JP2018177364A - 開封用ミシン目入りフィルム包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】開封用ミシン目が開封しやすく、ミシン目以外の部分では開裂し難い衛生用紙シート積層体を包むフィルム包装体を提供する。【解決手段】可撓性のあるフィルム基材で包装されたフィルム包装体の内容物が1セットずつ取り出し可能な衛生用紙のシート積層体であるフィルム包装体において1列に繋がった開封用ミシン目列を有し、そのミシン目部分の強度(最大点荷重)が1.0N/cm以上、3.8N/cm以下、最大点伸度が0.8%以上、3.0%以下である部分を有することで開封を容易にした開封用ミシン目入りフィルム包装体を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、開封用ミシン目入りフィルム包装体、特に開封性を向上させたミシン目を有するフィルム包装体に関する。
従来、フィルムや紙等の素材から作られた袋や箱に、家庭用薄葉紙(ティッシュペーパーやトイレットペーパー)やペーパータオル、キッチンペーパー、各種ワイパー等が交互に折り畳まれた積層体を収納し、内容物である積層体の使用に際しては、適宜開封口から必要量がポップアップ式に引き出され使用される。内容物である積層体を包装し保護するフィルム等から作られた包装体では、ピロー包装やマチ付きのガゼット包装、合わせ包み(キャラメル包装)等の形態が一般的に使用されることが多く、開封口にはミシン目が付与され容易に開封できる構造となっていることが多い。
前記のフィルム等から作られた包装体から内容物を取り出す場合に、一旦ミシン目の開封口を破断した後、1セットずつ取り出すが、ミシン目を破断する場合にミシン目強度が強く開封し難かったり、開封するために強い力を掛けることで内容物の一部を破壊したりすることがある。加えて、強い力でミシン目を破断することで、ミシン目以外のフィルム部分が破断し不必要に開裂してしまい、内容物の保護が不十分になることや見栄えが低下する問題、さらには一度に多くの内容物が包装体から出てしまう等の問題が発生する。また、開封し易いミシン目では、輸送や保管時に少しの衝撃でミシン目が破断し、商品価値を低下させてしまう問題が発生する危険性が高くなる。
特開2008−183034号 公報 特開2016−188092号 公報
本発明は、開封用ミシン目を有するフィルム包装体の開封時の問題点を考慮してなされたものであり、輸送時や保管時には容易に開封せず、内容物の取り出しが必要になった場合には容易に開封用ミシン目で開封可能であり、さらにミシン目以外の部分が開裂し難い開封用ミシン目入りフィルム包装体を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明では以下の内容によって達成することができる。
(1)可撓性のある20μm〜80μmの厚みを有するフィルム基材で包装されたフィルム包装体の内容物が1セットずつ取り出し可能な衛生用紙のシート積層体であるフィルム包装体において1列に繋がった開封用ミシン目列を少なくとも1本以上有し、前記開封用ミシン目列のいずれかの開封用ミシン目列内のミシン目部分の強度(最大点荷重)が1.0N/cm以上、3.8N/cm以下、最大点伸度が0.8%以上、3.0%以下である易開封部分を有することを特徴とする。
(2)上記(1)の可撓性のあるフィルム基材が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂のいずれかを主体とすることを特徴とする。
(3)上記(1)のフィルム包装体の内容物がポップアップ式に1セットずつ取り出し可能な衛生用紙のシート積層体で、該衛生用紙がティッシュペーパー、トイレットペーパー、ペーパータオル、キッチンペーパー、各種ワイパー等から選択される。
本発明により、輸送時や保管時には容易に開封せず、内容物の取り出しが必要になった場合には容易に開封用ミシン目で開封でき、ミシン目以外のフィルム部分が容易に開裂することなく内容物が安定的に取り出し可能な開封用ミシン目入りフィルム包装体を提供することができる。
