JP2018178215A - 高炉羽口用複合ランス - Google Patents

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Abstract

【課題】ランスの径を極端に増加させることなく、還元材原単位の低減を可能とする高炉羽口用複合ランスにおいて、固体が流れる円形断面流路部を形成する管体を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランスを提供する。【解決手段】高炉羽口用複合ランス4は、断面円形の管体12によって形成され、固体が流れる円形断面流路部11と、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした縦割り管体14の両端部を断面円形の管体12に接合して形成され、流体が流れる不完全円形断面流路部13と、円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の外周に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の長手方向一端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体16によって形成され、流体が流れる隙間流路部15とを備える。集合流路部10は、円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13及び隙間流路部15によって構成される。【選択図】図4

Description

本発明は、高炉羽口から微粉炭などの固体還元材と、LNG(Liquefied Natural Gas:液化天然ガス)などの気体還元材とを吹き込んで、燃焼温度を上昇させることにより生産性の向上及び還元材原単位の低減を図る高炉の操業方法に用いられるランスに関するものである。
近年、炭酸ガス排出量の増加による地球温暖化が問題となっており、製鉄業においても排出COの抑制は重要な課題である。これを受け、最近の高炉操業では、低還元材比(低RAR:Reduction Agent Ratioの略で、銑鉄1t製造当たりの、羽口からの吹き込み還元材と炉頂から装入されるコークスの合計量)操業が強力に推進されている。高炉は、主にコークス及び微粉炭を還元材として使用しており、低還元材比、ひいては炭酸ガス排出抑制を達成するためにはコークスなどを廃プラ、LNG、重油等の水素含有率の高い還元材で置換する方策が有効である。その際、ランスから固体還元材、気体還元材、支燃性ガスを同時に吹き込むことで、気体還元材の燃焼場により固体還元材の昇温が促進されることで固体還元材の燃焼率が向上し、未燃粉やコークス粉の発生が抑制され、通気が改善することで還元材比が削減できるとされている。下記特許文献1では、例えばランスを三重管型とし、最も内側の管の内側を内管ランス、最も内側の管と内側から二番目の管の間を中間ランス、内側から二番目の管と最も外側の管の間を外管ランスとし、内管ランス、中間ランス、外管ランスの夫々から、固体還元材、気体還元材、支燃性ガスの一種類ずつを吹き込むようにしている。
ところで、羽口に主として熱風を送風する送風管(ブローパイプ)にはランス用ガイド管が設けられており、ランスはランス用ガイド管を通じて送風管内に挿入される。しかしながら、前記特許文献1に記載されるようにランスを重管型とし、管と管の隙間からガスを吹き込む場合、ガスの流速に対する圧力損失が大きく、ガス量と流速を両立させようとすると、ランスの径が極端に増大し、ランス用ガイド管内に挿入できない可能性がある。
このため、流体として流すガスや固体を搬送するために流すガスのガス量と流速を両立しても、ランスの径を極端に増加させることなく、還元材原単位の低減を可能とする高炉羽口用複合ランスとして、例えば、特許文献2に示す高炉羽口用複合ランスが提案されている。
特許文献2に示す高炉羽口用複合ランスは、断面円形の管体によって形成され、固体(固体還元材)が流れる円形断面流路部と、一つ目の縦割り管体の両端部を断面円形の管体に接合して形成され、流体(LNGや酸素)が流れる一つ目の不完全円形断面流路部と、二つ目の縦割り管体の一端部を断面円形の管体に接合し、二つ目の縦割り管体の他端部を一つ目の縦割り管体に接合して形成され、流体(LNGや酸素)が流れる二つ目の不完全円形断面流路部とを備え、円形断面流路部と一つ目及び二つ目の不完全円形断面流路部とによって集合流路部を構成している。
この特許文献2に示す高炉羽口用ランスによれば、円形断面流路部や一つ目及び二つ目の不完全円形断面流路部は、重管型ランスにおける管と管の隙間よりも流速に対する圧力損失が小さく、流体として流すガスや固定を搬送するガスのガス量と流速を両立しても、集合流路部の外周径が極端に増加することがないから、ランス全体の径が極端に増加することもない。このため、所望する量の固体還元材(微粉炭)、気体還元材(LNG)、支燃性ガス(酸素)を羽口に吹き込むことが可能となり、その結果、還元材原単位を低減することができる。
特開2011−174171号公報 特開2015−129338号公報
ところで、羽口に主として熱風を送風する送風管(ブローパイプ)内に挿入されるランスは1000℃以上の熱風に曝される上、ランスから固体還元材、気体還元材、支燃性ガスを同時に吹き込む複合ランスは還元材の燃焼場に近い。このため、その冷却が非常に重要である。ランスの冷却能は、固体還元材の搬送ガス、気体還元材及び支燃性ガスのそれぞれの吹込み流速と、冷却流体とによるものである。
ここで、特許文献2に示した高炉羽口用複合ランスでは、集合流路部を構成する、固体(固体還元材)が流れる円形断面流路部を形成する断面円形の管体(送風管内に挿入されるランスの一部分)及び流体(LNGや酸素)が流れる一つ目及び二つ目の不完全円形断面流路部を構成する一つ目及び2つ目の縦割り管体(送風管内に挿入されるランスの一部分)の双方が直接熱風に曝される。
不完全円形断面流路部には、流体(LNGや酸素)が流れ、その吹込み流速は比較的速いので、縦割り管体が直接熱風に曝されても流体(LNGや酸素)によって適切に冷却することができる。
一方、円形断面流路部には、固体(固体還元材)が流れ、固体を搬送する搬送ガスの吹込み流速は比較的遅いので、断面円形の管体が直接熱風に曝されると搬送ガスによる冷却能が不十分となる。
従って、本発明はこの従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ランスの径を極端に増加させることなく、還元材原単位の低減を可能とする高炉羽口用複合ランスにおいて、固体が流れる円形断面流路部を形成する断面円形の管体を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランスを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る高炉羽口用複合ランスは、断面円形の管体によって形成され、固体が流れる円形断面流路部と、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした縦割り管体の両端部を前記断面円形の管体に接合して形成され、流体が流れる不完全円形断面流路部と、前記円形断面流路部及び前記不完全円形断面流路部の外周に前記円形断面流路部及び前記不完全円形断面流路部の長手方向端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体によって形成され、流体が流れる隙間流路部とを備え、前記円形断面流路部、前記不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部によって集合流路部を構成したことを特徴とするものである。
また、本発明の別の態様に係る高炉羽口用複合ランスは、断面円形の管体によって形成され、固体が流れる円形断面流路部と、断面非円形の管体を前記断面円形の管体に接合して形成され、流体が流れる非円形断面流路部と、前記円形断面流路部及び前記非円形断面流路部の外周に前記円形断面流路部及び前記非円形断面流路部の長手方向端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体によって形成され、流体が流れる隙間流路部とを備え、前記円形断面流路部、前記非円形断面流路部及び前記隙間流路部によって集合流路部を構成したことを特徴とするものである。
本発明の高炉羽口用複合ランスによれば、断面円形の管体によって形成され、固体が流れる円形断面流路部と、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした縦割り管体の両端部を前記断面円形の管体に接合して形成され、流体が流れる不完全円形断面流路部と、前記円形断面流路部及び前記不完全円形断面流路部の外周に前記円形断面流路部及び前記不完全円形断面流路部の長手方向端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体によって形成され、流体が流れる隙間流路部とを備え、前記円形断面流路部、前記不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部によって集合流路部を構成した。円形断面流路部、不完全円形断面流路部及び隙間流路部は、重管型ランスにおける管と管の隙間よりも流速に対する圧力損失が小さく、流体として流すガスや固体を搬送するために流すガスのガス量と流速を両立しても、集合流路部の外周径が極端に増加することがないから、ランス全体の径が極端に増加することもない。そのため、ランスの径を極端に増加することなく、所望する量の固体還元材、気体還元材、支燃性ガスを羽口に吹き込むことが可能となり、その結果、還元材原単位を低減することができる。
