JP2018168913A - 車両用自動変速機 - Google Patents

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Dequan Huang
徳権 黄
大貴 井上
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Abstract

【課題】車両の状態に基づいて変速指令を出力する所謂自動変速モードにおいてプレシフト完了後にクラッチ待機制御を最適に行える車両用自動変速機を提供することを目的とする。【解決手段】車両の状態に基づいて変速指令を出力する変速指令部を備え、加速指向検出部により加速指向を検出した場合に、プレシフトを完了した後に、変速指令が出力される前にクラッチ待機制御部により、原動機において発生するトルクが伝達されていない第一クラッチ及び第二クラッチのうちの一方のクラッチにおいてトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するために、一方のクラッチに対応する第一クラッチアクチュエータ及び第二クラッチアクチュエータのうちの一方のクラッチアクチュエータの動作を開始する。【選択図】図4

Description

本発明は、二つのクラッチを備える車両用自動変速機に関するものである。
近年、車両の自動変速機の1つに、奇数段と偶数段の二系統に分かれた変速機構を有し、それぞれの変速機構に原動機からのトルクを係合離脱してトルク伝達を可能にする二つのクラッチを有するいわゆるデュアルクラッチ式自動変速機(DCT)が注目されている。このデュアルクラッチ式自動変速機では、車両の走行中に、トルク伝達がされていない側の変速機構の変速段を予め成立(プレシフト)させておき、変速指令が発せられた場合に、前記変速機構側のクラッチに繋ぎ替えることにより高速な変速を実現している。例えば第二速段で走行している場合には、車両の走行状況に応じて第一速段又は第三速段が成立して待機している。
このデュアルクラッチ式自動変速機では、前述の変速指令が、変速マップに基づいて変速の開始を自動的に指令する自動変速モードと、運転者による例えばアップスイッチ又はダウンスイッチの操作に基づいて変速の開始を指令する手動変速モードと、が知られている。手動変速モードの場合は運転者によるアップスイッチ又はダウンスイッチの操作による変速指令後、変速が完了するまでの時間を短縮するために、前記トルク伝達がされていない側の変速機構を、プレシフトさせ、そのプレシフトの終了後、運転者によるアップスイッチ又はダウンスイッチの操作によって変速指令をする前に、トルク伝達がされていない側のクラッチはトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するクラッチ待機制御をしていた。この様にして、手動変速モードにおいては。運転者の操作による変速指令の出力後、直ちにトルク伝達を開始できる様にしていた。(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−91063号公報
しかしながら、上記従来のデュアルクラッチ式自動変速機にあっては、手動による変速指令後即ち手動変速モードにおいて、直ちにトルク伝達を開始できる様にしたものである。自動変速モードにおいても、従来の手動変速モードと同様にプレシフト完了後にクラッチ待機制御を実施する事で変速指令後に直ちにトルク伝達を開始できる様にすることが可能である。しかし、一般に自動変速モードは手動変速モードに対して使用頻度が高く、手動変速モードと同様の方法を取った場合クラッチの耐久性を悪化させる虞がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたものであり、車両の状態に基づいて変速指令を出力する所謂自動変速モードにおいてプレシフト完了後にクラッチ待機制御を最適に行える車両用自動変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る車両用自動変速機では、原動機において発生するトルクが入力される第一入力軸と、前記原動機において発生するトルクが入力される第一入力軸とは異なる第二入力軸と、前記原動機と前記第一入力軸との間で伝達されるトルクを調整可能な第一クラッチと、前記原動機と前記第二入力軸との間で伝達されるトルクを調整可能な第二クラッチと、前記第一クラッチの伝達されるトルクの調整を行う第一クラッチアクチュエータと、前記第二クラッチの伝達されるトルクの調整を行う第二クラッチアクチュエータと、出力部材と、前記第一入力軸と前記出力部材との間に設けられた複数の変速段から一つの変速段を選択することにより前記第一入力軸と前記出力部材との間のトルク伝達を確立する第一変速機構と、前記第二入力軸と前記出力部材との間に設けられた複数の変速段から一つの変速段を選択することにより前記第二入力軸と前記出力部材との間のトルク伝達を確立する第二変速機構と、車両の状態に基づいて変速指令を出力する変速指令部と、前記変速指令が出力されるのを予測して前記変速指令が出力される前にプレシフト指令を出力するプレシフト指令部と、前記プレシフト指令に基づき、前記原動機において発生するトルクが伝達されていない前記第一クラッチ及び前記第二クラッチのうちの一方のクラッチに対応する前記第一変速機構及び前記第二変速機構のうちの一方の変速機構において、待機変速段を確立するプレシフトを実行するプレシフト制御部と、前記変速指令に基づき、前記第一クラッチアクチュエータ及び前記第二クラッチアクチュエータを制御することにより、前記原動機において発生するトルクが伝達されている前記第一クラッチ及び前記第二クラッチのうちの他方のクラッチから前記一方のクラッチへ繋ぎ替えて変速を行う変速制御部と、運転者の加速指向を検出する加速指向検出部と、前記プレシフト制御部により前記プレシフトを完了した後に前記加速指向検出部により前記加速指向を検出した場合に、前記変速指令部により前記変速指令が出力される前に前記一方のクラッチにおいてトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するために、前記一方のクラッチに対応する前記第一クラッチアクチュエータ及び前記第二クラッチアクチュエータのうちの一方のクラッチアクチュエータの動作を開始するクラッチ待機制御部と、を備えたことを要旨とする。
本発明に係る車両用自動変速機によれば、車両の状態に基づいて変速指令を出力する変速指令部を備え、加速指向検出部により加速指向を検出した場合に、プレシフトを完了した後に、変速指令が出力される前にクラッチ待機制御部により、一方のクラッチにおいてトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するために、一方のクラッチに対応する第一クラッチアクチュエータ及び第二クラッチアクチュエータのうちの一方のクラッチアクチュエータの動作を開始する。これにより、車両の状態に基づいて変速指令を出力する所謂自動変速モードにおいて、プレシフト完了後のクラッチ待機制御を加速指向を検出した場合に行う様にしているので、クラッチ待機制御を最適に行える。
車両用自動変速機の全体構造を示すスケルトン図である。 車両用自動変速機の制御ブロック図である。 車両用自動変速機の変速マップデータを表した図である。 クラッチ待機制御部にて実行されるクラッチ待機制御処理のフローチャートである。 クラッチ待機制御の例を示すタイムチャートである。
(車両用自動変速機の構成)
