JP2018179580A - 中性子強度モニタリングシステムおよび方法 - Google Patents

中性子強度モニタリングシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】気象要因等による局所的な測定ばらつきを除去し、中性子測定精度を向上できる、環境中性子強度のモニタリングシステムを提供することを課題とする。【解決手段】半導体メモリと、環境センサからの環境センサデータを入力する入力部と、半導体メモリに対してリードアクセスしてソフトエラーを検出し、検出時間に関する時間情報とソフトエラー検出数を含む、ソフトエラー検出結果データを出力するソフトエラー検出部と、ソフトエラー検出結果データからソフトエラー発生率を計算し、環境センサデータで補正し、補正ソフトエラー発生率を得る計算部と、を備える中性子強度モニタリングシステムである。【選択図】 図1

Description

本発明は、環境中性子のモニタリング技術に関する。
背景技術として、特開2002−40147号公報(特許文献1)がある。この公報では、中性子の反応によりα線を放出する反応物質と、ソフトエラー現象によりα線を検出するα線検出部と、α線検出部からデータの読み出しを行なう制御回路と、を備え、制御回路から得られるα線の検出量により中性子の量を検出する中性子検出装置が記載されている。
特開2001−215282号公報(特許文献2)には、ソフトエラーの発生頻度の比率から、実測定場所での高速中性子線の線量を求める工程を有する中性子線量の測定技術が開示されている。
特開2002−40147号公報 特開2001−215282号公報
情報通信機器などの高信頼機器においては、環境中性子起因によるソフトエラー対策・評価技術の重要性が増しており、実動作環境における中性子ソフトエラー障害の可視化ニーズも高まっている。実動作環境における機器の中性子ソフトエラーを評価するには、環境中性子量の変動を見積もる必要がある。
一般的に用いられる中性子検出器として、例えば、ボナーボール型中性子検出器がある。ボナーボール型中性子検出器は、球形の中性子減速材と、その中心に配置した3He比例計数管で構成されている。通常、3He比例計数管は低エネルギーの中性子の検出に用いられ高エネルギー中性子は検出できないが、周囲に中性子減速材を配置することで、高エネルギー中性子を検出可能としたものである。ボナーボール型検出器には、1kVを超える高電圧信号処理回路が必要であり、また、減速材が大きく、小型化ができないという課題がある。
人が生活する環境での中性子測定を目的とした中性子検出器としては、例えば、特許文献1の中性子検出器がある。特許文献1では、中性子コンバータ物質と半導体RAMを組み合わせた中性子検出器が示されている。中性子コンバータ物質により中性子をα線に変換し、そのα線により半導体RAMにソフトエラーを発生させ、ソフトエラー事象を観測することで中性子を間接的に検出するものである。一般に放射線検出器として用いられる半導体検出器と比較して低消費電力という利点があるが、検出可能な中性子は、コンバータ物質と中性子の反応のエネルギー特性に依存するという課題がある。
特許文献2の技術では、半導体記憶装置に既知の線量の高エネルギ中性子線を照射しながら、半導体記憶装置へのデータの書き込みと読み出しを行うことにより第1のソフトエラーの発生頻度を測定する工程と、高速中性子線の線量が分かっていない実測定場所に高速中性子線量のセンサとして複数の半導体記憶装置を並べて該複数の半導体記憶装置へのデータの書き込みと読み出し処理を行うことにより高速中性子線による第2のソフトエラーの発生頻度を測定する工程と、第1のソフトエラーの発生頻度と第2のソフトエラーの発生頻度との比率から実測定場所での高速中性子線の線量を求める工程とを有する中性子線量の測定方法が示されている。しかしこの方式では、実測定場所での線量の時間的な変動を測定することができない。
また、中性子は一般に水素原子核と衝突して減速されるため、環境や気象条件により中性子遮蔽効果が変化することが考えられるが、従来の中性子検出器では環境・気象条件による中性子遮蔽効果が考慮されていないという課題がある。
そこで、本発明では、気象要因等による局所的な測定ばらつきを除去し、中性子測定精度を向上できる、環境中性子強度のモニタリングシステムを提供することを課題とする。
本発明の一側面は、半導体メモリと、環境センサからの環境センサデータを入力する入力部と、半導体メモリに対してリードアクセスしてソフトエラーを検出し、検出時間に関する時間情報とソフトエラー検出数を含む、ソフトエラー検出結果データを出力するソフトエラー検出部と、ソフトエラー検出結果データからソフトエラー発生率を計算し、環境センサデータで補正し、補正ソフトエラー発生率を得る計算部と、を備える中性子強度モニタリングシステムである。
