JP2018180016A - 光検出装置およびレーザ顕微鏡システム - Google Patents

光検出装置およびレーザ顕微鏡システム Download PDF

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博一 久保
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茂人 三木
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Hirotaka Terai
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徳子 原口
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泰 平岡
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Abstract

【課題】画像化した際の輝度の飽和レベルを向上する。【解決手段】標本Sからの蛍光の単一の検出光路を複数の分岐光路に分岐する光路分岐部45と、光路分岐部45により分岐された分岐光路ごとに設けられ、蛍光を検出するSSPDまたはガイガーモードAPDを含む複数の光検出器29A,29B,29Cと、これら複数の光検出器29A,29B,29Cから出力される各検出信号に基づいて単一の画像信号を生成する信号合算器37とを備える光検出装置5を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、光検出装置およびレーザ顕微鏡システムに関するものである。
従来、検出器として、PMT(光電子増倍管)の代わりにSSPD(Superconducting nanowire Single Photon Detector)を採用したレーザ顕微鏡装置が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。また、光検出器として4個のSSPDを集合させたSSPDアレイを備え、1つのフォトン入力に対して多ピクセルの受光素子を形成することで、1ピクセルあたりの受光面積を縮小して、検出効率および応答速度を向上する構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2013−019777号公報
Johtaro Yamamoto、Masataka Kinjo、他7名、「Rotational diffusionmeasurements using polarization-dependent fluorescence correlation spectroscopybased on superconducting nanowire single-photon detector」、14 Dec 2015、Vol.23、No.25、DOI:10.1364/OE.23.032633、OPTICS EXPRESS 32633
しかしながら、SSPDは1フォトンを検出した後に不感時間があるため、非特許文献1に記載のレーザ顕微鏡装置および特許文献1に記載の構成では、SSPD自体の特性によりフォトンの最大計数率が制約されてしまい、SSPDの検出信号を基に2次元画像を構築する際に最大階調が制限されてしまうという不都合がある。このような不都合は、微弱光を検出する場合には然程問題にならないが、ある程度の蛍光量を発する標本や視野内に蛍光の光量ムラがある標本を観察する場合は、画像内の一部が飽和するという問題を生じさせる。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、画像化した際の輝度の飽和レベルを向上することができる光検出装置およびレーザ顕微鏡システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の第1態様は、標本からの観察光の単一の検出光路を複数の分岐光路に分岐する光路分岐部と、該光路分岐部により分岐された前記分岐光路ごとに設けられ、前記観察光を検出するSSPDまたはガイガーモードAPDを含む複数の光検出器と、これら複数の光検出器から出力される各検出信号に基づいて単一の画像信号を生成する信号生成部とを備える光検出装置である。
本態様によれば、標本において発生した観察光の単一の検出光路を光路分岐部により複数の分岐光路に分岐し、分岐光路ごとに、SSPDまたはガイガーモードAPDを含む複数の光検出器の内のいずれかにより観察光を検出することで、光検出器ごとに入射光量を抑えて飽和を回避しつつ、単位時間当たりに計数可能なフォトンの数を光検出器の数だけ増加してフォトンの最大計数率を向上することができる。
この場合において、各光検出器から得られる各検出信号に基づいて、信号生成部により単一の画像信号を生成することで、光検出器を単品で使用する場合や、1つのフォトンに対して多ピクセルの受光素子で検出する場合と比較して、画像化した際の輝度の飽和レベルを向上することができる。
上記態様においては、少なくともいずれか一の前記光検出器が、複数の前記SSPDまたは複数の前記ガイガーモードAPDをアレイ状に配列してなることとしてもよい。
このように構成することで、各SSPDまたは各ガイガーモードAPDにより単位時間当たりに検出することができるフォトン数が1フォトン程度であるとしても、1つの光検出器において、複数のSSPDまたは複数のガイガーモードAPDによってフォトンを検出することにより、標本からの観察光を検出可能な光強度入射範囲を広げることができる。これにより、画像化した際の輝度の飽和レベルの向上を図ることができる。
上記態様においては、前記光路分岐部が、前記観察光の一部を透過し残りを反射する部分反射ミラーを備えることとしてもよい。
このように構成することで、単一の検出光路の観察光を複数の分岐光路へ部分反射ミラーの透過特性および反射特性に応じた強度比で分岐させることができる。
