JP2018178405A - 下水処理場制御装置及び下水処理場制御プログラム - Google Patents

下水処理場制御装置及び下水処理場制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】下水処理場のポンプ場からの雨水等の吐出量を安全側に立って決定する。【解決手段】本発明の下水処理場制御装置は、下水貯留設備の水位を、将来の期間において時系列で予測するシミュレーション部と、予測した水位のうち所定の基準を満たす程度に大きい値を、期間における水位の代表値とする安全モード水位参照部と、を備えることを特徴とする。さらに代表値は、期間においてその値が一定である不変代表値であり、シミュレーション部は、不変代表値に基づいて、期間において下水貯留設備に貯留している下水の排出量を決定することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、下水処理場制御装置及び下水処理場制御プログラムに関する。
都市部において、家庭等から排出される汚水は、地下に埋設された管渠を経由して下水処理場に流れ込む。雨水もまた、地下に埋設された管渠を経由して河川等の公共水域に流れ込む。雨水用の管渠は、汚水用の管渠から独立して埋設されている場合もある。しかしながら、下水道インフラが先行して整備された都市部においては、雨水が汚水用の管渠に合流する場合が多い。後者の場合、大量の降雨が続くと、雨水が汚水に混じって、道路に溢れる、下水処理場に溢れる、河川に未処理のまま放水される等の現象が発生する。そこで、通常、下水処理場よりも上流側に中間施設としてポンプ場が設置されている。ポンプ場に流入した下水(雨水+汚水)は、その一部が下水処理場に吐出される一方、残りが、河川等の公共水域に吐出(放出)される。
特許文献1の排水ポンプ運転支援装置は、管渠における水位及びポンプ場への流入量を予測し、ポンプ場から下水を吐出するポンプの起動タイミング及び吐出量を決定する。このとき、特許文献1の排水ポンプ運転支援装置は、管渠の水位が危険水準を超えないように吐出量を決定する。
特開2003−239372号公報
しかしながら、引用文献1の排水ポンプ運転支援装置がポンプの吐出量を決定する前提として用いる水位実績値及び水位予測値は、ある程度の誤差を含む。なぜならば、実際には、水位計及び流量計の精度には限界があり、さらに水位及び流入量を予測するモデルの精度にも限界があるからである。つまり、結果的に当該装置が水位を実際の値よりも危険側(実際より低めの水位)に予測したか、それとも、水位を実際の値よりも安全側(実際より高めの水位)に予測したかは、事後的にしかわからない。仮に、当該装置が危険側に水位を予測してしまうと、ポンプが実際に必要とされる吐出量を発揮することはなく、道路及びポンプ場が下水で浸水することになる。
そこで、本発明は、下水処理場のポンプ場からの雨水等の吐出量を安全側に立って決定することを目的とする。
本発明の下水処理場制御装置は、下水貯留設備の水位を、将来の期間において時系列で予測するシミュレーション部と、予測した水位のうち所定の基準を満たす程度に大きい値を、期間における水位の代表値とする安全モード水位参照部と、を備えることを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、下水処理場のポンプ場からの雨水等の吐出量を安全側に立って決定することができる。
本実施形態の環境を説明する図である。 本実施形態の情報処理の概略を説明する図である。 (a)は、通常モードの制御参照水位情報の一例である。(b)は、安全モードの制御参照水位情報の一例である。 (a)は、リスクデータベースを説明する図である。(b)は、吐出量マトリクスの一例である。(c)は、リスクの内容を説明する図である。 下水処理場制御装置の構成を説明する図である。 処理手順のフローチャートである。
以降、本発明を実施するための形態(“本実施形態”と言う)を、図等を参照しながら詳細に説明する。本実施形態は、下水処理場のポンプ場に貯まっている下水をポンプで吐出する例である。しかしながら、本発明は、ポンプを使用することなく、自然の水圧を利用して下水を排出(落下)する場合にも適用可能である。例えば、ポンプを使用するまでもなく、排出口の開口部断面積、バルブの開度等を調節することによって下水の排出量を調節できる場合がある。“排出量”とは、これらの狭義の排出量及び吐出量を含む概念である。
(本実施形態の環境)
