JP2018173230A - 室外機冷却補助装置及び室外機冷却補助方法 - Google Patents

室外機冷却補助装置及び室外機冷却補助方法 Download PDF

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Yoshimasa Nakano
吉雅 中野
山本 明和
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Abstract

【課題】熱交換器のスケール付着や腐食、微生物による汚染を防止し、冷房装置の運転効率を高め、省力化を可能にする冷房装置用室外機の冷却補助装置及び冷却補助方法を提供する。
【解決手段】本実施形態による冷却補助装置は、室内機と室外機を組み合わせた冷房装置の該室外機が有する熱交換器を冷却する室外機冷却補助装置であって、給水源から供給された純水に銀イオンを添加し、該銀イオンを含む機能性純水を生成する銀イオン添加部2と、前記機能性純水を昇圧し、前記室外機又は該室外機の周辺の空気に向けて該機能性純水を噴霧ノズル9から噴霧する噴霧ポンプ4と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋外に設置された冷房装置用室外機の熱交換器の放熱特性を向上させ、冷房装置全体の省力化を可能にする室外機冷却補助装置及び室外機冷却補助方法に関する。
地球温暖化により平均気温が上昇する中で、空調施設の設置が世界中に普及してきている。地球温暖化防止策の一環として、フロン系冷媒の使用を禁ずる措置が講じられている。しかし、代替の熱媒体は熱交換率が低く、空調を有効に機能させるための消費エネルギーが大きくなり、却って地球温暖化を進めてしまう懸念があった。
一般に、冷房装置は屋外に室外機を備え、熱媒体が室外機の熱交換器を通して放熱し、室内の空調設備で冷熱を放出する仕組みになっている。その為、熱交換器による放熱特性が冷房装置全体の運転効率に大きく影響する。
都市部のオフィスビル等では、限られた屋上スペースに多数の室外機が密集した状態で設置され、それらが日差しに晒されることで、各室外機の熱交換器自体の温度及び室外機周辺の空気温度の上昇を招き、熱交換器の放熱特性の低下が懸念されていた。
そこで、従来、室外機の熱交換器の放熱特性の向上を図るべく、室外機の熱交換器を冷却する冷却補助装置が使用されていた(例えば特許文献1参照)。この冷却補助装置は、熱交換器に向けて散水し、熱交換器自体を冷却することにより放熱性を高め、冷却装置全体の運転効率向上を図っている。
従来の冷却補助装置は、熱交換器に向けて水道水を直接散水していた。散水と停止を繰り返すことで、水の蒸発乾燥により、水道水に含まれるカルシウム、マグネシウム、シリカ等の成分からなるスケール(水垢)が熱交換器に付着し、熱交換器の性能が損なわれることがあった。また、水道水に含まれる塩素成分等の酸化物質により、熱交換器の材料の腐食を招くこともあった。
このような問題を解決する為に、室外機の吸気面に各種充填材を組み込んだパネルを設置し、そのパネルに散水することで、室外機に直接的に散水することなく、パネルを通過する空気を間接的に冷却し、室外機の熱効率を改善する手法が知られている(例えば特許文献2参照)。
しかし、このようなパネルを設置する場合も、水道水等のスケール成分を含む水を散水すると、充填材にスケール成分が析出し、通気の妨げとなっていた。また、パネルの取り外しや洗浄が必要となり、設備費、据え付け費、交換洗浄費等のコストがかかっていた。
そこで、供給水から逆浸透膜装置により逆浸透処理水(以下、RO水という)を生成する手段を冷却補助装置に設け、RO水を熱交換器に向けて散布するようにしたものが提案されている(例えば特許文献3参照)。
しかし、RO水を生成するためには、多量の濃縮水を系外に排出する必要があり、RO水の生成に高価な設備と維持管理費がかかることになる。
