JP2018162844A - 流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法 - Google Patents

流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 最外周部の保護層の内管の曲げへの追従性を確保しつつ、保護層での局所的なしわの発生を防ぐことができる流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法を提供する。
【解決手段】 断熱層9の外周には、緩衝層11が設けられる。緩衝層11は、線状体である緩衝部材が所定のピッチでギャップ巻きされて形成される。緩衝層11の外周には、保護層13が設けられる。すなわち、可撓管1の最外周部に保護層13が形成される。緩衝部材は、例えば断面がほぼ矩形の線状体であり、断熱層9の外周にらせん状にギャップをあけて巻き付けられる。緩衝層11は、可撓管1の軸方向の断面において、保護層13の内面に凹凸形状を形成するための層である。すなわち、緩衝層11を構成する緩衝部材の巻き付けピッチ間には、保護層13を構成する樹脂が入り込む。
【選択図】図2

Description

本発明は、極低温である液化天然ガス(LNG)等の流体を輸送する際に用いられる流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法に関するものである。
従来、海上の洋上浮体施設からタンカへ極低温である液化天然ガス等の流体を輸送する際には、可撓性を有する内管の外周に補強層や断熱層や防水層が設けられ、極低温でも使用できる耐久性と断熱性を併せ持つ可撓管が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−243518号公報
近年、LNGを燃料とする船舶が増加しており、このようなLNG燃料船は、海上にてLNG供給船から燃料が供給される場合がある。海上にてLNGを供給する際には、より可撓性の高い流体輸送管が望まれる。
図4(a)は、従来の可撓管100を曲げた状態を示す図、図4(b)は、図4(a)に示す範囲B付近の断面を拡大した図である。図4(b)に示すように、可撓管100は、内管101と、内管101の外周部に設けられた補強層103と、補強層103の外周部に設けられた断熱層105と、断熱層105の外周部に設けられた保護層107とで構成される。
内管101は例えば金属製の波付きの可撓管である。補強層103は、ステンレスやアラミド製のテープが巻き付けられて形成され、可撓管100の軸力を補強する。補強層103の外周部に設けられる断熱層105は、内管101内の流体が外温の影響を受けないように、また、断熱層105の外周部に設けられる保護層107が流体の温度の影響を受けないように、内管101内の流体と外部とを断熱する。保護層107は、例えば樹脂製であり、内管101に追従して変形可能である。
ここで、可撓管100の可撓性を高めるためには、最も外層の保護層107の変形性を向上する方法が考えられる。例えば、一般的な保護層107の材質であるポリエチレンよりも弾性率の低いゴムなどを適用することで、可撓管100の可撓性を向上させることができる。
しかしながら、特に保護層107に軟らかい材質を適用し、図4(a)に示すように、可撓管100を矢印Aに示す方向に大きく曲げると、図4(b)に示すように、曲げの内側でしわ109が発生しやすくなる。このように、しわ109が生じると、断熱層105と保護層107との間に空気層が生じる。
