JP2018167550A - 画像記録装置 - Google Patents

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Masatane Tanahashi
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Abstract

【課題】シートの先端が記録ヘッドに触れることを防止できる画像記録装置を提供すること。
【解決手段】移動機構50は、ピンチローラ32を第1位置51に回転可能に支持する第1回動位置61、及びピンチローラ32を第2位置52に回転可能に支持する第2回動位置に移動するアーム54と、第1回動位置61よりも搬送向き16の上流側にアーム54が回動することを規制する第1ストッパ55と、アーム54を第2回動位置62から第1回動位置61へ向けて付勢するコイルバネ56と、搬送ローラ31の第1回転軸36とアーム54との間に設けられ、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度に応じて搬送ローラ31の第1回転軸36に対してアーム54を保持するトルクを発生するダンパ軸受57と、を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像記録装置に関する。
従来、プリンタにおいて、シートのプラテンからの浮き高さが大きくなることによって、シートに記録された画像が劣化することを防止するため、シートのプラテンからの浮き高さを抑制可能にしたプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のプリンタは、プリント位置にて対向するプラテン及びプリントヘッドと、プリント位置の搬送方向の上流側に位置する搬送ローラ及びピンチローラと、搬送ローラに対するピンチローラのオフセット角度を変更する機構と、プラテンからのシートの浮き高さを検知するマルチセンサと、を備えている。このプリンタは、マルチセンサによりシートの浮き高さを検知しながら、ピンチローラのオフセット角度を変更することにより、シートの浮き高さを最小にしている。
特開2010−269455号公報
画像記録の際に、記録ヘッドから吐出されるインクにより、シートに膨潤が発生する場合がある。シートが膨潤すると、シートの先端が浮き上がって記録ヘッドに触れることにより、シートのジャムが発生することがあった。
特許文献1のプリンタによれば、マルチセンサによって検知されたシートの浮き高さに基づいて、シートの浮き高さの増大が抑制される。ところが、このプリンタにおいて、マルチセンサが記録ヘッドの上流側及び下流側のいずれに位置していても、このマルチセンサは、記録ヘッドの直下に到達したシートの先端の浮き上がりを検知できない。マルチセンサが記録ヘッドの上流側に位置している場合、マルチセンサは、シートの先端がマルチセンサを通過した後に浮き上がった場合を検知できない。逆に、マルチセンサが記録ヘッドの下流側に位置している場合、マルチセンサは、記録ヘッドに到達するシートの先端が浮き上がっているか否かを検知できない。また、マルチセンサによる検知精度の限界により、シート自体の浮き上がりが検知されても、シートの先端の浮き上がりが検知され得ない場合も考えられる。そのため、特許文献1のプリンタでは、シートの先端が記録ヘッドに触れることが確実には防止できない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートの先端が記録ヘッドに触れることを防止できる画像記録装置を提供することである。
(1) 本発明に係る画像記録装置によれば、モータと、上記モータから駆動が伝達される第1ローラと、上記第1ローラの上方に位置し、且つ、上記第1ローラとの間でシートをニップする第2ローラと、上記第1ローラ及び上記第2ローラによるシートのニップ位置よりもシートの搬送向きの下流側においてシートにインクを吐出する記録ヘッドと、上記記録ヘッドの下方に位置するプラテンと、上記第2ローラを、第1位置、及び、当該第1位置よりも上記搬送向きの下流側に位置する第2位置の間で、上記第1ローラの周方向に沿って移動させる移動機構と、上記モータの回転速度を制御する制御部と、を備えており、上記移動機構は、上記第1ローラの回転軸周りに回動可能であって、上記第2ローラを上記第1位置に回転可能に支持する第1回動位置、及び上記第2ローラを上記第2位置に回転可能に支持する第2回動位置に移動するアームと、上記第1回動位置よりも上記搬送向きの上流側に上記アームが回動することを規制するストッパと、上記アームを上記第2回動位置から上記第1回動位置へ向けて付勢する付勢部材と、上記第1ローラの回転軸と上記アームとの間に設けられ、上記第1ローラの回転軸の回転角速度に応じて上記第1ローラの回転軸に対して上記アームを保持するトルクを発生するダンパ軸受と、を備えている。
上記構成によれば、ダンパ軸受により、第1ローラの回転軸の回転角速度に応じてアームを保持するトルクが発生するので、このトルクによって発生するアームを第2回動位置に移動させる力が、付勢部材によって発生するアームを第1回動位置に移動させる力を超えると、第2ローラが第2位置に移動する。一方、このトルクによって発生するアームを第2回動位置に移動させる力が、付勢部材によって発生するアームを第1回動位置に移動させる力を下回ると、アームが第1回動位置に移動する。そのため、第1ローラが駆動されたときに第2ローラが第2位置に移動し、且つ、第1ローラが停止されたときに第2ローラが第1位置に移動できる。シートの先端部が第1ローラ及び第2ローラにニップされて搬送されるときに、第2ローラが第2位置に移動することによってシートの先端が斜め下方を向くので、シートの先端が記録ヘッドに触れることが防止できる。
