JP2018160658A - コンデンサおよび基板モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】等価直列抵抗を増やすことなく、反共振を抑制し得るコンデンサおよび基板モジュールを提供する。【解決手段】本発明の基板モジュールは、複数のコンデンサと、2つのコンデンサ同士を接続する第1の接続導体と、第1の電源層と第2の電源層とを含む実装基板とを備え、複数のコンデンサはそれぞれ、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第1の電源層とに接続された第1の端子導体と、第2の電極と第2の電源層とに接続された第2の端子導体と、第1の端子導体とは異なる接続位置において第1の電極に接続されると共に、第1の接続導体に接続された第3の端子導体とを有する。【選択図】図6

Description

本発明は、コンデンサ、およびコンデンサを基板に実装した基板モジュールに関する。
電源において発生するノイズを低減させるために、容量や自己共振周波数の異なる複数のコンデンサを直流(DC)電源層とグランド層との間に接続し、広帯域な周波数でインピーダンスを低く保つ必要があり得る。
しかし、自己共振周波数の異なる複数のコンデンサを用いた場合、複数のコンデンサ同士で反共振現象が起こり、電源層のインピーダンスが上昇する現象が起こる。それを抑える手段として、等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)が大きいコンデンサを用いることが提案されている。
特開2003−168620号公報 特開2009−60114号公報 特開2010−45323号公報
等価直列抵抗を増やすことなく、反共振を抑制し得るコンデンサおよび基板モジュールを提供することが望ましい。
本発明の一実施の形態に係る基板モジュールは、複数のコンデンサと、2つのコンデンサ同士を接続する第1の接続導体と、第1の電源層と第2の電源層とを含む実装基板とを備え、複数のコンデンサはそれぞれ、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第1の電源層とに接続された第1の端子導体と、第2の電極と第2の電源層とに接続された第2の端子導体と、第1の端子導体とは異なる接続位置において第1の電極に接続されると共に、第1の接続導体に接続された第3の端子導体とを有するものである。
本発明の一実施の形態に係るコンデンサは、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極に接続されると共に、第1の電源層と第2の電源層とを含む実装基板への実装時に第1の電源層に接続される第1の端子導体と、第2の電極に接続されると共に、実装基板への実装時に第2の電源層に接続される第2の端子導体と、第1の端子導体とは異なる接続位置において第1の電極に接続され、複数の端子導体を有する他のコンデンサと共に実装基板に実装される場合に第1の接続導体を介して、他のコンデンサが有する複数の端子導体のうちの1つに接続される第3の端子導体とを備えるものである。
本発明の一実施の形態に係るコンデンサ、または基板モジュールによれば、等価直列抵抗を増やすことなく、反共振を抑制し得る。
並列配置された2つのコンデンサの等価回路の一例を示す回路図である。 図1に示した等価回路のインピーダンス特性の概要を示す説明図である。 図1に示した等価回路のインピーダンス特性の一例を示す特性図である。 並列配置された2つのコンデンサを用いた比較例に係る回路の一例を示す回路図である。 第1の実施の形態に係る2つのコンデンサの接続形態の概要を示す等価回路図である。 図5に示した接続形態を実現する具体的な構成例を示す構成図である。 図6に示したコンデンサの電極位置と電位との関係を示す説明図である。 図5に示した接続形態によって2つのコンデンサを接続した場合のインピーダンス特性の一例を示す特性図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサにおける第2の電極の構成例を示す平面図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサにおける第1の電極の構成例を示す平面図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサの全体構成の一例を示す分解斜視図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサの外観の一例を示す斜視図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサを2つ並列配置した場合の等価回路の一例を示す回路図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサにおける第1の電極に対する第3の端子導体および第4の端子導体の好ましい接続位置についての説明図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサを3つ以上、並列配置した場合の等価回路の一例を示す回路図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサを3つ以上、並列配置した場合の具体的な第1の接続形態を示す構成図である。 図16に示した構成例の一部を示す構成図である。 図17におけるA−A’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 図17におけるB−B’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサを3つ以上、並列配置した場合の具体的な第2の接続形態を示す構成図である。 第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサを3つ以上、並列配置した場合の具体的な第3の接続形態を示す構成図である。 第1の実施の形態の第2の具体例に係るコンデンサにおける第2の電極の構成例を示す平面図である。 第1の実施の形態の第2の具体例に係るコンデンサにおける第1の電極の構成例を示す平面図である。 第1の実施の形態の第2の具体例に係るコンデンサの全体構成の一例を示す分解斜視図である。 第1の実施の形態の第2の具体例に係るコンデンサを3つ以上、並列配置した場合の具体的な第1の接続形態を示す構成図である。 第1の実施の形態の第2の具体例に係るコンデンサを3つ以上、並列配置した場合の具体的な第2の接続形態を示す構成図である。 第2の実施の形態に係るコンデンサにおける第2の電極の構成例を示す平面図である。 第2の実施の形態に係るコンデンサにおける第1の電極の構成例を示す平面図である。 第2の実施の形態に係るコンデンサの全体構成の一例を示す分解斜視図である。 第2の実施の形態に係るコンデンサの外観の一例を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係るコンデンサを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示す構成図である。 図31におけるA−A’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 図31におけるB−B’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 図31におけるC−C’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係るコンデンサを複数、並列配置した場合の等価回路を示す構成図である。 第2の実施の形態に係るコンデンサの接続形態に対する比較例の回路を示す等価回路図である。 第2の実施の形態に係るコンデンサの接続形態の概要を示す等価回路図である。 図37に示した接続形態を実現する具体的な構成例を示す構成図である。 第2の実施の形態の変形例に係るコンデンサにおける第2の電極の構成例を示す平面図である。 第2の実施の形態の変形例に係るコンデンサにおける第1の電極の構成例を示す平面図である。 第2の実施の形態の変形例に係るコンデンサの全体構成の一例を示す分解斜視図である。 第2の実施の形態の変形例に係るコンデンサの外観の一例を示す斜視図である。 第2の実施の形態の変形例に係るコンデンサを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示す構成図である。 比較例に係る電解コンデンサの一構成例を示す断面図である。 比較例に係る電解コンデンサの一構成例を示す構成図である。 第3の実施の形態に係るコンデンサの第1の構成例を示す要部構成図である。 図46に示したコンデンサの要部の外観の一例を示す斜視図である。 第3の実施の形態に係るコンデンサの第2の構成例を示す要部構成図である。 第3の実施の形態に係るコンデンサの第3の構成例を示す要部構成図である。 並列配置された2つの電解コンデンサの反共振時に流れる電流Iの状態を示す説明図である。 図46に示した第1の構成例に係るコンデンサを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示す平面図である。 図51におけるA−A’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 図51におけるB−B’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 図48に示した第2の構成例に係るコンデンサを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示す平面図である。 図49に示した第3の構成例に係るコンデンサを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示す平面図である。 図55におけるA−A’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 図55におけるB−B’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 図55におけるC−C’線で切断した断面構成の一例を示す断面図である。 第3の実施の形態の変形例に係るコンデンサにおける第1の電極および第2の電極の構成例を示す構成図である。 第3の実施の形態の変形例に係るコンデンサの外観の一例を示す斜視図である。 第4の実施の形態に係るコンデンサの一構成例を示す斜視図である。 第5の実施の形態に係るコンデンサの接続形態の一例を示す回路図である。 図62の回路に対する比較例の回路を示す回路図である。 図62の回路および図63の回路のインピーダンス特性の一例を示す特性図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(図1〜図26)
1.1 並列配置された2つのコンデンサの特性
1.2 第1の実施の形態に係るコンデンサの接続形態の概要
1.3 第1の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールの具体例
1.3.1 第1の具体例(図9〜図21)
1.3.2 第2の具体例(図22〜図26)
2.第2の実施の形態(図27〜図43)
3.第3の実施の形態(図44〜図60)
4.第4の実施の形態(図61)
5.第5の実施の形態(図62〜図64)
6.その他の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[1.1 並列配置された2つのコンデンサの特性]