本発明の他の一側面は、半導体メモリに対してリードアクセスすることにより検出された、ソフトエラー検出結果データを入力とする第1の入力装置と、ソフトエラー検出結果データに基づいて、ソフトエラー発生率を計算するソフトエラー発生率計算部と、半導体メモリの環境に関するデータであって、時間的に変化する環境データを入力とする第2の入力装置と、ソフトエラー発生率に対して、環境データに基づいた補正を行い、補正ソフトエラー発生率を生成するソフトエラー発生率補正部と、補正ソフトエラー発生率を時系列データとして格納する記憶装置と、を備える中性子強度モニタリングシステムである。
本発明の一側面は、中性子強度のモニタリング方法であって、半導体メモリにデータの書き込みおよび読み出しを行ってソフトエラーを検出し、検出されたソフトエラーに基づいて、ソフトエラー発生率を計算する第1のステップと、情報処理装置が、ソフトエラーの検出時に対応する環境データに対応する補正係数を取得し、ソフトエラー発生率を補正係数で補正して、補正ソフトエラー発生率を生成する第2のステップと、補正ソフトエラー発生率を、時系列データとして記憶装置に記憶する第3のステップと、を備える中性子強度モニタリング方法である。
本発明によれば、気象要因等による局所的な測定ばらつきを除去し、中性子測定精度を向上できる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第一の実施形態に係る中性子モニタリングシステムの構成の例である斜視図。 本発明の第一の実施形態に係るソフトエラー検出回路における処理のフローの例である流れ図。 本発明の第一の実施形態に係るソフトエラー発生率計算部における処理のフローの例である流れ図。 本発明の第一の実施形態に係る中性子増減率の例である表図。 本発明の第二の実施形態に係る中性子モニタリングシステムの構成の例である斜視図。 本発明の第二の実施形態に係るソフトエラー発生率予測部における処理のフローの例である流れ図。 本発明の第三の実施形態に係る中性子モニタリングシステムの構成の例である斜視図。 本発明の第三の実施形態に係る中性子エネルギー分布予測部における処理のフローの例である流れ図。 本発明の第四の実施形態に係る中性子モニタリングシステムの構成の例である斜視図。 本発明の第五の実施形態に係る中性子モニタリングシステムの構成の例であるブロック図。
以下、図面を用いて実施例を説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
同一あるいは同様な機能を有する要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、複数の要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数、順序、もしくはその内容を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
以下で説明される実施例の代表的な環境中性子強度のモニタリングシステムは、半導体メモリと環境センサを備え、半導体メモリに対してリードアクセスしソフトエラー発生を検出し、少なくとも検出動作期間とソフトエラー検出数からなるソフトエラー検出データを出力するソフトエラー検出部と、ソフトエラー検出データからソフトエラー発生率を計算し環境センサデータで補正するソフトエラー発生率計算部と、を備えるものである。
図1は、本発明の実施例による環境中性子モニタリングシステムの構成図である。本実施例による中性子モニタリングシステム1は、一つまたは複数の半導体メモリ2と、半導体メモリ2に対してリード・ライトアクセスしてソフトエラーを検出し、ソフトエラー検出結果データ7を出力するソフトエラー検出回路3と、気圧などの環境情報をセンシングして環境データ8を出力する環境センサ6と、ソフトエラー検出結果データ7を環境データ8で補正するソフトエラー発生率計算部4と、ソフトエラー発生率計算部4の計算結果を表示画面10として表示する表示装置9で構成される。
図1の実施例では、半導体メモリ2とソフトエラー検出回路3とソフトエラー発生率計算部4とを同一の基板5に搭載した例を示しており、装置は独立して動作するように構成している。他の構成例としては、半導体メモリ2とソフトエラー検出回路3とソフトエラー発生率計算部4とを、別々の基板や筐体に格納することもできる。
センサとなる半導体メモリ2以外の部分である、ソフトエラー検出回路3、ソフトエラー発生率計算部4などの部分は、中性子によるソフトエラーが生じないように、中性子耐性の高い電子部品を用いるのが良い。例えば、あえて微細化しない素子を用いる。あるいは、中性子線に対するシールドを追加する。また、半導体メモリ2とソフトエラー検出回路3とソフトエラー発生率計算部4とを、物理的に隔離した場所に設置し、ネットワークで接続してもよい。
環境中性子が中性子モニタリングシステム1の半導体メモリ2に衝突すると、半導体メモリ2のSi原子核と中性子で核破砕反応を起こす。核破砕反応時に、荷電粒子が発生し、半導体メモリ2が保持しているデータが反転し、ソフトエラーが発生することがある。ソフトエラー検出回路3では、半導体メモリ2に対してリード・ライトアクセスし、リードデータと、ライトデータとを比較することで、このソフトエラーを検出する。
