JP2018177719A - 毛髪処理方法 - Google Patents

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琢哉 日比野
Takuya Hibino
琢哉 日比野
葉函 張
Yehan Chang
葉函 張
古川 淳一
Junichi Furukawa
淳一 古川
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Kao Corp
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Abstract

【課題】リラクサー、パーマ、ヘアカラー、ヘアブリーチ等の化学処理によって損傷を受けた毛髪の損傷を修復する毛髪処理方法の提供。
【解決手段】下記工程(i)及び(ii)を含む、化学処理され損傷した毛髪の損傷を修復する毛髪処理方法。
(i) 以下の成分(A)、(B)及び(C)を含有する毛髪処理剤を、化学処理され損傷した毛髪に塗布するステップ
(A):グリオキシル酸、グリオキシル酸水和物、グリオキシル酸塩及びグリオキシルアミドから選ばれる化合物
(B):メタ位の少なくとも1ヶ所に電子供与基を有し、オルト位とパラ位の少なくとも一か所がHであるフェノール化合物(メタ位の電子供与基は隣接するC原子と共にOHが置換してもよいベンゼン環を形成してもよい)
(C):水
(ii) 毛髪処理剤を塗布した毛髪を加熱するステップ
【選択図】なし

Description

本発明は、化学処理による毛髪の損傷を修復する毛髪処理方法に関する。
毛髪の色や形状を半永久的ないし永久的に変形するための方法として、リラクサー、パーマ、ヘアカラー、ヘアブリーチ等に代表される化学処理剤を用いる方法がある。しかし、これらの方法は毛髪への負荷が大きく、毛髪にダメージが残りやすいことがよく知られている。
そこで、毛髪へのダメージが少ない処理方法や、上記の化学処理で生じた毛髪の損傷を回復修復する方法が探索されている。例えば特許文献1では、グリオキシル酸とレゾルシンを用いた酸性条件での毛髪形状変形処理方法が、ダメージの少ない方法として開示されている。
特開2016-108319号公報
しかしながら、特許文献1には毛髪形状変形処理後の毛髪のダメージの程度に関する記述はなく、更には前述のような各種化学処理によって損傷を受けた毛髪を変形処理の対象とした場合の効果には言及していない。
そこで本発明は、リラクサー、パーマ、ヘアカラー、ヘアブリーチ等の化学処理によって損傷を受けた毛髪の損傷を修復する毛髪処理方法に関する。
本発明者らは、各種化学処理によって損傷を受けた毛髪に対して、グリオキシル酸と特定のフェノール化合物の組み合わせによる毛髪処理を行うことによって、その損傷を修復できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、下記工程(i)及び(ii)を含む、化学処理され損傷した毛髪の損傷を修復する毛髪処理方法を提供するものである。
(i) 以下の成分(A)、(B)及び(C)を含有する毛髪処理剤を、化学処理され損傷した毛髪に塗布するステップ
(A):グリオキシル酸、グリオキシル酸水和物、グリオキシル酸塩、及びグリオキシルアミドから選ばれる1種又は2種以上の化合物
(B):メタ位の少なくとも1ヶ所に電子供与基を有し、オルト位とパラ位の少なくとも一か所が水素原子であるフェノール化合物(ただし、メタ位の電子供与基は隣接する炭素原子と共に水酸基が置換してもよいベンゼン環を形成してもよい)
(C):水
(ii) 毛髪処理剤を塗布した毛髪を加熱するステップ
本発明の毛髪処理方法は、リラクサー、パーマ、ヘアカラー、ヘアブリーチ等の化学処理によって損傷を受けた毛髪の損傷を修復することができる。
<毛髪処理剤>
工程(i)で用いる毛髪処理剤には、単一の組成物から構成される一剤式毛髪処理剤、二剤式等の複数の組成物から構成される多剤式毛髪処理剤のいずれの形態も包含される。また、多剤式毛髪処理剤は、第1剤と第2剤等とを混合して毛髪に適用する単回適用型、第1剤、第2剤等により順次毛髪に適用する逐次適用型に分類される。
本発明において、「毛髪処理剤の全組成」とは、一剤式毛髪処理剤の場合は一剤式毛髪処理剤を構成する単一の組成物の組成をいい、単回適用型の多剤式毛髪処理剤の場合には多剤式毛髪処理剤を構成する全ての組成物を、各成分相互の比率が本発明で意図した範囲となるような量比で、毛髪適用前に混合してなる混合物の組成をいう。また、実際には混合されない逐次適用型の多剤式毛髪処理剤の場合にも、多剤式毛髪処理剤を構成する全ての組成物を、各成分相互の比率が本発明で意図した範囲となるような量比で、仮想的に混合した場合の混合物の組成を「毛髪処理剤の全組成」というものとする。
〔成分(A):グリオキシル酸、グリオキシル酸水和物、グリオキシル酸塩又はグリオキシルアミド〕
成分(A)には、グリオキシル酸のほか、グリオキシル酸の水和物、グリオキシル酸の塩、及びグリオキシルアミドが含まれる。グリオキシル酸の水和物としては、グリオキシル酸一水和物が挙げられる。グリオキシル酸の塩としては、グリオキシル酸アルカリ金属塩、グリオキシル酸アルカリ土類金属塩が挙げられ、アルカリ金属塩としては、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられ、アルカリ土類金属塩としては、マグネシウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。グリオキシルアミドとしてはN-グリオキシロイルカルボシステイン、N-グリオキシロイルケラチンアミノ酸等が挙げられる。
工程(i)で用いる毛髪処理剤中における成分(A)の含有量は、高い毛髪損傷修復効果を得る観点から、毛髪処理剤の全組成を基準として、グリオキシル酸換算で、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは2.0質量%以上、更に好ましくは2.5質量%以上、更に好ましくは3.0質量%以上であり、また、上述の観点に加え、皮膚への刺激を抑制する観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である。
〔成分(B):特定構造のフェノール化合物〕
成分(B)は、メタ位の少なくとも1ヶ所、好ましくは2ヶ所に電子供与基を有し、オルト位とパラ位の少なくとも一か所が水素原子であるフェノール化合物である。なお、該フェノール化合物のメタ位の電子供与基は隣接する炭素原子と共にベンゼン環を形成してもよく、該ベンゼン環は更に水酸基が置換していてもよい。毛髪内への浸透性の観点から、成分(B)の分子量は100以上が好ましく、110以上がより好ましく、かつ1000以下が好ましく、700以下がより好ましく、500以下が更に好ましい。成分(B)のフェノール化合物としては、例えば、次の成分(B1)、(B2)及び(B3)が挙げられる。
(B1)レゾルシン
(B2)一般式(1)で表される化合物
(B3)一般式(2)で表される化合物
成分(B1)は次の式で表されるレゾルシンである。
Figure 2018177719
成分(B2)は、次の一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2018177719
〔式中、
1は、水素原子又はメチル基を示し、
1及びA2は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基若しくはアリールアルケニル基、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基若しくはアルケニルオキシ基、ハロゲン原子又は−CO−R2(R2は炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基若しくはアリールアルケニル基又は置換基を有してもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基)を示し、
Bは、水素原子、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基若しくはアリールアルケニル基、−OR3又は−COOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基)を示し、
Dは、水素原子、水酸基、メチル基又は炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基若しくはアルケニルオキシ基を示し、
Eは、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基若しくはアルケニルオキシ基を示す。
ただし、A1、A2、B及びEのうち2個又は3個は水素原子であり、残りの基はスルホ基を含むものではない。また、Dが水素原子又はメチル基である場合には、A1とB、又はA2とBが、これらに隣接する2つの炭素原子と共に、水酸基が置換してもよいベンゼン環を形成する。〕
一般式(1)において、アラルキル基、アリールアルケニル基又は芳香族炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては、水酸基、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、炭素数1〜12のアルコキシ基が挙げられる。また、アラルキル基、アリールアルケニル基、芳香族炭化水素基の炭素数は、置換基の炭素原子の数を含んだ総炭素数を指す。
3及びEにおける炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。
1、A2、Eにおける炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基又はアルケニルオキシ基としては、上記炭素数1〜6のアルキル基又はアルケニル基に酸素原子が結合した基が挙げられる。
1、A2、R2、Bにおける炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基としては、例えば前記炭素数1〜6のアルキル基又はアルケニル基のほか、n-ヘプチル基、2,4-ジメチルペンチル基、1-n-プロピルブチル基、n-オクチル基、2-エチルへキシル基、n-ノニル基、1-メチルノニル基、n-デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-イソプロピル-5-メチルヘキシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、デセニル基等が挙げられる。
Dにおける炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基又はアルケニルオキシ基としては、上記炭素数1〜12のアルキル基又はアルケニル基に酸素原子が結合した基が挙げられる。
1、A2、R2、Bにおける置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールアルケニル基としては、ベンジル基、ヒドロキシベンジル基、ジヒドロキシベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ヒドロキシフェニルエチル基、ジヒドロキシフェニルエチル基、ヒドロキシフェニルエテニル基、ジヒドロキシフェニルエテニル基、フェニルプロピル基、フェニルプロペニル基、フェニルブチル基、フェニルブテニル基、フェニルペンチル基、フェニルペンテニル基、フェニルヘキシル基、フェニルヘキセニル基等が挙げられる。
2における置換基を有してもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基、ナフチル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基等が挙げられる。
1、A2におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、以下の一般式(1-1)で表されるレゾルシン誘導体、一般式(1-2)で表されるベンゾフェノン誘導体、及び一般式(1-3-a)又は(1-3-b)で表されるナフトール誘導体が挙げられる。
Figure 2018177719
〔式中、R1、A1、A2、B及びEは前記と同じ意味を示し、D1は水酸基又はメトキシ基を示す。〕
Figure 2018177719
〔式中、R1は前記と同じ意味を示し、D2は水酸基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を示し、Gは水酸基、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、nは0から2の整数を示す。〕
Figure 2018177719
〔式中、R1、A2、E、D、G及びnは前記と同じ意味を示す。〕
Figure 2018177719
〔式中、R1、A1、E、D、G及びnは前記と同じ意味を示す。〕
一般式(1-1)で表される化合物としては、以下の(1-1-1)〜(1-1-3)の化合物が好ましい。
(1-1-1) 以下の一般式(1-1-1)で表されるm-ジメトキシベンゼン誘導体
Figure 2018177719
〔式中、A1、A2、B及びEは前記と同じ意味を示す。〕
1及びA2としては、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
Bとしては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数7〜10のアリールアルケニル基、水酸基が好ましく、水素原子、置換基を有してもよい炭素数7〜10のアリールアルケニル基、水酸基がより好ましい。
Eとしては、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