図1は、並列配置された2つのコンデンサ110,120の等価回路の一例を示している。
コンデンサ110は、第1の電極111と、第2の電極112とを有している。コンデンサ120は、第1の電極121と、第2の電極122とを有している。
コンデンサ110の第1の電極111は、DC電源層Vccに接続されている。コンデンサ110の第2の電極112は、グランド層GNDに接続されている。コンデンサ110を含むDC電源層Vccとグランド層GNDとの間には、等価直列インダクタンス(ESL:Equivalent Series Inductance)等のインダクタ201が存在する。なお、図1では、インダクタ201は、第1の電極111とDC電源層Vccとの間に描いている。
同様に、コンデンサ120の第1の電極121は、DC電源層Vccに接続されている。コンデンサ120の第2の電極122は、グランド層GNDに接続されている。コンデンサ120を含むDC電源層Vccとグランド層GNDとの間には、等価直列インダクタンス等のインダクタ202が存在する。なお、図1では、インダクタ202は、第1の電極121とDC電源層Vccとの間に描いている。
コンデンサ110は、インダクタ201が存在することにより、角周波数ω1で自己共振する。同様に、コンデンサ120は、インダクタ202が存在することにより、角周波数ω2で自己共振する。
自己共振周波数の異なる複数のコンデンサを並列配置することで、広帯域でノイズを低減することができるが、複数のコンデンサを並列配置した場合、並列共振(反共振)が発生する。反共振の角周波数ω0は以下のように算出される。
容量C1のコンデンサ110とインダクタンスL1のインダクタ201とによる共振器を第1の直列共振器とする。容量C2のコンデンサ120とインダクタンスL2のインダクタ202とによる共振器を第2の直列共振器とする。この場合、第1の直列共振器と第2の直列共振器とに関して、以下の式が成り立つ。
Figure 2018160658
第1の直列共振器の入力インピーダンスZ1は、以下の式で求められる。
Figure 2018160658
第1の直列共振器の入力アドミッタンスY1は、以下の式で求められる。
Figure 2018160658
第2の直列共振器の入力アドミッタンスY2は、以下の式で求められる。
Figure 2018160658
第1の直列共振器と第2の直列共振器とが角周波数ω0で並列共振すると、以下の式が成り立つ。
Figure 2018160658
上式より、反共振の角周波数ω0は、以下の式で求められる。
Figure 2018160658
上式より、反共振の角周波数ω0は、第1の直列共振器の角周波数ω1と第2の直列共振器の角周波数ω2との中間の値となることが分かる。
図2は、図1に示した等価回路のグランド層GNDとDC電源層Vccとの間のインピーダンス特性の概要を示している。図3は、図1に示した等価回路のグランド層GNDとDC電源層Vccとの間のインピーダンス特性の一例を示している。図2において、501はグランド層GNDとDC電源層Vccとの間にコンデンサ110が単体で配置された場合の特性、502はグランド層GNDとDC電源層Vccとの間にコンデンサ120が単体で配置された場合の特性を示す。503はグランド層GNDとDC電源層Vccとの間に2つのコンデンサ110,120が並列配置された場合の特性を示す。
図2および図3から分かるように、2つのコンデンサ110,120を並列配置した場合、反共振によるインピーダンスの上昇が発生し、これによりノイズが大きくなるという問題がある。
図4は、並列配置された2つのコンデンサを用いた比較例に係る回路の一例を示している。
上記した反共振によるインピーダンスの上昇を抑制するために、図4の比較例では、意図的に、2つのコンデンサ110,120に対して、等価直列抵抗301,302を発生させている。なお、図4では、等価直列抵抗301とインダクタ201とが、コンデンサ110の第1の電極111とDC電源層Vccとの間にあるものとして描いている。また、図4では、等価直列抵抗302とインダクタ202とが、コンデンサ100の第1の電極121とDC電源層Vccとの間にあるものとして描いている。
ここで、導体の抵抗Rは、以下の式で求められるが、抵抗率は材料固有の値であり変更することが難しいので、等価直列抵抗を増やす方法としては、例えば、電流が流れる経路を長くしたり、電極の断面積を減らす方法がある。
R=l・ρ/S
ρ:抵抗率(材料固有の値)
S:導体断面積
l:導体長さ
しかしながら、等価直列抵抗301,302を増やすために、電流が流れる経路を長くしたりすると、それによって等価直列インダクタンスが増えてしまい、コンデンサの高周波特性が劣化し得る。また、等価直列抵抗が増えることにより、図4に示したような反共振時に流れる電流Iと、発生するノイズ(ノイズ電流)の熱への変化量が増大してしまい、電源効率が悪化し得る。なお、反共振時に流れる電流Iは交流電流であり、流れる電流Iの向きは、図4に示した向きとは逆にもなり得る。図4では、電流Iは、コンデンサ110の第1の電極111がマイナス(−)、第2の電極112がプラス(+)となり、かつ、コンデンサ120の第1の電極121がプラス(+)、第2の電極122がマイナス(−)となる瞬間に流れる場合を例にしている。
図4の比較例に係る回路に対して、コンデンサの等価直列抵抗や等価直列インダクタンスの上昇を抑え、反共振を抑制し得る技術の開発が望まれる。
[1.2 第1の実施の形態に係るコンデンサの接続形態の概要]
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る2つのコンデンサ110,120の接続形態の概要を等価回路で示している。図6は、図5に示した接続形態を実現する具体的な構成例を示している。
図5および図6に示したように、2つのコンデンサ110,120同士を抵抗を有する接続導体401によって接続する。例えば、図6に示したように、コンデンサ110の第1の電極111とコンデンサ120の第1の電極121とを接続導体401によって接続する。これにより、反共振時に、接続導体401が接続された位置において、コンデンサ110の第1の電極111とコンデンサ120の第1の電極121との間に電位差が生じ、接続導体401を介して電流Iが流れる。これにより、接続導体401を介して反共振のエネルギーがジュール熱として吸収され、減衰する。これにより、コンデンサ110,120が本来持っている等価直列抵抗や等価直列インダクタンスを実質的に変えることなしに、反共振を減衰させることができる。
図7は、図6に示したコンデンサの電極位置と電位との関係を示している。
例えば図7に示したように、コンデンサ120の第1の電極121における電源接続端121A側に比べて開放端121B側の方が、電源接続端121Aに対する電位差は大きくなる。
なお、ここでの開放端とは、コンデンサ120の電極(第1の電極121または第2の電極122)の長手方向の端部のうち、電気的に開放になっている端部のことをいう。この場合、開放端となる電極の端部を横切って流れる電流は存在しないこととなる。また、電源接続端とは、コンデンサ120の電極(第1の電極121または第2の電極122)の長手方向の端部のうち、電源層に接続される端部のことをいう。ここでいう電源層とは、DC電源層Vccのみならず、グランド層GNDである場合も含む。
このため、上記した接続導体401を接続する位置は、コンデンサ110の第1の電極111とコンデンサ120の第1の電極121とにおけるそれぞれの開放端側に近い位置であることが好ましい。これにより、接続導体401を接続した位置において、2つのコンデンサ110,120間の電位差をより大きくすることができ、反共振を打ち消す効果をより効果的に得ることができる。
定電圧での導体の消費電力Pは、電位差をV、抵抗値をRとすると、P=V2/Rで表され、電位差の2乗に比例する。このため、電位差Vを大きくすればするほど消費電力Pが大きくなり、反共振のエネルギーが熱に変わる。また、接続導体401の抵抗値が小さいほど消費電力Pが大きくなり、反共振のエネルギーが熱に変わる。
図8は、図5に示した接続形態によって2つのコンデンサ110,120を接続した場合のインピーダンス特性(実線)の一例を示している。なお、図8において、破線は接続導体401による接続をしなかった場合の特性を示す。
図8に示したように、図5に示した接続形態によって2つのコンデンサ110,120を接続することによって、反共振によるインピーダンスの上昇が抑制されている。
[1.3 第1の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールの具体例]
次に、上記図5ないし図7で説明した接続形態を実現するコンデンサおよび基板モジュールの具体例を説明する。
なお、本発明における基板モジュールは、コンデンサと、第1の電源層と第2の電源層とを含む実装基板とを備えている。ここで、本発明における第1の電源層および第2の電源層のうちのいずれか一方の電源層はグランド層GNDであってもよい。また、第1の電源層および第2の電源層のうちの他方の電源層がDC電源層Vccであってもよい。また、グランド層GNDとDC電源層Vccとの組み合わせに代えて、電圧の異なる2つのDC電源層を含んでもよい。この場合、本発明における第1の電源層および第2の電源層のうちのいずれか一方の電源層が、第1のDC電圧を供給する第1のDC電源層であってもよい。また、第1の電源層および第2の電源層のうちの他方の電源層が第2のDC電圧を供給する第2のDC電源層であってもよい。
上記したように、本発明における電源層はグランド層GNDとDC電源層Vccとに限定されるものではないが、以下の第1の実施の形態では、実装基板が、電源層としてグランド層GNDとDC電源層Vccとを含む場合を例に説明する。また、第1の電源層がDC電源層Vcc、第2の電源層がグランド層GNDである場合を例に説明する。以降の他の実施の形態についても同様である。
[1.3.1 第1の具体例]
図9は、第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサ10における第2の電極12の構成例を示している。図10は、第1の具体例に係るコンデンサ10における第1の電極11の構成例を示している。図11は、第1の具体例に係るコンデンサ10の全体構成の一例を示している。図12は、第1の具体例に係るコンデンサ10の外観の一例を示している。
第1の具体例に係るコンデンサ10は、第1の電極11と、第2の電極12と、第1の端子導体1と、第2の端子導体2と、第3の端子導体3と、第4の端子導体4とを有している。
第1の電極11は、図10に示したように、電源接続端11Aと開放端11Bとを有している。また、第1の電極11は、第1の電極11を第3の端子導体3に接続するための引き出し部21と、第1の電極11を第4の端子導体4に接続するための引き出し部22とを有している。第1の電極11は、誘電体13の表面に形成されている。
第2の電極12は、図9に示したように、電源接続端12Aと開放端12Bとを有している。第2の電極12は、誘電体13の表面に形成されている。
コンデンサ10は、第1の電極11と第2の電極12とが、誘電体13を挟んで、図11に示したように、交互に複数、積層配置された積層コンデンサとなっている。なお、図11では、最も上層の電極が第2の電極12である場合を例にしているが、最も上層の電極が第1の電極11であってもよい。また、図11では図示を省略しているが、最も上層の電極(第1の電極11または第2の電極12)の上にはさらに誘電体13が形成されている。
コンデンサ10は、図12に示したように、全体が略直方体形状となっている。
第1の端子導体1は、図12に示したように、少なくとも略直方体形状の第1の面に形成されている。また、第1の端子導体1は、略直方体形状の第1の面に接する少なくとも1つの他の面にまで延在して形成されている。