図1は、本実施形態の環境を説明する図である。下水処理区51は、例えば都市部の所定の区域である。下水処理区51に存在する家庭、事務所、工場等は、台所、便所、生産現場等から汚水52を排出する。汚水52は、下水管渠54に流れこむ。下水処理区51に降った雨水53もまた、下水管渠54に流れ込む。前記したように、汚水52及び雨水53が下水管渠54で合流せず、それぞれが全く別の系統となっている場合(分流式)もある。本実施形態は、汚水52及び雨水53が下水管渠54で合流する(合流式)ことを前提とする。本実施形態では、雨水と汚水との混合物を“下水”と呼ぶことがある。
下水管渠54は、地下に埋設されており、その先はポンプ場3に達している。下水管渠54は、下流に行くほど、径は大きくなり、深さは深くなる。ある程度の深さに達すると、下水は垂直方向にポンプ(図示せず)で汲み上げられる。そして、下水は、汲み上げられた後の水準から、さらに下水管渠54を通り、最終的にポンプ場3に達する。
下水は、ポンプ場3に達すると、まず沈砂池45に貯えられる。沈砂池45では、下水に含まれていた砂、ゴミ等が沈殿する。次に、下水の上澄みは、ポンプ井46に流れ込む。なお、“下水貯留設備”には、ポンプ井46が相当する。ポンプ井46には、水位計41、流量計42、1又は複数の汚水ポンプ43、及び、1又は複数の雨水ポンプ44が設置されている。汚水ポンプ43は、ポンプ井46に貯まっている下水を下水処理場55に吐出する。雨水ポンプ44は、ポンプ井46に貯まっている下水を河川等の公共水域56に吐出する。流量計42は、沈砂池45からポンプ井46に流れ込む下水の流量(単位時間あたりの体積)を計測する。水位計41は、ポンプ井46における下水の水位を計測する。
詳しくは図示しないが、下水処理場55において、まず、下水は沈殿槽に一定時間貯水される。すると、不純物が沈殿する。次に、不純物が分離された下水は、活性汚泥(バクテリアを含む)と混合されたうえで、空気を吹き込まれる。すると、バクテリアが下水中の有機物等を分解する。その次に、下水は再度別の沈殿槽に一定時間貯水される。すると、分解された残滓が沈殿する。最後に、残滓が分離された後の下水は、塩素等の消毒液を混合されたうえで、公共水域56に放流される。一方、雨水ポンプ44によって吐出された下水は、下水処理場55を経由することなく、公共水域56に直接放流される。この下水は、バクテリアを使用する処理(高級処理)を経由せず、沈砂池45において、いわば最低限の処理のみをされた状態(簡易処理状態)で公共水域56に放流される。
多量の降雨があり、汚水ポンプ43の吐出量及び雨水ポンプ44の吐出量の合計量(合計吐出量)が大きい場合、下水はポンプ場3の下流に容易に流れる。したがって、上流側の下水処理区51においては、例えば道路が浸水する(下水が溢れる)ことはない。また、ポンプ場3が水没することもない。しかしながら、下水処理場55において高級処理を行う時間が不足することによって処理不良が発生する。又は、大量の下水が簡易処理状態で公共水域56に放流される。逆に、汚水ポンプ43及び雨水ポンプ44の合計吐出量が小さい場合、処理不良が発生することはなく、大量の下水が簡易処理状態で公共水域56に放流されることもない。しかしながら、下水はポンプ場3の上流に滞留しがちになり、下水処理区51が浸水し、ポンプ場3も水没する。
汚水ポンプ43の吐出量及び雨水ポンプ44の吐出量のバランスについては、両者の合計吐出量が同じであっても、雨水ポンプ44の吐出量の方が小さい場合、大量の下水が簡易処理状態で公共水域56に放流される可能性は小さい。しかしながら、下水処理場55において処理不良が発生する可能性は大きい。逆に、汚水ポンプ43の吐出量の方が小さい場合、下水処理場55において処理不良が発生する可能性は小さい。しかしながら、大量の下水が簡易処理状態で公共水域56に放流される可能性は大きい。
(リスク間のトレードオフ)
下水処理区51、ポンプ場3、下水処理場55及び公共水域56の水系全体には、(1)下水処理区51の浸水リスク、(2)ポンプ場3の水没リスク、(3)下水処理場55の処理不良リスク、及び、(4)公共水域56の汚濁リスクが存在する。これらのうち、(1)及び(2)は同時に起こることが多いので、これら2つのリスクを(1)で代表する。すると、(1)、(3)及び(4)のリスクは、相互にトレードオフの関係になっている。ポンプ場3を基準にすると、(1)は、その上流側のリスクであり、(3)及び(4)は、その下流側のリスクである。そして、当該3つのリスクのうち、どのリスクを他に優先して小さくするかは、汚水ポンプ43の吐出量及び雨水ポンプ44の吐出量をどのような値に決定するかに左右される。なお、各リスクの単位は、一般的には金額(見込まれる損害額等)である。
図2に沿って、本実施形態の情報処理の概略を説明する。図2を説明する過程で、必要に応じ、図1、図3及び図4を参照する。なお、情報処理の詳細については、図6の説明として後記する。
(第1段階)