そして、この高炉羽口用複合ランスにおいて、固体が流れる円形断面流路部及び流体が流れる不完全円形断面流路部の外周に円形断面流路部及び不完全円形断面流路部の長手方向端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体によって形成され、流体が流れる隙間流路部を備え、円形断面流路部、不完全円形断面流路部及び隙間流路部によって集合流路部を構成した。このため、固体が流れる円形断面流路部を形成する断面円形の管体及び不完全円形断面流路部を形成する縦割り管体は、流体が流れる隙間流路部を形成する外周管体によってその長手方向端部まで覆われている。このため、断面円形の管体は、直接熱風に曝されず、隙間流路部を流れる流体及び不完全円形断面流路部を流れる流体によって冷却される。これにより、固体が流れる円形断面流路部を形成する断面円形の管体を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランスを提供できる。
なお、隙間流路部を形成する外周管体は、直接熱風に曝されることになるが、隙間流路部には流体が流れ、その吹込み流速は比較的速いので、外周管体が直接熱風に曝されても流体によって適切に冷却することができる。
本発明の第1実施形態に係る高炉羽口用複合ランスが適用された高炉の縦断面図である。 図1に示す高炉羽口用ランスの外観を説明するための図である。 図1に示す高炉羽口用ランスの配置を説明するための図である。 図2の4−4線に沿う断面図である。 図4の5−5線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態に係る高炉羽口用ランスを軸直角方向に沿って切断した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る高炉羽口用ランスを軸直角方向に沿って切断した断面図である。 本発明の第4実施形態に係る高炉羽口用ランスを軸直角方向に沿って切断した断面図である。 本発明の第5実施形態に係る高炉羽口用ランスを軸直角方向に沿って切断した断面図である。 本発明の第6実施形態に係る高炉羽口用ランスを軸直角方向に沿って切断した断面図である。
次に、本発明に係る高炉羽口用複合ランスの実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態に係る高炉羽口用複合ランス(以下、単にランスという)4が適用された高炉1が示されている。
図1に示すように、高炉1の羽口3には、熱風を送風するための送風管(ブローパイプ)2が接続され、この送風管2を貫通してランス4が設置されている。羽口3の熱風送風方向先方のコークス堆積層には、レースウエイ5と呼ばれる燃焼空間が存在し、主として、この燃焼空間で鉄鉱石の還元、即ち造銑が行われる。なお、送風管2の壁部には、図示しないランス用ガイド管が挿入されており、このランス用ガイド管の内部にランス4が挿入されている。
ランス4は、固体還元材(微粉炭)、気体還元材(LNG)及び支燃性ガス(酸素)のそれぞれを別個に送風管2内に吹き込むものであり、図2、図4及び図5に示すように、固体としての固体還元材が流れる前後方向(図2において右方を前方、左方を後方とする)に延びる円形断面流路部11と、流体としての気体還元材が流れる前後方向に延びる不完全円形断面流路部13と、流体としての支燃性ガスが流れる前後方向に延びる隙間流路部15とを備え、円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13及び隙間流路部15によって集合流路部10を構成している。
ここで、円形断面流路部11は、図4及び図5に示すように、前後方向(長手方向)に延びる断面円形の管体12によって形成されている。
また、不完全円形断面流路部13は、図4及び図5に示すように、管体の断面を前後方向(長手方向)に連続して切欠いて断面を円弧状にした縦割り管体14の両端部を断面円形の管体12の外周面に接合して、縦割り管体14と断面円形の管体12との間に形成されている。
更に、隙間流路部15は、図4及び図5に示すように、円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の外周に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の前端部(長手方向端部)まで覆うように設けられた前後方向(長手方向)に延びる断面円形の外周管体16によって、断面円形の管体12及び縦割り管体14と外周管体16との間に形成されている。
円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、及び隙間流路部15を形成する外周管体16のそれぞれの前端は、図5に示すように、面一となっている。
具体的に集合流路部10について説明すると、図4に示すように、1本の断面円形の管体12によって1つの円形断面流路部11を形成すると共に、その管体12の外周面の図示左方に断面約3/4円弧状の1本の縦割り管体14の円周方向両端部を接合し不完全円形断面流路部13を形成する。また、円形断面流路部11を形成する管体12及び不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14の前端部まで断面円形の外周管体16によって覆い、管体12及び縦割り管体14と外周管体16との間に隙間流路部15を形成する。そして、これらの円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13及び隙間流路部15によって集合流路部10を形成している。本実施形態では、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び隙間流路部15を形成する外周管体16は、ステンレス鋼管製とする。また、縦割り管体14の管体12への接合には溶接が用いられる。
そして、円形断面流路部11の後端部には、図2に示すように、固体還元材を供給する固体還元材供給手段41が接続されている。
また、不完全円形断面流路部13の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、その壁部材には、図2に示すように、ガス供給口13aが接続され、ガス供給口13aには、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42が接続されている。
更に、隙間流路部15の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、その壁部材には、図2に示すように、ガス供給口15aが接続され、ガス供給口15aには、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43が接続されている。
また、集合流路部10を構成する外周管体16の外周には、図4及び図5に示すように、断面円形の第2外周管体32を設け、外周管体16と第2外周管体32との隙間を集合流路部10を冷却するための冷却流体用の供給側冷却流体流路部31としてある。また、第2外周管体32の外周には、図4及び図5に示すように、断面円形の第3外周管体34を設け、第2外周管体32と第3外周管体34との隙間を当該冷却流体用の戻り側冷却流体流路部33としてある。ここで、図5に示すように、第2外周管体32の前端部は第3外周管体34の前端部よりも後側に位置するように配置され、第3外周管体34の前端部と第2外周管体32の前端部との間に隙間が形成されている。そして、第3外周管体34の前端部と集合流路部10を構成する外周管体16との隙間を蓋体34aで閉塞する。これにより、冷却流体は、外周管体16の外側を覆う供給側冷却流体流路部31の前端から蓋体34aの手前で折り返して戻り側冷却流体流路部33に流れ込んで後方側に戻る冷却循環系統が形成される。集合流路部10は、図5に示すように、第3外周管体34の前端部に配置される蓋体34aに対して前方に突出する。
なお、供給側冷却流体流路部31の後端部に設けられた冷却流体供給口31aには、冷却流体を供給する冷却流体供給手段44が接続されている。また、戻り側冷却流体流路部33の後端部に設けられた冷却流体排出口33aには、冷却流体を排出する冷却流体排出手段45が接続されている。冷却流体排出手段45は冷却流体供給手段44に接続されて前述の冷却循環系統が形成される。冷却流体には、水が最適であるが、窒素ガスや空気などのガスを用いることも可能である。
そして、ランス4は、図3に示すように、集合流路部10の前端部からの差し込み長さがl(ほぼ200mm)となるように送風管2内に差し込まれる。ランス4が送風管2内に差し込まれた状態では、集合流路部10の前端側及びその集合流路部10の外周にある供給側冷却流体流路部31及び戻り側冷却流体流路部33の前端側が送風管2内に突出する。