以下、本発明の車両用自動変速機を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1に示される車両用自動変速機1は、前進七段、後進一段のFR(フロントエンジン・リアドライブ方式)用の自動変速機である。この車両用自動変速機1は、図1に示されるように、軸として、第一入力軸15、第二入力軸16、第一副軸17、第二副軸18、後進アイドラ軸27e、及び、出力軸19を有している。なお、第一入力軸15や第二入力軸16に対して、出力軸19側を後方とする。
第二入力軸16は、筒状に形成されており、第一入力軸15を同軸的に囲んで、第一入力軸15に対して相対回転可能に同心に配置されている。ただし、第一入力軸15の後端は、第二入力軸16の後端よりも突出する長さに形成されている。第一副軸17及び第二副軸18は、両入力軸15、16に対して平行に配置されている。後進アイドルラ軸27eは、第二副軸18に対して平行に配置されている。出力軸19(出力部材)は、第一入力軸15に対して後方に同軸(同心)に配置されている。出力軸19は、デファレンシャルギヤ(図示省略)にトルクを伝達する。
車両用自動変速機1は、エンジンなどの原動機10により回転駆動されるデュアルクラッチCを有している。このデュアルクラッチCは、第一クラッチC1と第二クラッチC2とを備えている。第一クラッチC1の入力側と第二クラッチC2の入力側は、それぞれ原動機10において発生するトルクが伝達される駆動軸11と連結されている。そして、第一クラッチC1の出力側は、第一入力軸15に連結されており、第二クラッチC2の出力側は、第二入力軸16に連結されている。
第一クラッチC1は、第一クラッチアクチュエータ75(図2に示す)の動作により、その入力側と出力側が係合離脱され、原動機10と第一入力軸15との間で伝達されるトルクを調整可能である。第二クラッチC2は、第二クラッチアクチュエータ76(図2に示す)の動作により、その入力側と出力側が係合離脱され、原動機10と第二入力軸16との間で伝達されるトルクを調整可能である。
また、車両用自動変速機1は、第一入力軸15と出力軸19との間に設けられた第一変速機構A20−1、B20−2、第二入力軸16と出力軸19との間に設けられた第二変速機構A20−3、B20−4、第一副軸17と出力軸19とを連結する第一リダクション変速ギヤ列28a、28bと、第二副軸18と出力軸19とを連結する第二リダクション変速ギヤ列29a、29bとを備えている。
第一変速機構A20−1、B20−2は、変速段のうち複数の奇数段の変速比をそれぞれ成立させる複数の奇数段変速ギヤ列(奇数段変速部材)21a、21b、23a、23b、26a、26bと、これら複数の奇数段ギヤ列から1つの奇数段ギヤ列を選択する第一選択機構A30−1、B30−2とから構成されている。即ち、第一変速機構A20−1、B20−2は、第一入力軸15と出力軸19との間に設けられた複数の変速段から一つの変速段を選択することにより第一入力軸15と出力軸19との間のトルク伝達を確立する。なお、本実施形態では、第五速段は、第一入力軸15と出力軸19とが直結されることにより形成される。つまり、第五速段の変速比は、”1”である。
第一変速機構A20−1は、第一速変速ギヤ列21a、21bと、第三速変速ギヤ列23a、23bと、第一選択機構A30−1とから構成されている。第一速変速ギヤ列21a、21bは、第一入力軸15に固定された駆動ギヤ21a(後進段駆動ギヤ27aと共用)と、第一副軸17に遊転可能に設けられた従動ギヤ21bとから構成されている。第三速変速ギヤ列23a、23bは、第一入力軸15に固定された駆動ギヤ23aと、第一副軸17に遊転可能に設けられた従動ギヤ23bとから構成されている。
第一選択機構A30−1は、図1に示されるように、クラッチハブLと、第一速係合部材S1と、第三速係合部材S3と、シンクロナイザリングO(図示省略)と、スリーブMとから構成されている。クラッチハブLは、第一速従動ギヤ21bと第三速従動ギヤ23bとの軸方向間となる第一副軸17にスプライン固定される。第一速係合部材S1及び第三速係合部材S3は、第一速従動ギヤ21b及び第三速従動ギヤ23bのそれぞれに、例えば圧入などにより固定される部材である。シンクロナイザリングOは、クラッチハブLと軸方向両側の各係合部材S1、S3との間にそれぞれ介在される。スリーブMは、クラッチハブLの外周に軸方向移動自在にスプライン係合される。
この第一選択機構A30−1は、第一速従動ギヤ21b及び第三速従動ギヤ23bの一方と第一副軸17との係合を可能とし、かつ、第一速従動ギヤ21b及び第三速従動ギヤ23bの両者を第一副軸17に対して離脱する状態にすることができる周知のシンクロメッシュ機構を構成している。
第一選択機構A30−1のスリーブMは、図1に示す中立位置では係合部材S1、S3の何れにも係合されていない。外周の環状溝に係合されたシフトフォークNによりスリーブMが第一速従動ギヤ21b側にシフトされると、スリーブMは先ずそちら側のシンクロナイザリングOにスプライン係合して第一副軸17と第一速従動ギヤ21bの回転を同期させ、次いで第一速係合部材S1の外周の外歯スプラインと係合し、第一速従動ギヤ21bを第一副軸17に相対回転不能に連結して第一速段(1st)を形成する。また、シフトフォークNによりスリーブMが第三速従動ギヤ23b側にシフトされると、同様にして第一副軸17と第三速従動ギヤ23bの回転を同期させた後に、この両者を相対回転不能に連結して第三速段(3rd)を形成する。
第一変速機構B20−2は、第七速変速ギヤ列26a、26bと、第一選択機構B30−2とから構成されている。第七速変速ギヤ列26a、26bは、第一入力軸15の後部に遊転可能に設けられた駆動ギヤ26aと第二副軸18に固定された従動ギヤ26bとから構成されている。第一選択機構B30−2は、第一入力軸15の後部に遊転可能に設けられた第七速変速ギヤ列の駆動ギヤ26aと、これと同軸的に出力軸19の前端に固定された第一及び第二リダクション変速ギヤ列に共通な1個の従動ギヤ28b、29bの間に設けられている。
第一選択機構B30−2は、第一選択機構A30−1と同一のシンクロメッシュ機構であり、クラッチハブLが第一入力軸15の後端に固定され、第五速係合部材S5と第七速係合部材S7がそれぞれ共通従動ギヤ28b、29bと第七速駆動ギヤ26aに固定されている点が異なるのみである。第一選択機構B30−2は、中立位置では何れの係合部材S5、S7とも係合されていない。外周の環状溝に係合されたシフトフォークNによりスリーブMが第七速駆動ギヤ26a側にシフトされると、第一入力軸15と第七速駆動ギヤ26aの回転が同期された後に、この両者が一体的に連結されて第七速段が形成される。また、シフトフォークNによりスリーブMが共通従動ギヤ28b、29b側にシフトされると、第一入力軸15と出力軸19の回転が同期された後に、この両者が直結されて第五速段が形成される。
第二変速機構A20−3、B20−4は、変速段のうち複数の偶数段の変速比をそれぞれ成立させる複数の偶数段変速ギヤ列(偶数段変速部材)22a、22b、24a、24b、25a、25bと、これら複数の偶数段ギヤ列から1つの偶数段ギヤ列を選択する第二選択機構A30−3、B30−4とから構成されている。即ち、第二変速機構A20−3、B20−4は、第二入力軸16と出力軸19との間に設けられた複数の変速段から一つの変速段を選択することにより第二入力軸16と出力軸19との間のトルク伝達を確立する。