図2は、ソフトエラー検出回路3の処理の例をフローチャートで示したものである。図2のフローチャートに基づく動作は下記の通りである。
ステップ101:半導体メモリ2に初期値をライトする。初期値は任意であるので、例えばオール「0」等でもよい。データ自体に意味があるわけではないので、ランダムでも良いが、後にリファレンスとして用いるので、内容が分かる必要がある。
ステップ102:ライトデータをリファレンスデータとして保持する。リファレンスデータにソフトエラーが発生しないよう、リファレンスデータはソフトエラーに強いとされるメモリ素子、例えばMRAM(磁気抵抗メモリ: Magneto-resistive Random Access Memory)に格納する。あるいは、メモリ素子あるいはメモリ素子を含むソフトエラー検出回路3を、ホウ素入りポリエチレン等の中性子遮蔽材料でシールドする。あるいは、メモリ種類の選択とシールドを併用する。
ステップ103:半導体メモリ2の同アドレスからデータをリードする。すなわちステップ101でライトしたデータを読み出す。なお、メモリからデータを読み出す場合、ECC(Error Correction Code)等により、エラー訂正を行う場合があるが、ステップ103では、エラー訂正は行わない。
ステップ104:ステップ102で保持したリファレンスデータと、ステップ103で取得したリードデータを比較する。不一致である場合、ソフトエラーが発生したと判断する。
ステップ105:データ不一致のときソフトエラー検出と判断し、ソフトエラー検出数をカウントし加算する。ソフトエラーでは、一度に複数ビット(bit)が反転するというMBU(Multiple Bit Upset)という現象がある。この場合、反転するデータを保持しているメモリセルは、物理的に近い位置にあるという特徴が、一般的に知られている。そこで、ソフトエラー検出数のカウントでは、不一致となったビットのグループ(物理的に近いもの)の数をカウントする。どの範囲のビットをグループ化するかは、任意に設定しておくことができ、例えば10メモリセル四方のように設定する。ステップ105では、カウントしたソフトエラー検出数を、前のサイクルの結果に対して加算していく。
ステップ106:リファレンスデータを直前のリードデータで更新する。
ステップ107:測定開始もしくは、前回ソフトエラー検出結果データ7出力から、一定時間が経過したかを判断する。この一定時間が測定結果の時間粒度を表す。
処理103から処理106は、一定時間が経過するまで所定周期(サイクル)で行われる。このとき、リファレンスデータは、処理106で前サイクルのリードデータにより更新されていくので、比較の処理104で検出される不一致は、前サイクルのリードデータからの差分である。この不一致に基づいたソフトエラー検出数は処理105で加算されるので、一定時間経過してソフトエラー検出データとして出力されるソフトエラー検出数は、当該一定時間の間の積算値となる。
ステップ108:一定時間経過後、ソフトエラー検出結果データ7をソフトエラー発生率計算部4へ出力する。ソフトエラー検出結果データ7は、測定開始もしくは前回ステップ108を実行してからの経過時間とソフトエラー検出数を含む。
ステップ109:ソフトエラー検出数を0に初期化する。
ステップ110:測定を終了するか否かを判断する。判断には、例えば、外部端末からの測定終了信号の受信の有無や、測定開始から一定時間経過しているか否か、などが考えられる。
なお、上記のフローで、単純に一定時間経過(107)の開始直前と直後でデータを比較しないのは、例えばメモリの10ビットが反転していた場合、それが1ビットずつ反転していったのか(10回のソフトエラー)、それとも、10ビットが同時に反転したのか(1回のソフトエラー)かを識別する必要があるからである。仮に、2回のソフトエラーが発生していた場合でも、1回目と2回目のソフトエラーが発生した場所が物理的に近い場合、これを1つのMBUと判断する虞がある。また、一定時間経過の間に、同じビットにソフトエラーが2回発生し元の値に戻ってしまっている可能性もある。従って、図2の処理103〜106のように、一定時間を細分化した時間間隔で比較を繰り返すフローとしている。測定時間の時間的粒度である処理107の一定時間は、任意に定めることができる。処理103〜106の周期は、ソフトエラーを時間的に分離できる程度の期間を任意に定めることができる。この場合、計数管等の他の検出器によって、中性子線発生の時間間隔を測定しておき、これを参考に周期を定めても良い。
図3は、ソフトエラー発生率計算部4の計算の一例を示したものである。
ステップ201:ソフトエラー検出結果データ7の測定時間と測定中のソフトエラー検出数を用いて、ソフトエラー発生率を計算する。測定時間をT、測定中のソフトエラー検出数をN、ソフトエラー発生率をSER(Soft Error Rate)とした時の計算式を下記に示す。
Figure 2018179580
ここで、測定時間Tの単位は時間(hour)、ソフトエラー発生率SERの単位はFIT(Failures-In-Time)である。