第2の端子導体2は、図12に示したように、少なくとも略直方体形状の第2の面に形成されている。第2の面は、第1の面に対向する面であってもよい。また、第2の端子導体2は、略直方体形状の第2の面に接する少なくとも1つの他の面にまで延在して形成されている。
第3の端子導体3は、図12に示したように、少なくとも略直方体形状の第3の面に形成されている。また、第3の端子導体3は、略直方体形状の第3の面に接する少なくとも1つの他の面にまで延在して形成されている。
第4の端子導体4は、図12に示したように、少なくとも略直方体形状の第4の面に形成されている。第4の面は、第3の面に対向する面であってもよい。また、第4の端子導体4は、略直方体形状の第4の面に接する少なくとも1つの他の面にまで延在して形成されている。
第1の端子導体1は、第1の電極11の電源接続端11Aに接続されている。第1の電極11は、第1の端子導体1を介してDC電源層Vccに接続される。
第2の端子導体2は、第2の電極12の電源接続端12Aに接続されている。第2の電極12は、第2の端子導体2を介してグランド層GNDに接続される。
第3の端子導体3は、第1の端子導体1とは異なる接続位置において第1の電極11に接続されている。第3の端子導体3は、後述する接続形態(図16等)に示すように、例えば実装基板に形成された第1の接続導体41に接続される。これにより、後述する接続形態(図16等)に示すように、第1の接続導体41を介して2つのコンデンサ10同士(例えば隣り合うコンデンサ10−1,10−2)が接続される。
第3の端子導体3は、後述する図14に示すように、第1の電極11における第1の端子導体1の接続位置(電源接続端11A)と第1の電極11の開放端11Bとの間の中間位置P0よりも開放端11Bに近い位置において第1の電極11に接続されていることが好ましい。
第4の端子導体4は、第1の端子導体1および第3の端子導体3とは異なる接続位置において第1の電極11に接続されている。第4の端子導体4は、後述する接続形態(図16等)に示すように、例えば実装基板に形成された第1の接続導体41に接続される。これにより、後述する接続形態(図16等)に示すように、第1の接続導体41を介して2つのコンデンサ10同士(例えば隣り合うコンデンサ10−1,10−2)が接続される。
第4の端子導体4は、後述する図14に示すように、第1の電極11における第1の端子導体1の接続位置(電源接続端11A)と第1の電極11の開放端11Bとの間の中間位置P0よりも開放端11Bに近い位置において第1の電極11に接続されていることが好ましい。
図13は、第1の具体例に係るコンデンサ10(コンデンサ10−1,10−2)を2つ並列配置した場合の等価回路の一例を示している。
コンデンサ10−1,10−2は、後述する接続形態(図16等)による第1の接続導体41等による抵抗41Rを介して接続されている。抵抗41Rの抵抗値をRα1とする。
コンデンサ10−1の第1の電極11とDC電源層Vccとの間に形成されるインダクタンスをLα1とする。インダクタンスLα1はmα1と(1−mα1)との割合に2分割される。コンデンサ10−1の第2の電極12とグランド層GNDとの間に形成されるインダクタンスをLβ1とする。インダクタンスLβ1はmβ1と(1−mβ1)との割合に2分割される。
また、コンデンサ10−2の第1の電極11とDC電源層Vccとの間に形成されるインダクタンスをLα2とする。インダクタンスLα2はmα2と(1−mα2)との割合に2分割される。コンデンサ10−2の第2の電極12とグランド層GNDとの間に形成されるインダクタンスをLβ2とする。インダクタンスLβ2はmβ2と(1−mβ2)との割合に2分割される。
ここで、コンデンサ10−1において、第1の電極11における抵抗41Rの接続位置と第1の電極11の開放端11Bとの間に形成されるインダクタンスはLα1mα1となる。また、コンデンサ10−2において、第1の電極11における抵抗41Rの接続位置と第1の電極11の開放端11Bとの間に形成されるインダクタンスはLα2mα2となる。mαi(ここではmα1,mα2)が0に近ければ近いほど、反共振のQ値が小さくなる。
上記第1の具体例のコンデンサ10において、第1の電極11に対する第3の端子導体3および第4の端子導体4の好ましい接続位置は、図14に示したようになり、第1の電極11における第1の端子導体1の接続位置(電源接続端11A)と第1の電極11の開放端11Bとの間の中間位置P0よりも開放端11Bに近い位置であることが好ましい。さらに、図14の左側の例の接続位置P1よりも、図14の右側の例の接続位置P2の方が開放端11Bに近いので好ましい。接続位置P1よりも、接続位置P2の方が、上記したmαiが小さいので、より反共振のQ値が下がるため、反共振の発生を抑えることができる。また、上記図6および図7を用いて説明したように、第1の電極11に対する第3の端子導体3および第4の端子導体4の接続位置は開放端11Bに近い方が、反共振を打ち消す効果をより効果的に得ることができる。
(具体例な接続形態)
図15は、第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサ10を3つ以上、並列配置した場合の等価回路の一例を示している。以下、図15の等価回路を実現する具体例な接続形態について説明する。併せて、第1の実施の形態に係る基板モジュールの具体例を説明する。
(第1の具体例の第1の接続形態)
図16は、第1の具体例に係るコンデンサ10を3つ以上、並列配置した場合の具体的な第1の接続形態を示している。図17は、図16に示した構成例の一部を示している。図18は、図17におけるA−A’線で切断した断面構成の一例を示している。図19は、図17におけるB−B’線で切断した断面構成の一例を示している。
なお、実際には、図17におけるB−B’線の断面内においては第1の電極11は第3の端子導体3および第4の端子導体4には接続されていないが、理解を容易にするために、図19では、B−B’線の断面内において第1の電極11が第3の端子導体3および第4の端子導体4に接続されているように描いてある。
本実施の形態に係る基板モジュール100は、図18および図19に示したように、複数のコンデンサ10(10−1,10−2,…10−n)における2つのコンデンサ10同士を接続する第1の接続導体41と、DC電源層Vccとグランド層GNDとを含む実装基板70とを備えている。なお、図16では、コンデンサ10の数が6つ(10−1,10−2,…10−6)の例を示しているが、コンデンサ10の数は6つよりも少なくてもまたは多くても良い。
第1の接続導体41は、例えば実装基板70の表面に形成された導体パターンである。
実装基板70は、図18および図19に示したように、配線71、配線72、配線73、および配線74を含んでいる。配線71および配線72は、例えば実装基板70の表面に形成された導体パターンである。配線73、および配線74は、例えばメタライズされたスルーホールである。
複数のコンデンサ10(10−1,10−2,…10−n)におけるそれぞれの第1の端子導体1は、配線71および配線73を介してDC電源層Vccに接続されている。
複数のコンデンサ10(10−1,10−2,…10−n)におけるそれぞれの第2の端子導体2は、配線72および配線74を介してグランド層GNDに接続されている。
この第1の接続形態では、複数のコンデンサ10が、それぞれの第3の端子導体3と第4の端子導体4とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。
この第1の接続形態では、2つのコンデンサ10(例えば隣り合うコンデンサ10−1,10−2)のうちの第1のコンデンサ(例えばコンデンサ10−1)の第3の端子導体3と、2つのコンデンサ10(例えば隣り合うコンデンサ10−1,10−2)のうちの第2のコンデンサ(例えばコンデンサ10−2)の第4の端子導体4とが第1の接続導体41を介して相互接続されている。これにより、複数のコンデンサ10(10−1,10−2,…10−n)が数珠繋ぎされている。
このように2つのコンデンサ10における第3の端子導体3と第4の端子導体4とを第1の接続導体41を介して相互接続することで、少ない実装面積で、複数のコンデンサ10を実装することが可能となる。第1の接続導体41のパターン面積も少なくて済む。
なお、図16および図17では、複数の第1の接続導体41によって複数のコンデンサ10(10−1,10−2,…10−n)が数珠繋ぎされている。例えば隣り合うコンデンサ10−1,10−2の組を接続する第1の接続導体41と、それとは別の隣り合うコンデンサ10−2,10−3の組を接続する第1の接続導体41とが別々の構成とされている。これに対して、複数のコンデンサ10(10−1,10−2,…10−n)を1つの第1の接続導体41によって数珠繋ぎするような構成にしてもよい。
(第1の具体例の第2の接続形態)
図20は、第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサ10を3つ以上、並列配置した場合の具体的な第2の接続形態を示している。なお、図20では、コンデンサ10の数が4つ(10−1,10−2,…10−4)の例を示しているが、コンデンサ10の数は4つよりも少なくても多くても良い。
この第2の接続形態では、複数のコンデンサ10が、それぞれの第1の端子導体1と第2の端子導体2とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。実装基板70の構造は、図18および図19と略同様であってもよい。
この第2の接続形態では、複数のコンデンサ10のそれぞれの第3の端子導体3同士が、第1の接続導体41を介して相互接続されている。
(第1の具体例の第3の接続形態)
図21は、第1の実施の形態の第1の具体例に係るコンデンサ10を3つ以上、並列配置した場合の具体的な第3の接続形態を示している。なお、図21では、コンデンサ10の数が4つ(10−1,10−2,…10−4)の例を示しているが、コンデンサ10の数は4つよりも少なくても多くても良い。
この第3の接続形態では、複数のコンデンサ10が、それぞれの第1の端子導体1と第2の端子導体2とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。
この第3の接続形態では、基板モジュール100がさらに、第2の接続導体41Aを有している。第2の接続導体41Aは、例えば実装基板70の表面に形成された導体パターンである。その他の構造は、図18および図19と略同様であってもよい。
この第3の接続形態では、複数のコンデンサ10のそれぞれの第3の端子導体3同士が、第1の接続導体41を介して相互接続されている。さらに、複数のコンデンサ10のそれぞれの第4の端子導体4同士が、第2の接続導体41Aを介して相互接続されている。
[1.3.2 第2の具体例]
図22は、第1の実施の形態の第2の具体例に係るコンデンサ10Aにおける第2の電極12の構成例を示している。図23は、第2の具体例に係るコンデンサ10Aにおける第1の電極11の構成例を示している。図24は、第2の具体例に係るコンデンサ10Aの全体構成の一例を示している。
第2の具体例に係るコンデンサ10Aは、第1の電極11と、第2の電極12と、第1の端子導体1と、第2の端子導体2と、第3の端子導体3とを有している。
この第2の具体例に係るコンデンサ10Aは、第4の端子導体4と第1の電極11の引き出し部22とが省略されていることを除き、図9ないし図12に示した第1の具体例に係るコンデンサ10と略同様の構造であってもよい。