開封用ミシン目入りフィルム包装体1 開封用ミシン目入りフィルム包装体2 開封用ミシン目入りフィルム包装体3 開封用ミシン目拡大図 フィルム包装体からシートを取り出した外観 図1のフィルム包装体のミシン目に対して直角方向の断面図 Y字ミシン目および開封開始位置表示の拡大図 引張り試験器測定部にフィルムをセットしたイメージ図
以下に図面を参照しながら本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について具体的に説明する。
図1、図2、図4〜図7を参照しながら本発明に係わる開封用ミシン目入りフィルム包装体の第1実施形態を具体的に説明する。図1は、合わせ包み(キャラメル包装)の一例を示したもので、図1に示した開封用ミシン目入りフィルム包装体1は、可撓性フィルムA(符号1)で包装されており、内容物の取り出し口用として仮綴じのミシン目がフィルムに付与され、ミシン目列(符号2)の中央部付近に三角形の頂点を対向させた開封開始位置表示(符号4)が表示され、そのフィルムの両端が折合わされて閉じられている。開封開始位置表示については、必ずしも表示する必要はないが、請求項1のミシン目強度を有する易開封部分を表示することにより使用者の利便性が向上する。図1では、開封用ミシン目列(符号2)が1本となっているが、必要により反対面(底面)や側面にも付与させることができる。中央部区間のミシン目部分(符号3)は、開封開始位置部分であり開封用ミシン目列(符号2)のほぼ中央部が一般的であるが、包装フィルムの開封口等の表示がミシン目の中央部からずらしてある場合や段ボールケース等からのフィルム包装体の取り出し方向が一定で実用上開封口を中央部からずらした方が好ましい場合、つまり手で持つ位置が中央部からずれているような場合等はミシン目の中央部分から開封口をずらすことも可能である。このような場合は易開封部分に合わせて開封開始位置表示等の表示を行うのが好ましい。
図2のように開封開始位置部分を複数箇所設けても良く、図2の事例では2箇所設けているが、必要により、より多くの開封開始位置部分を設けても良い。開封開始位置部分以外のミシン目強度を開封部分と同様としても良いが、開封開始位置部分とミシン目強度を変えて強くあるいは弱くしても良い。開封開始位置部分よりミシン目強度の強い部分をミシン目列内(符号2)に作るとその部分が開封し難く(ミシン目が開裂し難い)なり、勢いよく開封されず異常なフィルムの開裂を防止することができる。また、開封(開裂)し易い部分をミシン目列内に複数箇所に作ることによりミシン目全体を容易にかつ異常なフィルムの開裂がなく綺麗にミシン目を開裂させることができる。逆に開封開始位置部分よりミシン目強度の弱い部分をミシン目列内に作ると開封時に広い範囲のミシン目を簡単に開封することができるため易開封を優先させる場合には有効である。
図4は、ミシン目の拡大図を示したもので、破線の黒線部分がカット部(符号7)で白紙部分がタイ部(符号8)となっている。ミシン目のカット部比率(以下、カット部比率)は、ミシン目の特定の区間のカット部とタイ部の平均値を測定し、カット部の平均値をカット部平均値にタイ部平均値を加えた数値で除した値で示される。同一のフィルムを使用し、カット部比率を変えてフィルムのミシン目強度を調整することも可能であり、フィルム自体の強度を変えてミシン目強度を調整することも可能である。フィルムの強度については、フィルム素材やフィルム厚み、炭酸カルシウム、タルク、シリカ等の無機顔料や各種化合物等の添加物配合量により変化するが、本発明では請求項1に記載された範囲のフィルム物性(強度、厚さ、伸び等)を満足していれば特にフィルムを限定するものではない。
ミシン目形状については、一般的な破線形状(図4)を代表的な例として例示したが、ミシン目開封時に開封の方向性を持たせたY字形状(図7の符号11)やV字形状等のミシン目を用いても良く、この場合は開封開始位置部分を中心に対称にミシン目を入れることにより(図7)、開封時にミシン目から逸れてフィルムが破断する危険性が低下する。方向性を持たせたミシン目については、Y字やV字形状に限定されるものではなく、Y字を変形させた刺又形状等の曲線を用いた形状やY字の線対称の片側等も使用可能である。
