JP2018175439A - 血液透析装置における血液回路への補充液ラインの接続状態の判定方法及び判定装置 - Google Patents

血液透析装置における血液回路への補充液ラインの接続状態の判定方法及び判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】血液透析装置において、補充液ラインの血液回路へ接続状態を簡易に判定できる判定方法及び判定装置を提供すること。【解決手段】血液透析装置100Aにおける血液回路110Aへの補充液ライン140の接続状態の判定方法は、動脈側ライン111の一端側と静脈側ライン112の一端側とが接続され、液体が満たされていない状態の血液回路110Aにおいて、血液ポンプ111a及び補液ポンプ140aを動作させるポンプ動作工程と、血液ポンプ111a及び補液ポンプ140aを動作させた後、予め設定された第1時間が経過した状態において気泡検知器111b(112b)により気泡の検知を行う気泡検知工程と、気泡が検知されたか否かにより、補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されているか、静脈側ライン112に接続されているかを判定する判定工程と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、血液透析装置における血液回路への補充液ラインの接続状態の判定方法及び判定装置に関する。
従来、血液透析装置は、患者の血液を浄化するダイアライザやヘモダイアフィルタ等の血液透析器と、血液透析器に接続され患者の血液を循環させるための血液回路と、血液透析器に透析液を導入及び導出するための透析液回路と、血液透析器により除去される水分量に応じた量の補充液を血液回路に送液するための補充液ラインと、により主に構成される。
血液透析装置を用いて行う血液濾過透析は、生理食塩水を補充液とするオフライン方式の他、透析液を補充液とするオンライン方式が知られている(特許文献1参照)。また、補充液の血液回路への送液方法は、血液回路に補充液を注入する場所が血液透析器よりも上流側である前希釈方式と、下流側である後希釈方式の2つに分けられる。
前希釈方式の場合、血液は補充液により希釈されて血液透析器に入り、濾過が行われる。そのため、血液透析器内において血液濃縮が起こりにくい反面、血液濃度が薄くなることにより、補充液量が等しい場合には後希釈方式よりも尿毒症物質の除去効率は低下する。除去効率を高めるためには、後希釈方式の場合と比べて大量の補充液が必要であり、1回の治療当たりの補充液量は一般的に24〜96リットルである。
一方、後希釈方式の場合、血液は希釈されることなく血液透析器に入り、濾過が行われた後、除水量に応じて補充液により希釈される。血液透析器内で血液濃縮が生じない程度に水分が除去されるため、補充液量は前希釈方式に比べて少なく、1回の治療当たりの補充液量は20リットル程度となる。
特開2015−80595号公報
このように、送液方法によって補充液量が異なるため、補充液ラインの血液回路に対する接続間違いは重大な危険につながる可能性がある。よって、血液透析装置の回路を組み立てる際に、補充液ラインの血液回路に対する接続状態が送液方法に対応したものであるか確認する作業が必要となる。
しかしながら、組み立てられた血液回路や透析液回路は、血液透析装置に対して複雑に取り付けられており、補充液ラインが血液回路に対して正しい位置に接続されているか否か、目視により瞬時に判断することは困難である。
従って、本発明は、補充液ラインの血液回路へ接続状態を簡易に判定できる判定方法及び判定装置を提供することを目的とする。
本発明は、血液透析器と、一端側が対象者の動脈に接続され他端側が前記血液透析器に接続される動脈側ライン、及び一端側が前記血液透析器に接続され他端側が対象者の静脈に接続される静脈側ラインを有する血液回路と、前記動脈側ラインに配置される血液ポンプと、前記血液透析器に透析液を導入する透析液導入ライン、及び前記血液透析器から透析液を導出する透析液導出ラインを有する透析液回路と、前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに接続され前記血液回路に補充液を送液する補充液ラインと、前記補充液ラインに配置される補液ポンプと、前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに配置され、気泡を検知する気泡検知器と、を備える血液透析装置における前記血液回路への前記補充液ラインの接続状態の判定方法であって、前記動脈側ラインの一端側と前記静脈側ラインの一端側とが接続され、液体が満たされていない状態の前記血液回路において、前記血液ポンプ及び前記補液ポンプを動作させるポンプ動作工程と、前記血液ポンプ及び前記補液ポンプを動作させた後、予め設定された第1時間が経過した状態において前記気泡検知器により気泡の検知を行う気泡検知工程と、前記気泡検知器により気泡が検知されたか否かにより、前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されているか、前記静脈側ラインに接続されているかを判定する判定工程と、を備える判定方法に関する。
また、前記気泡検知器は、前記動脈側ラインにおける前記補充液ラインの接続箇所よりも一端側に配置され、前記ポンプ動作工程において、前記血液ポンプを前記動脈側ラインの一端側に向けて補充液を流すように動作させ、前記判定工程において、気泡が検知されなかった場合に前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されていると判定し、気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記静脈側ラインに接続されていると判定することが好ましい。
また、本発明は、血液透析器と、一端側が対象者の動脈に接続され他端側が前記血液透析器に接続される動脈側ライン、及び一端側が前記血液透析器に接続され他端側が対象者の静脈に接続される静脈側ラインを有する血液回路と、前記動脈側ラインに配置される血液ポンプと、前記血液透析器に透析液を導入する透析液導入ライン、及び前記血液透析器から透析液を導出する透析液導出ラインを有する透析液回路と、前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに接続され前記血液回路に補充液を送液する補充液ラインと、前記補充液ラインに配置される補液ポンプと、前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに配置され、気泡を検知する気泡検知器と、を備える血液透析装置における前記血液回路への前記補充液ラインの接続状態の判定装置であって、前記動脈側ラインの一端側と前記静脈側ラインの一端側とが接続され、液体が満たされていない状態の前記血液回路において、前記血液ポンプ及び前記補液ポンプを動作させるポンプ動作部と、前記ポンプ動作部により前記血液ポンプ及び前記補液ポンプが動作された後、予め設定された第1時間が経過した状態において前記気泡検知器により気泡の検知を行う気泡検知部と、前記気泡検知器により気泡が検知されたか否かにより、前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されているか、前記静脈側ラインに接続されているかを判定する判定部と、を備える判定装置に関する。
また、前記気泡検知器は、前記動脈側ラインに配置され、前記ポンプ動作部は、前記血液ポンプを前記動脈側ラインの一端側に向けて補充液を流すように動作させ、前記判定部は、気泡が検知されなかった場合に前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されていると判定し、気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記静脈側ラインに接続されていると判定することが好ましい。
