JP2018161166A - 超音波デバイス、超音波探触子及び超音波装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の方向に対して高い精度で超音波測定を実施可能な超音波デバイス、超音波探触子、及び超音波装置を提供する。【解決手段】開口部411Aを有する基板411と、開口部を閉塞する振動膜412と、振動膜に設けられ、基板の厚み方向から見た平面視において、開口部と重なる圧電素子413と、振動膜に設けられた音響層414と、音響層に設けられ、平面視において開口部の一部を囲い、超音波を遮蔽する音響遮蔽部8と、音響層の振動膜とは反対側に設けられた音響レンズ7と、を備え、平面視において、音響遮蔽部の中心及び音響レンズの頂部の少なくともいずれか一方は、開口部の中心と重ならない。【選択図】図6
Description
本発明は、超音波デバイス、超音波探触子及び超音波装置に関する。
従来、超音波の送受信を行う超音波デバイスを備えた超音波探触子が知られている(特
許文献1参照)。
特許文献1に記載の超音波探触子は、圧電素子と、当該圧電素子上に位置する音響整合
層と、音響整合層上に位置し、当該音響整合層を被覆する音響レンズと、を備えている。
この超音波探触子では、圧電素子及び音響整合層の積層方向から見て音響整合層の両端側
(圧電素子を挟む位置)で、かつ、圧電素子とは反対側に傾斜面が形成され、当該傾斜面
と音響レンズとの間のギャップ(空気層)を形成している。このような超音波探触子では
、空気層が超音波の遮蔽部として機能する。
許文献1参照)。
特許文献1に記載の超音波探触子は、圧電素子と、当該圧電素子上に位置する音響整合
層と、音響整合層上に位置し、当該音響整合層を被覆する音響レンズと、を備えている。
この超音波探触子では、圧電素子及び音響整合層の積層方向から見て音響整合層の両端側
(圧電素子を挟む位置)で、かつ、圧電素子とは反対側に傾斜面が形成され、当該傾斜面
と音響レンズとの間のギャップ(空気層)を形成している。このような超音波探触子では
、空気層が超音波の遮蔽部として機能する。
ところで、超音波探触子において、複数の圧電素子を用いて超音波の送受信を行う場合
、超音波を送信した送受信方向とは異なる方向にグレーティングローブが発生する。この
ようなグレーティングローブが発生すると、例えば超音波測定結果に基づいて被検体の内
部断層画像を生成する場合に、画像内にアーチファクトと呼ばれる虚像が生じ、画像が劣
化するとの課題がある。
ここで、特許文献1の構成では、遮蔽部により、圧電素子の両端側のエッジから出力さ
れる不要な超音波をカットすることができるが、圧電素子の並び方向には遮蔽部がなく、
グレーティングローブの発生を十分に抑制することができず、超音波測定の精度が低下す
る。
また、仮に、圧電素子の並び方向において遮蔽部を設けたとしても、圧電素子の厚み方
向から見た平面視で、遮蔽部の中心及び音響レンズの中心(頂部)のいずれもが圧電素子
の中心と重なるので、これら各中心を通る直線(圧電素子の法線方向)に沿って、超音波
が送信される。この場合、複数の圧電素子がそれぞれ振動することにより送信される超音
波の送信方向が、いずれも同方向となる。よって、例えば、圧電素子の法線方向に対して
傾斜する方向に対して超音波の送受信を行うことができない。
、超音波を送信した送受信方向とは異なる方向にグレーティングローブが発生する。この
ようなグレーティングローブが発生すると、例えば超音波測定結果に基づいて被検体の内
部断層画像を生成する場合に、画像内にアーチファクトと呼ばれる虚像が生じ、画像が劣
化するとの課題がある。
ここで、特許文献1の構成では、遮蔽部により、圧電素子の両端側のエッジから出力さ
れる不要な超音波をカットすることができるが、圧電素子の並び方向には遮蔽部がなく、
グレーティングローブの発生を十分に抑制することができず、超音波測定の精度が低下す
る。
また、仮に、圧電素子の並び方向において遮蔽部を設けたとしても、圧電素子の厚み方
向から見た平面視で、遮蔽部の中心及び音響レンズの中心(頂部)のいずれもが圧電素子
の中心と重なるので、これら各中心を通る直線(圧電素子の法線方向)に沿って、超音波
が送信される。この場合、複数の圧電素子がそれぞれ振動することにより送信される超音
波の送信方向が、いずれも同方向となる。よって、例えば、圧電素子の法線方向に対して
傾斜する方向に対して超音波の送受信を行うことができない。
本発明は、上記課題の少なくとも1つを解決することを目的とするものであり、所望の
方向に対して高い精度で超音波測定を実施可能な超音波デバイス、超音波探触子、及び超
音波装置を提供することを目的とする。
方向に対して高い精度で超音波測定を実施可能な超音波デバイス、超音波探触子、及び超
音波装置を提供することを目的とする。
本発明に係る一態様の超音波デバイスは、開口部を有する基板と、前記開口部を閉塞す
る振動膜と、前記振動膜に設けられ、前記基板の厚み方向から見た平面視において、前記
開口部と重なる圧電素子と、前記振動膜に設けられた音響層と、前記音響層に設けられ、
前記平面視において前記開口部の一部を囲い、超音波を遮蔽する音響遮蔽部と、前記音響
層の前記振動膜とは反対側に設けられた音響レンズと、を備え、前記平面視において、前
記音響遮蔽部の中心及び前記音響レンズの頂部の少なくともいずれか一方は、前記開口部
の中心と重ならないことを特徴とする。
る振動膜と、前記振動膜に設けられ、前記基板の厚み方向から見た平面視において、前記
開口部と重なる圧電素子と、前記振動膜に設けられた音響層と、前記音響層に設けられ、
前記平面視において前記開口部の一部を囲い、超音波を遮蔽する音響遮蔽部と、前記音響
層の前記振動膜とは反対側に設けられた音響レンズと、を備え、前記平面視において、前
記音響遮蔽部の中心及び前記音響レンズの頂部の少なくともいずれか一方は、前記開口部
の中心と重ならないことを特徴とする。
本態様では、開口部を有する基板と、当該開口部を閉塞する振動膜と、振動膜に設けら
れ、上記平面視において開口部と重なる圧電素子と、振動膜に設けられた音響層と、音響
層の振動膜とは反対側に設けられる音響レンズと、を備えている。そして、音響層には、
上記平面視において開口部の一部を囲む音響遮蔽層が設けられ、上記平面視において、音
響遮蔽部の中心及び音響レンズの頂部の少なくともいずれか一方が開口部の中心と重なら
ない。このような構成によれば、開口部の中心と音響レンズの頂部及び音響遮蔽部の中心
の少なくとも一方を異ならせるように、音響レンズの位置及び音響遮蔽部の位置を自由に
設定できる。従って、圧電素子の駆動により送信される超音波の送信方向、又は圧電素子
に受信させる超音波の受信方向を所望の方向に偏心させることが可能となり、所望の方向
に超音波を送受信することができる。
れ、上記平面視において開口部と重なる圧電素子と、振動膜に設けられた音響層と、音響
層の振動膜とは反対側に設けられる音響レンズと、を備えている。そして、音響層には、
上記平面視において開口部の一部を囲む音響遮蔽層が設けられ、上記平面視において、音
響遮蔽部の中心及び音響レンズの頂部の少なくともいずれか一方が開口部の中心と重なら
ない。このような構成によれば、開口部の中心と音響レンズの頂部及び音響遮蔽部の中心
の少なくとも一方を異ならせるように、音響レンズの位置及び音響遮蔽部の位置を自由に
設定できる。従って、圧電素子の駆動により送信される超音波の送信方向、又は圧電素子
に受信させる超音波の受信方向を所望の方向に偏心させることが可能となり、所望の方向
に超音波を送受信することができる。
本態様の超音波デバイスにおいて、前記音響遮蔽部は、空気層を含むことが好ましい。
本態様では、音響遮蔽部は、空気層により構成されているので、当該音響遮蔽部に入射
された超音波は散乱又は吸収される。このため、音響遮蔽部の中心と圧電素子の中心が一
致していない場合には、圧電素子の駆動により送信される超音波は、音響遮蔽部の中心を
通って送信される。すなわち、圧電素子側から出射された超音波は、音響遮蔽部の中心側
に偏心した状態にて送信される。従って、圧電素子の駆動により送信される超音波の送信
方向を所望の方向に確実に偏心させることが可能となり、所望の方向に超音波を送信する
ことができる。
本態様では、音響遮蔽部は、空気層により構成されているので、当該音響遮蔽部に入射
された超音波は散乱又は吸収される。このため、音響遮蔽部の中心と圧電素子の中心が一
致していない場合には、圧電素子の駆動により送信される超音波は、音響遮蔽部の中心を
通って送信される。すなわち、圧電素子側から出射された超音波は、音響遮蔽部の中心側
に偏心した状態にて送信される。従って、圧電素子の駆動により送信される超音波の送信
方向を所望の方向に確実に偏心させることが可能となり、所望の方向に超音波を送信する
ことができる。
本態様の超音波デバイスにおいて、前記基板は、前記開口部を複数有し、前記振動膜は
、複数の前記開口部を閉塞し、前記圧電素子、前記音響遮蔽部及び前記音響レンズのそれ
ぞれは、前記開口部毎に設けられていることが好ましい。
本態様では、基板に複数の開口部が設けられ、当該開口部毎に圧電素子、音響遮蔽部及
び音響レンズが設けられているので、例えば、それぞれの圧電素子の駆動により送信され
る超音波の送信方向を音響遮蔽部の位置及び音響レンズの位置のいずれかを変更すること
で、適宜設定できる。これによれば、複数の圧電素子から送信される超音波の方向を容易
に設定できるので、超音波の送受信精度を更に高めることができる。
また、前記圧電素子に受信させる超音波の受信方向を、音響遮蔽部の位置及び音響レン
ズの位置のいずれかを変更することで、適宜設定できる。これによれば、受信方向を所望
の方向に限定できるので、アーチファクトの影響が少ない信号を取得することができる。
、複数の前記開口部を閉塞し、前記圧電素子、前記音響遮蔽部及び前記音響レンズのそれ
ぞれは、前記開口部毎に設けられていることが好ましい。
本態様では、基板に複数の開口部が設けられ、当該開口部毎に圧電素子、音響遮蔽部及
び音響レンズが設けられているので、例えば、それぞれの圧電素子の駆動により送信され
る超音波の送信方向を音響遮蔽部の位置及び音響レンズの位置のいずれかを変更すること
で、適宜設定できる。これによれば、複数の圧電素子から送信される超音波の方向を容易
に設定できるので、超音波の送受信精度を更に高めることができる。
また、前記圧電素子に受信させる超音波の受信方向を、音響遮蔽部の位置及び音響レン
ズの位置のいずれかを変更することで、適宜設定できる。これによれば、受信方向を所望
の方向に限定できるので、アーチファクトの影響が少ない信号を取得することができる。
本態様の超音波デバイスでは、複数の前記開口部間に位置する第二音響遮蔽部を有する
ことが好ましい。
本態様では、複数の開口部間に第二音響遮蔽部が設けられているので、1つの開口部に
位置する圧電素子の駆動により送信された超音波が、当該開口部に隣接する開口部に対応
する音響レンズに入射することを抑制できる。
ことが好ましい。
本態様では、複数の開口部間に第二音響遮蔽部が設けられているので、1つの開口部に
位置する圧電素子の駆動により送信された超音波が、当該開口部に隣接する開口部に対応
する音響レンズに入射することを抑制できる。
本態様の超音波デバイスでは、前記開口部、前記開口部内に位置する前記振動膜及び前
記圧電素子のそれぞれにより構成される超音波トランスデューサーのそれぞれから送信又
は受信される超音波の指向性がそれぞれ異なることが好ましい。
本態様では、開口部、前記開口部内に位置する振動膜及び圧電素子のそれぞれにより構
成される超音波トランスデューサーのそれぞれから送信される超音波の指向性がそれぞれ
異なるので、例えば、超音波トランスデューサーのそれぞれから同方向に超音波が送信さ
れる場合に比べて、超音波の送受信精度を更に高めることができる。
また、前記超音波トランスデューサーのそれぞれに受信させる超音波の指向性が異なる
ので、例えば、超音波トランスデューサーのそれぞれに全方向から超音波が受信される場
合に比べて、アーチファクトの少ない画像を生成することができる。
記圧電素子のそれぞれにより構成される超音波トランスデューサーのそれぞれから送信又
は受信される超音波の指向性がそれぞれ異なることが好ましい。
本態様では、開口部、前記開口部内に位置する振動膜及び圧電素子のそれぞれにより構
成される超音波トランスデューサーのそれぞれから送信される超音波の指向性がそれぞれ
異なるので、例えば、超音波トランスデューサーのそれぞれから同方向に超音波が送信さ
れる場合に比べて、超音波の送受信精度を更に高めることができる。
また、前記超音波トランスデューサーのそれぞれに受信させる超音波の指向性が異なる
ので、例えば、超音波トランスデューサーのそれぞれに全方向から超音波が受信される場
合に比べて、アーチファクトの少ない画像を生成することができる。
本態様の超音波探触子は、上記超音波デバイスと、前記超音波デバイスを収容する筐体
と、を備えることを特徴とする。
