JP2018178875A - 軸受及び軸受ユニット - Google Patents

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崇 西河
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Abstract

【課題】軸受を冷却する際の温度上昇によって気化した周囲流体を液化する。
【解決手段】軸受は、内輪15と、外輪16と、内輪15と外輪16との間に介在する複数の転動体17と、転動体17を保持する保持器18とを備える。軸受は、内輪15と外輪16との間の内部空間に極低温の周囲流体を通過させて冷却を行う。軸受は、周囲流体を内部空間に圧送する圧縮部19を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばロケットエンジンのターボポンプに使用される軸受及び軸受ユニットに関する。
ロケットエンジンでは、極低温の推進剤(液体水素又は液体酸素)を燃焼室に供給するためにターボポンプが使用される。特許文献1に開示されるように、ターボポンプは、液体を圧送するインペラと、翼列が設けられたタービンディスクとを連結するシャフトを備える。シャフトは、複数の軸受(例えばアンギュラ玉軸受)により支持される。
ロケットエンジンのターボポンプでは、ポンプ入口から吸い込んだ推進剤をインペラによってスクロール流路から燃焼室へと圧送する。この際、ターボポンプは、推進剤の一部を分流して軸受の冷却に使用する。分流された推進剤は、複数の軸受における前列(インペラ寄り)の第一軸受の内部を通過し、その後、後列(タービンディスク寄り)の第二軸受の内部を通過する。
特開2016−41909号公報
上記のように、従来のターボポンプにおける軸受の冷却では、推進剤が第一軸受を通過した後に第二軸受を通過する。この場合、推進剤は、第一軸受を通過することで温度が上昇し、その一部が気化することになる。したがって、この推進剤を後列の第二軸受に通過させる場合に、第一軸受の場合と比較して冷却効果が低下するという問題があった。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであり、軸受を冷却する際の温度上昇によって気化した周囲流体を液化することを技術的課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するためのものであって、内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する複数の転動体と、前記転動体を保持する保持器とを備え、前記内輪と前記外輪との間の内部空間に極低温の周囲流体を通過させて冷却を行う軸受において、前記周囲流体を前記内部空間に圧送する圧縮部を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、周囲流体が気液混合状態にある場合、予め圧縮部によって当該周囲流体を加圧することで、周囲流体に含まれる気体を液化させることができる。したがって、圧縮部によって加圧(液化)された周囲流体が軸受の内部空間を通過することで、当該軸受の焼付きを防止するとともに、その冷却を効率良く行うことが可能になる。
上記構成の軸受において、前記圧縮部は、軸流型であって少なくとも一段の動翼及び静翼を備えることが望ましい。
例えば、前記圧縮部は、一段の動翼及び静翼を備え、前記動翼は、前記内輪に一体に設けられ、前記静翼は、前記外輪に一体に設けられる。このように圧縮部を軸受と一体に構成することで、軸受の部品点数を可及的に低減させるとともに、軸受の位置決めと同時に圧縮部の位置決めを行うことができ、軸受の組付作業を効率良く行うことができる。
或いは、前記圧縮部は、複数段の動翼及び静翼を備え、前記動翼が、前記内輪に一体に設けられ、前記静翼が、前記外輪に隣接する環状の静翼支持部に一体に設けられ、前記静翼支持部が、周方向に分割される少なくとも二つの構成部材を備える構成であってもよい。静翼支持部を周方向に分割される複数の構成部材により構成することで、圧縮部における複数段の静翼及び動翼を交互に配置できる。
前記圧縮部は、内輪及び外輪と一体とせずに別部材により構成してもよい。この場合、前記圧縮部は、前記動翼が一体に形成されるとともに前記内輪に隣接する環状の動翼支持部と、前記静翼が一体に形成されるとともに前記外輪に隣接する環状の静翼支持部とを備えることが望ましい。
