JP2018181063A - 生成装置、生成方法及び生成プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】迅速かつ簡易に、道路評価情報を生成することができる生成装置、生成方法、及び、生成プログラムを提供すること。【解決手段】本願に係る生成装置10は、生成部46と、出力装置70と、を有する。生成部46は、道路情報と、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる関連情報との関係性に基づいて、所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する。出力装置70は、生成部46が生成した道路評価情報を出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、生成装置、生成方法及び生成プログラムに関する。
現在、各自治体は、財政規模や人口規模に比較して過剰となっている社会インフラの削減に取り組む必要がある。
第1節 持続可能で活力ある国土・地域づくりをめぐる現状と課題、国土交通省、[online]、[平成29年3月28日検索]、インターネット<URL:http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h23/hakusho/h24/html/n1216000.html>
しかしながら、社会インフラのうち道路については、重要度の評価手法が確立されていない。このため、削減対象となる道路の判定や住民合意のための説明が難しいという問題があった。また、道路の重要度の判定のためには、対象地域の全道路を網羅した評価を行う必要がある。しかしながら、評価を行うために、全道路を対象にしたトリップ調査、施設利用調査等のアンケート調査、交通量調査等を実行することは、工数及びコストの面で難しいという問題があった。
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、迅速かつ簡易に、道路評価情報を生成することができる生成装置、生成方法及び生成プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る生成装置は、道路情報と、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる関連情報との関係性に基づいて、所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する生成部と、生成部が生成した道路評価情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、迅速かつ簡易に、道路評価情報を生成することができる。
図1は、実施形態に係る生成装置の構成例を示す図である。 図2は、図1に示す施設情報のデータ構成の一例を示す図である。 図3は、図1に示す人口情報のデータ構成の一例を示す図である。 図4は、図1に示すネットワーク(NW)情報のデータ構成の一例を示す図である。 図5は、図4に示すNW情報のノードが有する情報を説明する図である。 図6は、図4に示すNW情報のタイが有する情報を説明する図である。 図7は、図1に示すNW情報のノードが有する迂回情報を説明する図である。 図8は、図1に示す道路情報変換部の変換処理を説明する図である。 図9は、図1に示すノード情報対応付け部の処理を説明する図である。 図10は、図1に示す生成部が生成する道路評価情報の一例を示す図である。 図11は、ある地区の道路マップを示す図である。 図12は、図1に示す生成部が生成する道路評価情報の一例を示す図である。 図13は、図1に示す生成部が生成する道路評価情報の一例を示す図である。 図14は、実施形態に係る生成装置による学習処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図15は、実施形態に係る生成装置による生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図16は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
以下に、本願に係る生成装置、生成方法および生成プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る生成装置、生成方法および生成プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
[実施形態]
[生成装置の一例]
まず、図1を用いて、道路評価情報の生成処理の一例である生成装置の一例について説明する。図1は、実施形態に係る生成装置の構成例を示す図である。図1では、生成装置10は、インターネット等の所定のネットワークNを介して、データサーバ100と通信可能である。
生成装置10は、後述する道路評価情報の生成処理を実行する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。生成装置10は、道路情報と、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる関連情報との関係性に基づいて、所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する。生成装置10は、生成した道路評価情報を出力する。生成装置10は、データサーバ100(後述)や、生成装置10が接続する入力装置60(後述)等から、道路情報及び関連情報を取得する。
データサーバ100は、生成装置10が後述する道路評価情報の生成処理を実行する際に用いる道路情報や関連情報を管理する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。データサーバ100は、生成装置10に対し、ネットワークNを介して、各種情報を出力する。データサーバ100は、例えば、公共に開放されたデータ群であるオープンデータを記憶する。オープンデータは、例えば、道路情報である。また、オープンデータは、関連情報である、施設情報、地域情報、人口情報、資産情報等である。また、データサーバ100は、例えば、オープンデータを供給する国土数値情報ダウンロードサービスサーバや、総務省統計局の統計GIS(Geographic Information System:地理情報システム)サーバである。また、データサーバ100は、例えば、自治体や企業等のデータサーバでもよく、自治体や企業が保有するデータや、市販データを記憶する。
[生成装置の構成]
さらに、生成装置10が有する機能構成の一例について説明する。図1に示すように、生成装置10は、通信部20、記憶部30、制御部40、インタフェース部50を有する。また、生成装置10は、インタフェース部50を介して、入力装置60および出力装置70と接続する。
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、データサーバ100との間で情報の送受信を行う。