そして、ランス4の集合流路部10を構成する円形断面流路部11から搬送ガスによって固体還元材(微粉炭)が送風管2内に吹き込まれると同時に、不完全円形断面流路部13から気体還元材(LNG)が送風管2内に吹き込まれ、且つ隙間流路部15から支燃性ガス(酸素)が送風管2内に吹き込まれる。
ここで、円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13及び隙間流路部15は、重管型ランスにおける管と管の隙間よりも流速に対する圧力損失が小さく、流体として流すガスや固体を搬送するために流すガスのガス量と流速を両立しても、集合流路部10の外周径が極端に増加することがないから、ランス4全体の径が極端に増加することもない。そのため、ランス4の径を極端に増加することなく、所望する量の固体還元材、気体還元材、支燃性ガスを羽口3に吹き込むことが可能となり、その結果、還元材原単位を低減することができる。
そして、固体還元材、気体還元材及び支燃性ガスの送風管2内への吹込みと同時にランス4の集合流路部10の冷却が実施される。集合流路部10の冷却は、冷却流体供給手段44から冷却流体が供給側冷却流体流路部31内を流れ、供給側冷却流体流路部31の前端から蓋体34aの手前で折り返して戻り側冷却流体流路部33に流れ込んで後方側に戻り、これを循環することにより実施される。
ここで、第3外周管体34の前端部に配置される蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、冷却流体による冷却が十分に実施されない。その一方、図3に示すように、蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、送風管2内に位置し、直接熱風に曝される。つまり、隙間流路部15を形成する外周管体16が直接熱風に曝されることになる。
しかし、隙間流路部15には流体としての支燃性ガス(酸素)が流れ、その吹込み流速は比較的速いので、外周管体16が直接熱風に曝されても支燃性ガスによって適切に冷却することができる。
また、従来の特許文献2に示した高炉羽口用複合ランスでは、集合流路部を構成する、固体(固体還元材)が流れる円形断面流路部を形成する断面円形の管体は、送風管内で直接熱風に曝される。その一方で、固体を流す搬送ガスの流速は比較的遅いので、その搬送ガスによる断面円形の管体の冷却はあまり期待できない。
これに対して、第1実施形態に係るランス4においては、固体としての固体還元材が流れる円形断面流路部11及び流体としての気体還元材が流れる不完全円形断面流路部13の外周に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の前端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体16によって形成され、流体としての支燃性ガスが流れる隙間流路部15を備えている。このため、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12及び不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14は、流体が流れる隙間流路部15を形成する外周管体16によってその前端部まで覆われている。このため、断面円形の管体12は、直接熱風に曝されず、隙間流路部15を流れる流体及び不完全円形断面流路部13を流れる流体によって冷却される。これにより、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランス4を提供できる。
また、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14は、不完全円形断面流路部13を流れる流体としての気体還元材及び隙間流路部15を形成する流体としての支燃性ガスによって冷却される。
また、集合流路部10を構成する外周管体16の外周に断面円形の第2外周管体32を設け、外周管体16と第2外周管体32との隙間を集合流路部10を冷却するための冷却流体用の供給側冷却流体流路部31としてある。従来の特許文献2に示した高炉羽口用複合ランスでは、集合流路部と冷却流体用の供給側冷却流体流路部として設けた外周管体との隙間が周方向において均一にならず、不均一になっているため集合流路部の冷却が効率的でない。これに対して、本実施形態に係るランス4の場合、断面円形の外周管体16と断面円形の第2外周管体32との隙間が周方向において均一になり、効率よく集合流路部10を冷却することができる。
また、円形断面流路部11を固体が流れる流路とし、固体還元材を供給する固体還元材供給手段41が固体が流れる円形断面流路部11に接続されている。円形断面流路部は、不完全円形断面流路部よりも流動抵抗が小さいので、円形断面流路部を固体が流れる流路とし、その流路に固体還元材供給手段41を接続して固体還元材を吹込めば、固体還元材を円滑に送風管2及び羽口3に吹き込むことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る高炉羽口用複合ランスについて、図6を参照して説明する。
図6には、本発明の第2実施形態に係る高炉羽口用ランス(以下、単にランスという)4が示されている。
図6に示すランス4は、図4に示す第1実施形態に係るランス4と基本構成は同様であるが、集合流路部10の構成が相違している。
即ち、図6に示すランス4は、隙間流路部15内に不完全円形断面流路部13を覆うように設けられた、管体の断面を前後方向(長手方向)に連続して切欠いて断面を円弧状にした第2縦割り管体18の両端部を断面円形の管体12に接合し、縦割り管体14と第2縦割り管体18との間に流体が流れる第2不完全円形断面流路部17を形成している。そして、円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13、第2不完全円形断面流路部17及び隙間流路部15によって集合流路部10を構成している。第2不完全円形断面流路部17を流れる流体は、気体還元材、支燃性ガスあるいはその他の流体、例えばシェールガス、Cガスのいずれかでよい。
ここで、円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第2不完全円形断面流路部17を形成する第2縦割り管体18、及び隙間流路部15を形成する外周管体16のそれぞれの前端は、図示はしないが、面一となっている。
具体的に集合流路部10について説明すると、図6に示すように、1本の断面円形の管体12によって1つの円形断面流路部11を形成すると共に、その管体12の外周面の図示左方に断面約3/4円弧状の1本の縦割り管体14の円周方向両端部を接合し不完全円形断面流路部13を形成する。また、管体12の外周面の図示左方に断面約4/5円弧状の1本の第2縦割り管体18を縦割り管体14を覆うように配置するともに、第2縦割り管体18の円周方向両端部を管体12の外周面に接合し、第2不完全円形断面流路部17を形成する。また、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び第2不完全円形断面流路部17を形成する第2縦割り管体18の前端部まで断面円形の外周管体16によって覆い、管体12及び第2縦割り管体18と外周管体16との間に隙間流路部15を形成する。そして、これらの円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13、第2不完全円形断面流路部17及び隙間流路部15によって集合流路部10を形成している。本実施形態では、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第2不完全円形断面流路部17を形成する第2縦割り管体18及び隙間流路部15を形成する外周管体16は、ステンレス鋼管製とする。また、縦割り管体14及び第2縦割り管体18の管体12への接合には溶接が用いられる。
そして、このランス4は、図3に示すランス4と同様に、集合流路部10の前端部からの差し込み長さがl(ほぼ200mm)となるように送風管2内に差し込まれる。ランス4が送風管2内に差し込まれた状態では、集合流路部10の前端側及びその集合流路部10の外周にある供給側冷却流体流路部31及び戻り側冷却流体流路部33の前端側が送風管2内に突出する。
そして、円形断面流路部11の後端部には、第1実施形態に係るランス4と同様に、固体還元材を供給する固体還元材供給手段41(図2参照)が接続されている。
また、不完全円形断面流路部13の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口13a(図2参照)が接続され、ガス供給口13aには、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42(図2参照)が接続されている。
更に、隙間流路部15の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口15a(図2参照)が接続され、ガス供給口15aには、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43(図2参照)が接続されている。