前記圧縮部は、インペラの回転による遠心力によって前記周囲流体を圧縮する遠心型の圧縮機であってもよい。
本発明に係る軸受は各種の宇宙航空機器に組み込まれるが、特にロケットエンジンのターボポンプに対して好適に使用され得る。
また、本発明は、複数の軸受を備えるとともに、極低温の周囲流体が前記複数の軸受の内部を通過することにより前記軸受を冷却する軸受ユニットにおいて、前記複数の軸受は、前記周囲流体の流動方向における上流側に配される第一軸受と、前記第一軸受よりも下流側に配される第二軸受とを含み、前記第一軸受と前記第二軸受との間に配されるとともに、前記周囲流体を前記第二軸受に圧送する圧縮部を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、周囲流体は、第一軸受を冷却した際の温度上昇により、その一部が気化するが、その後に圧縮部によって加圧される。これにより、周囲流体に含まれる気体が液化される。したがって、圧縮部によって加圧(液化)された周囲流体が第二軸受の内部を通過することで、当該第二軸受の焼付きを防止するとともに、その冷却を効率良く行うことできる。
本発明によれば、軸受を冷却する際の温度上昇によって気化した周囲流体を液化できる。
第一実施形態の軸受ユニットを含むターボポンプの断面図である。 軸受ユニットの断面図である。 動翼及び静翼の平面図である。 第二実施形態に係る軸受ユニットの断面図である。 構成部材を分解した状態の静翼支持部の正面図である。 構成部材を組み立てた状態の静翼支持部の正面図である。 圧縮部の組み立て方法を示す断面図である。 第三実施形態に係る軸受ユニットの断面図である。 第四実施形態に係る軸受ユニットの断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1及び図2は、本発明に係る軸受ユニット及びターボポンプの第一実施形態を示す。
本実施形態に係るターボポンプは、極低温の推進剤をロケットエンジンにおける燃焼室に圧送する。推進剤としては、燃料としての液体水素(沸点:−253℃)と、酸化剤としての液体酸素(沸点:−183℃)とが使用される。ロケットエンジンは、液体水素用と液体酸素用のターボポンプを個別に備える。なお、「極低温」とは、凡そ1K〜100Kの温度領域をいう。
図1に示すように、ターボポンプ1は、シャフト2と、シャフト2を収容するケーシング3と、シャフト2を支持する軸受ユニット4と、を備える。
シャフト2は、極低温に対する疲労強度の高いニッケル基の超合金、例えばインコネル(登録商標)により構成される。シャフト2は、一端部にインデューサ5及びインペラ6を備え、他端部にタービンディスク7を備える。なお、以下の説明では、各構成要素の位置関係を説明するために、インデューサ5及びインペラ6側を「上流側」といい、タービンディスク7側を「下流側」という。
インデューサ5は、軸流型の羽根車であって、インペラ6、タービンディスク7とともにシャフト2の同軸上で連結される。インデューサ5は、シャフト2とともに回転し、推進剤をインペラ6へと送る。なお、インデューサ5の上流側には、推進剤を貯留するタンク(液体水素用タンク、液体酸素用タンク)が設けられており、推進剤は、タンクからインデューサ5に供給される。
インペラ6は、ケーシング3内での回転により、インデューサ5を介して吸い込んだ推進剤を遠心力で加圧する遠心ポンプである。インペラ6は、インデューサ5から送られる推進剤を加圧してロケットエンジンの燃焼室へと送り、また一部の推進剤を軸受ユニット4へと送る。
タービンディスク7は、ケーシング3内に導入されるガス(水素ガス)によって駆動される。このタービンディスク7によってシャフト2を回転駆動することで、インペラ6は推進剤を燃焼室へと圧送できる。
ケーシング3は、インデューサ5及びインペラ6を収容する第一の空間3aと、軸受ユニット4を収容する第二の空間3bと、タービンディスク7を収容する第三の空間3cとを備える。
第一の空間3aは、推進剤の吸込部8aと、吐出部8bと、推進剤を分流して第二の空間3bへと送る供給路9とを備える。推進剤は吸込部8aから第一の空間3a内に導入され、インペラ6によって吐出部8bから燃焼室へと送られる。供給路9は、ケーシング3の一部と、インペラ6の下流側シュラウド6aとの間に形成される。第一の空間3aは、この供給路9を介して第二の空間3bと連通する。