また、本発明は、血液透析器と、一端側が対象者の動脈に接続され他端側が前記血液透析器に接続される動脈側ライン、及び一端側が前記血液透析器に接続され他端側が対象者の静脈に接続される静脈側ラインを有する血液回路と、前記動脈側ラインに配置される血液ポンプと、前記血液透析器に透析液を導入する透析液導入ライン、及び前記血液透析器から透析液を導出する透析液導出ラインを有する透析液回路と、前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに接続され前記血液回路に補充液を送液する補充液ラインと、前記補充液ラインに配置される補液ポンプと、前記動脈側ラインに配置され、気泡を検知する動脈側気泡検知器と、前記静脈側ラインに配置され、気泡を検知する静脈側気泡検知器と、を備える血液透析装置における前記血液回路への前記補充液ラインの接続状態の判定方法であって、前記血液回路に液体が充填されかつ前記補充液ラインに気体が充填されている状態において、前記透析液回路から前記血液透析器に透析液を逆ろ過して注入させつつ、前記補液ポンプを動作させるポンプ動作工程と、前記補液ポンプを動作させた後、前記動脈側気泡検知器及び前記静脈側気泡検知器による気泡の検知を開始させて気泡を検知する気泡検知工程と、前記動脈側気泡検知器又は前記静脈側気泡検知器の一方が、他方より先に気泡を検知した場合に、前記補充液ラインが前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインのいずれかに接続されていると判定する判定工程と、を備える判定方法に関する。
また、前記ポンプ動作工程において、前記血液回路に液体が充填されかつ前記補充液ラインに気体が充填されている状態において、前記透析液回路から前記血液透析器に透析液を逆ろ過して注入させつつ、透析液の注入量よりも少ない流量で液体を動脈側ラインの一端側に流すように前記血液ポンプを動作させると共に、前記補液ポンプを動作させ、前記判定工程において、前記動脈側気泡検知器により先に気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されていると判定し、前記静脈側気泡検知器により先に気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記静脈側ラインに接続されていると判定することが好ましい。
また、本発明は、血液透析器と、一端側が対象者の動脈に接続され他端側が前記血液透析器に接続される動脈側ライン、及び一端側が前記血液透析器に接続され他端側が対象者の静脈に接続される静脈側ラインを有する血液回路と、前記動脈側ラインに配置される血液ポンプと、前記血液透析器に透析液を導入する透析液導入ライン、及び前記血液透析器から透析液を導出する透析液導出ラインを有する透析液回路と、前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに接続され前記血液回路に補充液を送液する補充液ラインと、前記補充液ラインに配置される補液ポンプと、前記動脈側ラインに配置され、気泡を検知する動脈側気泡検知器と、前記静脈側ラインに配置され、気泡を検知する静脈側気泡検知器と、を備える血液透析装置における前記血液回路への前記補充液ラインの接続状態の判定装置であって、前記血液回路に液体が充填されかつ前記補充液ラインに気体が充填されている状態において、前記透析液回路から前記血液透析器に透析液を逆ろ過して注入させつつ、前記補液ポンプを動作させるポンプ動作部と、前記ポンプ動作部により前記血液ポンプ及び前記補液ポンプが動作された後、前記動脈側気泡検知器及び前記静脈側気泡検知器による気泡の検知を開始させて気泡を検知する気泡検知部と、前記動脈側気泡検知器又は前記静脈側気泡検知器の一方が、他方より先に気泡を検知した場合に、前記補充液ラインが前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインのいずれかに接続されていると判定する判定部と、を備える判定装置に関する。
また、前記ポンプ動作部は、前記血液回路に液体が充填されかつ前記補充液ラインに気体が充填されている状態において、前記透析液回路から前記血液透析器に透析液を逆ろ過して注入させつつ、透析液の注入量よりも少ない流量で液体を動脈側ラインの一端側に流すように前記血液ポンプを動作させると共に、前記補液ポンプを動作させ、前記判定部は、前記気泡検知部により気泡の検知が開始された後、前記動脈側気泡検知器により先に気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されていると判定し、前記静脈側気泡検知器により先に気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記静脈側ラインに接続されていると判定することが好ましい。
また、前記補液ポンプの送液量は、前記血液ポンプの送液量よりも少なく、かつ、前記透析液の注入量から前記血液ポンプの送液量を引いた量よりも少ないことが好ましい。
また、前記血液回路への補充液の送液方法を設定する設定部と、前記設定部に設定された送液方法と、前記判定部により判定された接続状態とが対応しない場合に報知を行う報知部と、を更に備えることが好ましい。
本発明によれば、血液回路に配置される気泡検知器により気泡の有無を検知し、その検知結果に基づいて補充液ラインの血液回路への接続状態を簡易に判定することが可能となる。
第1実施形態における血液透析装置の概略構成を示す図である。 第1実施形態に係る判定装置を備える血液透析装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る判定方法のフローチャートを示す図である。 第1実施形態において、前希釈方式における回路の接続状態を示す。 第1実施形態において、後希釈方式における回路の接続状態を示す。 第1実施形態における血液回路のプライミングを示す。 本発明の変形例に係る判定方法のフローチャートを示す図である。 第2実施形態における血液透析装置の概略構成を示す図である。 第2実施形態に係る判定装置を備える血液透析装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る判定方法のフローチャートを示す図である。 第2実施形態における血液回路のプライミングを示す。 第2実施形態において、前希釈の場合における回路の接続状態を示す。 第2実施形態において、後希釈の場合における回路の接続状態を示す。
以下、本発明の判定方法及び判定装置を備える血液透析装置の好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の血液透析装置は、腎不全患者や薬物中毒患者の血液を浄化すると共に、血液中の余分な水分を除去し、必要に応じて血液中に水分を補充(補液)する。
また、本実施形態の血液透析装置は、プライミング工程、脱血工程、補液工程、返血工程等の各工程を、血液回路内の透析液の流れを制御することで連続して自動的に行う自動血液透析装置である。本発明の判定方法を、プライミング工程において血液透析装置に適用することで、プライミング工程を利用して補充液ラインの血液回路への接続状態を判定することが可能となる。
<第1実施形態>
第1実施形態の血液透析装置100Aの全体構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態における血液透析装置100Aの概略構成を示す図であり、図2は、血液透析装置100Aの構成を示すブロック図である。
図1及び図2に示すように、血液透析装置100Aは、血液を流すための血液回路110Aと、血液ポンプ111aと、動脈側気泡検知器111bと、静脈側気泡検知器112bと、血液透析器120と、透析液回路130と、透析液送液部133と、補充液ライン140と、補液ポンプ140aと、判定装置としての制御装置150と、を備える。