また、第2不完全円形断面流路部17の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、その壁部材には、図示じないガス供給口が接続され、そのガス供給口には、第2不完全円形断面流路部17に流れる前述の流体を供給する手段が接続されている。
そして、ランス4の集合流路部10を構成する円形断面流路部11から搬送ガスによって固体還元材(微粉炭)が送風管2内に吹き込まれると同時に、不完全円形断面流路部13から気体還元材(LNG)が送風管2内に吹き込まれ、第2不完全円形断面流路部17から前述の流体が吹き込まれ、且つ隙間流路部15から支燃性ガス(酸素)が送風管2内に吹き込まれる。
そして、固体還元材、気体還元材及び支燃性ガスの送風管2内への吹込みと同時にランス4の集合流路部10の冷却が実施される。集合流路部10の冷却は、冷却流体供給手段44から冷却流体が供給側冷却流体流路部31内を流れ、供給側冷却流体流路部31の前端から蓋体34aの手前で折り返して戻り側冷却流体流路部33に流れ込んで後方側に戻り、これを循環することにより実施される。
但し、第3外周管体34の前端部に配置される蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、図3に示すランス4と同様に、冷却流体による冷却が十分に実施されない。その一方、蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、送風管2内に位置し、直接熱風に曝される。つまり、隙間流路部15を形成する外周管体16が直接熱風に曝されることになる。
しかし、図3に示すランス4と同様に、隙間流路部15には流体としての支燃性ガス(酸素)が流れ、その吹込み流速は比較的速いので、外周管体16が直接熱風に曝されても支燃性ガスによって適切に冷却することができる。
また、第2実施形態に係るランス4においては、固体としての固体還元材が流れる円形断面流路部11及び流体としての気体還元材が流れる不完全円形断面流路部13の外周に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の前端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体16によって形成された隙間流路部15を備えている。そして、ランス4は、隙間流路部15内に不完全円形断面流路部13を覆うように設けられた、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした第2縦割り管体18の両端部を断面円形の管体12に接合して流体が流れる第2不完全円形断面流路部17を形成している。このため、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び第2不完全円形断面流路部17を形成する第2縦割り管体18は、流体が流れる隙間流路部15を形成する外周管体16によってその前端部まで覆われている。このため、断面円形の管体12は、直接熱風に曝されず、隙間流路部15を流れる流体、不完全円形断面流路部13を流れる流体及び第2不完全円形断面流路部17を流れる流体によって冷却される。これにより、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランス4を提供できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る高炉羽口用複合ランスについて、図7を参照して説明する。
図7には、本発明の第3実施形態に係る高炉羽口用ランス(以下、単にランスという)4が示されている。
図7に示すランス4は、図4に示す第1実施形態に係るランス4と基本構成は同様であるが、集合流路部10の構成が相違している。
即ち、図7に示すランス4は、隙間流路部15内に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13を覆うように設けられた断面円形の第2管体20によって流体が流れる第2隙間流路部19を形成し、円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13、第2隙間流路部19及び隙間流路部15によって集合流路部10を構成している。第2隙間流路部19を流れる流体は、気体還元材、支燃性ガスあるいはその他の流体、例えばシェールガス、Cガスのいずれかでよい。
ここで、円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第2隙間流路部19を形成する第2管体20、及び隙間流路部15を形成する外周管体16のそれぞれの前端は、図示はしないが、面一となっている。
具体的に集合流路部10について説明すると、図7に示すように、1本の断面円形の管体12によって1つの円形断面流路部11を形成すると共に、その管体12の外周面の図示左方に断面約3/4円弧状の1本の縦割り管体14の円周方向両端部を接合し不完全円形断面流路部13を形成する。また、1本の断面円形の第2管体20を、管体12及び縦割り管体14の前端部まで覆うように配置し、管体12及び縦割り管体14と第2管体20との間に第2隙間流路部19を形成する。また、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び第2隙間流路部19を形成する第2管体20の前端部まで断面円形の外周管体16によって覆い、第2管体20と外周管体16との間に隙間流路部15を形成する。そして、これらの円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13、第2隙間流路部19及び隙間流路部15によって集合流路部10を形成している。本実施形態では、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第2隙間流路部19を形成する第2管体20及び隙間流路部15を形成する外周管体16は、ステンレス鋼管製とする。
そして、このランス4は、図3に示すランス4と同様に、集合流路部10の前端部からの差し込み長さがl(ほぼ200mm)となるように送風管2内に差し込まれる。ランス4が送風管2内に差し込まれた状態では、集合流路部10の前端側及びその集合流路部10の外周にある供給側冷却流体流路部31及び戻り側冷却流体流路部33の前端側が送風管2内に突出する。
そして、円形断面流路部11の後端部には、第1実施形態に係るランス4と同様に、固体還元材を供給する固体還元材供給手段41(図2参照)が接続されている。
また、不完全円形断面流路部13の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口13a(図2参照)が接続され、ガス供給口13aには、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42(図2参照)が接続されている。
更に、隙間流路部15の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口15a(図2参照)が接続され、ガス供給口15aには、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43(図2参照)が接続されている。
また、第2隙間流路部19の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、その壁部材には、図示じないガス供給口が接続され、そのガス供給口には、第2隙間流路部19に流れる前述の流体を供給する手段が接続されている。
そして、ランス4の集合流路部10を構成する円形断面流路部11から搬送ガスによって固体還元材(微粉炭)が送風管2内に吹き込まれると同時に、不完全円形断面流路部13から気体還元材(LNG)が送風管2内に吹き込まれ、第2隙間流路部19から前述の流体が吹き込まれ、且つ隙間流路部15から支燃性ガス(酸素)が送風管2内に吹き込まれる。
そして、固体還元材、気体還元材及び支燃性ガスの送風管2内への吹込みと同時にランス4の集合流路部10の冷却が実施される。集合流路部10の冷却は、冷却流体供給手段44から冷却流体が供給側冷却流体流路部31内を流れ、供給側冷却流体流路部31の前端から蓋体34aの手前で折り返して戻り側冷却流体流路部33に流れ込んで後方側に戻り、これを循環することにより実施される。
ここで、第3外周管体34の前端部に配置される蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、冷却流体による冷却が十分に実施されない。その一方、図3に示すランス4と同様に、蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、送風管2内に位置し、直接熱風に曝される。つまり、隙間流路部15を形成する外周管体16が直接熱風に曝されることになる。
しかし、図3に示すランス4と同様に、隙間流路部15には流体としての支燃性ガス(酸素)が流れ、その吹込み流速は比較的速いので、外周管体16が直接熱風に曝されても支燃性ガスによって適切に冷却することができる。