第二の空間3bは、第一の空間3aの下流側に設けられる。第二の空間3bは、ケーシング3の一部と、シャフト2の外周面との間に形成される。第三の空間3cは、第二の空間3bの下流側に設けられる。第三の空間3cは、タービンディスク7を収容するとともに、当該タービンディスク7を駆動するガス(水素ガス)を導入及び排出するように、例えばマニホールドケーシングにて構成される。
第二の空間3bと第三の空間3cとは、メカニカルシール、クリアランスシール等からなるシール部10により区分される。この構成により、第二の空間3bを流動する推進剤が第三の空間3cに漏出することが防止される。
軸受ユニット4は、第二の空間3bに設けられる。軸受ユニット4は、前列(上流側)の第一軸受11と、この第一軸受11から軸方向に離間して下流側に配置される後列の第二軸受12と、第一軸受11及び第二軸受12の位置決めを行う内輪間座13及び外輪間座14とを備える。
各軸受11,12は、例えばアンギュラ玉軸受により構成される。各軸受11,12は、シャフト2に固定される内輪15と、ケーシング3に固定される外輪16と、内輪15と外輪16との間に配される複数の転動体17と、各転動体17を周方向に一定の間隔で保持する保持器18と、を備える。各軸受11,12では、内輪15及び外輪16と、転動体17とが所定の接触角を有して接触しており、ラジアル荷重と一方向のアキシアル荷重を負荷することができる。
内輪15及び外輪16は金属、例えばマルテンサイト系ステンレス鋼(SUS440Cなど)にて環状に形成される。内輪15は、その外周面に転動体17が転動する軌道面15aを有する。外輪16は、その内周面に転動体17が転動する軌道面16aを有する。なお、以下では、各内輪15及び外輪16の幅方向端部を、推進剤の流動方向に対応させて、上流側端部15A,16A、下流側端部15B,16Bとして説明する。
転動体17は、例えばマルテンサイト系ステンレス鋼(SUS440Cなど)等の金属や、セラミックス材料により球体(ボール)として構成される。複数の転動体17は、内輪15の軌道面15aと外輪16の軌道面16aとの間で、周方向に等間隔で配される。
保持器18は、内輪15の外周面と外輪16の内周面との間に配される。保持器18は、樹脂複合材や金属により環状に形成される。保持器18は、転動体17を保持する複数のポケット18aを有する。ポケット18aは、保持器18の円周方向において等間隔に設けられる孔である。転動体17は、各ポケット18aに一つずつ収容される。
本実施形態に係る軸受ユニット4のように、極低温環境下で使用される第一軸受11及び第二軸受12には、通常の流動性潤滑剤(油やグリースなど)を使用することができない。本実施形態では、各軸受11,12の焼付き防止及び起動トルクの低減を図るため、内輪15の軌道面15a、外輪16の軌道面16a、転動体17の表面及び保持器18におけるポケット18aの内面を含む表面全体のうち、いずれか一つ以上、もしくは全てにフッ素樹脂(例えばPTFE)等の固体潤滑皮膜によるコーティングが施される。
第二軸受12は、推進剤を圧送する圧縮部19を一体に備える。圧縮部19は、第二軸受12の上流側の部位に設けられる。圧縮部19は、軸流型圧縮機を原理とするものであり、一段の動翼20(ロータ)及び静翼21(ステータ)を備える。動翼20は第二軸受12の内輪15に設けられ、静翼21は第二軸受12の外輪16に設けられる。
第二軸受12の内輪15は、その軌道面15aよりも上流側に、動翼20が固定される動翼支持部22を有する。動翼支持部22は、内輪15の幅方向寸法を軌道面15aよりも上流側に延長することにより構成される。動翼支持部22は、内輪15の外周面に形成されるとともに下流側に向かうにつれて拡径するテーパ面により構成される。動翼支持部22には、その周方向に沿って複数の動翼20からなる翼列(図3参照)が構成される。
第二軸受12の外輪16は、その軌道面16aよりも上流側に、静翼21が固定される静翼支持部23を有する。静翼支持部23は、外輪16の幅方向寸法を軌道面16aよりも上流側に延長することにより構成される。静翼支持部23には、その周方向に沿って複数の静翼21からなる翼列(図3参照)が構成される。
