JP2018167299A - ガス切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者が多くの手動操作を行うことなく、かつ切断品質を安定させて、被切断材をガス切断する。【解決手段】ガス切断装置100は、燃料ガスと、予熱用酸素ガスと、切断用酸素ガスと、が供給されるポストミキシング方式の切断火口1と、手持ちで被切断材Sの切断位置へ移動可能に構成され、切断火口1を保持し、被切断材S上を所定の走行速度で切断火口1とともに移動可能に構成された可搬式の台車30と、台車30から離隔して設置されるとともに台車30と電気的に接続され、少なくとも台車30の走行速度と、燃料ガスの流量と、予熱用酸素ガスの流量と、切断用酸素ガスの流量と、を被切断材Sの鋼種および板厚に応じて制御する制御装置40と、を備える。制御装置40は、台車30の走行速度が第一速度から加速時間を経て第二速度に変化するように台車30を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス切断装置に関する。
従来、鋼からスラブ材やブルーム材などの板厚の厚い鋼片が形成された後、さらにこの鋼片(被切断材)を切断する際に、可搬式のガス切断機を用いて被切断材をガス切断する方法が知られている。このガス切断機を使用する場合、作業者は、被切断材上の所定の切断位置にガス切断機を設置した後、被切断材の傍で被切断材の切断状況を目視で確認しながら、ガス切断機を操作する。
また、近年、ガス切断における予熱炎の形成には、炭化水素系ガスに代えて水素ガスを主成分とする燃料ガスを用いることが行われている。例えば、特許文献1には、水素ガスを主成分とする燃料ガスを用いるガス切断装置が開示されている。このガス切断装置には、切断火口として、燃料ガスと予熱用酸素ガスとが切断火口の外部(切断火口の先端)で混合されるポストミキシング(アウトミキシングともいう。)方式の切断火口(例えば、特許文献2参照)を用いることができる。このようなポストミキシング方式の切断火口では、逆火による爆発に対する安全性を高めることができる。
国際公開第2011/132496号 特許第3238819号公報
上述したガス切断機では、切断をするためには、作業者は、予熱炎を目視で確認しながら、予熱用酸素ガスの流量と燃料ガスの流量とを切断トーチ又は切断トーチ近傍に設けられた各々のバルブで設定して予熱炎を形成し、被切断材の切断を開始する端面に切断火口から噴出する予熱炎が掛かる位置に切断火口を位置決めし、予熱炎により被切断材の端面の上縁部分を赤熱させる。次に作業者は、切断トーチ又は切断トーチ近傍に設けられた切断用酸素ガスのバルブを開いて、切断火口のセンターに形成された切断酸素噴出孔から切断用酸素ガスを噴出させるとともに、ガス切断機の速度設定ダイヤルにて切断速度を設定し、設定した速度で切断火口を被切断材の内側に向けて動かして、切断を行う。
しかしながら、作業者が切断火口から噴出する予熱炎を目視で確認しながら各ガスの流量を設定したり、ガス切断機の切断速度の設定や変更を手動操作にて行うことは、作業者毎の設定のばらつきや、操作の誤り等によって、切断開始時に被切断材の上面から下面まで切溝が形成されず下部が大きくえぐれたり、切断が途中で途切れたり、上面が溶けて丸くなったりする等の切断品質が低下する問題が生じることがあった。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、可搬式のガス切断機を用いて、作業者が多くの手動操作を行うことなく、かつ切断品質を安定させて、被切断材をガス切断することが可能なガス切断装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、ガス切断装置は、水素ガスまたは水素ガスに炭化水素系ガスを混合した混合ガスからなる燃料ガスと、予熱用酸素ガスと、切断用酸素ガスと、が供給され、前記燃料ガスを噴出させる燃料ガス噴出口と、前記予熱用酸素ガスを噴出させる予熱酸素噴出口と、前記切断用酸素ガスを噴出させる切断酸素噴出口と、を有し、前記燃料ガス噴出口から噴出した燃料ガスと前記予熱酸素噴出口から噴出した予熱用酸素ガスとを混合させるように構成されたポストミキシング方式の切断火口と、作業者の手持ちで被切断材の上面の切断位置へ移動可能に構成され、前記切断火口を保持し、前記被切断材の上面上を所定の走行速度で前記切断火口とともに移動可能に構成された可搬式の台車と、前記被切断材の切断時に発生する熱および粉塵の影響を抑制するように前記台車から離隔して設置されるとともに、前記台車と電気的に接続され、少なくとも前記台車の走行速度と、前記燃料ガスの流量と、前記予熱用酸素ガスの流量と、前記切断用酸素ガスの流量と、を前記被切断材の鋼種および板厚に応じて制御する制御装置と、を備え、前記制御装置には、前記被切断材の鋼種および板厚に応じて、切断切込み時の速度である第一速度と、定常切断を行う速度である第二速度と、が前記台車の走行速度として少なくとも設定され、かつ前記台車が前記第一速度で移動する時間である切込み時間および前記第一速度から前記第二速度に変化する時間である加速時間が設定されており、前記制御装置は、前記台車の走行速度が前記第一速度から前記加速時間を経て前記第二速度に変化するように前記台車を制御する。