(1-1-1)に該当する化合物としては、例えば、1,3-ジメトキシベンゼン、3,5-ジメトキシフェノール、2,6-ジメトキシフェノール、5-(ヒドロキシフェニルエテニル)-1,3-ジメトキシベンゼン(慣用名:プテロスチルベン(pterostilbene))等が挙げられる。
(1-1-2) 以下の一般式(1-1-2)で表されるm-メトキシフェノール誘導体
Figure 2018177719
〔式中、A1、A2、B及びEは前記と同じ意味を示す。〕
1及びA2としては、水素原子、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールアルケニル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数7〜10のアリールアルケニル基が好ましい。
Bとしては、水素原子、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールアルケニル基、−OR3(R3は水素原子、又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基)が好ましく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はアルケニル基、置換基を有してもよい炭素数7〜10のアリールアルケニル基、水酸基がより好ましく、水素原子、置換基を有してもよい炭素数7〜10のアリールアルケニル基、水酸基が更に好ましい。
Eは水素原子、水酸基、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基又はアルケニルオキシ基が好ましく、水素原子、水酸基が好ましい。
(1-1-2)に該当する化合物としては、例えば、3-メトキシフェノール、5-メトキシレゾルシン、3-メトキシベンゼン-1,2-ジオール、4-ブチル-3-メトキシフェノール、3-メトキシ-4-(1-フェニルエチル)フェノール、5-(4-ヒドロキシフェニルエテニル)-1-ヒドロキシ-3-メトキシベンゼン(慣用名:ピノスチルベン(Pinostilbene))等が挙げられる。
(1-1-3) 以下の一般式(1-1-3)で表されるレゾルシン誘導体
Figure 2018177719
〔式中、A1、A2、B及びEは前記と同じ意味を示す。〕
一般式(1-1-3)で表されるレゾルシン誘導体としては、以下の一般式(i)又は(ii)で表されるものが挙げられる。
Figure 2018177719
〔式中、A1、A2及びBは前記と同じ意味を示し、E1は水酸基、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基若しくはアルケニルオキシ基を示す。〕
1及びA2としては、水素原子、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
Bとしては、水素原子、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールアルケニル基、−OR3(R3は水素原子又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基)が好ましい。
1としては、水酸基、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基又はアルケニルオキシ基が好ましい。
一般式(i)で表されるレゾルシン誘導体としては、2-メチルレゾルシン、2-エチルレゾルシン、2-プロピルレゾルシン等の2-アルキルレゾルシン;
ピロガロール;
2-メトキシレゾルシン等の2-アルコキシレゾルシン;
没食子酸、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチル等の没食子酸エステル;
5-(フェニルエテニル)2-イソプロピルレゾルシン等が挙げられる。
Figure 2018177719
〔式中、A1、A2及びBは前記と同じ意味を示す。〕
一般式(ii)で表されるレゾルシン誘導体としては、更に一般式(ii-1)又は(ii-2)で表されるレゾルシン誘導体が好ましい。
Figure 2018177719
〔式中、A1及びA2は前記と同じ意味を示す。〕
一般式(ii-1)で表されるレゾルシン誘導体としては、4-メチルレゾルシン、4-エチルレゾルシン、4-プロピルレゾルシン、4-イソプロピルレゾルシン、4-ブチルレゾルシン(慣用名:ルシノール(Rucinol))、4-イソブチルレゾルシン、4-sec-ブチルレゾルシン、4-tert-ブチルレゾルシン、4-ペンチルレゾルシン、4-イソペンチルレゾルシン、4-sec-ペンチルレゾルシン、4-tert-ペンチルレゾルシン、4-ネオペンチルレゾルシン、4-ヘキシルレゾルシン、4-イソヘキシルレゾルシン、4-ヘプチルレゾルシン、4-オクチルレゾルシン、4-(2-エチルヘキシル)レゾルシン、4-ノニルレゾルシン、4-デシルレゾルシン、4-ウンデシルレゾルシン、4-ドデシルレゾルシン等の4-アルキルレゾルシン;
4-ビニルレゾルシン、4-アリルレゾルシン、4-ブテニルレゾルシン、4-ヘキセニルレゾルシン、4-デセニルレゾルシン等の4-アルケニルレゾルシン;
4-ベンジルレゾルシン、4-(1-フェニルエチル)レゾルシン(慣用名:シムホワイト377(Symwhite 377))、4-フラニルエチルレゾルシン、4−テトラヒドロピラニルレゾルシン、4-(2-フェニルエチル)レゾルシン、4-(3-フェニルプロピル)レゾルシン等の4-アラルキルレゾルシン;
4-(4-ヒドロキシベンジル)レゾルシン、4-(2,4-ジヒドロキシベンジル)レゾルシン、4-(4-ヒドロキシフェニルエチル)レゾルシン、4-(2,4-ジヒドロキシフェニルエチル)レゾルシン等の4-ヒドロキシアラルキルレゾルシン;
4-(1-フェニルエテニル)レゾルシン、4-(3-フェニルプロペニル)レゾルシン等の4-アリールアルケニルレゾルシン;
4-(4-ヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン、4-(2,4-ジヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン等の4-ヒドロキシアリールアルケニルレゾルシン;
4-(1-メチルナフチル)レゾルシン;
4-メトキシレゾルシン、4-エトキシレゾルシン、4-イソプロポキシレゾルシン、4-プロポキシレゾルシン、4-ブトキシレゾルシン、4-sec-ブトキシレゾルシン、4-tert-ブトキシレゾルシン、4-ペントキシレゾルシン等の4-アルコキシレゾルシン;
4-クロロレゾルシン、4-ブロモレゾルシン等のハロゲン化レゾルシン;
4-アセチルレゾルシン、4-プロパノイルレゾルシン、4-ブタノイルレゾルシン、4-ペンタノイルレゾルシン、4-ヘキサノイルレゾルシン等の4-アルカノイルレゾルシン;
4-フェニルエタノイルレゾルシン、4-フェニルプロパノイルレゾルシン、4-フェニルブタノイルレゾルシン、4-フェニルペンタノイルレゾルシン、4-フェニルヘキサノイルレゾルシン、3-(ヒドロキシフェニル)-1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)プロペン-1-オン(慣用名:イソリキリチゲニン(Isoliquiritigenin))等の4-アリールアルカノイルレゾルシン等が挙げられる。
これらの中では、毛髪内で形成する成分(A)と成分(B)との縮合物により本発明の毛髪化粧料による処理後の毛髪形状の変化をより顕著にし、毛髪形状の耐洗髪性をより一層優れたものとし、加熱による毛髪形状の半永久的な再変形時の形状の変化をより顕著にし、再変形後の毛髪形状の耐洗髪性も一層優れたものとする観点から、4-アルキルレゾルシン、4-アラルキルレゾルシン、4-ハロゲン化レゾルシンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、4-ヘキシルレゾルシン、ルシノール、シムホワイト377、4-クロロレゾルシンから選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
Figure 2018177719
〔式中、A1及びA2は前記と同じ意味を示し、B1は炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、炭素数7〜12の置換基を有してもよいアラルキル基若しくはアリールアルケニル基、−OR3又は−COOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基)を示す。〕
一般式(ii-2)で表されるレゾルシン誘導体としては、更に一般式(ii-2-a)又は(ii-2-b)で表されるレゾルシン誘導体が好ましい。
Figure 2018177719
〔式中、B1は、前記と同じ意味を示す。〕
一般式(ii-2-a)で表されるレゾルシン誘導体としては、5-メチルレゾルシン、5-エチルレゾルシン、5-プロピルレゾルシン、5-イソプロピルレゾルシン、5-ブチルレゾルシン、5-イソブチルレゾルシン、5-sec-ブチルレゾルシン、5-tert-ブチルレゾルシン、5-ペンチル-レゾルシン(慣用名:オリベトール(Olivetol))、5-イソペンチルレゾルシン、5-ネオペンチルレゾルシン、5-ヘキシルレゾルシン、5-イソヘキシルレゾルシン、5-ヘプチルレゾルシン、5-オクチルレゾルシン、5-(2-エチルヘキシル)レゾルシン、5-ノニルレゾルシン、5-デシルレゾルシン、5-ウンデシルレゾルシン、5-ドデシルレゾルシン等の5-アルキルレゾルシン;
5-ビニルレゾルシン、5-アリルレゾルシン、5-ブテニルレゾルシン、5-ヘキセニルレゾルシン、5-デセニルレゾルシン等の5-アルケニルレゾルシン;
フロログルシノール;
5-エトキシベンゼン-1,3-ジオール、5-プロポキシベンゼン-1,3-ジオール、5-ブトキシベンゼン-1,3-ジオール等の5-アルコキシベンゼン-1,3-ジオール;
3,5-ジヒドロキシ安息香酸;
3,5-ジヒドロキシ安息香酸メチル、3,5-ジヒドロキシ安息香酸エチル、3,5-ジヒドロキシ安息香酸プロピル、3,5-ジヒドロキシ安息香酸ブチル、3,5-ジヒドロキシ安息香酸ペンチル、3,5-ジヒドロキシ安息香酸ヘキシル等の3,5-ジヒドロキシ安息香酸エステル;
5-ベンジルレゾルシン、5-(1-フェニルエチル)レゾルシン、5-(2-フェニルエチル)レゾルシン、5-(フェニルプロピル)レゾルシン等の5-アラルキルレゾルシン;
5-(4-ヒドロキシベンジル)レゾルシン、5-(2,4-ジヒドロキシベンジル)レゾルシン、5-(ヒドロキシフェニルエチル)レゾルシン(慣用名:ジヒドロレスベラトール(Dihydro-resveratrol))、5-(2,4-ジヒドロキシフェニルエチル)レゾルシン、等の5-ヒドロキシアラルキルレゾルシン;
5-(フェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:ピノシルビン(Pinosylvin))5-(フェニルプロペニル)レゾルシン等の5-アリールアルケニルレゾルシン;
5-(4-ヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:レスベラトロール(Resveratrol))、5-(4-メトキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:4-メトキシレスベラトロール(4-MethoxyResveratrol))、5-(2,4-ジヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:オキシレスベラトロール(Oxyresveratrol))、5-(2-メトキシ-4-ヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:グネツクレイストールD(Gnetucleistol D))、5-(3,4-ジメトキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:グネツクレイストールE(Gnetucleistol E))、5-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:ラポンチゲニン(Rhapontigenin))、5-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:イソラポンチゲニン(Isorhapontigenin))、5-(ジヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:ピセアタンノール(Piceatannol))等の5-ヒドロキシアリールアルケニルレゾルシン等が挙げられる。
Figure 2018177719
〔式中、A1、A2及びB1は前記と同じ意味を示す。〕
1及びA2としては、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はアルケニルオキシ基が好ましい。
一般式(ii-2-b)で表されるレゾルシン誘導体としては、2-メチルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-エチルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-プロピルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-ブチルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-ヘキシルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-オクチルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-ドデシルベンゼン-1,3,5-トリオール等の2-アルキルベンゼン-1,3,5-トリオール;
