JP7062511B2 - 監視制御システム及びポンプ運転制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、監視制御システム及びポンプ運転制御方法に関する。
国内外で広く導入されている下水道システムは、雨水への対応の観点で、合流式下水道と分流式下水道に大別される。雨水排除ラインが下水集水ラインに繋がっているものが「合流式」と呼称され、雨水排除ラインが下水集水ラインに繋がっておらず別ラインで排除されるものが「分流式」と呼称される。日本国内の場合、合流式下水道は、下水道インフラ整備が先行して実施された大規模都市部を中心に導入されている。この合流式下水道は、降雨時に下水集水ラインに雨水が混入するため、突発的に下水処理場への流入下水量が増加する。
雨天時における下水処理場への流入下水量の増加に対処するために、下水処理場よりも上流側に中間施設として下水ポンプ場が設置される。一般的に下水ポンプ場は、流入下水を円滑に下水処理場に送ると共に、流入下水の一部を下水処理場に流入させること無く、河川などの公共用水域に排除する。この下水ポンプ場でのポンプ制御などを適切に実施することによって、以下に示す下水処理で発生しうる(1)~(4)のリスクを回避する試みがなされている。
すなわち、(1)下水処理区の浸水(内水氾濫)、(2)下水処理の不良、(3)簡易放流による公共用水域の水質汚濁、及び(4)下水ポンプ場の水没などのリスクを回避又は緩和することがポンプ制御上の目標となっている。下水処理区に降った雨水の排除量(遮集水量)が十分でなければ、マンホールなどから雨水が溢れ、内水氾濫を起こすことになる。また、下水処理場への送水(汚水処理量)が過剰になると、生物反応層での処理時間が確保できずに処理不良となり、処理水質が悪化する。他方、内水氾濫や処理不良を避けるために公共用水域への未処理下水放流(簡易放流量)を増やしすぎると、公共用水域への汚濁負荷が増加する。また、流入下水量に比べてポンプ吐出量が十分でないと、ポンプ井の水位が上昇し、下水ポンプ場が水没することになる。
どのリスクの回避を優先させるかは、下水道事業者の方針によって異なるが、下水処理区や下水ポンプ場での人的被害、設備被害に直結する事象である(1)や(4)のリスク回避を優先させる意義は大きい。しかし、増加する流入下水量に対して、下水ポンプ場の施設能力が十分でない場合には、上記の(1)~(4)のリスクを回避できないケースも発生するが、下水ポンプ場の運用の工夫によって、可能な範囲でリスクを回避することが求められている。
こうした要請に対して、例えば、特許文献1に示されている下水ポンプ場の運転制御方法では、降雨量の情報に基づいて、汚濁濃度の高い初期雨水(ファーストフラッシュ)が下水ポンプ場や下水処理場が流入しないような制御について開示されている。これにより、公共用水域への汚濁負荷が増加するリスクを回避することができるとされている。
特開2007-257190号公報
ところで、雨天時における合流式下水道には、下水処理区から吐出された汚水に加えて降雨由来の雨水が下水管渠に流入することから、下水処理区の浸水、下水処理の不良、簡易放流による水質汚濁、及び下水ポンプ場水没などのリスクが増大する。前述した特許文献1などに開示されている下水ポンプ場運転制御方法においては、下水ポンプ場の施設、例えば、ポンプ井の水位などに基づいて、雨水ポンプの起動停止のタイミングや吐出量を適切に制御することに加えて、下水処理区での降雨量の情報に基づいて、公共用水域に放流される汚濁負荷を抑制する考え方などが開示されている。
実際の運用にあたっては、降雨状況に応じて、上述した(1)~(4)の複数のリスクに適切な優先度をつけて、あるリスクは絶対的に回避し、別のリスクはやむなく許容するといった判断が必要となる。しかし、特許文献1に開示された運転制御方法では、あるレベルの降雨量に対して、どのリスクにどのような優先度を付与するかを判断する方法について、具体的に開示されていない。このように従来は、様々なリスクを考慮したポンプ場の運転制御が行われていなかったため、想定外のリスクを避けることができなかった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、ポンプ場に発生しうる様々なリスクを考慮してポンプ場の運転制御を行うことを目的とする。
本発明に係る監視制御システムは、下水処理区に設置される計測器から取り込んだ、下水処理区における降雨量の現況値を含むデータを蓄積する下水処理区データベースと、降雨量に応じて重み付けされるリスク毎に設定されるリスク重み係数が格納されるリスク重み係数テーブルを有し、下水処理区から流入する下水を溜めるポンプ場から下水を吐出するポンプの制御を行うポンプ制御部と、下水処理区データベースに蓄積されたデータを用いて、ポンプ場への下水の流入量を予測するシミュレータと、を備える。ポンプ制御部は、下水処理区データベースからデータを読込む読込部と、データに含まれる降雨量と、リスクとに基づいて、優先して対応すべきリスクの評価結果を得るリスク優先度評価部と、降雨量と、リスクの評価結果をシミュレータに出力してシミュレータにより予測されるポンプ場への下水の流入量とに基づいて、優先して対応すべきリスクを緩和するための制御モードに切替えてポンプの運転を制御する制御部と、を備え、リスク優先度評価部は、降雨量に基づいてリスク重み係数テーブルから読込んだリスク重み係数と、リスク関数との積を加算した評価関数を制御部に出力し、制御部は、リスク優先度評価部から入力した評価関数に基づいて決定した、ポンプの起動停止タイミング、及び下水の吐出量によりポンプの運転を制御する
本発明によれば、優先的に対応すべきリスクを判断して切替えた制御モードにより、降雨量に応じて発生しうるリスクを緩和することが可能なポンプの運転制御を実現できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態に係る下水ポンプ場と監視制御システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る下水ポンプ場と監視制御システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係るポンプ制御部の処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係るリスク優先度評価モジュールの処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る重み係数テーブルの構成例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る雨天時制御モジュールの処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る晴天時制御モジュールの処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る管理画面の表示例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る計算機のハードウェア構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