図5は、開封用ミシン目を開封して衛生用紙を取り出した図で、図6は、図5のミシン目方向に対して直角方向の断面図で、包装体内部には衛生用紙が1セットずつポップアップ式に取り出せるよう重畳した形で封入されている状態を表わしている。ポケットティッシュ等のポップアップ式にする必要がない場合には衛生用紙を単に重ねた状態で封入してもよい。
ポップアップ式の積層体の製造方法について簡単に説明すると、カートンボックス等に入っているティッシュペーパーは、一般的に長方形に断裁され二つ折りされたシートが交互に向かい合った形で折り重なっており、そのシートの開口部側には、前のシートの後部の略半分と後のシートの前部略半分が入って咥えられている。マルチフォルダ方式での生産では、所定の幅に断裁されたシートロールが必要な数並べられ、それらがシートの流れ方向に送られながら交互に重なった状態に折り畳まれた連続した積層体が形成される。これを所定の長さに断裁することでポップアップ式の積層体を作ることができる。また、2本のロールから供給されるシートを交互に断裁しながら折り畳むことでポップアップ式の積層体を作るインターフォルダ方式の加工機を用いてもポップアップ式の積層体を作ることができる。加えて、ポケットティッシュのようなポップアップ式でなくコンパクトな積層体については、シートを折ながら断裁し重ねる加工機を用いて作ることができる。
包装体を構成するフィルム基材としては、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等が好適であるが、可撓性があり被包装体の保管・保護に適した樹脂フィルムであれば使用可能である。これらフィルムは必要により積層したり、表面への樹脂塗工や金属蒸着等により改質して用いてもよい。また、内容物の隠蔽性を高めるために樹脂中に炭酸カルシウム等の顔料を添加してもよく、印刷により隠蔽性を高めたり、視認性を高めて使用することもできる。
包装体に使用される可撓性のあるフィルムの厚み(JIS P 8118:2014測定)については、20μm〜80μmの範囲であることが好ましい。20μm未満であると一般的にフィルム強度が低くなり、ミシン目加工や熱融着加工時に破断や穴あき等のトラブルを発生させやすい。また、80μmを超えるとフィルムコストが高くなり実用的でないことに加え、可撓性の低下によりフィルムを使用した場合の柔軟性のメリットの消失や熱融着時の熱伝導性低下による加工不良等の問題が生じやすく実用的でない。さらに、包装体から順次内部の積層体(衛生用紙シート)を取り出した時に積層体の嵩が低くなり、それに応じて開封部の高さが低く変形することで取り出し易さが維持でき、取り出し途中のシートの包装体内部への落ち込み等がない等のメリットがあるが、フィルムの柔軟性の低下は、それらの特徴を阻害する要因となるため好ましくない。
本発明の衛生用紙は、家庭用薄葉紙(ティッシュペーパーやトイレットペーパー)やペーパータオル、キッチンペーパー、各種ワイパー等を指し、これらの原料として一般的には木材パルプが用いられるが、各種植物性繊維や古紙パルプ、各種パルプと合成繊維を混抄したシートや不織布等のシートが使用可能であり、必要によりこれらのシートは、多数枚重ね(多数プライ)たり、エンボス加工して使用される。これらのシートは、2〜4枚程度を重ねたシートが使用されることが多いが、特に4枚以内に限定するものではない。
積層体を構成する衛生用紙の一般的な寸法としては、人の手で取り出して拭く、包む等に使われるものであるため、その大きさは折らない状態で1辺が60mm〜250mm程度である場合が多い。このため、開封用ミシン目の長さも60mm〜250mmの範囲にあることが好ましい。シートを開口部から取り出すときの幅に比べ開封用ミシン目の長さが長いとシートが一度に複数セット出たり、次のシートの前部が包装体から出てこない等の問題が発生し易くなる。逆に過度に狭い場合は、シートが簡単に取り出せなかったり途中で破断したりする問題が発生しやすくなる。