血液回路110Aは、動脈側ライン111と、静脈側ライン112と、排液ライン113と、を有する。動脈側ライン111、静脈側ライン112、及び排液ライン113は、いずれも液体が流通可能な可撓性を有する軟質のチューブを主体として構成される。
動脈側ライン111は、一端側が後述する血液透析器120の血液導入口122aに接続される。動脈側ライン111には、血液ポンプ111a、動脈側気泡検知器111b、動脈側クランプ111c、及び動脈側接続部111dが配置される。
血液ポンプ111aは、動脈側ライン111を構成するチューブをローラーでしごくことにより、動脈側ライン111の内部の血液やプライミング液等の液体を送出する。
動脈側気泡検知器111bは、動脈側ライン111における後述する補充液ライン140との接続箇所よりも一端側に配置されていればよく、本実施形態では、動脈側ライン111における血液ポンプ111aよりも上流側に配置され、チューブ内の気泡の有無を検出する。
動脈側クランプ111cは、動脈側気泡検知器111bよりも上流側に配置される。動脈側クランプ111cは、動脈側気泡検知器111bによる気泡の検出結果に応じて制御され、動脈側ライン111の流路を開閉する。
動脈側接続部111dは、動脈側ライン111の他端側に配置される。動脈側接続部111dには、患者の血管に穿刺される針が接続される。
静脈側ライン112は、一端側が後述する血液透析器120の血液導出口122bに接続される。静脈側ライン112には、ドリップチャンバ112a、静脈側気泡検知器112b、静脈側クランプ112c、及び静脈側接続部112dが配置される。
ドリップチャンバ112aは、静脈側ライン112に混入した気泡や凝固した血液等を除去するため、一定量の血液を貯留する。
静脈側気泡検知器112bは、ドリップチャンバ112aよりも下流側に配置され、チューブ内の気泡の有無を検出する。
静脈側クランプ112cは、静脈側気泡検知器112bよりも下流側に配置される。静脈側クランプ112cは、静脈側気泡検知器112bによる気泡の検出結果に応じて制御され、静脈側ライン112の流路を開閉する。
静脈側接続部112dは、静脈側ラインの他端側に配置される。静脈側接続部112dには、患者の血管に穿刺される針が接続される。
排液ライン113は、ドリップチャンバ112aに接続される。排液ライン113には、排液ライン用クランプ113aが配置される。排液ライン113は、後述するプライミング工程でプライミング液を排出するためのラインである。
血液透析器120は、筒状に形成された容器本体121と、この容器本体121の内部に収容された透析膜(図示せず)と、を備える。血液透析器120としては、ダイアライザやヘモダイアフィルタが用いられる。容器本体121の内部は、透析膜により血液側流路と透析液側流路とに区画される(いずれも図示せず)。容器本体121には、血液回路110Aに連通する血液導入口122a及び血液導出口122bと、透析液回路130に連通する透析液導入口123a及び透析液導出口123bと、が形成される。
以上の血液回路110A及び血液透析器120によれば、対象者(透析患者)の動脈から取り出された血液は、血液ポンプ111aにより動脈側ライン111を流通して血液透析器120の血液側流路に導入される。血液透析器120に導入された血液は、透析膜を介して後述する透析液回路130を流通する透析液により浄化される。血液透析器120において浄化された血液は、静脈側ライン112を流通して対象者の静脈に返血される。
透析液回路130は、本実施形態では、いわゆる密閉容量制御方式の透析液回路130により構成される。この透析液回路130は、透析液供給ライン131aと、透析液排液ライン131bと、透析液導入ライン132aと、透析液導出ライン132bと、透析液送液部133と、を備える。
透析液送液部133は、透析液チャンバ1331と、バイパスライン1332と、除水/逆ろ過ポンプ1333と、を備える。
透析液チャンバ1331は、一定容量(例えば、300ml〜500ml)の透析液を収容可能な硬質の容器で構成され、この容器の内部は軟質の隔膜(ダイアフラム)により送液収容部1331a及び排液収容部1331bに区画される。
バイパスライン1332は、透析液導出ライン132bと透析液排液ライン131bとを接続する。
除水/逆ろ過ポンプ1333は、バイパスライン1332に配置される。除水/逆ろ過ポンプ1333は、バイパスライン1332の内部の透析液を透析液排液ライン131b側に流通させる方向(除水方向)及び透析液導出ライン132b側に流通させる方向(逆ろ過方向)に送液可能に駆動するポンプにより構成される。
透析液供給ライン131aは、基端側が透析液供給装置(図示せず)に接続され、先端側が透析液チャンバ1331に接続される。透析液供給ライン131aは透析液チャンバ1331の送液収容部1331aに透析液を供給する。
透析液導入ライン132aは、透析液チャンバ1331と血液透析器120の透析液導入口123aとを接続し、透析液チャンバ1331の送液収容部1331aに収容された透析液を血液透析器120の透析液側流路に導入する。
透析液導出ライン132bは、血液透析器120の透析液導出口123bと透析液チャンバ1331とを接続し、血液透析器120から排出された透析液を透析液チャンバ1331の排液収容部1331bに導出する。
透析液排液ライン131bは、基端側が透析液チャンバ1331に接続され、排液収容部1331bに収容された透析液の排液を排出する。
以上の透析液回路130によれば、透析液チャンバ1331を構成する硬質の容器の内部を軟質の隔膜(ダイアフラム)により区画することで、透析液チャンバ1331からの透析液の導出量(送液収容部1331aへの透析液の供給量)と、透析液チャンバ1331(排液収容部1331b)に回収される排液の量と、を同量にできる。
これにより、除水/逆ろ過ポンプ1333を停止させた状態では、血液透析器120に導入される透析液の流量と血液透析器120から導出される透析液(排液)の量とを同量にできる。
また、除水/逆ろ過ポンプ1333を逆ろ過方向に送液するように駆動させた場合には、透析液チャンバ1331から排出された排液の一部がバイパスライン1332及び透析液導出ライン132bを通って再び透析液チャンバ1331に回収される。そのため、血液透析器120から導出される透析液の量は、透析液チャンバ1331に回収される量(即ち、透析液導入ライン132aを流通する透析液の量)から、バイパスライン1332を流通する透析液の量を減じた量となる。これにより、血液透析器120から導出される透析液の量は、バイパスライン1332を通って再び透析液チャンバ1331に回収される透析液(排液)の量分だけ、透析液導入ライン132aを流通する透析液の流量よりも少なくなる。即ち、除水/逆ろ過ポンプ1333を逆ろ過方向に送液するように駆動させた場合は、血液透析器120において、血液回路110Aに所定量の透析液が注入(逆ろ過)される。
一方、除水/逆ろ過ポンプ1333を除水方向に送液するように駆動させた場合には、透析液導出ライン132bを流通する透析液の量は、透析液チャンバ1331に回収される透析液の量(即ち、透析液導入ライン132aを流通する透析液の量)に、バイパスライン1332を流通する透析液の量を加えた量となる。これにより、透析液導出ライン132bを流通する透析液の量は、バイパスライン1332を通って透析液排液ライン131bに排出される透析液(排液)の量分だけ、透析液導入ライン132aを流通する透析液の量よりも多くなる。即ち、除水/逆ろ過ポンプ1333を除水方向に送液するように駆動させた場合は、血液透析器120において、血液から所定量の除水が行われる。
