の判定に関して、本実施形態の判定部3は以下のいずれかの手法を用いて、被牽引車11の有無を判定する。また、判定部3は、被牽引車11が存在する場合に、その被牽引車11の車高,車幅を判定する。
手法1.後方カメラ6の撮影画像に被牽引車11が写っているか否かを確認する
手法2.アクセル操作に対する車両10の進みやすさの度合いを評価する
手法1は、後方カメラ6の撮影画像に公知の画像解析処理を施すことによって、被牽引車11の有無を判定する手法である。車両10に対する被牽引車11の相対速度は、ほぼゼロである。したがって、被牽引車11は、車両10の走行中に撮影された画像において、消失点に向かって移動しない物体として抽出することができる。また、被牽引車11が存在する場合、判定部3は後方カメラ6の撮影画像に基づいて被牽引車11の車幅,車高を計測する。被牽引車11の車幅,車高は、撮影画像中における被牽引車11のサイズから推定される。あるいは、市販されている多種多様な被牽引車11について、車高,車幅に関するスペックをあらかじめ記憶させておき、撮影画像に写っている被牽引車11の種類を特定することで車幅,車高を把握してもよい。
手法2は、アクセル開度と車速との関係や、アクセル開度と加速度との関係などを用いて、被牽引車11の有無を判定する手法(負荷の大きさを判定する手法)である。
前者の場合、所定の車速に対するアクセル開度の比Rを算出し、この比Rが閾値R1(所定値)以上である場合に「被牽引車11を牽引している(被牽引車11が存在する)」と判断する。なぜならば、被牽引車11を牽引しているときには、被牽引車11を牽引していないときと比較して、アクセル操作に対する車両10の進みやすさ(例えば速度や加速度)が減少し、比Rの値が増大するからである。
一方、比Rが閾値R1未満である場合には「被牽引車11を牽引していない(被牽引車11が存在しない)」と判断する。図4(A)は、車速及びアクセル開度の関係を示すグラフである。比Rが閾値R1以上であることは、閾値R1に対応する直線よりも下方(右側)の領域に属することを意味する。一方、比Rが閾値R1未満であることは、閾値R1に対応する直線よりも上方(左側)の領域に属することを意味する。このグラフ内における車速及びアクセル開度の関係を追跡することで、被牽引車11の有無を精度よく判定することができる。
後者の場合、所定の加速度に対するアクセル開度の比Rを算出し、この比Rが閾値R2以上である場合に「被牽引車11を牽引している(被牽引車11が存在する)」と判断する。一方、比Rが閾値R2未満である場合には「被牽引車11を牽引していない(被牽引車11が存在しない)」と判断する。加速度は、車速の時間微分値として算出することができる。図4(B)は、加速度及びアクセル開度の関係を示すグラフである。閾値R2に対応する直線よりも下方(右側)の領域は、比Rが閾値R2以上の領域であり、上方(左側)の領域は、比Rが閾値R2未満の領域である。このグラフ内における加速度及びアクセル開度の関係を追跡することで、被牽引車11の有無を精度よく判定することができる。
報知部4は、認識部2で認識された道路標識の対象車両と、判定部3で判定された車両10の車両形態とに基づき、道路標識,路面標示の内容を乗員に報知するものである。ここでは、車両形態が対象車両に該当する場合に、その道路標識,路面標示の内容が出力装置13から出力される。例えば、牽引車両を規制対象とした道路標識の情報は、車両10が被牽引車11を牽引しているときには乗員に報知される。一方、車両10から被牽引車11が取り外された状態のときには、その道路標識の情報は報知されない。これにより、自車両とは無関係な道路標識の情報が除去されることになり、乗員が煩わしさを感じにくくなる。
[3.フローチャート]
図5は、車両形態を判定するためのフローチャートであり、車両10のメインスイッチやキースイッチがオン操作されたときに、判定部3で実施される。まず、牽引の有無がまだ判定されていないことを条件として(ステップA1)、走行中であるか否かが判定される(ステップA2)。車両10が走行を開始すると、アクセル開度及び車速の情報が取得され(ステップA3)、車速に対するアクセル開度の比Rが算出される(ステップA4)。なお、比Rの算出回数は一回としてもよいし、複数回としてもよい。例えば、車両10が走行を開始して所定の車速(例えば15[km/h])に達した時点で比Rを算出してもよい。あるいは、所定の車速範囲(例えば15〜40[km/h])の間に、車速に対するアクセル開度の比を繰り返し算出し、その平均値を最終的に求める比Rとしてもよい。