図4(b)に示すように、しわ109が発生して空気層が生じた状態で可撓管100の内部に液化天然ガス等の流体を流すと、しわ109がある範囲Dの保護層107は、しわ109のない範囲Dに対して、空気層の分だけ断熱性が高くなる。したがって、しわ109がある範囲Dの保護層107は、範囲Cの保護層107に対して内部の低温流体の影響を受けにくくなり、相対的に高温となる。このように、保護層107に温度分布が形成されて熱応力が発生すると、使用回数を重ねることで、保護層107の亀裂に進展する場合がある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、保護層での局所的なしわの発生を防ぐことが可能な流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために第1の発明は、低温流体輸送用の可撓管であって、可撓性を有する内管と、前記内管の外周に設けられた補強層と、前記補強層の外周に設けられた断熱層と、前記断熱層の外周に設けられた緩衝層と、最外周部に設けられた保護層と、を具備し、前記可撓管の軸方向の断面において、前記断熱層の外周には、前記緩衝層によって凹凸形状が形成され、前記保護層の内面側は、前記緩衝層の形状に対応する凹凸形状を有することを特徴とする流体輸送用可撓管である。
前記保護層の弾性率は20MPa以下であることが望ましい。
前記可撓管の軸方向の断面において、前記保護層は、前記保護層の内面側の凹凸形状によって、厚みの厚い部位と薄い部位とが交互に形成されることが望ましい。
前記緩衝層を構成する材質の熱伝導率が、前記断熱層を構成する材質の熱伝導率よりも高いことが望ましい。
第2の発明は、内管の外周に補強層を形成する工程と、前記補強層の外周に、断熱部材を突き合せ巻きして断熱層を形成する工程と、前記断熱層の外周に、緩衝部材を所定のピッチでギャップ巻きして緩衝層を形成し、前記断熱層の外周に凹凸形状を形成する工程と、前記緩衝層の外周に、前記緩衝層の形状に対応する凹凸形状の内面を有する保護層を押出被覆する工程と、を具備することを特徴とする流体輸送用可撓管の製造方法である。
本発明によれば、最外周部の保護層の内管の曲げへの追従性を確保しつつ、保護層での局所的なしわの発生を防ぐことができる流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法を提供することができる。
可撓管1の構造を示す斜視図。 可撓管1の部分断面図。 (a)は可撓管1aの部分断面図、(b)は可撓管1bの部分断面図。 (a)は従来の可撓管100を曲げた状態を示す図、(b)は(a)のB部部分拡大断面図。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる可撓管1の斜視図、図2は、可撓管1の軸方向の部分断面図である。LNGなどの低温流体を輸送可能な可撓管1は、主に、内管3、補強層7、断熱層9、緩衝層11、保護層13等から構成される。
内管3は、内部に流体(以下、LNGが流れるものとして説明する)が流される。内管3は、可撓性を有する管体であり、ある程度の強度と低温耐性が優れることが望ましい。すなわち、内管3の内部にLNG等の極低温流体が流されても、可撓性を維持でき、割れやクラック等の発生しにくい材質が好ましい。内管3は、例えば金属製であり、望ましくはステンレス製の波付き管が使用できる。たとえば、内管3の厚さは0.5mm〜1.5mmであり、10mm〜20mmピッチで、高さ10〜20mmの凹凸形状が形成されている。
内管3の外周部には補強層7が設けられる。補強層7は、主に内管3が軸方向へ変形する(伸びる)ことを抑えるとともに、内管3の可撓性に追従して変形可能である。補強層7は、例えば、繊維テープや金属テープ等の補強テープにより形成される。繊維テープとしては、ポリエステル繊維織物テープ、アラミド繊維織物テープ、アリレート繊維織物テープ、超高分子ポリエチレン繊維織物テープ、炭素繊維織物テープなどが使用できる。また、金属テープとしては、例えばステンレステープ、銅合金テープ、ニッケル合金テープ、アルミ合金テープ、チタン合金テープ等が使用できる。補強層7の厚さは、たとえば1mm〜5mmである。
補強層7は、断熱層9の内側に位置し、内管3の内部にLNG等の極低温流体が流された場合に、LNG等の極低温流体に近い温度まで冷やされる。そのため、極低温下でも高い強度を維持し、脆化が生じない低温特性に優れた材質であることが望ましい。低温特性に優れた材質とは、「JIS Z 2242 金属材料のシャルピー衝撃試験方法」に準じた試験において、延性脆性遷移温度が−165度以下であることを言う。