第二変速機構A20−3は、第二速変速ギヤ列22a、22bと、第四速変速ギヤ列24a、24bと、第二選択機構A30−3とから構成されている。第二速変速ギヤ列22a、22bは、第一変速機構A20−1の場合とほぼ同様、第二入力軸16に固定された駆動ギヤ22aと、第一副軸17に遊転可能に設けられた従動ギヤ22bとから構成されている。第四速変速ギヤ列24a、24bは、第二入力軸16に固定された駆動ギヤ24aと、第一副軸17に遊転可能に設けられた従動ギヤ24bとから構成されている。
第二選択機構A30−3は、第二速従動ギヤ22b及び第四速従動ギヤ24bの一方と第一副軸17との係合を可能とし、かつ、第二速従動ギヤ22b及び第四速従動ギヤ24bの両者を第一副軸17に対して離脱する状態にすることができるシンクロメッシュ機構を構成している。
第二選択機構A30−3は、第一選択機構A30−1とほぼ同じである。第一選択機構A30−1においては、第一速係合部材S1と第三速係合部材S3がそれぞれ第一速従動ギヤ21b及び第三速従動ギヤ23bに固定されているのに対して、第二選択機構A30−3においては、第二速係合部材S2と第四速係合部材S4がそれぞれ第二速従動ギヤ22b及び第四速従動ギヤ24bに固定されている点が相違する。
この第二選択機構A30−3のスリーブMは、中立位置では何れの係合部材S2、S4とも係合されていない。外周の環状溝に係合されたシフトフォークNによりスリーブMが第二速従動ギヤ22b側にシフトされると、スリーブMは第一副軸17と第二速従動ギヤ22bの回転が同期された後に、この両者が一体的に連結されて第二速段(2nd)が形成される。また、シフトフォークNによりスリーブMが第四速従動ギヤ24b側にシフトされると、第一副軸17と第四速従動ギヤ24bの回転を同期させた後に、この両者を一体的に連結して第四速段を形成する。
第二変速機構B20−4は、第六速変速ギヤ列25a、25bと、後進段変速ギヤ列27a、27b、27c、27dと、第二選択機構B30−4とから構成されている。第六速変速ギヤ列25a、25bは、第二入力軸16に固定された駆動ギヤ25aと、第二副軸18に遊転可能に設けられた従動ギヤ25bとから構成されている。後進段変速ギヤ列27a、27b、27c、27dは、第一入力軸15に固定された駆動ギヤ27a(第一速駆動ギヤ21aと共用)と、第二副軸18に遊転可能に設けられた従動ギヤ27dと、互いに一体形成され後進アイドラ軸27eに遊転可能に設けられて駆動ギヤ27aと従動ギヤ27dを連結する1対のアイドラギヤ27b、27cとから構成されている。
第二選択機構B30−4は、実質的に第一選択機構A30−1と同じ構造で、第六速従動ギヤ25b及び後進段従動ギヤ27dの一方と第二副軸18との係合を可能とし、かつ、第六速従動ギヤ25b及び後進段従動ギヤ27dの両者を第二副軸18に対して離脱する状態にすることができるシンクロメッシュ機構を構成している。
第二選択機構B30−4のスリーブMは、中立位置では何れの係合部材S6、SRとも係合されていない。外周の環状溝に係合されたシフトフォークNによりスリーブMが第六速従動ギヤ25b側にシフトされると、スリーブMは第二副軸18と第六速従動ギヤ25bの回転が同期された後に、この両者が一体的に連結されて第六速段が形成される。また、シフトフォークNによりスリーブMが後進段従動ギヤ27d側にシフトされると、第二副軸18と後進段従動ギヤ27dの回転が同期された後に、この両者が一体的に連結されて後進段が形成される。
(車両用自動変速機の制御ブロック)
図2を用いて、車両用自動変速機1の制御ブロックについて説明する。車両用自動変速機1は、当該車両用自動変速機1を統括制御する制御装置50(トランスミッションコントロールユニット(TCU)ともいう)を備えている。
制御装置50には、アクセル開度センサ55、車速センサ56、ブレーキスイッチ57、第一クラッチ位置センサ58、第二クラッチ位置センサ59、第一クラッチアクチュエータ75、第二クラッチアクチュエータ76、第一シフトアクチュエータA61、第一シフトアクチュエータB62、第二シフトアクチュエータA63、第二シフトアクチュエータB64が接続されている。なお、アクセル開度センサ55は、制御装置50とCAN(Controller Area Network)通信によって接続されたECU(Engine Control Unit)に接続されていても差し支え無い。この場合には、アクセル開度センサ55で検出された「アクセル開度情報」は、ECUを介して、制御装置50に入力される。
制御装置50は、図示しないCPU、記憶装置、入出力インターフェース等で構成されており、CPUが記憶装置に書き込まれたプログラムを実行することにより、アクセル開度センサ55、車速センサ56、ブレーキスイッチ57、第一クラッチ位置センサ58および第二クラッチ位置センサ59からの入力情報を取得し、取得した入力情報を元に内部で処理を行い、第一クラッチアクチュエータ75、第二クラッチアクチュエータ76、第一シフトアクチュエータA61、第一シフトアクチュエータB62、第二シフトアクチュエータA63、第二シフトアクチュエータB64を動作させる。なお、制御装置50において行われる処理は少なくとも、変速指令部50a、プレシフト指令部50b、プレシフト制御部50c、変速制御部50dおよびクラッチ待機制御部50eを含んでいる。
アクセル開度センサ55は、アクセルペダル(図示省略)の操作量であり、原動機10の出力を調整するアクセル開度Thを検出するセンサである。制御装置50は、アクセル開度センサ55で検出されたアクセル開度Thを、「アクセル開度情報」として、記憶装置52に記憶させる。
車速センサ56は、出力軸19やタイヤホイール(図示省略)の回転速度を検出するセンサである。この車速センサ56が検出した情報に基づき、制御装置50は車両の車速Vsを演算する。或いは、原動機10や駆動軸11の回転速度を検出する回転速度センサ及び選択されている変速段を検出する変速段検出センサとから車速Vsを検出するための車速検出部を構成し、これらセンサが検出した情報に基づき、制御装置50が車両の車速Vsを演算することにしても差し支え無い。制御装置50は、演算した車速Vsを、「車速情報」として記憶装置52に記憶させる。
第一シフトアクチュエータA61は、第一選択機構A30−1を作動させる。第一シフトアクチュエータB62は、第一選択機構B30−2を作動させる。第二シフトアクチュエータA63は、第二選択機構A30−3を作動させる。第二シフトアクチュエータB64は、第二選択機構B30−4を作動させる。第一シフトアクチュエータA61、B62及び第二シフトアクチュエータA63、B64には、油圧式及び電気式の両方のアクチュエータ形式が含まれる。
第一クラッチアクチュエータ75は、第一クラッチC1の係合離脱動作を行い、第一クラッチC1の伝達されるトルクの調整を行うものである。第二クラッチアクチュエータ76は、第二クラッチC2の係合離脱動作を行い、第二クラッチC2の伝達されるトルクの調整を行うものである。クラッチアクチュエータ75、76には、油圧式及び電気式の両方のアクチュエータ形式が含まれる。
第一クラッチ位置センサ58は、第一クラッチC1の後述する不作動位置P0z、スタンバイ位置P0、タッチ位置P1、完全係合位置P2などの第一クラッチC1の位置を検出するもので、例えば、第一クラッチアクチュエータ75の作動ストロークに応じて第一クラッチC1を作動させる場合、第一クラッチアクチュエータ75の作動ストロークを検出し、その検出に基づき、前述の各々の不作動位置P0z、スタンバイ位置P0、タッチ位置P1及び完全係合位置P2を検出することができる。