ステップ202:ソフトエラー発生率の根拠となるソフトエラー検出時に対応した環境データ8を参照し、現在の環境における中性子の増減率を計算する。中性子の増減率は、基準環境条件(例えば、気温20度、湿度50%、降雨無、雲無、1atm、東経139度北緯35度など任意)を設定し、各環境要因による影響を中性子の増減率として表す。中性子の増減率は、例えば、予め表形式で保持しておく方法が考えられる。
図4は気圧に対する中性子増減率を表形式で格納した補正テーブル400の一例である。表中に記載のない気圧の場合は、例えば、前後のデータを用いて内挿して求めることができる。本例では、環境データ8として気圧のみを扱っているが、環境データが複数ある場合は、各々の環境条件における中性子増減率を上記の気圧の場合と同様に取得し、全ての中性子増減率を掛け合わせることで、現環境における中性子増減率を求めることができる。例えば、気圧による中性子増減率をap、雲による中性子増減率をac、現環境における中性子増減率をaeとすると、以下の式で求められる。
Figure 2018179580
環境データ8として、気圧等を測定する場合、LIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)と呼ばれるシステムがある。LIDARは電波の代わりにレーザ光を用いたレーダーであり、パルス状のレーザ光を大気中に発射し、大気・雲・エーロゾルからの反射光を反射望遠鏡で集めて検出し、その強さやドップラー速度を測定することで、オゾン、メタン、窒素酸化物などの大気微量成分や水蒸気、風、気温、エーロゾル、雲の分布、雨量等のパラメタを測定できる。また、環境データとしては、温度、湿度、雨量、雲厚、気圧などの気象情報に限らず、緯度・経度等の位置情報や、太陽フレアなどの天文学的情報を含んでも良い。
環境データを取得する時間的間隔は、LIDARのデータについては、リアルタイムで取得することができる。天候や気象は、数時間から数日程度の周期で変動するので、データの時間的粒度は1週間以下程度、好ましくは1日以下が望ましい。太陽フレアについては年周期でもよく、位置情報については位置に応じて固定的でよい。なお、環境中性子のモニタ対象として、太陽活動起源のものや地理的な差異をモニタしたい場合には、これらを補正しないことはいうまでもない。太陽活動起源のものや地理的な差異を環境要因として除去すると、例えば測定地付近に存在する放射性物質起源の中性子に注目してモニタすることもできる。本実施例では、天候や気象を環境要因として補正し、太陽活動起源の中性子をモニタする例を主に説明している。
図1では環境センサ6が装置に取り付けられているが、環境センサ6または、環境データを格納したサーバをネットワークを介して接続し、環境データを受信するように構成してもよい。環境データ8は時間的に変化することが前提であるため、後の処理では基本的に最新の環境データを使用することになる。以下の実施例では、LIDARのデータ(例えば3分間隔で更新)を補正に利用する構成を例に説明する。
ステップ203:ステップ201で計算したソフトエラー発生率に現環境における中性子増減率を掛け合わせて、補正ソフトエラー発生率を計算する。なお、測定場所における、中性子強度が同一かつ環境条件が同一であれば、半導体メモリ2のソフトエラー発生率はデバイス自身の特性にのみ依存するため時間変化しない。補正ソフトエラー発生率は、環境条件の違いを排除したものであるため、補正ソフトエラー発生率は、相対中性子強度と読み替えることができる。相対的に強度を評価するためには、予め計測した基準条件(例えば中性子遮蔽環境下で測定)におけるソフトエラー発生率と比較して、相対的な中性子強度を表示すればよい。
図1に示すように、表示装置9は、ソフトエラー発生率計算部4の計算結果を表示する。表示画面10では、時刻と補正ソフトエラー発生率即ち相対中性子強度の対応を表すグラフ11を表示する。なお、ソフトエラー発生率計算部4と表示装置9間の接続は、有線か無線を問わない。図1では両者を接近して配置しているが、表示画面10はネットワークで接続された遠隔地にあってもよい。
なお、半導体メモリ2として具体的にはSRAM(Static Random Access Memory)やFROM(フラッシュメモリ: Flash Memory)などが考えられる。一般的に、SRAMは他の半導体メモリと比較して、ソフトエラーが発生しやすいことが知られており、本実施例の環境中性子モニタリングシステムへの適用が可能である。それに対して、FROMは、一般的にソフトエラーに強いとされてきた。しかし、微細化や1つのセルへ2ビット以上のデータを記憶させるMLC(Multi-Level-Cell)技術により、1ビットデータを保持するのに用いる電荷量が減少し、SRAMと同等レベルのソフトエラー耐性となる可能性がある。半導体メモリとして、FROMを使用することで、アクセスしていない間、電源を遮断することができるため、低消費電力化が見込める。従って、本実施例では半導体メモリ2としてFROMを用いることともできる。また、一般的に半導体メモリは、微細化が進むに従ってソフトエラーが発生しやすくなるので、微細化された他の種類のメモリの使用も可能である。