このようなガス切断装置によれば、制御装置は、被切断材の鋼種および板厚に応じて、燃料ガスの流量、予熱用酸素ガスの流量、および切断用酸素ガスの流量を制御しつつ、台車の走行速度を切断切込み時の第一速度から加速時間を経て定常切断を行う第二速度に変化するように台車を制御する。よって、作業者がこのような制御を行う必要がないため、作業者の手動操作を削減することができる。加えて、作業者毎のばらつきも生じないため、切断品質を安定させることができる。
上記のガス切断装置において、前記燃料ガスが、前記水素ガスに対する前記炭化水素系ガスの体積分率が50%未満となるように前記水素ガスに前記炭化水素系ガスを混合した前記混合ガスからなる場合に、前記制御装置において、前記第一速度は80mm/min以上100mm/min以下に設定され、前記第二速度は250mm/min以上300mm/min以下に設定されていてもよい。これによって、燃料ガスとして上述した混合ガスを使用する場合に、被切断材を好適に切断することができる。
上記のガス切断装置において、前記制御装置において、前記加速時間は5秒以上30秒以下に設定されていてもよい。これによって、燃料ガスとして上述した混合ガスを使用する場合に、被切断材をより好適に切断することができる。
上記のガス切断装置によれば、作業者は、多くの手動操作を行うことなく、かつ切断品質を安定させて、被切断材をガス切断することができる。
本発明の一実施形態に係るガス切断装置の全体構成を示す図である。 前記ガス切断装置の切断火口の構成を示す図である。 前記ガス切断装置のガス供給路を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るガス切断装置100の全体構成を示す図である。図1に示すように、ガス切断装置100は、切断火口1と、台車30と、制御装置40と、を備えている。
切断火口1は、ポストミキシング方式を採用している。切断火口1は、燃料ガスと、予熱用酸素ガスと、切断用酸素ガスと、が供給され、燃料ガスを噴出させる燃料ガス噴出口4と、予熱用酸素ガスを噴出させる予熱酸素噴出口5と、切断用酸素ガスを噴出させる切断酸素噴出口2と、を有している。切断火口1は、燃料ガス噴出口4から噴出した燃料ガスと予熱酸素噴出口5から噴出した予熱用酸素ガスとを混合させるように構成されている。また、本実施形態では、切断火口1は、カーテン用酸素ガスを噴出させるカーテン酸素噴出口3をさらに有している。
燃料ガスとしては、水素ガス、または水素ガスに炭化水素系ガスを混合した混合ガスを用いることができる。炭化水素系ガスとしては、例えばプロパンガスやプロピレンガスなどを用いることができる。このような水素ガスを主体とした燃料ガスを用いることで、切断時に生じたノロの剥離性を良好なものとすることができる。
なお、ノロの剥離性のみに着目した場合は、水素ガスのみからなる燃料ガスを用いることが好ましい。しかしながら、水素は単位体積当たりの熱量が小さい(プロパンガスの約1/8)ので、水素ガスのみからなる燃料ガスを用いた場合は、切断開始のための予熱時間が長くなり、切断中の燃料ガスの流量を大きくしなければならなくなる。このため、一般的には水素ガスに炭化水素系ガスを混合した燃料ガスを用いることが好ましい。水素ガスに対する炭化水素系ガスの体積分率は、炭化水素系ガスの体積分率が50%を超えるとノロの剥離性に影響するため、50%未満とすることが好ましく、より好ましくは40%以下である。
以下では、燃料ガスとして、水素ガスを主体にプロパンガスを混合した混合ガスを用いる例を説明する。
図2を参照して、切断火口1の構成を詳細に説明する。図2は、切断火口1の構成を示す図である。(a)は、切断火口1の構成を示す半断面図であり、(b)は、切断火口1を先端側から見た平面図である。
切断火口1は、図2に示すように、先端面1aの中心部に設けられた切断酸素噴出口2を中心に、半径方向の外側に向かって、カーテン酸素噴出口3と燃料ガス噴出口4と予熱酸素噴出口5とが同心状に並んで配置された構造を有している。
具体的に、この切断火口1は、火口ボディ6と、火口ボディ6を貫通した状態で配置されたインナーノズル7と、火口ボディ6の先端側に位置して、インナーノズル7の外側に同心円状に配置された第1のアウターノズル8と、火口ボディ6の先端側に位置して、第1のアウターノズル8の外側に同心円状に配置された第2のアウターノズル9と、火口ボディ6の先端側に位置して、第2のアウターノズル9の外側に同心円状に配置された第3のアウターノズル10とを備えている。
なお、火口ボディ6、インナーノズル7、第1のアウターノズル8、第2のアウターノズル9、第3のアウターノズル10は、例えば銅または銅合金(黄銅)などの熱伝導性に優れた金属材料を用いて形成されているが、これらの金属材料を用いたものに必ずしも限定されるものではない。