内輪間座13は、所定の幅及び厚みを有する環状体により構成される。内輪間座13は、第一軸受11の内輪15と第二軸受12の内輪15との間に配される。この内輪間座13の内周にはシャフト2が挿入される。内輪間座13は、シャフト2に固定されており、シャフト2とともに回転する。内輪間座13の上流側端部13Aは、第一軸受11における内輪15の下流側端部15Bに接触する。内輪間座13の下流側端部13Bは、第二軸受12における内輪15の上流側端部15Aに接触する。
外輪間座14は、所定の幅及び厚みを有する環状体により構成される。外輪間座14は、第一軸受11の外輪16と第二軸受12の外輪16との間に配される。外輪間座14の外周面は、第二の空間3bにおけるケーシング3の内面に固定される。外輪間座14の上流側端部14Aは、第一軸受11における外輪16の下流側端部16Bに接触する。外輪間座14の下流側端部14Bは、第二軸受12における外輪16の上流側端部16Aに接触する。
なお、第一軸受11に係る内輪15の上流側端部15A、及び第二軸受12に係る内輪15の下流側端部15Bは、シャフト2に設けられる位置決め部、或いはシャフト2に固定される環状の位置決め部材によって適宜位置決めされる。同様に、第一軸受11に係る外輪16の上流側端部16A、及び第二軸受12に係る外輪16の下流側端部16Bは、ケーシング3に設けられる位置決め部、或いはケーシング3に固定される環状の位置決め部材によって適宜位置決めされる。
図1に示すように、軸受ユニット4は、周囲流体である推進剤を流動させる流路24,25を有する。流路24,25は、推進剤が第一軸受11の内部と第二軸受12の内部とを通過する第一流路24と、第二軸受12の内部を通過した推進剤が第一の空間3aに還流する第二流路25とを備える。ここで、「軸受の内部」とは、内輪15の外周面と外輪16の内周面との間の軸受内部空間をいう。
第一流路24は、第一軸受11の内部と、第一軸受11の内輪間座13の外周面と外輪間座14の内周面との間に形成される空間と、圧縮部19の内部と、第二軸受12の内部とを含む。この構成により、第一流路24を流動する推進剤は、上流側の第一軸受11の内部を通過した後に、圧縮部19を経て下流側の第二軸受12の内部を通過する。
第二流路25は、シャフト2の内部において、軸方向に沿って形成されるガイド孔25aと、第二軸受12の内部を通過した推進剤をガイド孔25aに案内する導入孔25bと、ガイド孔25aを通過した推進剤を第一の空間3aへと戻す排出孔25cとを有する。第二軸受12の内部を通過した推進剤は、導入孔25b、ガイド孔25a、排出孔25cの順に流動して、第一の空間3aにおけるインペラ6へと返送され、当該インペラ6によって再度圧送される。
なお、図2では、第一流路24の推進剤の流れを符号F1、第二流路25の推進剤の流れを符号F2で示す(以下、他の実施形態において同じ)。
以下、上記構成の軸受ユニット4を冷却する方法について説明する。
ロケットエンジンの運転時において、ターボポンプ1は、第三の空間3cに導入されるガス(水素ガス)によりタービンディスク7を回転駆動する。推進剤は、軸受ユニット4の冷却の他、ロケットエンジンの燃焼室やノズルを冷却するために使用される。液体としての推進剤(例えば液体水素)は、燃焼室等を冷却することで、その温度上昇により気化する。これによるガス(水素ガス)は、第三の空間3cに導入され、その膨張エネルギーによりタービンディスク7を回転させた後、第三の空間3cから順次排出される。これにより、シャフト2の回転に伴ってインデューサ5及びインペラ6が回転し、タンクから供給される推進剤(液体水素又は液体酸素)を燃焼室に圧送する。
ターボポンプ1は、供給路9を通じて推進剤の一部を第二の空間3bへと供給する。この場合において、推進剤は、第一流路24に沿って流動し、軸受ユニット4を冷却する。すなわち、供給路9を通過した推進剤は、まず第一軸受11の内部を通過する。このとき、推進剤は第一軸受11の冷却によって温度が上昇し、その一部が気化する。これにより、冷却前と比較して、推進剤は、気体(水素ガス又は酸素ガス)を多く含む気液混合流体となる。
第一軸受11の内部を通過した推進剤は、内輪間座13と外輪間座14との間の空間を通過し、圧縮部19に供給される。圧縮部19の内部では、シャフト2とともに第二軸受12の内輪15が回転している。これにより、内輪15と一体に構成される動翼20が回転する。気液混合状態の推進剤は、圧縮部19の内部において、動翼20及び静翼21を通過することで加圧される。これにより、推進剤に含まれる気体(水素ガス又は酸素ガス)が液化する。液体となった推進剤は、第二軸受12の内部を冷却し、当該第二軸受12の下流側へと流出する。