第3の端子導体3は、上記図12の構造と略同様に、少なくとも略直方体形状の第3の面に形成されている。また、第3の端子導体3は、略直方体形状の第3の面に接する少なくとも1つの他の面にまで延在して形成されている。
(第2の具体例の第1の接続形態)
図25は、第1の実施の形態の第2の具体例に係るコンデンサ10Aを3つ以上、並列配置した場合の具体的な第1の接続形態を示している。なお、図25では、コンデンサ10Aの数が4つ(10−1,10−2,…10−4)の例を示しているが、コンデンサ10Aの数は4つよりも少なくても多くても良い。
この第1の接続形態では、複数のコンデンサ10Aが、それぞれの第1の端子導体1と第2の端子導体2とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。実装基板70の構造は、図18および図19と略同様であってもよい。
この第1の接続形態では、複数のコンデンサ10Aのそれぞれの第3の端子導体3同士が、第1の接続導体41を介して相互接続されている。
(第2の具体例の第2の接続形態)
図26は、第1の実施の形態の第2の具体例に係るコンデンサ10Aを3つ以上、並列配置した場合の具体的な第2の接続形態を示している。なお、図26では、コンデンサ10Aの数が3つ(10−1,10−2,10−3)の例を示しているが、コンデンサ10Aの数は3つよりも少なくても多くても良い。
この第2の接続形態では、複数のコンデンサ10Aが、それぞれの第3の面を底面側とし、第3の端子導体3が形成された第3の面が実装基板70の表面に接するように配置されている。実装基板70の構造は、図18および図19と略同様であってもよい。
この第2の接続形態では、複数のコンデンサ10Aのそれぞれの第3の面に形成された第3の端子導体3同士が、第1の接続導体41を介して相互接続されている。
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールについて説明する。なお、以下では、上記第1の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールの構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図27は、第2の実施の形態に係るコンデンサ10Bにおける第2の電極12の構成例を示している。図28は、コンデンサ10Bにおける第1の電極11の構成例を示している。図29は、コンデンサ10Bの全体構成の一例を示している。図30は、コンデンサ10Bの外観の一例を示している。
本実施の形態に係るコンデンサ10Bは、上記図9ないし図12に示したコンデンサ10の構成に対して、さらに、第5の端子導体5と、第6の端子導体6とを有している。
コンデンサ10Bにおいて、第2の電極12は、図27に示したように、第2の電極12を第5の端子導体5に接続するための引き出し部31と、第2の電極12を第6の端子導体6に接続するための引き出し部32とを有している。
コンデンサ10Bは、図30に示したように、全体が略直方体形状となっている。
第5の端子導体5は、図30に示したように、第3の端子導体3とは異なる位置において、少なくとも略直方体形状の第3の面に形成されている。また、第5の端子導体5は、略直方体形状の第3の面に接する少なくとも1つの他の面にまで延在して形成されている。
第6の端子導体6は、図30に示したように、第4の端子導体4とは異なる位置において、少なくとも略直方体形状の第4の面に形成されている。第4の面は、第3の面に対向する面であってもよい。また、第6の端子導体6は、略直方体形状の第4の面に接する少なくとも1つの他の面にまで延在して形成されている。
第5の端子導体5は、第2の端子導体2とは異なる接続位置において第2の電極12に接続されている。第5の端子導体5は、後述する接続形態(図31等)に示すように、例えば実装基板に形成された第2の接続導体42に接続される。これにより、後述する接続形態(図31等)に示すように、第2の接続導体42を介して2つのコンデンサ10B同士(例えば隣り合うコンデンサ10B−1,10B−2)が接続される。
第5の端子導体5は、第3の端子導体3と同様の理由で、第2の電極12における第2の端子導体2の接続位置(電源接続端12A)と第2の電極12の開放端12Bとの間の中間位置よりも開放端12Bに近い位置において第2の電極12に接続されていることが好ましい。
第6の端子導体6は、第2の端子導体2および第5の端子導体5とは異なる接続位置において第2の電極12に接続されている。第6の端子導体6は、後述する接続形態(図31等)に示すように、例えば実装基板に形成された第2の接続導体42に接続される。これにより、後述する接続形態(図31等)に示すように、第2の接続導体42を介して2つのコンデンサ10B同士(例えば隣り合うコンデンサ10B−1,10B−2)が接続される。
第6の端子導体6は、第3の端子導体3と同様の理由で、第2の電極12における第2の端子導体2の接続位置(電源接続端12A)と第2の電極12の開放端12Bとの間の中間位置よりも開放端12Bに近い位置において第2の電極12に接続されていることが好ましい。
(具体的な接続形態)
図35は、第2の実施の形態に係るコンデンサ10B(10B−1,10B−2,…10−n)を3つ以上、並列配置した場合の等価回路の一例を示している。以下、図35の等価回路を実現する具体例な接続形態について説明する。併せて、第2の実施の形態に係る基板モジュールの具体例を説明する。
図31は、第2の実施の形態に係るコンデンサ10Bを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示している。図32は、図31におけるA−A’線で切断した断面構成の一例を示している。図33は、図31におけるB−B’線で切断した断面構成の一例を示している。図34は、図31におけるC−C’線で切断した断面構成の一例を示している。
なお、実際には、図31におけるB−B’線の断面内においては第2の電極12は第5の端子導体5および第6の端子導体6には接続されていないが、理解を容易にするために、図33では、B−B’線の断面内において第2の電極12が第5の端子導体5および第6の端子導体6に接続されているように描いてある。同様に、実際には、図31におけるC−C’線の断面内においては第1の電極11は第3の端子導体3および第4の端子導体4には接続されていないが、理解を容易にするために、図34では、C−C’線の断面内において第1の電極11が第3の端子導体3および第4の端子導体4に接続されているように描いてある。
本実施の形態に係る基板モジュール100Bは、図32ないし図34に示したように、複数のコンデンサ10Bにおける2つのコンデンサ10同士を接続する第1の接続導体41および第2の接続導体42と、DC電源層Vccとグランド層GNDとを含む実装基板70Bとを備えている。なお、図31では、コンデンサ10Bの数が3つ(10−1B,10−2B,10B−3)の例を示しているが、コンデンサ10Bの数は3つよりも少なくても多くても良い。
第1の接続導体41および第2の接続導体42は、例えば実装基板70の表面に形成された導体パターンである。
実装基板70Bは、図32ないし図34に示したように、配線71、配線72、配線73、および配線74を含んでいる。配線71および配線72は、例えば実装基板70の表面に形成された導体パターンである。配線73、および配線74は、例えばメタライズされたスルーホールである。
この接続形態では、複数のコンデンサ10Bが、それぞれの第3の端子導体3と第4の端子導体4とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。また、それぞれの第5の端子導体5と第6の端子導体6とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。
この接続形態では、2つのコンデンサ10B(例えば隣り合うコンデンサ10B−1,10B−2)のうちの第1のコンデンサ(例えばコンデンサ10B−1)の第3の端子導体3と、2つのコンデンサ10B(例えば隣り合うコンデンサ10B−1,10B−2)のうちの第2のコンデンサ(例えばコンデンサ10B−2)の第4の端子導体4とが第1の接続導体41を介して相互接続されている。
また、2つのコンデンサ10B(例えば隣り合うコンデンサ10B−1,10B−2)のうちの第1のコンデンサ(例えばコンデンサ10B−1)の第5の端子導体5と、2つのコンデンサ10B(例えば隣り合うコンデンサ10B−1,10B−2)のうちの第2のコンデンサ(例えばコンデンサ10B−2)の第6の端子導体6とが第2の接続導体42を介して相互接続されている。
これにより、複数のコンデンサ10B(10B−1,10B−2,…10B−n)が数珠繋ぎされている。
なお、図31ないし図34では、複数の第1の接続導体41と複数の第2の接続導体42とによって複数のコンデンサ10B(10B−1,10B−2,…10B−n)が数珠繋ぎされている。例えば隣り合うコンデンサ10B−1,10B−2の組を接続する第1の接続導体41および第2の接続導体42と、それとは別の隣り合うコンデンサ10B−2,10B−3の組を接続する第1の接続導体41および第2の接続導体42とが別々の構成とされている。これに対して、複数のコンデンサ10B(10B−1,10B−2,…10B−n)を1つの第1の接続導体41および1つの第2の接続導体42によって数珠繋ぎするような構成にしてもよい。
その他の構成は、上記第1の実施の形態に係るコンデンサ10および基板モジュール100と略同様である。
(第2の実施の形態の作用)
図36は、第2の実施の形態に係るコンデンサ10Bの接続形態に対する比較例の回路を示している。
図36の比較例の回路では、グランド層GNDとDC電源層Vccとの間に、2つのコンデンサ10B−1,10B−2が並列配置されている。
コンデンサ10B−1の第1の電極11とDC電源層Vccとの間には、等価直列インダクタンス等のインダクタ201が存在する。コンデンサ10B−1の第2の電極12とグランド層GNDとの間には、等価直列インダクタンス等のインダクタ203が存在する。同様に、コンデンサ10B−2の第1の電極11とDC電源層Vccとの間には、等価直列インダクタンス等のインダクタ202が存在する。コンデンサ10B−2の第2の電極12とグランド層GNDとの間には、等価直列インダクタンス等のインダクタ204が存在する。
図36に示したように、反共振時には、コンデンサ10B−1の第1の電極11、インダクタ201、DC電源層Vcc、インダクタ202、およびコンデンサ10B−2の第1の電極11を経路とする電流Iが流れる。反共振時には、また、コンデンサ10B−2の第2の電極12、インダクタ204、グランド層GND、インダクタ203、およびコンデンサ10B−1の第2の電極12の経路にも電流Iが流れ得る。
なお、反共振時に流れる電流Iは交流電流であり、流れる電流Iの向きは、図36に示した向きとは逆にもなり得る。図36では、電流Iは、コンデンサ10B−1の第1の電極11がマイナス(−)、第2の電極12がプラス(+)となり、かつ、コンデンサ10B−2の第1の電極11がプラス(+)、第2の電極12がマイナス(−)となる瞬間に流れる場合を例にしている。
図37は、第2の実施の形態に係るコンデンサ10Bの接続形態の概要を等価回路で示している。図38は、図37に示した接続形態を実現する具体的な構成例を示している。
図37の回路では、図36の比較例の回路に対して、コンデンサ10B−1の第1の電極11とコンデンサ10B−2の第1の電極11とが第1の接続導体41による抵抗41Rによって相互接続されている。また、図37の回路では、図36の比較例の回路に対して、コンデンサ10B−1の第2の電極12とコンデンサ10B−2の第2の電極12とが第2の接続導体42による抵抗42Rによって相互接続されている。