2-ベンジルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-(フェニルエチル)ベンゼン-1,3,5-トリオール、2-(フェニルプロピル)ベンゼン-1,3,5-トリオール等の2-アラルキルベンゼン-1,3,5-トリオール;
2-アセチルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-プロパノイルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-ブタノイルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-フェニルエタノイルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-ヒドロキシフェニル-1-(ベンゼン-2,4,6-トリオール)エタン-1-オン、3-ヒドロキシフェニル-1-(ベンゼン-2,4,6-トリオール)プロパン-1-オン(慣用名:フロレチン(Phloretin))、4-ヒドロキシフェニル-1-(ベンゼン-2,4,6-トリオール)ブタン-1-オン、2-ベンゾイルベンゼン-1,3,5-トリオール、2-(ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン-1,3,5-トリオール、2-(3,5-ジヒドロキシベンゾイル)ベンゼン-1,3,5-トリオール、2-(2,4-ジヒドロキシベンゾイル)ベンゼン-1,3,5-トリオール等の2,4,6-トリヒドロキシフェニルアラルキルケトン;
3,5-ジヒドロキシ-2-メチル安息香酸、3,5-ジヒドロキシ-2-メチル安息香酸メチル、3,5-ジヒドロキシ-2-エチル安息香酸、3,5-ジヒドロキシ-2-エチル安息香酸メチル、3,5-ジヒドロキシ-2-プロピル安息香酸、3,5-ジヒドロキシ-2-プロピル安息香酸メチル3,5-ジヒドロキシ-2-ブチル安息香酸、3,5-ジヒドロキシ-2-ブチル安息香酸メチル等の3,5-ジヒドロキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
一般式(1-2)で表されるベンゾフェノン誘導体としては、4-ベンゾイルレゾルシン(慣用名:ベンゾフェノン-1(Benzophenone-1))、4-(ヒドロキシベンゾイル)レゾルシン、4-(ジヒドロキシベンゾイル)レゾルシン、4-(2,4-ジヒドロキシベンゾイル)レゾルシン(慣用名:ベンゾフェノン-2(Benzophenone-2))、4-(メチルベンゾイル)レゾルシン、4-(エチルベンゾイル)レゾルシン、4-(ジメチルベンゾイル)レゾルシン、4-(ジエチルベンゾイル)レゾルシン、4-ナフトイルレゾルシン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(慣用名:ベンゾフェノン-3(Benzophenone-3)、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン(慣用名:ベンゾフェノン-6(Benzophenone-6)、2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(慣用名:ベンゾフェノン-8(Benzophenone-8)、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン(慣用名:ベンゾフェノン-10(Benzophenone-10)、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン(慣用名:ベンゾフェノン-12(Benzophenone-12))等が挙げられる。
一般式(1-3-a)又は(1-3-b)で示されるナフトール誘導体としては、一般式(1-3-a)又は(1-3-b)中、R1が水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはアルケニルであるものが好ましく、水素原子であるものがより好ましい。
また、A1及びA2が水素原子、水酸基、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基であるものが好ましく、水素原子又は水酸基であるものがより好ましい。
また、Dが水素原子、水酸基、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基であるものが好ましい。
また、Eが水素原子、水酸基又は炭素数1〜4のアルキル基若しくは炭素数1〜4のアルコキシ基であるものが好ましい。
このような化合物としては、1-ナフトール、2-ナフトール、3-メチルナフタレン-1-オール、ナフタレン-1,4-ジオール、ナフタレン-1,5-ジオール、ナフタレン-1,8-ジオール等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の中でも、一般式(1-1-1)で表されるm-ジメトキシベンゼン誘導体、一般式(1-1-3)で表されるレゾルシン誘導体、一般式(1-2)で表されるベンゾフェノン誘導体、一般式(1-3-a)又は(1-3-b)で表されるナフトール誘導体が好ましい。更に、2-メチルレゾルシン、4-クロロレゾルシン、4-アルキルレゾルシン、4-アラルキルレゾルシン、4-アシル化レゾルシン、5-アルキルレゾルシン、5-アラルキルレゾルシン、5-ヒドロキシアリールアルケニルレゾルシン、2,4,6-トリヒドロキシフェニルアラルキルケトン、没食子酸及び没食子酸エステルが好ましい。更に、4-ブチルレゾルシン(慣用名:ルシノール(Rucinol))、4-ヘキシルレゾルシン、4-(1-フェニルエチル)レゾルシン(慣用名:シムホワイト377(Symwhite377))、4-フラニルエチルレゾルシン、4−テトラヒドロピラニルレゾルシン、5-(ヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:レスベラトロール(resveratrol))、3-ヒドロキシフェニル-1-(ベンゼン-2,4,6-トリオール)プロパン-1-オン(慣用名:フロレチン(Phloretin)、4-(2,4-ジヒドロキシベンゾイル)レゾルシン(慣用名:ベンゾフェノン-2(Benzophenone-2))、5-(ヒドロキシフェニルエテニル)-1,3-ジメトキシベンゼン(慣用名:プテロスチルベン(Pterostilbene))、1-ナフトールが好ましい。更に、2-メチルレゾルシン、4-クロロレゾルシン、1-ナフトール、4-n-ブチルレゾルシン、4-(1-フェニルエチル)レゾルシン、5-(ヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン、3-ヒドロキシフェニル-1-(ベンゼン-2,4,6-トリオール)プロパン-1-オン、4-(2,4-ジヒドロキシベンゾイル)レゾルシンが好ましい。
また、一般式(1)で表される化合物の中でも、毛髪内で形成する成分(A)と成分(B)との縮合物により本発明の毛髪化粧料による処理後の毛髪形状の変化をより顕著にするとともに、化学処理によって損傷を受けた毛髪の損傷を修復を向上させる観点から、一般式(1-1-1)で表されるm-ジメトキシベンゼン誘導体、一般式(1-1-3)で表されるレゾルシン誘導体、一般式(1-2)で表されるベンゾフェノン誘導体、一般式(1-3-a)又は(1-3-b)で表されるナフトール誘導体から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
更に、2-アルキルレゾルシン、4-アルキルレゾルシン、4-アラルキルレゾルシン、4-ハロゲン化レゾルシン、5-ヒドロキシアリールアルケニルレゾルシン、2,4,6-トリヒドロキシフェニルアラルキルケトン、ベンゾフェノン誘導体、ナフトール、4-アシル化レゾルシン、5-アルキルレゾルシン、5-アラルキルレゾルシン、没食子酸及び没食子酸エステルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
更に、2-メチルレゾルシン、4-ブチルレゾルシン(慣用名:ルシノール(Rucinol))、4-ヘキシルレゾルシン、4-(1-フェニルエチル)レゾルシン(慣用名:シムホワイト377(Symwhite377))、4-クロロレゾルシン、5-(ヒドロキシフェニルエテニル)レゾルシン(慣用名:レスベラトロール(resveratrol))、5-(ヒドロキシフェニルエテニル)-1,3-ジメトキシベンゼン(慣用名:プテロスチルベン(Pterostilbene))、3-ヒドロキシフェニル-1-(ベンゼン-2,4,6-トリオール)プロパン-1-オン(慣用名:フロレチン(Phloretin)、4-(2,4-ジヒドロキシベンゾイル)レゾルシン(慣用名:ベンゾフェノン-2(Benzophenone-2))、1-ナフトールから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
一般式(1)で表される化合物の分子量は、120以上が好ましく、また、毛髪内部への浸透性の観点から、1000以下、更には500以下、更には300以下が好ましい。
成分(B3)は、次の一般式(2)で表される化合物である。
Figure 2018177719
〔式中、
4は、水素原子又はメチル基を示し、
Xは、水素原子、水酸基又はメトキシ基を示し、
Yは、水素原子、酸素原子、水酸基又はメトキシ基を示し、
Zは、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を示し、
xは、水素原子、酸素原子、水酸基、メトキシ基、又は水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基を示し、
yは、水素原子、水酸基、メトキシ基、若しくは水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基、又は水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよいアリールカルボニルオキシ基若しくはアラルキルカルボニルオキシ基を示し、
破線は2重結合であってもよいことを示す。
ただし、Rx又はYに隣接する破線及び実線は、Rx又はYが酸素原子である場合のみ2重結合を示し、それ以外の場合には単結合を示す。
また、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Rx又はRyがo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
Zにおける炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、1-メチルペンチル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等が挙げられる。
x又はRyにおける芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。1,3-ジオキソランとの縮合環を形成した芳香族炭化水素基としては、1,3-ベンゾジオキソール-5-イル基等が挙げられる。
yにおけるアリールカルボニルオキシ基としては、ベンゾイルオキシ基等が挙げられ、アラルキルカルボニルオキシ基としては、ベンジルカルボニルオキシ基、フェニルエチルカルボニルオキシ基、フェニルプロピルカルボニルオキシ基、フェニルブチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
一般式(2)で表される化合物として、具体的には以下の(2-1)〜(2-5)が挙げられる。
(2-1) 以下の一般式(2-1)で表されるフラバノール(flavanol)類
Figure 2018177719
〔式中、
4及びXは、前記と同じ意味を示し、
1は、水素原子、水酸基又はメトキシ基を示し、
x1は、水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基を示し、
y1は、水素原子、水酸基、メトキシ基、若しくは水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基、又は水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよいアリールカルボニルオキシ基若しくはアラルキルカルボニルオキシ基を示す。〕
(2-2) 以下の一般式(2-2)で表されるフラバノン(flavanone)類又はフラバノノール(Flavanonol)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X、Z及びRx1は、前記と同じ意味を示し、Ry2は、水素原子、水酸基又はメトキシ基を示す。
ただし、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Rx1がo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
(2-3) 以下の一般式(2-3)で表されるフラボン(Flavone)類又はフラボノール(Flavonol)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X、Z、Rx1及びRy2は前記と同じ意味を示す。
ただし、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Rx1がo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
(2-4) 以下の一般式(2-4)で表されるイソフラボン類又はイソフラバン類
Figure 2018177719
〔式中、
4、X、Z及び破線は、前記と同じ意味を示し、
2は、水素原子又は酸素原子を示し、
x2は、水素原子、水酸基又はメトキシ基を示し、