また、第3実施形態に係るランス4においては、固体としての固体還元材が流れる円形断面流路部11及び流体としての気体還元材が流れる不完全円形断面流路部13の外周に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の前端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体16によって形成された隙間流路部15を備えている。そして、ランス4は、隙間流路部15内に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13を覆うように設けられた断面円形の第2管体20によって流体が流れる第2隙間流路部19が形成される。このため、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び第2隙間流路部19を形成する第2管体20は、流体が流れる隙間流路部15を形成する外周管体16によってその前端部まで覆われている。このため、断面円形の管体12は、直接熱風に曝されず、隙間流路部15を流れる流体、不完全円形断面流路部13を流れる流体及び第2隙間流路部19を流れる流体によって冷却される。これにより、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランス4を提供できる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る高炉羽口用複合ランスについて、図8を参照して説明する。
図8には、本発明の第4実施形態に係る高炉羽口用ランス(以下、単にランスという)4が示されている。
図8に示すランス4は、図4に示す第1実施形態に係るランス4と基本構成は同様であるが、集合流路部10の構成が相違している。
即ち、図8に示すランス4は、隙間流路部15内に設けられた、管体の断面を前後方向(長手方向)に連続して切欠いて断面を円弧状にした第3縦割り管体22の両端部を断面円形の管体12に接合して、流体が流れる第3不完全円形断面流路部21を形成し、円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13、第3不完全円形断面流路部21及び隙間流路部15によって集合流路部10を構成している。第3不完全円形断面流路部21を流れる流体は、気体還元材、支燃性ガスあるいはその他の流体、例えばシェールガス、Cガスのいずれかでよい。
ここで、円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第3不完全円形断面流路部21を形成する第3縦割り管体22、及び隙間流路部15を形成する外周管体16のそれぞれの前端は、図示はしないが、面一となっている。
具体的に集合流路部10について説明すると、図8に示すように、1本の断面円形の管体12によって1つの円形断面流路部11を形成すると共に、その管体12の外周面の図示左方に断面約1/2円弧状の1本の縦割り管体14の円周方向両端部を接合し不完全円形断面流路部13を形成する。また、管体12の外周面の図示右方に断面約1/2円弧状の1本の第3縦割り管体22の円周方向両端部を接合し、第3不完全円形断面流路部21を形成する。また、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び第3不完全円形断面流路部21を形成する第3縦割り管体22の前端部まで断面円形の外周管体16によって覆い、管体12、縦割り管体14及び第3縦割り管体22と外周管体16との間に隙間流路部15を形成する。そして、これらの円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13、第3不完全円形断面流路部21及び隙間流路部15によって集合流路部10を形成している。本実施形態では、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第3不完全円形断面流路部21を形成する第3縦割り管体22及び隙間流路部15を形成する外周管体16は、ステンレス鋼管製とする。また、縦割り管体14及び第3縦割り管体22の管体12への接合には溶接が用いられる。
そして、このランス4は、図3に示すランス4と同様に、集合流路部10の前端部からの差し込み長さがl(ほぼ200mm)となるように送風管2内に差し込まれる。ランス4が送風管2内に差し込まれた状態では、集合流路部10の前端側及びその集合流路部10の外周にある供給側冷却流体流路部31及び戻り側冷却流体流路部33の前端側が送風管2内に突出する。
そして、円形断面流路部11の後端部には、第1実施形態に係るランス4と同様に、固体還元材を供給する固体還元材供給手段41(図2参照)が接続されている。
また、不完全円形断面流路部13の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口13a(図2参照)が接続され、ガス供給口13aには、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42(図2参照)が接続されている。
更に、隙間流路部15の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口15a(図2参照)が接続され、ガス供給口15aには、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43(図2参照)が接続されている。
また、第3不完全円形断面流路部21の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、その壁部材には、図示しないガス供給口が接続され、そのガス供給口には、第3不完全円形断面流路部21に流れる前述の流体を供給する手段が接続されている。
そして、ランス4の集合流路部10を構成する円形断面流路部11から搬送ガスによって固体還元材(微粉炭)が送風管2内に吹き込まれると同時に、不完全円形断面流路部13から気体還元材(LNG)が送風管2内に吹き込まれ、第3不完全円形断面流路部21から前述の流体が吹き込まれ、且つ隙間流路部15から支燃性ガス(酸素)が送風管2内に吹き込まれる。
そして、固体還元材、気体還元材及び支燃性ガスの送風管2内への吹込みと同時にランス4の集合流路部10の冷却が実施される。集合流路部10の冷却は、冷却流体供給手段44から冷却流体が供給側冷却流体流路部31内を流れ、供給側冷却流体流路部31の前端から蓋体34aの手前で折り返して戻り側冷却流体流路部33に流れ込んで後方側に戻り、これを循環することにより実施される。
ここで、第3外周管体34の前端部に配置される蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、冷却流体による冷却が十分に実施されない。その一方、図3に示すランス4と同様に、蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、送風管2内に位置し、直接熱風に曝される。つまり、隙間流路部15を形成する外周管体16が直接熱風に曝されることになる。
しかし、隙間流路部15には流体としての支燃性ガス(酸素)が流れ、その吹込み流速は比較的速いので、外周管体16が直接熱風に曝されても支燃性ガスによって適切に冷却することができる。
また、第4実施形態に係るランス4においては、固体としての固体還元材が流れる円形断面流路部11及び流体としての気体還元材が流れる不完全円形断面流路部13の外周に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の前端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体16によって隙間流路部15を形成している。そして、ランス4は、隙間流路部15内に設けられた、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした第3縦割り管体22の両端部を断面円形の管体12に接合して、流体が流れる第3不完全円形断面流路部21を形成している。このため、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び第3不完全円形断面流路部21を形成する第3縦割り管体22は、流体が流れる隙間流路部15を形成する外周管体16によってその前端部まで覆われている。このため、断面円形の管体12は、直接熱風に曝されず、隙間流路部15を流れる流体、不完全円形断面流路部13を流れる流体及び第3不完全円形断面流路部21を流れる流体によって冷却される。これにより、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランス4を提供できる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る高炉羽口用複合ランスについて、図9を参照して説明する。
図9には、本発明の第5実施形態に係る高炉羽口用ランス(以下、単にランスという)4が示されている。
図9に示すランス4は、図4に示す第1実施形態に係るランス4と基本構成は同様であるが、集合流路部10の構成が相違している。