火口ボディ6は、軸線方向に貫通する断面円形状の中心孔6aを有して、全体として略円筒状に形成されている。また、火口ボディ6の基端側には、酸素ガスおよび燃料ガスを供給する吹管31に連結される連結部11を有している。
連結部11は、その基端側に向かって円錐台状に形成されたテーパー面11aを有している。また、連結部11には、その基端側から順に、第1のリング溝12aと第2のリング溝12bと第3のリング溝12cとが軸線方向に並んで設けられている。第1のリング溝12aと第2のリング溝12bと第3のリング溝12cとは、それぞれ連結部11のテーパー面11aを周方向に全周に亘って切り欠くことにより形成されている。
火口ボディ6には、この火口ボディ6の内側(中心孔6a)と第1のリング溝12aとの間を半径方向に連通させる複数の第1の連通孔13aが周方向に放射状に並んで設けられている。火口ボディ6には、この火口ボディ6の先端と第2のリング溝12bとの間を軸線方向に連通させる複数の第2の連通孔13bが周方向に放射状に並んで設けられている。火口ボディ6には、この火口ボディ6の先端と第3のリング溝12cとの間を軸線方向に連通させる複数の第3の連通孔13cが周方向に放射状に並んで設けられている。
インナーノズル7は、軸線方向に貫通する断面円形状の中心孔7aを有して、全体として略円筒状に形成されている。また、インナーノズル7の基端側には、フランジ部7bが拡径方向に突出して設けられている。一方、中心孔6aの基端側には、この中心孔6aよりも拡径された拡径部6bが設けられている。また、拡径部6bの内側には、雌ネジ部6cが設けられている。
インナーノズル7は、火口ボディ6の基端側から中心孔6aの内側に挿入されることによって、中心孔6aと拡径部6bとの間の段差部分にフランジ部7bが当接された状態となる。この状態で、雌ネジ部6cと螺合される雄ネジ部14aが設けられた抜け止めナット14を拡径部6bの内側に取り付ける。これにより、インナーノズル7は、火口ボディ6の中心孔6aを貫通した状態で、この火口ボディ6の内側に取り付けられている。
インナーノズル7の中心孔7aは、切断用酸素ガスが供給される切断酸素用流路を形成している。そして、中心孔7aの先端は、この切断酸素用流路を介して供給された酸素ガスを噴出する断面円形状の切断酸素噴出口2を形成している。
第1のアウターノズル8は、軸線方向に貫通する断面円形状の中心孔8aを有して、全体として略円筒状に形成されている。第1のアウターノズル8は、中心孔8aと火口ボディ6の中心孔6aとが連続するように、火口ボディ6の先端側に螺合により取り付けられている。
これにより、火口ボディ6および第1のアウターノズル8とインナーノズル7との間には、複数の第1の連通孔13aを介してカーテン用酸素ガスが供給されるカーテン酸素用流路15が形成されている。そして、カーテン酸素用流路15の先端は、このカーテン酸素用流路15を介して供給された酸素ガスを噴出する断面円環状のカーテン酸素噴出口3を形成している。
第2のアウターノズル9は、軸線方向に貫通する断面円形状の中心孔9aを有して、全体として略円筒状に形成されている。第2のアウターノズル9は、第1のアウターノズル8の周囲を囲むように、火口ボディ6の先端側に螺合により取り付けられている。
これにより、第2のアウターノズル9と第1のアウターノズル8との間には、複数の第2の連通孔13bを介して燃料ガスが供給される燃料ガス用流路16が形成されている。
また、第1のアウターノズル8の先端側は、第2のアウターノズル9の中心孔9aと同径とされており、中心孔9aの内側に嵌合された状態となっている。そして、第1のアウターノズル8の先端側には、この第1のアウターノズル8の先端と燃料ガス用流路16との間を軸線方向に連通させる複数の燃料ガス噴出孔17が周方向に放射状に並んで設けられている。そして、各燃料ガス噴出孔17の先端は、燃料ガス用流路16を介して供給された燃料ガスを噴出する断面円形状の燃料ガス噴出口4を形成している。
第3のアウターノズル10は、軸線方向に貫通する断面円形状の中心孔10aを有して、全体として略円筒状に形成されている。第3のアウターノズル10は、第2のアウターノズル9の周囲を囲むように、火口ボディ6の先端側に螺合により取り付けられている。また、第3のアウターノズル10の基端側の外周面には、吹管に螺合により取り付けるための火口止めナット18が設けられている。火口止めナット18には、雄ネジ部18aが形成されている。
これにより、第3のアウターノズル10と第2のアウターノズル9との間には、複数の第3の連通孔13cを介して予熱用酸素ガスが供給される予熱酸素用流路19が形成されている。そして、予熱酸素用流路19の先端は、この予熱酸素用流路19を介して供給された酸素ガスを噴出する断面円環状の予熱酸素噴出口5を形成している。