y3は、水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基を示す。
ただし、Y2に隣接する破線及び実線は、Y2が酸素原子である場合のみ2重結合を示し、それ以外の場合には単結合を示す。
また、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Ry3がo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
(2-5) 以下の一般式(2-5)で表されるクマリン類
Figure 2018177719
〔式中、R4及びXは、前記と同じ意味を示す〕
(2-1)の化合物としては、以下の(2-1-A)〜(2-1-C)が好ましい。
(2-1-A) 以下の一般式(2-1-A)で表されるフラバン-3-オール(Flavan-3-ol)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X及びRx1は前記と同じ意味を示し、Ry11は、水酸基、メトキシ基、若しくは水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基、又は水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよいアリールカルボニルオキシ基若しくはアラルキルカルボニルオキシ基を示す。〕
一般式(2-1-A)で表されるフラバン-3-オール類としては、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Rx1が水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよい芳香族炭化水素基を示し、Ry1が水素原子、水酸基、メトキシ基、又は水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよいアリールカルボニルオキシ基若しくはアラルキルカルボニルオキシ基を示す化合物が好ましい。
(2-1-A)に該当する化合物としては、カテキン(Catechin)、エピカテキン(Epicatechin)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、メシアダノール(Meciadanol)、アフゼレキン(Afzelechin)、エピアフゼレキン(Epiafzelechin)、カテキンガレート(Catechin gallate)、エピカテキンガレート(Epicatechin gallate)、エピガロカテキンガレート(Epigallocatechin gallate)、フィロフラバン(Phylloflavan)、フィセチニドール(Fisetinidol)、グイブルチニドール(Guibourtinidol)、ロビネチニドール(Robinetinidol)等が挙げられる。
(2-1-B) 以下の一般式(2-1-B)で表されるフラバン-4-オール(Flavan-4-ol)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X及びRx1は前記と同じ意味を示し、Y11は、水酸基又はメトキシ基を示す。〕
一般式(2-1-B)で表されるフラバン-4-オール類としては、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Y11が水酸基を示し、Rx1が水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよい芳香族炭化水素基を示す化合物が好ましい。
(2-1-B)に該当する化合物としては、アピホロール(Apiforol)、ルテオホロール(Luteoforol)等が挙げられる。
(2-1-C) 以下の一般式(2-1-C)で表されるフラバン-3,4-ジオール(Flavan-3,4-diol)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X、Y11、Rx1及びRy11は前記と同じ意味を示す。〕
一般式(2-1-C)で表されるフラバン-3,4-ジオール類としては、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Y11が水酸基又はメトキシ基を示し、Rx1が水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよい芳香族炭化水素基を示し、Ry1が水酸基又はメトキシ基を示す化合物が好ましい。
(2-1-C)に該当する化合物としては、ロイコシアニジン(Leucocyanidin)、ロイコデルフィニジン(Leucodelphinidin)、ロイコペラルゴニジン(Leucopelargonidin)、ロイコペオニジン(Leucopeonidin)、ロイコフィセチニジン(Leucofisetinidin)等が挙げられる。
(2-2)の化合物としては、以下の(2-2-A)及び(2-2-B)が好ましい。
(2-2-A) 以下の一般式(2-2-A)で表されるフラバノン(Flavanone)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X、Z及びRx1は前記と同じ意味を示す。
ただし、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Rx1がo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
一般式(2-2-A)で表されるフラバノン類としては、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Zが水素原子を示し、Rx1が水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよい芳香族炭化水素基を示す化合物が好ましい。
(2-2-A)に該当する化合物としては、エリオジクチオール(Eriodictyol)、ナリンゲニン(Naringenin)、ピノセムブリン(Pinocembrin)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ホモエリオジクチオール(Homoeriodictyol)、イソサクラネチン(Isosakuranetin)、ステルビン(Sterubin)、サクラネチン(Sakuranetin)、アルピネチン(Alpinetin)、ブチン(Butin)等が挙げられる。
(2-2-B) 以下の一般式(2-2-B)で表されるフラバノノール(Flavanonol)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X、Z及びRx1は前記と同じ意味を示し、Ry21は、水酸基又はメトキシ基を示す。
ただし、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Rx1がo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
一般式(2-2-B)で表されるフラバノノール類としては、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Zが水素原子を示し、Rx1が水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよい芳香族炭化水素基を示し、Ry1が水酸基又はメトキシ基を示す化合物が好ましい。
(2-2-B)に該当する化合物としては、アロマデンドリン(Aromadendrin)、タキシフォリン(Taxifolin)、ジヒドロケンペリド(Dihydrokaempferide)等が挙げられる。
(2-3)の化合物としては、以下の(2-3-A)及び(2-3-B)が好ましい。
(2-3-A) 以下の一般式(2-3-A)で表されるフラボン(Flavone)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X、Z及びRx1は前記と同じ意味を示す。
ただし、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Rx1がo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
一般式(2-3-A)で表されるフラボン類としては、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Zが水素原子を示し、Rx1が水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよい芳香族炭化水素基を示す化合物が好ましい。
(2-3-A)に該当する化合物としては、ルテオリン(Luteolin)、アピゲニン(Apigenin)、クリシン(Chrysin)、ノルアルトカルペチン(Norartocarpetin)、トリセチン(Tricetin)、ジオスメチン(diosmetin)、アカセチン(Acacetin)、クリソエリオール(Chrysoeriol)、ゲンクワニン(Genkwanin)、テクトクリシン(Techtochrysin)、トリシン(Tricin)、4',7-ジヒドロキシフラボン(4',7-Dihydroxyflavone)、プラトール(Pratol)等が挙げられる。
(2-3-B) 以下の一般式(2-3-B)で表されるフラボノール(Flavonol)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X、Z、Rx1及びRy21は前記と同じ意味を示す。
ただし、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Rx1がo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
一般式(2-3-B)で表されるフラボノール類は、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Zが水素原子を示し、Rx1が水酸基又はメトキシ基が3個まで置換してもよい芳香族炭化水素基を示し、Ry1が水酸基又はメトキシ基を示す化合物が好ましい。
(2-3-B)に該当する化合物としては、クェルセチン(Quercetin)、ミリセチン(Myricetin)、モリン(Morin)、ケンペロール(Kaempferol)、ガランギン(Galangin)、ケンペリド(Kaempferide)、タマリキセチン(Tamarixetin)、ラリシトリン(Laricitrin)、アンヌラチン(Annulatin)、イソラムネチン(Isorhamnetin)、シリンゲチン(Syringetin)、ラムネチン(Rhamnetin)、オイペロチン(Europetin)、アザレアチン(Azaleatin)、5-O-メチルミリセチン(5-O-Methylmyricetin)、レツシン(Retusin)、パキポドール(Pachypodol)、ラムナジン(Rhamnazin)、アヤニン(Ayanin)、オンブイン(Ombuin)、フィセチン(Fisetin)等が挙げられる。
(2-4)の化合物としては、以下の(2-4-A)〜(2-4-C)が好ましい。
(2-4-A) 以下の一般式(2-4-A)で表されるイソフラボン(Isoflavone)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X、Z及びRy3は前記と同じ意味を示す。
ただし、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Ry3がo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
一般式(2-4-A)で表されるイソフラボン類としては、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Zが水素原子又は炭素数1〜5の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を示し、Ry3が水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基を示す化合物が好ましい。
(2-4-A)に該当する化合物としては、ゲニステイン(Genistein)、ダイゼイン(Daidzein)、オロボール(Orobol)、ビオカニンA(Biochanin A)、プラテンセイン(Pratensein)、5-O-メチルゲニステイン(5-O-Methylgenistein)、プルネチン(Prunetin)、カリコシン(Calycosin)、ホルモノネチン(Formononetin)、7-O-メチルルテオン(7-O-Methylluteone)、ルテオン(Luteone)、プソイドバプチゲニン(Pseudobaptigenin)等が挙げられる。
(2-4-B) 以下の一般式(2-4-B)で表されるイソフラバン(Isoflavane)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、X及びRy3は前記と同じ意味を示す。〕
一般式(2-4-B)で表されるイソフラバン類としては、式中のR4及びXが前記と同じ意味を示し、Ry3が水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基を示す化合物が好ましい。
(2-4-B)に該当する化合物としてはエクオール(Equol)等が挙げられる。
(2-4-C) 以下の一般式(2-4-C)で表されるイソフラベン(Isoflavene)類
Figure 2018177719
〔式中、R4、Rx2及びRy3は前記と同じ意味を示す。〕
一般式(2-4-C)で表されるイソフラベン類としては、式中のR4及びRx2が前記と同じ意味を示し、Ry3が水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基を示す化合物が好ましい。
