JP2018178804A - スクリューポンプの羽根補修方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スクリュー羽根の軸芯および回転バランスを維持しやすいスクリューポンプの羽根の補修方法を提供すること。【解決手段】横にされたスクリュー軸6をその両端支持で回転可能に支持するスクリュー軸支持工程と、両端支持されたスクリュー軸6をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸6の長手方向に対して平行に配置されたレール45の上を切断機46を走行させながら、スクリュー羽根7の少なくとも先端部を切断機46にて切断除去する羽根切断工程と、スクリュー羽根7の切断部に、新規に製作した羽根先端部12(羽根新規部)を溶接する羽根新規部取付工程と、両端支持されたスクリュー軸6をその軸芯回りに回転させながら、且つレール45の上を切断機46を走行させながら、溶接された羽根先端部12をその外径寸法が所定の寸法となるように切断機46にて切断加工する羽根外径調整工程と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、スクリュー軸の外周面に取り付けられたスクリュー羽根の補修方法に関する。
スクリューポンプは、回転するスクリューで揚水する開放形のポンプであり、例えば雨水ポンプ場、下水処理場の中のポンプ設備などにおける揚水機として用いられる。このスクリューポンプは、水平方向に対して斜めに傾斜する断面凹形状のトラフ内に設置される。ここで、スクリューポンプの本体(主要部)は、外周面に螺旋状のスクリュー羽根が取り付けられたスクリュー軸であり、トラフ内に設置された状態で、上記スクリュー羽根の先端部(外周縁部)とトラフとの隙間は、所望の揚水量(ポンプ性能)を確保するために、規定の隙間とされなければならない。したがって、トラフの内面仕上げも重要ではあるが、スクリュー羽根の外径寸法はできるだけ寸法精度が高いことが望ましい。
一方、スクリューポンプ、特にそのスクリュー羽根は、経年劣化する。経年劣化したスクリューポンプは、更新(全取替)されたり、一部取替などされる。また、腐食したスクリュー羽根の先端部に肉盛り溶接することで、スクリュー羽根を補修して、スクリューポンプを延命させることもある。
ここで、スクリューポンプの一部を取り替える補修方法が、下記の特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の補修方法は、スクリュー羽根を含めてスクリュー軸を、取り替える部分と、継続使用する部分とに分割し、取り替える部分を新規のスクリュー羽根およびスクリュー軸に更新するというものである。スクリュー羽根の連続性、回転バランスなどの再現性を確保するための工夫が、特許文献1に開示されている。
なお、スクリューポンプを補修する技術に関する発明ではないが、本件出願人は、スクリュー羽根の外径を調整する方法に関し特許出願し、その特許出願は登録となっている(特許文献2)。特許文献2に記載のスクリューポンプの羽根外径調整方法は、横にされたスクリュー軸をその両端支持で回転可能に支持し、両端支持されたスクリュー軸をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸の長手方向に対して平行に配置されたレールの上を切断機を走行させながら、スクリュー羽根の先端部をその外径寸法が所定の寸法となるように切断機にて切断加工する、というものである。
スクリューポンプを補修することに関し、特許文献1に開示のようなスクリューポンプの一部を取り替える方法では、まだ十分に継続使用が可能なスクリュー軸の一部までをも取り替えるケースが発生し得、費用および労力などにおいて無駄が多くなる場合がある。
一方、スクリュー羽根の先端部に肉盛り溶接を施すという公知の補修方法によると、費用および労力は少なく抑えることができるが、スクリュー羽根の軸芯よび回転バランスがくるいやすいという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、スクリュー羽根の軸芯および回転バランスを維持しやすいスクリューポンプの羽根の補修方法を提供することである。