本態様では、筐体内に上述したような超音波デバイスが収納されており、当該超音波探
触子を被検体に接触させることで、被検体に対する超音波測定を実施することができる。
そして、上述したように、超音波デバイスは、超音波の送受信精度を高め、アーチファク
トの少ない画像を生成することができるので、当該超音波デバイスを備えた超音波探触子
では、高精度な超音波測定を実施することができる。
と、を備えることを特徴とする。
本態様では、筐体内に上述したような超音波デバイスが収納されており、当該超音波探
触子を被検体に接触させることで、被検体に対する超音波測定を実施することができる。
そして、上述したように、超音波デバイスは、超音波の送受信精度を高め、アーチファク
トの少ない画像を生成することができるので、当該超音波デバイスを備えた超音波探触子
では、高精度な超音波測定を実施することができる。
本態様の超音波装置は、上記超音波探触子と、前記超音波デバイスを制御する制御部と
、を備えたことを特徴とする。
本態様では、制御部により、超音波デバイスによる超音波の送信を制御する送信処理や
、超音波デバイスで超音波を受信させる受信処理を実施できる。また、制御部は、受信処
理により得られた受信信号に基づいて、例えば、測定対象の内部断層像を形成するなどの
各種処理を実施できる。そして、上述したように、超音波デバイスは、超音波の送受信精
度を高め、アーチファクトの少ない画像を生成することができるので、当該超音波デバイ
スを備えた超音波装置では、上述したような各種処理を高精度に実施することができる。
、を備えたことを特徴とする。
本態様では、制御部により、超音波デバイスによる超音波の送信を制御する送信処理や
、超音波デバイスで超音波を受信させる受信処理を実施できる。また、制御部は、受信処
理により得られた受信信号に基づいて、例えば、測定対象の内部断層像を形成するなどの
各種処理を実施できる。そして、上述したように、超音波デバイスは、超音波の送受信精
度を高め、アーチファクトの少ない画像を生成することができるので、当該超音波デバイ
スを備えた超音波装置では、上述したような各種処理を高精度に実施することができる。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態に係る超音波装置について、図面に基づいて説明する。
[超音波装置の概略構成]
図1は、本実施形態の超音波装置1の概略構成を示す斜視図である。図2は、本実施形
態の超音波装置1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の超音波装置1は、図1に示すように、超音波プローブ2と、超音波プロー
ブ2にケーブル3を介して電気的に接続された制御装置10と、を備えている。
この超音波装置1は、超音波プローブ2を対象物(例えば生体)の表面に当接させ、超
音波プローブ2から生体内に超音波を送出する。また、対象物(生体)内の器官にて反射
された超音波を超音波プローブ2にて受信し、その受信信号に基づいて、例えば生体内の
内部断層画像を取得したり、生体内の器官の状態(例えば血流等)を測定したりする。
以下、本発明の第一実施形態に係る超音波装置について、図面に基づいて説明する。
[超音波装置の概略構成]
図1は、本実施形態の超音波装置1の概略構成を示す斜視図である。図2は、本実施形
態の超音波装置1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の超音波装置1は、図1に示すように、超音波プローブ2と、超音波プロー
ブ2にケーブル3を介して電気的に接続された制御装置10と、を備えている。
この超音波装置1は、超音波プローブ2を対象物(例えば生体)の表面に当接させ、超
音波プローブ2から生体内に超音波を送出する。また、対象物(生体)内の器官にて反射
された超音波を超音波プローブ2にて受信し、その受信信号に基づいて、例えば生体内の
内部断層画像を取得したり、生体内の器官の状態(例えば血流等)を測定したりする。
[超音波プローブの構成]
図3は、超音波プローブ2の概略構成を示す断面図である。
超音波プローブ2は、本発明の超音波探触子に相当し、筐体21と、超音波センサー2
2と、を備える。
[筐体の構成]
筐体21は、図1に示すように、平面視矩形状の箱状に形成され、超音波センサー22
を収容する。筐体21の厚み方向に直交する一面(センサー面21A)には、センサー窓
21Bが設けられており、超音波センサー22の一部(後述する複数の音響レンズ7)が
露出している。また、筐体21の一部(図1に示す例では側面)には通過孔21Cが設け
られ、通過孔を介してケーブル3が筐体21の内部に挿入される。このケーブル3は、図
示を省略するが、筐体21の内部にて超音波センサー22(後述する回路基板6)に接続
されている。
なお、本実施形態では、ケーブル3を用いて、超音波プローブ2と制御装置10とが接
続される構成例を示すが、これに限定されない。例えば、超音波プローブ2と制御装置1
0とが無線通信により接続されていてもよく、超音波プローブ2内に制御装置10の各種
構成が設けられていてもよい。
図3は、超音波プローブ2の概略構成を示す断面図である。
超音波プローブ2は、本発明の超音波探触子に相当し、筐体21と、超音波センサー2
2と、を備える。
[筐体の構成]
筐体21は、図1に示すように、平面視矩形状の箱状に形成され、超音波センサー22
を収容する。筐体21の厚み方向に直交する一面(センサー面21A)には、センサー窓
21Bが設けられており、超音波センサー22の一部(後述する複数の音響レンズ7)が
露出している。また、筐体21の一部(図1に示す例では側面)には通過孔21Cが設け
られ、通過孔を介してケーブル3が筐体21の内部に挿入される。このケーブル3は、図
示を省略するが、筐体21の内部にて超音波センサー22(後述する回路基板6)に接続
されている。
なお、本実施形態では、ケーブル3を用いて、超音波プローブ2と制御装置10とが接
続される構成例を示すが、これに限定されない。例えば、超音波プローブ2と制御装置1
0とが無線通信により接続されていてもよく、超音波プローブ2内に制御装置10の各種
構成が設けられていてもよい。
[超音波センサーの構成]
超音波センサー22は、図3に示すように、超音波デバイス4と、回路基板6と、音響
レンズ7と、を備える。後述するが、回路基板6には、超音波デバイス4を制御するため
のドライバー回路等が設けられており、超音波デバイス4は、例えばフレキシブル基板等
の配線部材5を介して回路基板6に電気的に接続される。この超音波デバイス4の超音波
送受信側の面に、音響レンズ7が設けられており、当該音響レンズ7は、筐体21の一面
側から外部に露出する。
超音波センサー22は、図3に示すように、超音波デバイス4と、回路基板6と、音響
レンズ7と、を備える。後述するが、回路基板6には、超音波デバイス4を制御するため
のドライバー回路等が設けられており、超音波デバイス4は、例えばフレキシブル基板等
の配線部材5を介して回路基板6に電気的に接続される。この超音波デバイス4の超音波
送受信側の面に、音響レンズ7が設けられており、当該音響レンズ7は、筐体21の一面
側から外部に露出する。
[超音波基板の構成]
次に、超音波基板41の構成について詳述する。
図4は、超音波基板41の概略構成を示す平面図である。
超音波デバイス4は、図4に示すように、超音波基板41を有する。
このような超音波基板41には、図4に示すように、互いに交差(本実施形態では、直
交を例示)するX方向(スキャン方向)及びY方向(スライス方向)に沿って、複数の超
音波トランスデューサー41A(超音波素子)が2次元アレイ状に配置されている。ここ
で、Y方向に配置された複数の超音波トランスデューサー41Aにより、1CH(チャネ
ル)の送受信列41B(素子群)が構成される。また、当該1CHの送受信列がY方向に
沿って複数並んで配置されることで、1次元アレイ構造の超音波基板41が構成される。
なお、図4は、説明の便宜上、超音波トランスデューサー41Aの配置数を減らしてい
るが、実際には、より多くの超音波トランスデューサー41Aが配置されている。
次に、超音波基板41の構成について詳述する。
図4は、超音波基板41の概略構成を示す平面図である。
超音波デバイス4は、図4に示すように、超音波基板41を有する。
このような超音波基板41には、図4に示すように、互いに交差(本実施形態では、直
交を例示)するX方向(スキャン方向)及びY方向(スライス方向)に沿って、複数の超
音波トランスデューサー41A(超音波素子)が2次元アレイ状に配置されている。ここ
で、Y方向に配置された複数の超音波トランスデューサー41Aにより、1CH(チャネ
ル)の送受信列41B(素子群)が構成される。また、当該1CHの送受信列がY方向に
沿って複数並んで配置されることで、1次元アレイ構造の超音波基板41が構成される。
なお、図4は、説明の便宜上、超音波トランスデューサー41Aの配置数を減らしてい
るが、実際には、より多くの超音波トランスデューサー41Aが配置されている。
図5は、超音波基板41を音響レンズ7側から見た概略平面図であり、図6は、超音波
センサー22(超音波デバイス4及び音響レンズ7)をX方向に沿って(図5のA1−A
1線に沿って)切断した際の断面を示す断面図である。なお、図5以降の図においては、
図4と同様に、説明の便宜上、超音波トランスデューサー41Aの配置数を減らしている
が、実際には、より多くの超音波トランスデューサー41Aが配置されている。また、図
6には、本実施形態の各超音波トランスデューサー41Aにおける音響放射特性を合わせ
て示している。
なお、詳しくは後述するが、図5に示すように、本実施形態では、音響レンズ7の開口
部411Aに対する位置が、それぞれの超音波トランスデューサー41A毎(送受信列4
1B毎)に異なる点を特徴としている。
このような超音波基板41は、図5及び図6に示すように、素子基板411と、素子基
板411の第一面411C上に設けられる支持膜412と、支持膜412上に設けられる
圧電素子413と、圧電素子413上に設けられる音響層414とを備えて構成されてい
る。
センサー22(超音波デバイス4及び音響レンズ7)をX方向に沿って(図5のA1−A
1線に沿って)切断した際の断面を示す断面図である。なお、図5以降の図においては、
図4と同様に、説明の便宜上、超音波トランスデューサー41Aの配置数を減らしている
が、実際には、より多くの超音波トランスデューサー41Aが配置されている。また、図
6には、本実施形態の各超音波トランスデューサー41Aにおける音響放射特性を合わせ
て示している。
なお、詳しくは後述するが、図5に示すように、本実施形態では、音響レンズ7の開口
部411Aに対する位置が、それぞれの超音波トランスデューサー41A毎(送受信列4
1B毎)に異なる点を特徴としている。
このような超音波基板41は、図5及び図6に示すように、素子基板411と、素子基
板411の第一面411C上に設けられる支持膜412と、支持膜412上に設けられる
圧電素子413と、圧電素子413上に設けられる音響層414とを備えて構成されてい
る。
素子基板411は、例えばSi等の半導体基板により構成されている。この素子基板4
11は、各々の超音波トランスデューサー41Aに対応した開口部411Aを複数有して
いる。本実施形態では、各開口部411Aは、素子基板411の一端面(第一面411C
)から、第一面411Cの裏面である第二面411Dに亘って開口され、基板厚み方向を
貫通した貫通孔である。この開口部411Aは、第一面411C側が支持膜412により
閉塞されている。
なお、素子基板411の第一面411C側には、素子基板411を補強するための封止
板(図示省略)が配置され、例えば樹脂等により構成された梁部により固定されている。
11は、各々の超音波トランスデューサー41Aに対応した開口部411Aを複数有して
いる。本実施形態では、各開口部411Aは、素子基板411の一端面(第一面411C
)から、第一面411Cの裏面である第二面411Dに亘って開口され、基板厚み方向を
貫通した貫通孔である。この開口部411Aは、第一面411C側が支持膜412により
閉塞されている。
なお、素子基板411の第一面411C側には、素子基板411を補強するための封止
板(図示省略)が配置され、例えば樹脂等により構成された梁部により固定されている。
支持膜412は、例えばSiO2や、SiO2及びZrO2の積層体等より構成され、
素子基板411の第一面411C側の全体を覆って設けられている。すなわち、支持膜4
12は、開口部411Aを構成する隔壁411Bにより支持され、複数の開口部411A
の第一面411C側を閉塞する。この支持膜412の厚み寸法は、素子基板411に対し
て十分小さい厚み寸法となる。
なお、支持膜412は、本発明の振動膜に相当する。
素子基板411の第一面411C側の全体を覆って設けられている。すなわち、支持膜4
12は、開口部411Aを構成する隔壁411Bにより支持され、複数の開口部411A