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、道路情報31、関連情報32、NW情報33及び生成モデル34を記憶する。
道路情報31は、道路の位置情報と、道路に関する情報とを含む。道路の位置情報は、例えば、道路の交差点の緯度及び経度と、交差点間の接続関係とを示す地図情報である。また、道路に関する情報は、市道、県道、国道及び緊急輸送道路等の道路区分、道路と海岸線との距離、信号の有無、道路幅、車線数、歩道の有無、通行条件、制限速度、交通量情報、交通事故情報、バス停留所、インターチェンジ、橋梁基本情報等を示す情報を含む。橋梁基本情報は、橋梁の建設年月日、長さ、幅、車線数、構造、材料、建設方法、橋梁上の道路の制限速度、交通量情報、交通事故情報等である。
また、道路に関する情報は、迂回情報を含む。迂回情報は、任意の交差点間の最短経路における所要時間(移動時間)、迂回路の例、各迂回路を使用した場合の所要時間、及び、各迂回路の利用回数を含み、外部装置で生成される他、本生成装置10でも生成が可能である。なお、所要時間については、例えば、自動車利用を想定した設定を使用するが、自転車若しくは徒歩を想定した設定を使用してもよい。そして、道路に関する情報は、施設アクセスシミュレーションの結果情報を含む。施設アクセスシミュレーションは、出発地点と目的地点との組み合わせを多数設定して、移動経路をシミュレーションした時に、施設が使われた回数を示す情報である。
関連情報32は、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる情報である。関連情報32は、道路情報31が示す道路から所定の範囲に含まれる各種施設や地域に関連する情報、すなわち、道路情報31が示す道路と紐付けられる各種の情報である。例えば、関連情報32は、それぞれ異なる指標となる複数の情報である。また、例えば、関連情報32は、所定の評価基準との関係性に応じた重み付けが設定される複数の情報である。この関連情報32は、関連情報32は、例えば、施設情報35、地域情報36、人口情報37及び資産情報38を含む。
施設情報35は、道路情報31が示す道路から所定の範囲内に位置する所定の施設を示す情報であり、施設の種別または規模を示す情報である。すなわち、施設情報35は、施設の識別情報と、施設の種別情報と、各施設の位置情報とを含む。施設の種別として、例えば、病院、消防、警察、役所、学校等の公共施設、駅、郵便局、商業施設、避難施設、廃棄物処理施設、燃料給油所、地場産業関連施設、物流拠点等がある。そして、施設情報35は、各施設の建物の築年月日、構造、規模、及び、備蓄材の有無や備蓄材の情報、都道府県指定文化財等の観光資源の有無等、施設に関する詳細情報を含む。また、施設情報35は、各駅に対応する駅別乗降客数や、施設の利用者数の情報を含む。
図2は、図1に示す施設情報のデータ構成の一例を示す図である。図2に示すように、施設情報35は、施設の識別情報、施設の種別、緯度、経度、建物の階数等の項目を有する。例えば、施設「G1」は、種別が「役所」であり、緯度「H」、経度「h」に位置し、階数が「4」であることが対応付けられている。また、施設「G2」、種別が「病院」であり、緯度「I」、経度「i」に位置し、階数が「9」であることが対応付けられている。
地域情報36は、都市地域都市利用区分、小学校区、中学校区、医療圏、土砂災害警戒区域、浸水想定区域、景観計画区域、河川地域、工業用地、ニュータウン地区、観光資源、宿泊容量メッシュ、地域の気象情報、地域のイベント情報、地域の交通事故統計情報、地域の犯罪統計情報等を含む。
人口情報37は、性別・年齢別人口、住宅の種類別世帯数、職業別人口、産業別就業者数、産業別従業者数、規模別従業者、組織別従業者数を示す情報を含む。図3は、図1に示す人口情報37のデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、人口情報37は、地区の識別情報、人口の項目を有する。例えば、地区「Ka」は、人口が「Ma」であり、地区「Kb」、人口が「Mb」であることが対応付けられている。或いは、人口情報37は、地域を格子状に区切った単位で、その範囲における各種情報(人口等)を格納したメッシュデータ形式で示される。
資産情報38は、路線価、土地評価額(地価)、家屋評価額を含む情報である。例えば、資産情報38は、道路(路線)の識別情報と、路線に面する宅地の単位面積当たりの価格(地価)とが対応付けられた路線価情報である。
NW情報33は、道路情報変換部42によって、道路情報31が、交差点をノードとするとともに交差点間を結ぶ経路をタイとするデータ形式に変換された情報である。そして、NW情報33は、タイに、関連情報のうち特定の位置情報を有する施設情報等が対応付けられ、ノードに、関連情報のうち位置を特定しない人口情報、資産情報等を対応付けられた簡易なデータ形式を有する。
生成モデル34は、シミュレーション対象の地区の道路情報31と関連情報32とが入力されると、出力する評価基準に応じた該地区の道路評価を示す道路評価情報を出力する。生成モデル34は、道路情報31と関連情報32とが有する特徴を学習したモデルの各種パラメータを含む。生成モデル34には、道路情報及び関連情報としてNW情報33が入力される。そして、生成モデル34は、道路評価情報として、例えば、シミュレーション対象の地区内におけるノードとタイとの順位を示す情報を出力する。さらに、生成モデル34は、道路評価情報として、施設、地価、橋梁等の資産を、それぞれ対応する各ノード及び各タイの順位にしたがって示す情報を出力する。
また、生成モデル34の各種パラメータは、評価基準に応じて調整される。この評価基準に応じた各種パラメータの調整によって、生成モデル34は、生成装置10の操作者が所望する評価基準を軸とした順位が付与された道路評価情報を出力する。
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、生成装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
制御部40は、取得部41、道路情報変換部42、タイ情報対応付け部43(第1の対応付け部)、ノード情報対応付け部44(第2の対応付け部)、学習部45及び生成部46を有する。
取得部41は、道路情報及び関連情報を取得する。例えば、取得部41は、データサーバ100から、道路情報及び関連情報を取得し、記憶部30に記憶させる。また、取得部41は、入力装置60等から入力されたデータから、道路情報及び関連情報を取得し、記憶部30に記憶させる。
道路情報変換部42は、道路情報31を、交差点をノードとするとともに交差点間を結ぶ経路をタイとした簡易なデータ形式のNW情報33に変換する。
タイ情報対応付け部43は、道路情報31に、関連情報のうち特定の位置情報を有する資産情報を対応付ける。具体的には、タイ情報対応付け部43は、タイに、関連情報のうち位置情報を有する資産情報を対応付ける。