図1に示すように、本実施形態では、台車30は、軌道部材20を介して被切断材Sの上面上に配置されている。軌道部材20は、ガス切断装置100で切断する対象となる鋼片などの被切断材Sの上面上に着脱可能に設置されている。本実施形態では、軌道部材20は、一対のレール21、21から構成されている。レール21は、略L字状の断面を有して直線状に延びる部材である。一対のレール21、21は、所定の間隔をあけて自身の長手方向に沿って互いに平行に配置され、かつ互いに屈曲の内側が対向するように配置されている。一対のレール21、21の間隔は、台車30の車輪33の間隔に合うように設定されている。また、一対のレール21、21の長手方向の寸法は、被切断材Sの切断する長さに応じて設定されている。
一対のレール21、21は、一対のレール21、21の間に配置された連結部材22によって互いに連結されている。連結部材22は、レール21の長手方向に間隔をあけて複数設けられている。一対のレール21、21および連結部材22は、例えば鋼材で構成されている。
軌道部材20は、被切断材Sの所定の切断位置に合わせて、被切断材S上に配置されている。通常、軌道部材20は、その自重によって被切断材S上で安定するので、必ずしも軌道部材20を被切断材Sに公知の固定手段などで固定する必要はない。なお、軌道部材20は、必須の構成ではなく、省略してもよい。この場合には、台車30を被切断材Sの上面上に直接配置してもよい。
台車30は、可搬式の台車であり、作業者の手持ちで被切断材Sの上面の切断位置へ移動可能に構成されている。台車30は、例えば10kg程度以下の重量であり、切断する対象である被切断材Sへ適宜持ち運ぶことができる。台車30は、切断火口1を保持し、被切断材Sの上面上を所定の走行速度で切断火口1とともに移動可能に構成されている。本実施形態では、台車30は、軌道部材20上を所定の走行速度で移動可能に構成されている。
図1に示すように、台車30の上部には、吹管31を保持する保持部32が取り付けられている。吹管31の先端には、切断火口1が火口止めナット18により取り付けられている。なお、図1では、吹管31に燃料ガスや酸素ガスを供給するためのホースなどの図示を省略している。
台車30の進行方向に対する側方を向く両側面には、車輪33が設けられている。車輪33は、それぞれの側面に二つずつ設けられている。車輪33は、軌道部材20のレール21上を長手方向に沿って回転可能に構成されている。また、台車30の内部には、車輪33に接続され、車輪33を駆動させるモーターなどの駆動機構(不図示)が設けられている。駆動機構は、制御装置40と電気的に接続されており、制御装置40から送信される制御信号に従って車輪33を駆動させる。これにより、台車30は、車輪33を介して軌道部材20上を移動することができる。
図1に示すように、制御装置40は、配線41を介して台車30と電気的に接続されている。制御装置40は、少なくとも台車30の走行速度と、燃料ガスの流量と、予熱用酸素ガスの流量と、切断用酸素ガスの流量と、を被切断材Sの鋼種および板厚に応じて制御する。具体的には、制御装置40には、所定の鋼種および板厚に対応した走行速度、燃料ガスの流量、予熱用酸素ガスの流量、および切断用酸素ガスの流量がそれぞれ予め設定されている。制御装置40は、これらの設定された値に従って、台車30や燃料ガス流量などを制御する。
制御装置40は、被切断材Sの鋼種および板厚に応じて、台車30の走行速度を制御する制御信号を生成し、配線41を介して生成した制御信号を台車30の駆動機構に送信する。台車30の駆動機構は、受信した制御信号に従って車輪33を駆動させ、台車30を所定の走行速度で軌道部材20上を走行させる。このようにして、制御装置40は、台車30の走行速度を制御する。
制御装置40は、台車30の走行速度を、第一速度と、第二速度との少なくとも二段階に変化させるように制御する。ここで、第一速度は、切断切込み時の速度である。第二速度は、定常切断を行う速度である。また、制御装置40は、台車30が第一速度で移動する時間である切込み時間と、台車30の走行速度が第一速度から第二速度に変化する時間である加速時間とをさらに制御する。
燃料ガスとして、水素ガスに対する炭化水素系ガスの体積分率が50%未満となるように水素ガスに炭化水素系ガスを混合した混合ガスを用いる場合には、第一速度は80mm/min以上100mm/min以下に設定され、第二速度は250mm/min以上300mm/min以下に設定され、切込み時間は10秒以上30秒以下に設定され、加速時間は5秒以上30秒以下に設定されている。これらの設定は、被切断材Sとして板厚200mm以上400mm以下の軟鋼材を切断する場合に用いることが好ましい。
また、本実施形態では、制御装置40は、被切断材Sの切断時に発生する熱および粉塵の影響を抑制するように台車30から離隔して設置されている。なお、制御装置40と台車30との間に遮蔽板などを設けて、制御装置40が被切断材Sの切断時に発生する熱および粉塵の影響を受けないようにしてもよい。