(2-4-C)に該当する化合物としては、ハギニンD(Haginin D)、ハギニンE(Haginin E)、2-メトキシジュダイシン(2-Methoxyjudaicin)等が挙げられる。
(2-5)に該当する化合物としては、ウンベリフェロン(Umbelliferone)等が挙げられる。
これらのうち、一般式(2)で表される化合物としては、一般式(2-1-A)で表されるフラバン-3-オール(Flavan-3-ol)、一般式(2-3-B)で表されるフラボノール(Flavonol)類、一般式(2-2-A)で表されるフラバノン(Flavanone)類、一般式(2-3-A)で表されるフラボン(Flavone)、一般式(2-4-A)で表されるイソフラボン(Isoflavone)類、一般式(2-4-B)で表されるイソフラバン(Isoflavane)類、一般式(2-5)で表されるクマリン(Coumarin)類が好ましく、更に具体的には、カテキン(Catechin)、エピカテキン(Epicatechin)、エピガロカテキン(Epigallocatechin)、カテキンガレート(Catechin gallate)、エピカテキンガレート(Epicatechin gallate)、エピガロカテキンガレート(Epigallocatechin gallate)、クェルセチン(Quercetin)、モリン(Morin)、ヘスペレチン(Hesperetin)、ナリンゲニン(Naringenin)、クリシン(Chrysin)、ダイゼイン(Daidzein)、エクオール(Equol)、ウンベリフェロン(Umbelliferone)等が好ましい。更にはカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、ナリンゲニン、エクオールが好ましい。また、緑茶抽出物等、上記の化合物を含む混合物を利用することもできる。
また、一般式(2)で表される化合物の分子量は、分子量150以上が好ましい。また、毛髪内部への浸透性の観点から、分子量1000以下、更には700以下、更には500以下が好ましい。
成分(B)の中でも、毛髪内で形成する成分(A)と成分(B)との縮合物により本発明の毛髪化粧料による処理後の毛髪形状の変化をより顕著にし、毛髪形状の耐洗髪性をより一層優れたものとし、加熱による毛髪形状の半永久的な再変形時の形状の変化をより顕著にし、再変形後の毛髪形状の耐洗髪性も一層優れたものとする観点から、一般式(ii-1)で表されるレゾルシン誘導体、一般式(1-1-1)で表されるm-ジメトキシベンゼン誘導体、一般式(1-1-3)で表されるレゾルシン誘導体、一般式(1-2)で表されるベンゾフェノン誘導体、一般式(1-3-a)又は(1-3-b)で表されるナフトール誘導体、一般式(2-1-A)で表されるフラバン-3-オール(Flavan-3-ol)、一般式(2-3-B)で表されるフラボノール(Flavonol)類、一般式(2-2-A)で表されるフラバノン(Flavanone)類、一般式(2-3-A)で表されるフラボン(Flavone)、一般式(2-4-A)で表されるイソフラボン(Isoflavone)類、一般式(2-4-B)で表されるイソフラバン(Isoflavane)類、及び一般式(2-5)で表されるクマリン(Coumarin)類から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、各成分に分類される好ましいものは、前記のとおりである。
成分(B)は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができ、(B1)〜(B3)の2タイプ以上を併用することもできる。本発明の構成で毛髪形状がより一層しっかりと変形できる点からは(B2)又は(B3)が好ましい。
工程(i)で用いる毛髪処理剤中における成分(B)全体としての合計含有量は、高い毛髪損傷修復効果を得る観点から、毛髪処理剤の全組成を基準として、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上であり、また、上記の観点に加え、処方配合性の観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下、更に好ましくは23質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
成分(B)として特に成分(B1)を使用する場合、毛髪処理剤中における成分(B1)の含有量は、毛髪処理剤の全組成を基準として、前記成分(B)としての好ましい含有量においてより好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上、更に好ましくは4質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、処方配合性の観点から、更に好ましくは17質量%以下である。
成分(B)として特に成分(B2)を使用する場合、毛髪処理剤中における成分(B2)の含有量は、前記成分(B)としての好ましい含有量において更に好ましくは2質量%以上であり、また、処方配合性の観点から、より好ましくは17質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である。
成分(B)として成分(B3)を使用する場合、毛髪処理剤中における成分(B3)の含有量は、前記成分(B)としての好ましい含有量において処方配合性の観点から、より好ましくは17質量%以下、更に好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下である。
毛髪処理剤により毛髪に適用される成分(A)及び(B)のモル比(B)/(A)は、毛髪内で形成する成分(A)と成分(B)との縮合物によって毛髪損傷修復効果をより高める観点から、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25以上であり、また、好ましくは2.5未満、より好ましくは2.3以下、更に好ましくは2.1以下、更に好ましくは1.9以下、更に好ましくは1.7以下、更に好ましくは1.6以下である。
成分(B)として特に成分(B1)を使用する場合、毛髪処理剤により毛髪に適用される成分(A)及び(B1)のモル比(B1)/(A)は、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.4以上、更に好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.7以上であり、また、好ましくは2.5未満、より好ましくは2.3以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.2以下である。
成分(B)として特に成分(B2)を使用する場合、毛髪処理剤により毛髪に適用される成分(A)及び(B2)のモル比(B2)/(A)は、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25以上であり、また、好ましくは2.5未満、より好ましくは2.3以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.2以下である。
成分(B)として特に成分(B3)を使用する場合、毛髪処理剤により毛髪に適用される成分(A)及び(B3)の含有量のモル比(B3)/(A)は、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25以上であり、また、好ましくは2.5未満、より好ましくは2.3以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下である。
〔成分(C):水〕
毛髪処理剤は、(C)水を媒体とする。多剤式の場合、第1剤、第2剤のいずれも(C)水を媒体とする。
毛髪処理剤は、一剤式、二剤式等の多剤式のいずれの形態とすることもできるが、成分(A)と成分(B)の毛髪内への浸透性を良好にし、本発明の効果を高くする観点から成分(A)と成分(B)とをそれぞれ別の剤に含有する逐次適用型の多剤式、更には二剤式とすることがより好ましい。逐次適用型の多剤式の場合、毛髪に最初に適用される第1剤に成分(B)及び(C)を含有させ、第1剤の適用の後に毛髪に適用される第2剤に成分(A)及び(C)を含有させることが好ましい。
〔成分(D):増粘ポリマー〕
毛髪処理剤には、化学処理によって損傷を受けた毛髪の損傷を修復を向上させる観点から、更に成分(D)として増粘ポリマーを含有させることができる。増粘ポリマーとしては、非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両性ポリマーから選択される少なくとも1種を使用することができる。
非イオン性ポリマー
非イオン性ポリマーとしては特に限定されず、毛髪用化粧料の分野に通常用いられる、非イオン性増粘性ポリマーであればいずれも使用することができる。毛髪処理剤は、1種又は2種以上の非イオン性ポリマーを含むことができ、この非イオン性ポリマーと組み合わせて、1種以上のアニオン性、カチオン性及び/又は両性ポリマーを更に含むことができる。
非イオン性ポリマーの例としては、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、中性多糖及びその誘導体(そのエーテルやエステル等)が挙げられる。これに関連し、中性ガム類(グアーガム、ヒドロキシプロピルグアー等)、セルロースエーテル(ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、メチルエチルヒドロキシエチルセルロース(MEHEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、その疎水化誘導体(HM-EHEC等))、デンプン及びその誘導体(デキストリン等)を挙げることができる。
これらのうち、MHEC、MEHEC等のセルロースエーテル、ポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも1種が好ましい。市販品としては、例えば、STRUCTURE(登録商標)CEL 12000 M(MEHEC)を挙げることができる(アクゾノーベルより入手可能、数字は粘度(cps単位)を表す)。
アニオン性ポリマー
アニオン性ポリマーとしては特に限定されず、毛髪用化粧料の分野に通常用いられるアニオン性増粘性ポリマーであればいずれも使用することができる。毛髪処理剤は、1種又は2種以上のアニオン性ポリマーを含むことができ、このアニオン性ポリマーと組み合わせて、1種以上の非イオン性、カチオン性及び/又は両性ポリマーを更に含むことができる。
アニオン性ポリマーの例としては、例えば、アニオン性多糖及びその誘導体(アルギン酸塩、ペクチン、ヒアルロン酸塩等)、アニオン性ガム(キサンタンガム、デヒドロキサンタンガム、ヒドロキシプロピルキサンタンガム、アラビアガム、カラヤガム、トラガカントガム等)、アニオン性セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース(CMC)等)が挙げられる。
他の例としては、ポリアクリル酸や、アクリル酸と中性ビニル系モノマー及び/又は中性アクリル系モノマーと、これらの塩(ポリアクリル酸ナトリウム等)との組合せを含むコポリマー等の合成アニオン性ポリマーが挙げられる。
これらのうち、pH安定性の観点から、アニオン性ガムが好ましく、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルキサンタンガム及びデヒドロキサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
また、これら非イオン性ポリマーやアニオン性ポリマーを含む乳化増粘剤を用いることもできる。例えば、ポリアクリルアミド/(C13,C14)イソパラフィン/ラウレス-7(Seppic社製、Sepigel305)等が挙げられる。
カチオン性ポリマー
カチオン性ポリマーとしては特に限定されず、毛髪用化粧料の分野に通常用いられるカチオン性増粘性ポリマーであればいずれも使用することができる。毛髪処理剤は1種又は2種以上のカチオン性ポリマーを含むことができ、このカチオン性ポリマーと組み合わせて、一種以上の非イオン性、アニオン性及び/又は両性ポリマーを更に含むことができる。
カチオン性ポリマーは、第四級アンモニウム基等のカチオン性基、又はカチオン性基にイオン化することができる第一級、第二級又は第三級アミノ基等の基を有するポリマーである。カチオン性ポリマーは、典型的には、アミン基若しくはアンモニウム基を高分子鎖の側鎖に含むポリマー又は構成単位としてジアリル四級アンモニウム塩を含むポリマーである。
カチオン性ポリマーの中でも、第三級アミン基又は第四級アンモニウム基を有するポリマーが好ましく、第四級アンモニウム基を有するポリマーがより好ましい。反対に、第一級アミン基を有するポリマーは、成分(A)と縮合反応する可能性があり、従って有効濃度を低下させるため、好ましくない。
好ましいカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン化セルロース、カチオン性スターチ、カチオン性グアーガム、第四級アンモニウム側鎖を有するビニル系又は(メタ)アクリル系ポリマー又はコポリマー、四級化ポリビニルピロリドン、(メタ)アクリレート/アミノアクリレートコポリマー、アミン置換ポリ(メタ)アクリレートクロスポリマー、ジアリル四級アンモニウム塩のポリマー又はコポリマー、及び四級化ポリビニルピロリドンが挙げられる。