補充液ライン140は、透析液を血液回路110Aに直接供給するためのラインである。図1に示すように、補充液ライン140の上流側は、透析液回路130の透析液導入ライン132aにおける透析液チャンバ1331と透析液導入口123aとの間に接続されている。図1の実線で示すように、補充液ライン140の下流側が、動脈側ライン111における血液ポンプ111aと血液透析器120との間に接続される場合は、前希釈方式の血液濾過透析となる(図4A参照)。また、図1の破線で示すように、補充液ライン140の下流側が、静脈側ライン112におけるドリップチャンバ112aに接続される場合は、後希釈方式の血液濾過透析となる(図4B参照)。
判定装置としての制御装置150は、情報処理装置(コンピュータ)により構成されており、ポンプ動作部151と、気泡検知部152と、クランプ動作部153と、判定部154と、設定部155と、報知部156と、を備える。
ポンプ動作部151は、血液回路110A、透析液回路130、及び補充液ライン140に配置された各種ポンプの動作を制御する。
気泡検知部152は、動脈側気泡検知器111b及び静脈側気泡検知器112bを必要に応じてそれぞれ動作させて気泡の検知を行い、検知結果を取得する。
クランプ動作部153は、各種ポンプの動作や気泡検知部152による気泡の検知結果に応じて、血液回路110A、透析液回路130、及び補充液ライン140に配置された各種クランプの動作(開閉)を制御する。
判定部154は、後に詳細に説明する判定方法において、気泡検知部152による気泡の検知結果に基づいて、補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されているか、静脈側ライン112に接続されているかを判定する。
設定部155は、血液回路110Aへの補充液の送液方法を設定する。具体的には、患者に施される血液透析治療が前希釈方式であるか後希釈方式であるかを設定する。
報知部156は、設定部155に設定された送液方法と、判定部154により判定された補充液ライン140の血液回路110Aへの接続状態とが対応しない場合に報知を行う。
以上、説明した制御装置150は、以下に説明する各工程の制御プログラムを実行することにより、血液透析装置100Aの動作を制御して運転する。
各工程とは、血液回路110Aや血液透析器120を洗浄し清浄化する準備工程であるプライミング工程、穿刺後に患者の血液を血液回路110Aに充填させて体外循環させる脱血工程、脱血工程に続いて行われ血液を透析して浄化する透析工程、透析治療中において血圧低下時等に行う急速補液工程、血液回路110A内の血液を患者の体内に戻す返血工程等である。
本発明では、各回路や各ライン接続して回路を組み立てた後に行われるプライミング工程において、血液回路110Aに接続される補充液ライン140が送液方法に対応した接続状態であるか否かの判定を行う。接続状態が送液方法に対応していない場合は、回路の接続をやり直し、正しい接続状態でプライミング工程を完了させる。その後、脱血工程を経て、透析工程において、前希釈又は後希釈方式の送液方法により、血液回路110Aに補充液を送液しながら血液濾過透析を行う。
次に、図3及び図4を参照して第1実施形態に係る判定方法について説明する。図3は、第1実施形態に係る判定方法のフローチャートを示す図であり、図4Aは、前希釈方式における回路の接続状態を示し、図4Bは、後希釈方式における回路の接続状態を示す。
本実施形態に係る判定方法は、図4A及び図4Bに示すように、動脈側接続部111dと静脈側接続部112dとを接続してプライミングを行う場合に好適である。この場合には、プライミング液は排液ライン113から排出される。
プライミング工程開始前に予め送液方法を設定部155に設定する。図4A及び図4Bに示すように、動脈側接続部111dと静脈側接続部112dとを接続し、排液ライン用クランプ113a、動脈側クランプ111c、静脈側クランプ112c、及び補充液ライン用クランプ140bを開状態とする。プライミング工程開始前であるので、血液回路110A内にプライミング液は満たされておらず、空気が充填された状態である。この状態で、図3に示す判定方法による判定を開始すると共にプライミング工程を行う。
判定開始後のステップS10Aは、ポンプ動作部151により、除水/逆ろ過ポンプ1333、補液ポンプ140a及び血液ポンプ111aを動作させるポンプ動作工程である。ステップS10Aにおいてポンプを動作させることで、補充液ライン140から血液回路110Aにプライミング液として補充液(透析液)を所定の送液量(例えば、50mL/min)で送液して補充液ライン140のプライミングを行う。
本実施形態では、一例として、動脈側ライン111において動脈側接続部111d側へ送液するように血液ポンプ111aを動作させるものとした(図4A及び4B参照)。
ステップS20Aは、各種ポンプの動作開始から第1時間が経過した時点で、気泡検知部152により気泡検知器を動作させて気泡の有無を検知する気泡検知工程である。
ここで第1時間は、補充液ライン140から血液回路110Aに送液されるプライミング液が血液透析器120を介さないで気泡検知器に到達する時間と、プライミング液が血液透析器120を介して気泡検知器に到達する時間との間の時間に設定すればよい。即ち、第1時間経過時点で、回路の接続状態により気泡検知器による気泡の検出結果が異なるように第1時間を適宜、設定すればよい。本実施形態では、第1時間を10秒とした。
また、プライミング液は動脈側ライン111において血液透析器120側から動脈側接続部111d側へ送液されるので、静脈側気泡検知器112bよりも動脈側気泡検知器111bに先に到達する。よって、この場合、第1時間を短く設定できる動脈側気泡検知器111bを気泡検知器として用いるのが好ましい。血液ポンプ111aを逆の方向に動作させる場合は、静脈側気泡検知器112bの方が第1時間を短く設定できるので、静脈側気泡検知器112bを気泡検知器として用いるのが好ましい。
ステップS30Aは、判定部154により、気泡の検知結果に基づいて、補充液ライン140の血液回路110Aへの接続状態を判定する判定工程である。
本実施形態では、血液ポンプ111aは、動脈側ライン111において動脈側接続部111d側へ送液するよう動作するので、気泡検知器において、図4Aに示すように補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されている場合は、第1時間経過時点で、プライミング液は既に動脈側気泡検知器111bに到達しており、気泡は検知されない。一方、図4Bに示すように、補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されている場合は、第1時間経過時点で、プライミング液は動脈側気泡検知器111bに到達していないので、気泡が検知される。よって、気泡が検知される場合は、補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されていると判定され、気泡が検知されない場合は、補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されていると判定される。
ステップS40では、制御装置150は、設定部155で設定された送液方法と判定部154で判定された接続状態とが対応するか否かを判断する。対応する場合(Yes)には、判定を終了し、対応しない場合(No)には、ステップS50にて報知を行い、判定を終了する。
本実施形態において、報知部156により報知が行われる条件について、表1に示す。
Figure 2018175439
判定の終了後、接続状態が正しい場合には、補充液ライン140のプライミングを完了させる。接続状態が誤っている場合には、各種ポンプの動作を停止し、補充液ライン140を血液回路110Aに正しく接続してから、再度、補充液ライン140のプライミングを行う。補充液ライン140のプライミング完了後、図5に示すように各種ポンプを動作させて、血液回路110Aのプライミングを行い、送液方法に対応した正しい接続状態でプライミング工程を完了する。