始めに、本発明の一実施の形態として、合流式下水道の下水処理区40に設置された下水ポンプ場10に対するポンプ運転制御方法、及び監視制御システム100の構成例について、図1と図2を参照して説明する。
図1は、下水ポンプ場10と監視制御システム100の構成例を示すブロック図である。
監視制御システム100は、下水ポンプ場10の監視を行うと共に、下水ポンプ場10が備える各種装置の動作を制御する。監視制御システム100の制御対象である下水ポンプ場10の主要な構成要素は、下水管渠41からの流入した下水を受け入れる雨水ポンプ井30、雨水ポンプ井30にたまった下水の水位を計測する水位計35、雨水ポンプ20、及び汚水ポンプ25などである。
雨水ポンプ20は、雨水ポンプ井30に流入した下水のうち、下水処理場で活性汚泥処理などの高級処理をせずにバイパスさせて、河川などの公共用水域に排除する水を吐出するポンプである。
他方、汚水ポンプ25は、雨水ポンプ井30に流入した下水のうち、下水処理場で処理する下水を吐出するポンプである。
以下の説明で、雨水ポンプ20と汚水ポンプ25を区別しない場合には、単に「ポンプ」とも呼ぶ。
下水ポンプ場10は、下水処理区40から流入する下水を溜める機能を有する施設である。また、下水ポンプ場10は、監視制御システム100に設けられたポンプ制御部300の制御により、雨水ポンプ20と汚水ポンプ25が運転されることで、雨水を含んだ下水を河川又は下水処理場に吐出する機能を有する施設である。
監視制御システム100には、下水処理区40に設置された計測器45が計測した降雨量、下水管渠41に流入する下水の流入流量と、下水管渠41における下水の水位などを含む外部計測値5が入力する。また、監視制御システム100には、下水ポンプ場10に設けられた水位計35が計測した雨水ポンプ井30の水位を示すデータや、雨水ポンプ20、汚水ポンプ25の動作状況に関連したデータを含む計測値50が入力する。監視制御システム100は、入力した外部計測値5及び計測値50に基づいて、後述する各種の演算処理を行い、下水ポンプ場10に制御信号60を出力することで、下水ポンプ場10内のポンプを動作させる機能を有する。
この監視制御システム100は、下水ポンプ場シミュレータ210、及びポンプ制御部300を主な構成要素として備える。
下水ポンプ場シミュレータ210は、下水処理区データベース220(図中では、「下水処理区DB」と記載)に蓄積されたデータを用いて、ポンプ制御部300がポンプを制御することで変化する下水ポンプ場10の状況を予測するシミュレータである。このため、下水ポンプ場シミュレータ210は、下水ポンプ場10に設置されるポンプの動作を模擬的に再現することが可能である。
ポンプ制御部300は、下水ポンプ場10にたまった下水を河川又は下水処理場に吐出するポンプの制御を行う。このポンプ制御部300は、運転を制御するポンプを決定した後、下水ポンプ場シミュレータ210にポンプを模擬的に動作させた処理を行わせた結果が妥当である場合に、ポンプを実際に運転する制御を行う。
この他に、監視制御システム100は、下水処理区40で計測した外部計測値5を含むデータを保存する下水処理区データベース220、操作画面を表示可能な表示部400を備える。表示部400には、ポンプの起動停止タイミング及び吐出量、及び選択される制御モードの状況が画面に更新表示される。監視制御システム100の運転者は、表示部400に表示される画面(後述する図8に示す管理画面D1等)を見て、下水ポンプ場10における状況、下水を吐出するためにどのポンプを使用するか等の設定を行うことができる。
ここで、図2を参照して下水ポンプ場10の構成例を説明する。
図2は、下水処理区40と下水ポンプ場10の例を示す説明図である。
図2の上側に示す下水処理区40に降雨があると、下水処理区40に張り巡らされた下水管渠41に汚水及び雨水が流れ込む。汚水及び雨水は合わせて「下水」と呼ばれる。下水管渠41は、合流式下水道の一例である。そして、下水管渠41は、接続子Aで接続される、図2の下側に示す下水管渠41から下水ポンプ場10に下水を流入させる。下水処理区40における降雨量、下水管渠41の下水の水位等は、下水処理区40に設置された計測器45により計測された外部計測値5として監視制御システム100に入力される。
図2の下側に示す下水ポンプ場10は、沈砂池43、雨水ポンプ井30などの施設構造物や流入ゲート42、雨水ポンプ20などの各種装置を備える。流入ゲート42は、沈砂池43への下水の流入量を制御する。沈砂池43は、下水と共に流入する砂等を沈める。また、雨水ポンプ井30は、下水を溜める。そして、雨水ポンプ20は、雨水ポンプ井30にたまった下水の水位が所定値を超えないようにするため、雨水ポンプ井30にたまった雨水を河川等に吐出する。図示しないが、下水ポンプ場10には、雨水ポンプ20と同様に汚水ポンプ25も設置されており、下水ポンプ場10に流入した汚水を不図示の下水処理場に吐出する。下水処理場では、汚水ポンプ25から吐出された汚水の汚濁負荷が低減するように汚水を適切に処理する。
再び図1の説明に戻る。
下水ポンプ場シミュレータ210は、図2に示した、下水ポンプ場10の沈砂池43、雨水ポンプ井30などの施設構造物や、流入ゲート42、雨水ポンプ20、汚水ポンプ25などの各種装置の動作を再現する数理モデルを備えている。そして、下水ポンプ場シミュレータ210は、外部計測値5や計測値50などを入力として行うシミュレーションにより、監視制御システム100が実装される計算機上で下水ポンプ場10の動作を再現することができる。
ここで、下水ポンプ場10の動作とは、例えば、雨水ポンプ井30に流入する下水の流入下水量に対して、雨水ポンプ20や汚水ポンプ25の吐出量を制御した時に、雨水ポンプ井30の水位がどう変化するか、また、吐出量の制御に伴い下水ポンプ場10に接続する下水管渠41の水位がどのように変化するかを指している。下水ポンプ場10に流入する下水により生じる可能性のあるリスクとして、例えば、下水処理区40の浸水、下水処理の不良、放流汚濁負荷、下水ポンプ場10の水没、ポンプ場10に設置される機器による消費電力の増加の少なくとも一つが含まれる。下水ポンプ場シミュレータ210が、事前にシミュレーションを行うことで、雨水ポンプ20や汚水ポンプ25のポンプ制御を行った際に下水ポンプ場10の水没リスクや下水処理区40の浸水リスクがどう変化するかを計算機上で評価し、適切な制御信号60を設定することが可能となる。