上記態様においては、前記光路分岐部が、前記観察光を偏光成分に応じて分岐する偏光素子を備えることとしてもよい。
このように構成することで、光路分岐部として部分反射ミラーを採用した場合と同様の効果が得られる。
上記態様においては、前記光路分岐部が、前記観察光を波長に応じて分岐する分光素子を備えることとしてもよい。
このように構成することで、単一の検出光路の観察光を複数の分岐光路へ分光素子の波長特性に応じた分岐比で分岐させることができる。
上記態様においては、前記光路分岐部が、入射端が1つで射出端が複数に分岐されたファイバカプラを備えることとしてもよい。
このように構成することで、ファイバカプラの特性により観察光の分岐比を調整することができ、また、ファイバベースの光減衰器によっても観察光の分岐比が調整可能となる。また、ミラー等によって光路を分岐する場合と比較して、ファイバカプラの特性により簡素な構成で設置のフレキシビリティを向上することができる。
上記態様においては、前記光路分岐部が、複数の光ファイバを束ねたバンドルファイバを備えることとしてもよい。
このように構成することで、バンドルファイバにより、単一の検出光路の観察光を複数の分岐光路へ空間的に分岐させることができる。
上記態様においては、前記バンドルファイバに入射する前記観察光の光量と前記バンドルファイバ内での各前記光ファイバの配置との関係に基づいて、前記信号生成部により前記画像信号を生成する前記検出信号を選択する信号選択部を備えることとしてもよい。
バンドルファイバに入射する観察光は、光束の径方向の中心部ほど強度分布が高く、光束の径方向の中心から離れるほど強度分布が低くなるため、観察光の入射光量が低減すると、バンドルファイバの径方向の中心から離れて配されている光ファイバが割り当てられた光検出器の検出光量も低減し、それらの光検出器から出力される検出信号は画像信号の生成に不要となることがある。したがって、信号選択部により、観察光の光量に応じて、画像信号の生成に使用する検出信号を選択することで、画像信号のS/N比をより向上することができる。
上記態様においては、前記バンドルファイバに入射する前記観察光の光束径を変更する光束径変更部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、光束径変更部によって観察光の光束径を変更することにより、各光検出器に入射させる観察光の分岐比を変えることができ、分岐比設定の融通性を向上することができる。
上記態様においては、前記信号生成部が、2以上の前記検出信号を合算して前記画像信号を生成することとしてもよい。
このように構成することで、複数の光検出器からの各検出信号を合算する分だけ、S/N比の高い画像信号を生成することができる。
上記態様においては、前記分岐光路ごとの前記観察光の分岐比を記憶する記憶部を備え、前記信号生成部が、前記記憶部に記憶されている前記分岐比を対応する各前記検出信号に乗算してから各前記検出信号を合算することとしてもよい。
このように構成することで、2以上の検出信号を単純に合算する場合と比較して、S/N比を確保しつつ、より飽和レベルの高い画像信号を生成することができる。細胞標本を観察する場合のように、標本などの明るい領域とバックグラウンドなどの暗い領域とが混在する場合に有効となる。
上記態様においては、前記光検出器ごとに入射光量に対して信号強度が線形に変化する線形応答領域の下限値および上限値を記憶する記憶部を備え、前記信号生成部が、前記記憶部に記憶されている前記光検出器ごとの前記線形応答領域の下限値および上限値に基づいて、各前記検出信号から前記線形応答領域内の値のみを抜き出して合算することとしてもよい。
このように構成することで、リニアリティの広い画像信号を生成することができる。
上記態様においては、前記信号生成部が、いずれかの前記光検出器の前記検出信号が輝度飽和値よりも輝度が高い場合に、該輝度飽和値よりも高い輝度値を他の前記光検出器の前記検出信号に基づいて推定し、推定した輝度値を前記輝度飽和値に置き換えて合算に用いることとしてもよい。
このように構成することで、微弱光域の情報が明瞭な画像信号を生成することができる。
上記態様においては、前記光路分岐部が、前記観察光を反射する反射ミラーと、該反射ミラーを前記検出光路において挿脱する挿脱機構とを備えることとしてもよい。
このように構成することで、単一の検出光路の観察光を複数の分岐光路へ、挿脱機構による反射ミラーの検出光路への挿入と検出光路からの脱離との切り替えによって時間的に分岐させることができる。
本発明の第2態様は、レーザ光源から射出されたレーザ光を前記標本において走査させる光走査部と、該光走査部により前記レーザ光が走査された結果、前記標本から戻る前記観察光を検出する上記いずれかの光検出装置と、該光検出装置の前記SSPDまたは前記ガイガーモードAPDからなる前記光検出器を冷却する冷凍機とを備えるレーザ顕微鏡システムである。
本態様によれば、光走査部の作動によりレーザ光源から射出されたレーザ光が標本において走査されると、標本における各走査位置から戻る観察光が光検出装置の複数の光検出器により検出される。この場合において、SSPDまたはガイガーモードAPDからなる光検出器が冷凍機によって冷却状態が保たれていることにより、高量子効率かつ低暗ノイズで観察光を検出することができる。