以上から、本実施例によれば、電子機器の実動作環境における中性子ソフトエラーを評価するために、ソフトエラーの主要因である、Siと中性子の反応による小型中性子検出器を用いて中性子線量を取得し、時間変化する環境センサ情報で補正する。これにより、気圧などの環境要因による時間的に局所的な測定ばらつきを除去し、環境中性子の測定精度を向上した、環境中性子強度のモニタリングシステムを提供することができる。
図5は、第二の実施形態である。図1と同じ部分には同じ符号を付してあり、構成、動作が同じであるので、説明を省略する。本実施例は、ソフトエラー発生率計算部4の代わりに、環境データ8を用いてソフトエラー検出結果データ7を補正し、補正ソフトエラー発生率の推移から補正ソフトエラー発生率を予測する、ソフトエラー発生率予測部12を持つものである。従って、ソフトエラー発生率予測部12は、ソフトエラー発生率計算部4の機能に加え、補正ソフトエラー発生率の予測機能を持つものである。
図6は、ソフトエラー発生率予測部12の処理の例をフローチャートで示したものである。なお、図3と同じ部分には同じ符号を付してある。図6のフローチャートに基づく動作は下記の通りである。
ステップ204:過去に取得した補正ソフトエラー発生率を取得し、補正ソフトエラー発生率の時系列データを取得する。過去の補正ソフトエラー発生率は、ソフトエラー発生率予測部12の内部で保持しておいても良いし、ソフトエラー発生率予測部12の外部にデータベースを作成して保持しておいても良い。
ステップ205:補正ソフトエラー発生率の時系列データをモデルに当てはめる。ソフトエラー発生率の変動は、気圧に代表される環境要因と、太陽活動要因による地球規模の変動の2つの組合せである。環境要因は、気圧変動や天候変動に依存するため、数時間から数日程度の短い周期のゆらぎである。太陽活動要因は、主に太陽の黒点周期に依存するため、10年程度の長い周期のゆらぎである。環境要因を排除した補正ソフトエラー発生率には、太陽活動要因の揺らぎのみが含まれると考えられる。太陽の黒点周期を例えば、三角関数などで予めモデル化しておき、そのモデルに当てはめる。
ステップ206:ステップ205で作成したモデルを用いて、補正ソフトエラー発生率の動向を予測する。予測は、例えば、モデルを用いた外挿法で行う。
図5に示すように、表示装置9は、ソフトエラー発生率予測部12の予測結果を表示する。表示画面13では、時刻と補正ソフトエラー発生率の対応と予測結果を表すグラフ14と、具体的な補正ソフトエラー値を示すステータス領域15を表示する。グラフ14は、実測値に加えて予測値を示す。ステータス領域15には、具体的な補正ソフトエラー発生率の具体的な値を表示し、例えば、現在の補正ソフトエラー発生率を表示する。
本実施例によれば、環境データ8により補正した補正ソフトエラー発生率が、太陽活動に依存することを利用して、補正ソフトエラー発生率をモデル化することで、補正ソフトエラー発生率の動向が予測可能となる。
図7は、第三の実施形態である。図1と同じ部分には同じ符号を付してあり、構成、動作が同じであるので、説明を省略する。本実施例は、半導体メモリ2として、中性子によるソフトエラーの起こりやすさ(反応断面積)の異なる半導体メモリ16、17、18を組合せ、反応断面積の中性子エネルギー依存性を利用して、環境中性子のエネルギー分布を予測する、中性子エネルギー分布予測部19をソフトエラー発生率計算部4の代わりに搭載したものである。
半導体メモリの反応断面積は、加工サイズ(例えば、デバイスの最小線幅や最小加工寸法で評価される)や、半導体メモリを構成する物質、半導体メモリのデータ保持構造など依存する。例えば、加工サイズが大きくなると、半導体メモリに蓄える電荷量が多くなり、低いエネルギーの中性子ではソフトエラーが発生しづらくなる。また、保持電荷が拡散しづらい構造であるFROMでは、高いエネルギーの中性子でないとソフトエラーが発生しない。したがって、異なる反応断面積を持つ半導体メモリを利用すると、中性子のエネルギー分布の測定ができる。
図8は、中性子エネルギー分布予測部19の処理の例をフローチャートで示したものである。図8のフローチャートに基づく動作は下記の通りである。
ステップ207:半導体メモリの種別毎に、即ち3種類の半導体メモリ16,17、18の全てについて、補正ソフトエラー発生率SERからSERを導出する。導出方法は、図3と同一であるため、説明を省略する。
ステップ208:半導体メモリ16,17、18の反応断面積σ、σ、σを得る。反応断面積の取得方法は、例えば、予めシミュレーションで計算しておき、テーブル形式またはモデル化した数式で保持しておき、それを読み出す方法が考えられる。
ステップ209:中性子エネルギー分布を複数の区間に分割する。この区関数が最終的に予測するフラックスの中性子エネルギー方向の粒度となる。各区間の予測フラックスをφからφとする。