また、下水ポンプ場シミュレータ210が備える数理モデルは、例えば、雨水ポンプ井30に対しては、その構造物の寸法や配管の取り合いに関する情報が含まれており、水理公式によって下水の流入流量の変化に対する水位の変化などを算定できるモデルとなっている。雨水ポンプ20や汚水ポンプ25に対するモデルとしては、揚程と吐出量との関係、ポンプ回転数と吐出量との関係、ポンプ回転数と消費電力との関係などを表現するモデルを用いることができる。
さらに必要に応じて、下水ポンプ場シミュレータ210に、下水ポンプ場10に連携する不図示の下水処理場の処理水質などを評価できる下水処理場シミュレータ230を接続してもよい。この下水処理場シミュレータ230は、下水ポンプ場シミュレータ210の一機能として下水ポンプ場シミュレータ210の内部に設けてもよい。なお、下水ポンプ場10に下水処理場が接続されない構成であれば、下水処理場シミュレータ230は不要である。
下水処理場シミュレータ230は、例えば、下水処理プロセスとして一般的な活性汚泥処理(微生物による汚濁物質の分解処理)を再現できる数理モデルとして、活性汚泥モデルを備えるものとする。下水処理場シミュレータ230は、汚水を処理した後の水質等をシミュレーションの結果として下水ポンプ場シミュレータ210に出力することができる。そして、下水ポンプ場シミュレータ210は、下水処理場シミュレータ230によるシミュレーションの結果を用いて、下水処理場に吐出した汚水から汚濁物質を除去することが可能な汚水の量を判断する。ポンプ制御部300は、下水ポンプ場シミュレータ210により判断された汚水の量に基づいて、汚水ポンプ25が下水処理場に吐出する汚水の吐出量や吐出タイミングを制御することができる。
下水処理区データベース220には、前述したように下水処理区40に設置される計測器45から取り込んだ、下水処理区40における降雨量の現況値を含むデータが蓄積される。また、下水処理区データベース220に蓄積されるデータとして、降雨量以外にも、下水管渠41への流入流量と、下水管渠41における下水の水位なども含まれる。さらに、下水処理区データベース220には、下水処理区40に降る雨量を予測するための気象レーダ(マイクロ波レーダ)のデータ、流入下水の水質計測値(懸濁物質、有機物、pHなど)のデータなども必要に応じて保存されていることが望ましい。
ポンプ制御部300は、データ読込部320が読込んだデータに含まれる降雨量と、リスクの評価結果を下水ポンプ場シミュレータ210に出力して下水ポンプ場シミュレータ210により予測される下水ポンプ場10への下水の流入量とに基づいて、ポンプの運転を制御する。データ読込部320が読込んだデータには、例えば、外部計測値5に含まれる下水処理区40における降雨量の他に、下水管渠41における下水の水位実況値も含まれる。また、下水ポンプ場シミュレータ210により予測される下水の流入量は、ポンプ場10における水位予測値と読み替えることもできる。そして、ポンプ制御部300は、ポンプの運転を制御する際に、降雨量に応じて発生しうる複数のリスクのうち、優先して対応すべきリスクを緩和するための制御モードに切替えて、制御信号60をポンプ場10に出力してポンプの運転を制御する。切替え可能な制御モードとして、例えば、後述する雨天時制御モード、晴天時制御モードがある。このように切替えられた制御モードによりポンプ制御部300がポンプを制御することで、下水ポンプ場10に発生する可能性のあるリスクを緩和することができる。
このポンプ制御部300は、リスク優先度評価モジュール310、データ読込部320、リスク重み係数テーブル330、雨天時制御モジュール340、晴天時制御モジュール350を備える。雨天時制御モジュール340、晴天時制御モジュール350は、いずれも制御部の一例として用いられる。
データ読込部320は、下水処理区データベース220から、下水処理区40で計測された降雨量、下水管渠41への下水の流入流量と水位などのデータを読込んで、データをリスク優先度評価モジュール310に渡す。
リスク優先度評価モジュール310(リスク優先度評価部の一例)は、データ読込部320が読込んだデータに含まれる、下水処理区40における降雨量と、降雨量に応じて重み付けされるリスクとに基づいて、優先して対応すべきリスクの評価結果を得る。このとき、リスク優先度評価モジュール310は、データ読込部320が読込んだデータから求めた、下水ポンプ場10への下水の流入量に基づいて優先的に対応すべきリスクを判断する。
リスク重み係数テーブル330は、降雨量に応じて、リスク毎に設定されるリスク重み係数が格納されるテーブルである。本実施の形態では、下水処理区40の降雨量から求められる降雨レベルと、下水ポンプ場10に発生する可能性のあるリスク毎にリスク重み係数が設定される。リスク重み係数テーブル330は、リスク優先度評価モジュール310がリスクを判断する際に読込まれる。
雨天時制御モジュール340(雨天時制御部の一例)は、降雨量から求めた下水処理区40の天候が雨天であるときに実行される雨天時制御モードによりポンプの吐出量を制御するモジュールである。この雨天時制御モジュール340は、雨天時に下水ポンプ場10に生じるリスクを緩和するための制御を、下水ポンプ場10の雨水ポンプ20及び汚水ポンプ25に対して行う。
晴天時制御モジュール350(晴天時制御部の一例)は、降雨量から求めた下水処理区40の天候が晴天であるときに実行される晴天時制御モードによりポンプの吐出量を制御するモジュールである。この晴天時制御モジュール350は、晴天時に下水ポンプ場10に生じるリスクを緩和するための制御を、下水ポンプ場10の雨水ポンプ20及び汚水ポンプ25に対して行う。
そして、リスク優先度評価モジュール310は、下水処理区40の降雨量と閾値とを比較した結果に基づいて、雨天時ポンプ制御モジュール340又は晴天時ポンプ制御モジュール350のいずれかを選択する。これにより、下水処理区40の天候に応じた適切な制御モジュールが選択される。
次に、ポンプ制御部300が行う全体処理について説明する。
図3は、ポンプ制御部300の処理例を示すフローチャートである。
ポンプ制御部300の処理における各工程は、適宜、下水ポンプ場シミュレータ210から出力される情報を読み取ったり、下水ポンプ場シミュレータ210に情報を出力したりしながら実行される。そして、ポンプ制御部300は、ポンプ制御部300内に有するデータ読込部320、リスク優先度評価モジュール310、雨天時制御モジュール340及び晴天時制御モジュール350に対して処理を行わせる。
始めに、計測値読込み工程では、データ読込部320が、監視制御システム100に入力される外部計測値5や計測値50の各種データを読み込んで、次工程以降に行われる演算に利用可能な状態とする(S1)。