即ち、図9に示すランス4は、隙間流路部15内に設けられた、管体の断面を前後方向(長手方向)に連続して切欠いて断面を円弧状にした第4縦割り管体24の一端部を断面円形の管体12に接合し、第4縦割り管体24の他端部を縦割り管体14に接合して、流体が流れる第4不完全円形断面流路部23を形成し、円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13、第4不完全円形断面流路部23及び隙間流路部15によって集合流路部10を構成している。第4不完全円形断面流路部23を流れる流体は、気体還元材、支燃性ガスあるいはその他の流体、例えばシェールガス、Cガスのいずれかでよい。
ここで、円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第4不完全円形断面流路部23を形成する第4縦割り管体24、及び隙間流路部15を形成する外周管体16のそれぞれの前端は、図示はしないが、面一となっている。
具体的に集合流路部10について説明すると、図9に示すように、1本の断面円形の管体12によって1つの円形断面流路部11を形成すると共に、その管体12の外周面の図示左斜め下方に断面約3/4円弧状の1本の縦割り管体14の円周方向両端部を接合し不完全円形断面流路部13を形成する。また、管体12の外周面の図示左斜め上方に断面約1/3円弧状の1本の第4縦割り管体24を配置するとともに第4縦割り管体24の円周方向一端部を管体12の外周面に接合するとともに、第4縦割り管体24の円周方向他端部を縦割り管体14の外周面に接合し、第4不完全円形断面流路部23を形成する。また、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び第4不完全円形断面流路部23を形成する第4縦割り管体24の前端部まで断面円形の外周管体16によって覆い、管体12、縦割り管体14及び第4縦割り管体24と外周管体16との間に隙間流路部15を形成する。そして、これらの円形断面流路部11、不完全円形断面流路部13、第4不完全円形断面流路部23及び隙間流路部15によって集合流路部10を形成している。本実施形態では、円形断面流路部11を形成する管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第4不完全円形断面流路部23を形成する第4縦割り管体24及び隙間流路部15を形成する外周管体16は、ステンレス鋼管製とする。また、縦割り管体14の管体12への接合及び第4縦割り管体24の管体12及び縦割り管体14への接合には溶接が用いられる。
そして、このランス4は、図3に示すランス4と同様に、集合流路部10の前端部からの差し込み長さがl(ほぼ200mm)となるように送風管2内に差し込まれる。ランス4が送風管2内に差し込まれた状態では、集合流路部10の前端側及びその集合流路部10の外周にある供給側冷却流体流路部31及び戻り側冷却流体流路部33の前端側が送風管2内に突出する。
そして、円形断面流路部11の後端部には、第1実施形態に係るランス4と同様に、固体還元材を供給する固体還元材供給手段41(図2参照)が接続されている。
また、不完全円形断面流路部13の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口13a(図2参照)が接続され、ガス供給口13aには、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42(図2参照)が接続されている。
更に、隙間流路部15の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口15a(図2参照)が接続され、ガス供給口15aには、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43(図2参照)が接続されている。
また、第4不完全円形断面流路部23の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、その壁部材には、図示しないガス供給口が接続され、そのガス供給口には、第4不完全円形断面流路部23に流れる前述の流体を供給する手段が接続されている。
そして、ランス4の集合流路部10を構成する円形断面流路部11から搬送ガスによって固体還元材(微粉炭)が送風管2内に吹き込まれると同時に、不完全円形断面流路部13から気体還元材(LNG)が送風管2内に吹き込まれ、第4不完全円形断面流路部23から前述の流体が吹き込まれ、且つ隙間流路部15から支燃性ガス(酸素)が送風管2内に吹き込まれる。
そして、固体還元材、気体還元材及び支燃性ガスの送風管2内への吹込みと同時にランス4の集合流路部10の冷却が実施される。集合流路部10の冷却は、冷却流体供給手段44から冷却流体が供給側冷却流体流路部31内を流れ、供給側冷却流体流路部31の前端から蓋体34aの手前で折り返して戻り側冷却流体流路部33に流れ込んで後方側に戻り、これを循環することにより実施される。
ここで、第3外周管体34の前端部に配置される蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、冷却流体による冷却が十分に実施されない。その一方、図3に示すランス4と同様に、蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、送風管2内に位置し、直接熱風に曝される。つまり、隙間流路部15を形成する外周管体16が直接熱風に曝されることになる。
しかし、隙間流路部15には流体としての支燃性ガス(酸素)が流れ、その吹込み流速は比較的速いので、外周管体16が直接熱風に曝されても支燃性ガスによって適切に冷却することができる。
また、第5実施形態に係るランス4においては、固体としての固体還元材が流れる円形断面流路部11及び流体としての気体還元材が流れる不完全円形断面流路部13の外周に円形断面流路部11及び不完全円形断面流路部13の前端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体16によって形成された隙間流路部15を備えている。そして、ランス4は、隙間流路部15内に設けられた、管体の断面を前後方向(長手方向)に連続して切欠いて断面を円弧状にした第4縦割り管体24の一端部を断面円形の管体12に接合し、第4縦割り管体24の他端部を縦割り管体14に接合して、流体が流れる第4不完全円形断面流路部23を形成している。このため、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14及び第4不完全円形断面流路部23を形成する第4縦割り管体24は、流体が流れる隙間流路部15を形成する外周管体16によってその前端部まで覆われている。このため、断面円形の管体12は、直接熱風に曝されず、隙間流路部15を流れる流体、不完全円形断面流路部13を流れる流体及び第4不完全円形断面流路部23を流れる流体によって冷却される。これにより、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランス4を提供できる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係る高炉羽口用複合ランスについて、図10を参照して説明する。
図10には、本発明の第6実施形態に係る高炉羽口用ランス(以下、単にランスという)4が示されている。
図10に示すランス4は、図4に示す第1実施形態に係るランス4と基本構成は同様であるが、集合流路部10の構成が相違している。
即ち、図10に示すランス4は、断面円形の管体12によって形成され、固体が流れる円形断面流路部11と、断面非円形の管体26を断面円形の管体12に接合して形成され、流体が流れる非円形断面流路部25と、円形断面流路部11及び非円形断面流路部25の外周に円形断面流路部11及び非円形断面流路部25の前端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体16によって形成され、流体が流れる隙間流路部15とを備え、円形断面流路部11、非円形断面流路部25及び隙間流路部15によって集合流路部10を構成している。第4不完全円形断面流路部23を流れる流体は、気体還元材、支燃性ガスあるいはその他の流体、例えばシェールガス、Cガスのいずれかでよい。
ここで、円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12、不完全円形断面流路部13を形成する縦割り管体14、第4不完全円形断面流路部23を形成する第4縦割り管体24、及び隙間流路部15を形成する外周管体16のそれぞれの前端は、図示はしないが、面一となっている。
具体的に集合流路部10について説明すると、図10に示すように、1本の断面円形の管体12によって1つの円形断面流路部11を形成すると共に、その管体12の外周面の図示左方に1本の断面非円形の管体26を配置するとともに管体26を管体12に接合する。非円形断面流路部25は、断面非円形の管体26で囲まれた空間内に形成される。断面非円形の管体26は、断面円形の管体を変形することによって製造される。また、円形断面流路部11を形成する管体12及び非円形断面流路部25を形成する断面非円形の管体26の前端部まで断面円形の外周管体16によって覆い、管体12及び断面非円形の管体26と外周管体16との間に隙間流路部15を形成する。そして、これらの円形断面流路部11、非円形断面流路部25及び隙間流路部15によって集合流路部10を形成している。本実施形態では、円形断面流路部11を形成する管体12、非円形断面流路部25を形成する断面非円形の管体26及び隙間流路部15を形成する外周管体16は、ステンレス鋼管製とする。また、断面非円形の管体26の管体12への接合には溶接が用いられる。