以上、説明した判定方法によれば、プライミング工程において血液回路110Aをプライミングする前に、補充液ライン140のプライミングを行うことにより、補充液ライン140の血液回路110Aへの接続状態を判定することができる。
以上説明した第1実施形態に係る判定方法及び判定装置(制御装置150)を備える血液透析装置100Aによれば、以下のような効果を奏する。
(1)動脈側ライン111の一端側(動脈側接続部111d)と静脈側ライン112の一端側(静脈側接続部112d)とが接続され、液体が満たされていない状態の血液回路110Aにおいて、ポンプ動作部151は、血液ポンプ111a及び補液ポンプ140aを動作させるポンプ動作工程を行って補充液ライン140から血液回路110Aに補充液を流入させ、気泡検知部152は、第1時間が経過した状態において、気泡検知器111b又は112bにより気泡を検知する気泡検知工程を行い、判定部154は、気泡が検知されたか否かにより補充液ライン140の血液回路110Aへの接続状態を判定する判定工程を行うものとした。これにより、血液透析装置100Aにおけるプライミング工程を利用して、簡易に補充液ライン140の血液回路110Aへの接続状態を判定することが可能となる。
(2)気泡検知器111bを、動脈側ライン111における補充液ライン140の接続箇所よりも一端側に配置し、ポンプ動作部151は、ポンプ動作工程において、血液ポンプ111aを動脈側ライン111の一端側に向けて補充液を流すように動作させ、判定部154は判定工程において、気泡が検知されなかった場合に補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されていると判定し、気泡が検知された場合に補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されていると判定するものとした。これにより、補充液が動脈側ライン111の一端側に向けて流されるので、気泡検知器が静脈側ライン112に配置される場合に比べて、気泡検知工程における第1時間を短く設定することができる。よって、より短い時間で接続状態の判定を行うことができる。
(3)判定装置(制御装置150)を、血液回路110Aへの補充液の送液方法を設定する設定部155と、設定部155に設定された送液方法と、判定部154により判定された接続状態とが対応しない場合に報知を行う報知部156と、を更に備えるものとした。これにより、補充液ライン140の血液回路110Aへの接続状態が誤っている場合に、速やかに医療従事者に報知することができる。
<変形例>
次に、第1実施形態の変形例につき、図6を参照して説明する。
変形例に係る判定方法は、第1時間が経過するまでにプライミング液が気泡検知器に到達したか否かにより、接続状態の判定を行うものである。気泡の検知を開始する時点が第1実施形態と異なる以外は、血液透析装置100Aの構成は同様であるので、説明を省略する。
第1実施形態と同様に、プライミング工程開始前に予め送液方法を設定部155に設定する。図4A及び図4Bに示すように、動脈側接続部111dと静脈側接続部112dとを接続し、排液ライン用クランプ113a、動脈側クランプ111c、静脈側クランプ112c、及び補充液ライン用クランプ140bを開状態とする。プライミング工程開始前であるので、血液回路110A内及び補充液ライン140内にプライミング液は満たされておらず、空気が充填された状態である。この状態で、図6に示す判定方法による判定を開始すると共にプライミング工程を行う。
判定開始後のステップS10Aは、ポンプ動作部151により、除水/逆ろ過ポンプ1333、補液ポンプ140a及び血液ポンプ111aを動作させるポンプ動作工程である。補充液ライン140から血液回路110Aにプライミング液として補充液(透析液)を所定の送液量(例えば、50mL/min)で送液して補充液ライン140のプライミングを行う。
ステップS20A’は、各種ポンプの動作開始後に、気泡検知部152により気泡検知器を動作させて気泡の有無を検知する気泡検知工程である。気泡の検知結果は、プライミング液が気泡検知器に到達するまで気泡有りとなり、プライミング液が到達すると気泡無しとなる。
ステップS30A’は、判定部154により、ポンプ動作開始から第1時間が経過するまでに気泡検知器にプライミング液が到達したか否か、即ち、気泡を検知しなくなったか否かにより、補充液ライン140の血液回路110Aへの接続状態を判定する判定工程である。ここで第1時間は、第1実施形態の場合と同様に設定することができる。
変形例では、血液ポンプ111aは、動脈側ライン111において動脈側接続部111d側へ送液するよう動作するので、気泡検知器において、図4Aに示すように補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されている場合は、第1時間経過時点で、プライミング液は既に動脈側気泡検知器111bに到達しており、気泡は検知されない。一方、図4Bに示すように、補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されている場合は、第1時間経過時点で、プライミング液は動脈側気泡検知器111bに到達していないので、気泡は検知される。よって、第1時間が経過するまでにプライミング液が到達して気泡が検知されなくなった場合は、補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されていると判定され、第1時間が経過してもプライミング液が到達せずに気泡が検知される場合は、補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されていると判定される。
ステップS40では、制御装置150は、設定部155で設定された送液方法と判定部154で判定された接続状態とが対応するか否かを判断する。対応する場合(Yes)には、判定を終了し、対応しない場合(NO)には、ステップS50にて報知部156が報知を行い、判定を終了する。
変形例において、報知部156により報知が行われる条件について、表2に示す。
Figure 2018175439
判定の終了後、接続状態が誤っている場合には、各種ポンプの動作を停止し、補充液ライン140を血液回路110Aに正しく接続してから、再度、補充液ライン140のプライミングを行う。補充液ライン140のプライミング終了後、血液回路110Aのプライミングを行う。具体的には、図5に示すように、動脈側クランプ111c、静脈側クランプ112c、及び排液ライン用クランプ113aを開とし、補充液ライン用クランプ140bを閉とした状態とする。ポンプ動作部151により図5に示すように各種ポンプを動作させて、血液透析器120に透析液を逆ろ過により注入して、血液回路110Aのプライミングを行う。
このように各種ポンプを動作させて、血液回路110Aのプライミングを行い、送液方法に対応した正しい接続状態でプライミング工程を完了する。
以上、説明した判定方法によれば、プライミング工程において血液回路110Aをプライミングする前に、補充液ライン140のプライミングを行い、第1時間経過後の気泡の検知の有無を確認することにより、補充液ライン140の血液回路110Aへの接続状態を判定することができる。
以上説明した変形例に係る判定方法及び判定装置(制御装置150)を備える血液透析装置100Aによれば、上記効果(1)〜(3)と同様の効果を奏する。
<第2実施形態>
次に、図7〜図11を参照して、第2実施形態について説明する。
第2実施形態の血液透析装置100Bの全体構成について、図7及び図8を参照して説明する。図7は、本発明の第2実施形態における血液透析装置100Bの概略構成を示す図であり、図8は、血液透析装置100Bを示すブロック図である。
第2実施形態は、血液透析装置100Bにおける血液回路110Bが排液用ラインを備えておらず、通気ライン114を備えている点、また、血液透析装置100Bが液面調整ポンプ114bを備えている点で第1実施形態の血液透析装置100Aと異なる。その他の構成は、同様の符号を付して説明を省略する。