次に、リスク優先度評価モジュール実行工程では、リスク優先度評価モジュール310が、ステップS1で読み込んだ降雨量の現況値又は予測値を用いて、現時点における制御モードの判定が行えるようにすると同時に、各リスクの優先度を評価する(S2)。なお、以下の説明において、「現時点」とは処理が動いた時点のことである。
次に、制御モード判定工程では、リスク優先度評価モジュール310が、雨天時制御モード、又は晴天時制御モードのどちらを採用して、下水ポンプ場10の制御を行うのかを判定する(S3)。制御モードの判定に際して、リスク優先度評価モジュール310は、例えば、予め定めた降雨量の閾値を用いて、下水処理区40における降雨量が閾値を超える場合には雨天時制御モード、降雨量が閾値以下の場合には晴天時制御モードを選択できるようにする。
ステップS3の制御モード判定工程において、リスク優先度評価モジュール310が選択した制御モードが雨天時制御モードであるか否かを判定する(S4)。リスク優先度評価モジュール310が雨天時制御モードを選択した場合(S4のYES)、雨天時制御モジュール実行工程が行われる(S5)。雨天時制御モジュール実行工程では、雨天時制御モジュール340が、後述する図6に示す雨天時制御処理を実行する。
一方、リスク優先度評価モジュール310が晴天時制御モードを選択した場合(S4のNO)、晴天時制御モジュール実行工程が行われる(S6)。晴天時制御モジュール実行工程では、晴天時制御モジュール350が、後述する図7に示す晴天時制御処理を実行する。
そして、雨天時制御モジュール実行工程(S5)又は晴天時制御モジュール実行工程(S6)のいずれかが終了すると、本処理も終了する。
以上が、ポンプ制御部300の全体の処理例の説明である。
次に、リスク優先度評価モジュール310が行う処理について説明する。
図4は、リスク優先度評価モジュール310の処理例を示すフローチャートである。本処理は、図3のステップS2におけるリスク優先度評価モジュール実行工程の詳細な内容を表す。
リスク優先度評価モジュール310は、外部計測値5から求めた降雨レベルに基づいて、ポンプ制御の適否を判断する評価関数Eに対する各リスクの優先度を、重み係数の形式で設定する。
始めに、降雨量読込み工程では、リスク優先度評価モジュール310が、ステップS1に示した計測値読込み工程で読込んだ降雨量の情報を、次工程以降の処理で利用可能な状態に変換する(S11)。
次に、降雨レベル判定工程では、リスク優先度評価モジュール310が、ステップS11で変換された降雨量が、予め定義した複数の降雨レベルのうち、どの降雨レベルに相当するかを判定する(S12)。降雨レベルの定義のうち、最も簡潔なものは、降雨量の現況値R(時刻tの時間降雨量mm/Hr)に対する複数の閾値RT(降雨レベルiの閾値;i={1,2,…,n})を設定するものであり、次の条件(1)に示すように降雨レベルを付与する。
if Rt<RT1then降雨レベル=0
else if RTi≦Rt<RTi+1 then 降雨レベル=i …(1)
条件(1)は、降雨量の現況値Rが閾値RT1よりも低ければ降雨レベルを“0”とすることを表す。また、条件(1)は、降雨量の現況値Rtが閾値RT以上である場合に、降雨量の現況値Rtが、降雨量の現況値RTiと現況値RTi+1の間にあれば、現況値RTiと現況値RTi+1で規定される降雨レベルに“i”を付与することを表す。
次に、リスク重み係数読込み工程では、リスク優先度評価モジュール310が、降雨レベルごとに予め設定された各リスクの重み係数をリスク重み係数テーブル330から読み込んで、読込んだ各リスクの重み係数を以降の工程で利用可能な状態とする(S13)。各リスクの重み係数は、後述する図5に示すように、例えば、“0”~“1”の範囲の値とする。そして、重み係数が大きいほど、リスクの対応優先度が高いことを意味する。
ここで、リスク重み係数テーブル330について説明する。
図5は、リスク重み係数テーブル330の構成例を示す説明図である。
リスク重み係数テーブル330は、縦軸に降雨レベル、横軸にリスクを並べた表形式で表される。そして、降雨レベルとリスクの交わるセルに固有の重み係数が格納される。
降雨レベルは、降雨量によって、“0”~“4”のいずれかの値をとるものとする。例えば、降雨量が毎時0.1mm未満であれば、降雨レベルが“0”となる。降雨量が毎時0.1mm以上かつ5mm未満であれば、降雨レベルが“1”となる。降雨量が毎時5mm以上かつ10mm未満であれば、降雨レベルが“2”となる。降雨量が毎時10mm以上かつ30mm未満であれば、降雨レベルが“3”となる。降雨量が毎時30mm以上であれば、降雨レベルが“4”となる。
本実施の形態では、例えば、「浸水」、「下水処理不良」、「水質汚濁」、「ポンプ場水没」、「消費電力増加」の5種類のリスクが設定されている。各リスクには、“w1”~“w5”の符号が付与される。そして、リスク重み係数テーブル330に示すように、リスクの種類と、降雨レベルに応じてリスク重み係数が決定される。例えば、突発的に発生した豪雨により降雨量が多くなったときには、「浸水」や「ポンプ場水没」のリスクが高まるため、ポンプ場10から速やかに下水を吐出することが求められる。一方、降雨量が少なかったり、晴天であったりすれば、汚濁負荷量を少なくする必要があるが、ポンプ場10の機器が使用する電力の消費量を低くすることが求められる。
このように下水処理区40における降雨量から求めた降雨レベルにより、リスク毎に対応すべき優先度としてのリスク重み係数が定まる。例えば、降雨レベルが“0”であれば「浸水」や「ポンプ場水没」のリスクは発生しないので、これらのリスクに対する優先度が低くなり、リスク重み係数が“0”に設定される。一方、降雨レベルが“0”であっても、「下水処理不良」、「水質汚濁」、「消費電力増加」のリスクは存在するので、これらのリスクに対する優先度が高くなり、各リスクに対するリスク重み係数が“1”に設定される。
降雨レベルが上がるにつれて、各リスクに対するリスク重み係数も変化する。例えば、豪雨等により多量の降水が発生すると、下水管渠41から汚水を速やかに排水しなくては、下水ポンプ場10に浸水したり、水没したりするリスクが高くなる。このため、「浸水」と「ポンプ場水没」のリスクに対するリスク重み係数が高く設定される。一方で、降雨レベルが“4”であれば、「下水処理不良」等を考慮して行われる処理は時間を要するため、水質汚濁等を考慮することなく速やかに排水しなければならない。このため、「下水処理不良」、「水質汚濁」、「消費電力増加」のリスクに対するリスク重み係数が“0”に設定される。
再び図4の説明に戻る。
次に、リスク重み係数設定工程では、リスク優先度評価モジュール310は、ステップS12の降雨レベル判定工程にて付与された降雨レベルに対応する各リスクのリスク重み係数を、現時点でのポンプ制御の適否を判定する評価関数E内のパラメータとして設定する(S14)。そして、リスク優先度評価モジュール310は、降雨量に基づいてリスク重み係数テーブル330から読込んだリスク重み係数と、リスク関数との積を加算した評価関数を出力する。