本発明は、スクリュー軸の外周面に取り付けられたスクリュー羽根の補修方法である。この補修方法は、横にされた前記スクリュー軸をその両端支持で回転可能に支持するスクリュー軸支持工程と、両端支持された前記スクリュー軸をその軸芯回りに回転させながら、且つ前記スクリュー軸の長手方向に対して平行に配置されたレールの上を切断機を走行させながら、前記スクリュー羽根の少なくとも先端部を前記切断機にて切断除去する羽根切断工程と、前記スクリュー羽根の切断部に、新規に製作した羽根新規部を溶接する羽根新規部取付工程と、両端支持された前記スクリュー軸をその軸芯回りに回転させながら、且つ前記レールの上を前記切断機を走行させながら、溶接された前記羽根新規部をその外径寸法が所定の寸法となるように前記切断機にて切断加工する羽根外径調整工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によると、スクリュー軸をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸の長手方向に対して平行に切断機を走行させながら、スクリュー羽根の少なくとも先端部を切断除去し、その後、切断部に溶接された羽根新規部をその外径寸法が所定の寸法となるように切断加工することにより、スクリュー羽根の軸芯および回転バランスを維持しやすい。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
(スクリューポンプの構成)
図1に示すように、スクリューポンプ100は、水平方向に対して斜めに傾斜するトラフ50内に設置されるスクリュー本体1と、スクリュー本体1を支持する上部軸受4および下部軸受2とを備えている。スクリュー本体1の上端には上スピンドル3が取り付けられており、スクリュー本体1はこの上スピンドル3を介して上部軸受4にて吊り下げられるようにして支持される。スクリュー本体1を回転させるエンジン、電動機などの駆動装置(不図示)は、ギヤカップリング5を介してスクリュー本体1に回転駆動力を伝達する。
図1に示すように、スクリューポンプ100は、水平方向に対して斜めに傾斜するトラフ50内に設置されるスクリュー本体1と、スクリュー本体1を支持する上部軸受4および下部軸受2とを備えている。スクリュー本体1の上端には上スピンドル3が取り付けられており、スクリュー本体1はこの上スピンドル3を介して上部軸受4にて吊り下げられるようにして支持される。スクリュー本体1を回転させるエンジン、電動機などの駆動装置(不図示)は、ギヤカップリング5を介してスクリュー本体1に回転駆動力を伝達する。
スクリュー本体1は、筒状のスクリュー軸6と、その外周面に取り付けられた螺旋状のスクリュー羽根7とを有し、一方(下側)の端部には円錐胴8が取り付けられ、その末端には下エンドプレート9が取り付けられる。他方(上側)の端部には上エンドプレート10が取り付けられる。
トラフ50の内面は、回転するスクリュー羽根7に沿う円弧形状に仕上げられ、所望の揚水量を確保するために、スクリュー羽根7の先端部(外周縁部)とトラフ50の内面との隙間Sは、例えば、7mm〜13mmに調整される。スクリュー軸6は、例えばSTPY(アーク溶接鋼管)製であり、スクリュー羽根7は、例えばSS製である。スクリュー軸6の全長は、ポンプの揚程、傾斜角度等から決定されるものであり、例えば6m〜25m程度である。また、その軸径は、例えば0.6m〜3.0m程度である。スクリュー羽根7の外径は、例えば1.2m〜6.0m程度であり、その羽根の厚みは、例えば、6mm〜16mm程度である。
(スクリュー羽根の補修方法)
図2から図6を適宜参照しつつスクリュー羽根7の補修方法について説明する。
図2から図6を適宜参照しつつスクリュー羽根7の補修方法について説明する。
<輸送工程>
まず、現地に設置されているスクリューポンプ100のスクリュー本体1を取り外し、取り外したスクリュー本体1を、低床トレーラーなどを用いて工場に輸送する。
まず、現地に設置されているスクリューポンプ100のスクリュー本体1を取り外し、取り外したスクリュー本体1を、低床トレーラーなどを用いて工場に輸送する。
<既塗装除去工程>
次に、スクリュー本体1のスクリュー羽根7に施されている既塗装を、例えば以下に記載の方法にて除去する。図2に示したように、工場に輸送されたスクリュー本体1を横姿勢にし、ローラ40aが上端部に配置された架台40の上にスクリュー軸6を載せて、適宜スクリュー軸6を回転させながら、スクリュー羽根7の既塗装を除去する。このとき、スクリュー軸6の既塗装も除去したり、スクリュー羽根7全面の既塗装を除去したりしてもよいが、既塗装の除去範囲を最小限にとどめるには、スクリュー羽根7のうちの切断除去して補修する加工部のみの既塗装を除去すればよい。