本実施形態の下水処理場制御装置1(図5参照)は、制御参照水位情報31を作成する。制御参照水位とは、下水処理場制御装置1がポンプ(符号43、44)の吐出量を決定するに際して前提条件とするポンプ井46の水位である。一般的には、制御参照水位が高いほど、下水処理場制御装置1は、ポンプの吐出量を多くしてリスク(詳細後記)を減らそうとする。そして、制御参照水位情報31とは、時系列の制御参照水位である。ここでの時系列は、過去の時点(t−2,t−1)、現時点(t)及び将来の時点(t,t,t,t)を含む。
下水処理場制御装置1は、内部計測値61に基づいて、過去の時点及び現時点の制御参照水位を決定する。内部計測値61とは、水位計41の過去及び現在の実績値である。下水処理場制御装置1は、外部計測値62及び内部計測値61(現時点の合計吐出量)に基づいて、将来の時点の制御参照水位を次のように予測する。外部計測値62とは、例えば、下水処理区51についての気象情報等である。
例えば、下水処理場制御装置1は、現時点tから時点tまでの期間において、気象情報が予測する雨量が下水処理区51に降り続き、かつ、合計吐出量が現時点の水準で続いたと仮定する。そのうえで下水処理場制御装置1は、時点tにおいて下水がポンプ井46のどの水位に達するかを予測する。下水処理場制御装置1は、当該処理を将来の複数時点について繰り返し、結果として、横軸を時点とし縦軸を制御参照水位とする座標平面上に、制御参照水位グラフ63を作成する。なお、制御参照水位グラフ63のうち、過去の時点の部分は、実績値をそのまま描画したものである。図2では、将来の時点として4つの時点(t,t,t,t)が記載されているが、下水処理場制御装置1は、これらの4つの時点よりもさらに細かく時点を区切り、より滑らか(連続的な)制御参照水位グラフ63を描画してもよい。
(ピークホールド)
下水処理場制御装置1は、所定の時間幅を有する時間窓65において、制御参照水位グラフ63の最大値を取得する。図2では、時点t及び時点tのおよそ中間の時点において制御参照水位は最大値Wに達している。そして、下水処理場制御装置1は、時間窓65に含まれるすべての時点について、制御参照水位の値が最大値Wであると看做す。つまり、下水処理場制御装置1は、水平線64の水準に制御参照水位をある代表値にピークホールドする。このことが、本実施形態の大きな特徴である。なお、将来の吐出量を決定するために制御参照水位の過去の実績値を必要とするのは、タイムラグを配慮したことによる。吐出量の精度が厳しく要求されない場合は、時間窓65は、過去の部分を含まなくてもよい。
図3(a)は、下水処理場制御装置1がピークホールドしない場合の制御参照水位情報31aの例である。制御参照水位情報31aは、時点及びその時点における制御参照水位の組合せを時系列に並べたものである。制御参照水位は、時点とともに変化する可変値である。図3(b)は、下水処理場制御装置1がピークホールドする場合の制御参照水位情報31bの例である。制御参照水位情報31bもまた、時点及びその時点における制御参照水位の組合せを時系列に並べたものである。しかしながら、図3(b)とは異なり、制御参照水位は、時点の変化に関係なくその値が一定である最大値W(不変代表値)である。本実施形態の下水処理場制御装置1は、図3(a)のような制御参照水位情報31aを出力する(通常モード)こともあり、図3(b)のような制御参照水位情報31bを出力する(安全モード)こともある(詳細後記)。
なお、W(不変代表値)は、時間窓65における最大値に限定されない。例えば、下水処理場制御装置1は、最大値及び所定の上限値のうち小さい方の値を不変代表値としてもよいし、最大値に対して所定の比率(例えば90%)を乗算した値を不変代表値としてもよい。つまり、不変代表値は、所定の基準を満たす程度に大きな値であればよい。
(第2段階)
図2に戻る。下水処理場制御装置1は、ポンプ(符号43、44)ごとの吐出量が記憶された吐出能力情報33を参照し、吐出量マトリクス32の横軸及び縦軸(より正確には横軸及び縦軸の目盛)を作成する(符号66)。図4(b)は、吐出量マトリクス32の例である。なお、図4(a)については後記する。吐出量マトリクス32の横軸(列)は、汚水ポンプ合計吐出量Pである。汚水ポンプ43は、1又は複数台存在する。いま、それらの吐出量の合計を汚水ポンプ合計吐出量(キロリットル/分)と呼ぶ。吐出量マトリクス32の縦軸(行)は、雨水ポンプ合計吐出量Qである。雨水ポンプ44は、1又は複数台存在する。いま、それらの吐出量の合計を雨水ポンプ合計吐出量(キロリットル/分)と呼ぶ。
図4(b)において、横軸及び縦軸の目盛は100キロリットル/分ごとの刻み幅になっているが、これはあくまでも一例であり、吐出能力情報33の内容に応じて、他の刻み幅であってもよく、刻み幅が均等でなくてもよい。第2段階では、吐出量マトリクス32の縦軸と横軸との交点のセルは、空白のままである。