図3は、ガス切断装置100のガス供給路を示す図である。なお、図3に示すガス供給路は一例であり、これに限るものではない。ガス切断装置100は、ガス供給路として、水素ガス供給源50と、炭化水素系ガス供給源51と、酸素ガス供給源52と、混合装置53と、燃料ガス供給路54と、水素ガス供給路55と、炭化水素系ガス供給路56と、予熱用酸素ガス供給路57と、切断用酸素ガス供給路58と、カーテン用酸素ガス供給路59と、を備えている。
水素ガス供給源50は、例えば水素ガスタンクや水素ガスボンベなどであり、水素ガスを供給する。炭化水素系ガス供給源51は、炭化水素系ガスを供給する。本実施形態の例では、炭化水素系ガスとしてプロパンガスを用いているので、炭化水素系ガス供給源51は、例えばプロパンガスタンクやプロパンガスボンベなどであり、プロパンガスを供給する。酸素ガス供給源52は、例えば酸素ガスタンクや酸素ガスボンベであり、酸素ガスを供給する。
水素ガス供給路55は、水素ガス供給源50と混合装置53とを接続している。水素ガス供給路55には、圧力計60と、マスフローコントローラー61と、電磁弁62と、が設けられている。圧力計60、マスフローコントローラー61、および電磁弁62は、水素ガス供給源50から混合装置53に向かってこの順で配置されている。マスフローコントローラー61および電磁弁62はそれぞれ、制御装置40と電気的に接続されている。マスフローコントローラー61は、制御装置40から送信される制御信号に従って、水素ガス供給路55の水素ガスの流量を制御する。電磁弁62は、制御装置40から送信される制御信号に従って、水素ガス供給路55を開閉し、これによって水素ガスの流通を制御する。
炭化水素系ガス供給路56は、炭化水素系ガス供給源51と混合装置53とを接続している。炭化水素系ガス供給路56には、圧力計63と、マスフローコントローラー64と、電磁弁65と、が設けられている。圧力計63、マスフローコントローラー64、および電磁弁65は、炭化水素系ガス供給源51から混合装置53に向かってこの順で配置されている。マスフローコントローラー64および電磁弁65はそれぞれ、制御装置40と電気的に接続されている。マスフローコントローラー64は、制御装置40から送信される制御信号に従って、炭化水素系ガス供給路56のプロパンガス(炭化水素系ガス)の流量を制御する。電磁弁65は、制御装置40から送信される制御信号に従って、炭化水素系ガス供給路56を開閉し、これによってプロパンガスの流通を制御する。
混合装置53には、水素ガス供給源50から水素ガス供給路55を介して水素ガスが供給され、炭化水素系ガス供給源51から炭化水素系ガス供給路56を介してプロパンガスが供給される。混合装置53は、供給された水素ガスおよびプロパンガスを混合し、混合ガスを生成する。混合装置53は、生成された混合ガスを燃料ガスとして燃料ガス供給路54に供給する。
燃料ガス供給路54は、混合装置53と切断火口1の燃料ガス用流路16とを接続している。燃料ガス供給路54には、電磁弁66と、安全器67と、が設けられている。電磁弁66および安全器67は、混合装置53から燃料ガス用流路16に向かってこの順で配置されている。電磁弁66は、制御装置40と電気的に接続されている。電磁弁66は、制御装置40から送信される制御信号に従って、燃料ガス供給路54を開閉し、これによって燃料ガスの流通を制御する。安全器67は、逆火を防止する公知の機構を有している。
予熱用酸素ガス供給路57は、酸素ガス供給源52と切断火口1の予熱酸素用流路19とを接続している。予熱用酸素ガス供給路57には、圧力計68と、マスフローコントローラー69と、電磁弁70と、が設けられている。圧力計68、マスフローコントローラー69、および電磁弁70は、酸素ガス供給源52から予熱酸素用流路19に向かってこの順で配置されている。マスフローコントローラー69および電磁弁70はそれぞれ、制御装置40と電気的に接続されている。マスフローコントローラー69は、制御装置40から送信される制御信号に従って、予熱用酸素ガス供給路57の予熱用酸素ガスの流量を制御する。電磁弁70は、制御装置40から送信される制御信号に従って、予熱用酸素ガス供給路57を開閉し、これによって予熱用酸素ガスの流通を制御する。
切断用酸素ガス供給路58は、酸素ガス供給源52と切断火口1のインナーノズル7の中心孔7aとを接続している。切断用酸素ガス供給路58には、圧力計71と、マスフローコントローラー72と、電磁弁73と、が設けられている。圧力計71、マスフローコントローラー72、および電磁弁73は、酸素ガス供給源52からインナーノズル7の中心孔7aに向かってこの順で配置されている。マスフローコントローラー72および電磁弁73はそれぞれ、制御装置40と電気的に接続されている。マスフローコントローラー72は、制御装置40から送信される制御信号に従って、切断用酸素ガス供給路58の切断用酸素ガスの流量を制御する。電磁弁73は、制御装置40から送信される制御信号に従って、切断用酸素ガス供給路58を開閉し、これによって切断用酸素ガスの流通を制御する。