次に、スクリュー本体1のスクリュー羽根7に施されている既塗装を、例えば以下に記載の方法にて除去する。図2に示したように、工場に輸送されたスクリュー本体1を横姿勢にし、ローラ40aが上端部に配置された架台40の上にスクリュー軸6を載せて、適宜スクリュー軸6を回転させながら、スクリュー羽根7の既塗装を除去する。このとき、スクリュー軸6の既塗装も除去したり、スクリュー羽根7全面の既塗装を除去したりしてもよいが、既塗装の除去範囲を最小限にとどめるには、スクリュー羽根7のうちの切断除去して補修する加工部のみの既塗装を除去すればよい。
<スクリュー軸支持工程>
その後、横にされたスクリュー軸6(スクリュー本体1)を、例えば以下に記載の方法にて、両端支持で回転可能に支持する。図3に示したように、スクリュー本体1を支持する架台を、架台40から架台41に変更する。この架台41に設けられた回転治具47,48でスクリュー軸6の両端を挟むようにして、横にされたスクリュー軸6(スクリュー本体1)を支持する。なお、回転治具47,48は架台41に対して回転可能に取り付けられている。
その後、横にされたスクリュー軸6(スクリュー本体1)を、例えば以下に記載の方法にて、両端支持で回転可能に支持する。図3に示したように、スクリュー本体1を支持する架台を、架台40から架台41に変更する。この架台41に設けられた回転治具47,48でスクリュー軸6の両端を挟むようにして、横にされたスクリュー軸6(スクリュー本体1)を支持する。なお、回転治具47,48は架台41に対して回転可能に取り付けられている。
スクリュー軸6の上端部の支持構造(図3のC部)について図4を参照しつつ説明する。上エンドプレート10の中央部には孔10aがあけられており、円盤状の治具プレート11がこの孔10aに印ろうの構造で嵌め込まれる。印ろうの構造としているのは、上エンドプレート10の軸芯と治具プレート11の軸芯とを一致させるためである。治具プレート11の軸芯部分には、スクリュー軸6の長手方向外方へ向かって拡がる形状の治具挿入孔11aが設けられている。本実施形態の治具挿入孔11aは円錐台の形状とされている。
回転治具47は、先端部47aが先細り形状とされた治具である。本実施形態の回転治具47の先端部47aは円錐形状とされている。なお、上記した治具挿入孔11aは、回転治具47の先端部47aに対応する円錐台の形状とされる。
スクリュー軸6の下端部の支持構造(図3のD部)について図5を参照しつつ説明する。下エンドプレート9の中央部(軸芯部分)には、スクリュー軸6の長手方向外方へ向かって拡がる形状の治具挿入孔9aが設けられている。本実施形態の治具挿入孔9aは円錐台の形状とされている。
回転治具48は、回転治具47と同じく先端部48aが先細り形状とされた治具である。本実施形態の回転治具48の先端部48aは円錐形状とされている。なお、上記した治具挿入孔9aは、回転治具48の先端部48aに対応する円錐台の形状とされる。
回転治具47の先端部47aを上記治具挿入孔11aに挿入して、治具挿入孔11aの傾斜内周面に先端部47aの外周面を面接触させるとともに、回転治具48の先端部48aを上記治具挿入孔9aに挿入して、治具挿入孔9aの傾斜内周面に先端部48aの外周面を面接触させる。これにより、スクリュー軸6(スクリュー本体1)は、その両端支持で1組の架台41により回転可能に支持される。
<羽根切断工程>
その後、例えば以下に記載の方法にて、両端支持されたスクリュー軸6をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸6の長手方向に対して平行に配置されたレール45の上を切断機46を走行させながら、スクリュー羽根7の少なくとも先端部を切断機46にて切断除去する。
その後、例えば以下に記載の方法にて、両端支持されたスクリュー軸6をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸6の長手方向に対して平行に配置されたレール45の上を切断機46を走行させながら、スクリュー羽根7の少なくとも先端部を切断機46にて切断除去する。
図3に示したように、スクリュー軸6の外周面にベルト42を掛け、ベルト駆動装置43にてベルト42を回転させることでスクリュー本体1をその軸芯まわりに回転させる。ここで、スクリュー本体1の側方には複数の脚44で支持されたレール45がスクリュー軸6(スクリュー本体1)の長手方向に対して平行に配置されており、このレール45の上を切断機46(例えばガストーチを有するガス切断機)が走行するようにされている。