(第3段階)
図2に戻る。下水処理場制御装置1は、リスクデータベース34を参照し、吐出量マトリクス32の各交点にリスクを記憶する(符号67)。リスクデータベース34は、例えば、図4(a)に示すような、“制御参照水位”、“汚水ポンプ合計吐出量”及び“雨水ポンプ合計吐出量”を3本の軸とする座標空間内の各点に対し関連付けられたリスクの集合である。リスクは、3次元ベクトルの型式を有する。ベクトルの3つの要素は、“下水処理区の浸水リスク”、“下水処理場の処理不良リスク”及び“公共水域の汚濁リスク”を示す値である。これらの3つの要素は、3つの座標軸が示す値とは異なる。下水処理場制御装置1は、過去の実例を蓄積することによってリスクデータベース34を作成してもよいし、シミュレーション装置を用いてリスクデータベース34を作成してもよい。
下水処理場制御装置1は、第1段階でピークホールドした制御参照水位W(最大値)の位置でリスクデータベース34(図4(a))を水平にカットする。そして、下水処理場制御装置1は、その切り口70の平面上の各点に関連付けられている3次元ベクトルの要素(“下水処理区の浸水リスク”、“下水処理場の処理不良リスク”及び“公共水域の汚濁リスク”)を取得する。さらに、下水処理場制御装置1は、第2段階で作成した吐出量マトリクス32の横軸及び縦軸を切り口70に当てはめ、横軸及び縦軸の交点のセルに対して、取得した3つの要素の和を記憶する。
ここで作成された吐出量マトリクス32は、図4(b)に示すように、縦軸と横軸の交点のセルに、リスクRijの値が記憶されている状態になっている。リスクRijは、雨水ポンプ合計吐出量がQであり、かつ、汚水ポンプ合計吐出量がPである場合の水系全体のリスクである。つまり、図4(c)に示すように、リスクRijは、“下水処理区の浸水リスク”、“下水処理場の処理不良リスク”及び“公共水域の汚濁リスク”の和である。前記したように、これらの3種類のリスクは、相互にトレードオフの関係にある。吐出量マトリクス32(図4(b))を参照すると以下のことがわかる。
・いま、例として、リスクR51、R42、R33、R24及びR15に注目する。これらのリスクはいずれも、“Q+P=600”が成立する場合のリスクである。リスクR51、R42、R33、R24及びR15の実際の値は、それぞれに異なるはずである。このうちどれが最大であり、どれが最小であるかは一概には言えない。
・リスクR51の1要素である“下水処理区の浸水リスク”を“T(R51)”と表記し、リスクR15の1要素である“下水処理区の浸水リスク”を“T(R15)”と表記し、両者を比較する。すると、“T(R51)≒T(R15)”が成立する。なぜならば、いずれの下水処理区の浸水リスクも、合計吐出量600に対応している(同じ程度に上流の下水処理区は守られている)からである。
・リスクR51の1要素である“下水処理場の処理不良リスク”を“M(R51)”と表記し、リスクR15の1要素である“下水処理場の処理不良リスク”を“M(R15)”と表記し、両者を比較する。すると、“M(R51)<M(R15)”が成立する。なぜならば、下水処理場の処理不良リスクM(R15)の汚水ポンプ合計吐出量は“500”である(下水処理場55の負担が大きい)。これに対して、下水処理場の処理不良リスクM(R51)の汚水ポンプ合計吐出量は“100”でしかない(下水処理場55の負担が小さい)からである。
・リスクR51の1要素である “公共水域の汚濁リスク”を“K(R51)”と表記し、リスクR15の1要素である“公共水域の汚濁リスク”を“K(R15)”と表記し、両者を比較する。すると、“K(R51)>K(R15)”が成立する。なぜならば、公共水域の汚濁リスクK(R51)の雨水ポンプ合計吐出量は“500”である(公共水域への放流が多い)。これに対して、公共水域の汚濁リスクK(R15)の雨水ポンプ合計吐出量は“100”でしかない(公共水域への放流が少ない)からである。
以上から明らかなように、リスクRijの要素である“下水処理区の浸水リスク”、“下水処理場の処理不良リスク”及び“公共水域の汚濁リスク”のそれぞれの値は、リスクRijのセルが吐出量マトリクス32のどの位置にあるかによって変化する。すると、当然のことながら、全体としてのリスクRijの値も、そのセルが吐出量マトリクス32のどの位置にあるかによって変化する。