カーテン用酸素ガス供給路59は、酸素ガス供給源52と切断火口1のカーテン酸素用流路15とを接続している。カーテン用酸素ガス供給路59には、圧力計74と、マスフローコントローラー75と、電磁弁76と、が設けられている。圧力計74、マスフローコントローラー75、および電磁弁76は、酸素ガス供給源52からカーテン酸素用流路15に向かってこの順で配置されている。マスフローコントローラー75および電磁弁76はそれぞれ、制御装置40と電気的に接続されている。マスフローコントローラー75は、制御装置40から送信される制御信号に従って、カーテン用酸素ガス供給路59のカーテン用酸素ガスの流量を制御する。電磁弁76は、制御装置40から送信される制御信号に従って、カーテン用酸素ガス供給路59を開閉し、これによってカーテン用酸素ガスの流通を制御する。
上述したガス供給路において、制御装置40は、マスフローコントローラー61の開度を制御して水素ガス供給路55の水素ガスの流量を制御するとともに、マスフローコントローラー64の開度を制御して炭化水素系ガス供給路56のプロパンガスの流量を制御する。これによって、制御装置40は、燃料ガスの流量を制御することができ、さらに、水素ガスとプロパンガスとの混合比、すなわち燃料ガスに対する炭化水素系ガスの体積分率を制御することができる。
また、制御装置40は、マスフローコントローラー69の開度を制御して予熱用酸素ガス供給路57の予熱用酸素ガスの流量を制御することができる。制御装置40は、マスフローコントローラー72の開度を制御して切断用酸素ガス供給路58の切断用酸素ガスの流量を制御することができる。制御装置40は、マスフローコントローラー75の開度を制御してカーテン用酸素ガス供給路59のカーテン用酸素ガスの流量を制御することができる。
次に、ガス切断装置100を用いたガス切断方法について説明する。
まず、図1に示すように、被切断材Sの所定の切断位置に合わせて、軌道部材20を被切断材S上に設置する。続いて、台車30を軌道部材20上に設置し、台車30が保持する切断火口1を被切断材Sの切断切込み位置に合わせる。
制御装置40は、電磁弁62を開くとともに、マスフローコントローラー61を制御して所定の流量の水素ガスを混合装置53に供給する。制御装置40は、電磁弁65を開くとともに、マスフローコントローラー64を制御して所定の流量のプロパンガスを混合装置53に供給する。これにより、混合装置53において、水素ガスとプロパンガスとが混合され、燃料ガスが生成される。なお、このときの水素ガスの流量およびプロパンガスの流量は、混合装置53において所定の混合比の燃料ガスが生成されるように制御されている。制御装置40は、電磁弁66を開き、燃料ガスを混合装置53から安全器67を介して切断火口1の燃料ガス用流路16に供給する。これによって、燃料ガスは、切断火口1の燃料ガス噴出口4から噴出する。燃料ガス噴出口4から噴出した燃料ガスは、公知の着火器具を用いて点火される。
また、制御装置40は、電磁弁70を開くとともに、マスフローコントローラー69を制御して所定の流量の予熱用酸素ガスを切断火口1の予熱酸素用流路19に供給する。これによって、予熱用酸素ガスは、切断火口1の予熱酸素噴出口5から噴出する。燃料ガス噴出口4から噴出した燃料ガスと予熱酸素噴出口5から噴出した予熱用酸素ガスは、切断火口1の外側で混合して燃焼し、予熱炎を形成する。この予熱炎によって、被切断材Sの切断すべき箇所が予熱される。
次に、制御装置40は、電磁弁73を開くとともに、マスフローコントローラー72を制御して所定の流量の切断用酸素ガスを切断火口1のインナーノズル7の中心孔7aに供給する。これによって、切断用酸素ガスは、切断火口1の切断酸素噴出口2から噴出する。同時に、制御装置40は、電磁弁76を開くとともに、マスフローコントローラー75を制御して所定の流量のカーテン用酸素ガスを切断火口1のカーテン酸素用流路15に供給する。これによって、カーテン用酸素ガスは、切断火口1のカーテン酸素噴出口3から切断用酸素ガスの周囲を取り巻くように噴出する。切断酸素噴出口2から噴出した切断用酸素ガスは、予熱炎によって加熱された被切断材Sと反応し、これによって被切断材Sの切断が開始する。
被切断材Sの切断を進めるため、制御装置40は、切断切込み時の速度である第一速度で所定時間の間、軌道部材20上で台車30を移動させる。これにより、切断火口1が第一速度で軌道部材20に沿って移動する。続いて、制御装置40は、所定の加速時間の間に、台車30の走行速度を第一速度から、定常切断を行う速度である第二速度に変化させる。なお、第二速度は、第一速度よりも大きい値に設定されている。制御装置40は、所定時間の間、第二速度で台車30を軌道部材20上で移動させる。これに伴い、切断火口1も第二速度で軌道部材20に沿って移動し、被切断材Sの切断が進められ、被切断材Sの端部まで到達する。これにより、被切断材Sの切断が終了する。