第二軸受12の内部を通過した推進剤は、第二流路25を通じて第一の空間3aへと返送され、インペラ6によって再び圧送される。
以上説明した本実施形態に係る軸受ユニット4によれば、第一軸受11の内部を冷却することによる温度上昇によって気液混合状態となった推進剤を圧縮部19によって液化することで、第一軸受11の下流側に配される第二軸受12を効率良く冷却できる。また、圧縮部19を第二軸受12と一体に構成することにより、部品点数を可及的に低減でき、圧縮部19の位置決めを第二軸受12の位置決めと同時に行うことができ、軸受ユニット4の組付作業を効率良く行うことができる。
図4乃至図7は、軸受ユニットの第二実施形態を示す。本実施形態に係る軸受ユニット4において、圧縮部19は二段の動翼20及び静翼21を備える。圧縮部19の動翼20は、第二軸受12の内輪15に対して一体に構成される動翼支持部22に設けられる。圧縮部19の静翼21は、第二軸受12の外輪16とは別部材とされる静翼支持部23に設けられる。静翼支持部23は、第二軸受12に隣接するように配置される。すなわち、静翼支持部23の上流側端部23Aは、外輪間座14の下流側端部14Bに接触する。静翼支持部23の下流側端部23Bは、第二軸受12に係る外輪16の上流側端部16Aに接触する。
静翼支持部23は、その周方向に分割される第一構成部材23a及び第二構成部材23bを備える。図4及び図5に示すように、各構成部材23a,23bは、同形に構成されており、かつ半円状に構成される。各構成部材23a,23bの各端部には、凹部23c及び凸部23dが形成される。第一構成部材23aの凸部23dが第二構成部材23bの凹部23cに嵌合し、第二構成部材23bの凸部23dが第一構成部材23aの凹部23cに嵌合することにより、静翼支持部23は全体として環状に構成される。なお、第一構成部材23aの端部と第二構成部材23bの端部とを連結部材によって更に連結してもよい。
本実施形態では、静翼支持部23を第一構成部材23aと第二構成部材23bとに分割することにより、二段に構成される動翼20及び静翼21を軸方向に交互に配置できる。静翼支持部23は、第一構成部材23aと第二構成部材23bとを離間させた状態(図5参照)から、端部同士を接近させ、一方の凹部23cに他方の凸部23dを嵌合させることで、環状に構成される(図6参照)。このように静翼支持部23を組み立てる際、第一構成部材23aと第二構成部材23bとの間に、動翼支持部22を介在させる。この状態で、第一構成部材23aと第二構成部材23bとを組み立てると、各構成部材23a,23bは互いに接近するとともに、動翼支持部22に対して半径方向外方側から接近することになる(図7参照)。これにより、二段の動翼20及び静翼21を交互に配置させることができる。
図8は、軸受ユニットの第三実施形態を示す。本実施形態に係る軸受ユニット4の圧縮部19は、三段の動翼20及び静翼21により構成される。圧縮部19は、第二軸受12の内輪15とは別部材とされる動翼支持部22と、第二軸受12の外輪16とは別部材とされる静翼支持部23とを備える。動翼支持部22は、環状に構成されるともに、内輪間座13と第二軸受12の内輪15との間でシャフト2に固定される。動翼支持部22の上流側端部22Aは、内輪間座13の下流側端部13Bに接触する。動翼支持部22の下流側端部22Bは、第二軸受12に係る内輪15の上流側端部15Aに接触する。動翼支持部22は、シャフト2とともに回転することで動翼20を回転動作させる。
図9は、軸受ユニットの第四実施形態を示す。本実施形態に係る軸受ユニット4の圧縮部19は、内輪間座13に設けられる動翼20と、外輪間座14に設けられる静翼21とを備える。すなわち、内輪間座13は、動翼20が固定される動翼支持部22を下流側端部13B寄りの部位に備える。動翼支持部22は、下流側に向かうにつれて拡径するテーパ面を有する。外輪間座14は、静翼21が固定される静翼支持部23を下流側端部14B寄りの部位に備える。外輪間座14は、第二実施形態における静翼支持部23と同様に、周方向に分割される複数の構成部材により構成されることが望ましい。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、圧縮部19として軸流型の圧縮機を例示したが、本発明では流体を圧縮して圧力を高め、連続的に送り出す圧縮機であればよく、他の圧縮機の構造を適用することも可能である。例えば、流体をインペラ(羽根車)の回転による遠心力によって圧縮する遠心型の圧縮機を本発明の圧縮部に適用できる。