図4(b)では、リスクRijを2次元的に説明した。いま、制御参照水位がWにある場合のリスクR11を“R11(W)”と表記し、制御参照水位がW(W<W)にある場合のリスクR11を“R11(W)”と表記し、両者を比較する。合計吐出量(Q+P)が同じ“200”であっても、R11(W)<R11(W)であることは明らかである。なぜならば、両者の場合とも“下水処理場の処理不良リスク”及び“公共水域の汚濁リスク”(下流側の負担)はほぼ同等であると推定される一方、制御参照水位がWである場合の方が、下水が下水処理区51に逆流するリスクが大きいからである。
このことは、リスクRijがQ、P及び制御参照水位Wの関数Fであることを傍証している。つまり、“Rij=F(W, Q,P)”が成立することになる。やや説明が前後するが、この関係を図示したものが、図4(a)である。因みに、“δR/δW>0”も成立する。そして、下水処理場制御装置1がピークホールドした制御参照水位Wの位置でリスクデータベース34を水平にカットする処理は、下水処理場制御装置1が制御参照水位を“参照”する処理に他ならない。
例えば、時点tの制御参照水位をWとする場合(図3(a))と、時点tの制御参照水位をWとする場合(図3(b))とを比較する。このとき、W<Wである。したがって、図3(a)の場合よりも、図3(b)の場合の方が、下水処理場制御装置1がリスクデータベース34(図4(a))をカットする位置が高い。すると、図3(a)の場合よりも、図3(b)の場合の方が、吐出量マトリクス32(図4(b))の同じ縦軸及び横軸の交点の位置のリスクは大きくなる。このことは、ピークホールドした制御参照水位Wの位置でリスクデータベース34を水平にカットすることによって、リスクを安全側で見込む(より大きなリスクを見込む)ことを意味する。
(第4段階)
図2に戻る。下水処理場制御装置1は、リスクが最小となる汚水ポンプ合計吐出量及び雨水ポンプ合計吐出量の組合せを取得する(符号68)。下水処理場制御装置1は、第3段階で記憶した吐出量マトリクス32のリスクRijのうちその値(3種類のリスクの和)が最小であるものを選択する。そして、下水処理場制御装置1は、選択したリスクの横軸の汚水ポンプ合計吐出量の値、及び、選択したリスクの縦軸の雨水ポンプ合計吐出量の値の組合せを取得する。このとき取得される組合せの一例は、“(汚水ポンプ合計吐出量, 雨水ポンプ合計吐出量)=(200キロリットル/分, 400キロリットル/分)”である。下水処理場制御装置1は、このような組合せを将来の時点ごとに作成することになる。
(第5段階)
下水処理場制御装置1は、ポンプ割り当てルール35を参照して、雨水ポンプ及び汚水ポンプごとに、発停時刻及び吐出量を割り当てる(符号69)。下水処理場制御装置1は、現在時点tから時間窓65に含まれる最も遅い将来の時点tまでの期間について、汚水ポンプ合計吐出量が●●キロリットル/分となるように、個々の汚水ポンプ43の運転計画を作成する。同時に、下水処理場制御装置1は、同期間について、雨水ポンプ合計吐出量が◎◎キロリットル/分となるように、個々の雨水ポンプ44の運転計画を作成する。運転計画とは、ポンプ(符号43、44)ごとにオン/オフの状態(オンの場合は吐出量の瞬間値)を時系列で定めたものである。“●●”及び“◎◎”は、各時点の汚水ポンプ合計吐出量及び雨水ポンプ合計吐出量を省略的に示している。
ポンプ割り当てルール35の例は、以下の通りである。
・下水処理場制御装置1は、汚水ポンプ43ごとに過去の稼働率(又は過去の累積稼働時間)を算出しておき、稼働率(又は累積稼働時間)の小さいものから優先的に稼働させる。雨水ポンプ44についても同様である。
・汚水ポンプ43のなかに、吐出量が可変であるものと吐出量が固定であるものが混在する場合、下水処理場制御装置1は、吐出量が可変であるものを優先的に稼働させる。雨水ポンプ44についても同様である。
・下水処理場制御装置1は、所定時間を超えて連続稼働した汚水ポンプ43については、稼働を停止した時点から所定の保守時間が経過するまでの間は、再稼働させない。雨水ポンプ44についても同様である。
(下水処理場制御装置の構成)
図5に沿って、下水処理場制御装置1の構成を説明する。下水処理場制御装置1は、一般的なコンピュータである。下水処理場制御装置1は、中央制御装置11、入力装置12、出力装置13、主記憶装置14、補助記憶装置15及び通信装置16を備える。補助記憶装置15は、制御参照水位情報31、吐出量マトリクス32、吐出能力情報33、リスクデータベース34及びポンプ割り当てルール35を格納する。主記憶装置14における、シミュレーション部21、モード判定部22、安全モード水位参照部23及び通常モード水位参照部24は、プログラムである。以降の説明において、“○○部は”と動作主体を記した場合、それは、中央制御装置11が補助記憶装置15から○○部を読み出し、主記憶装置14にロードしたうえで○○部の機能(詳細後記)を実現することを意味する。