ステップ210:3種類の半導体メモリ16、17、18に対して、ソフトエラー発生率と反応断面積、中性子エネルギーの関係を表す等式をたて連立方程式をたてる。中性子エネルギー区間iの反応断面積をσ1,i、σ2,i、σ3,iとおくと、下記の連立方程式をたてられる。
Figure 2018179580
ステップ211:ステップ210でたてた連立方程式を解き、各区間のフラックスφを導出する。中性子エネルギーの分割区関数nと半導体メモリの種類数が一致する場合は解析的に解く。一致しない場合は、例えば最尤推定法等を用いて、近似解を導出する。
図7に示すように、表示装置9は、中性子エネルギー分布予測部19の予測結果を表示する。表示画面20では、各半導体メモリの補正ソフトエラー発生率の時間変化を表すグラフ21に加え、中性子エネルギーと中性子フラックスとの関係を示すグラフ22を表示する。
本実施例では、3種類の半導体メモリを用いた環境中性子のエネルギー分布の予測を示したが、2種類や4種類以上の半導体メモリを組合せても良い。半導体メモリの種類を増やすことで、連立方程式の式の数が増え、環境中性子のエネルギー分布の予測精度が向上することが見込まれる。
本実施例によれば、ソフトエラー発生率の中性子エネルギー依存性が半導体メモリ種類毎に異なることを利用して、環境中性子フラックスのエネルギー分布を予測することが可能となる。
図9は第四の実施形態である。図1と同じ部分には同じ符号を付してあり、構成、動作が同じであるので、説明を省略する。本実施例は、半導体メモリ2を複数の方向に向けて配置する。半導体メモリ23は本図の上下方向、半導体メモリ27は左右方向、半導体メモリ25は奥行き方向に対して、半導体メモリの上面を向けた配置となっている。半導体メモリが、半導体チップを内蔵したデバイスの場合、半導体チップの最も広い面(主面)が半導体メモリの上面に対応すると考えてよい。各半導体メモリ23、25、27は、それぞれメモリ搭載基板24、26、28に搭載されており、マザー基板31を介して、ソフトエラー検出回路29と接続されている。ソフトエラー検出回路29は、各基板からのソフトエラー検出データをソフトエラー発生率計算部30に出力し、ソフトエラー発生率計算部30が方向毎の補正ソフトエラー発生率を計算し、表示部へ出力する構成となっている。
これまで、一般的には、中性子起因のソフトエラーは、中性子の飛来方向に依存しないとされてきたが、sub−threshold領域で動作するSRAMなどでは、中性子の入射角度によりソフトエラーの発生具合が変化することが近年知られてきている。そこで、複数方向に向けて同一種類の半導体メモリを配置することで、飛来方向毎の補正ソフトエラー発生率即ち、相対的な中性子強度を取得するものである。
ソフトエラー検出回路29は、複数方向に配置した半導体メモリ23、25、27に独立にアクセスし、各々のソフトエラーを検出する。ソフトエラーの検出手順は、実施例1と同様であり、図2のフローに示したとおりである。従って、実施例1で示したソフトエラー検出回路3との違いは、複数方向に配置した半導体メモリのソフトエラーを独立に検出する点である。
ソフトエラー発生率計算部30は、ソフトエラー検出回路29が検出した、複数種類の半導体メモリのソフトエラー検出データを独立に処理し、方向毎の半導体メモリの補正ソフトエラー発生率を導出する。補正ソフトエラー発生率の導出手順は、実施例1と同様であり、図3のフローに示したとおりである。従って、実施例1で示したソフトエラー発生率計算部との違いは、複数方向に配置した半導体メモリの補正ソフトエラー発生率を独立に計算する点である。
図9に示すように、表示装置9は、ソフトエラー発生率計算部30の計算結果を表示する。表示画面32では、方向毎の半導体メモリの補正ソフトエラー発生率の時間変化を表すグラフ33を表示する。半導体メモリ23、25、27を同一種類としているため、方向毎の中性子強度が同一であれば、グラフ33中の実線、破線、一点鎖線は、同じ値を示すが、実際には方向毎に中性子強度が異なるため、異なる値を示す。従って、グラフ33の縦軸補正ソフトエラー発生率は、相対中性子強度と読み代えることができる。
本実施例によれば、同一種類の半導体メモリを複数方向に向けて配置して補正中性子ソフトラー率を計測することで、中性子飛来方向毎の相対中性子強度を取得可能となる。
なお、図9では、3方向に向けて半導体メモリを配置した例を示しているが、実装可能である限り、球状に配置するなどしても良い。配置方向を増やすことで、より粒度良く中性子強度分布を取得可能である。
図10は、実施例2と同様に、補正ソフトエラー発生率を予測する機能を備えるシステム構成の一例を示すブロック図である。図5の実施例2では、システムを一つの筐体に収めており、ソフトエラー検出回路3やソフトエラー発生率予測部12等の演算機能は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成し、スタンドアロンで動作できるようにしていた。