そして、このランス4は、図3に示すランス4と同様に、集合流路部10の前端部からの差し込み長さがl(ほぼ200mm)となるように送風管2内に差し込まれる。ランス4が送風管2内に差し込まれた状態では、集合流路部10の前端側及びその集合流路部10の外周にある供給側冷却流体流路部31及び戻り側冷却流体流路部33の前端側が送風管2内に突出する。
そして、円形断面流路部11の後端部には、第1実施形態に係るランス4と同様に、固体還元材を供給する固体還元材供給手段41(図2参照)が接続されている。
また、非円形断面流路部25の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口13a(図2参照)が接続され、ガス供給口13aには、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42(図2参照)が接続されている。
更に、隙間流路部15の後端部は、図示しない壁部材によって閉塞されるが、第1実施形態に係るランス4と同様に、その壁部材には、ガス供給口15a(図2参照)が接続され、ガス供給口15aには、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43(図2参照)が接続されている。
そして、ランス4の集合流路部10を構成する円形断面流路部11から搬送ガスによって固体還元材(微粉炭)が送風管2内に吹き込まれると同時に、非円形断面流路部25から気体還元材(LNG)が送風管2内に吹き込まれ、且つ隙間流路部15から支燃性ガス(酸素)が送風管2内に吹き込まれる。
そして、固体還元材、気体還元材及び支燃性ガスの送風管2内への吹込みと同時にランス4の集合流路部10の冷却が実施される。集合流路部10の冷却は、冷却流体供給手段44から冷却流体が供給側冷却流体流路部31内を流れ、供給側冷却流体流路部31の前端から蓋体34aの手前で折り返して戻り側冷却流体流路部33に流れ込んで後方側に戻り、これを循環することにより実施される。
ここで、第3外周管体34の前端部に配置される蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、冷却流体による冷却が十分に実施されない。その一方、図3に示すランス4と同様に、蓋体34aに対して前方に突出している集合流路部10の前端側の部分は、送風管2内に位置し、直接熱風に曝される。つまり、隙間流路部15を形成する外周管体16が直接熱風に曝されることになる。
しかし、隙間流路部15には流体としての支燃性ガス(酸素)が流れ、その吹込み流速は比較的速いので、外周管体16が直接熱風に曝されても支燃性ガスによって適切に冷却することができる。
また、第6実施形態に係るランス4においては、固体としての固体還元材が流れる円形断面流路部11及び流体としての気体還元材が流れる非円形断面流路部25の外周に円形断面流路部11及び非円形断面流路部25の前端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体16によって形成され、流体としての支燃性ガスが流れる隙間流路部15を備えている。このため、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12及び非円形断面流路部25を形成する断面非円形の管体26は、流体が流れる隙間流路部15を形成する外周管体16によってその前端部まで覆われている。このため、断面円形の管体12は、直接熱風に曝されず、隙間流路部15を流れる流体及び非円形断面流路部25を流れる流体によって冷却される。これにより、固体が流れる円形断面流路部11を形成する断面円形の管体12を適切に冷却することができる高炉羽口用複合ランス4を提供できる。
また、第6実施形態に係るランス4の場合、第1実施形態に係るランス4における縦割り管体14の代わりに、断面非円形の管体26を用い、この断面非円形の管体26を管体12に接合するようにしている。縦割り管体14を製造する際には、断面円形の管体を長手方向に連続して切欠いて断面を3/4円弧状にする切削加工が必要となり、その製造は容易ではない。これに対して、断面非円形の管体26は、断面円形の管体を変形することによって製造できるので、その製造は縦割り管体に比べて容易である。このため、第6実施形態に係るランス4の場合、第1実施形態に係るランス4よりも容易に製造することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、図1乃至図5に示す第1実施形態に係るランス4において、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42は不完全円形断面流路部13に接続され、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43は隙間流路部15に接続されているが、気体還元材供給手段42を隙間流路部15に接続し、支燃性ガス供給手段43を不完全円形断面流路部13に接続するようにしてもよい。つまり、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43が不完全円形断面流路部13及び隙間流路部15の何れか一方に接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42が不完全円形断面流路部13及び隙間流路部15の何れか他方に接続されればよい。
また、図6に示す第2実施形態に係るランス4において、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42は不完全円形断面流路部13に接続され、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43は隙間流路部15に接続され、前述の流体を供給する手段が第2不完全円形断面流路部17に接続されているが、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43が不完全円形断面流路部13、第2不完全円形断面流路部17及び隙間流路部15の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42が円形断面流路部11、第2不完全円形断面流路部17及び隙間流路部15の何れか他の一つに接続され、前述の流体を供給する手段が円形断面流路部11、第2不完全円形断面流路部17及び隙間流路部15の残りの一つに接続されればよい。
更に、図7に示す第3実施形態に係るランス4において、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42は不完全円形断面流路部13に接続され、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43は隙間流路部15に接続され、前述の流体を供給する手段が第2不完全円形断面流路部17に接続されているが、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43が不完全円形断面流路部13、第2隙間流路部19及び隙間流路部15の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42が不完全円形断面流路部13、第2隙間流路部19及び隙間流路部15の何れか他の一つに接続され、前述の流体を供給する手段が円形断面流路部11、第2隙間流路部19及び隙間流路部15の残りの一つに接続されればよい。
また、図8に示す第4実施形態に係るランス4において、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42は不完全円形断面流路部13に接続され、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43は隙間流路部15に接続され、前述の流体を供給する手段が第3不完全円形断面流路部21に接続されているが、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43が不完全円形断面流路部13、第3不完全円形断面流路部21及び隙間流路部15の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42が不完全円形断面流路部13、第3不完全円形断面流路部21及び隙間流路部15の何れか他の一つに接続され、前述の流体を供給する手段が円形断面流路部11、第3不完全円形断面流路部21及び隙間流路部15の残りの一つに接続されればよい。