図7及び図8に示すように、血液透析装置100Bは、血液を流すための血液回路110Bと、血液ポンプ111aと、動脈側気泡検知器111bと、静脈側気泡検知器112bと、血液透析器120と、透析液回路130と、透析液送液部133と、補充液ライン140と、補液ポンプ140aと、判定装置としての制御装置150と、液面調整ポンプ114bと、を備える。
血液回路110Bは、動脈側ライン111と、静脈側ライン112と、通気ライン114と、を有する。
静脈側ライン112は、一端側が血液透析器120の血液導出口122bに接続される。静脈側ライン112には、ドリップチャンバ112a、静脈側気泡検知器112b、静脈側クランプ112c、及び静脈側接続部112dが配置される。
ドリップチャンバ112aは、静脈側ライン112に混入した気泡や凝固した血液等を除去するため、一定量の血液を貯留する。
静脈側気泡検知器112bは、ドリップチャンバ112aよりも下流側に配置され、チューブ内の気泡の有無を検出する。
静脈側クランプ112cは、静脈側気泡検知器112bよりも下流側に配置される。静脈側クランプ112cは、静脈側気泡検知器112bによる気泡の検出結果に応じて制御され、静脈側ライン112の流路を開閉する。
静脈側接続部112dは、静脈側ラインの他端側に配置される。静脈側接続部112dには、患者の血管に穿刺される針が接続される。
通気ライン114は、ドリップチャンバ112a内の空気を流入出させるために設けられるチューブであり、一端側がドリップチャンバ112aの上部に接続される。通気ライン114には、電磁弁で構成されて通気ライン114の流路を開閉する通気ライン用クランプ114aが配置される。また、通気ライン114の他端側には、ドリップチャンバ112a内に空気を流出入させて液体の液面高さを調整するための液面調整ポンプ114bが配置される。
以上の血液回路110B及び血液透析器120によれば、対象者(透析患者)の動脈から取り出された血液は、血液ポンプ111aにより動脈側ライン111を流通して血液透析器120の血液側流路に導入される。血液透析器120に導入された血液は、透析膜を介して後述する透析液回路130を流通する透析液により浄化される。血液透析器120において浄化された血液は、静脈側ライン112を流通して対象者の静脈に返血される。
次に、図9〜図11を参照して第2実施形態に係る判定方法について説明する。図9は、第2実施形態に係る判定方法のフローチャートを示す図であり、図10は、プライミング工程において、血液回路110Bをプライミングする場合の説明図である。図11Aは、前希釈方式における回路の接続状態を示し、図11Bは、後希釈方式における回路の接続状態を示す。
本実施形態に係る判定方法は、図10及び図11に示すように、動脈側接続部111dと静脈側接続部112dとを接続しないで、プライミングを行う場合に好適である。この場合には、プライミング液は、動脈側接続部111d及び静脈側接続部112dからそれぞれ排出される。
また、本実施形態に係る判定方法では、判定開始前に、予め血液回路110Bをプライミングしておき、血液回路110Bにプライミング液(逆ろ過透析液)が充填されかつ補充液ライン140にプライミング液(補充液としての透析液)が充填されていない(気体が充填されている)状態において、接続状態の判定を行う。
図10に示すように、動脈側クランプ111c、静脈側クランプ112c、及び通気ライン用クランプ114aを開とし、補充液ライン用クランプ140bを閉とした状態とする。ポンプ動作部151により図10に示すように各種ポンプを動作させて、透析液回路130から血液透析器120に透析液を逆ろ過により注入して、血液回路110Bのプライミングを行う。補充液ライン140のプライミングは行わないで、補充液ライン140に空気が充填された状態で次に説明する接続状態の判定を行う。また、ドリップチャンバ112aの液面高さは、血液回路110Bのプライミング中に液面調整ポンプ114bにより、所定の液面高さに調整される。その後、クランプ動作部153により通気ライン用クランプ114aを動作させて閉状態とすることにより、液面高さは保持される。
判定開始前に予め送液方法を設定部155に設定する。
図9に示すように、判定開始後のステップS10Bは、動脈側クランプ111c、静脈側クランプ112c及び補充液ライン用クランプ140bを開とし、通気ライン用クランプ114aを閉とした状態で、ポンプ動作部151により、除水/逆ろ過ポンプ1333、補液ポンプ140a及び血液ポンプ111aを動作させるポンプ動作工程である。ポンプ動作部151により、図11A及び11Bに示すように各種ポンプを動作させて、血液透析器120に透析液が逆ろ過により350mL/minの流量で注入され、補充液ライン140から補充液(透析液)が血液回路110Bに50mL/minの流量で送液される。また、血液ポンプ111aは、動脈側接続部111d側へ200mL/minの流量で送液するよう動作される。よって、プライミング液(逆ろ過透析液、補充液)が動脈側接続部111dから200mL/minの流量で、また、静脈側接続部112dから200mL/minの流量でそれぞれ排出される。
各種ポンプの送液量は、補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されている場合は、補充液ライン140に充填されていた空気の一部が動脈側気泡検知器111bに先に到達し、他の一部が血液透析器120を通って静脈側気泡検知器112bに後で到達するよう設定すればよく、また、補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されている場合は、空気の一部が静脈側気泡検知器112bに先に到達し、他の一部が血液透析器120を通って動脈側気泡検知器111bに後で到達するよう設定すればよい。
本実施形態においては、補液ポンプ140aの送液量を、血液ポンプ111aの送液量よりも少なく、かつ、血液透析器120に逆ろ過で注入される透析液の注入量から血液ポンプ111aの送液量を引いた量よりも少なく設定するものとした。これにより、補充液ライン140から血液回路110Bに送られる空気は、血液透析器120を通過することなく、動脈側気泡検知器111b及び静脈側気泡検知器112bのいずれか一方に送られる。
ステップS20Bは、気泡検知部152により、ポンプ動作部151による各種ポンプの動作開始後に、動脈側気泡検知器111b及び静脈側気泡検知器112bを動作させて気泡の検知を開始して気泡を検知する気泡検知工程である。
図11Aに示すように、補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されている場合は、補充液ライン140に充填されていた空気は、動脈側気泡検知器111bに到達して検知される。また、図11Bに示すように、補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されている場合は、補充液ライン140に充填されていた空気は、静脈側気泡検知器112bに到達して検知される。
ステップS30Bは、判定部154により、気泡の検知結果に基づいて、補充液ライン140の血液回路110Bへの接続状態を判定する判定工程である。
判定部154は、気泡検知部152により気泡の検知が開始された後、動脈側気泡検知器111bにより先に気泡が検知された場合に補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されていると判定し、静脈側気泡検知器112bにより先に気泡が検知された場合に補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されていると判定する。