なお、被切断材Sの切断を途中で中止した後、再び被切断材Sの切断を開始する場合には、通常の切断で被切断材Sの端面から切断を行う場合と同様に、切断を再開する位置に切断火口1を位置決めする。そして、制御装置40の制御により、上記の場合と同様に、各ガスの流量を調整しつつ台車30を所定の第一速度から加速時間を経て第二速度で移動させる。このようにして、通常の被切断材Sの端面からの切断と同様に、被切断材Sを切断することができる。このため、この場合でも吹き上げなどの発生がない正常な切込みが可能である。
(実施例)
上記の切断方法に従って、被切断材Sを切断した場合の具体例を示す。
(1)被切断材Sとして、板厚250mmの高炭素鋼を使用した。台車30の走行速度として、第一速度を80mm/min、第二速度を260mm/minにそれぞれ設定した。また、第一速度での切込み時間を30秒に設定し、第一速度から第二速度への加速時間を30秒に設定した。燃料ガスとして、水素ガスにプロパンガスを混合した混合ガスを使用した。燃料ガスに対する水素ガスの体積分率は90%であり、プロパンガスの体積分率は10%であった。燃料ガスの流量は160NL/min、予熱用酸素ガスの流量は80NL/min、切断用酸素ガスの流量は1200NL/min、カーテン用酸素ガスの流量は4NL/minにそれぞれ設定した。
上記の条件で高炭素鋼を切断した結果、吹き上げや切断面の凹み(えぐれ)などの切断不良は発生しなかった。また、発生したノロは容易に剥離することができ、ノロの剥離性は良好であった。
(2)被切断材Sとして、板厚250mmの極低炭素鋼を使用した。台車30の走行速度などの各設定値は、切断用酸素ガスの流量を1000NL/minに設定した点を除いて、上記(1)の条件と同様である。
上記の条件で極低炭素鋼を切断した結果、吹き上げや切断面の凹み(えぐれ)などの切断不良は発生しなかった。また、発生したノロは容易に剥離することができ、ノロの剥離性は良好であった。
本実施形態に係るガス切断装置100は、水素ガスまたは水素ガスに炭化水素系ガスを混合した混合ガスからなる燃料ガスと、予熱用酸素ガスと、切断用酸素ガスと、が供給され、燃料ガスを噴出させる燃料ガス噴出口4と、予熱用酸素ガスを噴出させる予熱酸素噴出口5と、切断用酸素ガスを噴出させる切断酸素噴出口2と、を有し、燃料ガス噴出口4から噴出した燃料ガスと予熱酸素噴出口5から噴出した予熱用酸素ガスとを混合させるように構成されたポストミキシング方式の切断火口1と、作業者の手持ちで被切断材Sの上面の切断位置へ移動可能に構成され、切断火口1を保持し、被切断材Sの上面上を所定の走行速度で切断火口1とともに移動可能に構成された可搬式の台車30と、被切断材Sの切断時に発生する熱および粉塵の影響を抑制するように台車30から離隔して設置されるとともに、台車30と電気的に接続され、少なくとも台車30の走行速度と、燃料ガスの流量と、予熱用酸素ガスの流量と、切断用酸素ガスの流量と、を被切断材Sの鋼種および板厚に応じて制御する制御装置40と、を備える。制御装置40には、被切断材Sの鋼種および板厚に応じて、切断切込み時の速度である第一速度と、定常切断を行う速度である第二速度と、が台車30の走行速度として少なくとも設定され、かつ台車30が第一速度で移動する時間である切込み時間および第一速度から第二速度に変化する時間である加速時間が設定されている。制御装置40は、台車30の走行速度が第一速度から加速時間を経て第二速度に変化するように台車30を制御する。
上述した構成によれば、制御装置40は、被切断材Sの鋼種および板厚に応じて、燃料ガスの流量、予熱用酸素ガスの流量、および切断用酸素ガスの流量を制御しつつ、台車30の走行速度を切断切込み時の第一速度から加速時間を経て定常切断を行う第二速度に変化するように台車30を制御する。よって、作業者がこのような制御を行う必要がないため、作業者の手動操作を削減することができる。加えて、作業者毎のばらつきも生じないため、切断品質を安定させることができる。
また、燃料ガスが、水素ガスに対する炭化水素系ガスの体積分率が50%未満となるように水素ガスに炭化水素系ガスを混合した混合ガスからなる場合に、制御装置40において、第一速度は80mm/min以上100mm/min以下に設定され、第二速度は250mm/min以上300mm/min以下に設定されている。これによって、燃料ガスとして上述した混合ガスを使用する場合に、被切断材Sを好適に切断することができる。
また、制御装置40において、加速時間は5秒以上30秒以下に設定されている。これによって、燃料ガスとして上述した混合ガスを使用する場合に、被切断材Sをより好適に切断することができる。
上述のように本実施形態では、切断火口としてポストミキシング方式の切断火口1を用いている。これにより、厚物切断においては、予熱用酸素ガスと燃料ガスとが、別々に切断火口から噴出された後で混合され燃焼するため、逆火が皆無であるので、200mmから400mmの板厚を有する被切断材の切断に最も適している。また、厚物切断におけるガス切断での切断速度は、ポストミキシング方式の切断火口を用いた場合が最も早くなる。加えて、燃料ガスに水素ガスまたは水素ガスと炭化水素系ガスとの混合ガスを用いると、切断速度がさらに向上する。また、燃料ガスに水素ガスを用いると、LNGなどの他の燃料ガスを用いた場合に比べて、被切断材の下面に付着するノロの剥離性が良好になる。特に厚物切断では付着するノロの量が多いため、剥離性が良いとノロの剥離作業が軽減されて全体として切断作業の効率化が図れる。