また、図9に示す第5実施形態に係るランス4において、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42は不完全円形断面流路部13に接続され、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43は隙間流路部15に接続され、前述の流体を供給する手段が第4不完全円形断面流路部23に接続されているが、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43が不完全円形断面流路部13、第4不完全円形断面流路部23及び隙間流路部15の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42が不完全円形断面流路部13、第4不完全円形断面流路部23及び隙間流路部15の何れか他の一つに接続され、前述の流体を供給する手段が円形断面流路部11、第4不完全円形断面流路部23及び隙間流路部15の残りの一つに接続されればよい。
更に、図10に示す第6実施形態に係るランス4において、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42は非円形断面流路部25に接続され、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43は隙間流路部15に接続されているが、気体還元材供給手段42を隙間流路部15に接続し、支燃性ガス供給手段43を非円形断面流路部25に接続するようにしてもよい。つまり、支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段43が非円形断面流路部25及び隙間流路部15の何れか一方に接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段42が非円形断面流路部25及び隙間流路部15の何れか他方に接続されればよい。
1 高炉
2 送風管
3 羽口
4 高炉羽口用複合ランス
5 レースウエイ
10 集合流路部
11 円形断面流路部
12 断面円形の管体
13 不完全円形断面流路部
14 縦割り管体
15 隙間流路部
16 外周管体
17 第2不完全円形断面流路部
18 第2縦割り管体
19 第2隙間流路部
20 第2管体
21 第3不完全円形断面流路部
22 第3縦割り管体
23 第4不完全円形断面流路部
24 第4縦割り管体
25 非円形断面流路部
26 断面非円形の管体
31 供給側冷却流体流路部
32 第2外周管体
33 戻り側冷却流体流路部
34 第3外周管体

Claims (14)

  1. 断面円形の管体によって形成され、固体が流れる円形断面流路部と、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした縦割り管体の両端部を前記断面円形の管体に接合して形成され、流体が流れる不完全円形断面流路部と、前記円形断面流路部及び前記不完全円形断面流路部の外周に前記円形断面流路部及び前記不完全円形断面流路部の長手方向一端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体によって形成され、流体が流れる隙間流路部とを備え、前記円形断面流路部、前記不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部によって集合流路部を構成したことを特徴とする高炉羽口用複合ランス。
  2. 前記隙間流路部内に前記不完全円形断面流路部を覆うように設けられた、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした第2縦割り管体の両端部を前記断面円形の管体に接合して形成され、流体が流れる第2不完全円形断面流路部を備え、前記円形断面流路部、前記不完全円形断面流路部、前記第2不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部によって前記集合流路部を構成したことを特徴とする請求項1に記載の高炉羽口用複合ランス。
  3. 前記隙間流路部内に前記円形断面流路部及び前記不完全円形断面流路部を覆うように設けられた断面円形の第2管体によって形成され、流体が流れる第2隙間流路部を備え、前記円形断面流路部、前記不完全円形断面流路部、前記第2隙間流路部及び前記隙間流路部によって前記集合流路部を構成したことを特徴とする請求項1に記載の高炉羽口用複合ランス。
  4. 前記隙間流路部内に設けられた、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした第3縦割り管体の両端部を前記断面円形の管体に接合して形成され、流体が流れる第3不完全円形断面流路部を備え、前記円形断面流路部、前記不完全円形断面流路部、前記第3不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部によって前記集合流路部を構成したことを特徴とする請求項1に記載の高炉羽口用複合ランス。
  5. 前記隙間流路部内に設けられた、管体の断面を長手方向に連続して切欠いて断面を円弧状にした第4縦割り管体の一端部を前記断面円形の管体に接合し、前記第4縦割り管体の他端部を前記縦割り管体に接合して形成され、流体が流れる第4不完全円形断面流路部を備え、前記円形断面流路部、前記不完全円形断面流路部、前記第4不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部によって前記集合流路部を構成したことを特徴とする請求項1に記載の高炉羽口用複合ランス。
  6. 断面円形の管体によって形成され、固体が流れる円形断面流路部と、断面非円形の管体を前記断面円形の管体に接合して形成され、流体が流れる非円形断面流路部と、前記円形断面流路部及び前記非円形断面流路部の外周に前記円形断面流路部及び前記非円形断面流路部の長手方向一端部まで覆うように設けられた断面円形の外周管体によって形成され、流体が流れる隙間流路部とを備え、前記円形断面流路部、前記非円形断面流路部及び前記隙間流路部によって集合流路部を構成したことを特徴とする高炉羽口用複合ランス。
  7. 前記集合流路部を構成する外周管体の外周に断面円形の第2外周管体を設け、前記外周管体と前記第2外周管体との隙間を前記集合流路部を冷却するための冷却流体用の供給側冷却流体流路部としたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の高炉羽口用複合ランス。
  8. 固体還元材を供給する固体還元材供給手段が前記固体が流れる前記円形断面流路部に接続されたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の高炉羽口用複合ランス。
  9. 支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、及び前記隙間流路部の何れか一方に接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか他方に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の高炉羽口用複合ランス。
  10. 支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、前記第2不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、前記第2不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか他の一つに接続されたことを特徴とする請求項2に記載の高炉羽口用複合ランス。
  11. 支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、前記第2隙間流路部及び前記隙間流路部の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、前記第2隙間流路部及び前記隙間流路部の何れか他の一つに接続されたことを特徴とする請求項3に記載の高炉羽口用複合ランス。
  12. 支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、前記第3不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、前記第3不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか他の一つに接続されたことを特徴とする請求項4に記載の高炉羽口用複合ランス。
  13. 支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、前記第4不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段が前記流体が流れる前記不完全円形断面流路部、前記第4不完全円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか他の一つに接続されることを特徴とする請求項5に記載の高炉羽口用複合ランス。
  14. 支燃性ガスを供給する支燃性ガス供給手段が前記流体が流れる前記非円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか一つに接続され、気体還元材を供給する気体還元材供給手段が前記流体が流れる前記非円形断面流路部及び前記隙間流路部の何れか他の一つに接続されることを特徴とする請求項6に記載の高炉羽口用複合ランス。
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