ノード情報対応付け部44は、道路情報31に、関連情報のうち位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付ける。具体的には、ノード情報対応付け部44は、ノードに、関連情報のうち位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付ける。言い換えると、ノード情報対応付け部44は、人口情報などの位置情報が特定しない統計データ等をノードに対応付ける。
学習部45は、道路情報31と関連情報32とが有する特徴を生成モデル34に学習させる。より具体的には、学習部45は、道路情報31の特徴と、道路情報31に対応付けた各種の関連情報32の特徴との間の関係性の特徴を学習する。学習部45は、例えば機械学習を行う。例えば、学習部45は、各ノードに接続されるタイの本数、タイを介したノードの接続関係、タイが示す道路の評価(例えば、整備されているか否か等)、ノードが示す交差点の評価(例えば、信号があるか否か等)等といった道路情報31が示す道路の特徴と、ノードに対応付けられた各種の関連情報32が示す地価、人口、施設等といった道路の評価の指標となりうる情報の特徴との間の共起性や関連性等といった各種の相関を学習する。すなわち、生成装置10は、地価、人口、施設等といった道路の評価の指標となりうる各種の情報をノードに対応付けることで、ノードが有する一つのパラメータとする。そして、生成装置10は、道路そのものの特徴と、パラメータの特徴との相関を算出することで、道路と道路の評価の指標となりうる各種の情報との間の関係性を学習する。そして、生成装置10は、学習した関係性、すなわち、算出した相関に基づいて、道路評価情報を生成する。なお、学習部45が採用する学習方法は、いずれの方法でもよい。例えば、学習部45は、回帰(単回帰、重回帰など)、勾配ブースティング木、ニューラルネットワークなどの手法により、生成モデル34に、入力データおよび該データに対応するラベルを学習させて、ラベルの付いていないデータのラベル値を予測させる教師あり学習を用いる。また、学習部45は、自己組織化マップ(SOM)、近傍法マッピング、K平均法クラスタリングなどの手法により、生成モデル34に、履歴ラベルが存在しないデータから規則性を見出して学習させる教師なし学習を用いてもよい。また、学習部45は、半教師あり学習等を用いてもよい。
また、学習部45は、道路情報31及び関連情報32において相関が認められた情報について、重みづけをして生成モデル34に学習させてもよい。例えば、学習部45は、道路情報が示す歩道の有無や広さ、車線の数等といった道路の態様、道路の構造等の特徴と、関連情報が示す各種施設の位置、施設の構造、人口、地価等、道路評価に関連すると予測される各種情報の特徴との間の共起性をモデルに学習させる。
生成部46は、道路情報31と関連情報32との関係性に基づいて、所定の評価基準に応じた道路評価を示す情報を生成する。生成部46は、生成モデル34に道路情報31と関連情報32とを入力し、生成モデル34が出力した道路評価情報を取得する。この際、生成部46は、評価基準に応じて生成モデル34を調整する。すなわち、生成部46は、生成モデル34の各種パラメータ(特徴)を、評価基準に応じて調整する。この評価基準に応じて特徴量の重み付けが行なわれた結果、生成モデル34から、評価基準に応じた道路評価情報が出力される。
続いて、生成部46は、生成モデル34が出力した道路評価情報を取得して、出力する評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する。例えば、生成部46は、評価対象の複数の道路の順位を示すと情報と、道路の順位にしたがってNW情報33に対応付けられた資産を示す情報と、を生成する。すなわち、生成部46は、道路評価を示す道路評価情報と、該道路評価情報に基づく新たな情報とを生成する。このように、生成部46は、所定の道路を示す道路情報31と、当該道路情報が示す道路を所定の評価基準で評価する際の指標となる情報を示す関係情報32との道路評価情報を生成する。
インタフェース部50は、入力装置60からの入力を受付けるインタフェースである。また、インタフェース部50は、出力装置70に対して、各種のデータを出力するためのインタフェースである。
入力装置60は、生成装置10の操作者からの各種操作を受け付ける装置であり、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、マイクといった入力デバイスや、フラッシュメモリやCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等といった任意の記録媒体からデータを読み取る読取装置によって実現される。入力装置60は、例えば、道路情報、関連情報、評価基準、出力内容の設定情報等の入力を行う。
出力装置70は、生成装置10の処理結果を出力するための装置であり、例えば、モニタやプリンタ等により実現される。出力装置70は、生成部46が生成した道路評価情報等を出力する。
このように、生成装置10は、道路情報31と、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる関連情報32との関係性に基づいて、所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する。言い換えると、生成装置10は、道路情報31と関連情報32とを用いてシミュレーションを実行することによって、出力基準に応じた道路評価を示す道路評価情報として、道路NWの順位に加えて、各道路NWに対応付けられた複数の資産の順位も出力する。
[NW情報のデータ構成]
次に、図1に示すNW情報33のデータ構成について説明する。図4は、図1に示すNW情報33のデータ構成の一例を示す図である。図4のNW情報R1に示すように、NW情報33は、6か所の交差点をノードN1〜N6とするとともに、ノードN1〜N6間を結ぶ経路をタイT1〜T5としたデータ形式を有する。
なお、本実施形態では、OSM(Open Street Map)より取得したosrm形式ファイルの道路情報から、オープンソースのルート探索ソフトウェアであるOSRM(Open Source Routing Machine)のモジュールの一つであるosrm-extractを用いて、各交差点の緯度・経度と交差点間の接続情報を抽出した。また、各交差点番号(ノード番号)は、osrm-extractによって自動的に割り振られた番号である。そして、各経路番号(タイ番号)は、それぞれが異なるように割り振られた番号である。なお、交差点の緯度・経度、交差点間の接続情報、各ノード番号、各タイ番号は、osrm-extractに限らず、他のモジュールを使用して、抽出或いは割振り等を行ってもよい。また、交差点等の抽出対象となるデータは、OSMに限らず、自治体や企業が保有するデータや市販データであってもよい。