(2) 好ましくは、上記移動機構は、上記第1ローラの回転軸に固定された第1ギアと、上記第1ギアに噛合し、上記第2ローラの回転軸に固定された第2ギアと、を備えており、上記第1ギア及び上記アームは、上記第1ローラの軸方向の両側にそれぞれ設けられており、上記第2ギアは、上記第2ローラの軸方向の両側にそれぞれ設けられている。
上記構成によれば、第1ローラの両側のそれぞれにおいて、第1ギアに第2ギアが噛合し、且つ、アームが設けられているので、第1ローラの回転軸の回転角速度と第2ローラの回転軸の回転角速度との比が、第1ローラの両側において同一に保たれる。そのため、第2ローラが移動するときに、第2ローラの軸心が第1ローラの軸心と平行な状態が保たれままアームが揺動し、第2ローラの軸心が第1ローラの軸心に対してねじれることがない。したがって、第2ローラがスムーズに移動できる。
(3) 好ましくは、上記画像記録装置は、上記記録ヘッドを支持し、且つ、上記搬送向きと交差する幅方向に移動可能なキャリッジを更に備えており、上記制御部は、上記モータの回転を停止している間に、上記キャリッジを上記幅方向に移動する。
上記構成によれば、記録ヘッドからインクが吐出される画像記録時に、第2ローラが第2位置から第1位置に復帰して、第1ローラ及び第2ローラにニップされたシートの下流側部分が、水平方向を向く。シートが記録ヘッドから離間することによって発生する画像記録の劣化が防止される。したがって、シートの先端が記録ヘッドに触れることが防止されながら、画像記録の劣化が防止される。
(4) 好ましくは、上記ダンパ軸受は、上記第1ローラの回転軸の回転角速度が第1速度であるときに、上記アームを上記第1回動位置から上記第2回動位置へ移動させるトルクを発生させず、上記第1ローラの回転軸の回転角速度が上記第1速度より速い第2速度であるときに、上記付勢部材の付勢力に抗して、上記アームを上記第1回動位置から上記第2回動位置へ移動させるトルクを発生させる。
上記構成によれば、第1ローラの回転軸の回転角速度が第1速度であるときに、第2ローラが第2位置に移動することなく第1位置に留まるので、シートの向きが水平に保たれる。そのため、光沢紙のように浮き上がりが発生しないシートが搬送される場合に、第1ローラの回転軸の回転角速度を第1速度とすれば、シートの下流側部分を斜め下方に向かせることなく、水平に保つことができる。
(5) 好ましくは、上記記録ヘッドよりも上記搬送向きの下流側に位置し、シートをニップする排紙ローラ対を備えており、上記排紙ローラ対によるシートのニップ位置は、上記第1ローラと上記第1位置の上記第2ローラとによりシートがニップされる第1ニップ位置と同じ高さ位置であり、且つ、上記第1ローラと上記第2位置の上記第2ローラとによりシートがニップされる第2ニップ位置よりも高い高さ位置である。
上記構成によれば、第2ローラが第1位置にあるときに、第1ローラ及び第2ローラと排紙ローラ対とによってニップされるシートが水平に保たれるので、第1ローラの駆動が停止された画像記録時に、シートと記録ヘッドとの距離が搬送向きにわたって同一に保たれる。したがって、画像記録の劣化が防止される。
(6) 好ましくは、上記記録ヘッドよりも上記搬送向きの下流側に位置し、シートをニップする排紙ローラ対と、上記搬送向きにおいて上記記録ヘッドと上記排紙ローラ対との間に位置しており、シートの上面に当接可能な拍車と、を備える。
上記構成によれば、シートの先端が斜め下方を向くことによって、シートの先端が記録ヘッド及び拍車に触れることが防止されるので、シートが搬送向きに拍車に突き当たることなく拍車を乗り越えて進む。そのため、拍車を乗り越えたシートが浮き上がっても、浮き上がったシートに拍車が接触できるので、シートの記録ヘッドへの接触が防止できる。
本発明に係る画像記録装置は、シートの先端が記録ヘッドに触れることを防止できる。
図1は、本実施形態に係るプリンタ10の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図2は、キャリッジ38の配置を示す平面図である。 図3は、プリンタ10の制御構成を示すブロック図である。 図4は、第1搬送部22の斜視図である。 図5は、第1搬送部22の平面図である。 図6は、ダンパ軸受57の分解斜視図である。 図7(A)は、ダンパ軸受57の軸断面図であり、図7(B)は、第1回転軸36の回転角速度に対する保持トルクの特性を示す図である。 図8は、図4のVII−VII矢視図である。 図9は、印刷シーケンスのタイムチャート図である。 図10(A)は、用紙12の先端が記録部24の下方に到達した状態の第1搬送部22及び記録部24を示す図であり、図10(B)は、ピンチローラ32が第2位置52に移動した状態の第1搬送部22及び記録部24を示す図であり、図10(C)は、ピンチローラ32が第1位置51に復帰した状態の第1搬送部22及び記録部24を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。プリンタ10が使用可能に水平面に設置された姿勢(図1の姿勢であって、「使用姿勢」と表記することがある。)を基準として上下方向7が定義され、プリンタ10の排出トレイ21が設けられている面を前面として前後方向8が定義され、プリンタ10を前面から見て左右方向9が定義される。本実施形態では、使用姿勢において、上下方向7が鉛直方向に相当し、前後方向8及び左右方向9が水平方向に相当する。
[本実施形態に係るプリンタ10]
本実施形態に係るプリンタ10が説明される。
[プリンタ10の全体構成]