また、RO水を熱交換器に向けて散布する場合、大量のRO水を必要とするため、冷却に有効に利用されないRO水を回収して再使用する工夫等がなされていることがあるが、空気汚染や微生物汚染等で装置にトラブルが発生するおそれがあった。
そこで、大量のRO水を必要とする際の上記問題点を解決する為に、RO水を熱交換器に向けて直接的に散水するのではなく、室外機の熱交換器とは反対方向に霧状で噴霧し、室外機の周辺の空気を冷却することで、室外機に吸引される空気を間接的に冷却し、少量のRO水で熱効率を改善する冷却補助装置が提案されている。(例えば特許文献4参照)。
特開2000−65409号公報 特許第4081377号公報 特開2010−243144号公報 特開2016−56959号公報
特許文献3のような従来の技術では、RO水を直接熱交換器に散布して熱交換器を冷却する構造であることから、熱交換器にRO水を万遍なく散水する、即ち、広い散水対象面に対し多量のRO水を散布する必要があった。
実際、室外機の熱交換器は、熱い冷媒が通る配管にアルミフィンが密集して積層配列されているため、散水ノズル周辺はRO水で充満されるが、周囲には拡散されず、無駄にRO水が浪費されていた。
また、逆浸透膜処理は、給水中のスケール成分となる塩類を除去するため、スケール成分が膜面で濃縮・析出して蓄積し、膜の透過水量を減少させるため、きめ細かい制御を行わない場合は、安全性を考慮して、その給水量の約半分をブライン水(塩類濃度の高い水)として系外に排出している場合が多い。従って、廃棄されるブライン水は、上水道料金と下水道料金の合計金額が費用としてかかり、冷却能力のある水として有効に利用されないことになる。
よって、このRO水を利用した冷却補助装置では、多量のRO水を生成するため大型の逆浸透膜処理水生成手段を必要とし、その分、装置の導入コスト及び運転コストが嵩むという問題があった。
さらに、逆浸透膜処理装置は、微生物の障害という課題もあった。実際の冷房装置用室外機は、連続的には稼働しておらず、冷房対象の状況に基づき稼働が制御されており、長時間にわたり停止することが度々ある。そのため、RO透過膜面から散水ノズルまでの配管が微生物で汚染され、膜面の閉塞、ノズルの詰まり、熱交換器表面及び周囲の環境の汚染といった問題が生じていた。
さらに、散水装置は、水配管に樹脂製チューブを利用することが多く、チューブの種類によっては、冬季の低温による凍結破損や、チューブ本体からの成分の溶出等の可能性があり、室外機冷却部の腐食につながるおそれがあった。
冷却補助装置は、冷房装置から室外機への指令信号を受け、連動して散水することが効率的であるが、既存の設備では、指令信号の受信処理が困難であり、配線等の工事費が嵩む。そのため、従来は、稼働日時・稼働時間・外気温・降雨条件等を事前設定して見込み散水していた。条件設定は作業員が現場を訪問した際に行われ、現場を常時監視する人員は配置されていなかった。そのため、運転状況や周辺環境に応じた適切な散水量制御を行うことは困難であった。
また、装置内の水の凍結等のトラブルは、作業員の定期訪問管理で対処され、長期間放置されている場合があった。
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、熱交換器のスケール付着や腐食、微生物による汚染を防止し、冷房装置の運転効率を高め、省力化を可能にする冷房装置用室外機の冷却補助装置及び冷却補助方法を提供することを目的とする。
本発明による室外機冷却補助装置は、室内機と室外機を組み合わせた冷房装置の該室外機が有する熱交換器を冷却する室外機冷却補助装置であって、給水源から供給された純水に銀イオンを添加し、該銀イオンを含む機能性純水を生成する銀イオン添加部と、前記機能性純水を昇圧し、前記室外機又は該室外機の周辺の空気に向けて該機能性純水を噴霧ノズルから噴霧する噴霧ポンプと、を備えるものである。
本発明の一態様において、前記銀イオン添加部は、銀イオンを添着させたフィルタである。