ここで、評価関数Eについて説明する。ポンプ制御に用いられる評価関数Eは、次式(2)で与えられる。この評価関数Eは、i=1~nの範囲で求めたリスク重み係数wiとリスク関数Riskiの積の和で表される。リスク関数Riskiは、リスクの種類を示す関数である。例えば、Risk1であれば、「浸水」リスク、Risk2であれば、「下水処理不良」リスクを表す。
Figure 0007062511000001
評価関数Eを最小とする値が、雨水ポンプ20の吐出量として求められる。例えば、降雨レベルが“4”であれば、「浸水」と「ポンプ場水没」のリスクを回避できるような雨水ポンプ20の吐出量が求められる。なお、汚水ポンプ25の吐出量は、雨水ポンプ井30から吐出される汚水の全吐出量から雨水ポンプ20の吐出量を減じた値となる。このため、雨水ポンプ20の吐出量だけを求めれば、汚水ポンプ25の吐出量が自動的に決まる。
次に、出力工程では、リスク優先度評価モジュール310が、ステップS14のリスク重み係数設定工程により設定された現時点でのリスク重み係数を雨天時制御モジュール340、又は晴天時制御モジュール350での制御演算向けに出力する(S15)。このため、ステップS4により選択された雨天時制御モジュール340、又は晴天時制御モジュール350のいずれかに現時点でのリスク重み係数、及びリスク重み係数を反映した評価関数Eが出力される。
以上がリスク優先度評価モジュール310の処理例の説明である。
次に、雨天時制御モジュール340が行う処理について説明する。
図6は、雨天時制御モジュール340の処理例を示すフローチャートである。本処理は、図3のステップS5における雨天時制御モジュール実行工程の詳細な内容を表す。
雨天時制御モジュール340は、雨天時制御モードにおけるポンプ運転制御を行うために、リスク優先度評価モジュール310から入力した、各リスクに対応するリスク重み係数を反映した評価関数Eにより、評価関数Eを最小とする適正なポンプ起動停止タイミングと吐出量を決定する。そして、雨天時制御モジュール340は、決定した起動停止タイミング及び吐出量によりポンプの運転を制御する。
最初のポンプ吐出量範囲設定工程では、雨天時制御モジュール340が、下水ポンプ場10に設置された雨水ポンプ20、汚水ポンプ25のそれぞれに対して、ポンプ仕様に基づいて、以降の工程で最適吐出量を探索する際の計算範囲を設定する(S21)。一般的には、下水ポンプ場10には、雨水ポンプ20、汚水ポンプ25としてそれぞれ複数台のポンプが設置されているので、その各々の容量の総計で計算範囲を設定することができる。しかし、ポンプ再起動に掛かる制約や保守上の理由で起動できないポンプがある場合には、そのポンプ分の容量を減ずる必要がある。
次に、ポンプ吐出量データセット出力工程では、雨天時制御モジュール340が、ステップS21のポンプ吐出量範囲設定工程で設定したポンプ吐出量の範囲を所定幅で分割したデータ(雨水ポンプ吐出量と汚水ポンプ吐出量の組合せデータ)のセット(「ポンプ吐出量データセット」と呼ぶ)を作成する。ここで、ポンプ吐出量は、ステップS21のポンプ吐出量範囲設定工程において、例えば、毎分100mのように設定される。このため、雨天時制御モジュール340は、設定されたポンプ吐出量を、例えば、毎分10mのような幅で分割して、雨水ポンプ吐出量と汚水ポンプ吐出量に振り分ける。これにより、雨天時制御モジュール340は、例えば、雨水ポンプ吐出量を毎分80mとし、汚水ポンプ吐出量を毎分20mとする組合せデータをポンプ吐出量データセットとして得ることができる。
なお、ポンプ吐出量の範囲を分割する幅を狭くすれば、雨水ポンプ吐出量と汚水ポンプ吐出量を細かく振り分けることができるが、雨天時制御モジュール340の演算量も多くなる。このため、ポンプ吐出量の範囲を分割する幅は、下水ポンプ場10に設置される雨水ポンプ20と汚水ポンプ25の個数や演算時間等により適宜変更される。
次に、雨天時制御モジュール340は、作成したポンプ吐出量データセットを下水ポンプ場シミュレータ210などの演算に利用可能な形態で出力する(S22)。ステップS22にて出力されたポンプ吐出量データセットを条件として、下水ポンプ場シミュレータ210でのシミュレーションが実施され、必要に応じて下水処理場シミュレータでのシミュレーションも実施される。
次に、算出リスクデータセット読込み工程では、雨天時制御モジュール340が、下水ポンプ場シミュレータ210から得る、リスク算出結果が含まれる算出リスクデータセットを読み込む(S23)。この算出リスクデータセットには、ステップS22のポンプ吐出量データセット出力工程にて出力されるポンプ吐出量データセットに対応したリスク指標(例えば、下水処理区40の浸水リスク、下水ポンプ場10の水没リスク、放流先の汚濁負荷リスクなど)の算出結果が含まれる。一般的に「浸水」のリスクは、下水管渠41の水位で決まり、「ポンプ場水没」のリスクは雨水ポンプ井30にたまる下水の水位で決まる。
リスクを回避するためには、事前に下水ポンプ場シミュレータ210により演算される値を用いて、リスクを算出する必要がある。下水ポンプ場シミュレータ210により、例えば、現時点から5分後の雨水ポンプ井30にたまる下水の水位が1.5mとなり、現時点から10分後の雨水ポンプ井30にたまる下水の水位が2.0mとなるといった予測結果が得られる。そして、雨天時制御モジュール340は、下水ポンプ場シミュレータ210から出力される予測結果を含む算出リスクデータセットを用いて以下の工程を実行する。
雨天時最適ポンプ吐出量判定工程では、雨天時制御モジュール340が、算出リスクデータセットに含まれる算出結果のうち、最小のリスク指標に対応するポンプ吐出量データ、すなわち最小のリスクを実現できる最適なポンプ吐出量を判定して、最適なポンプ吐出量を抽出する(S24)。このとき、雨天時制御モジュール340は、上述した評価関数Eを最小にするポンプ吐出量を求めることができる。
次に、最適ポンプ吐出量出力工程では、雨天時制御モジュール340が、ステップS24の工程で抽出されたリスク指標を最小化する最適ポンプ吐出量を、下水ポンプ場シミュレータ210などが参照可能となるように出力する(S25)。そして、下水ポンプ場シミュレータ210は、雨天時制御モジュール340から入力した最適ポンプ吐出量に基づいて改めてシミュレーションを行い、最適ポンプ吐出量が妥当であるか判定する。最適ポンプ吐出量が妥当であれば、下水ポンプ場シミュレータ210は、どのポンプにどれだけの吐出量を割当てるかを定めるポンプ割当てルールを決定する。
