JP2018160359A - 回路遮断器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体ケース内に、固定接点5bを設けた固定接触子5と、固定接点に接触可能な可動接点6aを設けた可動接触子6と、消弧装置3とが収納されている。消弧装置は、U字形状又はV字形状に形成されてグリッド基部31から平行に一対のグリッド脚部32が延在して層状に配置された複数のグリッド33と、複数のグリッドの一対のグリッド脚部の間に、可動接点の移動軌跡Tを両側から囲むように配置した一対の細隙消弧板36、37と、を備えている。そして、一対の細隙消弧板のグリッド基部側に、帯状凸部38、39を形成している。
【選択図】図3
Description
消弧装置は、U字形状又はV字形状に形成されてグリッド基部から平行に一対のグリッド脚部が延在する複数のグリッドが層状に配置されているとともに、前記一対のグリッド脚部の間に、可動接点の移動軌跡を両側から囲むように一対の細隙消弧板が配置されている。
また。高温のアークがグリッドに接触すると、アークの分断、冷却作用が低下するとともに、グリッドが溶断脱落などの熱的損傷を発生するおそれがあり、遮断性能も低下するおそれがある。
そこで、本発明は、固定接点及び可動接点の間で発生したアークを十分に冷却することで限流性能及び遮断性能を向上させることができる回路遮断器を提供することを目的としている。
図1から図3は、第1実施形態の回路遮断器を示すものである。
図1に示すように、第1実施形態の回路遮断器は、ケース1とカバー2とからなる絶縁容器内に、消弧装置3と、過電流引外し装置4と、固定接触子5と、可動接触子6と、可動接触子6を回動自在に保持するホルダ7と、可動接触子6をホルダ7を介して開閉動作させる開閉機構15とが配置されている。
また、カバー2は、ミドルカバー2aとトップカバー2bとで構成されている。
可動接触子6の基端には可撓性のリード線8の一端が接続され、リード線8の他端は、電線接続板10を介して中継導体9の一端に接続されている。
一対の細隙消弧板36,37は、プラスチックなどの高分子材料で作られた部材であり、互いの対向面36a,37aの中間位置に可動接点6aが配置されている。
第1実施形態の回路遮断器は、固定接触子5と可動接触子6とが閉じた閉極状態では、電源側端子5a、固定接触子5、可動接触子6、リード線8、電線接続板10、ヒータ9c及び中継導体9、負荷側端子9aの電流経路で電流が流れる。
そして、電流経路を流れる電流が過負荷状態になると、ヒータ9cから発生する熱によってバイメタル26が反時計方向に湾曲し、同時にバイメタル26に固定された延長板27も反時計方向に回動して調整ネジ28の先端がトリップバー24に接触し、トリップバー24は支軸24a回りに反時計方向に回動する。このトリップバー24の回動により中間ラッチ23が回動し、ラッチ20及びラッチ受け22の係合が外れてトグルリンク機構21が動作し、下トグル19に連結されたホルダ7が回動し、可動接触子6が固定接触子5から開離して開極状態となる。
ここで、第1実施形態の回路遮断器の消弧装置3は、一対の細隙消弧板36,37の対向面36a,37aのグリッド基部31側に寄った位置に帯状の凸部38,39を設けていることから、一対の細隙消弧板36,37の間で発生したアークは、凸部38,39の間の狭い空間を通過して複数のグリッド33側へ移行するのに多くの時間が経過する。
このように、一対の細隙消弧板36,37の間でアークが滞留する時間が長くなると、細隙消弧板36,37との接触によりアークが十分に冷却されるとともに、熱分解ガスとの接触によりアークが十分に冷却されてアークの温度が低下し、アーク電圧が高くなるので、限流性能を向上させることができる。
さらに、例えばグリッド33の溶融で発生した金属蒸気が、グリッド33側に移行したアークに対して一対の細隙消弧板36,37側に移動させる流れを発生しても、一対の細隙消弧板36,37に形成した凸部38,39が、一対の細隙消弧板36,37の間にアークを移行させるのを妨げるので再発弧を防止することができる。
次に、図4及び図5は、第2実施形態の回路遮断器を構成する消弧装置3を示すものである。なお、図1から図3で示した構成と、同一構成部分には同一符号を付して説明は省略する。
第2実施形態の一方の細隙消弧板36の対向面36aには、可動接点6aの移動軌跡Tよりグリッド33のグリッド基部31側に寄った位置に、可動接点6aの移動軌跡Tの始点から終点側まで同一幅で帯状に連続する帯状凸部としての凸部40が形成されている。
また、一方の細隙消弧板36の対向面36aに対向している細隙消弧板37の対向面37aにも、可動接点6aの移動軌跡Tよりグリッド33のグリッド基部31側に寄った位置に、対向面36aに形成した凸部40に対向する帯状凸部としての凸部41が形成されている。
第2実施形態の回路遮断器によると、短絡電流遮断時の開極動作で可動接点6aが固定接点5bから開離してアークが発生すると、一対の細隙消弧板36,37の対向面36a,37aのグリッド基部31側に寄った位置に帯状の凸部40,41を設けていることから、一対の細隙消弧板36,37の間のアークは滞留時間が長くなり、細隙消弧板36,37との接触によりアークが十分に冷却されるとともに、熱分解ガスとの接触によりアークが十分に冷却されてアークの温度が低下し、アーク電圧が高くなるので、限流性能及び遮断性能を向上させることができる。
次に、図6及び図7は、第3実施形態の回路遮断器を構成する消弧装置3を示すものである。
第3実施形態の一方の細隙消弧板36の対向面36aには、可動接点6aの移動軌跡Tよりグリッド33のグリッド基部31側に寄った位置に、可動接点6aの移動軌跡Tの始点から終点まで帯状に連続する帯状凸部としての凸部42が形成されている。