カチオン化セルロースの具体例としては、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリドをヒドロキシエチルセルロースに付加することにより得られる第四級アンモニウム塩のポリマー(ポリクオタニウム-10)、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリドコポリマー(ポリクオタニウム-4)、並びにヒドロキシエチルセルロースをトリメチルアンモニウム置換エポキシド及びラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させることにより得られる第四級アンモニウム塩のポリマー(ポリクオタニウム-67)が挙げられる。
第四級アンモニウム側鎖を有するビニル系又は(メタ)アクリル系ポリマー又はコポリマーの例としては、ポリ(2-メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド)(ポリクオタニウム-37)を挙げることができる。
四級化ポリビニルピロリドンの具体例としては、ビニルピロリドン(VP)及びメタクリル酸ジメチルアミノエチルのコポリマーと硫酸ジエチルとから合成される第四級アンモニウム塩(ポリクオタニウム-11)が挙げられる。
(メタ)アクリレート/アミノアクリレートコポリマーの例としては、(アクリレーツ/アミノアクリレーツ/C10-30アルキルPEG-20イタコン酸)コポリマーを挙げることができる。
アミン置換ポリ(メタ)アクリレートクロスポリマーの例としては、ポリアクリレート-1 クロスポリマー、ポリクオタニウム-52を挙げることができる。
これらの中で、操作性及び形状付与効果向上の観点から、第四級アンモニウム側鎖を有するビニル系又は(メタ)アクリル系ポリマー又はコポリマーが好ましく、なかでもポリクオタニウム-37が好ましい。
両性ポリマー
両性ポリマーは、カチオン性基及びアニオン性基の両方を含む。構造的な観点からいえば、両性ポリマーは、上述の種類のカチオン性ポリマーのいずれかにアニオン性基又はコモノマーを更に導入することによって誘導することができる。
両性ポリマーもカチオン性ポリマーと同様に、特に正の実効電荷を有する場合にヘアコンディショニング効果を付与することができる。
両性ポリマーとしては、毛髪用化粧料の分野に通常用いられる両性増粘性ポリマーであればいずれも使用することができる。毛髪処理剤は1種又は2種以上のの両性ポリマーを含むことができ、この両性ポリマーと組み合わせて非イオン性、アニオン性及び/又はカチオン性ポリマーを更に含むことができる。
両性ポリマーの例としては、カルボキシル変性又はスルホン酸変性カチオン性多糖(カルボキシメチルキトサン等)を挙げることができる。
他の例としては、カチオン性ビニル系又は(メタ)アクリル系モノマーと(メタ)アクリル酸とのコポリマー(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸コポリマー(ポリクオタニウム-22)等)が挙げられる。
両性ポリマーとしては、これらのうちポリクオタニウム-22が好ましい。
増粘剤の中では、化学処理によって損傷を受けた毛髪の損傷を修復を向上させる観点から、非イオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、非イオン性ポリマー又はアニオン性ポリマーを含む乳化増粘剤、及びカチオン性ポリマーから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、ポリアクリルアミド、セルロースエーテル、アニオン性ガム、第四級アンモニウム側鎖を有するビニル系又は(メタ)アクリル系ポリマー又はコポリマーから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
毛髪処理剤中における(D)増粘ポリマーの含有量は、毛髪処理中における水分の揮発を抑制し、処理後における毛髪の加熱ロッドからの取り外しを容易にし、すすぎ時のごわつき、ひっかかりのないものとし、更に、毛髪の損傷修復を効果的にする観点から、毛髪処理剤の全組成を基準として、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。毛髪処理剤が多剤式である場合、成分(D)は単回適用型の場合、いずれか一方又は両方に含有することができるが、両方に含有していることが好ましい。また、逐次適用型の場合、成分(D)はいずれか一方又は両方に含有することができるが、両方に含有していることが好ましい。単回適用型の場合、一剤と二剤の混合後の濃度が上記範囲となることが好ましく、逐次適用型の場合、増粘ポリマーの含有量は、第1剤の全組成、第2剤の全組成のそれぞれを基準として上記範囲となることが好ましい。
〔粘度〕
毛髪処理剤の粘度は、毛髪処理中における水分の揮発を抑制し、処理後における毛髪の加熱ロッドからの取り外しを容易にし、すすぎ時におけるごわつき、ひっかかりを抑制し、更に、毛髪の損傷修復を効果的にする観点から、好ましくは10mPa・s以上、より好ましくは100mPa・s以上、更に好ましくは1000mPa・s以上であり、また過剰な増粘による操作性の低下を防ぐ観点から、好ましくは100万mPa・s以下、より好ましくは50万mPa・s以下、更に好ましくは10万mPa・s以下である。なお、上記粘度は、前記成分(D)の増粘ポリマーの粘度測定について定義した方法による測定値であって、一剤式の場合は当該毛髪処理剤そのものの粘度、単回適用型の多剤式毛髪処理剤の場合は第1剤と第2剤の混合後の粘度、逐次適用型の多剤式毛髪処理剤の場合は第2剤の粘度である。逐次適用型の第1剤の粘度範囲は、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは10mPa・s以上、更に好ましくは100mPa・s以上、更に好ましくは1000mPa・s以上であり、また過剰な増粘による操作性の低下を防ぐ観点から、好ましくは100万mPa・s以下、より好ましくは50万mPa・s以下、更に好ましくは10万mPa・s以下である。
〔pH〕
毛髪処理剤のpHは、毛髪内への浸透性の観点から、一剤式の場合、好ましくは4.0以下、より好ましくは3.0以下、更に好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下であり、また、毛髪ダメージ抑制、皮膚刺激抑制の観点から、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.5以上である。多剤式の場合は、成分(A)を含有する剤、すなわち第2剤を上記範囲とすることが好ましい。また、多剤式の場合、組成物の変色を防止する観点から、成分(B)を含有する剤、すなわち第1剤のpHは、好ましくは6.0以下、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは4.5以下であり、かつ好ましくは2.5以上、より好ましくは3.0以上、更に好ましくは3.5以上である。なお、本発明において、毛髪処理剤のpHとは、毛髪処理剤を希釈等することなく、室温(25℃)において、pHメーター(HORIBA製 / 型番:F-52)でそのまま測定して得られた値を指す。
毛髪処理剤のpHを上記範囲に調整するために、適宜pH調整剤を用いることができる。pH調整剤としては、アルカリ剤として、アンモニア又はその塩;モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン又はその塩;1,3-プロパンジアミン等のアルカンジアミン又はその塩;炭酸グアニジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物等を使用することができる。また、酸剤として、塩酸、リン酸等の無機酸、塩酸モノエタノールアミン等の塩酸塩;リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩、乳酸、リンゴ酸等の成分(A)以外の有機酸等を使用することができる。
〔その他の成分〕
毛髪処理後の髪の感触を改善し、本願発明の効果を一層向上させる観点から、毛髪処理剤を構成する1以上の組成物にカチオン性界面活性剤を含有することが好ましい。カチオン性界面活性剤は1個の炭素数8〜24のアルキル基及び3個の炭素数1〜4のアルキル基を有するモノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩が好ましい。
好ましくは、少なくとも1種のモノ長鎖アルキル四級アンモニウム界面活性剤は、下記一般式で表される化合物から選択される。
Figure 2018177719
〔式中、R5は炭素数8〜22の飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、R9−CO−NH−(CH2)m−又はR9−CO−O−(CH2)m−(R9は炭素数7〜21の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖のアルキル鎖を示し、mは1〜4の整数を示す)を示し、R6、R7及びR8は独立して、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシルアルキル基を示し、An-は塩化物イオン、臭化物イオン、メトサルフェートイオン又はエトサルフェートイオンを示す。〕
好適なカチオン性界面活性剤としては、例えば、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアラミドプロピルトリモニウムクロリド等の長鎖四級アンモニウム化合物が挙げられ、これらは単独で使用することもでき、これらの混合物として使用することもできる。
毛髪処理剤中におけるカチオン性界面活性剤の含有量は、毛髪処理剤の全組成を基準として、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。毛髪処理剤が多剤式である場合、カチオン性界面活性剤は第1剤に含有してもよく、第2剤に含有してもよく、第1剤と第2剤の両方に含有していてもよい。
また、毛髪処理剤は、毛髪処理後の髪の感触を改善し、まとまりを良くする観点からシリコーンを含むことが好ましい。シリコーンとしてはジメチルポリシロキサン及びアミノ変性シリコーンが好ましい。
ジメチルポリシロキサンとしては、環状又は非環状のいずれのジメチルポリシロキサンポリマーを用いることもでき、その例としてSH200シリーズ、BY22-019、BY22-020、BY11-026、B22-029、BY22-034、BY22-050A、BY22-055、BY22-060、BY22-083、FZ-4188(いずれも東レ・ダウコーニング株式会社)、KF-9088、KM-900シリーズ、MK-15H、MK-88(いずれも信越化学工業株式会社)が挙げられる。
アミノ変性シリコーンとしては、アミノ基又はアンモニウム基を有するあらゆるシリコーンを用いることができ、その例として、全部又は一部の末端ヒドロキシル基がメチル基等で末端封止されたアミノ変性シリコーンオイル及び末端封止されていないアモジメチコンが挙げられる。好ましいアミノ変性シリコーンとして、例えば次式で示される化合物を用いることができる。
Figure 2018177719
〔式中、R'は水素原子、水酸基又はRZを示し、RZは置換又は非置換の炭素数1〜20の一価炭化水素基を示し、JはRZ、R"−(NHCH2CH2)aNH2、ORZ又は水酸基を示し、R"は炭素数1〜8の二価炭化水素基を示し、aは0〜3の数を示し、b及びcはその和が数平均で、10以上20000未満、好ましくは20以上3000未満、より好ましくは30以上1000未満、更に好ましくは40以上800未満となる数を示す。〕
好適なアミノ変性シリコーンの市販品の具体例としては、SF8452C、SS3551(いずれも東レ・ダウコーニング株式会社)、KF-8004、KF-867S、KF-8015(いずれも信越化学工業株式会社)等のアミノ変性シリコーンオイル、SM8704C、SM8904、BY22-079、FZ-4671、FZ4672(いずれも東レ・ダウコーニング株式会社)等のアモジメチコンエマルションが挙げられる。
毛髪処理剤中におけるシリコーンの含有量は、毛髪処理剤の全組成を基準として、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。毛髪処理剤が多剤式である場合、シリコーンは第1剤に含有してもよく、第2剤に含有してもよく、第1剤と第2剤の両方に含有していてもよい。
更に、毛髪処理剤を構成する1以上の組成物に、通常含有する程度の量の酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤としては毛髪処理剤の分野で一般的に用いられているものであればよく、例えばアスコルビン酸等が挙げられる。
毛髪処理剤には、以上の成分のほか、通常毛髪化粧料に配合される成分を適宜含有させることができる。
<毛髪処理方法>
本発明の毛髪処理方法は、化学処理され損傷した毛髪に対して前記の工程(i)及び(ii)を含む処理を行うことにより、その損傷を修復するものである。毛髪を損傷させる化学処理としては、毛髪を損傷させる処理であれば特に限定されるものではないが、例えば、リラクサー、パーマ、ヘアカラー、ヘアブリーチ等が挙げられる。
リラクサーは、一部の黒色人種にみられるような極めて強い縮毛に対し、水酸化ナトリウム、水酸化グアニジン等のアルカリ剤を含有する毛髪処理剤を用いて強アルカリ条件下で処理することにより直毛化する毛髪処理である。
パーマは、チオグリコール酸塩、システイン等の還元性物質やアルカリ剤を含有する第1液によって毛髪内のシスチン結合を開裂させ、毛髪を膨潤、軟化し、ロッド等に巻き付ける(ウェーブパーマ)か、又は櫛、アイロン等によって直線的に伸張する(ストレートバーマ)ことで所望の形状にセットした後、臭素酸塩や過酸化水素などの酸化剤を含有する第2液によってシスチン結合を再形成させることにより、所望の形状に固定させる毛髪処理である。
上記のようなアルカリ性のパーマ第1液を用いたアルカリ性パーマのほか、還元性物質としてチオグリコール酸グリセリル、ブチロラクトンチオール等を用いた酸性ないし中性パーマも存在する。