第2の実施の形態に係るコンデンサ10Bの接続形態では、図37および図38に示したように、反共振時に、コンデンサ10B−1の第1の電極11、インダクタ201、DC電源層Vcc、インダクタ202、コンデンサ10B−2の第1の電極11、および抵抗41R(第1の接続導体41)を経路として電流Iが流れる。このように抵抗41Rを電流Iが流れることにより、反共振のエネルギーが熱に変わり、反共振の発生を抑制することができる。
反共振時には、また、コンデンサ10B−2の第2の電極12、インダクタ204、グランド層GND、インダクタ203、コンデンサ10B−1の第2の電極12、および抵抗42R(第2の接続導体42)の経路にも電流Iが流れ得る。このように抵抗42Rを電流Iが流れることにより、反共振のエネルギーが熱に変わり、反共振の発生を抑制することができる。
なお、反共振時に流れる電流Iは交流電流であり、流れる電流Iの向きは、図37および図38に示した向きとは逆にもなり得る。図37および図38では、電流Iは、コンデンサ10B−1の第1の電極11がマイナス(−)、第2の電極12がプラス(+)となり、かつ、コンデンサ10B−2の第1の電極11がプラス(+)、第2の電極12がマイナス(−)となる瞬間に流れる場合を例にしている。
(第2の実施の形態の変形例)
図39は、第2の実施の形態の変形例に係るコンデンサ10B’における第2の電極12の構成例を示している。図40は、コンデンサ10B’における第1の電極11の構成例を示している。図41は、コンデンサ10B’の全体構成の一例を示している。図42は、コンデンサ10B’の外観の一例を示している。
本変形例に係るコンデンサ10B’は、上記図27ないし図30に示したコンデンサ10Bの構成に対して、第5の端子導体5を省略した構成とされている。また、コンデンサ10B’では、コンデンサ10Bにおける第4の端子導体4を省略し、代わりに、コンデンサ10Bにおける第6の端子導体6を第4の端子導体4とし、その第4の端子導体4を第2の電極12に接続している。
コンデンサ10B’において、第2の電極12は、図39に示したように、第2の電極12を第4の端子導体4に接続するための引き出し部32を有している。
コンデンサ10B’において、第1の電極11は、図40に示したように、第1の電極11を第3の端子導体3に接続するための引き出し部21を有している。
コンデンサ10B’において、第4の端子導体4は、図42に示したように、少なくとも略直方体形状の第4の面に形成されている。第4の面は、第3の端子導体3が形成された第3の面に対向する面であってもよい。また、第4の端子導体4は、略直方体形状の第4の面に接する少なくとも1つの他の面にまで延在して形成されている。
コンデンサ10B’において、第4の端子導体4は、第2の端子導体2とは異なる接続位置において第2の電極12に接続されている。第4の端子導体4は、後述する接続形態(図43)に示すように、例えば実装基板に形成された第2の接続導体42に接続される。これにより、後述する接続形態(図43)に示すように、第2の接続導体42を介して2つのコンデンサ10B’同士(例えば隣り合うコンデンサ10B’−1,10B’−2)が接続される。
コンデンサ10B’において、第4の端子導体4は、第3の端子導体3と同様の理由で、第2の電極12における第2の端子導体2の接続位置(電源接続端12A)と第2の電極12の開放端12Bとの間の中間位置よりも開放端12Bに近い位置において第2の電極12に接続されていることが好ましい。
図43は、コンデンサ10B’を複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示している。なお、図43では、コンデンサ10B’の数が4つ(10B’−1,10B’−2,…10B’−4)の例を示しているが、コンデンサ10の数は4つよりも少なくても多くても良い。
この接続形態では、複数のコンデンサ10B’が、それぞれの第1の端子導体1と第2の端子導体2とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。
この接続形態では、複数のコンデンサ10B’のそれぞれの第3の端子導体3同士が、第1の接続導体41を介して相互接続されている。さらに、複数のコンデンサ10B’のそれぞれの第4の端子導体4同士が、第2の接続導体42を介して相互接続されている。
<3.第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールについて説明する。なお、以下では、上記第1もしくは第2の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールの構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
(電解コンデンサの概要)
本発明の第3の実施の形態に係るコンデンサは、電解コンデンサに関する。まず、図44および図45を参照して、比較例に係る電解コンデンサの一構成例を説明する。
比較例に係る電解コンデンサは、パッケージ721と、パッケージ721内に配置されたコンデンサ本体720と、コンデンサ本体720をパッケージ721内に封止する封口体722とを備えている。また、比較例に係る電解コンデンサは、それぞれの一端が、封口体722を介してコンデンサ本体720に接続された第1の端子導体1および第2の端子導体2を備えている。
コンデンサ本体720は、図45に示したように、第1の電極11と、第2の電極12と、セパレータ50とを有している。第1の電極11および第2の電極12は、例えばアルミ箔で構成されている。第1の電極11は例えば陽極、第2の電極12は例えば陰極となっている。セパレータ50は、例えば電解紙で構成されている。
第1の電極11と第2の電極12は、互いに接触しないようにセパレータ50を挟んで離れた状態で互いに対向している。第1の電極11とセパレータ50と第2の電極12は、パッケージ721内において回転軸50を中心に渦巻き状に巻回されている。
第1の端子導体1は、一端が第1の電極11に接続され、他端を含む一部分がパッケージ721の外に引き出されている。第2の端子導体2は、一端が第2の電極12に接続され、他端を含む一部分がパッケージ721の外に引き出されている。
比較例に係る電解コンデンサにおいて、コンデンサ本体720は、コンデンサC1を形成する。比較例に係る電解コンデンサには、第1の端子導体1、第2の端子導体2、第1の電極11、および第2の電極12による寄生インダクタンス(等価直列インダクタンス)が存在する。比較例に係る電解コンデンサは、コンデンサC1の容量が大きく、低周波特性に優れている。
(第3の実施の形態に係るコンデンサの構成例)
次に、本発明の第3の実施の形態に係るコンデンサの構成例を説明する。以下の各構成例に示すように、第3の実施の形態に係るコンデンサは、上記比較例に係る電解コンデンサの構成に対して、主に、端子導体の構成が異なっている。第3の実施の形態に係るコンデンサは、第1の端子導体1と、第2の端子導体2とに加えて、さらに少なくとも1つの端子導体を有している。
なお、以下では、上記比較例に係る電解コンデンサの構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。また、以下の各構成例では、主にコンデンサ本体720部分の要部の構成を説明する。
(第1の構成例)
図46は、第3の実施の形態の第1の構成例に係るコンデンサ10Cの要部構成を示している。図47は、コンデンサ10Cの要部の外観の一例を示している。
コンデンサ10Cは、第1の電極11と、第2の電極12と、第1の端子導体1と、第2の端子導体2と、第3の端子導体3と、第4の端子導体4とを有している。これらの端子導体は、上記図9ないし図12に示したコンデンサ10における端子導体と略同様の機能を持つ。
第1の電極11は、第1の端子導体1を介して例えばDC電源層Vccに接続される。第2の電極12は、第2の端子導体2を介して例えばグランド層GNDに接続される。
第3の端子導体3は、一端が第1の端子導体1とは異なる接続位置において第1の電極11に接続され、他端が外部(パッケージ721の外)に引き出されている。第4の端子導体4は、一端が第1の端子導体1および第3の端子導体3とは異なる接続位置において第1の電極11に接続され、他端が外部(パッケージ721の外)に引き出されている。
第3の端子導体3は、後述する接続形態(図51等)に示すように、例えば実装基板に形成された第1の接続導体41に接続される。同様に、第4の端子導体4は、後述する接続形態(図51等)に示すように、例えば実装基板に形成された第1の接続導体41に接続される。これにより、後述する接続形態(図51等)に示すように、第1の接続導体41を介して2つのコンデンサ10C同士(例えば隣り合うコンデンサ10C−1,10C−2)が接続される。
(第2の構成例)
図48は、第3の実施の形態に係るコンデンサの第2の構成例に係るコンデンサ10Eの要部構成を示している。
コンデンサ10Eは、図46に示した第1の構成例に係るコンデンサ10Cに対して、第4の端子導体4を省いた構成とされている。
(第3の構成例)
図49は、第3の実施の形態に係るコンデンサの第3の構成例に係るコンデンサ10Fの要部構成を示している。
コンデンサ10Fは、図46に示した第1の構成例に係るコンデンサ10Cに対して、第5の端子導体5と第6の端子導体6とを、さらに有する構成とされている。
第5の端子導体5は、一端が第2の端子導体2とは異なる接続位置において第2の電極12に接続され、他端が外部(パッケージ721の外)に引き出されている。第6の端子導体6は、一端が第2の端子導体2および第5の端子導体5とは異なる接続位置において第2の電極12に接続され、他端が外部(パッケージ721の外)に引き出されている。
第5の端子導体5は、後述する接続形態(図55等)に示すように、例えば実装基板に形成された第2の接続導体42に接続される。第6の端子導体6は、後述する接続形態(図55等)に示すように、例えば実装基板に形成された第2の接続導体42に接続される。これにより、後述する接続形態(図55等)に示すように、第2の接続導体42を介して2つのコンデンサ10F同士(例えば隣り合うコンデンサ10F−1,10F−2)が接続される。
(第3の実施の形態における各構成例の端子導体と電極との接続位置)
第3の実施の形態における上記各構成例において、第1の電極11は、長手方向において互いに反対側に位置する一端部711Aと他端部711Bとを有している。第2の電極12は、長手方向において互いに反対側に位置する一端部712Aと他端部712Bとを有している。
一般に、電解コンデンサの場合、第1の電極11の長手方向における一端部711Aと他端部711Bとが開放端となる。また、第2の電極12の長手方向における一端部712Aと他端部712Bとが開放端となる。
ここで、図46、図48、および図49に示したように、長手方向において、第1の電極11の中点をP10、一端部711Aの位置をP11、他端部711Bの位置をP12とする。第1の電極11における中点P10から一端部711Aの位置P11まで(または他端部711Bの位置P12まで)の長さをWaとする。
また、長手方向において、第2の電極12の中点をP20、一端部712Aの位置をP21、他端部711Bの位置をP22とする。第2の電極12における中点P20から一端部712Aの位置P21まで(または他端部712Bの位置P22まで)の長さをWbとする。
上記各構成例において、第1の端子導体1の一端は、第1の電極11の長手方向における中点P10に接続されていることが好ましい。