ステップS40では、制御装置150は、設定部155で設定された送液方法と判定部154で判定された接続状態とが対応するか否かを判断する。対応する場合(Yes)には、判定を終了し、対応しない場合(No)には、ステップS50にて報知を行い、判定を終了する。
本実施形態において、報知部156により報知が行われる条件について、表3に示す。
Figure 2018175439
判定の終了後、接続状態が正しい場合には、プライミングを続け、血液回路110B及び補充液ライン140から空気を除去してプライミング工程を完了する。接続状態が誤っている場合には、各種ポンプの動作を停止し、補充液ライン140を血液回路110Bに正しく接続してから、再度、補充液ライン140及び血液回路110Bのプライミングを行い、送液方法に対応した正しい接続状態でプライミング工程を完了する。
以上、説明した判定方法によれば、プライミング工程において血液回路110Bをプライミングしてプライミング液で満たされた状態で、空気が充填されている補充液ライン140のプライミングを行い、動脈側ライン111及び静脈側ライン112で気泡検知を行うことにより、補充液ライン140の血液回路110Bへの接続状態を判定することができる。
以上説明した第2実施形態に係る判定方法及び判定装置(制御装置150)を備える血液透析装置100Bによれば、以下のような効果を奏する。
(4)血液回路110Bに液体が充填されかつ補充液ライン140に気体が充填されている状態において、ポンプ動作部151は、透析液回路130から血液透析器120に透析液を逆ろ過して注入させつつ、透析液の注入量よりも少ない流量で液体を動脈側ライン111の一端側に流すように血液ポンプ111aを動作させると共に、補液ポンプ140aを動作させるポンプ動作工程を行い、ポンプ動作部151により血液ポンプ111a及び補液ポンプ140aを動作させた後、気泡検知部152は、動脈側気泡検知器111b及び静脈側気泡検知器112bによる気泡の検知を開始させて気泡を検知する気泡検知工程を行い、判定部154は、動脈側気泡検知器111bにより先に気泡が検知された場合に補充液ライン140が動脈側ライン111に接続されていると判定し、静脈側気泡検知器112bにより先に気泡が検知された場合に補充液ライン140が静脈側ライン112に接続されていると判定する判定工程を行うものとした。これにより、血液透析装置100Bにおけるプライミング工程を利用して、簡易に補充液ライン140の血液回路110Bへの接続状態を判定することが可能となる。
(5)補液ポンプ140aの送液量を、血液ポンプ111aの送液量よりも少なく、かつ、透析液の注入量から血液ポンプ111aの送液量を引いた量よりも少なくするものとした。これにより、補充液ライン140から血液回路110Bに送られる空気は、血液透析器120を通過することなく、動脈側気泡検知器111b及び静脈側気泡検知器112bのいずれか一方に送られる。
(6)判定装置(制御装置150)を、血液回路110Bへの補充液の送液方法を設定する設定部155と、設定部155に設定された送液方法と、判定部154により判定された接続状態と、が対応しない場合に報知を行う報知部156と、を更に備えるものとした。これにより、補充液ライン140の血液回路110Bへの接続状態が誤っている場合に、速やかに医療従事者に報知することができる。
以上、本発明の接続状態の判定補法及び判定装置の好ましい各実施形態及び変形例について説明したが、本発明は、上述した各実施形態及び変形例に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、第1実施形態及び変形例では、一例として、動脈側ラインにおいて血液透析器側から動脈側接続部側へ送液するように血液ポンプを動作させ、第1時間が経過した状態において、動脈側気泡検知器により気泡の有無(プライミング液が到達したか否か)を検出したがこれに限らない。動脈側ラインにおいて動脈側接続部側から血液透析器側へ送液するように血液ポンプを動作させてもよく、静脈側気泡検知器により気泡の有無(プライミング液が到達したか否か)を検出してもよい。
また、第2実施形態では、ポンプ動作工程において、透析液回路130から血液透析器120に透析液を逆ろ過して注入させつつ、透析液の注入量よりも少ない流量で液体を動脈側ライン111の一端側に流すように血液ポンプ111aを動作させると共に、補液ポンプ140aを動作させたが、これに限らない。即ち、血液ポンプを動作させることなくポンプ動作工程を実施してもよい。
100A、100B 血液透析装置
110A、110B 血液回路
111 動脈側ライン
111a 血液ポンプ
111b 動脈側気泡検知器
111d 動脈側接続部
112 静脈側ライン
112b 静脈側気泡検知器
112d 静脈側接続部
120 血液透析器
130 透析液回路
131a 透析液供給ライン
131b 透析液排液ライン
132a 透析液導入ライン
132b 透析液導出ライン
133 透析液送液部
1331 透析液チャンバ
1332 バイパスライン
1333 除水/逆ろ過ポンプ
140 補充液ライン
140a 補液ポンプ
150A、150B 制御装置(判定装置)
151 ポンプ動作部
152 気泡検知部
153 クランプ動作部
154 判定部
155 設定部
156 報知部

Claims (12)

  1. 血液透析器と、
    一端側が対象者の動脈に接続され他端側が前記血液透析器に接続される動脈側ライン、及び一端側が前記血液透析器に接続され他端側が対象者の静脈に接続される静脈側ラインを有する血液回路と、
    前記動脈側ラインに配置される血液ポンプと、
    前記血液透析器に透析液を導入する透析液導入ライン、及び前記血液透析器から透析液を導出する透析液導出ラインを有する透析液回路と、
    前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに接続され前記血液回路に補充液を送液する補充液ラインと、
    前記補充液ラインに配置される補液ポンプと、
    前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに配置され、気泡を検知する気泡検知器と、
    を備える血液透析装置における前記血液回路への前記補充液ラインの接続状態の判定方法であって、
    前記動脈側ラインの一端側と前記静脈側ラインの一端側とが接続され、液体が満たされていない状態の前記血液回路において、前記血液ポンプ及び前記補液ポンプを動作させるポンプ動作工程と、
    前記血液ポンプ及び前記補液ポンプを動作させた後、予め設定された第1時間が経過した状態において前記気泡検知器により気泡の検知を行う気泡検知工程と、
    前記気泡検知器により気泡が検知されたか否かにより、前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されているか、前記静脈側ラインに接続されているかを判定する判定工程と、を備える判定方法。
  2. 前記気泡検知器は、前記動脈側ラインにおける前記補充液ラインの接続箇所よりも一端側に配置され、
    前記ポンプ動作工程において、前記血液ポンプを前記動脈側ラインの一端側に向けて補充液を流すように動作させ、
    前記判定工程において、気泡が検知されなかった場合に前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されていると判定し、気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記静脈側ラインに接続されていると判定する請求項1に記載の判定方法。
  3. 血液透析器と、
    一端側が対象者の動脈に接続され他端側が前記血液透析器に接続される動脈側ライン、及び一端側が前記血液透析器に接続され他端側が対象者の静脈に接続される静脈側ラインを有する血液回路と、
    前記動脈側ラインに配置される血液ポンプと、
    前記血液透析器に透析液を導入する透析液導入ライン、及び前記血液透析器から透析液を導出する透析液導出ラインを有する透析液回路と、