本発明の一態様では、前記フィルタは活性炭フィルタである。
本発明の一態様では、昇圧された前記機能性純水を貯留するタンクと、該タンクから前記噴霧ノズルへ該機能性純水を送液する配管に設けられた弁と、該弁の開閉を制御する制御装置と、をさらに備える。
本発明の一態様では、前記室外機の排気ファンからの排気の風速を測定する風速センサと、該排気の温度を測定する温度センサと、をさらに備え、前記制御装置は、前記風速センサ及び前記温度センサの測定結果から前記排気ファンの排熱量を計算し、算出した排熱量に基づいて噴霧間隔を計算して、前記弁の開閉を制御する。
本発明による室外機冷却補助方法は、室内機と室外機を組み合わせた冷房装置の該室外機が有する熱交換器を冷却する室外機冷却補助方法であって、給水源から供給された純水に銀イオンを添加し、該銀イオンを含む機能性純水を生成し、噴霧ノズルから、前記室外機又は該室外機の周辺の空気に向けて該機能性純水を噴霧するものである。
本発明の一態様では、銀イオンを添着させたフィルタに前記純水を通水して前記機能性純水を生成する。
本発明の一態様では、前記室外機の排気ファンからの排気の風速及び温度を測定し、測定結果から該排気ファンの排熱量を計算し、算出した排熱量に基づく噴霧間隔で前記機能性純水を噴霧する。
本発明によれば、銀イオンを含む機能性純水を噴霧するため、熱交換器のスケール付着や腐食、微生物による汚染を防止しつつ、室外機を冷却し、冷房装置の運転効率を高めることができる。
本発明の実施形態による室外機冷却補助装置の概略構成図である。 同実施形態による機能水フィルタの断面図である。
以下、図面を参照して本発明についてさらに詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係る室外機冷却補助装置(以下、冷却補助装置と記載する)を示す。冷却補助装置は、機能水フィルタ2、噴霧ポンプ4、圧力調整タンク8、噴霧ノズル9、制御装置10等を備え、冷房装置の室外機30の周辺に水を噴霧するものである。
給水源から冷却補助装置に供給された純水が、配管1を介して機能水フィルタ2に供給される。配管1に設けられた弁V1の開閉により純水の供給有無を切り替えることができる。例えば、工場等の純水が供給される環境では、既存の純水配管から冷却補助装置に対して純水を供給する。そのような環境でない場合は、純水を生成する手段を設け、スケール成分を除去し、電気伝導率として20μS/cm以下程度に塩類を除去した純水を機能水フィルタ2に供給することが好ましい。
配管1には、給水水質を測定する水質センサ11、及び給水圧を測定する圧力センサ12が設けられている。水質センサ11は、例えば溶存イオン濃度や電気伝導率を測定する。水質センサ11及び圧力センサ12の測定結果は制御装置10に入力される。
また、配管1には、後述する水抜き操作で使用される吸気弁V2、及び機能水フィルタ2からの銀イオンを純水に添加する量を制限する制御弁V5が設けられている。制御弁V5によって機能水フィルタ2へ流す純水の量と、機能水フィルタ2をバイパスする水の量を調節し、噴霧する純水中の銀イオン濃度を調節する。
機能水フィルタ2は、供給された純水に銀イオンを添加し、銀イオンを含んだ殺菌性のある機能性純水を生成する。図2に機能水フィルタ2の構成の一例を示す。機能性フィルタ2は、円柱状の筐体21と、筐体21の中心部に軸心方向に沿って設けられた精密濾過膜22と、精密濾過膜22の外周側に設けられ、精密濾過膜22と不織布23との間に保持されている活性炭フィルタ24とを備える。活性炭フィルタ24は、銀イオンが添着された繊維状活性炭からなる濾過材である。この他、活性炭フィルタ24の代わりに銀ゼオライトを樹脂に練り込んだ多孔性濾過材等も使用可能である。