上記各構成例において、第2の端子導体2の一端は、第2の電極12の長手方向における中点P20に接続されていることが好ましい。
上記各構成例において、第3の端子導体3の一端は、第1の電極11における第1の端子導体1の接続位置(中点P10)と第1の電極11の一端部711Aの位置P11との間において、第1の電極11に接続されている。第3の端子導体3の一端は、第1の電極11における第1の端子導体1の接続位置と第1の電極11の一端部711Aとの間の中間位置P13よりも一端部711Aに近い位置において、第1の電極11に接続されていることが好ましい。これにより、後述する反共振を減衰させる効果が大きくなる。
また、図48、および図49に示したように、第4の端子導体4の一端は、第1の電極11における第1の端子導体1の接続位置と第1の電極11の他端部711Bとの間において、第1の電極11に接続されている。第4の端子導体4の一端は、第1の電極11における第1の端子導体1の接続位置と第1の電極11の他端部711Bとの間の中間位置P14よりも他端部711Bに近い位置において、第1の電極11に接続されていることが好ましい。これにより、後述する反共振を減衰させる効果が大きくなる。また、第3の端子導体3と第4の端子導体4は、第1の電極11の長手方向において第1の端子導体1の接続位置を中心に、対称的な位置に配置されていることが好ましい。これにより、不要な共振の発生を抑制することができる。
また、図49に示したように、第5の端子導体5の一端は、第2の電極12における第2の端子導体2の接続位置(中点P20)と第2の電極12の一端部712Aとの間において、第2の電極12に接続されている。第5の端子導体5の一端は、第2の電極12における第2の端子導体2の接続位置と第2の電極12の一端部712Aとの間の中間位置P23よりも一端部712Aに近い位置において、第2の電極12に接続されていることが好ましい。これにより、後述する反共振を減衰させる効果が大きくなる。
また、図49に示したように、第6の端子導体6の一端は、第2の電極12における第2の端子導体2の接続位置と第2の電極12の他端部712Bとの間において、第2の電極12に接続されている。第6の端子導体6の一端は、第2の電極12における第2の端子導体2の接続位置と第2の電極12の他端部712Bとの間の中間位置P24よりも他端部711Bに近い位置において、第2の電極12に接続されていることが好ましい。これにより、後述する反共振を減衰させる効果が大きくなる。また、第5の端子導体5と第6の端子導体6は、第2の電極12の長手方向において第2の端子導体2の接続位置を中心に、対称的な位置に配置されていることが好ましい。これにより、不要な共振の発生を抑制することができる。
(並列配置された電解コンデンサの電気的特性)
図50は、並列配置された2つの電解コンデンサの反共振時に流れる電流Iの状態を示している。なお、図50では、第1の電極11における電気的特性を例に図示しているが、第2の電極12についても同様である。図50では、第1の構成例(図46)に係る2つのコンデンサ10C(コンデンサ10C−1,10C−2)が並列配置された場合を例にしている。図50では、コンデンサ10C−1の第3の端子導体3と、コンデンサ10C−2の第4の端子導体4とが、第1の接続導体41を介して相互接続されている。
図50には、反共振時に流れる電流Iを示す。なお、反共振時に流れる電流Iは交流電流であり、流れる電流Iの向きは、図50に示した向きとは逆にもなり得る。図50では、電流Iは、コンデンサ10C−1の第1の電極11がマイナス(−)、第2の電極12がプラス(+)となり、かつ、10C−2の第1の電極11がプラス(+)、第2の電極12がマイナス(−)となる瞬間に流れる場合を例にしている。
反共振時には、例えば、コンデンサ10C−1の第1の端子導体1と、DC電源層Vccと、コンデンサ10C−2の第1の端子導体1とを介して、コンデンサ10C−1からコンデンサ10C−2へと電流Iが流れる。
また、図50に示す瞬間には、コンデンサ10C−1では、長手方向において、第1の電極11の両端部(一端部711A,他端部711B)から第1の端子導体1の接続位置に向かって電流Iが流れ、電荷は、第1の電極11の長手方向の両端部に行くほど、多く分布する。このため、例えば、一方のコンデンサ10C−1では、第1の電極11の長手方向の両端部において、最も電位が低くなる。
もう一方のコンデンサ10C−2では、図50に示す瞬間には、長手方向において、第1の端子導体1の接続位置から第1の電極11の両端部に向かって電流Iが流れ、第1の電極11の長手方向の両端部において、最も電位が高くなる。
ここで、第3の端子導体3の一端を、第1の電極11の長手方向の一端部711Aに近い位置において、第1の電極11に接続する。また、第4の端子導体4の一端を、第1の電極11の長手方向の他端部711Bに近い位置において、第1の電極11に接続する。そして、一方のコンデンサ10C−1の第3の端子導体3の他端と、もう一方のコンデンサ10C−2の第4の端子導体4の他端とを、第1の接続導体41を介して相互接続する。この場合、反共振時には、一方のコンデンサ10C−1の第3の端子導体3と、もう一方のコンデンサ10C−2の第4の端子導体4との電位差が大きくなるため、第1の接続導体41が抵抗として働くことで、コンデンサ10C−2の第4の端子導体4と、第1の接続導体41と、コンデンサ10C−1の第3の端子導体3とに電流Iが流れ、反共振のエネルギーがジュール熱として吸収され、減衰する。これにより、コンデンサ10C−1,10C−2が本来もっている等価直列抵抗や等価直列インダクタンスを変えることなしに、反共振を減衰させることができる。
なお、後述する接続形態(図54)に示すように、第4の端子導体4を省いた第2の構成例(図48)に係る2つのコンデンサ10E同士(例えば隣り合うコンデンサ10E−1,10E−2)を、第1の接続導体41を介して接続した場合にも、上記と同様の原理で、第1の電極11における反共振を減衰させることができる。すなわち、反共振時には、一方のコンデンサ10E−1の第3の端子導体3と、もう一方のコンデンサ10E−2の第3の端子導体3との電位差が大きくなるため、第1の接続導体41が抵抗として働くことで、コンデンサ10E−2の第3の端子導体3と、第1の接続導体41と、コンデンサ10E−1の第3の端子導体3とに電流Iが流れ、反共振のエネルギーがジュール熱として吸収され、減衰する。これにより、コンデンサ10E−1,10E−2が本来もっている等価直列抵抗や等価直列インダクタンスを変えることなしに、反共振を減衰させることができる。
また、後述する接続形態(図55等)に示すように、第5の端子導体5と第6の端子導体6とを有する第3の構成例(図49)に係る2つのコンデンサ10F同士(例えば隣り合うコンデンサ10F−1,10F−2)を、第2の接続導体42を介して接続した場合には、上記と同様の原理で、第2の電極12における反共振を減衰させることができる。すなわち、反共振時には、一方のコンデンサ10F−1の第5の端子導体5と、もう一方のコンデンサ10F−2の第6の端子導体6との電位差が大きくなるため、第2の接続導体42が抵抗として働くことで、コンデンサ10F−2の第6の端子導体6と、第2の接続導体42と、コンデンサ10F−1の第5の端子導体5とに電流Iが流れ、反共振のエネルギーがジュール熱として吸収され、減衰する。これにより、コンデンサ10F−1,10F−2が本来もっている等価直列抵抗や等価直列インダクタンスを変えることなしに、反共振を減衰させることができる。
(具体的な接続形態)
(第1の接続形態)
図51は、図46に示した第1の構成例に係るコンデンサ10Cを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示している。図52は、図51におけるA−A’線で切断した断面構成の一例を示している。図53は、図51におけるB−B’線で切断した断面構成の一例を示している。
第1ないし第4の端子導体1〜4は、コンデンサ本体の一端において略十字状に配置されている。第1の端子導体1と第2の端子導体2とが第1の方向に並ぶように配置されている。また、第3の端子導体3と第4の端子導体4とが第1の方向に略直交する第2の方向に並ぶように配置されている。
第1の接続形態における基板モジュール100Cは、図52および図53に示したように、複数のコンデンサ10Cにおける2つのコンデンサ10C同士を接続する第1の接続導体41と、DC電源層Vccとグランド層GNDとを含む実装基板70Cとを備えている。なお、図51では、コンデンサ10Cの数が3つ(10C−1,10C−2,10C−3)の例を示しているが、コンデンサ10Cの数は3つより少なくても多くても良い。
第1の接続導体41は、例えば実装基板70Cの表面に形成された導体パターンである。
実装基板70Cは、図52および図53に示したように、配線71、配線72、配線73、配線74、配線75、および配線76を含んでいる。配線71および配線72は、例えば実装基板70Cの表面に形成された導体パターンである。配線73、配線74、配線75、および配線76は、例えばメタライズされたスルーホールであり、実装基板70Cの表面から裏面を貫通している。
複数のコンデンサ10Cにおけるそれぞれの第1の端子導体1は、配線71および配線73を介してDC電源層Vccに接続されている。
複数のコンデンサ10Cにおけるそれぞれの第2の端子導体2は、配線72および配線74を介してグランド層GNDに接続されている。
複数のコンデンサ10Cにおけるそれぞれの第3の端子導体3は、配線75に接続されると共に、第1の接続導体41に接続されている。
複数のコンデンサ10Cにおけるそれぞれの第4の端子導体4は、配線76に接続されると共に、第1の接続導体41に接続されている。
この接続形態では、複数のコンデンサ10Cが、それぞれの第3の端子導体3と第4の端子導体4とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。
この接続形態では、2つのコンデンサ10C(例えば隣り合うコンデンサ10C−1,10C−2)のうちの第1のコンデンサ(例えばコンデンサ10C−1)の第3の端子導体3と、2つのコンデンサ10C(例えば隣り合うコンデンサ10C−1,10C−2)のうちの第2のコンデンサ(例えばコンデンサ10C−2)の第4の端子導体4とが第1の接続導体41を介して相互接続されている。これにより、複数のコンデンサ10Cが数珠繋ぎされている。
このように2つのコンデンサ10Cにおける第3の端子導体3と第4の端子導体4とを第1の接続導体41を介して相互接続することで、少ない実装面積で、複数のコンデンサ10を実装することが可能となる。第1の接続導体41のパターン面積も少なくて済む。
(第2の接続形態)
図54は、図48に示した第2の構成例に係るコンデンサ10Eを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示している。
第2の接続形態では、第3の端子導体3が第1の方向を向くように配置されている。また、第1の端子導体1と第2の端子導体2とが第1の方向に略直交する第2の方向に並ぶように配置されている。
第2の接続形態における基板モジュールは、第1の接続形態における基板モジュール100Cと同様に、複数のコンデンサ10Eにおける2つのコンデンサ10E同士を接続する第1の接続導体41と、DC電源層Vccとグランド層GNDとを含む実装基板とを備えている。なお、図54では、コンデンサ10Eの数が3つ(10E−1,10E−2,10E−3)の例を示しているが、コンデンサ10Eの数は3つより少なくても多くても良い。