図10の実施例では、実施例2と同様の機能を、中性子線の測定地にセンサとなる半導体メモリ2とソフトエラー検出回路3を配置し、計算や制御を行うソフトエラー発生率予測部12は遠隔地のサーバで行う例を示す。サーバは通常のプロセッサ、メモリ、入力インタフェースおよび出力インタフェースを備えるものとし、各種の機能や計算は、メモリに格納されたプログラムを、プロセッサが各種ハードウェアと連携して実行することにより実現される。プロセッサで実行される各種のプログラム、または実行される機能を、「部」「ユニット」「手段」「機能」「モジュール」等と呼称する場合がある。
実施例2で説明したように、ソフトエラー発生率予測部12は、ソフトエラー発生率計算部4の機能に加え、補正ソフトエラー発生率の予測機能を持つ。測定地に設置されたセンサ用のメモリ2を用いて、ソフトエラー検出回路3は、図2で説明した処理を行い、ソフトエラー検出結果データ7を生成する。
ソフトエラー検出結果データ7は、ネットワーク1000経由でソフトエラー発生率予測部12に送信される。環境センサ6も、環境データ8をネットワーク1000経由でソフトエラー発生率予測部12に送信する。ネットワーク1000は有線でも無線でもよい。
ソフトエラー検出結果データ7は、実施例1または2と同様にソフトエラー発生率計算部4で処理され、ソフトエラー発生率1001が計算される。ソフトエラー発生率1001は、図3で説明したように、ソフトエラーの検出時刻に対応した環境データ8を用いて、ソフトエラー発生率補正部1002で補正処理され、補正ソフトエラー発生率1003が計算される。補正処理に置いては、図示しない記憶装置に格納された補正テーブル400(図4)が使用される。
一般的には、データの送受信に大きな遅延はないので、時間的に変化するソフトエラー発生率1001と環境データ8は、その時点で最新のデータを計算に用いれば問題はない。具体的には、ソフトエラー発生率補正部1002が持つ最新のデータを用いる。補正ソフトエラー発生率1003は、メモリ1004に時系列に格納される。メモリ1004は、例えば磁気ディスク装置のような大容量の記憶装置でもよい。
ソフトエラー発生率変量解析部1005では、補正ソフトエラー発生率1003の時系列データを、例えば、太陽の黒点周期をモデル化した三角関数に当てはめてモデルを生成する。これにより、ソフトエラー発生率変量解析部1005からは、太陽活動などによる、ソフトエラー発生率の大域的ゆらぎをモデル化したデータ1006が出力される。ソフトエラー発生率予測部1007は、例えば、現在のソフトエラー発生率に対して、モデル化したデータ1006を用いた外挿法で、将来のソフトエラー発生率の予測を行う。
メモリ1004に格納されたデータから、ソフトエラー発生率の推移データ1008を出力し、ソフトエラー発生率予測部1007は、ソフトエラー発生予測データ1009を出力する。これらは、表示装置1010に表示される。
以上詳細に説明した本発明の実施例では、環境情報で中性子ソフトエラー率を逐次補正することで、時間的に局所的な測定ばらつきを除去し、相対中性子強度の測定精度を向上できる。相対的な環境中性子強度の変化は、地球規模の大局的なゆらぎと、天気や気圧等の設置環境条件の時間的変化による局所的なゆらぎの組合せである。時間変化のない一定値を用いた較正では、大局的なゆらぎと局所的なゆらぎの合算値しか測定できない。一方、本実施例では、環境情報により、両ゆらぎを分離することができ、大局的なゆらぎの周波数が低いことを利用するなどして、より精度の高い較正が可能である。
また、本実施例の構成によれば、半導体メモリとアクセス回路、モニタ回路、環境センサからなるため、高電圧機器やアナログ回路が不要であり、小型である。
半導体デバイスにおけるソフトエラーの主原因は中性子によるSiの核破砕反応であり、本実施例では、原理的にこの反応の発生頻度を直接観測できる。そのため、Siと核破砕反応を起こす可能性のあるエネルギーの中性子は原理的に全て検出できる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…中性子モニタリングシステム、2…半導体メモリ、3…ソフトエラー検出回路、4…ソフトエラー発生率計算部、7…ソフトエラー検出結果データ、8…環境データ、9…表示装置

Claims (15)

  1. 半導体メモリと、
    環境センサからの環境センサデータを入力する入力部と、
    前記半導体メモリに対してリードアクセスしてソフトエラーを検出し、検出時間に関する時間情報とソフトエラー検出数を含む、ソフトエラー検出結果データを出力するソフトエラー検出部と、
    前記ソフトエラー検出結果データからソフトエラー発生率を計算し、前記環境センサデータで補正し、補正ソフトエラー発生率を得る計算部と、
    を備える中性子強度モニタリングシステム。
  2. 前記環境センサデータは、気圧、大気微量成分、水蒸気、風、気温、エーロゾル、雲の分布、雨量の少なくとも一つに関するデータを含む、
    請求項1記載の中性子強度モニタリングシステム。
  3. 前記時間情報は、モニタリング開始からの経過時間、および、前回の前記ソフトエラー検出結果データの出力からの経過時間の少なくとも一つである、
    請求項1記載の中性子強度モニタリングシステム。