供給口25を介して機能水フィルタ2に供給された純水は、活性炭フィルタ24の通水に伴い銀イオンが添加され、機能性純水となる。活性炭フィルタ24への通水によって噴霧に使用する純水中の銀イオン濃度は、5〜300ppbとなることが好ましく、10〜30ppbとなることがより好ましい。この噴霧用純水は、電気伝導率が10〜30μS/cmとなることが好ましく、15〜20μS/cmとなることがさらに好ましい。
機能性純水は、精密濾過膜22により膜濾過処理され、排出口26から排出される。活性炭フィルタ24からの懸濁物が、後段の噴霧ノズル9を閉塞することがないように、精密濾過膜22の孔径を数μm〜10μm程度とすることが好ましい。
機能水フィルタ2で生成された機能性純水は、機能水フィルタ2をバイパスした純水と合流し、噴霧ポンプ4により吸引されて配管3を流れる。配管3には、機能性純水の水圧を測定する圧力センサ13、機能性純水の水質を測定する水質センサ14、及び機能性純水の流量を測定する流量センサ15が設けられている。水質センサ14は、例えば銀イオン濃度や電気伝導率を測定する。圧力センサ13、水質センサ14及び流量センサ15の測定結果は制御装置10に入力される。
噴霧ポンプ4は、配管5,6を介して、機能性純水を圧力調整タンク8に供給する。配管5には、噴霧ポンプ4による噴霧圧を測定する圧力センサ16が設けられている。圧力センサ16の測定結果は制御装置10に入力される。噴霧ポンプ4は、圧力センサ16の測定値が一定範囲、例えば0.2〜2.0MPaで稼働するように制御装置10により制御されている。圧力調整タンク8には、機能性純水が一定圧で供給される。なお、純水の供給圧力が元々高い場合は、噴霧ポンプ4を省略することも可能である。
配管5と配管6との連結点には配管7の一端が連結されており、この配管7には弁V3が設けられている。配管7の他端には1又は複数の噴霧ノズル9が設けられている。弁V3を開とすることで、噴霧ポンプ4により昇圧されて圧力調整タンク8に貯留されている機能性純水が、配管6及び7を介して噴霧ノズル9へ送られる。噴霧ノズル9は、室外機30の周辺の空気に向けて機能性純水を微細な霧状に噴霧する。噴霧された機能性純水が蒸発することで周辺の空気が冷却され、室外機30の空気による熱交換を効率化することができる。
弁V3と噴霧ノズル9との間にドレン弁V4が設けられている。このドレン弁V4は、噴霧圧力を高くして噴霧ノズル9から間欠噴霧を行う際に、残圧で噴霧ノズル9から機能水が垂れることを防止するものである。また、ドレン弁V4は、冬期における凍結防止のための水抜き弁としても使用される。
機能水フィルタ2において純水に銀イオンを添加して機能性純水を生成することで、機能水フィルタ2の後段側の配管3、5〜7や噴霧ノズル9の微生物による閉塞を防止することができる。また、微生物による室外機30の汚染や腐食を防止することができる。
機能水フィルタ2は、銀イオンを放出する能力が有限の為、銀イオンの放出が少なくなったら、濾材(活性炭フィルタ24)を交換する必要がある。そのため、制御装置10は、水質センサ11で測定された純水の電気伝導率と、水質センサ14で測定された機能性純水の電気伝導率とを比較し、その差が所定値以下となった場合、活性炭フィルタ24からの銀イオンの放出が少なくなってきていると判定する。制御装置10は、流量センサ15の測定結果から機能水の積算流量を計算し、活性炭フィルタ24の交換時期を予測して、管理者に報知する。活性炭フィルタ24を交換するためのメンテナンス要員を無駄なく派遣できるため、メンテナンスコストを削減できる。
室外機30は、室内の空調機の稼働状況により冷媒の圧縮を行うコンプレッサと、空気の吸気及び排気を行うファン31の稼働を自動的にコントロールしており、熱交換の最適化が図られている。室外機30の熱交換器では、室内機から送られた冷媒がコンプレッサで断熱圧縮され昇温し、その冷媒がアルミフィン付き配管内を通り、アルミフィンを空気が通ることで、昇温した冷媒と熱交換する。冷やされた冷媒は、断熱膨張で更に冷却されて室内機の冷却に使用される。冷却補助装置は、室外機の稼働状況に連動して、機能性純水の噴霧間隔が決定されることが好ましい。
