JP2018172903A - コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート構造物用の型枠構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コンクリート構造物の製造方法は、打設済みの第1のコンクリート体の上に新たな第2のコンクリート体を打設する、コンクリート構造物の製造方法であって、第2のコンクリート体を打設するための合板製の型枠を設置する型枠設置工程と、型枠の外側に上下方向に沿って所定の間隔で複数の型枠支持材を設置する型枠支持材設置工程と、第1のコンクリート体と第2のコンクリート体との境界となる打継部の上方近傍域において型枠と型枠支持材との間に位置するように、打継部に沿って所定の厚みを有する板状体を設置する板状体設置工程と、板状体設置工程にて板状体を設置した後に、型枠の内側にコンクリートを流し込むコンクリート打設工程と、を備える。
【選択図】 図1
Description
しかしながら、特許文献1が開示するコンクリート構造体の施工方法は、打継部の表面に生じる引張応力等に伴うひび割れの発生を防止することを目的とするものであり、段差やモルタル分の流出による打継部の美感を改善するものではない。
上記(2)の製造方法によれば、型枠設置工程において設置された型枠と、型枠支持材設置工程において設置された型枠支持材との間に、板状体を押し入れるので、板状体を型枠又は型枠支持材に打ち付ける等の工程が不要であり、板状体の設置が容易である。
上記(3)の製造方法によれば、板状体の材質は、木材であるので、型枠の内側に流し込まれたコンクリートの側圧によって押し潰され、この型枠の内側に膨らんだ部分は第1のコンクリート体の壁面と面一となる。
上記(4)の製造方法によれば、板状体の所定の厚みは、2ミリメートルから6ミリメートルの範囲の任意の厚みであるので、建設現場において比較的簡単に手に入れることができる。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るコンクリート構造物Bの製造方法は、打設済みの第1のコンクリート体B1の上に新たな第2のコンクリート体B2を打設するものである。
本発明の一実施形態に係るコンクリート構造物Bの製造方法は、型枠設置工程(図1(a))と、型枠支持材設置工程(図1(b))と、板状体設置工程(図1(c))と、コンクリート打設工程(図1(d))と、を備えている。
合板製の型枠11は、コンクリートパネル又はコンパネとも称され、耐水性が高く安価な合板が用いられている。
合板製の型枠11は、例えば、厚み12ミリメートルのベニヤ板が採用される。
型枠支持材12は、例えば、60ミリメートル×60ミリメートルの四角形の鋼管(角鋼管)が採用される。
合板製の型枠11と型枠支持材12との間に位置するように板状体14を設置するとは、予め板状体14を合板製の型枠11に打ち付けて設置すること、予め板状体14を型枠支持材12に取り付けて設置すること、型枠設置工程において設置された合板製の型枠11と型枠支持材設置工程において設置された型枠支持材12との間に押し入れることを含むものである。
板状体14は、打継部B3の上方域において合板製の型枠11を内側に膨らませるためのものである。
打継部B3の上方近傍域は、打継部B3の上縁から合板製の型枠11の高さ方向半分の位置までの領域で任意の領域を設定可能であり、板状体14は、例えば、締付金具13と同じ高さにおいて合板製の型枠11と型枠支持材12との間に位置するように、打継部B3に沿って配置する。
この実施形態に係るコンクリート構造物Bの製造方法によれば、型枠設置工程において設置された合板製の型枠11と、型枠支持材設置工程において設置された型枠支持材12との間に、板状体14を押し入れるので、板状体14を合板製の型枠11又は型枠支持材12に打ち付ける等の工程が不要であり、板状体14の設置が容易である。
この実施形態に係るコンクリート構造物Bの製造方法によれば、板状体14の材質は、木材であるので、合板製の型枠11の内側に流し込まれたコンクリートMの側圧によって押し潰され、この合板製の型枠11の内側に膨らんだ部分は第1のコンクリート体B1の壁面B1Aと面一となる。
板状体14は、例えば、厚み2.5ミリメートルの木質ボード(ベニヤ板)が採用される。
この実施形態に係るコンクリート構造物Bの製造方法によれば、板状体14の所定の厚みは、2ミリメートルから6ミリメートルの範囲の任意の厚みであるので、建設現場において比較的簡単に手に入れることができる。
図2及び図3に示すように、本発明の一実施形態に係るコンクリート構造物用の型枠構造1は、合板製の型枠11と、複数の型枠支持材12と、所定の厚みを有する板状体14と、を備えている。