スクリュー軸6(スクリュー本体1)をその軸芯回りに回転させながら切断機46を走行させて、スクリュー羽根7の先端部を、例えば200mm、切断機46にて切断除去する。なお、スクリュー羽根7の先端から根元へ200mm以上の長さ、スクリュー羽根7を切断除去してもよい。また、極端に言えば、スクリュー羽根7の根元付近(スクリュー羽根7のスクリュー軸6直近部分)を切断してもよい。
ここで、スクリュー羽根7の先端の周速が、例えば2mm/秒以上、且つ5mm/秒以下となるようにスクリュー軸6を回転させる。切断機46に関しては、回転するスクリュー羽根7の先端部を当該切断機46にて連続的に切断するように、スクリュー羽根7先端部の周速およびスクリュー羽根7のリードから決定した走行速度で切断機46を走行させる(スクリュー羽根7の先端部の回転速度(周速)と、切断機46の走行速度とを同期させる)。
なお、図3に示すように、スクリュー軸6の中心部から水平方向に延ばした仮想線Lとスクリュー羽根7の先端部とが交差する部分Pを切断機46にて切断加工することが好ましい。
<羽根新規部取付工程>
次に、スクリュー羽根7の切断面15(図7(b)参照)を、グラインダなどを用いて平滑にした後、当該切断面15に新規に製作した羽根先端部12(羽根新規部、図6および図7(a)参照)を突合せ溶接する。なお、図6は、スクリュー羽根7の切断面15に、新規に製作した羽根先端部12(羽根新規部)を突合せ溶接してなるスクリュー本体1の全体図である。また、図7(a)は、図6中の矢印Fで示す部分の詳細図であり、図7(b)は、図7(a)のG−G断面図である。また、スクリュー羽根7の切断面15は、スクリュー羽根7の径方向の端面である。
次に、スクリュー羽根7の切断面15(図7(b)参照)を、グラインダなどを用いて平滑にした後、当該切断面15に新規に製作した羽根先端部12(羽根新規部、図6および図7(a)参照)を突合せ溶接する。なお、図6は、スクリュー羽根7の切断面15に、新規に製作した羽根先端部12(羽根新規部)を突合せ溶接してなるスクリュー本体1の全体図である。また、図7(a)は、図6中の矢印Fで示す部分の詳細図であり、図7(b)は、図7(a)のG−G断面図である。また、スクリュー羽根7の切断面15は、スクリュー羽根7の径方向の端面である。
ここで、図7(a)に示すように、突合せ溶接する羽根先端部12は、例えば、複数の円弧状の羽根先端部分割片16からなる。また、前記した羽根切断工程にて、スクリュー羽根7の先端部を、200mm切断除去したとすると、羽根先端部12(羽根先端部分割片16)の幅は、例えば220mm(調整代:20mm)とされる。なお、前記した羽根切断工程にて、スクリュー羽根7の先端から根元へ200mm以上の長さ、例えば700mm、スクリュー羽根7を切断除去したとすると、羽根新規部の幅は、例えば720mm(調整代:20mm)とされる。また、スクリュー羽根7の根元付近(スクリュー羽根7のスクリュー軸6直近部分)を切断除去したとすると、それに応じた寸法の羽根新規部とされる。
また、図7(b)に示すように、スクリュー羽根7の継続使用部7a(残存部)と、新規に製作した羽根先端部12とを突合せ溶接する部分は、例えば開先がとられ、強固に固定される。
<羽根外径調整工程>
次に、両端支持されたスクリュー軸6をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸6の長手方向に対して平行に配置されたレール45の上を切断機46を走行させながら、突合せ溶接された羽根先端部12(羽根新規部)をその外径寸法が所定の寸法となるように切断機46にて切断加工する。
次に、両端支持されたスクリュー軸6をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸6の長手方向に対して平行に配置されたレール45の上を切断機46を走行させながら、突合せ溶接された羽根先端部12(羽根新規部)をその外径寸法が所定の寸法となるように切断機46にて切断加工する。
羽根先端部12の調整代が、例えば20mmとされている場合、この羽根外径調整工程にて、羽根先端部12の外縁部は、切断機46で20mm切断される。なお、羽根先端部12の具体的な切断方法については、前記した羽根先端部除去工程における、スクリュー羽根7の先端部の切断方法の記載、および図3を参照されたい。スクリュー羽根7の継続使用部7a(残存部)に突合せ溶接された羽根先端部12をその外径寸法が所定の寸法となるように切断機46にて切断加工する方法と、スクリュー羽根7の先端部を切断機46にて切断除去する方法とは、同様の方法である。