図1に示されるように、プリンタ10は、インクジェット記録方式で用紙12に画像を記録する画像記録装置である。プリンタ10は、給送部15と、給送トレイ20と、排出トレイ21と、第1搬送部22と、第2搬送部23と、記録部24と、プラテン42と、を備えている。プリンタ10は、プリント機能の他に、ファクシミリ機能及びスキャナ機能などの各種の機能を有してもよい。
[給送トレイ20、排出トレイ21]
給送トレイ20は、プリンタ10の下部に位置しており、前後方向8に沿って挿抜可能である。給送トレイ20は、積層された複数の用紙12を支持可能である。排出トレイ21は、給送トレイ20と一体に構成されており、給送トレイ20の上方に位置する。排出トレイ21は、給送トレイ20と共に挿抜される。排出トレイ21は、第2搬送部23によって記録部24とプラテン42との間から排出された用紙12を支持する。
[給送部15]
図1に示されるように、給送部15は、給送ローラ25と、給送アーム26と、軸27とを備える。給送部15は、給送トレイ20に支持された用紙12を搬送経路13へ給送する。給送ローラ25は、給送アーム26の先端に回転可能に支持されている。給送ローラ25は、給送用モータ172(図3参照)によって正回転に駆動される。給送アーム26は、プリンタ10のフレームに支持された軸27に回動可能に支持されている。給送アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給送トレイ20に向かって回動付勢されている。
給送ローラ25の正回転は、給送ローラ25が用紙12を搬送向き16に搬送する向きに回転することを指している。以下、給送ローラ25以外の他のローラについても、正回転は、用紙12を搬送向き16に搬送する向きに回転することを指す。
[搬送経路13]
図1に示されるように、搬送経路13は、給送トレイ20の後端部から上方に延びつつ前方にUターンし、記録部24とプラテン42との間の空間を経て排出トレイ21に至る経路である。プリンタ10は、間隔を空けて対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19を備えており、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19の内部空間によって、Uターンする部分の搬送経路13が形成されている。第1搬送部22及び第2搬送部23の間における搬送経路13は、左右方向9におけるプリンタ10の概ね中央部に位置し且つ前後方向8に延びている。用紙12の搬送向き16は、搬送経路13に沿って設けられた矢印により示されている。
[第1搬送部22、第2搬送部23]
図1に示されるように、第1搬送部22は、記録部24より搬送向き16の上流に位置している。第1搬送部22は、互いに対向する搬送ローラ31及びピンチローラ32を有する。ピンチローラ32は搬送ローラ31よりも上方に位置する。用紙12は、搬送ローラ31及びピンチローラ32のニップ位置45においてニップされる。第1搬送部22の構成は、後述において図4を参照して詳しく説明される。搬送ローラ31は、搬送用モータ171(図3及び図4参照)によって駆動される。ピンチローラ32は、搬送ローラ31の回転に伴って連れ回る。ニップされた用紙12は、搬送用モータ171の正転によって正回転する搬送ローラ31及びピンチローラ32により、搬送向き16に搬送される。
第2搬送部23は、記録部24より搬送向き16の下流に位置している。第2搬送部23は、第1拍車33と、第1拍車33より搬送向き16の下流に位置して互いに対向する排紙ローラ34及び第2拍車35(排紙ローラ対の一例)と、を有する。第1拍車33は、用紙12が上方に浮き上がったときに用紙12が記録ヘッド39に接触することを防止する部材である。第2拍車35は排紙ローラ34よりも上方に位置する。用紙12は、排紙ローラ34及び第2拍車35のニップ位置46においてニップされる。排紙ローラ34は、搬送用モータ171(図3参照)によって駆動される。第1拍車33は、用紙12の搬送に伴ってつれ回る。第2拍車35は、排紙ローラ34の回転に伴って連れ回る。ニップされた用紙12は、搬送用モータ171の正転によって正回転する排紙ローラ34及び第2拍車35により、搬送向き16に搬送される。
[記録部24]
図1に示されるように、記録部24は、搬送向き16における第1搬送部22及び第2搬送部23の間に配置されている。記録部24は、キャリッジ38と、記録ヘッド39とを備えている。
[プラテン42]
図1及び図2に示されるように、プラテン42は、搬送向き16における第1搬送部22及び第2搬送部23の間に配置されている。記録部24及びプラテン42は、搬送経路13を挟んで上下方向7に対向して配置されている。記録部24はプラテン42よりも上方に位置する。プラテン42は、記録部24の下方において搬送経路13の下面を画定している。
図2に示されるように、キャリッジ38は、前後方向8に離間する位置において各々が左右方向9に延設されたガイドレール43、44に支持されている。ガイドレール43、44は、プリンタ10のフレームに支持されている。キャリッジ38は、ガイドレール44に設けられた公知のベルト機構に連結されている。ベルト機構は、キャリッジ駆動用モータ173(図3参照)によって駆動される。ベルト機構に連結されたキャリッジ38は、キャリッジモータの駆動によって左右方向9(搬送向きと交差する幅方向の一例)に沿って往復移動する。キャリッジ38の移動範囲は、図2の一点鎖線で示されるように、搬送経路13より右方及び左方にまで及ぶ。