ポンプ場3には、前記したように水位計41、流量計42、汚水ポンプ43及び雨水ポンプ44が配置されている。下水処理場制御装置1の通信装置16は、これらのそれぞれとネットワーク2を介して通信可能である。なお、汚水ポンプ43及び雨水ポンプ44は、“下水の排水のために使用される設備”の一例である。
(処理手順)
図6に沿って、処理手順を説明する。
ステップS201において、下水処理場処理装置1のシミュレーション部21は、内部計測値61及び外部計測値62を受け付ける。具体的には、第1に、シミュレーション部21は、ポンプ場3の水位計41及び流量計42から内部計測値61を取得し、ポンプ場3の外部の任意の機器から、外部計測値62を取得する。
第2に、シミュレーション部21は、ステップS201の“第1”において受け付けた内部計測値61及び外部計測値62に基づいて、制御参照水位グラフ63(図2)を作成する。このとき、シミュレーション部21は、時間窓65の始点を現時点から所定の時間だけ遡った時点とし、時間窓65の終点を現時点から所定の時間だけ進んだ時点とする。
ステップS202において、下水処理場処理装置1のモード判定部22は、制御モードを決定する。具体的には、第1に、モード判定部22は、ステップS201の“第1”において受け付けた内部計測値61及び外部計測値62に基づいて、現時点におけるポンプ井46の水位の実績値、及び、所定の将来時点におけるポンプ井46の水位の予測値を取得(算出)する。
第2に、モード判定部22は、ステップS202の“第1”において取得した水位の実績値及び水位の予測値のうちの少なくとも一方が所定の閾値を超えている場合には、“安全モード必要フラグ”を生成する。
第3に、モード判定部22は、ステップS201の“第1”において受け付けた内部計測値61及び外部計測値62に基づいて、現時点におけるポンプ井46への流入量の実績値、及び、所定の将来時点におけるポンプ井46への流入量の予測値を取得(算出)する。
第4に、モード判定部22は、ステップS202の“第3”において取得した流入量の実績値及び流入量の予測値のうちの少なくとも一方が所定の閾値を超えている場合には、“安全モード必要フラグ”を生成する。
第5に、モード判定部22は、ステップS202の“第2”又は“第4”の少なくともいずれかにおいて、“安全モード必要フラグ”が生成されている場合は、“安全モードが必要である”と決定する。モード判定部22は、ステップS202の“第2”及び“第4”のいずれにおいても“安全モード必要フラグ”が生成されていない場合は、なにもしない。
なお、ステップS202の“第2”において“安全モード必要フラグ”が生成されている場合、モード判定部22は、ステップS202の“第3”及び“第4”を省略してもよい。
ステップS203において、モード判定部22は、制御モードを安全モードとするか否かを判断する。具体的には、モード判定部22は、ステップS202の“第5”において、“安全モードが必要である”と決定された場合(ステップS203“Yes”)、ステップS204に進み、それ以外の場合(ステップS203“No”)、ステップS205に進む。
ステップS204において、下水処理場処理装置1の安全モード水位参照部23は、ピークホールドした参照水位を出力する。具体的には、安全モード水位参照部23は、ステップS201の“第2”において作成した制御参照水位グラフ63から、時間窓65における制御参照水位の最大値Wを求め、求めたWを、時間窓65に含まれるすべての時点についての制御参照水位と看做す。そして、安全モード水位参照部23は、図3(b)に示すような制御参照水位情報31bを主記憶装置14に一時的に出力(記憶)する。出力された制御参照水位Wは、時点に応じて変化しない“不変代表値”である。なお、ここでの“最大値”が一例に過ぎないことは、前記した通りである。
ステップS205において、下水処理場処理装置1の通常モード水位参照部24は、ピークホールドしない参照水位を出力する。具体的には、通常モード水位参照部24は、ステップS201の“第2”において作成した制御参照水位グラフ63をそのまま、図3(a)に示すような制御参照水位情報31aとして主記憶装置14に一時的に出力(記憶)する。出力された制御参照水位Wは、時点応じて変化する“可変値”である。
ステップS206において、下水処理場処理装置1のシミュレーション部21は、吐出能力情報33を読み出す。具体的には、シミュレーション部21は、ポンプごとの吐出能力が記憶された吐出能力情報33を補助記憶装置15から読み出す。