これらのノードN1〜N6及びタイT1〜T5は、それぞれの位置情報や接続関係を示す情報を有する。NW情報33は、このノードN1〜N6及びタイT1〜T5の各位置情報や接続関係を示す情報を有する。具体的に、ノードN1〜N6及びタイT1〜T5の各位置情報や接続関係を示す情報について説明する。
図5は、図4に示すNW情報33のノードN1〜N6が有する情報を説明する図である。図5に示すように、ノードN1〜N6は、各ノードN1〜N6の緯度、経度及び接続先交差点を示す情報を有する。
例えば、図5に示すように、ノードN1は、緯度「a」、経度「A」の位置にあり、図4のNW情報R1のノードN3に接続することが示されている。また、図5に示すように、ノードN3は、緯度「c」、経度「C」の位置にあり、図4のNW情報R1のノードN1,N2,N4に接続することが示されている。
図6は、図4に示すNW情報33のタイT1〜T5が有する情報を説明する図である。図6に示すように、タイT1〜T5は、各タイT1〜T5の両端にある交差点のそれぞれのノード番号、両端の交差点のそれぞれの緯度及び経度を示す情報を有する。具体的には、図6に示すように、各タイT1〜T5には、各タイの両端の交差点のうちの一方の交差点(1)のノード番号、この交差点(1)の緯度(1)及び経度(1)と、他方の交差点(2)のノード番号、この交差点(2)の緯度(2)及び経度(2)とが対応付けられている。
例えば、図6に示すように、タイT1は、図4のNW情報R1の構成に対応して、両端の交差点のうちの一方の交差点(1)が緯度(1)「a」及び経度(1)「A」に位置するノードN1であり、他方の交差点(2)が緯度(2)「c」及び経度(2)「C」に位置するノードN3であることが示されている。
さらに、NW情報33のノードは、迂回情報を有していてもよい。図7は、図1に示すNW情報のノードが有する迂回情報を説明する図である。図7では、ノードN11〜N16(不図示)に対する迂回情報を例に説明する。図7に示すように、迂回情報は、出発点の交差点(ノード)(1)、到着先の交差点(2)、迂回せずに直接移動した場合の直接所要時間(秒)、迂回路を用いて移動した場合の迂回所要時間(秒)、迂回利用回数の項目を有する。
例えば、図7の1行目に示すように、ノードN11からノードN12まで移動する場合、直接所要時間が「5(秒)」であり、迂回所要時間「30(秒)」であり、迂回利用回数が「3」であることが示されている。ここで、一例として、本迂回情報の作成プログラムでは、迂回所要時間として最短の直接所要時間の10000倍まで探索するように設定されている。図7の6行目のように、ノードN15からノードN16までの迂回所要時間が直接所要時間の10000倍である「70000(秒)」となる場合には、実際には迂回路がないことを示す。もちろん、各ノード及び各タイは、道路情報31のうちの、道路区分、道路と海岸線との距離等の道路に関する各種情報を有する。また、NW情報33のノードは、施設アクセスシミュレーションの結果情報を有していてもよい。このように、本実施の形態では、NW情報準備段階の様々なシミュレーションによって得られた情報をNW情報33に付加する。
そして、NW情報33には、特定の位置情報を有する資産情報と、位置を特定しない人口情報或いは資産情報が対応付けられている。NW情報33は、ノード情報対応付け部44によって、ノードに、関連情報のうち特定の位置情報を有する資産情報が対応付けられている。そして、NW情報33は、タイ情報対応付け部43によって、タイに、関連情報のうち位置を特定しない人口情報或いは資産情報が対応付けられている。具体的に、図4のNW情報R1を例に説明する。
図4に示すように、例えば、ノードN1〜N6には、各ノードN1〜N6の人口情報M1〜M6が対応付けられている。人口情報M1〜M6は、人口情報37に基づく情報であって、実際の人口と、この人口が、性別・年齢別人口、住宅の種類別世帯数、職業別人口、産業別就業者数、産業別従業社数、規模別従業者数のいずれであるかを示す情報とを含む。そして、ノードN2には、人口情報M2に加え、ノードN2の地価を示す地価情報P2が対応付けられている。そして、ノードN6には、人口情報M6に加え、ノードN6の地価を示す地価情報P6が対応付けられている。地価情報P2,P6は、資産情報38に基づく情報である。
図4に示すように、例えば、タイT1,T3には、各タイT1,T3の施設G1,G3が対応付けられている。施設G1,G3は、施設情報35に基づく情報であって、施設の識別情報、施設の種別、施設の位置情報、施設の回数等の情報を含む。そして、タイT3には、地域情報J3が対応付けられている。地域情報J3は、地域情報36に基づく情報であって、タイT3及びタイT3が面する土地が、例えば、都市地域都市利用区分のいずれかに属するかを示す情報を含む。
このように、NW情報33は、交差点をノードとするとともに交差点間を結ぶ経路をタイとし、タイに、関連情報のうち特定の位置情報を有する施設情報が対応付けられ、ノードに、関連情報のうち位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付けられた簡易なデータ形式を有する。そして、NW情報33のノード及びタイが有する情報及びノード及びタイに対応付けられた各種情報が、いわゆる特徴として、生成モデル34において学習される。
[道路情報変換部の処理]
続いて、道路情報変換部42の処理について説明する。図8は、図1に示す道路情報変換部42の変換処理を説明する図である。
図8に示す任意の道路D1を例とした場合、道路情報変換部42は、道路D1を、道路D1の各交差点(ノード)にN1〜N6のノード番号を付与するとともに、道路D1の交差点間を結ぶ経路(タイ)にT1〜T5を付与したNW情報R1に変換する。前述したように、道路情報変換部42は、例えば、osrm形式ファイルの道路情報から、osrm-extractを用いて、各交差点の緯度・経度と交差点間の接続情報を抽出し、各交差点にノード番号を自動割り振りし、各交差点間の経路にタイ番号を割振りする。道路情報変換部42は、道路情報31が古い情報や未入力の情報を含む場合、データサーバ100が記憶するオープンデータ等の各種情報や入力装置60から入力された各種データを用いて、道路情報31の更新や補完を行ってから、ノード及びタイの番号付与を行ってもよい。
そして、道路情報変換部42は、各ノードN1〜N6及び各タイT1〜T5に、道路情報31が有する道路区分、道路と海岸線との距離、信号の有無、道路幅、車線数、歩道の有無、通行条件、制限速度、交通量情報等の道路に関連する各種情報を持たせる。また、道路情報変換部42は、各ノードN1〜N6及び各タイT1〜T5に、道路情報31が有する迂回情報を持たせる。
[タイ情報対応付け部の処理]
次に、タイ情報対応付け部43の処理について説明する。ここでは、タイ情報対応付け部43がNW情報R1(図8参照)のタイT1〜T5に、位置情報を有する資産情報を対応付ける場合について説明する。