同様に、第二クラッチ位置センサ59は、第二クラッチC2の後述する不作動位置P0z、スタンバイ位置P0、タッチ位置P1、完全係合位置P2などの第二クラッチC2の位置を検出するもので、例えば、第二クラッチアクチュエータ76の作動ストロークに応じて第二クラッチC2を作動させる場合、第二クラッチアクチュエータ76の作動ストロークを検出し、その検出に基づき、前述の各々の不作動位置P0z、スタンバイ位置P0、タッチ位置P1及び完全係合位置P2を検出することができる。
プレシフト指令部50bは、取得した入力情報を元に「プレシフト指令」を出力する。プレシフト制御部50cは、プレシフト指令部50bにおいて「プレシフト指令」が出力された場合に、第一シフトアクチュエータA61、B62及び第二シフトアクチュエータA63、B64のいずれかに「シフトアクチュエータ制御信号」を出力し、第一シフトアクチュエータA61、B62及び第二シフトアクチュエータA63、B64のいずれかを作動させて、第一選択機構A30−1、B30−2及び第二選択機構A30−3、B30−4のいずれかを作動させることにより、第一変速機構A20−1、B20−2及び第二変速機構A20−3、B20−4のうち、駆動軸11からトルクが伝達されていない待機側の変速機構の変速部材を選択させ、待機変速段を確立する「プレシフト」を実行する。
変速指令部50aは、取得した入力情報を元に「変速指令」を出力する。変速制御部50dは、変速指令部50aにおいて「変速指令」が出力された場合に、第一クラッチアクチュエータ75又は第二クラッチアクチュエータ76に「デュアルクラッチ制御信号」を出力して、第一クラッチC1及び第二クラッチC2のうち、駆動軸11からトルクが伝達されている側のクラッチからトルクが伝達されていない待機側のクラッチに繋ぎ替えて変速を実行する。
変速指令部50a及びプレシフト指令部50bは、具体的には例えば図3に示される「変速マップデータ」に基づいてそれぞれ「変速指令」及び「プレシフト指令」が出力されるように構成され得る。図3は、車両用自動変速機1の「変速マップデータ」の一部を示したものである。図3に示されるように、「変速マップデータ」は、アクセル開度Thと車速Vsとの関係を表した図である「プレシフト線」及び「変速線」を複数有している。「アクセル開度情報」と「車速情報」からなる車両の走行状態が「プレシフト線」を越えると、「プレシフト指令」が出力される。また、「アクセル開度情報」と「車速情報」からなる車両の走行状態が「変速線」を越えると「変速指令」が出力される。
「変速線」は複数の「アップ変速線」及び「ダウン変速線」を有し、「プレシフト線」は複数の「アッププレシフト線」及び「ダウンプレシフト線」を有する。「アッププレシフト線」は車速Vsが増加方向に向かって変化した際に対応する「アップ変速線」の手前側に存在するように設定され、「ダウンプレシフト線」は車速Vsが減少方向に向かって変化した際に対応する「ダウン変速線」の手前側に存在するように設定される。このような設定を行うことにより、「変速線」を越える手前で必ず「プレシフト線」を越えるようにすることができ、「変速指令」が出力される前に「プレシフト指令」を出力することができる。
図3には第二速アッププレシフト線、第二速アップ変速線、第三速アッププレシフト線、第三速アップ変速線、第二速ダウンプレシフト線、第二速ダウン変速線、第一速ダウンプレシフト線、及び第一速ダウン変速線のみが示されているが、図1の車両用自動変速機1に対しては実際にはこれ以上の変速段である第三速〜第七速についても、同様に「変速線」又は「プレシフト線」が設定される。
なお、図3に示される「変速マップデータ」に基づいて「変速指令」及び「プレシフト指令」が出力され、「変速指令」及び「プレシフト指令」に基づいて変速制御部50d及びプレシフト制御部50cが実行される際の詳細な動作説明については後述する。
(本発明の概要)
以下、本発明による車両用自動変速機1について詳細に説明する。車両用自動変速機1に関し、本発明は、車両の状態に基づいて変速指令を出力する自動変速モード、例えば変速マップに基づいて変速指令を自動的に出力する自動変速モードにおいて、制御装置50(プレシフト制御部50c)によりプレシフトを完了した後に、運転者の加速指向を検出した場合に、制御装置50(変速指令部50a)により変速指令が出力される前にクラッチ待機制御を行なうことにより、自動による変速指令後、直ちにトルク伝達を開始できるにしたものである。
クラッチ待機制御は、第一クラッチC1及び第二クラッチC2のうちの一方即ち原動機10において発生するトルクが伝達されていないクラッチにおいて、トルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するために、その一方のクラッチに対応する第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76の一方のクラッチアクチュエータの動作を開始することを指す。なお、第一クラッチC1及び第二クラッチC2のうちの一方即ち原動機10において発生するトルクが伝達されていないクラッチには、第一変速機構A20−1、B20−2と第二変速機構A20−3、B20−4のうち待機側(現在、駆動軸11からトルクが伝達されていない側)の変速機構に対応するクラッチが対応する。クラッチ待機制御の詳細は後述する
運転者が加速したい意思がある加速指向の検出は、具体的には、制御装置50(プレシフト制御部50c)により確立された待機変速段が現在の変速段よりも高速段である状態では、アクセル開度Thの大きさが第一閾値thv以上またはアクセル開度Thの増加ΔThが第二閾値thr以上の場合に、加速指向を検出したとする。アクセル開度Thに関する検出は、前述の変速指令及びプレシフト指令を出力する際に用いたアクセル開度センサ55を用いて検出することができる。
また、運転者が加速したい意思がある加速指向の検出は、具体的には、制御装置50(プレシフト制御部50c)により確立された待機変速段が現在の変速段よりも低速段である状態では、ブレーキペダル(図示省略)が踏み込まれている状態からブレーキペダルが踏み込まれていない状態に移行した場合に、加速指向を検出したとする。ブレーキペダルが踏み込まれているか否か状態を検出するブレーキ操作検出部は、例えば、ブレーキペダル(図示省略)の操作にて、オフ(ブレーキが非作動)からオン(ブレーキが作動)に切り替わるブレーキスイッチ57を用いて検出することができる。
制御装置50(クラッチ待機制御部50e)にて実行されるクラッチ待機制御処理を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、ステップS11において、自動変速モードであるか否かを判定する。自動変速モードである場合は、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、ステップS11において「Yes」と判断し、ステップS12に進む。一方、自動変速モードでない場合は、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、ステップS11で「No」と判断し、ステップS13に進む。
ステップS13においては、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、第一クラッチC1と第二クラッチC2のうちの一方即ち原動機10において発生するトルクが伝達されていないクラッチ即ち待機側(現在、駆動軸11からトルク伝達がされていない側)のクラッチを離脱状態とする、もしくは離脱状態に維持する。