次に、ポンプ割り当てルール読込み工程では、雨天時制御モジュール340が、複数あるポンプにどのような順序や規則で起動停止や吐出量を割り当てるかを指示するために用いられるポンプ割当てルールを下水ポンプ場シミュレータ210から読み込む(S26)。ポンプ割当てルールは、例えば、各ポンプの起動停止履歴に基づいて、各ポンプの稼働率に偏りが出ないようにするため、起動するポンプや停止するポンプの決定方法を定義したものである。
また、このポンプ割当てルールは、例えば、容量の異なるポンプ、固定速のポンプ、又は可変速のポンプが混在する場合には、所定の吐出量までは可変速ポンプ起動からスタートし、所定吐出量を超えたところで固定速ポンプに切り替えることにより、全体で最適ポンプ吐出量となるように各ポンプへの吐出量を割り当てるルールも含む。また、ポンプ割当てルールとして、停止直後のポンプは、所定の時間だけ起動対象から外すなどのルールも含めてよい。これにより特定のポンプだけが長時間にわたって連続して稼働することを防ぐことができる。
最後のポンプ起動停止・吐出量決定工程では、雨天時制御モジュール340が、ステップS26にて読込んだポンプ割当てルールに基づいて、各ポンプ(各々複数台が設置された雨水ポンプ20と汚水ポンプ25)の起動停止のタイミング及び吐出量を決定する(S27)。そして、雨天時制御モジュール340は、決定した各ポンプの起動停止のタイミング及び吐出量を下水ポンプ場シミュレータ210へ出力する。そして、下水ポンプ場シミュレータ210は、決定された各ポンプの起動停止のタイミング及び吐出量に基づいてシミュレーションを行い、結果が妥当であるか判断する。
雨天時制御モジュール340は、シミュレーションの結果が妥当である場合に、ステップS27で下水ポンプ場シミュレータ210に出力した、各ポンプの起動停止のタイミング及び吐出量に基づいて、ポンプの起動停止と吐出量を制御するための制御信号60を下水ポンプ場10に出力する。このような処理を経て、監視制御システム100は、雨天時における下水ポンプ場10に設置されたポンプに対する実際の制御動作を実行することが可能となる。ここでの制御動作は、運転者を介さない自動制御が基本となるが、運転者に制御動作をガイダンスとして提示し、運転者による確認操作を介するような運用であってもよい。
以上が雨天時制御モジュール340の処理例の説明である。
次に、晴天時制御モジュール350が行う処理について説明する。
図7は、晴天時制御モジュール350の処理例を示すフローチャートである。本処理は、図3のステップS6における晴天時制御モジュール実行工程の詳細な内容を表す。
晴天時制御モジュール350は、晴天時制御モードにおけるポンプ運転制御を行うために、リスク優先度評価モジュール310から入力した、各リスクに対応するリスク重み係数を反映した評価関数Eにより、評価関数Eを最小とする適正なポンプ起動停止タイミングと吐出量を決定する。そして、晴天時制御モジュール350は、決定した起動停止タイミング及び吐出量によりポンプの運転を制御する。晴天時制御モジュール350の基本的な処理は、雨天時制御モジュール340と同様であるため、雨天時制御モジュール340と同じ処理は一部を省略して説明する。
最初のポンプ吐出量範囲設定工程では、晴天時制御モジュール350が、下水ポンプ場10に設置された雨水ポンプ20、汚水ポンプ25のそれぞれに対して、ポンプ仕様に基づいて、以降の工程で最適吐出量を探索する際の計算範囲を設定する(S31)。
次に、ポンプ吐出量データセット出力工程では、晴天時制御モジュール350が、ステップS31のポンプ吐出量範囲設定工程で設定したポンプ吐出量の範囲を所定幅で分割したデータのセット(「ポンプ吐出量データセット」と呼ぶ)を作成する。そして、晴天時制御モジュール350は、ポンプ吐出量データセットを下水ポンプ場シミュレータ210などの演算に利用可能な形態で出力する(S32)。
次に、算出リスクデータセット読込み工程では、晴天時制御モジュール350が、下水ポンプ場シミュレータ210を介して実行したリスク算出結果が含まれる算出リスクデータセットを読み込む(S33)。この算出リスクデータセットには、ステップS32のポンプ吐出量データセット出力工程にて出力されるポンプ吐出量データセットに対応したリスク指標の算出結果が含まれている。
さらに、晴天時最適ポンプ吐出量判定工程では、晴天時制御モジュール350が、算出リスクデータセットに含まれる算出結果のうち、最小のリスク指標に対応するポンプ吐出量データ、すなわち最小のリスクを実現できる最適なポンプ吐出量を判定して、最適なポンプ吐出量を抽出する(S34)。
次に、最適ポンプ吐出量出力工程では、晴天時制御モジュール350が、ステップS34の工程で抽出されたリスク指標を最小化する最適ポンプ吐出量を、下水ポンプ場シミュレータ210などが参照可能となるように出力する(S35)。
次に、ポンプ割り当てルール読込み工程では、晴天時制御モジュール350が、複数あるポンプにどのような順序や規則で起動停止や吐出量を割り当てるかを指示するために用いられるポンプ割当てルールを下水ポンプ場シミュレータ210から読み込む(S36)。
最後のポンプ起動停止・吐出量決定工程では、ステップS36にて読込んだポンプ割当てルールに基づいて、晴天時制御モジュール350が、各ポンプ(各々複数台が設置された雨水ポンプ20と汚水ポンプ25)の起動停止のタイミング及び吐出量を決定する(S37)。そして、晴天時制御モジュール350は、決定した各ポンプの起動停止のタイミング及び吐出量を下水ポンプ場シミュレータ210へ出力する。
監視制御システム100は、ステップS37で出力される、ポンプの起動停止と吐出量を制御するための制御信号60を下水ポンプ場10に出力し、晴天時における実際のポンプの制御動作を実行する。
以上が晴天時制御モジュール350の処理例の説明である。
ここまで図3~図7を参照して、ポンプ制御部300の動作と機能の実施形態の一例について説明した。このポンプ制御部300は、予め設定した制御周期ごとに実行するが、必要に応じて、監視制御システム100の運転者からの指示によって実行することもできる。
さらに、監視制御システム100の運転者を支援する機能として、運転状態や制御状態を可視化するための表示部400に様々な情報を表示することが可能である。例えば、上述した水位実況値、水位予測値、制御参照水位、下水ポンプ場シミュレータ210で算出されたリスク指標などを該当する下水処理区40のマップ内に表示したり、下水ポンプ場10のポンプなどの設備レイアウト図内に起動停止や吐出量の現況値あるいは数時間先までの先行制御の予測値などを表示したりする。これにより、現在の運転状態と制御状態を正確に把握し、必要な対策をとることが容易となる効果が期待される。
ここで、表示部400に表示される管理画面の構成例について、図8を参照して説明する。
図8は、管理画面D1の表示例を示す説明図である。