上記の実施形態では、ロケットエンジン用ターボポンプ1に使用される軸受ユニット4を例示したが、これに限定されず、他の用途に適用することも可能である。例えば、人工衛星などの宇宙用機器のように、真空環境下で使用される機器に軸受ユニットを組み込むことができる。
上記の実施形態では、軸受ユニット4の各軸受11,12として単列のアンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず、組合せアンギュラ玉軸受、複列アンギュラ玉軸受を用いてもよい。また、本発明はアンギュラ玉軸受に限らず、他の玉軸受や円筒ころ軸受その他の転がり軸受に適用することも可能である。
上記の実施形態では、一段乃至三段の動翼20及び静翼21を備えた圧縮部19を例示したが、動翼20及び静翼21の段数はこれらに限定されない。
上記の第一実施形態では、第二軸受12と一体に構成される圧縮部19を例示したが、これに限らず、圧縮部19を第一軸受11と一体に構成してもよい。すなわち、第一軸受11の内輪15の幅を下流側に延長し、軌道面15aよりも下流側に動翼支持部22を一体に形成してもよい。また、第一軸受11の外輪16の幅を下流側に延長し、軌道面16aよりも下流側に静翼支持部23を一体に形成してもよい。
上記の第二実施形態では、静翼支持部23を二つの構成部材23a,23bにより構成した例を示したが、これに限らず、三以上の構成部材によって静翼支持部23を構成してもよい。
1 ターボポンプ
4 軸受ユニット
11 第一軸受
12 第二軸受
15 内輪
16 外輪
17 転動体
18 保持器
19 圧縮部
20 動翼
21 静翼
22 動翼支持部
23 静翼支持部
23a 第一構成部材
23b 第二構成部材

Claims (8)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する複数の転動体と、前記転動体を保持する保持器とを備え、前記内輪と前記外輪との間の内部空間に極低温の周囲流体を通過させて冷却を行う軸受において、
    前記周囲流体を前記内部空間に圧送する圧縮部を備えることを特徴とする軸受。
  2. 前記圧縮部は、軸流型であって少なくとも一段の動翼及び静翼を備える請求項1に記載の軸受。
  3. 前記圧縮部は、一段の動翼及び静翼を備え、前記動翼は、前記内輪に一体に設けられ、前記静翼は、前記外輪に一体に設けられる請求項2に記載の軸受。
  4. 前記圧縮部は、複数段の動翼及び静翼を備え、前記動翼は、前記内輪に一体に設けられ、前記静翼は、前記外輪に隣接する環状の静翼支持部に一体に設けられ、
    前記静翼支持部は、周方向に分割される少なくとも二つの構成部材を備える請求項2に記載の軸受。
  5. 前記圧縮部は、前記動翼が一体に形成されるとともに前記内輪に隣接する環状の動翼支持部と、前記静翼が一体に形成されるとともに前記外輪に隣接する環状の静翼支持部とを備える請求項2に記載の軸受。
  6. 前記圧縮部は、インペラの回転による遠心力によって前記周囲流体を圧縮する遠心型の圧縮機である請求項1に記載の軸受。
  7. ロケットエンジンのターボポンプに使用される請求項1から6のいずれか一項に記載の軸受。
  8. 複数の軸受を備えるとともに、極低温の周囲流体が前記複数の軸受の内部を通過することにより前記軸受を冷却する軸受ユニットにおいて、
    前記複数の軸受は、前記周囲流体の流動方向における上流側に配される第一軸受と、前記第一軸受よりも下流側に配される第二軸受とを含み、
    前記第一軸受と前記第二軸受との間に配されるとともに、前記周囲流体を前記第二軸受に圧送する圧縮部を備えることを特徴とする軸受ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112483415A (zh) * 2020-11-13 2021-03-12 西安航天动力研究所 基于一体化筒状支承座的液体火箭发动机低温涡轮泵

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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