まず、タイ情報対応付け部43は、このNW情報R1に対応する地区の施設情報35、地域情報36、人口情報37及び資産情報38を参照する。そして、タイ情報対応付け部43は、参照したデータから、このNW情報R1に対応する地区内の特定の位置情報を有する施設、地域区分、人口、資産等の情報を抽出し、抽出した各情報の位置情報に対応するタイに、抽出した情報を対応付ける。
具体的には、図4に示すように、タイ情報対応付け部43は、タイT1,T3に、それぞれのタイT1,T3に面して建てられた施設の施設G1,G3を対応付ける。そして、タイ情報対応付け部43は、タイT3に、このタイT3が面する土地の区分を示す地域情報J3を対応付ける。
[ノード情報対応付け部の処理]
次に、ノード情報対応付け部44の処理について説明する。ここでは、ノード情報対応付け部44がNW情報R1(図8参照)のノードN1〜N3に、人口情報を対応付ける場合について説明する。
まず、ノード情報対応付け部44は、このNW情報R1に対応する地区の施設情報35、地域情報36、人口情報37及び資産情報38を参照する。そして、ノード情報対応付け部44は、参照したデータから、このNW情報R1に対応する地区内の人口情報を抽出する。
図9は、図1に示すノード情報対応付け部44の処理を説明する図である。例えば、人口情報がメッシュデータ形式である場合、ノード情報対応付け部44は、参照した人口情報37から、このNW情報R1のノードN1〜N3が位置する地区Ka(図9参照)内のメッシュデータを抽出する。そして、ノード情報対応付け部44は、抽出したメッシュデータが有する地区Kaの人口情報Maを取得する。そして、ノード情報対応付け部44は、図9に示すように、取得した人口情報MaをノードN1〜N3に分配する。
ここで、分配の方法として、人口情報MaをノードN1〜N3に均等に分配する方法がある。ノード情報対応付け部44は、地区Ka内の3つのノードN1〜N3に、人口情報Maを3等分した人口情報M1〜M3を対応付ける(図4参照)。すなわち、ノード情報対応付け部44は、対象となるメッシュ内の交差点数(ノード数)をカウントし、人口をノードで割ったノードあたりの人口を、各交差点に分配する。
また、ノード情報対応付け部44は、分配の方法として、人口情報Maを均等に配分した後にN1〜N3の距離に応じた重み付けを付与する方法、代表となるノードを抽出して該代表となるノードに人口情報M1を対応付ける方法、或いは、データ間の空間的な相関に応じた割合で人口情報MaをノードN1〜N3に分配する方法を適用することができる。
また、ノード情報対応付け部44は、位置を特定しない資産情報、例えば、地価情報についても、資産情報38等から、対応付け対象のノードが位置する地区の地価情報を取得し、上記した分配方法のうちいずれかを用いて、各ノードに地価を分配すればよい。
[生成部の処理]
次に、生成部の処理について説明する。生成部46は、生成モデル34に、評価対象となる道路情報31と関連情報32とを入力し、生成モデル34が出力した道路評価情報を取得する。この場合、生成部46は、生成モデル34に、評価対象となるNW情報33を入力する。前述したように、このNW情報33は、道路情報変換部42が変換したNW情報33のノード及びタイに、タイ情報対応付け部43及びノード情報対応付け部44によって、施設情報、地域情報、人口情報及び資産情報が特徴として対応付けられたデータ形式を有する。これらの施設情報、地域情報、人口情報及び資産情報は、所定の評価基準との関係性に応じた重み付けが設定される情報である。
続いて、生成部46は、生成モデル34の各種パラメータを、評価基準に応じて調整する。具体的には、生成部46は、道路上の交通量を予測する場合、例えば、人口、道路幅、車線の数、歩道の有無、道路の制限速度、交通量などの交通量予測に関する特徴量に重み付けを行う。また、生成部46は、地区内の福祉施設、医療施設の比較のために福祉医療の観点に基づく評価基準が設定された場合、例えば、高齢者人口、歩道の有無、道路の制限速度、交通量などの福祉医療に関する特徴量に重み付けを行なう。また、生成部46は、工場誘致のために産業振興の観点に基づく評価基準が設定された場合、例えば、道路の区分、道路幅、車線数、物流拠点、工業用地などの産業に関する特徴量に重み付けを行う。
この評価基準に応じて特徴量の重み付けが行なわれた結果、生成モデル34からは、評価対象のNW情報33についての、評価基準に応じた道路評価情報が出力される。生成部46は、この生成モデル34が出力した道路評価情報を取得して、出力する評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する。
例えば、生成部46は、評価基準が地価の高さである場合には、道路評価情報として、地価が高い順に、道路NWの識別情報を並べた情報を生成する。さらに、生成部46は、評価対象の道路に対応するNW情報33を参照し、評価対象の道路NWに対応付けられた施設情報、地域情報、人口情報及び地価情報を、道路NWの順位に従って並べた情報を生成する。具体的に、図10を参照して説明する。
図10は、図1に示す生成部46が生成する道路評価情報の一例を示す図である。図10に示す道路評価情報は、地価の順位、道路NW、施設及び地価の項目を有する。そして、図10の例では、評価対象の道路NWのうち、地価の順位が1位である道路NWが、N3−T3−N4、すなわち、両端のノードがN3,N4であるタイT3であることを示す。そして、図10の例では、評価対象の道路NWのうち、地価の順位が2位の道路NWが、N1−T1−N3であることを示す。
そして、図10の道路評価情報は、この道路NWの順位順に、各道路NWに対応付けられた施設及び地価を示す。すなわち、図10の例では、地価の高さについては、地価の高さが1位であるN3−T3−N4に対応付けられた施設G3が1位であり、地価の高さが2位であるN1−T1−N3に対応付けられた施設G1が2位であることが示されている。生成装置10の操作者は、この道路評価情報を参照することによって、施設G1,G3の地価の高さを評価することができる。
また、生成部46は、図10に示す表形式の道路評価情報を生成するほか、地図上に、各道路を、順位にしたがって、異なる種別のライン或いは異なる色で示し、さらに、道路に対応する施設を地図上に示した画像形式の道路評価情報を生成してもよい。
図11は、ある地区の道路マップを示す図である。図12は、図11に示す地区の道路について、図1に示す生成部46が生成する道路評価情報の一例を示す図であり、図11に示した地区のシミュレーション結果に応じて生成部46が生成したマップの一例を示す。図11及び図12は、いずれも地価の高さ順に応じて、道路を示すラインの種別を変えている。具体的には、凡例中の「1」に対応するラインは、地価が1位である道路であることを示し、「2」に対応するラインは、地価が2位である道路であることを示し、「3」に対応するラインは、地価が3位である道路であることを示し、「4」に対応するラインは、地価が4位である道路であることを示す。図11に示す地図W0では、地価が未調査或いは不明であるラインは、全て「4」位のラインで示している。