第2の接続形態では、2つのコンデンサ10E(例えば隣り合うコンデンサ10E−1,10E−2)のうちの第1のコンデンサ(例えばコンデンサ10E−1)の第3の端子導体3と、2つのコンデンサ10E(例えば隣り合うコンデンサ10E−1,10E−2)のうちの第2のコンデンサ(例えばコンデンサ10E−2)の第3の端子導体3とが第1の接続導体41を介して相互接続されている。これにより、複数のコンデンサ10Cが数珠繋ぎされている。
(第3の接続形態)
図55は、図49に示した第3の構成例に係るコンデンサ10Fを複数、並列配置した場合の具体的な接続形態を示している。図56は、図55におけるA−A’線で切断した断面構成の一例を示している。図57は、図55におけるB−B’線で切断した断面構成の一例を示している。図58は、図55におけるC−C’線で切断した断面構成の一例を示している。
第3の接続形態では、第1の端子導体1と第2の端子導体2とが第1の方向に並ぶように配置されている。また、第3の端子導体3と第4の端子導体4とが第1の方向に略直交する第2の方向に並ぶように配置されている。同様に、第5の端子導体5と第6の端子導体6とが第1の方向に略直交する第2の方向に並ぶように配置されている。
第3の接続形態における基板モジュール100Fは、図56ないし図58に示したように、複数のコンデンサ10Fにおける2つのコンデンサ10F同士を接続する第1の接続導体41および第2の接続導体42と、DC電源層Vccとグランド層GNDとを含む実装基板70Fとを備えている。なお、図55では、コンデンサ10Fの数が3つ(10F−1,10F−2,10F−3)の例を示しているが、コンデンサ10Fの数は3つより少なくても多くても良い。
第1の接続導体41および第2の接続導体42は、例えば実装基板70Fの表面に形成された導体パターンである。
実装基板70Fは、図56ないし図58に示したように、配線71、配線72、配線73、配線74、配線75、配線76、配線77、および配線78を含んでいる。配線71および配線72は、例えば実装基板70Fの表面に形成された導体パターンである。配線73、配線74、配線75、配線76、配線77、および配線78は、例えばメタライズされたスルーホールであり、実装基板70Fの表面から裏面を貫通している。
複数のコンデンサ10Fにおけるそれぞれの第1の端子導体1は、配線71および配線73を介してDC電源層Vccに接続されている。
複数のコンデンサ10Fにおけるそれぞれの第2の端子導体2は、配線72および配線74を介してグランド層GNDに接続されている。
複数のコンデンサ10Fにおけるそれぞれの第3の端子導体3は、配線75に接続されると共に、第1の接続導体41に接続されている。
複数のコンデンサ10Fにおけるそれぞれの第4の端子導体4は、配線76に接続されると共に、第1の接続導体41に接続されている。
複数のコンデンサ10Fにおけるそれぞれの第5の端子導体5は、配線77に接続されると共に、第2の接続導体42に接続されている。
複数のコンデンサ10Fにおけるそれぞれの第6の端子導体6は、配線78に接続されると共に、第2の接続導体42に接続されている。
第3の接続形態では、複数のコンデンサ10Fが、それぞれの第3の端子導体3と第4の端子導体4とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。
また、第3の接続形態では、複数のコンデンサ10Fが、それぞれの第5の端子導体5と第6の端子導体6とが全て同一方向(横方向に)に並ぶように配置されている。
第3の接続形態では、2つのコンデンサ10F(例えば隣り合うコンデンサ10F−1,10F−2)のうちの第1のコンデンサ(例えばコンデンサ10F−1)の第3の端子導体3と、2つのコンデンサ10F(例えば隣り合うコンデンサ10F−1,10F−2)のうちの第2のコンデンサ(例えばコンデンサ10F−2)の第4の端子導体4とが第1の接続導体41を介して相互接続されている。これにより、複数のコンデンサ10Fが数珠繋ぎされている。
また、第3の接続形態では、2つのコンデンサ10F(例えば隣り合うコンデンサ10F−1,10F−2)のうちの第1のコンデンサ(例えばコンデンサ10F−1)の第5の端子導体5と、2つのコンデンサ10F(例えば隣り合うコンデンサ10F−1,10F−2)のうちの第2のコンデンサ(例えばコンデンサ10F−2)の第6の端子導体6とが第2の接続導体42を介して相互接続されている。これにより、複数のコンデンサ10Fが数珠繋ぎされている。
このように2つのコンデンサ10Fにおける第3の端子導体3と第4の端子導体4とを第1の接続導体41を介して相互接続すると共に、第5の端子導体5と第6の端子導体6とを第2の接続導体42を介して相互接続することで、第1の接続導体41のみで接続した場合に比べて、より反共振を減衰させることができる。
その他の構成、動作、ならびに効果は、上記第1もしくは第2の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールと略同様である。
(第3の実施の形態の変形例)
図59は、第3の実施の形態の変形例に係るコンデンサ10C’における第1の電極11および第2の電極12の構成例を示している。図60は、コンデンサ10C’の外観の一例を示している。
本変形例に係るコンデンサ10C’は、図44および図47に示したコンデンサ10Cに対して、第1の端子導体1と第3の端子導体3との第1の電極11における接続位置および引き出し方向が異なっている。第1の電極11において、第1の端子導体1および第3の端子導体3のそれぞれの接続位置および引き出し方向は、第4の端子導体4とは反対側の接続位置および反対側の引き出し方向とされている。
ここで、図60に示したように、第1の電極11とセパレータ50と第2の電極12とを巻回した状態における一方の端部を第1の端部51、一方の端部とは反対側に位置する他方の端部を第2の端部52とする。
図47に示したコンデンサ10Cでは、第1の端子導体1、第2の端子導体2、第3の端子導体3、および第4の端子導体4のそれぞれの一端がすべて第1の端部51側に接続されると共に、それぞれの他端がすべて第1の端部51側から外部に引き出されている。これに対して、本変形例に係るコンデンサ10C’では、第1の端子導体1および第3の端子導体3のそれぞれの一端が第2の端部52側に接続されると共に、第1の端子導体1および第3の端子導体のそれぞれの他端が第2の端部52側から外部に引き出されている。
図59および図60のように、第1の端子導体1の一端と第2の端子導体2の一端とが互いに反対側の端部側に接続されると共に、第1の端子導体1の他端と第2の端子導体2の他端とが互いに反対側の端部側から外部に引き出されていても良い。また、第3の端子導体3の一端と第4の端子導体4の一端とが互いに反対側の端部側に接続されると共に、第3の端子導体3の他端と第4の端子導体4の他端とが互いに反対側の端部側から外部に引き出されていても良い。また、第1の端子導体1の一端と第4の端子導体4の一端とが互いに反対側の端部側に接続されると共に、第1の端子導体1の他端と第4の端子導体4の他端とが互いに反対側の端部側から外部に引き出されていても良い。
また、図示しないが、例えば、第1の端子導体1の一端と第3の端子導体3の一端とのいずれか一方のみを第2の端部52側に接続すると共に、第1の端子導体1の他端と第3の端子導体3の他端とのいずれか一方のみを第2の端部52側から外部に引き出すようにしてもよい。これにより、第1の端子導体1の一端と第3の端子導体3の一端とが互いに反対側の端部側に接続されると共に、第1の端子導体1の他端と第3の端子導体3の他端とが互いに反対側の端部側から外部に引き出されるようにしても良い。
なお、本変形例に係るコンデンサ10C’を複数、並列配置する場合の具体的な接続形態は、例えば図51と略同様であってもよい。
<4.第4の実施の形態>
次に、本発明の第4の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールについて説明する。なお、以下では、上記第1ないし第3の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールの構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図61は、本発明の第4の実施の形態に係るコンデンサの一構成例を示している。
例えば上記第1の実施の形態におけるコンデンサ10は、略直方体形状の外形の表面に、第1の端子導体1と、第2の端子導体2と、第3の端子導体3と、第4の端子導体4とが形成されていたが、これらの端子導体がスルーホール状のものであってもよい。
図61の構成例では、誘電体60の内部に第1の電極11と第2の電極12とが交互に複数、積層配置されている。第1ないし第4の端子導体1〜4は、スルーホール状に誘電体60の内部から底面側に導通している。図61の構成例では、誘電体60の底面が実装基板の表面に配置されることで、第1ないし第4の端子導体1〜4が、実装基板側の電源層や接続導体等に接続される。
図61に示したコンデンサを複数、接続する場合の接続形態等は、上記第1の実施の形態と略同様であってもよい。
<5.第5の実施の形態>
次に、本発明の第5の実施の形態に係るコンデンサの接続形態について説明する。なお、以下では、上記第1ないし第4の実施の形態に係るコンデンサおよび基板モジュールの構成要素と略同じ部分については、同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図62は、第5の実施の形態に係るコンデンサの接続形態の一例を示している。
図62の回路では、グランド層GNDとDC電源層Vccとの間で、複数のコンデンサ10D−1,10D−2,10D−3,10D−4が接続導体(抵抗41R)によって数珠繋ぎされている。また、グランド層GNDとDC電源層Vccとの間で、複数のコンデンサ10D−5,10D−6,10D−7,10D−8が接続導体(抵抗41R)によって数珠繋ぎされている。
複数のコンデンサ10D−1〜10D−4は、それぞれ互いに容量値が異なり、コンデンサ10D−1の容量値は100pF、コンデンサ10D−2の容量値は20pF、コンデンサ10D−3の容量値は5pF、コンデンサ10D−4の容量値は1pFとなっている。これにより、複数のコンデンサ10D−1〜10D−4は、互いに自己共振周波数が異なっている。
また、複数のコンデンサ10D−5〜10D−8は、それぞれ互いに容量値が異なり、コンデンサ10D−5の容量値は20pF、コンデンサ10D−6の容量値は10pF、コンデンサ10D−7の容量値は5pF、コンデンサ10D−8の容量値は50pFとなっている。これにより、複数のコンデンサ10D−5〜10D−8は、互いに自己共振周波数が異なっている。
図63は、図62の回路に対する比較例の回路を示している。
図63の比較例の回路は、図62の回路に対して接続導体(抵抗41R)を省いた構成とされている。その他の構成は、図62の回路と同様である。
図64は、図62の回路および図63の比較例の回路のインピーダンス特性の一例を示している。図64において、図62の回路のインピーダンス特性を602(破線)、図63の比較例の回路のインピーダンス特性を601(実線)に示す。横路は周波数、縦軸はインピーダンスを示す。
図64に示したように、比較例の回路では、反共振による複数のインピーダンスのピークが生じている。これに対して、図62の回路では反共振による複数のインピーダンスのピークが抑制されている。
<6.その他の実施の形態>
本発明による技術は、上記各実施の形態の説明に限定されず種々の変形実施が可能である。
例えば、上記各実施の形態のコンデンサを実装した基板モジュールは、DC−DCコンバーター等の電源モジュール基板として用いられてもよい。または、スマートフォン、PC(パーソナルコンピュータ)、ノートPC等のセットで使われている基板として用いられてもよいし、グラフィックボード、マイコンボード、メモリボード、PCIExpressボード等の基板として用いられてもよい。