図1に示されるように、キャリッジ38は、記録ヘッド39を搭載している。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル40が配置されている。複数のノズル40の先端は、記録ヘッド39の下面から露出している。複数のノズル40の全体は、搬送ローラ31及びピンチローラ32による用紙12のニップ位置45よりも搬送向き16の下流側に位置している。記録ヘッド39は、ノズル40からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ38が移動する過程において、プラテン42に支持されている用紙12に向けて記録ヘッド39がインク滴を吐出する。これにより、用紙12に画像が記録される。
[プリンタ10の制御構成]
図3を参照して、プリンタ10の制御構成が説明される。制御部130は、プリンタ10の全体動作を制御するものである。制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、ASIC135、及びこれらを相互に接続する内部バス137を備えている。
ROM132には、CPU131が記録制御を含む各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送用モータ171、給送用モータ172、及びキャリッジ駆動用モータ173が接続されている。また、ASIC135には、各モータ171、172、及び173を制御する駆動回路が組み込まれている。CPU131から所定のモータに応じた駆動回路に各モータを回転させるための駆動信号が入力されると、駆動信号に応じた駆動電流が駆動回路から対応するモータへ出力される。これにより、対応するモータが回転する。つまり、制御部130は、各モータ171、172、及び173を制御する。
ASIC135には、記録ヘッド39が接続されている。記録ヘッド39は、不図示のドライブ回路を介して制御部130により給電されることで動作する。制御部130は、記録ヘッド39への給電を制御し、複数のノズル40から選択的にインク滴を吐出させる。
[第1搬送部22]
図4から図10を参照して、第1搬送部22がより詳しく説明される。図4に示されるように、第1搬送部22は、搬送ローラ31(第1ローラの一例)、ピンチローラ32(第2ローラの一例)、第1回転軸36、第2回転軸37、伝達機構47、及び移動機構50を備えている。搬送ローラ31は第1回転軸36の外周上に固定されている。ピンチローラ32は第2回転軸37の外周上に固定されている。
[伝達機構47]
図4に示されるように、伝達機構47は、搬送用モータ171から搬送ローラ31に駆動力を伝達する機構である。伝達機構47は、搬送用モータ171のモータ軸28に固定されたモータギア29と、第1回転軸36に固定された搬送ギア48と、を備えている。図4において伝達機構47は模式的に描かれており、モータギア29が搬送ギア48に直接噛合している。実際には、モータギア29から搬送ギア48への駆動伝達は、減速機構を介して行われており、搬送ローラ31の回転速度が所望の回転速度となるように減速されている。また、例えばギア列やベルトなどの図示せぬ伝達機構を介して、搬送用モータ171の駆動力は、排紙ローラ34にも伝達されている。つまり、搬送ローラ31及び排紙ローラ34は、搬送用モータ171の駆動により、同期して回転する。
[移動機構50]
図4、図10に示されるように、移動機構50は、ピンチローラ32を、第1位置51(図10(A)及び図10(C))と第2位置52(図10(B))との間で、搬送ローラ31の周方向に沿って移動させる機構である。第1位置51及び第2位置52はいずれも、ピンチローラ32を軸線方向から視たときの軸心位置を示しており、搬送ローラ31の半径方向外側に位置し、搬送ローラ31の周方向に沿って並んで位置している。第1位置51は、本実施形態では、図10(A)及び図10(C)に示されるように、搬送ローラ31の軸心の直上の位置である。第2位置52は、図10(B)に示されるように、第1位置51よりも搬送向き16の下流側にある位置である。
図4、図5、図10に示されるように、移動機構50は、搬送ローラ31の第1回転軸36の両側にそれぞれ、アーム54、第1ストッパ55(ストッパの一例)、第2ストッパ60、コイルバネ56(付勢部材の一例)、及びダンパ軸受57を備えている。つまり、移動機構50は、2つのアーム54、2つの第1ストッパ55、2つの第2ストッパ60、2つのコイルバネ56(付勢部材の一例)、及び2つのダンパ軸受57を備えている。
図4、図5、図10に示されるように、アーム54は、第2回転軸を回動自在に支持する軸受58と、アーム本体59と、を備えている。アーム本体59は、軸受58と、第1回転軸36に設けられたダンパ軸受57と、を連結している。アーム54は、ダンパ軸受57を介して第1回転軸36周りに回動可能に設けられており、第1回動位置61(図10(A)及び図10(C))及び第2回動位置62(図10(B))に移動可能である。第1回動位置61及び第2回動位置62はいずれも、第1回転軸36の軸線方向から視たときのアーム54の長手方向が基準方向に対して傾斜した傾斜角度を示している。本実施形態では基準方向は上下方向7である。第1回動位置61における傾斜角度は、0ラジアンであり、第2回動位置62における傾斜角度は、θラジアンである。
図10(A)及び図10(C)に示されるように、アーム54が第1回動位置61にあるとき、アーム54は、ピンチローラ32を第1位置51に回転可能に支持する。図10(B)に示されるように、アーム54が第2回動位置62にあるとき、アーム54は、ピンチローラ32を第2位置52に回転可能に支持する。