ステップS12において、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、高速段の待機変速段にプレシフトを完了し、かつアクセル開度Thの大きさが第一閾値thv以上またはアクセル開度Thの増加ΔThが、第二閾値thr以上であるか否かを判断する。高速段の待機変速段にプレシフトを完了し、かつアクセル開度Thの大きさが第一閾値thv以上またはアクセル開度Thの増加ΔThが、第二閾値thr以上である場合は、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、ステップS12において「Yes」と判断して、ステップS14に進む。また、高速段の待機変速段にプレシフトを完了し、かつアクセル開度Thの大きさが第一閾値thv以上またはアクセル開度Thの増加ΔThが、第二閾値thr以上でない場合は、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、ステップS12において「No」と判断して、ステップS15に進む。
ステップS14において、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、第一クラッチC1と第二クラッチC2のうちの一方即ち原動機10において発生するトルクが伝達されていないクラッチにおいて、クラッチ待機制御を開始する。クラッチ待機制御は、第一クラッチC1と第二クラッチC2のうちの一方即ち原動機10において発生するトルクが伝達されていないクラッチにおいて、トルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するために、その一方のクラッチ即ち原動機10において発生するトルクが伝達されていないクラッチに対応する第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76のうちの一方のクラッチアクチュエータの動作を開始させることを指す。
ステップS15において、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、低速段の待機変速段にプレシフトを完了し、かつブレーキスイッチ57がオンからオフに変化したか否かを判定する。低速段の待機変速段にプレシフトを完了し、かつブレーキスイッチ57がオンからオフに変化した場合は、ステップS15において「Yes」と判断して、前述のステップS14に進む。また、低速段の待機変速段にプレシフトを完了し、かつブレーキスイッチ57がオンからオフに変化でない場合は、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、ステップS15において「No」と判断して、前述のステップS13に進む。
次に、車両用自動変速機1における制御装置50(クラッチ待機制御部50e)によるクラッチ待機制御の動作を、図5に示すタイムチャートに基づいて説明する。図5に示すタイミングt0は、車両が第二速段(2nd)にて走行中を示す。
第二速段による走行では、駆動軸11からのトルク伝達がされている側のクラッチには、第二クラッチC2が相当し、待機側(現在、駆動軸11からのトルク伝達がされていない側)のクラッチには、第一クラッチC1が相当する。タイミングt0では、図5に示す如く、アクセル開度Thは第一閾値thv未満であり、ブレーキスイッチ57はOFFであり、車速Vsは0(ゼロ)以上であり、変速指令は第二速段を指令し、プレシフト指令は、第二速段の指令が維持されており、第一変速機構A20−1は第一選択機構A30−1の第一速係合部材S1を係合させて第一速段を形成しており、第二変速機構A20−3は第二選択機構A30−3の第二速係合部材S2を係合させて第二速段を形成しており、第一クラッチアクチュエータ75は第一クラッチC1がトルク伝達をしない離脱状態を即ちトルク伝達ができない状態であることを保証できる制御位置であるスタンバイ位置P0にあり、第二クラッチアクチュエータ76は第二クラッチC2がトルク伝達をできる完全係合状態となる完全係合位置P2にある。タイミングt0の状態は、待機変速段は第一速段である。
スタンバイ位置P0は、後述の不作動位置P0zよりも係合方向に移動した位置である。なお、第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76各々の不作動位置P0zは、ストッパー(図示省略)等に規制された休止位置を指している。また、第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76各々のタッチ位置P1は、第一クラッチC1及び第二クラッチC2においてトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立する位置を指している。
次に、車両の車速Vsが増加する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(プレシフト指令部50b)が、図3に示される第三速アッププレシフト線を越えたと判断した場合(2upの領域から3upの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(プレシフト指令部50b)は、第三速段への「プレシフト指令」即ち第三速アッププレシフト指令を出力する(図5のt1)。第三速アッププレシフト指令に基づき、制御装置50(プレシフト制御部50c)は、第一シフトアクチュエータA61に「シフトアクチュエータ制御信号」を出力して、第一シフトアクチュエータA61を作動させ、第一選択機構A30−1の第三速係合部材S3を係合させて第一変速機構A20−1は待機変速段として第三速段を確立し、高速段の待機変速段にプレシフトを完了する(図5のt1a)。
なお、第三速アッププレシフト線を越えたと判断された場合(図5のt1)に、アクセル開度Thの大きさが第一閾値thv未満であるため、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、クラッチ待機制御を行なわれない。
次に、車両の車速Vsが増加する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(変速指令部50a)が、図3に示される第三速アップ変速線を越えたと判断した場合(2usの領域から3usの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(変速指令部50a)は、第二速段から第三速段への「変速指令」即ち第三速アップ変速指令を出力し(図5のt2)、第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76に「デュアルクラッチ制御信号」を出力する。これにより、第二クラッチアクチュエータ76は完全係合位置P2から第二クラッチC2がトルク伝達をできない離脱状態となるスタンバイ位置P0に移動し(図5のt3)、第一クラッチアクチュエータ75は、スタンバイ位置P0から第一クラッチC1がトルク伝達をできる完全係合位置P2に移動する(図5のt3)。これにより、デュアルクラッチCは、第二クラッチC2から第一クラッチC1側に繋ぎ替えられて(図5のt3)、第三速段にアップ変速し、車両は第三速段にて走行する。
次に、アクセル開度が0(ゼロ)となり(図5のt4)、ブレーキペダルが踏まれてブレーキスイッチ57がOFFからONに切り替わると(図5のt4)、車速Vsが減少する。