管理画面D1の右上には、現在時刻における下水処理区40の天候と、降雨量とを示す情報D1aが表示される。ここで、下水処理区40の天候は、アイコンで表される。本実施の形態では、雲と雨がデザインされたアイコンにより、下水処理区40の天候が雨であることが分かる。また、監視制御システム100に入力する外部計測値5に基づいて、下水処理区40の降雨量は毎時12.3mmであることが示される。
管理画面D1の左側には、監視制御システム100が運転者に提示可能な情報である運転制御ガイダンスを運転者が選択するためのメニューD1bが表示される。本実施の形態では、このメニューD1bからポンプ運転支援情報を選択した例が示される。ポンプ運転支援情報は、下水ポンプ場10に設置される複数のポンプをどのタイミングで動かすかを運転者に示す情報である。
管理画面D1の中側には、下水ポンプ場10に設置される複数の雨水ポンプ20毎の吐出量と、各雨水ポンプ20の起動開始時間とを示す雨水ポンプガイダンスD1cが表示される。雨水ポンプガイダンスD1cには、雨水ポンプ20に関する情報を示すポンプ吐出量ガイダンスと、ポンプ起動停止ガイダンスの2種類のガイダンスが含まれる。
ポンプ吐出量ガイダンスには、現在時刻を“0”としたときに、20分後、40分後、60分後にどの雨水ポンプ20がどの位の吐出量で汚水を吐出するかが示される。例えば、現在時刻が“0”の時点では“No.1”、“No.2”として識別される2台の雨水ポンプ20が毎分300mの吐出量で下水ポンプ場10から下水を吐出することが分かる。そして、時間が経過するにつれて、“No.3”、“No.4”、“No.5”の順に雨水ポンプ20が起動し、20分後には5台の雨水ポンプ20が最大吐出量で下水ポンプ場10から汚水を吐出することが分かる。
ポンプ起動停止ガイダンスには、雨水ポンプ20が起動中又は停止中のいずれであるか、停止中の雨水ポンプ20は現在時刻から何分後に起動するかを表す情報が示される。例えば、現在時刻が“0”の時点では、既に“No.1”、“No.2”として識別される2台の雨水ポンプ20が起動中であるため、“No.1”、“No.2”の雨水ポンプ20が起動中であることを示すラジオボタンが選択された状態で表示される。一方、現在時刻が“0”の時点では、“No.3”、“No.4”、“No.5”として識別される3台の雨水ポンプ20が停止中であることを示すラジオボタンが選択された状態で表示される。そして、各ラジオボタンの隣りに“No.3”の雨水ポンプ20は5分後に起動し、“No.4”の雨水ポンプ20は15分後に起動し、“No.5”の雨水ポンプ20は20分後に起動することを示す情報が表示される。
管理画面D1の右側には、現在時刻における雨水ポンプ井30の水位の現況値D1dが示される。運転者は、管理画面D1を通じて、下水ポンプ場10の制御モードを、晴天時制御モード、雨天時制御モード、又はポンプ場連携運転モードのいずれかに設定することが可能である。上述したように晴天時制御モード、雨天時制御モードは、下水ポンプ場10に設置された雨水ポンプ20と汚水ポンプ25の動作を制御するために設定されるモードである。ただし、晴天時制御モード、雨天時制御モード、又はポンプ場連携運転モードは、ポンプ制御部300により自動的に設定されてもよい。
ポンプ場連携運転モードは、監視制御システム100の制御対象である下水ポンプ場10と連携して、他の下水ポンプ場10と共に下水を処理することを設定するモードである。ポンプ場連携運転モードが設定されると、例えば、AAポンプ場が毎分12mで汚水を吐出し、BBポンプ場が毎分34mで汚水を吐出することが可能となる。
そして、全ての設定が終わると、運転者は、管理画面D1の右下に示される実行ボタンを押して、制御開始を指示する。
次に、監視制御システム100を構成する計算機Cのハードウェア構成を説明する。
図9は、計算機Cのハードウェア構成例を示すブロック図である。
計算機Cは、いわゆるコンピュータとして用いられるハードウェアである。計算機Cは、バスC4にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)C1、ROM(Read Only Memory)C2、RAM(Random Access Memory)C3を備える。さらに、計算機Cは、表示装置C5、入力装置C6、不揮発性ストレージC7、ネットワークインターフェイスC8を備える。
CPU C1は、本実施の形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM C2から読み出して実行する。RAM C3には、演算処理の途中に発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれる。CPU C1が実行するプログラムにより、ポンプ制御部300、下水ポンプ場シミュレータ210、下水処理場シミュレータ230の各機能が実現される。
表示装置C5は、例えば、液晶ディスプレイモニタであり、計算機Cで行われる処理の結果等をユーザーに表示する。表示装置C5は、図1に示した表示部400に対応する。入力装置C6には、例えば、キーボード、マウス等が用いられ、ユーザーが所定の操作入力、指示を行うことが可能である。
不揮発性ストレージC7としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージC7には、OS(Operating System)、各種のパラメーターの他に、計算機Cを機能させるためのプログラムが記録されている。図1に示した下水処理区データベース220は、不揮発性ストレージC7に構成される。ROM C2、不揮発性ストレージC7は、CPU C1が動作するために必要なプログラムやデータ等を永続的に記録しており、計算機Cによって実行されるプログラムを格納したコンピュータ読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。
ネットワークインターフェイスC8には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、端子が接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種のデータを装置間で送受信することが可能である。監視制御システム100は、ネットワークインターフェイスC8を通じて外部計測値5、計測値50を取込み、制御信号60を出力することが可能である。
以上が監視制御システム100の機能と動作に関する代表的な実施の形態の説明である。
以上説明した一実施の形態に係る監視制御システム100では、下水ポンプ場10に流入する合流水下水を排除するために、下水処理区40での降雨量に基づいて、降雨によりもたらされる複数のリスクへの対応を適正化する。これにより、下水ポンプ場10に設置されたポンプの起動又は停止タイミングを適正化し、雨天時に増加する合流水下水を下水ポンプ場10及び下水管渠41から効果的に排除することが可能となる。