生成部46は、図11の地図W0に示す地区に対して、地価の高さを評価基準としてシミュレーションを行った結果を基に、図12に示すように、未調査である道路についても、全て、地価の順位を対応付けた地図W1を生成する。さらに、生成部46は、地図W1に示すように、調査済みである道路についても、シミュレーション結果を反映して、地価の順位を更新している。そして、生成部46は、各道路に対応付けられた施設G7,G8の位置も図示する。
生成装置10の操作者は、この地図W1を確認することによって、評価対象の地区における全道路の地価の順位を認識することができる。さらに、操作者は、地価の高さが「1位」である道路に面した施設G7の方が、地価の高さが「4位」である道路に面した施設G8よりも、地価を基準とする資産価値が高いことを認識することができる。
また、図11及び図12の例では、地価の高さを評価基準とした場合を例にしたが、もちろんこれに限らない。図13は、図1に示す生成部46が生成する道路評価情報の一例を示す図である。例えば、防災避難計画の策定支援が目的である場合に、図13の地区において、位置K1から避難施設K2までの避難経路の策定を評価基準とした場合について説明する。
この場合、生成部46は、生成モデル34の特徴のうち、緊急輸送道路等の道路区分、海岸線との距離、道路幅、勾配、道路に面した施設の種別や備蓄状況、橋梁の有無、人口などの特徴に重みづけを行い、この地区に関する道路情報と関連情報とを生成モデル34に入力する。そして、生成部46は、生成モデル34から、図13の経路R2の順位が1位であり、経路R3の順位が2位であるシミュレーション結果を得られた。
この際、生成部46は、図13に示すように、経路R2に「1位」を番号付け、経路R3に「2位」を番号付けた、避難経路図を生成する。そして、各経路に沿って設けられた施設G9,G10の位置も避難経路図に図示する。生成装置10の操作者は、この避難経路図を確認することによって、経路R2が避難経路として最も適していることを把握し、例えば、この経路R2に面する施設G9に、備蓄材や車いす等を補充する防災避難計画を策定する。
このように、生成部46は、地図上に、各避難経路を順位が分かるように示すとともに、各避難経路の施設を地図上に併せて示した画像を、道路評価情報として生成してもよい。
もちろん、生成部46は、生成モデル34を用いたシミュレーションによって、未調査であった情報も補完することができる。例えば、生成部46は、生成モデル34から未調査であった道路の交通量や未調査である地価情報等を示す道路評価情報を取得し、未調査部分を補完した、表形式或いは地図形式等の道路評価情報を生成する。
他にも、生成部46は、道路の点検、補修等の対策を実施する際には、生成モデル34のパラメータのうち、道路の交通量、迂回路の有無や迂回路の交通量、地域区分といった特徴に重みづけをさせて、道路の点検や補修等の評価基準に応じた道路評価情報を取得してもよい。
また、工場や店舗、駐車場等といった各種施設の位置選択において、動線を考慮した評価を行う場合には、生成部46は、生成モデル34のパラメータのうち、道路の道路幅、車線の数、道路の制限速度、迂回路の数、インターチェンジまでの距離、物流拠点までの移動経路、地区の区分、人口等の特徴に重みづけをさせて、道路の順位と、道路に対応付けられた区画の順位を取得すればよい。例えば、予想売上金額が高い店舗立地を検討する場合を例に説明する。この場合には、生成部46は、生成モデル34のパラメータのうち、店舗の規模、人口統計、地価、周辺店舗に関する情報などの特徴に重みづけをさせて、道路とそれに対応付けられた店舗設置候補地の順位を取得し、表形式或いは地図形式等の道路評価情報を生成する。
また、立地の適正化や、施設削減の影響を定量評価する際には、生成部46は、生成モデル34のパラメータうち、道路の利用度、人口、交通量、施設の利用度、施設までの移動経路の数、バス運行コース、駅までの距離などの特徴に重みづけをさせて、定量評価に応じた道路評価情報、すなわち、道路とそれに対応付けられた各施設の順位情報を取得すればよい。例えば、人口カバー率、利用率及び統廃合時に不具合を受ける人の数などの観点から公共施設の立地を検討する場合を例にする。この場合、生成部46は、生成モデル34のパラメータうち、人口統計、駅からの距離、バスの運行ルート、道路の区分、道路の車線数、歩道の有無、迂回路の数などの特徴に重みづけをさせて、道路とそれに対応付けられた公共施設の順位を取得し、表形式或いは地図形式等の道路評価情報を生成する。
そして、橋梁劣化度を予測する際には、生成部46は、生成モデル34のパラメータのうち、橋梁のスペック、橋梁の交通量、海岸線からの距離などの特徴に重みづけをさせて、道路と対応付けられた橋梁の劣化度の予測順位を取得し、表形式或いは地図形式等の道路評価情報を生成する。
また、通学路の設定などのための安全度の予測を行う場合には、生成部46は、生成モデル34のパラメータうち、学校の位置、見守りスケジュールや見守り箇所の位置、人口統計、交通事故の統計、歩道の有無、犯罪統計などの特徴に重みづけをさせて、通学路の安全度に対する順位を取得し、表形式或いは地図形式等の道路評価情報を生成する。
また、車種別や市内市街等の分類も含めた交通量を予測する際には、生成部46は、生成モデル34のパラメータのうち、人口統計、就業者数統計、商業施設、公共交通機関などの特徴に重みづけをさせて、道路と対応付けられた交通量の予測順位を取得し、表形式或いは地図形式等の道路評価情報を生成する。
[学習処理の処理手順]
次に、生成装置10による学習処理の流れの一例について説明する。図14は、実施形態に係る生成装置10による学習処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図14に示すように、まず、生成装置10では、取得部41が、通信部20或いは入力装置60を介して、道路情報31及び関連情報32を取得する(ステップS1,ステップS2)。続いて、道路情報変換部42は、道路情報31を、交差点をノードとするとともに交差点間を結ぶ経路をタイとしたNW情報33に変換する道路情報変換処理を行う(ステップS3)。
そして、タイ情報対応付け部43は、NW情報のタイに、関連情報のうち特定の位置情報を有する資産情報を対応付ける(ステップS4)。すなわち、タイ情報対応付け部43は、道路情報に、関連情報のうち特定の位置情報を有する資産情報を対応付ける。続いて、ノード情報対応付け部44は、NW情報のノードに、関連情報のうち位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付ける(ステップS5)。すなわち、ノード情報対応付け部44は、道路情報に、関連情報のうち位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付ける。
そして、学習部45は、道路情報31と関連情報32とを生成モデル34に入力し、これらのデータが有する特徴を生成モデルに学習させて(ステップS6)、学習処理を終了する。