また、本発明は、以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
パッケージと、
互いに接触しないように離れた状態で互いに対向し、前記パッケージ内において渦巻き状に巻回された第1および第2の電極と、
一端が前記第1の電極に接続されると共に、他端が前記パッケージの外に引き出された第1の端子導体と、
一端が前記第2の電極に接続されると共に、他端が前記パッケージの外に引き出された第2の端子導体と、
一端が前記第1の端子導体とは異なる接続位置において前記第1の電極に接続されると共に、他端が前記パッケージの外に引き出された第3の端子導体と
を備える
コンデンサ。
(2)
前記第3の端子導体の前記一端は、前記第1の電極における前記第1の端子導体の接続位置と前記第1の電極における長手方向の一端部との間において、前記第1の電極に接続されている
上記(1)に記載のコンデンサ。
(3)
前記第3の端子導体の前記一端は、前記第1の電極における前記第1の端子導体の接続位置と前記第1の電極における長手方向の前記一端部との間の中間位置よりも前記一端部に近い位置において、前記第1の電極に接続されている
上記(2)に記載のコンデンサ。
(4)
一端が前記第1の端子導体および前記第3の端子導体とは異なる接続位置において前記第1の電極に接続されると共に、他端が前記パッケージの外に引き出された第4の端子導体、
をさらに備える
上記(2)または(3)に記載のコンデンサ。
(5)
前記第4の端子導体の前記一端は、前記第1の電極における前記第1の端子導体の接続位置と前記第1の電極における長手方向の他端部との間において、前記第1の電極に接続されている
上記(4)に記載のコンデンサ。
(6)
一端が前記第2の端子導体とは異なる接続位置において前記第2の電極に接続されると共に、他端が前記パッケージの外に引き出された第5の端子導体、
をさらに備える
上記(1)ないし(5)のいずれか1つに記載のコンデンサ。
(7)
前記第5の端子導体の前記一端は、前記第2の電極における前記第2の端子導体の接続位置と前記第2の電極における長手方向の一端部との間において、前記第2の電極に接続されている
上記(6)に記載のコンデンサ。
(8)
一端が前記第2の端子導体および前記第5の端子導体とは異なる接続位置において前記第2の電極に接続されると共に、他端が前記パッケージの外に引き出された第6の端子導体、
をさらに備える
上記(7)に記載のコンデンサ。
(9)
前記第6の端子導体の前記一端は、前記第2の電極における前記第2の端子導体の接続位置と前記第2の電極における長手方向の他端部との間において、前記第2の電極に接続されている
上記(8)に記載のコンデンサ。
(10)
複数のコンデンサと、
2つの前記コンデンサ同士を接続する第1の接続導体と、
第1の電源層と第2の電源層とを含む実装基板と
を含み、
前記複数のコンデンサはそれぞれ、
パッケージと、
互いに接触しないように離れた状態で互いに対向し、前記パッケージ内において渦巻き状に巻回された第1および第2の電極と、
一端が前記第1の電極に接続されると共に、他端が前記第1の電源層に接続された第1の端子導体と、
一端が前記第2の電極に接続されると共に、他端が前記第2の電源層に接続された第2の端子導体と、
一端が前記第1の端子導体とは異なる接続位置において前記第1の電極に接続されると共に、他端が前記第1の接続導体に接続された第3の端子導体と
を有する
基板モジュール。
(11)
2つの前記コンデンサのそれぞれの前記第3の端子導体の前記他端が、前記第1の接続導体を介して相互接続されている
上記(10)に記載の基板モジュール。
(12)
前記複数のコンデンサはそれぞれ、
一端が前記第1の端子導体および前記第3の端子導体とは異なる接続位置において前記第1の電極に接続された第4の端子導体をさらに有し、
2つの前記コンデンサのうちの第1のコンデンサの前記第3の端子導体の前記他端と、2つの前記コンデンサのうちの第2のコンデンサの前記第4の端子導体の前記他端とが前記第1の接続導体を介して相互接続されている
上記(10)に記載の基板モジュール。
(13)
前記複数のコンデンサはそれぞれ、
一端が前記第2の端子導体とは異なる接続位置において前記第2の電極に接続された第5の端子導体と、
一端が前記第2の端子導体および前記第5の端子導体とは異なる接続位置において前記第2の電極に接続された第6の端子導体と
をさらに有し、
2つの前記コンデンサのうちの第1のコンデンサの前記第5の端子導体の前記他端と、2つの前記コンデンサのうちの第2のコンデンサの前記第6の端子導体の前記他端とが前記第2の接続導体を介して相互接続されている
上記(12)に記載の基板モジュール。
1…第1の端子導体、2…第2の端子導体、3…第3の端子導体、4…第4の端子導体、5…第5の端子導体、6…第6の端子導体、10(10−1,10−2,…10−n)…コンデンサ、10A(10A−1,10A−2,…10A−n)…コンデンサ、10B(10B−1,10B−2,…10B−n)…コンデンサ、10B’(10B’−1,10B’−2,…10B’−n)…コンデンサ、10C(10C−1,10C−2,…10C−n)…コンデンサ、10C’…コンデンサ、10D(10D−1,10D−2,10D−3,10D−4,10D−5,10D−6,10D−7,10D−8)…コンデンサ、10E(10E−1,10E−2,…10E−n)…コンデンサ、10F(10F−1,10F−2,…10F−n)…コンデンサ、11…第1の電極(陽極)、11A…第1の電極の電源接続端、11B…第1の電極の開放端、12…第2の電極(陰極)、12A…第2の電極の電源接続端、12B…第2の電極の開放端、13…誘電体、21…引き出し部、22…引き出し部、31…引き出し部、32…引き出し部、41…第1の接続導体、41A…第2の接続導体、41R…抵抗(第1の接続導体)、42…第2の接続導体、
50…セパレータ、51…第1の端部、52…第2の端部、60…誘電体、70,70B,70C…実装基板、70F…実装基板、71…配線、72…配線、73…配線(スルーホール)、74…配線(スルーホール)、75…配線(スルーホール)、76…配線(スルーホール)、77…配線(スルーホール)、78…配線(スルーホール)、100,100B,100C…基板モジュール、100F…基板モジュール、110…コンデンサ、120…コンデンサ、111…第1の電極、112…第2の電極、121…第1の電極、121A…電源接続端、121B…開放端、122…第2の電極、201,202,203,204…インダクタ、301,302…等価直列抵抗、401…接続導体、501,502…インピーダンス特性、503…インピーダンス特性、601,602…インピーダンス特性、401…抵抗(接続導体)、711A…第1の電極の一端部、711B…第1の電極の他端部、712A…第2の電極の一端部、712B…第2の電極の他端部、720…コンデンサ本体、721…パッケージ、722…封口体、750…回転軸、C1,C2…容量、L1,L2…インダクタンス、P0…中間位置、P1,P2…接続位置、P10,P20…中点、GND…グランド層、Vcc…DC電源層。

Claims (10)

  1. 複数のコンデンサと、
    2つの前記コンデンサ同士を接続する第1の接続導体と、
    第1の電源層と第2の電源層とを含む実装基板と
    を備え、
    前記複数のコンデンサはそれぞれ、
    第1の電極と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第1の電源層とに接続された第1の端子導体と、
    前記第2の電極と前記第2の電源層とに接続された第2の端子導体と、
    前記第1の端子導体とは異なる接続位置において前記第1の電極に接続されると共に、前記第1の接続導体に接続された第3の端子導体と
    を有する
    基板モジュール。
  2. 前記第3の端子導体は、前記第1の電極における前記第1の端子導体の接続位置と前記第1の電極の開放端との間の中間位置よりも前記開放端に近い位置において前記第1の電極に接続されている
    請求項1に記載の基板モジュール。
  3. 2つの前記コンデンサのそれぞれの前記第3の端子導体が、前記第1の接続導体を介して相互接続されている
    請求項1または2に記載の基板モジュール。
  4. 2つの前記コンデンサ同士を接続する第2の接続導体、をさらに備え
    前記複数のコンデンサはそれぞれ、
    前記第1の端子導体および前記第3の端子導体とは異なる接続位置において前記第1の電極に接続された第4の端子導体をさらに有し、
    2つの前記コンデンサのそれぞれの前記第4の端子導体が、前記第2の接続導体を介して相互接続されている
    請求項3に記載の基板モジュール。
  5. 2つの前記コンデンサ同士を接続する第2の接続導体、をさらに備え
    前記複数のコンデンサはそれぞれ、
    前記第2の端子導体とは異なる接続位置において前記第2の電極に接続された第4の端子導体をさらに有し、
    2つの前記コンデンサのそれぞれの前記第4の端子導体が、前記第2の接続導体を介して相互接続されている
    請求項3に記載の基板モジュール。
  6. 前記複数のコンデンサはそれぞれ、
    前記第1の端子導体および前記第3の端子導体とは異なる接続位置において前記第1の電極に接続された第4の端子導体をさらに有し、
    2つの前記コンデンサのうちの第1のコンデンサの前記第3の端子導体と、2つの前記コンデンサのうちの第2のコンデンサの前記第4の端子導体とが前記第1の接続導体を介して相互接続されている
    請求項1または2に記載の基板モジュール。
  7. 2つの前記コンデンサ同士を接続する第2の接続導体、をさらに備え
    前記複数のコンデンサはそれぞれ、
    前記第2の端子導体とは異なる接続位置において前記第2の電極に接続されると共に、前記第2の接続導体に接続された第5の端子導体、をさらに有する
    請求項1、2、または6に記載の基板モジュール。
  8. 前記複数のコンデンサはそれぞれ、
    前記第2の端子導体および前記第5の端子導体とは異なる接続位置において前記第2の電極に接続された第6の端子導体、をさらに有し、
    2つの前記コンデンサのうちの第1のコンデンサの前記第5の端子導体と、2つの前記コンデンサのうちの第2のコンデンサの前記第6の端子導体とが前記第2の接続導体を介して相互接続されている
    請求項7に記載の基板モジュール。
  9. 前記第3の端子導体は、前記第1の電極における前記第1の端子導体の接続位置と前記第1の電極における長手方向の1つの端部との間の中間位置よりも前記1つの端部に近い位置において前記第1の電極に接続されている
    請求項1に記載の基板モジュール。
  10. 第1の電極と、
    第2の電極と、
    前記第1の電極に接続されると共に、第1の電源層と第2の電源層とを含む実装基板への実装時に前記第1の電源層に接続される第1の端子導体と、
    前記第2の電極に接続されると共に、前記実装基板への実装時に前記第2の電源層に接続される第2の端子導体と、
    前記第1の端子導体とは異なる接続位置において前記第1の電極に接続され、複数の端子導体を有する他のコンデンサと共に前記実装基板に実装される場合に第1の接続導体を介して、前記他のコンデンサが有する前記複数の端子導体のうちの1つに接続される第3の端子導体と
    を備える
    コンデンサ。
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