の第一面411C側を閉塞する。この支持膜412の厚み寸法は、素子基板411に対し
て十分小さい厚み寸法となる。
なお、支持膜412は、本発明の振動膜に相当する。
圧電素子413は、各開口部411Aを閉塞する支持膜412上にそれぞれ設けられて
いる。つまり、圧電素子413は、素子基板411の厚み方向から見た平面視において、
開口部411Aと重なるように支持膜412上に位置する。この圧電素子413は、例え
ば、支持膜412側から下部電極413A、圧電膜413B、及び上部電極413Cを積
層した積層体により構成されている。
ここで、支持膜412のうち、開口部411Aを閉塞する部分は振動部412Aを構成
し、この振動部412Aと、圧電素子413とにより、1つの超音波トランスデューサー
41A(振動子)が構成される。
このような超音波トランスデューサー41Aでは、下部電極413A及び上部電極41
3Cの間に所定周波数の矩形波電圧(駆動信号)が印加されることで、圧電膜413Bが
撓んで振動部412Aが振動して超音波が送出される。また、生体から反射された超音波
により振動部412Aが振動されると、圧電膜413Bの上下で電位差が発生する。これ
により、下部電極413A及び上部電極413Cの間に発生する電位差を検出することで
、受信した超音波を検出することが可能となる。
いる。つまり、圧電素子413は、素子基板411の厚み方向から見た平面視において、
開口部411Aと重なるように支持膜412上に位置する。この圧電素子413は、例え
ば、支持膜412側から下部電極413A、圧電膜413B、及び上部電極413Cを積
層した積層体により構成されている。
ここで、支持膜412のうち、開口部411Aを閉塞する部分は振動部412Aを構成
し、この振動部412Aと、圧電素子413とにより、1つの超音波トランスデューサー
41A(振動子)が構成される。
このような超音波トランスデューサー41Aでは、下部電極413A及び上部電極41
3Cの間に所定周波数の矩形波電圧(駆動信号)が印加されることで、圧電膜413Bが
撓んで振動部412Aが振動して超音波が送出される。また、生体から反射された超音波
により振動部412Aが振動されると、圧電膜413Bの上下で電位差が発生する。これ
により、下部電極413A及び上部電極413Cの間に発生する電位差を検出することで
、受信した超音波を検出することが可能となる。
また、本実施形態では、図4に示すように、下部電極413Aは、Y方向に沿って直線
状に形成されており、1CHの送受信列41Bを構成する複数の超音波トランスデューサ
ー41Aを接続する。この下部電極413Aの−Y側端部(第一方向の一端部)には、第
一端子413A1が設けられ、+Y側端部(第一方向の他端部)には第二端子413A2
が設けられている。これらに第一端子413A1及び第二端子413A2は、それぞれ回
路基板6に電気接続されている。
状に形成されており、1CHの送受信列41Bを構成する複数の超音波トランスデューサ
ー41Aを接続する。この下部電極413Aの−Y側端部(第一方向の一端部)には、第
一端子413A1が設けられ、+Y側端部(第一方向の他端部)には第二端子413A2
が設けられている。これらに第一端子413A1及び第二端子413A2は、それぞれ回
路基板6に電気接続されている。
また、上部電極413Cは、X方向に沿って直線状に形成されており、X方向に並ぶ超
音波トランスデューサー41Aを接続する。そして、上部電極413Cの±X側端部は共
通電極線413Dに接続される。この共通電極線413Dは、Y方向に沿って複数配置さ
れた上部電極413C同士を結線し、その端部には、回路基板6に電気接続される共通端
子413D1が設けられている。
音波トランスデューサー41Aを接続する。そして、上部電極413Cの±X側端部は共
通電極線413Dに接続される。この共通電極線413Dは、Y方向に沿って複数配置さ
れた上部電極413C同士を結線し、その端部には、回路基板6に電気接続される共通端
子413D1が設けられている。
[音響層の構成]
支持膜412の開口部411Aとは反対側には、音響層414が設けられる。このよう
な音響層414は、例えば、シリコーン等により構成される。また、音響層414は、音
響レンズ7と略同一の音響インピーダンスを有し、支持膜412及び音響レンズ7に密着
されている。
これにより、支持膜412の振動により送信される超音波を、音響層414を介して音
響レンズ7に伝達させることができ、音響レンズ7から入射された超音波を、音響層41
4を介して支持膜412に伝達させることが可能となる。
支持膜412の開口部411Aとは反対側には、音響層414が設けられる。このよう
な音響層414は、例えば、シリコーン等により構成される。また、音響層414は、音
響レンズ7と略同一の音響インピーダンスを有し、支持膜412及び音響レンズ7に密着
されている。
これにより、支持膜412の振動により送信される超音波を、音響層414を介して音
響レンズ7に伝達させることができ、音響レンズ7から入射された超音波を、音響層41
4を介して支持膜412に伝達させることが可能となる。
[音響遮蔽部の構成]
図7は、1つの超音波トランスデューサー41Aの拡大平面図、及び拡大断面図である
。なお、図7は、音響レンズ7の中心が開口部411Aの中心(開口中心C)から+X側
に偏心している超音波トランスデューサー41A(図6の第一音響レンズ71が設けられ
る超音波トランスデューサー41A)の拡大図である。
音響遮蔽部8は、図6及び図7に示すように、開口部411A毎に音響層414内に設
けられる。この音響遮蔽部8は、例えば、空気層により構成され、当該音響遮蔽部8に入
射した超音波を反射、散乱及び吸収する。このような音響遮蔽部8は、第一音響遮蔽部8
1及び第二音響遮蔽部82を備える。
第一音響遮蔽部81は、本発明の音響遮蔽部に相当し、支持膜412から寸法L1とな
る位置に設けられており、当該寸法L1は、圧電素子413の厚み寸法より大きい。また
、第一音響遮蔽部81は、上記平面視において、開口部411Aと重なる位置で、開口部
411Aの一部を囲むように形成される円環状の空気層である。具体的に、第一音響遮蔽
部81は、上記平面視において、遮蔽部中心81Cを中心点とする円環状に形成されてお
り、この遮蔽部中心81Cは、開口部411Aの中心(開口中心C)と一致している。こ
のため、圧電素子413の駆動により送信される超音波は、第一音響遮蔽部81が位置す
る第一領域Ar1の内側の第二領域Ar2から音響レンズ7に対して略垂直方向に進行す
る。
図7は、1つの超音波トランスデューサー41Aの拡大平面図、及び拡大断面図である
。なお、図7は、音響レンズ7の中心が開口部411Aの中心(開口中心C)から+X側
に偏心している超音波トランスデューサー41A(図6の第一音響レンズ71が設けられ
る超音波トランスデューサー41A)の拡大図である。
音響遮蔽部8は、図6及び図7に示すように、開口部411A毎に音響層414内に設
けられる。この音響遮蔽部8は、例えば、空気層により構成され、当該音響遮蔽部8に入
射した超音波を反射、散乱及び吸収する。このような音響遮蔽部8は、第一音響遮蔽部8
1及び第二音響遮蔽部82を備える。
第一音響遮蔽部81は、本発明の音響遮蔽部に相当し、支持膜412から寸法L1とな
る位置に設けられており、当該寸法L1は、圧電素子413の厚み寸法より大きい。また
、第一音響遮蔽部81は、上記平面視において、開口部411Aと重なる位置で、開口部
411Aの一部を囲むように形成される円環状の空気層である。具体的に、第一音響遮蔽
部81は、上記平面視において、遮蔽部中心81Cを中心点とする円環状に形成されてお
り、この遮蔽部中心81Cは、開口部411Aの中心(開口中心C)と一致している。こ
のため、圧電素子413の駆動により送信される超音波は、第一音響遮蔽部81が位置す
る第一領域Ar1の内側の第二領域Ar2から音響レンズ7に対して略垂直方向に進行す
る。
第二音響遮蔽部82は、複数の開口部411A間(平面視において隔壁411Bと重な
る位置)に位置する。この第二音響遮蔽部82は、支持膜412から、寸法L1以上とな
る寸法L2だけ音響レンズ7に向けて延びて設けられている。この第二音響遮蔽部82は
、圧電素子413が駆動することにより送信される超音波が、隣り合う開口部411A毎
に設けられた圧電素子413及び音響レンズ7に伝播されることを抑制する。
る位置)に位置する。この第二音響遮蔽部82は、支持膜412から、寸法L1以上とな
る寸法L2だけ音響レンズ7に向けて延びて設けられている。この第二音響遮蔽部82は
、圧電素子413が駆動することにより送信される超音波が、隣り合う開口部411A毎
に設けられた圧電素子413及び音響レンズ7に伝播されることを抑制する。
[音響レンズの構成]
音響レンズ7は、図7に示すように、例えば球欠形状に形成されており、球欠の底面が
音響層414の支持膜412とは反対側の面、すなわち、超音波デバイス4が超音波を送
受信する面に沿って配置される。この音響レンズ7は、各開口部411A(各超音波トラ
ンスデューサー41A)に対してそれぞれ設けられている。
この音響レンズ7は、音響層414から入射される超音波を測定対象である生体に効率
よく伝搬させ、また、生体内で反射した超音波を効率よく超音波デバイス4に伝搬させる
。ここで、音響レンズ7は、音響層414と略同じ音響インピーダンスの素材により構成
されており、音速の伝搬速度が略同じとなる。したがって、超音波が音響層414から音
響レンズ7に入射する際の屈折は無視できる程度となる。一方、音響レンズ7及び音響層
414の音響インピーダンスは、被検体(例えば生体)の音響インピーダンスよりも僅か
に大きく、これにより、音響レンズ7から被検体に超音波が入射する際に、超音波の進行
方向が変更される。なお、本実施形態の超音波の進行方向についての詳細は後述する。
音響レンズ7は、図7に示すように、例えば球欠形状に形成されており、球欠の底面が
音響層414の支持膜412とは反対側の面、すなわち、超音波デバイス4が超音波を送
受信する面に沿って配置される。この音響レンズ7は、各開口部411A(各超音波トラ
ンスデューサー41A)に対してそれぞれ設けられている。
この音響レンズ7は、音響層414から入射される超音波を測定対象である生体に効率
よく伝搬させ、また、生体内で反射した超音波を効率よく超音波デバイス4に伝搬させる
。ここで、音響レンズ7は、音響層414と略同じ音響インピーダンスの素材により構成
されており、音速の伝搬速度が略同じとなる。したがって、超音波が音響層414から音
響レンズ7に入射する際の屈折は無視できる程度となる。一方、音響レンズ7及び音響層
414の音響インピーダンスは、被検体(例えば生体)の音響インピーダンスよりも僅か
に大きく、これにより、音響レンズ7から被検体に超音波が入射する際に、超音波の進行
方向が変更される。なお、本実施形態の超音波の進行方向についての詳細は後述する。
[音響レンズの位置]
具体的に、複数の音響レンズ7のそれぞれは、図5及び図6に示すように、開口部41
1A毎に音響層414上に設けられ、当該複数の音響レンズ7の開口部411Aに対する
位置が、それぞれの超音波トランスデューサー41A毎(送受信列41B毎)に異なって
いる。詳述すると、第一送受信列41B1の超音波トランスデューサー41Aに対応する
音響レンズ7(第一音響レンズ71)のそれぞれは、平面視において、レンズ中心7Cが
開口中心Cより−X側に位置(偏心)している。また、第二送受信列41B2の超音波ト
ランスデューサー41Aに対応する音響レンズ7(第二音響レンズ72)のそれぞれは、
レンズ中心7Cが開口中心Cに位置している。更に、第三送受信列41B3の超音波トラ
ンスデューサー41Aに対応する音響レンズ7(第三音響レンズ73)のそれぞれは、レ
ンズ中心7Cが開口中心Cより+X側に位置(偏心)している。
具体的に、複数の音響レンズ7のそれぞれは、図5及び図6に示すように、開口部41
1A毎に音響層414上に設けられ、当該複数の音響レンズ7の開口部411Aに対する
位置が、それぞれの超音波トランスデューサー41A毎(送受信列41B毎)に異なって
いる。詳述すると、第一送受信列41B1の超音波トランスデューサー41Aに対応する
音響レンズ7(第一音響レンズ71)のそれぞれは、平面視において、レンズ中心7Cが
開口中心Cより−X側に位置(偏心)している。また、第二送受信列41B2の超音波ト
ランスデューサー41Aに対応する音響レンズ7(第二音響レンズ72)のそれぞれは、
レンズ中心7Cが開口中心Cに位置している。更に、第三送受信列41B3の超音波トラ
ンスデューサー41Aに対応する音響レンズ7(第三音響レンズ73)のそれぞれは、レ
ンズ中心7Cが開口中心Cより+X側に位置(偏心)している。
上述したように、本実施形態では、音響レンズ7の音響インピーダンスは、測定対象で
ある生体の音響インピーダンスよりも僅かに大きい値となり、音響レンズ7における音速
は、生体における音速に比べて大きくなる。このため、図6に示すように、超音波トラン