ここで、比Rが閾値R1以上であるか否かが判定され(ステップA5)、R≧R1である場合には被牽引車11が存在する(車両10が被牽引車11を牽引している)と判定される(ステップA6)。その後、後方カメラ6の撮影画像に基づいて、被牽引車11の車高,車幅が計測され(ステップA7)、本フローが終了する。一方、ステップA5においてR<R1である場合には、被牽引車11が存在しない(車両10が被牽引車11を牽引していない)と判定され(ステップA8)、本フローが終了する。
図6は、道路標識(路面標示を含む)の内容を乗員に報知するためのフローチャートであり、図5のフローで車両形態が判定された後に実施される。まず、認識部2において、自車両の前方に配置された道路標識の内容とその対象車両とが認識される(ステップB1)。また、報知部4では、道路標識の対象車両が牽引車両であるか否かが判定される(ステップB2)。この条件が成立すると、自車両の車両形態が対象車両に該当するか否かが判定される(ステップB3)。すなわち、車両10が被牽引車11を牽引しているか否かが判定される。
車両10が被牽引車11を牽引している状態では、その道路標識の内容は自車両に関係するものであると判断され、その道路標識の情報が出力装置13に表示される(ステップB4)。反対に、被牽引車11を牽引していない状態では、その道路標識の内容は自車両とは無関係であると判断され、その道路標識の情報は出力装置13に非表示とされる(ステップB5)。
ステップB2において道路標識の対象車両が牽引車両でないと判定された場合には、ステップB6に進み、自車両の車両形態が対象車両に該当するか否かが判定される。例えば、道路標識が車幅制限の標識であった場合、車両10の車幅が制限対象となるか否かが判定される。このとき、車両10が被牽引車11を牽引していない状態では、単に車両10の車幅と制限値との関係が判定される。一方、車両10が被牽引車11を牽引している状態では、自車両全体の車幅(車両10の車幅と被牽引車11の車幅とのうち大きい一方)と制限値との関係が判定される。自車両の車両形態が対象車両に該当する場合、その道路標識の情報が出力装置13に表示される(ステップB7)。一方、自車両の車両形態が対象車両に該当しない場合には、その道路標識の情報は出力装置13に非表示とされる(ステップB8)。
[4.作用,効果]
図7は、車両形態と道路標識の表示内容との関係を説明するための模式図である。右端のレーンを走行する車両14は車高が1.9[m]であり、被牽引車を牽引していない。また、中央のレーンを走行する車両15は車高が1.9[m]よりも低い被牽引車(例えば、フレーム状のトレーラーやボートが未積載のボートトレーラーなど)を牽引しており、左端のレーンを走行する車両16は車高が3.1[m]のキャンピングトレーラーを牽引している。
道路標識として、牽引車両を規制の対象とした速度制限標識が認識された場合、車両15,16では速度制限標識の情報が出力装置13に表示される。一方、車両14は車両形態が対象車両に該当しないため、速度制限標識の情報は出力装置13に表示されない。
また、車高が3.3[m]を超える車両を規制の対象とした高さ制限標識が認識された場合、車両16では、車高が3.3[m]に近いことから、車両形態が対象車両に該当するものと判断されて、注意喚起を促すべく高さ制限標識の情報が出力装置13に表示される。一方、車両14は車両形態が対象車両に該当しないため、高さ制限標識の情報は出力装置13に表示されない。また、車両15についても同様であり、高さ制限標識の情報は出力装置13に表示されない。このような情報の取捨選択により、乗員に与えられる煩わしさが軽減される。
(1)上記の運転支援装置1では、道路標識が認識された時点における自車両の車両形態が判定され、その車両形態が道路標識の対象車両に該当するか否かが判断される。その結果、自車両の車両形態が道路標識の対象車両に該当する場合に、その道路標識の情報が乗員に報知される。このような制御により、自車両とは無関係な標識の情報を遮断することができ、乗員に与えられる煩わしさを軽減することができる。したがって、運転支援装置1の利便性を向上させることができる。