図5、図10に示されるように、第1ストッパ55は、第1回動位置61よりも搬送向き16の上流側にアーム54が回動することを規制して、アーム54を第1回動位置61に維持する部材である。第1ストッパ55は、第1回動位置61にあるアーム54の軸受58に、搬送向き16の上流側から当接する位置にある。図10に示されるように、第2ストッパ60は、第2回動位置62よりも搬送向き16の下流側にアーム54が回動することを規制して、アーム54を第2回動位置62に維持する部材である。第2ストッパ60は、第2回動位置62にあるアーム54の軸受58に、搬送向き16の下流側から当接する位置にある。
図4、図5、図10に示されるように、コイルバネ56は、アーム54を第2回動位置62から第1回動位置61に向けて付勢する。コイルバネ56の一端は、図示せぬプリンタ10のフレームに固定されており、コイルバネ56の他端は、アーム54の軸受58に固定されている。
図4に示されるように、ダンパ軸受57は、第1回転軸36とアーム54のアーム本体59との間に設けられ、第1回転軸36を回動可能に支持する軸受である。
図6に示されるように、ダンパ軸受57は、回転体81、ベースケース82、蓋体83、及び収納ケース84を備えている。回転体81は、円柱状のダンパ軸85と、ダンパ軸85からダンパ軸85の径方向に延びる2つの羽根86と、を備えている。羽根86には、ダンパ軸85の周方向に沿った貫通孔87が形成されている。ベースケース82は、円筒状の側壁部88と、側壁部88の軸方向の一端側に位置する円板状の底壁部89とを有する容器である。底壁部89には、ダンパ軸85の軸方向に沿った貫通孔90が形成されている。蓋体83は、円板状の部材である。蓋体83には、ダンパ軸85の軸方向に沿った貫通孔91が形成されている。
図7に示されるように、回転体81は、ベースケース82内に収納されており、ベースケース82の開口側には蓋体83が取り付けられている。ダンパ軸受57の軸方向は左右方向9であるので、蓋体83はベースケース82の右方に位置する。回転体81のダンパ軸85は、ベースケース82の貫通孔90及び蓋体83の貫通孔91内に回転可能に支持されている。ダンパ軸85と貫通孔90、91との間は液密可能にシールされている。ベースケース82及び蓋体83の内部空間92は密閉されており、この内部空間92には粘性流体が封入されている。本実施形態では、粘性流体はシリコンオイルである。また、ベースケース82は収納ケース84内に収納されて、この収納ケース84に固定されている。
ダンパ軸85の右端には、第1回転軸36が固定されている。収納ケース84にはアーム54が固定されている。第1回転軸36が回転すると、第1回転軸36に固定された回転体81が回転する。回転体81が回転するときに、内部空間92内の粘性流体が羽根86の貫通孔87を通って流れる。粘性流体が貫通孔87を通るときに、回転体81は粘性流体から粘性抵抗(摩擦抵抗)を受ける。この粘性抵抗により、粘性流体が収納されたベースケース82は、第1回転軸36の回転方向と同一方向に力を受けるので、ベースケース82にダンパ軸95回りのトルクが発生する。つまり、ダンパ軸受57には、第1回転軸36が回転するときに、第1回転軸36に対してアーム54を保持する保持トルクが発生する。保持トルクは、第1回転軸36の回転にアーム54を追従させるように第1回転軸36からアーム54に伝達されるトルクである。
図7(B)には、第1回転軸36の回転角速度と保持トルクとの間の相関関係が示されている。ダンパ軸受57には、第1回転軸36の回転角速度に応じて、異なる保持トルクが発生する。第1回転軸36の回転角速度が第1速度ω1(図9参照)であるとき、第1保持トルクT1が発生する。第1回転軸36の回転角速度が第2速度ω2(図9参照)であるとき、第2保持トルクT2が発生する。第2速度ω2は第1速度ω1よりも大きく、第2保持トルクT2は第1保持トルクT1よりも大きい。本実施形態に係るダンパ軸受57では、概ね、保持トルクの大きさは、第1回転軸36の回転角速度の増加に比例して増大する。
図8に示されるように、ピンチローラ32の第2回転軸37には、保持トルクにより第2回転軸37の軸心位置に作用する力F57と、コイルバネ56の付勢力F56とが加わっている。コイルバネ56の付勢力F56のうち、ピンチローラ32の移動方向、すなわち第1回転軸36の周方向に作用する成分は、分力Fr56である。保持トルクによる力F57が、分力Fr56よりも大きいとき、ピンチローラ32は、第1位置51から第2位置52へと移動する。
保持トルクは、第2回転軸37の軸心位置に作用する力F57と、第1回転軸36と第2回転軸37との軸心間距離Lとの外積である。コイルバネ56が発生させるバネトルクT56(図7(B)参照)は、コイルバネ56の付勢力F56と、軸心間距離Lとの外積である。保持トルクによる力F57の向きは、コイルバネ56の分力Fr56の向きと反対であるので、バネトルクT56は、保持トルクを打ち消すように作用する。したがって、保持トルクがバネトルクT56を上回った場合に、第1回転軸36の回転に追従してアーム54が第2回動位置62に向けて移動する。保持トルクがバネトルクT56と同等の場合、アーム54は静止する。保持トルクがバネトルクT56を下回っている場合、第1回転軸36の回転と関係なく、アーム54は第1回動位置61に移動する。
図7(B)に示されるように、バネトルクT56は、第1保持トルクT1よりも大きく、第2保持トルクT2よりも小さい。したがって、第1回転軸36の回転角速度が第1速度ω1であって第1保持トルクT1が発生しているとき、ピンチローラ32は第2位置52から第1位置51に向けて付勢される。第1回転軸36の回転角速度が第2速度ω2であって第2保持トルクT2が発生しているとき、ピンチローラ32は第1位置51から第2位置52に向けて付勢される。
[第1ギア71、第2ギア72]