なお、この羽根外径調整工程において、前記した羽根切断工程と同様に、スクリュー羽根7の羽根先端部12(羽根先端部12の先端)の周速が、例えば2mm/秒以上、且つ5mm/秒以下となるようにスクリュー軸6を回転させる。切断機46に関しては、回転するスクリュー羽根7の羽根先端部12を当該切断機46にて連続的に切断するように、羽根先端部12の周速およびスクリュー羽根7のリードから決定した走行速度で切断機46を走行させる(羽根先端部12の回転速度(周速)と、切断機46の走行速度とを同期させる)。また、スクリュー軸6の中心部から水平方向に延ばした仮想線Lとスクリュー羽根7の羽根先端部12とが交差する部分Pを切断機46にて切断加工することが好ましい。
<羽根外径仕上げ工程>
図示を省略するが、その後、スクリュー軸6(スクリュー本体1)の長手方向に対して平行にピアノ線(糸状部材)を張り、当該ピアノ線を基準にして、スクリュー羽根7の外径寸法が±6mmの寸法公差内となるように、グラインダ等で羽根先を仕上げる。なお、ピアノ線の代わりに針金、糸などの糸状部材を用いてもよい。また、糸状部材の代わりにレーザー光を用いてもよい。
図示を省略するが、その後、スクリュー軸6(スクリュー本体1)の長手方向に対して平行にピアノ線(糸状部材)を張り、当該ピアノ線を基準にして、スクリュー羽根7の外径寸法が±6mmの寸法公差内となるように、グラインダ等で羽根先を仕上げる。なお、ピアノ線の代わりに針金、糸などの糸状部材を用いてもよい。また、糸状部材の代わりにレーザー光を用いてもよい。
<塗装工程>
最後に、前記した既塗装除去工程にて塗装を除去した部分、および所定の寸法公差内に仕上げられた新規製作の羽根先端部12に塗装を施す。なお、塗装を施す前にケレン処理することが好ましい。
最後に、前記した既塗装除去工程にて塗装を除去した部分、および所定の寸法公差内に仕上げられた新規製作の羽根先端部12に塗装を施す。なお、塗装を施す前にケレン処理することが好ましい。
(スクリュー羽根の補修箇所)
スクリュー羽根7の補修箇所は、特に限定されるものではなく、且つ、スクリューポンプ全長にわたってスクリュー羽根7の先端部を補修してもよいが、水平方向に対して斜めに設置されたときのスクリューポンプ100(スクリュー本体1)(図1参照)の下部側のスクリュー羽根7の少なくとも先端部を、前記した補修方法で補修することが好ましい。上記下部側のスクリュー羽根7は、水に浸かったり浸からなかったりを繰り返すので、特に腐食しやすい部分である。そのため、上記下部側のスクリュー羽根7を補修することは、スクリューポンプ100の延命に大きく寄与する。
スクリュー羽根7の補修箇所は、特に限定されるものではなく、且つ、スクリューポンプ全長にわたってスクリュー羽根7の先端部を補修してもよいが、水平方向に対して斜めに設置されたときのスクリューポンプ100(スクリュー本体1)(図1参照)の下部側のスクリュー羽根7の少なくとも先端部を、前記した補修方法で補修することが好ましい。上記下部側のスクリュー羽根7は、水に浸かったり浸からなかったりを繰り返すので、特に腐食しやすい部分である。そのため、上記下部側のスクリュー羽根7を補修することは、スクリューポンプ100の延命に大きく寄与する。
(変形例)
前記した実施形態では、スクリュー羽根7の切断部としてのスクリュー羽根7の径方向の端面(切断面15)に、羽根先端部12を突き合わせ溶接する例を示した。これに代えて、スクリュー羽根7の先端部を切断した後の継続使用部7a(残存部)の先端部の側面に、適宜寸法で新規に製作したリング状や複数の円弧状の羽根先端部を溶接してもよい。
スクリュー羽根7の先端の周速を、例えば2mm/秒以上、且つ5mm/秒以下とするのは好ましい一例であり、上記以外の周速でスクリュー羽根7(スクリュー軸6)を回転させてもよい。
ガストーチを有するガス切断機以外の切断機46としては、例えばプラズマトーチを有する切断機を挙げることができる。
回転するスクリュー羽根7先端部の切断機46による切断箇所は、スクリュー軸6の中心部から水平方向に延ばした仮想線Lとスクリュー羽根7の先端部とが交差する部分Pに限られることはない。
スクリュー羽根7の先端部を切断機46にて粗面なく所定の寸法に切断できた場合などは、上記した羽根外径仕上げ工程を省略してもよい。
(作用・効果)