(2)判定部3では、自車両の車両形態として被牽引車11の有無が判定される。被牽引車11の有無に応じて標識の内容を報知するか否かが自動的に切り替えられるため、適切な情報を乗員に提供することができ、利便性を向上させることができる。
(3)また、アクセル開度及び車速の関係に基づいて被牽引車11の存在を判定することで、被牽引車11の有無を精度よく判定することができ、利便性を向上させることができる。また、後方カメラ6が搭載されない車両10においても被牽引車11の有無を判定することができ、装置構成を簡素化できるというメリットもある。
(4)図4(A)に示すように、車速に対するアクセル開度の比Rが所定値(閾値R1)以上である場合には、被牽引車11が存在すると判定される。一方、比Rが所定値(閾値R1)未満である場合には、被牽引車11が存在しないと判定される。このような判定条件を用いることで、判定にかかる時間や制御構成を簡素化することができ、利便性を向上させることができる。
(5)図1に示すように、上記の車両10には前方カメラ5が設けられる。前方カメラ5の撮影画像に基づいて道路標識を認識するという制御構成を採用することで、車両10の前方に実在する道路標識を把握することができ、利便性を向上させることができる。これにより、例えばカーナビゲーション装置9に内蔵された地図データにない新しい標識についても確実に認識することができ、その標識の内容を乗員に報知することができる。
(6)図1に示すように、上記の車両10には後方カメラ6が設けられる。後方カメラ6の撮影画像に基づいて被牽引車11の車幅及び車高を判定するという制御構成を採用することで、実際の被牽引車11のサイズや、被牽引車11を含む自車両全体の車高,車幅を精度よく把握することができる。これにより、自車両の車両形態が道路標識の対象車両に該当するか否かを高精度に判断することができ、運転支援装置1の利便性をさらに向上させることができる。
[5.変形例]
上述の実施形態では、前方カメラ5と後方カメラ6とを備えた車両10を例示したが、これらのカメラ5,6は省略することが可能である。自車両の前方に配置された道路標識は、カーナビゲーション装置9の地図データを参照することで把握することができる。あるいは、車両10の外部から無線通信で周辺情報を受信する交通情報システムを利用して、道路標識を把握してもよい。また、被牽引車11の車高,車幅としてあらかじめ設定された一つの値を用いる場合には、後方カメラ6は不要である。
1 運転支援装置
2 認識部
3 判定部
4 報知部
5 前方カメラ
6 後方カメラ
7 車速センサ
8 アクセル開度センサ
9 カーナビゲーション装置
10 車両
11 被牽引車
12 牽引装置
13 出力装置
R 比
R1 閾値(所定値)
R2 閾値

Claims (6)

  1. 自車両の前方に配置された道路標識の対象車両を認識する認識部と、
    前記道路標識が認識された時点における前記自車両の車両形態を判定する判定部と、
    前記車両形態が前記対象車両に該当する場合に、前記道路標識の内容を乗員に報知する報知部と
    を備えたことを特徴とする、運転支援装置。
  2. 前記車両形態が、前記自車両に牽引されている被牽引車の有無である
    ことを特徴とする、請求項1記載の運転支援装置。
  3. 前記判定部が、アクセル開度及び車速の関係に基づき、前記被牽引車の存在を判定する
    ことを特徴とする、請求項2記載の運転支援装置。
  4. 前記判定部が、所定の車速に対するアクセル開度の比が所定値以上である場合に前記被牽引車が存在すると判定し、前記比が前記所定値未満である場合に前記被牽引車が存在しないと判定する
    ことを特徴とする、請求項3記載の運転支援装置。
  5. 前記自車両の前方を撮影する前方カメラを備え、
    前記認識部が、前記前方カメラの撮影画像に基づき前記道路標識の前記対象車両を認識する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の運転支援装置。
  6. 前記自車両の後方を撮影する後方カメラを備え、
    前記判定部が、前記後方カメラで撮影された画像に基づき、前記自車両に牽引されている被牽引車の車幅及び車高を判定する
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の運転支援装置。
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