  4. 前記計算部は、さらに前記補正ソフトエラー発生率の推移から補正ソフトエラー発生率の動向を予測するソフトエラー率予測機能を備える、
    請求項1記載の中性子強度モニタリングシステム。
  5. 前記半導体メモリは、ソフトエラーの反応断面積の異なる複数の半導体メモリを含み、
    前記ソフトエラー検出部は、前記複数の半導体メモリのそれぞれについて、前記ソフトエラー検出結果データを出力し、
    前記計算部は、前記複数の半導体メモリのそれぞれについて、前記補正ソフトエラー発生率を計算する、
    請求項1記載の中性子強度モニタリングシステム。
  6. 前記半導体メモリは、複数の方向に向けて配置された複数の半導体メモリを含み、
    前記ソフトエラー検出部は、前記複数の半導体メモリのそれぞれについて、前記ソフトエラー検出結果データを出力し、
    前記計算部は、前記複数の半導体メモリのそれぞれについて、前記ソフトエラー発生率を計算する、
    請求項1記載の中性子強度モニタリングシステム。
  7. 半導体メモリに対してリードアクセスすることにより検出された、ソフトエラー検出結果データを入力とする第1の入力装置と、
    前記ソフトエラー検出結果データに基づいて、ソフトエラー発生率を計算するソフトエラー発生率計算部と、
    前記半導体メモリの環境に関するデータであって、時間的に変化する環境データを入力とする第2の入力装置と、
    前記ソフトエラー発生率に対して、前記環境データに基づいた補正を行い、補正ソフトエラー発生率を生成するソフトエラー発生率補正部と、
    前記補正ソフトエラー発生率を時系列データとして格納する記憶装置と、
    を備える中性子強度モニタリングシステム。
  8. 前記環境データは、気圧、大気微量成分、水蒸気、風、気温、エーロゾル、雲の分布、雨量の少なくとも一つに関するデータであって、時間的に変化するデータを含む、
    請求項7記載の中性子強度モニタリングシステム。
  9. 前記環境データに対応付けて前記補正のための補正係数を格納した補正情報を記憶し、
    前記ソフトエラー発生率補正部は、前記環境データに基づいて前記補正係数を呼び出し、前記補正係数に基づいて前記補正ソフトエラー発生率を得る、
    請求項7記載の中性子強度モニタリングシステム。
  10. 前記記憶装置から前記時系列データを取得して、前記時系列データに基づいたモデルを生成するソフトエラー発生率変量解析部と、
    前記モデルに基づいて、将来のソフトエラー発生率の予測を行う、ソフトエラー発生率予測部と、を備える、
    請求項7記載の中性子強度モニタリングシステム。
  11. 中性子強度のモニタリング方法であって、
    半導体メモリにデータの書き込みおよび読み出しを行ってソフトエラーを検出し、検出された前記ソフトエラーに基づいて、ソフトエラー発生率を計算する第1のステップと、
    情報処理装置が、前記ソフトエラーの検出時に対応する環境データに対応する補正係数を取得し、前記ソフトエラー発生率を前記補正係数で補正して、補正ソフトエラー発生率を生成する第2のステップと、
    前記補正ソフトエラー発生率を、時系列データとして記憶装置に記憶する第3のステップと、
    を備える中性子強度モニタリング方法。
  12. 前記第1のステップは、
    前記半導体メモリにデータを書き込む書き込みステップと、
    書き込んだ前記データをリファレンスデータとして保持する保持ステップと、
    前記半導体メモリから書き込んだ前記データを読み出す読み出しステップと、
    読み出した前記データを前記リファレンスデータと比較する比較ステップと、
    前記比較により、前記ソフトエラーの発生数を計数する検出ステップと、
    を備える請求項11記載の中性子強度モニタリング方法。
  13. 前記第1のステップは、
    前記読み出しステップ、比較ステップ、および検出ステップを周期的に繰り返し行い、
    前記検出ステップの後に、前記検出ステップで検出された発生数を過去の発生数に積算し、
    前記積算の後に、その時点での読み出した前記データを新たな前記リファレンスデータとして保持し、
    前記読み出しステップに戻る、
    請求項12記載の中性子強度モニタリング方法。
  14. 前記第1のステップは、
    前記読み出しステップ、比較ステップ、および検出ステップの繰り返しを、所定の時間行って終了し、
    前記所定の時間の長さと、前記繰り返しの終了時点における前記ソフトエラーの発生数に基づいて、前記ソフトエラー発生率を計算する、
    請求項13記載の中性子強度モニタリング方法。
  15. 前記環境データは、気圧、大気微量成分、水蒸気、風、気温、エーロゾル、雲の分布、雨量の少なくとも一つに関するデータを含み、1週間以下の時間的粒度で取得される、
    請求項11記載の中性子強度モニタリング方法。
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