なお、必要に応じて、内管3の外周部には不織布等による座床層5(図2では図示省略)が設けられる。座床層5は、内管3の外周における凹凸形状を略平らにならすための層であり、内管3の可撓性に追従して変形可能である。すなわち、座床層は、ある程度の厚みを有し、凹凸形状のクッションとしての役割を有する。
補強層7の外周には断熱層9が設けられる。断熱層9は、内管3内を流れるLNGと可撓管1の外部とを断熱するとともに、内管3の可撓性に追従して変形可能である。断熱層9としては、例えばガラスファイバー、セラミックファイバー、ロックウールなどのブランケット状断熱材、エアロジェル、発泡プラスチック、ガラスビーズ等のフィラー材を分散したプラスチックが用いられる。
エアロジェルとは、水分をガスに置換してゲル状に生成した物質のことであり、体積のおよそ9割以上の空気を含んでおり、極めて軽く、また高い断熱性を有する物質をいう。エアロジェルは、例えばシリカ、アルミナ等を主成分として生成される。断熱層9は、例えば、エアロジェルをポリエステル不織布に含浸させて形成される。断熱層9の厚さは、たとえば10mm〜50mmである。
断熱層9の最内面は、補強層7と同程度の温度まで冷やされることになるため、補強層7と同様に、脆化を生じず低温特性に優れた材質であることが望ましい。低温特性に優れた材質とは、「JIS K 7216 プラスチックの脆化温度試験方法」に準じた試験において、脆化温度が−165度以下であることを言う。
断熱層9の外周には、緩衝層11が設けられる。緩衝層11は、線状体である緩衝部材11aが所定のピッチでギャップ巻きされて形成される。なお、緩衝層11の詳細は後述する。
緩衝層11の外周には、保護層13が設けられる。すなわち、可撓管1の最外周部に保護層13が形成される。保護層13は、外部からの水の浸入を防ぐとともに、内管3の可撓性に追従して変形可能である。
保護層13は、例えばゴム製である。保護層13は、可撓性を確保するため、従来のポリエチレン製の保護層の弾性率である100MPaよりも低い弾性率(例えば20MPa以下)の材質を選択することができる。なお、可撓管1は以上の構成には限らない。その他の機能層を有してもよく、可撓管1内に他の構成を有していいてもよい。また、押出成形性の観点から保護層13の弾性率は、5MPa以上であることが好ましい。保護層13の厚さは、たとえば5mm〜20mmである。
次に、可撓管1の製造方法について説明する。まず、内管3の外周に、補強テープを巻き付けて、補強層7を形成する。前述したように、内管3の外周に座床層5を形成した後に、補強層7を形成してもよい。
次に、補強層7の外周に、断熱層9を形成する。断熱層9は、例えばテープ状の断熱部材を、幅方向の端部を突き合せて、隙間なく螺旋状に巻きつける(突き合せ巻き)ことで形成される。なお、断熱層9は、所定の断熱性能を確保するため、テープ状の断熱部材を複数層に重ね巻きして厚みを確保してもよい。
次に、断熱層9の外周に、緩衝層11を形成する。緩衝層11は、線状体である緩衝部材11aを所定のピッチで螺旋巻きして形成される。すなわち、緩衝部材11a同士が間隔をあけて断熱層9の外周に巻き付けられて、外周面に凹凸形状が形成される。なお、緩衝部材11aの幅は、例えば5mm〜25mm程度である。また、緩衝部材11aの巻き付けピッチは、例えば、10mm〜50mmであり、緩衝部材11aの幅の2倍とほぼ同じであることが望ましい。
さらに、緩衝層11の外周に、保護層13を押出被覆(加圧押出)する。この際、保護層13の内面側は、緩衝層11によって形成される凹凸形状に対応する凹凸形状を有する。なお、保護層13を加圧押出することで、可撓管1の軸方向の断面において、保護層13の外面は平坦となる。以上により、可撓管1が製造される。
なお、緩衝層11(緩衝部材11a)の厚みは、5mm〜20mmであることが望ましい。また、保護層13の厚み(緩衝部材11aの外周部の厚み)は、緩衝層11の厚みとほぼ同等でよい。すなわち、保護層13の緩衝部材11aの無い部分の厚みが、緩衝部材11aの無い部分の厚みの約2倍程度となるように、緩衝層11と保護層13の厚みを設定すればよい。
また、図2に示すように、緩衝部材11aは、例えば断面がほぼ矩形の線状体であり、断熱層9の外周にらせん状にギャップをあけて巻き付けられる。したがって、断熱層9の外周に、緩衝層11によって、略矩形の凹凸形状が形成される。