本発明によれば、画像化した際の輝度の飽和レベルを向上することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係るレーザ顕微鏡システムを示す全体構成図である。 図1のレーザ顕微鏡システムにおける顕微鏡本体の構成を示す模式図である。 図1のレーザ顕微鏡システムにおける光路分岐光学系および冷凍機を示す模式図である。 図1のレーザ顕微鏡システムにおける光検出器の入射光量と検出信号強度との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係るレーザ顕微鏡システムおける光路分岐部の別の一例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係るレーザ顕微鏡システムにおける光路分岐部の一例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例に係るレーザ顕微鏡システムにおける光路分岐部の一例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例に係るレーザ顕微鏡システムにおける光路分岐部の一例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例に係るレーザ顕微鏡システムにおける光路分岐部の別の一例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の第4変形例に係るレーザ顕微鏡システムにおける光路分岐部の一例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態の第4変形例に係るレーザ顕微鏡システムにおける光路分岐部の別の一例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係るレーザ顕微鏡システムにおける光路分岐光学系を示す模式図である。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る光検出装置およびレーザ顕微鏡システムについて、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るレーザ顕微鏡システム1は、図1に示すように、顕微鏡本体3と、光路分岐光学系27および信号合算器(信号生成部)37を備える光検出装置5と、冷凍機7とを備えている。
顕微鏡本体3は、図1および図2に示すように、標本Sを載置するステージ9と、レーザ光源11から発せられたレーザ光を略平行光にするコリメートレンズ13と、コリメートレンズ13により略平行光にされたレーザ光を2次元的に走査するガルバノミラー(光走査部)15と、ガルバノミラー15によって走査されたレーザ光を標本Sに集光する一方、標本Sにおいて発生する蛍光(観察光)を集光する対物レンズ17と、対物レンズ17によって集光されて、ガルバノミラー15を介してレーザ光の光路を戻る蛍光をレーザ光の光路から分岐するダイクロイックミラー19と、ダイクロイックミラー19により分岐された蛍光を集光する集光レンズ21とを備えている。図中、符号23および符号25は、レーザ光および蛍光をリレーする瞳投影レンズおよび結像レンズである。
光検出装置5は、図1および図3に示すように、顕微鏡本体3に接続された光路分岐光学系27と、標本Sから発せられた蛍光を検出する複数の光検出器29(以下、符号29A,29B,29Cで示す。)と、光路分岐光学系27と冷凍機7とを接続する複数の光ファイバ31(以下、31A,31B,31Cで示す。)と、光検出器29A,29B,29Cにより検出された蛍光の検出信号を出力する検出回路33(以下、符号33A,33B,33Cで示す。)と、検出回路33A,33B,33Cから出力される検出信号を合算する信号合算器37とを備えている。図中、符号35A,35B,35CはA/D変換器を示している。
光路分岐光学系27は、図3に示すように、顕微鏡本体3の集光レンズ21により集光された蛍光の内、対物レンズ17の焦点位置において発生した蛍光のみを通過させる共焦点ピンホール39と、共焦点ピンホール39を通過した蛍光を略平行光にするコリメートレンズ41と、コリメートレンズ41により略平行光にされた蛍光に含まれるレーザ光を遮断するバンドパスフィルタ43と、バンドパスフィルタ43を通過した蛍光の検出光路を複数のチャネル(分岐光路)C1,C2,C3に分岐する光路分岐部45と、光路分岐部45により分岐された各チャネルC1,C2,C3の蛍光をそれぞれ集光する3枚の集光レンズ47(以下、符号47A,47B,47Cで示す。)とを備えている。
光路分岐部45は、ハーフミラー等の2枚の部分反射ミラー46(以下、符号46A,46Bで示す)を備えている。
1枚目の部分反射ミラー46Aは、入射した蛍光の一部を反射特性に応じて反射してチャネルC1に分岐する一方、入射した残りの蛍光を透過特性に応じて透過させて2枚目の部分反射ミラー46Bに入射させるようになっている。
2枚目の部分反射ミラー46Bは、入射した蛍光の一部を反射特性に応じて反射してチャネルC2に分岐する一方、入射した残りの蛍光を透過特性に応じて透過させてチャネルC3に分岐するようになっている。
光ファイバ31A,31B,31Cは、チャネルC1,C2,C3の蛍光をそれぞれ冷凍機7に導光するマルチモードファイバである。これら光ファイバ31A,31B,31Cは、光路分岐光学系27に接続されたファイバ入射端30A,30B,30Cと、冷凍機7に接続されたファイバ射出端32A,32B,32Cとを備え、チャネルC1,C2,C3の蛍光をファイバ入射端30A,30B,30Cから入射させて、ファイバ射出端32A,32B,32Cから射出するようになっている。
光検出器29A,29B,29Cは、いずれもSSPDからなり、入射した光のフォトン数に応じた電圧信号を外部に出力するようになっている。これら光検出器29A,29B,29Cは、冷凍機7の内部の試料台に設置されており、図示しない電流供給部からバイアス電流が供給されることにより動作するようになっている。
冷凍機7は、図3に示すように、収容している3個の光検出器29A,29B,29Cと光ファイバ31A,31B,31Cの各ファイバ射出端32A,32B,32Cとを接続する光ファイバ49A,49B,49Cを備え、光ファイバ31A,31B,31Cにより導光されてきた各蛍光を光ファイバ49A,49B,49Cにより光検出器29A,29B,29Cに導光するようになっている。また、冷凍機7は、光検出器29A,29B,29Cを極低温状態に冷却して、超伝導状態に保持するようになっている。