また、室外機30は、一般に屋外に設置されており、雨が降っている場合は、機能性純水を噴霧する必要性が低い。従って、天候や周囲環境を考慮して、機能性純水の噴霧間隔が決定されることが好ましい。
そこで、本実施形態では、屋外の風速、気温、湿度を計測する風速センサ41、温度センサ42及び湿度センサ43を設け、測定結果を制御装置10に入力する。
さらに、室外機30の断熱圧縮後の冷媒配管と冷却された冷媒の集合配管とに温度センサ44を取り付けて、配管そのものの温度を直接測定したり、赤外線センサ45で間接的に測定したりする。また、室外機30の排気ファン31近傍に、排気の風速を測定する風速センサ46及び排気の温度を測定する温度センサ47を設ける。センサ44〜47の測定結果は制御装置10に入力される。
また、室外機30の電源ケーブルに消費電力を計測する電力量センサ48を設けてもよい。
例えば、制御装置10は、風速センサ46及び温度センサ47の測定結果から、排気ファン31の排熱量(排気熱量)を計算し、排熱量の変動に応じて、室外機30を効率良く冷却できる噴霧間隔を計算する。制御装置10は、算出した噴霧間隔に基づいて弁V3の開閉を制御する。排熱量は、性能の明確な排気ファン31の流量と風速との相関を事前に計測しておくことで、算出できる。
また、制御装置10は、温度センサ44又は赤外線センサ45の測定結果から、室外機30の断熱圧縮後の冷媒配管の温度と、冷却された冷媒の集合配管の温度との温度差を計算し、冷却空気の効果から、室外機30を効率良く冷却できる噴霧間隔を計算することができる。
制御装置10は、風速センサ41、温度センサ42及び湿度センサ43の測定結果から分かる室外機30の周囲の空気の温度や湿度等をさらに考慮して、噴霧間隔を計算することが好ましい。
制御装置10は、電力量センサ48により測定される消費電力から、室外機30の稼働状況を検知したり、機能性純水の噴霧による消費電力の削減効果を計算したりすることができる。
室外機30の周辺に、振動を検知するセンサや、モータからの漏れ磁束を検知するセンサを設け、室外機30の稼働状況を検知してもよい。振動を検知するセンサとしてはピエゾ素子を利用した振動感知センサを利用することができる。モータからの漏れ磁束を検知するセンサとしては、鉄芯にコイルを巻いたもので発生した電圧を検知する磁束漏れ感知センサやホール素子を利用することができる。
このように室外機30の周辺に複数のセンサを設け、周囲の環境や室外機30の運転状況を検知し、噴霧間隔を制御することで、噴霧水量を抑制し、効率良く室外機30を冷却できる。
室外機30が複数設けられている場合、各室外機30の動作は必ずしも同じにはならないため、各室外機30に各種センサを設置し、室外機30毎の運転状況を検知することが好ましい。
制御装置10は、サーバ装置40と通信を行う通信機能を有していてもよい。例えば、制御装置10は、風速センサ41、温度センサ42及び湿度センサ43の測定結果をサーバ装置40に通知する。サーバ装置40は、制御装置10から通知された情報を蓄積し、冷却補助装置の経時・経年変化をグラフ化して表示することができる。サーバ装置40は、通知された温度や湿度等と、蓄積されたデータとを比較し、室外機30の排熱が最も効率的に行うことができる噴霧間隔を算出し、制御装置10に通知する。制御装置10は、通知された噴霧間隔に基づいて、弁V3の開閉を制御する。
サーバ装置40は、気象庁の発表する気象予測データを利用して、冷却補助装置の設置場所の天候に応じた噴霧間隔を制御装置10に通知してもよい。
冬季における凍結予防として、外気温が所定値以下になることが予測される場合は、弁を開放し、冷却補助装置内の水抜きを行ってもよい。弁の開閉判定は、制御装置10が行ってもよいし、サーバ装置40が設けられたデータセンタで行い、遠隔操作により水抜きを行ってもよい。