また、一方の細隙消弧板36の対向面36aに対向している細隙消弧板37の対向面37aにも、可動接点6aの移動軌跡Tよりグリッド33のグリッド基部31側に寄った位置に、対向面36aに形成した凸部40に対向する帯状凸部としての凸部43が形成されている。
次に、図8及び図9は、第4実施形態の回路遮断器を構成する消弧装置3を示すものである。
第3実施形態の一方の細隙消弧板36の対向面36aには、可動接点6aの移動軌跡Tよりグリッド33のグリッド基部31側に寄った位置に帯状凸部としての凸部44が形成されている。
この凸部44は横断面が長方形状であり、可動接点6aの移動軌跡Tの始点から中間位置までの領域で帯状に連続し、高さ寸法d1で突出して形成されている。
この凸部45も横断面が長方形状であり、可動接点6aの移動軌跡Tの始点から中間位置までの領域で帯状に連続し、高さ寸法d1で突出して形成されている。
第4実施形態は、一対の細隙消弧板36,37の対向面36a,37aのグリッド基部31側に寄った位置に、可動接点6aの移動軌跡Tの始点から中間位置まで帯状の凸部44,45を設けていることで、帯状の凸部44,45がグリッド33側に高温のアークが流れるのを阻止し、グリッド33の熱的損傷を確実に防止することができる。
次に、図10は、第5実施形態の回路遮断器の要部を示すものである。
第5実施形態の一方の細隙消弧板36の対向面36aに形成されている帯状凸部としての凸部46は横断面が半円形状であり、可動接点6aの移動軌跡Tに沿って帯状に連続してされている。
また、図示しないが、一方の細隙消弧板36の対向面36aに対向している他方の細隙消弧板37の対向面37aにも、可動接点6aの移動軌跡Tに沿って横断面が半円形状の凸部46が形成されている。
なお、第5実施形態の凸部46は、第1〜第4実施形態の凸部に適用するようにしてもよい。また、凸部46の形状は、横断面半円形状に限らず、横断面半楕円形状など、丸みを付けた形状であっても同様の効果を奏することができる。
2 カバー
2a ミドルカバー
2b トップカバー
3 消弧装置
4 過電流引外し装置
5 固定接触子
5a 電源側端子
5b 固定接点
6 可動接触子
6a 可動接点
7 ホルダ
8 リード線
9 中継導体
9a 負荷側端子
9b 下部平板部
9c ヒータ
9d 上部平板部
10 電線接続板
15 開閉機構
16 ハンドル
17 ハンドルレバー
18 上トグル
19 下トグル
20 ラッチ
21 トグルリンク機構
22 ラッチ受け
23 中間ラッチ
24 トリップバー
25 トグルピン
26 バイメタル
27 延長板
28 調整ネジ
29 固定マグネット
30 アーマチュア
31 グリッド基部
32 グリッド脚部
33 グリッド
34,35 支持体
36,37 細隙消弧板
38,39,40,41,42,43,44、45、46 凸部
T 可動接点の移動軌跡
Claims (5)
- 本体ケース内に、固定接点を設けた固定接触子と、前記固定接点に接触可能な可動接点を設けた可動接触子と、消弧装置とが収納され、
前記消弧装置は、U字形状又はV字形状に形成されてグリッド基部から平行に一対のグリッド脚部が延在して層状に配置された複数のグリッドと、
複数のグリッドの前記一対のグリッド脚部の間に、前記可動接点の移動軌跡を両側から囲むように配置した一対の細隙消弧板と、を備え、
前記一対の細隙消弧板の前記グリッド基部側に、帯状凸部を形成したことを特徴とする回路遮断器。 - 前記一対の細隙消弧板は、前記可動接点の移動軌跡に対して前記グリッド基部側に寄った位置の互いの対向する面に、前記移動軌跡に沿って一対の前記帯状凸部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
- 前記帯状凸部は、前記固定接点に近い側の幅が広く、前記固定接点から離間するに従い幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回路遮断器。
- 前記帯状凸部は、前記固定接点に近い側の高さが高く、前記固定接点から離間するに従い高さが低く形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回路遮断器。
- 前記帯状凸部は、横断面が半円形状、半楕円形状などの丸みを付けた形状であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の回路遮断器。
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WO2021129741A1 (zh) * | 2019-12-24 | 2021-07-01 | 施耐德电器工业公司 | 分断器和接触器 |
WO2022181986A1 (ko) * | 2021-02-26 | 2022-09-01 | 엘에스일렉트릭 (주) | 아크 슈트 및 이를 포함하는 부하 개폐기 |
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2017
- 2017-03-22 JP JP2017056624A patent/JP6822257B2/ja active Active
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WO2022181986A1 (ko) * | 2021-02-26 | 2022-09-01 | 엘에스일렉트릭 (주) | 아크 슈트 및 이를 포함하는 부하 개폐기 |
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