検出回路33A,33B,33Cは、光検出器29A,29B,29Cにフォトンが入射することにより超伝導体における超伝導状態から常伝導状態に変化する際の電圧変化を検出信号として出力するようになっている。
信号合算器37は、下記式(1)に示すように、各検出回路33A,33B,33Cから出力されてA/D変換器35A,35B,35Cを介して入力される各検出信号を合算して、単一の画像信号を生成するようになっている。
画像信号=チャネルC1の光検出器29Aの検出信号+チャネルC2の光検出器29Bの検出信号+チャネルC3の光検出器29Cの検出信号・・・(1)
信号合算器37により生成された単一の画像信号は、図示しないPC(Personal Computer)等に送られて画像化されるようになっている。
次に、このように構成された光検出装置5およびレーザ顕微鏡システム1の作用について説明する。
本実施形態に係るレーザ顕微鏡システム1により標本Sを観察する場合は、顕微鏡本体3において、ステージ9に標本Sを載置して、レーザ光源11からレーザ光を発生させる。
レーザ光源11から発せられたレーザ光は、コリメートレンズ13によって略平行光に変換され、ダイクロイックミラー19によって偏向されてガルバノミラー15に入射される。ガルバノミラー15の作動により2次元的に走査されたレーザ光は、瞳投影レンズ23および結像レンズ25を経由して、対物レンズ17により標本Sに集光される。
標本Sにおいては、レーザ光の各走査位置において蛍光物質が励起されることにより、蛍光が発生する。発生した蛍光は、対物レンズ17により集光され、結像レンズ25、瞳投影レンズ23およびガルバノミラー15を経由して戻る途中で、ダイクロイックミラー19を透過することによりレーザ光の光路から分岐され、集光レンズ21により集光されて光路分岐光学系27に入射される。
光路分岐光学系27に入射した蛍光の内、共焦点ピンホール39を通過した蛍光は、コリメートレンズ41によって略平行光に変換され、バンドパスフィルタ43によって観察したい蛍光波長域以外の光が除去される。そして、蛍光は、1枚目の部分反射ミラー46Aによって波長特性に応じて2つの光路に分岐され、さらにその内の1つの光路が2枚目の部分反射ミラー46Bによって波長特性に応じて2つの光路に分岐される。これにより、単一の検出光路の蛍光が3つのチャネルC1,C2,C3に分岐される。
チャネルC1,C2,C3に分岐された蛍光は、それぞれ集光レンズ47A,47B,47Cにより集光されてファイバ入射端30A,30B,30Cに入射し、各光ファイバ31A,31B,31Cにより導光されて、冷凍機7に接続されたファイバ射出端32A,32B,32Cからそれぞれ射出される。
冷凍機7内部においては、ファイバ射出端32A,32B,32Cから射出された蛍光が光ファイバ49A,49B,49Cによってそれぞれ異なる光検出器29A,29B,29Cに導光され、光検出器29A,29B,29Cによってそれぞれ検出される。
光検出器29A,29B,29Cにおいて蛍光が検出されることによりそれぞれ電圧変化が生じると、その電圧変化に基づいて検出回路33A,33B,33Cによりそれぞれの検出信号が生成される。検出回路33A,33B,33Cにより生成された各検出信号は、A/D変換器35A,35B,35Cを経由して信号合算器37に入力され、信号合算器37により合算される。これにより、信号合算器37において単一の画像信号が生成され、生成された画像信号が図示しないPC等に送られて画像化される。
以上説明したように、本実施形態に係る光検出装置5およびレーザ顕微鏡システム1によれば、標本Sにおいて発生した蛍光の単一の検出光路を2枚の部分反射ミラー46A,46Bにより3つのチャネルC1,C2,C3に分岐し、チャネルC1,C2,C3ごとに、それぞれSSPDからなる光検出器29A,29B,29Cにより蛍光を検出することで、光検出器29A,29B,29Cごとに入射光量を抑えて飽和を回避しつつ、単位時間当たりに計数可能なフォトンの数を光検出器29A,29B,29Cの数だけ増加してフォトンの最大計数率を向上することができる。
この場合において、各光検出器29A,29B,29Cから得られる各検出信号に基づいて、信号合算器37により単一の画像信号を生成することで、光検出器を単品で使用する場合と比較して、画像化した際の輝度の飽和レベルを向上することができる。また、光検出器の総数は任意に増減できるため、特許文献1の様に1つのフォトンに対して多ピクセルの受光素子で検出する場合と比較して、画像化した際の輝度の飽和レベルを向上することができる。
また、冷凍機7によって極低温に冷却されて超伝導状態に保持されているSSPDからなる光検出器29A,29B,29Cにより各チャネルC1,C2,C3の蛍光を検出することで、高量子効率かつ低暗ノイズで蛍光を検出することができる。また、これら各光検出器29A,29B,29Cを単一の冷凍機7によって冷却することで、各光検出器29A,29B,29Cを別個の冷凍機7で冷却する場合と比較して、冷凍機7に要するスペースを大幅に削減し、かつ、冷凍機7に係るコストを大幅に低減することができる。さらに、単一の冷凍機7によって光検出器29A,29B,29Cを冷却するので、光検出器29A,29B,29C間での冷却温度のバラツキをなくし、光検出器29A,29B,29C間での性能安定性を得ることができる。
本実施形態においては、光路分岐光学系27と冷凍機7とを光ファイバ31A,31B,31Cによって接続したが、光ファイバ31A,31B,31Cに代えて、ガラスロッドで接続したり、ミラーによって空気光路を経由して蛍光を冷凍機7に導いたりしてもよい。