スデューサー41Aから出力され、第二領域Ar2を通って第一音響レンズ71(−X側
に偏心)に入射した超音波は、−X側に向かって斜め(第一指向性)に放射される。一方
、第三音響レンズ73に入射した超音波は、+X側に向かって斜めに放射される(第三指
向性)。一方、第二音響レンズ72は、レンズ中心7C、開口中心C、及び遮蔽部中心8
1Cが同軸となるので、当該第二音響レンズ72に入射した超音波は、振動部412Aの
法線方向に放射される(第二指向性)。よって、音響レンズ7の配置位置により、超音波
トランスデューサー41Aのそれぞれから送信される超音波の指向性が異なっている。
また、前記指向性は受信時にも機能し、第一指向性は−X側から入射した超音波を、第
三指向性は+X側から入射した超音波を、第二指向性は振動部412Aの法線方向の超音
波を、それぞれ独立して受信することができる。
ある生体の音響インピーダンスよりも僅かに大きい値となり、音響レンズ7における音速
は、生体における音速に比べて大きくなる。このため、図6に示すように、超音波トラン
スデューサー41Aから出力され、第二領域Ar2を通って第一音響レンズ71(−X側
に偏心)に入射した超音波は、−X側に向かって斜め(第一指向性)に放射される。一方
、第三音響レンズ73に入射した超音波は、+X側に向かって斜めに放射される(第三指
向性)。一方、第二音響レンズ72は、レンズ中心7C、開口中心C、及び遮蔽部中心8
1Cが同軸となるので、当該第二音響レンズ72に入射した超音波は、振動部412Aの
法線方向に放射される(第二指向性)。よって、音響レンズ7の配置位置により、超音波
トランスデューサー41Aのそれぞれから送信される超音波の指向性が異なっている。
また、前記指向性は受信時にも機能し、第一指向性は−X側から入射した超音波を、第
三指向性は+X側から入射した超音波を、第二指向性は振動部412Aの法線方向の超音
波を、それぞれ独立して受信することができる。
ここで、第一音響レンズ71が設けられる超音波トランスデューサー41Aを、第一指
向性を有する超音波トランスデューサー41A、第二音響レンズ72が設けられる超音波
トランスデューサー41Aを、第二指向性を有する超音波トランスデューサー41A、第
三音響レンズ73が設けられる超音波トランスデューサー41Aを、第三指向性を有する
超音波トランスデューサー41Aと称する。第一送受信列41B1は、第一指向性を有す
る超音波トランスデューサー41Aに構成され、第二送受信列41B2は、第二指向性を
有する超音波トランスデューサー41Aにより構成され、第三送受信列41B3は、第三
指向性を有する超音波トランスデューサー41Aにより構成されている。
向性を有する超音波トランスデューサー41A、第二音響レンズ72が設けられる超音波
トランスデューサー41Aを、第二指向性を有する超音波トランスデューサー41A、第
三音響レンズ73が設けられる超音波トランスデューサー41Aを、第三指向性を有する
超音波トランスデューサー41Aと称する。第一送受信列41B1は、第一指向性を有す
る超音波トランスデューサー41Aに構成され、第二送受信列41B2は、第二指向性を
有する超音波トランスデューサー41Aにより構成され、第三送受信列41B3は、第三
指向性を有する超音波トランスデューサー41Aにより構成されている。
[回路基板の構成]
次に、回路基板6について説明する。
図2に戻って、回路基板6は、超音波トランスデューサー41Aを駆動させる各種回路
として、例えば選択回路61、送信回路62(信号出力部)及び受信回路63を備えてい
る。また、回路基板6は、超音波基板41の第一端子413A1に接続される第一入出力
部66A1、第二端子413A2に接続される第二入出力部66A2を備える。
更に、回路基板6は、図示は省略するが、共通端子413D1に接続される共通入出力
部、共通入出力部に接続されて共通端子413D1に共通電圧を印加する共通電圧出力部
等を備える。
次に、回路基板6について説明する。
図2に戻って、回路基板6は、超音波トランスデューサー41Aを駆動させる各種回路
として、例えば選択回路61、送信回路62(信号出力部)及び受信回路63を備えてい
る。また、回路基板6は、超音波基板41の第一端子413A1に接続される第一入出力
部66A1、第二端子413A2に接続される第二入出力部66A2を備える。
更に、回路基板6は、図示は省略するが、共通端子413D1に接続される共通入出力
部、共通入出力部に接続されて共通端子413D1に共通電圧を印加する共通電圧出力部
等を備える。
選択回路61は、超音波基板41の各送受信列41Bと接続される。また、選択回路6
1は、送信回路62や受信回路63と接続される。
この選択回路61は、制御装置10の制御に基づいて、超音波トランスデューサー41
A(送受信列41B)と送信回路62とを接続する送信接続、及び超音波トランスデュー
サー41A(送受信列41B)と受信回路63とを接続する受信接続を切り替える。
送信回路62は、駆動信号を出力する信号出力部であり、制御装置10の制御により送
信接続に切り替えられた際に駆動信号を出力する。この駆動信号は、選択回路61を介し
て各送受信列41Bに入力され、これにより、各超音波トランスデューサー41Aが駆動
されて超音波が送出される。
1は、送信回路62や受信回路63と接続される。
この選択回路61は、制御装置10の制御に基づいて、超音波トランスデューサー41
A(送受信列41B)と送信回路62とを接続する送信接続、及び超音波トランスデュー
サー41A(送受信列41B)と受信回路63とを接続する受信接続を切り替える。
送信回路62は、駆動信号を出力する信号出力部であり、制御装置10の制御により送
信接続に切り替えられた際に駆動信号を出力する。この駆動信号は、選択回路61を介し
て各送受信列41Bに入力され、これにより、各超音波トランスデューサー41Aが駆動
されて超音波が送出される。
受信回路63は、制御装置10の制御により受信接続に切り替えられた際に、各送受信
列41Bから選択回路61を介して入力される受信信号を処理する。具体的には、受信回
路63は、例えば低雑音増幅回路、電圧制御アッテネーター、プログラマブルゲインアン
プ、ローパスフィルター、A/Dコンバーター等を含んで構成されており、受信信号のデ
ジタル信号への変換、ノイズ成分の除去、所望信号レベルへの増幅等の各信号処理を実施
した後、処理後の受信信号を制御装置10に出力する。
列41Bから選択回路61を介して入力される受信信号を処理する。具体的には、受信回
路63は、例えば低雑音増幅回路、電圧制御アッテネーター、プログラマブルゲインアン
プ、ローパスフィルター、A/Dコンバーター等を含んで構成されており、受信信号のデ
ジタル信号への変換、ノイズ成分の除去、所望信号レベルへの増幅等の各信号処理を実施
した後、処理後の受信信号を制御装置10に出力する。
[制御装置の構成]
制御装置10は、図2に示すように、例えば、操作部11と、表示部12と、記憶部1
3と、制御部14と、を備えて構成されている。この制御装置10は、例えば、タブレッ
ト端末やスマートフォン、パーソナルコンピューター等の端末装置を用いてもよく、超音
波プローブ2を操作するための専用端末装置であってもよい。
操作部11は、ユーザーが超音波装置1を操作するためのUI(user interface)であ
り、例えば表示部12上に設けられたタッチパネルや、操作ボタン、キーボード、マウス
等により構成することができる。
表示部12は、例えば液晶ディスプレイ等により構成され、画像を表示させる。
記憶部13は、超音波装置1を制御するための各種プログラムや各種データを記憶する
。
制御部14は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算回路や、メモリー
等の記憶回路により構成されている。そして、制御部14は、記憶部13に記憶された各
種プログラムを読み込み実行することで、送受信制御部141及び画像形成部142等と
して機能する。
制御装置10は、図2に示すように、例えば、操作部11と、表示部12と、記憶部1
3と、制御部14と、を備えて構成されている。この制御装置10は、例えば、タブレッ
ト端末やスマートフォン、パーソナルコンピューター等の端末装置を用いてもよく、超音
波プローブ2を操作するための専用端末装置であってもよい。
操作部11は、ユーザーが超音波装置1を操作するためのUI(user interface)であ
り、例えば表示部12上に設けられたタッチパネルや、操作ボタン、キーボード、マウス
等により構成することができる。
表示部12は、例えば液晶ディスプレイ等により構成され、画像を表示させる。
記憶部13は、超音波装置1を制御するための各種プログラムや各種データを記憶する
。
制御部14は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算回路や、メモリー
等の記憶回路により構成されている。そして、制御部14は、記憶部13に記憶された各
種プログラムを読み込み実行することで、送受信制御部141及び画像形成部142等と
して機能する。
送受信制御部141は、選択回路61を制御して、送信接続と、受信接続とを切り替え
る。また、送受信制御部141は、送信回路62に対して駆動信号の生成及び出力処理の
制御を行い、受信回路63に対して受信信号の周波数設定やゲイン設定などの制御を行う
。
画像形成部142は、超音波プローブ2から送信された受信信号(画像信号)に基づい
て、生体の内部断層像(超音波画像)を生成する。また、画像形成部142は、生成した
内部断層像を表示部12に表示させる。
る。また、送受信制御部141は、送信回路62に対して駆動信号の生成及び出力処理の
制御を行い、受信回路63に対して受信信号の周波数設定やゲイン設定などの制御を行う
。
画像形成部142は、超音波プローブ2から送信された受信信号(画像信号)に基づい
て、生体の内部断層像(超音波画像)を生成する。また、画像形成部142は、生成した
内部断層像を表示部12に表示させる。
[第一実施形態の作用効果]
以上説明した本実施形態に係る超音波装置1は、以下の効果を奏する。
本実施形態では、開口部411Aの開口中心Cと音響レンズ7の頂部とが一致していな
いので、圧電素子413の駆動により送信される超音波の送信方向、又は圧電素子413
で受信する超音波の受信方向を所望の方向に偏心させることが可能となり、所望の方向に
超音波を送受信することができる。
以上説明した本実施形態に係る超音波装置1は、以下の効果を奏する。
本実施形態では、開口部411Aの開口中心Cと音響レンズ7の頂部とが一致していな
いので、圧電素子413の駆動により送信される超音波の送信方向、又は圧電素子413
で受信する超音波の受信方向を所望の方向に偏心させることが可能となり、所望の方向に
超音波を送受信することができる。
本実施形態では、音響遮蔽部8(第一音響遮蔽部81及び第二音響遮蔽部82)は、空
気層により構成されているので、当該音響遮蔽部8に入射された超音波は散乱又は吸収さ
れる。このため、第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cと開口部411Aの中心が一致
していないので、圧電素子413側から出射された超音波、又は圧電素子413で受信す
る超音波は、第一音響遮蔽部81の中心側に偏心した状態にて送受信される。従って、圧
電素子413の駆動により送信される超音波の送信方向、又は圧電素子413で受信する
超音波の受信方向を所望の方向に確実に偏心させることが可能となり、所望の方向に超音
波を送受信することができる。
気層により構成されているので、当該音響遮蔽部8に入射された超音波は散乱又は吸収さ
れる。このため、第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cと開口部411Aの中心が一致
していないので、圧電素子413側から出射された超音波、又は圧電素子413で受信す
る超音波は、第一音響遮蔽部81の中心側に偏心した状態にて送受信される。従って、圧
電素子413の駆動により送信される超音波の送信方向、又は圧電素子413で受信する
超音波の受信方向を所望の方向に確実に偏心させることが可能となり、所望の方向に超音
波を送受信することができる。
本実施形態では、複数の開口部411A毎に圧電素子413、音響遮蔽部8及び音響レ
ンズ7が設けられているので、それぞれの圧電素子413の駆動により送信される超音波
の送信方向、又は圧電素子413で受信する超音波の受信方向を音響レンズ7の位置を変
更することで、適宜設定できる。これによれば、複数の圧電素子413から送受信される
超音波の方向を容易に設定できるので、超音波の送受信精度を更に高めることができる。
ンズ7が設けられているので、それぞれの圧電素子413の駆動により送信される超音波
の送信方向、又は圧電素子413で受信する超音波の受信方向を音響レンズ7の位置を変