[生成処理の処理手順]
次に、生成装置10による生成処理の流れの一例について説明する。図15は、実施形態に係る生成装置10による生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図15に示すように、まず、生成装置10では、取得部41が、通信部20或いは入力装置60を介して、評価対象に関する道路情報31及び関連情報32を取得する(ステップS11,ステップS12)。ステップS13〜ステップS15は、図14に示すステップS3〜ステップS5である。
そして、通信部20或いは入力装置60を介して入力された指示情報に基づいて、制御部40は、何を軸に評価するかを示す評価基準と、出力内容を設定する(ステップS16,ステップS17)。
続いて、生成部46は、評価基準に応じて生成モデル34を調整する(ステップS18)。言い換えると、生成部46は、設定された評価基準に応じて、生成モデル34のパラメータのいずれかに重みづけを行う。そして、生成部46は、生成モデル34に、ステップS13において変換したNW情報33を入力し、生成モデル34から出力された道路評価情報を取得して、道路評価情報を生成する生成処理を行う(ステップS19)。すなわち、生成部35は、道路情報31と関連情報32との関係性に基づいて、所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する。言い換えると、生成部46は、所定の道路を示す道路情報31と、当該道路情報が示す道路を所定の評価基準で評価する際の指標となる情報を示す関係情報32との道路評価情報を生成する。そして、出力装置70は、生成部46が生成した道路評価情報を外部に出力し(ステップS20)、生成処理を終了する。
[実施形態の効果]
このように、本実施形態に係る生成装置10は、道路情報と、道路情報と、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる関連情報との関係性に基づいて、所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成して、出力する。このため、本実施形態によれば、道路を対象にしたトリップ調査、施設利用調査等のアンケート調査、交通量調査等を実行せずとも、迅速かつ簡易に、道路評価情報を生成することができる。
また、本実施形態に係る生成装置10は、道路情報を、交差点をノードとするとともに交差点間を結ぶ経路をタイとしたNW情報に変換し、道路情報の簡易化を行っている。このように、本実施形態では、道路情報をNW情報にモデル化することによって簡易なデータ構成に変換してから、シミュレーションを実行している。言い換えると、本実施形態によれば、簡易なデータ構成のNW情報を用いてシミュレーションを行うため、シミュレーションの処理負担が小さく、広範囲のNW情報に対しても短時間で処理可能である。
そして、生成装置10は、道路情報に、関連情報のうち、特定の位置情報を有する資産情報を対応付け、道路情報に、関連情報のうち、位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付けている。具体的には、本実施形態では、道路情報を変換したNW情報のタイに、関連情報のうち特定の位置情報を有する資産情報を対応付け、NW情報のノードに、関連情報のうち位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付けて、生成モデル34に入力する。
したがって、本実施形態では、出力する評価基準に応じた道路評価情報として、評価対象の道路の評価とともに、この道路に対応するNW情報に対応付けられた資産等の評価を含む情報が出力される。
すなわち、施設、地域、資産等に対する評価は、他のシステムであるようなビッグデータの相関分析とは異なり、道路情報に基づく情報として出力されるため、道路によるアクセス等の現実的な制約条件が加えられたシミュレーションによる、現実的な資産評価を導き出すことができる。言い換えると、本実施形態では、人、車両、物など施設に何らかの影響を与える要因は、主に道路でのアクセスを経由することであるとしてシミュレーションを実行するため、無条件なビッグデータを利用した場合と比較して、現実的な相関を有する資産評価結果を出力することができる。
具体的には、本実施形態に係る生成装置10は、道路評価情報として、評価対象の複数の道路の順位を示すと情報と、道路の順位にしたがってネットワーク情報に対応付けられた資産を示す情報と、を生成する。すなわち、生成装置10からは、道路NWの順位に加えて、各道路NWに対応付けられた複数の資産の順位も併せて出力されることとなる。そして、本実施形態では、この順位は、複数ある評価基準のうち、評価対象に求める評価基準に応じたものである。
したがって、生成装置10の操作者は、操作者所望の評価基準を軸として順位が付与された道路評価情報を用いることによって、個別の施設の特徴や重要度を、所望の評価基準の観点から、道路NWを考慮して評価することが可能になる。また、道路評価情報における各施設の順位は、道路NWの順位に対応して相対的に付与されたものである。すなわち、生成装置10の操作者は、道路評価情報を用いることによって、様々な施設、地域、資産等の道路NW上での相対的な価値を導くことができる。このため、生成装置10の操作者は、道路順位情報における施設等の順位を参照することによって、施設の特性や重要度の定量評価を行うことができ、客観的な情報として住民説明等に利用することができる。
例えば、生成装置10が出力した道路評価情報を用いて、道路や公共施設の維持管理の最適化を検討することができる。また、生成装置10の操作者は、実施形態による道路評価情報を用いることによって、単純に個別の試算の利用度や劣化度などの評価だけではなく、住民の利用の可能性や利便性などへの影響を、道路NWの価値を基に分析し、階層評価を行うことができる。
つまり、生成装置10の操作者は、生成装置10を利用して、公共施設やインフラ施設への統廃合による道路ネットワークへの影響をシミュレーションすることによって、公共施設等の維持管理立地適正化や、都市計画策定の支援が可能になる。
具体的には、生成装置10の操作者は、生成装置10に資産の統廃合を入力することによって得られた道路評価情報を基に、住民のアクセスの影響を地域全体の道路NWの変化として分析することができる。或いは、生成装置10の操作者は、生成装置10に異なる資産の統廃合の組み合わせを入力することによって得られた道路評価情報を基に、道路NWの影響を最小化させる方法を検討することができる。また、生成装置10の操作者は、中心市街地への集約型や都市内のサブコアを活用したNW型などのオリジナルシナリオに対応する情報をそれぞれ生成装置10に入力することによって得られた各道路評価情報の比較を通じて、将来の都市像をモデル検証することの実現が期待できる。
その他にも、生成装置10が出力した道路評価情報を用いることによって、自治体による防災避難訓練策定や、産業振興策の都市への影響分析、事業評価など幅広い計画を立案、実行していく上での住民の生活への影響を評価することができる。