また、本実施形態においては、検出回路33A,33B,33C、A/D変換器35A,35B,35Cおよび信号合算器37を冷凍機7の外に配置する構成としたが、これら検出回路33A,33B,33C、A/D変換器35A,35B,35Cおよび信号合算器37も冷凍機7内に配置することとしてもよい。
また、本実施形態においては、いずれもSSPDからなる光検出器29A,29B,29Cを備えることとしたが、光検出器の数は複数であればこれに限定されるものではなく、また、複数の光検出器の内、いずれかがSSPDまたはガイガーモードAPD(Avalanche Photodiode)であればよい。
例えば、SSPDやガイガーモードAPDからなる光検出器とPMT(Photomultiplier Tube)からなる光検出器とを組み合わせることとしてもよい。ガイガーモードとは、APDに印加する逆電圧を降伏電圧以上に設定して、光電流を増倍する倍率を非常に大きくし、光を検出するとその光の強度に関係なく一定強度の信号を出力する動作モードをいう。
また、少なくともいずれか一の光検出器が、複数のSSPDまたは複数のガイガーモードAPDをアレイ状に配列してなるものであってもよい。
アレイ状に配された各SSPDまたは各ガイガーモードAPDにより単位時間当たりに検出することができるフォトン数はそれぞれ1フォトン程度であるとしても、1つの光検出器において、複数のSSPDまたは複数のガイガーモードAPDによってフォトンを検出することにより、標本Sからの蛍光を検出可能な光強度入射範囲を広げることができる。これにより、画像化した際の輝度の飽和レベルの向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、例えば、図4に示すように、信号合算器37が、光検出器29A,29B,29Cごとに入射光量に対して信号強度が線形に変化する線形応答領域の下限値および上限値を記憶する記憶部を備え、記憶部に記憶されている光検出器29A,29B,29Cごとの線形応答領域の下限値および上限値に基づいて、各検出信号から線形応答領域内の値のみを抜き出して合算することとしてもよい。
このようにすることで、リニアリティの広い画像信号を生成することができる。
また、本実施形態においては、2枚の部分反射ミラー46A,46Bにより、単一の検出光路を3つのチャネルC1,C2,C3に分岐する例を示したが、単一の検出光路を2以上の任意のチャネルに分岐することとすればよい。例えば、図5に示すように、光路分岐部45が1枚の部分反射ミラー46を備え、単一の検出光路を2つのチャネルC1,C2に分岐することとしてもよい。この場合、部分反射ミラー46の反射率で分岐比を変えることとすればよい。図5に示す例は、強度比1の蛍光をそれぞれ強度比0.5ずつに分岐している。
本実施形態は以下のように変形することができる。
第1変形例としては、例えば、図6に示すように、光路分岐部45が、部分反射ミラー46に代えて、蛍光を偏光成分に応じて分岐する偏光ビームスプリッタ(偏光素子)51を備えることとしてもよい。
このようにすることで、無偏光の蛍光(Unpolarized Light)をS偏光(S−Polarized Light)の蛍光のチャネルC1とP偏光(P−Polarized Light)の蛍光のチャネルC2とに略同等の割合で分岐することができる。この場合も本実施形態と同様の効果が得られる。
第2変形例としては、例えば、図7に示すように、光路分岐部45が、部分反射ミラー46に代えて、単一の検出光路の蛍光を波長に応じて分岐するリニアバリアブルフィルタ等の分光素子53を備えることとしてもよい。
このようにすることで、単一の検出光路の蛍光を複数のチャネルC1,C2へ分光素子53の波長特性に応じた分岐比で分岐させることができる。
リニアバリアブルフィルタは、蛍光が入射する位置に応じて反射する波長が異なるので、検出する蛍光の波長に応じて分光素子53を動かし、反射によって分岐する波長を変更することとすればよい。この場合も本実施形態と同様の効果が得られる。
第3変形例としては、例えば、図8に示すように、光ファイバ31を備えず、光路分岐部45が、部分反射ミラー46に代えて、入射端が1つで射出端が複数に分岐されたファイバカプラ(スターカプラ)55を備えることとしてもよい。図8においては、符号47は集光レンズを示している。
ファイバカプラ55は、複数本の光ファイバを加熱溶融、融着延伸して形成され、単一の入射端54と、2つの射出端56A,56Bとを有している。
本変形例によれば、ファイバカプラ55の特性により蛍光の分岐比を調整することができる。また、ファイバカプラ55を構成する光ファイバに光減衰器を取り付けることによっても蛍光の分岐比が調整可能となる。また、ミラー等によって光路を分岐する場合と比較して、ファイバカプラ55を構成する光ファイバの特性により、簡素な構成で設置のフレキシビリティを向上することができる。
本変形例においては、例えば、図9に示すように、光路分岐部45が、多重染色した標本Sからの単一の検出光路の蛍光を波長ごとに2つの光路に分岐するダイクロイックミラー57と、ダイクロイックミラー57により波長に応じて2つの光路に分岐された蛍光をそれぞれさらに2つの光路に分岐する2つのファイバカプラ55,59を採用することとしてもよい。
このようにすることで、簡素な構成で、単一の検出光路の蛍光を4つのチャネルC1,C2,C3,C4に分岐することができ、ファイバカプラ55,59の特性等によりその分岐比も調整することができる。図中、符号58はファイバカプラ59の入射端を示し、符号60A,60Bはファイバカプラ59の射出端を示している。
第4変形例としては、例えば、図10に示すように、光路分岐部45が、部分反射ミラー46に代えて、複数の光ファイバ61A,61B,61Cを束ねたバンドルファイバ63を備えることとしてもよい。図中、符号62はバンドルファイバ63の入射端を示し、符号64A,64B,64Cはバンドルファイバ63の複数の射出端を示している。