開封用ミシン目列内の開封開始位置部分(易開封部分)は、20mm〜100mm程度の範囲が好ましいが、これに限定されるものではなく開封用ミシン目の両端間の長さやフィルム材質、厚み等に応じて長さを選定するのが好ましい。また、易開封部分をミシン目列の中央部付近に1箇所設けることで易開封の機能を達成するが、必要な場合は易開封部分を複数箇所設けても良い。
フィルムに開封用ミシン目を入れる方法としては、金属製のミシン刃を当ててミシン目を作る方法やレーザー光等の高出力光源を用いて局所的にフィルムを加熱しカット部を作る方法がある。レーザー光を用いた場合には、出力の調整によりフィルムに加える熱量を変えて完全なカット部やフィルムを薄くした部分を容易に作ることができる。この方法では、フィルムにカット部が存在しない場合がある。このようなレーザー光等を用いたミシン目作成方法の場合はフィルムが加熱され薄くなった部分を擬似的なカット部とし、加熱されていない部分をタイ部として擬似的なミシン目を構成するのが良い。
請求項1記載のフィルムのミシン目強度の測定は紙やフィルム等のシートの引張り強さと伸び率が測定できる試験器を用いて測定を行った。その測定試料は、図8の左に示すようにミシン目列方向に幅20mmでミシン目に対して直角方向に沿って短冊状にカットした試験片を試験開始前のつかみ間隔(クランプAとクランプBの先端間の距離)を50mmとしミシン目がつかみ間隔の中央に位置するように短冊の両端をクランプで滑らないようにつかみ引張り試験を行った。試験器の引張り速度を100mm/分としてフィルムがミシン目から破断するまで測定した。ミシン目以外の部分から破断した測定値は除外し、10回の測定結果を平均し測定値とした。フィルムを延伸していくと一般的に応力に耐えられなくなり塑性変形して最終的に破断する過程に至る。その過程の中で最大点荷重は最大の引っ張り強さを示すものであり、測定値は10mm(1cm)幅に規格化して評価した。また、測定する試料の幅が20mmより狭い場合は、測定可能な最大幅の試料で測定を行い、10mm幅に規格化してもよい。最大点伸度は最大点荷重時のフィルムの伸び量をつかみ間隔の50mmで除してパーセント表示したものである。最大点伸度が高いほどフィルムを引っ張った時の変形が大きくなり、最大点荷重値が小さくてもフィルムのミシン目の切れ味が悪い傾向になる。最大点荷重が低いフィルムの場合、ミシン目端部でフィルムが異常開裂し易い傾向にあり、異常なフィルム開裂を防止する方法としてミシン目最端部の形状をJ字あるいはU字形状や丸抜き形状にする方法があるがミシン目加工時の生産性が低下したり、不良品が発生する問題がある。
同一のフィルムにおいても開封用ミシン目のタイ部とカット部の長さ(比率)を変えることで最大点荷重を調整することが可能であり、このタイ部とカット部の長さの比率についてはフィルムの材質や厚み、添加物等により適宜調整することが望ましく、実用上開封用ミシン目のタイ部の長さは、0.3mm以上、5mm以下が好ましい。0.3mm未満ではミシン目が簡単に開裂し、5mmを超えると開封し難くなりミシン目の機能を果たさなくなる。また、開封用ミシン目のカット部の長さは、1mm以上、10mm以下が好ましい。1mm未満では、ミシン刃やレーザー光等を用いたミシン目加工において安定した加工ができず問題が発生しやすい。また、10mmを超えるとフィルムが簡単に破断し、輸送や保管に適さないことに加え、ミシン目開口部が大きくなることで保管時に埃等の異物が入りやすい問題も発生する。また、請求項1に示すミシン目強度を有する部分の範囲については特に制限はないが、10mm以上あれば問題なく、好ましくは15mm以上である。前記ミシン目強度の部分が10mm以上あれば、その部分を示す開封開始位置表示に対して少しずれた部分を指で押さえて開封しても容易に開封することができる。