更することで、適宜設定できる。これによれば、複数の圧電素子413から送受信される
超音波の方向を容易に設定できるので、超音波の送受信精度を更に高めることができる。
本実施形態では、複数の開口部411A間に第二音響遮蔽部82が設けられているので
、1つの開口部411Aに位置する圧電素子413の駆動により送信された超音波が、当
該開口部411Aに隣接する開口部411Aに対応する音響レンズ7に入射することを抑
制できる。
、1つの開口部411Aに位置する圧電素子413の駆動により送信された超音波が、当
該開口部411Aに隣接する開口部411Aに対応する音響レンズ7に入射することを抑
制できる。
本実施形態では、第一指向性を有する超音波トランスデューサー41A(第一送受信列
41B1を構成する超音波トランスデューサー41A)、第二指向性を有する超音波トラ
ンスデューサー41A(第二送受信列41B2を構成する超音波トランスデューサー41
A)及び第三指向性を有する超音波トランスデューサー41A(第三送受信列41B3を
構成する超音波トランスデューサー41A)がY方向に沿って配列されているので、例え
ば、超音波トランスデューサー41Aのそれぞれから同方向に超音波が送信される場合に
比べて、超音波の送受信精度を更に高めることができる。
41B1を構成する超音波トランスデューサー41A)、第二指向性を有する超音波トラ
ンスデューサー41A(第二送受信列41B2を構成する超音波トランスデューサー41
A)及び第三指向性を有する超音波トランスデューサー41A(第三送受信列41B3を
構成する超音波トランスデューサー41A)がY方向に沿って配列されているので、例え
ば、超音波トランスデューサー41Aのそれぞれから同方向に超音波が送信される場合に
比べて、超音波の送受信精度を更に高めることができる。
本実施形態では、筐体21内に上述したような超音波デバイス4が収納されており、当
該超音波プローブ2を被検体に接触させることで、被検体に対する超音波測定を実施する
ことができ、かつ、高精度な超音波測定を実施することができる。
該超音波プローブ2を被検体に接触させることで、被検体に対する超音波測定を実施する
ことができ、かつ、高精度な超音波測定を実施することができる。
本実施形態では、制御部14により、超音波デバイス4による超音波の送信を制御する
送信処理や、超音波デバイス4で超音波を受信させる受信処理を実施できる。また、制御
部14は、受信処理により得られた受信信号に基づいて、例えば、測定対象の内部断層像
を形成するなどの各種処理を実施できる。そして、上述したように、超音波デバイス4は
、超音波の送受信精度を高めることができるので、当該超音波デバイス4を備えた超音波
装置1では、上述したような各種処理を高精度に実施することができる。
送信処理や、超音波デバイス4で超音波を受信させる受信処理を実施できる。また、制御
部14は、受信処理により得られた受信信号に基づいて、例えば、測定対象の内部断層像
を形成するなどの各種処理を実施できる。そして、上述したように、超音波デバイス4は
、超音波の送受信精度を高めることができるので、当該超音波デバイス4を備えた超音波
装置1では、上述したような各種処理を高精度に実施することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について図面を用いて説明する。
上記第一実施形態では、圧電素子413の駆動により送信される超音波は、開口部41
1Aを介さずに送受信されていた。これに対し、本実施形態では、開口部411Aを介し
て送受信される点で、上記第一実施形態と異なる。
なお、以下の説明では、上記第一実施形態と同一又は略同一の構成については、同一番
号を付し、説明を簡略化又は省略する。
次に、本発明の第二実施形態について図面を用いて説明する。
上記第一実施形態では、圧電素子413の駆動により送信される超音波は、開口部41
1Aを介さずに送受信されていた。これに対し、本実施形態では、開口部411Aを介し
て送受信される点で、上記第一実施形態と異なる。
なお、以下の説明では、上記第一実施形態と同一又は略同一の構成については、同一番
号を付し、説明を簡略化又は省略する。
図8は、本実施形態に係る超音波装置の超音波デバイス4Aの概略断面図である。
本実施形態に係る超音波デバイス4Aでは、図8に示すように、音響層414は、開口
部411A内に設けられる。具体的に、開口部411Aの支持膜412が設けられない側
には、音響層414が充填される。
なお、本実施形態では、音響層414内に上記音響遮蔽部8が形成されていないが、こ
れに限らず、例えば、第一音響遮蔽部81のみを設けるようにしてもよい。
また、複数の音響レンズ7のそれぞれは、上記実施形態と同様に、複数の音響レンズ7
のそれぞれは、開口部411A毎に音響層414上に設けられている。具体的に、第一送
受信列41B1の超音波トランスデューサー41Aを構成する第一音響レンズ71のそれ
ぞれは、−X側に位置(偏心)している。また、第二送受信列41B2の超音波トランス
デューサー41Aの第二音響レンズ72のそれぞれは、中心に位置している。更に、第三
送受信列41B3の超音波トランスデューサー41Aを構成する第三音響レンズ73のそ
れぞれは、+X側に位置(偏心)している。
本実施形態に係る超音波デバイス4Aでは、図8に示すように、音響層414は、開口
部411A内に設けられる。具体的に、開口部411Aの支持膜412が設けられない側
には、音響層414が充填される。
なお、本実施形態では、音響層414内に上記音響遮蔽部8が形成されていないが、こ
れに限らず、例えば、第一音響遮蔽部81のみを設けるようにしてもよい。
また、複数の音響レンズ7のそれぞれは、上記実施形態と同様に、複数の音響レンズ7
のそれぞれは、開口部411A毎に音響層414上に設けられている。具体的に、第一送
受信列41B1の超音波トランスデューサー41Aを構成する第一音響レンズ71のそれ
ぞれは、−X側に位置(偏心)している。また、第二送受信列41B2の超音波トランス
デューサー41Aの第二音響レンズ72のそれぞれは、中心に位置している。更に、第三
送受信列41B3の超音波トランスデューサー41Aを構成する第三音響レンズ73のそ
れぞれは、+X側に位置(偏心)している。
[第二実施形態の作用効果]
以上説明した本実施形態に係る超音波装置は、上記第一実施形態に係る超音波装置1と
同様の効果を奏する他、以下の構成を有する。
第二実施形態では、隔壁411Bにより囲まれた開口部411A内の音響層414を介
して超音波が音響レンズ7に送信されるので、上記第一実施形態のように音響遮蔽部8(
第二音響遮蔽部82)を設ける必要がない。このため、超音波デバイス4Aを上記第一実
施形態の超音波デバイス4に比べて容易に製造できる。
また、音響遮蔽部8により吸収及び散乱される超音波がなく、略全ての超音波が音響レ
ンズ7に送信されるので、超音波トランスデューサー41Aから出射される超音波の量を
上記第一実施形態に比べて拡大できる。従って、超音波の送受信効率、特に送信効率を高
めることができる。
以上説明した本実施形態に係る超音波装置は、上記第一実施形態に係る超音波装置1と
同様の効果を奏する他、以下の構成を有する。
第二実施形態では、隔壁411Bにより囲まれた開口部411A内の音響層414を介
して超音波が音響レンズ7に送信されるので、上記第一実施形態のように音響遮蔽部8(
第二音響遮蔽部82)を設ける必要がない。このため、超音波デバイス4Aを上記第一実
施形態の超音波デバイス4に比べて容易に製造できる。
また、音響遮蔽部8により吸収及び散乱される超音波がなく、略全ての超音波が音響レ
ンズ7に送信されるので、超音波トランスデューサー41Aから出射される超音波の量を
上記第一実施形態に比べて拡大できる。従って、超音波の送受信効率、特に送信効率を高
めることができる。
[実施形態の変形]
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる
範囲での変形、改良、及び以下の変形例を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本
発明に含まれるものである。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる
範囲での変形、改良、及び以下の変形例を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本
発明に含まれるものである。
上記第一実施形態では、第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cと開口部411Aの開
口中心Cとは一致していることとしたが、これに限らず、例えば、第一音響遮蔽部81の
遮蔽部中心81Cは、開口部411Aの開口中心Cと一致していなくてもよい。
図9は、第一実施形態の変形例に係る超音波トランスデューサー41Aにおける音響遮
蔽部8の音響層414内における位置を示す図である。
本変形例では、第一音響遮蔽部81は、図9に示すように、第一実施形態における第一
音響遮蔽部81よりも、遮蔽部中心81Cが−X側に偏心している。つまり、本変形例に
おける第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cは、開口中心Cよりも−X側で、かつ、第
一音響レンズ71の頂部71Cよりも+X側に位置している。換言すると、本変形例では
、第一音響レンズ71のレンズ中心7C及び第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cのい
ずれもが開口部411Aの開口中心Cと一致していない。
口中心Cとは一致していることとしたが、これに限らず、例えば、第一音響遮蔽部81の
遮蔽部中心81Cは、開口部411Aの開口中心Cと一致していなくてもよい。
図9は、第一実施形態の変形例に係る超音波トランスデューサー41Aにおける音響遮
蔽部8の音響層414内における位置を示す図である。
本変形例では、第一音響遮蔽部81は、図9に示すように、第一実施形態における第一
音響遮蔽部81よりも、遮蔽部中心81Cが−X側に偏心している。つまり、本変形例に
おける第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cは、開口中心Cよりも−X側で、かつ、第
一音響レンズ71の頂部71Cよりも+X側に位置している。換言すると、本変形例では
、第一音響レンズ71のレンズ中心7C及び第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cのい
ずれもが開口部411Aの開口中心Cと一致していない。
このような構成によれば、圧電素子413の駆動により送信される超音波は、当該第一
音響遮蔽部81が位置する第一領域Ar1の内側に位置する第二領域Ar2から第一音響
レンズ71に進行し、第一音響レンズ71から−X側に傾斜して出射される。すなわち、
本変形例においても、上記第一実施形態に比べて超音波の送信量が若干少なくなるものの
、上記実施形態と同様の効果を奏することができる他、上記第一実施形態よりも、出射さ
れる超音波を−X方向に傾斜させた状態で出射させることができる。
音響遮蔽部81が位置する第一領域Ar1の内側に位置する第二領域Ar2から第一音響
レンズ71に進行し、第一音響レンズ71から−X側に傾斜して出射される。すなわち、
本変形例においても、上記第一実施形態に比べて超音波の送信量が若干少なくなるものの
、上記実施形態と同様の効果を奏することができる他、上記第一実施形態よりも、出射さ
れる超音波を−X方向に傾斜させた状態で出射させることができる。
なお、本変形例では、第一音響レンズ71の頂部71C及び第一音響遮蔽部81の遮蔽
部中心81Cのいずれもが開口部411Aの開口中心Cと一致していないこととしたが、
例えば、第一音響レンズ71の頂部71Cと開口部411Aの開口中心Cとが一致し、第
一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cのみが、これら開口中心C及び遮蔽部中心81Cの
それぞれと一致していなくてもよい。
更に、開口部411A毎に音響レンズ7の偏心量、第一音響遮蔽部81の偏心量がそれ
ぞれ異なっていてもよい。
部中心81Cのいずれもが開口部411Aの開口中心Cと一致していないこととしたが、
例えば、第一音響レンズ71の頂部71Cと開口部411Aの開口中心Cとが一致し、第
一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81Cのみが、これら開口中心C及び遮蔽部中心81Cの
それぞれと一致していなくてもよい。
更に、開口部411A毎に音響レンズ7の偏心量、第一音響遮蔽部81の偏心量がそれ
ぞれ異なっていてもよい。
上記各実施形態では、第一指向性を有する超音波トランスデューサー41A、第二指向
性を有する超音波トランスデューサー41A及び第三指向性を有する超音波トランスデュ