このようにすることで、バンドルファイバ63により、単一の検出光路の蛍光を複数のチャネルC1,C2,C3へ空間的に分岐させることができる。本変形例では、バンドルファイバ63を構成する複数の光ファイバの内の光ファイバ61A,61B,61Cと、複数の光検出器の内の光検出器29A,29B,29Cとを例示して説明する。
本変形例においては、例えば、バンドルファイバ63を構成する複数本の光ファイバ61A,61B,61Cを1本ずつ異なる光検出器29A,29B,29Cに対応付けて、単一の検出光路の蛍光を光ファイバ61A,61B,61Cの数だけ複数のチャネルC1,C2,C3に分岐することとしてもよい。
また、本変形例においては、信号合算器37が、バンドルファイバ63に入射する蛍光の光量とバンドルファイバ63内での各光ファイバ61A,61B,61Cの配置との関係に基づいて、合算する検出信号を選択する信号選択部としての機能を有することとしてもよい。
この場合、例えば、所定の閾値以上の高光量の蛍光については、各チャネルC1,C2,C3の光検出器29A,29B,29Cの検出信号を全て合算して単一の画像信号を生成し、所定の閾値よりも少ない低光量入射の場合は、バンドルファイバ63の径方向の中心に配されている光ファイバ61Aが割り当てられた一の光検出器29Aからの検出信号だけを選択して単一の画像信号を生成することとしてもよい。
低光量入射の場合は、図10に示すように、バンドルファイバ63に入射する蛍光の強度ピークが光束の中心部にあり、バンドルファイバ63の径方向の周辺部に配された光ファイバ61B,61C等には蛍光が殆ど入射しないことがある。この場合は、周辺部の光ファイバ61B,61C等が割り当てられた光検出器29B,29C等の検出信号は合算に不要となるので、中心の光ファイバ61Aが割り当てられた光検出器29Aの検出信号のみを使い、合算する検出信号の数を減らすことで、合算することによる光検出器29B,29Cのノイズ加算を無くすことができる。
また、本変形例においては、バンドルファイバ63の径方向の中心に配されている光ファイバ61Aを一の光検出器29Aに割り当て、周辺部に配されている複数の光ファイバ61B,61Cを1つに束ねて、他の一の光検出器29Bに割り当てることとしてもよい。
また、本変形例においては、例えば、低光量入射の場合は、バンドルファイバ63の径方向の中心に配されている光ファイバ61Aが割り当てられた光検出器29Aのみで蛍光を検出し、その光検出器29Aの検出光量と全ての光検出器29A,29B,29Cの検出効率とから蛍光の総量を算出することとしてもよい。一方、高光量入射の場合は、バンドルファイバ63の径方向の周辺部に配されている複数の光ファイバ61B,61Cが割り当てられた光検出器29B,29Cのみで蛍光を検出し、それら複数の光検出器29B,29Cの検出光量と全ての光検出器29A,29B,29Cの検出効率とから蛍光の総量を算出することとしてもよい。
このようにすることで、検出信号の信号強度を上げて、よりS/N比の高い画像信号を生成することができる。
また、本変形例においては、例えば、図11に示すように、光路分岐部45が、さらに、バンドルファイバ63に入射する蛍光の光束径を変更する光束径変更部65を備えることとしてもよい。光束径変更部65としては、例えば、バンドパスフィルタ43と集光レンズ47との間において、前方に配置される固定レンズ67と、その後方に配置される可動レンズ69と、可動レンズ69を光軸に沿う方向に移動させる移動機構(図示略)とにより構成され、移動機構による可動レンズ69の移動によって蛍光の光束径を変更するものとしてもよい。
この場合、例えば、高光量入射時は、光束径変更部65により、バンドルファイバ63に入射する蛍光の光束径を大きくして、バンドルファイバ63の径方向の周辺部まで蛍光を広げることとすればよい。このようにすることで、バンドルファイバ63を構成する全ての光ファイバ61A,61B,61Cに蛍光を入射させて、光分岐数を多くし、画像飽和レベルを向上することができる。
一方、低光量入射時は、光束径変更部65により、バンドルファイバ63に入射させる蛍光の光束径を小さくして、バンドルファイバ63の径方向の中心部に蛍光を集めることとすればよい。このようにすることで、バンドルファイバ63の径方向の中心に配されている光ファイバ61Aにのみ蛍光を入射させて周辺の余分な光ファイバ61B,61Cを使わないようにし、光検出器29B,29Cによるノイズ加算を無くすことができる。
光束径変更部65による蛍光の光束径の調整手順としては、例えば、各チャネルC1,C2,C3の光検出器29A,29B,29Cが飽和レベルに達せず、かつ、全てのチャネルC1,C2,C3の光検出器29A,29B,29Cの検出信号を合算した値が1番大きくなるように可動レンズ69の位置を調整し、その後、合算した検出信号の値が下がらない程度に可動レンズ69の位置をずらしながら、バンドルファイバ63の径方向の周辺部に配されている光ファイバ61B、61Cから順に蛍光の入射を遮断していくようにすればよい。
このようにすることで、よりS/N比の高い画像信号を生成することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る光検出装置およびレーザ顕微鏡システムについて説明する。
本実施形態に係る光検出装置5およびレーザ顕微鏡システム1は、信号合算器37が、チャネルごとの蛍光の分岐比を各検出信号の係数として用いる点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る光検出装置5およびレーザ顕微鏡システム1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る光検出装置5は、例えば、図5と同様に、光路分岐部として、1枚の部分反射ミラー46を備える光路分岐部45を採用することができる。本実施形態においては、部分反射ミラー46は、例えば、単一の検出光路の蛍光をチャネルC1へ分岐比0.9で反射し、チャネルC2へ分岐比0.1で透過させる反射特性を有することとする。