ヘアカラーは、アルカリ剤と酸化染料中間体を含有する第1剤と過酸化水素等の酸化剤を含有する第2剤を混合し、得られた混合物を毛髪に塗布することにより毛髪を染色する毛髪処理である。
ヘアブリーチは、アルカリ剤を含有する第1剤と過酸化水素等の酸化剤を含有する第2剤を混合し、得られた混合物を毛髪に塗布することにより毛髪を脱色する毛髪処理である。
ヘアカラー及びヘアブリーチには、脱色力を向上するため更に過硫酸塩等の造粒物が併用される場合もある。
本発明の毛髪処理方法では、これらの化学処理のいずれによって損傷された毛髪をも処理対象とすることができるが、なかでもアルカリ性での毛髪処理はより激しい損傷を引き起こすため、アルカリ性の処理剤を用いた化学処理によって損傷した毛髪を処理対象とすることが効果的である。
また、本発明の毛髪処理方法を行う時期は特に限定されるものではなく、前述の各種化学処理を毛髪に施した直後に本発明の毛髪処理方法を行ってもよく、また前述の化学処理から数時間〜数週間経過した後に本発明の毛髪処理方法を行ってもよい。
なお、以下の毛髪に対する処理方法の記載において、単に「毛髪処理剤」というときは、実際に毛髪に適用される組成物を指すものとし、一剤式毛髪処理剤、単回適用型の多剤式毛髪処理剤の第1剤と第2剤の混合物、逐次適用型の多剤式毛髪処理剤の第1剤及び第2剤のいずれをもいうものとする。
・一剤式毛髪処理剤の場合
(i)一剤式毛髪処理剤を、化学処理され損傷した毛髪に塗布するステップ
(ii)毛髪処理剤を塗布した毛髪を加熱するステップ
・単回適用型の多剤式毛髪処理剤の場合
(i)多剤式毛髪処理剤の第1剤と第2剤とを混合し、化学処理され損傷した毛髪に塗布するステップ
(ii)毛髪処理剤を塗布した毛髪を加熱するステップ
・逐次適用型の多剤式毛髪処理剤の場合
(i)多剤式毛髪処理剤の第1剤を、化学処理され損傷した毛髪に塗布し、その後、多剤式毛髪処理剤の第2剤を毛髪の第1剤塗布部の上に重ねて塗布するステップ
(ii)毛髪処理剤を塗布した毛髪を加熱するステップ
工程(i)において、毛髪処理剤は、乾燥した毛髪に対し塗布しても濡れた毛髪に対し塗布してもよい。すなわち、リラクサー、パーマ、ヘアカラー、ヘアブリーチ等の化学処理の後、毛髪を乾燥させることなく、直ちに工程(i)を行ってもよいが、乾燥させた後に工程(i)を行ってもよい。また、これら化学処理から日時が経過している場合には、毛髪を濡らすことなく直ちに工程(i)を行ってもよいが、毛髪を濡らしてから工程(i)を行ってもよい。工程(i)を化学処理に続けて行う場合、化学処理の後工程(i)の前に、毛髪を水ですすいでもよく、すすがないでもよいが、工程(i)は酸性で行うことが好ましいため、アルカリ性による化学処理の場合は、水ですすいだ後に工程(i)を行うことが好ましい。
工程(i)において毛髪に塗布する毛髪処理剤の質量は、毛髪の質量に対する浴比(毛髪処理剤の質量/毛髪の質量)で、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.10以上、更に好ましくは0.25以上、更に好ましくは0.5以上であり、また好ましくは100以下、より好ましくは90以下、更に好ましくは40以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは3以下、更に好ましくは2以下である。また、逐次適用型の多剤式毛髪処理剤の場合、塗布性の観点から、第1剤、第2剤それぞれについて上記の浴比が好ましい。処理の対象となる毛髪は、頭髪の全部でも、その一部でも構わない。
工程(i)において、逐次適用型の多剤式毛髪処理剤の場合、毛髪処理剤の浸透を促進し、効果を高める観点から、第1剤を塗布した後、毛髪処理剤が塗布された毛髪を一定時間放置し、その後に第2剤を塗布してもよい。その場合の放置時間は、毛髪処理剤を毛髪内に浸透・拡散させるため、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上であり、また、好ましくは1時間以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下である。そしてこのとき、第1剤の浸透を促進する観点から加温してもよい。加温する場合は40〜90℃で加温するのが好ましい。
また、工程(i)において、逐次適用型の多剤式毛髪処理剤の場合、第1剤を塗布し放置した後、第2剤を塗布する前に、第1剤を洗い流す工程(以降、中間すすぎ工程と記載する)を含んでもよい。処理時間の短縮の観点からは中間すすぎ工程は含まない方が好ましい。中間すすぎ工程を含まない場合、毛髪損傷修復効果をより一層高める観点から、第1剤に含まれる成分(B)の分子量は100〜180であることが好ましく、100〜140であることがより好ましい。一方、毛髪処理後の感触向上の観点からは中間すすぎ工程を含む方が好ましい。中間すすぎ工程を含む場合、毛髪損傷修復効果をより一層高め、かつ処理後の感触を良好にする観点から、第1剤に含まれる成分(B)の分子量は140〜1000であることが好ましく、180〜1000であることがより好ましい。
また、逐次適用型の多剤式毛髪処理剤の場合には、第1剤と第2剤の塗布量は特に定めない。毛髪に適用される成分(A)及び(B)のモル比(B)/(A)が、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.25以上となり、また、好ましくは2.5未満、より好ましくは2.3以下、更に好ましくは2.0以下、更に好ましくは1.5以下となるよう塗布するのが好ましい。ここで毛髪に塗布した成分(A)及び成分(B)の量は、第1剤及び第2剤の毛髪への塗布量と、各成分の第1剤又は第2剤中の含有量とから計算して得られた値をいう。
工程(i)と工程(ii)の間に、毛髪処理剤が塗布された毛髪を一定時間放置するステップを入れてもよい。その場合の放置時間は、毛髪処理剤を毛髪内に浸透・拡散させるため、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上であり、また、好ましくは1時間以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下である。
また、放置するステップにおいて、毛髪処理剤の浸透を促進する観点から毛髪を加温してもよい。加温する場合は40〜90℃で加温するのが好ましい。この加温によって、工程(ii)の前に低次のオリゴマーを毛髪内で重合することができるため、工程(ii)をより有利に進めることができる点でも好ましい。
工程(i)と工程(ii)の間に、毛髪処理剤が塗布された毛髪をすすいでもよく、またすすがなくてもよいが、毛髪内に毛髪処理剤の成分を十分に保持し、毛髪の損傷を修復する効果をより一層高める観点から、すすがない方が好ましい。
工程(ii)における加熱温度は、毛髪損傷修復効果の観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは80℃以上であり、また、加熱中の水分の急激な蒸発を抑制するため、好ましくは250℃以下、より好ましくは240℃以下、更に好ましくは230℃以下である。加熱方法としては、ヘアアイロン、電熱ロッド、ホットカーラー等を用いる方法が挙げられる。
工程(ii)における加熱時間は、使用する加熱器具・加熱温度によって適宜選ばれるが、毛髪処理剤を毛髪内に浸透・拡散させ、十分な重合を起こす観点から、好ましくは1秒以上、より好ましくは5秒以上、更に好ましくは1分以上、更に好ましくは5分以上、更に好ましくは15分以上、更に好ましくは30分以上であり、また、毛髪ダメージ抑制のため、好ましくは5時間以下、より好ましくは4時間以下、更に好ましくは2時間以下、更に好ましくは1時間以下、更に好ましくは45分以下である。
工程(ii)は、水分の急激な蒸発が抑制される環境下で行われることが好ましい。水分の蒸発を抑制する具体的手段としては、毛髪処理剤が塗布された毛髪を、食品用ラップフィルム等のプラスチックフィルム、キャップ等で覆う方法、過熱水蒸気等の水蒸気を毛髪に継続的に噴霧する方法等が挙げられる。
工程(ii)の後、毛髪をすすいでもよく、またすすがなくてもよいが、余剰の重合物による毛髪感触低下を防ぐ観点から、すすぐ方が好ましい。
実施例1、比較例1
表1に示す毛髪処理剤を調製し、以下の方法及び基準に従って、毛髪の損傷修復について評価した。この結果を表1に併せて示す。なお、pHは各組成物を調製後、希釈することなく、室温(25℃)において、pHメーター(HORIBA製 / 型番:F-52)でそのまま測定して値を得た。
<I:化学処理(リラクサー)>
1.アフリカンアメリカン毛(未処理毛)3gの長さ25cmの毛束に市販の毛髪化粧料(SoftSheen-Carson社製、Dark and Lovely, Healthy-Gloss5 Shea Moisture Relaxer、下に示すa剤とb剤のa剤:b剤=17.7g:2.5gの混合物)を9g塗布した。
・a剤成分:水、ワセリン、流動パラフィン、セテアリルアルコール、炭酸グアニジン、PEG-75ラノリン、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ポリクオタニウム-6、コカミドプロピルベタイン、香料、プロピレングリコール、シアバター、だいだい色205号(D&C Orange No.4(CI 15510))
・b剤成分:プロピレングリコール、水酸化カルシウム、シリカ、酸化チタン
2.毛束を室温で20分放置した。
3.毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、上記製品に付属のシャンプーで60秒泡立て、毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすいだ。この操作を2回繰り返した。
・付属シャンプー成分:水、コカミドプロピルベタイン、ラウレス硫酸ナトリウム、ポリソルベート20、コカミドMEA、フェノキシエタノール、香料、メチルパラベン、ソルビン酸カリウム、ポリクオタニウム-7、クエン酸、dl-ピロリドンカルボン酸ナトリウム、EDTA-2Na、ヒドロキシプロピルトリモニウムハニー、ヘキシルシンナムアルデヒド、ブチルフェニルメチルプロピオナール、リモネン、サリチル酸ベンジル、ヒドロキシイソヘキシル3-シクロヘキセンカルボキサルデヒド、フェノールスルホンフタレイン
4.毛束を実験室中に2時間吊して静置し、乾燥させ、クシを通した後、実測温度230℃のフラットアイロンで5cm/secの速度で6回スライドした。
5.毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立て、毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすいだ。
6.毛束を実験室中に2時間吊して静置し、乾燥させ、クシを通した。
<II:損傷修復処理>
1.Iの処理後の毛束0.5gを30℃の水道水で30秒間濡らした。
2.毛束を表1に記載の毛髪処理剤40gに浸漬し、90℃の恒温槽中で3時間加熱した。
3.毛束を恒温槽から取り出し、室温に戻した。
4.毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立て、毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすいだ。
<評価用シャンプーの処方>
成分 (質量%)
ラウレス硫酸ナトリウム 15.5
ラウラミドDEA 1.5
安息香酸ナトリウム 0.5
EDTA-2Na 0.3
リン酸 pH7に調整する量
イオン交換水 バランス
合計 100
<引張弾性率の測定>
リラクサー処理を施す前のアフリカンアメリカン毛(未処理毛)、未処理毛にIの化学処理(リラクサー)を施した毛髪(比較例1)、未処理毛にIの化学処理(リラクサー)を施した後、IIの損傷修復処理を行った毛髪(実施例1)の3種の毛髪について、引張弾性率の測定を行った。
引張弾性率の測定には、毛髪をイオン交換水に浸漬し、その状態で、各20本について、ダイアストロン社製毛髪自動引張り試験装置を用いて引張率0〜0.8%における応力を測定し、毛髪20本の平均値から引張弾性率を算出した。損傷毛より引張弾性率が大きいほど、毛髪の損傷が回復されていることを示す。
Figure 2018177719
表1から明らかなように、化学処理した毛髪は損傷を受けているにもかかわらず、本発明の毛髪処理方法を適用することにより、損傷によって低下した引張弾性率が向上している。
実施例2、比較例2
表2に示す二剤式の毛髪処理剤を調製し、以下の方法及び基準に従って、毛髪の損傷修復について評価した。この結果を表2に併せて示す。
<I:化学処理(パーマ)>
1.アジア人毛(未処理毛)0.5gの長さ25cmの毛束に市販の毛髪化粧料(Kao Professional Salon Services 製、Straight'n Shine R)のx剤1gを塗布した。
・x剤成分:水、チオグリコール酸アンモニウム、セテアリルアルコール、エタノールアミン、ステアレス-2、ジチオジグリコール酸ジアンモニウム、ベヘントリモニウムクロライド、流動パラフィン、イソプロピルアルコール、EDTA-4Na、アスコルビン酸、、トリデセス-12、セトリモニウムクロライド、フェノキシエタノール、香料、アシッドイエロー3
2.40℃の恒温槽中で30分加熱した。
3.毛束を恒温槽から取り出し、水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立て、毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすいだ。
4.毛束に市販の毛髪化粧料(Kao Professional Salon Service 製、Straight'n Shine R)のy剤を1g塗布した。
・y剤表示成分:セテアリルアルコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、ラウリル硫酸塩、サリチル酸、香料