弁V1を閉じ、吸気弁V2、弁V3及びドレン弁V4を開けると共に、制御弁V5を全量が機能水フィルタ2側に流れるように全開にし、噴霧ポンプ4を稼働させることにより、吸気弁V2から空気を吸引し、機能水フィルタ2、圧力調整タンク8、各配管内の水をドレン弁V4から系外に排出することができる。噴霧ポンプ4は、空気で空運転をさせることになるため、各種センサの計測値を監視し、適当な運転を行う。
このような自動水抜き処理により、メンテナンス要員の派遣コストを削減し、長期間のメンテナンスフリーを実現できる。
制御弁V5は、機能水フィルタ2で機能性純水を生成する際、長期の運転停止によって機能水フィルタ2から溶出した高濃度の銀イオンが機能水フィルタ2をバイパスした純水に大量に混入することを防止するため、徐々に開度を調整して噴霧する純水中の銀イオン濃度を最適化している。そのため、機能水フィルタ2の交換寿命を大きく伸ばし、メンテナンス要員の派遣コストと消耗品コストを削減し、長期間のメンテナンスフリーを実現できる。
上記実施形態では、噴霧ノズル9から室外機30の周辺の空気に向けて機能性純水を噴霧する例について説明したが、室外機30の熱交換器に向けて機能性純水を直接噴霧してもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
2 機能水フィルタ
4 噴霧ポンプ
8 圧力調整タンク
9 噴霧ノズル
10 制御装置

Claims (8)

  1. 室内機と室外機を組み合わせた冷房装置の該室外機が有する熱交換器を冷却する室外機冷却補助装置であって、
    給水源から供給された純水に銀イオンを添加し、該銀イオンを含む機能性純水を生成する銀イオン添加部と、
    前記機能性純水を昇圧し、前記室外機又は該室外機の周辺の空気に向けて該機能性純水を噴霧ノズルから噴霧する噴霧ポンプと、
    を備える室外機冷却補助装置。
  2. 請求項1において、前記銀イオン添加部は、銀イオンを添着させたフィルタであることを特徴とする室外機冷却補助装置。
  3. 請求項2において、前記フィルタは活性炭フィルタであることを特徴とする室外機冷却補助装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    昇圧された前記機能性純水を貯留するタンクと、
    該タンクから前記噴霧ノズルへ該機能性純水を送液する配管に設けられた弁と、
    該弁の開閉を制御する制御装置と、
    をさらに備えることを特徴とする室外機冷却補助装置。
  5. 請求項4において、
    前記室外機の排気ファンからの排気の風速を測定する風速センサと、
    該排気の温度を測定する温度センサと、
    をさらに備え、
    前記制御装置は、前記風速センサ及び前記温度センサの測定結果から前記排気ファンの排熱量を計算し、算出した排熱量に基づいて噴霧間隔を計算して、前記弁の開閉を制御することを特徴とする室外機冷却補助装置。
  6. 室内機と室外機を組み合わせた冷房装置の該室外機が有する熱交換器を冷却する室外機冷却補助方法であって、
    給水源から供給された純水に銀イオンを添加し、該銀イオンを含む機能性純水を生成し、
    噴霧ノズルから、前記室外機又は該室外機の周辺の空気に向けて該機能性純水を噴霧することを特徴とする室外機冷却補助方法。
  7. 請求項6において、銀イオンを添着させたフィルタに前記純水を通水して前記機能性純水を生成することを特徴とする室外機冷却補助方法。
  8. 請求項6又は7において、
    前記室外機の排気ファンからの排気の風速及び温度を測定し、測定結果から該排気ファンの排熱量を計算し、算出した排熱量に基づく噴霧間隔で前記機能性純水を噴霧することを特徴とする室外機冷却補助方法。
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