合板製の型枠11は、例えば、厚手のベニヤ板の片側表面にコンクリートの付着を防ぐように平滑にするための塗料が塗布されたものであり、鋼板製の型枠よりも軽量かつ安価であり、鋼板製の型枠よりも変形容易である。
合板製の型枠11は、コンクリートパネル又はコンパネとも称され、耐水性が高く安価な合板が用いられている。
合板製の型枠11には、例えば、厚み12ミリメートルのベニヤ板が採用される。
複数の型枠支持材12は、合板製の型枠11を支持するためのものであり、例えば、合板製の型枠11の外側に上下方向に沿って等間隔に設置されている。型枠支持材12は、例えば、横断面が四角形の鋼管で構成されている。
型枠支持材12は、例えば、60ミリメートル×60ミリメートルの四角形の鋼管(角鋼管)が採用される。
板状体14は、合板製の型枠11に打ち付けられた状態で合板製の型枠11と複数の型枠支持材12との間に設置されてもよいし、複数の型枠支持材12に取り付けられた状態で合板製の型枠11と複数の型枠支持材12との間に設置されてもよい。また、合板製の型枠11と複数の型枠支持材12との間に押し入れられて挟持された状態で設置されてもよい。
所定の厚みを有する板状体14は、第1のコンクリート体B1の上方近傍域において合板製の型枠11を内側に膨らませるためのものである。
第1のコンクリート体B1の上方近傍域は、第1のコンクリート体B1の上縁B1Bから合板製の型枠11の高さ方向半分の位置までの領域で任意に設定可能であり、例えば、締付金具13よりも僅かに高い位置において合板製の型枠11と型枠支持材12との間に第1のコンクリート体B1の上縁B1Bに沿って配置されている。
板状体14の幅は、例えば、30ミリメートルから100ミリメートルの範囲で任意の幅である。例えば、板状体14は、後述する締付金具13と同一の幅に設定される。
板状体14の厚みは、2ミリメートルから6ミリメートルの範囲の任意の厚みである。例えば、板状体14に木質ボード(ベニヤ板)を用いる場合には、木質ボードの厚みは、1.8ミリメートル、2.5ミリメートル、5.5ミリメートルで規格化されているので、これらから任意の厚みを選定することができる。
板状体14は、例えば、厚み2.5ミリメートルの木質ボード(ベニヤ板)が用いられる。
11 型枠
12 型枠支持材
13 締付金具
14 板状体
B コンクリート構造物
B1 第1のコンクリート体
B1A 壁面
B1B 上縁
B11 セパレータ
B12 コーン
B2 第2のコンクリート体
B3 打継部
M コンクリート
Claims (5)
- 打設済みの第1のコンクリート体の上に新たな第2のコンクリート体を打設する、コンクリート構造物の製造方法であって、
前記第2のコンクリート体を打設するための合板製の型枠を設置する型枠設置工程と、
前記型枠の外側に上下方向に沿って所定の間隔で複数の型枠支持材を設置する型枠支持材設置工程と、
前記第1のコンクリート体と前記第2のコンクリート体との境界となる打継部の上方近傍域において前記型枠と前記型枠支持材との間に位置するように、前記打継部に沿って所定の厚みを有する板状体を設置する板状体設置工程と、
前記板状体設置工程にて前記板状体を設置した後に、前記型枠の内側にコンクリートを流し込むコンクリート打設工程と、
を備えることを特徴とするコンクリート構造物の製造方法。 - 前記板状体設置工程では、前記型枠設置工程において設置された型枠と、前記型枠支持材設置工程において設置された前記型枠支持材との間に、前記板状体を押し入れることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物の製造方法。
- 前記板状体の材質は、木材であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の製造方法。
- 前記板状体の所定の厚みは、2ミリメートルから6ミリメートルの範囲の任意の厚みであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のコンクリート構造物の製造方法。
- 打設済みの第1のコンクリート体の設置された合板製の型枠と、
前記型枠の外側に上下方向に沿って所定の間隔で設置された複数の型枠支持材と、
前記第1のコンクリート体の上方近傍域において前記型枠と前記複数の型枠支持材との間に前記第1のコンクリート体の上縁に沿って設置された所定の厚みを有する板状体と、
を備えることを特徴とするコンクリート構造物用の型枠構造。
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JP2017070953A JP6836450B2 (ja) | 2017-03-31 | 2017-03-31 | コンクリート構造物の製造方法及びコンクリート構造物用の型枠構造 |
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