また、緩衝層11の厚みは、断熱層9の厚みよりも薄いことが望ましい。緩衝層11は、保護層13の内面に凹凸形状を形成できればよく、緩衝層11の厚みが厚すぎると、可撓管1の径が大きくなる。一方、断熱層9は十分な断熱性能を確保するために、十分な厚みが必要である。
なお、緩衝層11を構成する緩衝部材11aの材質は、断熱層9と同一の材質でもよいが、断熱層9を構成する材質よりも変形しにくく、保護層13を構成する材質よりも変形しやすい材質を選択してもよい。すなわち、緩衝層11、断熱層9および保護層13を構成するそれぞれの材質の変形性(柔軟性)が、保護層13、緩衝層11、断熱層9の順に大きくなるようにしてもよい。
ここで、緩衝層11が軟らかすぎると、外力による変形量が大きくなる。このため、保護層13の形成時に緩衝層11が潰れてしまい、保護層13の内面に十分な凹凸形状を形成することができない。一方、緩衝層11が硬すぎると、緩衝層11の形成時に、内周側の断熱層9を過剰に潰してしまう恐れがある。なお、各層の変形のしやすさは、例えば、所定の厚みの試験片を所定の力で圧縮させた際の変形量で評価することができる。
次に、緩衝層11について詳細に説明する。緩衝層11は、可撓管1の軸方向の断面において、保護層13の内面に凹凸形状を形成するための層である。すなわち、緩衝層11を構成する緩衝部材11a同士の間には、保護層13を構成する樹脂が入り込む。
また、可撓管1の軸方向の断面において、保護層13の外面は略平坦に形成される。したがって、保護層13を構成する樹脂の厚みは、緩衝層11を構成する緩衝部材11aのある部分では薄くなり、緩衝部材11a同士の間で厚くなる。すなわち、可撓管1の軸方向の断面において、保護層13は、保護層13の内面側の凹凸形状によって、厚みの厚い部位と薄い部位とが交互に形成される。
ここで、可撓管1を曲げた際に、可撓管1の曲げ内周側の保護層13には、圧縮応力が付与される。この際、保護層13に厚い部分と薄い部分とが交互に形成されるため、薄い部分に大きな応力が付与される。しかし、厚みの薄い部分が所定の間隔で分散しているため、応力が分散して、局所的な応力が付与されることを抑制することができる。したがって、保護層13にしわが生じることを抑制することができる。すなわち、緩衝層11は、保護層13にかかる応力を分散させて、保護層13への局所的な応力を緩衝させる機能を有する。
また、可撓管1の軸方向の断面において、保護層13の内面は、緩衝層11によって凹凸形状となるため、緩衝層11と保護層13の界面は直線状にはならず、接触面積が大きくなる。したがって、保護層13と緩衝層11(および断熱層9)との密着性を高めることができる。
この状態で可撓管1を曲げると、保護層13と緩衝層11との密着力が大きいため、保護層13と緩衝層11(断熱層9)が剥がれることにより、両者の間に隙間が形成されることを抑制することができる。したがって、保護層13にしわが形成されることを抑制できる。
なお、緩衝層11を構成する緩衝部材11aの材質は、断熱層9を構成する材質よりも、熱伝導率の高い材質としてもよい。緩衝層11の熱伝導率が低いと、緩衝部材11aのある部位とない部位とで、保護層13に伝わる温度の差が大きくなるため、保護層13の部位による温度差が大きくなるためである。
以上説明したように、本実施形態にかかる可撓管1によれば、緩衝層11によって、保護層13の内面に凹凸形状が形成されるため、保護層13に厚みの厚い部位と薄い部位とを交互に形成することができる。このため、保護層13への応力が分散されて、局所的な応力を抑制することができる。
したがって、保護層13を軟らかい材質で構成し、最外周部の保護層13の可撓性を確保しつつ、曲げによる保護層13での局所的なしわの発生を抑制することができる。この場合でも、保護層13の外面は平坦であるため、外部との局所的な接触などによる摩耗の恐れがない。
また、しわが生ることで、断熱層9が折れ曲がり、断熱層9が損傷し、断熱性能が悪化する恐れがない。
また、しわによる凸部が、船の甲板などと接触し、局所的に摩耗量が増大する恐れがない。