なお、本実施形態では、切断火口1において、燃料ガス噴出口4よりも内側にカーテン酸素噴出口3が配置されていたが、これに限らない。カーテン酸素噴出口3は、切断用酸素ガスの純度を保持するとともに、燃料ガスの燃焼を補助する上で有効であるが、必ずしも必須の構成ではなく、省略してもよい。
また、軌道部材20は、一対のレール21、21から構成されていたが、これに限らない。軌道部材20は、台車30を所定の方向に移動するように案内可能に構成されていれば、特に限定されない。
制御装置40は、マスフローコントローラーを用いて燃料ガスなどの流量を制御していたが、これに限らない。制御装置40は、その他の公知の流量制御手段によって燃料ガスなどの流量を制御してもよい。また、制御装置40は、必ずしも全てのガスの流量を制御しなくてもよい。例えば、制御装置40は、カーテン用酸素ガスの流量を制御しなくてもよい。
また、制御装置40は、台車30の走行速度を第一速度および第二速度の二段階に変化させるように制御していたが、これに限らない。制御装置40は、台車30の走行速度を、第一速度、第二速度、および第三速度の三段階に変化させるように制御してもよい。ここで、第三速度は、切り終り時の速度であり、第二速度よりも小さい値に設定される。このように台車30の走行速度を三段階に変化させる場合には、第二速度で被切断材Sの切断を進めた後、所定の減速時間の間に、台車30の走行速度を第二速度から第三速度に変化させる。第三速度としては、例えば80mm/min以上100mm/min以下である。また、台車30の走行速度を三段階に変化させる場合には、被切断材Sの切り終り位置の手前に第二速度から第三速度に変化させる位置を検出するための検出器が設けられる。検出器として、例えばリミットスイッチを用いることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
1 切断火口
1a 先端面
2 切断酸素噴出口
4 燃料ガス噴出口
5 予熱酸素噴出口
20 軌道部材
30 台車
40 制御装置
100 ガス切断装置
S 被切断材

Claims (3)

  1. 水素ガスまたは水素ガスに炭化水素系ガスを混合した混合ガスからなる燃料ガスと、予熱用酸素ガスと、切断用酸素ガスと、が供給され、前記燃料ガスを噴出させる燃料ガス噴出口と、前記予熱用酸素ガスを噴出させる予熱酸素噴出口と、前記切断用酸素ガスを噴出させる切断酸素噴出口と、を有し、前記燃料ガス噴出口から噴出した燃料ガスと前記予熱酸素噴出口から噴出した予熱用酸素ガスとを混合させるように構成されたポストミキシング方式の切断火口と、
    作業者の手持ちで被切断材の上面の切断位置へ移動可能に構成され、前記切断火口を保持し、前記被切断材の上面上を所定の走行速度で前記切断火口とともに移動可能に構成された可搬式の台車と、
    前記被切断材の切断時に発生する熱および粉塵の影響を抑制するように前記台車から離隔して設置されるとともに、前記台車と電気的に接続され、少なくとも前記台車の走行速度と、前記燃料ガスの流量と、前記予熱用酸素ガスの流量と、前記切断用酸素ガスの流量と、を前記被切断材の鋼種および板厚に応じて制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置には、前記被切断材の鋼種および板厚に応じて、切断切込み時の速度である第一速度と、定常切断を行う速度である第二速度と、が前記台車の走行速度として少なくとも設定され、かつ前記台車が前記第一速度で移動する時間である切込み時間および前記第一速度から前記第二速度に変化する時間である加速時間が設定されており、
    前記制御装置は、前記台車の走行速度が前記第一速度から前記加速時間を経て前記第二速度に変化するように前記台車を制御する
    ガス切断装置。
  2. 請求項1に記載のガス切断装置であって、
    前記燃料ガスが、前記水素ガスに対する前記炭化水素系ガスの体積分率が50%未満となるように前記水素ガスに前記炭化水素系ガスを混合した前記混合ガスからなる場合に、前記制御装置において、前記第一速度は80mm/min以上100mm/min以下に設定され、前記第二速度は250mm/min以上300mm/min以下に設定されている
    ガス切断装置。
  3. 請求項1または2に記載のガス切断装置であって、
    前記制御装置において、前記加速時間は5秒以上30秒以下に設定されている
    ガス切断装置。
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