ステップS207において、シミュレーション部21は、吐出量マトリクス32の横軸及び縦軸を作成する。具体的には、シミュレーション部21は、個々の汚水ポンプ43の吐出量等を調べる。いま、汚水ポンプ43が5台存在し、すべての汚水ポンプ43に故障がなく、すべての汚水ポンプ43の吐出量が1台につき“100キロリットル/分”であったとする。このとき、シミュレーション部21は、吐出量マトリクス32(図4(b))の横軸の目盛を“100,200,300,400,500”とする。雨水ポンプ44についても同様である。
ステップS208において、シミュレーション部21は、リスクデータベース34を読み出す。具体的には、第1に、シミュレーション部21は、リスクデータベース34を補助記憶装置15から読み出す。リスクデータベース34は、前記したように、例えば、図4(a)に示すような、“制御参照水位”、“汚水ポンプ合計吐出量”及び“雨水ポンプ合計吐出量”を3本の軸とする空間内の各点に対し関連付けられた3次元ベクトルの集合である。ベクトルの3つの要素は、“下水処理区の浸水リスク”、“下水処理場の処理不良リスク”及び“公共水域の汚濁リスク”を示す値である。
第2に、シミュレーション部21は、吐出量決定対象時点における制御参照水位を、主記憶装置14において一時的に記憶されている制御参照水位情報31a(又は31b)から取得する。吐出量決定対象時点とは、その時点における汚水ポンプ43の吐出量及び雨水ポンプ44の吐出量を決定すべき時点である。本実施形態では、吐出量決定対象時点は、図3(a)(又は図3(b))のt、t、t及びtであるとする。
ステップS204を経由した場合、ここで取得される制御参照水位は、吐出量決定対象時点がt、t、t及びtのうちのいずれであっても、一律に“W”である(図3(b)参照)。ステップS205を経由した場合、ここで取得される制御参照水位は、吐出量決定対象時点がtであるとき“W”であり、吐出量決定対象時点がtであるとき“W”であり、・・・、吐出量決定対象時点がtであるとき“W”である。
ステップS209において、シミュレーション部21は、リスクデータベース34からリスクを取得する。具体的には、シミュレーション部21は、リスクデータベース34を吐出量決定対象時点における制御参照水位を含む水平面でカットする(図4(a)参照)。そして、シミュレーション部21は、切り口70の各点に関連付けられている3次元ベクトルの3つの要素の和(図4(c)のリスクRij)を取得する。
ステップS210において、シミュレーション部21は、吐出量マトリクス32にリスクを記憶する。具体的には、シミュレーション部21は、ステップS209において取得したリスクに対して、ステップS207において作成した横軸及び縦軸を当てはめる。すると、図4(b)に示したような吐出量マトリクス32が完成する。
ステップS211において、シミュレーション部21は、リスクを最小化する吐出量の組合せを取得する。具体的には、シミュレーション部21は、吐出量マトリクス32の横軸と縦軸との交点のセルのうち、そのセルに記憶されているリスクが最小であるものを選択する。そして、シミュレーション部21は、選択したセルの横軸の汚水ポンプ合計吐出量、及び、選択したセルの縦軸の雨水ポンプ合計吐出量を取得する。
ステップS208〜S211の処理は、吐出量決定対象時点ごとに繰り返される。この繰り返し処理が終了した段階で、吐出量決定対象時点(t、t、t及びt)ごとに、汚水ポンプ合計吐出量及び雨水ポンプ合計吐出量が取得されていることになる。但し、ステップS204を経由した場合(安全モード)、同じ結果が取得されるので、ステップS208〜S211の処理は、1回のみ実行されるようにしてもよい。
ステップS212において、シミュレーション部21は、ポンプ割り当てルール35を読み出す。具体的には、シミュレーション部21は、ポンプ割り当てルール35を補助記憶装置15から読み出す。ポンプ割り当てルール35には、前記したように全体量としての汚水(雨水)ポンプ合計吐出量を個々の汚水(雨水)ポンプに割り当てるためのルールが記憶されている。
ステップS213において、シミュレーション部21は、ポンプごとに発停時刻及び吐出量を決定する。具体的には、第1に、シミュレーション部21は、汚水ポンプ稼働計画を作成する。汚水ポンプ稼働計画とは、吐出量決定対象時点(t、t、t及びt)ごとに、各汚水ポンプ43の“オン(発)”及、“オフ(停)”及び吐出量が並んだ情報である。
第2に、シミュレーション部21は、雨水ポンプ稼働計画を作成する。雨水ポンプ稼働計画とは、吐出量決定対象時点(t、t、t及びt)ごとに、各雨水ポンプ44の“オン”及、“オフ”及び吐出量が並んだ情報である。
第3に、シミュレーション部21は、汚水ポンプ稼働計画、雨水ポンプ稼働計画、及び、制御参照水位グラフ63を出力装置13に画面表示する。さらに、シミュレーション部21は、画面表示したこれらの情報がステップS204を経由したこと(安全モード)に起因するか、それとも、ステップS205経由したこと(通常モード)に起因するかも画面表示する。