5.40℃の恒温槽中で30分加熱した。
6.毛束を恒温槽から取り出し、水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立て、毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすいだ。
<II:損傷修復処理>
1.Iの処理後の毛束を30℃の水道水で30秒間濡らした。
2.毛束に毛髪処理剤の第1剤を1g塗布し、90℃の恒温槽中で1時間加熱した。
3.毛束を恒温槽から取り出し、室温に戻した。
4.毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立て、毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすいだ。
5.毛束に毛髪処理剤の第2剤を1g塗布し、90℃の恒温槽中で1時間加熱した。
6.毛束を恒温槽から取り出し、室温に戻した。
7.毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすぎ、評価用シャンプーで60秒泡立て、毛束を水道水の30℃流水にて30秒すすいだ。
<引張弾性率の測定>
パーマ処理を施す前のアジア人毛(未処理毛)、未処理毛にIの化学処理(パーマ)を施した毛髪(比較例2)、未処理毛にIの化学処理(パーマ)を施した後、IIの損傷修復処理を行った毛髪(実施例2)の3種の毛髪について、引張弾性率の測定を行った。
引張弾性率の測定には、毛髪をイオン交換水に浸漬し、その状態髪で、各20本について、ダイアストロン社製毛髪自動引張り試験装置を用いて引張率0〜0.8%における応力を測定し、毛髪20本の平均値から引張弾性率を算出した。損傷毛より引張弾性率が大きいほど、毛髪の損傷が回復されていることを示す。
Figure 2018177719
表2から明らかなように、化学処理した毛髪は損傷を受けているにもかかわらず、本発明の毛髪処理方法を適用することにより、損傷によって低下した引張弾性率が向上している。
毛髪を損傷する化学処理剤の処方例
本発明の毛髪処理方法により、例えば、以下に示すような化学処理剤を用いた毛髪処理によって生じた毛髪損傷を修復することができる。
<パーマ その1(特許第4717900号公報より)>
[第1剤] (質量%)
ブチロラクトンチオール 2.0
システアミン塩酸塩 0.5
プロピレングリコール 3.0
ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 2.0
モノエタノールアミン 2.0
ヒドロキシエーテルアミン化合物 0.5
ヒドロキシエーテルアミン第4級アンモニウム塩 0.1
リン酸二水素ナトリウム 0.2
リン酸水素二ナトリウム 0.8
香料 0.2
精製水 残量
[第2剤] (質量%)
臭素酸ナトリウム 8.0
ヒドロキシエーテルアミン第4級アンモニウム塩 3.0
リン酸第1カリウム 0.1
リン酸第2ナトリウム 0.2
ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム液(30%) 1.5
精製水 残量
<酸性パーマ その2(特開平05-065219号公報より)>
[還元剤組成物](pHは6.8に調整) (質量%)
チオグリコール酸モノグリセリルエステル 14.1
12-14脂肪族アルコールポリグリコールエーテル 0.4
10-14アルキルポリグルコシド(2.5) 0.8
1,2-プロパンジオール 4.5
錯化剤(EDTA),香料,色素 適量
水 残量
[中和剤組成物] (質量%)
過酸化水素(30%) 5.0
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 0.4
14-16アルキルポリグルコシド(1.5) 0.9
香料、安定化剤 適量
水 残量
<ヘアカラー(新化粧品学第2版、光井武夫編、p.473-474より)>
[1剤] (質量%)
パラフェニレンジアミン 3.0
レゾルシン 0.5
オレイン酸 20.0
ポリオキシエチレン(10)オレイルアルコールエーテル 15.0
イソプロピルアルコール 10.0
アンモニア水(28%) 10.0
精製水 41.5
酸化防止剤、キレート剤 適量
[2剤] (質量%)
過酸化水素水(30%) 20
精製水 80
安定化剤 適量
<ブリーチ(新化粧品学第2版、光井武夫編、p.474-475より)>
[1剤] (質量%)
ポリオキシエチレン(10)オレイルアルコール 20.0
ポリオキシエチレン(15)ジステアレート 10.0
パルミチン酸 4.0
エチルアルコール 10.0
アンモニア水 9.0
キレート剤 適量
精製水 47.0
[2剤] (質量%)
ラウリル硫酸ナトリウム 5.0
ポリオキシエチレン(9)オレイルアルコール 5.0
セタノール 52.0
過酸化水素水(35%) 17.0
安定化剤 適量
精製水 21.0
<パウダーブリーチ(毛髪の科学第4版、クラーレンス・R・ロビンス著、山口真主訳、p.178-179より)>
[第1剤] (質量%)
ココジエタノールアミド 9.0
オレイン酸 8.0
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 7.0
ネオドール91-2.5 6.0
濃アンモニア水 6.0
硫酸ナトリウム 1.0
イオン交換水 残量
[第2剤] (質量%)
過酸化水素(30%) 17.0
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 7.0
ノノキシノール-9 6.0
セチルアルコール 3.0
ステアリルアルコール 2.0
リン酸 1.0
水 残量
[促進剤パウダー] (質量%)
過硫酸カリウム 27.0
ケイ酸ナトリウム 26.0
過硫酸アンモニウム 25.0
シリカ 20.0
ラウリル硫酸ナトリウム 1.8
EDTA2ナトリウム 0.2

Claims (18)

  1. 下記工程(i)及び(ii)を含む、化学処理され損傷した毛髪の損傷を修復する毛髪処理方法。
    (i) 以下の成分(A)、(B)及び(C)を含有する毛髪処理剤を、化学処理され損傷した毛髪に塗布するステップ
    (A):グリオキシル酸、グリオキシル酸水和物、グリオキシル酸塩、及びグリオキシルアミドから選ばれる1種又は2種以上の化合物
    (B):メタ位の少なくとも1ヶ所に電子供与基を有し、オルト位とパラ位の少なくとも一か所が水素原子であるフェノール化合物(ただし、メタ位の電子供与基は隣接する炭素原子と共に水酸基が置換してもよいベンゼン環を形成してもよい)
    (C):水
    (ii) 毛髪処理剤を塗布した毛髪を加熱するステップ
  2. 化学処理が、リラクサー、パーマ、ヘアカラー又はヘアブリーチである請求項1に記載の毛髪処理方法。
  3. 化学処理が、アルカリ性の処理剤を用いた処理を含む請求項1又は2に記載の毛髪処理方法。
  4. 毛髪に適用される成分(A)及び(B)のモル比(B)/(A)が0.001以上2.5未満である請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  5. 毛髪処理剤中における成分(A)の含有量が、グリオキシル酸換算で1質量%以上30質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  6. 毛髪処理剤中における成分(B)の含有量が、0.2質量%以上40質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  7. 工程(i)が、成分(A)、(B)及び(C)を含有する単一の組成物から構成される一剤式毛髪処理剤を、化学処理され損傷した毛髪に塗布するステップである請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  8. 一剤式毛髪処理剤のpHが4.0以下である請求項7に記載の毛髪処理方法。
  9. 工程(i)が、成分(B)及び(C)を含有する第1剤、並びに成分(A)及び(C)を含有する第2剤を含む多剤式毛髪処理剤の第1剤と第2剤とを混合し、化学処理され損傷した毛髪に塗布するステップである請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  10. 工程(i)が、成分(B)及び(C)を含有する第1剤、並びに成分(A)及び(C)を含有する第2剤を含む多剤式毛髪処理剤の第1剤を化学処理され損傷した毛髪に塗布し、その後、第2剤を毛髪の第1剤塗布部の上に重ねて塗布するステップである請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  11. 多剤式毛髪処理剤の第2剤のpHが4.0以下である請求項9又は10に記載の毛髪処理方法。
  12. 工程(i)の後、毛髪処理剤を塗布した毛髪を1分以上1時間以下放置する工程を含む請求項1〜11のいずれかに記載の毛髪処理方法。
  13. 工程(ii)における加熱温度が50℃以上250℃以下である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  14. 工程(ii)が、水分の蒸発が抑制される環境下で行われるものである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  15. 工程(i)において、第1剤を毛髪に塗布した後、第2剤を毛髪の第1剤塗布部の上に重ねて塗布する前に、第1剤を洗い流す工程を含む、請求項10に記載の毛髪処理方法。
  16. 成分(B)が次の成分(B2)である請求項1〜15のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
    (B2):一般式(1)で表される化合物
    Figure 2018177719
    〔式中、
    1は、水素原子又はメチル基を示し、
    1及びA2は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、炭素数7〜12の置換基を有してもよいアラルキル基若しくはアリールアルケニル基、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基若しくはアルケニルオキシ基、ハロゲン原子又は−CO−R2(R2は炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、炭素数7〜12の置換基を有してもよいアラルキル基若しくはアリールアルケニル基又は炭素数6〜12の置換基を有してもよい芳香族炭化水素基)を示し、
    Bは、水素原子、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、炭素数7〜12の置換基を有してもよいアラルキル基若しくはアリールアルケニル基、−OR3又は−COOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基)を示し、
    Dは、水素原子、水酸基、メチル基又は炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基若しくはアルケニルオキシ基を示し、
    Eは、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルコキシ基若しくはアルケニルオキシ基を示す。
    ただし、A1、A2、B及びEのうち2個又は3個は水素原子であり、残りの基はスルホ基を含むものではない。また、Dが水素原子又はメチル基である場合には、A1とB、又はA2とBが、これらに隣接する2つの炭素原子と共に、水酸基が置換してもよいベンゼン環を形成する。〕
  17. 成分(B)が次の(B3)である請求項1〜15のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
    (B3):一般式(2)で表される化合物
    Figure 2018177719
    〔式中、
    4は、水素原子又はメチル基を示し、
    Xは、水素原子、水酸基又はメトキシ基を示し、
    Yは、水素原子、酸素原子、水酸基又はメトキシ基を示し、
    Zは、水素原子又は炭素数1〜5の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を示し、
    xは、水素原子、酸素原子、水酸基、メトキシ基、又は水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基を示し、
    yは、水素原子、水酸基、メトキシ基、若しくは水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよく1,3-ジオキソランとの縮合環を形成してもよい芳香族炭化水素基、又は水酸基若しくはメトキシ基が3個まで置換してもよいアリールカルボニルオキシ基若しくはアラルキルカルボニルオキシ基を示し、
    破線は2重結合であってもよいことを示す。
    ただし、Rx又はYに隣接する破線及び実線は、Rx又はYが酸素原子である場合のみ2重結合を示し、それ以外の場合には単結合を示す。
    また、Zが炭素数1〜5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基となるのは、Rx又はRyがo,p-ジヒドロキシ芳香族炭化水素基である場合のみであり、それ以外の場合には水素原子である。〕
  18. 成分(B)が次の成分(B1)である請求項1〜15のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
    (B1):レゾルシン
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