また、緩衝層11の熱伝導率が断熱層9の熱伝導率よりも高くすることで、保護層13の温度分布を小さくすることができる。また、緩衝層11を構成する材料の変形性(柔軟性が)が、断熱層9と保護層13を構成するそれぞれの材質の中間となるようにすることで、断熱性を確保しつつ効率よく緩衝層11を機能させることができる。
なお、保護層13の外面を、緩衝層11の凹凸形状に対応させて凹凸形状としてもよい。図3(a)は、保護層13の外面に凹凸形状を有する可撓管1aの断面図である。この場合には、緩衝部材11aを巻き付けた後、保護層13を押出被覆(引き落とし)することで、保護層13の表面に内面側の緩衝層11の形状に応じた凹凸形状を形成することができる。
このように、可撓管1aであっても、保護層13の内面に凹凸形状が形成されるため、可撓管1aを曲げた際に、応力を分散させることができる。なお、保護層13の外面に凹凸形状を形成すると、可撓管1aが船舶等に局所的に接触して摩耗するおそれがあるため、可撓管1のように、表面を平坦にすることが望ましい。
また、緩衝層11を構成する緩衝部材11aの断面形状は、矩形形状には限られない。例えば、図3(b)に示す可撓管1bのように、円断面形状の緩衝部材11aを巻き付けてもよい。また、三角形などの多角形など、緩衝部材11aの断面形状は特に限定されない。
なお、緩衝部材11aの断面形状を、可撓管1の軸方向の断面において、保護層13の樹脂が緩衝部材11aの一部の内周側に回り込むアンダーカット形状とすることで、アンカー効果も期待できる。例えば、円形の緩衝部材11aを巻き付けて、緩衝部材11aの内周側に保護層13の樹脂が回り込むことで、アンカー効果によって、緩衝層11から保護層13が剥がれることを、より確実に抑制することができる。
また、緩衝層11は、緩衝部材11aがらせん状に所定のギャップをあけて巻き付けられるため、緩衝部材11a同士の間に、光ファイバセンサなどを配置して、可撓管1の漏れ検知を行うこともできる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、1b………可撓管
3………内管
5………座床層
7………補強層
9………断熱層
11………緩衝層
11a………緩衝部材
13………保護層
100………可撓管
101………内管
103………補強層
105………断熱層
107………保護層
109………しわ

Claims (5)

  1. 低温流体輸送用の可撓管であって、
    可撓性を有する内管と、
    前記内管の外周に設けられた補強層と、
    前記補強層の外周に設けられた断熱層と、
    前記断熱層の外周に設けられた緩衝層と、
    最外周部に設けられた保護層と、
    を具備し、
    前記可撓管の軸方向の断面において、前記断熱層の外周には、前記緩衝層によって凹凸形状が形成され、前記保護層の内面側は、前記緩衝層の形状に対応する凹凸形状を有することを特徴とする流体輸送用可撓管。
  2. 前記保護層の弾性率は20MPa以下であることを特徴とする請求項1記載の流体輸送用可撓管。
  3. 前記可撓管の軸方向の断面において、前記保護層は、前記保護層の内面側の凹凸形状によって、厚みの厚い部位と薄い部位とが交互に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体輸送用可撓管。
  4. 前記緩衝層を構成する材質の熱伝導率が、前記断熱層を構成する材質の熱伝導率よりも高いことを特徴する請求項1から請求項3のいずれかに記載の流体輸送用可撓管。
  5. 内管の外周に補強層を形成する工程と、
    前記補強層の外周に、断熱部材を突き合せ巻きして断熱層を形成する工程と、
    前記断熱層の外周に、緩衝部材を所定のピッチでギャップ巻きして緩衝層を形成し、前記断熱層の外周に凹凸形状を形成する工程と、
    前記緩衝層の外周に、前記緩衝層の形状に対応する凹凸形状の内面を有する保護層を押出被覆する工程と、
    を具備することを特徴とする流体輸送用可撓管の製造方法。
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