ーサー41AがY方向に沿って配列されていることとしたが、これに限らず、例えば、図
10に示すように配列されていてもよい。
図10は、上記各実施形態の第一変形例に係る超音波デバイス4Bを示す平面図である
。
性を有する超音波トランスデューサー41A及び第三指向性を有する超音波トランスデュ
ーサー41AがY方向に沿って配列されていることとしたが、これに限らず、例えば、図
10に示すように配列されていてもよい。
図10は、上記各実施形態の第一変形例に係る超音波デバイス4Bを示す平面図である
。
例えば、図10に示す例では、XY方向に沿って複数の超音波トランスデューサー41
Aが配置されている。そして、X方向において例えば偶数(2i)番目に配置される各超
音波トランスデューサー41Aは、X方向において奇数(2i−1)番目に配置される各
超音波トランスデューサー41Aに対し、Y方向の位置が開口部411AのY方向の幅寸
法の半値だけずれて配置されている。
Aが配置されている。そして、X方向において例えば偶数(2i)番目に配置される各超
音波トランスデューサー41Aは、X方向において奇数(2i−1)番目に配置される各
超音波トランスデューサー41Aに対し、Y方向の位置が開口部411AのY方向の幅寸
法の半値だけずれて配置されている。
そして、この超音波デバイス4Bでは、3つの超音波トランスデューサー41Aにより
1つの第一送受信群G1(又は第二送受信群G2)が構成される。
第一送受信群G1は、例えばX方向において奇数(2i−1)番目に配置され、かつY
方向に隣り合う第一超音波トランスデューサー41A1及び第二超音波トランスデューサ
ー41A2と、X方向において偶数(2i)番目に配置されてY方向に対して第一超音波
トランスデューサー41A1及び第二超音波トランスデューサーA2の間に配置される第
三超音波トランスデューサー41A3とにより構成される。つまり、第一送受信群G1は
、(2i−1,3j−2)に位置する第一超音波トランスデューサー41A1、(2i−
1,3j−1)に位置する第二超音波トランスデューサー41A2、及び(2i,3j−
2)に位置する第三超音波トランスデューサー41A3を備える。
1つの第一送受信群G1(又は第二送受信群G2)が構成される。
第一送受信群G1は、例えばX方向において奇数(2i−1)番目に配置され、かつY
方向に隣り合う第一超音波トランスデューサー41A1及び第二超音波トランスデューサ
ー41A2と、X方向において偶数(2i)番目に配置されてY方向に対して第一超音波
トランスデューサー41A1及び第二超音波トランスデューサーA2の間に配置される第
三超音波トランスデューサー41A3とにより構成される。つまり、第一送受信群G1は
、(2i−1,3j−2)に位置する第一超音波トランスデューサー41A1、(2i−
1,3j−1)に位置する第二超音波トランスデューサー41A2、及び(2i,3j−
2)に位置する第三超音波トランスデューサー41A3を備える。
一方、第二送受信群G2は、例えばX方向において偶数(2i)番目に配置され、かつ
Y方向に隣り合う第五超音波トランスデューサー41A5及び第六超音波トランスデュー
サー41A6と、X方向において奇数(2i−1)番目に配置されてY方向に対して第五
超音波トランスデューサー41A5及び第六超音波トランスデューサーA6の間に配置さ
れる第四超音波トランスデューサー41A4とにより構成される。つまり、第二送受信群
G2は、(2i−1,3j)に位置する第四超音波トランスデューサー41A4、(2i
,3j−1)に位置する第五超音波トランスデューサー41A5、及び(2i,3j)に
位置する第六超音波トランスデューサー41A6を備える。
Y方向に隣り合う第五超音波トランスデューサー41A5及び第六超音波トランスデュー
サー41A6と、X方向において奇数(2i−1)番目に配置されてY方向に対して第五
超音波トランスデューサー41A5及び第六超音波トランスデューサーA6の間に配置さ
れる第四超音波トランスデューサー41A4とにより構成される。つまり、第二送受信群
G2は、(2i−1,3j)に位置する第四超音波トランスデューサー41A4、(2i
,3j−1)に位置する第五超音波トランスデューサー41A5、及び(2i,3j)に
位置する第六超音波トランスデューサー41A6を備える。
第一送受信群G1では、第一超音波トランスデューサー41A1、第二超音波トランス
デューサー41A2、及び第三超音波トランスデューサー41A3のそれぞれの第一音響
遮蔽部81は、遮蔽部中心81Cが、3つの超音波トランスデューサー41A1,41A
2,41A3の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって、より好ましくは、前記三角形
の重心点に向かって偏心している。
同様に、第一超音波トランスデューサー41A1、第二超音波トランスデューサー41
A2、及び第三超音波トランスデューサー41A3のそれぞれの音響レンズ7は、頂部7
C(レンズ中心7C)が、3つの超音波トランスデューサー41A1,41A2,41A
3の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって、より好ましくは、前記三角形の重心点に
向かって偏心している。
デューサー41A2、及び第三超音波トランスデューサー41A3のそれぞれの第一音響
遮蔽部81は、遮蔽部中心81Cが、3つの超音波トランスデューサー41A1,41A
2,41A3の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって、より好ましくは、前記三角形
の重心点に向かって偏心している。
同様に、第一超音波トランスデューサー41A1、第二超音波トランスデューサー41
A2、及び第三超音波トランスデューサー41A3のそれぞれの音響レンズ7は、頂部7
C(レンズ中心7C)が、3つの超音波トランスデューサー41A1,41A2,41A
3の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって、より好ましくは、前記三角形の重心点に
向かって偏心している。
第二送受信群G2においても同様であり、第四超音波トランスデューサー41A4、第
五超音波トランスデューサー41A5、及び第六超音波トランスデューサー41A6のそ
れぞれの第一音響遮蔽部81は、遮蔽部中心81Cが、3つの超音波トランスデューサー
41A1,41A2,41A3の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって、より好まし
くは、前記三角形の重心点に向かって偏心している
同様に、第四超音波トランスデューサー41A4、第五超音波トランスデューサー41
A5、及び第六超音波トランスデューサー41A6のそれぞれの音響レンズ7は、頂部7
Cが、3つの超音波トランスデューサー41A4,41A5,41A6の開口中心Cの開
口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって、より好ましくは、前記三角形の重心点に向かっ
て偏心している。
五超音波トランスデューサー41A5、及び第六超音波トランスデューサー41A6のそ
れぞれの第一音響遮蔽部81は、遮蔽部中心81Cが、3つの超音波トランスデューサー
41A1,41A2,41A3の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって、より好まし
くは、前記三角形の重心点に向かって偏心している
同様に、第四超音波トランスデューサー41A4、第五超音波トランスデューサー41
A5、及び第六超音波トランスデューサー41A6のそれぞれの音響レンズ7は、頂部7
Cが、3つの超音波トランスデューサー41A4,41A5,41A6の開口中心Cの開
口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって、より好ましくは、前記三角形の重心点に向かっ
て偏心している。
このような超音波デバイス4Bでは、第一送受信群G1の第一超音波トランスデューサ
ー41A1における超音波の送受方向は、+X+Y側に向かう方向となり、第二超音波ト
ランスデューサー41A2における超音波の送受方向は、+X−Y側に向かう方向となり
、第三超音波トランスデューサー41A3における超音波の送受方向は、−X側に向かう
方向となる。
また、第二送受信群G2の第四超音波トランスデューサー41A4における超音波の送
受方向は、+X側に向かう方向となり、第五超音波トランスデューサー41A5における
超音波の送受方向は、−X+Y側に向かう方向となり、第六超音波トランスデューサー4
1A6における超音波の送受方向は、−X−Y側に向かう方向となる。
ー41A1における超音波の送受方向は、+X+Y側に向かう方向となり、第二超音波ト
ランスデューサー41A2における超音波の送受方向は、+X−Y側に向かう方向となり
、第三超音波トランスデューサー41A3における超音波の送受方向は、−X側に向かう
方向となる。
また、第二送受信群G2の第四超音波トランスデューサー41A4における超音波の送
受方向は、+X側に向かう方向となり、第五超音波トランスデューサー41A5における
超音波の送受方向は、−X+Y側に向かう方向となり、第六超音波トランスデューサー4
1A6における超音波の送受方向は、−X−Y側に向かう方向となる。
このような構成においても、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。また
、本変形例の構成では、X方向に加えてY方向に対しても超音波の送受信方向を傾けるこ
とができ、超音波デバイス4Bにおける方位分解能が更に向上する。すなわち、サイドロ
ーブ等の影響を効果的に抑制でき、アーチファクトの影響が少ない信号を取得することが
できる。
、本変形例の構成では、X方向に加えてY方向に対しても超音波の送受信方向を傾けるこ
とができ、超音波デバイス4Bにおける方位分解能が更に向上する。すなわち、サイドロ
ーブ等の影響を効果的に抑制でき、アーチファクトの影響が少ない信号を取得することが
できる。
上記各実施形態では、各超音波トランスデューサー41Aのそれぞれは、超音波の送受
信が可能となっていたが、これに限らず、例えば、図11に示すように、送信用の超音波
トランスデューサー41Aと受信用の超音波トランスデューサー41Aとが分かれていて
もよい。
図11は、上記各実施形態の変形例に係る超音波デバイス4Cを示す平面図である。
この図11に示す超音波デバイス4Cでは、XY方向に沿って複数の超音波トランスデ
ューサー41Aが配置され、例えば、縦横2つずつの超音波トランスデューサー41Aに
より、1つの送受信群G3が構成される。つまり、送受信群G3は、(2i−1,2j−
1)に配置される第七超音波トランスデューサー41A7、(2i−1,2j)に配置さ
れる第八超音波トランスデューサー41A8、(2i,2j−1)に配置される第九超音
波トランスデューサー41A9、及び(2i,2j)に配置される送信超音波トランスデ
ューサー41A10により構成されている。
信が可能となっていたが、これに限らず、例えば、図11に示すように、送信用の超音波
トランスデューサー41Aと受信用の超音波トランスデューサー41Aとが分かれていて
もよい。
図11は、上記各実施形態の変形例に係る超音波デバイス4Cを示す平面図である。
この図11に示す超音波デバイス4Cでは、XY方向に沿って複数の超音波トランスデ
ューサー41Aが配置され、例えば、縦横2つずつの超音波トランスデューサー41Aに
より、1つの送受信群G3が構成される。つまり、送受信群G3は、(2i−1,2j−
1)に配置される第七超音波トランスデューサー41A7、(2i−1,2j)に配置さ
れる第八超音波トランスデューサー41A8、(2i,2j−1)に配置される第九超音
波トランスデューサー41A9、及び(2i,2j)に配置される送信超音波トランスデ
ューサー41A10により構成されている。
ここで、送信超音波トランスデューサー41A10は、第一音響遮蔽部81や、第一音
響レンズ71が設けられない。これにより、送信超音波トランスデューサー41A10か
らは、全方向に超音波が送信される。
また、第七超音波トランスデューサー41A7、第八超音波トランスデューサー41A
8、及び第九超音波トランスデューサー41A9のそれぞれにおいて、第一音響遮蔽部8
1の遮蔽部中心81C及び第一音響レンズ7の頂部7Cは、3つの超音波トランスデュー
サー41A7,41A8,41A9の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって偏心して
いる。
具体的には、送受信群G3において、送信超音波トランスデューサー41A10の対角
に位置する第七超音波トランスデューサー41A7は、前記三角形の重心点に向かって頂
部7C及び遮蔽部中心81Cが偏心する。つまり、送信超音波トランスデューサー41A