車両の車速Vsが減少する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(プレシフト指令部50b)が、図3に示される第二速ダウンプレシフト線を越えたと判断した場合(3dpの領域から2dpの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(プレシフト指令部50b)は、第二速段への「プレシフト指令」即ち第二速ダウンプレシフト指令を出力する(図5のt5)。第二速ダウンプレシフト指令が出力された時に、第二変速機構A20−3は、第二選択機構A30−3の第二速係合部材S2を係合させて第二速段を低速段の待機変速段として確立して維持している(図5のt5)。
なお、第二速ダウンプレシフト線を越えたと判断された場合(図5のt5)から、ブレーキスイッチ57は、ONを継続し、ブレーキスイッチ57がオンからOFF57に切り替わらないため、クラッチ待機制御を行なわれない。
次に、車両の車速Vsが減少する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(変速指令部50a)が、図3に示される第二速ダウン変速線を越えたと判断した場合(3dsの領域から2dsの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(変速指令部50a)は、第三速段から第二速段への「変速指令」即ち第二速ダウン変速指令を出力する(図5のt6)。これにより、第一クラッチアクチュエータ75は完全係合位置P2から第一クラッチC1がトルク伝達をできない離脱状態となるスタンバイ位置P0に移動し(図5のt7)、第二クラッチアクチュエータ76は、スタンバイ位置P0から第二クラッチC2がトルク伝達ができる完全係合位置P2に移動する(図5のt7)。これにより、デュアルクラッチCは、第一クラッチC1から第二クラッチC2側に繋ぎ替えられて(図5のt7)、第二速段にダウン変速し、車両は第二速段にて走行する。
車両の車速Vsが減少する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(プレシフト指令部50b)が、図3に示される第一速ダウンプレシフト線を越えたと判断した場合(2dpの領域から1dpの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(プレシフト指令部50b)は、第一速段への「プレシフト指令」即ち第一速ダウンプレシフト指令を出力する(図5のt8)。第一速ダウンプレシフト指令に基づき、制御装置50(プレシフト制御部50c)は、第一シフトアクチュエータA61に「シフトアクチュエータ制御信号」を出力して、第一シフトアクチュエータA61を作動させ、第一選択機構A30−1の第一速係合部材S1を係合させて第一変速機構A20−1は待機変速段として第一速段を確立し、低速段の待機変速段にプレシフトを完了する(図5のt8a)。
低速段の待機変速段にプレシフトを完了(図5のt8a)後、アクセル開度Thが閉じて車速Vsが減少している際に、ブレーキスイッチ57がオンからオフへの切り替えが検出される(図5のt9)即ち加速指向が検出されると、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、第一クラッチアクチュエータ75を作動させて、スタンバイ位置P0から第一クラッチC1(待機側のクラッチ)がトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するためにタッチ位置P1への移動を開始させる(図5のt9)。第一クラッチアクチュエータ75がタッチ位置P1への移動が完了(図5のt9a)した後は、第一クラッチC1は、トルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態とされる。
次に、車両の車速Vsが減少する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(変速指令部50a)が、図3に示される第一速ダウン変速線を越えたと判断した場合(2dsの領域から1dsの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(変速指令部50a)は、第二速段から第一速段への「変速指令」即ち第一速ダウン変速指令を出力する(図5のt10)。第一速ダウン変速指令に基づき、制御装置50(変速制御部50d)は、第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76に「デュアルクラッチ制御信号」を出力する。これにより、第二クラッチC2は、トルク伝達ができない離脱状態となるスタンバイ位置P0に移動し(図5のt11)、第一クラッチC1は、タッチ位置P1からトルク伝達ができる完全係合位置P2に移動する(図5のt11)。これにより、デュアルクラッチCは、第二クラッチC2から第一クラッチC1側に繋ぎ替えられて(図5のt11)、第一速段にダウン変速し、車両は第一速段にて走行する。
次に、車両の車速Vsが増加する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(プレシフト指令部50b)が、図3に示される第二速アッププレシフト線を越えたと判断した場合(1upの領域から2upの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(プレシフト指令部50b)は、第二速段への「プレシフト指令」即ち第二速アッププレシフト指令を出力する(図5のt12)。第二速アッププレシフト指令が出力された時に、第二変速機構A20−3は、第二選択機構A30−3の第二速係合部材S2を係合させて第二速段を高速段の待機変速段として確立して維持している(図5のt12)。
高速段の待機変速段にプレシフトを完了後(図5のt12)、アクセル開度Thの大きさが第一閾値thv以上を検出される(図5のt12)と即ち加速指向が検出されると、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、第二クラッチアクチュエータ76を作動させて、スタンバイ位置P0から第二クラッチC2(待機側のクラッチ)がトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するためにタッチ位置P1への移動を開始させる(図5のt12)。第二クラッチアクチュエータ76がタッチ位置P1への移動が完了(図5のt12a)した後は、第二クラッチC2は、トルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態とされる。
次に、車両の車速Vsが増加する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(変速指令部50a)が、図3に示される第二速アップ変速線を越えたと判断した場合(1usの領域から2usの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(変速指令部50a)は、第一速段から第二速段への「変速指令」即ち第二速アップ変速指令を出力する(図5のt13)。第二速アップ変速指令に基づき、制御装置50(変速制御部50d)は、第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76に「デュアルクラッチ制御信号」を出力する。これにより、第一クラッチアクチュエータ75は完全係合位置P2から第一クラッチC1がトルク伝達をできない離脱状態となるスタンバイ位置P0に移動し(図5のt14)、第二クラッチアクチュエータ76は、スタンバイ位置P0から第二クラッチC2がトルク伝達をできる完全係合位置P2に移動する(図5のt14)。これにより、デュアルクラッチCは、第一クラッチC1から第二クラッチC2側に繋ぎ替えられて(図5のt14)、第二速段にアップ変速し、車両は第二速段にて走行する。