図4、図5に示されるように、移動機構50は、搬送ローラ31の第1回転軸36の両側にそれぞれ、第1ギア71及び第2ギア72を備えている。つまり、移動機構50は、2つの第1ギア71及び2つの第2ギア72を備えている。第1ギア71は、搬送ローラ31の第1回転軸36に固定されている。第2ギア72は、ピンチローラ32の第2回転軸37に固定されている。第1ギア71及び第2ギア72は噛合しており、第1回転軸36の回転に連動して第2回転軸37が回転する。
[印刷シーケンス制御]
図9、図10を参照して、印刷シーケンス制御が説明される。ここでは、記録部24の記録ヘッド39の制御と、第1搬送部22の搬送ローラ31の制御とが説明されている。また、搬送ローラ31の回転速度に応じて位置が変化するピンチローラ32の位置も、合わせて説明される。第2搬送部23の排紙ローラ34は第1搬送部22の搬送ローラ31と同期して駆動、停止されるので、排紙ローラ34の制御の説明は、省略されている。なお、給送ローラ25を有する給送部15の制御の説明、及び、記録ヘッド39を搭載して幅方向に移動するキャリッジ38の制御の説明は、省略されている。
印刷シーケンス制御において、第1搬送部22及び第2搬送部23による用紙12の搬送と、記録部24による用紙12への印字とが交互に実行される。用紙12の搬送が停止している間に用紙12への印字が実行され、用紙12への印字が停止している間に用紙12の搬送が実行される。
印刷シーケンス制御において、まず、制御部130は、用紙12の先端が記録部24の下方に到達するまで用紙12を搬送する。この間、制御部130は、搬送用モータ171の駆動を制御して、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度を第1速度ω1に保っている。
図10(A)には、用紙12の先端が記録部24の下方に到達した状態の第1搬送部22及び記録部24が示されている。図10(A)の状態は、図9の時刻t0から時刻t3の状態に対応している。時刻t0から時刻t3において、制御部130は、搬送用モータ171の駆動を停止させており、搬送ローラ31は停止している。図7(B)に示されるように、第2保持トルクT2がバネトルクT56を下回っているので、アーム54は第1回動位置61に保たれ、ピンチローラ32も第1位置51に保たれている。
時刻t1から時刻t2の間、制御部130は、記録ヘッド39の状態をON状態(駆動状態)にする。その結果、記録ヘッド39からインクが吐出され、用紙12に印字が行われる。時刻t0から時刻t1の間、及び、時刻t2から時刻t3の間、制御部130は、記録ヘッド39の状態をOFF状態(停止状態)にする。この間、用紙12の印字は行われない。
図10(B)には、ピンチローラ32が第2位置52に移動した状態の第1搬送部22及び記録部24が示されている。図10(B)の状態は、図9の時刻t3から時刻t4の状態に対応している。時刻t3から時刻t4において、制御部130は、搬送用モータ171の駆動を制御して、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度を第2速度ω2にする。その結果、図7(B)に示されるように、第2保持トルクT2がバネトルクT56よりも高いので、第1回転軸36の回転に追従してアーム54が第2回動位置62に移動する。また、時刻t3から時刻t4の間、制御部130は、記録ヘッド39の状態をOFF状態(停止状態)にしている。
アーム54が第1回動位置61から第2回動位置62に移動すると、ピンチローラ32は第1位置51から第2位置52に移動する。時刻t3から時刻t4の間、ピンチローラ32は第2位置52に保たれる。そのため、搬送ローラ31及びピンチローラ32にニップされた用紙12の搬送向き16の下流側部分は、斜め下方に向けられる。ここで、図10(B)の状態に先立つ図10(A)の状態において用紙12に印字が行われているので、用紙12の印字が行われた部位には、インクにより膨潤が発生する場合がある。膨潤部分12aは、用紙12において膨潤が発生した部分を指している。用紙12が斜め下方に向けられることにより、膨潤部分12aが記録ヘッド39に当接することが防止されている。
図10(B)に示されるように、ピンチローラ32が第2位置52にあるときの搬送ローラ31及びピンチローラ32のニップ位置45は、排紙ローラ34及び第2拍車35のニップ位置46よりも下方にある。
時刻t4から時刻t7の間、制御部130は、搬送用モータ171の駆動を制御して、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度を第2速度ω2から第1速度ω1にする。その結果、図7(B)に示されるように、第1保持トルクT1がバネトルクT56よりも低いので、アーム54は第2回動位置62から第1回動位置61に移動し、ピンチローラ32も第2位置52から第1位置51に移動する。ただし、バネトルクT56が第1保持トルクT1に相殺された残りのトルクは小さいので、アーム54及びピンチローラ32の移動は緩やかに行われる。時刻t4から時刻t5の間、ピンチローラ32の位置は、ほぼ第2位置52に保たれ、時刻t5から時刻t6に亘ってピンチローラ32の位置が徐々に第1位置51に移動する。時刻t6から時刻t7において、ピンチローラ32の位置が第1位置51となる。
図10(C)には、ピンチローラ32が第1位置51に復帰した状態の第1搬送部22及び記録部24が示されている。図10(C)の状態は、図9の時刻t7から時刻t8の状態に対応している。時刻t7から時刻t8において、制御部130は、搬送用モータ171の駆動を停止させており、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度は0となっている。その結果、アーム54は第1回動位置61に保たれ、ピンチローラ32も第1位置51に保たれている。また、時刻t7から時刻t8の間、制御部130は、記録ヘッド39の状態をOFF状態(停止状態)にしている。