また、本実施形態に係る信号合算器37は、チャネルごとの蛍光の分岐比を記憶する記憶部(図示略)を備え、下記式(2)のように、記憶部に記憶されている分岐比を対応する検出信号に乗算した上で、各検出信号を合算して画像信号を生成するようになっている。
画像信号=(1/チャネルC1の分岐比0.9)×チャネルC1の光検出器29Aの検出信号+(1/チャネルC2の分岐比0.1)×チャネルC2の光検出器29Bの検出信号・・・(2)
本実施形態に係る光検出装置5およびレーザ顕微鏡システム1によれば、2以上の検出信号を単純に合算する場合と比較して、S/N比を確保しつつ、より飽和レベルの高い画像信号を生成することができる。標本Sなどの明るい領域とバックグラウンドなどの暗い領域とが混在する場合に有効となる。
本実施形態においては、例えば、信号合算器37が、所定の閾値の範囲内の光量の蛍光に対しては、分岐比を乗算して検出信号を合算する一方、所定の閾値よりも低い低輝度入射の場合は、分岐比が大きいチャネルC1の光検出器29Aから出力される検出信号のみを用いて画像信号を生成し、所定の閾値よりも高い高輝度入射の場合は、分岐比が小さいチャネルC2の光検出器29Bから出力される検出信号のみを用いて画像信号を生成することとしてもよい。このようにすることで、低輝度入射の場合は飽和レベルの高い画像信号を生成し、高輝度入射の場合はS/N比の高い画像信号を生成することが可能となる。
本実施形態は以下のように変形することができる。
第1変形例としては、信号合算器37が、例えば、分岐比の他に、光検出器29A,29Bの感度および/または検出回路33A,33Bのアンプゲインを係数に加えることとしてもよい。
光検出器29A,29Bの感度は、個々の検出効率の相違により分岐比の相違と似た効果が得られる。また、検出回路33A,33Bのアンプゲインは、光検出器29A,29Bの感度と分岐比に対応したゲイン設定にすることで、各チャネルC1,C2の検出信号の強度を同レベルに揃えて、各チャネルC1,C2の検出信号を基に画像を構築する機構の設計共通化を容易にすることができる。光検出器29A,29Bの感度は、光検出器29A,29B自体の感度特性により求めることとしてもよいし、光検出器29A,29Bにバイアス電流を供給する電流供給部の電流値により求めることとしてもよい。
この場合、信号合算器37は、例えば、下記式(3)のように、分岐比、光検出器29A,29Bの感度および検出回路33A,33Bのアンプゲインを係数として検出信号に乗算した上で、各検出信号を合算して単一の画像信号を生成することとすればよい。
画像信号={1/(チャネルC1の分岐比×チャネルC1の光検出器29Aの検出効率×チャネルC1の検出回路33Aのアンプゲイン}×チャネルC1の光検出器29Aの検出信号+{1/(チャネルC2の分岐比×チャネルC2の光検出器29Bの検出効率×チャネルC2の検出回路33Bのアンプゲイン}×チャネル2の光検出器29Bの検出信号・・・(3)
このようにすることで、光検出器29A,29Bの感度および検出回路33A,33Bのアンプゲインの相違により、検出信号に分岐比のみを乗算した場合と比較して、より飽和レベルの高い画像信号を生成することができる。検出回路33A,33Bのアンプゲインを係数に加えない場合は、上記式(3)から、チャネルC1,C2の検出回路33A,33Bのアンプゲインをそれぞれ除けばよい。
本変形例においては、複数の光検出器29A,29Bは、同種のものを使用することとしてもよい。このようにすることで、全てのチャネルC1,C2でノイズ性能を同レベルに揃えることができる。例えば、SSPDのような低ノイズの光検出器29A,29Bに統一すれば、合算した画像信号も低ノイズにすることができる。
また、複数の光検出器29A,29Bは、互いに異種のものを使用することとしてもよい。分岐比が大きいチャネルC1にはSSPDのような高感度検出器を使用し、分岐比が小さいチャネルC2にはPMTのような低感度検出器を使用すれば、微弱光域から高強度域までの情報をより広く捉えた画像信号を生成することができる。また、低感度検出器としては、PMT以外の種類も豊富に存在するため、飽和レベルの向上を図り易い。
第2変形例としては、信号合算器37が、いずれかの光検出器29Aの検出信号が輝度飽和値よりも輝度が高い場合に、輝度飽和値よりも高い輝度値を他の光検出器29Bの検出信号に基づいて推定し、推定した輝度値を輝度飽和値に置き換えて合算に用いることとしてもよい。
この場合、下記式(4)の関係式により、チャネルC1内の飽和輝度ピクセルの真の検出信号を算出することとすればよい。
チャネルC1内の飽和輝度ピクセルの真の検出信号=(チャネルC1の分岐比×チャネルC1の光検出器29Aの検出効率×チャネルC1の検出回路33Aのアンプゲイン)×チャネルC2の検出信号/(チャネルC2の分岐比×チャネルC2の光検出器29Bの検出効率×チャネルC2の検出回路33Bのアンプゲイン)・・・(4)
このようにすることで、微弱光域の情報の明瞭な画像信号を生成することができる。本変形例においても、検出回路33A,33Bのアンプゲインを係数に加えない場合は、上記式(4)から、チャネルC1,C2の検出回路33A,33Bのアンプゲインをそれぞれ除けばよい。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る光検出装置およびレーザ顕微鏡システムについて説明する。