    前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに接続され前記血液回路に補充液を送液する補充液ラインと、
    前記補充液ラインに配置される補液ポンプと、
    前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに配置され、気泡を検知する気泡検知器と、
    を備える血液透析装置における前記血液回路への前記補充液ラインの接続状態の判定装置であって、
    前記動脈側ラインの一端側と前記静脈側ラインの一端側とが接続され、液体が満たされていない状態の前記血液回路において、前記血液ポンプ及び前記補液ポンプを動作させるポンプ動作部と、
    前記ポンプ動作部により前記血液ポンプ及び前記補液ポンプが動作された後、予め設定された第1時間が経過した状態において前記気泡検知器により気泡の検知を行う気泡検知部と、
    前記気泡検知器により気泡が検知されたか否かにより、前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されているか、前記静脈側ラインに接続されているかを判定する判定部と、を備える判定装置。
  4. 前記気泡検知器は、前記動脈側ラインに配置され、
    前記ポンプ動作部は、前記血液ポンプを前記動脈側ラインの一端側に向けて補充液を流すように動作させ、
    前記判定部は、気泡が検知されなかった場合に前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されていると判定し、気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記静脈側ラインに接続されていると判定する請求項3に記載の判定装置。
  5. 前記血液回路への補充液の送液方法を設定する設定部と、
    前記設定部に設定された送液方法と、前記判定部により判定された接続状態とが対応しない場合に報知を行う報知部と、を更に備える請求項3又は4に記載の判定装置。
  6. 血液透析器と、
    一端側が対象者の動脈に接続され他端側が前記血液透析器に接続される動脈側ライン、及び一端側が前記血液透析器に接続され他端側が対象者の静脈に接続される静脈側ラインを有する血液回路と、
    前記動脈側ラインに配置される血液ポンプと、
    前記血液透析器に透析液を導入する透析液導入ライン、及び前記血液透析器から透析液を導出する透析液導出ラインを有する透析液回路と、
    前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに接続され前記血液回路に補充液を送液する補充液ラインと、
    前記補充液ラインに配置される補液ポンプと、
    前記動脈側ラインに配置され、気泡を検知する動脈側気泡検知器と、
    前記静脈側ラインに配置され、気泡を検知する静脈側気泡検知器と、
    を備える血液透析装置における前記血液回路への前記補充液ラインの接続状態の判定方法であって、
    前記血液回路に液体が充填されかつ前記補充液ラインに気体が充填されている状態において、前記透析液回路から前記血液透析器に透析液を逆ろ過して注入させつつ、前記補液ポンプを動作させるポンプ動作工程と、
    前記補液ポンプを動作させた後、前記動脈側気泡検知器及び前記静脈側気泡検知器による気泡の検知を開始させて気泡を検知する気泡検知工程と、
    前記動脈側気泡検知器又は前記静脈側気泡検知器の一方が、他方より先に気泡を検知した場合に、前記補充液ラインが前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインのいずれかに接続されていると判定する判定工程と、を備える判定方法。
  7. 前記ポンプ動作工程において、前記血液回路に液体が充填されかつ前記補充液ラインに気体が充填されている状態において、前記透析液回路から前記血液透析器に透析液を逆ろ過して注入させつつ、透析液の注入量よりも少ない流量で液体を動脈側ラインの一端側に流すように前記血液ポンプを動作させると共に、前記補液ポンプを動作させ、
    前記判定工程において、前記動脈側気泡検知器により先に気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されていると判定し、前記静脈側気泡検知器により先に気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記静脈側ラインに接続されていると判定する請求項6に記載の判定方法。
  8. 前記補液ポンプの送液量は、前記血液ポンプの送液量よりも少なく、かつ、前記透析液の注入量から前記血液ポンプの送液量を引いた量よりも少ない請求項6又は7に記載の判定方法。
  9. 血液透析器と、
    一端側が対象者の動脈に接続され他端側が前記血液透析器に接続される動脈側ライン、及び一端側が前記血液透析器に接続され他端側が対象者の静脈に接続される静脈側ラインを有する血液回路と、
    前記動脈側ラインに配置される血液ポンプと、
    前記血液透析器に透析液を導入する透析液導入ライン、及び前記血液透析器から透析液を導出する透析液導出ラインを有する透析液回路と、
    前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインに接続され前記血液回路に補充液を送液する補充液ラインと、
    前記補充液ラインに配置される補液ポンプと、
    前記動脈側ラインに配置され、気泡を検知する動脈側気泡検知器と、
    前記静脈側ラインに配置され、気泡を検知する静脈側気泡検知器と、
    を備える血液透析装置における前記血液回路への前記補充液ラインの接続状態の判定装置であって、
    前記血液回路に液体が充填されかつ前記補充液ラインに気体が充填されている状態において、前記透析液回路から前記血液透析器に透析液を逆ろ過して注入させつつ、前記補液ポンプを動作させるポンプ動作部と、
    前記ポンプ動作部により前記血液ポンプ及び前記補液ポンプが動作された後、前記動脈側気泡検知器及び前記静脈側気泡検知器による気泡の検知を開始させて気泡を検知する気泡検知部と、
    前記動脈側気泡検知器又は前記静脈側気泡検知器の一方が、他方より先に気泡を検知した場合に、前記補充液ラインが前記動脈側ライン又は前記静脈側ラインのいずれかに接続されていると判定する判定部と、を備える判定装置。
  10. 前記ポンプ動作部は、前記血液回路に液体が充填されかつ前記補充液ラインに気体が充填されている状態において、前記透析液回路から前記血液透析器に透析液を逆ろ過して注入させつつ、透析液の注入量よりも少ない流量で液体を動脈側ラインの一端側に流すように前記血液ポンプを動作させると共に、前記補液ポンプを動作させ、
    前記判定部は、前記気泡検知部により気泡の検知が開始された後、前記動脈側気泡検知器により先に気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記動脈側ラインに接続されていると判定し、前記静脈側気泡検知器により先に気泡が検知された場合に前記補充液ラインが前記静脈側ラインに接続されていると判定する請求項9に記載の判定装置。
  11. 前記補液ポンプの送液量は、前記血液ポンプの送液量よりも少なく、かつ、前記透析液の注入量から前記血液ポンプの送液量を引いた量よりも少ない請求項9又は10に記載の判定装置。
  12. 前記血液回路への補充液の送液方法を設定する設定部と、
    前記設定部に設定された送液方法と、前記判定部により判定された接続状態とが対応しない場合に報知を行う報知部と、を更に備える請求項9〜11のいずれかに記載の判定装置。
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