図10(B)の状態が図10(C)の状態に移行するまでに、膨潤部分12aは、排紙ローラ34及び第2拍車35にニップされている。用紙12の先端部は、排紙ローラ34及び第2拍車35によって搬送され、用紙12の後端部は、搬送ローラ31及びピンチローラ32によって搬送される。
図10(C)に示されるように、ピンチローラ32が第1位置51にあるときの搬送ローラ31及びピンチローラ32のニップ位置45は、排紙ローラ34及び第2拍車35のニップ位置46と同じ高さにある。
時刻t0から時刻t7までの制御が1サイクルの制御であり、用紙12が記録部24を完全に通過するまで、1サイクルの制御が繰り返し実行される。時刻t7は、時刻t0の1サイクル後の時刻であり、時刻t8は、時刻t1の1サイクル後の時刻である。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態に係るプリンタ10によれば、ダンパ軸受57により、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度に応じてアーム54を保持するトルクが発生するので、このトルクによって発生するアーム54を第2回動位置62に移動させる力が、コイルバネ56によって発生するアーム54を第1回動位置61に移動させる力を超えると、ピンチローラ32が第2位置52に移動する。一方、このトルクによって発生するアーム54を第2回動位置62に移動させる力が、コイルバネ56によって発生するアーム54を第1回動位置61に移動させる力を下回ると、アーム54が第1回動位置61に移動する。そのため、搬送ローラ31が駆動されたときにピンチローラ32が第2位置52に移動し、且つ、搬送ローラ31が停止されたときにピンチローラ32が第1位置51に移動できる。用紙12の先端部が搬送ローラ31及びピンチローラ32にニップされて搬送されるときに、ピンチローラ32が第2位置52に移動することによって用紙12の先端が斜め下方を向くので、用紙12の先端が記録ヘッド39に触れることが防止できる。
また、搬送ローラ31の両側のそれぞれにおいて、第1ギア71に第2ギア72が噛合し、且つ、アーム54が設けられているので、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度とピンチローラ32の第2回転軸37の回転角速度との比が、搬送ローラ31の両側において同一に保たれる。そのため、ピンチローラ32が移動するときに、ピンチローラ32の軸心が搬送ローラ31の軸心と平行な状態が保たれままアーム54が揺動し、ピンチローラ32の軸心が搬送ローラ31の軸心に対してねじれることがない。したがって、ピンチローラ32がスムーズに移動できる。
また、記録ヘッド39からインクが吐出される画像記録時に、ピンチローラ32が第2位置52から第1位置51に復帰して、搬送ローラ31及びピンチローラ32にニップされた用紙12の下流側部分が、水平方向を向く。用紙12が記録ヘッド39から離間することによって発生する画像記録の劣化が防止される。したがって、用紙12の先端が記録ヘッド39に触れることが防止されながら、画像記録の劣化が防止される。
また、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度が第1速度ω1であるときに、ピンチローラ32が第2位置52に移動することなく第1位置51に留まるので、用紙12の向きが水平に保たれる。そのため、光沢紙のように浮き上がりが発生しない用紙12が搬送される場合に、搬送ローラ31の第1回転軸36の回転角速度を第1速度ω1とすれば、用紙12の下流側部分を斜め下方に向かせることなく、水平に保つことができる。
また、ピンチローラ32が第1位置51にあるときに、搬送ローラ31及びピンチローラ32と、排紙ローラ34及び第2拍車35とによってニップされる用紙12が水平に保たれるので、搬送ローラ31の駆動が停止された画像記録時に、用紙12と記録ヘッド39との距離が搬送向き16にわたって同一に保たれる。したがって、画像記録の劣化が防止される。
また、用紙12の先端が斜め下方を向くことによって、用紙12の先端が記録ヘッド39及び第1拍車33に触れることが防止されるので、用紙12の先端が第1拍車33に突き当たることなく第1拍車33よりも搬送向き16の下流側に進む。そのため、先端が第1拍車33を越えた用紙12が浮き上がっても、浮き上がった用紙12に第1拍車33が接触できるので、用紙12の記録ヘッド39への接触が防止できる。
[変形例]
本実施形態に係るプリンタ10では、移動機構50は、搬送ローラ31の第1回転軸36の両側にそれぞれ、アーム54、第1ストッパ55、第2ストッパ60、コイルバネ56、及びダンパ軸受57を備えているが、移動機構50は、搬送ローラ31の第1回転軸36の片側にのみ、第1ストッパ55、第2ストッパ60、コイルバネ56、及びダンパ軸受57を備えたのでもよい。
また、本実施形態に係る移動機構50は、第1ギア71及び第2ギア72を備えているが、移動機構50は、第1ギア71及び第2ギア72を備えていなくてもよい。
本実施形態に係るプリンタ10では、排紙ローラ34及び第2拍車35によるニップ位置46は、ピンチローラ32が第1位置51にあるときの搬送ローラ31及びピンチローラ32によるニップ位置45と同じ高さであるが、排紙ローラ34に係るニップ位置46は、ピンチローラ32が第1位置51にあるときの搬送ローラ31に係るニップ位置45より高くても低くてもよい。