車両の車速Vsが増加する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(プレシフト指令部50b)が、図3に示される第三速アッププレシフト線を越えたと判断した場合(2upの領域から3upの領域に遷移したと判断した場合)には、制御装置50(プレシフト指令部50b)は、第三速アッププレシフト指令を出力する(図5のt15)。第三速アッププレシフト指令に基づき、制御装置50(プレシフト制御部50c)は、第一シフトアクチュエータA61に「シフトアクチュエータ制御信号」を出力して、第一シフトアクチュエータA61を作動させ、第一選択機構A30−1の第三速係合部材S3を係合させて第一変速機構A20−1は待機変速段として第三速段を確立し、高速段の待機変速段にプレシフトを完了する(図5のt15a)。
高速段の待機変速段にプレシフトを完了(図5のt15a)後、アクセル開度Thの大きさが第一閾値thv以上を検出される(図5のt15a)と即ち加速指向が検出されると、制御装置50(クラッチ待機制御部50e)は、第一クラッチアクチュエータ75を作動させて、スタンバイ位置P0から第一クラッチC1(待機側のクラッチ)がトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するためにタッチ位置P1への移動を開始させる(図5のt15a)。第一クラッチアクチュエータ75がタッチ位置P1への移動が完了(図5のt15b)した後は、第一クラッチC1は、トルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態とされる。
次に、車両の車速Vsが増加する等して、「アクセル開度情報」及び「車速情報」に基づき、制御装置50(変速指令部50a)が、図3に示される第三速アップ変速線を越えたと判断(2usの領域から3usの領域に遷移したと判断した場合)した場合には、制御装置50(変速指令部50a)は、第三速アップ変速指令を出力する(図5のt16)。第三速アップ変速指令に基づき、制御装置50(変速制御部50d)は、第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76に「デュアルクラッチ制御信号」を出力する。これにより、第二クラッチアクチュエータ76は完全係合位置P2から第二クラッチC2がトルク伝達ができない離脱状態となるスタンバイ位置P0に移動し(図5のt17)、第一クラッチアクチュエータ75は、スタンバイ位置P0から第一クラッチC1がトルク伝達ができる完全係合位置P2に移動する(図5のt17)。これにより、デュアルクラッチCは、第二クラッチC2から第一クラッチC1側に繋ぎ替えられて(図5のt17)、第三速段にアップ変速し、車両は第三速段にて走行する。
この様に、加速指向を検出した場合に、待機変速段にプレシフトを完了した後、待機側(現在、駆動軸11からのトルク伝達がされていない側)のクラッチは、トルク伝達を開始する直前の状態となるクラッチ待機状態が確立されるので、自動変速モードでの変速指令後、直ちにトルク伝達を開始することできる。また、低速段の待機変速段にプレシフトを完了した後、低速段への変速指令が出力される場合に、ブレーキオフ後の加速に備えることができて、その加速の際のフィーリングが向上する。また、高速段の待機変速段にプレシフトを完了した後、高速段への変速指令が出力される場合に、加速のフィーリングが向上する。
上述の如く、本発明の実施形態に係る車両用自動変速機1によれば、原動機10において発生するトルクが入力される第一入力軸15と、原動機10において発生するトルクが入力される第一入力軸15とは異なる第二入力軸16と、原動機10と第一入力軸15との間で伝達されるトルクを調整可能な第一クラッチC1と、原動機10と第二入力軸16との間で伝達されるトルクを調整可能な第二クラッチC2と、第一クラッチC1の伝達されるトルクの調整を行う第一クラッチアクチュエータ75と、第二クラッチC2の伝達されるトルクの調整を行う第二クラッチアクチュエータ76と、出力部材19と、第一入力軸15と出力部材19との間に設けられた複数の変速段から一つの変速段を選択することにより第一入力軸15と出力部材19との間のトルク伝達を確立する第一変速機構A20−1、B20−2と、第二入力軸16と出力部材19との間に設けられた複数の変速段から一つの変速段を選択することにより第二入力軸16と出力部材19との間のトルク伝達を確立する第二変速機構A20−3、B20−4と、車両の状態に基づいて変速指令を出力する変速指令部50aと、変速指令が出力されるのを予測して変速指令が出力される前にプレシフト指令を出力するプレシフト指令部50bと、プレシフト指令に基づき、原動機10において発生するトルクが伝達されていない第一クラッチC1及び第二クラッチC2のうちの一方のクラッチに対応する第一変速機構A20−1、B20−2と及び第二変速機構A20−3、B20−4のうちの一方の変速機構において、待機変速段を確立するプレシフトを実行するプレシフト制御部50cと、変速指令に基づき、第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76を制御することにより、原動機10において発生するトルクが伝達されている第一クラッチC1及び第二クラッチC2のうちの他方のクラッチから一方のクラッチへ繋ぎ替えて変速を行う変速制御部50dと、運転者の加速指向を検出する加速指向検出部55、57と、プレシフト制御部50cによりプレシフトを完了した後に加速指向検出部55、57により加速指向を検出した場合に、変速指令部50aにより変速指令が出力される前に一方のクラッチにおいてトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するために、一方のクラッチに対応する第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76のうちの一方のクラッチアクチュエータの動作を開始するクラッチ待機制御部50eと、を備える。
これにより、車両の状態に基づいて変速指令を出力する変速指令部50aを備え、加速指向検出部55、57により加速指向を検出した場合に、待機変速段にプレシフトを完了した後に、変速指令が出力される前にクラッチ待機制御部50eにより、一方のクラッチにおいてトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するために、一方のクラッチに対応する第一クラッチアクチュエータ75及び第二クラッチアクチュエータ76のうちの一方のクラッチアクチュエータの動作を開始する。従って、車両の状態に基づいて変速指令を出力する所謂自動変速モードにおいて、待機変速段にプレシフトを完了した後のクラッチ待機制御は加速指向を検出した場合に行う様にしているので、クラッチ待機制御を最適に行える。