第2の実施形態である図3は、可撓性フィルムC(符号6)で包装されたピロー包装形態の一例であり、ポケットティッシュ等ではピロー包装が使われることが多く、この形態ではコンパクトにする必要があるため包装体に入れるミシン目も短くなり、ミシン目の長さとしては100mm程度以下が一般的である。ミシン目の長さが100mm程度以下の場合は、開封し易くするためのミシン目部分は40mm程度以下にすることが好ましく、ミシン目列の中央部付近に1箇所で機能を達成するが、必要な場合は易開封部分を複数箇所設けても良い。また、被包装体である積層体の厚みが増えた場合には、マチ付きのガゼットを使用することが好ましく、この場合の開封用ミシン目については、合わせ包みやピロー包装時のミシン目仕様が適宜適用可能である。
以下の表1〜4に示すとおり、フィルム包装体として包装形態、フィルム基材、フィルム厚みを変更し、易開封部分(開封開始位置部分)のミシン目仕様と他の部分のミシン目仕様を調製した包装体を作製し評価した。合わせ包み包装体のミシン目では、一例として易開封部分のミシン目仕様をミシン目列の中央部40mm幅とし、そのうちの20mm幅を採取し引張り試験を実施した。ミシン目端部20mm幅も採取し引張り試験を実施した。ピロー包装体のミシン目についてはミシン目列の中央部30mm幅を開封開始位置部分のミシン目仕様とし、合わせ包み包装体と同様に20mm幅を採取し引張り試験を実施した。ミシン目端部についても同様に20mm幅を採取し引張り試験を実施した。
易開封部分のミシン目開封性の評価は、5人の評価者が各2包装体を開封し、それぞれの開封し易さおよび開封後のミシン目開裂異常の有無を評価した。ミシン目開封性は、良、不良の選択とし、評価者5人総てが易開封と判断した時に良好(◎)、4人が易開封とした時に使用可(○)、2人以上が不良とした時に不良(×)とした。ミシン目開封性の評価は、包装体のミシン目が評価者の前側に縦に並ぶように包装体を持ち、その包装体の開封開始位置部分のミシン目から左右に15mm離れたところにそれぞれ左右の親指の中心を置き、力を加えて開封した時に容易に開封するかしないかを評価した。外装フィルム等を開梱しフィルム包装体を取り出す時や衛生用紙等の束をフィルムで包むフィルム包装体製造時、梱包時、輸送時等におけるフィルム包装体のミシン目開裂の可能性の有無については、前記のミシン目開封性評価の方法を用いて、ミシン目から30mm離れたところに左右の親指の中心を置いて開封することで評価した。5人の評価者の2人以上が易開封と評価した時に開梱時のミシン目開裂異常の可能性大(×)とし、1人以下の場合は異常の可能性小(○)とした。また、ミシン目端部開裂異常の評価は、5人の評価者が各2包装体を開封し、計10包装体の端部に5mm以上の開裂異常があるものが3包装体以上ある場合に使用不可(×)、1〜2包装体の場合に使用可(○)、総て異常が無い場合に異常無し(◎)として評価した。これら3項目の評価において×の無いものが使用可能な物と評価した。
表1に示すように実施例1〜10は、フィルム基材がポリエチレン(PE)フィルムで、厚さを20〜80μmの範囲で変えたフィルムを用いミシン目列の長さが180mmで、易開封部分のミシン目区間を40mmとし表に記載したミシン目物性の加工を行い、包装体内部には2プライのティッシュペーパー(二つ折時のサイズ198mm×103mm)150組を封入して合わせ包み仕様の包装体(上面サイズ略200mm×略105mm、高さ略50mm)を作製した。これらの包装体を前記の評価方法で評価を行った結果、総て良好あるいは使用可能な結果が得られた。これらの包装体は、請求項1に記載されているミシン目強度範囲にあり、ミシン目の開封性が良く、開裂異常の無いものであった。
実施例11〜18は、フィルム基材として厚さが20μm〜75μmのポリプロピレン(PP)フィルムを使用し、ミシン目物性を表中の仕様のとおり作製し、実施例1と同様に合わせ包み仕様の包装体を得た。これらの包装体も請求項1に記載されているようにフィルムが可撓性のある20μm〜80μmの厚さの範囲であり、総て使用可能な結果が得られた。