ここで、雨天時に流入下水量が増加することで直接的な被害が大きくなる下水処理区40の浸水、下水ポンプ場10の水没、下水処理の不良、公共用水域に放流することに伴う汚濁負荷量増加などのいずれか、又は全ての事象に対するリスクを適切に緩和する必要がある。このため、ポンプ制御部300は、降雨レベルに応じてリスクを評価し、リスク優先度を設定する。そして、ポンプ制御部300は、リスク優先度を評価することで、降雨レベルに応じた複数のリスクに対して優先的に対応すべきリスクを求め、このリスクを緩和するために下水ポンプ場10のポンプを運転制御する制御モードを切り替える。これにより、ポンプ制御部300は、ポンプ群の起動停止タイミングやポンプ吐出量を合理的に設定することが可能となる。
また、ポンプ制御部300は、降雨量と各種リスクの優先度を対応付けるリスク重み係数テーブル330を用意しておく。そして、ポンプ制御部300は、リスク関数と重み係数との積和から求まるトータルリスクを評価関数Eとして、評価関数Eが最小となる雨水ポンプ20の吐出量を求めて、ポンプを運転する。このため、リスクを緩和することが可能なポンプの運転制御を実現できる。
また、本実施の形態に係る監視制御システム100は、合流式下水道だけでなく、分流式下水道が接続されるポンプ場の監視制御を行うことも可能である。
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、本実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
10…下水ポンプ場、20…雨水ポンプ、25…汚水ポンプ、40…下水処理区、100…監視制御システム、210…下水ポンプ場シミュレータ、220…下水処理区データベース、230…下水処理場シミュレータ、300…ポンプ制御部、310…リスク優先度評価モジュール、320…データ読込部、330…リスク重み係数テーブル、340…雨天時制御モジュール、350…晴天時制御モジュール、400…表示部

Claims (6)

  1. 下水処理区に設置される計測器から取り込んだ、前記下水処理区における降雨量の現況値を含むデータを蓄積する下水処理区データベースと、
    前記下水処理区から流入する下水を溜める下水ポンプ場から前記下水を吐出するポンプの制御を行うポンプ制御部と、
    前記下水処理区データベースに蓄積された前記データを用いて、前記ポンプ制御部が前記ポンプを制御することで変化する前記下水ポンプ場の状況を予測するシミュレータと、を備え、
    前記ポンプ制御部は、
    前記下水処理区データベースから前記データを読込む読込部と、
    前記データに含まれる前記降雨量と、前記降雨量に応じて重み付けされるリスクとに基づいて、優先して対応すべき前記リスクの評価結果を得るリスク優先度評価部と、
    前記降雨量に応じて、前記リスク毎に設定されるリスク重み係数が格納されるリスク重み係数テーブルと、
    前記降雨量と、前記リスクの評価結果を前記シミュレータに出力して前記シミュレータにより予測される前記下水ポンプ場への前記下水の流入量とに基づいて、優先して対応すべき前記リスクを緩和するための制御モードに切替えて前記ポンプの運転を制御する制御部と、を備え
    前記リスク優先度評価部は、前記降雨量に基づいて前記リスク重み係数テーブルから読込んだ前記リスク重み係数と、リスク関数との積を加算した評価関数を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記リスク優先度評価部から入力した前記評価関数に基づいて決定した、前記ポンプの起動停止タイミング、及び下水の吐出量により前記ポンプの運転を制御する
    監視制御システム。
  2. 前記リスクには、前記下水処理区の浸水、下水処理の不良、放流汚濁負荷、前記下水ポンプ場の水没、前記ポンプ場に設置される機器による消費電力の増加の少なくとも一つが含まれる
    請求項に記載の監視制御システム。
  3. 前記シミュレータは、前記下水ポンプ場に設置される前記ポンプの動作を模擬的に再現する下水ポンプ場シミュレータであり、
    前記制御部は、運転を制御する前記ポンプを決定した後、前記下水ポンプ場シミュレータに前記ポンプを模擬的に動作させた処理を行わせた結果が妥当である場合に、前記ポンプを実際に運転する制御を行う
    請求項に記載の監視制御システム。
  4. 前記制御部は、
    前記降雨量が閾値を超える場合に実行される雨天時制御モードにより前記ポンプの吐出量を制御する雨天時制御部と、
    前記降雨量が前記閾値以下である場合に実行される晴天時制御モードにより前記ポンプの吐出量を制御する晴天時制御部と、を有し、
    前記リスク優先度評価部は、前記降雨量と前記閾値とを比較した結果に基づいて、前記雨天時制御部又は前記晴天時制御部のいずれかを選択する
    請求項に記載の監視制御システム。
  5. さらに、前記ポンプの起動停止タイミング及び吐出量、及び選択される前記制御モード
    の状況を画面に更新表示する表示部を備える
    請求項に記載の監視制御システム。
  6. 下水処理区に設置される計測器から取り込んだ、前記下水処理区における降雨量の現況値を含むデータを蓄積する下水処理区データベースと、
    前記降雨量に応じて重み付けされるリスク毎に設定されるリスク重み係数が格納されるリスク重み係数テーブルを有し、前記下水処理区から流入する下水を溜める下水ポンプ場から前記下水を吐出するポンプの制御を行うポンプ制御部と、
    前記下水処理区データベースに蓄積された前記データを用いて、前記ポンプ制御部が前記ポンプを制御することで変化する前記下水ポンプ場の状況を予測するシミュレータと、を備える監視制御システムにより用いられるポンプ運転制御方法であって、
    前記下水処理区データベースから前記データを読込むステップと、
    前記データに含まれる前記降雨量と、前記リスクとに基づいて、優先して対応すべき前記リスクの評価結果を得るステップと、
    前記降雨量に基づいて前記リスク重み係数テーブルから読込んだ前記リスク重み係数と、リスク関数との積を加算した評価関数を出力するステップと、
    前記降雨量と、前記リスクの評価結果を前記シミュレータに出力して前記シミュレータにより予測される前記下水ポンプ場への前記下水の流入量とに基づいて、優先して対応すべき前記リスクを緩和するための制御モードに切替え、入力した前記評価関数に基づいて決定した、前記ポンプの起動停止タイミング、及び下水の吐出量により前記ポンプの運転を制御するステップと、を含む
    ポンプ運転制御方法。
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