10の開口中心C、及び送受信群G3における重心点に向かって偏心する。また、第八超
音波トランスデューサー41A8の頂部7C及び遮蔽部中心81Cは、第九超音波トラン
スデューサー41A9の開口中心Cに向かって偏心し、第九超音波トランスデューサー4
1A9の頂部7C及び遮蔽部中心81Cは、第七超音波トランスデューサー41A7の開
口中心Cに向かって偏心することが好ましい。
響レンズ71が設けられない。これにより、送信超音波トランスデューサー41A10か
らは、全方向に超音波が送信される。
また、第七超音波トランスデューサー41A7、第八超音波トランスデューサー41A
8、及び第九超音波トランスデューサー41A9のそれぞれにおいて、第一音響遮蔽部8
1の遮蔽部中心81C及び第一音響レンズ7の頂部7Cは、3つの超音波トランスデュー
サー41A7,41A8,41A9の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって偏心して
いる。
具体的には、送受信群G3において、送信超音波トランスデューサー41A10の対角
に位置する第七超音波トランスデューサー41A7は、前記三角形の重心点に向かって頂
部7C及び遮蔽部中心81Cが偏心する。つまり、送信超音波トランスデューサー41A
10の開口中心C、及び送受信群G3における重心点に向かって偏心する。また、第八超
音波トランスデューサー41A8の頂部7C及び遮蔽部中心81Cは、第九超音波トラン
スデューサー41A9の開口中心Cに向かって偏心し、第九超音波トランスデューサー4
1A9の頂部7C及び遮蔽部中心81Cは、第七超音波トランスデューサー41A7の開
口中心Cに向かって偏心することが好ましい。
以上のような超音波デバイス4Cでは、送信超音波トランスデューサー41A10によ
り全方位に対して超音波を送信する。そして、反射された超音波のうち、+X+Y側から
の超音波を第七超音波トランスデューサー41A7により受信し、+X−Y側からの超音
波を第八超音波トランスデューサー41A8により受信し、−X側からの超音波を第九超
音波トランスデューサー41A9により受信する。
り全方位に対して超音波を送信する。そして、反射された超音波のうち、+X+Y側から
の超音波を第七超音波トランスデューサー41A7により受信し、+X−Y側からの超音
波を第八超音波トランスデューサー41A8により受信し、−X側からの超音波を第九超
音波トランスデューサー41A9により受信する。
これによれば、複数方向に対する超音波の送受信をそれぞれの干渉なく同時に実行でき
、かつ、送受信群G3毎に当該処理を実行できる。更に、超音波の送受信を同時に実行で
きることから、取得した画像を高速処理でき、信頼性の高い超音波装置を提供できる。
、かつ、送受信群G3毎に当該処理を実行できる。更に、超音波の送受信を同時に実行で
きることから、取得した画像を高速処理でき、信頼性の高い超音波装置を提供できる。
なお、図11に示す超音波デバイス4Cにおいて、第八超音波トランスデューサー41
A8の頂部7C及び遮蔽部中心81Cが、第七超音波トランスデューサー41A7の開口
中心Cに向かって、第九超音波トランスデューサー41A9の頂部7C及び遮蔽部中心8
1Cが、第八超音波トランスデューサー41A8の開口中心Cに向かって偏心する構成な
どとしてもよい。また、送受信群G3毎に、第七超音波トランスデューサー41A7、第
八超音波トランスデューサー41A8、及び第九超音波トランスデューサー41A9にお
ける頂部7C及び遮蔽部中心81Cの偏心方向をそれぞれ異ならせてもよい。
A8の頂部7C及び遮蔽部中心81Cが、第七超音波トランスデューサー41A7の開口
中心Cに向かって、第九超音波トランスデューサー41A9の頂部7C及び遮蔽部中心8
1Cが、第八超音波トランスデューサー41A8の開口中心Cに向かって偏心する構成な
どとしてもよい。また、送受信群G3毎に、第七超音波トランスデューサー41A7、第
八超音波トランスデューサー41A8、及び第九超音波トランスデューサー41A9にお
ける頂部7C及び遮蔽部中心81Cの偏心方向をそれぞれ異ならせてもよい。
更には、図12に示すような構成としてもよい。図12に示す超音波デバイス4Dでは
、1つの送受信群G4が、中心に配置される送信超音波トランスデューサー41A10と
、その周囲を囲う8つの受信超音波トランスデューサー41A11とを備えている。ここ
で、これらの受信超音波トランスデューサー41A11は、頂部7C及び遮蔽部中心81
Cが、それぞれ送信超音波トランスデューサー41A10から離れる方向(放射方向)に
偏心している。
この場合、送信超音波トランスデューサー41A10から送信された超音波が、当該送
信超音波トランスデューサー41A10と隣り合う受信超音波トランスデューサー41A
11に直接入射する不都合が抑制される。また、超音波の受信方向を8方向に分解するこ
とができ、方位分解能をさらに高めることができる。
、1つの送受信群G4が、中心に配置される送信超音波トランスデューサー41A10と
、その周囲を囲う8つの受信超音波トランスデューサー41A11とを備えている。ここ
で、これらの受信超音波トランスデューサー41A11は、頂部7C及び遮蔽部中心81
Cが、それぞれ送信超音波トランスデューサー41A10から離れる方向(放射方向)に
偏心している。
この場合、送信超音波トランスデューサー41A10から送信された超音波が、当該送
信超音波トランスデューサー41A10と隣り合う受信超音波トランスデューサー41A
11に直接入射する不都合が抑制される。また、超音波の受信方向を8方向に分解するこ
とができ、方位分解能をさらに高めることができる。
ところで、図11及び図12に示す超音波デバイス4C,4Dでは、1つの送受信群G
3,G4に、1つの送信超音波トランスデューサー41A10が設けられる例であるが、
複数の送信超音波トランスデューサー41A10が設けられていてもよい。この場合、送
信超音波の音圧を上げることができる。
3,G4に、1つの送信超音波トランスデューサー41A10が設けられる例であるが、
複数の送信超音波トランスデューサー41A10が設けられていてもよい。この場合、送
信超音波の音圧を上げることができる。
さらには、図11及び図12に示す送信超音波トランスデューサー41A10を、全方
位からの超音波を受信する受信超音波トランスデューサーとし、第七〜第九超音波トラン
スデューサー41A7,41A8,41A9(又は図12に示す例では受信超音波トラン
スデューサー41A11)を、指向性を有する送信超音波トランスデューサーとして機能
させてもよい。
図13に示す超音波デバイス4Eは、図11の超音波デバイス4Cの変形例であり、1
つの受信超音波トランスデューサーと、3つの送信超音波トランスデューサーとにより1
つの送受信群が構成される一例である。
位からの超音波を受信する受信超音波トランスデューサーとし、第七〜第九超音波トラン
スデューサー41A7,41A8,41A9(又は図12に示す例では受信超音波トラン
スデューサー41A11)を、指向性を有する送信超音波トランスデューサーとして機能
させてもよい。
図13に示す超音波デバイス4Eは、図11の超音波デバイス4Cの変形例であり、1
つの受信超音波トランスデューサーと、3つの送信超音波トランスデューサーとにより1
つの送受信群が構成される一例である。
具体的には、図13に示す超音波デバイス4Eでは、XY方向に沿って複数の超音波ト
ランスデューサー41Aが配置され、例えば、縦横2つずつの超音波トランスデューサー
41Aにより、1つの送受信群G5が構成される。
この送受信群G3は、(2i−1,2j−1)に配置される第一送信超音波トランスデ
ューサー41A12、(2i−1,2j)に配置される第二送信超音波トランスデューサ
ー41A13、(2i,2j−1)に配置される第三送信超音波トランスデューサー41
A14、及び(2i,2j)に配置される受信超音波トランスデューサー41A15によ
り構成されている。
ランスデューサー41Aが配置され、例えば、縦横2つずつの超音波トランスデューサー
41Aにより、1つの送受信群G5が構成される。
この送受信群G3は、(2i−1,2j−1)に配置される第一送信超音波トランスデ
ューサー41A12、(2i−1,2j)に配置される第二送信超音波トランスデューサ
ー41A13、(2i,2j−1)に配置される第三送信超音波トランスデューサー41
A14、及び(2i,2j)に配置される受信超音波トランスデューサー41A15によ
り構成されている。
そして、図11に示す例と同様、第一送信超音波トランスデューサー41A12、第二
送信超音波トランスデューサー41A13、及び第三送信超音波トランスデューサー41
A14のそれぞれにおいて、第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81C及び第一音響レンズ
7の頂部7Cが、3つの超音波トランスデューサー41A12,41A13,41A14
の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって偏心している。
また、受信超音波トランスデューサー41A15は、第一音響遮蔽部81や、第一音響
レンズ71が設けられない。これにより、受信超音波トランスデューサー41A15では
、全方向からの超音波が受信可能となる。
送信超音波トランスデューサー41A13、及び第三送信超音波トランスデューサー41
A14のそれぞれにおいて、第一音響遮蔽部81の遮蔽部中心81C及び第一音響レンズ
7の頂部7Cが、3つの超音波トランスデューサー41A12,41A13,41A14
の開口中心Cを結ぶ三角形の内側に向かって偏心している。
また、受信超音波トランスデューサー41A15は、第一音響遮蔽部81や、第一音響
レンズ71が設けられない。これにより、受信超音波トランスデューサー41A15では
、全方向からの超音波が受信可能となる。
このような超音波デバイス4Eでは、例えば、第一送信超音波トランスデューサー41
A12を駆動させて、受信超音波トランスデューサー41A15により、反射超音波を受
信させる。これにより、+X+Y側からの超音波を受信することが可能となる。次に、超
音波の送信元を切り替え、例えば、第二送信超音波トランスデューサー41A13を駆動
させて、受信超音波トランスデューサー41A15により、反射超音波を受信させる。こ
れにより、+X−Y側からの超音波を受信することが可能となる。その後、超音波の送信
元を切り替え、例えば、第三送信超音波トランスデューサー41A14を駆動させて、受
信超音波トランスデューサー41A15により、反射超音波を受信させる。これにより、
−X側からの超音波を受信することが可能となる。
従って、図13に示すような超音波デバイス4Eにおいても、所望の方向に対する超音
波の送受信が可能となり、方位分解能が向上させることが可能となる。
A12を駆動させて、受信超音波トランスデューサー41A15により、反射超音波を受
信させる。これにより、+X+Y側からの超音波を受信することが可能となる。次に、超
音波の送信元を切り替え、例えば、第二送信超音波トランスデューサー41A13を駆動
させて、受信超音波トランスデューサー41A15により、反射超音波を受信させる。こ
れにより、+X−Y側からの超音波を受信することが可能となる。その後、超音波の送信
元を切り替え、例えば、第三送信超音波トランスデューサー41A14を駆動させて、受
信超音波トランスデューサー41A15により、反射超音波を受信させる。これにより、
−X側からの超音波を受信することが可能となる。
従って、図13に示すような超音波デバイス4Eにおいても、所望の方向に対する超音
波の送受信が可能となり、方位分解能が向上させることが可能となる。
また、上記図10から図13に示す例では、第一音響遮蔽部81と第一音響レンズ7の
双方を開口中心Cに対して偏心させる例であるが、いずれか一方のみを偏心させる構成と
してもよい。
さらに、上記図10から図13に示す例において、振動部412Aの法線方向に対して
超音波を送受信する超音波トランスデューサー41Aを更に追加してもよい。
双方を開口中心Cに対して偏心させる例であるが、いずれか一方のみを偏心させる構成と
してもよい。
さらに、上記図10から図13に示す例において、振動部412Aの法線方向に対して
超音波を送受信する超音波トランスデューサー41Aを更に追加してもよい。
上記各実施形態では、音響レンズ7は、球欠形状に形成されており、球欠の底面が音響
層414の支持膜412とは反対側の面に配置されることとしたが、これに限らない。例
えば、音響レンズは、XZ平面の断面が円弧状となるシリンドリカル形状であってもよい
。
層414の支持膜412とは反対側の面に配置されることとしたが、これに限らない。例
えば、音響レンズは、XZ平面の断面が円弧状となるシリンドリカル形状であってもよい
。
上記各実施形態では、音響レンズ7は、X方向に偏心させることとしたが、これに限ら
ず、例えば、音響レンズ7のそれぞれをY方向に偏心させることとしてもよい。このよう