実施例19〜22は、フィルム基材として厚さが25μm〜75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用し、表中のミシン目物性を持つフィルムを作製し、実施例1と同様に合わせ包み仕様の包装体を得た。これらの包装体も前記の評価方法で評価を行った結果、総て使用可能な結果が得られた。
表2の実施例23〜35は、フィルム基材として厚さが20μm〜80μmの各フィルムを使用し、易開封部分のミシン目区間を30mm、全ミシン目区間を80mmとし、ミシン目物性を表中の仕様のとおり作製し、内部の積層体としては一般的なポケットティッシュの状態に折った100mm×75mmサイズの2プライティッシュ10組をピロー包装した。これらの包装体も請求項1に記載されているフィルム物性の範囲であり、前記の評価方法で評価を行った結果、総て使用可能な結果が得られた。
表3の比較例1〜11は、合わせ包みの形態でフィルム基材を実施例に使用したPE、PP、PETの中から選びミシン目の仕様を変更してフィルム包装体を得た。フィルム厚さが20μm未満あるいは80μmを超えるものやミシン目物性(強度)が請求項1の条件を満たさないものでは、開封し難かったり、ミシン目端部での開裂が大きくなったり、開梱時の異常開裂が発生し易く使用上問題のあるものであった。
表4の比較例12〜22は、フィルム基材を実施例に使用したPE、PP、PETの中から選びミシン目の仕様を変更してピロー包装の形態でフィルム包装体を得た。これらも前記の評価を行った結果、いずれかの項目で使用不可あるいは不良との評価となり総て使用不可の判定となった。上記の実施例、比較例ともにミシン目は金属性のミシン刃を用いてミシン目加工を行った。
Figure 2018177364
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Figure 2018177364
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以上のとおり、具体的な材料、ミシン目仕様等の実施形態で本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施例や実施形態の範囲に限定されるものではない。また、主には衛生用紙の用途に適しているが被包装物としては多くの物に適用可能な技術である。
本発明の衛生用紙積層体を包装したフィルム包装体を使用することにより、ミシン目が適度な力で開封し、ミシン目以外の部分では開裂し難いため、取り扱い易く安心して保管できる衛生用紙を提供することができる。
1 可撓性フィルムA
2 開封用ミシン目
3 開封開始位置部分
4 開封開始位置表示
5 可撓性フィルムB
6 可撓性フィルムC
7 ミシン目カット部
8 ミシン目タイ部
9 衛生用紙のシート
10 開封後のミシン目部分
11 Y字ミシン目

Claims (3)

  1. 可撓性のある20μm〜80μmの厚みを有するフィルム基材で包装されたフィルム包装体の内容物が1セットずつ取り出し可能な衛生用紙のシート積層体であるフィルム包装体において1列に繋がった開封用ミシン目列を少なくとも1本以上有し、前記開封用ミシン目列のいずれかの開封用ミシン目列内のミシン目部分の強度(最大点荷重)が1.0N/cm以上、3.8N/cm以下、最大点伸度が0.8%以上、3.0%以下である易開封部分を有することを特徴とする開封用ミシン目入りフィルム包装体。
  2. 請求項1記載の可撓性のあるフィルム基材が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂のいずれかを主体とすることを特徴とする請求項1記載の開封用ミシン目入りフィルム包装体。
  3. 請求項1記載のフィルム包装体の内容物がポップアップ式に1セットずつ取り出し可能な衛生用紙のシート積層体で、該衛生用紙がティッシュペーパー、トイレットペーパー、ペーパータオル、キッチンペーパー、各種ワイパー等から選択されることを特徴とする請求項1記載の開封用ミシン目入りフィルム包装体。
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