その後、処理手順を終了する。
処理手順は、所定の制御周期ごと(例えば5分)に実行される。もちろん、ユーザの指示によって、任意の時点に実行されてもよい。なお、ここでの制御周期は、前記した時間窓65の時間幅及び吐出量決定対象時点(t、t、t及びt)間の間隔とは、別の概念である。
(本実施形態の効果)
本実施形態の下水処理場制御装置の効果は以下の通りである。
(1)下水処理場制御装置は、将来の期間におけるポンプ井の水位を安全側で(より大きく)見込むことができる。
(2)下水処理場制御装置は、将来の期間におけるポンプ井からの下水の吐出量を安全側で決定することができる。
(3)下水処理場制御装置は、ポンプ井の上流側のリスク及び下流側のリスクを総合的に考慮したうえで下水の吐出量を決定することができる。
(4)下水処理場制御装置は、安全側に立つ必要がない場合にも対応できる。
(5)下水処理場制御装置は、安全側に立つ必要の有無を、客観的な閾値を用いて判断できる。
(6)下水処理場制御装置は、ポンプの発停状態、水位の時系列予測値等を画面で表示することができる。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウエアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 下水処理場制御装置
2 ネットワーク
3 ポンプ場
11 中央制御装置
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置
15 補助記憶装置
16 通信装置
21 シミュレーション部
22 モード判定部
23 安全モード水位参照部
24 通常モード水位参照部
31 制御参照水位情報
32 吐出量マトリクス
33 吐出能力情報
34 リスクデータベース
35 ポンプ割り当てルール

Claims (7)

  1. 下水貯留設備の水位を、将来の期間において時系列で予測するシミュレーション部と、
    前記予測した水位のうち所定の基準を満たす程度に大きい値を、前記期間における水位の代表値とする安全モード水位参照部と、
    を備えることを特徴とする下水処理場制御装置。
  2. 前記代表値は、
    前記期間においてその値が一定である不変代表値であり、
    前記シミュレーション部は、
    前記不変代表値に基づいて、前記期間において前記下水貯留設備に貯留している下水の排出量を決定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の下水処理場制御装置。
  3. 前記シミュレーション部は、
    前記下水貯留設備の上流に位置する下水処理区の浸水リスク、前記下水貯留設備の下流に位置する下水処理場の処理不良リスク、及び、前記下水貯留設備の下流に位置する公共水域の汚濁リスクに基づいて、前記排出量を決定すること、
    を特徴とする請求項2に記載の下水処理場制御装置。
  4. 前記予測した水位を、前記期間における水位の可変値とする通常モード水位参照部と、
    前記安全モード水位参照部又は前記通常モード水位参照部のいずれを選択するかを判断するモード判定部と、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の下水処理場制御装置。
  5. 前記モード判定部は、
    前記下水貯留設備の水位の予測値と所定の閾値との大小関係に応じて、前記安全モード水位参照部又は前記通常モード水位参照部のいずれを選択するかを判断すること、
    を特徴とする請求項4に記載の下水処理場制御装置。
  6. 前記シミュレーション部は、
    前記下水貯留設備に貯留している下水の排出のために使用される設備の発停状態及び排出量、並びに、前記水位を時系列で画面表示するとともに、
    前記安全モード水位参照部又は前記通常モード水位参照部のいずれが選択されているかを画面表示すること、
    を特徴とする請求項5に記載の下水処理場制御装置。
  7. 下水処理場制御装置のシミュレーション部に対し、
    下水貯留設備の水位を、将来の期間において時系列で予測する処理を実行させ、
    前記下水処理場制御装置の安全モード水位参照部に対し、
    前記予測した水位のうち所定の基準を満たす程度に大きい値を、前記期間における水位の代表値とする処理を実行させること、
    を特徴とする下水処理場制御装置を機能させるための下水処理場制御プログラム。
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