上述の如く、本発明の実施形態に係る車両用自動変速機1によれば、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度を検出するアクセル開度検出部55を備え、加速指向検出部55は、プレシフト制御部50cにより確立された待機変速段が他方のクラッチに対応する第一変速機構A20−1、B20−2及び第二変速機構A20−3、B20−4のうちの他方の変速機構で選択されている変速段である現在の変速段よりも高速段である状態で、アクセル開度検出部55により検出されたアクセル開度またはアクセル開度変化速度が閾値以上の場合に、加速指向を検出したとする。これにより、待機変速段が現在の変速段よりも高速段である状態にプレシフトされている場合において、加速指向が検出できる。
上述の如く、本発明の実施形態に係る車両用自動変速機1によれば、ブレーキペダルが踏み込まれているか否かの状態を検出するブレーキ操作検出部57を備え、加速指向検出部57は、プレシフト制御部50cにより確立された待機変速段が他方のクラッチに対応する第一変速機構A20−1、B20−2及び第二変速機構A20−3、B20−4のうちの他方の変速機構で選択されている変速段である現在の変速段よりも低速段である状態で、ブレーキ操作検出部57によりブレーキペダルが踏み込まれている状態からブレーキペダルが踏み込まれていない状態に移行した場合に、加速指向を検出したとする。これにより、待機変速段が現在の変速段よりも低速段である状態にプレシフトされている場合において、加速指向が検出できる。
上述の如く、本発明の実施形態に係る車両用自動変速機1によれば、クラッチ待機制御部50eは、変速指令が出力される前に一方のクラッチにおいてクラッチ待機状態を確立するための一方のクラッチアクチュエータの動作を完了させる。これにより、クラッチ待機状態を確立されたクラッチは、変速指令後直ちにトルク伝達を開始できる。
なお、上述した実施形態では、出力部材としてデファレンシャルギヤ(図示省略)にトルクを伝達する出力軸19を有するFR用の車両用自動変速機1について本発明を説明したが、デファレンシャルギヤが出力部材であるFF用の車両用自動変速機にも、本発明の技術的思想が適用可能なことは言うまでもない。
なお、上述した実施形態では、「プレシフト指令」は「変速マップデータ」の「プレシフト線」に基づいて出力される内容を示したが、必ずしもプレシフト線による方法でなくても可能であり、例えば、車両の状態に基づいて、駆動軸からのトルクが伝達されている側の変速段に対して隣接する低速側の変速段又は高速側の変速段のいずれかを選択する構成であっても良い。
なお、上述した実施形態では示されていないが、プレシフト完了後に加速指向を検出してクラッチ待機制御を開始又は完了した後に変速指令が出力される前に加速指向の検出条件が不成立になった場合、すなわち、加速指向ではないと判定された場合はクラッチ離脱制御が行われる構成であってもよい。また、加速指向ではないと判定する条件は、例えば、クラッチ待機制御を開始又は完了してから変速指令が出力されずに所定時間が経過した場合など、アクセル開度、アクセル開度変化速度やブレーキ操作以外の条件であっても良い。
1:車両用自動変速機
10:原動機
11:駆動軸
15:第一入力軸
16:第二入力軸
19:出力軸(出力部材)
20−1:第一変速機構A
20−2:第一変速機構B
20−3:第二変速機構A
20−4:第二変速機構B
50:制御装置
50a:変速指令部
50b:プレシフト指令部
50c:プレシフト制御部
50d:変速制御部
50e:クラッチ待機制御部
55:アクセル開度センサ(加速指向検出部、アクセル開度検出部)
57:ブレーキスイッチ(加速指向検出部、ブレーキ操作検出部)
75:第一クラッチアクチュエータ
76:第二クラッチアクチュエータ
C1:第一クラッチ
C2:第二クラッチ

Claims (4)

  1. 原動機において発生するトルクが入力される第一入力軸と、
    前記原動機において発生するトルクが入力される第一入力軸とは異なる第二入力軸と、
    前記原動機と前記第一入力軸との間で伝達されるトルクを調整可能な第一クラッチと、
    前記原動機と前記第二入力軸との間で伝達されるトルクを調整可能な第二クラッチと、
    前記第一クラッチの伝達されるトルクの調整を行う第一クラッチアクチュエータと、
    前記第二クラッチの伝達されるトルクの調整を行う第二クラッチアクチュエータと、
    出力部材と、
    前記第一入力軸と前記出力部材との間に設けられた複数の変速段から一つの変速段を選択することにより前記第一入力軸と前記出力部材との間のトルク伝達を確立する第一変速機構と、
    前記第二入力軸と前記出力部材との間に設けられた複数の変速段から一つの変速段を選択することにより前記第二入力軸と前記出力部材との間のトルク伝達を確立する第二変速機構と、
    車両の状態に基づいて変速指令を出力する変速指令部と、
    前記変速指令が出力されるのを予測して前記変速指令が出力される前にプレシフト指令を出力するプレシフト指令部と、
    前記プレシフト指令に基づき、前記原動機において発生するトルクが伝達されていない前記第一クラッチ及び前記第二クラッチのうちの一方のクラッチに対応する前記第一変速機構及び前記第二変速機構のうちの一方の変速機構において、待機変速段を確立するプレシフトを実行するプレシフト制御部と、
    前記変速指令に基づき、前記第一クラッチアクチュエータ及び前記第二クラッチアクチュエータを制御することにより、前記原動機において発生するトルクが伝達されている前記第一クラッチ及び前記第二クラッチのうちの他方のクラッチから前記一方のクラッチへ繋ぎ替えて変速を行う変速制御部と、
    運転者の加速指向を検出する加速指向検出部と、
    前記プレシフト制御部により前記プレシフトを完了した後に前記加速指向検出部により前記加速指向を検出した場合に、前記変速指令部により前記変速指令が出力される前に前記一方のクラッチにおいてトルク伝達を開始する直前の状態であるクラッチ待機状態を確立するために、前記一方のクラッチに対応する前記第一クラッチアクチュエータ及び前記第二クラッチアクチュエータのうちの一方のクラッチアクチュエータの動作を開始するクラッチ待機制御部と、を備えた車両用自動変速機。
  2. アクセルペダルの操作量であるアクセル開度を検出するアクセル開度検出部を備え、
    前記加速指向検出部は、前記プレシフト制御部により確立された前記待機変速段が前記他方のクラッチに対応する前記第一変速機構及び前記第二変速機構のうちの他方の変速機構で選択されている変速段である現在の変速段よりも高速段である状態で、前記アクセル開度検出部により検出されたアクセル開度またはアクセル開度変化速度が閾値以上の場合に、前記加速指向を検出したとする請求項1に記載の車両用自動変速機。
  3. ブレーキペダルが踏み込まれているか否かの状態を検出するブレーキ操作検出部を備え、
    前記加速指向検出部は、前記プレシフト制御部により確立された前記待機変速段が前記他方のクラッチに対応する前記第一変速機構及び前記第二変速機構のうちの他方の変速機構で選択されている変速段である現在の変速段よりも低速段である状態で、前記ブレーキ操作検出部によりブレーキペダルが踏み込まれている状態からブレーキペダルが踏み込まれていない状態に移行した場合に、前記加速指向を検出したとする請求項1又は2に記載の車両用自動変速機。
  4. 前記クラッチ待機制御部は、前記変速指令が出力される前に前記一方のクラッチにおいて前記クラッチ待機状態を確立するための前記一方のクラッチアクチュエータの動作を完了させる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用自動変速機。
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