本実施形態に係る光検出装置5およびレーザ顕微鏡システム1は、例えば、図12に示すように、光路分岐部45が、部分反射ミラー46に代えて、蛍光を反射する全反射ミラー(反射ミラー)71と、全反射ミラー71を検出光路において挿脱する挿脱機構(図示略)とを備える点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る光検出装置5およびレーザ顕微鏡システム1と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、光路分岐部45は、挿脱機構により、検出光路に全反射ミラー71を挿入することによって蛍光をチャネルC1に反射し、検出光路から全反射ミラー71を脱離させることによって蛍光をチャネルC2へ通過させるようになっている。これにより、単一の検出光路の蛍光を複数のチャネルC1,C2に時間的に分岐させることができる。
本実施形態においては、チャネルC1,C2の光検出器29A,29Bとして、互いに異なる検出感度を有するものを採用する。例えば、検出感度が高いチャネルC1の光検出器29Aで蛍光を検出しても検出信号が飽和しない場合は、チャネルC1の光検出器29Aを使用し、チャネルC1の光検出器29Aで蛍光を検出すると検出信号が飽和する場合は、検出感度が低いチャネルC2の光検出器29Bを使用することとすればよい。
例えば、光検出器29AとしてSSPDを採用し、光検出器29BとしてPMTを採用した場合は、SSPDからなる光検出器29Aにより微弱光域は高精細だが飽和レベルが低いために白飛びしている画像を取得でき、PMTからなる光検出器29Bにより高強度域は高精細だが検出感度が低いために微弱光域を検出できない画像を取得できる。
この場合は、同波長域・同条件で、光路分岐部45により、SSPDからなる光検出器29AとPMTからなる光検出器29Bとを切り替えて蛍光を検出し、信号合算器37によりそれぞれの検出信号を合算することで、リニアリティの広い画像信号を生成することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記の各実施形態に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
1 レーザ顕微鏡システム
5 光検出装置
7 冷凍機
29,29A,29B,29C 光検出器
37 信号合算器(信号生成部)
45 光路分岐部
46,46A,46B 部分反射ミラー
51 偏光ビームスプリッタ(偏光素子)
53 分光素子
55 ファイバカプラ
63 バンドルファイバ
65 光束径変更部
71 全反射ミラー(反射ミラー)
S 標本

Claims (15)

  1. 標本からの観察光の単一の検出光路を複数の分岐光路に分岐する光路分岐部と、
    該光路分岐部により分岐された前記分岐光路ごとに設けられ、前記観察光を検出するSSPDまたはガイガーモードAPDを含む複数の光検出器と、
    これら複数の光検出器から出力される各検出信号に基づいて単一の画像信号を生成する信号生成部とを備える光検出装置。
  2. 少なくともいずれか一の前記光検出器が、複数の前記SSPDまたは複数の前記ガイガーモードAPDをアレイ状に配列してなる請求項1に記載の光検出装置。
  3. 前記光路分岐部が、前記観察光の一部を透過し残りを反射する部分反射ミラーを備える請求項1または請求項2に記載の光検出装置。
  4. 前記光路分岐部が、前記観察光を偏光成分に応じて分岐する偏光素子を備える請求項1または請求項2に記載の光検出装置。
  5. 前記光路分岐部が、前記観察光を波長に応じて分岐する分光素子を備える請求項1または請求項2に記載の光検出装置。
  6. 前記光路分岐部が、入射端が1つで射出端が複数に分岐されたファイバカプラを備える請求項1または請求項2に記載の光検出装置。
  7. 前記光路分岐部が、複数の光ファイバを束ねたバンドルファイバを備える請求項1または請求項2に記載の光検出装置。
  8. 前記バンドルファイバに入射する前記観察光の光量と前記バンドルファイバ内での各前記光ファイバの配置との関係に基づいて、前記信号生成部により前記画像信号を生成する前記検出信号を選択する信号選択部を備える請求項7に記載の光検出装置。
  9. 前記バンドルファイバに入射する前記観察光の光束径を変更する光束径変更部を備える請求項7または請求項8に記載の光検出装置。
  10. 前記信号生成部が、2以上の前記検出信号を合算して前記画像信号を生成する請求項1から請求項9のいずれかに記載の光検出装置。
  11. 前記分岐光路ごとの前記観察光の分岐比を記憶する記憶部を備え、
    前記信号生成部が、前記記憶部に記憶されている前記分岐比を対応する各前記検出信号に乗算してから各前記検出信号を合算する請求項10に記載の光検出装置。
  12. 前記光検出器ごとに入射光量に対して信号強度が線形に変化する線形応答領域の下限値および上限値を記憶する記憶部を備え、
    前記信号生成部が、前記記憶部に記憶されている前記光検出器ごとの前記線形応答領域の下限値および上限値に基づいて、各前記検出信号から前記線形応答領域内の値のみを抜き出して合算する請求項10に記載の光検出装置。
  13. 前記信号生成部が、いずれかの前記光検出器の前記検出信号が輝度飽和値よりも輝度が高い場合に、該輝度飽和値よりも高い輝度値を他の前記光検出器の前記検出信号に基づいて推定し、推定した輝度値を前記輝度飽和値に置き換えて合算に用いる請求項10から請求項12のいずれかに記載の光検出装置。
  14. 前記光路分岐部が、前記観察光を反射する反射ミラーと、該反射ミラーを前記検出光路において挿脱する挿脱機構とを備える請求項1または請求項2に記載の光検出装置。
  15. レーザ光源から射出されたレーザ光を前記標本において走査させる光走査部と、
    該光走査部により前記レーザ光が走査された結果、前記標本から戻る前記観察光を検出する請求項1から請求項14のいずれかに記載の光検出装置と、
    該光検出装置の前記SSPDまたは前記ガイガーモードAPDからなる前記光検出器を冷却する冷凍機とを備えるレーザ顕微鏡システム。
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