また、本実施形態に係る生成装置10が出力した道路評価情報と、他のデータとを組み合わせて分析を行うことによって、コンサルティングの実施も可能になると考えられる。例えば、生成装置10が出力した道路評価情報と、資産種別ごとのライフサイクルコストの試算結果とを組み合わせることによって、必要となるコスト試算が可能となり、コストの最小化等の取り組みを支援することができる。
[装置構成]
なお、生成装置10は、任意の数のデータサーバ100と通信可能に接続されていてもよい。また、生成装置10は、データサーバ100とデータのやり取りを行うフロントエンドサーバと、生成処理を実行するバックエンドサーバとにより実現されてもよい。このような場合、フロントエンドサーバには、図1に示す道路情報31、関連情報32および取得部41が含まれ、バックエンドサーバには、図1に示す道路情報変換部42、タイ情報対応付け部43、ノード情報対応付け部44、学習部45及び生成部46が含まれることとなる。
[その他]
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
[プログラム]
また、上述してきた実施形態に係る生成装置10は、例えば図16に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図16は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等からデータを読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が生成装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、通信部は、通信手段や通信回路に読み替えることができる。
10 生成装置
20 通信部
30 記憶部
31 道路情報
32 関連情報
33 ネットワーク(NW)情報
34 生成モデル
35 施設情報
36 地域情報
37 人口情報
38 資産情報
40 制御部
41 取得部
42 道路情報変換部
43 タイ情報対応付け部
44 ノード情報対応付け部
45 学習部
46 生成部
50 インタフェース部
60 入力装置
70 出力装置
100 データサーバ

Claims (14)

  1. 道路情報と、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる関連情報との関係性に基づいて、前記所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する生成部と、
    前記生成部が生成した前記道路評価情報を出力する出力部と、
    を有することを特徴とする生成装置。
  2. 前記道路情報と前記関連情報とが有する特徴を生成モデルに学習させる学習部をさらに有し、
    前記生成部は、前記生成モデルに前記道路情報と前記関連情報とを入力し、前記生成モデルが出力した前記道路評価情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の生成装置。
  3. 前記所定の評価基準を入力する入力部をさらに有し、
    前記生成部は、前記所定の評価基準に応じて前記生成モデルを調整することを特徴とする請求項2に記載の生成装置。
  4. 前記関連情報は、前記道路情報が示す道路と紐付けられる情報であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の生成装置。
  5. 前記関連情報は、前記道路情報が示す道路から所定の範囲内に位置する所定の施設を示す情報であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の生成装置。
  6. 前記関連情報は、前記施設の種別または規模を示す情報であることを特徴とする請求項5に記載の生成装置。
  7. 前記関連情報は、それぞれ異なる指標となる複数の情報であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の生成装置。
  8. 前記関連情報は、前記所定の評価基準との関係性に応じた重み付けが設定される複数の情報であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の生成装置。
  9. 前記道路情報に、前記関連情報のうち特定の位置情報を有する資産情報を対応付ける第1の対応付け部と、
    前記道路情報に、前記関連情報のうち位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付ける第2の対応付け部と、
    をさらに有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の生成装置。
  10. 前記道路情報を、交差点をノードとするとともに前記交差点間を結ぶ経路をタイとしたネットワーク情報に変換する道路情報変換部をさらに有し、
    前記第1の対応付け部は、前記タイに前記位置情報を有する資産情報を対応付け、
    前記第2の対応付け部は、前記ノードに前記位置を特定しない人口情報或いは資産情報を対応付けることを特徴とする請求項9に記載の生成装置。
  11. 前記生成部は、評価対象の複数の道路の順位を示すと情報と、前記道路の順位にしたがって前記ネットワーク情報に対応付けられた資産を示す情報と、を生成することを特徴とする請求項10に記載の生成装置。
  12. 前記生成部は、所定の道路を示す道路情報が有する特徴と、当該道路情報が示す道路を前記所定の評価基準で評価する際の指標となる関係情報が有する特徴との間の相関を算出し、算出した相関に基づいて、前記道路評価情報を生成することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の生成装置。
  13. 生成装置が実行する生成方法であって、
    道路情報と、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる関連情報との関係性に基づいて、前記所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する生成ステップと、
    前記生成ステップにおいて生成された前記道路評価情報を出力する出力ステップと、
    を有することを特徴とする生成方法。
  14. コンピュータに、
    道路情報と、所定の評価基準に応じた評価の指標となりうる関連情報との関係性に基づいて、前記所定の評価基準に応じた道路評価を示す道路評価情報を生成する生成手順と、
    前記生成手順において生成された前記道路評価情報を出力する出力手順と、
    を実行させるための生成プログラム。
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