本実施形態に係るプリンタ10は、用紙12として普通紙を搬送する場合に、用紙12の搬送速度を決定する第1回転軸36の回転角速度として、第1速度ω1及び第2速度ω2の二段階の速度を用いているが、搬送される用紙12の種類に応じて、一段階の速度を用いてもよい。例えば、用紙12として光沢紙が搬送される場合、高画質の印刷を実現するために、また、膨潤による浮きの虞もないために、一段階の速度として、第1速度ω1が用いられる。
本実施形態に係るプリンタ10は、記録ヘッドを搭載するキャリッジ38が幅方向に亘って往復移動するシリアルプリンタであるが、幅方向の全域をカバーするラインヘッドを搭載したラインプリンタであってもよい。ラインプリンタにおいても、用紙12として普通紙を搬送する場合に、用紙12の搬送速度を決定する第1回転軸36の回転角速度として、第1速度ω1及び第2速度ω2の二段階の速度を用いてもよい。
10・・・プリンタ
12・・・用紙(シートの一例)
24・・・記録部
28・・・モータ軸
31・・・搬送ローラ(第1ローラの一例)
32・・・ピンチローラ(第2ローラの一例)
34・・・排紙ローラ(排紙ローラ対の一部の一例)
35・・・第2拍車(排紙ローラ対の一部の一例)
36・・・第1回転軸
37・・・第2回転軸
38・・・キャリッジ
39・・・記録ヘッド
42・・・プラテン
45・・・ニップ位置
46・・・ニップ位置
50・・・移動機構
51・・・第1位置
52・・・第2位置
54・・・アーム
55・・・第1ストッパ(ストッパの一例)
56・・・コイルバネ(付勢部材の一例)
57・・・ダンパ軸受
61・・・第1回動位置
62・・・第2回動位置
71・・・第1ギア
72・・・第2ギア
130・・・制御部
171・・・搬送用モータ
T1・・・第1保持トルク
T2・・・第2保持トルク
T56・・・バネトルク
ω1・・・第1速度
ω2・・・第2速度


Claims (6)

  1. モータと、
    上記モータから駆動が伝達される第1ローラと、
    上記第1ローラの上方に位置し、且つ、上記第1ローラとの間でシートをニップする第2ローラと、
    上記第1ローラ及び上記第2ローラによるシートのニップ位置よりもシートの搬送向きの下流側においてシートにインクを吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドの下方に位置するプラテンと、
    上記第2ローラを、第1位置、及び、当該第1位置よりも上記搬送向きの下流側に位置する第2位置の間で、上記第1ローラの周方向に沿って移動させる移動機構と、
    上記モータの回転速度を制御する制御部と、を備えており、
    上記移動機構は、
    上記第1ローラの回転軸周りに回動可能であって、上記第2ローラを上記第1位置に回転可能に支持する第1回動位置、及び上記第2ローラを上記第2位置に回転可能に支持する第2回動位置に移動するアームと、
    上記第1回動位置よりも上記搬送向きの上流側に上記アームが回動することを規制するストッパと、
    上記アームを上記第2回動位置から上記第1回動位置へ向けて付勢する付勢部材と、
    上記第1ローラの回転軸と上記アームとの間に設けられ、上記第1ローラの回転軸の回転角速度に応じて上記第1ローラの回転軸に対して上記アームを保持するトルクを発生するダンパ軸受と、を備えている画像記録装置。
  2. 上記移動機構は、
    上記第1ローラの回転軸に固定された第1ギアと、
    上記第1ギアに噛合し、上記第2ローラの回転軸に固定された第2ギアと、を備えており、
    上記第1ギア及び上記アームは、上記第1ローラの軸方向の両側にそれぞれ設けられており、
    上記第2ギアは、上記第2ローラの軸方向の両側にそれぞれ設けられている請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記記録ヘッドを支持し、且つ、上記搬送向きと交差する幅方向に移動可能なキャリッジを更に備えており、
    上記制御部は、上記モータの回転を停止している間に、上記キャリッジを上記幅方向に移動する請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 上記ダンパ軸受は、上記第1ローラの回転軸の回転角速度が第1速度であるときに、上記アームを上記第1回動位置から上記第2回動位置へ移動させるトルクを発生させず、上記第1ローラの回転軸の回転角速度が上記第1速度より速い第2速度であるときに、上記付勢部材の付勢力に抗して、上記アームを上記第1回動位置から上記第2回動位置へ移動させるトルクを発生させる請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 上記記録ヘッドよりも上記搬送向きの下流側に位置し、シートをニップする排紙ローラ対を備えており、
    上記排紙ローラ対によるシートのニップ位置は、上記第1ローラと上記第1位置の上記第2ローラとによりシートがニップされる第1ニップ位置と同じ高さ位置であり、且つ、上記第1ローラと上記第2位置の上記第2ローラとによりシートがニップされる第2ニップ位置よりも高い高さ位置である請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 上記記録ヘッドよりも上記搬送向きの下流側に位置し、シートをニップする排紙ローラ対と、
    上記搬送向きにおいて上記記録ヘッドと上記排紙ローラ対との間に位置しており、シートの上面に当接可能な拍車と、を備える請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
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