なY方向への偏心は、従来のスキャン方向に対する音響レンズと同じ役割を有する。つま
り、Y方向に並ぶ超音波トランスデューサー41Aのうち、中心よりも−Y側に位置する
音響レンズ7は、+Y側に偏心され、中心に向かう程(+Yに向かう程)、偏心量を小さ
くする。また、Y方向に並ぶ超音波トランスデューサー41Aのうち、中心よりも+Y側
に位置する音響レンズ7は、−Y側に偏心させ、中心に向かう程、偏心量を小さくする。
なお、中心は、偏心していない。
更に、第一実施形態において、音響レンズ7をY方向に偏心させ、第一音響遮蔽部81
をX方向に偏心させてもよいし、音響レンズ7をX方向に偏心させ、第一音響遮蔽部81
をY方向に偏心させてもよい。
ず、例えば、音響レンズ7のそれぞれをY方向に偏心させることとしてもよい。このよう
なY方向への偏心は、従来のスキャン方向に対する音響レンズと同じ役割を有する。つま
り、Y方向に並ぶ超音波トランスデューサー41Aのうち、中心よりも−Y側に位置する
音響レンズ7は、+Y側に偏心され、中心に向かう程(+Yに向かう程)、偏心量を小さ
くする。また、Y方向に並ぶ超音波トランスデューサー41Aのうち、中心よりも+Y側
に位置する音響レンズ7は、−Y側に偏心させ、中心に向かう程、偏心量を小さくする。
なお、中心は、偏心していない。
更に、第一実施形態において、音響レンズ7をY方向に偏心させ、第一音響遮蔽部81
をX方向に偏心させてもよいし、音響レンズ7をX方向に偏心させ、第一音響遮蔽部81
をY方向に偏心させてもよい。
上記第一実施形態では、音響レンズ7の音響インピーダンスは、生体の音響インピーダ
ンスよりも大きいこととしたが、これに限らない。例えば、音響レンズ7の音響インピー
ダンスが生体の音響インピーダンスよりも小さくてもよい。この場合、超音波の屈折方向
が逆転する。つまり、第一実施形態において、音響レンズ7を反対方向に偏心させた場合
と同じ音響放射特性となる。
ンスよりも大きいこととしたが、これに限らない。例えば、音響レンズ7の音響インピー
ダンスが生体の音響インピーダンスよりも小さくてもよい。この場合、超音波の屈折方向
が逆転する。つまり、第一実施形態において、音響レンズ7を反対方向に偏心させた場合
と同じ音響放射特性となる。
上記第一実施形態では、第一音響遮蔽部81は、上記平面視において、開口部411A
と重なる位置で、開口部411Aの一部を囲むように形成される円環状の空気層であるこ
ととしたが、これに限らない。このような第一音響遮蔽部81は、環状であればよく、例
えば、矩形枠状であってもよい。
と重なる位置で、開口部411Aの一部を囲むように形成される円環状の空気層であるこ
ととしたが、これに限らない。このような第一音響遮蔽部81は、環状であればよく、例
えば、矩形枠状であってもよい。
上記第一実施形態では、音響遮蔽部8は、第二音響遮蔽部82を備えることとしたが、
これに限らず、例えば、第二音響遮蔽部82はなくてもよい。この場合、例えば、第一音
響遮蔽部81の外周側の厚み寸法が他の部位に比べて大きくなっていてもよい。これによ
れば、第二音響遮蔽部82を備えなくても、上記第一実施形態と同様の効果を奏すること
ができる。
また、上記第一実施形態において、隣り合う開口部411Aの第一音響遮蔽部81を連
結させてもよいし、第一音響遮蔽部81と第二音響遮蔽部82とを連結させてもよい。
これに限らず、例えば、第二音響遮蔽部82はなくてもよい。この場合、例えば、第一音
響遮蔽部81の外周側の厚み寸法が他の部位に比べて大きくなっていてもよい。これによ
れば、第二音響遮蔽部82を備えなくても、上記第一実施形態と同様の効果を奏すること
ができる。
また、上記第一実施形態において、隣り合う開口部411Aの第一音響遮蔽部81を連
結させてもよいし、第一音響遮蔽部81と第二音響遮蔽部82とを連結させてもよい。
上記各実施形態では、音響遮蔽部8は、空気層により構成されていることとしたが、こ
れに限らず、例えば、音響遮蔽部8は、超音波を吸収する素材により構成されてもよいし
、音響層414に対して、所定値以上の音響インピーダンスの差を有する素材(例えば、
音響層414の音響インピーダンスの4倍以上、又は1/4以下の音響インピーダンスを
有する素材)を用いてもよく、例えば、鉄などの金属を用いてもよい。この場合であって
も、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
れに限らず、例えば、音響遮蔽部8は、超音波を吸収する素材により構成されてもよいし
、音響層414に対して、所定値以上の音響インピーダンスの差を有する素材(例えば、
音響層414の音響インピーダンスの4倍以上、又は1/4以下の音響インピーダンスを
有する素材)を用いてもよく、例えば、鉄などの金属を用いてもよい。この場合であって
も、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記各実施形態では、開口部411A、開口部411A内に位置する支持膜412及び
圧電素子413のそれぞれにより構成される超音波トランスデューサー41Aのそれぞれ
から送信される超音波の指向性がそれぞれ異なることとしたが、これに限定されない。例
えば、1つの超音波トランスデューサー41Aから送信される超音波トランスデューサー
41Aの指向性のみが異なってもよいし、第一送受信列41B1を構成する超音波トラン
スデューサー41Aから送信される超音波の指向性が他の超音波トランスデューサー41
Aから送信される超音波の指向性と異なっていてもよい。
圧電素子413のそれぞれにより構成される超音波トランスデューサー41Aのそれぞれ
から送信される超音波の指向性がそれぞれ異なることとしたが、これに限定されない。例
えば、1つの超音波トランスデューサー41Aから送信される超音波トランスデューサー
41Aの指向性のみが異なってもよいし、第一送受信列41B1を構成する超音波トラン
スデューサー41Aから送信される超音波の指向性が他の超音波トランスデューサー41
Aから送信される超音波の指向性と異なっていてもよい。
上記各実施形態において、開口部411Aが、超音波基板41の厚み方向から見た際に
矩形状となる構成を例示したが、これに限定されない。例えば、円形状であってもよく、
その他の多角形状等であってもよい。
矩形状となる構成を例示したが、これに限定されない。例えば、円形状であってもよく、
その他の多角形状等であってもよい。
上記各実施形態では、超音波トランスデューサー41Aとして、支持膜412と、当該
支持膜412を振動させる超音波素子としての圧電素子413と、を備える構成を例示し
た。しかしながら、これに限定されず、圧電素子以外の超音波素子を用いてもよい。例え
ば、基板上にエアギャップを介して振動膜を配置し、基板と振動膜との間に静電アクチュ
エーターを配置することで振動膜を振動させる超音波素子等を用いてもよい。
また、超音波トランスデューサー41Aは、振動膜を備えず、圧電素子等の振動子を振
動させることにより超音波送信するように構成されてもよい。
支持膜412を振動させる超音波素子としての圧電素子413と、を備える構成を例示し
た。しかしながら、これに限定されず、圧電素子以外の超音波素子を用いてもよい。例え
ば、基板上にエアギャップを介して振動膜を配置し、基板と振動膜との間に静電アクチュ
エーターを配置することで振動膜を振動させる超音波素子等を用いてもよい。
また、超音波トランスデューサー41Aは、振動膜を備えず、圧電素子等の振動子を振
動させることにより超音波送信するように構成されてもよい。
上記各実施形態では、生体内を測定対象とする超音波装置1を例示したが、これに限定
されない。例えば、各種構造物を測定対象として、当該構造物の欠陥の検出や老朽化の検
査を行う超音波装置に、本発明を適用することもできる。また、例えば、半導体パッケー
ジやウェハ等を測定対象として、当該測定対象の欠陥を検出する超音波装置にも本発明を
適用することができる。
されない。例えば、各種構造物を測定対象として、当該構造物の欠陥の検出や老朽化の検
査を行う超音波装置に、本発明を適用することもできる。また、例えば、半導体パッケー
ジやウェハ等を測定対象として、当該測定対象の欠陥を検出する超音波装置にも本発明を
適用することができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各
実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜
変更してもよい。
実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜
変更してもよい。
1…超音波装置、2…超音波プローブ(超音波探触子)、4,4A,4B,4C,4D
…超音波デバイス、7,71,72,73…音響レンズ、8…音響遮蔽部、14…制御部
、21…筐体、41A…超音波トランスデューサー、71C…頂部、81…第一音響遮蔽
部(音響遮蔽部)、81C…遮蔽部中心、82…第二音響遮蔽部、411…素子基板(基
板)、411A…開口部、412…支持膜(振動膜)、413…圧電素子、C…開口中心
。
…超音波デバイス、7,71,72,73…音響レンズ、8…音響遮蔽部、14…制御部
、21…筐体、41A…超音波トランスデューサー、71C…頂部、81…第一音響遮蔽
部(音響遮蔽部)、81C…遮蔽部中心、82…第二音響遮蔽部、411…素子基板(基
板)、411A…開口部、412…支持膜(振動膜)、413…圧電素子、C…開口中心
。
Claims (7)
- 開口部を有する基板と、
前記開口部を閉塞する振動膜と、
前記振動膜に設けられ、前記基板の厚み方向から見た平面視において、前記開口部と重
なる圧電素子と、
前記振動膜に設けられた音響層と、
前記音響層に設けられ、前記平面視において前記開口部の一部を囲い、超音波を遮蔽す
る音響遮蔽部と、
前記音響層の前記振動膜とは反対側に設けられた音響レンズと、を備え、
前記平面視において、前記音響遮蔽部の中心及び前記音響レンズの頂部の少なくともい
ずれか一方は、前記開口部の中心と重ならないことを特徴とする超音波デバイス。 - 請求項1に記載の超音波デバイスにおいて、
前記音響遮蔽部は、空気層を含むことを特徴とする超音波デバイス。 - 請求項1又は請求項2に記載の超音波デバイスにおいて、
前記基板は、前記開口部を複数有し、
前記振動膜は、複数の前記開口部を閉塞し、
前記圧電素子、前記音響遮蔽部及び前記音響レンズのそれぞれは、前記開口部毎に設け
られていることを特徴とする超音波デバイス。 - 請求項3に記載の超音波デバイスにおいて、
複数の前記開口部間に位置する第二音響遮蔽部を有することを特徴とする超音波デバイ
ス。 - 請求項3又は請求項4に記載の超音波デバイスにおいて、
前記開口部、前記開口部内に位置する前記振動膜及び前記圧電素子のそれぞれにより構
成される超音波トランスデューサーのそれぞれから送信又は受信される超音波の指向性が
それぞれ異なることを特徴とする超音波デバイス。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の超音波デバイスと、
前記超音波デバイスを収容する筐体と、を備えた
ことを特徴とする超音波探触子。 - 請求項6に記載の超音波探触子と、
前記超音波デバイスを制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする超音波装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017058705A JP2018161166A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 超音波デバイス、超音波探触子及び超音波装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2018161166A true JP2018161166A (ja) | 2018-10-18 |
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Family Applications (1)
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JP2017058705A Pending JP2018161166A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 超音波デバイス、超音波探触子及び超音波装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018161166A (ja) |
-
2017
- 2017-03-24 JP JP2017058705A patent/JP2018161166A/ja active Pending
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