本発明によると、スクリュー軸6をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸6の長手方向に対して平行に切断機46を走行させながら、スクリュー羽根7の少なくとも先端部を切断除去し、その後、切断部に溶接された羽根新規部(羽根先端部12)をその外径寸法が所定の寸法となるように切断加工することにより、新規製作部分(羽根新規部)を精度良く製作することができ、スクリュー羽根7の軸芯および回転バランスを維持しやすい。
本発明によると、スクリュー軸6をその軸芯回りに回転させながら、且つスクリュー軸6の長手方向に対して平行に切断機46を走行させながら、スクリュー羽根7の少なくとも先端部を切断除去し、その後、切断部に溶接された羽根新規部(羽根先端部12)をその外径寸法が所定の寸法となるように切断加工することにより、新規製作部分(羽根新規部)を精度良く製作することができ、スクリュー羽根7の軸芯および回転バランスを維持しやすい。
本発明においては、上記切断部は、スクリュー羽根7の径方向の端面であって、羽根新規部取付工程において、当該端面に羽根新規部(羽根先端部12)を突合せ溶接することが好ましい。このようにすることで、スクリュー羽根7の軸芯および回転バランスをより維持しやすい。
また、本発明においては、水平方向に対して斜めに設置されたときのスクリューポンプ100の下部側のスクリュー羽根7を、前記した方法で補修することが好ましい。なお、必須の重要工程は、スクリュー軸支持工程、羽根切断工程、羽根新規部取付工程、および羽根外径調整工程である。スクリューポンプ100の下部側のスクリュー羽根7は、水に浸かったり浸からなかったりを繰り返すので、特に腐食しやすい部分である。そのため、上記下部側のスクリュー羽根7を補修することは、スクリューポンプ100の延命に大きく寄与する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。
1:スクリュー本体
2:下部軸受
3:上スピンドル
4:上部軸受
5:ギヤカップリング
6:スクリュー軸
7:スクリュー羽根
8:円錐胴
9:下エンドプレート
10:上エンドプレート
12:羽根先端部(羽根新規部)(新規に製作した羽根先端部(羽根新規部))
15:切断面(切断部、端面)
45:レール
46:切断機
100:スクリューポンプ
2:下部軸受
3:上スピンドル
4:上部軸受
5:ギヤカップリング
6:スクリュー軸
7:スクリュー羽根
8:円錐胴
9:下エンドプレート
10:上エンドプレート
12:羽根先端部(羽根新規部)(新規に製作した羽根先端部(羽根新規部))
15:切断面(切断部、端面)
45:レール
46:切断機
100:スクリューポンプ
Claims (3)
- スクリュー軸の外周面に取り付けられたスクリュー羽根の補修方法であって、
横にされた前記スクリュー軸をその両端支持で回転可能に支持するスクリュー軸支持工程と、
両端支持された前記スクリュー軸をその軸芯回りに回転させながら、且つ前記スクリュー軸の長手方向に対して平行に配置されたレールの上を切断機を走行させながら、前記スクリュー羽根の少なくとも先端部を前記切断機にて切断除去する羽根切断工程と、
前記スクリュー羽根の切断部に、新規に製作した羽根新規部を溶接する羽根新規部取付工程と、
両端支持された前記スクリュー軸をその軸芯回りに回転させながら、且つ前記レールの上を前記切断機を走行させながら、溶接された前記羽根新規部をその外径寸法が所定の寸法となるように前記切断機にて切断加工する羽根外径調整工程と、
を備えることを特徴とする、スクリューポンプの羽根補修方法。 - 請求項1に記載のスクリューポンプの羽根補修方法において、
前記切断部は、前記スクリュー羽根の径方向の端面であって、
前記羽根新規部取付工程において、前記端面に前記羽根新規部を突合せ溶接することを特徴とする、スクリューポンプの羽根補修方法。 - 請求項1または2に記載のスクリューポンプの羽根補修方法において、
水平方向に対して斜めに設置されたときの前記スクリューポンプの下部側の前記スクリュー羽根を、前記スクリュー軸支持工程、前記羽根切断工程、前記羽根新規部取付工程、および前記羽根外径調整工程により補修することを特徴とする、スクリューポンプの羽根補修方法。
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-
2017
- 2017-04-07 JP JP2017076761A patent/JP2018178804A/ja active Pending
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